JP2022016115A - トルクセンサ及びステアリング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】検出精度の低下を抑制でき且つ回転部材に固定する時にマグネットに応力が生じることを抑制できるトルクセンサを提供すること。【解決手段】トルクセンサ1において、スリーブ(第1スリーブ21)は、第1回転部材(入力軸82a)に取り付けられる。マグネット25は、スリーブに取り付けられる。スリーブの小径部(第1小径部211)は、円筒状であって、第1回転部材に接する。大径部(第1大径部215)は、小径部よりも大きな円筒状であって、小径部に対して軸方向にずれた位置にある。第1フランジ部213は、軸方向に対して直交する板状であって、小径部と大径部との間にある。肩部214は、円弧を描く外周面を有し、第1フランジ部213と大径部とを繋ぐ。マグネット25は、接着剤27によって大径部の外周面に取り付けられる。接着剤27の全ては、肩部214よりも大径部側にある。【選択図】図3

Description

本発明は、トルクセンサ及びステアリング装置に関する。
車両に搭載される電動パワーステアリング装置は、操舵トルクを検出するためのトルクセンサを備えている。トルクセンサは、トーションバーを介して連結された入力軸及び出力軸の相対回転に応じて、出力を変化させる。ECU(Electronic Control Unit)がトルクセンサから得た情報に基づきモータを制御し、モータで生じるトルクが操舵を補助する。例えば特許文献1には、トルクセンサの一例が記載されている。特許文献1のトルクセンサにおいては、マグネットがスリーブを介してステアリングシャフトに取り付けられている。スリーブが、ステアリングシャフトに圧入される小径部と、マグネットが接着剤によって固定される大径部と、を備えている。これにより、スリーブがステアリングシャフトに圧入される時、マグネットを保持する大径部の変形が抑制される。その結果、マグネットとヨークとの間の距離が設計値からずれにくくなることによって、トルクセンサの検出精度の低下が抑制される。
国際公開第2019/059230号
ところで、スリーブをステアリングシャフトに圧入する時、マグネットに応力が生じることがある。マグネットに応力が生じると、マグネットの磁気特性が変化するため、出荷規格を満たさないマグネットが製造される可能性がある。このため、ステアリング装置の製造において、歩留まりが低下する。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであって、検出精度の低下を抑制でき且つ回転部材に固定する時にマグネットに応力が生じることを抑制できるトルクセンサを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本開示の一態様のトルクセンサは、第1回転部材に取り付けられる環状のスリーブと、前記スリーブに取り付けられる環状のマグネットと、前記第1回転部材に対して回転する第2回転部材に取り付けられ、且つ前記マグネットに面するヨークと、を備え、前記スリーブは、円筒状であって、前記第1回転部材に接する小径部と、前記小径部の外径よりも大きな外径を有する円筒状であって、前記小径部に対して前記第1回転部材の回転軸と平行な軸方向にずれた位置にある大径部と、前記軸方向に対して直交する板状であって、前記小径部と前記大径部との間にある第1フランジ部と、前記回転軸を含む断面において円弧を描く外周面を有し、前記第1フランジ部と前記大径部とを繋ぐ肩部と、を備え、前記マグネットは、接着剤によって前記大径部の外周面に取り付けられ、前記接着剤の全ては、前記肩部よりも前記大径部側にある。
これにより、第1スリーブが第1回転部材に圧入される時、マグネットを保持する大径部の変形が抑制される。このため、マグネットとヨークとの間の距離が設計値からずれにくくなる。したがって、トルクセンサは、検出精度の低下を抑制できる。また、スリーブは、第1回転部材に圧入されることによって固定される。マグネットが接着剤によって大径部に固定された後、小径部が第1回転部材の外周面に圧入される。圧入時には、第1フランジ部が径方向外側に移動するように変形する。その結果、マグネットと肩部との間に接着剤が配置されている場合、スリーブに保持されたマグネットに応力が生じることがある。マグネットに大きな力が生じた場合、マグネットの磁気特性が変化し、出荷規格を満たさないマグネットが製造される可能性がある。これに対して、本開示のトルクセンサにおいては、マグネットと肩部との間に接着剤が配置されない。すなわち、マグネットと肩部との間に隙間がある。これにより、小径部が第1回転部材に圧入される時に肩部が径方向外側に移動したとしても、肩部からマグネットに力が伝達されない。その結果、スリーブに保持されたマグネットに生じる応力が低減される。このため、応力によって引き起こされるマグネットの磁気特性の変化が抑制されるため、出荷規格を満たさないマグネットが製造される可能性が減少する。さらに、スリーブが第1回転部材に組み立てられた後(ステアリング装置の使用時)において、スリーブに変形が生じた場合でも、肩部からマグネットに力が伝達されない。このため、トルクセンサは、第1回転部材に組み立てられた後にマグネットに応力が生じることを抑制できる。
トルクセンサの望ましい態様として、前記大径部は、前記軸方向に延びる溝を外周面に備え、前記マグネットは、前記溝に嵌まる凸部を内周面に備える。
