JP2022018568A - パウチおよびパウチの使用方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 未開封時の密封性を担保し、簡便な製袋装置により製造することが可能なパウチおよびパウチの使用方法を提供する。【解決手段】 第1面フィルム1と第2面フィルム2の間に収容部11を有するパウチであって、第1縁部4と、第2縁部5と、第3縁部6と、第4縁部7と、第1縁部4に沿って形成された第1縁部シール部14と、第1縁部4と第2縁部5の間において、第1縁部4寄りに形成された開閉機構である嵌合具20と、第1面フィルム1と第2面フィルム2のいずれか一方と、開閉機構の間に挟まれた筒状部材30と、を有し、筒状部材30の第1縁部4側の端部は、第1縁部シール部14の内縁より第2縁部5側に位置し、筒状部材30は、平面視における開閉機構の第1縁部4側の端部から第1縁部4側へ突出した部分の長さLAが、開閉機構の第2縁部5側の端部から第2縁部5側へ突出した部分の長さLBより長い、パウチ。【選択図】 図1

Description

本発明は、開閉機構を備えたパウチに関し、特に未開封時の密封性を担保し、開封後に空気を排出し易い構造のパウチに関する。
従来、一旦開封したパウチを再封可能とするチャックと呼ばれる開閉機構を備えたパウチが広く用いられている。チャックと呼ばれる開閉機構は、雄部材と雌部材を嵌合させて開口部を開閉することが可能となっている。このような開閉機構を利用することにより、密封されたパウチを一旦開封した後、別途具材や調味料を追加して再封することもできるようになっている。
このような開閉機構を備えたパウチでは、再封後のパウチ内の空気を抜きづらいためコンパクトに収納できないという問題があった。このような問題を解決するため、パウチの胴部にエア抜きの弁を設ける技術(特許文献1参照)や、チャックテープと包装フィルムに切り込みを入れエアを抜く技術(特許文献2参照)が提案されている。
特許2720492号公報 特開平11-137311号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の技術では、特殊なガス抜き弁の取り付けを必要とし、簡便な製袋装置で製造することが困難であるため、コストや加工性に問題がある。また、上記特許文献2に記載の技術では、フィルムとチャックに切れ込みを入れることにより未開封時の密封性が損なわれるという問題がある。
そこで、本発明は、未開封時の密封性を担保し、簡便な製袋装置により製造することが可能なパウチおよびパウチの使用方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明は、
第1面フィルムと第2面フィルムの間に収容部を有するパウチであって、
第1縁部と、
前記第1縁部と対向する第2縁部と、
前記第1縁部と前記第2縁部の間に延びる第3縁部および第4縁部と、
前記第1縁部に沿って形成された第1縁部シール部と、
前記第1縁部と前記第2縁部の間において、前記第1縁部寄りに形成された開閉機構と、
前記第1面フィルムと第2面フィルムのいずれか一方と、前記開閉機構の間に挟まれた筒状部材と、を有し、
前記筒状部材の前記第1縁部側の端部は、前記第1縁部シール部の内縁より前記第2縁部側に位置し、
前記筒状部材は、平面視における前記開閉機構の前記第1縁部側の端部から前記第1縁部側へ突出した部分の長さが、前記開閉機構の前記第2縁部側の端部から前記第2縁部側へ突出した部分の長さより長い、パウチを提供する。
また、本発明のパウチは、
前記筒状部材は、平面視における前記開閉機構の前記第1縁部側の端部から前記第1縁部側へ突出した部分の長さが、前記開閉機構の前記第2縁部側の端部から前記第2縁部側へ突出した部分の長さの2倍より長くてもよい。
また、本発明のパウチは、
前記第3縁部に沿って形成された第3縁部シール部と、前記第4縁部に沿って形成された第4縁部シール部の内縁どうしの距離が、前記第3縁部と前記第4縁部を結ぶ方向における前記筒状部材の幅の5倍以上であってもよい。
また、本発明のパウチは、
前記筒状部材の前記第1縁部側の端部は、前記第3縁部と前記第4縁部を結ぶ方向に延びる開封予定位置より前記第2縁部側に位置してもよい。
前記筒状部材は、前記第3縁部に沿って形成された第3縁部シール部および前記第4縁部に沿って形成された第4縁部シール部と重ならない位置に形成されていてもよい。
前記筒状部材は、前記第3縁部シール部の内縁と前記第4縁部シール部の内縁から等距離となる線に重なるように形成されていてもよい。
また、本発明は、
第1面フィルム、第2面フィルムの間に収容部を有し、
第1縁部と、前記第1縁部と対向する第2縁部と、前記第1縁部と前記第2縁部の間に延びる第3縁部および第4縁部と、前記第1縁部に沿って形成された第1縁部シール部と、前記第1縁部と前記第2縁部の間において、前記第1縁部寄りに形成された開閉機構と、前記第1面フィルムと第2面フィルムのいずれか一方と、前記開閉機構の間に挟まれた筒状部材と、を有し、
前記筒状部材の前記第1縁部側の端部は、前記第1縁部シール部の内縁より前記第2縁部側に位置し、前記筒状部材は、平面視における前記開閉機構の前記第1縁部側の端部から前記第1縁部側へ突出した部分の長さが、前記開閉機構の前記第2縁部側の端部から前記第2縁部側へ突出した部分の長さより長い、パウチの使用方法であって、
前記第1縁部シール部よりも第2縁部寄りの位置において切り取り、前記第1縁部側を開封して開口を形成し、
内容物を取り出した後、前記開閉機構を閉じてパウチを再封し、
残りの内容物が収容されたパウチを保管する、パウチの使用方法を提供する。
本発明によれば、未開封時の密封性を担保し、簡便な製袋装置により製造することが可能なパウチおよびパウチの使用方法を提供することができる。
