JP2022011707A - 開閉装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】開閉装置の使用性及び防火性を高めることが可能になる、開閉装置を提供すること。【解決手段】開閉装置1は、全閉状態において開閉体20の移動を制限するための第1移動制限部60であり、全閉状態において戸先側に位置する第1移動制限部60と、全閉状態において開閉体20の移動を制限するための第2移動制限部70であり、全閉状態において第1移動制限部60よりも戸先側から戸尻側に至る方向に直交する見付方向の外側に位置する第2移動制限部70と、を備え、開閉体20の見込方向への反りが生じているか否かに関わらず、全閉状態において第1移動制限部60及び第2移動制限部70によって開閉体20の移動を制限可能となるように、第1移動制限部60及び第2移動制限部70を構成した。【選択図】図4

Description

本発明は、開閉装置に関する。
従来から、建物の開口部に設けられている扉の開閉体を施錠する技術の一つとして、扉の戸先側の中央部に主錠を設けると共に、扉の上端部及び下端部にラッチ錠を設ける技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。また、開閉体において、主錠のラッチとラッチ錠のラッチとが見込方向において同一の位置に配置されていると共に、開口部の周辺に設けられた枠体を構成する戸先側の枠材において、主錠のラッチを受ける主錠側受け部とラッチ錠のラッチを受けるラッチ錠側受け部とが見込方向において同一の位置に配置されている。
特開2013-249644号公報
しかしながら、上述したように、開閉体において、主錠のラッチとラッチ錠のラッチとが見込方向において同一の位置に配置されていると共に、戸先側の枠材において、主錠側受け部とラッチ錠側受け部とが見込方向において同一の位置に配置されているので、例えば、開閉体の見込方向への反りが生じた場合には、開閉体によって開口部を全閉した状態において、主錠又はラッチ錠のいずれか一方による開閉体の施錠が難しくなるため、上記全閉した状態において火災が発生した場合に、当該火災の熱によって生じる開閉体の反りを抑制できなくなることで、扉を介して見込方向の一方から他方に向けて当該火災が延焼しやすくなるおそれがあった。したがって、扉の如き開閉装置の使用性及び防火性の観点からは改善の余地があった。
本発明は、上記従来技術における課題を解決するためのものであって、開閉装置の使用性及び防火性を高めることが可能になる、開閉装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1に記載の開閉装置は、建物の開口部を開閉する少なくとも1つ以上の開閉体を備える開閉装置であって、前記少なくとも1つ以上の開閉体によって前記開口部を全閉した全閉状態において前記少なくとも1つ以上の開閉体の移動を制限するための第1移動制限手段であり、前記全閉状態において戸先側に位置する第1移動制限手段と、前記全閉状態において前記少なくとも1つ以上の開閉体の移動を制限するための第2移動制限手段であり、前記全閉状態において前記第1移動制限手段よりも戸先側から戸尻側に至る方向に直交する見付方向の外側に位置する第2移動制限手段と、を備え、前記少なくとも1つ以上の開閉体の見込方向への反りが生じているか否かに関わらず、前記全閉状態において前記第1移動制限手段及び前記第2移動制限手段によって前記少なくとも1つ以上の開閉体の移動を制限可能となるように、前記第1移動制限手段及び前記第2移動制限手段を構成した。
請求項2に記載の開閉装置は、請求項1に記載の開閉装置において、少なくとも前記反りが発生していない状態において、前記第1移動制限手段によって前記少なくとも1つ以上開閉体を制限可能となる第1制限位置と、前記第2移動制限手段によって前記少なくとも1つ以上開閉体を制限可能となる第2制限位置とが見込方向において相互に異なるように、前記第1移動制限手段及び前記第2移動制限手段を構成した。
請求項3に記載の開閉装置は、請求項1又は2に記載の開閉装置において、前記第2移動制限手段を複数備え、前記複数の第2移動制限手段は、前記全閉状態において前記第1移動制限手段よりも前記見付方向の一方の外側に位置する一方側第2移動制限手段と、前記全閉状態において前記第1移動制限手段よりも前記見付方向の他方の外側の位置する他方側第2移動制限手段と、を含む。
請求項4に記載の開閉装置は、請求項1から3のいずれか一項に記載の開閉装置において、前記第1移動制限手段による前記少なくとも1つ以上の開閉体の移動制限と前記第2移動制限手段による前記少なくとも1つ以上の開閉体の移動制限とを連動させると共に、前記第1移動制限手段による前記少なくとも1つ以上の開閉体の移動制限の解除と前記第2移動制限手段による前記少なくとも1つ以上の開閉体の移動制限の解除とを連動させるための連動手段を備える。
請求項5に記載の開閉装置は、請求項1から4のいずれか一項に記載の開閉装置において、当該開閉装置は、片開式の開き戸であり、前記第2移動制限手段は、前記開閉体に設けられた錠本体と、前記開口部の周縁に設けられた枠体を構成する枠材のうち前記錠本体側に位置する枠材に設けられた錠受け部であって、前記錠本体を構成する係合部に係合される被係合部を有する錠受け部と、を備え、前記全閉状態において前記係合部が第1移動制限手段によって前記開閉体を制限可能となる制限位置よりも閉鎖方向側に位置するように、前記錠本体を構成し、又は/及び前記全閉状態において前記被係合部が前記制限位置よりも開放方向側に位置するように、前記錠受け部を構成した。
請求項1に記載の開閉装置によれば、全閉状態において少なくとも1つ以上の開閉体の移動を制限するための第1移動制限手段であり、全閉状態において戸先側に位置する第1移動制限手段と、全閉状態において少なくとも1つ以上の開閉体の移動を制限するための第2移動制限手段であり、全閉状態において第1移動制限手段よりも戸先側から戸尻側に至る方向に直交する見付方向の外側に位置する第2移動制限手段と、を備え、少なくとも1つ以上の開閉体の見込方向への反りが生じているか否かに関わらず、全閉状態において第1移動制限手段及び第2移動制限手段によって少なくとも1つ以上の開閉体の移動を制限可能となるように、第1移動制限手段及び第2移動制限手段を構成したので、上記反りが生じているか否かに関わらず、全閉状態において第1移動制限手段及び第2移動制限手段によって開閉体の移動を制限できる。よって、上記反りが生じているか否かに関わらず、通常時の第1移動制限手段及び第2移動制限手段の使用性を維持しながら、見込方向のいずれか一方で火災が発生した際に、全閉状態において開閉装置を介して見込方向の一方から他方に向けて当該火災が延焼することを抑制でき、開閉装置の使用性及び防火性を高めることができる。
請求項2に記載の開閉装置によれば、少なくとも上記反りが発生していない状態において、第1制限位置と第2制限位置とが見込方向において相互に異なるように、第1移動制限手段及び第2移動制限手段を構成したので、第1制限位置と第2制限位置とが見込方向において相互に異なるように第1移動制限手段及び第2移動制限手段を構成しているので、上記反りに応じた第1制限位置及び第2制限位置を設定でき、上記反りが生じた場合に全閉状態において第1移動制限手段及び第2移動制限手段によって開閉体の移動を効果的に制限できる。
請求項3に記載の開閉装置によれば、複数の第2移動制限手段が、全閉状態において第1移動制限手段よりも見付方向の一方の外側に位置する一方側第2移動制限手段と、全閉状態において第1移動制限手段よりも見付方向の他方の外側の位置する他方側第2移動制限手段と、を含むので、一方側第2移動制限手段又は他方側第2移動制限手段のいずれか一方のみを備える場合に比べて、全閉状態において上記火災が発生した際に当該火災の熱によって上記反りが生じることを抑制でき、開閉装置の防火性能を高めやすくなる。
請求項4に記載の開閉装置によれば、第1移動制限手段による少なくとも1つ以上の開閉体の移動制限と第2移動制限手段による少なくとも1つ以上の開閉体の移動制限とを連動させると共に、第1移動制限手段による少なくとも1つ以上の開閉体の移動制限の解除と第2移動制限手段による少なくとも1つ以上の開閉体の移動制限の解除とを連動させるための連動手段を備えるので、第1移動制限手段の動作と第2移動制限手段の動作とを連動させることができ、第1移動制限手段の動作と第2移動制限手段の動作とを連動できない場合に比べて、第1移動制限手段及び第2移動制限手段に対する操作の手間を低減できる。
請求項5に記載の開閉装置によれば、全閉状態において係合部が第1移動制限手段によって開閉体を制限可能となる制限位置よりも閉鎖方向側に位置するように、錠本体を構成し、又は/及び全閉状態において被係合部が制限位置よりも開放方向側に位置するように、錠受け部を構成したので、上記錠本体の簡易な構成又は上記錠受け部の簡易な構成を採用するだけで、上記反りが生じているか否かに関わらず、全閉状態において第1移動制限手段及び第2移動制限手段によって開閉体の移動を制限でき、第2移動制限手段の製造性を高めることができる。
本発明の実施の形態に係る開閉装置を示す正面図である。 図1の開閉装置のA-A矢視断面図である(一部図示省略)。 図1の開閉装置のB-B矢視断面図である(一部図示省略)。 図1の開閉装置の断面図であり(一部図示省略)、(a)はA-A矢視断面図、(b)はC-C矢視断面図である。 開閉体を示す背面図である。 図5の開閉体の側面図であり(一部図示省略)、(a)は右側面図、(b)は左側面図である。 枠体を示す正面図である。 図7の開閉体のD-D矢視断面図である。 第2隙間の長さが第1隙間の長さと同一である開閉装置において、開閉体に見込側反りが生じた状態を示す図である。
以下に添付図面を参照して、この発明に係る開閉装置の実施の形態を詳細に説明する。まず、〔I〕実施の形態の基本的概念について説明した後、〔II〕実施の形態の具体的内容について説明し、最後に、〔III〕各実施の形態に対する変形例について説明する。ただし、実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
〔I〕実施の形態の基本的概念
まず、実施の形態の基本的概念について説明する。実施の形態は、概略的に、建物の開口部を開閉する少なくとも1つ以上の開閉体を備える開閉装置に関するものである。
ここで、「建物」とは、その具体的な構造や種類は任意であるが、例えば、オフィスビル又は工場施設等を含む概念である。また、「建物の開口部」とは、建物の躯体の一部分(例えば、壁、天井、又は床等)において窓や入り口を設置するために形成された開口部である。また、「開閉装置」は、建物の開口部の出入り又は視界を抑制又は制限するための構造体を意味する。また、開閉装置の取り付け位置や用途は任意であるが、例えば玄関に設置される「玄関扉」、勝手口や通用口に設置される「勝手口扉」、建物内部に設置される「室内扉」等を含む。また、開閉装置の開閉構造は任意であり、例えば、片開式の開き戸、両開式の開き戸(いわゆる親子型の扉)、片開式の引き戸、又は両開式の引き戸として構成することができる。
以下、実施の形態では、開閉装置が、ビルの如き建物の避難通路に面する位置に配置された片開式の開き戸であると共に、この避難通路に隣接する部屋の中で火災が発生した場合に、当該火災の熱が当該開閉装置を介して避難通路側に伝導することを抑制できる防火戸(具体的には、片開式の遮熱扉)である場合について説明する。
〔II〕実施の形態の具体的内容
次に、実施の形態の具体的内容について説明する。
(構成)
最初に、実施の形態に係る開閉体が適用される開閉装置の構成について説明する。以下の説明では、図1のX方向を開閉装置の左右方向(-X方向を開閉装置の左方向、+X方向を開閉装置の右方向)、図2のY方向を開閉装置の前後方向(+Y方向を開閉装置の前方向(部屋の室外側の方向)、-Y方向を開閉装置の後方向(部屋の室内側の方向))、図1のZ方向を開閉装置の上下方向(+Z方向を開閉装置の上方向、-Z方向を開閉装置の下方向)と称する。
図1に示すように、開閉装置1は、概略的に、枠体10、開閉体20、及びヒンジ部50を備えている。ただし、開閉装置1に関する特記しない構成については、従来と同様であるものとして説明を省略する。なお、後述する開閉装置1を構成する各種部材同士の取付方法(又は接続方法)については任意であるが、例えば、取付側の部材又は取付相手側の部材に形成された取付孔(例えば、リベット孔、ネジ孔、ビス孔等)を介して、取付側の部材を取付相手側の部材に対して固定具(例えば、リベット、取付ネジ、ビス等)、溶接、接着剤、両面テープ等によって取り付ける(又は接続する)方法が採用されている。
(構成-枠体)
