JP2022030776A - 車両用駆動装置 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、内燃機関に駆動連結される入力部材と、車輪に駆動連結される出力部材と、回転電機と、少なくとも回転電機に油を供給する油圧ポンプと、を備えた車両用駆動装置に関する。
このような車両用駆動装置の一例が、下記の特許文献1に開示されている。以下、「背景技術」及び「発明が解決しようとする課題」の説明では、特許文献1における部材名及び符号を括弧内に引用する。
特許文献1の車両用駆動装置では、油圧ポンプ(25)は、回転電機(20)のロータに連動して駆動するように構成されている。こうして、車輪の駆動力源として機能する回転電機(20)を、油圧ポンプ(25)の駆動力源としても利用することで、油圧ポンプ(25)の駆動にのみ使用される駆動力源を別途設けることなく、油圧ポンプ(25)を適切に駆動することを実現している。
特許文献1の車両用駆動装置では、油圧ポンプ(25)は、回転電機(20)のロータと同軸に配置され、当該ロータと一体的に回転するように連結されている。このような構成では、回転電機(20)の回転速度を、油圧ポンプ(25)の許容回転速度を超えた値に設定することができない。そのため、回転電機(20)の回転速度を上げる代わりに、回転電機(20)のトルクを上げることにより、回転電機(20)による車輪の駆動力を確保することになる。しかし、回転電機(20)のトルクを確保するために、回転電機(20)が大型化し易いという問題があった。
そこで、車輪及び油圧ポンプの双方の駆動力源として機能する回転電機の大型化を抑制することができる車両用駆動装置の実現が望まれる。
上記に鑑みた、車両用駆動装置の特徴構成は、
内燃機関に駆動連結される入力部材と、
車輪に駆動連結される出力部材と、
前記入力部材との間の動力伝達経路の変速比が一定となるように、前記入力部材に駆動連結された第1軸部材と、
前記出力部材との間の動力伝達経路の変速比が一定となるように、前記出力部材に駆動連結された第2軸部材と、
前記第1軸部材と同軸に配置された第1ギヤと、
前記第2軸部材と同軸に配置され、前記第1ギヤに噛み合う第2ギヤと、
前記第1軸部材と同軸であって、前記第1ギヤとは軸方向の異なる位置に配置された第3ギヤと、
前記第2軸部材と同軸に配置され、前記第3ギヤに噛み合う第4ギヤと、
ロータ、及び前記ロータと一体的に回転するロータギヤを備えた回転電機と、
少なくとも前記回転電機に油を供給する油圧ポンプと、を備え、
前記第1ギヤと前記第2ギヤとの間の動力伝達経路の変速比と、前記第3ギヤと前記第4ギヤとの間の動力伝達経路の変速比とが互いに異なり、
前記ロータギヤは、前記第1軸部材及び前記第2軸部材とは別軸に配置されたアイドラギヤを介して、前記第1ギヤ及び前記第2ギヤのいずれか一方と駆動連結され、
前記油圧ポンプは、前記アイドラギヤと一体的に回転するように、前記アイドラギヤと同軸に配置されたポンプロータを備えている点にある。
内燃機関に駆動連結される入力部材と、
車輪に駆動連結される出力部材と、
前記入力部材との間の動力伝達経路の変速比が一定となるように、前記入力部材に駆動連結された第1軸部材と、
前記出力部材との間の動力伝達経路の変速比が一定となるように、前記出力部材に駆動連結された第2軸部材と、
前記第1軸部材と同軸に配置された第1ギヤと、
前記第2軸部材と同軸に配置され、前記第1ギヤに噛み合う第2ギヤと、
前記第1軸部材と同軸であって、前記第1ギヤとは軸方向の異なる位置に配置された第3ギヤと、
前記第2軸部材と同軸に配置され、前記第3ギヤに噛み合う第4ギヤと、
ロータ、及び前記ロータと一体的に回転するロータギヤを備えた回転電機と、
少なくとも前記回転電機に油を供給する油圧ポンプと、を備え、
前記第1ギヤと前記第2ギヤとの間の動力伝達経路の変速比と、前記第3ギヤと前記第4ギヤとの間の動力伝達経路の変速比とが互いに異なり、
前記ロータギヤは、前記第1軸部材及び前記第2軸部材とは別軸に配置されたアイドラギヤを介して、前記第1ギヤ及び前記第2ギヤのいずれか一方と駆動連結され、
前記油圧ポンプは、前記アイドラギヤと一体的に回転するように、前記アイドラギヤと同軸に配置されたポンプロータを備えている点にある。
この特徴構成によれば、油圧ポンプのポンプロータは、アイドラギヤを介して回転電機のロータギヤに連動して回転する。これにより、車輪の駆動力源として機能する回転電機を、油圧ポンプの駆動力源としても利用することができる。したがって、油圧ポンプの駆動にのみ使用される駆動力源を別途設けることなく、油圧ポンプを適切に駆動することができる。
また、本特徴構成によれば、油圧ポンプのポンプロータが、回転電機のロータギヤと第1ギヤ及び第2ギヤのいずれか一方との間の動力伝達経路に配置されたアイドラギヤと一体的に回転するように連結されている。ここで、アイドラギヤの歯数は、ロータギヤと第1ギヤ及び第2ギヤのいずれか一方との間の動力伝達経路の変速比に影響を与えずに設定することができる。そのため、本特徴構成によれば、回転電機の回転速度とポンプロータの回転速度との関係を、アイドラギヤの歯数により任意に設定することができる。これにより、油圧ポンプ(25)の許容回転速度による制限を受けることなく、回転電機の回転速度を適切な値に設定することができる。したがって、回転電機のトルクを確保するための回転電機の大型化を回避することができる。
以上のように、本特徴構成によれば、車輪及び油圧ポンプの双方の駆動力源として機能する回転電機の大型化を抑制することができる。
また、本特徴構成によれば、油圧ポンプのポンプロータが、回転電機のロータギヤと第1ギヤ及び第2ギヤのいずれか一方との間の動力伝達経路に配置されたアイドラギヤと一体的に回転するように連結されている。ここで、アイドラギヤの歯数は、ロータギヤと第1ギヤ及び第2ギヤのいずれか一方との間の動力伝達経路の変速比に影響を与えずに設定することができる。そのため、本特徴構成によれば、回転電機の回転速度とポンプロータの回転速度との関係を、アイドラギヤの歯数により任意に設定することができる。これにより、油圧ポンプ(25)の許容回転速度による制限を受けることなく、回転電機の回転速度を適切な値に設定することができる。したがって、回転電機のトルクを確保するための回転電機の大型化を回避することができる。
以上のように、本特徴構成によれば、車輪及び油圧ポンプの双方の駆動力源として機能する回転電機の大型化を抑制することができる。
以下では、実施形態に係る車両用駆動装置100について、図面を参照して説明する。図1及び図2に示すように、車両用駆動装置100は、内燃機関EGに駆動連結される入力部材Iと、車輪Wに駆動連結される出力部材Oと、入力部材Iに駆動連結された第1軸部材1と、出力部材Oに駆動連結された第2軸部材2と、第1軸部材1と同軸に配置された第1ギヤG1及び第3ギヤG3と、第2軸部材2と同軸に配置された第2ギヤG2及び第4ギヤG4と、第1軸部材1及び第2軸部材2とは別軸に配置されたアイドラギヤIGと、第1回転電機MG1と、少なくとも第1回転電機MG1に油を供給する油圧ポンプ7と、を備えている。本実施形態では、車両用駆動装置100は、第1軸部材1と同軸に配置された第5ギヤG5、第7ギヤG7、及び第9ギヤG9と、第2軸部材2と同軸に配置された第6ギヤG6、第8ギヤG8、及び第10ギヤG10と、第2回転電機MG2と、差動歯車機構4と、カウンタギヤ機構6と、を更に備えている。また、本実施形態では、車両用駆動装置100を構成する上記の要素は、ケース9(図1参照)に収容されている。
