JP2022017921A - 検体性状判別装置及び検体性状判別方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】容器にラベルが貼られていても血液凝固を検出できる手法を提供する。【解決手段】検体性状判別装置は、検体を格納する容器に振動を加える振動部と、検体を照射する紫外光、赤外光及び可視光の少なくともいずれかの光源と、光源から照射され、検体を透過した光を撮影する撮像部と、撮像部が撮影した1の画像又はそれぞれ異なる時刻における複数の画像を取得し、取得した画像の階調分布に基づいて陰影領域を検出する陰影領域検出部と、検出した陰影領域の動き及び形状変化の少なくとも一方に基づいて検体内の固形物を判別する検体異常判別部と、を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、検体情報を検出する技術に関する。
近年、ITおよびロボティクスの進化に伴い、臨床検体検査の自動化が進められており、医療診断のために採取した検体は、検査項目に従い医用分析装置で自動的に計測される。例えば、血液検査装置を用いて全血球計算を行なう場合には、血液の有形成分および含有物質の濃度や量を調べる為に、採血によって採取した血液の入った採血管から血液を抽出し、血算項目に従い計測を実施する。血液の抽出作業は、機械的に自動で行なうが、その際、採血管内に凝固した血液があると、抽出時にノズルが目詰まりすることがあり、自動化ラインが止まるという課題がある。そこで、血液検査装置に送る前に、検査技師が血液凝固の有無を目視確認するという作業工程が必要となり、検査技師の大きな負担となっている。
これに対して、例えばカメラを用いて、人手を使わずに機械的に検体容器の検体が凝固しているかどうかを判定する方法がある(特許文献1)。これは、血液を収納した試験管を鉛直に保持した状態からその鉛直面内で所定角度だけ回転させる工程、を経ることで、試験管または採血管内の血液凝固の有無を判定する手法である。
また、容器に対する機械的な操作を加えることなく、容器に収納された血液に光を照射するのみで血液の凝固を検出できる方法がある(特許文献2)。これは、光を照射することで、測定血液を透過した透過光を受光する受光器と、受光した前記透過光に基づいて所定波長域に亘る吸光度を演算部と、によって吸光度に対する波長の二次微分に基づいて凝固を検出する手法である。
特開平11-248853号公報 特開2016-61585号公報
特許文献1は、例えば透明な試験管を回転する間に、液面が揺れることで見え隠れする大きな血液凝固を観測する場合には有効な手法であるが、血液内に埋もれている小さな凝固を観測することは困難である。また、採血管には印字されているものおよびラベルが貼られているものも多く、そのような採血管を観測することは困難である。
特許文献2は、光源を検体に照射し、750~1050nmの近赤外の透過光の吸光度を計測するため、血液内に埋もれている血液凝固も確認することが可能である。しかし、採血管の本体またはラベルに印字または記載された、文字またはバーコード等の図形において使用されている塗料の成分の中には、上記の赤外域で光を吸収するものがあり、そのことが血液凝固の判別を困難にする。
上記の課題の少なくとも一つを解決するため、本発明の検体性状判別装置は、検体を格納する容器に振動を加える振動部と、前記検体を照射する紫外光、赤外光及び可視光の少なくともいずれかの光源と、前記光源から照射され、前記検体を透過した光を撮影する撮像部と、前記撮像部が撮影した1の画像又はそれぞれ異なる時刻における複数の画像を取得し、取得した画像の階調分布に基づいて陰影領域を検出する陰影領域検出部と、前記検出した陰影領域の動き及び形状変化の少なくとも一方に基づいて前記検体内の固形物を判別する検体異常判別部と、を有することを特徴とする。
本発明の一態様によれば、検体を透過する映像において局所的に現われる濃淡の動きを観測することで、採血管の印字またはそのラベルの印字領域の光吸収による外乱を除くことができ、例えば血中内の凝固等、好適に検体性状を判別する手法を提供することができる。上記した以外の課題、構成、及び効果は、以下の実施形態の説明によって明らかにされる。
本発明の実施例1に於ける検体性状判別装置の構成の一例を説明するブロック図である。 本発明の実施例1に於ける検体性状判別装置の転倒運動を行なう機器構成の一例を説明する側面図およびブロック図である。 本発明の実施例1に於ける検体性状判別装置の転倒運動の一例を説明する側面図である。 本発明の実施例1に於ける検体性状判別装置の水平振動運動を行なう機器構成の一例を説明する側面図およびブロック図である。 本発明の実施例1に於ける検体性状判別装置の水平振動運動の一例を説明する側面図である。 本発明の実施例1に於ける検体性状判別装置の検体セット手法の一例を説明する斜視図である。 本発明の実施例1に於ける検体性状判別装置の検査前工程の一例を説明する斜視図である。 本発明の実施例1に於ける検体性状判別装置の光源による撮像時の弊害を低減するためのスリット装着例を説明する側面図および斜視図である。 本発明の実施例1に於ける検体性状判別装置の光源による撮像時の弊害を低減するためのスリットと光源の設置例を説明する斜視図である。 本発明の実施例2に於ける検体性状判別装置の転倒運動を行なう機器構成の一例を説明する側面図およびブロック図である。 本発明の実施例2に於ける検体性状判別装置の転倒運動の一例を説明する側面図である。 本発明の実施例1に於ける検体性状判別装置の検体性状判別部の一例を説明するブロック図である。 本発明の実施例1に於ける検体性状判別装置の陰影領域検出部の一例を説明するブロック図である。 本発明の実施例1に於ける検体性状判別装置の映像解析による検体異常判別部の一例を説明するブロック図である。 本発明の実施例1に於ける検体性状が正常である場合の映像を説明する図である。 本発明の実施例1に於ける検体性状が部分的に異常である場合の映像を説明する図である。 本発明の実施例1に於ける検体性状が全体的に異常である場合の映像を説明する図である。 本発明の実施例1に於ける検体性状が正常である場合の濃淡の動きを説明する図である。 本発明の実施例1に於ける検体性状が部分的に異常である場合の濃淡の動きを説明する図である。 本発明の実施例1に於ける検体性状が全体的に異常である場合の濃淡の動きを説明する図である。 