JPH05272385A - エンジンのアイドル回転数制御装置 - Google Patents

エンジンのアイドル回転数制御装置

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JPH05272385A
JPH05272385A JP4066083A JP6608392A JPH05272385A JP H05272385 A JPH05272385 A JP H05272385A JP 4066083 A JP4066083 A JP 4066083A JP 6608392 A JP6608392 A JP 6608392A JP H05272385 A JPH05272385 A JP H05272385A
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JP
Japan
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engine
charging efficiency
air
idle speed
target
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Application number
JP4066083A
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English (en)
Inventor
Kenichiro Hanada
憲一郎 花田
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Publication date
Application filed by Mazda Motor Corp filed Critical Mazda Motor Corp
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  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 エンジンのアイドル回転数制御において、ア
イドル時の基本空気充填効率が高い時のハンチングの防
止と、低い時のエンストの防止を両立させる。 【構成】 エンジンを目標アイドル回転数で定常運転さ
せるのに必要な基本空気充填効率に、実アイドル回転数
と目標アイドル回転数との偏差に応じた補正を加えて第
1の目標空気充填効率とし、この第1の目標空気充填効
率を一定に保つようエンジンを実アイドル回転数下で定
常運転させたときの空気充填効率を第2の目標空気充填
効率として求める。そして、第2の目標空気充填効率
と、実アイドル回転数下での実際の空気充填効率とを比
較し、その偏差に対応する不足空気質量重量dGaを求
め、このdGaから一時進み補正係数advを求めて吸
入空気量を増量補正する。その際、基本空気充填効率の
値が小さい時には、増量補正のゲインを大きくしたり、
判定レベルを下げることにより実行条件を緩和する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば吸気通路のスロ
ットル弁をバイパスするバイパス通路に設けたアイドル
調整弁の制御によってエンジンのアイドル回転数を目標
アイドル回転数に制御するエンジンのアイドル回転数制
御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子制御式のエンジンに採用されるアイ
ドル回転数制御装置としては、吸気通路にスロットル弁
をバイパスするバイパス通路を形成して、該バイパス通
路に開閉弁(アイドル調整弁)を設け、該アイドル調整
弁をエンジンの運転状態に応じてデューティ制御するこ
とによりエンジンのアイドル回転数を目標回転数に収束
させるようにしたものが一般的である。
【0003】ところで、エンジン回転数はエンジンの発
生トルクと負荷トルクとのバランスによって決まり、発
生トルクが負荷トルクを下回ると減速状態となる。この
現象を図12のグラフによって説明する。
【0004】同図において、一点鎖線はエンジンを任意
の回転数で定常的に等速運転させるに必要な発生トルク
に相当する空気充填効率Cetlを示したものであり、
エンジンがこのCetlで示す直線上の任意の点で運転