枠体10は、躯体2(具体的には、壁部)に形成された開口部3の周縁に設置されるものであり、図1、図7に示すように、鋼製(一例として、スチール、ステンレス等)の左右一対の縦枠材11、12及び上下一対の横枠材13、14を備えている。これら縦枠材11、12及び横枠材13、14は、それぞれ躯体2に対して固定されており、相互に組み合わせられることによって、正面形状が略矩形環状となるように形成されている。
以下では、必要に応じて、左右一対の縦枠材11、12のうち、開口部3の戸尻側に位置する縦枠材11を「戸尻側縦枠材11」と称し、開口部3の戸先側に位置する縦枠材12を「戸先側縦枠材12」と称する。また、上下一対の横枠材13、14のうち、開口部3の上方側に位置する横枠材13を「上側横枠材13」と称し、開口部3の下方側に位置する横枠材14を「下側横枠材14」と称する。なお、枠体10の構成の詳細については後述する。
(構成-開閉体)
図1に戻り、開閉体20は、開口部3を開閉するための平板状の開閉体であり、図1から図3に示すように、開閉体フレーム30、室外側表面材40a、室内側表面材40b、及び芯材(図示省略)を備えている。
ここで、「開閉体20の開閉状態」とは、「全閉状態」、「全開状態」、及び「半開状態」を含む概念である。このうち、「全閉状態」とは、開閉体20によって開口部3を全閉した状態であり、実施の形態では、全閉状態における開閉体20の位置を「全閉位置」と称する。また、「全開状態」とは、開閉体20によって開口部3を全開した状態であり、実施の形態では、全開状態における開閉体20の位置を「全開位置」と称する。また、「半開状態」とは、開閉体20が全閉位置と全開位置との間に位置している状態であり、半開状態における開閉体20の位置を「半開位置」と称する。
(構成-開閉体-開閉体フレーム)
開閉体フレーム30は、開閉体20の剛性を主として担うものである。この開閉体フレーム30は、複数の鋼製の長尺な力骨(支持部材)を組み合わせることによって、正面形状が矩形環状となるように形成されており、具体的には、図2、図3に示すように、左右一対の縦力骨31、32(見込面側支持部材)及び上下一対の横力骨33、34(見込面側支持部材)から構成されている。このうち、左右一対の縦力骨31、32は、長手方向の長さが相互に略同一となるように形成されており、上下方向に略沿うように配置されている。また、上下一対の横力骨33、34は、長手方向の長さが相互に略同一となるように形成されており、左右方向に略沿うように配置されている。
以下では、必要に応じて、縦力骨31、32のうち、戸尻側の縦力骨31を「戸尻側縦力骨31」と称し、戸先側の縦力骨32を「戸先側縦力骨32」と称する。また、横力骨33、34のうち、上側の横力骨33を「上側横力骨33」と称し、下側の横力骨34を「下側横力骨34」と称する。
また、図2に示すように、戸尻側縦力骨31と戸先側縦力骨32との相互間には、中間縦力骨35が相互に間隔を隔てて左右方向に沿って複数並設されている。中間縦力骨35は、開閉体フレーム30を補強するものである。この中間縦力骨35は、鋼製の長尺な力骨を用いて構成されており、具体的には、長手方向(上下方向)の長さが戸尻側縦力骨31(又は戸先側縦力骨32)の長手方向(上下方向)の長さと略同一となるように形成されている。また、この中間縦力骨35は、上下方向に略沿うように配置されており、上側横力骨33又は下側横力骨34に対して固定具又は溶接等によって固定されている。
(構成-開閉体-開閉体フレーム-その他の構成1)
また、戸尻側縦力骨31、戸先側縦力骨32、上側横力骨33、及び中間縦力骨35の具体的な構成については任意であるが、実施の形態では、自己の長手方向に直交する断面の断面形状がコ字状となるように形成されている。
具体的には、図2、図3に示すように、中央片36aと、中央片36aよりも部屋の室外側に位置する室外側片36bと、中央片36aよりも部屋の室内側に位置する室内側片36cとをそれぞれ有している。また、戸尻側縦力骨31の中央片36aの上端部及びその近傍部分が室外側片36b及び室内側片36cよりも上方に突出するように形成され、且つ上側横力骨33に対して嵌合可能に形成されている(なお、戸先側縦力骨32についても略同様とする)。ただし、これに限らず、例えば、戸尻側縦力骨31の中央片36aと上側横力骨33とが、単に突き合わせるように設けられてもよい。また、戸尻側縦力骨31の中央片36aの下端部及びその近傍部分が室外側片36b及び室内側片36cよりも下方に突出するように形成され、且つ下側横力骨34に対して嵌合可能に形成されている(なお、戸先側縦力骨32についても略同様とする)。ただし、これに限らず、例えば、戸尻側縦力骨31の中央片36aと下側横力骨34とが、単に突き合わせるように設けられてもよい。
(構成-開閉体-開閉体フレーム-その他の構成2)
また、下側横力骨34(見込面側支持部材)の具体的な構成については任意であるが、実施の形態では、図3に示すように、下側横力骨34の少なくとも一部が後述する塞ぎ部22の一部を収納可能な凹状に形成されており、具体的には、室外下側横力骨34a及び室内下側横力骨34bを備えている。
室外下側横力骨34aは、下側横力骨34の基本構造体の一部を構成する第1見込面側支持部材である。この室外下側横力骨34aは、Y-Z平面に沿った断面形状が略Z字状に形成された板状体であり、具体的には、図3に示すように、上側に位置する第1下側横力骨片34cと、下側に位置する第2下側横力骨片34dと、第1下側横力骨片34cと第2下側横力骨片34dと接続する第3下側横力骨片34eとを備えて構成されている(なお、室内下側横力骨34bの構成についても略同様とする)。また、この室外下側横力骨34aは、見込方向の一方側(図3では、部屋の室外側)に設けられている。
室内下側横力骨34bは、下側横力骨34の基本構造体の他の一部を構成する第2見込面側支持部材である。この室内下側横力骨34bは、室外下側横力骨34aと略同様に、Y-Z平面に沿った断面形状が略Z字状に形成された板状体であり、具体的には、図3に示すように、室内下側横力骨34bの前後方向の長さが、室外下側横力骨34aの前後方向の長さよりも短くなるように構成されている。また、この室内下側横力骨34bは、見込方向の他方側(図3では、部屋の室内側)において室外下側横力骨34aと相互に間隔を隔てて設けられている。具体的には、見付方向から見て室外下側横力骨34aの一部(図3では、室外下側横力骨34aの第1下側横力骨片34c)と当該室内下側横力骨34bの一部(図3では、室内下側横力骨34bの第1下側横力骨片34c)とが重複するように配置されており、これら一部同士を固定具によって接続されている。
このような構成により、後述する塞ぎ部22の一部を下側横力骨34の凹状部分34g(図3では、室外下側横力骨34a及び室内下側横力骨34bによって囲繞された部分)に収納でき、後述する塞ぎ部22が外部に露出することを抑制できる。
(構成-開閉体-室外側表面材、室内側表面材)
室外側表面材40aは、開閉体20の表面のうち、2つの見付面のいずれか一方又は少なくとも1つ以上の見込面を覆う第1表面材であり、実施の形態では、図2、図3に示すように、開閉体20の表面のうち、部屋の室外側の見付面(以下、「室外側見付面」と称する)全体と、戸尻面、戸先面、上面、及び下面の各々における部屋の室外側の部分とを覆うように構成されている。室内側表面材40bは、開閉体20の表面のうち、2つの見付面のいずれか他方又は少なくとも1つ以上の見込面を覆う第2表面材であり、実施の形態では、図2、図3に示すように、開閉体20の表面のうち、部屋の室内側の見付面(以下、「室内側見付面」と称する)全体と、戸尻面、戸先面、上面、及び下面の各々における部屋の室内側の部分とを覆うように構成されている。これら室外側表面材40a及び室内側表面材40bは、例えば薄厚な板状の鋼材(具体的には、スチール材、ステンレス材)にて形成されており、開閉体フレーム30を部屋の室外側及び室内側から覆うように設けられ、開閉体フレーム30に対して固定されている。
また、図2、図3に示すように、室外側表面材40aには戸先側召し合わせ部41及び上側召し合わせ部42が形成されている。
戸先側召し合わせ部41は、全閉状態において、戸先側縦枠材12の縦枠材本体11aにおける部屋の室外側の面の一部(以下、「戸先側召し合わせ面12a」と称する)を覆うものであり、図2に示すように、室外側表面材40aの戸先側部分において左右方向の外側に向けて突出し、且つ戸先側召し合わせ面12aと対向するように設けられている。
上側召し合わせ部42は、全閉状態において、上側横枠材13の上側横枠材本体13aにおける部屋の室外側の面の一部(以下、「上側召し合わせ面13g」と称する)を覆うものであり、図3に示すように、室外側表面材40aの上側部分において上側に向けて突出し、且つ上側召し合わせ面13gと対向するように設けられている。
(構成-開閉体-芯材)
芯材は、開閉体20の内部に充填されるものである。この芯材は、例えば公知の芯材(一例として、熱伝導性が比較的低い芯材)等を用いて構成されており、開閉体フレーム30、室外側表面材40a、及び室内側表面材40bによって囲繞された空間(ただし、当該空間のうち、後述する各種の遮熱部が設置される部分を除く)に充填されている。
(構成-開閉体-その他の構成)
また、図1、図3、図5、図6に示すように、開閉体20には、塞ぎ部22が設けられている。
(構成-開閉体-その他の構成-塞ぎ部)
塞ぎ部22は、全閉状態において、下側横力骨34と開口部3の周縁に設けられた枠体10との隙間PG(以下、「見込面側隙間PG」と称する)を塞ぐための塞ぎ手段である。この塞ぎ部22は、例えば公知の開閉装置用のタイト装置等を用いて構成され、図3に示すように、下側横力骨34に対して取り付けられており、塞ぎ側気密部22a、塞ぎ側操作部22b、及び塞ぎ側連動部22cを備えている。
このうち、塞ぎ側気密部22aは、例えば公知の長尺な気密材(一例として、エアタイトゴム等)を用いて構成され(なお、他の気密部についても同様とする)、図3に示すように、下側横力骨34の左右方向の略全長にわたって設けられており、塞ぎ側連動部22cの下端部に対して固定具等によって接続されている。
塞ぎ側操作部22bは、塞ぎ側気密部22a及び塞ぎ側連動部22cを移動操作するためのものである。この塞ぎ側操作部22bは、例えば公知の操作部材(一例として、押圧式の操作部材)を用いて構成されており、図3に示すように、塞ぎ側操作部22bが室外側表面材40a又は室内側表面材40bに形成された塞ぎ側開口部45を介して出し入れ可能であり、且つ開閉体20の戸尻側において全閉状態において戸尻側縦枠材11によって押圧されるように設けられている。
塞ぎ側連動部22cは、塞ぎ側操作部22bの操作に応じて塞ぎ側気密部22a及び当該塞ぎ側連動部22cの一部を上下方向に移動させるためのものである。この塞ぎ側連動部22cは、公知の連動部材を用いて構成され、図3に示すように、下側横力骨34の凹状部分34g内において左右方向の略全長にわたって設けられており、下側横力骨34(室外下側横力骨34a及び室内下側横力骨34b)に対して固定具等によって固定されている。
このような塞ぎ部22により、全閉状態において塞ぎ側操作部22bが戸尻側縦枠材11によって押圧されると、図3に示すように、塞ぎ側気密部22a及び当該塞ぎ側連動部22cの一部が下方に移動することにより、塞ぎ側気密部22aによって見込面側隙間PGを塞ぐことが可能となる。また、非全閉状態において塞ぎ側操作部22bが戸尻側縦枠材11によって押圧されなくなると、図6に示すように、塞ぎ側気密部22a及び当該塞ぎ側連動部22cの一部が上方に移動することにより、塞ぎ側気密部22aによって見込面側隙間PGが塞がれなくなるため、塞ぎ部22によって開閉体20の開閉移動が阻害されることを回避できる。
(構成-ヒンジ部)
図1に戻り、ヒンジ部50は、開閉体20を戸尻側縦枠材11に対して回動自在に軸支するためのものである。このヒンジ部50は、公知の旗蝶番等を用いて構成され、図1に示すように、開閉体20の戸尻側の端部(図1では、右端部)において、相互に間隔を隔てて上下方向に沿って複数並設されており、開閉体20及び戸尻側縦枠材11に対して固定具等によって取り付けられている。
(構成-戸尻側縦枠材及び戸先側縦枠材の構成の詳細)
次に、枠体10の戸尻側縦枠材11及び戸先側縦枠材12の構成の詳細について説明する。ただし、戸尻側縦枠材11及び戸先側縦枠材12は、特記する場合を除いて、任意の形状、方法、及び材質で製造することができる。実施の形態において、図2に示すように、戸尻側縦枠材11及び戸先側縦枠材12の各々は、縦枠材本体11a、縦側固定材11b、及び縦側気密部11cを備えている。
(構成-戸尻側縦枠材及び戸先側縦枠材の構成の詳細-縦枠材本体)
縦枠材本体11aは、戸尻側縦枠材11(又は戸先側縦枠材12)の基本構造体である。この縦枠材本体11aは、X-Y平面に沿った断面形状が左右方向の外側に向けて開放された略コ字状となるように形成された中空状体であり、開口部3の上下方向の略全長にわたって形成されている。
