JP2022013966A - 通電加熱可能なグレージング - Google Patents
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Abstract
【課題】薄膜積層体のシート抵抗値を低いものとでき、可視光線透過率が良好な、通電により加熱可能な窓として使用できる、グレージングの提供。【解決手段】曲げ加工及び/又は風冷強化された、薄膜積層体3が形成されたガラス基材と、前記薄膜積層体3と隣接する一対のバスバー4とを含むグレージング1であって、前記薄膜積層体3は、銀ベースの金属層30と、前記金属層の直下の第一反射防止コーティング層31と、前記金属層の直上の第二反射防止コーティング層32とからなる、ユニットを少なくとも一つ含み、前記バスバー4は、前記金属層30と導通し、前記第一反射防止コーティング層31は、酸化亜鉛ベースの結晶性誘電体からなり、前記第二反射防止コーティング層32は、前記処理に伴って酸化された酸化チタンを含み、前記薄膜積層体3はシート抵抗値が1.7ohm/sq.以下で、可視光の透過部位7において、可視光線透過率が70%以上である。【選択図】図1
Description
本発明は、窓として十分な可視光線透過率を有し、さらには赤外遮蔽性と、通電加熱によって、窓の曇りを払うことや、窓についた氷の解氷や、窓に積もった雪の融雪ができる機能とを有する、特には車両のフロントガラス、サイドガラス、後部窓ガラスなどの車両の窓ガラスとして好適に使用できる、グレージングに関する。
通電により加熱可能な窓として、ガラス基材と、前記ガラス基材に被覆された、導電性コーティングとを含むグレージングが知られている(例えば、特許文献1~3)。そして、特許文献3では、前記導電性コーティングとして、銀ベースの金属層を含む薄膜積層体が開示され、前記グレージングは、前記薄膜積層体中の金属層と導通するための、前記薄膜積層体と隣接する一対のバスバーとを含む、ものである。
特許文献3では、前記バスバーは、ガラスフリットと銀粒子との混合物を含む銀ペーストの焼結体からなる。前記銀ペーストは、前記薄膜積層体と前記薄膜積層体が被覆されたガラス基材とを含むガラス物品中、前記薄膜積層体上に塗布され、前記ガラス基材の、曲げ加工及び/又は風冷強化のための加熱工程下で、前記混合物の一部は薄膜積層体の中にマイグレートされる。結果、前記バスバーは、薄膜積層体の表層上の面状部位と、該面状電極から薄膜積層体内部へと延伸して前記金属層と導通する部位とを有する電極構造となる。このグレージングは、前記バスバーを介して、前記金属層を通電加熱することができる。
前記薄膜積層体も、前記ガラス基材の曲げ加工及び/又は風冷強化のための加熱工程を経るために、該加熱工程を経ても、所望の特性を保つ必要がある。前記グレージングは、窓ガラスとして使用されること、そして、通電加熱されることから、前記特性では、特には、可視光線透過率と、薄膜積層体のシート抵抗値が重要となる。銀ベースの金属層は、可視光反射率が高く、薄膜積層体の可視光線透過率を低下させやすい。そのため、薄膜積層体を含むグレージングの可視光線透過率を高く、例えば、70%以上とするためには、前記金属層は、適切な誘電体層と共に、積層される必要がある。
前記誘電体において、酸化チタン、酸化ニオブ、酸化錫亜鉛などの誘電体は、特許文献4、5で紹介されているように、銀ベースの金属層を含む薄膜積層体の可視光線透過率などの光学特性を調整するために有利な化合物であることが知られている。しかし、同時に、これら誘電体は、前記加熱工程時に、銀ベースの金属層に、孔状の欠陥やドーム状の欠陥を誘発するものであることも、特許文献4、5から当業者が理解するところである。
前記薄膜積層体に含まれた、銀層ベースの金属層に生じる欠陥は、前記薄膜積層体のシート抵抗値の上昇をもたらす。そのため、通電により加熱可能な窓として使用できる、曲げ加工及び/又は風冷強化された、第一ガラス基材と、前記ガラス基材に被覆された、曲げ加工及び/又は風冷強化の処理と同時に加熱された薄膜積層体と、前記薄膜積層体と隣接する一対のバスバーとを含む、グレージングでは、前記金属層に含まれる欠陥は少ないことが好ましい。
他方で、前記グレージングは、窓としての使用のため、可視光線透過率は70%以上有するものであることが好ましい。そのため、前記薄膜積層体は、可視光線透過率などの光学特性を調整するために有利な化合物からなる誘電体層を含むものであることが望ましい。
本発明は、以上を鑑み、ガラス基材の加熱工程を経ても、薄膜積層体のシート抵抗値を低いものとでき、可視光線透過率が良好な、通電により加熱可能な窓として使用できる、グレージングを提供する。