本発明の一実施形態に係るパウチの正面図である。 本発明の一実施形態に係るパウチの背面図である。 本発明の一実施形態に係るパウチの部分断面図である。 本発明の一実施形態に係るパウチで用いる筒状部材の断面図である 密封状態のパウチの正面図である。 開封後のパウチの正面図である。 パウチの変形例を示す正面図である。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るパウチを示す正面図である。図2は、本発明の一実施形態に係るパウチを示す背面図である。図3は、本発明の一実施形態に係るパウチの部分断面図である。図1、図2に示した本実施形態のパウチは、内容物が充填される前の状態(内容物が充填されていない状態)のパウチを示したものである。
図1、図2に示すように、本実施形態のパウチは、平面視において長方形状であり、互いに対向する第1縁部4と第2縁部5と、第1縁部4と第2縁部5の間に延びる第3縁部6と第4縁部7と、を含む。ここで、長方形とは、四隅が直角の長方形だけでなく、長方形の四隅が面取りされて、外に凸の円弧状となったもの等、略長方形と考えられるものも含む概念である。図1、図2に示すパウチは、四隅が直角の長方形状であるが、例えば、長方形の四隅が面取りされて、外に凸の円弧状となったパウチであってもよい。また、本明細書において、パウチは、内容物が充填されていない状態のパウチに限らず、内容物が充填されている状態のパウチも含む概念である。さらに、パウチは、内容物の充填後に開口を封止するシール部が形成された状態のパウチも、充填前における充填用の開口が未シールの状態のパウチも含む概念である。
本実施形態のパウチは、略長方形状の第1面フィルム1と、第1面フィルム1と同一形状の第2面フィルム2と、開閉機構となる嵌合具20と、嵌合具20と第1面フィルム1の間に固定される筒状部材30の主に4つの部材で構成されている。本実施形態のパウチは、上記の各部材が所定の箇所においてヒートシール(熱融着)等により接合されることにより形成される。
<各シール部>
本実施形態のパウチは、図1に示すように、第1縁部シール部14と、第3縁部シール部16と、第4縁部シール部17と、を備え、第2縁部5側は未シールで内容物の充填のための開口が形成されている。図1においては、各シール部を斜線のハッチングで示している。
第1縁部シール部14、第3縁部シール部16、第4縁部シール部17は、第1面フィルム1と第2面フィルム2がシールされて接合されたものである。第1縁部シール部14は、第1縁部4(図1、図2における上端)を含むように、第1縁部4に沿って形成されている。第3縁部シール部16は、第3縁部6(図1における左端、図2における右端)を含むように、第3縁部6に沿って形成されている。第4縁部シール部17は、第4縁部7(図1における右端、図2における左端)を含むように、第4縁部7に沿って形成されている。第1縁部シール部14のシール幅は、例えば5mm以上15mm以下とすることが好ましい。第3縁部シール部16、第4縁部シール部17のシール幅は、例えば5mm以上15mm以下とすることが好ましい。なお、シール幅とは、シール部が延びる方向と直交する方向における幅である。
<収容部>
第2縁部5側の開口を介して内容物が収容された後、図1において15aと示されている第2縁部シール予定部(一点鎖線より下側)に第2縁部シール部15が形成され、パウチが封止される。図5は、第2縁部シール部15により密封された状態のパウチの正面図である。第2縁部シール部15は、第2縁部5に沿って第3縁部シール部16から第4縁部シール部17に亘って形成される。収容部11は、第1縁部シール部14の内縁と、第3縁部シール部16の内縁と、第4縁部シール部17の内縁と、第2縁部シール部15の内縁と、で画成されている。したがって、第1縁部シール部14の内縁、第3縁部シール部16の内縁、第4縁部シール部17の内縁、第2縁部シール部15の内縁は、収容部11の外縁となる。
<開閉機構>
次に、開閉機構および筒状部材について説明する。図1、図2に示すように、本実施形態のパウチでは、第1縁部4に沿ってパウチの開封および再封が可能な開閉機構である嵌合具20が形成されている。また、嵌合具20と第1面フィルム1の間に筒状部材30が固定されている。図3は、図1、図2に示すパウチの部分断面図である。図3において、図3(a)は、図1のA-A線に対応した断面図であり、図3(b)は、図1のB-B線に対応した部分断面図であり、図3(c)は、図1のC-C線に対応した部分断面図であり、図3(d)は、嵌合具20の拡大断面図である。
図1、図2、図3に示すように、パウチは、収容部11の第1縁部4寄りに、相互に嵌合する第1部材と第2部材とからなる開閉自在な嵌合具20を開閉機構として備える。嵌合具20は、互いに嵌合する雄部材21と雌部材22からなる。本実施形態では、雄部材21を第1部材、雌部材22を第2部材として説明していくが、雌部材22を第1部材、雄部材21を第2部材としてもよい。図1、図2に示すように、平面視において帯状の嵌合具20は、第1縁部4に沿って設けられている。本実施形態では、嵌合具20の長手方向が、第1縁部4に平行になるように設けられている。
図1、図2において、嵌合具20が第3縁部シール部16、第4縁部シール部17と重なる部分においては、第1部材である雄部材21と第2部材である雌部材22は、ヒートシールにより溶着されて第3縁部シール部16、第4縁部シール部17と一体に固着されている。図1、図2に示すように嵌合具20は、その第1縁部4寄りの端部である第1端20aが、後述する開封予定線12、開封開始手段13から距離LFだけ第2縁部5寄りの位置に形成されている。距離LFとしては、特に限定されないが、例えば、LF=27mmとすることができる。