ここで、本願において「駆動連結」とは、2つの回転要素が駆動力を伝達可能に連結された状態を指し、当該2つの回転要素が一体的に回転するように連結された状態、或いは当該2つの回転要素が1つ又は2つ以上の伝動部材を介して駆動力を伝達可能に連結された状態を含む。このような伝動部材としては、回転を同速で又は変速して伝達する各種の部材、例えば、軸、歯車機構、ベルト、チェーン等が含まれる。なお、伝動部材として、回転及び駆動力を選択的に伝達する係合装置、例えば、摩擦係合装置、噛み合い式係合装置等が含まれていても良い。
本実施形態では、入力部材I、第1軸部材1、第1ギヤG1、第3ギヤG3、第5ギヤG5、第7ギヤG7、及び第9ギヤG9が、それらの回転軸心としての第1軸X1上に配置されている。また、第2軸部材2、第4ギヤG4、第6ギヤG6、第8ギヤG8、及び第10ギヤG10が、それらの回転軸心としての第2軸X2上に配置されている。また、第1回転電機MG1が、その回転軸心としての第3軸X3上に配置されている。また、アイドラギヤIGが、その回転軸心としての第4軸X4上に配置されている。また、第2回転電機MG2が、その回転軸心としての第5軸X5上に配置されている。また、カウンタギヤ機構6が、その回転軸心としての第6軸X6上に配置されている。また、差動歯車機構4が、その回転軸心としての第7軸X7上に配置されている。
本例では、上記の軸X1~X7は、互いに平行に配置されている。以下の説明では、上記の軸X1~X7に平行な方向を、車両用駆動装置100の「軸方向L」とする。そして、軸方向Lにおいて、内燃機関EGに対して入力部材Iが配置される側を「軸方向第1側L1」とし、その反対側を「軸方向第2側L2」とする。また、上記の軸X1~X7のそれぞれに直交する方向を、各軸を基準とした「径方向R」とする。なお、どの軸を基準とするかを区別する必要がない場合や、どの軸を基準とするかが明らかである場合には、単に「径方向R」と記す場合がある。
本実施形態では、入力部材Iは、軸方向Lに沿って延在する入力軸3である。入力軸3は、伝達されるトルクの変動を減衰するダンパ装置DPを介して、内燃機関EGの出力軸Eoに駆動連結されている。内燃機関EGは、燃料の燃焼により駆動されて動力を取り出す原動機(ガソリンエンジン、ディーゼルエンジン等)である。
第1軸部材1は、入力部材Iとの間の動力伝達経路の変速比が一定となるように、入力部材Iに駆動連結されている。つまり、第1軸部材1と入力部材Iとの間の動力伝達経路には、当該動力伝達経路の変速比を切り替える要素(例えば、有段変速機や無段変速機等)が設けられていない。また、本実施形態では、第1軸部材1と入力軸3(入力部材I)との間には、クラッチ等の係合要素も設けられていない。つまり、第1軸部材1は、入力軸3(入力部材I)と一体的に回転するように連結されている。図1に示す例では、第1軸部材1は、入力軸3(入力部材I)と一体的に形成されている。
第2軸部材2は、出力部材Oとの間の動力伝達経路の変速比が一定となるように、出力部材Oに駆動連結されている。つまり、第2軸部材2と出力部材Oとの間の動力伝達経路には、当該動力伝達経路の変速比を切り替える要素(例えば、有段変速機や無段変速機等)が設けられていない。また、本実施形態では、第2軸部材2と出力部材Oとの間には、クラッチ等の係合要素も設けられていない。
第1ギヤG1と第2ギヤG2とは、互いに噛み合っている。本実施形態では、第1ギヤG1は、第1軸部材1に対して相対的に回転するように支持されている。そして、第2ギヤG2は、第2軸部材2に対して相対的に回転するように支持されている。
第3ギヤG3と第4ギヤG4とは、互いに噛み合っている。本実施形態では、第3ギヤG3は、第1軸部材1に対して相対的に回転するように支持されている。そして、第4ギヤG4は、第2軸部材2と一体的に回転するように連結されている。また、本実施形態では、第3ギヤG3は、第1ギヤG1よりも軸方向第2側L2に配置されている。そして、第4ギヤG4は、第2ギヤG2よりも軸方向第2側L2に配置されている。
第5ギヤG5と第6ギヤG6とは、互いに噛み合っている。本実施形態では、第5ギヤG5は、第1軸部材1と一体的に回転するように連結されている。そして、第6ギヤG6は、第2軸部材2に対して相対的に回転するように支持されている。また、本実施形態では、第5ギヤG5は、第1ギヤG1よりも軸方向第1側L1に配置されている。そして、第6ギヤG6は、第2ギヤG2よりも軸方向第1側L1に配置されている。
第7ギヤG7と第8ギヤG8とは、互いに噛み合っている。本実施形態では、第7ギヤG7は、第1軸部材1と一体的に回転するように連結されている。そして、第8ギヤG8は、第2軸部材2に対して相対的に回転するように支持されている。また、本実施形態では、第7ギヤG7は、第3ギヤG3よりも軸方向第2側L2に配置されている。そして、第8ギヤG8は、第4ギヤG4よりも軸方向第2側L2に配置されている。
第9ギヤG9と第10ギヤG10とは、互いに噛み合っている。本実施形態では、第9ギヤG9は、第1軸部材1と一体的に回転するように連結されている。そして、第10ギヤG10は、第2軸部材2に対して相対的に回転するように支持されている。また、本実施形態では、第9ギヤG9は、第7ギヤG7よりも軸方向第2側L2に配置されている。そして、第10ギヤG10は、第8ギヤG8よりも軸方向第2側L2に配置されている。
第1ギヤG1と第2ギヤG2との間の動力伝達経路の変速比と、第3ギヤG3と第4ギヤG4との間の動力伝達経路の変速比と、第5ギヤG5と第6ギヤG6との間の動力伝達経路の変速比と、第7ギヤG7と第8ギヤG8との間の動力伝達経路の変速比と、第9ギヤG9と第10ギヤG10との間の動力伝達経路の変速比とは、互いに異なっている。つまり、第1ギヤG1と、第3ギヤG3と、第5ギヤG5と、第7ギヤG7と、第9ギヤG9との歯数が互いに異なっている。そして、第2ギヤG2と、第4ギヤG4と、第6ギヤG6と、第8ギヤG8と、第10ギヤG10との歯数が互いに異なっている。本実施形態では、第9ギヤG9、第7ギヤG7、第5ギヤG5、第1ギヤG1、第3ギヤG3の順に歯数が多くなっている。そして、第10ギヤG10、第8ギヤG8、第6ギヤG6、第2ギヤG2、第4ギヤG4の順に歯数が少なくなっている。そのため、本実施形態では、第10ギヤG10に対する第9ギヤG9の歯数比、第8ギヤG8に対する第7ギヤG7の歯数比、第6ギヤG6に対する第5ギヤG5の歯数比、第2ギヤG2に対する第1ギヤG1の歯数比、第4ギヤG4に対する第3ギヤG3の歯数比の順に小さくなっている。
本実施形態では、第2軸部材2と同軸に、差動用駆動ギヤDGが設けられている。本実施形態では、差動用駆動ギヤDGは、第2軸部材2と一体的に回転するように連結されている。図1に示す例では、差動用駆動ギヤDGは、第2軸部材2と一体的に形成されている。また、本実施形態では、差動用駆動ギヤDGは、第10ギヤG10よりも軸方向第2側L2に配置されている。
差動歯車機構4は、当該差動歯車機構4の入力要素である差動入力ギヤ41を備えている。差動歯車機構4は、差動入力ギヤ41の回転を、それぞれが車輪Wに駆動連結された一対のドライブシャフトDSに分配する。差動入力ギヤ41は、差動用駆動ギヤDGに噛み合っている。本実施形態では、差動入力ギヤ41が出力部材Oとして機能する。
本実施形態では、差動歯車機構4は、上記の差動入力ギヤ41に加えて、差動ケース42と、一対のピニオンギヤ43と、一対のサイドギヤ44と、を備えている。ここでは、一対のピニオンギヤ43、及び一対のサイドギヤ44は、いずれも傘歯車である。
差動ケース42は、差動入力ギヤ41と一体的に回転するように連結されている。具体的には、差動ケース42から径方向Rの外側に差動入力ギヤ41が突出するように、それらが一体的に連結されている。差動ケース42は、一対のピニオンギヤ43と、一対のサイドギヤ44と、を収容する中空の部材である。
