JP2022011100A - フランジ補強具 - Google Patents

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卓也 東海林
Takuya Shoji
貴博 菅
Takahiro Kan
知史 土田
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Abstract

【課題】管路構成部材の両フランジを上下方向に十分に狭持することができるフランジ補強具を提供する。【解決手段】上下両端にフランジ4c,4dを有する接続部材4の両フランジ4c,4dにそれぞれ接合される管路構成部材3,5の両フランジ3c,5aを、環状を成す上下一対の狭持部材11,14で狭持し、一対の狭持部材11,14を連結ボルト17aで上下方向に連結してフランジ接合を補強するフランジ補強具10であって、上方の狭持部材11には連結ボルト17aの軸部を挿通可能であり、且つ連結ボルト17aに螺合するナット17cが周縁に係止可能な挿通部12fが形成されており、下方の狭持部材14には該下方の狭持部材14に対し連結ボルト17aの頭部17bを支持する支持部17dが、挿通部12fと上下方向に対応する位置に設けられている。【選択図】図2

Description

本発明は、接続部材と該接続部材の両側に接合される管路構成部材とのフランジ接合を補強するフランジ補強具に関する。
流体管路を構成する管路構成部材の各所には、例えば、補修弁や仕切弁等の接続部材が設けられており、接続部材により流体管路の制御を行えるようにしたものがある。このような接続部材及び管路構成部材は、接続部材の両端に設けられたフランジと、接続部材の両側に配置される管路構成部材のフランジと、が接合され、ボルトナットなどの締結具により密封状に接続されている。
このようにフランジ同士を接合する場合、経年による腐食や不等沈下、或いは地震等の外力などにより接合部分から流体管路内の流体が外側に漏れてしまう虞があった。そこで、特許文献1に示されるように、接続部材の両フランジにそれぞれ接合される管路構成部材のフランジにおいて、接続部材のフランジに接続される接続面とは反対側のフランジ面に当接するように一対の挟持部材を配置し、一対の挟持部材をボルトナットなどから構成される連結部材で管路軸方向に連結することで、接続部材と管路構成部材とのフランジ接合を補強するフランジ補強具が開発されている。このフランジ補強具は、下方の挟持部材側に頭部が配置されるように一対の挟持部材に渡って下方からボルトを挿通した後、ボルトの軸部に対して上方からナットを螺合させることにより、一対の挟持部材が近接して管路構成部材の両フランジが上下方向に挟持されるようになっている。
特開2019-148337号公報(第7頁、第6図)
特許文献1のフランジ補強具にあっては、例えば、フランジ補強具が上部に開口部を有する狭隘な弁筐内に配置されている場合等であっても、開口部から近い位置でナットにアクセスでき、該ナットを螺合操作して一対の挟持部材を連結する作業を簡便に行えるようになっている。しかしながら、特許文献1のようなフランジ補強具にあっては、下方の挟持部材側に頭部が配置されるように、一対の挟持部材に渡って下方からボルトを挿通した後、ボルトの軸部に対して上方からナットを螺合させることにより、一対の挟持部材が近接して管路構成部材の両フランジが上下方向に挟持されるようになっており、このボルトは、上下両方の挟持部材の挿通孔をいずれも通して組立てられるため、ボルトと挿通孔との隙間によって、フランジ補強具の管路構成部材の両フランジへの取付が偏り、管路構成部材の両フランジを上下方向に十分に挟持できない虞があった。
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、管路構成部材の両フランジを上下方向に十分に挟持することができるフランジ補強具を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明のフランジ補強具は、
上下両端にフランジを有する接続部材の両フランジにそれぞれ接合される管路構成部材の両フランジを、環状を成す上下一対の挟持部材で挟持し、該一対の挟持部材を連結ボルトで上下方向に連結してフランジ接合を補強するフランジ補強具であって、
上方の挟持部材には前記連結ボルトの軸部を挿通可能であり、且つ該連結ボルトに螺合するナットが周縁に係止可能な挿通部が形成されており、下方の挟持部材には該下方の挟持部材に対し前記連結ボルトの頭部を支持する支持部が、前記挿通部と上下方向に対応する位置に設けられていることを特徴としている。
この特徴によれば、連結ボルトの軸部を上方の挟持部材の挿通部に挿通させた状態で、連結ボルトに対し螺合したナットを回動操作することにより、下方の挟持部材が上方の挟持部材に近づくように移動し、これら一対の挟持部材により、接続部材のフランジと管路構成部材のフランジとが上下方向に挟持されるようになっている。特に、下方の挟持部材に配置された連結ボルトの頭部を支持部で支持することにより、下方の挟持部材が自動的に芯出しされるとともに連結ボルトに対し位置決めされるため、煩雑な手間なく精度の高い施工ができ、両フランジを上下方向に十分に挟持することができる。
前記支持部は、前記下方の挟持部材の上部に配設され前記連結ボルトに螺合する支持ナットから構成されている。
この特徴によれば、下方の挟持部材の下部に配置した連結ボルトの頭部と、連結ボルトに螺合する支持ナットとにより、下方の挟持部材を上下に挟圧できるため、連結ボルトを下方の挟持部材に対し安定的に支持できる。
前記支持ナットは、前記下方の挟持部材の上部に固定されていることを特徴としている。
この特徴によれば、下方の挟持部材に固定された支持ナットにより、支持強度を増大させることができる。
前記下方の挟持部材の下部に前記連結ボルトの頭部の回動を規制する回動規制手段が形成されていることを特徴としている。
この特徴によれば、下方の挟持部材の下部に配置した連結ボルトの頭部を治具等により回動規制する必要がなく、作業効率を高めることができる。
前記回動規制手段は、前記連結ボルトの頭部を嵌合状態で収容する収容部であることを特徴としている。
