以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施の形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、実施の形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。以下の実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
特許請求の範囲、明細書、図面、及び要約書には、著作権による保護の対象となる事項が含まれる。著作権者は、これらの書類の何人による複製に対しても、特許庁のファイルまたはレコードに表示される通りであれば異議を唱えない。ただし、それ以外の場合、一切の著作権を留保する。
図1は、本実施形態に係る撮像システム188の外観を示す斜視図である。撮像システム188は、カメラ170と、ジンバル300とを備える。カメラ170は、撮像装置180と、交換レンズ190と、測距装置400とを備える。測距装置400は、撮像装置180の外部に設けられる。カメラ170は、レンズ交換式のカメラであってよい。交換レンズ190は、撮像装置180に着脱可能なレンズ装置である。
撮像装置180は、カメラモジュール100と、マウント部材110と、保持部材430とを備える。保持部材430は、測距装置400を保持する部材である。保持部材430は金属で形成される。測距装置400は、撮像装置180の外部に設けられ、保持部材430によって保持される。測距装置400は、光によって対象物までの距離を測距する飛行時間(Time Of Flight)型センサである。カメラモジュール100は、測距装置400より測距された距離に基づいて、交換レンズ190が備えるフォーカスレンズの位置を調整することによって合焦制御を実行する回路を備える。
撮像システム188に係る構成を説明する場合に、交換レンズ190の光軸に沿う方向をz軸方向と定める。すなわち、被写体光束が入射する方向をz軸方向と定める。被写体光束がカメラ170に向かって入射する方向をz軸マイナス方向と定め、その反対方向をz軸プラス方向と定める。なお、z軸プラス方向を前方、前側等と呼ぶ場合がある。また、z軸マイナス方向を後方、後側等と呼ぶ場合がある。
撮像装置180は、予め定められた回転軸の周りに回転可能に支持される。例えば、撮像装置180は、ジンバル300によって3つの回転軸の周りに回転可能に支持される。
ジンバル300は、UAV等の移動体に取り付けられてよい。ジンバル300は、カメラ170を、ピッチ軸318を中心に回転可能に支持する。ジンバル300は、カメラ170をロール軸328を中心に回転可能に支持する。ジンバル300は、カメラ170を、ヨー軸338を中心に回転可能に支持する。ピッチ軸318及びヨー軸338は、z軸に直交する。ピッチ軸318及びヨー軸338はz軸に実質的に直交する。ピッチ軸318及びヨー軸338は、z軸に直交する方向の成分を持つ軸の一例である。
ジンバル300は、回転装置310と、回転装置320と、回転装置330とを、支持機構の一部として備える。回転装置310は、ピッチ軸318の周りにカメラ170を回転させる。回転装置320は、ロール軸328の周りにカメラ170を回転させる。回転装置330は、ヨー軸338の周りにカメラ170を回転させる。ジンバル300は、回転装置310、回転装置320及び回転装置330を制御するプロセッサ等の制御回路を備える。制御回路は、回転装置310、回転装置320及び回転装置330を制御することによって、ジンバル300を移動体に取り付ける取付部302に対するカメラ170の姿勢を制御する。
回転装置320は、ロール軸328周りに回転部材322を回転させる。回転装置310は、カメラモジュール100の背面202側に位置する。背面202は、交換レンズ190が取り付けられる側とは反対側の面である。回転装置310は回転部材322に接続される。回転装置310は、回転装置320によってロール軸328の周りに回転可能である。
図2は、カメラモジュール100の斜視図である。図3は、撮像装置180が備えるマウント部材110と測距装置400とを示す斜視図である。
カメラモジュール100は、筐体200内に、光学フィルタ108とともにイメージセンサを備える。交換レンズ190を通過した被写体光束は、光学フィルタ108を通じて、カメラモジュール100が備えるイメージセンサに入射する。カメラモジュール100が備えるイメージセンサは、光学フィルタ108を通過した被写体光束により撮像する。光学フィルタ108は、カメラモジュール100に着脱可能である。