本発明の実施例1に於ける検体性状が正常である際の時系列学習データの一例を説明する図である。 本発明の実施例1に於ける検体性状が部分的に異常である際の時系列学習データの一例を説明する図である。 本発明の実施例1に於ける検体性状が全体的に異常である際の時系列学習データの一例を説明する図である。 本発明の実施例1に於ける検体性状判別装置のニューラルネットによる検体異常判別部の一例を説明するブロック図である。 本発明の実施例1に於ける検体性状判別装置の検体の振動と駆動時間の一例を説明する図である。 本発明の実施例2に於ける検体性状判別装置の検体性状判別部の一例を説明するブロック図である。 本発明の実施例2に於ける検体性状判別装置の領域抽出部の一例を説明するブロック図である。 本発明の実施例2に於ける検体性状判別装置のフレーム映像データを格納する記憶部を使用しない陰影領域検出部の一例を説明するブロック図である。 本発明の実施例2に於ける検体性状判別装置の映像斑検出部による検出方法の一例を説明する図である。 本発明の実施例2に於ける検体性状判別装置の映像斑検出後の領域映像の一例を説明する図である。
以下、本発明の実施の形態について図面に基づいて説明するが、本発明は必ずしもこれらの実施形態に限定されるものではない。なお、実施形態を説明する各図面において、同一の部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
本実施例では、検体性状の異常を透過光による映像の陰影にて計測する検体性状判別装置の例を、血液凝固の判別手法を例に挙げて説明する。
図1は、本発明の実施例1に於ける検体性状判別装置の構成の一例を説明するブロック図である。
本実施例における検体性状判別装置は、振動部10と、振動部で構成されるデバイスの制御を行なう機器制御部100と、検体性状判別部200と、判別結果を表示する表示部115とを備える。
機器制御部100は、撮像制御部102と、光源制御部109と、駆動制御部110と、システム制御部105とを備える。
撮像制御部102は、振動部10の一部である撮像部123(図2参照)から出力される撮像データ信号101を入力とし、例えば圧縮形式の撮像データをRGB信号等の非圧縮の映像信号104へと変換した後、取得した映像の輝度および階調に応じて露出および焦点調整等を行なう撮像制御信号103を出力する。システム制御部105は、撮像制御信号103を入力とし、検体を動かすモーター124への駆動制御信号107と、検体照明用の光源の明るさを調整する光源制御信号106と、システム状態信号108とを出力する。光源制御部109は、光源制御信号106を入力とし、例えば光源の明るさを変えるための光源用電圧信号111を出力する。駆動制御部110は、駆動制御信号107を入力とし、検体を動かすためのモーター124の制御を行なうモーター用電圧信号113および検体を掴むためのアーム用制御信号112を出力する。
光源120の制御は、光源制御信号106によって行われる。例えば、光量不足またはハレーションが起こる場合、撮像制御部102(図2参照)がカメラの絞り等による露光の調整を行なうが、制御可能な範囲で最大限の制御を行っても光量不足またはハレーションを解消できない場合に、光源制御信号106にて光源120が出力する光量の調整を行なえばよい。
図2は、本発明の実施例1に於ける検体性状判別装置の転倒運動を行なう機器構成の一例を説明する側面図およびブロック図である。
図2の装置は、光源120と、採血管121を掴むことのできるアーム122と、カラーカメラ、赤外線カメラまたは紫外線カメラ等の撮像部123と、モーター124とを備える。光源120と採血管121と撮像部123との位置関係は、シャフト130で固定されている。
光源120は、光源制御部109から出力された光源用電圧信号111によって制御される。モーター124およびアーム122は、それぞれ駆動制御部110から出力されたモーター用電圧信号113およびアーム用制御信号112によって制御される。撮像部123は、撮像制御部102から出力された撮像制御信号103によって制御され、撮像データ信号101を出力する。
図6Aは、本発明の実施例1に於ける検体性状判別装置の検体セット手法の一例を説明する斜視図である。
検体である血液が入った採血管121を掴むアーム122は、例えば図のように採血管121が正立した(すなわち、採血管121の管底が下になり、採血管121の長手方向が鉛直方向と略平行となる)状態で所定の位置まで搬送されて来た際に、軸を中心に回転するようにセットした後、採血管121を挟むことで固定すればよい。その後、アーム122が逆方向に回転して元の姿勢に戻ることで、採血管121は横に倒した(すなわち、採血管121の長手方向が水平方向と略平行となる)状態となる。図2等に示すように、この状態で検体性状の判別が行われる。
この際、採血管121を位置センサ133で計測し、採血管121を規定位置に止めた後にアーム122を回転させて採血管121を挟んでもよい。ここで、位置センサ133の代わりに撮像部123が採血管121の動きを撮影しながら停止位置を確認してもよい。また、図6Aでは複数本の採血管121を掴むアーム122の例を記載しているが、1本の採血管121をつかむアーム122を使用してもよい。
ここで、検体を自動でセットするアーム用制御信号112は、必ずしも必要ではなく、検体性状判別装置のオペレータ等が手動で採血管121をアーム122に取り付けてもよい。また、撮像部123が露出および焦点を自動調整する撮像制御信号103に対応していない場合には、予め固定値を手動で設定し、映像の明暗をシステム制御部105で算出し、好適な光量が出力されるように光源制御部109がキャリブレーションを行なえばよい。
図7Aは、本発明の実施例1に於ける検体性状判別装置の光源120による撮像時の弊害を低減するためのスリット装着例を説明する側面図および斜視図である。
採血管121にラベルが貼られている場合、貼られるラベルの枚数が多くなると透過光が弱まるため、光源120の出力も上げなければならない。ところが、図のように光源120を背面にして採血管121を撮影する場合、光源120の出力をあげると逆光のためハレーションを起こす。そこで、図のようにスリット134を介すことで、直接カメラに入る光を減らすことができる。また、図では光源120と採血管121の間にスリット134を設置しているが、スリット134を撮像部123から見て採血管121の前に設置してもよい。すなわち、光源120、採血管121、スリット134の順に配置してもよい。
