JP2022022345A - 取引管理装置、取引管理方法及び取引管理プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】発注者、受注者ともに容易にアクセス可能であり、取引データの共同利用が可能な取引管理装置、方法及びプログラムを提供する。【解決手段】取引管理システム1の取引管理装置100は、その機能として、複数の事業者のうちの一の事業者の操作により、取引データの登録情報を受け付ける取引データ登録受付部131と、他の事業者を招待する招待データ受け付ける招待通知部132と、取引データに対する編集入力を受け付ける編集入力受付部133と、編集を行ったユーザ以外の他のユーザに編集内容の変更箇所を提示する変更箇所提示部134と、見積書等の帳票データを生成する帳票データ生成部135と、取引データの作業工程に対する承認入力を受け付ける承認入力受付部136と、作業工程を次の作業工程に進める取引データ工程変更部137と、を備える。【選択図】図1
Description
本開示は、複数の事業者の間で行われる取引に係る取引データを管理する取引管理装置、取引管理方法及び取引管理プログラムに関する。
企業や個人事業主の間で取引を行う場合、取引に係る商品や業務委託についての見積書、発注書、請求書といった文書を相手先に送り、取引内容について文書に示している。このような文書は、相互に取引内容や金額についての齟齬がないようにするために作成されるものであり、発注者と受注者との間で交わされる書類である。ただし、企業や個人事業主の間で発生する取引は、継続的なものや、何度も同じような内容のものが発生する場合も多く、そのたびに同じような見積書、発注書、請求書といった文書を作成する必要があり、その作業に手間がかかっている。
例えば、企業や個人事業における会計処理を行う会計処理システムにおいて、発注者と受注者との間の取引データを管理するシステムが知られている(例えば、特許文献1参照。)。特許文献1に開示されているシステムでは、取引データとして見積データ及び請求データを管理し、受注者によって登録される請求データに対して、発注者によって登録される支払予定データに基づいて消込処理を行うものである。このような会計処理システムでは、見積データに基づいて取引データが生成され、請求データが生成されるように、作業の効率化が図られている。
ところで、前述のように企業等で利用される取引管理システムは、自社内のみで管理されるシステムが多く、取引先との間で共同利用されるものはあまり利用されていない。これは、企業内の取引先データが他社に漏れるおそれがあり、また、共通化が容易ではないからである。例えば、特定の業種においては、EDI(Electronic Data Interchange)と呼ばれる、各種取引情報を複数の企業間で管理するシステムが利用されているが、企業内で利用されている取引管理システムは各社ごとに独自の仕様になっていることが多く、EDIを利用して使用を共通化することは、容易ではない。
そこで、本開示では、取引データごとに管理されることで発注者、受注者ともに容易にアクセス可能であり、取引データの共同利用が可能な取引管理装置、取引管理方法及び取引管理プログラムについて説明する。
本開示の一態様における取引管理装置は、複数の事業者の間で行われる取引に係る取引データを管理する取引管理装置であって、複数の事業者のうちの一の事業者から取引データの登録を受け付け、受け付けた取引データに係る、取引の作業工程として設定されている複数の作業工程のうちの一の作業工程の作業ステータスを作業中として登録する取引データ登録受付部と、一の事業者から、複数の事業者のうちの他の事業者に対する招待を受け付け、他の事業者へ招待を通知する招待通知部と、一の事業者及び招待された他の事業者に対して取引データを提示し、一の事業者または招待された他の事業者から、取引データに対する編集の入力を受け付け、取引データに対して編集を反映する編集入力受付部と、取引データに対する編集による変更箇所を、編集を行った事業者以外の事業者へ提示する変更箇所提示部と、一の事業者または招待された他の事業者から、取引データに対する承認の入力を受け付け、一の作業工程の作業ステータスを承認状態に変更する承認入力受付部と、一の作業工程の作業ステータスが承認状態になると、一の作業工程の次の作業工程として設定されている後続作業工程の作業ステータスを作業中として登録する取引データ工程変更部と、を備える。
本開示の一態様における取引管理方法は、複数の事業者の間で行われる取引に係る取引データを管理する取引管理方法であって、取引データ登録受付部が行う、複数の事業者のうちの一の事業者から取引データの登録を受け付け、受け付けた取引データに係る、取引の作業工程として設定されている複数の作業工程のうちの一の作業工程の作業ステータスを作業中として登録する取引データ登録受付ステップと、招待通知部が行う、一の事業者から、複数の事業者のうちの他の事業者に対する招待を受け付け、他の事業者へ招待を通知する招待通知ステップと、編集入力受付部が行う、一の事業者及び招待された他の事業者に対して取引データを提示し、一の事業者または招待された他の事業者から、取引データに対する編集の入力を受け付け、取引データに対して編集を反映する編集入力受付ステップと、変更箇所提示部が行う、取引データに対する編集による変更箇所を、編集を行った事業者以外の事業者へ提示する変更箇所提示ステップと、承認入力受付部が行う、一の事業者または招待された他の事業者から、取引データに対する承認の入力を受け付け、一の作業工程の作業ステータスを承認状態に変更する承認入力受付ステップと、取引データ工程変更部が行う、一の作業工程の作業ステータスが承認状態になると、一の作業工程の次の作業工程として設定されている後続作業工程の作業ステータスを作業中として登録する取引データ工程変更ステップと、を備える。
また、本開示の一態様における取引管理プログラムは、複数の事業者の間で行われる取引に係る取引データを管理する取引管理プログラムであって、複数の事業者のうちの一の事業者から取引データの登録を受け付け、受け付けた取引データに係る、取引の作業工程として設定されている複数の作業工程のうちの一の作業工程の作業ステータスを作業中として登録する取引データ登録受付ステップと、一の事業者から、複数の事業者のうちの他の事業者に対する招待を受け付け、他の事業者へ招待を通知する招待通知ステップと、一の事業者及び招待された他の事業者に対して取引データを提示し、一の事業者または招待された他の事業者から、取引データに対する編集の入力を受け付け、取引データに対して編集を反映する編集入力受付ステップと、取引データに対する編集による変更箇所を、編集を行った事業者以外の事業者へ提示する変更箇所提示ステップと、一の事業者または招待された他の事業者から、取引データに対する承認の入力を受け付け、一の作業工程の作業ステータスを承認状態に変更する承認入力受付ステップと、一の作業工程の作業ステータスが承認状態になると、一の作業工程の次の作業工程として設定されている後続作業工程の作業ステータスを作業中として登録する取引データ工程変更ステップと、を電子計算機に実行させる。
本開示によれば、複数の事業者のうちの一の事業者から取引データの登録を受け付け、他の事業者に対する招待を受け付ける。そのため、発注者、受注者に関わらず取引データの登録が可能であり、他の事業者が招待されることで容易にアクセスすることが可能である。これにより、取引者間において取引データの共同利用が可能なシステムを容易かつ安価に構築することが可能である。