マウント部材110は、撮像装置180において交換レンズ190が取り付けられる部材である。マウント部材110は、カメラモジュール100に着脱可能である。マウント部材110は、カメラモジュール100のベース部102に着脱可能である。
図3に示されるように、マウント部材110は、中間マウント120と、マウントモジュール130とを備える。中間マウント120は、カメラモジュール100に着脱可能である。中間マウント120は、ねじを介してカメラモジュール100に固定されてよい。例えば、中間マウント120は、ねじを介してカメラモジュール100のベース部102に固定されてよい。
マウントモジュール130は、カメラモジュール100に着脱可能である。具体的には、マウントモジュール130は、中間マウント120に着脱可能である。例えば、中間マウント120は、バヨネット式の着脱機構により、マウントモジュール130を保持してよい。このように、マウントモジュール130は、中間マウント120を介して、カメラモジュール100に着脱可能である。
交換レンズ190は、マウントモジュール130に着脱可能である。マウントモジュール130は、バヨネット式の着脱機構により、交換レンズ190を保持してよい。このように、交換レンズ190は、マウントモジュール130及び中間マウント120を含む中間部材を介して、カメラモジュール100に着脱可能である。
マウントモジュール130は、第1の面131を備える。第1の面131は、環状の面である。交換レンズ190は、第1の面131に取り付けられる。後述するように、マウントモジュール130は、第1の面131と平行な第2の面132を有する。マウントモジュール130を構成する部材のうち少なくとも第1の面131及び第2の面132を有する部材は金属で形成される。第2の面132は、第1の面131より外周側に位置する環状の面である。保持部材430は、第2の面132に取り付けられる。
マウントモジュール130は、交換レンズ190のマウント規格に対応するマウントであってよい。マウントモジュール130は、異なるマウント規格ごとの複数のマウントモジュールの中から選択された交換レンズ190のマウント規格に対応するマウントであってよい。マウントモジュール130は、撮像装置180に装着する交換レンズ190のマウント規格に応じて付け替えられてよい。
上述したように、z軸は交換レンズ190の光軸に沿う方向を表す。カメラモジュール100が備えるイメージセンサは、受光面がz軸に直交するように設けられる。z軸は、撮像装置180の光軸に沿う方向である。
図4は、測距装置400及び保持部材430を示す斜視図である。保持部材430は、マウント部材110と連結される。保持部材430は、基部410と、延出部420とを備える。基部410は、マウント部材110に連結される部分である。延出部420はz軸方向に延出する部分である。基部410と延出部420とは一体に形成される。連結は、もともと物理的に分離されているものを連ね結ぶだけの意味に限らない。連結は、マウント部材110にTOFホルダ基部410が一体の形態も含む概念である。
基部410は、マウント部材110に接合される。具体的には、基部410は、マウントモジュール130に接合される。後述するように、基部410は、マウントモジュール130の第2の面132に接合される。基部410は、環状の第1の面431と環状の第2の面432とを有する。第2の面432は、z軸方向において第1の面431よりz軸マイナス側の面である。第2の面432とマウントモジュール130の第2の面132とは、ビス等の固定部材によって締結される。接合は、機械的接合、冶金的接合、及び化学的接合を含む。機械的接合は、固定部材を用いる締結、焼きばめ等を含む。冶金的接合は溶接、ろう接等を含む。化学的接合は、接着等を含む。
例えば、基部410には、孔412a、孔412b、孔412c、孔412d、及び孔412eが形成されている。孔412a、孔412b、孔412c、孔412d、及び孔412eは、第1の面431から第2の面432まで貫通する貫通孔である。図3に示されるように、マウントモジュール130の第2の面132には、孔133a、孔133b、孔133c、孔133d、及び孔133eが形成されている。孔412a、孔412b、孔412c、孔412d、及び孔412eに対してそれぞれ孔133a、孔133b、孔133c、孔133d、及び孔133eが位置合わせされた状態で、孔412a、孔412b、孔412c、孔412d、及び孔412eのそれぞれに固定部材が挿入されることによって、保持部材430の基部410とマウントモジュール130の第2の面432とが締結される。これにより、保持部材430は、撮像装置において交換レンズ190が取り付けられるマウント部材であるマウント部材110に対して位置決めされる。
