JP2022020018A - 組立擁壁 - Google Patents

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Abstract

【課題】誰でも簡単に組み立てることができ、かつ、土石流の発生を確実に防止できるようにした組立擁壁を提供する。【解決手段】河川敷の堤防の川裏側の地面に沿って略水平方向に設けられる基礎枠体2と、当該基礎枠体2から起立するように設けられ、所定の間隔を隔てて平行に設けられる複数本のH鋼4と、当該H鋼4の長手方向の端部に設けられ、他のH鋼4の長手方向の端部をオーバーラップさせるように差し込んで連結させる連結部43と、前記設けられた複数本のH鋼4の間に跨って差し込まれる板材5とを備えて擁壁を形成し、H鋼4の高さを変えて土石流の発生を防止する。【選択図】図1

Description

本発明は、重機が入りにくい法面などからの土砂崩れを防止したり、あるいは、河川敷からの土石流の発生を防止できるようにした組立擁壁に関するものであって、より詳しくは、誰でも簡単に組み立てることができ、かつ、幅や高さを変えることで、土砂崩れの防止や土石流の発生を防止できるようにした組立擁壁に関するものである。
一般に、急勾配を有する法面には、コンクリート張りされた擁壁などが形成されており、これによって、法面からの土砂崩れを防止できるようにしている。また、河川などにおいても、堤防の決壊を防止するために、堤防をコンクリート壁で形成する方法や(特許文献1)、河川堤防のうち河川側の法面にだけコンクリート製の壁部を形成する方法(特許文献2)などが用いられている。
特開2017-106161号公報 国際公開第2014/141679号公報
しかしながら、このようなコンクリートを用いて擁壁を形成する場合、重機を用いて法面を整備するとともに、その整備された法面にコンクリートを塗布し法面全体をコンクリートで覆わなければならず、多大な時間やコストがかかってしまう。特に、長期間続く雨などによって土砂崩れや堤防の決壊が予想される場合、事前に擁壁を高くしておくことが必要であるが、コンクリートを用いて擁壁を形成するには、時間的に間に合わない。また、堤防の決壊を防止するために堤防を高くする場合は、景観も損ねてしまうといった問題も生ずる。
そこで、本発明は上記課題に着目してなされたもので、誰でも簡単に組み立てることができ、かつ、土砂崩れや土石流の発生を確実に防止できるようにした組立擁壁を提供することを目的とする。
すなわち、本発明は上記課題を解決するために、地面に沿って略水平方向に設けられる基礎枠体と、当該基礎枠体から起立するように設けられ、所定の間隔を隔てて平行に設けられる複数本のH鋼と、当該H鋼の長手方向の端部に設けられ、他のH鋼の長手方向の端部をオーバーラップさせるように差し込んで連結させる連結部と、前記設けられた複数本のH鋼の間に跨って差し込まれる板材とを備えて擁壁を形成するようにしたものである。
このように構成すれば、山間部の法面や堤防をコンクリートで覆う場合に比べて、誰でも簡単に、高さを調整して擁壁を形成することができるとともに、擁壁の幅幅を調整する場合は、横方向にH鋼を取り付け、そこに板材を挟み込むことで、横幅の広い擁壁を形成することができるようになる。また、擁壁が高くて美観を損ねてしまうような場合は、H鋼や板材を取り外すことによって、擁壁を低くして、美観を保つことができるようになる。
このような発明において、H鋼を差し込んで他のH鋼に連結させる場合、前記連結部を、一方のH鋼におけるフランジ部の端部からH鋼の長手方向に沿って形成され、他のH鋼のウェブを端部から挿入させるように形成したスリット部と、当該他のH鋼のウェブを前記一方のH鋼のスリット部に挿入させる際に、前記他のH鋼と前記一方のH鋼におけるウェブとフランジ部との干渉を退避させる退避部とを備えて連結部を構成する。
このように構成すれば、スリット部にウェブを差し込んでH鋼を連結させることができるようになり、特に、H鋼が傾斜している場合などにおいて、重機を用いてH鋼の端面をぴったりと一致させて連結させるなどといった面倒な作業が不要になる。
また、このようなH鋼を設ける場合、基礎枠体の上面に、屈曲した連結プレートを設け、当該連結プレートを介して所定角度をなすようにしてH鋼を設ける。