図7Bは、本発明の実施例1に於ける検体性状判別装置の光源120による撮像時の弊害を低減するためのスリット134と光源120の設置例を説明する斜視図である。
採血管121に対する光量調整は、採血管121の印字またはラベル等の有無および量に依存する。そのため、採血管121が複数ある場合は図のように光源120を並列に並べて各光源120に適切な光源用電圧信号111を入力することで採血管121ごとに光量を調整できる。
図3は、本発明の実施例1に於ける検体性状判別装置の転倒運動の一例を説明する側面図である。
図3は、図2の構成の上部に相当し、光源120と採血管121とそれを掴んでいるアーム122とをシャフト130に固定して振り子状の転倒運動を行なう際の、採血管121とその中の検体である血液の動きを表している。
図3の左側は、採血管121が略水平(すなわち採血管121の長手方向と水平方向が略平行)ではあるが、管底側が少し低くなるように傾いた状態を示す。一方、図3の右側は、採血管121が略水平ではあるが、管底側が少し高くなるように傾いた状態を示す。図2に示すモーター124が光源120、採血管121および撮像部123を含む系全体に加える振動によって、図3の左側の状態と右側の状態とが交互に現れる。
図3の左側の状態では、採血管121の管底側が少し低くなっているため、検体(すなわち採血管121内を流動する血液)の深さは、管底側で深く、その反対側で浅くなる。一方、図3の右側の状態では、採血管121の管底側が少し高くなっているため、検体の深さは、管底側で浅く、その反対側で深くなる。
このように、加えられた振動によって、検体である血液の深さは、採血管121内の位置によって異なり、かつ、時間に応じて変化する。後述するように、検体が採血管121の壁面に固着していない固形物(例えば凝固またはフィブリン等)を含む場合、その固形物は流動する血液中を遊動し、その位置が変化する。
図12Aは、本発明の実施例1に於ける検体性状が正常である場合の映像を説明する図である。
図12Aの左側は、光源120を通した光が、採血管121内の検体(この例では右上がりの斜線によって示した血液)を通し、撮像部123に陰影が写し出される状況を示す側面図である。その際に撮影された映像の例を図12Aの右側に示す。この例は、採血管121が傾いているときに撮影されたものであり、血液の深さ(すなわち上下方向の厚さ、さらに言い換えると光源120から撮像部123に達するまでに光線が通過する距離のうち、血液の部分の長さ)の違いによって、明るさまたは色の濃淡(以下単に濃淡とも記載する)のグラデーションが表れる。
図12Bは、本発明の実施例1に於ける検体性状が部分的に異常である場合の映像を説明する図である。
この例において、部分的に異常な検体性状とは、採血管121に流動する正常な血液と凝固した血液の塊とが含まれている状態である。この場合、光源120を通した光が、採血管121内の検体を通し、撮像部123に写し出された陰影に、凝固した血液による濃度の異なる領域が現われる。このように、透過光によって検体異常のある領域が陰影として抽出できる。
図12Cは、本発明の実施例1に於ける検体性状が全体的に異常である場合の映像を説明する図である。
この例において、部分的に異常な検体性状とは、採血管121内の血液の全体が凝固して流動しない状態である。この場合、光源120を通した光が、採血管121内の検体を通し、撮像部123に写し出された陰影に、血液による陰影が極端に少ない領域と多い領域が現われる。このような凝固は、管底に付着していることも多く、また、右図のように採血管を横に倒しても凝固部分は形状を保ったままのことが多いため、凝固部分は明瞭な陰影として捉えることができる。
ここで、照射する光は、可視光でもよいが赤外光でもよい。特に近赤外域は、可視域に比べ、血中の透過率が高い。また、凝固はフィブリンが血小板とともに重合して生じるものであるため、近赤外域では凝固領域が薄い濃淡の影となって現れる。
また、可視域では映像の視認性を阻害する印字または手書きされたラベルも、塗料によっては近赤外域では吸収されないものも多。したがって、赤外光を照射すると、このようなラベル記載の印字は映像に現れないため外乱を減らすことができる。ただし、ラベルや採血管に印字されたすべての塗料が吸収されるわけではないため、これらの印字は弊害となる。また、印字が写らない場合でも、ラベルと採血管の接着面にできる斑による濃淡が、誤検出に繋がる場合がある。
図13Aは、本発明の実施例1に於ける検体性状が正常である場合の濃淡の動きを説明する図である。
例えば、図13Aの左側のように採血管121が振られることで血液面が揺れ、例えば採血管121内の傾きに応じて血液が管底側に偏在したり、管底の反対側に偏在したり、均一に存在したりするなど、血液の状態が変化する。それぞれの状態を撮影することによって、図13Aの右側のように、動きに応じた濃淡映像が得られる。撮像部123で観測される映像は、管底が持ち上がったときに撮影された濃淡映像137から、採血管121の動きに応じ、採血管121が水平な状態であるときに撮影された濃淡映像138を経て、管底が下がったときに撮影された濃淡映像139へと変化する。正常な血液の場合、いずれの状態においてもなだらかな輝度変化のグラデーション映像となる。
図13Bは、本発明の実施例1に於ける検体性状が部分的に異常である場合の濃淡の動きを説明する図である。
部分的な凝固がある場合、血液の濃淡によるグラデーション映像の中に、凝固の大きさとほぼ同等の陰影領域135が現れ、右図のように濃淡映像140、濃淡映像141、濃淡映像142と採血管121の動きに応じて変化する。このとき、凝固の陰影領域も、濃淡の変化と共に移動するため、凝固として判別できる。また、採血管121上の印字および採血管121に貼られたラベル上の印字による斑は、採血管121に対し動くことはないため凝固とは識別できる。
図13Cは、本発明の実施例1に於ける検体性状が全体的に異常である場合の濃淡の動きを説明する図である。
全体に凝固がある場合、血液による陰影が極端に少ない領域と多い領域とが生じるが、図13Cの右側のように濃淡映像143、濃淡映像144、濃淡映像145とほぼ変化がない。全体的に凝固している場合は、このように動かしても液面のない領域が現れるため、動かない固形の陰影映像136を凝固として観測できる。
このように、静止画では見分けが困難であった凝固も動画を解析することで、課題となる凝固を判別することが可能である。
