JP2022030168A - 合成樹脂色見本 - Google Patents

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Abstract

【課題】実際に成形した成形体の色や外観の予測が容易である合成樹脂色見本を提供する。【解決手段】合成樹脂色見本10は、厚さが大きい第1領域1と、厚さが小さい第4領域4と、厚さが中程度の第2領域2及び第3領域3とを有する。第1領域1及び第2領域2は、前面が平滑面となっている。第3領域3は第1及び第2領域1,2よりも粗度が大きい粗面となっている。小領域4bの前面は平滑面となっており、小領域4cの前面は粗面となっている。小領域4aの前面は、多数の深さの小さい凹部及び/又は高さの小さい凸部を有した凹凸面となっている。【選択図】図1

Description

本発明は、合成樹脂の板状成形品よりなる色見本に関する。
合成樹脂の色見本としては、着色原材料を成形したものが用いられている。
板状成形品よりなる色見本は、板状成形品の厚さが異なると色の濃度が変わるため、一様な厚さの色見本では、実際に成形した成形体の色を正しく予測することが難しい。厚さを異ならせたり、表面の模様を異ならせた色見本を多種類用意した場合には、色見本の数が徒に多くなる。
特開2019-152800号公報
本発明は、実際に成形した成形体の色や外観の予測が容易である合成樹脂色見本を提供することを目的とする。
本発明は、次を要旨とするものである。
[1] 厚さの異なる複数領域を有した板形状の合成樹脂成形体よりなり、少なくとも一部の領域の表面粗さが他の領域と異なっている合成樹脂色見本。
[2] 合成樹脂色見本の厚さ方向に貫通する孔を有する[1]の合成樹脂色見本。
[3] 前記孔から放射方向に延在する複数の段差面が設けられており、該段差面を挟んだ両側の領域の厚さが異なっている[2]の合成樹脂色見本。
[4] 七角形の形状を有しており、正面視において左回り方向に第1ないし第7の7個の頂点(11~17)が位置しており、前記孔(20)と第2、第3、第6及び第7の頂点(12,13,16,17)とを結ぶように4条の段差面が設けられている[3]の合成樹脂色見本。
[5] 第1頂点(11)、第2頂点(12)、孔(20)及び第7頂点(17)を有した四角形の第1領域(1)が最も厚さの大きい領域であり、孔(20)、第3頂点(13)、第4頂点(14)、第5頂点(15)及び第6頂点(16)を有した五角形の第4領域が最も厚さの小さい第4領域であり、
該第1領域と第4領域との間が、該第1領域よりも厚さが小さく該第4領域よりも厚さが大きい第2領域及び第3領域である[4]の合成樹脂色見本。
[6] 前記第1領域の面積が、第2領域、第3領域及び第4領域のいずれの領域の面積よりも大きい[5]の合成樹脂色見本。
[7] 前記第4領域は、前面の性状が異なる複数の小領域を有する[5]又は[6]の合成樹脂色見本。
[8] 3個の小領域が周方向に配置されている[7]の合成樹脂色見本。
[9] 1つの小領域の前面に凸部又は凹部が設けられている[7]又は[8]の合成樹脂色見本。
[10] [1]~[9]のいずれかの合成樹脂色見本が複数個、線状体によって連結されている連結体。
[11] 輪状となっている[10]の連結体。
本発明の合成樹脂色見本は、厚さの異なる複数領域を有するので、実際の成形体の厚さに略等しい厚さの領域の色に基づいて、実際の成形体の色を予測し易い。本発明の合成樹脂色見本は、合成樹脂成形体よりなるため、軽量で耐久性に優れる。また、アクセサリーとして用いた場合に、金属アレルギーのおそれもない。
実施の形態に係る装飾具の前面側からの斜視図である。 (A)図は実施の形態に係る合成樹脂色見本の正面図である。(B)図は(A)図のB-B線断面図である。 図2のIII-III線断面図である。 図2のIV-IV線断面図である。
以下、図1~図4を参照して実施の形態について説明する。
この実施の形態に係る合成樹脂色見本10は、合成樹脂の板状の射出成形品である。合成樹脂としては、ポリカーボネート、アクリル、ABSなどが好適である。この装飾具は、透明であってもよく、半透明であってもよく、不透明であってもよい。この合成樹脂組成物に離型剤や耐候剤やエラストマーを添加したり、光輝材や蓄光材や金属顔料や偏光顔料や蛍光顔料、ラメを添加したりすることにより、金属調あるいは偏光色を有した外観を具備させてもよい。
この合成樹脂色見本10は、厚さが大きい第1領域1と、厚さが小さい第4領域4と、厚さが中程度の第2領域2及び第3領域3とを有する。第2領域2と第3領域3とは厚さが同一であってもよく、異なっていてもよい。
この合成樹脂色見本10は7個の頂点11~17を有した七角形である。この合成樹脂色見本10には、厚さ方向に貫通する孔20が設けられている。合成樹脂色見本10の正面(前面)には、孔20と頂点12,13,16,17とを結ぶ方向に延在する段差面22,23,26,27が設けられている。各段差面は、板面と垂直な方向よりも厚さの大きい領域側に傾いた斜面よりなる。段差面と垂直面との交差角θ(図3)は5~85゜、特に10~75゜とりわけ15~70゜程度が好適である。
この実施の形態では、合成樹脂色見本10の後面(裏面)は、段差面を有しない平坦面よりなるが、少なくとも一部を粗面としたり凹凸模様を設けてもよい。
第1領域は、頂点11,12、孔20、頂点17を順次に結ぶ四角形であり、第2領域2は頂点12,13、孔20を結ぶ三角形であり、第3領域3は頂点16,17、孔20を結ぶ三角形である。第4領域は、孔20、頂点13,14,15,16を順次に結んだ凹五角形である。
頂点11を上側に配置し、点14,15を下側に配置した図2(A)の状態の正面図において、孔20は、左右方向の中央に位置し、また上下方向の中央よりも若干下側に位置する。