図5は、光軸に平行かつピッチ軸318に直交する面でカメラ170を切断した断面を示す。図5に示されるように、交換レンズ190はマウントモジュール130の第1の面131に固定される。また、保持部材430の基部410は、マウントモジュール130の第2の面132に固定される。これにより、測距装置400はマウントモジュール130に対して位置決めされる。
本実施形態において、保持部材430は、マウント部材110に接合されることによって、マウント部材110と連結されている。他の実施形態において、保持部材430は、交換レンズ190が取り付けられる任意のマウント部材と一体に形成されてよい例えば、保持部材430は、マウントモジュール130と一体に形成されてよい。また、本実施形態では、基部410と延出部420とは、基部410及び延出部420が一体に形成されることによって連結されている。他の実施形態において、延出部420は、ビス等の固定部材を介して基部410に固定されることによって、基部410と連結されてよい。
図6は、保持部材430の外観を示す斜視図である。延出部420は、z軸方向に沿って延出する。延出部420は、z軸プラス方向に延出する。延出部420は、基部410からz軸プラス方向に延出する。延出部420は、z軸方向に延出した位置で測距装置400を支持する。延出部420は、測距装置400と連結される。
延出部420は、z軸方向の測距装置の移動をガイドする。延出部420には、z軸方向に沿って形成された貫通孔422が形成されている。貫通孔422は、測距装置400をガイドする。貫通孔422は、測距装置400を保持部材430に固定するために用いられる。
図7、図8、及び図9は、測距装置400の外見を示す斜視図である。図10は、測距装置400の正面図である。図11は、図7のAA断面を示す。
測距装置400は、支持部材500と、蓋610と、ケース部材620と、送風機590とを備える。支持部材500は、金属で形成される。支持部材500は、マグネシウムで形成されてよい。支持部材500及びケース部材620は、測距装置400の外観を提供する筐体の少なくとも一部を形成する。送風機590は、ケース部材620内に位置してよい。送風機590のうち少なくとも一部は、支持部材500と一体に設けられてよい。なお、送風機590のうち少なくとも一部は、支持部材500と一体に形成されてよい。例えば、送風機590が備えるファンを収容する部材が、支持部材500と一体に形成されてよい。
支持部材500は、測距装置400内に設けられた測距センサを支持する。測距センサについては後述する。蓋610は、透光部材612と、透光部材614とを備える。透光部材612は、測距センサから出射される測定光を通過させる。透光部材614は、対象物からの戻り光を通過させる。
支持部材500は、第1の側部510と、第2の側部520と、上部530と、底部540とを備える。支持部材500は金属で形成される。支持部材500は、アルミニウムで形成されてよい。第1の側部510は、測距装置400を冷却するための外気が通流する第1の通気口512を備える。第2の側部520には、測距装置400を冷却するための外気が通流する第2の通気口522を備える。測距装置400の冷却構造については後述する。
底部540は、凹部542を有する。保持部材430の延出部420は、凹部542に接する外形を有する。支持部材500の凹部542は、延出部420と摺動する。支持部材500は、凹部542が延出部420と相対的に滑り合うことによって、延出部420に対してz軸方向にスライド可能である。
測距装置400は、固定部材502によって保持部材430に固定される。具体的には、測距装置400の支持部材500は、固定部材502によって保持部材430の延出部420に固定されている。固定部材502は、図6に示す延出部420の貫通孔422に挿入される。
固定部材502は、シャフト部503と、第1の部分504と、第2の部分505とを有する。第1の部分504は、シャフト部503の一端に設けられた部分である。第1の部分504は、シャフト部503の外径より広い外径を持つ。第2の部分505は、シャフト部503の他端に設けられる。図11に示されるように、保持部材430の延出部420には、z軸方向に沿って、第1の部分504をガイドする溝423が形成されている。溝423は、延出部420が支持部材500と接触する側の面とは反対側の面である。第1の部分504は、延出部420に形成された溝423に嵌まる。