一対のピニオンギヤ43は、第7軸X7を基準とした径方向Rに沿って互いに間隔を空けて対向するように配置されている。そして、一対のピニオンギヤ43のそれぞれは、差動ケース42と一体的に回転するように支持されたピニオンシャフト43aに取り付けられている。一対のピニオンギヤ43のそれぞれは、ピニオンシャフト43aを中心として回転(自転)自在、かつ、第7軸X7を中心として回転(公転)自在に構成されている。
一対のサイドギヤ44は、差動歯車機構4における駆動力の分配後の回転要素である。一対のサイドギヤ44は、互いに軸方向Lに間隔を空けて、一対のピニオンシャフト43aを挟んで対向するように配置されている。一対のサイドギヤ44は、一対のピニオンギヤ43に噛み合っている。一対のサイドギヤ44のそれぞれは、ドライブシャフトDSと一体的に回転するように連結されている。
第1回転電機MG1は、電力の供給を受けて動力を発生するモータ(電動機)としての機能と、動力の供給を受けて電力を発生するジェネレータ(発電機)としての機能とを有している。具体的には、第1回転電機MG1は、バッテリやキャパシタ等の蓄電装置(図示を省略)と電気的に接続されている。そして、第1回転電機MG1は、蓄電装置に蓄えられた電力により力行して駆動力を発生する。また、第1回転電機MG1は、内燃機関EGの駆動力、又は出力部材Oの側から伝達される駆動力により発電を行って蓄電装置を充電する。
第1回転電機MG1は、第1ステータST1と、第1ロータRT1と、第1ロータギヤRG1と、を備えている。第1ステータST1は、非回転部材(ここでは、ケース9)に固定された第1ステータコアSTC1を有している。第1ロータRT1は、第1ステータST1に対して回転可能な第1ロータコアRTC1を有している。
本実施形態では、第1回転電機MG1は、インナロータ型の回転電機であるため、第1ステータコアSTC1よりも径方向Rの内側に第1ロータコアRTC1が配置されている。
また、本実施形態では、第1回転電機MG1は回転界磁型の回転電機である。そのため、第1ステータコアSTC1には、当該第1ステータコアSTC1から軸方向Lの両側(軸方向第1側L1及び軸方向第2側L2)にそれぞれ突出するコイルエンド部が形成されるように第1ステータコイルC1が巻装されている(図1参照)。また、第1ロータコアRTC1には、永久磁石(図示を省略)が設けられている。
第1ロータRT1には、第1ロータギヤRG1が一体的に回転するように連結されている。本実施形態では、軸方向Lに沿って延在するように形成された第1ロータ軸RS1を介して、第1ロータコアRTC1と第1ロータギヤRG1とが連結されている。本実施形態では、第1ロータギヤRG1は、第1ロータRT1よりも軸方向第1側L1に配置されている。図1に示す例では、第1ロータ軸RS1は、第1ロータコアRTC1から軸方向Lの両側(軸方向第1側L1及び軸方向第2側L2)に突出するように形成されている。そして、第1ロータ軸RS1における第1ロータコアRTC1から軸方向第1側L1に突出した部分において、第1ロータギヤRG1が第1ロータ軸RS1と一体的に形成されている。
第1ロータギヤRG1は、アイドラギヤIGを介して、第1ギヤG1及び第2ギヤG2のいずれか一方と駆動連結されている。本実施形態では、第1ロータギヤRG1は、第1ギヤG1に噛み合うアイドラギヤIGの周方向における第1ギヤG1とは異なる位置で、アイドラギヤIGに噛み合っている。つまり、本実施形態では、第1ロータギヤRG1は、アイドラギヤIGを介して、第1ギヤG1と駆動連結されている。
本実施形態では、アイドラギヤIGは、第1ギヤG1及び第1ロータギヤRG1のそれぞれに噛み合っている。また、本実施形態では、軸方向Lに沿って延在するアイドラ軸ISと一体的に回転するように連結されている。図1に示す例では、アイドラギヤIGは、アイドラ軸ISと一体的に形成されている。
第2回転電機MG2は、電力の供給を受けて動力を発生するモータ(電動機)としての機能と、動力の供給を受けて電力を発生するジェネレータ(発電機)としての機能とを有している。具体的には、第2回転電機MG2は、上記の蓄電装置と電気的に接続されている。そして、第2回転電機MG2は、蓄電装置に蓄えられた電力により力行して駆動力を発生する。また、第2回転電機MG2は、回生中には、出力部材Oの側から伝達される駆動力により発電を行って蓄電装置を充電する。
第2回転電機MG2は、第2ステータST2と、第2ロータRT2と、第2ロータギヤRG2と、を備えている。第2ステータST2は、非回転部材(ここでは、ケースCS)に固定された第2ステータコアSTC2を有している。第2ロータRT2は、第2ステータST2に対して回転可能な第2ロータコアRTC2を有している。
本実施形態では、第2回転電機MG2は、インナロータ型の回転電機であるため、第2ステータコアSTC2よりも径方向Rの内側に第2ロータコアRTC2が配置されている。
また、本実施形態では、第2回転電機MG2は回転界磁型の回転電機である。そのため、第2ステータコアSTC2には、当該第2ステータコアSTC2から軸方向Lの両側(軸方向第1側L1及び軸方向第2側L2)にそれぞれ突出するコイルエンド部が形成されるように第2ステータコイルC2が巻装されている(図1参照)。また、第2ロータコアRTC2には、永久磁石(図示を省略)が設けられている。
第2ロータRT2には、第2ロータギヤRG2が一体的に回転するように連結されている。本実施形態では、軸方向Lに沿って延在するように形成された第2ロータ軸RS2を介して、第2ロータコアRTC2と第2ロータギヤRG2とが連結されている。本実施形態では、第2ロータギヤRG2は、第2ロータRT2よりも軸方向第2側L2に配置されている。図1に示す例では、第2ロータ軸RS2は、第2ロータコアRTC2から軸方向Lの両側(軸方向第1側L1及び軸方向第2側L2)に突出するように第2ロータコアRTC2に連結された第1部分と、当該第1部分における第2ロータコアRTC2から軸方向第2側L2に突出した部分と一体的に回転するように連結された筒状の第2部分と、を有している。そして、第2ロータギヤRG2が、第2ロータ軸RS2の第2部分から径方向Rの外側に突出するように、当該第2部分と一体的に形成されている。
第2ロータギヤRG2は、出力部材Oと駆動連結されている。本実施形態では、第2ロータギヤRG2は、カウンタギヤ機構6を介して、出力部材Oと駆動連結されている。
カウンタギヤ機構6は、第2ロータギヤRG2に噛み合うカウンタ入力ギヤ61と、出力部材Oとしての差動入力ギヤ41に噛み合うカウンタ出力ギヤ62と、これらのギヤ61,62を一体的に回転するように連結するカウンタ軸63と、を備えている。
本実施形態では、カウンタ出力ギヤ62は、カウンタ入力ギヤ61よりも軸方向第1側L1に配置されている。また、カウンタ出力ギヤ62は、カウンタ入力ギヤ61よりも小径に形成されている。
図1に示すように、本実施形態では、ケース9は、第1側壁部91と、第2側壁部92と、隔壁部93と、を備えている。
第1側壁部91、第2側壁部92、及び隔壁部93のそれぞれは、径方向Rに沿って延在するように形成されている。本実施形態では、第1側壁部91は、第1軸部材1、第2軸部材2、及び第1回転電機MG1に対して軸方向第1側L1に配置されている。そして、第2側壁部92は、第1軸部材1、第2軸部材2、及び第1回転電機MG1に対して軸方向第2側L2に配置されている。また、隔壁部93は、第1回転電機MG1の第1ステータST1及び第1ロータRT1と、アイドラギヤIGとの軸方向Lの間に配置されている。