本発明のグレージングは、曲げ加工及び/又は風冷強化された、薄膜積層体が形成された第一ガラス基材と、前記薄膜積層体と隣接する一対のバスバーとを含む、グレージングであって、
前記薄膜積層体は、銀ベースの金属層と、前記金属層の直下の第一反射防止コーティング層と、前記金属層の直上の第二反射防止コーティング層とからなる、ユニットを少なくとも一つ含み、
前記第一反射防止コーティング層は、酸化亜鉛ベースの結晶性誘電体からなり、
前記第二反射防止コーティング層は、前記処理に伴って酸化された、酸化チタンを含み、
前記バスバーは、前記金属層と導通し、
前記薄膜積層体はシート抵抗値が1.7ohm/sq.以下で、前記金属層の通電によって加熱することができ、
可視光の透過部位において、可視光線透過率が70%以上である、ことを特徴とする(但し、前記薄膜積層体において、ガラス基材側を「下」、その反対側を「上」と定義する)ものである。
前記薄膜積層体は、銀ベースの金属層と、前記金属層の直下の第一反射防止コーティング層と、前記金属層の直上の第二反射防止コーティング層とからなる、ユニットを少なくとも一つ含み、
前記第一反射防止コーティング層は、酸化亜鉛ベースの結晶性誘電体からなり、
前記第二反射防止コーティング層は、前記処理に伴って酸化された、酸化チタンを含み、
前記バスバーは、前記金属層と導通し、
前記薄膜積層体はシート抵抗値が1.7ohm/sq.以下で、前記金属層の通電によって加熱することができ、
可視光の透過部位において、可視光線透過率が70%以上である、ことを特徴とする(但し、前記薄膜積層体において、ガラス基材側を「下」、その反対側を「上」と定義する)ものである。
前記グレージングにおいて、通電による第一ガラス基材の加熱と、グレージングの可視光透過部位の可視光線透過率は、前記薄膜積層体の構造に影響される。特には、銀ベースの金属層と、前記金属層の直下の第一反射防止コーティング層と、前記金属層の直上の第二反射防止コーティング層とからなる、ユニットの構造に影響される。
前記薄膜積層体は、ガラス基材上に順次、各層が積み重なって形成されるので、銀ベースの金属層の直下の層が何であるかが、前記金属層の結晶性に大きく影響する。前記金属層中の銀の結晶性が高い程、前記金属層の導電性は良くなる。そのため、第一反射防止コーティング層は、酸化亜鉛ベースの結晶性誘電体からなることが好ましい。他方で、前記第二反射防止コーティングは、前記処理に伴って酸化された、酸化チタンを含むものであることが好ましい。
前記ユニットが、酸化亜鉛ベースの結晶性誘電体からなる第一反射防止コーティング層と、銀ベースの金属層と、第一ガラス基材の曲げ加工及び/又は風冷強化に伴って酸化された、酸化チタンを含む第二反射防止コーティング層とからなるものとすることで、前記金属層の結晶性を良好とし、前記金属層での欠陥を少なく、結果として、薄膜積層体のシート抵抗値、すなわち、1.7ohm/sq.以下より低く、さらには薄膜積層体の可視光線透過率を良好なものとすることができ、ひいては、前記グレージングの可視光透過部位の可視光線透過率を70%以上の良好なものとしやすくなる。前記シート抵抗値は、低いものであることが好ましく、例えば、1ohm/sq.以下のものとしてもよい。
特許文献4では、銀層の直下を非化学両論組成の酸化チタンからなる層、銀層の直上をNiCrからなる層としている。この文献からは、非化学両論組成の酸化チタンからなる層が、ブロッキング層として機能し、銀層の欠陥発生を抑制するものであると理解される。他方で、二酸化チタンは、銀層に孔タイプの結果を生成しえるものであることに注意されなければならない。特許文献4の教示に従っての薄膜積層体の形成は、二酸化チタンを銀層に近づけることなく、非化学両論組成の酸化チタンからなる層を設けるという、製造における煩雑さを伴う。
それに対して、本発明のグレージングでは、銀ベースの金属層の直上を、一旦、チタンからなる層とする。該層の直上は、誘電体層が配置されるので、該層の金属層の反対側界面は、金属層側界面よりも酸化されやすい環境にある。第一ガラス基材の曲げ加工及び/又は風冷強化の処理では、酸化されやすい環境にある部位から酸化が生じるので、前記第二反射防止コーティング層の、酸化されたチタンは、金属層側界面側ほど、非化学両論組成の酸化チタンとなりやすい。
本発明では、前記第一反射防止コーティング層による、前記金属層の結晶性向上と、前記第二反射防止コーティング層のブロッキング的な作用により、前記薄膜積層体はシート抵抗値が低い良好なものとでき、前記グレージングの可視光透過部位の可視光線透過率を70%以上の良好なものとしやすくできたと推察される。