この特徴によれば、収容部の嵌合を利用してボルトの頭部を回動規制することができるので、構造を簡素にすることができる。
前記挟持部材は、周方向に分割された複数の分割体と、前記複数の分割体を結合する上下方向に延びる複数の結合ボルトと、を有し、前記分割体は、周方向両端に設けられる接合部を備え、前記分割体の前記接合部は、隣接する前記分割体の前記接合部と上下方向に重畳し、上側の前記接合部には前記結合ボルトを遊挿可能な挿通孔が設けられ、下側の前記接合部には前記結合ボルトの軸部が螺合可能な螺合部が設けられていることを特徴としている。
この特徴によれば、上方から結合ボルトの軸部を挿通孔に挿通させ、螺合部に螺合させることで簡便に挟持部材を構成できる。
前記上方の挟持部材の結合ボルトと、前記下方の挟持部材の結合ボルトとは、上下方向に重畳する位置に配置されていることを特徴としている。
この特徴によれば、上下に対応する結合ボルトが1箇所外された上下の挟持部材と、連結ボルトとを仮組みした状態とすることで、上下の分割体が上下に対応する結合ボルトを中心として一体的に回動できるので、管路構成部材のフランジに簡便に設置することができる。
(a)は実施例におけるフランジ補強具を取付けた状態を示す側面図、(b)はフランジ補強具の取付け対象となる補修弁と接続管及び分岐首部とを示す側面図である。 (a)はフランジ補強具を上方から見た斜視図、(b)はフランジ補強具を下方から見た斜視図である。 (a)は第1挟持部材の分割体を示す上面図、(b)は(a)の紙面下側から見た側面図、(c)は第1挟持部材の分割体を示す下面図、(d)は(a)の紙面右側から見た側面図、(e)は(c)の紙面下側から見た側面図である。 (a)は第2挟持部材の分割体を示す上面図、(b)は(a)の紙面下側から見た側面図、(c)は第2挟持部材の分割体を示す下面図、(d)は(c)の紙面右側から見た側面図、(e)は(c)の紙面下側から見た側面図である。 仮組みしたフランジ補強具を上方から接続管及び分岐首部の位置まで移動させた状態を示す説明図である。 図5と同じく上面図である。 (a)はフランジ補強具を仮組した状態の仮置き工具を示す正面図であり、(b)は(a)のA-A断面図、(c)は(a)のB-B断面図である。 フランジ補強具をフランジに係止した状態の仮置き工具を示す正面図である。 結合ボルトにより分割体を結合する様子を示す説明図である。 図9と同じく上面図である。 フランジ補強具から取り外している状態の仮置き工具を示す正面図である。 フランジ補強具から取り外した状態の仮置き工具を示す正面図である。 連結ボルトを上方から緊締する様子を示す説明図である。 図13と同じく上面図である。 フランジ補強具の変形例1を示す説明図である。 (a)、(b)はフランジ補強具の変形例2を示す説明図である。 (a)、(b)はフランジ補強具の変形例3を示す説明図である。 (a)、(b)はフランジ補強具の変形例4を示す説明図である。 (a)、(b)はフランジ補強具の変形例5を示す説明図である。 (a)、(b)はフランジ補強具の変形例6を示す説明図である。
本発明に係るフランジ補強具を実施するための形態を実施例に基づいて以下に説明する。
実施例に係るフランジ補強具につき、図1から図14を参照して説明する。図1(b)に示されるように、下方の管路構成部材としての流体管3の分岐首部3bに設けられた分岐部フランジ3cには、接続部材としての補修弁4のフランジ4cが接続され、補修弁4のフランジ4dには上方の管路構成部材としての接続管5のフランジ5aが接続され、上下方向に延設されている。この実施例で、図1(b)に示されるように、補修弁4は、上下に分割され、ボルトなどで連結されているタイプとなるが、補修弁のタイプはこれに限られない。図1(a)に示されるように、本発明に係るフランジ補強具10は、流体管3の分岐部フランジ3cと接続管5のフランジ5aとにかけて結合され、補強するものであるから、上記の補修弁4の分割部も補強できるものであることは言うまでもない。また、接続管5の上方のフランジ5bには消火栓2のフランジ2dが接続される。
ここで、流体管3は、既設流体管あるいは新設流体管であってもよく、地中に埋設されるダクタイル鋳鉄製であり、断面視略円形状に形成され、内周面がモルタル層で被覆されている。尚、本発明に係る流体管は、その他鋳鉄、鋼等の金属製、あるいはコンクリート製、塩化ビニール、ポリエチレン若しくはポリオレフィン製等であってもよい。更に尚、流体管の内周面はモルタル層に限らず、例えばエポキシ樹脂等により被覆されてもよく、若しくは適宜の材料を粉体塗装により流体管の内周面に被覆してもよい。また、本実施例では流体管内の流体は上水であるが、本実施例の上水に限らず、例えば工業用水や農業用水、下水等の他、ガスやガスと液体との気液混合体であっても構わない。
図1(a)及び図2に示されるように、フランジ補強具10は、接続管5のフランジ5aの上面に係止される上側の第1挟持部材11と、流体管3の分岐部フランジ3cの下面に係止される下側の第2挟持部材14と、第1挟持部材11と第2挟持部材14を連結する連結ボルト17a及び連結ボルト17aの下端に固定状態で螺合されたナット17bと、第1挟持部材11の上部に配設され連結ボルト17aに螺合するナット17cと、第2挟持部材14の上部に配設され連結ボルト17aに螺合する支持ナット17dと、後述する分割体12,12’を一体に結合して環状の第1挟持部材11を構成し、及び分割体15,15’を一体に結合して環状の第2挟持部材14を構成する結合部材18と、から主に構成される。なお、ナット17bは、連結ボルト17aの頭部として溶接や接着、止めねじ等により固定状態で構成されるものであり、ナット17bに替えて連結ボルト17aに一体のボルト頭部であってもよい。
次いで、図2及び図3に基づいて第1挟持部材11について説明する。図2に示されるように、第1挟持部材11は、周方向に分割された分割体12,12’からなり、該分割体12,12’は結合部材18により結合されることで、環状一体に構成される。この結合部材18は、ボルト18a(結合ボルト)及び、雌ネジからなる螺合部18cを備えたナット18bから構成されている。尚、本実施例においては、第1挟持部材11を2分割した実施例を示したが、これに限らず3分割以上に分割してもよい。また、分割体12,12’は、同一構成となっているため、分割体12についてのみ以下に説明する。
