JP2022014874A - シート整合装置、シート処理装置及び画像形成システム - Google Patents

シート整合装置、シート処理装置及び画像形成システム Download PDF

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Abstract

【課題】シート整合装置において、より多様なシートサイズへの対応を可能とする。【解決手段】シート整合装置は、シートが積載される積載部(32)と、積載部に積載されたシートの第1方向(X)における端部と当接し、第1方向におけるシートの位置を整合する第1整合部材(41)と、第1整合部材を第1方向に移動させる第1移動機構(48A)と、シートの第1方向と垂直に交差する第2方向(Y)における端部と当接し、第2方向におけるシートの位置を整合する第2整合部材(39)と、第2整合部材を第2方向に移動させる第2移動機構(69A)と、を有する。第1移動機構は、積載部に対して下方に配置され、第2移動機構は、積載部に対して上方に配置されている。【選択図】図4

Description

本発明は、シートを整合するシート整合装置、シートに処理を施すシート処理装置、及び、シートに画像を形成する画像形成システムに関する。
複写機やプリンタ等の画像形成装置のオプションとして、画像形成済みのシートに綴じ処理等の後処理を施すシート処理装置が知られている。特許文献1に記載の綴じ処理装置は、処理トレイに積載されたシートを一対のサイド整合部材によって整合し、整合後に綴じ処理を施した後、回転するベルトに取付けられた爪状の搬出部材によって処理トレイから排出する。
特開2017-105642号公報
本発明は、シートを整合することが可能な新たな形態のシート整合装置並びにこのシート整合装置を備えたシート処理装置及び画像形成システムを提供することを目的とする。
本発明の一態様は、シートが積載される積載部と、前記積載部に積載された前記シートの第1方向における端部と当接し、前記第1方向における前記シートの位置を整合する第1整合部材と、前記第1整合部材を前記第1方向に移動させる第1移動機構と、前記シートの前記第1方向と垂直に交差する第2方向における端部と当接し、前記第2方向における前記シートの位置を整合する第2整合部材と、前記第2整合部材を前記第2方向に移動させる第2移動機構と、を有し、前記第1移動機構は、前記積載部に対して下方に配置され、前記第2移動機構は、前記積載部に対して上方に配置されている、ことを特徴とするシート整合装置である。
本発明の他の一態様は、シートが積載される積載部と、前記積載部に積載された前記シートの所定方向における端部と当接する基準部材と、前記基準部材を前記所定方向に沿って移動させる移動機構と、前記積載部上の前記シートの上面に当接し、前記シートの前記所定方向の端部が前記基準部材に突き当たるように前記シートを移動させる移動部材と、を有し、前記移動部材は、前記所定方向に関して前記基準部材に対して一定の距離を保ったまま、前記所定方向に沿って移動可能である、ことを特徴とするシート整合装置である。
本発明のさらに他の一態様は、シートが積載される積載部と、前記積載部に積載された前記シートの第1方向における端部と当接し、前記第1方向における前記シートの位置を整合する整合部材と、前記整合部材を前記第1方向に移動させる第1移動機構と、前記シートの前記第1方向と垂直に交差する第2方向における端部と当接し、前記第2方向に向けて前記積載部から前記シートを押し出す押出部材と、前記押出部材を前記第2方向に移動させる第2移動機構と、を有し、前記第1移動機構及び前記第2移動機構のいずれか一方は、前記積載部の下方に配置され、前記第1移動機構及び前記第2移動機構の他方は、前記積載部の上方に配置されている、ことを特徴とするシート整合装置である。
本発明のさらに他の一態様は、シートが積載される積載部と、前記積載部の上方に設けられ、前記積載部と対向する第1位置と、前記積載部から上方に離間した第2位置との間で移動可能な上ユニットと、前記上ユニットに設けられ、前記上ユニットが前記第1位置に位置する状態で、前記積載部に積載された前記シートの端部と当接し、前記シートの位置を整合する整合部材と、を有し、前記整合部材は、前記上ユニットに対して第3位置と第4位置の間で相対移動が可能であり、前記上ユニットが前記第1位置に位置し、かつ、前記上ユニットに対して前記整合部材が前記第3位置に位置する場合、前記整合部材の下端は前記積載部が前記シートを支持する面より下方に位置し、前記上ユニットが前記第2位置に位置し、前記上ユニットに対して前記整合部材が前記第3位置に位置する場合、前記整合部材の下端は前記積載部が前記シートを支持する面から上方に離間し、前記上ユニットが前記第2位置から前記第1位置に移動する過程で、前記上ユニットに対して前記整合部材が前記第3位置から前記第4位置に相対移動することで、前記整合部材の下端は前記積載部が前記シートを支持する面の上方に留まることが可能である、ことを特徴とするシート整合装置である。
本発明のさらに他の一態様は、シートが積載される積載部と、前記積載部の上方に設けられ、前記積載部と対向する第1位置と、前記積載部から上方に離間した第2位置との間で移動可能な上ユニットと、前記上ユニットに設けられ、前記上ユニットが前記第1位置に位置する状態で、前記積載部に積載された前記シートの端部と当接し、前記シートの位置を整合する整合部材と、把持して操作されることで前記上ユニットを前記第1位置と前記第2位置との間で移動させる操作部と、を有し、前記上ユニットが前記第1位置に位置する場合、前記整合部材の下端は前記積載部が前記シートを支持する面より下方に位置し、前記上ユニットが前記第2位置に位置する場合、前記整合部材の下端は前記積載部が前記シートを支持する面から上方に離間し、前記操作部は、前記上ユニットと離脱可能に係合されており、前記上ユニットが前記第2位置に位置する状態で前記第1位置に向かって前記操作部が操作される場合において、前記整合部材が前記積載部の上に存在する障害物に当接したときは、前記操作部は前記上ユニットから離脱し、前記上ユニットは前記第1位置と前記第2位置の間の位置に留まる、ことを特徴とするシート整合装置である。
本発明によれば、シートを整合することが可能な新たな形態のシート整合装置並びにこのシート整合装置を備えたシート処理装置及び画像形成システムを提供することができる。
実施例1に係る後処理装置及び画像形成装置の概略図。 実施例1に係る中間積載部の断面図。 実施例1に係る中間積載部の斜視図。 実施例1に係る中間積載部の分解図。 実施例1に係る縦移動ユニットの分解図。 実施例1に係る縦整合基準板の待機位置の例を表す図(a、b)。 実施例1に係る中間積載部の動作を説明するための図(a~e)。 実施例1に係る中間積載部の動作を説明するための図(a、b)。 実施例2に係る後処理装置及び画像形成装置の概略図。 実施例2に係る中間積載部の断面図。 実施例3に係る上ユニットの動作を説明するための図(a、b)。 実施例3に係る縦整合基準板の動作を説明するための図(a~c)。 実施例3の変形例に係る縦整合基準板の動作を説明するための図(a~c)。 実施例4の変形例に係る上ユニットの動作を説明するための図(a~d)。
以下、本開示の例示的な実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は実施例1に係る画像形成システム1Sの概略図である。本実施例の画像形成システム1Sは、画像形成装置1、画像読取装置2、原稿送り装置3及び後処理装置4によって構成される。画像形成システム1Sは、記録材であるシートに画像を形成し、必要に応じて後処理装置4によってシートに処理を施して出力する。以下、各装置の簡単な動作を説明した後、後処理装置4について詳細な説明を行う。
原稿送り装置3は、原稿トレイ18に載置された原稿を画像読取部16、19に搬送する。画像読取部16、19はそれぞれ原稿面から画像情報を読み取るイメージセンサであり、1度の原稿搬送で原稿の両面の読み取りが行われる。画像情報を読み取られた原稿は原稿排出部20に排出される。また、画像読取装置2は駆動装置17により画像読取部16を往復移動させることで、原稿台ガラスにセットされた静止原稿(ブックレット原稿などの原稿送り装置3が使用できない原稿を含む)から画像情報を読み取ることができる。
画像形成装置1は、直接転写方式の画像形成部1Bを備えた電子写真装置である。画像形成部1Bは、感光ドラム9を備えたカートリッジ8と、カートリッジ8の上方に配置されたレーザスキャナユニット15と、を備えている。画像形成動作を行う場合、回転する感光ドラム9の表面が帯電させられ、レーザスキャナユニット15が画像情報に基づいて感光ドラム9を露光することでドラム表面に静電潜像を書き込む。感光ドラム9に担持された静電潜像は帯電したトナー粒子によってトナー像に現像され、感光ドラム9と転写ローラ10とが対向する転写部にトナー像が搬送される。画像形成装置1のコントローラ(プリンタ制御部)は、画像読取部16,19によって読み取られた画像情報又は外部のコンピュータからネットワークを介して受信した画像情報に基づいて画像形成部1Bによる画像形成動作を実施する。
画像形成装置1には、記録材としてのシートを1枚ずつ所定の間隔で給送する給送装置6を複数備えている。記録材として使用可能なシートには、普通紙及び厚紙等の紙、プラスチックフィルム、布、コート紙のような表面処理が施されたシート材、封筒やインデックス紙等の特殊形状のシート材等、サイズ及び材質の異なる多様なシート材が含まれる。給送装置6から給送されたシートはレジストレーションローラ7にて斜行を補正された後に転写部に搬送され、転写部において、感光ドラム9に担持されたトナー像を転写される。シート搬送方向における転写部の下流には定着ユニット11が配置されている。定着ユニット11は、シートを挟持して搬送する回転体対と、トナー像を加熱するためのハロゲンランプ等の発熱体とを有し、シート上のトナー像を加熱及び加圧することで画像の定着処理を行う。
画像形成されたシートを画像形成装置1の外部に排出する場合、定着ユニット11を通過したシートは水平搬送部14を介して後処理装置4に搬送される。両面印刷において第1面の画像形成が終了したシートの場合、定着ユニット11を通過したシートは反転ローラ12に受け渡され、反転ローラ12によってスイッチバック搬送され、再搬送部13を介して再びレジストレーションローラ7に搬送される。そして、再び転写部及び定着ユニット11を通過することで第2面に画像を形成された後、水平搬送部14を介して後処理装置4に搬送される。
上記の画像形成部1Bはシートに画像を形成する画像形成手段の一例であり、感光体に形成したトナー像を中間転写体を介してシートに転写する中間転写方式の電子写真ユニットを用いてもよい。また、インクジェット方式やオフセット印刷方式の印刷ユニットを画像形成手段として用いてもよい。
(後処理装置)
後処理装置4は、シートに綴じ処理等の処理を施すために一時的に積載する中間積載部42を有し、画像形成装置1から受け取ったシートに綴じ処理を施してシート束として排出する。また、後処理装置4は、画像形成装置1から受け取ったシートに綴じ処理を施さずに単に排出することもできる。