本発明によれば、曲げ加工及び/又は風冷強化された、薄膜積層体が形成された第一ガラス基材を含む、グレージングとして、可視光線透過率と良好で、薄膜積層体のシート抵抗値が低く通電により加熱可能なものを提供できる。前記グレージングは、特には、車両用の窓、特にはフロントガラスとして好適に使用することができる。
本発明のグレージング1を、図1、2を用いて説明する。前記グレージング1は、曲げ加工及び/又は風冷強化された、第一ガラス基材21と、前記ガラス基材21に被覆された、曲げ加工及び/又は風冷強化の処理時に加熱された薄膜積層体3と、前記薄膜積層体3と隣接する一対のバスバー4とを含み、
前記薄膜積層体3は、銀ベースの金属層30と、前記金属層の直下の第一反射防止コーティング層31と、前記金属層30の直上の第二反射防止コーティング層32とからなる、ユニット3Uを少なくとも一つ含み、
前記薄膜積層体3はシート抵抗値が1.7ohm/sq.以下で、前記金属層30の通電によって加熱することができ、
前記バスバーは、前記金属層30と導通し、
可視光の透過部位7において、可視光線透過率が70%以上であるものである。
前記薄膜積層体3は、銀ベースの金属層30と、前記金属層の直下の第一反射防止コーティング層31と、前記金属層30の直上の第二反射防止コーティング層32とからなる、ユニット3Uを少なくとも一つ含み、
前記薄膜積層体3はシート抵抗値が1.7ohm/sq.以下で、前記金属層30の通電によって加熱することができ、
前記バスバーは、前記金属層30と導通し、
可視光の透過部位7において、可視光線透過率が70%以上であるものである。
また、前記グレージング1は、好ましくは、曲げ加工及び/又は風冷強化された、第二ガラス基材22と、前記第一ガラス基材21と前記第二ガラス基材22とを接着する、樹脂中間膜5とを含む、ものである。さらに、前記グレージング1は、前記バスバー4を、人に視認されにくいものとするために、可視光遮蔽層6をグレージング1の周縁部に備えるものであってもよい。
前記第一ガラス基材21、前記第二ガラス基材22は、厚みが0.2mm~5mmのガラス板を使用でき、その材質として、ISO16293-1で規定されているようなソーダ石灰珪酸塩ガラスの他、アルミノシリケートガラスやホウケイ酸塩ガラス、無アルカリガラス等の公知のガラス組成のものを使用することができる。また、第一ガラス板21の材質として、鉄やコバルト等の着色成分がガラス組成の成分として適宜調整され、グレー、緑、青などの色調を呈するものも使用してもよい。また、第一、第二ガラス板は、フロートプロセスによって得られたものであることが好ましい。
曲げ加工された、第一ガラス基材21、第二ガラス基材22は、平板状のガラス基材を該ガラス基材の軟化点近くで加熱をし、該ガラス基材への重力の印加や、モールド成形などによって得られる。また、風冷強化された、第一ガラス基材21、第二ガラス基材22は、ガラス基材を該ガラス基材の軟化点近くで加熱した後、ガラス基材が軟化された状態で、室温や、室温近くの圧縮空気をガラス板の両主面に吹き付けることで得られる。この操作で、ガラス基材の表層に圧縮応力層が形成され、風冷強化された、ガラス基材となる。また、曲げ加工されたガラス基材が、ガラス基材が軟化された状態で、室温や、室温近くの圧縮空気をガラス板の両主面に吹き付けることで、曲げ加工され、且つ風冷強化された、第一ガラス基材21、第二ガラス基材22としてもよい。
ガラス基材の軟化点温度は、JIS R 3103-1(2001年)に基づいて測定でき、この規定に基づくガラス試料は、ガラス基材21、22からサンプリングされたものでもよいし、ガラス基材21、22と同じ組成のガラスが再現されたものを使用してもよい。前述の加熱温度は、ガラス基材の軟化点温度の±100℃程度、例えば、550℃~750℃で調整することができ、前記加熱温度は、ガラス基材が加熱されたときの最高到達温度として考えるものとする。
前記バスバー4は、前記薄膜積層体4と隣接するものであり、金属層30と導通するように配置される。前記バスバー4は、銀金属(銀、又は銀合金)、とガラス基材の軟化点温度よりも低い軟化点温度を有するガラス材料とを有する導電体組成物からなるものが好適に使用される。導電体組成物は、銀金属と、前記ガラス材料とを含む銀ペーストが、スクリーン印刷などによって、薄膜積層体3上に、又は、ガラス基材21上に前記薄膜積層体3に隣接するように、所定形状に塗布され、焼成により焼結されることで得ることができる。ここでの焼成は、第一ガラス基材21の曲げ加工及び/又は風冷強化を行うときに、なされてもよい。