シャフト部503は、支持部材500と接するとともに、支持部材500に形成された貫通孔570を貫通する。これにより、固定部材502は、第1の部分504側の一部が、支持部材500の底部540から突出する。保持部材430の延出部420は、第1の部分504によって支持部材500に押し付けられることによって、支持部材500を固定する。
シャフト部503は、螺子部506を有する。支持部材500の貫通孔570は、シャフト部503の螺子部506に噛み合う螺子穴507を有する。シャフト部503の螺子部506は、螺子穴507と噛み合う。固定部材502の第2の部分505は、シャフト部503を回転させる力を受け付ける。例えば、第2の部分505は、カメラ170の利用者によって回転可能である。第2の部分505を予め定められた締め付け方向に回転させると、螺子部506と螺子穴507との噛み合いにより、第1の部分504によって延出部420が支持部材500に押し付けられる。これにより、支持部材500が保持部材430に固定される。
第2の部分505を締め付け方向とは反対側に回転させて延出部420を支持部材500に押し付ける力を弱めると、第1の部分504は、貫通孔422と摺動可能となる。測距装置400は、第1の部分504が貫通孔422と相対的に滑り合うことによって、延出部420に対してz軸方向にスライドする。これにより、測距装置400をz軸方向に位置決めすることができる。
上述したように、本実施形態では、測距装置400の支持部材500と保持部材430とは固定部材502を介して固定されている。他の実施形態において、少なくとも延出部420は、支持部材500と一体に形成されることによって、支持部材500と連結されてよい。また、基部410及び延出部420を含む保持部材430の全体が、支持部材500と一体に形成されることによって、保持部材430が支持部材500と連結されてよい。
図12は、撮像システム188の側面図である。二点鎖線で描かれた線490は、測距装置400の外面の最も外側の部位の移動軌跡を表す。上述したように測距装置400は、延出部420に沿ってz軸方向にスライド可能である。図11において、線490のうちの直線491は、測距装置400をz軸方向にスライドさせた場合の測距装置400の外面の最も外側の軌跡である。図12に示されるように、マウント部材110に対して、測距装置400をz軸方向に位置決めすることができる。
線490のうちの円弧492は、ピッチ軸318を中心とする半径rの円である。rは、ピッチ軸318と測距装置400の外面との間の距離の最大値である。円弧492は、カメラ170をピッチ軸318の周りに回転させた場合の測距装置400の外面の最も外側の軌跡を表す。円弧492で示されるように、カメラ170をピッチ軸318の周りに回転させた場合に、測距装置400が回転部材322に接触しない。
カメラモジュール100の筐体200には、調整機構260が設けられる。調整機構260は、撮像装置180における回転軸の位置を調整するための部材である。具体的には、調整機構260は、ピッチ軸318に対するカメラモジュール100のz軸方向の位置を調整する。調整機構260は、回転装置310に対してz軸方向にスライド可能に保持されるスライド機構を備えてよい。調整機構260によって、ジンバル300がカメラ170を支持するz軸方向の位置を調整することができる。
上述したように、測距装置400z軸方向の位置は、延出部420に沿って調整可能である。また、調整機構260によって、カメラ170全体のz軸方向の位置を調整可能である。調整機構260でカメラ170のz軸方向の位置を調整することによって、カメラ170をピッチ軸318の周りに回転させた場合にカメラ170の任意の部位が回転部材322に接触しないようにすることができる。また、測距装置400のz軸方向の位置を調整することで、測距装置400が回転部材322に接触しないようにすることもできる。
なお、カメラ170に装着される交換レンズ190の重さ及び長さの少なくとも一方に応じて調整機構260を用いてカメラ170のz軸方向の位置を調整することによって、カメラ170の重心をピッチ軸318に近づけるようにすることが可能である。また、カメラ170に装着される交換レンズ190の重さ及び長さの少なくとも一方に応じて測距装置400のz軸方向の位置を延出部420に沿って調整することが可能である。なお、カメラモジュール100の背面202にはカウンターウェイト172を着脱することができる。カメラ170に装着される交換レンズ190の長さ及び重さ、測距装置400の有無、測距装置400の重さ及び位置、並びに調整機構260の位置に応じて、カメラモジュール100に取り付けるカウンターウェイト172の数及び位置を調整することによって、カメラ170の重心をピッチ軸318に近づけるようにすることができる。
