JP2022021441A - ウエーハの加工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ウエーハ表面にポリイミド等樹脂が被覆されている場合でも、外周余剰領域を良好に除去することができ、外周余剰領域のクラックがデバイス領域に至った場合でもデバイスが損傷しないウエーハの加工方法を提供する。【解決手段】ウエーハの加工方法は、ウエーハ10の表面10aに保護テープTを配設する工程と、ウエーハの裏面10bからウエーハに対して透過性を有する波長のレーザー光線LBの集光点Pを、デバイス領域10Aと外周余剰領域10Bとの境界部の内部を通して樹脂16に位置付けて照射し、樹脂を環状に破断する工程と、ウエーハ裏面から透過性を有する波長のレーザー光線の集光点をデバイス領域と外周余剰領域との境界部内部に位置付けて照射し、環状の改質層110を形成する工程と、保護テープTが配設されたウエーハの表面側を回転可能なチャックテーブル22に保持し、研削手段によりウエーハの裏面を研削する工程と、から成る。【選択図】図3

Description

本発明は、複数のデバイスが分割予定ラインによって区画されたデバイス領域と、該デバイス領域を囲繞する外周余剰領域とが表面に形成されると共に該表面に樹脂が被覆されたウエーハの裏面を研削するウエーハの加工方法に関する。
IC、LSI等の複数のデバイスが分割予定ラインによって区画されたデバイス領域と、該デバイス領域を囲繞する外周余剰領域とを表面に備えたウエーハは、裏面が研削されて所定の厚みに形成された後、ダイシング装置、レーザー加工装置によって個々のデバイスチップに分割され携帯電話、パソコン等の電気機器に利用される。
また、ウエーハの裏面を研削して薄くすると、ウエーハの外周端に形成された面取り部がナイフエッジのように鋭く薄くなり、研削中に欠けが生じてクラックがデバイス領域に至りデバイスを損傷させるという問題があることから、本出願人によってウエーハの裏面を研削する前に、面取り部を有する外周余剰領域にレーザー光線を照射して改質層を形成し外周余剰領域を予め除去する技術が提案されている(特許文献1を参照)。
特開2006-108532号公報
しかし、上記した特許文献1に記載された技術により外周余剰領域を除去する際に、ウエーハの表面にポリイミド等の樹脂が被覆されていると、ウエーハに対してレーザー光線を照射しても、該外周余剰領域を良好に除去することができないという問題がある。また、面取り部を有する外周余剰領域のウエーハの内部にレーザー光線を照射して改質層を形成した後、外周余剰領域を除去せずに裏面の研削加工を実施することで、該改質層からウエーハの表面に劈開面が至り、リング状の亀裂が形成され外周余剰領域とデバイス領域とが分離されて外周余剰領域のクラックがデバイス領域に至ることがなく、デバイスを損傷させるという問題が解消するものの、上記と同様に、ウエーハの表面にポリイミド等の樹脂が被覆されている場合は、研削時における改質層から延びる劈開面の形成が阻害され、外周余剰領域とデバイス領域とが良好に分離せず、その結果、外周余剰領域のクラックがデバイス領域に至りデバイスが損傷するという問題がある。
本発明は、上記事実に鑑みなされたものであり、その主たる技術課題は、ウエーハの表面にポリイミド等の樹脂が被覆されている場合であっても、外周余剰領域を良好に除去することができ、外周余剰領域のクラックがデバイス領域に至りデバイスが損傷するという問題を解消できるウエーハの加工方法を提供することにある。
上記主たる技術課題を解決するため、本発明によれば、複数のデバイスが分割予定ラインによって区画されたデバイス領域と、該デバイス領域を囲繞する外周余剰領域とが表面に形成されると共に該表面に樹脂が被覆されたウエーハの裏面を研削するウエーハの加工方法であって、
ウエーハの表面に保護部材を配設する保護部材配設工程と、ウエーハの裏面からウエーハに対して透過性を有する波長のレーザー光線の集光点を該デバイス領域と、該外周余剰領域との境界部の内部を通して該樹脂に位置付けて照射し該樹脂を環状に破断する環状樹脂破断加工工程と、ウエーハの裏面からウエーハに対して透過性を有する波長のレーザー光線の集光点を該デバイス領域と該外周余剰領域との境界部の内部に位置付けて照射し、環状の改質層を内部に形成する環状改質層加工工程と、保護部材が配設されたウエーハの表面側を回転可能なチャックテーブルに保持し、研削砥石が環状に配設された研削ホイールを回転可能に備えた研削手段を、該チャックテーブルに接近させてウエーハの中心を研削砥石が通過するように位置付け、該チャックテーブルを回転させると共に、研削ホイールを回転させてウエーハの裏面を研削する研削工程と、から少なくとも構成されるウエーハの加工方法が提供される。
