JP2022029408A - ショ糖脂肪酸エステルの保存方法 - Google Patents

ショ糖脂肪酸エステルの保存方法 Download PDF

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祥貴 前田
Yoshiki Maeda
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Abstract

【課題】本発明は、ショ糖脂肪酸エステルの固結が少なく、保存安定性に優れた保存方法を提供することに関する。【解決手段】下記A、Bを満たすショ糖脂肪酸エステルを、水蒸気透過度が7g/(m2・24h)以下の材料で包装して保存する、ショ糖脂肪酸エステルの保存方法。A:ショ糖脂肪酸エステル粉末平均粒径(Dave)が30~500μmB:ショ糖脂肪酸エステル粉末粒子の標準偏差(S.D.)が(Dave×0.95)μm以内【選択図】なし

Description

本発明は、ショ糖脂肪酸エステルの保存方法に関する。
ショ糖脂肪酸エステルは、親水性から親油性まで幅広い品揃えがある乳化剤であるが、
その性質上非常に固結しやすく保存安定性に課題をかかえている。これに関し、特許文献
1では、ショ糖脂肪酸エステル水溶液を含水率0.3~1.5%まで濃縮して溶融液とし
たのち冷却固化し、更にこれを粉砕して出荷容器に充填するに際し、粉砕してから充填す
るまでの時間を10時間以内とする技術が記載されている。
特開平8-113585号公報
しかしながら、特許文献1では、工程が複雑である上に充填後の保存安定性についても
十分に満足できるものではなかった。
本発明は、ショ糖脂肪酸エステルの固結が少なく、保存安定性に優れた保存方法を提供
することに関する。
本発明は、下記A、Bを満たすショ糖脂肪酸エステルを、水蒸気透過度が7g/(m2
・24h)以下の材料で包装して保存する、ショ糖脂肪酸エステルの保存方法に関する。

