JP2022029914A - アイドリング回転数制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 アイドリング中のエンジンの回転数を目標回転数に一致させるようにするアイドリングエンジン回転数制御装置において、エンジンの実負荷の大小の状態に関わらず、同程度の収束性と安定性を実現する。【解決手段】 目標回転数を維持できる空気量を算出する要求空気量演算部、エンジンの実回転数と前記目標回転数との偏差を演算する回転数偏差演算部、予め定められた基準の負荷に対して必要とされる基準空気量と前記エンジンの実負荷に対して必要とされる空気量との比率から空気量の補正を行う負荷補正項を出力する空気量比演算部、前記回転数偏差演算部の出力と前記負荷補正項とに基づいてフィードバック制御値を出力するフィードバック制御値演算部、および前記要求空気量演算部の出力と前記フィードバック制御値によってアイドル目標空気量を算出するアイドル目標空気量演算部を備えたことを特徴とする。【選択図】図3

Description

本願は、アイドリング回転数制御装置に関するものである。
エンジンにおけるアイドリング中の目標回転数は、例えば燃費の向上および耐エンジンストール性能の確保等の要求を最適に実現するために設定されている。
エンジン回転数を目標回転数に速やかに収束させる際の収束性、あるいは応答性を向上させるためには、フィードバック制御ゲインを大きくして、スロットル等のアクチュエータの動作量を大きくすることで、エンジンに供給される吸入空気量の動作量を大きくすればよい。しかし、このようにすると、目標回転数に対するエンジン回転数のオーバーシュートあるいはアンダーシュートが著しくなる。また、エンジン回転数のハンチングが生じて、安定性が悪化することとなる。つまり、フィードバック制御ゲインを大きくすれば応答性が良くなる反面、安定性が悪くなり、逆にフィードバック制御ゲインを小さくすれば安定性は良くなるが、応答性が悪くなるという問題が生じる。
このような問題に対しては、例えば、エンジン回転数と目標回転数との偏差に応じたフィードバック制御ゲインを設定する制御手法が提案されている(特許文献1)。
これは、目標回転数とエンジン回転数の偏差が大きい場合には、フィードバック制御ゲインを大きくして応答性を向上させ、一方、エンジン回転数と目標回転数との偏差が小さい場合には、フィードバック制御ゲインを小さくして安定性を確保するようにしているものである。
特公平2-14979号公報
所定のエンジン回転数を維持するためには、シリンダに吸入される空気量を一定量に維持する必要がある。しかし、エンジンに加わる負荷によって吸入される空気量を変化させる必要があり、エンジンに加わる負荷、すなわちエンジンの負荷が大きい状態では、負荷が小さい状態に比べて、一回の吸気行程でシリンダに吸入される空気量を、多く必要とされる。
しかし、エンジン負荷が大きい状態では、スロットルの変化に対応して、吸入空気量が一定量変化しても、シリンダに吸入される空気量、すなわちシリンダ吸入空気量の変化割合が小さくなる。
つまり、エンジン負荷が大きい状態ではエンジン負荷が小さい状態に比べて、同じ回転数で動かすために必要なスロットル動作量およびシリンダ吸入空気量が多くなるが、特許文献1の手法では、回転数偏差に応じてのみフィードバック制御ゲインを切り換えるため、エンジン負荷が大きい状態では、エンジン負荷が小さい状態に比べて、同じ回転数偏差が発生したとき、エンジン回転数が目標回転数に収束するまで時間が長く必要となり、収束性が悪化してしまうという問題があった。
本願は、前述のような問題点を解決することを目的とするものであって、エンジン負荷の大小の状態が異なっていても、常に同程度の収束性と安定性を実現することができるアイドリング回転数制御装置を提供しようとするものである。
また、エンジン負荷の指標を空気量で簡易的に行うことにより、制御を大幅に複雑化しないで、効果が得られる制御装置を提供しようとするものである。
本願に開示されるアイドリング回転数制御装置は、目標回転数を維持できる空気量を算出する要求空気量演算部、エンジンの実回転数と前記目標回転数との偏差を演算する回転数偏差演算部、予め定められた基準の負荷に対して必要とされる基準空気量と前記エンジンの実負荷に対して必要とされる空気量との比率から空気量の補正を行う負荷補正項を出力する空気量比演算部、前記回転数偏差演算部の出力と前記負荷補正項とに基づいてフィードバック制御値を出力するフィードバック制御値演算部、および前記要求空気量演算部の出力と前記フィードバック制御値によってアイドル目標空気量を算出するアイドル目標空気量演算部を備えたことを特徴とするものである。
