JP2022025503A - 疲労軽減システム - Google Patents

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Abstract

【課題】疲労軽減モードにおける着座者の快適性の低下を抑制可能な疲労軽減システムを提供する。【解決手段】疲労軽減システムは、シートに着座する着座者に温刺激と冷刺激とを与えることで前記着座者の疲労を軽減可能なシステムである。疲労軽減システムは、シートに設けられ、着座者の身体に対して温刺激と冷刺激とを供給する温冷刺激機器と、温冷刺激機器の作動を制御する制御装置と、を備える。制御装置は、疲労軽減モードが設定されている状態で、車室内の環境が暑熱環境である場合、着座者に供給する温刺激の量が所定の温刺激基準量より小さくなるように温冷刺激機器の作動を制御する。また、制御装置は、疲労軽減モードが設定されている状態で、車室内の環境が寒冷環境である場合、着座者に供給する冷刺激の量が所定の冷刺激基準量より小さくなるように温冷刺激機器の作動を制御する。【選択図】図3

Description

本開示は、疲労軽減システムに関する。
従来、操作者の操作によって車両が駐車状態から走行可能な走行状態に起動したとき、駐車状態になったときの送風空気の吹出モードとなるように制御される車両用空調装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2013-60145号公報
本発明者らは、シートに着座した着座者に対して温刺激と冷刺激とを交互に繰り返して供給する疲労軽減モードを設け、当該モードを実行することで着座者の疲労を軽減する疲労軽減システムを検討している。
しかし、本発明者らの検討によると、疲労軽減モードについて、従来技術のように、車両の駐車直前状態を引き継ぎ、車両起動時に自動でオンするようにした際には、快適性の観点で問題があることが判った。例えば、暑熱環境で車両を起動する場合、温刺激および冷刺激のうち、温刺激が不快となる。また、例えば、寒冷環境で車両を起動する場合、温刺激および冷刺激のうち、冷刺激が不快となる。このように、車両が起動される際の環境によっては、温刺激および冷刺激のいずれかが着座者に不快感を与える要因となってしまう。これらのことは、車両以外に適用した際にも同様に生じ得る。
本開示は、疲労軽減モードにおける着座者の快適性の低下を抑制可能な疲労軽減システムを提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、
シート(S)に着座する着座者に温刺激と冷刺激とを与えることで着座者の疲労を軽減可能な疲労軽減システムであって、
シートに設けられ、着座者の身体に対して温刺激と冷刺激とを供給する温冷刺激機器(20)と、
温冷刺激機器の作動を制御する制御装置(60)と、を備え、
制御装置は、着座者の疲労を軽減する疲労軽減モードが設定されている状態で、着座者が居住する室内の環境が、着座者が暑さを感じる暑熱環境であるか否かを判定し、室内の環境が暑熱環境である場合、着座者に供給する温刺激の量が所定の温刺激基準量より小さくなるように温冷刺激機器の作動を制御する。
これによると、疲労軽減モードが設定されている状態であっても、室内の環境が暑熱環境である場合には、温冷刺激機器から供給される温刺激の量が制限される。このため、疲労軽減モードにおける着座者の快適性の低下を抑制することができる。
請求項6に記載の発明は、
シート(S)に着座する着座者に温刺激と冷刺激とを与えることで着座者の疲労を軽減可能な疲労軽減システムであって、
シートに設けられ、着座者の身体に対して温刺激と冷刺激とを供給する温冷刺激機器(20)と、
温冷刺激機器の作動を制御する制御装置(60)と、を備え、
制御装置は、着座者の疲労を軽減する疲労軽減モードが設定されている状態で、着座者が居住する室内の環境が、着座者が寒さを感じる寒冷環境であるか否かを判定し、室内の環境が寒冷環境である場合、着座者に供給する冷刺激の量が所定の冷刺激基準量より小さくなるように温冷刺激機器の作動を制御する。
これによると、疲労軽減モードが設定されている状態であっても、室内の環境が寒冷環境である場合には、温冷刺激機器から供給される冷刺激の量が制限される。このため、疲労軽減モードにおける着座者の快適性の低下を抑制することができる。
なお、各構成要素等に付された括弧付きの参照符号は、その構成要素等と後述する実施形態に記載の具体的な構成要素等との対応関係の一例を示すものである。
第1実施形態の疲労軽減システムの概略構成を示すブロック図である。 第1実施形態の温冷刺激機器およびマッサージ刺激機器を含むシートの模式的な断面図である。 第1実施形態の疲労軽減システムの制御装置が実行する制御処理の流れを示すフローチャートである。 第1実施形態の疲労軽減システムにおける暑熱環境または寒冷環境での快適性を説明するための説明図である。 第2実施形態の温冷刺激機器を含むシートの模式的な断面図である。 第2実施形態の疲労軽減システムの制御装置が実行する制御処理の流れを示すフローチャートである。 第2実施形態の疲労軽減システムの制御装置が実行する暑熱処理の流れを示すフローチャートである。 第2実施形態の疲労軽減システムの制御装置が実行する寒冷処理の流れを示すフローチャートである。
以下、本開示の実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の実施形態において、先行する実施形態で説明した事項と同一もしくは均等である部分には、同一の参照符号を付し、その説明を省略する場合がある。また、実施形態において、構成要素の一部だけを説明している場合、構成要素の他の部分に関しては、先行する実施形態において説明した構成要素を適用することができる。以下の実施形態は、特に組み合わせに支障が生じない範囲であれば、特に明示していない場合であっても、各実施形態同士を部分的に組み合わせることができる。
(第1実施形態)
本実施形態について、図1~図4を参照して説明する。本実施形態では、本開示の疲労軽減システム10を移動体である車両に適用した例について説明する。疲労軽減システム10は、車両のシートSに着座する着座者の疲労を軽減するためのシステムである。本開示において「疲労の軽減」とは、筋肉、神経等の機能低下を抑えることだけを意味するものではなく、筋肉のコリ・ハリ・緊張の改善、血流促進、活力の上昇、リラクゼーション、リラックス、リフレッシュ等も含まれる。
図1に示すように、疲労軽減システム10は、温冷刺激機器20と、マッサージ刺激機器30と、空調機器40と、マルチメディアディスプレイ50と、制御装置60とを備える。疲労軽減システム10を構成する各機器は、車両に搭載されている。
温冷刺激機器20は、シートSに着座する着座者に対して温刺激と冷刺激とを供給することで着座者の疲労を軽減する機器である。温刺激は、着座者の体温よりも高温の温熱による刺激である。冷刺激は、着座者の体温よりも低温の冷熱による刺激である。以下では、温刺激および冷刺激を温冷刺激として総称することがある。
シートSは、着座者が居住する室内(以下、車室内と呼ぶ)に設置されている。シートSは、図2に示すように、着座者の臀部および大腿部を支持するシートクッションSCと着座者の背中を支持するシートバックSBとを有する。シートバックSBのうち着座者が接する側が前方側である。シートバックSBのうち着座者が接する側の反対側が後方側である。
シートクッションSCは、発泡ウレタン等の弾性材で構成されるシートパッドSPcと通気性を有する表皮材SMcとを有する。同様に、シートバックSBは、発泡ウレタン等の弾性材で構成されるシートパッドSPbと通気性を有する表皮材SMbとを有する。
温冷刺激機器20は、シートバックSBに対して設けられ、シートS側から着座者の身体の背面部位に向けて温刺激と冷刺激とを供給する。図2に示すように、温冷刺激機器20は、送風機21、シートバックSBのシートパッドSPbに形成された空気通路22、表皮材SMbに形成された複数の細孔23、シートヒータ24を含んでいる。