後処理装置4には、シートを搬送する搬送路として受入パス81、内排出パス82、第1排出パス83及び第2排出パス84が設けられており、シートを排出する排出先として上排出トレイ25及び下排出トレイ37が設けられている。受入パス81は画像形成装置1からシートを受け取って搬送する本実施例の第1搬送路であり、内排出パス82は中間積載部42へ向けてシートを搬送する本実施例の第2搬送路である。第1排出パス83はシートを上排出トレイ25に排出する搬送路であり、第2排出パス84はシートを下排出トレイ37に排出する搬送路(第3搬送路)である。
受入パス81には、入口ローラ21、搬送ローラ22及び入口センサ27が配置されている。第1排出パス83には反転手段かつ排出手段としての反転ローラ24が配置されている。内排出パス82には、内排出ローラ26、中間搬送ローラ28、蹴り出しローラ29及び中間積載前センサ38が配置されている。第2排出パス84には束排出ローラ36が配置されている。入口センサ27及び中間積載前センサ38は、いずれも、シート処理装置内の搬送路における所定の検知位置でシートの通過を検知するシート検知手段の例である。入口センサ27及び中間積載前センサ38としては、後述するように、光を用いて検知位置におけるシートの有無を検出する光学センサを用いることができる。
以下、後処理装置4におけるシートの搬送経路を説明する。ただし、中間積載部42の詳細な構成及びその動作については後述する。
画像形成装置1の水平搬送部14から排出されるシートは、入口ローラ21によって受け取られ、受入パス81を通って搬送ローラ22へ向けて搬送される。入口センサ27は、入口ローラ21と搬送ローラ22との間の検知位置においてシートを検知する。搬送ローラ22は、入口ローラ21から受け取ったシートを第1排出パス83へ向けて搬送する。
なお、入口センサ27がシートの後端の通過を検知した後の所定のタイミングで、搬送ローラ22はシートの搬送速度を水平搬送部14における搬送速度より速い速度まで加速する。また、入口ローラ21によるシートの搬送速度を水平搬送部14よりも大きく設定し、搬送ローラ22よりも上流の入口ローラ21で搬送速度を加速してもよい。この場合、水平搬送部14の搬送ローラとこれを駆動するモータとの間にワンウェイクラッチを設置し、入口ローラ21によってシートが引っ張られたとしても搬送ローラが空転するように構成すると好適である。
シートの排出先が上排出トレイ25の場合、排出手段としての反転ローラ24は搬送ローラ22から受け取ったシートを上排出トレイ25に排出する。この場合、シート後端が搬送ローラ22を通過した後の所定のタイミングで反転ローラ24は所定の排出速度まで減速する。
シートの排出先が下排出トレイ37の場合、反転手段としての反転ローラ24は搬送ローラ22から受け取ったシートのスイッチバック搬送を行ってシートを内排出パス82に搬送する。反転ローラ24によるシートの排出方向において反転ローラ24よりも上流側で受入パス81及び内排出パス82が第1排出パス83から分岐する分岐部には、逆流防止弁23が配置されている。逆流防止弁23は、反転ローラ24によってスイッチバックされたシートが受入パス81に逆流することを規制する機能を有する。
内排出パス82に配置された内排出ローラ26、中間搬送ローラ28及び蹴り出しローラ29は、反転ローラ24から受け取ったシートを順に受け渡しながら中間積載部42へ向けて搬送する。中間積載前センサ38は、中間搬送ローラ28と蹴り出しローラ29との間でシートを検知する。
中間積載部42は、シートが積載される中間積載部42と、本実施例の処理手段としてのステイプラ51とを有する。蹴り出しローラ29から排出されるシートは、中間積載板32及び中間積載上ガイド31等によって構成される中間積載部42に積載され、後述する縦整合ローラ33等による整合処理が施される。また、蹴り出しローラ29の下流には中間積載板32に積載されたシートの後端と後続シートの先端が干渉しないように、シート後端の持ち上がりを抑制する束押さえフラグ30が回転自在に支持されている。さらに、中間積載板32の積載面上のシートの有無を検知するためのシート有無センサ34が、中間積載板32の下方に配置されている。
内排出パス82から1枚ずつ排出される複数枚のシートが中間積載部42に受け入れられて整合された後、ステイプラ51によってシート束の所定位置が綴じられる。中間積載部42の詳細な構成及び動作については後述する。中間積載部42において綴じられたシート束は、第3搬送路としての第2排出パス84を介して束排出ローラ36に受け渡され、排出手段としての束排出ローラ36によって下排出トレイ37に排出される。つまり、後処理装置4は、束排出ローラ36によって排出方向に搬送されるシートを、装置内から装置外へ排出するための開口部である排出部を備える。
上排出トレイ25及び下排出トレイ37は、いずれも後処理装置4の筐体に対して上下に移動可能である。後処理装置4は、上排出トレイ25及び下排出トレイ37におけるシートの上面位置(シートの積載高さ)を検知するシート面検知センサを備えており、いずれかのセンサがシートを検知すると、対応するトレイをA2,B2方向に下降させる。また、上排出トレイ25又は下排出トレイ37のシートが取り除かれたことをシート面検知センサによって検知すると、そのトレイをA1,B1方向に上昇させる。従って、上排出トレイ25及び下排出トレイ37は、積載されたシートの上面を一定に保つように、シートの積載量に応じて昇降制御される。本実施形態において、第1の積載部としての上排出トレイ25及び第2の積載部としての下排出トレイ37は、それぞれモータ駆動により昇降制御されるものとするが、例えばバネ等の付勢手段により昇降可能な構成としてもよい
なお、綴じ処理を行うステイプラ51に限らず、中間積載部42に積載されたシートに対して例えば中折り処理や裁断処理等の他の処理を行う処理手段を設けてもよい。また、以下では中間積載部42において整合後のシート束をステイプラ51によって綴じる場合の動作を説明するが、整合後のシート束を綴じずに下排出トレイ37に排出する構成としてもよい。
(中間積載部)
次に、図2から図5を用いて、中間積載部42の構成を説明する。図2は、中間積載部42の断面図である。図3は、中間積載部42の斜視図である。図4は、中間積載部42の構成要素を分解して示した図である。図5は、図4に示す矢印Vの方向(下記の搬送方向)から見た縦移動ユニット56の構成要素を分解して示した図である。
以下の説明において、蹴り出しローラ29(図1)が中間積載部42にシートを排出する時及び中間積載部42からシートが排出される時にシートが移動する方向を、中間積載部42における「搬送方向Y」又は「縦方向」と表す。また、中間積載部42に積載されたシートが広がる面上で搬送方向Yに対して垂直な方向を、中間積載部42における「幅方向X」又は「横方向」と表す。さらに、搬送方向Y及び幅方向Xに垂直に交差する方向(中間積載部42に積載されたシートの法線方向)を、中間積載部42におけるシートの「厚さ方向Z」とする。搬送方向Yは本実施例における第1方向であり、幅方向Xは第1方向に垂直に交差する第2方向の例であり、厚さ方向Zは第1方向及び第2方向に垂直な第3方向の例である。
図2~図4に示すように、中間積載部42は、中間積載板32、中間積載上ガイド31、縦整合基準板39、縦整合ローラ33、横整合移動部材41、横整合基準板43a,43b、縦移動駆動部69A及び横移動駆動部48A等を含んでいる。中間積載板32は本実施例の積載部であり、中間積載上ガイド31は積載部と厚さ方向Zに対向する本実施例の対向部材である。横整合移動部材41は本実施例の第1整合部材であり、横移動駆動部48Aは本実施例の第1移動機構である。縦整合基準板39は本実施例の第2整合部材であり、縦移動駆動部69Aは本実施例の第2移動機構である。横整合基準板43a,43bは本実施例の第1方向基準部材である。また、縦整合ローラ33は本実施例の移動部材である。
中間積載板32は、概ね搬送方向Y及び幅方向Xに広がる積載面32sを有し(図4)、積載面32sにより、中間積載部42に積載されたシート束の最下位シートの下面を支持する。つまり、中間積載板32は、本実施例における積載部として機能する。中間積載上ガイド31は、厚さ方向Zにおいて中間積載板32の上側に配置され、積載面32sと対向する面として、概ね搬送方向Y及び幅方向Xに広がる下面を有している。
縦整合基準板39は、搬送方向Yにおける中間積載部42の最下流部に配置されている(図2、図4)。縦整合基準板39は、搬送方向Yにおけるシートの端部を突き当てられることで中間積載部42に積載されたシート束の整列(整合)を行うための整合部材として機能する。図5に示すように、縦整合基準板39は複数個配置され、幅方向Xに沿って並んで配置されている。複数の縦整合基準板39における搬送方向Yにおける上流側の面は、第2整合部材がシート端部と当接する複数の第2当接部として機能する。
中間積載板32には、それぞれ搬送方向Yに沿って形成された複数の縦スライド溝32a(図4)が設けられている。また、中間積載上ガイド31には、それぞれ搬送方向Yに沿って形成された複数の縦スライド穴31aが設けられている。ただし、縦スライド穴31aは中間積載上ガイド31を厚さ方向Zに貫通する穴形状であるのに対し、長手方向(搬送方向Y)に垂直な仮想平面における断面において、縦スライド溝32aは厚さ方向Zの下方側に凹んだ凹形状である。このため、中間積載板32は、縦スライド溝32aの底部を介して幅方向Xにつながった一部材として形成することが可能である。縦スライド溝32aは本実施例の第1の溝であり、縦スライド穴31aは本実施例の第2の穴である。
縦整合基準板39は、中間積載上ガイド31の縦スライド穴31aを貫通して下方に延び、縦整合基準板39の先端部は中間積載板32の縦スライド溝32aの内側まで延びている。言い換えると、本実施例において、第2整合部材は、第2の穴を貫通して第1の溝の内側まで延びている。即ち、図2に示すように縦整合基準板39の先端は、厚さ方向Zに関して中間積載板32の積載面32sより下方に位置しており、厚さ方向Zの位置に関して縦整合基準板39と中間積載板32はオーバーラップした位置関係となっている。縦整合基準板39は、縦スライド穴31a,32aに沿って搬送方向Yに往復移動が可能である。
縦整合基準板39は、後述の縦移動駆動部69Aによって駆動される縦移動ユニット56(図4、図5)の一部として設けられている。縦移動ユニット56は、搬送方向Y(縦方向)に移動可能な可動ユニットである。図5に示すように、縦移動ユニット56は、複数の縦整合基準板39と、縦整合ローラ33と、ソレノイド60と、ローラ駆動モータ61と、支持板56a,56b,56c,56dと、を含んでいる。支持板56a~56dは互いにビス等で固定されて縦移動ユニット56の枠体を形成しており、縦移動ユニット56の他の構成要素を支持している。
縦整合ローラ33は、ローラホルダ59に支持され、幅方向Xに延びる回転軸線を中心にして回転可能である。ローラホルダ59は、不図示の支点を中心に揺動可能に支持板56bに取付けられている。ローラホルダ59は、不図示のリンク機構を介してソレノイド60と接続されており、ソレノイド60に通電することで、リンク機構を介してローラホルダ59が揺動する。例えば、ソレノイド60の通電によりローラホルダ59が下方に回動し、通電停止によりバネ等の付勢力によってローラホルダ59が上方に回動する。つまり、ソレノイド60の通電/通電停止に応じて、縦整合ローラ33は、中間積載板32上(積載部上)に積載されたシートから上方に退避する上方位置と、積載されたシートに当接してシートに搬送力を付与することが可能な下方位置との間を揺動する。