このように構成すれば、H鋼を地中深くまで掘削して差し込む必要がなくなり、簡単にH鋼を立設させることができるようになる。
さらに、前記H鋼を、法面の傾斜角度に沿って設けるとともに、法面から所定の隙間を有するようにする。
このように構成すれば、擁壁によって視界が遮られるようなことがなくなり、視界を良好なものにすることができるとともに、法面と擁壁との間に土砂を受けることができるようになる。
また、前記H鋼と法面との間に、H鋼と法面との隙間を補強する支持部材を設けるようにする。
このように構成すれば、H鋼が傾斜している場合であっても、その支持部材によってH鋼が傾斜方向に傾くのを防止することができるとともに、その支持部材によって法面に圧力を掛けて、土石流の発生を防止することができるようになる。
本発明によれば、地面に沿って略水平方向に設けられる基礎枠体と、当該基礎枠体から起立するように設けられ、所定の間隔を隔てて平行に設けられる複数本のH鋼と、当該H鋼の長手方向の端部に設けられ、他のH鋼の長手方向の端部をオーバーラップさせるように差し込んで連結させる連結部と、前記設けられた複数本のH鋼の間に跨って差し込まれる板材とを備えて擁壁を形成するようにしたので、山間部の法面や堤防をコンクリートで覆う場合に比べて、誰でも簡単に、高さを調整して擁壁を形成することができるとともに、擁壁の幅幅を調整する場合は、横方向にH鋼を取り付け、そこに板材を挟み込むことで、横幅の広い擁壁を形成することができるようになる。また、擁壁が高くて美観を損ねてしまうような場合は、H鋼や板材を取り外すことによって、擁壁を低くして、美観を保つことができるようになる。
本発明の一実施の形態を示す堤防に設けられる組立擁壁を示す図 図1における正面概略図 同形態における基礎枠体を示す図 同形態における連結部を示す図 同形態における連結部の連結状態を示す図 他の実施の形態における連結部を示す図 同形態における連結部の連結状態を示す図 同形態における連結部の断面を示す図 同形態における連結部を示す図 同形態における連結部の連結状態を示す図 同形態における連結部の端面を示す図 山間部に設けられる組立擁壁を示す図 同形態における水抜部材を示す図
以下、本発明の一実施の形態における組立擁壁1について、図面を参照しながら説明する。
この実施の形態における組立擁壁1は、河川敷における川裏側の法面(図1参照)や、山間部の法面(図12参照)などに設けられるものであって、地面に設けられる基礎枠体2と、その基礎枠体2の上面に取り付けられた連結部材3(31、32)を介して立設されるH鋼4と、所定間隔を持って設けられたH鋼4の間を跨るように挟み込まれる板材5などを備えて構成されるものである。そして、特徴的に、そのH鋼4を川裏側の堤防の法面に沿って傾斜させるとともに、そのH鋼4の上端部に、他のH鋼4を長手方向に差し込んで連結させる連結部43(図4参照)を設け、H鋼4を連結させて所望の高さにできるようにしたものである。以下、本実施の形態における組立擁壁1について、詳細に説明する。
まず、基礎枠体2は、金属部材を用いて構成されるものであって、図3に示すように、ここではH鋼21や網体22、横鋼23などを用いて構成される。このH鋼21は、上下に設けられた平行なフランジ部の間にウェブを設けて構成されるものであって、法面の水平方向を長手方向として設けられる。そして、このH鋼21を、所定間隔を持って平行に設けるとともに、それぞれの間に網体22を挟み込んで間隔を規制するとともに、横鋼23を用いてH鋼21を連結させるようにしている。
この基礎枠体2の上面には、図1から図3に示すように、H鋼4を起立させるための連結部材3が取り付けられる。この連結部材3は、基礎枠体2を構成するH鋼21の上面にボルトやナットを介して取り付けられるものであって、起立して設けられるH鋼4の角度に対応して屈曲して設けられる。そして、鋭角状の連結部材31と鈍角状の連結部材32を用いて基礎枠体2のH鋼21に取り付けるとともに、これらの連結部材3の間に、H鋼4を起立させるようにしている。なお、このとき、起立するH鋼4は、法面に対応した角度に取り付けられるようになっており、例えば、60度から80度の範囲内の角度で取り付けられる。