されていれば、発生トルクと負荷トルクとが一致してエ
ンジンはその任意の回転数で等速運転される。
【0005】ここで、エンジンに供給する空気量を、エ
ンジンをある目標アイドル回転数Noにて定常的に等速
運転させるのに必要な空気質量流量Gnoで一定に保っ
て供給し、この状態においてエンジンが目標アイドル回
転数Noに一致した回転数で定常的に等速運転され続け
ていれば、このときの空気充填効率Cetnoは、 Cetno=K×(Gno/No)・・・・・・・・・・・・・・・ となる。ここで、Kは空気質量−充填効率変換係数であ
る。
【0006】一方、上記の空気質量流量Gnoを供給し
ている状態で、エンジンがある回転数Neで定常的に等
速運転され続けるとすると、その回転数Neにおける空
気充填効率Cetneは、 Cetne=K×(Gno/Ne)・・・・・・・・・・・・・・・ となる。
【0007】そして、上記式と式とからGnoを消
去すると、 Cetne=Cetno×(No/Ne)・・・・・・・・・・・・ となる。図12に実線で示す曲線は上記Cetneを示
している。
【0008】今、目標アイドル回転数Noを維持するの
に必要な空気質量流量Gnoにアイドル調整弁を調節し
て、モータリングによってエンジン回転数をNe=Ne
lで定常運転させたとき、エンジンの空気充填効率Ce
tneは上記曲線Cetne上のA点に示される値であ
り、この状態からモータリングを停止すると、この回転
数Nelを維持するのに必要な空気充填効率Cetlは
直線Cetl上のA′点に示される値であるから、これ
らA点とA′点との空気充填効率の差Cetl−Cet
neに相当するトルク差Tl=Kt(Cetl−Cet
ne)が生じてエンジンは減速運動を始める(Ktは係
数)。そして、その後、エンジン回転数の低下に伴って
空気充填効率が上記Cetneの直線に沿って変化して
いって、Ne=Noとなった時点で上記トルク差Tlが
ゼロとなり、この時点で発生トルクと負荷トルクとが一
致して、エンジンは定速運動に転じ、それ以降は回転数
の低下は生じなくなる。
【0009】しかしながら、一般的に知られているよう
に、空気質量流量は一定であっても、エンジン回転数が
変化する過渡状態においては、エンジンの実際の空気充
填効率Cetned(一次遅れ空気充填効率)はエンジ
ンの行程周期毎に次式に示すように変化する。
【0010】 Cetned(i)=KSKCCA×Cetned(i−1) +(1−KSKCCA)×Cetne(i)・・・・・ ここで、KSKCCAは吸気の一次遅れ係数である。
【0011】そして、減速状態での上記Cetnedは
図12の破線のようになる。したがって、減速状態で
は、図から判るように、Ne=Noとなった時点(B
点)ではTl>0で、依然減速運動が続くため、回転落
ち現象が発生する。そして、Cetned=Cetlと
なった時点(C点)で減速運動が止まる。また、一旦こ
のC点に達した後は、逆トルク差が生じることによって
エンジンは加速運動に転じる。そして、最終的にはNe
=Noに収束する。
【0012】図13は上記現象を示すタイムチャートで
ある。
【0013】なお、一般にエンジンの減速中にはエンジ
ン回転数Neが所定回転数に下がるまでは燃料の供給が
カットされ、その燃料カット中はエンジンの発生トルク
がゼロになるため、減速度合が大きくなって上記回転落
ちがさらに顕著となる。また、エアコンとかパワステと
かトルクコンバータ等の外部負荷がかかれば、ますます
エンジンの回転落ちは大きくなる。また、近年、エンジ
ン出力の向上を図るため、吸気系に可変吸気システムを
導入するなど、スロットル弁下流側の吸気通路容積が拡
大される傾向にあり、そのためアイドル調整弁で流量を
制御した空気が実際に気筒内に吸入されるまでの時間遅
れが増大されて、回転落ちがより顕著に生じる傾向があ
る。
【0014】以上のような減速状態での回転落ちを防ぐ
ための手段として、減速状態を検知した時に見込みによ
って一時的に空気質量流量を増量補正し、その後、徐々
に元に戻すようにすることが従来から考えられている。
ところが、この手法はあくまで空気質量流量に基づくも
のであるため、あらゆる運転条件に適合させ得るように
するには、仕様の異なるエンジン毎に膨大なデータが必
要であり、また制御プログラムが極めて複雑になってし