以下、本開示の実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本開示の内容を不当に限定するものではない。また、実施形態に示される構成要素のすべてが、本開示の必須の構成要素であるとは限らない。
(実施形態1)
<構成>
図1は、本開示の実施形態1に係る取引管理システム1を示す機能ブロック構成図である。この取引管理システム1は、限定ではなく例として、事業者であるユーザの間で行われる取引に係る取引データを管理するシステムにおいて、発注者、受注者に関わらず取引データの登録を受け付け、取引データを登録したユーザである事業者が取引相手先を招待することで相互に取引データにアクセスし、編集することが可能なシステムである。
<構成>
図1は、本開示の実施形態1に係る取引管理システム1を示す機能ブロック構成図である。この取引管理システム1は、限定ではなく例として、事業者であるユーザの間で行われる取引に係る取引データを管理するシステムにおいて、発注者、受注者に関わらず取引データの登録を受け付け、取引データを登録したユーザである事業者が取引相手先を招待することで相互に取引データにアクセスし、編集することが可能なシステムである。
なお、取引管理システム1が提供するサービスは、上記のように取引データの管理に限られず、ユーザの企業や個人事業に係る会計処理全般のサービスであってもよい。例えば、入力された取引データを入出金データとして利用し、さらに保有資産等の財務データの入力を受け付け、ユーザの企業や個人事業の会計処理のサービスを提供してもよい。
取引管理システム1は、取引管理装置100と、複数のユーザ端末200A,200B,・・・と、ネットワークNWとを有している。取引管理装置100と、ユーザ端末200A,200B,・・・とは、ネットワークNWを介して相互に接続される。ネットワークNWは、通信を行うための通信網であり、限定ではなく例として、インターネット、イントラネット、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、ワイヤレスLAN(Wireless LAN:WLAN)、ワイヤレスWAN(Wireless WAN:WWAN)、仮想プライベートネットワーク(Virtual Private Network:VPN)等を含む通信網により構成されている。なお、ユーザ端末200A,200B,・・・は、それぞれ同様の構成を備えるものであり、ユーザ端末200A,200B,・・・の構成を説明する際、代表してユーザ端末200と表記する。
取引管理装置100は、複数の事業者のうちの一の事業者からユーザとして取引データの登録を受け付け、取引データの作業工程、作業ステータスの登録、変更を行い、取引データを登録したユーザ及び当該ユーザから招待された他の事業者であるユーザから取引データの編集を受け付けて反映し、取引データから見積書や発注書等の帳票データを生成する装置である。この取引管理装置100は、限定ではなく例として、各種Webサービスを提供するコンピュータ(デスクトップ、ラップトップ、タブレットなど)や、サーバ装置を含む装置等により構成されている。なお、サーバ装置は単体で動作するサーバ装置に限られず、ネットワークNWを介して通信を行うことで協調動作する分散型サーバシステムや、クラウドサーバでもよい。
ユーザ端末200は、ユーザが入力する、取引データの登録、編集の操作を受け付け、取引データ及び帳票データを表示する装置であり、限定ではなく例として、スマートフォンや、携帯端末、コンピュータ(デスクトップ、ラップトップ、タブレットなど)等により構成されている。このユーザ端末200では、限定ではなく例として、取引管理システム1における取引データを管理するためのアプリがインストールされ、または取引管理装置100にアクセスするためのURL等が設定され、それらをタップまたはダブルクリック等して起動またはブラウザに表示することにより、取引データの管理または会計処理のサービスが開始される。
図2は、図1の取引管理装置100における作業工程及び作業ステータスの例を示すシーケンス図である。本実施形態における、取引データで管理される作業工程及び作業ステータスについて説明する。なお、ここで、作業工程とは事業者における取引の段階を示す「見積段階」、「発注段階」、及び「請求段階」であり、作業ステータスは各事業者の作業工程における状態を示す「作成中」、「確認中」、「待ち」等であり、例えば複数の事業者ごとに登録される。
まず、発注者または受注者である事業者が取引データを登録する。また、取引相手先である事業者を招待し、この事業者が取引データにアクセス可能になる。このとき、発注者または受注者は1社とは限らず、すなわち3社以上の事業者が発注者または受注者として取引データにアクセス可能である。
このとき、図2に示すように、登録された取引データの作業工程は見積段階となり、受注者であるユーザの作業ステータスは、ステップS001の見積作成中になり、発注者であるユーザの作業ステータスは、ステップS002の見積待ちになる。受注者が見積を作成して発注者に送ると、発注者の作業ステータスはステップS003の見積確認中になり、受注者の作業ステータスはステップS004の見積確認待ちになる。発注者が見積内容について承認すると、受注者の作業ステータスはステップS005の見積済になる。
次に、取引データの作業工程は発注段階となり、発注者の作業ステータスはステップS006の発注作成中になる。発注者が発注を作成して受注者に送ると、受注者の作業ステータスはステップS007の発注確認中になり、発注者の作業ステータスはステップS008の発注確認待ちになる。受注者が発注内容について承認すると、受注者の作業ステータスはステップS009の受注済になり、発注者の作業ステータスはステップS010の発注済になる。この後、取引に係る実際の商品の受け渡しや業務委託に係る業務が行われる。
取引に係る実際の商品の受け渡しや業務委託に係る業務が終了すると、取引データの作業工程は請求段階となり、受注者の作業ステータスはステップS011の請求作成中になり、発注者の作業ステータスはステップS012の請求待ちになる。受注者が請求を作成して発注者に送ると、発注者の作業ステータスはステップS013の請求内容確認中になり、受注者の作業ステータスはステップS014の請求確認待ちになる。発注者が請求内容について承認すると、受注者の作業ステータスはステップS015の請求済になり、発注者の作業ステータスはステップS016の請求内容確認済になる。この後、実際に支払いが行われて、取引が完了する。取引管理システム1では、以上のような作業工程及び作業ステータスの変更及び管理が行われる。なお、以上の作業工程及び作業ステータスは一例であり、これに限られない。
取引管理装置100は、図1に示すように、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを備える。
通信部110は、ネットワークNWを介してユーザ端末200と有線または無線で通信を行うための通信インタフェースであり、互いの通信が実行できるのであれば、どのような通信プロトコルを用いてもよい。この通信部110は、限定ではなく例として、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)等の通信プロトコルにより通信が行われる。