また、図2に示すように、縦枠材本体11aには、縦側凹部11d、縦側気密凹部11e、及び縦側充填材11fが設けられている。
このうち、縦側凹部11dは、開閉体20を収容しながら縦枠材本体11aと開閉体20との干渉を回避するためのものであり(いわゆる相じゃくり構造である凹部)、縦枠材本体11aにおける開閉体20に対応する部分を左右方向の外側に向けて窪ませることにより形成されている。
また、縦側気密凹部11eは、縦側気密部11cの一部を収容するためのものであり、縦側凹部11dのうち部屋の室内側の部分(図2では、後側部分)を部屋の室内側に向けて窪ませることにより形成されている。
また、縦側充填材11fは、縦枠材本体11aを補強するために縦枠材本体11aの内部に充填されるものである。この縦側充填材11fは、例えば遮熱性を有する公知の充填材(一例として、モルタル材等)を用いて構成されており(なお、他の充填材の構成についても同様とする)、図2に示すように、縦枠材本体11aの内部の略全体にわたって充填されている。
(構成-戸尻側縦枠材及び戸先側縦枠材の構成の詳細-縦側固定材)
縦側固定材11bは、縦枠材本体11aを躯体2に対して固定すると共に、縦枠材本体11aを補強するためのものである。この縦側固定材11bは、板状体にて形成されており、具体的には、図2に示すように、当該縦側固定材11bの前後方向の長さが縦枠材本体11aのコ字状の開放端部における前後方向の長さと略同一(又はそれ以上の長さ)であり、当該縦側固定材11bの上下方向の長さが縦枠材本体11aの上下方向の長さよりも短くなるように形成されている。また、この縦側固定材11bは、縦枠材本体11aのコ字状の開放端部側(図2では、縦枠材本体11aの左右方向の外側の端部側)において、所定間隔を隔てて上下方向に沿って複数並設配置されており、縦枠材本体11aに対して溶接等によって固定されている。
(構成-戸尻側縦枠材及び戸先側縦枠材の構成の詳細-縦側気密部)
縦側気密部11cは、戸尻側縦枠材11又は戸先側縦枠材12と開閉体20との相互間の気密性を高めるための気密手段である。この縦側気密部11cは、図2に示すように、縦側気密凹部11eにおいて縦枠材本体11aの上下方向の略全長にわたって埋設されている。
(構成-上側横枠材の構成の詳細)
次に、枠体10の上側横枠材13の構成の詳細について説明する。ただし、上側横枠材13は、特記する場合を除いて、任意の形状、方法、及び材質で製造することができる。実施の形態において、図3に示すように、上側横枠材13は、上側横枠材本体13a、上側固定材13b、及び上側気密部13cを備えている。
(構成-上側横枠材の構成の詳細-上側横枠材本体)
上側横枠材本体13aは、上側横枠材13の基本構造体である。この上側横枠材本体13aは、Y-Z平面に沿った断面形状が上下方向の外側(図3では、上側)に向けて開放された略コ字状となるように形成された中空状体であり、開口部3の左右方向の略全長にわたって形成されている。
また、図3に示すように、上側横枠材本体13aには、上側凹部13d、上側気密凹部13e、及び上側充填材13fが設けられている。
このうち、上側凹部13dは、開閉体20を収容しながら上側横枠材13と開閉体20との干渉を回避するためのものであり(いわゆる相じゃくり構造である凹部)、上側横枠材本体13aにおける開閉体20に対応する部分を上下方向の外側(図3では、上側)に向けて窪ませることにより形成されている。
また、上側気密凹部13eは、上側気密部13cの一部を収容するためのものであり、上側凹部13dのうち部屋の室内側の部分(図3では、後側部分)を部屋の室内側に向けて窪ませることにより形成されている。
また、上側充填材13fは、上側横枠材本体13aを補強するために上側横枠材本体13aの内部に充填されるものであり、図3に示すように、上側横枠材本体13aの内部の略全体にわたって充填されている。
(構成-上側横枠材の構成の詳細-上側固定材)
上側固定材13bは、上側横枠材本体13aを躯体2に対して固定すると共に、上側横枠材本体13aを補強するためのものである。この上側固定材13bは、板状体にて形成されており、具体的には、図3に示すように、当該上側固定材13bの前後方向の長さが上側横枠材本体13aのコ字状の開放端部における前後方向の長さと略同一(又はそれ以上の長さ)であり、当該上側固定材13bの左右方向の長さが上側横枠材本体13aの左右方向の長さよりも短くなるように形成されている。また、この上側固定材13bは、上側横枠材本体13aのコ字状の開放端部側(図3では、上側横枠材本体13aの上下方向の外側の端部側)において、所定間隔を隔てて左右方向に沿って複数並設配置されており、上側横枠材本体13aに対して溶接等によって固定されている。
(構成-上側横枠材の構成の詳細-上側気密部)
上側気密部13cは、上側横枠材13と開閉体20との相互間の気密性を高めるための気密手段であり、図3に示すように、上側気密凹部13eにおいて上側横枠材本体13aの左右方向の略全長にわたって埋設されている。
(構成-枠体の構成の詳細-下側横枠材)
次に、枠体10の下側横枠材14の構成の詳細について説明する。ただし、下側横枠材14は、特記する場合を除いて、任意の形状、方法、及び材質で製造することができる。実施の形態において、図3に示すように、下側横枠材14は、部屋の床に埋め込まれており、図3、図8に示すように、下側横枠材本体14a及び下側固定材14bを備えている。
(構成-枠体の構成の詳細-下側横枠材-下側横枠材本体)
下側横枠材本体14aは、下側横枠材14の基本構造体である。この下側横枠材本体14aは、Y-Z平面に沿った断面形状が上下方向の外側(図3では、下側)に向けて開放された略コ字状となるように形成された中空状体であり、開口部3の左右方向の略全長にわたって形成されている(ただし、図3に示すように、下側横枠材本体14aの前後方向の長さが上側横枠材13の前後方向の長さよりも短く(又は略同一に)設定されている)。また、図3に示すように、下側横枠材本体14aは、当該下側横枠材本体14aの上端部及びその近傍部分が床面4よりも上方に突出するように設けられている。
また、図3に示すように、下側横枠材本体14aには、下側充填材14cが設けられている。この下側充填材14cは、下側横枠材本体14aを補強するために下側横枠材本体14aの内部に充填されるものであり、下側横枠材本体14aの内部の略全体にわたって充填されている。
(構成-枠体の構成の詳細-下側横枠材-下側固定材)
下側固定材14bは、下側横枠材本体14aを躯体2に対して固定すると共に、下側横枠材本体14aを補強するためのものである。この下側固定材14bは、上側固定材13bと略同様に構成され、下側横枠材本体14aのコ字状の開放端部側において、所定間隔を隔てて左右方向に沿って複数並設配置されており、図8に示すように、下側横枠材本体14aに対して溶接等によって固定されている。
(構成-移動制限構造)
図4に戻り、次に、開閉装置1の移動制限構造について説明する。この開閉装置1は、全閉状態において開閉体20の移動を制限するための移動制限構造を備えている。この移動制限構造の特徴については、実施の形態では、以下に示す通りとなる。
(構成-移動制限構造-第1の特徴)
まず、移動制限構造の第1の特徴については、図4、図6、図8に示すように、開閉装置1に第1移動制限部60及び第2移動制限部70が設けられている。
(構成-移動制限構造-第1の特徴-第1移動制限部)
第1移動制限部60は、全閉状態において開閉体20の移動を制限するための第1移動制限手段である。この第1移動制限部60は、例えば公知の施錠装置(一例として、ラッチ錠)を用いて構成されて、図4(a)に示すように、全閉状態において戸先側に位置するように設けられており、第1錠本体61及び第1錠受け部62を備えている。
(構成-移動制限構造-第1の特徴-第1移動制限部-第1錠本体)
第1錠本体61は、第1移動制限部60の移動制限操作を行うためのものである。この第1錠本体61は、図4(a)、図6(b)に示すように、開閉体20(具体的には、開閉体20の上下方向の略中央部分)に設けられており、第1本体側収容部61a、第1室外側操作部61b、第1室内側操作部61c、及び第1係合部61dを備えている。
このうち、第1本体側収容部61aは、第1係合部61d等の第1移動制限部60の各種部品を収容するための収容手段であり、例えば鋼製の中空状体にて形成されており、開閉体20の内部において戸先側に設けられ、開閉体20に対して固定具等によって固定されている。
また、第1室外側操作部61bは、部屋の室外側から第1移動制限部60を操作するための操作部であり、第1室外側操作部61bの一部が第1本体側収容部61aに挿入された状態で、当該第1室外側操作部61bが部屋の室外側に向けて張り出すように設けられている。
また、第1室内側操作部61cは、部屋の室内側から第1移動制限部60を操作するための操作部であり、第1室内側操作部61cの一部が第1本体側収容部61aに挿入された状態で、当該第1室内側操作部61cが部屋の室内側に向けて張り出すように設けられている。
また、第1係合部61dは、後述する第1錠受け部62の第1被係合部62bに係合するためのものであり、第1本体側収容部61aの内部において当該第1本体側収容部61aに設けられた第1本体側挿通口61eを介して出し入れ自在(具体的には、水平方向に沿って出し入れ自在)に収容されている。
(構成-移動制限構造-第1の特徴-第1移動制限部-第1錠受け部)
第1錠受け部62は、第1錠本体61にて行われた移動制限操作に応じて開閉体20を移動制限し、又は当該移動制限を解除するためのものである。この第1錠受け部62は、図4(a)、図8に示すように、戸先側縦枠材12(具体的には、戸先側縦枠材12の上下方向の略中央部分)に設けられており、第1受け側収容部62a及び第1被係合部62bを備えている。
このうち、第1受け側収容部62aは、第1係合部61d及び第1被係合部62bを収容可能とする収容手段であり、例えば第1錠本体61側の側面が開放された鋼製の中空状体にて形成されており、戸先側縦枠材12に対して固定具等によって固定されている。
また、第1被係合部62bは、第1係合部61dによって係合されるものであり、受け側収容部の内部において当該第1被係合部62bに設けられた第1受け側挿通口62cを介して挿通された第1係合部61dによって係合可能となる位置(図4(a)では、第1受け側収容部62aの部屋の室外側の端部)に設けられている。なお、実施の形態では、全閉状態において第1係合部61dと第1被係合部62bとが当接(係合)する位置を、第1移動制限部60によって開閉体20の移動を制限可能となる第1制限位置LP1(制限位置)として説明する。
(構成-移動制限構造-第1の特徴-第2移動制限部)
第2移動制限部70は、全閉状態において開閉体20の移動を制限するための第2移動制限手段である。この第2移動制限部70は、例えば公知の施錠装置(一例として、反転ラッチ錠)を用いて構成されて、図4(b)に示すように、全閉状態において第1移動制限部60よりも戸先側から戸尻側に至る方向に直交する見付方向(図6(b)では、上下方向。以下、「直交見付方向」と称する。)の外側に位置するように設けられており、第2錠本体71及び第2錠受け部72を備えている。
(構成-移動制限構造-第1の特徴-第2移動制限部-第2錠本体)
第2錠本体71は、第2移動制限部70の移動制限操作を行うための錠本体である。この第2錠本体71は、図4(b)、図6(b)に示すように、開閉体20(具体的には、開閉体20における第1錠本体61よりも上側部分又は下側部分)に設けられており、第2本体側収容部71a及び第2係合部71bを備えている。
このうち、第2本体側収容部71aは、第2係合部71bを収容するための収容手段であり、例えば鋼製の中空状体にて形成されており、開閉体20の内部において戸先側に設けられ、開閉体20に対して固定具等によって固定されている。
また、第2係合部71bは、後述する第2錠受け部72の第2被係合部72bに係合するためのものである。この第2係合部71bは、第1係合部61dと略同一の大きさで構成されており、第2本体側収容部71aの内部において当該第2本体側収容部71aに設けられた第2本体側挿通口71cを介して出し入れ自在(具体的には、Z軸回りの回転によって出し入れ自在)に収容されている。
(構成-移動制限構造-第1の特徴-第2移動制限部-第2錠受け部)
第2錠受け部72は、第2錠本体71にて行われた移動制限操作に応じて開閉体20を移動制限し、又は当該移動制限を解除するための錠受け部である。この第2錠受け部72は、図4(b)、図8に示すように、戸先側縦枠材12(具体的には、戸先側縦枠材12における第1錠受け部62よりも上側部分又は下側部分)に設けられており、第2受け側収容部72a及び第2被係合部72bを備えている。