ローラ駆動モータ61は、ギア列62を介して縦整合ローラ33と接続され、縦整合ローラ33を回転駆動する。つまり、縦整合ローラ33が下方位置にある状態でローラ駆動モータ61が回転すると、縦整合ローラ33は中間積載板32上の最上位シートを搬送方向Yの一方側(以下、縦整合方向Y1とする)に移動させて縦整合基準板39に突き当てるように回転する。
ここで、縦移動ユニット56を搬送方向Yに沿って往復移動させるための縦移動駆動部69Aの構成を説明する。縦移動駆動部69Aは、図3に示すように、レール軸66、タイミングベルト67、プーリ対68及び不図示のレールを含み、中間積載部42の上方部分(中間積載上ガイド31の上方側)に配置されている。縦移動駆動部69Aは、駆動源である縦移動モータ69から供給される駆動力によって縦移動ユニット56を移動させる。
図5に示すように、縦移動ユニット56は、タイミングベルト把持部63、一対のレール軸受け穴64、及びレール把持部65を有している。レール軸受け穴64及びレール把持部65は、好ましくは、図5に示すように幅方向Xにおける縦移動ユニット56の一方側と他方側とに分けて配置される。
縦移動ユニット56は、幅方向Xにおける一方側において、レール軸66が一対のレール軸受け穴64を貫通するように取付けられ、幅方向Xにおける他方側において、レール把持部65が中間積載上ガイド31のレールを把持している。レール軸66は搬送方向Yに延びており、不図示のレールは中間積載上ガイド31に設けられて搬送方向Yに延びている。レール軸受け穴64及びレール把持部65は、いずれも案内部としてのレール軸66及びレールによって搬送方向Yに案内される被案内部として機能する。
タイミングベルト把持部63はタイミングベルト67を把持することで縦移動ユニット56がタイミングベルト67に取付けられている。タイミングベルト67は、搬送方向Yに離れて配置されたプーリ対68(図2も参照)に張架されている。プーリ対68は、不図示の駆動列を介して縦移動モータ69と連結されている。従って、縦移動モータ69の正転及び逆転により、プーリ対68によってタイミングベルト67が駆動され、縦移動ユニット56が搬送方向Yの一方側と他方側とに移動する。
図4に示すように、中間積載板32の下方には、幅方向Xに関してシートを整合するための横整合移動部材41(横整合ジョガー、幅方向整合手段とも呼ばれる)が配置されている。横整合移動部材41は、第1方向と垂直に交差する第2方向におけるシートの端部と当接することで、中間積載部42において第1方向におけるシートの位置を整合する第1整合部材として機能する。
横整合移動部材41は、幅方向Xにおけるシートの端部(側端部)に当接する複数の第1当接部として、搬送方向Y及び厚さ方向Zに広がる複数の側端押圧面41aを備えている。中間積載板32には、幅方向Xに沿って複数の横スライド穴32bが形成されている。また、中間積載上ガイド31には、幅方向Xに沿って複数の横スライド溝31bが形成されている。ただし、横スライド穴32bは中間積載板32を厚さ方向Zに貫通する穴形状であるのに対し、長手方向(幅方向X)に垂直な仮想平面における断面において、横スライド溝31bは厚さ方向Zの上方側に凹んだ凹形状である。このため、中間積載上ガイド31は、横スライド溝31bの底部を介して搬送方向Yにつながった一部材として形成することが可能である。横スライド溝31bは本実施例の第2の溝であり、横スライド穴32bは本実施例の第1の穴である。
側端押圧面41aは、中間積載板32の横スライド穴32bを貫通して上方に延び、側端押圧面41aの先端(上端)は中間積載上ガイド31の横スライド溝31bの内側まで延びている。言い換えると、本実施例において、第1整合部材は、第1の穴を貫通して第2の溝の内側まで延びている。即ち、横整合移動部材41の側端押圧面41bの先端は、厚さ方向Zに関して中間積載上ガイド31の下面より上方に位置しており、厚さ方向Zの位置に関して側端押圧面41bと中間積載上ガイド31はオーバーラップした位置関係となっている。
横整合移動部材41は、横移動駆動部48Aによって幅方向Xに移動可能に構成されている。横移動駆動部48Aは、タイミングベルト44、プーリ対47及びレール46を含み、横移動モータ48から供給される駆動力によって横整合移動部材41を移動させる。横整合移動部材41は、タイミングベルト44と係合する係合部、及び、幅方向Xに延びる案内部としてのレール46に係合する被案内部を有している。タイミングベルト44は、幅方向Xに離れて配置されたプーリ対47に張架され、プーリ対47はギア列を介して横移動モータ48(図2)に連結されている。従って、横移動モータ48の正転及び逆転によりプーリ対47によってタイミングベルト44が回転すると、横整合移動部材41はレール46に案内されて幅方向Xの一方側と他方側とに往復移動する。これに伴って、側端押圧面41aは中間積載板32及び中間積載上ガイド31に設けられた横スライド溝31b,32bに沿って幅方向Xに往復移動する。
このように、本実施例では横整合移動部材41の側端押圧面41aの先端より上方に、縦移動駆動部69Aを構成するレール軸66及びタイミングベルト67等を配置している。言い換えると、横整合移動部材41が幅方向Xに移動する時の移動軌跡に対して厚さ方向Zの上側に横移動駆動部48Aが配置される。また、縦整合基準板39の下端位置より下層に、横移動駆動部48Aを構成するレール46及びタイミングベルト44等を配置している。言い換えると、縦整合基準板39が搬送方向Yに移動する時の移動軌跡に対して厚さ方向Zの下側に、縦移動駆動部69Aが配置されている。
図3及び図4に示すように、横整合基準板43a,43bは、横整合移動部材41の側端押圧面41aと幅方向Xに対向するように配置されている。横整合基準板43a,43bは、幅方向Xの整合動作において移動しない部材であり、幅方向Xに移動する横整合移動部材41によって横整合基準板43a,43bにシートが押し当てられることでシートの整合が行われる。本実施例の横整合基準板43a,43bは、中間積載板32に取付けされ、幅方向Xに見て中間積載板32の積載面32sより上方に延びている。
なお、本実施例における横整合基準板43a,43bの1つ(縦整合方向Y1の下流側の横整合基準板43a)は、不図示の駆動機構により、搬送方向Yの位置を調整可能に構成されている。ただし、横整合基準板43a,43bの両方を固定部材として配置してもよい。
ここで、図4に示すように、中間積載板32に設けられている縦スライド溝32aと横スライド穴32bは、厚さ方向Zに見て、積載面32sの面上で交差する位置関係となっている。また、中間積載上ガイド31に設けられている縦スライド穴31aと横スライド穴32bは、厚さ方向Zに見て、中間積載上ガイド31の下面において互いに交差する位置関係となっている。
図3に示すように、中間積載部42の装置前面方向(幅方向Xの一方側、図中左下方向)にはステイプラ51が設けられている。ステイプラ51は、不図示のアクチュエータと駆動機構により、中間積載部42に積載されたシート束の幅方向Xの端部(側端部)に沿って搬送方向Yに移動しながら、側端部の所定位置に綴じ処理を施す綴じ動作を実行可能である。なお、後述するように、本実施例ではA4サイズやリーガルサイズのシートの長辺に沿って複数個所をステイプラ51によって綴じる長辺綴じを実行可能である。
図1に示すように、中間積載部42で後処理を施されたシート束を排出する束排出ローラ36は、搬送方向Yに関して縦整合基準板39の待機位置(図1の位置)とは反対側に設けられている。つまり、本実施例において、中間積載部42から束排出ローラ36へ向かうシート束の搬送方向(束排出方向Y2)は、蹴り出しローラ29が中間積載部42にシートを排出する時の搬送方向(Y1)とは反対方向である。
ここで、本実施例では、縦整合基準板39が中間積載部42からシート束を押し出して搬出する搬出部材(押出部材)を兼ねている。つまり、縦整合基準板39は、下排出トレイ37を排出先として設定可能なサイズの中で搬送方向Yの長さが最も短いシートについて、少なくとも束排出方向Y2のシート先端が束排出ローラ36に接触する位置まで束排出方向に移動可能である。
(中間積載部の動作)
次に、中間積載部42における動作の説明を行う。図6(a、b)は、中間積載部42を厚さ方向Z(シート面に対して垂直な法線方向)に見た図である。ただし、説明のために必要な構成要素のみを表示している。図6(a)は、大サイズのシートS1(例えばリーガルサイズ)、図6(b)は、小サイズのシートS2(例えばレターサイズ)が中間積載板32上に搬送されてきた状態を示している。なお、大サイズ・小サイズとは、相対的なサイズの違いを表している。また、中間積載部42では、レターサイズ及びリーガルサイズより幅方向Xの長さ(以下、シート幅とする)が短く、搬送方向Yの長さ(以下、シート長とする)がレターサイズとリーガルサイズの中間であるA4サイズのシートも整合及び処理が可能である。
本実施例では、シートサイズに関わらず中間積載板32上に積載されたシートの先端が略同じ位置となるように、縦整合基準板39及び縦整合ローラ33を含む縦移動ユニット56を予めシートサイズに応じた所定の位置へ移動させておく。ここでいうシートの先端とは、中間積載部42からシート束を排出する時の束排出方向Y2におけるシート束の下流端(縦整合ローラ33がシートを縦整合基準板39に突き当てる時の縦整合方向Y1の上流端)である。また、所定の位置とは、蹴り出しローラ29のニップ位置から縦整合基準板39のシート当接面までの距離が、整合対象のシートのシート長よりもわずかに長くなる位置である。従って、大サイズのシートS1に対応する所定の位置(図6(a))は、小サイズのシートS2に対応する所定の位置(図6(b))よりも、束排出方向Y2の上流側(縦整合方向Y1の下流側)となる。
また、中間積載部42にシートを受け入れる際には、ステイプラ51及び横整合基準板43aも予め搬送方向Yに関して所定の位置に移動させておくものとする。横整合基準板43aの所定の位置とは、ステイプラ51がシートに綴じ処理を施す際の待機位置であって、ステイプラ51と干渉しないように予め設定されている。また、ステイプラの所定の位置とは、綴じ処理における最初の綴じ位置へ速やかに移動するための待機位置である。
続いて、図7(a~e)を用いて中間積載部42の動作を時系列に沿って説明する。ここでは、小サイズのシートS2を整合して綴じ処理を施す一連の動作について説明する。
図7(a)は、1枚目のシートS2が中間積載部42に向かって搬送されてきている状態を表している。シートS2の後端が蹴り出しローラ29を抜けるより前に、縦整合基準板39及び縦整合ローラ33を含む縦移動ユニット56、ステイプラ51及び横整合基準板43aは、シートサイズに合わせた所定の位置に移動完了している。横整合移動部材41は、シートS2の搬送を妨げないように幅方向Xに関してシート側端から少し外側に離れた位置で待機している。
図7(b)は、1枚目のシートS2の後端が、蹴り出しローラ29のニップに到達した状態を示している。このとき、縦整合方向Y1におけるシートS2の先端は、縦整合ローラ33のシート当接位置よりも縦整合基準板39に近い位置まで到達している。縦整合ローラ33は、ソレノイド60への通電により下降してシートS2上に当接し、ローラ駆動モータ61の駆動によりシートS2を縦整合方向Y1に移動させる縦整合動作(搬送方向Yの整合動作)を行う。これにより、縦整合方向Y1におけるシートS2の先端が縦整合基準板39に突き当てられて、搬送方向YにおけるシートS2の位置が縦整合基準板39に合わせて整合される。なお、縦整合ローラ33を下降させるタイミングは、シートS2の先端が縦整合ローラ33のシート当接位置を通過する前でも後でも良い。