記憶部120は、各種制御処理や制御部130内の各機能を実行するためのプログラムや入力データ等を記憶するものであり、限定ではなく例として、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等を含むメモリや、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ等を含むストレージから構成される。また、記憶部120は、取引DB121と、帳票F(フォーマット)DB122と、ユーザDB123とを記憶する。さらに、記憶部120は、ユーザ端末200及び金融機関サーバ300との間で通信を行った際のデータや、後述する各処理にて生成されたデータを一時的に記憶する。
取引DB121には、取引管理システム1のユーザである企業や個人事業が登録した取引データが格納されている。具体的には、当該企業等の事業にて発生する、納品される商品の情報(品番や型番、バージョン番号、数量等)や、業務委託費、備品の購入等の各種支払情報といった取引情報が、その取引先の情報、品目、発生年月日、取引金額等の情報として格納されている。この取引データは、登録したユーザと、そのユーザから招待されたユーザのみがアクセス可能になっている。
また、取引DB121には、後述する変更箇所提示部134により、取引データの内容が編集されて変更された場合に変更前後の内容を提示できるようにするため、変更履歴情報も格納されている。取引管理システム1が会計処理サービスを提供している場合、この取引データが集計されることにより、ユーザの企業等において、日次、月次、年次といった所定期間の財務情報として取り扱われる。
帳票フォーマットDB122には、帳票データのフォーマットとして必要な文言情報及びレイアウト情報が格納されている。具体的には、前述の作業工程ごとに作成される帳票である見積書、発注書、及び請求書を作成するために必要な文言情報及びレイアウト情報であり、「見積書」、「発注書」、「請求書」といったタイトルや定型文、品目や金額を帳票上に記載する位置を定義する情報等が格納されている。この帳票フォーマットデータは、前述の作業工程の成果物として帳票を作成する場合に使用され、この帳票フォーマットデータに会社名や品目、金額といった可変データを当てはめることにより、帳票データが作成される。
ユーザDB123には、取引管理システム1のユーザである企業や個人事業主の登録情報が格納されている。取引管理システム1では、取引データを登録する発注者または受注者の少なくともいずれか一方はユーザ登録されている必要があり、そのユーザのアカウント情報、具体的にはユーザID(メールアドレス)及びパスワード、企業名や個人事業主の氏名、連絡先等の情報が格納されている。
制御部130は、記憶部120に記憶されているプログラムを実行することにより、取引管理装置100の全体の動作を制御するものであり、限定ではなく例として、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、マイクロプロセッサ(Microprocessor)、プロセッサコア(Processor core)、マルチプロセッサ(Multiprocessor)、ASIC(Application-Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)を含む装置等から構成される。制御部130の機能として、取引データ登録受付部131と、招待通知部132と、編集入力受付部133と、変更箇所提示部134と、帳票データ生成部135と、承認入力受付部136と、取引データ工程変更部137とを備えている。この取引データ登録受付部131、招待通知部132、編集入力受付部133、変更箇所提示部134、帳票データ生成部135、承認入力受付部136、及び取引データ工程変更部137は、記憶部120に記憶されているプログラムにより起動されて取引管理装置100にて実行される。
取引データ登録受付部131は、複数の事業者のうちの一の事業者であるユーザの操作によりユーザ端末200が操作されて、取引データの登録情報が送信されるので、その取引データを、通信部110を介して受け付ける。また、受け付けた取引データの作業ステータスの登録を行う。例えば、受け付けた取引データの作業工程を見積段階として登録し、登録したユーザが受注者の場合、当該ユーザの作業ステータスを見積作成中(作業中)として登録し、発注者の場合、当該ユーザの作業ステータスを見積待ちとして登録する。受け付けた取引データは、取引DB121に格納される。
招待通知部132は、取引データの登録を行ったユーザの操作によりユーザ端末200が操作されて、取引先である他の事業者を招待する招待データが送信されるので、その招待データを、通信部110を介して受け付ける。また、受け付けた招待データを、当該他の事業者へ通知する。招待データは、当該他の事業者への連絡先情報が含まれ、当該他の事業者が取引管理システム1のユーザである場合は、アカウント情報等が含まれ、取引管理システム1のユーザでない場合は、メールアドレス等が含まれる。
さらに、招待通知部132は、招待された事業者が受注者の場合、当該事業者の作業ステータスを見積作成中(作業中)として登録し、発注者の場合、当該事業者の作業ステータスを見積待ちとして登録する。なお、以下、招待された事業者と取引データの登録を行った事業者とを総称して「ユーザ」という。
編集入力受付部133は、招待された他の事業者の操作によりユーザ端末200が操作されて、取引管理装置100へのアクセス情報が送信されるので、そのアクセス情報を、通信部110を介して受け付け、取引DB121に格納されている該当する取引データを送信してユーザ端末200へ表示させて提示する。また、編集入力受付部133は、ユーザの操作によりユーザ端末200が操作されて、取引データに対する編集が入力されるので、その編集情報を、通信部110を介して受け付け、取引DB121に格納されている該当する取引データに対して編集内容を反映する。取引DB121には、取引データの編集前後の情報が変更履歴として格納される。
また、編集入力受付部133は、ユーザの操作によりユーザ端末200が操作されて、取引データに対する作業ステータスの変更が入力されるので、その変更情報を、通信部110を介して受け付け、取引DB121に格納されている該当する取引データに対して変更内容を反映する。例えば、取引データの作業工程が見積段階の場合、受注者であるユーザが見積を作成して発注者に送ると、当該ユーザが作業ステータスを見積確認待ちに変更するので、取引DB121に登録する。このとき、発注者の作業ステータスを見積確認中として取引DB121に登録する。
変更箇所提示部134は、編集入力受付部133で受け付けた編集を行ったユーザ以外の他のユーザから取引データがアクセスされると、編集入力受付部133で反映された編集内容について、当該他のユーザのユーザ端末200へ送信し、変更箇所を表示させて提示する。このとき、取引DB121には取引データの編集前後の情報が変更履歴として格納されるので、その変更に該当する箇所が提示される。変更箇所提示部134は、変更箇所を、例えば太字や異なる色で表示する強調表示、網掛け等によるハイライト表示、または吹き出し等によるコメント表示により表示させる。また、変更箇所提示部134は、変更箇所を、変更前後の状態が認識可能な変更履歴表示により表示させる。このような強調表示や変更履歴表示により、変更箇所が一目で認識できるようにしている。