図3(a)(b)は、いずれも嵌合具20の雄部材21と雌部材22が嵌合された状態を示している。図3(a)(b)に示すように、雄部材21は、ヒートシール等により第2面フィルム2の内面に接合されている。一方、雌部材22は、筒状部材30が存在する箇所と存在しない箇所によって異なっている。図3(a)に示すように、筒状部材30が存在しない箇所においては、雌部材22は、ヒートシール等により第1面フィルム1の内面に直接接合されている。図3(b)に示すように、筒状部材30が存在する箇所においては、雌部材22は、ヒートシール等により筒状部材30と接合されている。また、筒状部材30は、ヒートシール等により、雌部材22、第1面フィルム1の内面にそれぞれ接合されている。
図3(d)に示すように、雄部材21は平面視において帯状の第1基部21aと、第1基部21aの一方の側に雄型嵌合部21bを備え、第1基部21aの他方の側は第2面フィルム2の内面に接合されている。雌部材22は平面視において帯状の第2基部22aと、第2基部22aの一方の側に雌型嵌合部22bを備え、第2基部22aの他方の側は第1面フィルム1の内面または筒状部材30に接合されている。
このような第1縁部4に沿って形成された嵌合具20は、いわゆるチャック(ジッパー)として用いることができ、収容部11を開封したり、再封したりすることが可能となる。なお、嵌合具20の接合面は図3に限定されるものではなく、第1基部21aは第1面フィルム1の内面に接合され、第2基部22aは第2面フィルム2の内面に接合されていてもよい。
図面が煩雑になるのを避けるため、図3(a)(b)においては、嵌合具20は、第1基部21aの全体が第2面フィルム2、第2基部22aの全体が筒状部材30に接合された状態で示している。しかし実際には、嵌合具20の第1縁部4側の端部である第1端20aと、第2縁部5側の端部である第2端20bの間の所定の範囲では接合されていないことが通常である。これは、雄型嵌合部21bと雌型嵌合部22bを互いに溶着してしまわないためである。これについては、本実施形態の特徴となる部分ではないので詳細な説明は省略する。
本実施形態では、図3(b)(c)に示すように、雌部材22と第1面フィルム1との間に筒状部材30が挟まれて固定されている。具体的には、筒状部材30の軸方向が、第1縁部4と第2縁部5を結ぶ方向に沿う方向となるようにして、固定されている。このように固定された筒状部材30により、第1縁部4側と第2縁部5側を結ぶ流路が形成される。
筒状部材30としては、内部に空洞を有する筒状部材であれば、特に限定されず、どのような構造であってもよい。本実施形態では、シーラント層と基材層を含んだ構成となっている。図4は、筒状部材30の軸方向から見た拡大断面図である。図4に示すように、筒状部材30は、シーラント層31と基材層32が積層された構成である。シーラント層31を外側、基材層32を内側として、湾曲させ、両端部において、外側のシーラント層31どうしが重なるようにする。そして、重なったシーラント層31どうしをヒートシールすることにより、筒状に形成される。このような構成としたことにより、筒状部材30の空洞の壁は、基材層32となるため、熱加工時に塞がれず、流路を確保することができる。
本実施形態では、筒状部材30は、ヒートシールにより、第1面フィルム1、雌部材22と接合される。ヒートシールにより接合される範囲は、平面視において雌部材22(嵌合具20)と重なる部分のみである。したがって、雌部材22(嵌合具20)と重ならず、第1面フィルム1および第2面フィルム2のみと重なっている部分においては、接合されていない。ただし、雌部材22(嵌合具20)と重なっていない部分においても接着剤等により第1面フィルム1に固定しておいてもよい。なお、本実施形態では、筒状部材30を雌部材22と第1面フィルム1の間に接合するようにしたが、雄部材21と第2面フィルム2の間に接合するようにしてもよい。
ここで、平面視における長さについて説明する。図1におけるLA~LIは、本実施形態に係るパウチを平面視した場合の、長さおよび距離を示している。LAは、筒状部材30の嵌合具20より第1縁部4側に突出した部分の長さである。長さLAは、嵌合具20の第1端20aから、筒状部材30の第1縁部4側の端部までの距離に相当する。LBは、筒状部材30の嵌合具20より第2縁部5側に突出した部分の長さである。長さLBは、嵌合具20の第2端20bから、筒状部材30の第2縁部5側の端部までの距離に相当する。
LCは、筒状部材30の軸方向と直交する方向における幅(長さ)である。本実施形態では、筒状部材30の軸方向は、第1縁部4と第2縁部5を結ぶ方向(図1における上下方向)と一致している。したがって、本実施形態では、筒状部材30の軸方向と直交する方向は、第3縁部6と第4縁部7を結ぶ方向(図1における左右方向)と一致している。幅LCは、第1面フィルム1、第2面フィルム2の双方から力を加えて、基材層32どうしが接触するように筒状部材30を潰した状態における幅である。LDは、筒状部材30の第1縁部4側の端部と、第1縁部シール部14の内縁との距離である。
LEは、嵌合具20の第1端20aと第1縁部シール部14の内縁との距離である。LFは、開封開始手段13と嵌合具20の第1端20aとの距離である。LGは、第3縁部シール部16の内縁と第4縁部シール部17の内縁との距離である。距離LGは、パウチの収容部11の幅に相当し、パウチの幅方向の内寸と呼ぶこともできる。
LHは、筒状部材30の軸方向における長さである。筒状部材30の形状およびサイズを定める、軸方向における長さLH、軸方向と直交する幅方向における幅LCの関係は、適宜設定することができる。長さLHは、幅LCの2倍より長いことが好ましい。すなわち、LH>2LCであることが好ましい。
LIは、第1縁部4と第2縁部5を結ぶ方向における嵌合具20の長さである。長さLIは、嵌合具20の第1端20aと嵌合具20の第2端20bの距離に相当する。