図3に示されるように、分割体12は、径方向内側を向くように周方向の2箇所に形成される挟持部12a,12a’と、該挟持部12a,12a’に対応する周方向位置で径方向外側を向くように周方向の2箇所に形成される挟持鍔部12c,12c’と、一方の挟持部12aの基部と他方の挟持部12a’の基部とを連結する連結アーム部12bと、一方の挟持部12aの基部から他方の挟持部12a’とは反対方向に延びるアーム部12dと、を備えている。尚、分割体12には、挟持部12a及び挟持鍔部12cが1つまたは3つ以上の複数ずつ設けられていてもよい。
挟持部12a,12a’は、それぞれ、該挟持部12a,12a’の基部の上端縁から径方向内側に突出する2つの突状部12e,12eから構成されている。また、挟持鍔部12c,12c’は、挟持部12a,12a’の基部から外径側に突出しており、上下方向に貫通する貫通孔部12fがそれぞれ形成されている。この貫通孔部12fは、連結ボルト17aに螺合されるナット17cが周縁に係止され、且つ該連結ボルト17aの軸部が挿通可能な挿通部として機能している。また、挟持部12a,12a’の基部における外径側下端には、それぞれ、外径側及び下方に開口する切欠き部12jが形成されており、切欠き部12jは貫通孔部12fに連通している。更に切欠き部12jは、下方に向けて漸次縮径するテーパ部12mを備えている。このように、外径側及び下方に開口する切欠き部12jが、テーパ部12mを備えていることで、貫通孔部12fへアクセスし易く、当該部分の塗装性が格段に向上する。ここで連結ボルト17aの軸部とは、ねじ形成されている部分とねじ形成されていない部分とを含むもので、連結ボルト17aは全ねじでもよいし、部分的にねじ加工されたものでもよい。
また、連結アーム部12bは、一方の挟持部12aの基部の下端部と、他方の挟持部12a’の基部の下端部とを連結するように略円弧状に形成されている。また、アーム部12dは、一方の挟持部12aの基部の上端部から略水平方向に、連結アーム部12bと同心だが異径の略円弧状に形成されており、かつ、外径側の面が直線状になるように形成されている。なお、アーム部12dは、同心且つ同径の略円弧状に形成されていてもよい。また、アーム部12dの端部には、アーム部12dの下端部から周方向に突出する結合部12g(下方の接合部)が形成されており、結合部12gには、上下方向に貫通するとともに外径側が開放された切り欠き形状の貫通孔12hが形成されている。なお、貫通孔12hは必ずしも切り欠き形状に限られず、上下方向に貫通された環状の孔であってもよい。尚、アーム部12d、結合部12g及び後述する結合部12pの外径側は、前述したように接続管5のフランジ5aに取付けられたときに、補修弁4のハンドル等、接続部材の一部に接触しないように、該補修弁4のハンドルの操作方向に沿って切り欠かれている(図6参照)。
また、結合部12gには、下方に開口する収容部としての凹部12kが形成されており、凹部12kの略中心に貫通孔12hが形成されており、該凹部12k内には略六角形状のナット18bが配置されている。この凹部12kは、下面視略六角形状、すなわち、ナット18bの外形と略同一形状の内形を成している。また、ナット18bは、凹部12kの内壁に図示しない接着剤などで固定され、凹部12kから落下しないようになっている。すなわち、凹部12kの内壁は、ナット18bの回動規制手段として機能し、また前記接着剤は、ナット18bの落下防止手段として機能している。尚、ナット18b及び凹部12kは、下面視略六角形状を成す形態を例示したが、下面視略楕円形、六角形以外の多角形等自由に変更してもよく、このような非円形に形成することで、凹部12kの内壁が回動規制手段として機能する。
また、他方の挟持部12a’の基部の端部には、他方の挟持部12a’の基部の上端部から周方向に突出する結合部12p(上方の接合部)が形成されており、結合部12pには、上下方向に貫通するとともに外径側が開放された切り欠き形状の貫通孔12qが形成されている。すなわち、結合部12pは、挟持鍔部12c’の近傍に設けられている。なお、貫通孔12qは必ずしも切り欠き形状に限られず、上下方向に貫通された環状の孔であってもよい。
特に図2に示されるように、これら分割体12,12’を結合する際には、分割体12の結合部12gと分割体12’の結合部12pとを上下に重ねた状態で、貫通孔12h,12qの上方からボルト18aを挿入し凹部12k内のナット18bの内周面に形成された雌ネジからなる螺合部18cに緊締する。他方も同様に、分割体12の結合部12pと分割体12’の結合部12gとを上下に重ねた状態で、貫通孔12h,12qの上方からボルト18aを挿入し上方から凹部12k内のナット18bの螺合部18cに緊締する。このとき、分割体12の結合部12pは分割体12’の結合部12gよりも上方に位置しており、分割体12’の結合部12pは分割体12の結合部12gよりも上方に位置している。
これら分割体12,12’が結合されることにより、上方から見て環状を成す第1挟持部材11が構成される。尚、分割体12,12’の各挟持部12a,12a’の基部、各連結アーム部12b及び各アーム部12dは、第1挟持部材11を環状に構成する本体部であり、分割体12,12’の各結合部12g,12pは、周方向に延びる前記本体部の延長線上に設けられている。
次いで、図2及び図4に基づいて第2挟持部材14について説明する。図2に示されるように、第2挟持部材14は、周方向に分割された分割体15,15’からなり、該分割体15,15’は結合部材18(図2参照)により結合されることで、環状一体に構成される。尚、本実施例においては、第2挟持部材14を2分割した実施例を示したが、これに限らず3分割以上に分割してもよい。
図4に示されるように、分割体15は、径方向内側を向くように周方向の2箇所に形成される挟持部15a,15a’と、該挟持部15a,15a’に対応する周方向位置で径方向外側を向くように周方向の2箇所に形成される挟持鍔部15c,15c’と、一方の挟持部15aの基部と他方の挟持部15a’の基部とを連結する連結アーム部15bと、一方の挟持部15aの基部から他方の挟持部15a’とは反対方向に延びるアーム部15dと、を備えている。尚、分割体15には、挟持部15a及び挟持鍔部15cが1つまたは3つ以上の複数ずつ設けられていてもよい。