この基礎枠体2に起立して設けられるH鋼4は、基礎枠体2を構成するH鋼21と同様に、フランジ部41の間にウェブ42を設けて構成される(図4参照)ものであって、例えば、人間が持てる程度の長さに構成される。そして、このようにH鋼4を基礎枠体2に取り付けた状態で、図1に示すように、地面に設けられた基礎枠体2をセメントと土で固めるようにしておく。そして、この基礎枠体2上に設けられた複数本の平行なH鋼4の間に、板材5(図1や図2参照)を上から挿入して土石流の発生を防止できるようにしている。
この板材5は、木材や金属板などで構成される板状ものであって、左右幅が、左右のH鋼4のウェブ42の間に収まるような寸法に設けられる。なお、このような板材5をH鋼4に挿入する場合、板材5の厚み幅が薄いと、対向するフランジ部41の隙間に重なり合うように落ちてしまう。そのため、傾斜したH鋼4の下側のフランジ部41に自重で沿わせるようにしておくとともに、傾斜状態の上側に位置するフランジ部41と板材5との隙間に、図1に示すような隙間埋め部材6を取り付けて固定するようにしている。この隙間埋め部材6は、ここでは、雄ねじ部材と雌ねじ部材などを有するように構成されるものであって、それぞれを回転させることによって板材5とフランジ部41と隙間を調整し、板材5をフランジ部41の内側に押圧して固定できるようにしているが、これらの部材に限定されるものではない。
このような構成のもと、この実施の形態では、さらに、H鋼4を長手方向に連結して高さを変更できるようにした連結部43を設けるようにしている。この連結部43の構成について、図4や図5を用いて説明する。なお、この連結状態を説明する際、連結されるH鋼4のうち、片側のH鋼4を第一H鋼4aとし、他方側のH鋼4を第二H鋼4bとして説明する
まず、第二H鋼4bの一方のフランジ部41(一方のフランジ部41を第一フランジ部41aと称し、他方のフランジ部41を第二フランジ部41bと称する)の端部には、長手方向の軸に沿った第一スリット部44が設けられる。この第一スリット部44は、その内側の開口幅が、第一H鋼4aのウェブ42の厚みに対応した開口幅となっている。また、その第一スリット部44の長手方向に沿った長さは、第一H鋼4aと第二H鋼4bの端部をオーバーラップさせた際に、連結部分の強度を保てるような長さに設定されており、例えば、ボルトを長手方向に沿って複数個取り付けられるような長さになっている。そして、このように形成された第一スリット部44に第一H鋼4aのウェブ42を挿入させるようにしている。
このような第一スリット部44に第一H鋼4aのウェブ42を挿入させる際、第二H鋼4bのウェブ42が長手方向の端部まで設けられていると、そのウェブ42と第一H鋼4aのウェブ42や第二フランジ部41が干渉してしまい、第一H鋼4aのウェブ42を第一スリット部44に挿入させることができなくなってしまう。そこで、これらの干渉を防止するための退避部45を設けるようにしている。
この退避部45としては、第二H鋼4bのウェブ42を端部から全体的に切り欠いた切欠部で構成するようにしている。この切欠部は、第一スリット部44の奥方の端部までウェブ42を全体的に切り欠いて構成されている。
これらの第一H鋼4aや第二H鋼4bにおける第一フランジ部41aや第二フランジ部41bには、ボルトを挿入するための穴部46が形成されている。この穴部46は、第一スリット部44に第一H鋼4aを挿入させて奥方に当接させた際に、それぞれの穴部46の位置が一致するような位置に設けられており、これによって、ボルトを挿入させてナットで締結させられるようにしている。なお、ここでは、ボルトとナットで固定させるようにしているが、穴部46の内側擁壁にネジ山を形成しておき、ボルトをそのネジ山に螺着させるようにしてもよいし、あるいは、ピンなどで固定させるようにしてもよい。
このように構成された第一H鋼4aと第二H鋼4bとを連結させる場合、第一H鋼4aの端部と第二H鋼4bの端部を軸方向に沿って近づけ、第二H鋼4bの第一スリット部44に第一H鋼4aのウェブ42を挿入させる。このとき、第二H鋼4bの長手方向の端部近傍には、ウェブ42を切り欠いた退避部45が設けられているため、第一H鋼4aのウェブ42や第二フランジ部41bが第二H鋼4bのウェブ42に干渉することがなくなる。このように、第一スリット部44に第一H鋼4aのウェブ42を挿入させることによって、第二H鋼4bの第二フランジ部41bが第一H鋼4aの第二フランジ部41bの外側に位置した状態で第一H鋼4aと第二H鋼4bとを仮止めすることができる。そして、第一フランジ部41aと第二フランジ部41bを密着させた状態で、穴部46にボルトを挿入させて、ナットで締結させるようにする。