図1に示した長さLAは、筒状部材30のうち、平面視における開閉機構(嵌合具20)の第1縁部4側の第1端20aから第1縁部4側へ突出した部分の長さである。図1に示した長さLBは、筒状部材30のうち、平面視における開閉機構(嵌合具20)の第2縁部5側の第2端20bから第2縁部5側へ突出した部分の長さである。本実施形態では、筒状部材30のうち、平面視における開閉機構(嵌合具20)の第1縁部4側の第1端20aから第1縁部4側へ突出した部分の長さの方が、平面視における開閉機構(嵌合具20)の第2縁部5側の第2端20bから第2縁部5側へ突出した部分の長さより長い。すなわち、LA>LBである。さらに、長さLAは、長さLBの2倍より長いことが好ましい。すなわち、LA>2LBであることが好ましい。
後に密封されたパウチを、開封予定線12により開封した後、嵌合具20によりパウチは開閉可能となる。嵌合具20により再封した状態であっても、筒状部材30内の空洞により、嵌合具20より第1縁部4側の空間と嵌合具20より第2縁部5側の空間は連通しており、気体、液体、粉体等が流通可能となっている。本実施形態では、特に、開封後の再封状態でコンパクトに保存するため、内部の空気を抜き易い構造としたことを特徴としている。
収容部11の内部の空気を抜くためには、内部から外部への空気の移動を相対的に容易にし、内部から外部への空気の移動を相対的に困難にする必要がある。そこで、本実施形態では、第2縁部5側に流入するよりも第1縁部4側に流出し易くするため、LA>LBとしている。長さLAを相対的に長くすることにより、筒状部材30が嵌合具20より第1縁部4側に突出する。そのため、第1縁部4側(収容部11の外部側)からの空気は、筒状部材30の外壁部分に当たることが多くなり、筒状部材30の内部を通り難くなる。一方、長さLBを相対的に短くすることにより、筒状部材30が嵌合具20より第2縁部5側に突出する。そのため、第2縁部5側(収容部11の内部側)からの空気は、筒状部材30の外壁部分に当たることが少なくなり、筒状部材30の内部を通り易くなる。
長さLBは、可能な限り小さいことが好ましく、LB=0であることが最も好ましい。しかし、製造時の位置合わせの難しさから、わずかにずれてしまう場合がある。筒状部材30の第2縁部5側の端部が、嵌合具20の第2端20bよりも上方になってしまった場合、雌部材22における第2端20b付近の筒状部材30と重なっていない部分が、第2面フィルム2と接合されてしまい、筒状部材30の第2縁部5側の端部における開口を塞いでしまう。このため、製造時の位置ずれを考慮して、長さLB>0となるように、筒状部材30を配置している。好ましくは、LB≧1(mm)である。
また、第1縁部シール部14が形成された際に、筒状部材30の第1縁部4側の端部における開口が塞がれてしまわないように、筒状部材30の第1縁部4側の端部と第1縁部シール部14の内縁が離れていることが好ましい。すなわち、距離LD>0であることが好ましい。さらに、距離LD≧2(mm)であることがより好ましい。なお、距離LDは、長さLA、距離LEに対して、LD=LE-LAを満たす。このため、距離LD>0の場合、LE>LAとなる。
2つの開封開始手段13の間を結ぶ開封予定線12に沿って第1縁部4側を切り取る際に、切り取り易いように、筒状部材30は、開封予定線12と重なっていないことが好ましい。したがって、筒状部材30の第1縁部4側の端部は、開封開始手段13よりも第2縁部5側に位置していることが好ましい。すなわち、長さLAと距離LFが、LF>LAを満たすことが好ましい。開封開始手段13および開封予定線12の性質上、開封開始手段13は、第1縁部シール部14の内縁よりも第2縁部5側に位置している必要がある。そのため、LE>LFである。また、LD(=LE-LA)が2mm以上であることが好ましいことから、(LF-LA)≧1(mm)であることがより好ましい。
また、第1縁部4側(収容部11の外部側)からの空気が、筒状部材30の内部に入り難くするため、第3縁部シール部16の内縁と第4縁部シール部17の内縁の距離であるパウチ幅内寸に対して、筒状部材30の幅がある程度小さいことが好ましい。具体的には、距離LGが幅LCの5倍以上であることが好ましい。すなわち、幅LCと距離LGが、LG≧5LCを満たすことが好ましい。
図1において、上下方向に延びる一点鎖線は、第3縁部シール部16の内縁と第4縁部シール部17の内縁から等距離となる中央線CLである。したがって、中央線CLは、第3縁部シール部16の内縁からの距離がLG/2であり、第4縁部シール部17の内縁からの距離もLG/2である。筒状部材30は、第3縁部シール部16の内縁と第4縁部シール部17の内縁から等距離となる線である中央線CLに重なるように形成されている。これにより、筒状部材30は、収容部11の幅方向(図1の左右方向)の中央付近に位置することになる。筒状部材30が、収容部11の幅方向(図1の左右方向)の中央付近に位置することにより、収容部11の空気を広く流入させ、第1縁部4側に排出し易くなる。
嵌合具20の材料としては、第1面フィルム1、第2面フィルム2として用いられる積層フィルムのシーラント層、筒状部材30のシーラント層31と相溶性を有する樹脂を用いることができる。嵌合具20は、図3に示すように雄部材21と雌部材22からなり、雄部材21は第2面フィルム2に、雌部材22は第1面フィルム1と筒状部材30に、ヒートシールにより接合される。このとき、雄部材21と雌部材22の間に遮熱板(図示省略)を介在させることにより、雄部材21と雌部材22の熱融着を防止する。
<内容物>
内容物としては、特に限定されず、食品であっても、非食品であってもよい。食品としては、食する主対象である食材であってもよいし、食材の味付けを行う調味料であってもよい。また、小麦粉等の食材を構成するための原材料であってもよい。内容物の形態としては、特に限定されないが、固体や粉体が適している。
<フィルムの詳細>