図13は、測距装置400内の構造の一部を表す斜視図である。測距装置400内には、基板900と、電源990と、発光素子710と、発光素子720と、発光素子730と、受光部700と、遮蔽部材800とを含むTOF(Time Of Flight)センサが収容される。
受光部700、発光素子710、発光素子720、及び発光素子730は、電源990から供給される電力で動作する。受光部700、発光素子710、発光素子720、発光素子730、及び電源990は基板900に実装される。
発光素子710、発光素子720、及び発光素子730は、測定光を発する素子である。発光素子710、発光素子720、及び発光素子730は、発光部の少なくとも一部を構成する。発光素子710は、第1の発光素子の一例である。発光素子720及び発光素子730は、第1の発光素子710が発する光の発散角より狭い発散角の光を発する場合に駆動される第2の発光素子の一例である。後述するように、発光素子720及び発光素子730が発する光の光路中には、光の発散角を小さくするためのレンズが設けられる。発光素子710、発光素子720、及び発光素子730が発した光は、透光部材614を通じて測距装置400の外部に出射される。
受光部700は、発光部が発した光に対する対象物からの戻り光を受光する。受光部700は、レンズを通過した光を受光する受光素子を備える。対象物からの戻り光は、透光部材612を通じて受光部700に入射する。なお、図10等に示されるように、透光部材612とは別個に透光部材614を設けているので、測定光が透光部材を通じて受光部700に入射することを抑制することができる。基板900には、受光部700が受光した光に基づいて対象物までの距離を算出する回路が実装されてよい。
遮蔽部材800は、発光素子710、発光素子720及び発光素子730を含む発光部と、受光部700との間を電磁気的に遮蔽する部材である。遮蔽部材800については後述する。
図14は、測距装置400の断面図である。図14は、図10のBBに沿う面で切断した場合の測距装置400の断面透視図である。図15は、支持部材500及び送風機590を含む冷却機構の斜視図である。
支持部材500は、発光素子710、発光素子720、発光素子730、及び受光部700と熱的に結合する。熱的に結合するとは、少なくとも発光素子710、発光素子720、発光素子730、及び受光部700と熱の伝えることが可能であることを示す概念である。例えば、空気、金属、その他の熱を伝える材料等の媒体を介して熱を伝える。支持部材500は、発光素子710、発光素子720、発光素子730、及び受光部700で発生した熱を放熱する放熱部材として機能する。
発光素子710、発光素子720及び発光素子730は、少なくとも伝熱部材880を介して支持部材500に熱的に結合される。受光部700は、支持部材500に熱的に結合される。
支持部材500は、複数の第1のフィン511と、複数の第2のフィン521とを備える。支持部材500の第1の側部510は第1の通気口512を備える。支持部材500の第1の側部510とは反対側の第2の側部520は、第2の通気口522を備える。第1のフィン511は、第1の通気口512に設けられる。第2のフィン521は、第2の通気口522に設けられる。
支持部材500は、発光素子710、発光素子720及び発光素子730と熱的に結合し、複数の第2のフィン521に伝熱する第1の部分551を備える。第1の部分551は、発光素子710、発光素子720、及び発光素子730と熱的に結合する複数の部分である。発光素子710、発光素子720及び発光素子730は、少なくとも伝熱部材880を介して第1の部分551に熱的に接続される。支持部材500は、受光部700と熱的に結合し、複数の第2のフィン521に伝熱する第2の部分552を備える。
第1の部分551及び第2の部分552は、支持部材500の基部560からz軸プラス方向に突出した部分である。具体的には、基部560は、基板900に対向する第1の面561と、第1の面561とは反対側の第2の面562とを有する。第1の部分551及び第2の部分552は、第1の面561に設けられる。複数の第1のフィン511及び複数の第2のフィン521は、第2の面562に設けられる。