これにより、本開示のトルクセンサは、溝と凸部との嵌合によって、マグネットのスリーブに対する回転をより抑制することができる。また、本開示のトルクセンサは、マグネットをスリーブに取り付ける時のマグネットの周方向の位置決めを容易にすることができる。
トルクセンサの望ましい態様として、前記スリーブは、前記軸方向に対して直交する板状であって、前記大径部に対して前記小径部とは反対側にある第2フランジ部を備え、前記マグネットは、前記第2フランジ部に接する端面に凹部を備え、前記回転軸を中心とした円周に沿う周方向における前記凸部の位置は、前記周方向における前記凹部の位置に対してずれている。
マグネットをスリーブに取り付ける時、大径部の外周面には予め接着剤が塗布される。このため、マグネットを大径部に嵌める時に、凸部が接着剤を押し出す可能性がある。一方、マグネットの端面には、マグネットの製造工程においてマグネットを成形型から取り出す時に、凹部が形成される。仮に凹部の周方向の位置が凸部の周方向の位置と同じである場合、凸部に押し出された接着剤が、凹部に達しやすい。凹部に多量の接着剤が流入した場合、マグネットの端面と第2フランジ部との間から接着剤が漏れる可能性がある。これに対して、本開示のトルクセンサにおいては、周方向において凸部が凹部対してずれている。これにより、マグネットを大径部に嵌める時に、凸部に押し出された接着剤が、凹部に流入しにくくなる。したがって、本開示のトルクセンサは、マグネットをスリーブに固定するための接着剤の漏洩を抑制できる。
トルクセンサの望ましい態様として、前記大径部は、前記軸方向に延びる凸部を外周面に備え、前記マグネットは、前記凸部に嵌まる溝を内周面に備える。
これにより、本開示のトルクセンサは、凸部と溝の嵌合によって、マグネットのスリーブに対する回転をより抑制することができる。また、本開示のトルクセンサは、マグネットをスリーブに取り付ける時のマグネットの周方向の位置決めを容易にすることができる。
トルクセンサの望ましい態様として、前記スリーブは、前記軸方向に対して直交する板状であって、前記大径部に対して前記小径部とは反対側にある第2フランジ部を備え、前記マグネットは、前記第2フランジ部に接する端面に凹部を備え、前記回転軸を中心とした円周に沿う周方向における前記溝の位置は、前記周方向における前記凹部の位置に対してずれている。
マグネットをスリーブに取り付ける時、大径部の外周面には予め接着剤が塗布される。このため、マグネットを大径部に嵌める時に、大径部の凸部が接着剤を押し出す可能性がある。仮に凹部の周方向の位置が大径部の凸部の周方向の位置と同じである場合、凸部に押し出された接着剤が、凹部に達しやすい。凹部に多量の接着剤が流入した場合、マグネットの端面と第2フランジ部との間から接着剤が漏れる可能性がある。これに対して、本開示のトルクセンサにおいては、周方向において大径部の凸部が凹部対してずれている。これにより、マグネットを大径部に嵌める時に、凸部に押し出された接着剤が、凹部に流入しにくくなる。したがって、本開示のトルクセンサは、マグネットをスリーブに固定するための接着剤の漏洩を抑制できる。
本開示の一態様に係るステアリング装置は、上記のトルクセンサを備える。
これにより、本開示のステアリング装置は、電動モータが生成する補助操舵トルクの精度の低下を抑制できる。本開示のステアリング装置は、適切に操舵を補助することができる。さらに、本開示のステアリング装置は、製造工程における歩留まりを向上させることができる。
本開示のトルクセンサは、検出精度の低下を抑制でき且つ回転部材に固定する時にマグネットに応力が生じることを抑制できる。
図1は、本実施形態のステアリング装置の模式図である。 図2は、本実施形態のステアリング装置の斜視図である。 図3は、本実施形態のステアリング装置の分解斜視図である。 図4は、本実施形態のステアリング装置の断面図である。 図5は、図4の一部の拡大図である。 図6は、図4とは異なる平面で本実施形態のステアリング装置を切った断面図である。 図7は、図6の一部の拡大図である。 図8は、本実施形態の第1スリーブの周辺の断面図である。 図9は、本実施形態のマグネット及びヨーク等を示す分解斜視図である。 図10は、本実施形態の第1スリーブ及びマグネットの分解斜視図である。 図11は、本実施形態の第1スリーブ及びマグネットの正面図である。 図12は、本実施形態のマグネットを第1スリーブに固定する工程を示す模式図である。 図13は、本実施形態のマグネットを第1スリーブに固定する工程を示す模式図である。
以下、本発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、下記の発明を実施するための形態(以下、実施形態という)により本発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、下記実施形態で開示した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。
(実施形態)
図1は、本実施形態のステアリング装置の模式図である。図2は、本実施形態のステアリング装置の斜視図である。図3は、本実施形態のステアリング装置の分解斜視図である。図4は、本実施形態のステアリング装置の断面図である。
図1に示すように、ステアリング装置80は、操作者から与えられる力が伝達する順に、ステアリングホイール81と、ステアリングシャフト82と、操舵力アシスト機構83と、ユニバーサルジョイント84と、中間シャフト85と、ユニバーサルジョイント86と、を備えピニオンシャフト87に接合されている。以下の説明においては、ステアリング装置80が搭載された車両における前方は単に前方と記載され、車両における後方は単に後方と記載される。また、ステアリング装置80は、図3に示すように、ギアボックス920と、中間プレート10と、コラムハウジング820と、を備える。ギアボックス920が車両に取り付けられており、コラムハウジング820が中間プレート10を介してギアボックス920に固定されている。