図4は、本発明の実施例1に於ける検体性状判別装置の水平振動運動を行なう機器構成の一例を説明する側面図およびブロック図である。
図4の装置は、光源120と、採血管121を掴むことのできるアーム122と、カメラ等の撮像部123と、ミラー132と、水平振動器131とを備え、光源120と採血管121と撮像部123との位置関係がシャフト130で固定されている。光源120は、光源制御部109から出力された光源用電圧信号111によって制御される。モーター124およびアーム122は、それぞれ駆動制御部110から出力されたモーター用電圧信号113およびアーム用制御信号112によって制御される。撮像部123は、撮像制御部102から出力された撮像制御信号103によって制御され、撮像データ信号101を出力する。
本構成に於いて、撮像部123はミラー132を通して採血管121内の血液を計測する。ただし、このような構成は一例であり、図2に示したものと同様に、ミラーを介さずに採血管121内の血液を計測するように、撮像部123を採血管121の下に設置してもよい。あるいは、図2のシステムにおいて、図4と同様に、ミラーを介して採血管121内の血液を計測するように撮像部123を設置してもよい。
図5は、本発明の実施例1に於ける検体性状判別装置の水平振動運動の一例を説明する側面図である。
シャフト130に固定されている撮像部123、採血管121、光源120等は、水平振動器131によって左右に振られ、採血管121内の血液も揺らすことができる。振り子運動でなくても、血液を揺らすことができればどのような動きでもよい。
図9は、本発明の実施例1に於ける検体性状判別装置の検体性状判別部200の一例を説明するブロック図である。
図9に示す検体性状判別部200aは、図1の検体性状判別部200の一例であり、入出力信号は図1に記載されたものと同じである。検体性状判別部200aは、陰影領域検出部300と、検体異常判別部400と、セレクタ203とを備える。陰影領域検出部300は、映像信号104を入力信号とし、陰影領域信号201を出力する。検体異常判別部400は、陰影領域信号201から検体異常となる陰影領域の分布斑を検出し、異常判別信号202を出力する。セレクタ203は、システム状態信号108を入力とし、システム状態信号108が待機中であれば0を選択して出力し、システム状態信号108が作動中であれば異常判別信号202を選択して出力する。
図10は、本発明の実施例1に於ける検体性状判別装置の陰影領域検出部300の一例を説明するブロック図である。
陰影領域検出部300は、平滑化フィルタ301と、映像データ記憶部303と、フレーム間差分検出部305と、ダイナミックレンジ調整部307とを備える。平滑化フィルタ301は、映像信号104を入力信号とし、空間フィルタによって映像の平滑化を行いノイズを削除した平滑化映像信号302を出力する。映像データ記憶部303は、平滑化した映像データを格納する。フレーム間差分検出部305は、1フレーム遅延した遅延平滑化映像信号304と平滑化映像信号302とを入力信号とし、信号差分によって時間軸方向で平滑化と映像の動きおよび形状変化を検出し、フレーム間差分信号306を出力する。ダイナミックレンジ調整部307は、フレーム間差分信号306を入力とし、フレーム間差分信号のヒストグラムから、階調分布を調整し、陰影領域信号201を出力する。
図11は、本発明の実施例1に於ける検体性状判別装置の映像解析による検体異常判別部400の一例を説明するブロック図である。
図11に示す検体異常判別部400aは、図9の検体異常判別部400の一例であり、入出力信号は図1に記載されたものと同じである。検体異常判別部400aは、ヒストグラム取得部401と、階調斑検出部403とを備える。ヒストグラム取得部401は、陰影領域信号201を入力信号とし、ヒストグラム402を出力する。階調斑検出部403は、陰影領域信号201とヒストグラム402とを入力信号とし、異常判別信号202を出力とする。
ここで、ヒストグラム取得部401および階調斑検出部403の処理の一例を説明する。例えば、ヒストグラム取得部401は、複数のフレーム間の画素値(例えば輝度値)の差分値を画素ごとに計算し、その差分値の出現頻度を示すヒストグラムを生成してもよい。
例えば、図13Aの濃淡映像137と濃淡映像138との間で画素ごとに画素値の差分値を計算した場合、採血管121の中心付近では差分値が小さくなり、両端付近では差分値が大きくなる傾向がある。しかし、その差分値は、検体である血液の深さの差によるものであるため、比較的小さい値となる。このため、差分値の出現頻度のヒストグラムは、比較的低い差分値の範囲に偏る。階調斑検出部403は、このようなヒストグラムが得られた場合に、検体が正常であると判別してもよい。
これに対して、例えば、図13Bの濃淡映像140と濃淡映像141との間で画素ごとに画素値の差分値を計算した場合、上記の図13Aの場合と同様の差分値に加えて、採血管121の振動によって移動又は形状変化する陰影領域135に起因する差分値が表れる。例えば振動によって凝固が血液中を遊動することによって、図13Bに示すように陰影領域135が移動すれば、そのエッジ部分に比較的大きい差分値が表れる。また、例えば陰影領域135が小さい凝固の集合に起因する場合には、採血管121の振動によって陰影領域135の形状が変化する場合もあり、その場合にもエッジ部分に比較的大きい差分値が表れる。
このため、階調斑検出部403は、例えば、画素値の差分値の出現頻度のヒストグラムにおいて、所定の閾値(第1の閾値)より大きい差分値の出現頻度が所定の閾値(第2の閾値)より高い場合に、血液中を遊動する凝固等の固形物が存在すると判定してもよい。そのような出現頻度の分布が、図13Aの出現頻度の分布に重畳するようなヒストグラムが得られた場合、階調斑検出部403は、検体が、流動する血液と、その中を誘導する凝固等の固形物とを含む状態、すなわち、部分的に異常であると判別してもよい。
なお、陰影領域135が、採血管121に貼られたラベルまたはラベルに記載された(または採血管121に直接記載された)文字等に起因する場合、陰影領域135は振動によって移動も形状変化もしない。この場合、陰影領域135の部分の差分値は0またはそれに近い値となり、検体は異常と判別されない。