図7(c)は、1枚目のシートS2の先端が縦整合基準板39に当接し、搬送方向Yの整合が完了している状態を示している。この後、横移動モータ48を駆動し、横整合移動部材41を整合方向(幅方向Xの一方、図中左方向)に移動させる横整合動作(幅方向Xの整合動作)を行う。なお、横整合移動部材41の側端押圧面41aがシートS2に当接する時点より前にソレノイド60への通電は停止され、縦整合ローラ33はシートS2から離間している。横整合移動部材41は、側端押圧面41aから横整合基準板43a,43bまで幅方向Xの距離がシートS2のシート幅と等しくなる位置、もしくはシート幅よりも少し狭くなる位置で停止する。これにより、シートS2の側端部が横整合基準板43a,43bに突き当てられて、幅方向XにおけるシートS2の位置が横整合基準板43a,43bに合わせて整合される。
図7(d)は、1枚目のシートS2の側端部が横整合基準板43に当接し、幅方向Xの整合が完了している状態を示している。この後、横整合移動部材41を退避方向(図中右方向)に移動させ、2枚目のシートを受け入れ可能な状態にする。
その後、図7(a)から図7(d)に示した動作を所定枚数だけ繰り返す。所定枚数とは、例えば綴じ処理によって綴じられることで1部のシート束となるべきシートの枚数である。所定枚数の整合が終了したのち、ステイプラ51により、綴じ処理を行う。また、シートの複数個所に綴じ処理を施す場合は、ステイプラ51を搬送方向Yに沿って綴じ位置から他の綴じ位置へ移動させながら、綴じ処理を繰り返し実施する。
図7(e)は、全ての綴じ処理が終了した後、処理済みのシート束SB2が排出される途中の状態を表している。本実施例では縦整合基準板39が中間積載部42の搬出部材を兼ねているため、縦整合基準板39は束排出方向Y2におけるシート束SB2の後端を束排出方向Y2に押圧し、束排出ローラ36に向けて搬送する。束排出ローラ36は、開閉可能なローラ対であり、シート束SB2を受け入れる前に予めニップ部を開いた状態とされている。束排出方向Y2におけるシート束SB2の先端が束排出ローラ36のニップ位置を少し超えた時点で縦整合基準板39は停止し、束排出ローラ36を閉じるニップ動作が行われる。また、束排出ローラ36が不図示の駆動機構により回転することで、シート束SB2は下排出トレイ37(図1)へ向けて排出される。
シート束SB2を束排出ローラ36に受け渡した後、縦整合基準板39は、再び図7(a)の待機位置へと帰還する。また、図7(e)に示すように、縦整合基準板39は、横整合移動部材41の移動領域と交差してさらに下流まで移動している。
(縦移動ユニットと横整合移動部材の移動範囲について)
図8(a)は、本実施例の中間積載部42が整合可能な最小サイズ(例えばA5サイズ)のシートS3を整合した状態を示している。図中の矢印は、中間積載板32の積載面32s上における、縦整合基準板39の移動領域My及び横整合移動部材41の側端押圧面41aの移動領域Mxを表している。図に示すように、3つの縦整合基準板39の移動領域Myのうち、図中右側の縦整合基準板39の移動領域Myをまたぐ位置まで、横整合移動部材41の側端押圧面41aが移動していることが分かる。言い換えると、中間積載板32の積載面32s上で、シートの整合を行うために縦整合基準板39が移動する移動領域Myと、シートの整合を行うために横整合移動部材41の側端押圧面41aが移動する移動領域Mxとが交差する領域Mc1が存在している。
また、図8(b)は、中間積載部42からシートを押し出す押出部材としての縦整合基準板39が移動可能な移動領域Myと、整合部材としての横整合移動部材41の側端押圧面41aが移動可能な移動領域Mxとの関係を表している。図に示すように、シートの押し出し(排出)を行うために縦整合基準板39が移動する移動領域Myと、シートの整合を行うために横整合移動部材41の側端押圧面41aが移動する移動領域Mxとが交差する領域Mc1,Mc2が存在している。なお、縦整合基準板39の移動領域My及び横整合移動部材41の移動領域Mxとして図8(a、b)に示すものはあくまで一例であり、中間積載部42において処理すべきシートのサイズに応じて適宜変更されるべきものである。
縦整合基準板39、横整合移動部材41の側端押圧面41a、横整合基準板43a,43bは、それぞれ複数個設けていることは既に述べた。これらの部材は、図6(a、b)及び図8(a、b)に示すように、中間積載部42が対応可能な全てのシートサイズに関して、搬送方向Y及び幅方向Xのいずれについても、シートの重心をまたぐ少なくとも2か所でシート端部と当接するように配置されている。即ち、複数のシートサイズについて、いずれのシートが積載されても、複数の縦整合基準板39の少なくとも1つがシートの重心に対して幅方向Xの一方側に位置し、残りの縦整合基準板39の少なくとも1つがシートの重心に対し幅方向Xの他方側に位置する。また、複数のシートサイズについて、いずれのシートが積載されても、複数の側端押圧面41aの少なくとも1つがシートの重心に対し搬送方向Yの一方側に位置し、残りの側端押圧面41aの少なくとも1つがシートの重心に対し搬送方向Yの他方側に位置する。横整合基準板43a,43bについても同様の位置関係が成り立つ。
また、縦整合基準板39の待機位置(各シートサイズにおける搬送方向Yの整合基準位置)と、側端押圧面41aの移動領域Mxが干渉しないように、側端押圧面41aが配置されている。
なお、縦整合基準板39、横整合移動部材41の側端押圧面41a及び横整合基準板43a,43bの配置や数は、中間積載部42の用途に応じて適宜変更可能である。また、本実施例では、縦整合基準板39及び横整合移動部材41の移動機構としてタイミングベルトを用いた構成を示したが、タイミングベルトを用いた構成に限定されるものではない。例えば、ラックアンドピニオン機構や、送りねじを用いた構成であっても良い。
(本実施例のまとめ)
以上説明したように、縦整合基準板39を移動させる縦移動駆動部69Aと横整合移動部材41を移動させる横移動駆動部48Aは、中間積載板32に対して上層と下層に分けて配置される。言い換えると、積載部としての中間積載板32に対して厚さ方向Zの下方に第1移動機構としての横移動駆動部48Aを配置し、中間積載板32に対して厚さ方向Zの上方に第2移動機構としての縦移動駆動部69Aを配置している。ただし、「上方」及び「下方」は、搬送方向Y及び幅方向Xに広がる中間積載板32上の面に対して、搬送方向Y及び幅方向Xに垂直な厚さ方向Zに関する上方及び下方を意味している。そのため、重力方向における縦移動駆動部69A及び横移動駆動部48Aの位置が重力方向における中間積載板32と重複していることは差し支えない。
仮に、縦整合基準板39及び横整合移動部材41を互いに交差する方向に移動させる縦移動駆動部69Aと横移動駆動部48Aの両方を、中間積載板32の上方又は下方のいずれか一方にまとめて配置すると、駆動部同士が干渉する可能性がある。これに対し、本実施例では中間積載板32に対して上側と下側に縦移動駆動部69Aと横移動駆動部48Aを分けて配置する。これにより、縦整合基準板39及び横整合移動部材41の移動範囲を大きくしたとしても、移動機構(69A、48A)同士の干渉が回避される。
本実施例では、第1整合部材としての横整合移動部材41の中間積載板32上の移動領域Mxが、第2整合部材としての縦整合基準板39の中間積載板32上の移動領域Myと交差している(図8(a)の領域Mc1)。そして、縦整合基準板39の少なくとも1つは、搬送方向Yに関して横整合移動部材41の移動領域Mxをまたぐ少なくとも2か所の位置に移動することができる(図6(a、b)の右側の縦整合基準板39参照)。また、横整合移動部材41の側端押圧面41aの少なくとも1つは、幅方向Xに関して縦整合基準板39の移動領域Myをまたぐ少なくとも2か所の位置に移動することができる(図6(b)と図8(a)の下側の側端押圧面41a参照)。従って、多様なサイズのシートについて横整合移動部材41及び縦整合基準板39を用いた整合動作を行うことができる。
また、本実施例では、整合部材としての横整合移動部材41の中間積載板32上の移動領域Mxが、押出部材としての縦整合基準板39の中間積載板32上の移動領域Myと交差している(図8(b)の領域Mc1,Mc2)。そして、縦整合基準板39の少なくとも1つは、搬送方向Yに関して横整合移動部材41の移動領域Mxをまたいで移動しながら、中間積載部42からシートを押し出す動作を行うことができる(図7(d、e)の右側の縦整合基準板39参照)。また、横整合移動部材41の側端押圧面41aの少なくとも1つは、幅方向Xに関して縦整合基準板39の移動領域Myをまたぐ少なくとも2か所の位置に移動することができる(図6(b)と図8(a)の下側の側端押圧面41a参照)。従って、多様なサイズのシートについて、横整合移動部材41を用いた整合動作と、縦整合基準板39を用いた押出動作(排出動作)を行うことができる。
なお、縦整合基準板39の移動領域Myと横整合移動部材41の移動領域Mxとが、中間積載板32上で実際に交差していなくともよい。つまり、本実施例の構成によれば、中間積載板32の下側(又は上側)に縦移動駆動部69Aと横移動駆動部48Aをまとめて配置する構成では実現が難しい縦整合基準板39及び横整合移動部材41の移動範囲を実現することができる。例えば、縦整合基準板39及び横整合移動部材41の移動領域Mx,Myが厚さ方向Zに見て互いに接する位置関係とすることが可能である。
また、本実施例では、中間積載上ガイド31と中間積載板32にそれぞれ横整合移動部材41及び縦整合基準板39の移動を案内するスライド穴(31a,32b)及びスライド溝(31b,32a)を設けている。これにより、中間積載上ガイド31及び中間積載板32に浮島部(貫通穴によって四辺を区画された部分)が生じないため、中間積載上ガイド31と中間積載板32の各々を一つの部品として作成することが可能となる。
さらに、縦整合基準板39及び横整合移動部材41は、スライド穴(31a,32b)を貫通してスライド溝(31b,32a)の内側まで延びている。つまり、縦整合基準板39及び横整合移動部材41は、積載空間を形成している中間積載上ガイド31の下側の面及び中間積載板32の上側の面(積載面32s)のいずれに対しても厚さ方向Zの隙間を生じないように配置されている。従って、整合動作時やシートの押し出し(排出)時にシートがすり抜けることを防いで、安定したシートの取扱いが可能となる。
また、本実施例では、搬送方向Yの整合部材である縦整合基準板39が、中間積載部42からシートを押し出す押出部材を兼ねている。このため、押出部材(排出機構)及びその移動機構を、整合部材及びその移動機構とは別個に設ける場合に比べて、装置を小型化及び低コスト化することができる。
また、複数の縦整合基準板39は、複数の(好ましくは全ての)シートサイズにおいて、幅方向Xに関してシートの重心をまたぐ少なくとも2か所で、シート端部と当接するように配置されている。このため、シートの整合動作時や押し出し(排出)時にシートの回転が生じにくく、シートの整合性を高めることが可能となる。また、横整合移動部材41の複数の側端押圧面41aは、複数の(好ましくは全ての)シートサイズにおいて、搬送方向Yに関してシートの重心をまたぐ少なくとも2か所でシート端部と当接するように配置されている。複数の横整合基準板43a,43bについても、複数の(好ましくは全ての)シートサイズについて同様の位置関係が成り立つように配置されている。このため、シートの整合動作時にシートの回転が生じにくく、シートの整合性を高めることが可能となる。
