JP2022003599A - 磁気ディスク装置及びリード処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 リード性能を向上可能な磁気ディスク装置及びライト処理方法を提供することである。【解決手段】 本実施形態に係る磁気ディスク装置は、目標位置から第1閾値よりも大きい第1オフセット量で半径方向にずれた第1半径位置に配置された第1セクタを有するディスクと、前記ディスクに対してデータをライトし、前記ディスクからデータをリードするヘッドと、前記目標位置から前記第1オフセット量と異なる第2オフセット量でずれた第2半径位置に前記ヘッドを配置して前記第1セクタをリードするコントローラと、を備える。【選択図】図1
Description
本発明の実施形態は、磁気ディスク装置及びリード処理方法に関する。
磁気ディスク装置において、ディスクにデータをライト処理時のヘッドの経路を記録し、このライト処理時のヘッドの経路に基づいて、データをリードすることによりエラーレートを改善する方法が提案されている。ライト処理時のヘッドの経路は、例えば、不揮発性データとしてメモリ等に記録され得る。ディスクの全てのトラックに対応する全てのライト処理時のヘッドの経路を記録するためには、膨大な記録容量が必要となる。
本発明の実施形態が解決しようとする課題は、リード性能を向上可能な磁気ディスク装置及びリード処理方法を提供することである。
本実施形態に係る磁気ディスク装置は、目標位置から第1閾値よりも大きい第1オフセット量で半径方向にずれた第1半径位置に配置された第1セクタを有するディスクと、前記ディスクに対してデータをライトし、前記ディスクからデータをリードするヘッドと、前記目標位置から前記第1オフセット量と異なる第2オフセット量でずれた第2半径位置に前記ヘッドを配置して前記第1セクタをリードするコントローラと、を備える。
以下、実施の形態について図面を参照して説明する。なお、図面は、一例であって、発明の範囲を限定するものではない。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る磁気ディスク装置1の構成を示すブロック図である。
磁気ディスク装置1は、後述するヘッドディスクアセンブリ(HDA)と、ドライバIC20と、ヘッドアンプ集積回路(以下、ヘッドアンプIC、又はプリアンプと称する場合もある)30と、揮発性メモリ70と、不揮発性メモリ80と、バッファメモリ(バッファ)90と、1チップの集積回路であるシステムコントローラ130とを備える。また、磁気ディスク装置1は、ホストシステム(ホスト)100と接続される。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る磁気ディスク装置1の構成を示すブロック図である。
磁気ディスク装置1は、後述するヘッドディスクアセンブリ(HDA)と、ドライバIC20と、ヘッドアンプ集積回路(以下、ヘッドアンプIC、又はプリアンプと称する場合もある)30と、揮発性メモリ70と、不揮発性メモリ80と、バッファメモリ(バッファ)90と、1チップの集積回路であるシステムコントローラ130とを備える。また、磁気ディスク装置1は、ホストシステム(ホスト)100と接続される。
HDAは、磁気ディスク(以下、ディスクと称する)10と、スピンドルモータ(SPM)12と、ヘッド15を搭載しているアーム13と、ボイスコイルモータ(VCM)14とを有する。ディスク10は、スピンドルモータ12に取り付けられ、スピンドルモータ12の駆動により回転する。アーム13及びVCM14は、アクチュエータを構成している。アクチュエータは、VCM14の駆動により、アーム13に搭載されているヘッド15をディスク10の所定の位置まで移動制御する。ディスク10およびヘッド15は、2つ以上の数が設けられてもよい。以下、磁気ディスク装置1の各部及び外部機器、例えば、ディスク10にライトするデータをライトデータと称する場合もあるし、磁気ディスク装置1の各部及び外部機器、例えば、ディスク10からリードされたデータをリードデータと称する場合もある。ライトデータを単にデータと称する場合もあるし、リードデータを単にデータと称する場合もあるし、ライトデータ及びリードデータをまとめてデータと称する場合もある。