送風機21、空気通路22、および細孔23は、シートSの表面に気流を発生させることで着座者の身体を冷やすシートベンチレーションシステム(以下、SVSと呼ぶ)を構成している。
SVSを構成する空気通路22は、一端側がシートSの前方側の細孔23に連通し、他端側がシートSの後方側の下部に形成された排気口EPに連通している。送風機21は、空気通路22の途中に配置され、空気通路22に細孔23から排気口EPに向かう気流を発生させる。なお、送風機21は、シートパッドSPbに内蔵されているものに限らず、例えば、シートパッドSPbの背面に固定されていてもよい。また、送風機21は、1つに限らず、複数設けられていてもよい。
温冷刺激機器20は、SVSを用いて着座者に冷刺激を供給する。具体的には、温冷刺激機器20は、送風機21を駆動させて着座者に冷刺激を供給する。送風機21が駆動されると、図2の破線矢印CAに示すように、シートSの前方側の空気が複数の細孔23から空気通路22に吸い込まれる。空気通路22に吸い込まれた空気は、図2の破線矢印BAに示すように、シートSの後方側の下部に形成された排気口EPから排出される。通常、車両走行中の車室内は、空調機器40の動作等によって着座者の体温より低温に保たれている。このため、送風機21が駆動されると、着座者の体温より低温の気流が、着座者の周囲からシートSの表面に向かって流れる。これにより、着座者の身体の背面部位である肩、背中、腰等が冷却される。すなわち、着座者の身体の背面部位に冷刺激が供給される。
ここで、温冷刺激機器20は、着座者の身体の背面部位に対する冷刺激の量を増減可能になっている。送風機21の送風能力を高くすることで、着座者の身体の背面部位に対する冷刺激の量を増加させることができる。逆に、送風機21の送風能力を低くすることで、着座者の身体の背面部位に対する冷刺激の量を減少させることができる。なお、送風機21を停止することで、着座者の身体の背面部位に対する冷刺激の量をゼロにすることができる。
冷刺激の量は、温冷刺激機器20から着座者に付与される熱エネルギの量である。冷刺激の量は、送風機21の送風能力が高くなるに伴って大きくなり、送風機21の送風能力が低くなるに伴って小さくなる。また、冷刺激の量は、冷刺激の供給時間が長くなるに伴って大きくなり、冷刺激の供給時間が短くなるに伴って小さくなる。
シートヒータ24は、通電により発電する電気ヒータである。シートヒータ24は、シートバックSBの内部に設けられている。図示の都合上、図3では、シートヒータ24をシートパッドSPbの内部に示しているが、実際には、シートヒータ24は、表皮材SMbとシートパッドSPbとの間に配置されている。シートヒータ24は、通気性が確保されている。このため、表皮材SMbとシートパッドSPbとの間にシートヒータ24を配置しても、送風機21を駆動させて細孔23から空気通路22に向かって空気を吸い込むことができる。
温冷刺激機器20は、シートヒータ24を用いて着座者に温刺激を供給する。シートヒータ24は通電により発熱する。シートヒータ24の熱が、輻射または熱伝導によって着座者の身体の背面部位に伝わることで、着座者の肩、背中、腰等が暖められる。すなわち、着座者の身体の背面部位に温刺激が供給される。
ここで、温冷刺激機器20は、着座者の身体の背面部位に対する温刺激の量を増減可能になっている。シートヒータ24への通電量(例えば、印可電圧)を大きくすることで、着座者の身体の背面部位に対する温刺激の量を増加させることができる。逆に、シートヒータ24への通電量を小さくすることで、着座者の身体の背面部位に対する温刺激の量を減少させることができる。
温刺激の量は、温冷刺激機器20から着座者に付与される熱エネルギの量である。温刺激の量は、シートヒータ24への印加電圧が高くなるに伴って大きくなり、シートヒータ24への印加電圧が低くなるに伴って小さくなる。また、温刺激の量は、温刺激の供給時間が長くなるに伴って大きくなり、温刺激の供給時間が短くなるに伴って小さくなる。
マッサージ刺激機器30は、温冷刺激以外の刺激を供給して着座者の疲労を軽減する他の刺激機器である。マッサージ刺激機器30は、温冷刺激機器20とは異なり、着座者の身体の背面部位を物体等によって繰り返し圧迫する刺激(以下、マッサージ刺激と呼ぶ)を供給する。本実施形態のマッサージ刺激機器30は、空気圧式のマッサージ機器である。マッサージ刺激機器30は、給排気装置31および空気袋32を有する。マッサージ刺激機器30は、給排気装置31による空気の給排気により、空気袋32を膨張・収縮させ、その繰り返しによって着座者に背面部位をマッサージする。
空気袋32は、シートクッションSCおよびシートバックSBそれぞれの内部に配置されている。図示の都合上、図3では、空気袋32をシートパッドSPb、SPcの内部に示しているが、実際には、空気袋32は、表皮材SMb、SMcとシートパッドSPb、SPcとの間に配置されている。具体的には、空気袋32は、シートクッションSCにおける表皮材SMcとシートパッドSPcとの間のうち、臀部および大腿部に対応する部位に配置されている。また、空気袋32は、シートバックSBにおける表皮材SMbとシートパッドSPbとの間のうち肩、背中、腰に対応する部位に配置されている。
給排気装置31は、空気袋32への空気の給排気を行う装置である。給排気装置31は、圧縮空気を生成するコンプレッサ、空気袋32への空気の給気と排気とを切り替える切替機器等を含んでいる。給排気装置31は、複数のエアホース33を介して空気袋32に接続されている。
マッサージ刺激機器30は、給排気装置31が空気袋32へ空気を送り込むことで、空気袋32が膨らむ。これにより、着座者の背面部位が圧迫される。また、マッサージ刺激機器30は、給排気装置31が空気袋32の空気を排気することで、空気袋32が縮む。これにより、着座者の背面部位の圧迫が解除される。
このように構成されるマッサージ刺激機器30は、着座者の背面部位の圧迫と圧迫の解除とを繰り返すことで、シートSに着座する着座者に対してマッサージ刺激を供給して着座者の疲労を軽減する。
空調機器40は、車室内の冷房、暖房、換気等を行う機器(いわゆる、HVACユニット)である。空調機器40は、車室内の前席正面に配置されたインストルメントパネルの内側に設置される。図示しないが、空調機器40は、車室内へ吹き出す気流を発生させるブロワ、車室内へ吹き出す気流を冷却する冷却機器、車室内へ吹き出す気流を加熱する加熱機器を含んでいる。空調機器40は、温冷刺激機器20とは異なり、着座者の身体のうち背面部位の反対側の前面部位に対して温刺激および冷刺激を供給可能である。
マルチメディアディスプレイ50は、画面に各種情報を表示する機能に加えて着座者等による操作によって情報を入力する機能を兼ね備える表示兼入力部である。本実施形態では、マルチメディアディスプレイ50が本開示の認知装置を構成している。マルチメディアディスプレイ50は、インストルメントパネルに設置される。マルチメディアディスプレイ50は、後述の制御装置60のHCU61に対して双方向通信可能に接続されている。
具体的には、マルチメディアディスプレイ50は、画面を表示するディスプレイ本体部51と、タッチパネル52とを含んで構成されている。マルチメディアディスプレイ50は、ディスプレイ本体部51およびタッチパネル52を重ねて一体的に構成されている。
ディスプレイ本体部51は、温冷刺激機器20、マッサージ刺激機器30、空調機器40等の各種機器のオンオフを操作する操作ボタン等を表示可能になっている。また、ディスプレイ本体部51は、例えば、着座者の疲労を軽減する疲労軽減モードのオンオフを設定する操作ボタン、車室内の設定温度を決定する操作ボタン等を表示する。さらに、ディスプレイ本体部51は、車室内の環境、温冷刺激機器20の作動状態、マッサージ刺激機器30の作動状態等を表示可能になっている。なお、ディスプレイ本体部51には、文字だけでなく、車室内の環境、各機器の作動状態を示す画像やマーク等を表示可能になっている。
タッチパネル52は、タッチパネル52の表面に指等の操作体が置かれたときに、その位置に応じた信号を出力する。タッチパネル52としては、感圧式のパネル、静電容量式のパネル等を採用することができる。