ところで、本実施例では、所定方向におけるシートの整合位置の基準となる基準部材である縦整合基準板39と、縦整合基準板39に向けてシートを突き当てる移動部材である縦整合ローラ33とが、一定の位置関係を保って移動する。所定方向とは、本実施例では搬送方向Yである。仮に、縦整合基準板39と縦整合ローラ33のシートへの当接位置とが本実施例に比べて遠く離れている状態で搬送方向Yの整合を行おうとすると、シートのキックバックが生じてシートの位置が乱れる可能性がある。即ち、縦整合ローラ33の回転時に縦整合ローラ33のシート当接位置と縦整合基準板39との間でシートの撓み(ループとも呼ばれる)が生じ、縦整合ローラ33が上方に退避した時にシートが伸び、反動でシートが縦整合基準板39から離れる可能性がある。これに対し、本実施例では、搬送方向Yに関して縦整合ローラ33と縦整合基準板39が一定の距離を保って移動するため、縦整合基準板39の位置が変化したとしても、キックバックを低減してシートの整合性を高めることが可能となる。
また、本実施例では、縦整合基準板39及び縦整合ローラ33を共通の移動機構である縦移動駆動部69Aによって移動させる構成としたため、上述したように高い整合性を有しつつ、装置を小型化及び低コスト化することができる。
(変形例)
本実施例では、縦移動駆動部69Aを中間積載板32の上方に配置し、横移動駆動部48Aを中間積載板32の下方に配置しているが、上下の関係を入れ替えてもよい。即ち、第1移動機構としての縦移動駆動部69Aを積載部としての中間積載板32の下方に配置し、第2移動機構としての横移動駆動部48Aを中間積載板32の上方に配置してもよい。
また、搬送方向Y及び幅方向Xに関するシートの整合方式は、本実施例に挙げたものに限らない。例えば、縦整合ローラ33に代えて、回転するベルト状又はパドル状の移動部材によってシートを縦整合基準板39に突き当ててもよく、板状の縦整合移動部材によってシートの端部を押圧してシートを縦整合基準板39に突き当ててもよい。また、幅方向Xに対向する2つの整合部材(横整合移動部材41と横整合基準板43a,43b)の一方が他方に向かって移動することで幅方向Xの整合を行う片側基準の方式に代えて、両側の整合部材が互いに近づくことで整合を行う構成としてもよい。
実施例2について図9及び図10を用いて説明する。図9は、本実施例の画像形成システム1Sを表す概略図である。図10は、本実施例の中間積載部42を拡大した概略図である。画像形成装置1、画像読取装置2及び原稿送り装置3に関しては、実施例1と同じ構成であるため説明は省略する。後処理装置4においても、実施例1と同じ構成の部位については、同じ符号を割り当てており、詳細な説明は省略する。
図9に示すように、画像形成装置1の水平搬送部14から排出されたシートは後処理装置4の入口ローラ21に受け渡される。入口ローラ21の下流には搬送路を切り替える切替部材としてフラップ70が設けられている。フラップ70は不図示のアクチュエータにより図9に示した位置と、そこから図中時計回り方向に回転した位置とに切替可能であり、シートの搬送経路を切り替えることができる。
上排出トレイ25にシートを搬送する際には、フラップ70を図9に示した位置から回転した位置に切り替える。これにより、入口ローラ21から送り出されるシートは第1排出パス83Aに搬送される。そして、入口センサ27でのシート後端通過時刻に基づいて、搬送ローラ22及び排出ローラ24Aによる搬送速度を制御し、上排出トレイ25にシートを排出する。
シートの排出先が下排出トレイ37である場合には、フラップ70を図9に示した位置に保持する。これにより、入口ローラ21から送り出されるシートは内排出パス82Aに搬送され、中間搬送ローラ28を経て、蹴り出しローラ29によって中間積載上ガイド31及び中間積載板32を含む中間積載部42に搬送される。
図10に示すように、中間積載部42の最上流部には縦整合基準板71が配置されている。なお、本実施例では、蹴り出しローラ29が中間積載部42にシートを排出する時の搬送方向と、中間積載部42からシートが排出される時の搬送方向が、同一の方向(以下、搬送方向Y3とする)である。上記の縦整合基準板71は、中間積載板32の積載面32sの搬送方向Y3における最上流部から厚さ方向Zの上方側に立ち上がっている壁面である。
また、中間積載板32の上方には、蹴り出しローラ29を抜けたシートを縦整合基準板71に向けて搬送するための移動部材として機能する縦整合ローラ33が設けられている。シート後端が中間積載前センサ38を通過した後、縦整合ローラ33は不図示のアクチュエータにより下降して中間積載板32上に積載されたシートの上面に当接し、所定のタイミングで縦整合基準板71に向けて搬送方向Y3の上流側にシートを搬送する。これにより、搬送方向Y3におけるシート後端が縦整合基準板71に突き当てられ、搬送方向Y3におけるシートの位置が基準部材である縦整合基準板71に合わせて整合される。なお、蹴り出しローラ29の下流にはシート後端を叩き落とすための束押さえフラグ30が回転自在に支持されている。
シート後端が縦整合基準板71に当接したのち、横整合移動部材41によって幅方向Xの整合動作(横整合動作)を行う。横整合移動部材41は、不図示のタイミングベルトと係合しており、タイミングベルトの回転に伴い、レール46に沿って幅方向Xに移動可能となっている。タイミングベルトは不図示のプーリ対に張架されており、プーリ対は不図示の駆動列を介して横移動モータ48につながっている。本実施例における第1移動機構としての横移動駆動部48Aを構成するレール46、タイミングベルト及びプーリ対は、いずれも厚さ方向Zにおいて中間積載上ガイド31の上方に配置されている。
横整合移動部材41は、中間積載上ガイド31に設けられた第2の穴としての横スライド穴31dを貫通して中間積載板32に設けられた第1の溝としての横スライド溝32dの内側まで延びる側端押圧面41aを有している。また、幅方向Xに側端押圧面41aと対向するように、幅方向Xの整合位置の基準となる横整合基準板43a,43bが実施例1と同様の位置(図3、図4参照)に設けられている。
横移動モータ48によって横移動駆動部48Aが駆動されると、横整合移動部材41が側端押圧面41aによってシート側端を押圧しながら幅方向Xに移動し、横整合基準板43a,43bに対して他方のシート側端を突き当てる。これにより、シートの搬送方向Y3及び幅方向Xの整合動作が終了する。そして、横整合移動部材41が後続シートの搬送を妨げない位置まで幅方向Xに退避した後、後続シートの受け入れが行われる。
所定枚数のシートが中間積載部42に積載され、最終シートに対する整合動作が終了すると、ステイプラ51によって綴じ動作が行われる。綴じ処理を受けたシート束は、押出部材としての後端押出部材72が搬送方向Y3の下流に向かって移動することで、搬送方向Y3の後端を押圧されて中間積載部42から押し出される。
後端押出部材72は、シート束の搬送方向Y3の先端が束排出ローラ36(図9)のニップ位置を少し超える位置まで移動した時点で停止する。これにより第2排出パス84を介して束排出ローラ36に受け渡されたシート束は、束排出ローラ36によって下排出トレイ37に排出される。後端押出部材72は、束排出ローラ36へのシート束の受け渡し後に、搬送方向Y3の上流側に移動して図10の位置に復帰する。
図10において、後端押出部材72は幅方向Xに並んで複数個配置されている。後端押出部材72は、中間積載板32に設けられた第1の穴としての縦スライド穴32cを貫通して中間積載上ガイド31に設けられた第2の溝としての縦スライド溝31cの内側まで延びている。複数の後端押出部材72は、タイミングベルト73に対し一体の部材として取付けられている。タイミングベルト73はプーリ対74に張架されており、プーリ対74は縦移動モータ75に駆動されて回転する。すなわち、縦移動モータ75を正転及び逆転させることで、複数の後端押出部材72は搬送方向Y3に沿って往復移動する。本実施例における第2移動機構としての縦移動駆動部75Aを構成するタイミングベルト73及びプーリ対74は、いずれも厚さ方向Zにおいて中間積載板32の下方に配置されている。
(本実施例のまとめ)
以上説明したように、後端押出部材72を移動させる縦移動駆動部75Aと横整合移動部材41を移動させる横移動駆動部48Aは、中間積載板32に対して上層と下層に分けて配置される。言い換えると、積載部としての中間積載板32に対して厚さ方向Zの上方に第1移動機構としての横移動駆動部48Aを配置し、中間積載板32に対して厚さ方向Zの下方に第2移動機構としての縦移動駆動部75Aを配置している。
これにより、押出部材としての後端押出部材72及び整合部材としての横整合移動部材41の移動範囲を大きくしたとしても、移動機構(75A、48A)同士の干渉が回避される。特に、本実施例では、中間積載板32上における後端押出部材72の移動領域と横整合移動部材41の側端押圧面41aの移動領域とが交差する構成としている(図8(b)も参照)。このため、より多様なシートサイズに対応して安定した整合動作及び押出動作(排出動作)を実現できる。
また、本実施例では、中間積載上ガイド31と中間積載板32にそれぞれ横整合移動部材41及び後端押出部材72の移動を案内するスライド穴(31d,32c)及びスライド溝(31c,32d)を設けている。これにより、中間積載上ガイド31及び中間積載板32に浮島部(貫通穴によって四辺を区画された部分)が生じないため、中間積載上ガイド31と中間積載板32の各々を一つの部品として作成することが可能となる。
さらに、後端押出部材72及び横整合移動部材41は、スライド穴(31d,32c)を貫通してスライド溝(31c,32d)の内側まで延びている。つまり、後端押出部材72及び横整合移動部材41は、積載空間を形成している中間積載上ガイド31の下側の面及び中間積載板32の上側の面(積載面32s)のいずれに対しても厚さ方向Zの隙間を生じないように配置されている。従って、整合動作時やシートの押し出し(排出)時にシートがすり抜けることを防いで、安定したシートの取扱いが可能となる。
また、複数の後端押出部材72は、複数の(好ましくは全ての)シートサイズにおいて、幅方向Xに関してシートの重心をまたぐ少なくとも2か所で、シート端部と当接するように配置されている。このため、シートの押し出し(排出)時にシートの回転が生じにくく、安定したシートの取扱いが可能となる。また、横整合移動部材41の複数の側端押圧面41aは、複数の(好ましくは全ての)シートサイズにおいて、搬送方向Yに関してシートの重心をまたぐ少なくとも2か所でシート端部と当接するように配置されている。複数の横整合基準板43a,43bについても、複数の(好ましくは全ての)シートサイズにおいて、同様の関係が成り立つように配置されている。このため、シートの整合動作時にシートの回転が生じにくく、安定したシートの取扱いが可能となる。
なお、本実施例では、縦移動駆動部75Aを中間積載板32の下方に配置し、横移動駆動部48Aを中間積載上ガイド31の上方に配置しているが、上下の関係を入れ替えてもよい。即ち、第1移動機構としての横移動駆動部48Aを積載部としての中間積載板32の下方に配置し、第2移動機構としての縦移動駆動部69Aを中間積載板32の下方に配置してもよい。