このうち、第2受け側収容部72aは、第2係合部71b及び第2被係合部72bを収容可能とする収容手段である。この第2受け側収容部72aは、例えば第2錠本体71側の側面が開放された鋼製の中空状体にて形成されており(具体的には、第1受け側収容部62aと略同一の大きさで構成されており)、戸先側縦枠材12に対して固定具等によって固定されている。
また、第2被係合部72bは、第2係合部71bによって係合されるものである。この第2被係合部72bは、第1被係合部62bと略同一の大きさで構成されており、第2受け側収容部72aの内部において当該第2受け側収容部72aに設けられた第2受け側挿通口72cを介して挿通された第2係合部71bによって係合可能となる位置(図4(b)では、第2受け側収容部72aの部屋の室外側の端部)に設けられている。なお、実施の形態では、全閉状態において第2係合部71bと第2被係合部72bとが当接(係合)する位置を、第2移動制限部70によって開閉体20の移動を制限可能となる第2制限位置LP2として説明する。
(構成-移動制限構造-第1の特徴-第2移動制限部-その他の構成)
また、第1移動制限部60及び第2移動制限部70の具体的な構成については任意であるが、実施の形態では、開閉体20の見込方向への反り(以下、「見込側反り」と称する)が生じているか否かに関わらず、全閉状態において第1移動制限部60及び第2移動制限部70によって開閉体20の移動を制限可能となるように、構成されている。
ここで、「見込側反り」とは、実施の形態では、外的要因によって、開閉体20の直交見付方向側の端部(図1では、開閉体20の上端部又は下端部)が開閉体20の直交見付方向側の中央部よりも見込方向の外側(具体的には、部屋の室外側(すなわち、開閉体20の開放方向側))に張り出すように反ることを意味する。また、「外的要因」とは、例えば、開閉体20の部屋の室外側部分と室内側部分との日光の照射量の違い、部屋の室外側の温度と室内側の温度との違い等が該当する。
具体的には、少なくとも見込側反りが発生していない状態において、第1制限位置LP1と第2制限位置LP2とが見込方向において相互に異なるように(図4では、第2制限位置LP2が第1制限位置LP1よりも開放方向側に位置するように)、構成されている。
より具体的には、第1移動制限部60については、図6(b)に示すように、第1係合部61dが開閉体20の室外側見付面から前後方向の内側に向けて第1距離D1だけ離れて位置するように(例えば、第1係合部61dが第1被係合部62bと見込方向において略同一の位置となるように)、第1錠本体61は配置(構成)されている。また、図8に示すように、第1被係合部62bが戸先側召し合わせ面12aから部屋の室内側に向けて第2距離D2だけ離れて位置するように、第1錠受け部62は配置(構成)されている。
また、第2移動制限部70については、図6(b)に示すように、第2係合部71bが開閉体20の室外側見付面から前後方向の内側に向けて第1距離D1だけ離れて位置するように(すなわち、第2係合部71bが第1係合部61dと見込方向において略同一の位置となるように)、第2錠本体71は配置(構成)されている。また、図8に示すように、第2被係合部72bが戸先側召し合わせ面12aから部屋の室内側に向けて第3距離D3(第2距離D2よりも短い距離)だけ離れて位置するように(すなわち、全閉状態において第2被係合部72bが第1制限位置LP1よりも開放方向側に位置するように)、第2錠受け部72は構成されている。詳細には、第2受け側収容部72aは、第1受け側収容部62aよりも開放方向側に位置するように配置されていると共に、第2受け側挿通口72cは第1受け側挿通口62cよりも開放方向側に位置するように配置されている。
この場合には、図4に示すように、全閉状態において、第2係合部71bと第2被係合部72bとの隙間G2(以下、「第2隙間G2」と称する)が第1係合部61dと第1被係合部62bとの隙間G1(以下、「第1隙間G1」と称する)よりも長く設定されることになる。これにより、図9に示す第2隙間G2の長さが第1隙間G1の長さと同一である場合に見込側反りが生じた状態のように、第2係合部71bを第2受け側挿通口72cを介して挿通できないことで、全閉状態において第2移動制限部70によって開閉体20の移動を制限できなくなることを抑制できる。つまり、見込側反りが生じた場合でも(ただし、見込側反りの反り量が第2隙間G2と第1隙間G1との差分量以内である限りにおいて)、第2係合部71bを第2受け側挿通口72cを介して挿通できることで、第1移動制限部60及び第2移動制限部70によって開閉体20の移動を制限することが可能となる。
なお、上述した第2距離D2及び第3距離D3の各々の長さについては、戸先側縦枠材12の部分のうち、第2移動制限部70の移動制限操作を行う際に第2係合部71bと当接する部分12b(図4では、戸先側縦枠材12における戸先側召し合わせ面12aから第2係合部71bに至る部分。以下、「当接部分12b」と称する。)の長さが第2係合部71bを適切に回動させることが可能な長さとなるように、設定することが望ましい。
以上のような第1の特徴により、見込側反りが生じているか否かに関わらず、全閉状態において第1移動制限部60及び第2移動制限部70によって開閉体20の移動を制限できる。よって、見込側反りが生じているか否かに関わらず、通常時の第1移動制限部60及び第2移動制限部70の使用性を維持しながら、部屋の室内側又は室外側のいずれか一方で火災が発生した際に、全閉状態において開閉装置1を介して見込方向の一方から他方に向けて当該火災が延焼することを抑制でき、開閉装置1の使用性及び防火性を高めることができる。また、第1制限位置LP1と第2制限位置LP2とが見込方向において相互に異なるように第1移動制限部60及び第2移動制限部70を構成しているので、見込側反りに応じた第1制限位置LP1及び第2制限位置LP2を設定でき、見込側反りが生じた場合に全閉状態において第1移動制限部60及び第2移動制限部70によって開閉体20の移動を効果的に制限できる。さらに、全閉状態において第2被係合部72bが第1制限位置LP1よりも開放方向側に位置するように、第2錠受け部72を構成するだけで、見込側反りが生じているか否かに関わらず、全閉状態において第1移動制限部60及び第2移動制限部70によって開閉体20の移動を制限でき、第2移動制限部70の製造性を高めることができる。
(構成-移動制限構造-第2の特徴)
次に、移動制限構造の第2の特徴については、図6(b)、図8に示すように、開閉装置1には、第2移動制限部70が複数設けられており(具体的には、2つ設けられている)、これら複数の第2移動制限部70は、一方側第2移動制限部70aと他方側第2移動制限部70bとを含んでいる。
(構成-移動制限構造-第2の特徴-一方側第2移動制限部)
一方側第2移動制限部70aは、全閉状態において第1移動制限部60よりも直交見付方向の一方の外側に位置する一方側第2移動制限手段である。この一方側第2移動制限部70aは、全閉状態において第1移動制限部60よりも直交見付方向の一方の外側に1つのみ設けられ、具体的には、図6(b)、図8に示すように、開閉体20の戸先側部分のうち上端部の近傍位置に設けられている。
(構成-移動制限構造-第2の特徴-他方側第2移動制限部)
他方側第2移動制限部70bは、全閉状態において第1移動制限部60よりも直交見付方向の他方の外側に位置する他方側第2移動制限手段である。この他方側第2移動制限部70bは、全閉状態において第1移動制限部60よりも直交見付方向の他方の外側に1つのみ設けられ、具体的には、図6(b)、図8に示すように、開閉体20の戸先側部分のうち下端部の近傍位置に設けられている。
このような第2の特徴により、一方側第2移動制限部70a又は他方側第2移動制限部70bのいずれか一方のみを備える場合に比べて、全閉状態において上記火災が発生した際に当該火災の熱によって見込側反りが生じることを抑制でき、開閉装置1の防火性能を高めやすくなる。
(構成-移動制限構造-第3の特徴)
次に、移動制限構造の第3の特徴については、開閉装置1に第1連動部及び第2連動部が設けられている(いずれも図示省略)。
(構成-移動制限構造-第3の特徴-第1連動部)
第1連動部は、第1移動制限部60による開閉体20の移動制限と一方側第2移動制限部70aによる開閉体20の移動制限とを連動させると共に、第1移動制限部60による開閉体20の移動制限の解除と一方側第2移動制限部70aによる開閉体20の移動制限の解除とを連動させるための連動手段である。この第1連動部は、例えば公知の連動部材(一例として、施錠装置用の連動部材)を用いて構成されており、開閉体20の内部において第1室外側操作部61b及び第1室内側操作部61cの各々と一方側第2移動制限部70aの第2係合部71bとが連動するように、これら第1室外側操作部61b、第1室内側操作部61c、及び第2係合部71bに対して固定具等によって接続されている。
(構成-移動制限構造-第3の特徴-第2連動部)
第2連動部は、第1移動制限部60による開閉体20の移動制限と他方側第2移動制限部70bによる開閉体20の移動制限とを連動させると共に、第1移動制限部60による開閉体20の移動制限の解除と他方側第2移動制限部70bによる開閉体20の移動制限の解除とを連動させるための連動手段である。この第2連動部は、例えば公知の連動部材(一例として、施錠装置用の連動部材)を用いて構成されており、開閉体20の内部において第1室外側操作部61b及び第1室内側操作部61cの各々と他方側第2移動制限部70bの第2係合部71bとが連動するように、これら第1室外側操作部61b、第1室内側操作部61c、及び第2係合部71bに対して固定具等によって接続されている。
このような第3の特徴により、第1移動制限部60の動作と第2移動制限部70(具体的には、一方側第2移動制限部70a、他方側第2移動制限部70b)の動作とを連動させることができ、第1移動制限部60の動作と第2移動制限部70の動作とを連動できない場合に比べて、第1移動制限部60及び第2移動制限部70に対する操作の手間を低減できる。
(構成-遮熱構造)
図3に戻り、次に、開閉体20の遮熱構造について説明する。この開閉体20は、全閉状態において上記火災が発生した場合に、当該火災の熱が開閉体20を介して見込方向のいずれか一方から他方へ伝導することを抑制するための遮熱構造を備えている。また、この遮熱構造は、戸尻側の遮熱構造、戸先側の遮熱構造、中間側の遮熱構造、上側の遮熱構造、及び下側の遮熱構造を備えている。以下では、これら遮熱構造について順次説明する。
(構成-遮熱構造-戸尻側の遮熱構造、戸先側の遮熱構造、上側の遮熱構造)
最初に、戸尻側の遮熱構造、戸先側の遮熱構造、及び上側の遮熱構造について説明する。ここで、戸尻側の遮熱構造、戸先側の遮熱構造、及び上側の遮熱構造の各々の構成はそれぞれ略同一であるので、以下では、上側の遮熱構造の構成のみについて説明することとする。この上側の遮熱構造の特徴については、実施の形態では、以下に示す通りとなる。
まず、上側の遮熱構造は、図3に示すように、第1見込面側遮熱部81、第1室外側遮熱部82、第1室内側遮熱部83、及び第1外部熱膨張耐火部材84を備えている。ただし、第1外部熱膨張耐火部材84は、戸尻側の遮熱構造及び戸先側の遮熱構造には設けられていないものとする。
(構成-遮熱構造-戸尻側の遮熱構造、戸先側の遮熱構造、上側の遮熱構造-第1見込面側遮熱部)
第1見込面側遮熱部81は、室外側表面材40a及び室内側表面材40bの各々における見込面側部分43(図3では、上面側部分)と上側横力骨33の中央片36aとの相互間での熱伝導を抑制するための遮熱手段である。この第1見込面側遮熱部81は、例えば公知の遮熱部材(一例として、所定温度(具体的には、150℃~250℃の温度)で加熱されることで発泡する熱膨張耐火部材(例えば、フィブロック(登録商標)等)で構成されており、図3に示すように、室外側表面材40a及び室内側表面材40bの各々の見込面側の部分43(以下、「見込面側部分43」と称する)と上側横力骨33の中央片36aとの相互間に設けられ、室外側表面材40a、室内側表面、又は上側横力骨33に対して接着剤等によって固定されている(又は接着剤等によって固定されていなくてもよい)。
(構成-遮熱構造-戸尻側の遮熱構造、戸先側の遮熱構造、上側の遮熱構造-第1室外側遮熱部)
第1室外側遮熱部82は、室外側表面材40aの見付面側の部分44(以下、「見付面側部分44」と称する)と上側横力骨33の室外側片36bとの相互間での熱伝導を抑制するための遮熱手段である。この第1室外側遮熱部82は、例えば公知の遮熱部材(一例として、ケイ酸カルシウム材等)で構成されており、図3に示すように、室外側表面材40aの見付面側部分44と上側横力骨33の室外側片36bとの相互間に設けられ、室外側表面材40a又は上側横力骨33に対して接着剤等によって固定されている(又は接着剤等によって固定されていなくてもよい)。
(構成-遮熱構造-戸尻側の遮熱構造、戸先側の遮熱構造、上側の遮熱構造-第1室内側遮熱部)