エンジンの実負荷の大小の状態が異なっていても、常に同程度の収束性と安定性を実現することができる。
実施の形態1によるアイドリング回転数制御装置が適用されるエンジン制御装置の吸排気系を示す概略構成図である。 実施の形態1によるアイドリング回転数制御装置が適用される制御系の構成を示すブロック図である。 実施の形態1によるアイドリング回転数制御装置の機能を説明するための機能ブロック図である。 実施の形態1によるアイドリング回転数制御装置の動作を示すタイムチャートである。 比較例によるアイドリング回転数制御装置の動作を示すタイムチャートである。 実施の形態1によるアイドリング回転数制御装置の動作を示すフローチャートである。
実施の形態1
以下、実施の形態1によるアイドリング回転数制御装置が適用されるエンジン制御装置の吸排気系について、図に基づいて説明する。
図1は、実施の形態1によるアイドリング回転数制御装置が適用されるエンジン制御装置の吸排気系の構成を概略的に示す構成図である。図1において、エンジン1のクランク軸には、その回転角に応じた電気信号を生成するためのクランク角センサ11が取り付けられている。また、エンジン1の燃焼室の吸入口と排出口には、それぞれ、吸気路を形成する吸気管2と、排気路を形成する排気管7が接続されている。
吸気管2の最上流側には、取り込んだ外気を浄化するためのエアクリーナ3が取り付けられている。吸気管2のエアクリーナ3の下流側(エンジン1に近い側)には、吸入空気流量に応じた電気信号を生成するエアフローセンサ12と、吸入路内の吸入空気温度に応じた電気信号を生成する吸入空気温センサ(吸気温センサ13)とが互いに一体又は別体に設けられている。なお、図1では、エアフローセンサ12と吸気温センサ13とが一体に構成された例を示す。また、吸気管2のエアクリーナ3の下流側には、大気圧に応じた電気信号を生成する大気圧センサ9が設けられている。なお、大気圧センサ9は後述するECU100に内蔵してもよい。
排気管7には、排気ガス浄化触媒22が設けられている。排気管7の排気ガス浄化触媒22の上流側(エンジン1に近い側)には、燃焼ガス内の燃料又は酸素の割合に応じた電気信号を生成する空燃比センサ16が設けられている。
エアフローセンサ12の下流側には、エンジン1に送られる空気量を調整するためのスロットルバルブ4が設けられている。スロットルバルブ4には、そのスロットル開度に応じた電気信号を生成するスロットルポジションセンサ14が接続されている。
さらに、吸気管2の吸気路のスロットルバルブ4の下流側には、吸気脈動を抑制するためのサージタンク5が設けられている。サージタンク5には、サージタンク5内の空気圧に応じた電気信号を生成するインテークマニホールド圧センサ(インマニ圧センサ15)が設けられている。なお、エアフローセンサ12およびインマニ圧センサ15については、両方とも設けられてもよいし、一方のインマニ圧センサ15のみが設けられてもよい。なお、インマニ圧センサ15のみが取り付けられている場合は、図1でも示すように吸気温センサ13はサージタンク5に設けられる。なお、図1では、インマニ圧センサ15および吸気温センサ13がそれぞれ別体に構成された例を示しているが、インマニ圧センサ15および吸気温センサ13が一体に設けられてもよい。
吸気管2のサージタンク5の下流のエンジン1側には、燃料を噴射するインジェクタ17が設けられている。なお、インジェクタ17は、シリンダ8内に直接燃料を噴射するように設けられてもよい。
シリンダ8の頂部には、点火プラグ18と、点火プラグ18に火花を飛ばすためのエネルギーを発生させる点火コイル19とが設けられている。点火プラグ18は、エンジン1に吸入された空気とインジェクタ17から噴射された燃料とが混合して生成される可燃混合気に点火する。また、吸気路にはシリンダ8内に導入される空気量を調節する吸気バルブ20が設けられ、排気路にはシリンダ8内から排出される空気量を調節する排気バルブ21が設けられている。
アイドリング回転数制御装置には、大気圧センサ9、クランク角センサ11、エアフローセンサ12、吸気温センサ13、スロットルポジションセンサ14、インマニ圧センサ15、および空燃比センサ16からの出力信号が入力され、入力された信号に基づいて制御の機能を果たすように構成されている。