第1領域1及び第2領域2は、前面が平滑面となっている。第3領域3は第1及び第2領域1,2よりも表面粗さが大きい粗面となっている。
第4領域4は、孔20、頂点13,14を結ぶ線分で囲まれた三角形の小領域4aと、孔20、頂点14,15を結ぶ線分で囲まれた小領域4bと、孔20、頂点15,16を結ぶ線分で囲まれた小領域4cとを有している。小領域4bの前面は平滑面となっており、小領域4cの前面は粗面となっている。
小領域4aの前面は、多数の深さの小さい凹部及び/又は高さの小さい凸部を有した凹凸面となっている。この実施の形態では、凹部の底面又は凸部の頂面は平滑面となっており、凹部又は凸部以外の部分は粗面となっているが、これに限定されない。
この合成樹脂色見本10の好適な寸法等について次に説明する。
図2(A)の正面図において、上下方向の寸法は20~120mm特に40~80mm程度が好ましく、左右方向の寸法は20~100mm特に30~80mm程度が好ましい。
孔20は、円形孔であることが好ましく、その直径は1~10mm特に2~8mmとりわけ3~7mm程度が好ましい。孔20の中心は、頂点13,16よりも下位側に位置することが好ましい。
第1領域の厚さは2.1~6mm特に2.3~5mmであることが好ましい。第2領域2及び第3領域3の厚さは、第1領域の厚さの10~90%特に20~80%が好ましい。第4の領域の厚さは、第1領域の厚さの5~80%特に10~70%が好ましい。
段差面22,27の長手方向の交差角度は10~170゜特に50~140゜が好ましい。段差面22,23の長手方向の交差角度は5~90゜特に10~70゜が好ましい。段差面26,27の長手方向の交差角度は5~90゜特に10~70゜が好ましい。頂点14と孔20とを結ぶ線分と、頂点15と孔20とを結ぶ線分との交差角度は10~160゜特に40~130゜が好ましい。
頂点14と孔20とを結ぶ線分と段差面23の長手方向との交差角度は5~150゜特に10~120゜が好ましい。頂点15と孔20とを結ぶ線分と段差面26の長手方向との交差角度は5~150゜特に10~120゜が好ましい。頂点11から孔20の中心までの距離は10~100mm特に20~70mmが好ましい。
頂点12,17から孔20の中心までの距離は10~80mm特に15~60mmが好ましい。頂点13,16から孔20の中心までの距離は10~70mm特に15~50mmが好ましい。頂点14,15から孔20の中心までの距離は5~60mm特に10~40mmが好ましい。
領域1,2及び小領域4bの表面粗さはRa10μm以下特にRa2μm以下が好適である。領域3及び小領域4cの表面粗さはRa50μm以下特にRa25μm以下が好適である。合成樹脂色見本10の後面の表面粗さはRa50μm以下特に25μm以下が好適である。
小領域4aに凹部を設ける場合、1個の凹部の深さは0.001~0.8mm特に0.005~0.5mmが好ましい。1個の凹部の大きさ(面積)は0.001~100mm特に0.01~80mmが好ましい。
小領域4aに凸部を設ける場合、1個の凸部の高さは0.001~0.8mm特に0.005~0.5mmが好適である。1個の凸部の大きさ(面積)は0.001~100mm特に0.01~80mmが好ましい。
小領域4aに凹部又は凸部を設ける場合、その数は1~200個特に2~100個が好ましい。凹部と凸部とは、一方のみを設けてもよく、双方を設けてもよい。双方を設ける場合、合計の数が上記範囲であることが好ましい。
合成樹脂色見本10の正面図(図2(A))において、凹部又は凸部の輪郭形状は、円、楕円形、三角形、四角形、五角形以上の多角形、ハート形、花ビラ形(例えば桜柄)、絵画様図柄(例えば、花に蝶々が止まっているような図柄)など任意である。
上記実施の形態では、合成樹脂色見本10の後面は平滑面となっているが、少なくとも一部を粗面又はシボ面としたり、模様を設けたりしてもよい。
上記実施の形態では、合成樹脂色見本10は七角形であるが、これに限定されず、3~100角形、特に4~50角形程度の多角形であればよい。
このように構成された合成樹脂色見本10は、厚さや外観の異なる複数の領域を有するので、特に透明、半透明など透光性を有する場合、各領域での色調、外観が異なるので、各領域に該当する厚さや外観を有した実際の成形品の色調、外観を容易にイメージすることができる。後面にシボや柄を設けた場合、これらが前面側から見えるので、美観が良好である。
なお、この透明又は半透明の合成樹脂色見本の場合、3mm厚みでの全光線透過率は1%以上特に5%以上であることが好ましい。
合成樹脂色見本が透光性を有していない場合(例えば3mm厚みでの全光線透過率1%未満)でも、外観の異なる領域を有するので、少数の合成樹脂色見本によって多種多様な成形品の外観をイメージすることができる。不透明な合成樹脂色見本の場合、偏光が分り易い。なお、段差面22,23,26,27を斜面としたことにより、偏光感が高い。
この合成樹脂色見本10の単体を孔20に、紐、鎖などの線状体を通すことによって、イヤーカフ、ネックレス、ブレスレッド、ネクタイ止め、ハンカチ止めなどに利用してもよい。
また、複数個の合成樹脂色見本10を、孔20に、紐、鎖、棒などの線状体を通すことによって連結して身体装飾用又は室内装飾用の連結体としてもよい。
身体装飾用連結体としては、これを輪状とすることにより、ネックレス、ベルト飾り、ブレスレット、レイ、冠等とすることができる。室内装飾用連結体としては、スダレ、カーテン等が例示される。
1 第1領域
2 第2領域
3 第3領域
4 第4領域
4a,4b,4c 小領域
10 合成樹脂色見本
11~17 頂点
20 孔
22,23,26,27 段差面