まう等の種々の問題があった。
【0015】そこで、上記のような問題を解消して、エ
ンジンの実アイドル回転数の目標アイドル回転数への収
束性を向上させるため、本出願人は、特開平3−199
646号公報において、エンジンを目標アイドル回転数
で定常的に運転させるに必要な基本空気充填効率を算出
し、この基本空気充填効率に対して実アイドル回転数と
目標アイドル回転数との偏差に応じた空気充填効率の補
正を施して第1の目標空気充填効率を算出し、エンジン
に供給する空気量をこの第1の目標空気充填効率が得ら
れるところの空気質量流量に保つようにアイドル調整弁
の開度を制御するようにしたエンジンのアイドル回転数
制御装置を既に提案している。このアイドル回転数制御
装置によれば、目標アイドル回転数に収束する途中の任
意の回転数下でエンジンが運転されているときの過渡時
の充填効率の変化を、実アイドル回転数を目標アイドル
回転数に収束させる際における理想的な空気充填効率の
変化に可及的に一致させることができ、したがって、実
アイドル回転数が過渡的に目標アイドル回転数に一致し
た時点におけるエンジン発生トルクを、当該目標アイド
ル回転数で定常運転させるに必要な値に可及的に合致さ
せることが可能となる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記公報に
記載のようなエンジンのアイドル回転数制御装置におけ
るアイドル時の基本空気充填効率は、例えば電気負荷等
のエンジンの外部負荷が作動状態にあるか否か、あるい
は、点火時期のフィードバック制御が行われているか否
か等によって異なる値とすべきである。しかしながら、
上記公報のものでは、実際には、この基本空気充填効率
の値が一律に設定されているために、どのレベルに合わ
せるかによって、例えばエンストに対して有利なように
高めに設定すると、増量補正による空気量の上乗せ分に
よってハンチングを招く危険があり、また、逆に低めに
設定すると、エンストを生じる危険がある。
【0017】本発明は上記問題点に鑑みてなされたもの
であって、アイドル時の基本空気充填効率が高い時にハ
ンチングが発生するのを防止することができるととも
に、基本空気充填効率が低い時にエンストが発生するの
を防止することのできるエンジンのアイドル回転数制御
装置を得ることを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明に係るエンジンの
アイドル回転数制御装置の構成は、図1に示すとおりで
あって、アクセル全閉状態のアイドル時のエンジンの吸
入空気量を調整する吸入空気量調整手段を備え、該エン
ジンのアイドル回転数を目標アイドル回転数に収束させ
るよう吸入空気量調整手段を制御するエンジンのアイド
ル回転数制御装置において、エンジンを目標アイドル回
転数で定常運転させるのに必要な基本空気充填効率を算
出する基本空気充填効率算出手段と、この基本空気充填
効率算出手段により算出された基本空気充填効率に対し
て実アイドル回転数と目標アイドル回転数との偏差に応
じた補正を施した第1の目標空気充填効率を算出する第
1の目標空気充填効率算出手段と、第1の目標空気充填
効率を一定に保つようエンジンを実アイドル回転数下で
定常運転させたときの空気充填効率を第2の目標空気充
填効率として算出する第2の目標空気充填効率算出手段
と、実アイドル回転数下でのエンジンの実際の空気充填
効率を算出する実空気充填効率算出手段と、第2の目標
空気充填効率算出手段および実空気充填効率算出手段の
各出力を受け、第2の目標空気充填効率と実際の空気充
填効率との偏差が所定値以上となった時吸入空気量調整
手段を制御してエンジンの吸入空気量を増量補正する吸
入空気量増量補正手段と、基本空気充填効率算出手段に
より算出された基本空気充填効率の値が小さい時に吸入
空気量増量補正手段による吸入空気量の増量補正の実行
条件を緩和する増量実行条件緩和手段を備えたことを特
徴とする。
【0019】上記増量実行条件緩和手段は、基本空気充
填効率の値が小さい時に吸入空気量増量補正手段による
吸入空気量の増量補正のゲインを大きくすることにより
該増量補正の実行条件を緩和するものとすることができ
る。
【0020】また、同増量実行条件緩和手段は、基本空
気充填効率の値が小さい時に吸入空気量増量補正手段に