図2は、実施の形態1のアイドリング回転数制御装置が適用される制御系の構成を概略的に示すブロック図である。図2において、電子制御ユニット(以下、ECU)100は、センサ部200からの信号を受ける。センサ部200は、クランク角センサ11、エアフローセンサ12、吸気温センサ13、スロットルポジションセンサ14、インマニ圧センサ15、および空燃比センサ16を備えている。センサ部200のそれぞれのセンサによって生成された電気信号をECUが受ける。
ECU100は、大気圧センサ9と、上述のクランク角センサ11、エアフローセンサ12、吸気温センサ13、スロットルポジションセンサ14、インマニ圧センサ15、および空燃比センサ16以外の各種センサOSとのそれぞれからも電気信号を受ける。この各種センサOSには、アクセル(図示せず)の操作量に応じた電気信号を生成するアクセルポジション(開度)センサ(図示せず)、エンジン1の燃焼制御用のセンサあるいは車両の挙動制御用のセンサ(例えば、車速センサ、水温センサ等)が含まれている。
したがって、各種センサをアクセル開度センサOSとして説明する。
また、ECU100は、クランク角センサ11からの回転速度Ne、エアフローセンサ12からの実計測空気流量Qa、吸気温センサ13からの吸気温AT、スロットルポジションセンサ14からのスロットル開度TH、インマニ圧センサ15からのインマニ圧Pb、大気圧センサ9からの大気圧AP、空燃比センサ16からの空燃比AFおよび車両に設けられたアクセルの開度を検出するアクセル開度センサOSからアクセル開度Dの各入力データに基づいて、エンジン1に必要な吸入空気流量を算出するとともに、それぞれのセンサからの入力データ、および他のコントローラOCO(例えば、トランスミッション制御、ブレーキ制御、トラクション制御、スタビリティ制御等のための各コントローラ)からのトルク要求値TRRに基づいて、目標吸入空気流量Qat(図示せず)を算出する。
さらに、ECU100は、センサ部200からの信号を受けてアクチュエータ部300の制御を行なう。すなわち、ECU100は、各制御目標値(例えば、吸気または排気VVT(可変バルブタイミング)制御での位相角、EGR(排気ガス再循環)率、点火時期、等)を参照して、目標吸入空気流量Qatの目標値を達成するようにスロットルバルブ4を制御し、空燃比センサ16からの空燃比AFが目標値に到達するようにインジェクタ17を駆動し、点火時期の目標値を達成するように点火コイル19に通電する。また、ECU100は、これらのアクチュエータ以外の、各種装置のための各種アクチュエータOACに対する目標値も算出する。このようなエンジン制御によってエンジンの筒内燃焼が最適化され、この燃焼による排気ガスが排気ガス浄化触媒22で浄化された後、マフラ(図示省略)を介して大気に放出される。
ここで、ECU100は、演算処理を実行するCPU100aと、プログラムデータおよび固定値データを記憶するROMおよび格納されているデータを更新して順次書き換えられるRAMを含む記憶部100bとを有するマイクロプロセッサで構成されている。
ECU100は、図2に示すように、CPU100aと記憶部100bから構成される。記憶部100bの詳細は図示していないが、ランダムアクセスメモリ等の揮発性記憶装置と、フラッシュメモリ等の不揮発性の補助記憶装置とを具備している。また、フラッシュメモリの代わりにハードディスクの補助記憶装置を具備してもよい。CPU100aは、記憶部100bから入力されたプログラムを実行する。この場合、補助記憶装置から揮発性記憶装置を介してCPU100aにプログラムが入力される。また、CPU100aは、演算結果等のデータを記憶部100bの揮発性記憶装置に出力してもよいし、揮発性記憶装置を介して補助記憶装置にデータを保存してもよい。
図3は、図2のECU100内の回転数フィードバック制御部122およびその関連部分の機能構成の一例を示した機能ブロック図である。
ECU100のROMには、アイドル目標空気量制御部120と目標スロットル開度演算部140が、ソフトウェアとして記憶されている。
図3において、エンジン1については、図2のアクチュエータ部300の中から、空気量制御に関わるスロットルバルブ4のみを示している。
アイドル目標空気量制御部120は、その内部に各種の負荷の状態に応じたアイドリングに必要とされる空気量を出力する要求空気量演算部121と、回転数フィードバック制御部122、アイドル目標空気量演算部130がソフトウェアとして記憶されている。
更に、回転数フィードバック制御部122は、その内部に回転数偏差演算部123、フィードバック制御値演算部124、空気量演算部125、基準空気量126、空気量比演算部127がソフトウェアとして記憶されている。