前記銀ペーストが、薄膜積層体3上に塗布・焼成されてバスバー4が形成される過程で、特許文献3のように、導電体組成物中の銀の薄膜積層体3内へのマイグレーションが生じる。その結果、バスバー4は、金属層30と導通する構造となる。この場合、前記バスバー4の厚さ(薄膜積層体の表面からガラス基材21とは反対側の方向をみる)は、1μm~20μmの範囲内で調整されてもよい。これらのことを考慮すると、前記バスバー4が、銀ペーストの焼結体からなるものとすることが好ましい。
前記銀ペーストは、銀、又は銀合金からなる銀粉末、導電体組成物でのガラス材料となるガラスフリット、ビヒクル、必要に応じてその他添加剤を含むものである。導電体組成物中の銀金属の含有量、及び銀ペースト中の銀粉末の粒径は、導電体層13の比抵抗を考慮して適宜決定される。導電体組成物中の銀金属の含有量は、例えば、85~99質量%、好ましくは88~98質量%とすることができる。
他の成分は、実質的にはガラス板11の軟化点温度よりも低い軟化点温度を有するガラス材料からなり、このガラス成分は、ガラスフリットを焼成して形成することができる。銀粉末の粒径は、50%粒子径において、0.1~10μm、好ましくは0.2~7μm程度のものを使用することができる。銀ペーストで使用されるガラスフリットと、ビヒクルは、カラーセラミックペーストの項で述べたガラスフリット、ビヒクルと同様のものを適用することができ、ビヒクルの配合割合は、ペースト全体に対して、10~50質量%、好ましくは15~45質量%含有させることができる。
前記グレージング1に任意に含まれる可視光遮蔽層6は、カラーセラミック、特には、黒色セラミックからなるものが好適である。可視光遮蔽層6は、典型的には、ペースト状態の、黒色セラミックなどのカラーセラミックがガラス基材に塗布され、ガラス基材が、曲げ加工及び/又は風冷強化される際に形成される。
前記薄膜積層体3はシート抵抗値が1.7ohm/sq.以下で、前記金属層30の通電によって加熱することができるものである。ここで、シート抵抗値は、非接触式表面抵抗測定器によって測定することができる。前記シート抵抗値は、好ましくは、1.5ohm/sq.以下、より好ましくは1.1ohm/sq.以下としてもよい。下限は特に設けるものではないが、0.5ohm/sq.以上としてもよい。前記金属層30の通電による加熱で、前記グレージング1は、50~70℃程度に加熱され得、この加熱によりグレージング1に発生した曇りを拭うことや、窓についた氷の解氷や、窓に積もった雪の融雪を行うことができる。前記金属層30の通電による加熱は、例えば、配線8から電力を供給し、バスバー4を通じて行われる。
前記グレージング1において、可視光の透過部位7は、バスバー4や、可視光遮蔽層6などの視界を妨げるものが配置されていない領域である。可視光の透過部位7では、可視光線透過率が70%以上であることが好ましい。ここでの、可視光線透過率は、JIS R 3212(2015年)の規定に従って測定された値である。前記可視光線透過率は、高い程好ましく、好ましくは、72%以上、より好ましくは74%以上としてもよい。上限は特に設けるものではないが、85%以下としてもよい。
前記薄膜積層体3となる加熱前の薄膜積層体は、平板状の第一ガラス基材21上に、スパッタリング法、電子ビーム蒸着法やイオンプレーティング法等で形成することができる。これらの方法の中では、生産性、均一性を確保しやすいという点でスパッタリング法が適している。以下にスパッタリング法を用いて形成する方法を記載する。なお、本発明は以下の製造方法に限定されるものではない。
スパッタリング法による加熱前の薄膜積層体の形成は、各層の材料となるスパッタリング用のターゲットが設置された装置内を、平板状の第一ガラス基材21を搬送させながら行う。該装置内には層形成を行う真空チャンバーが設けられており、真空チャンバー内に上記のターゲットが設置された状態でスパッタリング時に用いる雰囲気ガスが導入され、該ターゲットに負の電位を印加することにより装置内にプラズマを発生させてスパッタリングを行う。また、所望の膜厚を得る方法はスパッタリング装置の形式によって異なるため特に限定しないが、ターゲットへの投入電力や導入ガス条件の調整により、層の形成速度を変化させることで所望の膜厚とする方法や、ガラス基材の搬送速度を調節することで所望の膜厚とする方法などが広く用いられている。