本実施形態では、第1軸部材1は、軸方向Lの異なる位置に配置された一対の第1軸受B1により、ケース9に対して回転可能に支持されている。軸方向第1側L1の第1軸受B1は、第1側壁部91に支持されている。そして、軸方向第2側L2の第1軸受B1は、第2側壁部92に支持されている。図1に示す例では、軸方向第1側L1の第1軸受B1は、第5ギヤG5に対して軸方向第1側L1に隣接して配置され、第1軸部材1の軸方向第1側L1の端部を回転可能に支持している。また、軸方向第2側L2の第1軸受B1は、第9ギヤG9に対して軸方向第2側L2に隣接して配置され、第1軸部材1と一体的に形成された入力軸3を回転可能に支持している。
本実施形態では、第2軸部材1は、軸方向Lの異なる位置に配置された一対の第2軸受B2により、ケース9に対して回転可能に支持されている。軸方向第1側L1の第2軸受B2は、第1側壁部91に支持されている。そして、軸方向第2側L2の第2軸受B2は、第2側壁部92に支持されている。図1に示す例では、軸方向第1側L1の第2軸受B2は、第6ギヤG6に対して軸方向第1側L1に隣接して配置され、第2軸部材2の軸方向第1側L1の端部を回転可能に支持している。また、軸方向第2側L2の第2軸受B2は、差動用駆動ギヤDGに対して軸方向第2側L2に隣接して配置され、第2軸部材2の軸方向第2側L2の端部を回転可能に支持している。
本実施形態では、第1回転電機MG1の第1ロータ軸RS1は、軸方向Lの異なる位置に配置された一対の第3軸受B3により、ケース9に対して回転可能に支持されている。軸方向第1側L1の第3軸受B3は、第1側壁部91に支持されている。そして、軸方向第2側L2の第3軸受B3は、第2側壁部92に支持されている。図1に示す例では、軸方向第1側L1の第3軸受B3は、第1ロータギヤRG1よりも軸方向第1側L1に配置され、第1ロータ軸RS1の軸方向第1側L1の端部を回転可能に支持している。また、軸方向第2側L2の第3軸受B3は、第1回転電機MG1の第1ステータST1及び第1ロータRT1よりも軸方向第2側L2に配置され、第1ロータ軸RS1の軸方向第2側L2の端部を回転可能に支持している。
本実施形態では、アイドラ軸ISは、軸方向Lの異なる位置に配置された一対の第4軸受B4により、ケース9に対して回転可能に支持されている。軸方向第2側L2の第4軸受B4は、隔壁部93に支持されている。図1に示す例では、一対の第4軸受B4は、アイドラギヤIGに対して軸方向Lの両側に配置されている。
また、本実施形態では、ケース9は、第3側壁部94と、第4側壁部95と、を更に備えている。
第3側壁部94及び第4側壁部95のそれぞれは、径方向Rに沿って延在するように形成されている。本実施形態では、第3側壁部94は、第2回転電機MG2に対して軸方向第1側L1に配置されている。そして、第4側壁部95は、第2回転電機MG2の第2ステータST2及び第2ロータRT2に対して軸方向第2側L2に配置されている。
本実施形態では、第2回転電機MG2の第2ロータ軸RS2は、軸方向Lの異なる位置に配置された、一対の第5軸受B5、及び一対の第6軸受B6により、ケース9に対して回転可能に支持されている。軸方向第1側L1の第5軸受B5は、第3側壁部94に支持されている。そして、軸方向第2側L2の第5軸受B5、及び軸方向第1側L1の第6軸受B6は、第4側壁部95に支持されている。図1に示す例では、一対の第5軸受B5は、第2ロータ軸RS2における第2ロータコアRTC2に連結された上記第1部分を回転可能に支持している。ここでは、一対の第5軸受B5は、第2ステータST2及び第2ロータRT2に対して軸方向Lの両側に配置されている。また、図1に示す例では、一対の第6軸受B6は、第2ロータ軸RS2における上記第1部分と一体的に回転するように連結された筒状の上記第2部分を回転可能に支持している。ここでは、軸方向第1側L1の第6軸受B6は、第2ロータ軸RS2の上記第2部分における軸方向第1側L1の端部を回転可能に支持している。そして、軸方向第2側L2の第6軸受B6は、第2ロータギヤRG2に対して軸方向第2側L2に隣接して配置され、第2ロータ軸RS2の上記第2部分における軸方向第2側L2の端部を回転可能に支持している。
図3に示すように、本実施形態では、油圧ポンプ7は、インナロータ71と、アウタロータ72と、ポンプカバー73と、を備えている。本例では、油圧ポンプ7は、内接歯車ポンプ(例えばトロコイドポンプ)として構成されている。
インナロータ71は、アイドラギヤIGと同軸に配置されている。そして、インナロータ71は、アイドラギヤIGと一体的に回転するように構成されている。本実施形態では、インナロータ71は、アイドラ軸ISを介して、アイドラギヤIGと一体的に回転するように連結されている。図示の例では、インナロータ71は、アイドラ軸ISの軸方向第1側L1の端部の外周面を覆うように形成され、アイドラ軸ISと一体的に回転するように連結されている。このように、インナロータ71は、アイドラギヤIGと一体的に回転するように、当該アイドラギヤIGと同軸に配置された「ポンプロータ」である。
本実施形態では、インナロータ71は、軸方向第1側L1の第4軸受B4に対して軸方向LにおけるアイドラギヤIGの側とは反対側(ここでは、軸方向第1側L1)に配置され、アイドラ軸ISと一体的に回転するように連結されている。ここで、本実施形態では、軸方向第1側L1の第4軸受B4が、アイドラギヤIGと一体的に回転するように連結されたアイドラ軸ISを回転可能に支持する「アイドラ軸受」である。
この構成によれば、アイドラギヤIGに作用する荷重が、軸方向第1側L1の第4軸受B4により受け止められる。そのため、軸方向第1側L1の第4軸受B4に対して軸方向LにおけるアイドラギヤIGの側とは反対側(ここでは、軸方向第1側L1)に配置されたインナロータ71は、アイドラギヤIGに作用する荷重の影響を受け難い。これにより、アイドラギヤIGに作用する荷重を受け止めるために、油圧ポンプ7を大型化する必要性を低減することができる。つまり、本構成によれば、油圧ポンプ7の小型化が容易となる。
また、本実施形態では、アイドラ軸ISにおけるインナロータ71と連結している部分の外径は、アイドラ軸ISにおける軸方向第1側L1の第4軸受B4によって支持されている部分の外径よりも小さい。
この構成によれば、油圧ポンプ7の径方向Rの寸法を小さく抑えることができる。
アウタロータ72は、インナロータ71に対して径方向Rの外側を囲むように形成されている。アウタロータ72の内周面に形成された内歯は、インナロータ71の外周面に形成された外歯に噛み合っている。こうして、アイドラギヤIGの回転に伴ってインナロータ71が回転することにより、アウタロータ72も回転する。
インナロータ71とアウタロータ72とは、回転軸心が偏心しており、インナロータ71の外歯とアウタロータ72の内歯との間に挟まれた空間の径方向Rの間隔は、周方向の位置によって異なっている。そのため、インナロータ71の外歯とアウタロータ72の内歯との間に挟まれた空間は、周方向の各位置についてみると、インナロータ71及びアウタロータ72の回転によって径方向Rの間隔が次第に拡大した後に次第に縮小するというように変化する。これにより、インナロータ71の外歯とアウタロータ72の内歯との間に挟まれた空間は、インナロータ71及びアウタロータ72の回転によって容積変化が生じるポンプ室となっている。
本実施形態では、インナロータ71及びアウタロータ72は、ケース9の第1側壁部91に形成されたロータ収容室911に収容されている。ロータ収容室911は、第1側壁部91の軸方向第2側L2を向く面から軸方向第1側L1に窪むように形成されている。ロータ収容室911は、軸方向Lに沿う軸心を有する円柱状に形成されている。具体的には、ロータ収容室911は、アウタロータ72の外周面を覆う円筒状の内周面91aと、インナロータ71及びアウタロータ72の軸方向第1側L1を覆う平面状の側面91bとによって囲まれた空間である。