また、凝固が採血管121の管壁に固着して動かない場合にも、陰影領域135の移動及び形状変化がなく、ラベル等の場合と同様にその部分の差分値は0またはそれに近い値となる。そのような凝固は、採血管121から血液を取り出すときにノズルの詰まりの原因になりにくいため、そのような検体を異常と判別しなくてもよい。
また、例えば、図13Cの濃淡映像143と濃淡映像144との間で画素ごとに画素値の差分値を計算した場合、振動によって画素値が変化しないため、差分値は画像全体にわたって0またはそれに近い値となり、上記の図13Aの場合と同様の差分値は表れない。この場合、振動によって流動する血液の成分がなく、検体の全体が凝固しており、採血管121から血液を取り出すことができないため、階調斑検出部403は、検体の全体が異常であると判別してもよい。
図15は、本発明の実施例1に於ける検体性状判別装置のニューラルネットによる検体異常判別部400の一例を説明するブロック図である。
図15に示す検体異常判別部400bは、図9の検体異常判別部400の一例であり、入出力信号は図1に記載されたものと同じである。検体異常判別部400bは、データ変換部410と、状態判別部412とを備える。データ変換部410は、陰影領域信号201を入力信号とし、状態判別部412で使用するデータへと変換する。状態判別部412は、変換データ信号411を入力とする。
状態判別部412は、例えば2次元コンボリューションによるCNN(Convolutional Neural Network)を用いてもよく、SegNetまたはU-netのようなセグメンテーション手法を用いてもよい。この時、入力データはフレーム間差分データを変換したものであるため、時間軸情報を含む。また、状態判別部412は、RNN(Recurent Neural Network)を用いてもよく、LSTM(Long short-term Memory)を用いてもよい。
図14Aは、本発明の実施例1に於ける検体性状が正常である際の時系列学習データの一例を説明する図である。
図14Aの下のグラフは、検体映像を図14Aの上に示す採血管の(1)から(3)のラインに沿った輝度分布を時間方向に繋げたものである。正常な状態では、一定区間、すなわち、採血管の長さの区間は、なだらかな変化となる。
図14Bは、本発明の実施例1に於ける検体性状が部分的に異常である際の時系列学習データの一例を説明する図である。
図14Bの下のグラフは、検体映像を図14Bの上に示す採血管の(1)から(3)のラインに沿った輝度分布を時間方向に繋げたものである。部分的な異常がある状態では、一定区間、すなわち、採血管の長さの区間では、グラフに乱れが生じる。
図14Cは、本発明の実施例1に於ける検体性状が全体的に異常である際の時系列学習データの一例を説明する図である。
図14Cの下のグラフは、検体映像を図14Cの上に示す採血管の(1)から(3)のラインに沿った輝度分布を時間方向に繋げたものである。全体的な異常がある状態では、グラフに時間軸上の変化が殆どない。例えばLSTMではこれらのデータを学習することでニューラルネットが求まる。
なお、図14A~図14Cにおいて、1フレームから得られた輝度分布(例えばフレーム1のライン(1)~(3))だけでなく、複数のフレームから得られた輝度分布(例えばフレーム2のライン(1)’等)も時間方向に繋げた輝度分布が生成される。
また、図14A~図14Cの例では3本のラインが設定されているが、実際には2以上の任意の数のラインを設定してもよい。また、輝度を繋げた輝度分布を生成するために、ライン上のすべての画素の輝度を取得してもよいし、ライン上の画素から所定の間隔で選別した画素の輝度を取得してもよい。
また、図14A~図14Cの例ではそれぞれのフレームの輝度を繋げた輝度分布を生成しているが、複数フレーム間の画素の輝度の差分を繋げた分布を生成してもよい。その場合、図14Aのように正常な検体においては採血管121の長手方向の両端付近の差分値が大きく、採血管121の中央付近の差分値は小さくなる。図14Bのように部分的に異常な検体においては、図14Aの場合と同様の輝度分布に重畳して、凝固の部分に非常に大きい差分値が表れる。図14Cのように全体的に異常な検体においては、差分値はラインの全体にわたって小さい値となる。
また、図14A~図14Cの例におけるライン(1)~(3)は、方向がいずれも採血管121の長手方向に略平行であり、始点の位置が異なっている。このようなラインの設定は一例であり、例えば採血管121の長手方向に垂直であり、それぞれ始点の位置が異なる複数のラインなどが設定されてもよい。
ところで、凝固は、血球成分が自然沈降して管底に溜まり、生成されることがあるため、管壁に付着することも多い。このため、検体に泡が立たない程度に採血管121を振り、管壁から凝固を剥がす作業を行う必要がある。
図16は、本発明の実施例1に於ける検体性状判別装置の検体の振動と駆動時間の一例を説明する図である。
図16に示すグラフの通り、検体性状判別部で凝固を確認する前に、数回検体を早めに揺らした後、凝固検査を行なえばよい。
本実施例に於いて、図4の水平振動器を用いた場合は比較的に操作しやすいが、図2のような装置を実装した状態の転倒混和では、モーターへの負荷も含め早く動かすのは困難である。
図6Bは、本発明の実施例1に於ける検体性状判別装置の検査前工程の一例を説明する斜視図である。
具該的には、図6Bは、採血管を掴んでいるアーム122を揺らすことで転倒混和を行なうことで採血管の壁面に付着した凝固を剥がすための工程例を示している。ここで、転倒混和を行なっても壁面から剥がれない凝固は、血液検査時の血液抽出の際にも、壁面に付着したままでノズルに詰まることは殆どない。
ここで、本実施例の構成は、検体性状判別部はLSIまたはFPGAで実装されてもよく、CPUまたはGPU等のプログラムにより実装されてもよい。また、本実施例の構成では、透過光の光路長が短くなるように、検体の下方に撮像部が設置され、映像は下方から撮影されているが、側面から撮影されてもよいし、上部から撮影されてもよい。
また、本実施例の検体性状判別の例として、血液中の血液凝固の判別にて説明したが、例えば、血清または血漿中のフィブリンの判別でもよい。
以上により、本実施例によれば、検体を透過する映像において局所的に現われる濃淡の動きを観測することで、採血管の印字またはそのラベルの印字領域の光吸収による外乱を除くことができ、例えば血中の凝固等、好適に検体性状を判別する手法を提供することができる。