加熱前の薄膜積層体の一構成において、誘電体からなる層を形成する場合、使用されるターゲットはセラミックターゲット、金属ターゲット、どちらが使用されても構わない。いずれにおいても使用する雰囲気ガスのガス条件は特に限定されるものではなく、例えばArガス、O2ガス、及びN2ガス等から目的とする層に応じたガス種、混合比が適宜決められる。また、真空チャンバーに導入されるガスとして、Arガス、O2ガス、N2ガス以外の任意の第3成分が含まれてもよい。
酸化亜鉛ベースの結晶性誘電体からなる第一反射防止コーティング層31は、ZnO、AlがドープされたZnO(AlとZnとの質量比がAl/(Zn+Al)において、0.1~6質量%)からなるものが好適に使用される。当該層の形成には、ZnOや、AlがドープされたZnOなどのセラミックターゲット、Znからなる金属ターゲット、AlがドープされたZnからなる合金ターゲットなどが用いられる。成膜時に、前記装置内に導入される雰囲気ガスとして、金属ターゲットや、合金ターゲットが用いられる場合、前記装置には、O2ガスや、O2を含み、さらにArやN2などを含む混合ガスが好適に用いられる。また、第一反射防止コーティング層31の厚みは、前記薄膜積層体3が所望の可視光線透過率やシート抵抗値を有するものと調整しやくするために、好ましくは5nm~30nm、より好ましくは5nm~25nmとしてもよい。
金属層30の形成には、ターゲットとしては、Agターゲット又はAg合金ターゲットが用いられる。成膜時に、前記装置内に導入される雰囲気ガスとして、Arガスが好適に用いられるが、金属層30の光学特性を損なわない程度であれば異なる種類のガスが混合されてもよい。金属層30は、Agからなるものでもよいし、Ag-Au合金、Ag-In合金、Ag-Pd合金などのAg合金からなるものでもよい。また、金属層30の厚みは、前記薄膜積層体3が所望の可視光線透過率やシート抵抗値を有するものと調整しやくするために、好ましくは8nm~25nm、より好ましくは10nm~20nmとしてもよい。
第二反射防止コーティング層32は、ガラス基材の曲げ加工及び/又は風冷強化の処理前記処理に伴って酸化された、チタンを含むものである。該処理の前は、チタンからなる層が形成される。この層を形成する場合、使用するターゲットはチタンが選択される。前記装置に導入される雰囲気ガスにはAr等の不活性ガスが用いられる。また、第二反射防止コーティング層32の厚みは、前記薄膜積層体3が所望の可視光線透過率やシート抵抗値を有するものと調整しやくするために、好ましくは0.5nm~10nm、より好ましくは1nm~5nmとしてもよい。
前記第二反射防止コーティング層32は、前記第二反射防止コーティング層は、前記処理に伴って酸化された、チタンからなる、ことが好ましい。この構成とすると、前記薄膜積層体3の可視光透過率を向上させやすくなる。
前記薄膜積層体3は、銀ベースの金属層30と、前記金属層30の直下の第一反射防止コーティング層31と、前記金属層30の直上の第二反射防止コーティング層32とからなる、ユニット3Uを少なくとも一つ含むものである。前記薄膜積層体3は、前記ユニット3Uを、好ましくは2又は3、より好ましく3含むものとしてもよい。前記薄膜積層体3は前記ユニット3Uを2又は3含むことにより、前記薄膜積層体3のシート抵抗値を低く、可視光線透過率を高いものと調整しやすくなる。
前記薄膜積層体3は、銀ベースの金属層30と、前記金属層30の直下の第一反射防止コーティング層31と、前記金属層30の直上の第二反射防止コーティング層32とからなる、ユニット3Uを少なくとも一つ含むものである。前記薄膜積層体3は、前記ユニット3Uを、好ましくは2又は3、より好ましく3含むものとしてもよい。前記薄膜積層体3は前記ユニット3Uを2又は3含むことにより、前記薄膜積層体3のシート抵抗値を低く、可視光線透過率を高いものと調整しやすくなる。
前記薄膜積層体3は、前記第二反射防止コーティング層32の直上に、酸化錫亜鉛(例えば、SnとZnとの質量比が、Sn/(Sn+Zn)において、30%~60%であるもの)からなる非晶質性誘電体層を含む、ことが好ましい。該層は、緻密な層となりやすいので、金属層30を浸食しうる水分やガスの金属層30へアタックを低下させる作用を奏す。しかしながら、酸化錫亜鉛からなる非晶質性誘電体層は、特許文献4、5の教示によれば、当該層は、金属層30での、孔状の欠陥やドーム状の欠陥を誘発するものであることが理解される。しかしながら、前記薄膜積層体1では、ユニット3Uを含むことから、酸化錫亜鉛からなる非晶質性誘電体層がもたらしうる不利な作用を生じさせることなく、前述の有利な作用を生じさせることができている。この非晶質性誘電体層は、好ましくは10nm~100nm、より好ましくは15nm~80nmとしてもよい。