帳票データ生成部135は、複数の作業工程ごとの成果物として作成される帳票データ、前述の例では見積書データ、発注書データ、及び請求書データを生成する。帳票フォーマットDB122に格納されている帳票データのフォーマットデータには、「見積書」、「発注書」、「請求書」といったタイトルや定型文がすでに設定され、品目や金額を帳票上に記載する位置が定義されているので、この帳票フォーマットデータに対して、取引DB121に格納されている取引データの品目や金額のデータといった可変データを当てはめて帳票データを生成する。また、帳票データ生成部135は、ユーザ端末200へ送信して表示させる。
承認入力受付部136は、ユーザの操作によりユーザ端末200が操作されて、前述の取引データの作業工程に対する承認が入力されるので、その承認情報を、通信部110を介して受け付け、取引DB121に格納されている該当する取引データに対して作業ステータスを反映する。例えば、取引データの作業工程が見積段階の場合、発注者であるユーザが見積を承認するので、その承認情報を、通信部110を介して受け付け、受注者の作業ステータスを見積済(承認状態)として取引DB121に登録する。また、例えば、取引データの作業工程が発注段階の場合、受注者であるユーザが発注を承認するので、その承認情報を、通信部110を介して受け付け、受注者の作業ステータスを受注済(承認状態)として取引DB121に登録し、発注者の作業ステータスを発注済(承認状態)として取引DB121に登録する。
なお、承認入力受付部136は、承認の入力を受け付ける際、その他の作業ステータス等が設定された所定の状態であるか否かを判定し、その状態である場合に作業ステータスを承認状態に変更してもよい。例えば、3社以上の事業者が発注者または受注者として取引データにアクセスしている場合、全社が確認している状態や待ちの状態でなければ承認が受け付けられないようにしてもよい。これにより、余計な手戻り作業を防止できる。
取引データ工程変更部137は、取引DB121の取引データの作業ステータスが見積済、受注済、発注済として登録されると、作業工程を次の作業工程(後続作業工程)に進める。例えば、取引データの作業工程において見積段階が承認されると、作業工程を発注段階として登録し、発注者の作業ステータスを発注作成中(作業中)として取引DB121に登録する。また、取引データの作業工程において発注段階が承認され、その後業務が終了すると、作業工程を請求段階として登録し、受注者の作業ステータスを請求作成中(作業中)として取引DB121に登録し、発注者の作業ステータスを請求待ちとして取引DB121に登録する。
なお、取引データ工程変更部137は、例えばユーザが次の作業工程をスキップしたいと希望する場合、ユーザの操作によりユーザ端末200が操作されて、前述の取引データの作業工程をスキップするスキップ指示が入力されるので、そのスキップ指示を、通信部110を介して受け付けてもよい。このとき、取引データ工程変更部137は、取引DB121に格納されている該当する取引データに対して、作業工程をさらに次の作業工程(次の後続作業工程)に進めてもよい。これにより、不要な作業工程をスキップできるので、より柔軟な作業工程の管理が可能になる。
図3は、図1のユーザ端末200を示す機能ブロック構成図である。ユーザ端末200は、通信部210と、表示部220と、操作部230と、記憶部240と、制御部250とを備える。
通信部210は、ネットワークNWを介して取引管理装置100と有線または無線で通信を行うための通信インタフェースであり、互いの通信が実行できるのであれば、どのような通信プロトコルを用いてもよい。この通信部210は、限定ではなく例として、TCP/IP等の通信プロトコルにより通信が行われる。
表示部220は、ユーザから入力された操作内容や、取引管理装置100からの送信内容を表示するために用いられるユーザインタフェースであり、液晶ディスプレイ等から構成される。表示部220では、編集入力受付部133により編集対象の取引データを表示し、変更箇所提示部134により取引データの変更箇所を表示し、または帳票データ生成部135により生成された帳票データを表示する。
操作部230は、ユーザが操作指示を入力するために用いられるユーザインタフェースであり、キーボードやマウス、タッチパネル等から構成される。操作部230は、取引データ登録受付部131における取引データの入力や、招待通知部132における他の事業者の招待入力、編集入力受付部133における取引データの編集入力、または承認入力受付部136における作業工程に対する承認の入力に使用される。
記憶部240は、各種制御処理や制御部250内の各機能を実行するためのプログラム、入力データ等を記憶するものであり、限定ではなく例として、RAM、ROM等を含むメモリや、HDD、SSD、フラッシュメモリ等を含むストレージから構成される。また、記憶部240は、取引管理装置100と通信を行ったデータを一時的に記憶する。
制御部250は、記憶部240に記憶されているプログラムを実行することにより、ユーザ端末200の全体の動作を制御するものであり、限定ではなく例として、CPU、MPU、GPU、マイクロプロセッサ、プロセッサコア、マルチプロセッサ、ASIC、FPGAを含む装置等から構成される。
<処理の流れ>
取引管理システム1の取引管理装置100が実行する、取引管理方法の一例の処理の流れについて説明する。まず、図4を参照しながら、取引管理装置100が実行する、取引管理方法の一部である取引データ登録処理の流れについて説明する。図4は、図1の取引管理装置100における取引データ登録処理の動作を示すフローチャートである。
取引管理システム1の取引管理装置100が実行する、取引管理方法の一例の処理の流れについて説明する。まず、図4を参照しながら、取引管理装置100が実行する、取引管理方法の一部である取引データ登録処理の流れについて説明する。図4は、図1の取引管理装置100における取引データ登録処理の動作を示すフローチャートである。
ステップS101の処理として、取引管理装置100では、取引管理システム1による取引データ自体や、取引データの作業工程や作業ステータス、それらを含む会計サービスをユーザに提供するために、ユーザ認証が行われる。そのため、ユーザに対するアカウント情報とパスワードの入力要求が行われ、入力された情報に基づいて登録されている情報と一致するか照合することで、ユーザ認証が行われる。一致した場合、取引管理装置100にログインされる。
図5は、図3の表示部220に表示されるログイン画面W1の例を示す画面表示図である。ステップS101では、ユーザからユーザ端末200を操作して取引管理装置100にアクセスされるので、取引管理装置100の指示によりログイン画面のURLが送信され、ログイン画面が表示される。または、あらかじめユーザ端末200にインストールされているアプリの指示により、ログイン画面が表示される。これらの操作により、図5に示すようなログイン画面W1が、ユーザ端末200の表示部220に表示される。