ディスク10は、データをライト可能な領域に、ユーザから利用可能なユーザデータ領域10aと、ホスト100等から転送されたデータ(又はコマンド)をユーザデータ領域10aの所定の領域にライトする前に一時的に保持するメディアキャッシュ(メディアキャッシュ領域と称する場合もある)10bと、システム管理に必要な情報を記録するシステムエリア10cとが割り当てられている。以下、ディスク10の内周から外周へ向かう方向、又はディスク10の外周から内周に向かう方向を半径方向と称する。半径方向において、内周から外周へ向かう方向を外方向(又は、外側)と称し、外周から内周へ向かう方向、つまり、外方向と反対方向を内方向(又は、内側)と称する。ディスク10の半径方向に直交する方向を円周方向と称する。すなわち、円周方向は、ディスク10の円周に沿った方向に相当する。また、ディスク10の半径方向の所定の位置を半径位置と称し、ディスク10の円周方向の所定の位置を円周位置と称する場合もある。半径位置及び円周位置をまとめて単に位置と称する場合もある。ディスク10は、半径方向の所定の範囲毎に複数の領域(以下、ゾーン、又はゾーン領域と称する場合もある)に区分される。ゾーンには、半径方向の所定の範囲毎にデータがライトされ得る。言い換えると、ゾーンには、複数のトラックがライトされ得る。トラックは、円周方向の所定の範囲毎にデータがライトされ得る。言い換えると、トラックは、複数のセクタを含む。なお、“トラック”は、ディスク10を半径方向に所定の範囲毎に区分した複数の領域の内の1つの領域、ディスク10の所定の半径位置におけるヘッド15の経路、ディスク10の所定の半径方向で円周方向に延出するデータ、ディスク10の所定のトラックにライトされた1周分のデータ、ディスク10の所定のトラックにライトされたデータや、その他の種々の意味で用いる。“セクタ”は、ディスク10の所定のトラックを円周方向で区分した複数の領域の内の1つの領域、ディスク10の所定の半径位置における所定の円周位置にライトされたデータ、ディスク10の所定のセクタにライトされたデータや、その他の種々の意味で用いる。“トラックの半径方向の幅”を“トラック幅”と称する場合もある。また、“セクタの半径方向の幅”を“セクタ幅”と称する場合もある。
ユーザデータ領域10aは、ホスト100等からのコマンドによりライト要求されたユーザデータ等がライトされ得る。例えば、ユーザデータ領域10aは、複数のトラックを重ねながら半径方向の一方向にライトする瓦記録(又は瓦記録処理)によりデータがライトされ得る。なお、ユーザデータ領域10aは、半径方向に所定の間隔を置いてトラックをライトする、つまり、重ね書きしない通常記録(又は通常記録処理)によりデータがライトされてもよい。瓦記録により複数のトラックをライトした領域のトラック密度(Track Per Inch:TPI)は、通常記録により複数のトラックをライトした領域のトラック密度よりも大きくなる。ユーザデータ領域10aでは、所定の領域(以下、バンド、又はバンド領域と称する場合もある)毎に複数のトラック(トラック群)が瓦記録され得る。例えば、ゾーンは、複数のバンド領域に区分され得る。バンド領域において、瓦記録された複数のトラックは、半径方向に隣接するトラック(以下、隣接トラックと称する場合もある)が一部に重ね書きされた少なくとも1つのトラックと、重ね書きされた少なくとも1つのトラックに最後に重ね書きされるトラック(以下、最後トラックと称する場合もある)とを含む。ここで、”隣接“とは、データ、物体、領域、及び空間等が接して並んでいることはもちろん、所定の間隔を置いて並んでいることも含む。最後トラックは、一部に他のトラックが重ね書きされていないため、一部に重ね書きされているトラックよりもトラックの半径方向の幅(以下、トラック幅と称する場合もある)が広い。半径方向で隣接する2つのバンド領域は、互いに間隔(ギャップ)を空けて配置され得る。
ヘッド15は、スライダを本体として、当該スライダに実装されているライトヘッド15Wとリードヘッド15Rとを備える。ライトヘッド15Wは、ディスク10にデータをライトする。例えば、ライトヘッド15Wは、ディスク10に所定のトラックをライトする。リードヘッド15Rは、ディスク10に記録されているデータをリードする。例えば、リードヘッド15Rは、ディスク10の所定のトラックをリードする。