挟持部15a,15a’は、該挟持部15a,15a’の基部の下端縁から径方向内側に突出する2つの突状部15e,15eから構成されている。また、挟持鍔部15c,15c’は、挟持部15a,15a’の基部から外径側に突出しており、上下方向に貫通する貫通孔部15fがそれぞれ形成されている。この貫通孔部15fは、連結ボルト17aの軸部が挿通可能となっている。また、挟持鍔部15c,15c’の下部には、下方に開口する収容部としての凹部15jがそれぞれ形成されており、各凹部15jの略中心に貫通孔部15fが形成されており、該各凹部15j内には連結ボルト17aの頭部を構成するナット17bが配置される。この凹部15jは、下面視略六角形状、すなわち、ナット17bの外形と略同一形状の内形を成している。すなわち、凹部15jの内壁は、ナット17bの回動規制手段として機能している。尚、ナット17b及び凹部15jは、下面視略六角形状を成す形態を例示したが、下面視略楕円形、六角形以外の多角形等自由に変更してもよく、このような非円形に形成することで、凹部15jの内壁が回動規制手段として機能する。
また、挟持鍔部15c,15c’の上部には、外径側及び上方に開口する切欠き部15nが形成されており、切欠き部15nは貫通孔部15fに連通している。更に切欠き部15nは、下方に向けて漸次縮径するテーパ部15mを備えている。このように、外径側及び下方に開口する切欠き部15nが、テーパ部15mを備えていることで、貫通孔部15fへアクセスし易く、当該部分の塗装性が格段に向上する。また切欠き部15nの上面には、凹部15jの上側に対抗する位置に連結ボルト17aに螺合する支持ナット17dが配置されるようになっている。すなわち挟持鍔部15c,15c’は、後述するように、上下に配置された支持ナット17dとナット17bとにより、上下に挟持されるように構成される。特に連結ボルト17aに螺合された支持ナット17dを下方に締め付けることで、挟持鍔部15c,15c’は、この支持ナット17dの下面とナット17bの上面とに狭圧され、連結ボルト17aに対し精度高く垂直方向を向くように位置決めされる。
また、連結アーム部15bは、一方の挟持部15aの基部の上端部と、他方の挟持部15a’の基部の上端部と、を連結するように略円弧状に形成されている。また、アーム部15dは、一方の挟持部15aの基部の下端部から略水平方向に、連結アーム部15bと同心だが異径の略円弧状に形成されており、かつ、外径側の面が直線状になるように形成されている。なお、アーム部15dは、同心且つ同径の略円弧状に形成されていてもよい。また、アーム部15dの端部には、アーム部15dの上端部から周方向に突出する結合部15g(上方の接合部)が形成されており、結合部15gには、上下方向に貫通する貫通孔15hが形成されている。尚、アーム部15dの外径側は、アーム部12dの外径側とは異なり、前述したように流体管3の分岐部フランジ3cに取付けられたときに、補修弁4のハンドル等、接続部材の一部に接触しないように、該補修弁4のハンドルの操作方向に沿ったように形成されている。
また、他方の挟持部15a’の基部の端部には、他方の挟持部15a’の基部の下端部から周方向に突出する結合部15p(下方の接合部)が形成されており、結合部15pには、上下方向に貫通する貫通孔15qが形成されている。すなわち、結合部15pは、挟持鍔部15c’の近傍に設けられている。また、結合部15pには、下方に開口する収容部としての凹部15kが形成されており、凹部15kの略中心に上下方向に貫通する環状の貫通孔15qが形成されており、該凹部15k内にはナット18bが配置されている。この凹部15kは、下面視略六角形状、すなわち、ナット18bの外形と略同一形状の内形を成している。また、ナット18bは、凹部15kの内壁に図示しない接着剤などで固定され、凹部15kから落下しないようになっている。すなわち、凹部15kの内壁は、ナット18bの回動規制手段として機能し、また前記接着剤は、ナット18bの落下防止手段として機能している。なお、貫通孔15qは必ずしも環状に形成されるものに限られず、例えば外径側が開放された切り欠き形状の孔であってもよい。
図2に戻って、これら分割体15,15’を結合する際には、分割体15の結合部15gと分割体15’の結合部15pとを上下に重ねた状態で、貫通孔15h,15qの上方からボルト18aを挿入し凹部15k内のナット18bの内周面に形成された螺合部18cに緊締する。他方も同様に、分割体15の結合部15pと分割体15’の結合部15gとを上下に重ねた状態で、貫通孔15h,15qの上方からボルト18aを挿入し上方から凹部15k内のナット18bの螺合部18cに緊締する。このとき、分割体15の結合部15pは分割体15’の結合部15gよりも下方に位置しており、分割体15’の結合部15pは分割体15の結合部15gよりも下方に位置している。
これら分割体15,15’が結合されることにより、上方から見て環状を成す第2挟持部材14が構成される。尚、分割体15,15’の各挟持部15a,15a’の基部、各連結アーム部15b及び各アーム部15dは、第2挟持部材14を環状に構成する本体部であり、分割体15,15’の各結合部15g,15pは、周方向に延びる前記本体部の延長線上に設けられている。これら第1挟持部材11及び第2挟持部材14は、組立状態の上面視で、補修弁4のハンドルの操作方向に沿って切り欠かれているか、ハンドルの操作方向に沿ったように形成されているか等で、互いに異なる形状をしているが、これに限らず同形状としてもよい。
次に、フランジ補強具10を使用してフランジ接合を補強する手順について説明する。尚、本実施例では、流体管3の分岐首部3b、補修弁4、接続管5、消火栓2を囲繞する平面視略円形状の比較的狭隘な弁筐20内でフランジ補強具10を取付ける形態を例示する。なお、弁筐の形状は必ずしも平面視略円形状に限られず、例えば平面視略長方形、楕円形、小判形等であっても構わない。