実施例1では、検体を透過する映像において局所的に現われる濃淡の動きを観測することで、採血管の印字またはそのラベルの印字領域の光吸収による外乱を除くことができ、例えば血中の凝固等、好適に検体性状を判別する手法を提供する生体情報検出装置を説明した。実施例2では、本発明に係る実施例1に於いて、転倒混和の駆動部のみ使用した構成にて説明する。以下に説明する相違点を除き、実施例2の検体性状判別装置の各部は、実施例1の同一の符号を付された各部と同一の機能を有するため、それらの説明は省略する。
本実施例における検体性状判別装置は、図1に示した振動部10に代えて振動部10cを備え、振動部を構成するデバイスの制御を行なう機器制御部100に代えて機器制御部100bを備え、検体性状判別部200に代えて検体性状判別部200bを備え、判別結果を表示する表示部115を備える。
図8Aは、本発明の実施例2に於ける検体性状判別装置の転倒運動を行なう機器構成の一例を説明する側面図およびブロック図である。
図8Aの装置は、光源120と、採血管121を掴むことのできるアーム122と、カラーカメラ、赤外線カメラまたは紫外線カメラ等の撮像部123と、アーム122を駆動するモーター(図示省略)とを備える。光源120と採血管121と撮像部123との位置関係は、シャフト130で固定されている。
光源120は、光源制御部109から出力された光源用電圧信号111によって制御される。アーム122は、駆動制御部110bから出力されたアーム用制御信号112によって制御される。撮像部123は、撮像制御部102から出力された撮像制御信号103によって制御され、撮像データ信号101を出力する。
図8Bは、本発明の実施例2に於ける検体性状判別装置の転倒運動の一例を説明する側面図である。
図8Bは、図8Aの構成の上部に相当し、光源120と採血管121とそれを掴んでいるアーム122とを示す。この例において、アーム122はシャフト130に回動可能に取り付けられ、アーム122を振り子状に転倒運動したときの、採血管と血液の動きを表している。図2または図4の構成とは異なり、本構成では撮像部123と光源120との間で、採血管121が相対的に動くため、映像の明るさおよび被写体となる採血管121の大きさが変わる。そこで、映像から対象領域を固定できないため、距離または被写体の大きさに応じた映像の補正が必要となる。
図17は、本発明の実施例2に於ける検体性状判別装置の検体性状判別部200bの一例を説明するブロック図である。
検体性状判別部200bは、領域抽出部250と、陰影領域検出部300と、検体異常判別部400と、セレクタ203とを備える。領域抽出部250は、映像信号104と駆動制御信号107を入力信号とし、対象映像信号211を出力する。陰影領域検出部300は、対象映像信号211を入力信号とし、陰影領域信号201を出力する。検体異常判別部400は、陰影領域信号201から検体異常となる陰影領域の分布斑を検出し、異常判別信号202を出力する。セレクタ203は、システム状態信号108を入力とし、システム状態信号108が待機中であれば0を選択して出力し、システム状態信号108が作動中であれば異常判別信号202を選択して出力する。
図18は、本発明の実施例2に於ける検体性状判別装置の領域抽出部250の一例を説明するブロック図である。
領域抽出部250は、エッジ検出部251と、パラメータ生成部256と、アフィン変換部253と、対象判別部255とを備える。エッジ検出部251は、映像信号104を入力信号とし、採血管の輪郭を算出し、エッジ信号252を出力する。パラメータ生成部256は、駆動制御信号107を入力信号とし、アームの状態に応じて領域のパラメータを算出する領域パラメータ信号257を出力する。アフィン変換部253は、映像信号104とエッジ信号252と、領域パラメータ信号257とを入力信号とし、調整映像信号254を出力する。対象判別部255は、閾値パラメータと調整映像信号254とを入力信号とし、例えば輝度閾値にて背景と対象映像を切り分ける。
図19は、本発明の実施例2に於ける検体性状判別装置のフレーム映像データを格納する記憶部を使用しない陰影領域検出部300bの一例を説明するブロック図である。
陰影領域検出部300bは、平滑化フィルタ301と、ヒストグラム作成部310と、ダイナミックレンジ調整部312と、映像斑検出部314とを備える。平滑化フィルタ301は、映像信号104を入力信号とし、空間フィルタによって映像の平滑化を行い、ノイズを削除した平滑化映像信号302を出力する。ヒストグラム作成部310は、平滑化映像信号302からヒストグラム311を作成する。ダイナミックレンジ調整部312は、ヒストグラム311と平滑化映像信号302とを入力信号とし、映像のダイナミックレンジを調整後のダイナミックレンジ調整信号313を出力する。映像斑検出部314は、ダイナミックレンジ調整信号313を入力信号とし、陰影領域信号201を出力する。映像斑検出部314は、フーリエ変換によって得られた周波数(空間周波数)の高低に基づいて分類すればよく、分散値によって分類してもよい。
図20Aは、本発明の実施例2に於ける検体性状判別装置の映像斑検出部314による検出方法の一例を説明する図である。
具体的には、図20Aは、撮像部123によって撮像された映像に対し、平滑化、ダイナミックレンジ等の調整を施した映像である。矩形146は対象画素を中心とするコンボリューションカーネルである。映像斑検出部314は、矩形146の範囲でフーリエ変換を行うか、または分散値を求めればよい。
図20Bは、本発明の実施例2に於ける検体性状判別装置の映像斑検出後の領域映像の一例を説明する図である。
具体的には、図20Bは、矩形146が対象画素を中心とするコンボリューションカーネルであり、矩形の範囲でフーリエ変換または分散値の計算をおこない、ばらつきの度合いを、例えば周波数の高低または分散値の大小を閾値判定することで二値化したものである。
この例では、2つ領域に分類されているが、3以上の領域に分類されてもよいし、例えば周波数の高低または分散値の大小が連続値で表示されてもよい。
また、採血管121に貼付されたラベルにバーコードが印字されていることも多く、可視域にて撮像する際にはモアレが発生する。対象が動く際は、モアレも動きに応じて変化するため、ばらつきを検出する妨げとなる。そこで、映像斑検出部314は、例えば、ばらつきの度合いを求める前に一定輝度以下の暗部領域を除いた後、上記の矩形の範囲で平均輝度に置き換え、平均フィルタにて平滑化した映像を用いてもよい。