ウエーハの表面に被覆された樹脂はポリイミド樹脂であることが好ましい。また、該研削工程において、外周余剰領域を残した状態でウエーハの裏面を研削してもよい。さらに、該環状樹脂破断加工工程と該環状改質層加工工程に加え、ウエーハの裏面からウエーハに対して透過性を有する波長のレーザー光線の集光点を該デバイス領域の分割予定ラインに対応する内部を通して該樹脂に位置付けて照射し該樹脂を分割予定ラインに沿って破断する分割予定ライン樹脂破断加工工程と、ウエーハの裏面からウエーハに対して透過性を有する波長のレーザー光線の集光点を該デバイス領域の分割予定ラインに対応するウエーハの内部に位置付けて照射し、分割予定ラインに沿って改質層を形成する分割予定ライン改質層加工工程と、を実施し、該研削工程において、分割予定ラインを破断してウエーハを個々のデバイスチップに分割するようにしてもよい。
本発明のウエーハの加工方法は、複数のデバイスが分割予定ラインによって区画されたデバイス領域と、該デバイス領域を囲繞する外周余剰領域とが表面に形成されると共に該表面に樹脂が被覆されたウエーハの裏面を研削するウエーハの加工方法であって、ウエーハの表面に保護部材を配設する保護部材配設工程と、ウエーハの裏面からウエーハに対して透過性を有する波長のレーザー光線の集光点を該デバイス領域と、該外周余剰領域との境界部の内部を通して該樹脂に位置付けて照射し該樹脂を環状に破断する環状樹脂破断加工工程と、ウエーハの裏面からウエーハに対して透過性を有する波長のレーザー光線の集光点を該デバイス領域と該外周余剰領域との境界部の内部に位置付けて照射し、環状の改質層を内部に形成する環状改質層加工工程と、保護部材が配設されたウエーハの表面側を回転可能なチャックテーブルに保持し、研削砥石が環状に配設された研削ホイールを回転可能に備えた研削手段を、該チャックテーブルに接近させてウエーハの中心を研削砥石が通過するように位置付け、該チャックテーブルを回転させると共に、研削ホイールを回転させてウエーハの裏面を研削する研削工程と、から少なくとも構成されることにより、ウエーハの表面にポリイミド等の樹脂が被覆されていても、外周余剰領域を良好に除去することができる。また、外周余剰領域を除去せずに研削加工を実施する場合であっても、表面に被覆されたポリイミド等の樹脂が環状に破断されることから、改質層からウエーハの表面に劈開面が至り、リング状の亀裂が形成され、外周余剰領域とデバイス領域とが分離して外周余剰領域のクラックがデバイス領域に至らず、デバイスを損傷させるという問題が解消する。
保護部材配設工程が実施される態様を示す斜視図である。 ウエーハがレーザー加工装置に搬送され載置される態様を示す斜視図である。 (a)環状樹脂破断加工工程の実施態様を示す斜視図、(b)環状樹脂破断加工工程を実施する際の一部拡大断面図、(c)環状改質層加工工程の実施態様を示す一部拡大断面図である。 ウエーハが研削装置に搬送され載置される態様を示す斜視図である。 (a)研削工程の実施態様を示す斜視図、(b)(a)を実施しているときの一部拡大断面図である。 分割予定ライン樹脂破断加工工程の実施態様を示す斜視図、(b)(a)を実施しているときの一部拡大断面図である。 (a)ウエーハが研削装置に搬送され載置される態様を示す斜視図、(b)研削工程の実施態様を示す斜視図である。
以下、本発明に基づいて構成されるウエーハの加工方法に係る実施形態について添付図面を参照しながら、詳細に説明する。