先ず、図5に示されるように、弁筐20の上方を被覆するように載置された図示しない蓋体を取外し、開放された弁筐20の上端の開口からフランジ補強具10を挿入して流体管3の分岐部フランジ3cと接続管5のフランジ5aとに取付ける。具体的には、弁筐20の外方において、第1挟持部材11及び第2挟持部材14を分岐部フランジ3c及びフランジ5aの間隔よりも大きな間隔で対向させ、連結ボルト17aの頭部であるナット17bを下端にして、下方から挿通するとともにナット17cによって仮組みする。この仮組み状態で、連結ボルト17aの上端に位置する雄ネジ部の先端側は、ナット17cよりも上方に露出している。またこのとき、連結ボルト17aに対し、支持ナット17dを第2挟持部材14の上面側に位置する箇所で螺合して緊締し、両支持ナット17d,ナット17bにより第2挟持部材14を上下に強く挟持しておく。更にこのとき、第1挟持部材11及び第2挟持部材14は、各結合部材18の位置が上下方向に重畳するように配置されており、一方のボルト18aは緩めた状態でナット18bに螺合され、他方のボルト18aはナット18bから取外されている。これにより、第1挟持部材11の分割体12,12’及び第2挟持部材14の分割体15,15’が上下に対応する結合部材18,18を支点として一体的に回動するようになるため、分割体12,12’及び分割体15,15’を開いた状態で流体管3の分岐部フランジ3cと接続管5のフランジ5aとの外径側に配置することができる(図5、図6参照)。
このように仮組みされたフランジ補強具10は、上下方向に長尺に構成された一対の仮置き工具50,50により流体管3の分岐部フランジ3c及び接続管5のフランジ5aの位置まで吊り下げられた状態で移動する。仮置き工具50は、上端にハンドル部51aを備えるとともに下端に雄ネジ部51bを備えた長尺の回動軸51と、回動軸51の下端に取付けられる係合片52と、から主に構成されている。更に係合片52は、正面視で略コ字状に形成される上辺部52a、側辺部52b及び下辺部52cからなり、上辺部52aに形成された貫通孔52dを遊嵌状態で貫通した雄ネジ部51bに対し、貫通孔52dの上下でナット53,高ナット54が固定状態で螺合している。
図7に示されるように、仮置き工具50は、係合片52の下辺部52cに二又状に切り欠き形成された溝部52eを外径側から連結ボルト17aを挟むように嵌入し、この下辺部52cで第1挟持部材11の下面を支持するとともに、高ナット54を連結ボルト17aの上端に取り外し可能に螺合している。すなわち仮置き工具50は、連結ボルト17aの上端に螺合した高ナット54及び下辺部52cによりフランジ補強具10を移動可能に支持しており、このような支持状態では、ナット17cと第1挟持部材11の上面との間に隙間が形成されている。このように、一対の仮置き工具50,50、第1挟持部材11、連結ボルト17a,17aが一体的に固定されるため、フランジ補強具10を流体管3の分岐部フランジ3c及び接続管5のフランジ5aに仮置きする作業を行いやすい。なお、一対の仮置き工具50,50に接続される連結ボルト17a,17aは、図6のように、一方のボルト18a,18aから離れた位置に配置されているため、結合部材18,18を支点とした回動がしやすい。
図8に示されるように、第1挟持部材11の挟持部12a,12a’が接続管5のフランジ5aの上面に載置された状態では、上述したナット17cと第1挟持部材11の上面との隙間が無くなり、これに代えて第1挟持部材11の下面と仮置き工具50の下辺部52cとの間に隙間が形成されている。
図5,6に示されるように、仮組みしたフランジ補強具10の分割体12,12’及び分割体15,15’を開いた状態で流体管3の分岐部フランジ3cと接続管5のフランジ5aとの外径側に配置した後、一対の仮置き工具50,50を操作して分割体12,12’及び分割体15,15’を閉じ、分割体12,15の結合部12p,15pと分割体12’,15’の結合部12g,15gとを上下に重ねる。
次いで、図9及び図10に示されるように、上下に重畳した分割体12,15の結合部12p,15pと分割体12’,15’の結合部12g,15gとに、上方からボルト18aを締結治具60により挿入し、ナット18bの螺合部18cに螺合させるとともに、緩めた状態のボルト18aを本締めして、第1挟持部材11及び第2挟持部材14を流体管3の分岐部フランジ3c及び接続管5のフランジ5aに取付ける。このときには、第1挟持部材11の挟持部12a,12a’が接続管5のフランジ5aの上面に載置され、分割体12,12’及び分割体15,15’の荷重を接続管5のフランジ5aに預けた状態で、ボルト18a及びナット18bの緊締作業を行うことができる。
より詳しくは、図9に示されるように、第2挟持部材14の分割体15,15’を結合する締結治具60は、上端にハンドル部61aを備えるとともに下端にソケットアダプタ61bを備えた長尺の回動軸61が構成されている。ソケットアダプタ61bには、水平方向に延びるスタビラチェットハンドル62の一端が接続され、更にその他端にソケットアダプタ62aを介してナットグリップソケット63が接続されており、ボルト18aを保持及び鉛直方向の軸回りに回動操作できるようになっている。また特に図示しないが、第1挟持部材11の分割体12,12’を結合する場合、回動軸61の下端のソケットアダプタ61bに、ナットグリップソケット63を接続することで、ボルト18aを保持及び回動操作できるようになっている。なお、回動軸の下端に図示しないユニバーサルジョイントを介してナットグリップソケット32aを固定してもよいが、この場合斜め方向から回動操作する必要があるため、本実施例のようにスタビラチェットハンドル62を用いた方が施工性に優れる。
次いで、第1挟持部材11及び第2挟持部材14のボルト18aを緊締する。このように、第2挟持部材14のボルト18aを緊締する際には、スタビラチェットハンドル62を介して、上方の第1挟持部材11を避けてボルト18aの軸線と異なる鉛直方向の回動軸回りに回動操作できるので、ボルト18aの緊締作業を行いやすい。