ユーザは、ユーザ端末200の表示部220に、図5に示すようなログイン画面W1が表示されると、操作部230の操作により、ログイン画面W1に設けられているアカウント入力欄IN1、及びパスワード入力欄IN2に、自己のアカウント情報(本実施形態ではメールアドレス)及びパスワードをそれぞれ入力する。その後、ログインボタンB1を押下することで、ステップS101のユーザ認証が行われ、取引管理装置100にログインされる。
ステップS102の処理として、ユーザ端末200の操作部230の操作により取引データの登録情報が送信されるので、取引管理装置100の取引データ登録受付部131では、その取引データが、通信部110を介して受け付けられる。受け付けられた取引データは、取引DB121に格納される。
図6は、図3の表示部220に表示される取引データ入力画面W2の例を示す画面表示図である。ステップS101でユーザ認証が行われ、取引管理装置100にログインされてメニューやタブの選択により取引データの入力を選択すると、図6に示す取引データ入力画面W2がユーザ端末200の表示部220に表示され、操作部230の操作により入力可能な状態になる。
ユーザは、ユーザ端末200の表示部220に、図6に示すような取引データ入力画面W2が表示されると、操作部230の操作により、取引データ入力画面W2に設けられている金額欄IN3や、取引先入力欄IN4といった各種入力欄に、取引データに係る取引先の情報(企業名や個人事業主の氏名)、品目、勘定科目、発生年月日、金額等の情報をそれぞれ入力する。その後、登録ボタンB2を押下することで、ステップS102の取引データの登録が行われる。
ステップS103の処理として、取引データ登録受付部131では、ステップS102で登録された取引データについて、作業ステータスが登録される。例えば、取引データの作業工程を見積段階として登録し、登録したユーザが受注者の場合、当該ユーザの作業ステータスを見積作成中(作業中)として登録し、発注者の場合、当該ユーザの作業ステータスを見積待ちとして、取引DB121に格納される。
ステップS104の処理として、ユーザ端末200の操作部230の操作により、取引先である他の事業者を招待する招待データが送信されるので、取引管理装置100の招待通知部132では、その招待データが、通信部110を介して受け付けられる。受け付けられた招待データは、招待データに含まれる当該他の事業者のアカウント情報やメールアドレス等により、当該他の事業者へ通知される。
次に、図7を参照しながら、取引管理装置100が実行する、取引管理方法の一部である取引データ編集処理の流れについて説明する。図7は、図1の取引管理装置100における取引データ編集処理の動作を示すフローチャートである。
ステップS201の処理として、ステップS104で招待データが通知された他の事業者によるユーザ端末200の操作部230の操作により、取引管理装置100へのアクセス情報が送信される。そのため、編集入力受付部133では、そのアクセス情報が、通信部110を介して受け付けられる。また、編集入力受付部133では、取引DB121に格納されている該当する取引データが送信され、当該他の事業者のユーザ端末200へ表示される。
ステップS202の処理として、ユーザ端末200の操作部230の操作により、取引データに対する編集情報が送信されるので、編集入力受付部133では、その編集情報が、通信部110を介して受け付けられる。受け付けられた編集情報は、取引DB121に格納されている該当する取引データに対して反映される。このとき、取引DB121には、取引データの編集前後の情報が変更履歴として格納される。
図8は、図3の表示部220に表示される取引データ編集画面W3の例を示す画面表示図である。ステップS201で、他の事業者の操作により取引管理装置100へアクセスされると、取引データが送信され、図8に示すような取引データ編集画面W3がユーザ端末200へ表示される。また、取引データを登録したユーザの操作によっても同様にアクセスされると、同様に取引データ編集画面W3がユーザ端末200へ表示される。
ユーザは、ユーザ端末200の表示部220に、図8に示すような取引データ編集画面W3が表示されると、必要に応じて、操作部230の操作により取引データ編集画面W3に設けられている品目入力欄IN5や、金額入力欄IN6といった各種入力欄に、取引データを変更する情報をそれぞれ入力する。また、作業ステータス表示T1が押下されることにより、作業ステータスの変更が入力される。その後、登録ボタン(図示は省略)を押下することで、ステップS202の編集入力が行われ、取引データに対する編集情報が取引管理装置100へ送信されるので、編集入力受付部133では、その編集情報が、通信部110を介して受け付けられる。
ステップS203の処理として、変更箇所提示部134では、ステップS202で受け付けられた編集を行ったユーザ以外の他のユーザから取引データがアクセスされると、ステップS202で反映された編集内容が、当該他のユーザのユーザ端末200へ送信され、変更箇所が表示される。この変更箇所は、取引DB121には格納されている、取引データの編集前後の情報により表示される。このとき、変更箇所提示部134では、変更箇所が、例えば太字や異なる色で表示する強調表示、網掛け等によるハイライト表示、または吹き出し等によるコメント表示により表示される。また、変更箇所が、変更前後の状態が認識可能な変更履歴表示により表示される。
図9は、図3の表示部220に表示される変更箇所提示画面W4の例を示す画面表示図である。ステップS202で行われる取引データに対する編集箇所が、図9に示す変更箇所提示画面W4のハイライト表示H1のように示される。ハイライト表示H1は、取引DB121に格納されている取引データの編集前後の情報が網掛けで示されたものであり、編集箇所が一目で認識できるようになっている。なお、図9のハイライト表示H1では分かりづらいが、変更後の取引データの内容も読み取れるような表示になっている。
ステップS204の処理として、帳票データ生成部135では、取引DB121に格納されている取引データの品目や金額のデータが、帳票フォーマットDB122に格納されている帳票データのフォーマットデータに当てはめられて、帳票データが生成される。生成される帳票データは、例えば見積書、発注書、または請求書である。
図10は、図3の表示部220に表示される帳票データ画面W5の例を示す画面表示図である。帳票フォーマットDB122に格納されている帳票データのフォーマットデータには、帳票データ画面W5に設けられている、帳票名である帳票タイトルT2や、品目や金額を入力するための枠L1があらかじめ設定されている。そのため、あて名欄IN7や金額欄IN8といった箇所に、取引DB121に格納されている取引データの品目や金額のデータを当てはめて帳票データを生成する。この帳票データは、印刷して郵送してもよく、電子データのまま取引管理装置100内で相手方に受渡しがされてもよい。
ステップS205の処理として、ユーザ端末200の操作部230の操作により、取引データの作業工程に対する承認が送信されるので、承認入力受付部136では、その承認情報が、通信部110を介して受け付けられる。例えば、取引データの作業工程が見積段階の場合、発注者であるユーザにより見積が承認され、受注者の作業ステータスが見積済(承認状態)として取引DB121に登録される。また、例えば、取引データの作業工程が発注段階の場合、受注者であるユーザにより発注が承認され、受注者の作業ステータスが受注済(承認状態)として取引DB121に登録され、発注者の作業ステータスが発注済(承認状態)として取引DB121に登録される。