前記薄膜積層体3は、最下層にパッシベ―ション層3Bを含むことが好ましい。第一ガラス基材21が、ナトリウムや、カリウムなどのアルカリ成分を含むと、当該成分が、特にはガラス基材の曲げ加工及び/又は風冷強化の処理のときに、金属層30をアタックして、金属層30の劣化が生じることがある。最下層にパッシベ―ション層3Bを含むことで、そのアタックを抑制しやすくなる。前記パッシベ―ション層として、例えば、窒化ケイ素、酸化ケイ素、酸窒化ケイ素、酸化錫亜鉛、酸化チタンからなるものが好適に使用することができる。また、前記パッシベ―ション層の厚みは特に限定するものではないが、好ましくは5nm~30nm、より好ましくは5nm~15nmとしてもよい。
前記薄膜積層体3は、最上層3Tにケイ素又はチタンを含有する誘電体層を含むことが好ましい。ケイ素を含有する誘電体層は、例えば、窒化ケイ素、酸化ケイ素、酸窒化ケイ素からなるものを使用することができる。ケイ素を含有する誘電体層は、金属層30を浸食しうる水分やガスの金属層30へアタックを低下させるという効果や耐傷性や耐摩耗性能を向上させるという効果を生じさせるだけでなく、バスバー4が、銀ペーストの焼結体からなるものの場合に、前記焼結体と薄膜積層体3との親和性を向上させる効果も奏する。チタンを含有する誘電体層は、例えば、酸化チタンからなるものを使用することができる。チタンを含有する誘電体層は、耐傷性や耐摩耗性能を向上させるという効果を生じさせる。この最上層の厚みは特に限定するものではないが、好ましくは2nm~25nm、より好ましくは5nm~20nmとしてもよい。
また、前記グレージング1は、好適には、曲げ加工及び/又は風冷強化された、第二ガラス基材22と、前記第一ガラス基材21と前記第二ガラス基材22とを接着する、樹脂中間膜5とを含む、所謂、合せガラスである。前記樹脂中間膜5は、加熱することで、前記第一ガラス基材21と、第二ガラス基材22とを合せ化するもので、ポリビニルブチラール(PVB)、エチレン酢酸ビニル(EVA)、アクリル樹脂(PMMA)、ウレタン樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)、シクロオレフィンポリマー(COP)等を使用することができる。なお、前記樹脂中間膜5は複数の樹脂層で構成されていても良い。尚、前記合せガラスの、前記第一ガラス基材21側において、薄膜積層体3は、前記第一ガラス基材21と、前記樹脂中間膜5との間に配置されることが好ましい。
そして、前記樹脂中間膜層5と、ガラス基材21、22とを対向して配置して、合せガラス前駆構造体を形成し、樹脂中間膜層5と、ガラス基材21、22とを熱圧着する工程がなされる。この熱圧着を、例えば、前記合せガラス前駆構造体を1.0~1.5MPaで加圧しながら、100~150℃で15~60分保持することで、合せガラスからなるグレージング1が得られる。熱圧着は、例えば、オートクレーブ内で行うことができる。また、樹脂中間膜層5と、ガラス基材21、22との熱圧着を行う前に、樹脂中間膜5と、各ガラス基材21、22との間を脱気しておくことが好ましい。
1:ガラス基材21に被覆された薄膜積層体4(加熱前)の形成
ガラス基材21として、ソーダ石灰ガラスからなるフロートガラス基材(本実施例ではFLと表記される)を準備し、2mm厚のFLの主面に薄膜積層体4を、スパッタリング成膜を行うことで、形成された。各実施例、各比較例では、特段のことわりがない限り、薄膜積層体3の最下層には、パッシベ―ション層3Bとして、SiAlNからなる層(1)、該パッシベ―ション層の直上にはTiO2からなる層(2)、ユニット3Uの直上には、酸化錫亜鉛からなる非晶質性誘電体層(3)、そして、最上層3Tには、TiO2からなる層(4)、ユニット3Uの直上には、酸化錫亜鉛(Sn/(Sn+Zn)において、Snが50質量%)からなる非晶質性誘電体層が形成されている。また、薄膜積層体3は、前記ユニット3Uは、3つ備えたものである。
ガラス基材21として、ソーダ石灰ガラスからなるフロートガラス基材(本実施例ではFLと表記される)を準備し、2mm厚のFLの主面に薄膜積層体4を、スパッタリング成膜を行うことで、形成された。各実施例、各比較例では、特段のことわりがない限り、薄膜積層体3の最下層には、パッシベ―ション層3Bとして、SiAlNからなる層(1)、該パッシベ―ション層の直上にはTiO2からなる層(2)、ユニット3Uの直上には、酸化錫亜鉛からなる非晶質性誘電体層(3)、そして、最上層3Tには、TiO2からなる層(4)、ユニット3Uの直上には、酸化錫亜鉛(Sn/(Sn+Zn)において、Snが50質量%)からなる非晶質性誘電体層が形成されている。また、薄膜積層体3は、前記ユニット3Uは、3つ備えたものである。