パウチの第1面フィルム1、第2面フィルム2としては、積層フィルムを用いることができる。積層フィルムは、少なくとも、外側から、基材層、シーラント層を含む積層体である。例えば、積層フィルムは、外側から順に、基材層、印刷層、他の層(例えばバリア層)、シーラント層を積層して形成されている。印刷層、他の層は必須ではない。また、これらの各層を積層するために接着剤層を用いることもできる。シーラント層は、パウチの最内面を構成する層である。基材層の材料としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステルフィルム、ナイロンなどのポリアミドフィルム、ポリプロピレンフィルムなどを用いることができる。厚みは、10μm~50μm程度である。基材層は、二軸延伸されていることが好ましい。
また、積層フィルムは、複数の基材層を備えていてもよい。複数の基材層として第1基材層、第2基材層を備えることができる。第1基材層、第2基材層としては、上記材料の中から、適宜組み合わせて採用することができる。例えば、最外層である第1基材層としてポリエチレンテレフタレートを用い、内層(シーラント層側)である第2基材層としてポリアミドを用いることができる。第2基材層は、一方の側縁から他方の側縁に向かって延伸されている。第2基材層としては、例えば、バリア性に優れたMXD(メタキシレンジアミン)を含む、ユニチカ株式会社製「エンブレム(登録商標)NC」を用いることができる。また、第2基材層として、ユニチカ株式会社製「エンブレット(登録商標)PCBC」などのポリエステルを用いてもよい。第1基材層と第2基材層は、例えばドライラミネート法を用いて積層することができる。
印刷層は、商品内容を表示したり美感を付与したりカット部分を表示したりするために設けられる。印刷層は、バインダーと顔料を含む印刷インキにより形成される。シーラント層は、積層フィルムのうち、製袋してパウチとするときの最も容器の内方となる側に配置される。シーラント層の材料としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン-酢酸ビニル共重合体、エチレン-プロピレンブロック共重合体などのポリオレフィン系樹脂などが採用できる。シーラント層の厚みは、30μm以上150μm以下である。シーラント層は未延伸であることが好ましい。
積層フィルムは、他の層を含んでいてもよい。他の層は、基材層の外側に設けられていてもよいし、基材層とシーラント層の間に設けられていてもよい。他の層としては、水蒸気その他のガスバリア性、遮光性など、必要とされる機能に応じて、適切なものが選択される。例えば、他の層がガスバリア層の場合、酸化アルミニウムなどの金属酸化物や酸化珪素などの無機酸化物の蒸着層が設けられる。蒸着層は、基材層に積層してもよいし、シーラント層に蒸着してもよい。その他にも、エチレン-ビニルアルコール共重合体(EVOH)、ポリ塩化ビニリデン樹脂(PVDC)や、ナイロンMXD6などの芳香族ポリアミドなどの、ガスバリア性を有する樹脂層を設けてもよい。各層は、ドライラミネート法や溶融押し出し法などを用いて積層することができる。
積層フィルムの層構成の具体例としては、例えば、基材層が1層のものとして以下のようなものが挙げられる。
・透明蒸着延伸ナイロン(ONY)15μm/印刷層(インキ)/接着剤/直鎖状(線状)低密度ポリエチレン(LLDPE)60μm(総厚79μm)
・透明蒸着ポリエチレンテレフタレート(PET)12μm/印刷層/接着剤/LLDPE80μm(総厚96μm)
また、基材層が2層のものとして以下のようなものが挙げられる。
・透明蒸着PET12μm/印刷層/接着剤/ONY15μm/接着剤/LLDPE50μm(総厚84μm)
・ONY15μm/印刷層/接着剤/透明蒸着PET12μm/接着剤/LLDPE80μm(総厚114μm)
・透明蒸着PET12μm/印刷層/接着剤/ONY15μm/接着剤/CPP50μm(総厚84μm)
・PET12μm/印刷層/接着剤/透明蒸着PET12μm/接着剤/CPP60μm(総厚91μm)
<嵌合具の素材>
嵌合具20の素材としては、第1面フィルム1、第2面フィルム2、筒状部材30と溶着可能であれば、どのようなものを用いてもよい。第1面フィルム1、第2面フィルム2として用いられる積層フィルムのシーラント層、筒状部材30のシーラント層31と相溶性を有する樹脂を用いることができる。具体的には、積層フィルムのシーラント層、筒状部材30のシーラント層31と相溶性を有するポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)などのオレフィン系樹脂を用いることが好ましい。オレフィン系樹脂としては、低密度ポリエチレンまたは直鎖状低密度ポリエチレンなどのポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂が好ましい。ポリプロピレン系樹脂としては、ホモポリプロピレン、ブロックポリプロピレン、ランダムポリプロピレン(RPP)、プロピレン-エチレン-ブテン1ランダム三元共重合体などが利用できる。嵌合具20は、図3に示すように雄部材21と雌部材22からなり、雄部材21は第2面フィルム2に、雌部材22は筒状部材30および第1面フィルム1に、ヒートシールにより接合される。このとき、雄部材21と雌部材22の間に遮熱板(図示省略)を介在させることにより、雄部材21と雌部材22の熱溶着を防止する。
<筒状部材の素材>
本実施形態では、筒状部材30は、上述のように、シーラント層31と基材層32を有している。シーラント層31としては、第1面フィルム1および第2面フィルム2として用いられる積層フィルムが備えるシーラント層と同様のものを用いることができる。したがって、シーラント層31としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン-酢酸ビニル共重合体、エチレン-プロピレンブロック共重合体などのポリオレフィン系樹脂などが採用できる。基材層32としても、第1面フィルム1および第2面フィルム2として用いられる積層フィルムが備える基材層と同様のものを用いることができる。したがって、基材層32としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステルフィルム、ナイロンなどのポリアミドフィルム、ポリプロピレンフィルムなどを用いることができる。