ステップS205では、図示は省略するが、図8に示す取引データ編集画面W3や、図9に示す変更箇所提示画面W4内に承認ボタン(承認入力手段)を設け、承認ボタンが押下されることにより承認入力が行われてもよい。
ステップS206の処理として、取引データ工程変更部137では、ステップS205で承認入力が行われると、作業工程を次の作業工程(後続作業工程)に進める。例えば、取引データの作業工程において見積段階が承認されると、作業工程が発注段階として取引DB121に登録される。また、取引データの作業工程において発注段階が承認され、その後業務が終了すると、作業工程が請求段階として取引DB121に登録される。
ステップS207の処理として、取引データ工程変更部137では、ステップS206で作業工程が進められると、進められた作業工程の作業ステータスを登録する。例えば、作業工程が発注段階として登録された場合、発注者の作業ステータスが発注作成中(作業中)として取引DB121に登録される。また、作業工程が請求段階として登録された場合、受注者の作業ステータスが請求作成中(作業中)として取引DB121に登録され、発注者の作業ステータスが請求待ちとして取引DB121に登録される。これにより、自動的に作業工程や作業ステータスが更新されるので、適切な取引データの管理が可能になる。
<効果>
以上のように、本実施形態に係る取引管理装置及び取引管理方法は、発注者、受注者に関わらずユーザである事業者から取引データの登録を受け付けると、他の事業者に対する招待を受け付け、その事業者へ通知される。また、発注者、受注者に関わらず取引データの編集が可能である。そのため、招待された事業者にとって容易にアクセスすることが可能であり、発注者、受注者に関わらず取引データの登録、編集及び利用が可能である。これにより、取引者間において取引データの共同利用が可能なシステムを容易かつ安価に構築することが可能である。
以上のように、本実施形態に係る取引管理装置及び取引管理方法は、発注者、受注者に関わらずユーザである事業者から取引データの登録を受け付けると、他の事業者に対する招待を受け付け、その事業者へ通知される。また、発注者、受注者に関わらず取引データの編集が可能である。そのため、招待された事業者にとって容易にアクセスすることが可能であり、発注者、受注者に関わらず取引データの登録、編集及び利用が可能である。これにより、取引者間において取引データの共同利用が可能なシステムを容易かつ安価に構築することが可能である。
また、取引データに対する承認の入力を受け付けると、後続作業工程の作業ステータスを作業中として登録する。このとき、作業工程が進んでも共通の取引データを利用するため、例えば見積もり段階の工程で登録された取引データを、発注段階でも利用可能になる。さらに、発注者、受注者ともに取引データにアクセス可能であるため、異なる作業工程の間で取引データの共同利用が可能になる。これにより、工程管理が容易な取引データの管理システムを構築することが可能である。
さらに、変更箇所提示部により、編集を行ったユーザ以外の他のユーザから取引データがアクセスされると、編集内容について、変更箇所をハイライト表示等により表示させる。これにより、取引者間において取引データを共同利用した場合のデータ更新の共有化を図ることができる。
(実施形態2)
図11は、本開示の実施形態2に係る取引管理システム1の取引管理装置100Aを示す機能ブロック構成図である。この取引管理装置100Aは、複数の事業者のうちの一の事業者からユーザとして取引データの登録を受け付けて作業工程、作業ステータスの登録、変更を行い、取引データを登録したユーザ及び当該ユーザから招待された他の事業者であるユーザから取引データの編集を受け付けて反映して帳票データを生成する点において、実施形態1に係る取引管理装置100と同様であるが、記憶部120が入力項目DB(入力項目モデルデータ)124を記憶し、制御部130の機能として、レコメンド部138を備えている点において、実施形態1に係る取引管理装置100と異なる。
図11は、本開示の実施形態2に係る取引管理システム1の取引管理装置100Aを示す機能ブロック構成図である。この取引管理装置100Aは、複数の事業者のうちの一の事業者からユーザとして取引データの登録を受け付けて作業工程、作業ステータスの登録、変更を行い、取引データを登録したユーザ及び当該ユーザから招待された他の事業者であるユーザから取引データの編集を受け付けて反映して帳票データを生成する点において、実施形態1に係る取引管理装置100と同様であるが、記憶部120が入力項目DB(入力項目モデルデータ)124を記憶し、制御部130の機能として、レコメンド部138を備えている点において、実施形態1に係る取引管理装置100と異なる。
本実施形態では、取引データ登録受付部131における取引データの登録や、編集入力受付部133における取引データの編集の際、過去の入力項目から入力候補をレコメンドする機能を備えている。そのため、過去の入力項目への入力内容によるモデル情報である、入力項目DB124を記憶している。
入力項目DB124には、取引管理システム1のユーザである企業や個人事業主によって、過去において取引データの入力項目に入力された内容から、機械学習により構築されたモデルデータが格納されている。このモデルデータは、例えば取引DB121に格納されている入力項目とその入力内容との関係から構築されたものであり、後述するレコメンド部138において、所定の入力項目に最適な入力内容をレコメンドするためのモデルデータである。
レコメンド部138は、入力項目DB124に格納されているモデルデータに基づき、取引データ登録受付部131における取引データの登録や、編集入力受付部133における取引データの編集の際、所定の入力項目に最適な入力候補をレコメンドする。例えば、複数の候補がある場合に優先度の高い順にレコメンドしてもよく、一部の文字や数字が入力されたらその入力内容に当てはまるものをレコメンドしてもよい。また、レコメンド部138は、取引DB121に格納されている入力項目とその入力内容について、入力項目DB124に格納されているモデルデータに基づいて逸脱している入力内容に対してワーニングを行ってもよい。その他の構成及び処理の流れについては、実施形態1と同様である。
図12は、図3の表示部220に表示される取引データ入力画面W6の例を示す画面表示図である。図12に示す取引データ入力画面W6には、取引先入力欄IN9が設けられている。この取引先入力欄IN9に対して、取引先の事業者名を入力しようとする際、例えば一部の文字を入力すると、レコメンド部138により、その一部の入力内容に当てはまる入力候補をレコメンドするレコメンド欄R1が表示される。例えば、取引先である企業名等は正式名称で入力すべきところ、前株や後株の相違等、正確に正式名称で入力するのは手間がかかるものである。これにより、その手間を削減することができる。
本実施形態によれば、上記実施形態1の効果に加え、レコメンド部を備えたことにより、入力項目に最適な入力候補がレコメンドされるため、入力する手間を削減することが可能である。
(実施形態3)