次に、このように構成された組立擁壁1を形成する方法について説明する。
まず、組立擁壁1を形成する場合、その法面の下端部分の地面を掘削し、基礎枠体2を形成する。このとき、その基礎枠体2を構成するH鋼4を、法面の傾斜方向に向かう水平方向に設け、これに直交する方向に横鋼23を設けて矩形状の枠体を形成し、網体22を取り付ける。
そして、このように形成された基礎枠体2のH鋼21の上面に、鋭角状の連結部材31や鈍角状の連結部材32を取り付け、ボルトやナットで固定する。このとき、これらの連結部材3(31、32)については、基礎枠体2の左右に所定間隔ごとに設けるようにしておく。
そして、このように取り付けられた連結部材3に対して、H鋼4を上から取り付け、連結部材3の角度に合わせてH鋼4を傾斜させてボルトやナットで固定する。このとき、H鋼4の傾斜角度としては、山間部などの急勾配の法面に設ける場合は、図12に示すように、その法面との間に隙間を設けて土砂を受けられるようにしておくとともに、河川敷に設ける場合は、河川敷の法面に凭れ掛かるようにしておく(図1参照)。
次に、地面から突出している左右のH鋼4の間に、上から板材5を挿入していく。このとき、H鋼4は短く形成されているため、上から板材5を挿入しやすくなり、また、H鋼4が傾斜した状態となっているため、板材5を、そのH鋼4の下側に位置するフランジ部41に沿ってスライドさせながら入れることが可能となる。これにより、板材5が落下して手足を挟むなどの危険性が少なくなる。そして、順次、下方の板材5の上端面に、次の板材5が載るようにして挿入していく。
なお、山間部の法面に擁壁を設ける場合は、山間部に蓄えられた水を抜く必要があるため、板材5に水抜穴を設ける方法や、図13に示すような板材5と板材5の間に挟まり込むような水抜部材51を設ける方法などを用いる。このような水抜部材51を設ける場合、板材5の端縁を表裏から挟み込む凹状部を上下対称に有する部材としておけば、板材5を上下に位置決めしつつ、その間に隙間を形成して水を抜くことができるようになる。
そして、このようにフランジ部41に板材5を挿入した後、今度は、その板材5とフランジ部41との隙間に隙間埋め部材6を入れ、雄ねじ部材や雌ねじ部材を回転させて板材5を固定する。
そして、このように取り付けた擁壁の基礎枠体2の掘削部分を固定する。この掘削部分を固定する場合、コンクリートを流し込んで固定するが、重機が入らない部分では、セメントと土を混ぜ合わせて埋めて固定する。
次に、このように形成された組立擁壁1の高さ寸法を高くする場合、スリット部44や退避部45を有する第二H鋼4bを用意し、これを既に取り付けられている第一H鋼4aの端部に挿入していく。そして、それぞれのH鋼4a、4bの端部をオーバーラップさせた状態で、それぞれの端部近傍をボルトやナットで固定し、連結する。このとき、従来のように、このような連結部43が設けられていない状態であると、それぞれのH鋼4の端面をぴったり位置合わせして密着させ、かつ、この状態を維持したまま、板状の連結プレートでフランジ部41の表裏を挟み込んで固定しなければならないが、このような傾斜状態で端面を位置合わせした状態を維持させおくことが難しくなる。これに対して、本実施の形態のように、連結部43を用いてH鋼4をオーバーラップさせるように連結させれば、H鋼4の端面をぴったり位置合わせさせた状態に維持させる必要がなくなり、簡単かつ迅速に、それぞれのH鋼4を連結させることができるようになる。
そして、このように連結させたH鋼4に対して板材5や、必要に応じて水抜部材51を取り付けるとともに、隙間埋め部材6を用いて、その板材5を固定する。以下、同様にして、H鋼4の連結や、板材5などの取り付けを行うことによって、所望の高さにする。
また、法面の幅方向の湾曲形状に合わせて擁壁を形成する場合は、H鋼4をその湾曲形状に合わせて設置し、そのH鋼4のフランジ部41の隙間の範囲内で板材5を差し込んで、法面の幅方向の湾曲形状に合わせるようにして取り付けていく。