図1及び図4に示すように、ステアリングシャフト82は、入力軸82aと、出力軸82bと、トーションバー82cと、を備える。入力軸82aは、図4に示すコラムハウジング820に軸受を介して支持されている。入力軸82aは、コラムハウジング820に対して回転できる。入力軸82aの一端は、ステアリングホイール81に連結されている。入力軸82aの他端は、トーションバー82cに連結されている。トーションバー82cは、入力軸82aの中心に設けられた穴に嵌まっており、ピンを介して入力軸82aに固定されている。以下の説明において、入力軸82aの回転軸Zと平行な方向は、軸方向と記載される。回転軸Zに対して直交し且つ回転軸Zを通る直線と平行な方向は、径方向と記載される。回転軸Zを中心とした円周に沿う方向は、周方向と記載される。
図4に示すように、出力軸82bは、軸受71を介して中間プレート10に支持され、且つ軸受72を介してギアボックス920に支持されている。例えば、軸受71は中間プレート10に圧入されており、軸受72はギアボックス920に圧入されている。出力軸82bは、中間プレート10及びギアボックス920に対して回転できる。出力軸82bの一端は、トーションバー82cに連結されている。出力軸82bの他端は、ユニバーサルジョイント84に連結されている。トーションバー82cは、出力軸82bの中心に設けられた穴に圧入されることで出力軸82bに固定されている。
また、入力軸82aの前方端部は、出力軸82bの内側に位置する。入力軸82aの外周面及び出力軸82bの内周面の一方に設けられた凸部が他方に設けられた凹部に嵌まっている。凸部と凹部との間には周方向の隙間が設けられている。これにより、トーションバー82cが連結部材として機能しなくなった場合でも、入力軸82aと出力軸82bとの間でトルクが伝達される。
図1に示すように、中間シャフト85は、ユニバーサルジョイント84とユニバーサルジョイント86とを連結している。中間シャフト85の一方の端部がユニバーサルジョイント84に連結され、他方の端部がユニバーサルジョイント86に連結される。ピニオンシャフト87の一方の端部がユニバーサルジョイント86に連結され、ピニオンシャフト87の他方の端部がステアリングギヤ88に連結される。ユニバーサルジョイント84及びユニバーサルジョイント86は、例えばカルダンジョイントである。ステアリングシャフト82の回転が中間シャフト85を介してピニオンシャフト87に伝わる。すなわち、中間シャフト85はステアリングシャフト82に伴って回転する。
図1に示すように、ステアリングギヤ88は、ピニオン88aと、ラック88bとを備える。ピニオン88aは、ピニオンシャフト87に連結される。ラック88bは、ピニオン88aに噛み合う。ステアリングギヤ88は、ピニオン88aに伝達された回転運動をラック88bで直進運動に変換する。ラック88bは、タイロッド89に連結される。ラック88bが移動することで車輪の角度が変化する。
図1に示すように、操舵力アシスト機構83は、減速装置92と、電動モータ93とを備える。減速装置92は、例えばウォーム減速装置であって、図3及び図4に示すようにギアボックス920と、ウォームホイール921と、ウォーム922と、を備える。電動モータ93で生じたトルクは、ウォーム922を介してウォームホイール921に伝達され、ウォームホイール921を回転させる。ウォーム922及びウォームホイール921は、電動モータ93で生じたトルクを増加させる。ウォームホイール921は、出力軸82bに固定されている。例えば、ウォームホイール921が出力軸82bに圧入されている。このため、減速装置92は、出力軸82bに補助操舵トルクを与える。ステアリング装置80はコラムアシスト方式の電動パワーステアリング装置である。
図1に示すように、ステアリング装置80は、ECU(Electronic Control Unit)90と、トルクセンサ1と、車速センサ95と、を備える。電動モータ93、トルクセンサ1及び車速センサ95は、ECU90と電気的に接続される。トルクセンサ1は、入力軸82aに伝達された操舵トルクをCAN(Controller Area Network)通信によりECU90に出力する。車速センサ95は、ステアリング装置80が搭載される車体の走行速度(車速)を検出する。車速センサ95は、車体に備えられ、車速をCAN通信によりECU90に出力する。
ECU90は、電動モータ93の動作を制御する。ECU90は、トルクセンサ1及び車速センサ95のそれぞれから信号を取得する。ECU90には、イグニッションスイッチ98がオンの状態で、電源装置99(例えば車載のバッテリ)から電力が供給される。ECU90は、操舵トルク及び車速に基づいて補助操舵指令値を算出する。ECU90は、補助操舵指令値に基づいて電動モータ93へ供給する電力値を調節する。ECU90は、電動モータ93の誘起電圧の情報又は電動モータ93に設けられたレゾルバ等から出力される情報を取得する。ECU90が電動モータ93を制御することで、ステアリングホイール81の操作に要する力が小さくなる。