図13は、本開示の実施形態3に係る取引管理システム1の取引管理装置100Bを示す機能ブロック構成図である。この取引管理装置100Bは、複数の事業者のうちの一の事業者からユーザとして取引データの登録を受け付けて作業工程、作業ステータスの登録、変更を行い、取引データを登録したユーザ及び当該ユーザから招待された他の事業者であるユーザから取引データの編集を受け付けて反映して帳票データを生成する点において、実施形態2に係る取引管理装置100Aと同様であるが、制御部130の機能として、さらに機械学習部139を備えている点において、実施形態2に係る取引管理装置100Aと異なる。
図13は、本開示の実施形態3に係る取引管理システム1の取引管理装置100Bを示す機能ブロック構成図である。この取引管理装置100Bは、複数の事業者のうちの一の事業者からユーザとして取引データの登録を受け付けて作業工程、作業ステータスの登録、変更を行い、取引データを登録したユーザ及び当該ユーザから招待された他の事業者であるユーザから取引データの編集を受け付けて反映して帳票データを生成する点において、実施形態2に係る取引管理装置100Aと同様であるが、制御部130の機能として、さらに機械学習部139を備えている点において、実施形態2に係る取引管理装置100Aと異なる。
本実施形態では、実施形態2と同様に、取引データ登録受付部131における取引データの登録や、編集入力受付部133における取引データの編集の際、過去の入力項目から入力候補をレコメンドする機能を備えているものであるが、そのためのモデル情報を構築するための機械学習部を備えている。
機械学習部139は、取引管理システム1のユーザである企業や個人事業主によって、過去において取引データの入力項目に入力された内容から、機械学習を行う。このとき、機械学習の対象となる取引データや入力項目は、当該ユーザの取引データのみでもよく、類似する規模や業種の事業者の取引データでもよい。機械学習部139による機械学習の手法は、教師あり機械学習や、強化学習等、どのような手法により機械学習を行ってもよい。機械学習部139は、所定のタイミングにおいて機械学習を行い、入力項目DB124に反映して更新する。
本実施形態によれば、上記実施形態2の効果に加え、機械学習部を備えたことにより、入力項目のレコメンドの精度を上げることが可能になる。
(実施形態4(プログラム))
図14は、コンピュータ(電子計算機)700の構成の例を示す機能ブロック構成図である。コンピュータ700は、CPU701、主記憶装置702、補助記憶装置703、インタフェース704を備える。
図14は、コンピュータ(電子計算機)700の構成の例を示す機能ブロック構成図である。コンピュータ700は、CPU701、主記憶装置702、補助記憶装置703、インタフェース704を備える。
ここで、実施形態1ないし3に係る取引データ登録受付部131と、招待通知部132と、編集入力受付部133と、変更箇所提示部134と、帳票データ生成部135と、承認入力受付部136と、取引データ工程変更部137と、レコメンド部138と、機械学習部139とを構成する各機能を実現するための制御プログラム(取引管理プログラム)の詳細について説明する。これらの機能ブロックは、コンピュータ700に実装される。そして、これらの各構成要素の動作は、プログラムの形式で補助記憶装置703に記憶されている。CPU701は、プログラムを補助記憶装置703から読み出して主記憶装置702に展開し、当該プログラムに従って上記処理を実行する。また、CPU701は、プログラムに従って、上述した記憶部に対応する記憶領域を主記憶装置702に確保する。
当該プログラムは、具体的には、コンピュータ700において、複数の事業者のうちの一の事業者から取引データの登録を受け付け、受け付けた取引データに係る、取引の作業工程として設定されている複数の作業工程のうちの一の作業工程の作業ステータスを作業中として登録する取引データ登録受付ステップと、一の事業者から、複数の事業者のうちの他の事業者に対する招待を受け付け、他の事業者へ招待を通知する招待通知ステップと、一の事業者及び招待された他の事業者に対して取引データを提示し、一の事業者または招待された他の事業者から、取引データに対する編集の入力を受け付け、取引データに対して編集を反映する編集入力受付ステップと、取引データに対する編集による変更箇所を、編集を行った事業者以外の事業者へ提示する変更箇所提示ステップと、一の事業者または招待された他の事業者から、取引データに対する承認の入力を受け付け、一の作業工程の作業ステータスを承認状態に変更する承認入力受付ステップと、一の作業工程の作業ステータスが承認状態になると、一の作業工程の次の作業工程として設定されている後続作業工程の作業ステータスを作業中として登録する取引データ工程変更ステップと、をコンピュータによって実現する制御プログラムである。
なお、補助記憶装置703は、一時的でない有形の媒体の一例である。一時的でない有形の媒体の他の例としては、インタフェース704を介して接続される磁気ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、DVD-ROM、半導体メモリ等が挙げられる。また、このプログラムがネットワークを介してコンピュータ700に配信される場合、配信を受けたコンピュータ700が当該プログラムを主記憶装置702に展開し、上記処理を実行してもよい。
また、当該プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、当該プログラムは、前述した機能を補助記憶装置703に既に記憶されている他のプログラムとの組み合わせで実現するもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
以上、開示に係る実施形態について説明したが、これらはその他の様々な形態で実施することが可能であり、種々の省略、置換及び変更を行なって実施することができる。これらの実施形態及び変形例ならびに省略、置換及び変更を行なったものは、特許請求の範囲の技術的範囲とその均等の範囲に含まれる。
1、1A 取引管理システム、100,100A,100B 取引管理装置、110 通信部、120 記憶部、121 取引DB、122 帳票F(フォーマット)DB、123 ユーザDB、124 入力項目DB(入力項目モデルデータ)、130 制御部、131 出金情報受付部、132 招待通知部、133 編集入力受付部、134 変更箇所提示部、135 帳票データ生成部、136 承認入力受付部、137 取引データ工程変更部、138 レコメンド部、139 機械学習部、200A,200B,・・・(200) ユーザ端末、210 通信部、220 表示部、230 操作部、240 記憶部、250 制御部、NW ネットワーク
Claims (16)
- 複数の事業者の間で行われる取引に係る取引データを管理する取引管理装置であって、
前記複数の事業者のうちの一の事業者から前記取引データの登録を受け付け、受け付けた前記取引データに係る、前記取引の作業工程として設定されている複数の作業工程のうちの一の作業工程の作業ステータスを作業中として登録する取引データ登録受付部と、
前記一の事業者から、前記複数の事業者のうちの他の事業者に対する招待を受け付け、前記他の事業者へ前記招待を通知する招待通知部と、
前記一の事業者及び招待された前記他の事業者に対して前記取引データを提示し、前記一の事業者または招待された前記他の事業者から、前記取引データに対する編集の入力を受け付け、前記取引データに対して前記編集を反映する編集入力受付部と、