第1室内側遮熱部83は、室内側表面材40bの見付面側部分44と上側横力骨33の室内側片36cとの相互間での熱伝導を抑制するための遮熱手段である。この第1室内側遮熱部83は、例えば公知の遮熱部材(一例として、ケイ酸カルシウム材等)で構成されており、図3に示すように、室内側表面材40bの見付面側部分44と上側横力骨33の室内側片36cとの相互間に設けられ、室内側表面材40b又は上側横力骨33に対して接着剤等によって固定されている(又は接着剤等によって固定されていなくてもよい)。
(構成-遮熱構造-戸尻側の遮熱構造、戸先側の遮熱構造、上側の遮熱構造-第1外部熱膨張耐火部材)
第1外部熱膨張耐火部材84は、全閉状態において上記火災が発生した際に開閉体20と上側横枠材13との隙間を塞ぐためのものである。この第1外部熱膨張耐火部材84は、例えば公知の熱膨張耐火部材(一例として、フィブロック(登録商標)等)で構成されており、図3に示すように、開閉体20の外部において室外側表面材40a及び室内側表面材40bの各々の見込面側部分43に設けられ、室外側表面材40a及び室内側表面材40bに対して接着剤等によって固定されている。
このような戸尻側の遮熱構造、戸先側の遮熱構造、及び上側の遮熱構造により、全閉状態において上記火災が発生した際に、第1見込面側遮熱部81、第1室外側遮熱部82、及び第1室内側遮熱部83によって当該火災の熱が開閉体20を介して見込方向のいずれか一方から他方へ伝導することを抑制できるので、開閉体20の遮熱性能を高めることが可能となる。また、第1外部熱膨張耐火部材84によって開閉体20と上側横枠材13との隙間を塞ぐことができ、上記火災が開閉装置1を介して見込方向のいずれか一方から他方に向けて延焼することを抑制できる。
(構成-遮熱構造-中間側の遮熱構造)
図2に戻り、次に、中間側の遮熱構造について説明する。この中間側の遮熱構造は、図2に示すように、第2室外側遮熱部91及び第2室内側遮熱部92を備えている。
(構成-遮熱構造-中間側の遮熱構造-第2室外側遮熱部)
第2室外側遮熱部91は、室外側表面材40aの見付面側部分44と中間縦力骨35の室外側片36bとの相互間での熱伝導を抑制するための遮熱手段である。この第2室外側遮熱部91は、例えば公知の遮熱部材(一例として、ケイ酸カルシウム材等)で構成されており、図2に示すように、室外側表面材40aの見付面側部分44と中間縦力骨35の室外側片36bとの相互間に設けられ、室外側表面材40a又は中間縦力骨35に対して接着剤等によって固定されている(又は接着剤等によって固定されていなくてもよい)。
(構成-遮熱構造-中間側の遮熱構造-第2室内側遮熱部)
第2室内側遮熱部92は、室内側表面材40bの見付面側部分44と中間縦力骨35の室内側片36cとの相互間での熱伝導を抑制するための遮熱手段である。この第2室外側遮熱部91は、例えば公知の遮熱部材(一例として、ケイ酸カルシウム材等)で構成されており、図2に示すように、室内側表面材40bの見付面側部分44と中間縦力骨35の室内側片36cとの相互間に設けられ、室内側表面材40b又は中間縦力骨35に対して接着剤等によって固定されている(又は接着剤等によって固定されていなくてもよい)。
このような中間側の遮熱構造により、全閉状態において上記火災が発生した際に、第2室外側遮熱部91及び第2室内側遮熱部92によって当該火災の熱が開閉体20を介して見込方向のいずれか一方から他方へ伝導することを抑制できるので、開閉体20の遮熱性能を一層高めることができる。
(構成-遮熱構造-下側の遮熱構造)
次に、下側の遮熱構造について説明する。この下側の遮熱構造は、図3に示すように、表面側遮熱部100、塞ぎ側遮熱部110、及び支持側遮熱部120を備えている。
(構成-遮熱構造-下側の遮熱構造-表面側遮熱部)
表面側遮熱部100は、室外側表面材40a又は室内側表面材40bの少なくともいずれか一方と下側横力骨34との相互間での熱伝導を抑制するための表面側遮熱手段であり、図3に示すように、第1表面側遮熱部101、第2表面側遮熱部102、及び第3表面側遮熱部103を備えている。
(構成-遮熱構造-下側の遮熱構造-表面側遮熱部-第1表面側遮熱部)
第1表面側遮熱部101は、室外側表面材40a又は室内側表面材40bの見付面側部分44と下側横力骨34との相互間での熱伝導を抑制するための第1表面側遮熱手段である。この第1表面側遮熱部101は、平坦な略板状体であり、室外側表面材40a及び室内側表面材40bの各々の見付面側部分44と下側横力骨34との相互間にそれぞれ設けられている。
具体的には、図3に示すように、室外側表面材40aの見付面側部分44と下側横力骨34の室外下側横力骨34a(具体的には、第3下側横力骨片34e)との相互間においてこの見付面側部分44と室外下側横力骨34aとに当接するように配置され、室外側表面材40a又は室外下側横力骨34aに対して接着剤等によって固定されている(又は接着剤等によって固定されていなくてもよい)。また、室内側表面材40bの見付面側部分44と下側横力骨34の室内下側横力骨34b(具体的には、第3下側横力骨片34e)との相互間においてこの見付面側部分44と室内下側横力骨34bとに当接するように配置され、室内側表面材40b又は室内下側横力骨34bに対して接着剤等によって固定されている(又は接着剤等によって固定されていなくてもよい)。
なお、以下では、第1表面側遮熱部101のうち、部屋の室外側に位置する第1表面側遮熱部101aを「室外第1表面側遮熱部101a」と称し、部屋の室内側に位置する第1表面側遮熱部101bを「室内第1表面側遮熱部101b」と称する。
また、室外第1表面側遮熱部101a及び室内第1表面側遮熱部101bの具体的な構成については任意であるが、実施の形態では以下の通りに構成している。
すなわち、室外第1表面側遮熱部101a及び室内第1表面側遮熱部101bの正面形状については、略長方形状にそれぞれ設定している。
また、室外第1表面側遮熱部101a及び室内第1表面側遮熱部101bの左右方向の長さについては、室外下側横力骨34a(又は室内下側横力骨34b)の左右方向の長さと略同一にそれぞれ設定しているが、これに限らず、例えば、室外下側横力骨34a(又は室内下側横力骨34b)の左右方向の長さよりも短く設定してもよい。また、室外第1表面側遮熱部101a及び室内第1表面側遮熱部101bの前後方向の長さについては、室外下側横力骨34a(又は室内下側横力骨34b)の第2下側横力骨片34dの前後方向の長さと略同一に設定している。具体的には、部屋の室外側に対する遮熱性を高める観点から、図3に示すように、室外第1表面側遮熱部101aの前後方向の長さを室内第1表面側遮熱部101bの前後方向の長さよりも長く設定している。また、室外第1表面側遮熱部101a及び室内第1表面側遮熱部101bの上下方向の長さについては、図3に示すように、下側横力骨34の上下方向の長さよりも短くそれぞれ設定しているが、これに限らず、例えば、下側横力骨34の上下方向の長さよりも長く又は略同一に設定してもよい。
また、室外第1表面側遮熱部101a及び室内第1表面側遮熱部101bの材質については、ケイ酸カルシウム材で構成している。これにより、室外第1表面側遮熱部101a及び室内第1表面側遮熱部101bの軽量化を図ることができ、開閉体20の重量を低減できる。また、室外第1表面側遮熱部101a及び室内第1表面側遮熱部101bの材料コストを比較的低減でき、開閉体20の製造コストを低減できる。ただし、これに限らず、例えば、熱膨張耐火部材、グラスウール材、ウレタン材などの他の遮熱材料で構成してもよい。
(構成-遮熱構造-下側の遮熱構造-表面側遮熱部-第2表面側遮熱部)
第2表面側遮熱部102は、室外側表面材40a又は室内側表面材40bの見込面側部分43と下側横力骨34との相互間での熱伝導を抑制するための第2表面側遮熱手段である。この第2表面側遮熱部102は、平坦な略板状体であり、室外側表面材40a及び室内側表面材40bの各々の見込面側部分43と下側横力骨34との相互間にそれぞれ設けられている。
具体的には、図3に示すように、室外側表面材40aの見込面側部分43と下側横力骨34の室外下側横力骨34a(具体的には、第2下側横力骨片34d)との相互間においてこの見込面側部分43と室外下側横力骨34aとに当接するように配置され、室外側表面材40a又は室外下側横力骨34aに対して接着剤等によって固定されている(又は接着剤等によって固定されていなくてもよい)。また、室内側表面材40bの見込面側部分43と下側横力骨34の室内下側横力骨34b(具体的には、第2下側横力骨片34d)との相互間においてこの見込面側部分43と室内下側横力骨34bとに当接するように配置され、室内側表面材40b又は室内下側横力骨34bに対して接着剤等によって固定されている(又は接着剤等によって固定されていなくてもよい)。
なお、以下では、第2表面側遮熱部102のうち、部屋の室外側に位置する第2表面側遮熱部102aを「室外第2表面側遮熱部102a」と称し、部屋の室内側に位置する第2表面側遮熱部102bを「室内第2表面側遮熱部102b」と称する。
また、室外第2表面側遮熱部102a及び室内第2表面側遮熱部102bの具体的な構成については任意であるが、実施の形態では以下の通りに構成している。
すなわち、室外第2表面側遮熱部102a及び室内第2表面側遮熱部102bの平面形状については、略長方形状にそれぞれ設定している。
また、室外第2表面側遮熱部102a及び室内第2表面側遮熱部102bの左右方向の長さについては、室外下側横力骨34a(又は室内下側横力骨34b)の左右方向の長さと略同一に設定しているが、これに限らず、例えば、室外下側横力骨34a(又は室内下側横力骨34b)の左右方向の長さよりも短く設定してもよい。また、室外第2表面側遮熱部102a及び室内第2表面側遮熱部102bの前後方向の長さについては、室外下側横力骨34a(又は室内下側横力骨34b)の第2下側横力骨片34dの前後方向の長さよりも長く設定している。具体的には、図3に示すように、室外第2表面側遮熱部102aの前後方向の長さを室内第2表面側遮熱部102bの前後方向の長さよりも長く設定している。また、室外第2表面側遮熱部102a及び室内第2表面側遮熱部102bの上下方向の長さについては、図3に示すように、室外下側横力骨34a(又は室内下側横力骨34b)の第2下側横力骨片34dの上下方向の長さと略同一に設定しているが、これに限らず、当該第2下側横力骨片34dの上下方向の長さよりも長く又は短く設定してもよい。
また、室外第2表面側遮熱部102a及び室内第2表面側遮熱部102bの材質については、熱膨張耐火部材(一例として、フィブロック(登録商標)等)で構成している。これにより、全閉状態において上記火災が発生した際に、当該火災の熱で熱膨張した熱膨張耐火部材によって室外側表面材40a及び室内側表面材40bの各々の見込面側部分43と下側横力骨34との相互間の隙間を塞ぐことに加えて、見込面側隙間PGを塞ぐことも可能となる。よって、塞ぎ部22によって見込面側隙間PGを塞ぐことができなくなっても、見込面側隙間PGを介して見込方向の一方から他方に向けて上記火災が延焼することを抑制できる。ただし、これに限らず、例えば、グラスウール材、ウレタン材、ケイ酸カルシウム材などの他の遮熱材料を用いて構成してもよい。
(構成-遮熱構造-下側の遮熱構造-表面側遮熱部-第3表面側遮熱部)
第3表面側遮熱部103は、室外側表面材40a又は室内側表面材40bの見付面側部分44と下側横力骨34の部屋の室外側又は室内側の先端面との相互間での熱伝導を抑制するための第1表面側遮熱手段である。この第3表面側遮熱部103は、例えば公知の遮熱部材(一例として、フィブロック(登録商標)等)で構成されており、図3に示すように、室外側表面材40a及び室内側表面材40bの各々の見付面側部分44と下側横力骨34の部屋の室外側又は室内側の先端面との相互間の略全体にわたってそれぞれ設けられている。
(構成-遮熱構造-下側の遮熱構造-表面側遮熱部-その他の構成)
また、第1表面側遮熱部101及び第2表面側遮熱部102の具体的な構成については任意であるが、実施の形態では、図3に示すように、第1表面側遮熱部101の厚さ(図3では、第1表面側遮熱部の前後方向の長さ)を、第2表面側遮熱部102の厚さ(図3では、第2表面側遮熱部102の上下方向の長さ)よりも厚く設定している。
これにより、第1表面側遮熱部101の厚さを第2表面側遮熱部102の厚さよりも薄くした場合に比べて、全閉状態において上記火災が発生した際に室外側表面材40a又は室内側表面材40bと下側横力骨34との相互間での熱伝導を効果的に抑制しながら、第2表面側遮熱部102の設置量を低減でき、開閉体20の遮熱性を確保しながら、第2表面側遮熱部102の材料コストを低減できる。
ただし、これに限らず、例えば、第1表面側遮熱部101の厚さを第2表面側遮熱部102の厚さよりも薄く設定してもよく、又は略同一に設定してもよい。