ポンプカバー73は、ロータ収容室911に収容されたインナロータ71及びアウタロータ72を覆うように構成されている。本実施形態では、ポンプカバー73は、ロータ収容室911にインナロータ71及びアウタロータ72が収容された状態で、軸方向第2側L2からケース9の第1側壁部91に固定されている。
本実施形態では、ポンプカバー73は、軸方向第1側L1の第4軸受B4を径方向Rの外側から支持する軸受支持部73aを有している。軸受支持部73aは、軸方向Lに沿う軸心を有する筒状に形成されている。そして、軸受支持部73aの内周面に、軸方向第1側L1の第4軸受B4が支持されている。
本実施形態では、油圧ポンプ7は、アイドラギヤIGの回転軸心を基準とした径方向Rに沿う径方向視で、アイドラギヤIGの歯部IGaと重複しない位置に配置されている。説明を加えると、アイドラギヤIGの回転軸心を基準とした径方向Rに沿う径方向視で、アイドラ軸ISにおけるアイドラギヤIGの歯部IGaと重複する部分であるトルク作用部T(図3において網点で示す部分参照)を除いた部分に、インナロータ71が連結されている。図示の例では、インナロータ71は、アイドラ軸ISの軸方向第1側L1の端部に連結されている。ここで、2つの要素の配置に関して、「特定方向視で重複する」とは、その視線方向に平行な仮想直線を当該仮想直線と直交する各方向に移動させた場合に、当該仮想直線が2つの要素の双方に交わる領域が少なくとも一部に存在することを指す。
アイドラギヤIGと一体的に回転するように連結された部材(ここでは、アイドラ軸IS)における、上記径方向視でアイドラギヤIGの歯部IGaと重複するトルク作用部Tは、アイドラギヤIGが駆動力を伝達する際のトルクの大部分が作用するため、径方向Rの寸法を大きく確保する必要がある。本構成によれば、このような径方向Rの寸法を大きく確保する必要がある部分を避けて、油圧ポンプ7を配置することができる。したがって、油圧ポンプ7の径方向Rの寸法を小さく抑えることが容易となる。
また、本実施形態では、油圧ポンプ7は、第1軸受B1及び第2軸受B2の少なくとも一方と軸方向Lの配置領域が重なるように配置されている。図示の例では、油圧ポンプ7のインナロータ71及びアウタロータ72が、軸方向第1側L1の第1軸受B1及び軸方向第1側L1の第2軸受B2の双方と軸方向Lの配置領域が重なるように配置されている。
この構成によれば、油圧ポンプ7が第1軸受B1及び第2軸受B2の双方に対して軸方向Lの一方側に配置された構成と比べて、車両用駆動装置100の軸方向Lの寸法を小さく抑えることができる。
本実施形態では、ロータ収容室911を形成する側面91bに、油を吸入する吸入口91cと、油を吐出する吐出口91dが形成されている。
吸入口91cは、ケース9の内部に形成された油貯留部(図示を省略)に、第1側壁部91に形成された油路を介して連通している。
吐出口91dは、第1側壁部91に形成された吐出油路P1に連通している。図1に示すように、吐出油路P1は、第1ロータ軸RS1の内部に形成された第1軸内油路P2と、第1軸部材1の内部に形成された第2軸内油路P3と、第2軸部材2の内部に形成された第3軸内油路P4と、に連通している。そのため、油圧ポンプ7から吐出口91dを介して吐出油路P1に吐出された油は、第1軸内油路P2、第2軸内油路P3、及び第3軸内油路P4のそれぞれに供給される。
第1軸内油路P2に供給された油は、第1軸内油路P2を形成する第1ロータ軸RS1の内周面を介して、第1回転電機MG1の第1ロータRT1との間で熱交換を行うことで、第1ロータRT1を冷却する。また、第1軸内油路P2に供給された油は、第1ロータ軸RS1に径方向Rに沿って形成された第1供給孔P2aを通って、第1回転電機MG1における第1ステータコイルC1のコイルエンド部に供給される。そして、当該コイルエンド部は、付着した油によって冷却される。
第2軸内油路P3に供給された油は、第1軸部材1に径方向Rに沿って形成された第2供給孔P3a(図4参照)を通って、第1軸部材1の外部に流出する。また、第3軸内油路P4に供給された油は、第2軸部材2に径方向Rに沿って形成された第3供給孔P4a(図4参照)を通って、第2軸部材2の外部に流出する。これらの油は、ケース9の内部を流動し、車両用駆動装置100を構成する種々の軸受やギヤ等に供給される。
また、吐出油路P1は、第3側壁部94に形成された側壁油路P5に連通している。側壁油路P5は、第2ロータ軸RS2の内部に形成された第4軸内油路P6に連通している。そのため、油圧ポンプ7から吐出口91dを介して吐出油路P1に吐出された油は、側壁油路P5を介して第4軸内油路P6に供給される。
第4軸内油路P6に供給された油は、第4軸内油路P6を形成する第2ロータ軸RS2の内周面を介して、第2回転電機MG2の第2ロータRT2との間で熱交換を行うことで、第2ロータRT2を冷却する。また、第4軸内油路P6に供給された油は、第2ロータ軸RS2に径方向Rに沿って形成された第4供給孔P6aを通って、第2回転電機MG2における第2ステータコイルC2のコイルエンド部に供給される。そして、当該コイルエンド部は、付着した油によって冷却される。
このように、本実施形態では、油圧ポンプ7は、第1回転電機MG1に加えて、第2回転電機MG2や、各種ギヤ及び軸受等にも油を供給する。
図4に示すように、車両用駆動装置100は、第1係合装置51と、第2係合装置52と、第3係合装置53と、第4係合装置54と、第5係合装置55と、第6係合装置56と、を備えている。
第1係合装置51は、第1軸部材1と第1ギヤG1との間の動力伝達を断接するように構成されている。本実施形態では、第1係合装置51は、第1軸部材1の径方向Rの外側を覆うように形成された筒状の第1切替部材S1によって、係合状態と解放状態とを切り替え可能に構成された噛み合い係合装置(ドグクラッチ)である。第1切替部材S1の内周面には、第1切替歯S1aが形成されている。第1切替歯S1aは、第1係合歯51aに係合するように形成されている。第1係合歯51aは、第1ギヤG1と一体的に回転するように、第1ギヤG1に対して軸方向第2側L2に隣接して配置されている。第1切替歯S1aと第1係合歯51aとは、互いに軸方向Lに相対移動可能、かつ、周方向に相対回転不能に係合するように形成されている。そのため、第1切替部材S1が第1軸部材1に対して軸方向Lに相対移動して、第1切替歯S1aと第1係合歯51aとが互い係合することで第1係合装置51が係合状態となり、第1切替歯S1aと第1係合歯51aとが互いに軸方向Lに離間することで第1係合装置51が解放状態となる。
第2係合装置52は、第2軸部材2と第2ギヤG2との間の動力伝達を断接するように構成されている。本実施形態では、第2係合装置52は、第2軸部材2の径方向Rの外側を覆うように形成された筒状の第2切替部材S2によって、係合状態と解放状態とを切り替え可能に構成された噛み合い係合装置(ドグクラッチ)である。第2切替部材S2の内周面には、第2切替歯S2aが形成されている。第2切替歯S2aは、第2係合歯52aに係合するように形成されている。第2係合歯52aは、第2ギヤG2と一体的に回転するように、第2ギヤG2に対して軸方向第1側L1に隣接して配置されている。第2切替歯S2aと第2係合歯52aとは、互いに軸方向Lに相対移動可能、かつ、周方向に相対回転不能に係合するように形成されている。そのため、第2切替部材S2が第2軸部材2に対して軸方向Lに相対移動して、第2切替歯S2aと第2係合歯52aとが互い係合することで第2係合装置52が係合状態となり、第2切替歯S2aと第2係合歯52aとが互いに軸方向Lに離間することで第2係合装置52が解放状態となる。