発光素子710、発光素子720、発光素子730、及び受光部700のそれぞれで発生した熱は、第1のフィン511及び第2のフィン521を通じて外部に放出される。具体的には、送風機590は、第1の通気口512及び第2の通気口522のそれぞれから外気を取り込んで外部に排出する。第1のフィン511及び第2のフィン521は、それぞれ第1の通気口512及び第2の通気口522から取り込まれた外気によって冷却される。これにより、支持部材500は、発光素子710、発光素子720、発光素子730、及び受光部700で発生した熱を外部に放出する。このように、支持部材500は、発光素子710、発光素子720、発光素子730、及び受光部700から外部への放熱経路の少なくとも一部を形成する。
図14及び図11に示されるように、支持部材500には、固定部材が挿入される貫通孔570が形成されている。貫通孔570は、上述した測距装置400を撮像装置180に取り付けるための固定部材502が挿入される。また、図15に示されるように、支持部材500には、孔541a及び孔541bが形成されている。孔541a及び孔541bは、遮蔽部材800を支持部材500に取り付けるための孔である。支持部材500への遮蔽部材800の取り付ける構造については後述する。
図14に示されるように、発光素子720が発する光の光路中には、遮蔽部材800によって支持されるレンズ722が設けられる。レンズ722の存在により、発光素子720が発する光の発散角は狭くなる。同様に、発光素子730の光路中には、遮蔽部材800によって支持されるレンズが設けられる。なお、発光素子710が発する光の光路中には、レンズは設けられていない。
図16及び図17は、基板900が取り付けられた遮蔽部材800の斜視図である。図18は、遮蔽部材800の斜視図である。図18には、遮蔽部材800に加えて、受光部700、発光素子710、発光素子720及び発光素子730が示されている。
遮蔽部材800は金属で形成されてよい。遮蔽部材800はアルミニウムで形成されてよい。遮蔽部材800は、第1の部分810を備える。第1の部分810は、発光素子710、発光素子720及び発光素子730と、受光部700との間に設けられる。第1の部分810は、発光素子710、発光素子720及び発光素子730と受光部700との間を電磁的に遮蔽する部材である。「電磁的に遮蔽する」とは、電磁波エネルギーを減衰させることを含んでよい。「電磁的に遮蔽する」とは、電磁場の結合を低減させることを含んでよい。第1の部分810は電波を遮蔽してよい。第1の部分810は静電場を遮蔽してよい。
遮蔽部材800は、基部805を備える。基部805は、第1の面801と、第2の面802とを有する。第1の面801は、基板900に対向する面である。第1の面801は、基板900の面901に対向する面である。面901は、基板900において受光部700、発光素子710、発光素子720、発光素子730が設けられる面である。第2の面802は、第1の面801とは反対側の面である。測距装置400が撮像装置180に取り付けられている場合、第2の面802は、第1の面801よりz軸プラス方向に位置する。第1の部分810は、基部805から基板900に向けて延びるように設けられる。
図17及び図18に示されるように、遮蔽部材800は、遮蔽部材800に基板900を取り付けるための第1の取付部830a、第1の取付部830b、及び第1の取付部830cを備える。第1の取付部830aには、遮蔽部材800に基板900を固定するための固定部材が挿入される第1の孔831aが形成されている。第1の取付部830bには、遮蔽部材800に基板900を固定するための固定部材が挿入される第1の孔831bが形成されている。第1の取付部830cには、遮蔽部材800に基板900を固定するための固定部材が挿入される第1の孔831cが形成されている。遮蔽部材800に基板900を固定するための固定部材は、ビス等であってよい。基板900には、孔931a、孔931b及び孔931cが形成されている。第1の孔831aが孔931aに整合し、第1の孔831bが孔931bに整合し、第1の孔831cが孔931cに整合した状態で第1の孔831a、第1の孔831b及び第1の孔831cにそれぞれ固定部材が挿入されることによって、遮蔽部材800に基板900が固定される。
第1の取付部830aは、第1の部分810に設けられる。第1の取付部830b及び第1の取付部830cは、基部805に設けられる。少なくとも第1の部分810には、1つ以上の第1の取付部830aが設けられることが好ましい。第1の部分810に第1の取付部830aを設けることで、発光素子710、発光素子720及び発光素子730と受光部700との間において、第1の部分810を基板900に強く結合することができる。
第1の取付部830aは、基板900に設けられた孔932aに挿入される突起部832aを備える。第1の部分810は、1つ以上の突起部832aを備えることが好ましい。第1の取付部830bは、基板900に設けられた孔932bに挿入される突起部832bを備える。これにより、遮蔽部材800に対して基板900を位置決めすることができる。