図2は、本実施形態に係るディスク10に対するヘッド15の配置の一例を示す模式図である。図2に示すように、円周方向において、ディスク10の回転する方向を回転方向と称する。なお、図2に示した例では、回転方向は、反時計回りの方向で示しているが、逆向き(時計回り)の方向であってもよい。
ヘッド15は、ディスク10に対してVCM14の駆動により回転軸周りで回転して内方向から外方向に向かって所定の位置に移動する、又は外方向から内方向に向かって移動する。
図2に示した例では、ディスク10において、メディアキャッシュ領域10bは、ユーザデータ領域10aの外方向に配置されている。なお、メディアキャッシュ領域10bは、図2に示した位置と異なる位置に配置されていてもよい。また、ディスク10において、システムエリア10cは、メディアキャッシュ領域10bの外方向に配置されている。図2に示した例では、システムエリア10cは、ディスク10の最外周に配置されている。なお、システムエリア10cは、図2に示した位置と異なる位置に配置されていてもよい。
図2に示した例では、ディスク10において、メディアキャッシュ領域10bは、ユーザデータ領域10aの外方向に配置されている。なお、メディアキャッシュ領域10bは、図2に示した位置と異なる位置に配置されていてもよい。また、ディスク10において、システムエリア10cは、メディアキャッシュ領域10bの外方向に配置されている。図2に示した例では、システムエリア10cは、ディスク10の最外周に配置されている。なお、システムエリア10cは、図2に示した位置と異なる位置に配置されていてもよい。
図3は、バンド領域TGnの一例を示す模式図である。図3には、説明に必要な構成のみを示している。図3に示すように、半径方向において、シーケンシャルにデータをライト及びリードする方向を順方向と称する。順方向は、例えば、瓦記録において所定のトラックに他のトラックを重ね書きしていく方向に相当する。図3において、順方向は、内方向である。なお、順方向は、外方向であってもよい。図3に示すように、円周方向において、ヘッド15が進行する方向を進行方向と称する。進行方向は、例えば、回転方向と反対方向である。
図3では、ユーザデータ領域10aに、バンド領域TGnが配置されている。図3において、バンド領域TGnには、トラックTRn、TRn+1、TRn+2、及びTRn+3が記載の順番で順方向に重ね書きされている。例えば、トラックTRn乃至TRn+3は、ディスク10と同心の円状である。例えば、トラックTRn乃至TRn+3の円周方向の両端部は、一致している。また、トラックTRn乃至TRn+3は、外乱やその他の影響によりずれ等が生じ得る。例えば、トラックTRn乃至TRn+3は、各円周位置で半径方向にずれている波状であってもよい。なお、バンド領域TGnには、4つのトラックTRn乃至TRn+3がライトされているとしたが、4つよりも少ない数のトラックがライトされていてもよいし、4つよりも多い数のトラックがライトされていてもよい。
トラックTRnは、バンド領域TGnにおいて、外方向の端部EOnから内方向の端部EInまでのトラック幅WWnでライトされている。トラックTRn+1は、バンド領域TGnにおいて、外方向の端部EOn+1から内方向の端部EIn+1までのトラック幅WWn+1でトラックTRnの内方向の一部に重ね書きされている。トラックTRn+2
は、バンド領域TGnにおいて、外方向の端部EOn+2から内方向の端部EIn+2までのトラック幅WWn+2でトラックTRn+1の内方向の一部に重ね書きされている。トラックTRn+3は、バンド領域TGnにおいて、外方向の端部EOn+3から内方向の端部EIn+3までのトラック幅WWn+3でトラックTRn+2の内方向の一部に重ね書きされている。
は、バンド領域TGnにおいて、外方向の端部EOn+2から内方向の端部EIn+2までのトラック幅WWn+2でトラックTRn+1の内方向の一部に重ね書きされている。トラックTRn+3は、バンド領域TGnにおいて、外方向の端部EOn+3から内方向の端部EIn+3までのトラック幅WWn+3でトラックTRn+2の内方向の一部に重ね書きされている。