図1には、本実施形態における被加工物であるウエーハ10と保護テープTとが示されている。ウエーハ10は、例えば、シリコンウエーハであり、保護テープTは、例えば、ポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート等により形成される。ウエーハ10は、複数のデバイス12が分割予定ライン14によって区画されているデバイス領域10Aと、デバイス領域10Aを囲繞する外周余剰領域10Bとが表面10aに形成され、外周縁には、面取り部10Cが形成されている。また、ウエーハ10の表面10aの全域には、樹脂(例えば、ポリイミド樹脂)の保護膜16が被覆されている。ウエーハ10の直径は、例えば300mmであり、厚みは、例えば500μmであり、保護膜16は、例えば15μmの厚みで被覆され形成されている。なお、図1では、ウエーハ10の表面10aに、デバイス領域10Aと外周余剰領域10Bとを区分する位置に2点鎖線の区分線Sが示されているが、該区分線Sは、説明の都合上記載したものであり、実際のウエーハ10上に区分線Sが表記されているわけではない。
本実施形態のウエーハの加工方法を実施するに際し、図1に示すように、ウエーハ10の表面10aに保護部材としての保護テープTを配設する(保護部材配設工程)。保護テープTをウエーハ10の表面10aに配設する場合は、図示を省略するテープ貼り機を使用してウエーハ10の表面10aに保護テープTを貼着することができる。
上記したように保護部材配設工程を実施したならば、ウエーハ10を図2に示すレーザー加工装置20(一部のみを示している)のチャックテーブル22に搬送する。チャックテーブル22は、ウエーハ10を吸引すべく通気性を有するポーラスで形成された通気性を有する吸着チャック22aと、吸着チャック22aを囲繞する枠体22bとを備えている。吸着チャック22aは、図示を省略する吸引源に接続され、該吸引源により、吸着チャック22aの上面に吸引負圧が供給される。チャックテーブル22は、図示を省略する回転手段、及び移動手段を備えている。
レーザー加工装置20に搬送されたウエーハ10は、図2に示すように、裏面10b側を上方に、保護テープT側を下方に向けられ、チャックテーブル22の吸着チャック22a上に載置され、該吸引源の作用により吸引保持される。チャックテーブル22にウエーハ10を吸引保持したならば、図示を省略するアライメント手段の直下にウエーハ10を位置付けて撮像し、ウエーハ10の加工開始位置を検出する(アライメント工程)。次いで、チャックテーブル22の該移動手段を作動して、前記したウエーハ10の加工開始位置の位置情報に基づいて、図3(a)に示すレーザー光線照射手段24の直下に位置付ける。レーザー光線照射手段24は、図示を省略するパルスレーザー発振器、出力調整手段等を含む光学系を備え、該光学系に含まれる集光器26からウエーハ10に対して透過性を有する波長のパルスレーザーを照射することができる。
レーザー光線照射手段24によって照射されるレーザー光線LBは、ウエーハ10のデバイス領域10Aと、外周余剰領域10Bとの境界部の内部を通して照射される。なお、該境界部は、上記したデバイス領域10Aと外周余剰領域10Bとを区分する区分線S、及び面取り部10Cを除く該区分線Sよりも面取り部10C側の一部を含む環状領域を指す。
上記したように、レーザー光線照射手段24の直下にウエーハ10を位置付けたならば、図3(b)に示すように、レーザー光線LBの集光点Pをウエーハ10の該境界部の内部を通して樹脂で形成された保護膜16に位置付ける。次いで、レーザー光線照射手段24を作動すると共にチャックテーブル22の該回転手段を作動して図3(a)に示す矢印R1で示す方向に回転させ、ウエーハ10の裏面10bからウエーハ10に対してレーザー光線LBを照射する。これにより、図3(b)に示すように、保護膜16に環状の破断部100が形成され、保護膜16を環状に破断する(環状樹脂破断加工工程)。
なお、上記した環状樹脂破断加工工程を実施する際のレーザー加工条件は、例えば、以下のように設定される。なお、以下の加工送り速度は、チャックテーブル22の回転速度によって設定される。
波長 :1342nm
繰り返し周波数 :90kHz
平均出力 :1W
加工送り速度 :60度/秒