以上のような表面側遮熱部100により、全閉状態において部屋の室内側又は室外側のいずれか一方で火災が発生した際に、室外側表面材40a又は室内側表面材40bと下側横力骨34との相互間での熱伝導を抑制できる。よって、上記火災の熱が開閉体20を介して見込方向の一方から他方へ伝導することを回避しやすくなるため、開閉体20の遮熱性を高めることができる。また、第1表面側遮熱部101又は第2表面側遮熱部102のいずれか一方のみを備える場合に比べて、全閉状態において火災が発生した際に室外側表面材40a又は室内側表面材40bと下側横力骨34との相互間での熱伝導を抑制でき、上記火災の熱が開閉体20を介して見込方向の一方から他方へ伝導することを一層回避しやすくなる。
(構成-遮熱構造-下側の遮熱構造-塞ぎ側遮熱部)
塞ぎ側遮熱部110は、塞ぎ部22と下側横力骨34との相互間での熱伝導を抑制するための塞ぎ側遮熱手段である。この塞ぎ側遮熱部110は、平坦な略板状体であり、塞ぎ部22と下側横力骨34との相互間に設けられている。
具体的には、図3に示すように、塞ぎ部22の塞ぎ側連動部22cと下側横力骨34の室外下側横力骨34a(具体的には、第3下側横力骨片34e)との相互間において塞ぎ側連動部22cと室外下側横力骨34aとに当接するように配置され、塞ぎ側連動部22c又は室外下側横力骨34aに対して接着剤等によって固定されている(又は接着剤等によって固定されていなくてもよい)。また、塞ぎ部22の塞ぎ側連動部22cと下側横力骨34の室内下側横力骨34b(具体的には、第3下側横力骨片34e)との相互間において塞ぎ側連動部22cと室内下側横力骨34bとに当接するように配置され、塞ぎ側連動部22c又は室内下側横力骨34bに対して接着剤等によって固定されている(又は接着剤等によって固定されていなくてもよい)。
なお、以下では、塞ぎ側遮熱部110のうち、部屋の室外側に位置する塞ぎ側遮熱部111を「室外塞ぎ側遮熱部111」と称し、部屋の室内側に位置する塞ぎ側遮熱部112を「室内塞ぎ側遮熱部112」と称する。
また、室外塞ぎ側遮熱部111及び室内塞ぎ側遮熱部112の具体的な構成については任意であるが、実施の形態では以下の通りに構成している。
すなわち、室外塞ぎ側遮熱部111及び室内塞ぎ側遮熱部112の正面形状については、略長方形状にそれぞれ設定している。
また、室外塞ぎ側遮熱部111及び室内塞ぎ側遮熱部112の左右方向の長さについては、室外下側横力骨34a(又は室内下側横力骨34b)の左右方向の長さと略同一にそれぞれ設定しているが、これに限らず、例えば、室外下側横力骨34a(又は室内下側横力骨34b)の左右方向の長さよりも短く設定してもよい。また、室外塞ぎ側遮熱部111及び室内塞ぎ側遮熱部112の前後方向の長さについては、図3に示すように、室外下側横力骨34a(又は室内下側横力骨34b)の第3下側横力骨片34eの前後方向の長さと略同一に設定しているが、これに限らず、例えば、第3下側横力骨片34eの前後方向の長さよりも長く又は短く設定してもよい。また、室外塞ぎ側遮熱部111及び室内塞ぎ側遮熱部112の上下方向の長さについては、図3に示すように、下側横力骨34の上下方向の長さよりも短く又は略同一にそれぞれ設定している。
また、室外塞ぎ側遮熱部111及び室内塞ぎ側遮熱部112の材質については、熱膨張耐火部材(一例として、フィブロック(登録商標)等)で構成している。これにより、全閉状態において上記火災が発生した際に、当該火災の熱で熱膨張した熱膨張耐火部材によって塞ぎ部22と下側横力骨34との相互間の隙間を塞ぐことに加えて、見込面側隙間PGを塞ぐことも可能となる。よって、塞ぎ部22によって見込面側隙間PGを塞ぐことができなくなっても、見込面側隙間PGを介して見込方向の一方から他方に向けて上記火災が延焼することを抑制できる。ただし、これに限らず、例えば、熱膨張耐火部材、グラスウール材、ウレタン材などの他の遮熱材料で構成してもよい。
このような塞ぎ側遮熱部110により、全閉状態において上記火災が発生した際に塞ぎ部22と下側横力骨34との相互間での熱伝導を抑制でき、上記火災の熱が塞ぎ部22及び下側横力骨34を介して見込方向のいずれか一方へ伝導すること(例えば、上記火災の熱によって塞ぎ部22が熱せられて、その熱が下側横力骨34に伝導した後に、当該伝導した熱が室外側表面材40a又は室内側表面材40bに伝導すること)を回避しやすくなる。
(構成-遮熱構造-下側の遮熱構造-支持側遮熱部)
支持側遮熱部120は、上記重複する室外下側横力骨34aの一部と室内下側横力骨34bの一部との相互間での熱伝導を抑制するための支持側遮熱手段である。この支持側遮熱部120は、平坦な略板状体であり、上記重複する室外下側横力骨34aの一部と室内下側横力骨34bの一部との相互間に設けられている。
具体的には、図3に示すように、室外下側横力骨34aの第1下側横力骨片34cと室内下側横力骨34bの第1下側横力骨片34cとの相互間においてこれら第1下側横力骨片34cと当接するように配置され、室外下側横力骨34a又は室内下側横力骨34bに対して接着剤等によって固定されている(又は接着剤等によって固定されていなくてもよい)。
また、支持側遮熱部120の具体的な構成については任意であるが、実施の形態では以下の通りに構成している。
すなわち、支持側遮熱部120の平面形状については、略長方形状にそれぞれ設定している。
また、支持側遮熱部120の左右方向の長さについては、室外下側横力骨34a(又は室内下側横力骨34b)の左右方向の長さと略同一にそれぞれ設定しているが、これに限らず、例えば、室外下側横力骨34a(又は室内下側横力骨34b)の左右方向の長さよりも短く設定してもよい。また、支持側遮熱部120の前後方向の長さについては、図3に示すように、室外下側横力骨34a(又は室内下側横力骨34b)の第1下側横力骨片34cの前後方向の長さと略同一に設定しているが、これに限らず、例えば、第1下側横力骨片34cの前後方向の長さよりも長く又は短く設定してもよい。また、支持側遮熱部120の上下方向の長さについては、図3に示すように、室外下側横力骨34a(又は室内下側横力骨34b)の第1下側横力骨片34cの上下方向の長さと略同一にそれぞれ設定しているが、これに限らず、例えば、当該第1下側横力骨片34cの上下方向の長さよりも短く又は長く設定してもよい。
また、支持側遮熱部120の材質については、熱膨張耐火部材(一例として、フィブロック(登録商標)等)で構成しているが、これに限らず、例えば、熱膨張耐火部材、グラスウール材、ウレタン材などの他の遮熱材料で構成してもよい。
このような支持側遮熱部120により、全閉状態において上記火災が発生した際に上記重複する室外下側横力骨34aの一部と室内下側横力骨34bの一部との相互間での熱伝導を抑制でき、下側横力骨34が複数の部材で形成されている場合に上記火災の熱が開閉体20を介して見込方向の一方から他方へ伝導することを回避しやすくなる。
以上のような下側の遮熱構造により、全閉状態において上記火災が発生した際に、表面側遮熱部100、塞ぎ側遮熱部110、及び支持側遮熱部120によって当該火災の熱が開閉体20を介して見込方向のいずれか一方から他方へ伝導することを抑制できるので、開閉体20の遮熱性能をさらに一層高めることができる。
(開閉体の作用)
このように構成された開閉体20の作用について説明する。開閉体20の作用は、火災が発生していない場合の作用(以下、「通常時作用」と称する)と、火災が発生した場合の作用(以下、「火災時作用」と称する)とに大別されるので、以下では各作用について説明する。
(開閉体の作用-通常時作用)
まず、通常時作用について説明する。
例えば、開閉体20に見込側反りが生じていない場合において、開閉体20の位置が全開位置(又は半開位置)から全閉位置になると、第1移動制限部60の第1係合部61dの出し入れ動作、及び一方側第2移動制限部70a及び他方側第2移動制限部70bの各々の第2係合部71bの出し入れ動作によって、第1移動制限部60によって開閉体20の移動が制限されると共に、一方側第2移動制限部70a及び他方側第2移動制限部70bによって開閉体20の移動が制限される。
その後、第1移動制限部60の第1室外側操作部61b(又は第1室内側操作部61c)を介して第1移動制限部60の移動制限の解除操作が行われると、第1移動制限部60による開閉体20の移動制限が解除される。さらに、第1連動部及び第2連動部を介して一方側第2移動制限部70a及び他方側第2移動制限部70bの各々の移動制限の解除操作が行われるので、一方側第2移動制限部70a及び他方側第2移動制限部70bによって開閉体20の移動制限が解除される。
一方で、例えば、開閉体20に見込側反りが生じた場合において、開閉体20の位置が全開位置(又は半開位置)から全閉位置になると、第2隙間G2の長さは見込側反りが生じていない場合に比べて短くなるものの、開閉体20に見込側反りが生じていない場合と同様に、第1移動制限部60の第1係合部61dの出し入れ動作、及び一方側第2移動制限部70a及び他方側第2移動制限部70bの各々の第2係合部71bの出し入れ動作によって、第1移動制限部60によって開閉体20の移動が制限されると共に、一方側第2移動制限部70a及び他方側第2移動制限部70bによって開閉体20の移動が制限される。
その後、第1移動制限部60の第1室外側操作部61b(又は第1室内側操作部61c)を介して第1移動制限部60の移動制限の解除操作が行われると、開閉体20に見込側反りが生じていない場合と同様に、第1移動制限部60によって開閉体20の移動制限が解除されると共に、一方側第2移動制限部70a及び他方側第2移動制限部70bによって開閉体20の移動制限が解除される。
このような通常時作用により、見込側反りが生じているか否かに関わらず、全閉状態において第1移動制限部60、一方側第2移動制限部70a、及び他方側第2移動制限部70bによって開閉体20の移動を制限できる。
(開閉体の作用-火災時作用)
次に、火災時作用について説明する。火災時作用は、部屋の中で火災が発生した場合の作用と、部屋の外で火災が発生した場合の作用とに大別されるが、これら作用はそれぞれ略同一であるので、以下では、部屋の室外側で火災が発生した場合の作用のみについて説明することとする。
例えば、全閉状態であり、且つ第1移動制限部60、一方側第2移動制限部70a、及び他方側第2移動制限部70bによって開閉体20の移動が制限されている状態において、部屋の室外側で火災が発生した場合に、当該火災の熱によって室外側表面材40aが加熱される。
この場合において、開閉体20に見込側反りが生じようとしても(又は、見込側反りが増大しようとしても)、上述したように、第1移動制限部60、一方側第2移動制限部70a、及び他方側第2移動制限部70bによって開閉体20の移動が制限されているので、当該見込側反りの発生(又は当該見込側反りの増大)が抑制される。
また、上記火災の熱の一部が、室外側表面材40aから室内側表面材40bに向けて直接的に伝導しようとしたり、又は室外側表面材40aから戸尻側縦力骨31、戸先側縦力骨32、上側横力骨33、下側横力骨34、及び中間縦力骨35の各々を介して室内側表面材40bに向けて間接的に伝導しようとすると、第1見込面側遮熱部81、第1室外側遮熱部82、第1室内側遮熱部83、第2室外側遮熱部91、第2室内側遮熱部92、表面側遮熱部100、塞ぎ側遮熱部110、及び支持側遮熱部120によって、室外側表面材40aと戸尻側縦力骨31、戸先側縦力骨32、上側横力骨33、下側横力骨34、及び中間縦力骨35の各々との相互間、戸尻側縦力骨31、戸先側縦力骨32、上側横力骨33、下側横力骨34、及び中間縦力骨35の各々と室内側表面材40bとの相互間、及び下側横力骨34と塞ぎ部22との相互間での熱伝導が抑制される。
このような火災時作用により、見込側反りが生じているか否かに関わらず、第1移動制限部60、一方側第2移動制限部70a、及び他方側第2移動制限部70bによって開閉体20の移動を制限でき、開閉装置1を介して部屋の室外側から室内側に向けて上記火災が延焼することを抑制できる。
(実施の形態の効果)
このように実施の形態によれば、全閉状態において少なくとも1つ以上の開閉体20の移動を制限するための第1移動制限部60であり、全閉状態において戸先側に位置する第1移動制限部60と、全閉状態において少なくとも1つ以上の開閉体20の移動を制限するための第2移動制限部70であり、全閉状態において第1移動制限部60よりも戸先側から戸尻側に至る方向に直交する直交見付方向の外側に位置する第2移動制限部70と、を備え、少なくとも1つ以上の開閉体20の見込方向への反りが生じているか否かに関わらず、全閉状態において第1移動制限部60及び第2移動制限部70によって少なくとも1つ以上の開閉体20の移動を制限可能となるように、第1移動制限部60及び第2移動制限部70を構成したので、上記反りが生じているか否かに関わらず、全閉状態において第1移動制限部60及び第2移動制限部70によって開閉体20の移動を制限できる。よって、上記反りが生じているか否かに関わらず、通常時の第1移動制限部60及び第2移動制限部70の使用性を維持しながら、見込方向のいずれか一方で火災が発生した際に、全閉状態において開閉装置1を介して見込方向の一方から他方に向けて当該火災が延焼することを抑制でき、開閉装置1の使用性及び防火性を高めることができる。