次いで、図11に示されるように、仮置き工具50のハンドル部51aを操作して回動軸51を回動させ、高ナット54を連結ボルト17aから上方に離脱させる。更に図12に示されるように、仮置き工具50を外径側に逃がすことで、仮置き工具50をフランジ補強具10から取り外すことができる。
そして、図13及び図14に示されるように、下端にディープソケット65aが固定された回動軸65の上端に治具66を嵌合して、この治具66を回動操作することで、連結ボルト17aの上端に螺合したナット17cを上方から操作して、該連結ボルト17aの軸部にナット17cを緊締する。これにより、螺挿されるナット17cに対し上方に移動する連結ボルト17aに伴い、第2挟持部材14が上方に近づくように移動し、第1挟持部材11及び第2挟持部材14により、流体管3の分岐部フランジ3cと接続管5のフランジ5aとが上下方向に挟持される。
以上説明したように、連結ボルト17aの軸部を上方の第1挟持部材11の貫通孔部12fに挿通させた状態で、連結ボルト17aに対し螺合したナット17cを上方から回動操作することにより、下方の第2挟持部材14が上方の第1挟持部材11に近づくように移動し、第1挟持部材11及び第2挟持部材14により、流体管3の分岐部フランジ3cと接続管5のフランジ5aとが上下方向に挟持されるようになっている。特に、下方の第2挟持部材14の上側で螺合された本発明の支持部としての支持ナット17dと、下側に配置された連結ボルト17aの頭部であるナット17bとにより、この第2挟持部材を上下に挟み支持することで、第2挟持部材14が自動的に芯出しされるとともに連結ボルト17aに対し垂直に位置決めされるため、煩雑な手間なく精度の高い施工ができ、管路構成部材である流体管3の分岐部フランジ3cと接続管5のフランジ5aとを上下方向に十分に挟持することができる。また、上方に開口する狭隘な弁筐20内であっても、上方からの操作によりフランジ補強具10の取付作業を簡便に行うことができる。また例えば、連結ボルト17aを、該ボルトや第2挟持部材14とは別体のナットに締結する場合、第2挟持部材14にボルト頭部若しくはナット用の回転止めを設けるか、治具により回転防止する必要がある。この際、組立時、第2挟持部材14と連結ボルト17aあるいは別体のナットが、衝撃的に接触することで、表面の防錆剤や塗装がはがれ、錆を発生させる虞があるが、本構造によれば、その虞が無い。特に、弁筐下方では水没し易い環境にあるため、本構造によれば防錆処理を傷付けないという効果が際立つ。
また、本実施例の支持部は、下方の第2挟持部材14の上部に配設され連結ボルト17aに螺合する支持ナット17dから構成されていることで、第2挟持部材14の下部に配置した連結ボルト17aの頭部であるナット17bと、連結ボルト17aに螺合する支持ナット17dとにより、下方の第2挟持部材14を上下に挟圧できるため、連結ボルト17aを第2挟持部材14に対し安定的に支持できる。
また、第2挟持部材14の上下を挟持するように配置された支持ナット17d,ナット17bに連結ボルト17aの軸部が螺合するようになっている。これにより、第2挟持部材14に直接ネジ加工を必要としないため、第2挟持部材14の腐食を防止できる。
また、連結ボルト17aの頭部であるナット17bは、回動規制手段により第2挟持部材14に対して位置決めされている。具体的には、ナット17bは、第2挟持部材14の凹部15jの内壁によって回転不能に規制されており、ナット17bを他の治具等により回転不能に押さえる必要がなく、上方から連結ボルト17aの軸部に対し支持ナット17dやナット17cを螺合させる操作のみで第1挟持部材11及び第2挟持部材14を簡便に連結することができ、作業効率を高めることができる。
また、ナット17bは、凹部15jに収容されているので、凹部15jの内壁によりナット17bの回動が規制され、構造を簡素にすることができる。
また、第1挟持部材11を構成する分割体12の結合部12pは、隣接する分割体12’の結合部12gと上下方向に重畳し、上側の結合部12pにはボルト18aを遊挿可能な貫通孔12qが設けられ、下側の結合部12gにはボルト18aの軸部が螺合可能なナット18bが設けられている。これによれば、上方からボルト18aの軸部を貫通孔12qに挿通させ、ナット18bに螺合させることで簡便に第1挟持部材11を構成できる。尚、第2挟持部材14も同様の構成となっているので第2挟持部材14を簡便に構成できる。
また、第1挟持部材11のボルト18aと、第2挟持部材14のボルト18aとは、上下方向に重畳する位置に配置されている。これによれば、上下に対応するボルト18a,18aが1箇所外された第1挟持部材11及び第2挟持部材14と連結ボルト17aとを仮組みした状態とすることで、分割体12,12’及び分割体15,15’が上下に対応する結合部材18を中心として一体的に回動できるので、流体管3の分岐部フランジ3cと接続管5のフランジ5aとに簡便に設置することができる。
また、ナット18bは、凹部12k,15k内に配置されているので、ボルト18aとナット18bとの螺合操作時に凹部12k,15kとナット18bとの接着が外れたとしても、凹部12k,15kの内壁によりナット18bの回動が規制され、ボルト18aとナット18bとを確実に螺合することができる。
尚、本実施例では、連結ボルト17aが螺合する支持ナット17dが第2挟持部材14の上面に配置されている形態を例示したが、これに限られるものではなく、例えば、支持ナット17dが第2挟持部材14の上面で且つ貫通孔部15fと同芯の位置に溶接等で固定されていてもよい。このようにすることで、第2挟持部材14に固定された支持ナットにより、支持強度を増大させることができる。また支持ナット17dに替えて第2挟持部材14に雌ネジ部を直接形成してもよい。
また、本実施例では、弁筐20の外方において、第1挟持部材11及び第2挟持部材14を連結ボルト17a及びナット17cによって仮組みした状態で一体的に流体管3の分岐部フランジ3cと接続管5のフランジ5aとに設置する形態を例示したが、第1挟持部材11及び第2挟持部材14を流体管3の分岐部フランジ3cと接続管5のフランジ5aとに取付けた後、連結ボルト17a及びナット17cによって第1挟持部材11及び第2挟持部材14を連結するようになっていてもよい。この場合、第2挟持部材14に補修弁4のフランジ4cに係止可能な係止部を設け、フランジ4cに係止させた状態で第2挟持部材14を構成してもよい。この場合、予め連結ボルト17aを第2挟持部材14に取り付けてから行ってもよいし、後から連結ボルト17aを取り付けてもよい。