次いで、図3(c)に示すように、上記したレーザー加工装置20のチャックテーブル22にウエーハ10を吸引保持したまま、ウエーハ10の裏面10bから照射するレーザー光線LBの集光点Pを変更し、デバイス領域10Aと外周余剰領域10Bとの境界部におけるウエーハ10の内部に位置付けて照射すると共にチャックテーブル32を回転させることで、環状の改質層110を形成する(環状改質層加工工程)。改質層110を形成する位置は、上記した保護膜16に形成した破断層100の直上に環状で設定され、集光点Pの位置は、ウエーハ10の裏面10bよりも、表面10a側、すなわち、保護膜16に近い側に設定されることが好ましい。なお、本実施形態において改質層110を形成する際には、集光点Pの位置を深さ方向において3段階で移動させながらレーザー光線LBを照射し、3層の改質層110を形成している。また、該環状改質層加工工程を実施する際のレーザー加工条件は、上記した環状樹脂破断加工工程と同様のレーザー加工条件で設定される。
上記したように、ウエーハ10において、破断層100及び改質層110を形成したならば、レーザー加工装置20からウエーハ10を搬出して、図4、図5に示す研削装置30(一部のみ示している)に搬送し、以下に説明する研削工程を実施する。なお、上記した実施形態では、環状樹脂破断加工工程を実施する前に保護部材配設工程を実施したが、本発明の保護部材配設工程を実施するタイミングは、これに限定されず、以下に説明する研削工程を実施する前の任意のタイミングで実施することができる。
研削装置30は、図4に示すチャックテーブル32と、図5(a)に示す研削手段34を備えている。チャックテーブル32は、ウエーハ10を吸引するポーラスで形成された通気性を有する吸着チャック32aと、吸着チャック32aを囲繞する枠体32bとを備えている。吸着チャック32aは、図示を省略する吸引源に接続され、該吸引源の作用により、吸着チャック32aの上面に吸引負圧が供給される。チャックテーブル32は、図示を省略する回転手段、及び移動手段を備え、該回転手段の作用により回転可能に構成されると共に、該移動手段の作用により、チャックテーブル32上にウエーハ10を搬出入する搬出入領域と、研削手段34によって研削加工される研削加工領域とで移動させられる。図5(a)に示す研削手段34は、図示しない電動モータによって回転させられる回転スピンドル36と、回転スピンドル36の下端に配設されたホイールマウント38と、ホイールマウント38の下面に装着される研削ホイール39と、研削ホイール39の下面に環状に配設された複数の研削砥石39aと、を備えている。
研削装置30に搬送されたウエーハ10は、図4に示すように、裏面10b側を上方に、保護テープT側を下方に向けられ、該搬出入領域に位置付けられたチャックテーブル32の吸着チャック32a上に載置され、該吸引源の作用により吸引保持される。次いで、チャックテーブル32は、該移動手段により、図5(a)に示す研削手段34の直下、すなわち研削加工領域に移動させられ、上方から見てチャックテーブル32に保持されたウエーハ10の中心が、環状に配設された研削砥石39aが通過する位置に位置付けられる。
ウエーハ10を該研削加工領域に位置付けたならば、チャックテーブル32を図5(a)において矢印R2で示す方向に例えば300rpmで回転させ、これと同時に研削手段34の回転スピンドル36を図5(a)において矢印R3で示す方向に、例えば6000rpmで回転させる。そして、図示しない研削送り手段を作動して、研削手段34を矢印R4で示す方向に下降させて、チャックテーブル32に接近させ、ウエーハ10の裏面10bに上方から接触させ、例えば1.0μm/秒の研削送り速度で研削送りする。この際、図示しない測定ゲージによりウエーハ10の厚みを測定しながら研削を進めることが好ましい。
上記したようにして研削加工を実施して、ウエーハ10の裏面10bを所定量研削することで(例えば50μm)、図5(b)に示すように、ウエーハ10の内部に形成された改質層110から、裏面10b及び保護膜16側の破断層100にクラックが延びて劈開面120が形成される。これにより、ウエーハ10においては、デバイス領域10Aと外周余剰領域10Bとの間の境界部に劈開面120が環状に形成される(研削工程)。
上記した実施形態によれば、ウエーハ10の表面10aにポリイミド樹脂等の樹脂からなる保護膜16が形成されていたとしても、デバイス領域10Aと、外周余剰領域10Bとの境界部に劈開面120を形成して環状に破断することができ、外周余剰領域10を良好に除去することができる。また、外周余剰領域10Bを除去せずに研削する場合でも、ウエーハ10の表面10a側に被覆された保護膜16が環状に破断されていることから、改質層110からウエーハ10の表面10aに劈開面120が至り、リング状の亀裂が環状に形成され外周余剰領域10Bとデバイス領域10Aとが研削中に破断されることから、外周余剰領域10Bに発生するクラックがデバイス領域10Aに至ることがなく、デバイス12を損傷するという問題が解消する。