アイドル目標空気量制御部120について説明する。まず、要求空気量演算部121において、エンジン回転数が目標回転数を維持できるように、エンジン出力が損失する負荷(例えば、オルタネータ負荷、エアコン負荷、ポンピング負荷、フリクション負荷、トランスミッション負荷等)に応じた要求空気量QNMLを算出する。このとき、エンジン回転数が目標回転数と一致していない場合、回転数フィードバック制御部122によって、アイドル目標空気量を調整する。
回転数フィードバック制御部122は、まず、回転数偏差演算部123において、エンジン1のクランク角センサ11から求めたエンジン回転数すなわちエンジンの実回転数と、目標回転数との偏差ΔNeを算出する。
次に、エンジンの負荷に応じた空気量の比率の演算について説明する。
まず、空気量演算部125において、エアフローセンサ12の検出値とクランク角センサ11の検出値とに基づいて、1吸気行程で各気筒のシリンダに吸入される空気量Gcを算出する。
本実施の形態1では、エアフローセンサ12の検出値すなわち実測値を用いているが、インマニ圧センサ15での検出値を用いてもよい。なお、エアフローセンサ12の検出値を使用する方が、直接的であって、処理時間の短縮には好都合である。
また、前記検出値から求められる充填効率等の空気量の指標となる演算値、前記検出値または前記空気量演算値の目標値を用いてもよい。
次に、空気量比演算部127において、前記算出空気量Gcと、予め作成した基準空気量126の値Gc0とに基づいて、空気量の比率Gc_Ratioを算出し、これをフィードバック補正ゲインへの負荷補正項とする。
実施の形態1では、負荷補正項は前記空気量の比率Gc_Ratioを用いるが、予め作成した前記空気量の比率Gc_Ratioに応じたテーブル値を用いても良い。なお、予め設定したテーブルを使用する場合には、負荷補正項の最大値および最小値を予め設定して、負荷補正項の値を制限することによって、使用する負荷補正項の値が正常値の範囲内か否かの判断を行うことができるようにして、異常値が発生した場合に警告処置を採用することができる。
また、基準空気量126は、1定数を用いてもよいが、エンジン回転数もしくは目標回転数のテーブル値を用いてもよい。
次に、フィードバック制御値演算部124では、予め作成した前記回転数偏差ΔNeに応じたテーブルから基準となるフィードバック制御ゲインを算出し、それに対して前記負荷補正項を掛けることで、フィードバック制御ゲインKIを算出し、フィードバック制御ゲインKIと前回の更新タイミングで算出したフィードバック制御値QNFB(n-1)とから、フィードバック制御値QNFBを算出する。
本実施例では、フィードバック制御ゲインKIの算出に、前記回転数偏差ΔNeに応じたテーブル値と前記負荷補正項の掛け算を用いるが、前記回転数偏差ΔNeと、前記負荷補正項に基づいて、予め作成したマップからフィードバック制御ゲインKIを算出してもよい。
また、本実施例では、補正の方法に積分補正を用いているが、負荷に応じたフィードバック制御ゲインの算出手段を、比例補正に用いてもよい。
次に、アイドル目標空気量演算部130は、アイドル負荷要求空気量QNMLと、フィードバック制御値QNFBとに基づいて、アイドル目標空気量QISCを算出する。
目標スロットル開度演算部140は、アイドル目標空気量QISCに基づいて、スロットル前後圧力あるいは吸気温度に応じた、スロットル開度とスロットル通過空気流量の関係から、目標スロットル開度電圧VTPを算出する。
図4は、実施の形態1によるアイドリング回転数制御装置の動作を示すタイムチャートであって、フィードバック制御値の挙動、およびエンジン回転数の動きの一例を示している。
横軸を時間とし、縦軸にエンジン回転数と、フィードバック制御値とをそれぞれ示しており、図中、破線LLはエンジンの実負荷が小さい状態でのエンジン回転数と、フィードバック制御値であるのに対して、実線LHはエンジンの実負荷が大きい状態でのエンジン回転数と、フィードバック制御値を示している。
図4のタイムチャートに示す処理は、ECU100によって所定時間毎の割り込み処理によって実行される。
まず、実施の形態1によって制御した場合の挙動を説明する。
図4において、期間Aでは、例えば目標空気量のずれにより、エンジン回転数と目標回転数に偏差が生じている期間の状態を表している。ここでは、回転数フィードバックを実施していないことを表している。また、このときのエンジン回転数と目標回転数の偏差は、エンジンの実負荷が大きい状態とエンジンの実負荷が小さい状態とでは同じである場合を示している。