第3係合装置53は、第1軸部材1と第3ギヤG3との間の動力伝達を断接するように構成されている。本実施形態では、第3係合装置53は、第1切替部材S1によって、係合状態と解放状態とを切り替え可能に構成された噛み合い係合装置(ドグクラッチ)である。第1切替部材S1の第1切替歯S1aは、上記の第1係合歯51aに加えて、第3係合歯53aにも係合可能に形成されている。第3係合歯53aは、第3ギヤG3と一体的に回転するように、第3ギヤG3に対して軸方向第1側L1に隣接して配置されている。第1切替歯S1aと第3係合歯53aとは、互いに軸方向Lに相対移動可能、かつ、周方向に相対回転不能に係合するように形成されている。そのため、第1切替部材S1が第1軸部材1に対して軸方向Lに相対移動して、第1切替歯S1aと第3係合歯53aとが互い係合することで第3係合装置53が係合状態となり、第1切替歯S1aと第3係合歯53aとが互いに軸方向Lに離間することで第3係合装置53が解放状態となる。
このように、本実施形態では、第1係合装置51と第3係合装置53とで、第1切替部材S1が共用されている。そのため、本実施形態では、第1係合装置51と第3係合装置53とが、第1切替部材S1を備えた第1噛み合い式係合装置DC1を構成している。第1噛み合い式係合装置DC1では、第1切替歯S1aと第1係合歯51aとが互い係合して第1係合装置51が係合状態となると、第1切替歯S1aと第3係合歯53aとが互いに軸方向Lに離間して第3係合装置53が解放状態となる。一方、第1切替歯S1aと第3係合歯53aとが互い係合して第3係合装置53が係合状態となると、第1切替歯S1aと第1係合歯51aとが互いに軸方向Lに離間して第1係合装置51が解放状態となる。また、第1噛み合い式係合装置DC1は、第1係合装置51及び第3係合装置53の双方を解放状態とすることができるように構成されている。
第4係合装置54は、第2軸部材2と第6ギヤG6との間の動力伝達を断接するように構成されている。本実施形態では、第4係合装置54は、第2切替部材S2によって、係合状態と解放状態とを切り替え可能に構成された噛み合い係合装置(ドグクラッチ)である。第2切替部材S2の第2切替歯S2aは、上記の第2係合歯52aに加えて、第4係合歯54aにも係合可能に形成されている。第4係合歯54aは、第6ギヤG6と一体的に回転するように、第6ギヤG6に対して軸方向第2側L2に隣接して配置されている。第2切替歯S2aと第4係合歯54aとは、互いに軸方向Lに相対移動可能、かつ、周方向に相対回転不能に係合するように形成されている。そのため、第2切替部材S2が第2軸部材2に対して軸方向Lに相対移動して、第2切替歯S2aと第4係合歯54aとが互い係合することで第4係合装置54が係合状態となり、第2切替歯S2aと第4係合歯54aとが互いに軸方向Lに離間することで第4係合装置54が解放状態となる。
このように、本実施形態では、第2係合装置52と第4係合装置54とで、第2切替部材S2が共用されている。そのため、本実施形態では、第2係合装置52と第4係合装置54とが、第2切替部材S2を備えた第2噛み合い式係合装置DC2を構成している。第2噛み合い式係合装置DC2では、第2切替歯S2aと第2係合歯52aとが互い係合して第2係合装置52が係合状態となると、第2切替歯S2aと第4係合歯54aとが互いに軸方向Lに離間して第4係合装置54が解放状態となる。一方、第2切替歯S2aと第4係合歯54aとが互い係合して第4係合装置54が係合状態となると、第2切替歯S2aと第2係合歯52aとが互いに軸方向Lに離間して第2係合装置52が解放状態となる。また、第2噛み合い式係合装置DC2は、第2係合装置52及び第4係合装置54の双方を解放状態とすることができるように構成されている。
第5係合装置55は、第2軸部材2と第8ギヤG8との間の動力伝達を断接するように構成されている。本実施形態では、第2係合装置52は、第2軸部材2の径方向Rの外側を覆うように形成された筒状の第3切替部材S3によって、係合状態と解放状態とを切り替え可能に構成された噛み合い係合装置(ドグクラッチ)である。第3切替部材S3の内周面には、第3切替歯S3aが形成されている。第3切替歯S3aは、第5係合歯55aに係合するように形成されている。第5係合歯55aは、第8ギヤG8と一体的に回転するように、第8ギヤG8に対して軸方向第2側L2に隣接して配置されている。第3切替歯S3aと第5係合歯55aとは、互いに軸方向Lに相対移動可能、かつ、周方向に相対回転不能に係合するように形成されている。そのため、第3切替部材S3が第2軸部材2に対して軸方向Lに相対移動して、第3切替歯S3aと第5係合歯55aとが互い係合することで第5係合装置55が係合状態となり、第3切替歯S3aと第5係合歯55aとが互いに軸方向Lに離間することで第5係合装置55が解放状態となる。
第6係合装置56は、第2軸部材2と第10ギヤG10との間の動力伝達を断接するように構成されている。本実施形態では、第6係合装置56は、第3切替部材S3によって、係合状態と解放状態とを切り替え可能に構成された噛み合い係合装置(ドグクラッチ)である。第3切替部材S3の第3切替歯S3aは、上記の第5係合歯55aに加えて、第6係合歯56aにも係合可能に形成されている。第6係合歯56aは、第10ギヤG10と一体的に回転するように、第10ギヤG10に対して軸方向第1側L1に隣接して配置されている。第3切替歯S3aと第6係合歯56aとは、互いに軸方向Lに相対移動可能、かつ、周方向に相対回転不能に係合するように形成されている。そのため、第3切替部材S3が第2軸部材2に対して軸方向Lに相対移動して、第3切替歯S3aと第6係合歯56aとが互い係合することで第6係合装置56が係合状態となり、第3切替歯S3aと第6係合歯56aとが互いに軸方向Lに離間することで第6係合装置56が解放状態となる。
このように、本実施形態では、第5係合装置55と第6係合装置56とで、第3切替部材S3が共用されている。そのため、本実施形態では、第5係合装置55と第6係合装置56とが、第3切替部材S3を備えた第3噛み合い式係合装置DC3を構成している。第3噛み合い式係合装置DC3では、第3切替歯S3aと第5係合歯55aとが互い係合して第5係合装置55が係合状態となると、第3切替歯S3aと第6係合歯56aとが互いに軸方向Lに離間して第6係合装置56が解放状態となる。一方、第3切替歯S3aと第6係合歯56aとが互い係合して第6係合装置56が係合状態となると、第3切替歯S3aと第5係合歯55aとが互いに軸方向Lに離間して第5係合装置55が解放状態となる。また、第3噛み合い式係合装置DC3は、第5係合装置55及び第6係合装置56の双方を解放状態とすることができるように構成されている。
図5に示すように、本実施形態では、車両用駆動装置100は、動作モードとして、第1EVモード及び第2EVモードと、充電モードと、シリーズモードと、第1パラレルモード~第5パラレルモードと、を備えている。
図5に、本実施形態の車両用駆動装置100の各動作モードにおける、噛み合い式係合装置DC1,DC2,DC3と、内燃機関EGと、回転電機MG1,MG2との状態を示す。なお、図5における噛み合い式係合装置DC1,DC2,DC3の欄において、「N」は、対象の噛み合い式係合装置を構成する一対の係合装置の双方が解放状態(ニュートラル状態)であることを示している。また、「L1」は、対象の噛み合い式係合装置を構成する一対の係合装置のうち、軸方向第1側L1の係合装置が係合状態であり、「L2」は、対象の噛み合い式係合装置を構成する一対の係合装置のうち、軸方向第2側L2の係合装置が係合状態であることを示している。