図5は、図4の一部の拡大図である。図6は、図4とは異なる平面で本実施形態のステアリング装置を切った断面図である。図7は、図6の一部の拡大図である。図8は、本実施形態の第1スリーブの周辺の断面図である。図9は、本実施形態のマグネット及びヨーク等を示す分解斜視図である。図10は、本実施形態の第1スリーブ及びマグネットの分解斜視図である。図11は、本実施形態の第1スリーブ及びマグネットの正面図である。
図4に示すように、トルクセンサ1は、コラムハウジング820とギアボックス920との間に配置されている。より具体的には、トルクセンサ1は、コラムハウジング820と中間プレート10とに挟まれる空間に位置する。図4から図7に示すように、トルクセンサ1は、第1スリーブ21と、マグネット25と、第2スリーブ31と、キャリア32と、ヨーク35と、センサハウジング40と、集磁部材46と、プリント基板43と、ホールIC47と、第1カバー48と、第2カバー49と、を備える。
第1スリーブ21は非磁性体であって金属である。非磁性体の金属の具体例としては、オーステナイト系ステンレス鋼(SUS304)が挙げられる。図5に示すように、第1スリーブ21は、筒状の部材であって入力軸82aに取り付けられている。第1スリーブ21は、例えば深絞り加工によって形成される。第1スリーブ21は、第1小径部211と、第1大径部215と、第1フランジ部213と、肩部214と、第2フランジ部217と、複数の溝218と、を備える。
図8に示すように、第1小径部211は、円筒状の部材であって、入力軸82aの外周面に圧入されている。第1小径部211の後方端面は、入力軸82aの隆起部822aの端面823aに接している。これにより、第1スリーブ21の位置が決まり、第1スリーブ21の後方への移動が規制されている。入力軸82aのうち第1小径部211の後方端部に対応する部分には、環状の溝821aが設けられている。第1大径部215は、円筒状の部材である。第1大径部215の外径は、第1小径部211の外径よりも大きい。第1大径部215は、第1小径部211に対して軸方向にずれた位置にある。第1大径部215は、第1小径部211の前方に位置する。
図8に示すように、第1フランジ部213は、軸方向に対して直交する板状の部材である。第1フランジ部213は、中央に穴の開いた円盤状である。第1フランジ部213は、第1小径部211と第1大径部215との間にある。第1フランジ部213は、第1小径部211の前方端部から径方向の外側に向かって延びている。肩部214は、第1フランジ部213と第1大径部215とを繋ぐ。肩部214は、深絞り加工時に形成される屈曲部である。肩部214の外周面は、第1フランジ部213の後方側の表面と、第1大径部215の外周面とを繋ぐ曲面である。肩部214の外周面は、回転軸Zを含む断面において円弧を描いている。第2フランジ部217は、軸方向に対して直交する板状の部材である。第2フランジ部217は、中央に穴の開いた円盤状である。第2フランジ部217は、第1大径部215に対して第1小径部211とは反対側にある。第2フランジ部217は、第1大径部215の前方端部から径方向の外側に向かって延びている。第2フランジ部217は、キャリア32に面する対向端面28を備える。
図10に示すように、溝218は、第1大径部215の外周面に設けられる。溝218は、軸方向に延びている。溝218は、肩部214まで延びている。溝218の後方端部は、開口している。複数の溝218は、周方向に等間隔に配置される。
マグネット25は、硬質磁性体を含む。硬質磁性体の具体例としてはネオジウム又はフェライトが挙げられる。マグネット25は、例えば磁石粉と樹脂と混合した材料を固化することによって形成される。マグネット25は、ボンド磁石と呼ばれる。マグネット25は、例えばネオジウム及びポリフェニレンサルファイド、又はフェライト及びポリフェニレンサルファイドで円筒状に形成されている。マグネット25において、S極及びN極が周方向に交互に配置されている。
図8に示すように、マグネット25は、第1スリーブ21に取り付けられている。具体的には、マグネット25は、第1大径部215の径方向外側に配置される。マグネット25は、接着剤27によって第1大径部215に固定される。マグネット25の前方端部は、第2フランジ部217に接している。マグネット25は、入力軸82a及び第1スリーブ21と共に回転する。
図8に示すように、接着剤27は、マグネット25の内周面と第1大径部215の外周面との間に配置される。マグネット25の内周面と第1大径部215の外周面との間には、隙間が設けられている。接着剤27は、当該隙間の一部にのみ配置される。接着剤27の全ては、肩部214よりも第1大径部215側に配置される。接着剤27は、肩部214とマグネット25との間には配置されない。接着剤27は、第1大径部215の外周面、マグネット25の内周面、及び第2フランジ部217の後方側の表面にのみ接する。接着剤27は、肩部214の外周面には接していない。マグネット25と肩部214との間の隙間が、接着剤27で埋められずに開口しているともいえる。例えば、接着剤27はエポキシ系である。接着剤27のヤング率は、小さい方が望ましい。接着剤27のハロゲンの含有量は、少ない方が望ましい。ハロゲンの含有量が少ないことによって、接着剤27の周辺での錆の発生が抑制される。
図10に示すように、マグネット25は、複数の凸部258と、複数の凹部259と、を備える。凸部258は、マグネット25の外周面に設けられる。凸部258は、軸方向に延びている。凸部258の数は、第1スリーブ21の溝218の数と同じである。複数の凸部258は、周方向に等間隔に配置される。凸部258は、溝218と一対一で対応しており、溝218に嵌まる。