前記取引データに対する前記編集による変更箇所を、前記編集を行った前記事業者以外の前記事業者へ提示する変更箇所提示部と、
前記一の事業者または招待された前記他の事業者から、前記取引データに対する承認の入力を受け付け、前記一の作業工程の作業ステータスを承認状態に変更する承認入力受付部と、
前記一の作業工程の作業ステータスが承認状態になると、前記一の作業工程の次の作業工程として設定されている後続作業工程の作業ステータスを作業中として登録する取引データ工程変更部と、を備える取引管理装置。 - 前記取引データに基づき、前記複数の作業工程ごとに設定された、それぞれ異なる帳票データを生成する帳票データ生成部を備える、請求項1に記載の取引管理装置。
- 前記帳票データ生成部は、前記複数の作業工程ごとに、前記取引データについての見積書データ、発注書データ、請求書データのうちの1つまたは複数の帳票データを生成する、請求項2に記載の取引管理装置。
- 前記帳票データ生成部は、前記後続作業工程の作業ステータスが作業中として登録されると、前記後続作業工程に設定された前記帳票データを生成する、請求項2または請求項3に記載の取引管理装置。
- 前記一の作業工程の作業ステータス及び前記後続作業工程の作業ステータスは、前記複数の事業者ごとに登録される、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の取引管理装置。
- 前記承認入力受付部は、前記取引データに対する承認の入力を受け付けると、前記取引データ及び前記一の作業工程の作業ステータスが、設定された所定の状態であるか否かを判定し、前記所定の状態である場合に前記一の作業工程の作業ステータスを承認状態に変更する、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の取引管理装置。
- 前記取引データ工程変更部は、前記一の事業者または招待された前記他の事業者から、前記後続作業工程をスキップするスキップ指示を受け付けると、前記後続作業工程の次の作業工程として設定されている次の後続作業工程の作業ステータスを作業中として登録する、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の取引管理装置。
- 前記承認入力受付部は、前記一の事業者及び招待された前記他の事業者に対して、前記取引データに対する承認の入力を行う承認入力手段を提示し、前記承認入力手段の入力により前記一の作業工程の作業ステータスを承認状態に変更する、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の取引管理装置。
- 前記変更箇所提示部は、前記編集による変更箇所を、強調表示、ハイライト表示、またはコメント表示により提示する、請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の取引管理装置。
- 前記変更箇所提示部は、前記編集による変更箇所を、前記編集による変更前の状態と変更後の状態とが認識可能な変更履歴表示により提示する、請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の取引管理装置。
- 前記一の事業者または招待された前記他の事業者による前記取引データに対する編集の入力のとき、過去の前記取引データの入力項目から構築された入力項目モデルデータに基づき、前記取引データの入力項目に対する入力候補をレコメンドするレコメンド部を備える、請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の取引管理装置。
- 前記レコメンド部は、前記入力項目モデルデータに基づき、入力された前記取引データの入力項目に対するワーニングを提示する、請求項11に記載の取引管理装置。
- 過去の前記取引データの入力項目に対する入力内容に基づく機械学習を行い、前記入力項目モデルデータを生成する機械学習部を備える、請求項11または請求項12に記載の取引管理装置。
- 前記複数の事業者は、前記取引データに係る前記取引の発注者または受注者である、請求項1から請求項13のいずれか1項に記載の取引管理装置。
- 複数の事業者の間で行われる取引に係る取引データを管理する取引管理方法であって、
取引データ登録受付部が行う、前記複数の事業者のうちの一の事業者から前記取引データの登録を受け付け、受け付けた前記取引データに係る、前記取引の作業工程として設定されている複数の作業工程のうちの一の作業工程の作業ステータスを作業中として登録する取引データ登録受付ステップと、
招待通知部が行う、前記一の事業者から、前記複数の事業者のうちの他の事業者に対する招待を受け付け、前記他の事業者へ前記招待を通知する招待通知ステップと、
編集入力受付部が行う、前記一の事業者及び招待された前記他の事業者に対して前記取引データを提示し、前記一の事業者または招待された前記他の事業者から、前記取引データに対する編集の入力を受け付け、前記取引データに対して前記編集を反映する編集入力受付ステップと、
変更箇所提示部が行う、前記取引データに対する前記編集による変更箇所を、前記編集を行った前記事業者以外の前記事業者へ提示する変更箇所提示ステップと、
承認入力受付部が行う、前記一の事業者または招待された前記他の事業者から、前記取引データに対する承認の入力を受け付け、前記一の作業工程の作業ステータスを承認状態に変更する承認入力受付ステップと、
取引データ工程変更部が行う、前記一の作業工程の作業ステータスが承認状態になると、前記一の作業工程の次の作業工程として設定されている後続作業工程の作業ステータスを作業中として登録する取引データ工程変更ステップと、を備える取引管理方法。 - 複数の事業者の間で行われる取引に係る取引データを管理する取引管理プログラムであって、
前記複数の事業者のうちの一の事業者から前記取引データの登録を受け付け、受け付けた前記取引データに係る、前記取引の作業工程として設定されている複数の作業工程のうちの一の作業工程の作業ステータスを作業中として登録する取引データ登録受付ステップと、
前記一の事業者から、前記複数の事業者のうちの他の事業者に対する招待を受け付け、前記他の事業者へ前記招待を通知する招待通知ステップと、
前記一の事業者及び招待された前記他の事業者に対して前記取引データを提示し、前記一の事業者または招待された前記他の事業者から、前記取引データに対する編集の入力を受け付け、前記取引データに対して前記編集を反映する編集入力受付ステップと、
前記取引データに対する前記編集による変更箇所を、前記編集を行った前記事業者以外の前記事業者へ提示する変更箇所提示ステップと、
前記一の事業者または招待された前記他の事業者から、前記取引データに対する承認の入力を受け付け、前記一の作業工程の作業ステータスを承認状態に変更する承認入力受付ステップと、
前記一の作業工程の作業ステータスが承認状態になると、前記一の作業工程の次の作業工程として設定されている後続作業工程の作業ステータスを作業中として登録する取引データ工程変更ステップと、を電子計算機に実行させるための、取引管理プログラム。
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