第1EVモードは、内燃機関EG、第1回転電機MG1、及び第2回転電機MG2のうち、第2回転電機MG2のみの駆動力により車両を走行させる動作モードである。第1EVモードでは、第1噛み合い式係合装置DC1を構成する第1係合装置51と第3係合装置53との双方が解放状態となり、第2噛み合い式係合装置DC2を構成する第2係合装置52と第4係合装置54との双方が解放状態となり、第3噛み合い式係合装置DC3を構成する第5係合装置55と第6係合装置56の双方が解放状態となるように制御される。そして、内燃機関EGが停止状態となり、第2回転電機MG2が車両の走行状態に応じて力行状態又は発電状態となるように制御される。また、第1回転電機MG1が力行状態となるように制御される。その結果、第1回転電機MG1の第1ロータギヤRG1に噛み合うアイドラギヤIGを介して、油圧ポンプ7のインナロータ71が回転する。これにより、第1回転電機MG1の駆動力を車両の走行に利用しない第1EVモードであっても、油圧ポンプ7を適切に駆動させることができる。
第2EVモードは、内燃機関EG、第1回転電機MG1、及び第2回転電機MG2のうち、第1回転電機MG1及び第2回転電機MG2の駆動力により車両を走行させる動作モードである。第2EVモードでは、第1噛み合い式係合装置DC1を構成する第1係合装置51と第3係合装置53との双方が解放状態となり、第2噛み合い式係合装置DC2を構成する第2係合装置52が係合状態となり、第3噛み合い式係合装置DC3を構成する第5係合装置55と第6係合装置56の双方が解放状態となるように制御される。そして、内燃機関EGが停止状態となり、第1回転電機MG1及び第2回転電機MG2の双方が車両の走行状態に応じて力行状態又は発電状態となるように制御される。
充電モードは、内燃機関EGの駆動力により第1回転電機MG1に発電を行わせる動作モードである。充電モードでは、第1噛み合い式係合装置DC1を構成する第1係合装置51が係合状態となり、第2噛み合い式係合装置DC2を構成する第2係合装置52と第4係合装置54との双方が解放状態となり、第3噛み合い式係合装置DC3を構成する第5係合装置55と第6係合装置56の双方が解放状態となるように制御される。そして、内燃機関EGが駆動状態となり、第1回転電機MG1が内燃機関EGから伝達される駆動力によって発電状態となり、第2回転電機MG2が停止状態となるように制御される。
シリーズモードは、第2回転電機MG2の駆動力により車両を走行させつつ、内燃機関EGの駆動力により第1回転電機MG1に発電を行わせる動作モードである。充電モードにおいて第2回転電機MG2を力行状態とすることで、動作モードをシリーズモードに切り替えることができる。反対に、シリーズモードにおいて第2回転電機MG2を停止状態とすることで、動作モードを充電モードに切り替えることができる。なお、シリーズモードにおいても、第2回転電機MG2は、走行状態に応じて、例えば車両の減速中等は発電状態となる。
第1パラレルモード~第5パラレルモードは、内燃機関EG、第1回転電機MG1、及び第2回転電機MG2の駆動力を車輪Wに伝達する動作モードである。
第1パラレルモードでは、第1噛み合い式係合装置DC1を構成する第1係合装置51が係合状態となり、第2噛み合い式係合装置DC2を構成する第2係合装置52と第4係合装置54との双方が解放状態となり、第3噛み合い式係合装置DC3を構成する第6係合装置56が係合状態となるように制御される。そして、内燃機関EGが駆動状態となり、第1回転電機MG1が基本的に発電状態となり、第2回転電機MG2が基本的に力行状態となるように制御される。なお、車両の走行状態に応じて、第1回転電機MG1が力行状態となる場合や、第2回転電機MG2が発電状態となる場合がある。これは、第2~第5パラレルモードにおいても同様である。
第2パラレルモードでは、第1噛み合い式係合装置DC1を構成する第1係合装置51が係合状態となり、第2噛み合い式係合装置DC2を構成する第2係合装置52と第4係合装置54との双方が解放状態となり、第3噛み合い式係合装置DC3を構成する第5係合装置55が係合状態となるように制御される。そして、内燃機関EGが駆動状態となり、基本的に第1回転電機MG1が発電状態となり、基本的に第2回転電機MG2が力行状態となるように制御される。
第3パラレルモードでは、第1噛み合い式係合装置DC1を構成する第1係合装置51が係合状態となり、第2噛み合い式係合装置DC2を構成する第4係合装置54が係合状態となり、第3噛み合い式係合装置DC3を構成する第5係合装置55と第6係合装置56の双方が解放状態となるように制御される。そして、内燃機関EGが駆動状態となり、基本的に第1回転電機MG1が発電状態となり、基本的に第2回転電機MG2が力行状態となるように制御される。
第4パラレルモードでは、第1噛み合い式係合装置DC1を構成する第1係合装置51が係合状態となり、第2噛み合い式係合装置DC2を構成する第2係合装置52が係合状態となり、第3噛み合い式係合装置DC3を構成する第5係合装置55と第6係合装置56の双方が解放状態となるように制御される。そして、内燃機関EGが駆動状態となり、基本的に第1回転電機MG1が発電状態となり、基本的に第2回転電機MG2が力行状態となるように制御される。
第5パラレルモードでは、第1噛み合い式係合装置DC1を構成する第3係合装置53が係合状態となり、第2噛み合い式係合装置DC2を構成する第2係合装置52が係合状態となり、第3噛み合い式係合装置DC3を構成する第5係合装置55と第6係合装置56の双方が解放状態となるように制御される。そして、内燃機関EGが駆動状態となり、基本的に第1回転電機MG1が発電状態となり、基本的に第2回転電機MG2が力行状態となるように制御される。また、第5パラレルモードにおいて、第2噛み合い式係合装置DC2を構成する第2係合装置52と第4係合装置54との双方を解放状態としても良い。
前述のように、本実施形態では、第10ギヤG10に対する第9ギヤG9の歯数比、第8ギヤG8に対する第7ギヤG7の歯数比、第6ギヤG6に対する第5ギヤG5の歯数比、第2ギヤG2に対する第1ギヤG1の歯数比、第4ギヤG4に対する第3ギヤG3の歯数比の順に小さくなっている。そのため、第1パラレルモードでは、最も変速比が大きい変速段(1速)が形成される。第2パラレルモードでは、第1パラレルモードと比べて変速比が小さい変速段(2速)が形成される。第3パラレルモードでは、第2パラレルモードと比べて変速比が小さい変速段(3速)が形成される。第4パラレルモードでは、第3パラレルモードと比べて変速比が小さい変速段(4速)が形成される。第5パラレルモードでは、第4パラレルモードと比べて変速比が小さい変速段(5速)が形成される。
〔その他の実施形態〕
(1)上記の実施形態では、第1ギヤG1~第10ギヤG10を備えた構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、第5ギヤG5~第10ギヤG10の一部又は全部が設けられていない構成としても良い。
(1)上記の実施形態では、第1ギヤG1~第10ギヤG10を備えた構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、第5ギヤG5~第10ギヤG10の一部又は全部が設けられていない構成としても良い。
(2)上記の実施形態では、第1係合装置51~第6係合装置56を備えた構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、第1係合装置51~第6係合装置56の一部又は全部が設けられていない構成としても良い。
(3)上記の実施形態では、第1係合装置51と第3係合装置53とが第1噛み合い式係合装置DC1を構成する形態を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、例えば、第1係合装置51と第3係合装置53とが、互いに独立した係合装置であっても良い。なお、第2噛み合い式係合装置DC2を構成する第2係合装置52及び第4係合装置54、並びに、第3噛み合い式係合装置DC3を構成する第5係合装置55及び第6係合装置56についても同様である。