制御装置60は、温冷刺激機器20、マッサージ刺激機器30、空調機器40、マルチメディアディスプレイ50等を制御する装置である。本実施形態の制御装置60は、複数の制御部で構成されている。具体的には、制御装置60は、HCU61、シートECU62、エアコンECU63で構成されている。なお、HCUは、Human machine interface Control Unitの略称である。また、ECUは、Electronic Control Unitの略称である。
HCU61は、マルチメディアディスプレイ50の作動を制御する制御部である。HCU61は、プロセッサ、メモリを含むマイクロコンピュータとその周辺回路から構成される。メモリは、非遷移的実体的記憶媒体で構成される。HCU61は、メモリに記憶されたプログラムに従って各種演算、処理を行う。HCU61は、シートECU62およびエアコンECU63それぞれに対して双方に通信可能に接続されている。HCU61は、例えば、タッチパネル52に入力された操作、シートECU62およびエアコンECU63が実行する制御処理に応じてディスプレイ本体部51の表示の切替および更新を行う。
シートECU62は、マッサージ刺激機器30の作動を制御する制御部である。シートECU62は、プロセッサ、メモリを含むマイクロコンピュータとその周辺回路から構成される。メモリは、非遷移的実体的記憶媒体で構成される。シートECU62は、メモリに記憶されたプログラムに従って各種演算、処理を行う。シートECU62は、例えば、タッチパネル52によるディスプレイ本体部51に表示される操作ボタンのオンオフ操作等に基づいて、マッサージ刺激機器30の作動を制御する。
エアコンECU63は、温冷刺激機器20の作動および空調機器40の作動を制御する制御部である。エアコンECU63は、プロセッサ、メモリを含むマイクロコンピュータとその周辺回路から構成される。メモリは、非遷移的実体的記憶媒体で構成される。エアコンECU63は、メモリに記憶されたプログラムに従って各種演算、処理を行う。
エアコンECU63は、車室内へ吹き出す空気の目標吹出温度TAOを算出し、空調機器40からの空気の吹出温度が目標吹出温度TAOに近づくように空調機器40を制御する。エアコンECU63は、目標吹出温度TAOを予めメモリに記憶された演算式に基づいて算出する。目標吹出温度TAOは、例えば、内気温、外気温、日射量、車室内の設定温度等に基づいて算出される。
エアコンECU63は、例えば、目標吹出温度TAOに応じてブロワの送風能力を決定する。具体的には、エアコンECU63は、目標吹出温度TAOが極低温および極高温となる領域でブロワの送風能力を最大にし、目標吹出温度TAOが室内の設定温度等に近づくに伴ってブロワの送風能力を低下させる。
また、エアコンECU63は、例えば、タッチパネル52によるディスプレイ本体部51に表示される操作ボタンのオンオフ操作等に基づいて、温冷刺激機器20の作動を制御する。
次に、温冷刺激システム1の作動について説明する。温冷刺激システム1のうち、空調機器40は、室内の温度が設定温度に維持されるように制御装置60よって作動が制御される。温冷刺激システム1のうち、温冷刺激機器20およびマッサージ刺激機器30の作動は、図3に示すフローチャートを参照しつつ説明する。図3に示す制御処理は、例えば、車両への乗員の乗車、車両のドアロック解除等をトリガとして制御装置60によって開始される。図3に示す制御処理は、制御装置60を構成するHCU61、シートECU62、およびエアコンECU63の1つの動作または2つ以上が協働することによって実現される。なお、制御装置60は、周期的または不定期に図3に示す制御処理を実行するようになっていてもよい。
図3に示すように、制御装置60は、ステップS100にて、車両のイグニッションスイッチIGがオンされたか否かを判定する。イグニッションスイッチIGは、車両の駆動系統を始動させるためのスイッチである。制御装置60は、イグニッションスイッチIGのオンオフに関する情報を取得できるように、直接または間接的にイグニッションスイッチIGに接続されている。
イグニッションスイッチIGがオンされた場合、制御装置60は、ステップS110にて、各種センサから取得される信号、マルチメディアディスプレイ50に設定された設定情報、各種メモリに記憶されたフラグ等の設定情報等を読み込む。例えば、制御装置60は、疲労軽減モードのオンオフを示す疲労軽減フラグを読み込む。
ここで、疲労軽減フラグは、メモリに設定されるフラグの1つである。疲労軽減フラグは、疲労軽減モードのオンオフに対応している。すなわち、疲労軽減フラグは、マルチメディアディスプレイ50の操作ボタンで疲労軽減モードがオンされるとオンされ、マルチメディアディスプレイ50の操作ボタンで疲労軽減モードがオフされるとオフされる。疲労軽減フラグのオンオフは、メモリに記憶される。このため、疲労軽減フラグは、イグニッションスイッチIGのオンオフによってリセットされない。すなわち、疲労軽減モードは、イグニッションスイッチIGがオフされた状態での状態(すなわち、ラストモード)が次回イグニッションスイッチIGのオン時に維持される。
続いて、制御装置60は、ステップS120にて、疲労軽減モードがオンであるか否かを判定する。換言すれば、制御装置60は、疲労軽減モードが設定されている状態であるか否かを判定する。この判定処理は、上述の疲労軽減フラグのオンオフに基づいて制御装置60が実行する。
疲労軽減モードがオフの場合、制御装置60は、本制御処理を抜ける。一方、疲労軽減モードがオンの場合、制御装置60は、ステップS130に移行して、室内の環境が暑熱環境または寒冷環境であるか否かを判定する。
暑熱環境は、着座者が暑さを感じる環境である。具体的には、暑熱環境は、着座者の前面側の空気の熱量が、着座者が暑さを感じる熱量となっている環境である。また、寒冷環境は、着座者が寒さを感じる環境である。具体的には、寒冷環境は、着座者の前面側の空気の熱量が、着座者が寒さを感じる熱量となっている環境である。暑熱環境および寒冷環境は、空調機器40からの空気の吹出温度と目標吹出温度TAOとが大きく乖離し、空調機器40によって車室内のクールダウンまたはウォームアップがなされる過渡期である。
このため、本実施形態の制御装置60は、空調機器40による車室内空調の過渡期である否かに基づいて、ステップS130の判定を行う。車室内空調の過渡期であるか否かは、目標吹出温度TAOまたは空調機器40のブロワの送風能力に応じて判定可能である。例えば、目標吹出温度TAOが所定の通常温度範囲から外れる場合やブロワの送風能力が最大能力となっている場合に、車室内空調の過渡期であると判定することができる。
車室内の環境が暑熱環境および寒冷環境のいずれでもない通常環境の場合、制御装置60は、ステップS140に移行して、マッサージ刺激および温冷刺激それぞれの着座者への供給を開始する。すなわち、制御装置60は、ステップS140にて、着座者に対して通常の強度で刺激が供給されるように、温冷刺激機器20およびマッサージ刺激機器30それぞれを動作させる。
具体的には、制御装置60は、温冷刺激機器20を構成する送風機21およびシートヒータ24を交互に動作させることで着座者の身体の背面部分に対して温刺激および冷刺激を交互に供給する。送風機21の送風能力および動作時間は、任意に設定可能であるが、冷刺激が着座者に知覚可能な程度であって、不快にならないように設定されていることが望ましい。また、シートヒータ24の温度および動作時間は、任意に設定可能であるが、温刺激が着座者に知覚可能な程度であって、不快にならないように設定されていることが望ましい。
また、制御装置60は、マッサージ刺激機器30の給排気装置31により空気袋32への給気および空気袋32からの排気を繰り返すことで、着座者の背面部位に対してマッサージ刺激を供給する。
続いて、制御装置60は、ステップS150にて、車室内の環境が通常環境であること、疲労軽減モードが、マッサージ刺激および温冷刺激それぞれを通常の強度で供給しているモードであることを、マルチメディアディスプレイ50に表示する。なお、マルチメディアディスプレイ50への表示態様は、車室内の環境および疲労軽減モードを着座者が認知可能であればよく、任意の態様にすることができる。