トラックTRnでトラックTRn+1が重ね書きされていない領域(以下、単に、トラックTRnと称する場合もある)のトラック幅RWnは、端部EOnから端部EOn+1までの距離に相当する。トラック幅RWnは、トラック幅WWnよりも小さい。トラックTRn+1でトラックTRn+2が重ね書きされていない領域(以下、単に、トラックTRn+1と称する場合もある)のトラック幅RWn+1は、端部EOn+1から端部EOn+2までの距離に相当する。トラック幅RWn+1は、トラック幅WWn+1よりも小さい。トラックTRn+2でトラックTRn+3が重ね書きされていない領域(以下、単に、トラックTRn+2と称する場合もある)のトラック幅RWn+2は、端部EOn+2から端部EOn+3までの距離に相当する。トラック幅RWn+2は、トラック幅WWn+2よりも小さい。
ドライバIC20は、システムコントローラ130(詳細には、後述するMPU60)の制御に従って、SPM12およびVCM14の駆動を制御する。
ヘッドアンプIC(プリアンプ)30は、リードアンプ及びライトドライバを備えている。リードアンプは、ディスク10からリードしたリード信号を増幅して、システムコントローラ130(詳細には、後述するリード/ライト(R/W)チャネル40)に出力する。ライトドライバは、R/Wチャネル40から出力されるライトデータに応じたライト電流をヘッド15に出力する。
ヘッドアンプIC(プリアンプ)30は、リードアンプ及びライトドライバを備えている。リードアンプは、ディスク10からリードしたリード信号を増幅して、システムコントローラ130(詳細には、後述するリード/ライト(R/W)チャネル40)に出力する。ライトドライバは、R/Wチャネル40から出力されるライトデータに応じたライト電流をヘッド15に出力する。
揮発性メモリ70は、電力供給が断たれると保存しているデータが失われる半導体メモリである。揮発性メモリ70は、磁気ディスク装置1の各部での処理に必要なデータ等を格納する。揮発性メモリ70は、例えば、DRAM(Dynamic Random Access Memory)、又はSDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)である。
不揮発性メモリ80は、電力供給が断たれても保存しているデータを記録する半導体メモリである。不揮発性メモリ80は、例えば、NOR型またはNAND型のフラッシュROM(Flash Read Only Memory :FROM)である。
バッファメモリ90は、磁気ディスク装置1とホスト100との間で送受信されるデータ等を一時的に記録する半導体メモリである。なお、バッファメモリ90は、揮発性メモリ70と一体に構成されていてもよい。バッファメモリ90は、例えば、DRAM、SRAM(Static Random Access Memory)、SDRAM、FeRAM(Ferroelectric Random Access memory)、又はMRAM(Magnetoresistive Random Access Memory)等である。
システムコントローラ(コントローラ)130は、例えば、複数の素子が単一チップに集積されたSystem-on-a-Chip(SoC)と称される大規模集積回路(LSI)を用いて実現される。システムコントローラ130は、リード/ライト(R/W)チャネル40、ハードディスクコントローラ(HDC)50、及びマイクロプロセッサ(MPU)60等を含む。R/Wチャネル40、HDC50、及びMPU60は、それぞれ、互いに電気的に接続されている。システムコントローラ130は、例えば、ドライバIC20、ヘッドアンプIC30、揮発性メモリ70、不揮発性メモリ80、バッファメモリ90、及びホストシステム100等に電気的に接続されている。
R/Wチャネル40は、後述するMPU60からの指示に応じて、ディスク10からホスト100に転送されるデータ、例えば、リードデータとホスト100から転送されるデータ、例えば、ライトデータとの信号処理を実行する。R/Wチャネル40は、リードデータの信号品質を測定する回路、又は機能を有している。R/Wチャネル40は、例えば、ヘッドアンプIC30、HDC50、及びMPU60等に電気的に接続されている。
HDC50は、データの転送を制御する。例えば、HDC50は、後述するMPU60からの指示に応じて、ホスト100とディスク10との間のデータの転送を制御する。HDC50は、例えば、R/Wチャネル40、MPU60、揮発性メモリ70、不揮発性メモリ80、及びバッファメモリ90等に電気的に接続されている。