(4)上記の実施形態では、インナロータ71が、軸方向第1側L1の第4軸受B4に対して軸方向LにおけるアイドラギヤIGの側とは反対側(ここでは、軸方向第1側L1)に配置された構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、例えば、インナロータ71が、軸方向第1側L1の第4軸受B4に対して軸方向LにおけるアイドラギヤIGの側(ここでは、軸方向第2側L2)に配置されていても良い。或いは、インナロータ71が、軸方向第2側L2の第4軸受B4に対して軸方向LにおけるアイドラギヤIGの側とは反対側(ここでは、軸方向第2側L2)に配置されていても良い。
(5)上記の実施形態では、アイドラ軸ISにおけるインナロータ71と連結している部分の外径が、アイドラ軸ISにおける軸方向第1側L1の第4軸受B4によって支持されている部分の外径よりも小さい構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、アイドラ軸ISにおけるインナロータ71と連結している部分の外径が、アイドラ軸ISにおける軸方向第1側L1の第4軸受B4によって支持されている部分の外径以上であっても良い。
(6)上記の実施形態では、油圧ポンプ7が、アイドラギヤIGの回転軸心を基準とした径方向Rに沿う径方向視で、アイドラギヤIGの歯部IGaと重複しない位置に配置された構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、油圧ポンプ7が、上記径方向視で、アイドラギヤIGの歯部IGaと重複する位置に配置されていても良い。この場合、油圧ポンプ7のインナロータ71は、アイドラ軸ISのトルク作用部Tに連結される。
(7)上記の実施形態では、油圧ポンプ7のインナロータ71及びアウタロータ72が、軸方向第1側L1の第1軸受B1及び軸方向第1側L1の第2軸受B2の双方と軸方向Lの配置領域が重なるように配置された構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、例えば、油圧ポンプ7のポンプカバー73が、軸方向第1側L1の第1軸受B1及び軸方向第1側L1の第2軸受B2の双方と軸方向Lの配置領域が重なるように配置されていても良い。また、油圧ポンプ7の全体が、軸方向第1側L1の第1軸受B1及び軸方向第1側L1の第2軸受B2の双方に対して軸方向Lの一方側に配置されていても良い。
(8)なお、上述した各実施形態で開示された構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示された構成と組み合わせて適用することも可能である。その他の構成に関しても、本明細書において開示された実施形態は全ての点で単なる例示に過ぎない。したがって、本開示の趣旨を逸脱しない範囲内で、適宜、種々の改変を行うことが可能である。
本開示に係る技術は、内燃機関に駆動連結される入力部材と、車輪に駆動連結される出力部材と、回転電機と、少なくとも回転電機に油を供給する油圧ポンプと、を備えた車両用駆動装置に利用することができる。
100:車両用駆動装置、1:第1軸部材、2:第2軸部材、7:油圧ポンプ、71:インナロータ(ポンプロータ)、I:入力部材、O:出力部材、G1:第1ギヤ、G2:第2ギヤ、G3:第3ギヤ、G4:第4ギヤ、IG:アイドラギヤ、MG1:第1回転電機(回転電機)、RT1:第1ロータ(ロータ)、RG1:第1ロータギヤ(ロータギヤ)、EG:内燃機関、W:車輪、L:軸方向
Claims (5)
- 内燃機関に駆動連結される入力部材と、
車輪に駆動連結される出力部材と、
前記入力部材との間の動力伝達経路の変速比が一定となるように、前記入力部材に駆動連結された第1軸部材と、
前記出力部材との間の動力伝達経路の変速比が一定となるように、前記出力部材に駆動連結された第2軸部材と、
前記第1軸部材と同軸に配置された第1ギヤと、
前記第2軸部材と同軸に配置され、前記第1ギヤに噛み合う第2ギヤと、
前記第1軸部材と同軸であって、前記第1ギヤとは軸方向の異なる位置に配置された第3ギヤと、
前記第2軸部材と同軸に配置され、前記第3ギヤに噛み合う第4ギヤと、
ロータ、及び前記ロータと一体的に回転するロータギヤを備えた回転電機と、
少なくとも前記回転電機に油を供給する油圧ポンプと、を備え、
前記第1ギヤと前記第2ギヤとの間の動力伝達経路の変速比と、前記第3ギヤと前記第4ギヤとの間の動力伝達経路の変速比とが互いに異なり、
前記ロータギヤは、前記第1軸部材及び前記第2軸部材とは別軸に配置されたアイドラギヤを介して、前記第1ギヤ及び前記第2ギヤのいずれか一方と駆動連結され、
前記油圧ポンプは、前記アイドラギヤと一体的に回転するように、前記アイドラギヤと同軸に配置されたポンプロータを備えている、車両用駆動装置。 - 前記アイドラギヤと一体的に回転するように連結されたアイドラ軸を回転可能に支持するアイドラ軸受を更に備え、
前記ポンプロータは、前記アイドラ軸受に対して前記軸方向における前記アイドラギヤの側とは反対側に配置され、前記アイドラ軸と一体的に回転するように連結されている、請求項1に記載の車両用駆動装置。 - 前記アイドラ軸における前記ポンプロータと連結している部分の外径は、前記アイドラ軸における前記アイドラ軸受によって支持されている部分の外径よりも小さい、請求項2に記載の車両用駆動装置。
- 前記油圧ポンプは、前記アイドラギヤの回転軸心を基準とした径方向に沿う径方向視で、前記アイドラギヤの歯部と重複しない位置に配置されている、請求項1から3のいずれか一項に記載の車両用駆動装置。
- 前記第1軸部材を回転可能に支持する第1軸受と、
前記第2軸部材を回転可能に支持する第2軸受と、を更に備え、
前記油圧ポンプは、前記第1軸受及び前記第2軸受の少なくとも一方と前記軸方向の配置領域が重なるように配置されている、請求項1から4のいずれか一項に記載の車両用駆動装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020135006A JP2022030776A (ja) | 2020-08-07 | 2020-08-07 | 車両用駆動装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2020135006A JP2022030776A (ja) | 2020-08-07 | 2020-08-07 | 車両用駆動装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2022030776A true JP2022030776A (ja) | 2022-02-18 |
Family
ID=80324298
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2020135006A Pending JP2022030776A (ja) | 2020-08-07 | 2020-08-07 | 車両用駆動装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2022030776A (ja) |
-
2020
- 2020-08-07 JP JP2020135006A patent/JP2022030776A/ja active Pending
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