A:ショ糖脂肪酸エステル粉末平均粒径(Dave)が30~500μm
B:ショ糖脂肪酸エステル粉末粒子の標準偏差(S.D.)が(Dave×0.95)μm以
本発明によれば、ショ糖脂肪酸エステルの固結が少なく、保存安定性に優れた保存方法
を提供することができる。
本発明者らが鋭意検討した結果、特定の平均粒子径や標準偏差を有するショ糖脂肪酸エ
ステルを、水蒸気透過度が特定値以下の材料で包装して保存することで、固結が少なく、
保存安定性に優れることを新たに見出した。このメカニズムは定かではないが、平均粒子
径に対する一定以下の標準偏差の粒度分布を持つ粉体は、夫々の粒子の接触面積が小さく
なることより水蒸気の影響を受けづらくなり、固結を抑制できるためであると推定される
本発明の保存方法は、下記A、Bを満たすショ糖脂肪酸エステルを、水蒸気透過度が7
g/(m2・24h)以下の材料で包装して保存する。本明細書においてショ糖脂肪酸エ
ステル粉末の平均粒径(Dave)及び標準偏差(S.D.)は、レーザー回折粒度分布測定
装置(BECKMAN COULTER社製、商品名:LS 13 320)により測定する。
A:ショ糖脂肪酸エステル粉末平均粒径(Dave)が30~500μm、好ましくは35
~450μm、より好ましくは35~150μm
B:ショ糖脂肪酸エステル粉末粒子の標準偏差(S.D.)が(Dave×0.95)μm以
内、好ましくは(Dave×0.9)μm以内、より好ましくは(Dave×0.85)μm以
本発明の保存方法に用いられるショ糖脂肪酸エステルとは、ショ糖と脂肪酸をエステル
化したものであり、構成脂肪酸やその製造方法は、任意であり限定されるものではない。
構成脂肪酸の炭素数が好ましくは12~22、より好ましくは14~18、更に好ましく
は16~18である。具体的には、ショ糖パルミチン酸エステル、ショ糖ステアリン酸エ
ステルなどが挙げられる。
ショ糖脂肪酸エステルの疎充填のかさ比重は、固結防止の観点から、好ましくは0.6
5g/ml以下、より好ましくは0.6g/ml以下、更に好ましくは0.55g/ml
以下である。また、下限値としては、例えば、0.3g/ml以上、0.4g/ml以上
、などとすることができ、これらいずれの組み合せの範囲としてもよい。本明細書におい
て、疎充填のかさ比重とは、容量100mlのメスシリンダーに100mlの線まで振動
を与えずに粉末を投入する際に要する粉末の質量を測定し、質量÷体積で算出した値のこ
とをいう。
ショ糖脂肪酸エステルの比表面積は、固結防止の観点から、好ましくは1.2m2/g
以下、より好ましくは1.0m2/g以下、更に好ましくは0.85m2/g以下、最も好
ましくは0.7m2/g以下である。また、下限値としては、例えば、0.05m2/g以
上、0.2m2/g以上などとすることができ、これらいずれの組み合せの範囲としても
よい。本明細書において、比表面積は、J IS8830 に準じてBET(多点) 法に
より測定することができる(液体窒素温度下での窒素ガスの吸着に基づく)。
本発明のショ糖脂肪酸エステルの粉末化方法は例えばショ糖脂肪酸エステル水溶液を噴
霧乾燥する方法、脱水の後塊状としたショ糖脂肪酸エステルを粉砕する方法などが挙げら
れる。粉末状に成型することができればその製造方法は特に限定されるものではないが、
粉末形状調整を容易に行うためには粉砕する方法が好ましい。例えば板状、フレーク状、
ペレット状、粗粉砕状等の形状であるショ糖脂肪酸エステル塊状体を粉砕機を用いて微粉
末化成型を実施する。粉砕機の種類として、特に限定しないが、通常、ロールクラッシャ
ー、ローラーミル、エッジランナー、スタンプミル、衝撃式粉砕機、切断ミル、剪断ミル
、ロッドミル、自生粉砕機、ターボ型粉砕機、ボールミル、ジェット粉砕機、コロイドミ
ルなどが用いられる。好ましくは、衝撃式粉砕機であり、ハンマーミル、ケージミル、ピ
ンミル、ディスインテグレーター、ディスメンブレーター等がある。
粉末平均粒径は噴霧乾燥機又は粉砕機の製造条件により調製される。具体的には、噴霧
乾燥機の場合は噴霧圧、噴霧速度、噴霧ノズル形状などにより適宜調製することが出来る
。粉砕機の場合は粉砕機へのショ糖脂肪酸エステル塊状体の投入量、せん断力の調整によ
りにより適宜調製される。標準偏差、疎充填かさ比重は粉末成型後、通篩することにより
調製される。篩別により極端な粒度の粒子を取り除くことにより、所定の標準偏差及び疎
充填かさ比重を持つショ糖脂肪酸エステル粉末を得ることが出来る。
本発明の保存方法に用いられる包装材料は、固結防止の観点から、水蒸気透過度が7g
/(m2・24h)以下、好ましくは6g/(m2・24h)以下、より好ましくは4g/
(m2・24h)以下である。また、下限値としては、例えば、0.05g/(m2・24
h)以上、0.1g/(m2・24h)以上などとすることができ、これらいずれの組み
合せの範囲としてもよい。本明細書において、水蒸気透過度は、JIS K 7129-