<開封開始手段と開封予定線>
本実施形態では、第3縁部6と第4縁部7を結ぶ方向に延びる開封予定線12が、第1縁部シール部14と嵌合具20の第1端20aの間に定義されている。開封予定線12は、開封が予定される開封予定位置である。開封予定線12は、好ましくは、第1縁部4、第2縁部5に平行に定義されている。本実施形態では、第3縁部シール部16、第4縁部シール部17にそれぞれ開封開始手段13が形成されている。開封開始手段13は、ノッチとも呼ばれる切り込みや切り欠きにより実現することができる。本実施形態では、開封開始手段13は、第3縁部6、第4縁部7から延びる切り込みである。本実施形態では、開封予定線12は、現実に形成されたものではなく、2つの開封開始手段13を結ぶ直線として定義される。
開封開始手段13が形成されていない場合、開封予定線12は、基材層を貫通し、且つ、シーラント層を貫通しないハーフカット線により実現できる。ハーフカット線の場合、開封予定線12は、刃物を用いて形成してもよいし、レーザー加工により形成してもよい。また、ハーフカット線の場合、開封予定線12は、連続的に延びる線であってもよいし、断続的に延びる線であってもよい。また、開封予定線12は、パウチの第3縁部6から第4縁部7に至るように設けてもよい。
開封予定線12は、直進カット性フィルムで実現されていてもよい。直進カット性フィルムは、一方の方向に直線状に引き裂くことが可能なフィルムである。直進カット性フィルムは、MD方向(フィルムの流れ方向)における引張強度がTD方向(MD方向と直交する方向)における引張強度より大きくなっている。開封予定線12を直進カット性フィルムで実現する場合には、基材層およびシーラント層の少なくともいずれかに直進カット性フィルムを用いる。基材層に直進カット性フィルムを用いる場合、基材層として、例えば、ユニチカ株式会社製のエンブレット(登録商標)PCやエンブレム(登録商標)NCを用いることができる。なお、エンブレット(登録商標)PCのMD方向における引張強度は200MPaであり、TD方向における引張強度は180MPaである。また、シーラント層に易カット性フィルムを用いる場合、シーラント層として、例えば、フタムラ化学株式会社製のLL-MTNSTを用いることができる。
直進カット性フィルムで開封予定線を実現する場合、第1縁部4に沿った方向であれば、どの位置であっても開封することができる。このため、表示がなされていない場合には、どこから切るべきかの判断が難しい。そこで、直進カット性フィルムで開封予定線を実現する場合、開封予定線の表示を印刷により行う。例えば、図1に一点鎖線で示した開封予定線12の位置に、実際に線を印刷する等して、開封予定線12の位置を定めることができる。
<変形例>
次に、変形例について説明する。上記実施形態では、第3縁部シール部16の内縁と第4縁部シール部17の内縁から等距離となる中央線CLと重なる位置に、筒状部材30を配置するようにした。すなわち、パウチの幅方向の中央付近の位置に、筒状部材30を配置するようにした。筒状部材30は、パウチの幅方向の中央に近いほど、収容部内の空気を満遍なく取り込み易くなる。しかし、必ずしも、筒状部材30がパウチの幅方向の中央付近に配置される必要はない。
図7は、変形例におけるパウチの正面図である。図7は、図1と同様、内容物の充填前の状態を示している。図7に示す変形例のパウチにおいては、筒状部材30は、パウチの幅方向の中央よりも、第3縁部シール部16の内縁に近い位置に配置されている。より具体的には、筒状部材30の第3縁部シール部16寄りの端部と、第3縁部シール部16の内縁との距離がLJとなる位置に配置されている。距離LJは、LJ≧1(mm)であることが好ましい。これは、第3縁部シール部16と筒状部材30が重なってしまわないようにするためである。図7の例では、筒状部材30を第3縁部シール部16寄りに配置した例を示したが、筒状部材30を第4縁部シール部17寄りに配置してもよい。その場合、距離LJは、筒状部材30の第4縁部シール部17寄りの端部と、第4縁部シール部17の内縁との距離となる。結局、筒状部材30は、第3縁部シール部16の内縁、第4縁部シール部17の内縁から距離LJ以上離れた位置に配置することにより、好適に利用することが可能となる。
<パウチの使用方法>
本実施形態に係るパウチの使用方法について説明する。まず、図5に示したようなパウチにおいて、第1縁部シール部14よりも第2縁部5寄りの位置にある開封開始手段13から、開封予定線12に沿って第1縁部4側を切り取り、パウチを開封する。図6は、開封後のパウチの正面図である。開閉機構である嵌合具20は、簡単な操作により簡易に開閉可能である。そのため、利用者は、必要に応じて、嵌合具20の嵌合を外して、雄部材21と雌部材22の間に開口を形成する。そして、この開口から内容物を取り出す。パウチ内に残った内容物を保管する際には、嵌合具20を嵌合させて開口を閉じてパウチを再封する。この状態で残りの内容物が収容されたパウチを保管する。このように、嵌合具20を嵌合させて開口を閉じた状態であっても、本実施形態のパウチでは、筒状部材30により収容部11と外部との通気が可能となっている。
また、本実施形態のパウチでは、筒状部材30は、平面視における開閉機構(嵌合具20)の第1縁部4側の端部(第1端20a)から第1縁部4側へ突出した部分の長さが、開閉機構の第2縁部5側の端部(第2端20b)から第2縁部5側へ突出した部分の長さより長い(LA>LB)ため、第2縁部5側に流入するよりも第1縁部4側に流出し易い。このような構造により、保管時に収容部11内から空気が抜けて、パウチの体積が小さくなり、コンパクトに保管することが可能となる。