遮蔽部材800は、遮蔽部材800を支持部材500に取り付けるための第2の取付部840a、第2の取付部840b、及び第2の取付部840cを備える。第2の取付部840a、第2の取付部840b、及び第2の取付部840cには、それぞれ孔841a、孔841b、及び孔841cが形成されている。孔841a、孔841b、及び孔841cには、遮蔽部材800を支持部材500に固定するための固定部材が挿入される。例えば、支持部材500に形成された孔541aと孔841aとが整合し、支持部材500に形成された孔541bと孔841bとが整合した状態で、孔841a及び孔841bにそれぞれビス等の固定部材が挿入されることによって、遮蔽部材800が支持部材500に固定されてよい。基板900が遮蔽部材800に固定され、遮蔽部材800が支持部材500に固定されることによって、受光部700、発光素子710、発光素子720及び発光素子730を含む測距センサが、支持部材500に対して固定される。
遮蔽部材800は、第2の部分820を有する。第2の部分820は、発光素子710、発光素子720及び発光素子730と、受光部700との間に位置する。第2の部分820は、発光素子710、発光素子720、及び発光素子730のそれぞれが発した光を遮蔽する。第2の部分820は、基部805に設けられる。第2の部分820は第2の面802に設けられる。第2の部分820は、第2の面802から突出する。第2の部分820は、少なくとも一部が第1の部分810の反対側に設けられる。第2の部分820は、少なくとも一部が第1の部分810に沿って設けられる。第1の部分810によって、発光素子710、発光素子720及び発光素子730が発した光が測距装置400内の空間を通じて受光部700に直接入射することを抑制することができる。
遮蔽部材800は、レンズを取り付けるための取付部852及び取付部853を備える。取付部852及び取付部853は、第2の面802に設けられる。取付部852は、発光素子720を囲うように設けられる。取付部852には、発光素子720が発する光の光路中に設けられるレンズ722が固定される。取付部853は、発光素子730を囲うように設けられる。取付部853には、発光素子730が発する光の光路中に設けられるレンズが固定される。
図19は、基板900に実装される電子回路の配置を模式的に示す。図19には、基板900及び基板900に実装される回路構成に加えて、第1の部分810も模式的に示されている。基板900の面901には、発光素子710、発光素子720及び発光素子730のそれぞれを駆動する駆動回路740が実装される。また、基板900の面901には、受光部700に含まれる受光素子と、当該受光素子の駆動回路と、対象物までの距離を算出する回路とを含むセンサ750が実装される。
基板900には、第1の電極910が設けられる。第1の電極910は、発光素子710、発光素子720、発光素子730、及び駆動回路740の基準電位を提供する。基準電位は接地電位であってよい。発光素子710、発光素子720及び発光素子730は、駆動回路740の周囲に位置する。例えば、発光素子710、発光素子720及び発光素子730は、駆動回路740の連続する2辺に沿う位置に設けられる。図19に示される回路構成により、駆動回路740と発光素子710、発光素子720及び発光素子730との間の距離を短くすることができる。
基板900には、第2の電極920が設けられる。第2の電極920は、センサ750の基準電位を提供する。基準電位は接地電位であってよい。
第1の部分810は、第1の電極910と第2の電極920との間に位置する。基板900の面901の面内において、基板900は、第1の部分810によって、第1の領域941と第2の領域942とに区分けされる。発光素子710、発光素子720、発光素子730、駆動回路740、及び第1の電極910は、第1の領域941に設けられる。受光部700を含むセンサ750及び第2の電極920は、第2の領域942に設けられる。これにより、第1の領域941に設けられた回路で発生した電磁的ノイズ(例えば、ノイズ輻射)が、第2の領域942に設けられた回路に伝わることを抑制することができる。また、第2の領域942に設けられた回路で発生した電磁的ノイズが、第1の領域941に設けられた回路に伝わることを抑制することができる。また、第1の電極910と第2の電極920とが分離して設けられている。そのため、電磁ノイズの抑制効果を高めることが可能である。