よる吸入空気量の増量補正の判定レベルを下げるととも
に該増量補正のゲインを大きくすることにより増量補正
の実行条件を緩和するものとすることもできる。
【0021】
【作用】本発明においては、エンジンの実アイドル回転
数を目標アイドル回転数に収束させる際、エンジンを目
標アイドル回転数で定常運転させるのに必要な基本空気
充填効率が求められ、この基本空気充填効率に対して実
アイドル回転数と目標アイドル回転数との偏差に応じた
補正を施した第1の目標空気充填効率が求められ、この
第1の目標空気充填効率を一定に保つようエンジンを実
アイドル回転数下で定常運転させたときの空気充填効率
が第2の目標空気充填効率として求められる。そして、
この第2の目標空気充填効率と、エンジンの実アイドル
回転数下での実際の空気充填効率とが比較され、その偏
差が所定値以上となった時にエンジンの吸入空気量が増
量補正される。その際、基本空気充填効率の値が小さい
時には、例えば増量補正のゲインを大きくしたり、ある
いは該増量補正の判定レベルを下げることによって増量
補正の実行条件が緩和され、それによって、基本空気充
填効率が高い時のハンチング発生の防止と、基本空気充
填効率が低い時のエンスト発生の防止の両立が図られ
る。
【0022】
【実施例】以下、実施例を図面に基づいて説明する。
【0023】図2は本発明の一実施例の全体システム図
である。この実施例において、エンジン1の吸気通路2
には、上流からエアクリーナ3,エアフローセンサ4,
スロットル弁5およびインジェクタ6が配設され、上記
スロットル弁5には、その開度を検出するスロットルポ
ジションセンサ7と、その全閉状態を検出するアイドル
スイッチ8が設けられている。また、吸気通路2には、
スロットル弁5をバイパスしてその上流と下流とを直接
連通するバイパス通路9が形成され、このバイパス通路
9の途中にはデューティ制御式の電磁弁からなるアイド
ル調整弁10が設けられている。
【0024】上記インジェクタ6からはエンジン1の吸
気ポート11に向けて燃料が噴射される。また、エンジ
ン1の排気通路12には触媒装置13が配設され、排気
ポート14の下流で上記触媒装置13の上流には空燃比
センサ15が設けられている。また、吸気通路2のエア
クリーナ3直下流には吸気温センサ16が設けられ、本
体ブロック17にはエンジン水温センサ18が設けら
れ、点火プラグ19に接続された配電器20にはエンジ
ン回転センサが付設されている。そして、上記の各種セ
ンサによって検出されたエンジン運転状態の情報がコン
トロールユニット21に入力される。また、エンジン1
の出力軸にはエアコンのコンプレッサやパワーステアリ
ングポンプ等の駆動補機類(図示せず)が接続されてお
り、エンジン1には走行駆動負荷以外にこれら駆動補機
類の作動による外部負荷が加わることから、コントロー
ルユニット21にはそれら各種外部負荷を検出するため
のエアコンスイッチ22やパワステスイッチ23などか
ら外部負荷情報が入力されるようになっている。
【0025】コントロールユニット21は、上記各種セ
ンサ類やスイッチ類からの情報に基づいてアイドル調整
弁10によるアイドル回転数制御など各種制御を行う。
【0026】上記アイドル調整弁10は、十分高い一定
周波数のパルス信号によって開閉駆動され、そのパルス
信号のデューティ比を変化させることでその実効開度が
変化させられるようになっている。つぎに、この実施例
におけるアイドル回転数制御を説明する。
【0027】スロットル弁5が全閉されアイドルスイッ
チ8がオン状態となると、エンジン水温や外部負荷の有
無等の情報に基づいて目標アイドル回転数Noが設定さ
れる。そして、エンジン1を上記目標アイドル回転数N
oにて定常運転させるのに必要な基本空気充填効率Ce
baseが算出され、この基本空気充填効率Cebas
eに、実アイドル回転数Neと目標アイドル回転数No
との偏差に応じたフィードバック補正値Cefbが加え
られて第1の目標空気充填効率Cetnoが算出され
る。ここで、上記フィードバック補正値Cefbは、図
3の特性図に基づくマップから読み込まれる。
【0028】また、上記第1の目標空気充填効率Cet
noを定常的に得るための空気質量流量Gnoに等しい
一定空気量に供給空気量を保ちつつ実アイドル回転数N