凹部259は、マグネット25の端面に設けられる。マグネット25の製造工程において、マグネット25を成形型から取り出すために、マグネット25の端面がエジェクタピンで押される。凹部259は、マグネット25の端面がエジェクタピンによって押されることによって形成される窪みである。凹部259は、マグネット25の端面において、径方向の全長に亘って形成される場合がある。すなわち、凹部259の径方向外側の端部は、マグネット25の外周面と繋がっている場合がある。凹部259の径方向内側の端部は、マグネット25の内周面と繋がっている場合がある。複数の凹部259は、周方向に等間隔に配置される。周方向における凹部259の位置は、周方向における凸部258の位置に対してずれている。
図12及び図13は、本実施形態のマグネットを第1スリーブに固定する工程を示す模式図である。なお、図12及び図13においては、第1スリーブ21及び治具109の半分が省略されている。
マグネット25を第1スリーブ21に取り付ける前に、接着剤が第1スリーブ21の第1大径部215の外周面に塗布される。接着剤は、第1大径部215の外周面に連続して環状に塗布されることが望ましい。また、第2フランジ部217から肩部214までの軸方向長さをA、第2フランジ部217から接着剤を塗布する位置までの軸方向長さをBとした場合、接着剤は、BがAの26%以上83%以下の範囲となるように塗布されることが望ましい。
接着剤を第1大径部215の外周面に環状に塗布した後、図12に示すように、第1スリーブ21が治具109に取り付けられる。治具109は、例えば樹脂で形成される。樹脂の具体例としては、ポリフェニレンサルファイド(PPS)が挙げられる。治具109は、治具外周面1091と、底面1097と、を備える。底面1097は、水平な表面であって、治具外周面1091から径方向に延びる。第1スリーブ21を治具109に取り付ける時、第1スリーブ21の第1小径部211が、治具外周面1091に挿入される。
次に、マグネット25が第1大径部215に挿入される。これにより、第1大径部215の外周面に塗布された接着剤が、マグネット25と第1大径部215に挟まれる。マグネット25が挿入されるにしたがって、接着剤が軸方向に拡がる。その後、接着剤が加熱されることによって硬化する。その結果、図8に示す接着剤27が形成される。
第2スリーブ31は非磁性体であって金属である。非磁性体の金属の具体例としては、オーステナイト系ステンレス鋼(SUS304)が挙げられる。図5に示すように、第2スリーブ31は、筒状の部材であって出力軸82bに取り付けられている。具体的には、第2スリーブ31は、出力軸82bの外周面に圧入されている。第2スリーブ31の前方端面は、出力軸82bに接していない。すなわち、第2スリーブ31の前方端面と出力軸82bとの間には軸方向の隙間が設けられている。第2スリーブ31の後方端面の軸方向の位置は、出力軸82bの後方端面の軸方向の位置に等しい。第2スリーブ31の後方端面を出力軸82bの後方端面に合わせることで、第2スリーブ31の位置が決まる。
キャリア32は非磁性体である。例えば、キャリア32は樹脂である。樹脂の具体例としては、ポリブチレンテレフタレート(PBT)又はポリアセタール樹脂(POM)が挙げられる。キャリア32は、筒状の部材であって第2スリーブ31を介して出力軸82bに取り付けられている。図5に示すように、キャリア32は、第2小径部321と、第2大径部322と、突起327と、を備える。図5に示すように、キャリア32は、射出成形で第2スリーブ31と一体に形成されている。第2小径部321は、円筒状の部材であって、第2スリーブ31の外周面に接している。第2小径部321の後方端面は、第1スリーブ21の第2フランジ部217に面している。第2大径部322は、円筒状の部材である。第2大径部322の外径は、第2小径部321の外径よりも大きい。第2大径部322は、第2小径部321の後方に位置する。第2大径部322の前方端部は、第2小径部321の後方端部と連結されている。突起327は、第2小径部321の後方端面から後方に突出しており、第2フランジ部217の対向端面28に面している。突起327と対向端面28との間には隙間C1がある。
図9に示すように、ヨーク35は、第1ヨーク351と、第2ヨーク352と、を含む。第1ヨーク351及び第2ヨーク352は、軟質磁性体である。軟質磁性体の具体例としては、ニッケル-鉄合金が挙げられる。第1ヨーク351及び第2ヨーク352は、キャリア32に固定されている。第1ヨーク351及び第2ヨーク352は、出力軸82b、第2スリーブ31及びキャリア32と共に回転する。第1ヨーク351は、第1リング部351aと、複数の第1ティース部351bと、を備える。第1リング部351aは、軸方向に対して直交する板である。第1ティース部351bは、第1リング部351aから前方に突出している。複数の第1ティース部351bは、周方向に等間隔に配置されている。第2ヨーク352は、第2リング部352aと、複数の第2ティース部352bと、を備える。第2リング部352aは、第1リング部351aと平行な板であって、第1リング部351aの前方に位置する。第2ティース部352bは、第2リング部352aから後方に突出している。複数の第2ティース部352bは、周方向に等間隔に配置されている。1つの第2ティース部352bは、2つの第1ティース部351bの間に位置する。すなわち、第1ティース部351bと第2ティース部352bとが周方向に交互に配置されている。第1ティース部351b及び第2ティース部352bは、マグネット25に面している。