また、少なくとも上記反りが発生していない状態において、第1制限位置LP1と第2制限位置LP2とが見込方向において相互に異なるように、第1移動制限部60及び第2移動制限部70を構成したので、第1制限位置LP1と第2制限位置LP2とが見込方向において相互に異なるように第1移動制限部60及び第2移動制限部70を構成しているので、上記反りに応じた第1制限位置LP1及び第2制限位置LP2を設定でき、上記反りが生じた場合に全閉状態において第1移動制限部60及び第2移動制限部70によって開閉体20の移動を効果的に制限できる。
また、複数の第2移動制限部70が、全閉状態において第1移動制限部60よりも直交見付方向の一方の外側に位置する一方側第2移動制限部70aと、全閉状態において第1移動制限部60よりも直交見付方向の他方の外側の位置する他方側第2移動制限部70bと、を含むので、一方側第2移動制限部70a又は他方側第2移動制限部70bのいずれか一方のみを備える場合に比べて、全閉状態において上記火災が発生した際に当該火災の熱によって上記反りが生じることを抑制でき、開閉装置1の防火性能を高めやすくなる。
また、第1移動制限部60による少なくとも1つ以上の開閉体20の移動制限と第2移動制限部70による少なくとも1つ以上の開閉体20の移動制限とを連動させると共に、第1移動制限部60による少なくとも1つ以上の開閉体20の移動制限の解除と第2移動制限部70による少なくとも1つ以上の開閉体20の移動制限の解除とを連動させるための連動手段を備えるので、第1移動制限部60の動作と第2移動制限部70の動作とを連動させることができ、第1移動制限部60の動作と第2移動制限部70の動作とを連動できない場合に比べて、第1移動制限部60及び第2移動制限部70に対する操作の手間を低減できる。
また、全閉状態において第2被係合部72bが第1制限位置LP1よりも開放方向側に位置するように、第2錠受け部72を構成したので、上記第2錠受け部72の簡易な構成を採用するだけで、上記反りが生じているか否かに関わらず、全閉状態において第1移動制限部60及び第2移動制限部70によって開閉体20の移動を制限でき、第2移動制限部70の製造性を高めることができる。
〔III〕各実施の形態に対する変形例
以上、本発明の各実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
(解決しようとする課題や発明の効果について)
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、前記した内容に限定されるものではなく、本発明によって、前記に記載されていない課題を解決したり、前記に記載されていない効果を奏することもでき、また、記載されている課題の一部のみを解決したり、記載されている効果の一部のみを奏することがある。
(形状、数値、構造、時系列について)
実施の形態や図面において例示した構成要素に関して、形状、数値、又は複数の構成要素の構造若しくは時系列の相互関係については、本発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。
(開閉装置について)
上記実施の形態では、開閉装置1が片開式の開き戸であると説明したが、これに限らない。例えば、両開式の開き戸又は両開式の引き戸であってもよい。
この場合には、2つの開閉体20の戸先側に第1移動制限部60及び第2移動制限部70が設けられることで、全閉状態において第1移動制限部60及び第2移動制限部70によって2つの開閉体20の移動が制限されてもよい。
また、塞ぎ部22は、2つの開閉体20のいずれか一方に取り付けられ、2つの開閉体20のいずれか一方といずれか他方(別の開閉体20)との隙間(具体的には、2つの開閉体20の戸先側部分同士の隙間)である見込面側隙間PGを塞ぐように配置されてもよい。このような場合に、2つの開閉体20のいずれか一方における室外側表面材40a又は室内側表面材40bと戸先側縦力骨32との相互間での熱伝導を抑制するための表面側遮熱部100、塞ぎ部22と戸先側縦力骨32との相互間での熱伝導を抑制するための塞ぎ側遮熱部110、又は上記重複する室外下側横力骨34aの一部と室内下側横力骨34bの一部との相互間での熱伝導を抑制するための支持側遮熱部120が設けられてもよい。
また、上記実施の形態では、開閉装置1が、第1連動部及び第2連動部を備えていると説明したが、これに限らず、例えば、第1連動部又は第2連動部を省略してもよい。この場合には、一方側第2移動制限部70a又は他方側第2移動制限部70bは、当該一方側第2移動制限部70a又は当該他方側第2移動制限部70bの操作を行うための操作部を備えてもよい。
また、上記実施の形態では、開閉装置1が、防火戸であると説明したが、これに限らず、例えば、非防火戸に適用してもよい。
(枠体について)
上記実施の形態では、枠体10が、縦側充填材11f、上側充填材13f、及び下側充填材14cを備えていると説明したが、これに限らず、例えば、縦側充填材11f、上側充填材13f、又は下側充填材14cを省略してもよい。
(開閉体について)
上記実施の形態では、開閉体20が、塞ぎ部22及び遮熱構造を備えていると説明したが、これに限らず。例えば、塞ぎ部22又は遮熱構造を省略してもよい。この場合には、下側横力骨34は、上側横力骨33の構成と略同一に構成されてもよい。また、下側の遮熱構造は、上側の遮熱構造の構成と略同一に構成されてもよい。
また、上記実施の形態では、開閉体20に生じる見込側反りが、開閉体20の直交見付方向側の端部が開閉体20の直交見付方向側の中央部よりも開放方向側に張り出すように反ると説明したが、これに限らない。例えば、各種の気密部が省略され、且つ外的要因が部屋の室内側に存在する場合には、開閉体20の直交見付方向側の端部が開閉体20の直交見付方向側の中央部よりも閉鎖方向側に張り出すように反るものであってもよい。この場合には、見込側反りが発生していない状態において、第2制限位置LP2が第1制限位置LP1よりも閉鎖方向側に位置するように構成されてもよい。
また、上記実施の形態では、開閉体20が、中間縦力骨35を備えていると説明したが、これに限らず、例えば、中間縦力骨35を省略してもよい。この場合には、開閉体20の中間側の遮熱構造を省略できる。
(室外側表面材、室内側表面材について)
上記実施の形態では、室外側表面材40aが、開閉体20の表面のうち、2つの見付面のいずれか一方及び複数の見込面を覆うと説明したが、これに限らない。例えば、2つの見付面のいずれか一方のみを覆うものであってもよく、又は2つの見付面のいずれか一方と1つの見込面のみとを覆うものであってもよい。
また、上記実施の形態では、室内側表面材40bが、開閉体20の表面のうち、2つの見付面のいずれか他方及び複数の見込面を覆うと説明したが、これに限らない。例えば、2つの見付面のいずれか他方のみを覆うものであってもよく、又は2つの見付面のいずれか一方と1つの見込面のみとを覆うものであってもよい。
(下側横力骨について)
上記実施の形態では、下側横力骨34が、2つの部材(室外下側横力骨34a及び室内下側横力骨34b)で構成されていると説明したが、これに限らず、例えば、1つの部材で構成されてもよい(一例として、室外下側横力骨34a及び室内下側横力骨34bを一体形成してもよい)。
また、上記実施の形態では、下側横力骨34の少なくとも一部が、塞ぎ部22の一部を収納可能な凹状に形成されていると説明したが、これに限らず、例えば、塞ぎ部22の一部を収納不能な非凹状に形成されてもよい。
(塞ぎ部について)
上記実施の形態では、塞ぎ部22が、下側横力骨34に対して取り付けられていると説明したが、これに限らず、例えば、下側横力骨34以外の他の力骨(一例として、戸尻側縦力骨31、戸先側縦力骨32、又は上側横力骨33)に対して取り付けられてもよい。この場合において、上記他の力骨側の遮熱構造は、下側の遮熱構造と略同様に構成されてもよい。
(移動制限構造について)
上記実施の形態では、第1移動制限部60及び第2移動制限部70が、少なくとも見込側反りが発生していない状態において、第1制限位置LP1と第2制限位置LP2とが見込方向において相互に異なるように、構成されていると説明したが、これに限らず、例えば、第1制限位置LP1と第2制限位置LP2とが見込方向において同一となるように構成されてもよい。
この場合には、例えば、全閉状態において第2係合部71bが第1制限位置LP1よりも閉鎖方向側に位置するように、第2錠本体71を構成してもよい。詳細には、第2本体側収容部71aは、第1本体側収容部61aよりも閉鎖方向側に位置するように配置されると共に、第2本体側挿通口71cは第1本体側挿通口61eよりも閉鎖方向側に位置するように配置される。これにより、上記第2錠本体71の簡易な構成を採用するだけで、見込側反りが生じているか否かに関わらず、全閉状態において第1移動制限部60及び第2移動制限部70によって開閉体20の移動を制限でき、第2移動制限部70の製造性を高めることができる。
また、上記実施の形態では、第2移動制限部70の設置数が2つであると説明したが、これに限らず、例えば、1つのみであってもよく、あるいは、3つ以上であってもよい。
また、上記実施の形態では、移動制限構造が、一方側第2移動制限部70a及び他方側第2移動制限部70bを備えていると説明したが、これに限らず、例えば、一方側第2移動制限部70a又は他方側第2移動制限部70bのいずれか一方のみを備えてもよい。
また、上記実施の形態では、第1移動制限部60がラッチ錠であると説明したが、これに限らず、例えば、ラッチ錠以外の他の施錠装置(一例として、反転ラッチ錠、ロッド錠、グレモン錠)又は、施錠装置以外の他の移動制限部材であってもよい。
また、上記実施の形態では、第1移動制限部60の第1錠本体61が、第1本体側収容部61a、第1室外側操作部61b、第1室内側操作部61c、及び第1係合部61dを備えていると説明したが、これに限らず、例えば、これらの構成要素に加えて、第1錠受け部62の第1受け側挿通口62cに挿通可能なデッドボルトを備えてもよい。この場合には、見込側反りが生じているか否かに関わらず、全閉状態において第1移動制限部60及び第2移動制限部70によって開閉体20の移動が制限されることを阻害しないように、デッドボルトが構成されることが好ましい。一例として、デッドボルトは、第1係合部61dの形状及び大きさと略同一(又はそれよりも小さく)構成され、開閉体20の室外側見付面から前後方向の内側に向けて第1距離D1だけ離れて位置するように設けられてもよい。
また、上記実施の形態では、第2移動制限部70が反転ラッチ錠であると説明したが、これに限らず、例えば、反転ラッチ錠以外の他の施錠装置(一例として、ラッチ錠、ロッド錠、グレモン錠)又は、施錠装置以外の他の移動制限部材であってもよい。
また、上記実施の形態では、全閉状態において第2被係合部72bが第1制限位置LP1よりも開放方向側に位置するように、第2錠受け部72が構成されていると説明したが、これに限らない。例えば、上記第2錠受け部72の配置に加えて、全閉状態において第2係合部71bが第1制限位置LP1よりも閉鎖方向側に位置するように、第2錠本体71が構成されてもよい。
(遮熱構造について)
上記実施の形態では、遮熱構造が、戸尻側の遮熱構造、戸先側の遮熱構造、中間側の遮熱構造、上側の遮熱構造、及び下側の遮熱構造を備えていると説明したが、これに限らず、例えば、戸尻側の遮熱構造、戸先側の遮熱構造、中間側の遮熱構造、上側の遮熱構造、又は下側の遮熱構造を省略してもよい。
(下側の遮熱構造について)
上記実施の形態では、下側の遮熱構造が、塞ぎ側遮熱部110及び支持側遮熱部120を備えていると説明したが、これに限らず、例えば、塞ぎ側遮熱部110又は支持側遮熱部120を省略してもよい。
(表面側遮熱部について)
上記実施の形態では、表面側遮熱部100が、第1表面側遮熱部101、第2表面側遮熱部102、及び第3表面側遮熱部103を備えていると説明したが、これに限らず、例えば、第1表面側遮熱部101、第2表面側遮熱部102、又は第3表面側遮熱部103のいずれか1つのみ又はいずれか2つのみを備えてもよい。
また、上記実施の形態では、表面側遮熱部100(第1表面側遮熱部101、第2表面側遮熱部102、及び第3表面側遮熱部103)が、室外側表面材40a及び室内側表面材40bの各々と下側横力骨34との相互間に設けられていると説明したが、これに限らず、例えば、室外側表面材40a又は室内側表面材40bのいずれか一方のみと下側横力骨34との相互間に設けられてもよい。この場合には、塞ぎ部22は、室外側表面材40a又は室内側表面材40bのいずれか他方側(すなわち、表面側遮熱部100が設けられていない側)に位置するように設けられてもよい。