なお、このようにH鋼4を傾斜させた状態では、自重によってH鋼4が法面側に傾いてしまう可能性がある。そこで、山間部の法面に擁壁を形成する場合は、H鋼4と法面との間に、H鋼4の傾斜状態を維持させるための支持部材7(図1参照)を設けるようにしてもよい。この支持部材7は、金属部材を用いるのが好ましく、一端側を傾斜状態のH鋼4に取り付けるとともに、他端側を法面側に固定する。このとき、法面側には、その法面を押圧するための平板状のアンカー部を設けておき、これによって法面を押圧して土石流の発生をある程度防止できるようにしておくことが好ましい。
このように、上記実施の形態によれば、地面に沿って略水平方向に設けられる基礎枠体2と、当該基礎枠体2から起立するように設けられ、所定の間隔を隔てて平行に設けられる複数本のH鋼4と、当該H鋼4の長手方向の端部に設けられ、他のH鋼4の長手方向の端部をオーバーラップさせるように差し込んで連結させる連結部43と、前記設けられた複数本のH鋼4の間に跨って差し込まれる板材5とを備えて擁壁を形成するようにしたので、河川敷をコンクリートで覆う場合に比べて、誰でも簡単に、高さを調整して擁壁を形成することができるとともに、擁壁の幅幅を調整する場合は、横方向にH鋼4を取り付け、そこに板材5を挟み込むことで、横幅の広い擁壁を形成することができるようになる。また、擁壁が高くて美観を損ねてしまうような場合は、H鋼4や板材5を取り外すことによって、擁壁を低くして、美観を保つことができるようになる。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されることなく、種々の態様で実施することができる。
例えば、上記実施の形態では、連結部43として、図4や図5に示すような構造を用いたが、図6から図8に示すような構造を採用してもよい。すなわち、第二H鋼4bのウェブ42に、第一H鋼4aの第二フランジ部41bを挿入させるような退避部45aを形成しておき、それぞれの端部をオーバーラップさせるように連結させるようにしてもよい。具体的には、第二H鋼4bの第一フランジ部41aの端部に、長手方向の軸に沿った第一スリット部44aを形成しておく。このとき、この第一スリット部44aは、第一フランジ部41aの短手方向の中央からウェブ42の厚み幅分だけずらした位置に形成しておく。一方、退避部45aは、第二H鋼4bのウェブ42の第二フランジ部41bとの境界部分であって、第一スリット部44aと同様の長手方向に沿ったスリット状にしておく。この退避部45aは、第一H鋼4aの第二フランジ部41bを挿入させることができるように構成されており、第一スリット部44と同じ長さ寸法に形成される。また、この第一H鋼4aや第二H鋼4bにおける第一フランジ部41aや第二フランジ部41bには、ボルトを挿入するための穴部46が形成されている。この穴部46は、第一スリット部44aや退避部45aを第一H鋼4aに挿入させて奥方に当接させた際に、それぞれの穴部46が一致するような位置に設けられる。そして、このように構成された第一H鋼4aと第二H鋼4bとを連結させる場合、第一H鋼4aの端部と第二H鋼4bの端部とを近づけ、第二H鋼4bの第一スリット部44aに第一H鋼4aのウェブ42を挿入させる。この第一スリット部44aに第一H鋼4aのウェブ42を挿入させる際、第一スリット部44aが、短手方向の中央からウェブ42の厚み分だけすれた位置に設けられているため、第一H鋼4aのウェブ42と第二H鋼4bのウェブ42が干渉することがない。しかしながら、第二H鋼4bのウェブ42の長手方向の端部と、第一H鋼4aの第二フランジ部41bとが干渉してしまうことなるため、本実施の形態においては、第二H鋼4bのウェブ42と第二フランジ部41bとの境界部分に、第一H鋼4aの第二フランジ部41bを挿入させるようにするスリット状の退避部45aを設けるようにしている。これにより、この退避部45aに第一H鋼4aの第二フランジ部41bを挿入させることができ、互いに干渉することなく、第一H鋼4aと第二H鋼4bとを連結させることができるようになる。