ここでの、薄膜積層体4の基本構成は以下のとおりとなる。また、繰り返しで出てくるものに関しては、下層側から、下付きの数字1、2、3と表示されている。
FL/<(1);厚さ28.5nm>/<(2);厚さ20nm>
/<ユニット3U1>/<(3)1;厚さ77.3nm>
/<ユニット3U2>/<(3)2;厚さ69nm>
/<ユニット3U3>/<(3)3;厚さ37.9nm>
/<(4);厚さ8nm>
また、各実施例、比較例では、<ユニット3U1>、<ユニット3U2>、<ユニット3U3>の構成は、表1に示すものとした。第一反射防止コーティング層は(31)、銀からなる金属層30は(30)、第二反射防止コーティング層32は(32)と表記されている。尚、この段階では、第二反射防止コーティング層32は、曲げ加工及び/又は風冷強化の処理に伴って酸化されたものとなっていない。
/<ユニット3U1>/<(3)1;厚さ77.3nm>
/<ユニット3U2>/<(3)2;厚さ69nm>
/<ユニット3U3>/<(3)3;厚さ37.9nm>
/<(4);厚さ8nm>
また、各実施例、比較例では、<ユニット3U1>、<ユニット3U2>、<ユニット3U3>の構成は、表1に示すものとした。第一反射防止コーティング層は(31)、銀からなる金属層30は(30)、第二反射防止コーティング層32は(32)と表記されている。尚、この段階では、第二反射防止コーティング層32は、曲げ加工及び/又は風冷強化の処理に伴って酸化されたものとなっていない。
表1中、AZOと表記されているものは、AlがドープされたZnOで、AlとZnとの質量比Al/(Zn+Al)において、2質量%であるAZOが形成されている。また、数値とnmとで表記されている値は、各層の厚さを表している。
成膜手順は以下のとおりである。 まず、FLを基材ホルダーに保持させ、各真空チャンバー内に所望のターゲットを設置した。該ターゲットは裏側にマグネットが配置されている。次に、真空チャンバー内を真空ポンプによって排気した。前記ターゲットに電源ケーブルを介してDC電源又はDCパルス電源より電力を投入した。この時、真空ポンプを連続的に稼動させながら、真空チャンバー内にアルゴンガス、酸素ガス、窒素ガスが導入された。
2:薄膜積層体4の加熱後の特性
本実施例の前項にて得られた薄膜積層体4が形成されたFLを、本発明のグレージングとして適用できるか否かを検証するために、各試料を、ガラス基材の曲げ加工及び/又は風冷強化の処理時の加熱温度に相当する、695℃の大気中で7分間加熱した後の、各試料の可視光線透過率と、シート抵抗値が測定された。結果は表2のとおりであった。また、実施例1、2、比較例1において、加熱後の試料では、各ユニット3Uの各第二反射防止コーティング層32は、層全体にわたって酸化チタンとなっていた。
本実施例の前項にて得られた薄膜積層体4が形成されたFLを、本発明のグレージングとして適用できるか否かを検証するために、各試料を、ガラス基材の曲げ加工及び/又は風冷強化の処理時の加熱温度に相当する、695℃の大気中で7分間加熱した後の、各試料の可視光線透過率と、シート抵抗値が測定された。結果は表2のとおりであった。また、実施例1、2、比較例1において、加熱後の試料では、各ユニット3Uの各第二反射防止コーティング層32は、層全体にわたって酸化チタンとなっていた。
第二反射防止コーティング層32では、その直上の酸化物からなる誘電体層側から、酸化が生じやすいため、金属層30に近接する側では、酸化チタンは、非化学両論組成の酸化チタンの存在が支配的になっているものと考えられる。非化学両論組成の酸化チタンは、特許文献4などから、銀ベースの金属層30での欠陥の誘発を抑制することに効果があることが示唆されている。しかしながら、実施例と比較例での結果から、銀ベースの金属層の直上の非化学両論組成の酸化チタンが配置されることが、銀ベースの金属層30での欠陥の誘発を抑制に効果的であるとの示唆が得られた。また、銀ベースの金属層の直上の非化学両論組成の酸化チタンが配置されるだけでなく、その直下に、酸化亜鉛ベースの結晶性誘電体が配置されることも重要な因子であることも示唆された。
3:薄膜積層体4に隣接するバスバー4の形成
実施例1の加熱前試料の薄膜積層体の、ひとつの周縁部の表層と、もうひとつ周縁部の表層に、市販の銀ペーストを、スクリーン印刷で、100mm×10mmの長方形の形状に塗布した。その後、当該試料を、695℃の大気中で7分間加熱することで、バスバー4が形成されグレージングが作製された。該グレージングでは、二つのバスバー4を介して通電し、グレージングが60℃程度に加熱できることが確認された。