センサハウジング40は、非磁性体である。例えば、センサハウジング40は樹脂である。樹脂の具体例としてはポリブチレンテレフタレート(PBT)又はポリアミド66である。図5に示すように、センサハウジング40の孔401には、ブッシュ403が配置されている。例えば、ブッシュ403は、例えばアルミニウム合金であって、センサハウジング40と一体に形成されている。ブッシュ403を貫通するボルトによって、センサハウジング40が中間プレート10に固定されている。
図7に示すように、集磁部材46は、第1集磁部材461と、第2集磁部材462と、を含む。第1集磁部材461及び第2集磁部材462は、軟質磁性体であって、例えばニッケル-鉄合金である。第1集磁部材461及び第2集磁部材462は、センサハウジング40に固定されている。図7に示すように、第1集磁部材461は、第1リング部351aに面している。第1集磁部材461と第1リング部351aとの間には隙間C2がある。第1ヨーク351の磁化に応じて、第1集磁部材461が磁化する。第2集磁部材462は、第2リング部352aに面している。第2集磁部材462と第2リング部352aとの間には隙間C3がある。第2ヨーク352の磁化に応じて、第2集磁部材462が磁化する。例えば、隙間C3の軸方向の長さは、隙間C2の軸方向の長さとほぼ等しい。また、上述した隙間C1の軸方向の長さは、隙間C2及び隙間C3の軸方向の長さよりも小さい。
トルクセンサ1は基本的には十分な安全率に基づいて設計されているが、トルクセンサ1に加わる振動又は衝撃等によって、マグネット25が第1スリーブ21と共に入力軸82aに対して軸方向にずれる可能性がある。又は、ヨーク35が第2スリーブ31及びキャリア32と共に出力軸82bに対して軸方向にずれる可能性がある。本実施形態のトルクセンサ1においては、第1スリーブ21が入力軸82aに対して移動した場合でも、対向端面28がキャリア32に当たることで、マグネット25のずれが許容値以下になりやすい。また、第2スリーブ31及びキャリア32が出力軸82bに対して移動した場合でも、キャリア32が対向端面28に当たることで、ヨーク35のずれが許容値以下になりやすい。さらに、ヨーク35が集磁部材46に当たる前にキャリア32が対向端面28に当たることになる。このため、検出精度に及ぼす影響が大きいヨーク35及び集磁部材46の変形が抑制される。このように、トルクセンサ1はロバスト性を有する。したがって、トルクセンサ1は、検出精度の低下を抑制できる。
プリント基板43は、センサハウジング40に固定されている。ホールIC47は、プリント基板43に取り付けられている。ホールIC47は、第1集磁部材461と第2集磁部材462との間に配置されている。ホールIC47と第1集磁部材461との間、及びホールIC47と第2集磁部材462との間には隙間がある。ホールIC47は、第1集磁部材461と第2集磁部材462との間の磁束密度の変化に応じて出力する信号を変化させる。ホールIC47は、信号をECU90に出力する。
ステアリングホイール81が操作されると、入力軸82aにトルクが伝達される。出力軸82bがトーションバー82cを介して入力軸82aに連結されているので、入力軸82aが出力軸82bに対して相対的に回転する。このため、マグネット25が、第1ティース部351b及び第2ティース部352bに対して相対的に回転する。これにより、第1ヨーク351及び第2ヨーク352それぞれの磁化の強さが変化する。このため、第1集磁部材461と第2集磁部材462の間の磁束密度が変化する。ホールIC47は、この磁束密度の変化を検出する。ECU90は、ホールIC47の出力信号に基づき算出した操舵トルクを用いて電動モータ93を制御する。
第1カバー48は、非磁性体である。例えば、第1カバー48は樹脂である。樹脂の具体例としては、ポリブチレンテレフタレート(PBT)又はポリアミド66が挙げられる。図6に示すように、第1カバー48は、センサハウジング40の後方端部に取り付けられている。第1カバー48は、プリント基板43を覆っている。
第2カバー49は、非磁性体である。例えば、第2カバー49は樹脂である。樹脂の具体例としては、ポリブチレンテレフタレート(PBT)又はポリアミド66が挙げられる。図6に示すように、第2カバー49は、センサハウジング40の前方端部に取り付けられている。図7に示すように、第2カバー49は、環状の本体部491と、複数の爪部492と、を備える。複数の爪部492は、周方向に等間隔に配置されている。爪部492は、本体部491から前方に突出している。複数の爪部492は、軽圧入により中間プレート10に挿入されており、中間プレート10の内周面に接している。これにより、軸方向から見た場合のセンサハウジング40の中心が、中間プレート10の中心と一致しやすくなる。
なお、第1スリーブ21は、必ずしも入力軸82aに取り付けられなくてもよい。例えば、第1スリーブ21及びマグネット25が出力軸82bに取り付けられ、第2スリーブ31及びヨーク35が入力軸82aに取り付けられてもよい。第1スリーブ21は、出力軸82bに取り付けられる場合でも、出力軸82bの外周面に圧入される。
接着剤27は、必ずしも図8に示すように配置されなくてもよい。接着剤27は、肩部214の外周面に接しなければよい。例えば、接着剤27は、第1大径部215の軸方向の全長に亘って配置されていてもよい。すなわち、接着剤27が、第1大径部215と肩部214の境界まで配置されていてもよい。また、接着剤27は、マグネット25及び第1大径部215に接し、且つ第2フランジ部217には接していなくてもよい。