MPU60は、磁気ディスク装置1の各部を制御するメインコントローラである。MPU60は、ドライバIC20を介してVCM14を制御し、ヘッド15の位置決めを行うサーボ制御を実行する。MPU60は、ドライバIC20を介してSPM12を制御し、ディスク10を回転させる。MPU60は、ディスク10へのデータのライト動作を制御すると共に、ホスト100から転送されるデータ、例えば、ライトデータの保存先を選択する。また、MPU60は、ディスク10からのデータのリード動作を制御すると共に、ディスク10からホスト100に転送されるデータ、例えば、リードデータの処理を制御する。MPU60は、磁気ディスク装置1の各部に接続されている。MPU60は、例えば、ドライバIC20、R/Wチャネル40、及びHDC50等に電気的に接続されている。
MPU60は、ライト処理を制御するライト制御部610、及びリード処理を制御するリード制御部620等を含む。MPU60は、これら各部、例えば、ライト制御部610、及びリード制御部620等の処理をファームウェア上で実行する。なお、MPU60は、これら各部、例えば、ライト制御部610、及びリード制御部620を回路として備えていてもよい。以下、“ライト”若しくは“ライト処理”と“リード”若しくは“リード処理”とをまとめて“アクセス”若しくは“アクセス処理”という用語で表現する場合もある。
ライト制御部610は、ホスト100等からのコマンドに従って、データのライト処理を制御する。ライト制御部610は、ドライバIC20を介してVCM14を制御し、ヘッド15をディスク10上の所定の位置に配置して、データをライトする。以下、”ヘッド15(ライトヘッド15W又はリードヘッド15R)の中心部を所定の位置に位置決めする“、又は”ヘッド15(ライトヘッド15W若しくはリードヘッド15R)の中心部を所定の位置に配置する”ことを単に”ヘッド15(ライトヘッド15W若しくはリードヘッド15R)を所定の位置に位置決めする“、又は”ヘッド15(ライトヘッド15W若しくはリードヘッド15R)の中心部を所定の位置に配置する”と称する場合もある。また、“ヘッド15(ライトヘッド15W若しくはリードヘッド15R)を所定の位置に位置決めする”、又は“ヘッド15(ライトヘッド15W若しくはリードヘッド15R)を所定の位置に配置する”ことを単に“位置決めする”又は“配置する”と称する場合もある。
ライト制御部610は、ライト処理時の目標とする位置(以下、目標位置又は目標ライト位置と称する場合もある)にヘッド15(ライトヘッド15W)を配置してデータをライトする。ライト制御部610は、目標ライト位置にヘッド15を配置してランダムライトする。言い換えると、ライト制御部610は、所定の円周位置でライト処理時の目標とする半径位置(以下、目標半径位置、又は目標ライト半径位置と称する場合もある)にヘッド15を配置してデータをランダムライトする。例えば、ライト制御部610は、所定の円周位置で目標ライト半径位置に配置するようにヘッド15を制御して所定のセクタをランダムライトする。
ライト制御部610は、ライト処理時の最適な目標ライト位置(以下、最適位置又は最適ライト位置と称する場合もある)にヘッド15を配置してデータをライトする。ライト制御部610は、最適ライト位置にヘッド15を配置してランダムライトする。言い換えると、ライト制御部610は、所定の円周位置で最適な目標ライト半径位置(以下、最適半径位置又は最適ライト半径位置と称する場合もある)にヘッド15を配置してデータをランダムライトする。例えば、ライト制御部610は、所定の円周位置で最適ライト半径位置に配置するようにヘッド15を制御して所定のセクタをランダムライトする。例えば、最適位置、最適ライト位置、及び最適ライト半径位置は、ディスク10と同心の真円上の半径位置に相当する。
ライト制御部610は、最適ライト位置に配置するようにヘッド15を制御して所定の位置(以下、実位置又は実ライト位置と称する場合もある)にデータをランダムライトし得る。実ライト位置は、最適ライト位置であってもよいし、最適ライト位置からずれた位置であってもよい。例えば、ライト制御部610は、最適ライト位置に配置するようにヘッド15を制御して所定の円周位置で所定の半径位置(以下、実半径位置又は実ライト半径位置と称する場合もある)にヘッド15を配置して所定のセクタをランダムライトする。実ライト半径位置は、最適ライト半径位置であってもよいし、最適ライト半径位置から半径方向にずれた位置であってもよい。