実施例1の加熱前試料の薄膜積層体の、ひとつの周縁部の表層と、もうひとつ周縁部の表層に、市販の銀ペーストを、スクリーン印刷で、100mm×10mmの長方形の形状に塗布した。その後、当該試料を、695℃の大気中で7分間加熱することで、バスバー4が形成されグレージングが作製された。該グレージングでは、二つのバスバー4を介して通電し、グレージングが60℃程度に加熱できることが確認された。
1 グレージング
21 第一ガラス基材
22 第二ガラス基材
3 薄膜積層体
3U ユニット
30 銀ベースの金属層
31 第一反射防止コーティング層
32 第二反射防止コーティング層
3B パッシベ―ション層
3T 最上層
4 バスバー
5 樹脂中間膜
6 可視光遮蔽層
7 可視光透過部位
21 第一ガラス基材
22 第二ガラス基材
3 薄膜積層体
3U ユニット
30 銀ベースの金属層
31 第一反射防止コーティング層
32 第二反射防止コーティング層
3B パッシベ―ション層
3T 最上層
4 バスバー
5 樹脂中間膜
6 可視光遮蔽層
7 可視光透過部位
Claims (10)
- 曲げ加工及び/又は風冷強化された、薄膜積層体が形成された第一ガラス基材と、前記薄膜積層体と隣接する一対のバスバーとを含む、グレージングであって、
前記薄膜積層体は、銀ベースの金属層と、前記金属層の直下の第一反射防止コーティング層と、前記金属層の直上の第二反射防止コーティング層とからなる、ユニットを少なくとも一つ含み、
前記第一反射防止コーティング層は、酸化亜鉛ベースの結晶性誘電体からなり、
前記第二反射防止コーティング層は、前記処理に伴って酸化された、酸化チタンを含み、
前記バスバーは、前記金属層と導通し、
前記薄膜積層体はシート抵抗値が1.7ohm/sq.以下で、前記バスバーを介して前記金属層の通電によって加熱することができ、
可視光の透過部位において、可視光線透過率が70%以上である、
前記グレージング(但し、前記薄膜積層体において、ガラス基材側を「下」、その反対側を「上」と定義する)。 - 前記第二反射防止コーティング層は、前記処理に伴って酸化された、酸化チタンからなる、請求項1に記載のグレージング。
- 前記第二反射防止コーティング層の直上に、酸化錫亜鉛からなる非晶質性誘電体層を含む、請求項1又は2に記載のグレージング。
- 前記薄膜積層体は、最下層にパッシベ―ション層を含む、請求項1乃至3のいずれかに記載のグレージング。
- 前記薄膜積層体は、最上層にケイ素又はチタンを含有する誘電体層を含む、請求項1乃至4のいずれかに記載のグレージング。
- 前記ユニットを、2又は3有する、請求項1乃至5のいずれかに記載のグレージング。
- 前記バスバーが、銀ペーストの焼結体からなる、請求項1乃至6のいずれかに記載のグレージング。
- 曲げ加工及び/又は風冷強化された、第二ガラス基材と、前記第一ガラス基材と前記第二ガラス基材とを接着する、樹脂中間膜とを含む、請求項1乃至7のいずれかに記載のグレージング。
- 請求項1乃至8のいずれかに記載のグレージングの製造方法であって、
加熱前の薄膜積層体が被覆されたガラス基材を曲げ加工及び/又は風冷強化する工程を含み、
該薄膜積層体が、銀ベースの金属層と、前記金属層の直下の第一反射防止コーティング層と、前記金属層の直上に、チタンからなる層と、からなるユニットを少なくとも一つ含み、
前記第一反射防止コーティング層は、酸化亜鉛ベースの結晶性誘電体からなる、
前記グレージングの製造方法。 - 加熱前の薄膜積層体に銀ペーストを塗布する工程を含む、請求項9に記載のグレージングの製造方法。
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JP2018211910A JP2022013966A (ja) | 2018-11-12 | 2018-11-12 | 通電加熱可能なグレージング |
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JP2018211910A Pending JP2022013966A (ja) | 2018-11-12 | 2018-11-12 | 通電加熱可能なグレージング |
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2018
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