e下でエンジン1を等速運転させた場合の空気充填効率
が第2の目標空気充填効率Cetneとして算出され、
さらに、上記第1の目標空気充填効率Cetnoが得ら
れる空気質量流量Gnoとなるようアイドル調整弁10
の制御量を設定した場合の実際に得られる空気充填効率
が、一次遅れ空気充填効率Cetnedとして算出され
る。そして、理想状態である第2の目標空気充填効率C
etneに対し一次遅れ空気充填効率Cetnedが不
足する分(不足空気充填効率dCetned)に相当す
る不足空気質量流量dGaが算出され、このdGa分を
第2の目標空気充填効率Cetneに上乗せさせるべく
第2の目標空気充填効率Cetneを補正した値が最終
目標空気充填効率Cecontとして算出される。
【0029】上記最終目標空気充填効率Cecontの
算出のため、不足空気充填効率dCetnedに対応す
る不足空気質量流量dGa分を補正するための一次進み
補正係数advが図4の特性図に基づいたマップから読
み込まれる。ここで、図4の破線は基本空気充填公立C
ebaseが小さい場合のマップ値を示している。図示
のように、基本空気充填効率Cebaseの値が小さい
程立ち上がり点のdGa値は小さな値とされ、また、立
ち上がりの角度(ゲイン)は基本空気充填効率Ceba
seの値が小さい程大きな値とされる。
【0030】そして、上記最終目標空気充填効率Cec
ontを得るための最終空気質量流量Gtotalが求
められ、それを基に、アイドル調整弁10を通過させる
空気質量流量qiscが算出され、図5の特性図に示す
アイドル調整弁10のコイル温度thwに応じた補正係
数cthwと、図6の特性図に示すバッテリ電圧補正係
数cbatと、図7の特性図に示すqiscに対するア
イドル調整弁10の制御デューティ特性に基づいて、ア
イドル調整弁10の最終制御デューティDが算出され
る。
【0031】図8は、この実施例の上記制御の特性を示
すタイムチャートである。
【0032】このようにして、最終目標空気充填効率C
econtを得るための最終目標空気質量流量Gtot
alに基づいてアイドル調整弁10が制御されると、実
際のエンジン1の空気充填効率である一次遅れ空気充填
効率Cetnedが理想状態である第2の目標空気充填
効率Cetneの変化に沿って変化するようになり、そ
の結果、実アイドル回転数Neが目標アイドル回転数N
oに一致した時点において、実際の空気充填効率である
一次遅れ空気充填効率Cetnedを、その実アイドル
回転数Neを目標アイドル回転数でそれ以降運転し続け
るに必要な空気充填効率に可及的に近付けることがで
き、したがって、空気充填効率の不足に起因する実アイ
ドル回転数Neの落ち込み現象(アンダーシュート)や
これに伴うハンチング現象の発生等が防止でき、実アイ
ドル回転数の目標アイドル回転数Noへの収束性を向上
させ、また、耐エンスト性を高めることができる。
【0033】図9および図10はこの実施例の上記アイ
ドル回転制御を実行するフローチャートである。なお、
S1〜S19は各ステップを示す。
【0034】このフローチャートにおいて、スタートす
ると、まず、S1で初回であることを示すフラグxrs
tをクリアする。そして、S2で、エンジン回転数N
e,エンジン水温等のエンジン運転状態情報や外部負荷
情報といった各種情報信号を読み込む。
【0035】つぎに、S3でエンジン水温や外部負荷の
有無に応じた目標アイドル回転数Noを設定し、S4
で、この目標アイドル回転数Noでエンジンを定常運転
させるのに必要な基本空気充填効率Cebaseを算出
する。
【0036】つぎに、S5では、検出されたエンジンの
実アイドル回転数Neと目標アイドル回転数Noとの偏
差に応じたフィードバック補正値Cefbを後述のサブ
ルーチン(図11)によって求め、S6で、上記基本空
気充填効率CebaseにCefbを加えて第1の目標
空気充填効率Cetnoを算出する。
【0037】つぎに、S7で、エンジンへの供給空気量
を上記第1の目標空気充填効率Cetnoが得られる第
1の目標空気質量流量Gnoで一定に保ったままエンジ
ンを実アイドル回転数Ne下で定常運転させ続けた場合
の空気充填効率を、第2の目標空気充填効率Cetne
(i)(=Cetno×No/Ne)として算出する。
【0038】つぎに、S8で、フラグxrstが立って