図20は、対比例としての基板900aに実装される電子回路の配置を模式的に示す。図20に示す部材には、図19に示す部材のうち対応する部材の符号の末尾に「a」を付けた符号を付す。そのため、図20に示す部材に関する説明は省略する。
図20に示す対比例において、発光素子710a、発光素子720a、及び発光素子730aはセンサ750aの周囲に設けられる。第1の電極910aは、センサ750aを囲うように設けられる。図20に示す回路構成では、例えば駆動回路740aで発生した電磁的ノイズがセンサ750aに伝わり易くなる。また、駆動回路740aと発光素子710a、発光素子720a、及び発光素子730aとの間の距離が長くなる。そのため、図19に示す回路配置に比べて、センサ750aに加わるノイズが大きくなり易い。図16から図20等に関連して説明したように、本実施形態の測距装置400によれば、発光素子710、発光素子720及び発光素子730の駆動回路740で発生する電磁的ノイズを遮蔽することができる。
以上において、カメラ170はレンズ交換式のカメラである。しかし、上述した測距装置400及び測距装置400を保持部材430は、レンズ交換式以外の任意のカメラに適用できる。
上記のような撮像装置180は、移動体に搭載されてもよい。撮像装置180は、図21に示すような、無人航空機(UAV)に搭載されてもよい。UAV1000は、UAV本体1020、ジンバル300、複数の撮像装置1060、及び撮像装置180を備えてよい。UAV1000は、推進部により推進される移動体の一例である。移動体とは、UAVの他、空中を移動する他の航空機などの飛行体、地上を移動する車両、水上を移動する船舶等を含む概念である。
UAV本体1020は、複数の回転翼を備える。複数の回転翼は、推進部の一例である。UAV本体1020は、複数の回転翼の回転を制御することでUAV1000を飛行させる。UAV本体1020は、例えば、4つの回転翼を用いてUAV1000を飛行させる。回転翼の数は、4つには限定されない。また、UAV1000は、回転翼を有さない固定翼機でもよい。
撮像装置180は、所望の撮像範囲に含まれる被写体を撮像する撮像用のカメラである。ジンバル300は、撮像装置180を回転可能に支持する。ジンバル300は、支持機構の一例である。例えば、ジンバル300は、撮像装置180を、アクチュエータを用いてピッチ軸で回転可能に支持する。ジンバル300は、撮像装置180を、アクチュエータを用いて更にロール軸及びヨー軸のそれぞれを中心に回転可能に支持する。ジンバル300は、ヨー軸、ピッチ軸、及びロール軸の少なくとも1つを中心に撮像装置180を回転させることで、撮像装置180の姿勢を変更してよい。
複数の撮像装置1060は、UAV1000の飛行を制御するためにUAV1000の周囲を撮像するセンシング用のカメラである。2つの撮像装置1060が、UAV1000の機首である正面に設けられてよい。更に他の2つの撮像装置1060が、UAV1000の底面に設けられてよい。正面側の2つの撮像装置1060はペアとなり、いわゆるステレオカメラとして機能してよい。底面側の2つの撮像装置1060もペアとなり、ステレオカメラとして機能してよい。複数の撮像装置1060により撮像された画像に基づいて、UAV1000の周囲の3次元空間データが生成されてよい。UAV1000が備える撮像装置1060の数は4つには限定されない。UAV1000は、少なくとも1つの撮像装置1060を備えていればよい。UAV1000は、UAV1000の機首、機尾、側面、底面、及び天井面のそれぞれに少なくとも1つの撮像装置1060を備えてもよい。撮像装置1060で設定できる画角は、撮像装置180で設定できる画角より広くてよい。撮像装置1060は、単焦点レンズまたは魚眼レンズを有してもよい。
遠隔操作装置1600は、UAV1000と通信して、UAV1000を遠隔操作する。遠隔操作装置1600は、UAV1000と無線で通信してよい。遠隔操作装置1600は、UAV1000に上昇、下降、加速、減速、前進、後進、回転等のUAV1000の移動に関する各種命令を示す指示情報を送信する。指示情報は、例えば、UAV1000の高度を上昇させる指示情報を含む。指示情報は、UAV1000が位置すべき高度を示してよい。UAV1000は、遠隔操作装置1600から受信した指示情報により示される高度に位置するように移動する。指示情報は、UAV1000を上昇させる上昇命令を含んでよい。UAV1000は、上昇命令を受け付けている間、上昇する。UAV1000は、上昇命令を受け付けても、UAV1000の高度が上限高度に達している場合には、上昇を制限してよい。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。