第1大径部215は、溝218に代えて、凸部を外周面に備えていてもよい。マグネット25は、凸部258に代えて、第1大径部215の凸部に嵌まる溝を内周面に備えていてもよい。この場合、周方向における凹部259の位置は、周方向におけるマグネット25の当該溝の位置に対してずれていることが望ましい。
以上で説明したように、トルクセンサ1は、スリーブ(第1スリーブ21)と、マグネット25と、ヨーク35と、を備える。スリーブは、第1回転部材(入力軸82a)に取り付けられる環状の部材である。マグネット25は、スリーブに取り付けられる環状の部材である。ヨーク35は、第1回転部材に対して回転する第2回転部材(出力軸82b)に取り付けられ、且つマグネット25に面する。スリーブは、小径部(第1小径部211)と、大径部(第1大径部215)と、第1フランジ部213と、肩部214と、を備える。小径部は、円筒状であって、第1回転部材に接する。大径部は、小径部の外径よりも大きな外径を有する円筒状であって、小径部に対して第1回転部材の回転軸Zと平行な軸方向にずれた位置にある。第1フランジ部213は、軸方向に対して直交する板状であって、小径部と大径部との間にある。肩部214は、回転軸Zを含む断面において円弧を描く外周面を有し、第1フランジ部213と大径部とを繋ぐ。マグネット25は、接着剤27によって大径部の外周面に取り付けられる。接着剤27の全ては、肩部214よりも大径部側にある。
これにより、スリーブ(第1スリーブ21)が第1回転部材(入力軸82a)に圧入される時、マグネット25を保持する大径部(第1大径部215)の変形が抑制される。このため、マグネット25とヨーク35(第1ティース部351b及び第2ティース部352b)との間の距離が設計値からずれにくくなる。したがって、トルクセンサ1は、検出精度の低下を抑制できる。また、スリーブは、第1回転部材に圧入されることによって固定される。マグネット25が接着剤27によって大径部に固定された後、小径部(第1小径部211)が第1回転部材の外周面に圧入される。圧入時には、第1フランジ部213が径方向外側に移動するように変形する。その結果、スリーブに保持されたマグネット25に応力が生じることがある。これに対して、本実施形態のトルクセンサ1においては、マグネット25と肩部214との間に接着剤27が配置されない。すなわち、マグネット25と肩部214との間に隙間がある。これにより、小径部が第1回転部材に圧入される時に肩部214が径方向外側に移動したとしても、肩部214からマグネット25に力が伝達されない。その結果、スリーブに保持されたマグネット25に生じる応力が低減される。したがって、本実施形態のトルクセンサ1は、検出精度の低下を抑制でき且つ回転部材(入力軸82a)に固定する時にマグネット25に応力が生じることを抑制できる。さらに、スリーブが第1回転部材に組み立てられた後(ステアリング装置80の使用時)において、スリーブに変形が生じた場合でも、肩部214からマグネット25に力が伝達されない。このため、トルクセンサ1は、第1回転部材に組み立てられた後にマグネット25に応力が生じることを抑制できる。
トルクセンサ1において、大径部(第1大径部215)は、軸方向に延びる溝218を外周面に備える。マグネット25は、溝218に嵌まる凸部258を内周面に備える。
これにより、トルクセンサ1は、溝218と凸部258との嵌合によって、マグネット25のスリーブ(第1スリーブ21)に対する回転をより抑制することができる。また、トルクセンサ1は、マグネット25をスリーブに取り付ける時のマグネット25の周方向の位置決めを容易にすることができる。
トルクセンサ1において、スリーブ(第1スリーブ21)は、軸方向に対して直交する板状であって、大径部(第1大径部215)に対して小径部(第1小径部211)とは反対側にある第2フランジ部217を備える。マグネット25は、第2フランジ部217に接する端面に凹部259を備える。回転軸Zを中心とした円周に沿う周方向における凸部258の位置は、周方向における凹部259の位置に対してずれている。
マグネット25をスリーブ(第1スリーブ21)に取り付ける時、大径部(第1大径部215)の外周面には予め接着剤が塗布される。このため、マグネット25を大径部に嵌める時に、凸部258が接着剤を押し出す可能性がある。一方、マグネット25の端面には、マグネット25の製造工程においてマグネット25を成形型から取り出す時に、凹部259が形成される。仮に凹部259の周方向の位置が凸部258の周方向の位置と同じである場合、凸部258に押し出された接着剤が、凹部259に達しやすい。凹部259に多量の接着剤が流入した場合、マグネット25の端面と第2フランジ部217との間から接着剤が漏れる可能性がある。これに対して、本実施形態のトルクセンサ1においては、周方向において凸部258が凹部259対してずれている。これにより、マグネット25を大径部に嵌める時に、凸部258に押し出された接着剤が、凹部259に流入しにくくなる。したがって、トルクセンサ1は、マグネット25をスリーブに固定するための接着剤の漏洩を抑制できる。
トルクセンサ1において、大径部(第1大径部215)は、軸方向に延びる凸部を外周面に備えていてもよい。マグネット25は、当該凸部に嵌まる溝を内周面に備えていてもよい。
これにより、トルクセンサ1は、凸部と溝の嵌合によって、マグネット25のスリーブ(第1スリーブ21)に対する回転をより抑制することができる。また、トルクセンサ1は、マグネット25をスリーブに取り付ける時のマグネット25の周方向の位置決めを容易にすることができる。