<実施例1>
積層フィルムの第1基材層として厚み12μmのPETフィルム、積層フィルムの第2基材層として厚み7μmのアルミ箔、積層フィルムのシーラント層として厚み30μmのLLDPEフィルムを用いた。具体的には、まず、基材層となる厚み12μmのPETフィルムの内面側に印刷層を形成した。印刷層としては、開封予定線12の位置を示す線分の印刷も含まれている。その後、接着剤層を介して印刷層側の面と厚み7μmのアルミ箔を貼り合せ、更に接着剤層を介してアルミ箔と厚み30μmのLLDPEフィルムを貼り合わせた。この結果、PET12μm/印刷層/接着剤層/アルミ箔7μm/接着剤層/LLDPE30μmの層構成となる積層フィルムである包装材料が得られた。接着剤層は、アクリルポリオールとイソシアネート化合物との硬化物である。
得られた積層フィルムを、130mm×190mmに切り出して第1面フィルム1と第2面フィルム2を形成した。一方、ポリエチレン製のシーラント層31と、ポリエチレンテレフタレートの基材層32が積層されたシートの端部どうしを折り返して、シーラント層31どうしをヒートシールして筒状とし、長さ41mm(=LH)に切断して、筒状部材30を形成した。そして、筒状部材30を第1面フィルム1の内面となる側の所定の位置、所定の向きに接着剤で仮止めした。
さらに、シーラント層であるLLDPEと相溶性を有するポリエチレン製の嵌合具20を用意した。嵌合具20の幅LIは14mmとした。雄部材21と雌部材22の間に遮熱板(図示省略)を介在させてヒートシールして、第1面フィルム1の内面側に雌部材22と筒状部材30、第2面フィルム2の内面側に雄部材21をそれぞれ接合した。第1面フィルム1の内面側の筒状部材30が存在する箇所においては、図3(a)に示したように、第1面フィルム1と筒状部材30、筒状部材30と雌部材22が接合された。このようにして、第1面フィルム1、第2面フィルム2を備えた図1に示した本実施形態に係るパウチ(第2縁部シール部15が形成されていない状態のパウチ)を形成した。その後、第2縁部5側から収容部11に内容物を充填した。
そして、第2縁部シール部15を形成して、図5に示す封止されたパウチを形成した。第1縁部シール部14のシール幅を15mm、第2縁部シール部15のシール幅を10mm、第3縁部シール部16、第4縁部シール部17のシール幅をそれぞれ10mmとした。図1に示した長さおよび距離を示すLA~LIは、それぞれ、LA=25、LB=2、LC=15、LD=5、LE=30、LF=27、LG=110、LH=41、LI=14、LJ=47.5(単位はいずれもmm)であった。実施例1におけるパウチは、LA>2LB、LB≧1(mm)、距離LD≧2(mm)、LE>LA、LF>LA、LE>LF、(LF-LA)≧1(mm)、LG≧5LCの各条件を満たしている。
<実施例2>
実施例1と同様にして得られた積層フィルムを、190mm×290mmに切り出して、第1面フィルム1と第2面フィルム2を形成した。また、ポリエチレン製のシーラント層31と、ポリエチレンテレフタレートの基材層32が積層されたシートの端部どうしを折り返して、シーラント層31どうしをヒートシールして筒状とし、長さ39mm(=LH)に切断して、筒状部材30を形成した。そして、筒状部材30を第1面フィルム1の内面となる側の所定の位置、所定の向きに接着剤で仮止めした。
また、実施例1と同様にして、ポリエチレン製の嵌合具20の雄部材21と雌部材22の間に遮熱板(図示省略)を介在させてヒートシールして、第1面フィルム1の内面側に雌部材22と筒状部材30、第2面フィルム2の内面側に雄部材21をそれぞれ接合した。このようにして、第1面フィルム1、第2面フィルム2を備えた図1に示した本実施形態に係るパウチ(第2縁部シール部15が形成されていない状態のパウチ)を形成した。その後、第2縁部5側から収容部11に内容物を充填した。
そして、第2縁部シール部15を形成して、図5に示す封止されたパウチを形成した。第1縁部シール部14のシール幅を5mm、第2縁部シール部15のシール幅を5mm、第3縁部シール部16、第4縁部シール部17のシール幅をそれぞれ5mmとした。図1に示した長さおよび距離を示すLA~LIは、それぞれ、LA=23、LB=2、LC=15、LD=7、LE=30、LF=25、LG=180、LH=39、LI=14、LJ=82.5(単位はいずれもmm)であった。実施例2におけるパウチは、LA>2LB、LB≧1(mm)、LD≧2(mm)、LE>LA、LF>LA、LE>LF、(LF-LA)≧1(mm)、LG≧5LCの各条件を満たしている。
<比較例1>
筒状部材30を備えないこと以外は、実施例1と同様にして、比較例1のパウチを形成した。
<比較例2>
筒状部材30を備えないこと以外は、実施例2と同様にして、比較例2のパウチを形成した。
<保存性試験>
実施例1、2、比較例1、2について、保存性試験を行った。具体的には、25gの塩化カルシウムを40℃、90%RH(相対湿度)の環境で保存し、所定の経過日数ごとに、吸湿量を測定した。試験結果を表1に示す。
Figure 2022018568000002
表1に示したように、筒状部材30を備えた実施例1、2では、それぞれ比較例1、2に比べて吸湿量が少なかった。具体的には、同一形状のパウチどうしを比較した場合、実施例1のパウチは比較例1のパウチよりも吸湿量が少なく、実施例2のパウチは比較例2のパウチよりも吸湿量が少なかった。これは、実施例1、2のパウチでは、筒状部材30により、外部に空気が排出されるため、吸湿量が少なくなったものと考えられる。この試験から、実施例1、2のパウチは、筒状部材30を備えていないパウチに比べて空気の排出効果が高いという結果が得られた。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されず、種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態では、第1面フィルム1、第2面フィルム2の2枚の積層フィルムを重ねた、いわゆる平パウチの形態としたが、第1面フィルム1、第2面フィルム2の間に折り込んだ底面フィルムを挟んで第2縁部5側に底部ガセット部を形成した、いわゆるスタンディングパウチの形態としてもよい。