Claims (11)

  1. 厚さの異なる複数領域を有した板形状の合成樹脂成形体よりなり、少なくとも一部の領域の表面粗さが他の領域と異なっている合成樹脂色見本。
  2. 合成樹脂色見本の厚さ方向に貫通する孔を有する請求項1の合成樹脂色見本。
  3. 前記孔から放射方向に延在する複数の段差面が設けられており、該段差面を挟んだ両側の領域の厚さが異なっている請求項2の合成樹脂色見本。
  4. 七角形の形状を有しており、正面視において左回り方向に第1ないし第7の7個の頂点(11~17)が位置しており、前記孔(20)と第2、第3、第6及び第7の頂点(12,13,16,17)とを結ぶように4条の段差面が設けられている請求項3の合成樹脂色見本。
  5. 第1頂点(11)、第2頂点(12)、孔(20)及び第7頂点(17)を有した四角形の第1領域(1)が最も厚さの大きい領域であり、孔(20)、第3頂点(13)、第4頂点(14)、第5頂点(15)及び第6頂点(16)を有した五角形の第4領域が最も厚さの小さい領域であり、
    該第1領域と第4領域との間が、該第1領域よりも厚さが小さく該第4領域よりも厚さが大きい第2領域及び第3領域である請求項4の合成樹脂色見本。
  6. 前記第1領域の面積が、第2領域、第3領域及び第4領域のいずれの領域の面積よりも大きい請求項5の合成樹脂色見本。
  7. 前記第4領域は、前面の性状が異なる複数の小領域を有する請求項5又は6の合成樹脂色見本。
  8. 3個の小領域が周方向に配置されている請求項7の合成樹脂色見本。
  9. 1つの小領域の前面に凸部又は凹部が設けられている請求項7又は8の合成樹脂色見本。
  10. 請求項1~9のいずれか1項の合成樹脂色見本が複数個、線状体によって連結されている連結体。
  11. 輪状となっている請求項10の連結体。
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