次に、フランジ補強具の変形例1について説明する。図15に示されるように、第1挟持部材111の分割体121は、貫通孔部121fが外径側に開放するように切り欠かれている。この切欠き部分の開放寸法は、連結ボルト17aの軸部よりも大寸であって、連結ボルト17aに螺合するナット17cよりも小寸である。このようにすることにより、上方に大きな作業スペースがなくても連結ボルト17aの軸部を外径側から挿入して貫通孔部121f内に配置できるので、作業性が向上する。また、貫通孔121hや貫通孔121qは、ボルト18aの軸部が径方向に離脱不能な寸法であれば一部切り欠かれていてもよい。このようにすることで、結合部121gや挟持鍔部121c’の領域を狭めることができる。なお、図15では、貫通孔部121f、貫通孔121h及び貫通孔121qがいずれも切り欠かれているが、これに限らず、いずれかの貫通孔部若しくは貫通孔のみが切り欠かれてもよい。
次に、フランジ補強具の変形例2について説明する。特に、変形例2及び後述する変形例3~6においては、連結ボルト17aとその頭部であるナット17bが別体の場合が好ましいが、これに限られない。図16に示されるように、第2挟持部材141の挟持鍔部151cには、下方に開口する収容部としての凹部151jが形成されており、凹部151jの開口側には、凹部151jの中心側に向かって略水平に延びる小さな突起151r,151rが対向して形成されている。連結ボルト17aの頭部であるナット17bは、該ナット17bを突起151r,151rを弾性変形させながら凹部151jに圧入することにより凹部151j内に配置される。凹部151jはナット17bを遊嵌可能な大きさで形成されているとともに、凹部151j内に配置されたナット17bは突起151r,151rにより係止され凹部151jからの抜け出しが規制されている。
また、ナット17bは凹部151j内に遊嵌状態で収容されているので、第1挟持部材11と第2挟持部材141とにずれが生じていても、ナット17bと凹部151jとの隙間を利用して、第1挟持部材11と第2挟持部材141とのずれを吸収することができ、連結ボルト17aとナット17cとの螺合作業を調整したい場合に利用できる。
また、連結ボルト17aとナット17cとの螺合作業時には、凹部151jの内壁によりナット17bの回動が規制され、連結ボルト17aとナット17cとを確実に螺合することができる。すなわち、凹部151j、特にその内壁は、回動規制手段を構成しており、作業者がナット17bを回動不能に押さえていなくても連結ボルト17aとナット17cとの螺合作業を行うことができる。この際には別体としていた連結ボルト17aとナット17bが溶接などにより一体化されているとよい。
次に、フランジ補強具の変形例3について説明する。図17に示されるように、第2挟持部材142の挟持鍔部152cには、下方に開口する収容部としての凹部152jが形成されており、凹部152jの開口側には、凹部152jの外径側に向かって切り欠かれた切欠凹部152r,152rが対向して形成されている。この切欠凹部152rは、第2挟持部材142の下方と凹部152j側に向けて開口しており、弾性体152sが圧入されている。凹部152j内に配置された連結ボルト17aの頭部であるナット17bは弾性体152s,152sにより係止され凹部152jからの抜け出しが規制されている。すなわち、弾性体152s,152sは、落下防止手段を構成している。これによれば、凹部152j内にナット17bを配置した後、弾性体152s,152sを切欠凹部152r,152rに圧入設置できるので、ナット17bを凹部152jに設置する作業が簡便である。尚、落下防止手段は、弾性体152sに限られず、凹部152jに対して装着可能であれば、充填材や金属製、樹脂製の板材などであってもよい。また、凹部152jの形成箇所や大きさ、個数も上記に限られない。
次に、フランジ補強具の変形例4について説明する。図18に示されるように、第2挟持部材143の挟持鍔部153cには、外径側に開放する切欠溝部153jが略水平方向に延びて形成されている。この切欠溝部153jは、挟持鍔部152cの上面よりも若干下方の位置に形成されており、挟持鍔部153cの貫通孔部15fに連通している。連結ボルト17aの頭部であるナット17bは、切欠溝部153jの外径側の開口から挿入されるようになっており、該ナット17bが切欠溝部153jの内径側端部に接触すると、ナット17bの雌ネジ部と貫通孔部15fとが上下方向に重畳するようになっている。このように、切欠溝部153jの内径側端部によりナット17bと貫通孔部15fとの位置決めを簡便に行うことができる。尚、切欠溝部153jにナット17bを配置した後、切欠溝部153jからナット17bが抜け出さないように図示しない弾性体や充填材等の落下防止手段を切欠溝部153jの開口側(外径側)に設置すればよい。
次に、フランジ補強具の変形例5について説明する。図19に示されるように、第2挟持部材144の挟持鍔部154cには、下方に開口する凹部154jが形成されており、凹部154jの開口側には、凹部152jを挟んだ対向する位置にネジ孔154r,154rが形成されている。このネジ孔154r,154rには、ネジ154s,154sが螺合しており、凹部152jに向けて進退可能となっている。ネジ154s,154sを凹部152jから退避した状態として凹部152jに連結ボルト17aの頭部であるナット17bを簡便に配置できるとともに、ネジ154s,154sを凹部152jに進行させることで簡便にナット17bを凹部152jから抜け出し不能とすることができる。すなわち、ネジ154s,154sは、落下防止手段を構成している。