いるかどうかによって、今回が2回目以降であるかどう
かを判定し、イエスであれば、S9へ行って、アイドル
調整弁を上記第1の目標空気質量流量Gnoを供給する
制御量に設定した場合の、実アイドル回転数Ne下での
エンジンの実際の空気充填効率(一次遅れ空気充填効率
Cetned(i))を上述の式で算出する。なお、
Cetned(i)はエンジンの仕様に応じて個々にほ
ぼ一義的に決まる。
【0039】また、S8の判定でノーであれば、初回と
いうことで、S10へ行ってフラグxrstを立て、第
2の目標空気充填効率の前回値Cetne(i−1)と
して上記S7で算出した値Cetne(i)をそのまま
便宜的に代入するとともに、一次遅れ空気充填効率の今
回値Cetned(i)にも上記S7で算出したCet
ne(i)の値をそのまま代入する。
【0040】つぎに、S11で、上記一次遅れ空気充填
効率Cetned(i)と第2の目標空気充填効率Ce
tne(i)との差をとって不足空気充填効率dCet
nedを算出する。なお、一次遅れ空気充填効率Cet
ned(i)が第2の目標空気充填効率Cetne
(i)に対して不足でない場合は、不足空気充填効率d
Cetnedは0に設定する。
【0041】つぎに、S12で、上記不足空気充填効率
dCetnedに相当する不足空気質量流量dGaをd
Ga=dCetned(i)×Ne/Kの式から算出す
る。ここで、Kは空気質量−充填効率変換係数である。
【0042】つぎに、S13で図4に特性を示すテーブ
ルから一次進み補正係数advを求める。ここで、図4
のテーブル値は、上述のように基本空気充填効率Ceb
aseの値が小さい程左側(破線で示す)に移行するよ
うな値に設定されている。
【0043】つぎに、S14で、上記一次進み係数ad
vに基づいて、一次遅れ空気充填効率Cetned
(i)が第2の目標空気充填効率Cetne(i)に一
致するところの最終目標空気充填効率Cecontを次
式によって算出する。
【0044】 Cecont(i) =(Cetne(i)−adv×Cetne(i−1))/(1−adv) そして、S15で、上記最終目標空気充填効率Ceco
nt(i)に相当する最終目標空気質量流量Gtota
lをGtotal(i)=Cecont(i)×Ne/
Kの式により算出する。
【0045】つぎに、S16で、上記最終目標空気質量
流量Gtotal(i)から、アイドル調整弁10を実
際に通過させる空気の体積流量qiscをqisc
(i)=Gtotal(i)/γ−qmainの式によ
り算出する。ここで、γは空気の密度、qmainはス
ロットル弁5から漏洩する空気の体積流量である。
【0046】つぎに、S17で、アイドル調整弁10の
コイル温度補正係数cthw,バッテリ電圧補正係数c
batを図5および図6からそれぞれ読み込み、また、
上記qiscに基づく制御デューティD(i)を図7か
ら読み込む。
【0047】つぎに、S18で、コイル温度補正とバッ
テリ電圧補正とを加えて最終制御デューティD(=ct
hw×cbat×D(i))を算出し、この最終制御デ
ューティDに基づいてアイドル調整弁10を制御する。
【0048】そして、S19で、第2の目標空気充填効
率Cetneの今回値Cetne(i)を前回値Cet
ne(i−1)として設定し、S2に戻る。
【0049】図11のサブルーチンによる処理は所定時
間(例えば160msec)毎に行い、スタートし、ま
ず、アイドルかどうかを判定して、アイドルであれば、
図3の特性を有するマップからフィードバック補正値C
efbを読み込む。また、アイドルでなければ、Cef
bを0(ゼロ)とする。
【0050】
【発明の効果】本発明は以上のように構成されているの
で、アイドル時の基本空気充填効率が高い時に吸入空気
量の増量補正を行うことによるハンチングの発生を防止
することができるとともに、基本空気充填効率が低い時
にエンストの発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の全体構成図
【図2】本発明の一実施例の全体システム図
【図3】本発明の一実施例の制御におけるフィードバッ
ク補正値の特性図
【図4】本発明の一実施例の制御における一次進み係数
の特性図
【図5】本発明の一実施例の制御におけるコイル温度補