(塞ぎ側遮熱部について)
上記実施の形態では、開閉体20に室外塞ぎ側遮熱部111及び室内塞ぎ側遮熱部112が設けられていると説明したが、これに限らず、例えば、室外塞ぎ側遮熱部111又は室内塞ぎ側遮熱部112のいずれか一方のみが設けられてもよい。
また、上記実施の形態では、室外塞ぎ側遮熱部111が、塞ぎ部22の塞ぎ側連動部22cと室外下側横力骨34aの第3下側横力骨片34eとの相互間に設けられていると説明したが、これに限らず、例えば、塞ぎ側連動部22cと室外下側横力骨34aの第1下側横力骨片34cとの相互間に設けられてもよい。
(付記)
付記1の開閉装置は、建物の開口部を開閉する少なくとも1つ以上の開閉体を備える開閉装置であって、前記少なくとも1つ以上の開閉体によって前記開口部を全閉した全閉状態において前記少なくとも1つ以上の開閉体の移動を制限するための第1移動制限手段であり、前記全閉状態において戸先側に位置する第1移動制限手段と、前記全閉状態において前記少なくとも1つ以上の開閉体の移動を制限するための第2移動制限手段であり、前記全閉状態において前記第1移動制限手段よりも戸先側から戸尻側に至る方向に直交する見付方向の外側に位置する第2移動制限手段と、を備え、前記少なくとも1つ以上の開閉体の見込方向への反りが生じているか否かに関わらず、前記全閉状態において前記第1移動制限手段及び前記第2移動制限手段によって前記少なくとも1つ以上の開閉体の移動を制限可能となるように、前記第1移動制限手段及び前記第2移動制限手段を構成した。
付記2の開閉装置は、付記1に記載の開閉装置において、少なくとも前記反りが発生していない状態において、前記第1移動制限手段によって前記少なくとも1つ以上開閉体を制限可能となる第1制限位置と、前記第2移動制限手段によって前記少なくとも1つ以上開閉体を制限可能となる第2制限位置とが見込方向において相互に異なるように、前記第1移動制限手段及び前記第2移動制限手段を構成した。
付記3の開閉装置は、付記1又は2に記載の開閉装置において、前記第2移動制限手段を複数備え、前記複数の第2移動制限手段は、前記全閉状態において前記第1移動制限手段よりも前記見付方向の一方の外側に位置する一方側第2移動制限手段と、前記全閉状態において前記第1移動制限手段よりも前記見付方向の他方の外側の位置する他方側第2移動制限手段と、を含む。
付記4の開閉装置は、付記1から3のいずれか一項に記載の開閉装置において、前記第1移動制限手段による前記少なくとも1つ以上の開閉体の移動制限と前記第2移動制限手段による前記少なくとも1つ以上の開閉体の移動制限とを連動させると共に、前記第1移動制限手段による前記少なくとも1つ以上の開閉体の移動制限の解除と前記第2移動制限手段による前記少なくとも1つ以上の開閉体の移動制限の解除とを連動させるための連動手段を備える。
付記5の開閉装置は、付記1から4のいずれか一項に記載の開閉装置において、当該開閉装置は、片開式の開き戸であり、前記第2移動制限手段は、前記開閉体に設けられた錠本体と、前記開口部の周縁に設けられた枠体を構成する枠材のうち前記錠本体側に位置する枠材に設けられた錠受け部であって、前記錠本体を構成する係合部に係合される被係合部を有する錠受け部と、を備え、前記全閉状態において前記係合部が第1移動制限手段によって前記開閉体を制限可能となる制限位置よりも閉鎖方向側に位置するように、前記錠本体を構成し、又は/及び前記全閉状態において前記被係合部が前記制限位置よりも開放方向側に位置するように、前記錠受け部を構成した。
(付記の効果)
付記1に記載の開閉装置によれば、全閉状態において少なくとも1つ以上の開閉体の移動を制限するための第1移動制限手段であり、全閉状態において戸先側に位置する第1移動制限手段と、全閉状態において少なくとも1つ以上の開閉体の移動を制限するための第2移動制限手段であり、全閉状態において第1移動制限手段よりも戸先側から戸尻側に至る方向に直交する見付方向の外側に位置する第2移動制限手段と、を備え、少なくとも1つ以上の開閉体の見込方向への反りが生じているか否かに関わらず、全閉状態において第1移動制限手段及び第2移動制限手段によって少なくとも1つ以上の開閉体の移動を制限可能となるように、第1移動制限手段及び第2移動制限手段を構成したので、上記反りが生じているか否かに関わらず、全閉状態において第1移動制限手段及び第2移動制限手段によって開閉体の移動を制限できる。よって、上記反りが生じているか否かに関わらず、通常時の第1移動制限手段及び第2移動制限手段の使用性を維持しながら、見込方向のいずれか一方で火災が発生した際に、全閉状態において開閉装置を介して見込方向の一方から他方に向けて当該火災が延焼することを抑制でき、開閉装置の使用性及び防火性を高めることができる。
付記2に記載の開閉装置によれば、少なくとも上記反りが発生していない状態において、第1制限位置と第2制限位置とが見込方向において相互に異なるように、第1移動制限手段及び第2移動制限手段を構成したので、第1制限位置と第2制限位置とが見込方向において相互に異なるように第1移動制限手段及び第2移動制限手段を構成しているので、上記反りに応じた第1制限位置及び第2制限位置を設定でき、上記反りが生じた場合に全閉状態において第1移動制限手段及び第2移動制限手段によって開閉体の移動を効果的に制限できる。
付記3に記載の開閉装置によれば、複数の第2移動制限手段が、全閉状態において第1移動制限手段よりも見付方向の一方の外側に位置する一方側第2移動制限手段と、全閉状態において第1移動制限手段よりも見付方向の他方の外側の位置する他方側第2移動制限手段と、を含むので、一方側第2移動制限手段又は他方側第2移動制限手段のいずれか一方のみを備える場合に比べて、全閉状態において上記火災が発生した際に当該火災の熱によって上記反りが生じることを抑制でき、開閉装置の防火性能を高めやすくなる。
付記4に記載の開閉装置によれば、第1移動制限手段による少なくとも1つ以上の開閉体の移動制限と第2移動制限手段による少なくとも1つ以上の開閉体の移動制限とを連動させると共に、第1移動制限手段による少なくとも1つ以上の開閉体の移動制限の解除と第2移動制限手段による少なくとも1つ以上の開閉体の移動制限の解除とを連動させるための連動手段を備えるので、第1移動制限手段の動作と第2移動制限手段の動作とを連動させることができ、第1移動制限手段の動作と第2移動制限手段の動作とを連動できない場合に比べて、第1移動制限手段及び第2移動制限手段に対する操作の手間を低減できる。
付記5に記載の開閉装置によれば、全閉状態において係合部が第1移動制限手段によって開閉体を制限可能となる制限位置よりも閉鎖方向側に位置するように、錠本体を構成し、又は/及び全閉状態において被係合部が制限位置よりも開放方向側に位置するように、錠受け部を構成したので、上記錠本体の簡易な構成又は上記錠受け部の簡易な構成を採用するだけで、上記反りが生じているか否かに関わらず、全閉状態において第1移動制限手段及び第2移動制限手段によって開閉体の移動を制限でき、第2移動制限手段の製造性を高めることができる。
1 開閉装置
2 躯体
3 開口部
4 床面
10 枠体
11 戸尻側縦枠材
11a 縦枠材本体
11b 縦側固定材
11c 縦側気密部
11d 縦側凹部
11e 縦側気密凹部
11f 縦側充填材
12 戸先側縦枠材
12a 戸先側召し合わせ面
12b 当接部分
13 上側横枠材
13a 上側横枠材本体
13b 上側固定材
13c 上側気密部
13d 上側凹部
13e 上側気密凹部
13f 上側充填材
13g 上側召し合わせ面
14 下側横枠材
14a 下側横枠材本体
14b 下側固定材
14c 下側充填材
20 開閉体
22 塞ぎ部
22a 塞ぎ側気密部
22b 塞ぎ側操作部
22c 塞ぎ側連動部
30 開閉体フレーム
31 戸尻側縦力骨
32 戸先側縦力骨
33 上側横力骨
34 下側横力骨
34a 室外下側横力骨
34b 室内下側横力骨
34c 第1下側横力骨片
34d 第2下側横力骨片
34e 第3下側横力骨片
34g 凹状部分
35 中間縦力骨
36a 中央片
36b 室外側片
36c 室内側片
40a 室外側表面材
40b 室内側表面材
41 戸先側召し合わせ部
42 上側召し合わせ部
43 見込面側部分
44 見付面側部分
45 塞ぎ側開口部
50 ヒンジ部
60 第1移動制限部
61 第1錠本体
61a 第1本体側収容部
61b 第1室外側操作部
61c 第1室内側操作部
61d 第1係合部
61e 第1本体側挿通口
62 第1錠受け部
62a 第1受け側収容部
62b 第1被係合部
62c 第1受け側挿通口
70 第2移動制限部
70a 一方側第2移動制限部
70b 他方側第2移動制限部
71 第2錠本体
71a 第2本体側収容部
71b 第2係合部
71c 第2本体側挿通口
72 第2錠受け部
72a 第2受け側収容部
72b 第2被係合部
72c 第2受け側挿通口
81 第1見込面側遮熱部
82 第1室外側遮熱部
83 第1室内側遮熱部
84 第1外部熱膨張耐火部材
91 第2室外側遮熱部
92 第2室内側遮熱部
100 表面側遮熱部
101 第1表面側遮熱部
101a 室外第1表面側遮熱部
101b 室内第1表面側遮熱部
102 第2表面側遮熱部
102a 室外第2表面側遮熱部
102b 室内第2表面側遮熱部
103 第3表面側遮熱部
110 塞ぎ側遮熱部
111 室外塞ぎ側遮熱部
112 室内塞ぎ側遮熱部
120 支持側遮熱部
D1 第1距離
D2 第2距離
D3 第3距離
G1 第1隙間
G2 第2隙間
LP1 第1制限位置
LP2 第2制限位置
PG 見込面側隙間

Claims (5)

  1. 建物の開口部を開閉する少なくとも1つ以上の開閉体を備える開閉装置であって、
    前記少なくとも1つ以上の開閉体によって前記開口部を全閉した全閉状態において前記少なくとも1つ以上の開閉体の移動を制限するための第1移動制限手段であり、前記全閉状態において戸先側に位置する第1移動制限手段と、
    前記全閉状態において前記少なくとも1つ以上の開閉体の移動を制限するための第2移動制限手段であり、前記全閉状態において前記第1移動制限手段よりも戸先側から戸尻側に至る方向に直交する見付方向の外側に位置する第2移動制限手段と、を備え、
    前記少なくとも1つ以上の開閉体の見込方向への反りが生じているか否かに関わらず、前記全閉状態において前記第1移動制限手段及び前記第2移動制限手段によって前記少なくとも1つ以上の開閉体の移動を制限可能となるように、前記第1移動制限手段及び前記第2移動制限手段を構成した、
    開閉装置。
  2. 少なくとも前記反りが発生していない状態において、前記第1移動制限手段によって前記少なくとも1つ以上開閉体を制限可能となる第1制限位置と、前記第2移動制限手段によって前記少なくとも1つ以上開閉体を制限可能となる第2制限位置とが見込方向において相互に異なるように、前記第1移動制限手段及び前記第2移動制限手段を構成した、
    請求項1に記載の開閉装置。
  3. 前記第2移動制限手段を複数備え、
    前記複数の第2移動制限手段は、
    前記全閉状態において前記第1移動制限手段よりも前記見付方向の一方の外側に位置する一方側第2移動制限手段と、
    前記全閉状態において前記第1移動制限手段よりも前記見付方向の他方の外側の位置する他方側第2移動制限手段と、を含む、
    請求項1又は2に記載の開閉装置。
  4. 前記第1移動制限手段による前記少なくとも1つ以上の開閉体の移動制限と前記第2移動制限手段による前記少なくとも1つ以上の開閉体の移動制限とを連動させると共に、前記第1移動制限手段による前記少なくとも1つ以上の開閉体の移動制限の解除と前記第2移動制限手段による前記少なくとも1つ以上の開閉体の移動制限の解除とを連動させるための連動手段を備える、
    請求項1から3のいずれか一項に記載の開閉装置。
  5. 当該開閉装置は、片開式の開き戸であり、
    前記第2移動制限手段は、
    前記開閉体に設けられた錠本体と、
    前記開口部の周縁に設けられた枠体を構成する枠材のうち前記錠本体側に位置する枠材に設けられた錠受け部であって、前記錠本体を構成する係合部に係合される被係合部を有する錠受け部と、を備え、
    前記全閉状態において前記係合部が第1移動制限手段によって前記開閉体を制限可能となる制限位置よりも閉鎖方向側に位置するように、前記錠本体を構成し、又は/及び
    前記全閉状態において前記被係合部が前記制限位置よりも開放方向側に位置するように、前記錠受け部を構成した、
    請求項1から4のいずれか一項に記載の開閉装置。
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