また、この連結部43については、第三の実施の形態のような構成を採用することもできる。この第三の実施の形態では、図9から図11に示すように、第二H鋼4bに第一スリット部44bを設けるとともに、第一H鋼4a側にも、退避部45である第二スリット部45bを設けるようにしたものである。この第一スリット部44bは、第二の実施の形態と同様に、第一フランジ部41aの短手方向の中央からウェブ42の厚み幅分だけずらした位置に設けられる。一方、第一H鋼4aの第二フランジ部41bには、第二H鋼4bのウェブ42を挿入させるようにした第二スリット部45bが設けられる。この第二スリット部45bは、第二フランジ部41bの短手方向の中央からウェブ42の厚み幅分だけずらした位置に設けられており、これにより、互いのウェブ42を干渉させることなく、第二H鋼4bのウェブ42を第二スリット部45bの端部から挿入させることができるようにしている。そして、第一H鋼4aと第二H鋼4bとを連結させる場合、第一H鋼41aの端部と第二H鋼4bの端部とを近づけ、第二H鋼4bの第一スリット部44bを第一H鋼4aのウェブ42に挿入させる。このとき、第一スリット部44bが、短手方向に沿ってウェブ42の厚み幅分だけすれた位置に設けられているため、第二H鋼4bのウェブ42と第一H鋼4aのウェブ42とが互いに干渉することなく、第一H鋼4aのウェブ42を第一スリット部44bに挿入させることができるようになる。しかしながら、第二H鋼4bのウェブ42と第一H鋼4aの第二フランジ部41bとが干渉してしまうことなるため、第一H鋼4aの第二フランジ部41bに、第二H鋼4bのウェブ42を挿入させるようにした第二スリット部45bを設けている。これにより、第二H鋼4bのウェブ42と第一H鋼4aの第二フランジ部41を干渉させることなく、第二H鋼4bを第一H鋼4aに挿入させることができるようになる。
また、上記実施の形態では、基礎枠体2として、H鋼21や網体22、横鋼23などを設けて構成するようにしたが、H鋼を縦横に組み合わせて基礎枠体2を構成するようにしてもよい。
また、上記実施の形態では、基礎枠体2を地中に埋めてコンクリートやセメントと土で固定するようにしたが、基礎枠体2を地面の上に設けてアンカーなどで固定するようにしてもよい。
また、板材5を設ける場合、対向するH鋼4のフランジ部41の隙間に収まる厚みとしたが、連結部43によって生じた段差を吸収できるような厚みにしておき、隙間埋め部材6などを設けないようにしてもよい。
1・・・組立擁壁
2・・・基礎枠体(21H鋼、22網体、23横鋼)
3・・・連結部材(31鋭角状の連結部材、32鈍角状の連結部材)
4・・・H鋼(4a第一H鋼、4b第二H鋼)
41・・・フランジ部(41a第一フランジ部、41b第二フランジ部)
42・・・ウェブ
43・・・連結部
44、44a、44b・・・スリット部
45、45a、45b・・・退避部(第二スリット部)
46・・・穴部
5・・・板材
6・・・隙間埋め部材
7・・・支持部材

Claims (5)

  1. 地面に沿って略水平方向に設けられる基礎枠体と、
    当該基礎枠体から起立するように設けられ、所定の間隔を隔てて平行に設けられる複数本のH鋼と、
    当該H鋼の長手方向の端部に設けられ、他のH鋼の長手方向の端部をオーバーラップさせるように差し込んで連結させる連結部と、
    前記設けられた複数本のH鋼の間に跨って差し込まれる板材と、
    を備えて構成される組立擁壁。
  2. 前記連結部が、一方のH鋼におけるフランジ部の端部からH鋼の長手方向に沿って形成され、他のH鋼のウェブを端部から挿入させるように形成したスリット部と、
    当該他のH鋼のウェブを前記一方のH鋼のスリット部に挿入させる際に、前記他のH鋼と前記一方のH鋼におけるウェブとフランジ部との干渉を退避させる退避部と、を備えて構成されるものである請求項1に記載の組立擁壁。
  3. 前記H鋼が、基礎枠体の上面から、屈曲した連結プレートを介して所定角度をなすように設けられるものである請求項1に記載の組立擁壁。
  4. 前記H鋼が、法面の傾斜角度に沿って設けられ、法面から所定の隙間を有するように設けられるものである請求項1に記載の組立擁壁。
  5. 前記H鋼と法面との間に、H鋼と法面との隙間を補強する支持部材を設けるようにした請求項1に記載の組立擁壁。
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