次に、フランジ補強具の変形例6について説明する。図20に示されるように、第2挟持部材145の挟持鍔部155cには、下方に開口する凹部155jが形成されており、凹部155jの内壁には、シート状の弾性体155sが貼着あるいは加硫等で設けられている。連結ボルト17aの頭部であるナット17bは、弾性体155sを弾性変形させながら凹部155j内に配置される。これによれば、ナット17bと凹部155jとの間で圧接される弾性体155sの弾性復元力によりナット17bが凹部155jから落下することが防止される。すなわち、弾性体155sは、落下防止手段を構成している。
尚、弾性体155sを摩擦係数の高い部材で構成し、ナット17bと弾性体155sとの間で生じる摩擦力によりナット17bが凹部155jから落下し難くなっていることが好ましく、それぞれが接着されていてもよい。さらに尚、本変形例6では、弾性体155sが凹部155jの内壁に形成される形態を例示したが、ナット17bの外周面に形成されていてもよい。また、ナット17bと凹部155jとの間に配置される落下防止手段は弾性体155sに限られず、例えば、ナット17bを凹部155jに配置した後、充填される充填材等であってもよい。このようにすることで、絶縁処理することもでき、防錆効果を上げることもできる。また、凹部155jの内壁とナット17bとの接触による傷発生の虞もなくなる。
尚、上記変形例2~6の凹部151j~155jは、前記実施例におけるナット18bを収容する凹部12k,15kにも適用できるし、若しくは支持ナット17dを収容する凹部として適用することもできる。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記実施例では、第1挟持部材11及び第2挟持部材14が分割体12,12’及び分割体15,15’の結合により、平面視において円環状を成す形態を例示したが、例えば、平面視において無端状であれば、楕円形や小判形、矩形などの非円形形状であってもよい。また、分割体12,12’を別形状としてもよく、更に分割体15,15’を別形状としてもよい。
また、前記実施例では、補修弁4を接続部材とし、流体管3の分岐首部3b及び接続管5を管路構成部材として説明したが、管路構成部材の間に接続部材がフランジ接続されていれば、接続部材及び管路構成部材は自由に変更できる。また、補修弁4は、操作ハンドルを備えるレバー式としたが、キャップ式でもよい。
また、前記実施例及び変形例2~6では、連結ボルト17aの頭部であるナット17bを収容する収容部の内壁を回動規制手段として説明したが、ナット17bの回動を規制できるものであればよく、例えば、挟持部材から突出し、ナット17bの外周面に接触する複数の突出片、ねじ、別部品等であってもよい。
また、前記変形例1の切欠きは、外径側に開放するように切り欠かれているが、切欠きが形成されていれば、これに限らず、例えば周方向に開放するように切り欠かれてもよい。
3 流体管(管路構成部材)
3b 分岐首部
3c 分岐部フランジ(両フランジ)
4 補修弁(接続部材)
4c フランジ
4d フランジ
5 接続管(管路構成部材)
5a フランジ(両フランジ)
10 フランジ補強具
11 第1挟持部材(上方の挟持部材)
12,12’ 分割体
12f 貫通孔部(挿通部)
12g 結合部(接合部)
12k 凹部(収容部)
12p 結合部(接合部)
14 第2挟持部材(下方の挟持部材)
15,15’ 分割体
15f 貫通孔部(挿通部)
15g 結合部(接合部)
15j 凹部(収容部、回動規制手段)
15p 結合部(接合部)
17a 連結ボルト
17b ナット(頭部)
17c ナット
17d 支持ナット(支持部)
18 結合部材
18a ボルト
18b ナット
20 弁筐
50 仮置き工具
60 締結治具
111 第1挟持部材(上方の挟持部材)
141~145 第2挟持部材(下方の挟持部材)
151j 凹部(収容部、回動規制手段)
151r 突起
152j 凹部(収容部、回動規制手段)
152s 弾性体
153j 切欠溝部(収容部、回動規制手段)
154j 凹部(収容部、回動規制手段)
154s ネジ
155j 凹部(収容部、回動規制手段)
155s 弾性体

Claims (7)

  1. 上下両端にフランジを有する接続部材の両フランジにそれぞれ接合される管路構成部材の両フランジを、環状を成す上下一対の挟持部材で挟持し、該一対の挟持部材を連結ボルトで上下方向に連結してフランジ接合を補強するフランジ補強具であって、
    上方の挟持部材には前記連結ボルトの軸部を挿通可能であり、且つ該連結ボルトに螺合するナットが周縁に係止可能な挿通部が形成されており、下方の挟持部材には該下方の挟持部材に対し前記連結ボルトの頭部を支持する支持部が、前記挿通部と上下方向に対応する位置に設けられていることを特徴とするフランジ補強具。
  2. 前記支持部は、前記下方の挟持部材の上部に配設され前記連結ボルトに螺合する支持ナットから構成されていることを特徴とする請求項1に記載のフランジ補強具。
  3. 前記支持ナットは、前記下方の挟持部材の上部に固定されていることを特徴とする請求項2に記載のフランジ補強具。
  4. 前記下方の挟持部材の下部に前記連結ボルトの頭部の回動を規制する回動規制手段が形成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のフランジ補強具。
  5. 前記回動規制手段は、前記連結ボルトの頭部を嵌合状態で収容する収容部であることを特徴とする請求項4に記載のフランジ補強具。
  6. 前記挟持部材は、周方向に分割された複数の分割体と、前記複数の分割体を結合する上下方向に延びる複数の結合ボルトと、を有し、前記分割体は、周方向両端に設けられる接合部を備え、前記分割体の前記接合部は、隣接する前記分割体の前記接合部と上下方向に重畳し、上側の前記接合部には前記結合ボルトを遊挿可能な挿通孔が設けられ、下側の前記接合部には前記結合ボルトの軸部が螺合可能な螺合部が設けられていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載のフランジ補強具。
  7. 前記上方の挟持部材の結合ボルトと、前記下方の挟持部材の結合ボルトとは、上下方向に重畳する位置に配置されていることを特徴とする請求項6に記載のフランジ補強具。
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