正係数の特性図
【図6】本発明の一実施例の制御におけるバッテリ電圧
補正係数の特性図
【図7】本発明の一実施例の制御における制御デューテ
ィの特性図
【図8】本発明の一実施例の制御特性を示すタイムチャ
ート
【図9】本発明の一実施例の制御を実行するフローチャ
ートの前段部分
【図10】本発明の一実施例の制御を実行するフローチ
ャートの後段部分
【図11】本発明の一実施例の制御においてフィードバ
ック補正値を算出する割り込みルーチンのフローチャー
【図12】エンジンの過渡状態における回転落ち現象の
発生を説明する特性図
【図13】エンジンの過渡状態の回転落ち現象を示すタ
イムチャート
【符号の説明】
1 エンジン 2 吸気通路 5 スロットル弁 8 アイドルスイッチ 9 バイパス通路 10 アイドル調整弁 20 配電器(エンジン回転センサ) 21 コントロールユニット

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アクセル全閉状態のアイドル時のエンジ
    ンの吸入空気量を調整する吸入空気量調整手段を備え、
    該エンジンのアイドル回転数を目標アイドル回転数に収
    束させるよう前記吸入空気量調整手段を制御するエンジ
    ンのアイドル回転数制御装置において、該エンジンを前
    記目標アイドル回転数で定常運転させるのに必要な基本
    空気充填効率を算出する基本空気充填効率算出手段と、
    前記基本空気充填効率算出手段により算出された基本空
    気充填効率に対して実アイドル回転数と目標アイドル回
    転数との偏差に応じた補正を施した第1の目標空気充填
    効率を算出する第1の目標空気充填効率算出手段と、前
    記第1の目標空気充填効率を一定に保つようエンジンを
    前記実アイドル回転数下で定常運転させたときの空気充
    填効率を第2の目標空気充填効率として算出する第2の
    目標空気充填効率算出手段と、前記実アイドル回転数下
    でのエンジンの実際の空気充填効率を算出する実空気充
    填効率算出手段と、前記第2の目標空気充填効率算出手
    段および実空気充填効率算出手段の各出力を受け、前記
    第2の目標空気充填効率と前記実際の空気充填効率との
    偏差が所定値以上となった時前記吸入空気量調整手段を
    制御してエンジンの吸入空気量を増量補正する吸入空気
    量増量補正手段と、前記基本空気充填効率算出手段によ
    り算出された基本空気充填効率の値が小さい時に前記吸
    入空気量増量補正手段による吸入空気量の増量補正の実
    行条件を緩和する増量実行条件緩和手段を備えたことを
    特徴とするエンジンのアイドル回転数制御装置。
  2. 【請求項2】 増量実行条件緩和手段は、基本空気充填
    効率の値が小さい時に吸入空気量増量補正手段による吸
    入空気量の増量補正のゲインを大きくすることにより該
    増量補正の実行条件を緩和するものとされたエンジンの
    アイドル回転数制御装置。
  3. 【請求項3】 増量実行条件緩和手段は、基本空気充填
    効率の値が小さい時に吸入空気量増量補正手段による吸
    入空気量の増量補正の判定レベルを下げるとともに該増
    量補正のゲインを大きくすることにより増量補正の実行
    条件を緩和するものとされたエンジンのアイドル回転数
    制御装置。
JP4066083A 1992-03-24 1992-03-24 エンジンのアイドル回転数制御装置 Pending JPH05272385A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009167837A (ja) * 2008-01-11 2009-07-30 Toyota Motor Corp 内燃機関の回転速度制御装置
JP2011256780A (ja) * 2010-06-09 2011-12-22 Mitsubishi Motors Corp 内燃機関の制御装置
JP6980067B1 (ja) * 2020-08-06 2021-12-15 三菱電機株式会社 アイドリング回転数制御装置

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