期間Aから期間Bに移行したタイミングで、回転数フィードバックを開始する。期間Bのフィードバック制御ゲインは、回転数の偏差に加えて、エンジンの実負荷に応じて算出される。すなわち、エンジンの実負荷が大きい状態の場合とエンジンの実負荷が小さい状態の場合とでは、一度の処理における変化量が異なって適用されている(エンジンの実負荷が大きい状態の場合には、エンジンの実負荷が小さい状態の場合に比べて変化量を多くする)ため、図中の実線LHに示すようにフィードバック制御値は、破線LLに示すフィードバック制御値)に比べて、一度の処理における変化量が多い。それにより、エンジン負荷が大きい状態のエンジン回転数の変化(実線LH)と、エンジン負荷の小さい状態のエンジン回転数の変化(破線LL)とは、エンジンの実負荷の大小の状態にかかわらず、同程度の速度で、目標回転数に収束させることが可能となることを示している。
次に、実施の形態1の制御を行なわない場合の比較例として図5にアイドリング回転数制御装置の動作を示すタイムチャートで表す。
図5においても、図4と同様に、横軸を時間とし、縦軸にエンジン回転数と、フィードバック制御値とをそれぞれ示しており、図中、破線LLはエンジンの実負荷が小さい状態での値であるのに対して、実線LHはエンジンの実負荷が大きい状態での値を示している。
期間Aでは、例えば目標空気量のずれにより、エンジン回転数と目標回転数に偏差が生じている期間の状態を表している。ここでは、回転数フィードバックを実施していないことを表している。また、このときのエンジン回転数と目標回転数の偏差は、エンジンの実負荷が大きい状態とエンジンの実負荷が小さい状態とでは同じである場合を示している。
負荷期間Aから期間Bに移行したタイミングで、回転数フィードバックを開始する。期間Bのフィードバック制御ゲインは、回転数の偏差に応じて算出されるため、フィードバック制御値QNFBの値は、回転数偏差が大きいときは急速に変化し、回転数偏差が小さくなると緩やかに変化する。それに伴い、エンジン回転数も同様に、目標回転数に収束する。エンジンの実負荷が大きい状態では小さい状態に比べて、エンジン回転数を目標回転数に収束させるために必要な空気の変化量が多いため、フィードバック制御値が変化する量は、エンジンの実負荷の大小の状態によって相違しており、エンジンの実負荷が大きい状態ではエンジンの実負荷が小さい状態に比べて大きい。そのため、エンジン回転数が目標回転数に収束するまでの時間が、エンジンの実負荷の大小の状態によって異なっている。
図5の比較例では、図中の期間Cに示すとおり、エンジンの実負荷の大きい状態の場合と、エンジンの実負荷の小さい状態の場合とでは、エンジンの回転数が目標回転数に収束するまでの時間が異なるという状態を表している。
次に、実施の形態1による回転数フィードバック制御装置の動作を、フローチャートに従って説明する。図6は、実施の形態1による回転数フィードバック制御の一例を示す動作を説明するためのフローチャートである。
図6において、ステップS101では、例えばエンジン1の状態がアイドリング中であるか等、正しく回転数フィードバックができる状態であるか否かを判断し、YesならステップS102へ進み、NoならステップS111へ進む。
ステップS102では、エンジン1の回転数と目標回転数との偏差ΔNeを算出し、ステップS103へ進む。
ステップS103では、エアフローセンサ12の出力値、クランク角センサ11の出力値から、空気量Gcを算出し、ステップS104へ進む。
ステップS104では、ステップS103で算出したGcと、予めエンジン負荷が小さい状態で作成した基準空気量Gc0との比率Gc_Ratio(エンジンの実負荷の比率)を算出し、ステップS105へ進む。
ステップS105では、ステップS104で算出した比率Gc_Ratioに対して、上限処理を行い、ステップS106へ進む。
ステップS106では、ステップS105で算出した比率Gc_Ratioに対して、下限処理を行い、ステップS107へ進む。
ステップS107では、ステップS106で算出した比率Gc_Ratioが所定範囲外かを判断し、YesならステップS108へ進み、NoならステップS109へ進む。
ステップS108では、ステップS102で算出したΔNeを用いて、予め作成したテーブルからKI_Baseを算出し、それに対してステップS106で算出した比率Gc_Ratio(負荷補正項)を掛けることで、フィードバック制御ゲインKIを算出し、ステップS110へ進む。