ここで、車室内の環境が暑熱環境または寒冷環境となる場合、通常環境と同様に、温冷刺激機器20によって温刺激および冷刺激を着座者に供給すると、着座者の快適性が低下してしまう。例えば、車室内の環境が暑熱環境となっている場合に温刺激を着座者に供給すると、着座者の快適性が低下してしまう。また、車室内の環境が寒冷環境となっている場合に冷刺激を着座者に供給すると、着座者の快適性が低下してしまう。
これらを加味して、制御装置60は、車室内の環境が暑熱環境または寒冷環境である場合、着座者の快適性が悪化しないように、通常環境時に比べて、着座者へ供給する温刺激の量および冷刺激の量を制限する。
具体的には、ステップS130の判定処理の結果、車室内の環境が暑熱環境または寒冷環境である場合、制御装置60は、ステップS160にて、マッサージ刺激の着座者への供給を開始する。この際、制御装置60は、マッサージ刺激機器30を通常の態様で動作させる。すなわち、制御装置60は、マッサージ刺激機器30の給排気装置31により空気袋32への給気および空気袋32からの排気を繰り返すことで、着座者の背面部位に対してマッサージ刺激を供給する。
また、制御装置60は、着座者へ供給する温刺激の量が所定の温刺激基準量より小さくなるとともに、着座者へ供給する冷刺激の量が所定の冷刺激基準量より小さくなるように、温冷刺激機器20の作動を制御する。本実施形態の温刺激基準量は、通常環境時に、温冷刺激機器20によって着座者へ供給する温刺激の量以下に設定される。また、冷刺激基準量は、通常環境時に、温冷刺激機器20によって着座者へ供給する冷刺激の量以下に設定される。このため、本実施形態の制御装置60は、温冷刺激機器20による着座者へ供給する温刺激の量および冷刺激の量を通常環境時に比べて減少させる。具体的には、制御装置60は、送風機21およびシートヒータ24それぞれを停止して、着座者の身体の背面部分に供給する温刺激の量および冷刺激の量をゼロにする。
続いて、制御装置60は、ステップS170にて、車室内の環境が暑熱環境または寒冷環境であること、疲労軽減モードが、暑熱環境および寒冷環境以外の他の環境である場合とは異なることを、マルチメディアディスプレイ50に表示する。
具体的には、車室内の環境が暑熱環境である場合、暑熱環境であること、通常環境時に比べて温刺激および冷刺激それぞれの強度を低下させていることをマルチメディアディスプレイ50に表示する。また、車室内の環境が寒冷環境である場合、寒冷環境であること、通常環境時に比べて温刺激および冷刺激それぞれの強度を低下させていることをマルチメディアディスプレイ50に表示する。なお、マルチメディアディスプレイ50への表示態様は、車室内の環境および疲労軽減モードを着座者が認知可能であればよく、任意の態様にすることができる。
続いて、制御装置60は、ステップS180に移行して、車室内の環境が暑熱環境または寒冷環境であるか否かを判定する。この判定処理は、ステップS130の判定処理と同様であるため、その説明を省略する。
ステップS180の判定処理の結果、車室内の環境が暑熱環境および寒冷環境のいずれでもない通常環境の場合、制御装置60は、ステップS140に移行して、マッサージ刺激および温冷刺激それぞれの着座者への供給を開始する。
続いて、制御装置60は、ステップS150にて、車室内の環境が通常環境であること、疲労軽減モードが、マッサージ刺激および温冷刺激それぞれを通常の強度で供給しているモードであることを、マルチメディアディスプレイ50に表示する。
その後、制御装置60は、ステップS190にて、疲労軽減モードがオフされたか否かを判定する。具体的には、制御装置60は、疲労軽減フラグがオフに設定されたか否かを判定する。
疲労軽減モードがオフされている場合、制御装置60は、ステップS200に移行して、マッサージ刺激および温冷刺激それぞれの供給を停止させるとともに、疲労軽減フラグをオフに設定する。具体的には、制御装置60は、温冷刺激機器20およびマッサージ刺激機器30それぞれの動作を停止させる。
一方、疲労軽減モードがオンされている場合、制御装置60は、ステップS210に移行して、車両のイグニッションスイッチIGがオフされたか否かを判定する。制御装置60は、イグニッションスイッチIGがオフされていない場合にステップS190に戻り、イグニッションスイッチIGがオフされた場合にステップS220に移行する。
制御装置60は、ステップS220にて、マッサージ刺激および温冷刺激それぞれの供給を停止させるとともに、疲労軽減フラグをオンに設定する。これにより、次回、イグニッションスイッチIGがオンされる際にも疲労軽減モードがオンの状態に維持される。すなわち、次回、イグニッションスイッチIGがオンされる際に、自動的に疲労軽減モードが継続される。
以上説明した疲労軽減システム10は、疲労軽減モードが設定されている状態で、車室内の環境が暑熱環境または寒冷環境であるか否かを判定し、車室内の環境が暑熱環境または寒冷環境である場合、着座者に供給する温刺激の量および冷刺激の量を制限する。
これによれば、車室内の環境が暑熱環境または寒冷環境である場合には、温冷刺激機器20からの不快な刺激が着座者に供給されることが抑制されるので、疲労軽減モードにおける着座者の快適性の低下を抑制することができる。
本発明者らの調査検討によれば、図4に示すように、比較例に比べて本案の方が、快適性が向上することが確認できた。なお、比較例は、車室内の環境が暑熱環境および寒冷環境となる場合、通常環境の場合と同様に、着座者に対して通常の強度で温冷刺激が供給されるように、温冷刺激機器20を動作させたものである。
ここで、温冷刺激機器20による疲労軽減効果は、温刺激および冷刺激を交互に供給することによって得られ易い。これは、温刺激および冷刺激を交互に供給することによって着座者の血管が拡縮して着座者の血流が促進されるからである。
一方、例えば、車室内の環境が暑熱環境である場合、温冷刺激機器20からの温刺激および冷刺激のうち温刺激の量を制限すると、着座者の血管の拡縮が抑えられることで、温冷刺激機器20による疲労軽減効果が得られ難くなる。すなわち、車室内の環境が暑熱環境である場合、温刺激の量を制限し、冷刺激の量を制限せずに供給すると、温冷刺激機器20による疲労軽減効果を思ったように得ることができない。
また、例えば、車室内の環境が寒冷環境である場合、温冷刺激機器20からの温刺激および冷刺激のうち冷刺激の量を制限すると、着座者の血管の拡縮が抑えられることで、温冷刺激機器20による疲労軽減効果が得られ難くなる。すなわち、車室内の環境が寒冷環境である場合、冷刺激の量を制限し、温刺激の量を制限せずに供給すると、温冷刺激機器20による疲労軽減効果を思ったように得ることができない。
これらを加味し、本実施形態の疲労軽減システム10は、車室内の環境が暑熱環境または寒冷環境である場合、温冷刺激機器20からの温刺激の量および冷刺激の量それぞれを制限するようにしている。これによると、温刺激および冷刺激の供給によって無駄に消費されるエネルギを低減することができる。すなわち、車室内の環境が暑熱環境または寒冷環境である場合のエネルギ消費を抑えることが可能となる。
具体的には、制御装置60は、車室内の環境が暑熱環境または寒冷環境である場合、着座者に供給する温刺激の量および冷刺激の量それぞれがゼロとなるように、温冷刺激機器20の作動を制御する。これによれば、疲労軽減モードにおける着座者の快適性の低下を充分に抑制するとともに、疲労軽減システム10でのエネルギ消費を抑えることができる。
また、制御装置60は、車室内の環境が暑熱環境または寒冷環境である場合、着座者に供給する温刺激の量および冷刺激の量を制限する一方で、マッサージ刺激機器30を動作させて着座者の疲労を軽減する。これによれば、着座者の快適性の低下を抑制しつつ、着座者の疲労を軽減することができる。
(第1実施形態の変形例)