以上により、本実施例によれば、装置の駆動部を最小限に抑えることでコストを削減し、好適に検体性状を判別する手法を提供することができる。
上記の本発明の実施形態は、次のような例を含んでもよい。
(1)検体を格納する容器(例えば採血管121)に振動を加える振動部(例えばモーター124、水平振動器131、または、図8Aのアーム122を駆動するモーター)と、前記検体を照射する紫外光、赤外光及び可視光の少なくともいずれかの光源(例えば光源120)と、前記光源から照射され、前記検体を透過した光を撮影する撮像部(例えば撮像部123)と、前記撮像部が撮影した1の画像又はそれぞれ異なる時刻における複数の画像(例えば濃淡映像137~145の少なくともいずれか)を取得し、取得した画像の階調分布に基づいて陰影領域を検出する陰影領域検出部(例えば陰影領域検出部300または300b)と、前記検出した陰影領域の動き及び形状変化の少なくとも一方に基づいて前記検体内の固形物(例えば血液中の凝固またはフィブリン)を判別する検体異常判別部(例えば検体異常判別部400、400aまたは400b)と、を有することを特徴とする検体性状判別装置。
これによって、採血管の印字またはそのラベルの印字領域の光吸収による外乱を除いて、例えば血中内の凝固の有無といった検体性状の有無を好適に判別することができる。
(2)上記(1)において、陰影領域検出部は、複数の画像を取得し、画像間の画素値の差分の階調分布に基づいて前記陰影領域を検出する(例えば図10に示す陰影領域検出部300の処理)。
これによって、適切に陰影領域を検出して、それに基づいて検体性状を判別することができる。
(3)上記(1)において、陰影領域検出部は、1の画像の画素値の空間周波数又は分散に基づいて陰影領域を検出する(例えば図10に示す陰影領域検出部300bの処理)。
これによって、適切に陰影領域を検出して、それに基づいて検体性状を判別することができる。
(4)上記(1)において、光源、容器及び撮像部は、同一の系に固定され、振動部は、系の全体に振動を加える(例えば図2~図5の構成)。
これによって、撮像部が撮影した画像中の検体の大きさおよび形状が振動の影響を受けないため、画像のデータに基づいて検体性状を判別するための処理が容易になる。
(5)上記(1)において、陰影領域検出部は、容器に少なくとも所定の振動(例えば図16の転倒混和の振動)が加えられた後に、さらに容器に振動(例えば図16の検体性状判別の振動)が加えられているときに撮像部によって撮影された映像データに基づいて陰影領域を検出する。
これによって、容器の壁面に付着しているが剥がれやすい凝固等が剥がれて検出しやすくなる。
(6)上記(1)において、検体異常判別部は、あらかじめ固形物を含む検体を撮影した画像及び固形物を含まない検体を撮影した画像に基づいて学習した弁別器(例えば状態判別部412)を用いて前記固形物を判別する。
これによって、適切に検体の性状を判別することができる。
(7)上記(6)において、弁別器は、画像上の複数のライン(例えば図14A~図14Cのライン(1)~(3))上の画素値を接続した画素値の列に基づいて固形物を判別する。
これによって、2次元の画像の特徴に基づいて適切に検体の性状を判別することができる。
(8)上記(7)において、弁別器は、複数の画像(例えば図14A~図14Cのフレーム1、2)から取得された画素値の列を接続した画素値の列に基づいて固形物を判別する。
これによって、2次元の画像の時間に応じた変化を含む特徴に基づいて適切に検体の性状を判別することができる。
(9)上記(1)において、検体異常判別部(例えば検体異常判別部400aのヒストグラム取得部401および階調斑検出部403)は、複数の画像の画素値の差分値の出現頻度に基づいて、陰影領域の動き及び形状変化の少なくとも一方を検出する。
これによって、適切に検体の性状を判別することができる。
(10)上記(9)において、検体異常判別部は、複数の画像の画素値の差分値のうち、所定の第1の閾値を超える差分値の出現頻度が、所定の第2の閾値を超える場合に、陰影領域の動き及び形状変化の少なくとも一方を検出する。
これによって、適切に検体の性状を判別することができる。
(11)上記(1)において、容器の振動によって、容器と撮像部との位置関係(例えば図8Aに示す採血管121と撮像部123との位置関係)が変化し、位置関係の変化に起因する前記画像における前記容器の形状の変化を吸収するように前記画像を変換(例えばアフィン変換)する領域抽出部(例えば領域抽出部250)をさらに有し、陰影領域検出部は、領域抽出部によって変換された画像に基づいて陰影領域を検出する。
これによって、光源および撮像部を振動させる必要がなくなるため、駆動部等の機構が簡素化され、低コストで好適に検体性状を判別することができる。
(12)上記(1)において、光源から前記容器を通過せずに前記撮像部に到達する光を遮断するスリット(例えばスリット134)をさらに有する。
これによって、不要な光によるハレーションの発生等が防止され、検体の性状を適切に判別することができる。
(13)上記(12)において、スリットは、容器と撮像部との間に設けられる。
これによって、光源からの光をより有効に利用することができる。
(14)上記(1)において、検体異常判別部は、陰影領域の動き及び形状変化の少なくとも一方に基づいて、検体が、振動部によって加えられた振動に応じて液体内を遊動する固形物を含む場合に、検体の一部が異常であると判別(例えば図13Bに基づく判別)し、検体の全体が固形物である場合に、検体の全体が異常であると判別(例えば図13Cに基づく判別)する。
これによって、検体の性状を適切に判別することができる。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明のより良い理解のために詳細に説明したのであり、必ずしも説明の全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることが可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によってハードウェアで実現してもよい。また、上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによってソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、不揮発性半導体メモリ、ハードディスクドライブ、SSD(Solid State Drive)等の記憶デバイス、または、ICカード、SDカード、DVD等の計算機読み取り可能な非一時的データ記憶媒体に格納することができる。