ステップS109では、ステップS102で算出したΔNeを用いて、予め作成したテーブルからKI_Baseを算出し、それに対して比率Gc_Ratioの(負荷補正項)=1.0を掛けることで、フィードバック制御ゲインKIを算出し、ステップS110へ進む。すなわち、エンジンの実負荷の比率が、1.0を含む予め定めた範囲内の場合には、前記負荷補正項を1.0として前記フィードバック制御ゲインを求める。
ステップS110では、ECU100に記憶したQNFB前回値に、ステップS105で算出したフィードバック制御ゲインKIを加えて、フィードバック制御値QNFBを算出し、処理を終える。
ステップS111では、ECU100に記憶したQNFB前回値を呼び出し、処理を抜ける。
以上述べたように、比率Gc_Ratioが大きくなるにつれて、フィードバック制御ゲインKI、およびフィードバック制御値QNFBの変化量を多くすることで、どのエンジン負荷状態でも、常に同程度の収束性と安定性を実現することができる。
また、本願のアイドリング回転数制御装置では、エンジン負荷の指標を空気量で簡易的に行うことにより、制御を大幅に複雑化せず、効果が得られることができる。
なお、以上説明した実施の形態1において、エンジン回転数と目標回転数との偏差に応じたフィードバック制御ゲインを設定する、すなわち、目標回転数とエンジン回転数の偏差が大きい場合には、フィードバック制御ゲインを大きくして応答性を向上させ、一方、エンジン回転数と目標回転数との偏差が小さい場合には、フィードバック制御ゲインを小さくして安定性を確保することを合わせることによって相乗効果を得ることができる。
本願は、例示的な実施の形態が記載されているが、実施の形態に記載された様々な特徴、態様、及び機能は特定の実施の形態の適用に限られるのではなく、単独で、または様々な組み合わせで実施の形態に適用可能である。
従って、例示されていない無数の変形例が、本願明細書に開示される技術の範囲内において想定される。例えば、少なくとも1つの構成要素を変形する場合、追加する場合または省略する場合が含まれるものとする。
1 エンジン、2 吸気管、3 エアクリーナ、4 スロットルバルブ、
5 サージタンク、7 排気管、8 シリンダ、9 大気圧センサ、
11 クランク角センサ、12 エアフローセンサ、13 吸気温センサ、
14 スロットルポジションセンサ、15 インマニ圧センサ、16 空燃比センサ、
17 インジェクタ、18 点火プラグ、19 点火コイル、20 吸気バルブ、
21 排気バルブ、22 排気ガス浄化触媒、100 ECU、100a CPU、
100b 記憶部、120 アイドル目標空気量制御部、121 要求空気量演算部、
122 回転数フィードバック制御部、123 回転数偏差演算部、
124 フィードバック制御値演算部、125 空気量演算部、
126 基準空気量、127 空気量比演算部、130 アイドル目標空気量演算部、
140 目標スロットル開度演算部、200 センサ部、300 アクチュエータ部

Claims (5)

  1. 目標回転数を維持できる空気量を算出する要求空気量演算部、エンジンの実回転数と前記目標回転数との偏差を演算する回転数偏差演算部、予め定められた基準の負荷に対して必要とされる基準空気量と前記エンジンの実負荷に対して必要とされる空気量との比率から空気量の補正を行う負荷補正項を出力する空気量比演算部、前記回転数偏差演算部の出力と前記負荷補正項とに基づいてフィードバック制御値を出力するフィードバック制御値演算部、および前記要求空気量演算部の出力と前記フィードバック制御値によってアイドル目標空気量を算出するアイドル目標空気量演算部を備えたことを特徴とするアイドリング回転数制御装置。
  2. 前記エンジンの実負荷は、エンジンに吸入される空気量の実測値を用いることを特徴とする請求項1記載のアイドリング回転数制御装置。
  3. 前記エンジンの実負荷が大きくなるほど、前記フィードバック制御値を大きくすることを特徴とする、請求項1または2記載のアイドリング回転数制御装置。
  4. 前記負荷補正項を、予め定めた最大値と予め定めた最小値の範囲内に制限することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のアイドリング回転数制御装置。
  5. 前記エンジンの実負荷の比率が、1.0を含む予め定めた範囲内の場合には、前記負荷補正項を1.0として前記フィードバック制御値を求めることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のアイドリング回転数制御装置。
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