実施例3として、中間積載部42でジャムが発生した場合に中間積載部からジャムシートをより容易に取り除くことを可能とする構成及びその方法について説明する。以下、実施例1と共通の符号を付した要素は実施例1と実質的に同等の構成及び作用を有するものとする。
中間積載部42は、中間積載板32を境に、上ユニット101と、下ユニット102に分かれている(図4参照)。上ユニット101は、中間積載上ガイド31、縦移動ユニット56及び縦移動駆動部69Aを含むユニットであり、下ユニット102の上方に位置する。下ユニットは、中間積載板32、横整合移動部材41、横移動駆動部48A、ステイプラ51を含むユニットである。
下ユニット102は、一対の支柱103を有し、支柱103はそれぞれ支点軸104を有している。支柱103は、ベース部材から略厚さ方向Zの上方側に立ち上がる部材であり、幅方向Xに互いに対向している。支点軸104は、一対の支柱103の内側に配置され、それぞれ略幅方向Xに突出している。また、Y方向に関して、支点軸104は中間積載板32の縦整合方向Y1における下流端付近に設けられている。
上ユニット101には一対の支点穴105が設けられており、支点穴105のそれぞれが各支点軸104と係合している。Y方向に関して、支点穴105は中間積載上ガイド31の縦整合方向Y1における下流端付近に設けられている。それゆえ、上ユニット101は、支点穴105を回転中心として、中間積載板32から離間する方向(略厚さ方向Z)に回転可能に保持されている。つまり、上ユニット101は、縦整合方向Y1で下流側の端部を通り実質的に幅方向Xに延びる軸線の周りで、中間積載上ガイド31の縦整合方向Y1で上流側の端部が略厚さ方向Zの上方側に向かって回動可能に構成される。また、上ユニット101には、リンク軸90が中間積載上ガイド31と一体的に取り付けられている。リンク軸90は、中間積載上ガイド31の幅方向Xの一方の側部から幅方向Xに突出している。
図11(a、b)は、ジャム処理を行うために、上ユニット101を下ユニット102から離間させた状態を示している。図11(a)は、後処理装置4の正面側から中間積載部42を見た様子を表す正面図である。ここで、後処理装置4の正面側とは、幅方向Xの一方側であって、図1の手前側、図4の左手前側を指す。図11(b)は、幅方向Xに垂直な平面における中間積載部42の断面図を正面側から見た図である。
図11(a)に示すように、後処理装置4には中間積載部42を開放するためにユーザが把持して操作することが可能な操作部(把持部)としてのハンドル91が設けられている。ハンドル91はリンク軸90と係合しており、両者は一体的に動作する。また、ハンドル91はハンドルレール92に沿って移動するように構成されている。ハンドルレール92は、後処理装置4の筐体の一部93に固定されている。ハンドルレール92は、支点軸104を中心とする円弧形状を為しており、ユーザはハンドル91をハンドルレール92に沿って移動させることで、上ユニット101を下ユニット102に対して離間させたり当接させたりすることができる。
ユーザは、図11(a)に示すように、上ユニット101を離間させたのちに、上ユニット101と下ユニット102との間にできた空間に手を差し入れることで、中間積載部42内に留まっているジャムシートS4にアクセスし、取り除くことができる。このとき、縦整合基準板39の停止位置によっては、図11(b)に示すように縦整合基準板39の先端が中間積載板32の積載面32sとオーバーラップしなくなる位置まで、縦整合基準板39が厚さ方向Zの上方側に退避している場合がある。その場合、上ユニット101が開放された時に、積載面32s上に載置されたジャムシートS4が自重によって中間積載板32から後処理装置4内部の空間に落下することも考えられる。
本実施例では、ジャムシートS4の落下を防ぐため、縦整合方向Y1の下流側が上流側より下方に位置するように傾斜して配置されている中間積載板32の下方側の端部(縦整合方向Y1の下流端)に、ストッパ106を設けている。ストッパ106は、中間積載板32の積載面32sに対して厚さ方向Zの上方側に突出した突出部である。ストッパ106を設けたことで、ハンドル91を操作して上ユニット101を開放したときにジャムシートS4が縦整合基準板39をすり抜けて下方側に滑ったとしても、ジャムシートS4はストッパ106に当接してそれ以上の落下を規制される。
次に本実施例に係る整合部材である縦整合基準板39の詳細な構成について説明する。図12(a)に示すように、縦整合基準板39を回転軸107が貫通しており、縦整合基準板39は回転軸107に対して回転自在に支持されている。回転軸107は、ホルダ108に保持されており、ホルダ108は縦移動ユニット56の一部である支持板46aに固定されている。縦整合基準板39は自身の自重によって、ホルダ108の一部であるストッパ部108aに突き当たって位置決めされている。縦整合基準板39がストッパ部108aに突き当たった位置(第3位置)は、上ユニット101が第1位置にある状態で、縦整合基準板39のシート当接面39aにシートを突き当てることでシートの整合を行うことが可能な位置である。この状態で、縦整合基準板39の先端(下端)39bは、厚さ方向Zに関して中間積載板32の積載面32sの下方に位置している。つまり、上ユニットが第1位置に位置し、かつ、上ユニットに対して整合部材が第3位置に位置する場合、整合部材の下端は積載部がシートを支持する面である積載面32sより下方に位置する。なお、縦整合基準板39が第3位置にあるとき、縦整合基準板39のシート当接面39aが幅方向Xに見て略厚さ方向Z(中間積載板32の積載面32sに対して略垂直な方向)に延びている。
中間積載部42におけるシートの整合時に、縦整合ローラ33によってシート当接面39aにシートが突き当てられた時に縦整合基準板39に作用する図中反時計回り方向(第1回転方向)の負荷は、ストッパ部108aによって受け止められる。これにより、縦整合基準板39は第3位置に保持され、シート当接面39aによりシートの位置が整合される。一方、縦整合基準板39は、ストッパ部108aから離間する方向(図中時計回り方向、第2回転方向)への回動は規制されていない。言い換えると、本実施例における第3位置は、整合部材がストッパ部に当接して第1回転方向への回転を規制された位置であり、第4位置は、整合部材が第3位置から第1回転方向とは反対の第2回転方向に回転した位置である。
次にジャムシートを取り除く手順について説明する。画像形成動作の実行中は、通常、上ユニット101は、図2に示す当接位置(第1の位置)にある。また、縦整合基準板39は図12(a)に示す第3位置にある。なお、図12(a~c)は、いずれも縦整合基準板39の付近を幅方向Xに見た様子を表している。
画像形成動作の実行中にジャムが発生し、積載面32s上にジャムシートS4(シート束であってもよい)が存在する場合には、シート有無センサ34(図1)によってジャムシートS4の存在が検出される。その場合、画像形成装置のコントローラは、報知手段によってユーザに対して積載面32s上にジャムシートが存在することをユーザに報知し、ハンドル91を操作することで上ユニット101を離間位置へと移動させてジャムシートS4を取り除くように促す。ここで、報知手段とは、画像形成装置が備える液晶パネル等の表示装置や音声を発するスピーカー、又は、画像形成動作の実行指示の送信元である外部機器にメッセージを通知する通信機能等を指す。
ジャムの報知に接したユーザは、ハンドル91を掴んで操作して、上ユニット101を図11(a、b)に示す離間位置(第2位置)に移動させる。このとき、縦整合基準板39は、上ユニット101に対する相対位置を維持したまま、図11(a、b)に示すように中間積載板32上のジャムシートS4から上方に離間した位置へと移動する。つまり、上ユニットが第2位置に位置し、上ユニットに対して整合部材が第3位置に位置する場合、整合部材の下端は積載部がシートを支持する面から上方に離間する。ユーザは、上ユニット101と下ユニット102との間にできた空間に手を差し入れ、中間積載部にあるジャムシートS4にアクセスし、ジャムシートS4を取り除く。
次に、ユーザがジャムシートS4を取り除くことなく、上ユニット101を閉めてしまった(当接位置まで戻してしまった)場合の縦整合基準板39の挙動について説明する。図12(b)は、上ユニット101を離間させた状態から、積載面32s上にジャムシートS4が残ったまま、上ユニット101を閉めている過程にあって、縦整合基準板39の先端39bがジャムシートS4に当接したときの状態を示している。縦整合基準板39の先端39bがジャムシートS4から反力を受けることで、縦整合基準板39は図12(b)に示す位置で移動を停止する。そこからさらに上ユニット101を閉めると、最終的には図12(c)に示すように、ホルダ108や縦移動ユニット56は第1位置まで復帰する。しかしながら、縦整合基準板39は、先端39bが中間積載板32の積載面32sより上方に留まったままとなる。つまり、縦整合基準板39は、上ユニット101に対して第3位置から第4位置へと相対移動することにより、中間積載板32の積載面32sより上方に留まることが可能である。言い換えると、上ユニットが第2位置から第1位置に移動する過程で、上ユニットに対して整合部材が第3位置から第4位置に相対移動することで、整合部材の下端は積載部がシートを支持する面の上方に留まることが可能である。
縦整合基準板39を上述の構成とすることで、ユーザがジャムシートS4を取り除くことなく上ユニット101を離間位置(第2位置)から当接位置(第1位置)へ移動させた場合であっても、ジャムシートS4の破損や、装置の破損を防止することができる。仮に、縦整合基準板39が支持板56aに対して固定された構成であるとすると、ジャムシートS4を取り除くことなく上ユニット101を離間位置(第2位置)から当接位置(第1位置)へ移動させた場合にジャムシートS4に大きなせん断力が作用し得る。即ち、ジャムシートS4は、幅方向Xに縦整合基準板39の両側を積載面32sに支持され、かつ、縦整合基準板39の先端39bと当接する部分を縦スライド溝32a内に向かって下方に押し付けられる。そのため、ジャムシートS4には皺や破れが発生する可能性がある。また、ジャムシートS4が十分な剛性を有する材質のシートであるか、又は多数枚のシート束であった場合には、縦整合基準板39又は後処理装置4の他の部材がジャムシートS4からの反力による負荷を受けて破損することも想定される。これに対し、本実施例によれば、縦整合基準板39の下方にジャムシートS4が入り込んだ状態のまま上ユニット101が閉じられたとしても、上ユニット101に対する縦整合基準板39の相対移動によりこのような不都合を回避することができる。
さらには、ジャムシートを取り除こうとするユーザの手が縦整合基準板39に触れた際に、縦整合基準板39が移動することでジャム処理空間がより広くなることや、ユーザの手が縦整合基準板39に強く接触する可能性を低減することも期待できる。
また、図12(b)からわかるように、縦整合基準板39の先端39bがジャムシートS4から受ける反力の向きが、回転軸107を中心とした図中時計回転方向となるような配置/構成となっている。つまり、縦整合基準板39がシート当接面39aにおいてシートの先端を整合するには、ストッパ部108aにより回転軸107を中心とした図中反時計回り方向(第1回転方向)の回動が規制される必要がある。その一方で、縦整合基準板39の図中時計回り方向(第2回転方向)への回動を許容しても、シート当接面39aによる整合機能は損なわれない。そのため、アクチュエータ等を用いることなく、ジャムシートS4からの反力によって縦整合基準板39が第3位置から第4位置へと退避することが可能な構成となっている。これにより、装置の小型化、低コスト化を実現している。