上述の第1実施形態では、車室内の環境が暑熱環境または寒冷環境である場合、温冷刺激機器20からの温刺激の量および冷刺激の量それぞれがゼロに制限されるものを例示したが、疲労軽減システム10は、これに限定されない。
疲労軽減システム10は、例えば、車室内の環境が暑熱環境である場合、温冷刺激機器20から低強度の温刺激を供給したり、温冷刺激機器20から通常の強度または低強度の冷刺激を供給したりするようになっていてもよい。また、疲労軽減システム10は、例えば、車室内の環境が寒冷環境である場合、温冷刺激機器20から通常の強度または低強度の温刺激を供給したり、温冷刺激機器20から低強度の冷刺激を供給したりするようになっていてもよい。
上述の第1実施形態の如く、車室内の環境が暑熱環境または寒冷環境である場合、着座者に供給する温刺激の量および冷刺激の量を制限する一方で、マッサージ刺激機器30を動作させることが望ましいが、疲労軽減システム10は、これに限定されない。疲労軽減システム10は、例えば、車室内の環境が暑熱環境または寒冷環境である場合にマッサージ刺激機器30を動作させないようになっていてもよい。
上述の第1実施形態の如く、車室内の環境が暑熱環境または寒冷環境である場合、温冷刺激機器20等の作動状態が車室内の環境が通常環境である場合とは異なることを着座者へ認知させることが望ましいが、疲労軽減システム10は、これに限定されない。疲労軽減システム10は、例えば、車室内の環境が暑熱環境または寒冷環境である場合、温冷刺激機器20等の作動状態を着座者へ認知させないようになっていてもよい。このことは、車室内の環境が通常環境である場合も同様である。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について、図5~図8を参照して説明する。本実施形態では、第1実施形態と異なる部分について主に説明する。
図5に示すように、疲労軽減システム10は、温冷刺激機器20と、空調機器40と、マルチメディアディスプレイ50と、制御装置60と、を備える。本実施形態の疲労軽減システム10は、マッサージ刺激機器30が省略されている。また、図示しないが、疲労軽減システム10は、シートECU62も省略されている。疲労軽減システム10における他の構成は、第1実施形態と同様である。
以下、本実施形態の疲労軽減システム10の温冷刺激機器20の作動について、図6~図8に示すフローチャートを参照しつつ説明する。図6に示す制御処理は、例えば、車両への乗員の乗車等をトリガとして制御装置60によって開始される。図6に示す制御処理は、制御装置60を構成するHCU61およびエアコンECU63の1つの動作または2つ以上が協働することによって実現される。図6に示す制御処理のうち、ステップS300~S330までの処理は、図3に示す制御処理のステップS100~S130までの処理と略同様であるため、その説明を簡略化する。なお、制御装置60は、周期的または不定期に図6に示す制御処理を実行するようになっていてもよい。
図6に示すように、制御装置60は、ステップS300にて、車両のイグニッションスイッチIGがオンされたか否かを判定する。イグニッションスイッチIGがオンされた場合、制御装置60は、ステップS310にて、各種センサから取得される信号、マルチメディアディスプレイ50に設定された設定情報、各種メモリに記憶されたフラグ等の設定情報等を読み込む。
続いて、制御装置60は、ステップS320にて、疲労軽減モードがオンであるか否かを判定する。
疲労軽減モードがオフの場合、制御装置60は、本制御処理を抜ける。一方、疲労軽減モードがオンの場合、制御装置60は、ステップS330に移行して、車室内の環境が暑熱環境または寒冷環境であるか否かを判定する。
車室内の環境が暑熱環境および寒冷環境のいずれでもない通常環境の場合、制御装置60は、ステップS340に移行して、温刺激および冷刺激の着座者への供給を開始する。すなわち、制御装置60は、ステップS340にて、着座者に対して通常の強度で温刺激および冷刺激が供給されるように、温冷刺激機器20を動作させる。
具体的には、制御装置60は、温冷刺激機器20を構成する送風機21およびシートヒータ24を交互に動作させることで着座者の身体の背面部分に対して温刺激および冷刺激を交互に供給する。
続いて、制御装置60は、ステップS350にて、車室内の環境が通常環境であること、疲労軽減モードが、温刺激および冷刺激それぞれを通常の強度で供給しているモードであることを、マルチメディアディスプレイ50に表示する。なお、マルチメディアディスプレイ50への表示態様は、車室内の環境および疲労軽減モードを着座者が認知可能であればよく、任意の態様にすることができる。
一方、ステップS330の判定処理の結果、車室内環境が暑熱環境または寒冷環境である場合、制御装置60は、ステップS360にて、車室内の環境が暑熱環境であるか否かを判定する。
制御装置60は、車室内の環境が暑熱環境である場合はステップS370に移行して暑熱処理を実行する。制御装置60は、車室内の環境が寒冷環境である場合はステップS380に移行して寒冷処理を実行する。以下、暑熱処理については、図7のフローチャートを参照して説明する。また、寒冷処理については、図8のフローチャートを参照して説明する。
暑熱処理では、図7に示すように、制御装置60は、ステップS500にて、通常環境とは異なる態様で温冷刺激の供給を開始する。すなわち、制御装置60は、着座者に対して通常の強度で冷刺激が供給されるとともに、着座者へ供給する温刺激の量が所定の温刺激基準量以下になるように温冷刺激機器20の作動を制御する。温刺激基準量は、通常環境時に、温冷刺激機器20によって着座者へ供給する温刺激の量以下に設定される。このため、本実施形態の制御装置60は、温冷刺激機器20による着座者へ供給する温刺激の量を通常環境時に比べて減少させる。
具体的には、制御装置60は、シートヒータ24を停止して、着座者の身体の背面部分に供給する温刺激の量をゼロにする。これにより、車室内の環境が暑熱環境である場合、温冷刺激機器20から冷刺激が供給される状態と温冷刺激が供給されない状態とが交互に繰り返される。
続いて、制御装置60は、ステップS510にて、車室内の環境が暑熱環境であること、疲労軽減モードが、暑熱環境以外の他の環境(本例では通常環境)である場合とは異なることを、マルチメディアディスプレイ50に表示する。具体的には、車室内の環境が暑熱環境である場合、暑熱環境であること、通常環境時に比べて温刺激の強度を低下させていることをマルチメディアディスプレイ50に表示する。
続いて、制御装置60は、ステップS520に移行して、車室内の環境が暑熱環境であるか否かを判定する。この判定処理は、図6に示すステップS360の判定処理と同様であるため、その説明を省略する。
ステップS620の判定処理の結果、車室内の環境が暑熱環境でない場合、制御装置60は、図6のステップS340に移行して、温刺激および冷刺激それぞれの着座者への供給を開始する。そして、制御装置60は、ステップS350にて、現状の車室内の環境および疲労軽減モードをマルチメディアディスプレイ50に表示する。
一方、寒冷処理では、図8に示すように、制御装置60は、ステップS600にて、通常環境とは異なる態様で温冷刺激の供給を開始する。すなわち、制御装置60は、着座者に対して通常の強度で温刺激が供給されるとともに、着座者へ供給する冷刺激の量が所定の冷刺激基準量以下になるように温冷刺激機器20の作動を制御する。温刺激基準量は、通常環境時に、温冷刺激機器20によって着座者へ供給する冷刺激の量以下に設定される。このため、本実施形態の制御装置60は、温冷刺激機器20による着座者へ供給する冷刺激の量を通常環境時に比べて減少させる。
具体的には、制御装置60は、送風機21を停止して、着座者の身体の背面部分に供給する冷刺激の量をゼロにする。これにより、車室内の環境が寒冷環境である場合、温冷刺激機器20から温刺激が供給される状態と温冷刺激が供給されない状態とが交互に繰り返される。