また、制御線及び情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線及び情報線を示しているとは限らない。実際にはほとんど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
101 撮像データ信号
103 撮像制御信号
104 映像信号
106 光源制御信号
107 駆動制御信号
108 システム状態信号
111 光源用電圧信号
112 アーム用制御信号
113 モーター用電圧信号
114 異常検出信号
135 陰影領域
136 固形の陰影領域
201 陰影領域信号
202 異常判別信号
203 セレクタ
210 対象映像信号
211 対象映像信号
252 エッジ信号
254 調整映像信号
257 領域パラメータ信号
258 閾値パラメータ
302 平滑化映像信号
304 遅延平滑化映像信号
306 フレーム間差分信号
311 ヒストグラム
313 ダイナミックレンジ調整信号
402 ヒストグラム
411 変換データ信号

Claims (15)

  1. 検体を格納する容器に振動を加える振動部と、
    前記検体を照射する紫外光、赤外光及び可視光の少なくともいずれかの光源と、
    前記光源から照射され、前記検体を透過した光を撮影する撮像部と、
    前記撮像部が撮影した1の画像又はそれぞれ異なる時刻における複数の画像を取得し、取得した画像の階調分布に基づいて陰影領域を検出する陰影領域検出部と、
    前記検出した陰影領域の動き及び形状変化の少なくとも一方に基づいて前記検体内の固形物を判別する検体異常判別部と、を有することを特徴とする検体性状判別装置。
  2. 請求項1に記載の検体性状判別装置であって、
    前記陰影領域検出部は、前記複数の画像を取得し、前記画像間の画素値の差分の階調分布に基づいて前記陰影領域を検出することを特徴とする検体性状判別装置。
  3. 請求項1に記載の検体性状判別装置であって、
    前記陰影領域検出部は、前記1の画像の画素値の空間周波数又は分散に基づいて前記陰影領域を検出することを特徴とする検体性状判別装置。
  4. 請求項1に記載の検体性状判別装置であって、
    前記光源、前記容器及び前記撮像部は、同一の系に固定され、
    前記振動部は、前記系の全体に振動を加えることを特徴とする検体性状判別装置。
  5. 請求項1に記載の検体性状判別装置であって、
    前記陰影領域検出部は、前記容器に少なくとも所定の振動が加えられた後に、さらに前記容器に振動が加えられているときに前記撮像部によって撮影された映像データに基づいて前記陰影領域を検出することを特徴とする検体性状判別装置。
  6. 請求項1に記載の検体性状判別装置であって、
    前記検体異常判別部は、あらかじめ固形物を含む検体を撮影した画像及び固形物を含まない検体を撮影した画像に基づいて学習した弁別器を用いて前記固形物を判別することを特徴とする検体性状判別装置。
  7. 請求項6に記載の検体性状判別装置であって、
    前記弁別器は、前記画像上の複数のライン上の画素値を接続した画素値の列に基づいて前記固形物を判別することを特徴とする検体性状判別装置。
  8. 請求項7に記載の検体性状判別装置であって、
    前記弁別器は、前記複数の画像から取得された前記画素値の列を接続した画素値の列に基づいて前記固形物を判別することを特徴とする検体性状判別装置。
  9. 請求項1に記載の検体性状判別装置であって、
    前記検体異常判別部は、前記複数の画像の画素値の差分値の出現頻度に基づいて、前記陰影領域の動き及び形状変化の少なくとも一方を検出することを特徴とする検体性状判別装置。
  10. 請求項9に記載の検体性状判別装置であって、
    前記検体異常判別部は、前記複数の画像の画素値の差分値のうち、所定の第1の閾値を超える差分値の出現頻度が、所定の第2の閾値を超える場合に、前記陰影領域の動き及び形状変化の少なくとも一方を検出することを特徴とする検体性状判別装置。
  11. 請求項1に記載の検体性状判別装置であって、
    前記容器の振動によって、前記容器と前記撮像部との位置関係が変化し、
    前記位置関係の変化に起因する前記画像における前記容器の形状の変化を吸収するように前記画像を変換する領域抽出部をさらに有し、
    前記陰影領域検出部は、前記領域抽出部によって変換された画像に基づいて前記陰影領域を検出することを特徴とする検体性状判別装置。
  12. 請求項1に記載の検体性状判別装置であって、
    前記光源から前記容器を通過せずに前記撮像部に到達する光を遮断するスリットをさらに有することを特徴とする検体性状判別装置。
  13. 請求項12に記載の検体性状判別装置であって、
    前記スリットは、前記容器と前記撮像部との間に設けられることを特徴とする検体性状判別装置。
  14. 請求項1に記載の検体性状判別装置であって、
    前記検体異常判別部は、前記陰影領域の動き及び形状変化の少なくとも一方に基づいて、前記検体が、前記振動部によって加えられた振動に応じて液体内を遊動する固形物を含む場合に、前記検体の一部が異常であると判別し、前記検体の全体が固形物である場合に、前記検体の全体が異常であると判別することを特徴とする検体性状判別装置。
  15. 振動部と、光源と、撮像部と、陰影領域検出部と、検体異常判別部と、を有する検体性状判別装置による検体性状判別方法であって、
    前記振動部は、検体を格納する容器に振動を加え、
    前記光源は、紫外光、赤外光及び可視光の少なくともいずれかによって前記検体を照射し、
    前記撮像部は、前記光源から照射され、前記検体を透過した光を撮影し、
    前記陰影領域検出部は、前記撮像部が撮影した1又は複数の画像を取得し、取得した画像の階調分布に基づいて陰影領域を検出し、
    前記検体異常判別部は、前記検出した陰影領域の動き及び形状変化の少なくとも一方に基づいて前記検体内の固形物を判別することを特徴とする検体性状判別方法。
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