上記したように研削工程が実施された後は、適宜の次の工程が実施される。例えば、上記した劈開面120よりも外側の面取り部10Cを含む外周余剰領域10bを残したまま、研削装置30を使用して、例えば、ウエーハ10の厚みが50μm程度になるまで上記と同様の研削加工を実施する。その後、外周余剰領域10Bを除去し、図示を省略するダイシング装置を使用して、ウエーハ10の分割予定ライン14に沿って切削加工を施して、ウエーハ10のデバイス12を個々のデバイスチップに分割することができる。
なお、本発明によれば、上記した実施形態に限定されず、種々の変形例が提供される。例えば、上記した図3に基づいて説明した環状樹脂破断加工工程、及び環状改質層加工工程に加え、レーザー加工装置20を使用して、図6を参照しながら以下に説明する分割予定ライン樹脂破断加工工程と、分割予定ライン改質層加工工程とを実施するようにしてもよい。
分割予定ライン樹脂破断加工工程、及び分割予定ライン改質層加工工程は、例えば、環状樹脂破断加工工程、及び環状改質層加工工程を実施して破断層100、及び改質層110を形成した後、研削工程を実施する前に実施することができる。より具体的には、環状樹脂破断加工工程、環状改質層加工工程を実施した後、図示を省略するアライメント手段に備えられた赤外線撮像手段を使用して、ウエーハ10の裏面10b側から表面10aに形成された分割予定ライン14(図6では図示を省略している)を検出し、所定方向の分割予定ライン14をX軸方向に整合させると共に、その分割予定ライン14の位置情報を図示しない制御手段に記憶する。そして、分割予定ライン樹脂破断加工工程を実施するに際し、該制御手段に記憶された分割予定ライン14の位置情報に基づいて、所定の分割予定ライン14の加工開始位置にレーザー光線照射手段24の集光器26を位置付け、ウエーハ10の裏面10b側からレーザー光線LBの集光点をデバイス領域10Aの分割予定ライン14に対応する内部を通して保護膜16に位置付ける。該加工開始位置は、分割予定ライン14上であって、上記した環状樹脂破断加工工程によって形成された環状の破断層100と交差する位置、又は破断層100に隣接する位置に設定される。
次いで、図6に示すように、レーザー光線照射手段24を作動してレーザー光線LBを照射すると共に、チャックテーブル32と共にウエーハ10を矢印Xで示すX軸方向に加工送りする。これにより、保護膜16を所定の分割予定ライン14に沿って破断する破断層130を形成する。分割予定ライン14に沿って形成されるこの破断層130は、上記した環状の破断層100及び改質層110の内側、すなわち、デバイス領域10A側に形成される。所定の分割予定ライン14に沿って保護膜16に破断層130を形成したならば、ウエーハ10を図中矢印Yで示すX軸方向に直交するY軸方向に分割予定ライン14の間隔だけ割り出し送りして、Y軸方向で隣接する未加工の分割予定ライン14を集光器26の直下に位置付ける。そして、上記したのと同様にしてレーザー光線LBの集光点をウエーハ10の分割予定ライン14に沿って保護膜16に位置付けて照射し、ウエーハ10をX軸方向に加工送りして保護膜16を破断する破断層130を形成する。
同様にして、ウエーハ10をX軸方向、及びY軸方向に加工送りして、X軸方向に沿うすべての分割予定ライン14に沿って保護膜16に対してレーザー光線を照射し、破断層130を形成する。次いで、ウエーハ10を90度回転させて、既に保護膜16に対して破断層130を形成した分割予定ライン14と直交する未加工の分割予定ライン14をX軸方向に整合させる。そして、残りの各分割予定ライン14に沿って、上記したのと同様にしてレーザー光線LBの集光点を保護膜16に位置付けて照射して、ウエーハ10の表面10aに被覆された保護膜16に対し、分割予定ライン14に沿って破断層130を形成して分割予定ライン樹脂破断加工工程が完了する。
上記した分割予定ライン樹脂破断加工工程を実施したならば、以下に説明する分割予定ライン改質層加工工程を実施する。