続いて、制御装置60は、ステップS610にて、車室内の環境が寒冷環境であること、疲労軽減モードが、寒冷環境以外の他の環境(本例では通常環境)である場合とは異なることを、マルチメディアディスプレイ50に表示する。具体的には、車室内の環境が寒冷環境である場合、寒冷環境であること、通常環境時に比べて冷刺激の強度を低下させていることをマルチメディアディスプレイ50に表示する。
続いて、制御装置60は、ステップS620に移行して、車室内の環境が寒冷環境であるか否かを判定する。
ステップS620の判定処理の結果、車室内の環境が寒冷環境でない場合、制御装置60は、図6のステップS340に移行して、温刺激および冷刺激それぞれの着座者への供給を開始する。そして、制御装置60は、ステップS350にて、現状の車室内の環境および疲労軽減モードをマルチメディアディスプレイ50に表示する。
その後、制御装置60は、ステップS390にて、疲労軽減モードがオフされたか否かを判定する。具体的には、制御装置60は、疲労軽減フラグがオフに設定されたか否かを判定する。
疲労軽減モードがオフされている場合、制御装置60は、ステップS400に移行して、温冷刺激の供給を停止させるとともに、疲労軽減フラグをオフに設定する。具体的には、制御装置60は、温冷刺激機器20の動作を停止させる。
一方、疲労軽減モードがオンされている場合、制御装置60は、ステップS410に移行して、車両のイグニッションスイッチIGがオフされたか否かを判定する。制御装置60は、イグニッションスイッチIGがオフされていない場合にステップS390に戻り、イグニッションスイッチIGがオフされた場合にステップS420に移行する。
制御装置60は、ステップS420にて、温冷刺激の供給を停止させるとともに、疲労軽減フラグをオンに設定する。これにより、次回、イグニッションスイッチIGがオンされる際にも疲労軽減モードがオンの状態に維持される。すなわち、次回、イグニッションスイッチIGがオンされる際に、自動的に疲労軽減モードが継続される。
以上説明した疲労軽減システム10は、第1実施形態と共通の構成または均等な構成から奏される効果を第1実施形態と同様に得ることができる。
本実施形態の疲労軽減システム10は、疲労軽減モードが設定されている状態で、車室内の環境が暑熱環境であるか否かを判定し、車室内の環境が暑熱環境である場合、着座者に供給する温刺激の量を制限する。具体的には、制御装置60は、車室内の環境が暑熱環境である場合、着座者に供給する温刺激の量がゼロとなるように温冷刺激機器20の作動を制御する。これによれば、車室内の環境が暑熱環境である場合には、温冷刺激機器20からの温刺激が供給されなくなるので、疲労軽減モードにおける着座者の快適性の低下を充分に抑制することができる。
また、疲労軽減システム10は、疲労軽減モードが設定されている状態で、車室内の環境が寒冷環境であるか否かを判定し、車室内の環境が寒冷環境である場合、着座者に供給する冷刺激の量を制限する。このため、疲労軽減モードにおける着座者の快適性の低下を抑制することができる。具体的には、制御装置60は、車室内の環境が寒冷環境である場合、着座者に供給する冷刺激の量がゼロとなるように温冷刺激機器20の作動を制御する。これによれば、車室内の環境が寒冷環境である場合には、温冷刺激機器20からの冷刺激が供給されなくなるので、疲労軽減モードにおける着座者の快適性の低下を充分に抑制することができる。
(第2実施形態の変形例)
上述の第2実施形態では、車室内の環境が暑熱環境である場合、温冷刺激機器20から通常の強度の冷刺激が供給される一方で、温冷刺激機器20からの温刺激の量がゼロに制限されるものを例示したが、疲労軽減システム10は、これに限定されない。疲労軽減システム10は、例えば、車室内の環境が暑熱環境である場合、温冷刺激機器20から低強度の温刺激を供給したり、温冷刺激機器20から低強度の冷刺激を供給したりするようになっていてもよい。また、疲労軽減システム10は、例えば、車室内の環境が暑熱環境である場合、温冷刺激機器20を停止させるようになっていてもよい。
上述の第2実施形態では、車室内の環境が寒冷環境である場合、温冷刺激機器20から通常の強度の温刺激が供給される一方で、温冷刺激機器20からの冷刺激の量がゼロに制限されるものを例示したが、疲労軽減システム10は、これに限定されない。疲労軽減システム10は、例えば、車室内の環境が寒冷環境である場合、温冷刺激機器20から低強度の温刺激を供給したり、温冷刺激機器20から低強度の冷刺激を供給したりするようになっていてもよい。また、疲労軽減システム10は、例えば、車室内の環境が寒冷環境である場合、温冷刺激機器20を停止させるようになっていてもよい。
上述の第2実施形態の如く、車室内の環境が暑熱環境または寒冷環境である場合、温冷刺激機器20等の作動状態が車室内の環境が通常環境である場合とは異なることを着座者へ認知させることが望ましいが、疲労軽減システム10は、これに限定されない。疲労軽減システム10は、例えば、車室内の環境が暑熱環境または寒冷環境である場合、温冷刺激機器20等の作動状態を着座者へ認知させないようになっていてもよい。このことは、車室内の環境が通常環境である場合も同様である。
(他の実施形態)
以上、本開示の代表的な実施形態について説明したが、本開示は、上述の実施形態に限定されることなく、例えば、以下のように種々変形可能である。
上述の実施形態の如く、暑熱環境である場合に温冷刺激機器20による温刺激の供給を制限するとともに、寒冷環境である場合に温冷刺激機器20による冷刺激の供給を制限することが望ましいが、疲労軽減システム10は、これに限定されない。疲労軽減システム10は、例えば、暑熱環境である場合に温冷刺激機器20による温刺激の供給を制限し、寒冷環境である場合に温冷刺激機器20による冷刺激の供給を制限しないようになっていてもよい。また、疲労軽減システム10は、例えば、寒冷環境である場合に温冷刺激機器20による冷刺激の供給を制限し、暑熱環境である場合に温冷刺激機器20による温刺激の供給を制限しないようになっていてもよい。
上述の実施形態では、温冷刺激機器20がシートバックSBに対して設けられているものを例示したが、これに限定されない。温冷刺激機器20は、例えば、シートバックSBおよびシートクッションSCそれぞれに設けられていたり、シートクッションSCだけに設けられていたりしてもよい。
上述の実施形態では、温冷刺激機器20として、送風機21を含むSVSによって冷刺激を供給し、シートヒータ24によって温刺激を供給するものを例示したが、温冷刺激機器20は、これに限定されない。温冷刺激機器20は、例えば、シートSの内側に低温または高温の熱媒体を循環させる機器を設置し、当該機器により冷刺激または温刺激を供給するようになっていてもよい。温冷刺激機器20は、例えば、シートSの内側に配置されたペルチェ素子または熱交換器で構成されていてもよい。温冷刺激機器20は、温刺激を供給する構成として、着座者に向けて温風を吹き出す機器が用いられていてもよい。温冷刺激機器20は、冷刺激を供給する構成として、着座者に向けて冷風を吹き出す機器が用いられていてもよい。
上述の実施形態では、マッサージ刺激機器30の空気袋32がシートバックSBおよびシートクッションSCそれぞれに設けられているものを例示したが、これに限定されない。マッサージ刺激機器30は、例えば、空気袋32がシートバックSBだけに設けられていたり、空気袋32がシートクッションSCだけに設けられていたりしてもよい。
上述の第1実施形態では、マッサージ刺激機器30として給排気装置31と空気袋32とを備えるものを例示したが、マッサージ刺激機器30は、これに限定されない。マッサージ刺激機器30は、例えば、マッサージ用のもみ玉、振動刺激を発する振動機器等で構成されていてもよい。また、マッサージ刺激機器30は、マッサージ刺激に代えて、視覚刺激、聴覚刺激、嗅覚刺激、姿勢変化による刺激、その他の疲労軽減に効果のある刺激を付与する機器で構成されていてもよい。
上述の実施形態では、空調機器40は、車室内の前席正面に限らず、車両の天井部分に設置されていてもよい。なお、空調機器40は、疲労軽減システム10において必須の機器ではない。