1の規定に従い、透過セルの温度40℃、相対湿度差90%の条件下で測定する。
本発明の保存方法においては、固結防止の観点から、ショ糖脂肪酸エステルの包装時に
おける温度(TPAC)と示差走査熱量(DSC)測定の昇温時吸熱ピーク温度(TDS
)が下記式を満たすことが好ましい。ここで、包装時における温度(TPAC)とは、
包装時のショ糖脂肪酸エステルの温度を指す。本明細書において、示差走査熱量(DSC
)は、リガク社製の示差走査熱量分析計(XRD-DSC II)により測定する。
DSC ×0.9 > TPAC
好ましくはTDSC ×0.8 > TPAC
更に好ましくはTDSC ×0.7 > TPAC
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定
されるものではない。
実施例1~9、11~13、比較例1~4
反応容器にショ糖及び水を60℃にて加熱撹拌することで完全に溶解させた。次にパル
ミチン酸メチルを60℃にて加熱し溶融させ投入した。反応溶液を撹拌しながらマイクロ
波(2.45GHz)を照射し、温度を90℃±2℃に保持しながら、反応時間を適宜調
整してエステル交換反応を行った。反応終了後、混合物より水とメチルエチルケトン、酢
酸エチルを用いてショ糖パルミチン酸エステルを精製した。次いでショ糖パルミチン酸エ
ステルをホソカワミクロン(株)製の衝撃式粉砕機構を有するホソカワミクロンビクトリ
ミルを使用して粉砕、その後篩別することにより表1に記載する所定の粒度に調製した。
得られたショ糖パルミチン酸エステルの示差走査熱量(DSC)測定の昇温時吸熱ピーク
温度(TDSC)は45℃であった。得られたショ糖パルミチン酸エステル1kgを表1
に示す条件で包材に詰め、ヒートシールをした。この後、湿度90%、温度30℃の恒温
機に、10g/cmの荷重をかけながら保存した。4週間保存後、以下のように固結度
及び流動性を評価した。結果を表1に示す。
実施例10
パルミチン酸メチルに代えて、ステアリン酸メチルを使用する以外は実施例1と同様に
してショ糖脂肪酸エステル(ショ糖ステアリン酸エステル)を調製・保存し、固結度及び
流動性を評価した。得られたショ糖ステアリン酸エステルの示差走査熱量(DSC)測定
の昇温時吸熱ピーク温度(TDSC)は52℃であった。
<固結度>
試験粉体を32メッシュの金網で篩い、篩う前の試験粉体全重量(W1)と、金網に残
存した重量(W2)を測定し、下記式より求めたものを固結度とした。すなわち、この値
が小さいほど、固結を防止したことになる。
W2/W1 ×100
<流動性>
保存評価した際の流動性について、下記基準で評価した。
(評価基準)
10 サラサラして極めて流動性高い
9 流動性良好
8 やや低下しているが十分な流動性がある
7 若干の流動性低下が認められる
6 流動性はあるが、部分的にモタつきがある
5 モタつきが強くなり、流動性が低下
4 全体的にモタつきが広がり、流動性が低下
3 流動性悪い
2 極めて流動性が悪い
1 流動性はほぼ無い
0 流動性無し
Figure 2022029408000001
表1に示すように、ショ糖脂肪酸エステル粉末平均粒径(Dave)が30~500μm
で標準偏差(S.D.)が(Dave×0.95)μm以内であり、水蒸気透過度が7g/(
2・24h)以下の材料で包装して保存した実施例1~13では、いずれも固結度が低
く、流動性も高いものであった。一方、平均粒径(Dave)が低い比較例1、標準偏差(
S.D.)が(Dave×0.95)μmを超えている比較例2、4、所望の平均粒径と標準
偏差の粉末であっても水蒸気透過度が7g/(m2・24h)を超える材料で包装した比
較例3では、固結度が高く、流動性も低いものであった。また、実施例2~4や、比較例
2、4を比較すると、TPACが低い方がより保存安定性に優れていたことが分かる。
本発明の保存方法は、ショ糖脂肪酸エステルの保存に使用することができる。

Claims (4)

  1. 下記A、Bを満たすショ糖脂肪酸エステルを、水蒸気透過度が7g/(m2・24h)
    以下の材料で包装して保存する、ショ糖脂肪酸エステルの保存方法。
    A:ショ糖脂肪酸エステル粉末平均粒径(Dave)が30~500μm
    B:ショ糖脂肪酸エステル粉末粒子の標準偏差(S.D.)が(Dave×0.95)μm以
  2. 前記ショ糖脂肪酸エステルの疎充填のかさ比重が0.65g/ml以下である、請求項
    1に記載の保存方法。
  3. 前記ショ糖脂肪酸エステルの包装時における温度(TPAC)と示差走査熱量(DSC
    )測定の昇温時吸熱ピーク温度(TDSC)が下記式を満たす、請求項1又は2に記載の
    保存方法。
    DSC ×0.9 > TPAC
  4. 前記ショ糖脂肪酸エステルの比表面積が1.2m2/g以下である、請求項1~3いず
    れかに記載の保存方法。
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