分割予定ライン改質層加工工程を実施するに際し、まず、上記したアライメント工程において記憶した分割予定ライン14の位置情報に基づいて、所定方向の分割予定ライン14をX軸方向に整合させると共に、加工開始位置にレーザー光線照射手段24の集光器26を位置付け、ウエーハ10の裏面10b側からレーザー光線LBの集光点をデバイス領域10Aの分割予定ライン14に対応するウエーハ10の内部の所定の位置に位置付ける。なお、該加工開始位置は、上記した分割予定ライン樹脂破断加工工程において加工を開始した位置と同じ位置に設定される。
次いで、レーザー光線照射手段24を作動してレーザー光線LBを照射すると共に、チャックテーブル32と共にウエーハ10をX軸方向、及びY軸方向に加工送りする。レーザー光線LBが照射される位置は、上記した分割予定ライン樹脂破断加工工程においてレーザー光線LBが照射された位置と同じになるように設定されており、これにより、ウエーハ10のすべての分割予定ライン14に沿ってウエーハ10の内部に改質層140が形成される。そして、上記したのと同様にしてレーザー光線LBの集光点をウエーハ10の分割予定ライン14に沿ったウエーハ10の内部に位置付けて照射し、ウエーハ10をX軸方向に加工送りしてウエーハ10の内部に3層の改質層140を形成する。
同様にして、ウエーハ10をX軸方向、及びY軸方向に加工送りして、X軸方向に沿うすべての分割予定ライン14に沿ってウエーハ10の内部に対してレーザー光線LBを照射し、改質層140を形成する。次いで、ウエーハ10を90度回転させて、既に改質層140を形成した分割予定ライン14に直交する未加工の分割予定ライン14をX軸方向に整合させる。そして、残りの各分割予定ライン14に対しても、上記したのと同様にしてレーザー光線LBの集光点をウエーハ10の内部に位置付けて照射して、図7(a)に示すように、すべての分割予定ライン14に沿って改質層140を形成する(分割予定ライン改質層加工工程)。
なお、上記した分割予定ライン樹脂破断加工工程、及び分割予定ライン改質層加工工程におけるレーザー加工の加工条件は、上記した環状樹脂破断加工工程、環状改質層加工工程において設定された加工条件と同様の加工条件に設定することができる。また、本発明において、環状樹脂破断加工工程、環状改質層加工工程、分割予定ライン樹脂破断加工工程、及び分割予定ライン改質層加工工程を実施する順番は、上記実施形態に限定されず、適宜変更することも許容され、例えば、先に分割予定ライン樹脂破断加工工程、分割予定ライン改質層加工工程を実施し、その後、環状樹脂破断加工工程、環状改質層加工工程を実施するようにしてもよい。
上記したように、環状樹脂破断加工工程、環状改質層加工工程、分割予定ライン樹脂破断加工工程、及び分割予定ライン改質層加工工程を実施し、破断層100、改質層110、破断層130、及び改質層140を形成したならば、図7(a)に示す研削装置30に搬送する。なお、研削装置30は、図5に基づき説明した研削装置30であり、その詳細についての説明は省略する。
研削装置30に搬送されたウエーハ10は、チャックテーブル32に載置され吸引保持される。次いで、チャックテーブル32を、図示を省略する移動手段を作動して、図7(b)に示す研削手段34の直下、すなわち研削加工領域に位置付け、上方から見てチャックテーブル32に保持されたウエーハ10の中心を、環状に配設された研削砥石39aが通過するように位置付ける。
上記したようにウエーハ10を研削加工領域に位置付けたならば、チャックテーブル32を図7(b)において矢印R2で示す方向に例えば300rpmで回転させ、これと同時に研削手段34の回転スピンドル36を図7(b)において矢印R3で示す方向に、例えば6000rpmで回転させる。そして、図示しない研削送り手段を作動して、研削手段34を矢印R4で示す方向に下降させて、チャックテーブル32に接近させ、ウエーハ10の裏面10bに上方から接触させ、例えば1.0μm/秒の研削送り速度で研削送りする。この際、図示しない測定ゲージによりウエーハ10の厚みを測定しながら研削を進め、仕上がり厚み(例えば50μm)になるまで研削を実施する。