なお、ジャムシートS4が取り除かれることなく上ユニット101が閉められてしまった場合においても、中間積載板32上に残されたジャムシートS4は、シート有無センサ34によってその存在が検出される。その場合、画像形成装置のコントローラは、上記の報知手段によってユーザに対して積載面32s上にジャムシートが存在することを報知し、ジャムシートS4を取り除くことをユーザに促すことができる。
(移動可能な縦整合基準板39の変形例)
次に図13(a~c)を用いて本実施例の変形例を示す。本変形例においては、縦整合基準板39がホルダ108に沿って、積載面32sに対して略垂直に接近及び離間する方向(略厚さ方向Z)にスライド可能に保持されている。ホルダ108は、縦移動ユニット56の一部である支持板56aに固定されている。さらに、縦整合基準板39とホルダ108との間にはコイルバネ等の弾性体110が挿入されている。弾性体110は、縦整合基準板39を積載面32sに対して略垂直な方向(略厚さ方向Z)の下方側(図中左下方向)、つまり、中間積載板32に接近する方向に付勢している。本実施例における第3位置は、整合部材が弾性体の付勢力によりホルダに対して突出した位置であり、第4位置は、整合部材が弾性体を圧縮させながら積載部から離間する方向にスライドした位置である。
図13(a)は画像形成動作の実行中における通常の状態を示しており、上ユニット101は当接位置(第1位置)に位置し、縦整合基準板39は先端39bが中間積載板32の積載面32sより下方となる位置(第3位置)に位置する。ジャムの報知を受けてユーザが上ユニット101を離間位置(第2位置)まで移動させた場合、縦整合基準板39は上ユニット101に対して第3位置に維持されたまま移動し、縦整合基準板39の先端39bは中間積載板32の積載面32sから上方に離間する。
図13(b)は、積載面32s上にジャムシートS4が残ったまま、上ユニット101を離間位置(第2位置)から閉めている過程にあって、縦整合基準板39の先端39bがジャムシートS4に当接したときの状態を示している。そこからさらに上ユニット101を閉めた場合には、縦整合基準板39は、自身の先端39bがジャムシートS4から受ける反力の、ホルダ108に対するスライド方向に沿った方向の分力を受ける。この分力により、縦整合基準板39は図13(b)に示す位置(第3位置)から図13(c)に示す位置(第4位置)へと弾性体110を圧縮しながら徐々にホルダ108に対して相対移動する。
縦整合基準板39のホルダ108に対する相対移動により、縦整合基準板39の先端39bは中間積載板32の積載面32sの上方に留まることができる。言い換えると、上ユニットが第2位置から第1位置に移動する過程で、上ユニットに対して整合部材が第3位置から第4位置に相対移動することで、整合部材の下端は積載部がシートを支持する面の上方に留まることが可能である。これにより、図12(a~c)を用いて説明した実施例3と同等の効果が得られる。
さらに他の実施例について図14(a~d)を用いて説明する。以下、実施例1、3と共通の符号を付した要素は実施例1、3と実質的に同等の構成及び作用を有するものとする。図14(a)、(c)は、後処理装置4の正面側から中間積載部42を見た様子を表す正面図である。図14(b)は、図14(a)におけるハンドル91とリンク軸90の位置関係を表す拡大図である。図14(d)は、図14(c)におけるハンドル91とリンク軸90の位置関係を表す拡大図である。本実施例の縦整合基準板39は、実施例3で説明したような、第3位置と第4位置とに移動可能な構成にはなっていない。すなわち、縦整合基準板39はホルダ108及び縦移動ユニット56の支持部材に対して固定されている。
本実施例においても、上ユニット101が当接位置(第1位置)に位置する時は、縦整合基準板39の先端39bは中間積載板32の積載面32sより下方に位置する。また、上ユニット101が離間位置(第2位置)に位置する時は、縦整合基準板39の先端39bは中間積載板32の積載面32sから上方に離間する。言い換えると、上ユニットが第1位置に位置する場合、整合部材の下端は積載部がシートを支持する面より下方に位置し、上ユニットが第2位置に位置する場合、整合部材の下端は積載部がシートを支持する面から上方に離間する。
図14(b、d)に示すように、操作部としてのハンドル91は、上ユニット101に設けられた被係合部としてのリンク軸90と離脱可能に係合している。本実施例では、ハンドル91のリンク軸90に対する係合部91aの形状は、ハンドルレール92の円弧に対する接線方向(上ユニット101の開放時の回動方向)に向かって開放された凹形状となっている。言い換えると、操作部は、被係合部を受け入れる凹形状であって、上ユニットが第1位置から第2位置へ向かうときの被係合部の移動方向に向かって開放された凹形状を有する。なお、変形例として、リンク軸90に上記凹形状とは反対側に向かって開放された凹形状を設け、ハンドル91にこの凹形状と嵌合する軸部材を設けてもよい。
上ユニット101と下ユニット102が当接している状態(図2に示す状態)から、ユーザがハンドル91を把持して上ユニットを図14(a)に示す位置まで離間させる際には、ハンドル91とリンク軸90の係合は維持される。つまり、上ユニット101は自身の自重により図中反時計方向に回転しようとするため、ハンドル91とリンク軸90及び上ユニット101)は一体的に図中時計回り方向に回動する。また、ユーザがハンドル91を把持して上ユニット101を図14(a)に示す離間位置(第2位置)から上ユニット101を閉める方向(図中反時計回り方向)へ移動させる際も、ハンドル91と上ユニット101は概ね一体的に移動する。この場合、ハンドル91がわずかに先行して移動することはあっても、上ユニット101は自重によってハンドル91に追従して移動する。
一方で、積載面32s上にジャムシートS4が残っていた場合には次のように動作する。図14(a)に示すように上ユニット101が離間した状態から、上ユニット101を閉める方向に移動させると、ある位置で、縦整合基準板39の先端39bがジャムシートS4に当接する(図14(c)に示す上ユニットの位置)。そこからさらにハンドル91を図中略反時計回り方向に移動させても、縦整合基準板39を介して上ユニット101がジャムシートS4からの反力を受けて移動を制限されているため、上ユニット101はそれ以上移動せず、ハンドル91のみが移動する。この時、ハンドル91とリンク軸90は、図14(d)に示すように離脱(分離)した状態となる。言い換えると、上ユニットが第2位置に位置する状態で第1位置に向かって操作部が操作される場合において、整合部材が積載部の上に存在する障害物に当接したときは、操作部は上ユニットから離脱し、上ユニットは第1位置と第2位置の間の位置に留まる。
本実施例の構成によって、ジャムシートS4が積載面32sにある状態のままユーザが上ユニット101を離間位置から当接位置に移動させようとしたとしても、ユーザの操作力によってジャムシートSに強いせん断力が作用することを防ぐことができる。これにより、ジャムシートS4が破損したり、ジャムシートS4からの反力を受けて縦整合基準板39又はその他の部材が破損する可能性を低減することができる。
(その他の実施形態)
上記実施例では、シートに綴じ処理を行うことが可能な後処理装置4の中間積載部42(処理部)に設けられたシート整合装置について説明したが、シートを扱う任意の装置に本開示のシート整合装置を組み込むことが可能である。例えば、中間積載部42が画像形成部1Bと共に1つの筐体内に配置されることで、画像形成システム(画像形成装置)の一部として設けられたシート整合装置に本技術を適用してもよい。
1B…画像形成部/1S…画像形成システム/4…シート処理装置(後処理装置)/31…中間積載上ガイド(対向部材)/32…中間積載板(積載部)/33…移動部材(縦整合ローラ)/39…第2整合部材、基準部材、押出部材(縦整合基準板)/41…第1整合部材、整合部材(横整合移動部材)/42…中間積載部(シート整合装置)/48A…第1移動機構(横移動駆動部)/69A、75A…第2移動機構、移動機構(縦移動駆動部)/72…押出部材(後端押出部材)/X…第1方向(幅方向)/Y、Y3…第2方向(搬送方向)/Z…第3方向(厚さ方向)

Claims (27)

  1. シートが積載される積載部と、
    前記積載部に積載された前記シートの第1方向における端部と当接し、前記第1方向における前記シートの位置を整合する第1整合部材と、
    前記第1整合部材を前記第1方向に移動させる第1移動機構と、
    前記シートの前記第1方向と垂直に交差する第2方向における端部と当接し、前記第2方向における前記シートの位置を整合する第2整合部材と、
    前記第2整合部材を前記第2方向に移動させる第2移動機構と、
    を有し、
    前記第1移動機構は、前記積載部に対して下方に配置され、
    前記第2移動機構は、前記積載部に対して上方に配置されている、
    ことを特徴とするシート整合装置。
  2. 前記第1方向及び前記第2方向に垂直な第3方向に見た時、前記第1移動機構により前記第1整合部材が前記積載部上で移動する移動領域と、前記第2移動機構により前記第2整合部材が前記積載部上で移動する移動領域とが交差している、
    ことを特徴とする請求項1に記載のシート整合装置。
  3. 前記積載部の上方に前記積載部と対向するように設けられ、前記積載部との間に前記シートが積載される積載空間を形成する対向部材をさらに有し、
    前記積載部には、前記第1方向に沿って延びる第1の穴と、前記第2方向に沿って延びる第1の溝と、が設けられ、
    前記対向部材には、前記第1方向に沿って延びる第2の溝と、前記第2方向に沿って延びる第2の穴と、が設けられ、
    前記第1整合部材は、前記第1の穴を貫通して前記第2の溝の内側まで延びており、
    前記第2整合部材は、前記第2の穴を貫通して前記第1の溝の内側まで延びている、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のシート整合装置。
  4. 前記第2整合部材が、予め設定された複数の位置のいずれかであって前記積載部に積載されている前記シートの前記第2方向の長さに合わせた位置に停止している状態で、前記第1整合部材が前記第1方向に移動して前記シートの整合を行うように構成され、
    前記第1整合部材が前記シートと当接する位置が前記複数の位置のいずれとも異なるように、前記第1整合部材が配置されている、
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のシート整合装置。
  5. 前記第1整合部材は、前記第2方向における複数の位置に設けられて前記シートと当接する複数の第1当接部を有し、
    前記第2方向の長さが異なる複数のシートサイズの各々について、前記第2方向においてシートの重心をまたぐ少なくとも2か所で前記複数の第1当接部がシート端部と当接するように、前記複数の第1当接部が配置されている、
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のシート整合装置。