また、上記実施形態における、第1面フィルム1と第2面フィルム2は、説明の便宜上、「第1」と「第2」を定めたものである。第1面フィルム1と第2面フィルム2は、互いに対称であるため、どちらを「第1」として、どちらを「第2」としてもよい。また、第3縁部6と第4縁部7も互いに対称であるため、どちらを第3縁部とし、どちらを第4縁部としてもよい。
1・・・第1面フィルム
2・・・第2面フィルム
4・・・第1縁部
5・・・第2縁部
6・・・第3縁部
7・・・第4縁部
11・・・収容部
12・・・開封予定線
13・・・開封開始手段
14・・・第1縁部シール部
15・・・第2縁部シール部
15a・・・第2縁部シール予定部
16・・・第3縁部シール部
17・・・第4縁部シール部
20・・・嵌合具(開閉機構)
21・・・雄部材
21a・・・第1基部
21b・・・雄型嵌合部
22・・・雌部材
22a・・・第2基部
22b・・・雌型嵌合部
30・・・筒状部材
LA・・・筒状部材30の嵌合具20より第1縁部4側に突出した部分の長さ
LB・・・筒状部材30の嵌合具20より第2縁部5側に突出した部分の長さ
LC・・・筒状部材30の軸方向と直交する方向における幅(長さ)
LD・・・筒状部材30の第1縁部4側の端部と、第1縁部シール部14の内縁との距離
LE・・・嵌合具20の第1端20aと第1縁部シール部14の内縁との距離
LF・・・開封開始手段13と嵌合具20の第1端20aとの距離
LG・・・第3縁部シール部16の内縁と第4縁部シール部17の内縁との距離
LH・・・筒状部材30の軸方向における長さ
LI・・・第2縁部4と第2縁部5を結ぶ方向における嵌合具20の長さ
LJ・・・筒状部材30の第3縁部シール部16寄りの端部と、第3縁部シール部16の内縁との距離(または筒状部材30の第4縁部シール部17寄りの端部と、第4縁部シール部17の内縁との距離)

Claims (7)

  1. 第1面フィルムと第2面フィルムの間に収容部を有するパウチであって、
    第1縁部と、
    前記第1縁部と対向する第2縁部と、
    前記第1縁部と前記第2縁部の間に延びる第3縁部および第4縁部と、
    前記第1縁部に沿って形成された第1縁部シール部と、
    前記第1縁部と前記第2縁部の間において、前記第1縁部寄りに形成された開閉機構と、
    前記第1面フィルムと第2面フィルムのいずれか一方と、前記開閉機構の間に挟まれた筒状部材と、を有し、
    前記筒状部材の前記第1縁部側の端部は、前記第1縁部シール部の内縁より前記第2縁部側に位置し、
    前記筒状部材は、平面視における前記開閉機構の前記第1縁部側の端部から前記第1縁部側へ突出した部分の長さが、前記開閉機構の前記第2縁部側の端部から前記第2縁部側へ突出した部分の長さより長い、パウチ。
  2. 前記筒状部材は、平面視における前記開閉機構の前記第1縁部側の端部から前記第1縁部側へ突出した部分の長さが、前記開閉機構の前記第2縁部側の端部から前記第2縁部側へ突出した部分の長さの2倍より長い、請求項1に記載のパウチ。
  3. 前記第3縁部に沿って形成された第3縁部シール部と、前記第4縁部に沿って形成された第4縁部シール部の内縁どうしの距離が、前記第3縁部と前記第4縁部を結ぶ方向における前記筒状部材の幅の5倍以上である、請求項1または請求項2に記載のパウチ。
  4. 前記筒状部材の前記第1縁部側の端部は、前記第3縁部と前記第4縁部を結ぶ方向に延びる開封予定位置より前記第2縁部側に位置する、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のパウチ。
  5. 前記筒状部材は、前記第3縁部に沿って形成された第3縁部シール部および前記第4縁部に沿って形成された第4縁部シール部と重ならない位置に形成されている、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のパウチ。
  6. 前記筒状部材は、前記第3縁部シール部の内縁と前記第4縁部シール部の内縁から等距離となる線に重なるように形成されている、請求項5に記載のパウチ。
  7. 第1面フィルム、第2面フィルムの間に収容部を有し、
    第1縁部と、前記第1縁部と対向する第2縁部と、前記第1縁部と前記第2縁部の間に延びる第3縁部および第4縁部と、前記第1縁部に沿って形成された第1縁部シール部と、前記第1縁部と前記第2縁部の間において、前記第1縁部寄りに形成された開閉機構と、前記第1面フィルムと第2面フィルムのいずれか一方と、前記開閉機構の間に挟まれた筒状部材と、を有し、
    前記筒状部材の前記第1縁部側の端部は、前記第1縁部シール部の内縁より前記第2縁部側に位置し、前記筒状部材は、平面視における前記開閉機構の前記第1縁部側の端部から前記第1縁部側へ突出した部分の長さが、前記開閉機構の前記第2縁部側の端部から前記第2縁部側へ突出した部分の長さより長い、パウチの使用方法であって、
    前記第1縁部シール部よりも第2縁部寄りの位置において切り取り、前記第1縁部側を開封して開口を形成し、
    内容物を取り出した後、前記開閉機構を閉じてパウチを再封し、
    残りの内容物が収容されたパウチを保管する、パウチの使用方法。
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