上述の実施形態では、マルチメディアディスプレイ50によって、車室内の環境および温冷刺激機器20等の作動状態を表示するものを例示したが、疲労軽減システム10は、これに限定されない。疲労軽減システム10は、例えば、車室内の環境が暑熱環境または寒冷環境である場合、温冷刺激機器20等の作動状態だけを表示するようになっていてもよい。また、上述の実施形態では、着座者に対する情報の表示および着座者の操作の受付けをマルチメディアディスプレイ50によって行うものを例示したが、疲労軽減システム10は、これに限定されない。疲労軽減システム10は、例えば、着座者に対する情報の表示する機器と着座者の操作の受付ける機器とが別体で構成されていてもよい。また、疲労軽減システム10は、例えば、インストルメントパネル等に設けられた物理スイッチ、着座者等が保有する携帯型の通信端末等によって着座者の操作の受付けるようになっていてもよい。
ここで、上述の実施形態では、マルチメディアディスプレイ50に入力された情報に基づいて疲労軽減モードのオンオフを切り替えるものを例示したが、疲労軽減モードを切り替える手段は、これに限定されない。疲労軽減モードのオンオフの切替は、物理スイッチの操作、携帯型の通信端末の操作、音声対話サービスを介した操作、着座者の疲労度等に基づいて行われるようになっていてもよい。なお、着座者の疲労度は、着座者が発する生体信号、走行時の車両の挙動、車両の運転時間等から推定可能である。
また、上述の実施形態では、疲労軽減モードのオンオフを疲労軽減フラグのオンオフに基づいて判定するものを例示したが、疲労軽減モードのオンオフの判定は、疲労軽減フラグ以外の情報によってなされていてもよい。
上述の実施形態では、イグニッションスイッチIGがオフされた際に疲労軽減モードがオンされていれば、イグニッションスイッチIGがオンされた際に疲労軽減モードが自動的にオンされるものを例示したが、疲労軽減システム10は、これに限定されない。
疲労軽減システム10は、例えば、イグニッションスイッチIGがオフされた際に、強制的に疲労軽減モードがオフされるようになっていてもよい。疲労軽減システム10は、例えば、着座者が必要に応じて手動スイッチ等によって、疲労軽減モードのオンオフを設定するようになっていてもよい。疲労軽減システム10は、例えば、着座者の疲労度を検出し、着座者の疲労度が大きい場合に自動的に疲労軽減モードがオンされ、着座者の疲労度が小さい場合に自動的に疲労軽減モードがオフされるようになっていてもよい。なお、着座者の疲労度は、着座者の疲労度に相関性がある生体情報(例えば、心拍数)、着座時間等に基づいて検出すればよい。
上述の実施形態では、空調機器40の目標吹出温度TAOやブロワの送風能力に基づいて、車室内の環境が暑熱環境または寒冷環境であるか否かを判定したものを例示したが、疲労軽減システム10は、これに限定されない。疲労軽減システム10は、例えば、内気温が暑熱環境で想定される最低温度を超えている場合に車室内の環境が暑熱環境であると判定するようになっていてもよい。また、疲労軽減システム10は、例えば、内気温が寒冷環境で想定される最高温度を下回っている場合に車室内の環境が寒冷環境であると判定するようになっていてもよい。
上述の実施形態では、制御装置60が車両に搭載されているものを例示したが、疲労軽減システム10は、これに限定されない。疲労軽減システム10は、例えば、制御装置60の少なくとも一部が車両の外部サーバに構築されていてもよい。また、制御装置60は、車両に設置された機器に限らず、クラウドを経由して情報を取得するようになっていてもよい。
上述の実施形態では、本開示の疲労軽減システム10を移動体である車両に適用した例について説明したが、疲労軽減システム10は、電車や飛行機等の他の移動体にも適用可能である。また、疲労軽減システム10は、移動体だけでなく、家屋、店舗、工場等の室内で用いられるシートSに適用可能である。
上述の実施形態では、温冷刺激機器20やマッサージ刺激機器30といった刺激供給機器がシートSに設置されているものを例示したが、刺激供給機器は、これに限定されない。刺激供給機器は、車両以外の移動体のシートSに設置されてもよい。また、刺激供給機器は、移動体以外のシートSに設置されてもよい。また、刺激供給機器は、小型で携帯できるハンディタイプであってもよい。また、刺激供給機器は、着座者に装着されてもよい。例えば、刺激供給機器は、着座者の肩、腰、腕、下半身に装着されてもよい。
上述の実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。
上述の実施形態において、実施形態の構成要素の個数、数値、量、範囲等の数値が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されない。
上述の実施形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に特定の形状、位置関係等に限定される場合等を除き、その形状、位置関係等に限定されない。
本開示に記載の制御部及びその手法は、コンピュータプログラムにより具体化された一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサ及びメモリを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。本開示に記載の制御部及びその手法は、一つ以上の専用ハードウエア論理回路によってプロセッサを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。本開示に記載の制御部及びその手法は、一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサ及びメモリと一つ以上のハードウエア論理回路で構成されたプロセッサとの組み合わせで構成された一つ以上の専用コンピュータで実現されてもよい。また、コンピュータプログラムは、コンピュータにより実行されるインストラクションとして、コンピュータ読み取り可能な非遷移有形記録媒体に記憶されていてもよい。
(まとめ)
上述の実施形態の一部または全部で示された第1の観点によれば、疲労軽減システムは、シートに設けられ、着座者の身体に対して温刺激と冷刺激とを供給する温冷刺激機器と、温冷刺激機器の作動を制御する制御装置と、を備える。制御装置は、疲労軽減モードが設定されている状態で、室内の環境が暑熱環境であるか否かを判定し、室内の環境が暑熱環境である場合、着座者に供給する温刺激の量が所定の温刺激基準量より小さくなるように温冷刺激機器の作動を制御する。
第2の観点によれば、疲労軽減システムは、温刺激および冷刺激以外の刺激を供給して着座者の疲労を軽減する他の刺激機器を備える。制御装置は、室内の環境が暑熱環境である場合、着座者に供給する温刺激の量が所定の温刺激基準量より小さくなるように温冷刺激機器の作動を制御するともに、他の刺激機器を動作させて着座者の疲労を軽減する。
このように、室内の環境が暑熱環境である場合、温冷刺激機器からの温刺激の量を制限する一方で他の刺激機器を動作させるので、着座者の快適性の低下を抑制しつつ、着座者の疲労を軽減することができる。
第3の観点によれば、制御装置は、室内の環境が暑熱環境である場合、着座者に供給する温刺激の量がゼロとなるように温冷刺激機器の作動を制御する。これによれば、室内の環境が暑熱環境である場合には、温冷刺激機器からの温刺激が供給されなくなるので、疲労軽減モードにおける着座者の快適性の低下を充分に抑制することができる。
第4の観点によれば、制御装置は、室内の環境が暑熱環境である場合、着座者に供給する温刺激の量が温刺激基準量より小さくなり、且つ、着座者に供給する冷刺激の量が所定の冷刺激基準量より小さくなるように温冷刺激機器の作動を制御する。
温冷刺激機器による疲労軽減効果は、温刺激および冷刺激を供給することによって得られ易い。これは、温刺激および冷刺激によって着座者の血管が拡縮して着座者の血流が促進されるからである。