  6. 前記第2整合部材は、前記第1方向における複数の位置に設けられて前記シートと当接する複数の第2当接部を有し、
    前記第1方向の長さが異なる複数のシートサイズの各々について、前記第1方向においてシートの重心をまたぐ少なくとも2か所で前記複数の第2当接部がシート端部と当接するように、前記複数の第2当接部が配置されている、
    ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のシート整合装置。
  7. 前記第2整合部材は、前記第2移動機構に駆動されて前記積載部から前記第2方向に前記シートを押し出す排出動作を実行可能である、
    ことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載のシート整合装置。
  8. 前記排出動作における前記シートの排出方向において前記積載部の下流に配置され、前記積載部から押し出される前記シートを挟持して搬送するローラ対を備え、
    前記第2整合部材は、前記積載部において整合可能なシートサイズの内で前記第2方向の長さが最も短いシートの前記排出方向における下流端が前記ローラ対のニップ位置に到達するまで、前記排出方向に移動可能である、
    ことを特徴とする請求項7に記載のシート整合装置。
  9. 前記第1方向における前記シートの位置の基準となる第1方向基準部材をさらに有し、
    前記第1整合部材は、前記積載部上の前記シートの前記第1方向における一方の端部に当接し、前記シートの前記第1方向における他方の端部が前記第1方向基準部材に突き当たるように前記シートを押圧する、
    ことを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載のシート整合装置。
  10. 前記積載部上の前記シートの上面に当接し、前記シートの前記第2方向の端部が前記第2整合部材に突き当たるように前記シートを移動させる移動部材をさらに有し、
    前記第2整合部材は、前記第2方向における前記シートの位置の基準となる、
    ことを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載のシート整合装置。
  11. 前記移動部材は、前記第2方向に関して前記第2整合部材に対して一定の距離を保ったまま、前記第2移動機構によって前記第2整合部材と共に前記第2方向に移動される、
    ことを特徴とする請求項10に記載のシート整合装置。
  12. シートが積載される積載部と、
    前記積載部に積載された前記シートの所定方向における端部と当接する基準部材と、
    前記基準部材を前記所定方向に沿って移動させる移動機構と、
    前記積載部上の前記シートの上面に当接し、前記シートの前記所定方向の端部が前記基準部材に突き当たるように前記シートを移動させる移動部材と、
    を有し、
    前記移動部材は、前記所定方向に関して前記基準部材に対して一定の距離を保ったまま、前記所定方向に沿って移動可能である、
    ことを特徴とするシート整合装置。
  13. 前記移動部材は、前記移動機構によって前記基準部材と共に移動される、
    ことを特徴とする請求項12に記載のシート整合装置。
  14. シートが積載される積載部と、
    前記積載部に積載された前記シートの第1方向における端部と当接し、前記第1方向における前記シートの位置を整合する整合部材と、
    前記整合部材を前記第1方向に移動させる第1移動機構と、
    前記シートの前記第1方向と垂直に交差する第2方向における端部と当接し、前記第2方向に向けて前記積載部から前記シートを押し出す押出部材と、
    前記押出部材を前記第2方向に移動させる第2移動機構と、
    を有し、
    前記第1移動機構及び前記第2移動機構のいずれか一方は、前記積載部の下方に配置され、
    前記第1移動機構及び前記第2移動機構の他方は、前記積載部の上方に配置されている、
    ことを特徴とするシート整合装置。
  15. 前記第1方向及び前記第2方向に垂直な第3方向に見た時、前記第1移動機構により前記整合部材が前記積載部上で移動する移動領域と、前記第2移動機構により前記押出部材が前記積載部上で移動する移動領域とが交差している、
    ことを特徴とする請求項14に記載のシート整合装置。
  16. 前記積載部の上方に前記積載部と対向するように設けられ、前記積載部との間に前記シートが積載される積載空間を形成する対向部材をさらに有し、
    前記積載部には、前記第1方向に沿って延びる第1の穴と、前記第2方向に沿って延びる第1の溝と、が設けられ、
    前記対向部材には、前記第1方向に沿って延びる第2の溝と、前記第2方向に沿って延びる第2の穴と、が設けられ、
    前記押出部材及び前記整合部材のいずれか一方は、前記第1の穴を貫通して前記第2の溝の内側まで延びており、
    前記押出部材及び前記整合部材の他方は、前記第2の穴を貫通して前記第1の溝の内側まで延びている、
    ことを特徴とする請求項14又は15に記載のシート整合装置。
  17. 前記整合部材は、前記第2方向における複数の位置に設けられて前記シートと当接する複数の第1当接部を有し、
    前記第2方向の長さが異なる複数のシートサイズの各々について、前記第2方向に関するシートの重心をまたぐ少なくとも2か所で前記複数の第1当接部がシート端部と当接するように、前記複数の第1当接部が配置されている、
    ことを特徴とする請求項14から16のいずれか1項に記載のシート整合装置。
  18. 前記押出部材は、前記第1方向における複数の位置に設けられて前記シートと当接する複数の第2当接部を有し、
    前記第1方向の長さが異なる複数のシートサイズの各々について、前記第1方向に関するシートの重心をまたぐ少なくとも2か所で前記複数の第2当接部がシート端部と当接するように、前記複数の第2当接部が配置されている、
    ことを特徴とする請求項14から17のいずれか1項に記載のシート整合装置。
  19. シートが積載される積載部と、
    前記積載部の上方に設けられ、前記積載部と対向する第1位置と、前記積載部から上方に離間した第2位置との間で移動可能な上ユニットと、
    前記上ユニットに設けられ、前記上ユニットが前記第1位置に位置する状態で、前記積載部に積載された前記シートの端部と当接し、前記シートの位置を整合する整合部材と、
    を有し、
    前記整合部材は、前記上ユニットに対して第3位置と第4位置の間で相対移動が可能であり、
    前記上ユニットが前記第1位置に位置し、かつ、前記上ユニットに対して前記整合部材が前記第3位置に位置する場合、前記整合部材の下端は前記積載部が前記シートを支持する面より下方に位置し、
    前記上ユニットが前記第2位置に位置し、前記上ユニットに対して前記整合部材が前記第3位置に位置する場合、前記整合部材の下端は前記積載部が前記シートを支持する面から上方に離間し、
    前記上ユニットが前記第2位置から前記第1位置に移動する過程で、前記上ユニットに対して前記整合部材が前記第3位置から前記第4位置に相対移動することで、前記整合部材の下端は前記積載部が前記シートを支持する面の上方に留まることが可能である、
    ことを特徴とするシート整合装置。
  20. 前記積載部の上に障害物が存在する状態で前記上ユニットが前記第2位置から前記第1位置へ移動された場合、前記整合部材は、前記障害物に当接したときに前記障害物から受ける反力によって前記第3位置から前記第4位置へ移動する、
    ことを特徴とする請求項19に記載のシート整合装置。
  21. 前記上ユニットは、前記整合部材を回転可能に支持する回転軸と、前記回転軸の周りの前記整合部材の回転方向の内、前記積載部に積載された前記シートの端部と当接したときに前記シートから前記整合部材が受ける力に沿った第1回転方向への前記整合部材の回転を規制するストッパ部と、を有し、
    前記第3位置は、前記整合部材が前記ストッパ部に当接して前記第1回転方向への回転を規制された位置であり、
    前記第4位置は、前記整合部材が前記第3位置から前記第1回転方向とは反対の第2回転方向に回転した位置である、
    ことを特徴とする請求項19又は20に記載のシート整合装置。
  22. 前記上ユニットは、前記整合部材を前記積載部に対して接近及び離間する方向にスライド可能に支持するホルダと、前記整合部材を前記積載部に接近する方向に付勢する弾性体と、を有し、
    前記第3位置は、前記整合部材が前記弾性体の付勢力により前記ホルダに対して突出した位置であり、
    前記第4位置は、前記整合部材が前記弾性体を圧縮させながら前記積載部から離間する方向にスライドした位置である、
    ことを特徴とする請求項19又は20に記載のシート整合装置。
  23. シートが積載される積載部と、
    前記積載部の上方に設けられ、前記積載部と対向する第1位置と、前記積載部から上方に離間した第2位置との間で移動可能な上ユニットと、
    前記上ユニットに設けられ、前記上ユニットが前記第1位置に位置する状態で、前記積載部に積載された前記シートの端部と当接し、前記シートの位置を整合する整合部材と、
    把持して操作されることで前記上ユニットを前記第1位置と前記第2位置との間で移動させる操作部と、
    を有し、
    前記上ユニットが前記第1位置に位置する場合、前記整合部材の下端は前記積載部が前記シートを支持する面より下方に位置し、
    前記上ユニットが前記第2位置に位置する場合、前記整合部材の下端は前記積載部が前記シートを支持する面から上方に離間し、
    前記操作部は、前記上ユニットと離脱可能に係合されており、
    前記上ユニットが前記第2位置に位置する状態で前記第1位置に向かって前記操作部が操作される場合において、前記整合部材が前記積載部の上に存在する障害物に当接したときは、前記操作部は前記上ユニットから離脱し、前記上ユニットは前記第1位置と前記第2位置の間の位置に留まる、
    ことを特徴とするシート整合装置。
  24. 前記上ユニットは、前記操作部に係合される被係合部を有し、
    前記操作部は、前記被係合部を受け入れる凹形状であって、前記上ユニットが前記第1位置から前記第2位置へ向かうときの前記被係合部の移動方向に向かって開放された凹形状を有する、
    ことを特徴とする請求項23に記載のシート整合装置。
  25. 前記積載部は、前記整合部材が設けられている側に向かって下方に傾斜しており、
    前記積載部の下方側の端部には、前記上ユニットが前記第2位置に位置する状態で前記積載部からシートが落下することを規制するストッパが設けられている、
    ことを特徴とする請求項19乃至24のいずれか1項に記載のシート整合装置。
  26. 請求項1から25のいずれか1項に記載のシート整合装置と、
    前記シート整合装置によって整合されたシートに処理を施す処理手段と、
    を備えるシート処理装置。
  27. シートに画像を形成する画像形成手段と、
    前記画像形成手段によって画像を形成されたシートに処理を施す請求項26に記載のシート処理装置と、
    を備える画像形成システム。
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