トルクセンサ1において、大径部(第1大径部215)が上述した凸部を備え且つマグネット25が上述した溝を備える場合、回転軸Zを中心とした円周に沿う周方向における当該凸部の位置は、周方向における凹部259の位置に対してずれていることが望ましい。
マグネット25をスリーブ(第1スリーブ21)に取り付ける時、大径部(第1大径部215)の外周面には予め接着剤が塗布される。このため、マグネット25を大径部に嵌める時に、大径部の凸部が接着剤を押し出す可能性がある。仮に凹部259の周方向の位置が大径部の凸部の周方向の位置と同じである場合、凸部に押し出された接着剤が、凹部259に達しやすい。凹部259に多量の接着剤が流入した場合、マグネット25の端面と第2フランジ部217との間から接着剤が漏れる可能性がある。これに対して、本実施形態のトルクセンサ1においては、周方向において大径部の凸部が凹部259対してずれている。これにより、マグネット25を大径部に嵌める時に、凸部に押し出された接着剤が、凹部259に流入しにくくなる。したがって、トルクセンサ1は、マグネット25をスリーブに固定するための接着剤の漏洩を抑制できる。
ステアリング装置80は、トルクセンサ1を備える。
これにより、ステアリング装置80は、電動モータ93が生成する補助操舵トルクの精度の低下を抑制できる。ステアリング装置80は、適切に操舵を補助することができる。さらに、ステアリング装置80は、製造工程における歩留まりを向上させることができる。
1 トルクセンサ
10 中間プレート
21 第1スリーブ
211 第1小径部
213 第1フランジ部
214 肩部
215 第1大径部
217 第2フランジ部
218 溝
25 マグネット
258 凸部
259 凹部
27 接着剤
28 対向端面
31 第2スリーブ
32 キャリア
321 第2小径部
322 第2大径部
327 突起
35 ヨーク
351 第1ヨーク
351a 第1リング部
351b 第1ティース部
352 第2ヨーク
352a 第2リング部
352b 第2ティース部
40 センサハウジング
401 孔
403 ブッシュ
43 プリント基板
46 集磁部材
461 第1集磁部材
462 第2集磁部材
47 ホールIC
48 第1カバー
49 第2カバー
491 本体部
492 爪部
71、72 軸受
80 ステアリング装置
81 ステアリングホイール
82 ステアリングシャフト
820 コラムハウジング
82a 入力軸
821a 溝
822a 隆起部
823a 端面
82b 出力軸
82c トーションバー
83 操舵力アシスト機構
84 ユニバーサルジョイント
85 中間シャフト
86 ユニバーサルジョイント
87 ピニオンシャフト
88 ステアリングギヤ
88a ピニオン
88b ラック
89 タイロッド
90 ECU
92 減速装置
920 ギアボックス
921 ウォームホイール
922 ウォーム
93 電動モータ
95 車速センサ
98 イグニッションスイッチ
99 電源装置
109 治具
C1、C2、C3 隙間

Claims (6)

  1. 第1回転部材に取り付けられる環状のスリーブと、
    前記スリーブに取り付けられる環状のマグネットと、
    前記第1回転部材に対して回転する第2回転部材に取り付けられ、且つ前記マグネットに面するヨークと、
    を備え、
    前記スリーブは、
    円筒状であって、前記第1回転部材に接する小径部と、
    前記小径部の外径よりも大きな外径を有する円筒状であって、前記小径部に対して前記第1回転部材の回転軸と平行な軸方向にずれた位置にある大径部と、
    前記軸方向に対して直交する板状であって、前記小径部と前記大径部との間にある第1フランジ部と、
    前記回転軸を含む断面において円弧を描く外周面を有し、前記第1フランジ部と前記大径部とを繋ぐ肩部と、
    を備え、
    前記マグネットは、接着剤によって前記大径部の外周面に取り付けられ、
    前記接着剤の全ては、前記肩部よりも前記大径部側にある
    トルクセンサ。
  2. 前記大径部は、前記軸方向に延びる溝を外周面に備え、
    前記マグネットは、前記溝に嵌まる凸部を内周面に備える
    請求項1に記載のトルクセンサ。
  3. 前記スリーブは、前記軸方向に対して直交する板状であって、前記大径部に対して前記小径部とは反対側にある第2フランジ部を備え、
    前記マグネットは、前記第2フランジ部に接する端面に凹部を備え、
    前記回転軸を中心とした円周に沿う周方向における前記凸部の位置は、前記周方向における前記凹部の位置に対してずれている
    請求項2に記載のトルクセンサ。
  4. 前記大径部は、前記軸方向に延びる凸部を外周面に備え、
    前記マグネットは、前記凸部に嵌まる溝を内周面に備える
    請求項1に記載のトルクセンサ。
  5. 前記スリーブは、前記軸方向に対して直交する板状であって、前記大径部に対して前記小径部とは反対側にある第2フランジ部を備え、
    前記マグネットは、前記第2フランジ部に接する端面に凹部を備え、
    前記回転軸を中心とした円周に沿う周方向における前記溝の位置は、前記周方向における前記凹部の位置に対してずれている
    請求項4に記載のトルクセンサ。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載のトルクセンサを備える
    ステアリング装置。
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