一方、室内の環境が暑熱環境である場合、温冷刺激機器からの温刺激および冷刺激のうち温刺激の量だけを制限すると、着座者の血管の拡縮が抑えられることで、温冷刺激機器による疲労軽減効果が得られ難くなる。すなわち、室内の環境が暑熱環境である場合、温刺激の量を制限し、冷刺激の量を制限せずに供給すると、温冷刺激機器による疲労軽減効果を思ったように得ることができない。
これらを加味し、室内の環境が暑熱環境である場合に温冷刺激機器からの温刺激の量だけでなく、温冷刺激機器からの冷刺激の量を制限するようにしている。これによると、冷刺激の供給によって消費されるエネルギを低減することができる。すなわち、室内の環境が暑熱環境である場合のエネルギ消費を抑えることが可能となる。
請求項5の観点によれば、疲労軽減システムは、温冷刺激機器の作動状態を着座者へ認知させる認知装置を備える。制御装置は、室内の環境が暑熱環境である場合、温冷刺激機器の作動状態が、室内の環境が暑熱環境以外の他の環境である場合とは異なることを着座者へ認知させるよう認知装置を制御する。
これによると、温冷刺激機器の作動態様が通常とは異なることを認知装置によって着座者に認知させることができるので、暑熱環境での温冷刺激機器の作動態様の違いによる着座者の不快感および違和感を抑えることができる。
第6の観点によれば、疲労軽減システムは、シートに設けられ、着座者の身体に対して温刺激と冷刺激とを供給する温冷刺激機器と、温冷刺激機器の作動を制御する制御装置と、を備える。制御装置は、疲労軽減モードが設定されている状態で、室内の環境が寒冷環境である場合、着座者に供給する冷刺激の量が所定の冷刺激基準量より小さくなるように温冷刺激機器の作動を制御する。
第7の観点によれば、疲労軽減システムは、温刺激および冷刺激以外の刺激を供給して着座者の疲労を軽減する他の刺激機器を備える。制御装置は、室内の環境が寒冷環境である場合、着座者に供給する冷刺激の量が所定の冷刺激基準量より小さくなるように温冷刺激機器の作動を制御するともに、他の刺激機器を動作させて着座者の疲労を軽減する。
このように、室内の環境が寒冷環境である場合、温冷刺激機器からの冷刺激の量を制限する一方で他の刺激機器を動作させるので、着座者の快適性の低下を抑制しつつ、着座者の疲労を軽減することができる。
第8の観点によれば、制御装置は、室内の環境が寒冷環境である場合、着座者に供給する冷刺激の量がゼロとなるように温冷刺激機器の作動を制御する。これによれば、室内の環境が寒冷環境である場合には、温冷刺激機器からの冷刺激が供給されなくなるので、疲労軽減モードにおける着座者の快適性の低下を充分に抑制することができる。
第9の観点によれば、制御装置は、室内の環境が寒冷環境である場合、着座者に供給する冷刺激の量が冷刺激基準量より小さくなり、且つ、着座者に供給する温刺激の量が所定の温刺激基準量より小さくなるように温冷刺激機器の作動を制御する。
このように、室内の環境が寒冷環境である場合に温冷刺激機器からの冷刺激の量だけでなく、温冷刺激機器からの温刺激の量を制限すれば、温刺激の供給によって消費されるエネルギを低減することができる。これにより、室内の環境が暑熱環境である場合のエネルギ消費を抑えることが可能となる。
第10の観点によれば、疲労軽減システムは、温冷刺激機器の作動状態を着座者へ認知させる認知装置を備える。制御装置は、室内の環境が寒冷環境である場合、温冷刺激機器の作動状態が、室内の環境が寒冷環境以外の他の環境である場合とは異なることを着座者へ認知させるよう認知装置を制御する。
これによると、温冷刺激機器の作動態様が通常とは異なることを認知装置によって着座者に認知させることができるので、寒冷環境での温冷刺激機器の作動態様の違いによる着座者の不快感および違和感を抑えることができる。
10 疲労軽減システム
20 温冷刺激機器
60 制御装置
S シート

Claims (10)

  1. シート(S)に着座する着座者に温刺激と冷刺激とを与えることで前記着座者の疲労を軽減可能な疲労軽減システムであって、
    前記シートに設けられ、前記着座者の身体に対して前記温刺激と前記冷刺激とを供給する温冷刺激機器(20)と、
    前記温冷刺激機器の作動を制御する制御装置(60)と、を備え、
    前記制御装置は、前記着座者の疲労を軽減する疲労軽減モードが設定されている状態で、前記着座者が居住する室内の環境が、前記着座者が暑さを感じる暑熱環境であるか否かを判定し、前記室内の環境が前記暑熱環境である場合、前記着座者に供給する前記温刺激の量が所定の温刺激基準量より小さくなるように前記温冷刺激機器の作動を制御する疲労軽減システム。
  2. 前記温刺激および前記冷刺激以外の刺激を供給して前記着座者の疲労を軽減する他の刺激機器(30)を備え、
    前記制御装置は、前記室内の環境が前記暑熱環境である場合、前記着座者に供給する前記温刺激の量が前記所定の温刺激基準量より小さくなるように前記温冷刺激機器の作動を制御するともに、前記他の刺激機器を動作させて前記着座者の疲労を軽減する請求項1に記載の疲労軽減システム。
  3. 前記制御装置は、前記室内の環境が前記暑熱環境である場合、前記着座者に供給する前記温刺激の量がゼロとなるように前記温冷刺激機器の作動を制御する請求項1または2に記載の疲労軽減システム。
  4. 前記制御装置は、前記室内の環境が前記暑熱環境である場合、前記着座者に供給する前記温刺激の量が前記温刺激基準量より小さくなり、且つ、前記着座者に供給する前記冷刺激の量が所定の冷刺激基準量より小さくなるように前記温冷刺激機器の作動を制御する請求項1ないし3のいずれか1つに記載の疲労軽減システム。
  5. 前記温冷刺激機器の作動状態を前記着座者へ認知させる認知装置(50)を備え、
    前記制御装置は、前記室内の環境が前記暑熱環境である場合、前記温冷刺激機器の作動状態が、前記室内の環境が前記暑熱環境以外の他の環境である場合とは異なることを前記着座者へ認知させるよう前記認知装置を制御する請求項1ないし4のいずれか1つに記載の疲労軽減システム。
  6. シート(S)に着座する着座者に温刺激と冷刺激とを与えることで前記着座者の疲労を軽減可能な疲労軽減システムであって、
    前記シートに設けられ、前記着座者の身体に対して前記温刺激と前記冷刺激とを供給する温冷刺激機器(20)と、
    前記温冷刺激機器の作動を制御する制御装置(60)と、を備え、
    前記制御装置は、前記着座者の疲労を軽減する疲労軽減モードが設定されている状態で、前記着座者が居住する室内の環境が、前記着座者が寒さを感じる寒冷環境であるか否かを判定し、前記室内の環境が前記寒冷環境である場合、前記着座者に供給する前記冷刺激の量が所定の冷刺激基準量より小さくなるように前記温冷刺激機器の作動を制御する疲労軽減システム。
  7. 前記温刺激および前記冷刺激以外の刺激を供給して前記着座者の疲労を軽減する他の刺激機器(30)を備え、
    前記制御装置は、前記室内の環境が前記寒冷環境である場合、前記着座者に供給する前記冷刺激の量が前記所定の冷刺激基準量より小さくなるように前記温冷刺激機器の作動を制御するともに、前記他の刺激機器を動作させて前記着座者の疲労を軽減する請求項6に記載の疲労軽減システム。
  8. 前記制御装置は、前記室内の環境が前記寒冷環境である場合、前記着座者に供給する前記冷刺激の量がゼロとなるように前記温冷刺激機器の作動を制御する請求項6または7に記載の疲労軽減システム。
  9. 前記制御装置は、前記室内の環境が前記寒冷環境である場合、前記着座者に供給する前記冷刺激の量が前記冷刺激基準量より小さくなり、且つ、前記着座者に供給する前記温刺激の量が所定の温刺激基準量より小さくなるように前記温冷刺激機器の作動を制御する請求項6ないし8のいずれか1つに記載の疲労軽減システム。
  10. 前記温冷刺激機器の作動状態を前記着座者へ認知させる認知装置(50)を備え、
    前記制御装置は、前記室内の環境が前記寒冷環境である場合、前記温冷刺激機器の作動状態が、前記室内の環境が前記寒冷環境以外の他の環境である場合とは異なることを前記着座者へ認知させるよう前記認知装置を制御する請求項6ないし9のいずれか1つに記載の疲労軽減システム。
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