上記したようにして研削加工を実施して、ウエーハ10を仕上がり厚みになるまで研削する過程で、デバイス領域10Aと外周余剰領域10Bとの間の境界部に環状の劈開面120が形成されると共に、分割予定ライン14に沿った直線状の劈開面150が形成される。その結果、ウエーハ10は、分割予定ライン14に沿って破断され、個々のデバイスチップ12’に分割される(研削工程)。当該変形例のように、外周余剰領域10Bを除去しないで研削する場合であっても、環状に形成された改質層110からウエーハ10の裏面10b及び表面10aに劈開面120が至り、リング状の亀裂が環状に形成され外周余剰領域10Bとデバイス領域10Aとを分離することから、外周余剰領域10Bに発生するクラックがデバイス領域10Aに至ることがなく、デバイス12を損傷するという問題が発生しない。そして、ウエーハ10の表面10a側に被覆されたポリイミド等の樹脂からなる保護膜16が予め破断されることから、外周余剰領域10bを除去し、ウエーハ10を個々のデバイスチップ12’に良好に分割することができる。
上記した実施形態の環状樹脂破断加工工程、環状改質層加工工程、分割予定ライン樹脂破断加工工程、分割予定ライン改質層加工工程において設定されるレーザー加工の加工条件は、ウエーハの素材、保護膜を構成する樹脂の素材によって適宜変更される。また、上記した実施形態の環状改質層加工工程、分割予定ライン改質層加工工程においては、改質層110、140を3層で形成したが、本発明はこれに限定されず、3層以外で構成してもよい。
10:ウエーハ
10A:デバイス領域
10B:外周余剰領域
10C:面取り部
10a:表面
10b:裏面
12:デバイス
12’:デバイスチップ
14:分割予定ライン
16:保護膜
20:レーザー加工装置
22:チャックテーブル
22a:吸着チャック
24:レーザー光線照射手段
26:集光器
30:研削装置
32:チャックテーブル
32a:吸着チャック
34:研削手段
36:回転スピンドル
38:ホイールマウント
39:研削ホイール
39a:研削砥石
100、130:破断層
110、140:改質層
120、150:劈開面
S:区分線
T:保護テープ
LB:レーザー光線

Claims (4)

  1. 複数のデバイスが分割予定ラインによって区画されたデバイス領域と、該デバイス領域を囲繞する外周余剰領域とが表面に形成されると共に該表面に樹脂が被覆されたウエーハの裏面を研削するウエーハの加工方法であって、
    ウエーハの表面に保護部材を配設する保護部材配設工程と、
    ウエーハの裏面からウエーハに対して透過性を有する波長のレーザー光線の集光点を該デバイス領域と、該外周余剰領域との境界部の内部を通して該樹脂に位置付けて照射し該樹脂を環状に破断する環状樹脂破断加工工程と、
    ウエーハの裏面からウエーハに対して透過性を有する波長のレーザー光線の集光点を該デバイス領域と該外周余剰領域との境界部の内部に位置付けて照射し、環状の改質層を内部に形成する環状改質層加工工程と、
    保護部材が配設されたウエーハの表面側を回転可能なチャックテーブルに保持し、研削砥石が環状に配設された研削ホイールを回転可能に備えた研削手段を、該チャックテーブルに接近させてウエーハの中心を研削砥石が通過するように位置付け、該チャックテーブルを回転させると共に、研削ホイールを回転させてウエーハの裏面を研削する研削工程と、
    から少なくとも構成されるウエーハの加工方法。
  2. ウエーハの表面に被覆された樹脂はポリイミド樹脂である請求項1に記載のウエーハの加工方法。
  3. 該研削工程において、外周余剰領域を残した状態でウエーハの裏面を研削する請求項1、又は2に記載のウエーハの加工方法。
  4. 該環状樹脂破断加工工程と該環状改質層加工工程に加え、ウエーハの裏面からウエーハに対して透過性を有する波長のレーザー光線の集光点を該デバイス領域の分割予定ラインに対応する内部を通して該樹脂に位置付けて照射し該樹脂を分割予定ラインに沿って破断する分割予定ライン樹脂破断加工工程と、
    ウエーハの裏面からウエーハに対して透過性を有する波長のレーザー光線の集光点を該デバイス領域の分割予定ラインに対応するウエーハの内部に位置付けて照射し、分割予定ラインに沿って改質層を形成する分割予定ライン改質層加工工程と、を実施し、
    該研削工程において、分割予定ラインを破断してウエーハを個々のデバイスチップに分割する請求項1に記載のウエーハの加工方法。
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