ライト制御部610は、目標ライト位置にヘッド15を配置してデータをシーケンシャルライトする。言い換えると、ライト制御部610は、各円周位置に対応する各目標ライト半径位置を通る経路(以下、目標経路又は目標ライト経路と称する場合もある)に沿ってヘッド15を制御してデータをシーケンシャルライトする。例えば、ライト制御部610は、目標ライト経路に沿ってヘッド15を制御して所定のトラックをシーケンシャルライトする。
ライト制御部610は、最適ライト位置にヘッド15を配置してデータをシーケンシャルライトする。言い換えると、ライト制御部610は、各円周位置に対応する各最適ライト半径位置を通る経路(以下、最適経路又は最適ライト経路と称する場合もある)に沿ってヘッド15を制御してデータをシーケンシャルライトする。例えば、ライト制御部610は、最適ライト経路に沿ってヘッド15を制御して所定のトラックをシーケンシャルライトする。例えば、最適ライト経路は、ディスク10と同心の真円状の経路に相当する。
ライト制御部610は、最適ライト経路に沿って移動するようにヘッド15を制御して各円周位置に対応する各実ライト半径位置を通る経路(以下、実経路又は実ライト経路と称する場合もある)に沿ってデータをシーケンシャルライトし得る。実ライト経路は、最適ライト経路であってもよいし、少なくとも1つの円周位置で最適ライト半径位置から半径方向にずれている経路であってもよい。例えば、ライト制御部610は、最適ライト経路に沿って移動するようにヘッド15を制御して実ライト経路に沿って所定のトラックをシーケンシャルライトする。
ライト制御部610は、最適ライト位置(最適ライト半径位置又は最適ライト経路)からの半径方向へのずれ量(以下、オフセット量、位置決め誤差、ライトオフセット量、又はライト位置決め誤差と称する場合もある)に基づいて、ライト処理を実行する。言い換えると、ライト制御部610は、ヘッド15の実ライト位置(実ライト半径位置又は実ライト経路)に基づいて、ライト処理を実行する。
ライト制御部610は、ライトオフセット量に基づいて、ライト処理を停止(中断又は禁止)するか実行するかを決定する。例えば、ライト制御部610は、ライト処理の停止するためのライトオフセット量の閾値(以下、Drift-Off Level:DOLと称する場合もある)を有する。DOLは、所定の位置に対応するライトオフセット量の閾値であってもよいし、所定の経路に対応するライトオフセット量の閾値の変化であってもよい。ライトオフセット量がDOL以下であると判定した場合、ライト制御部610は、ライト処理を実行する。ライトオフセット量がDOLを超えた(DOLよりも大きい)と判定した場合、ライト制御部610は、ライト処理を停止する。
なお、ライト制御部610は、ヘッド15の実ライト位置に基づいて、ライト処理を停止するか実行するかを決定してもよい。ライト制御部610は、最適ライト位置(最適ライト半径位置又は最適ライト経路)からDOLまでの範囲(以下、DOL範囲と称する場合もある)を有していてもよい。DOL範囲は、所定の位置に対応する許可可能なライトオフセット量の範囲であってもよいし、所定の経路に対応する許可可能なライトオフセット量の範囲であってもよい。ヘッド15の実ライト位置(実ライト半径位置又は実ライト経路)がDOL範囲以内であると判定した場合、ライト制御部610は、ライト処理を実行する。ヘッド15の実ライト位置(実ライト半径位置又は実ライト経路)がDOL範囲外であると判定した場合、ライト制御部610は、ライト処理を停止する。
ライト制御部610は、データを瓦記録する。ライト制御部610は、バンド領域において、一部を重ねながら順方向にシーケンシャルに複数のトラックをライトする瓦記録処理を実行する。例えば、ライト制御部610は、現在対象とするトラック(以下、対象トラックと称する場合もある)に対して半径方向で対象トラックに対して順方向と反対方向に隣接する隣接トラック(以下、前トラックと称する場合もある)の一部にこの対象トラックを重ね書きしてシーケンシャルに瓦記録する。なお、ライト制御部610は、瓦記録処理時に、前トラック及び対象トラックに対応するヘッド15の半径位置、経路、オフセット量、及びDOL等をメモリ、例えば、ディスク10の所定の領域、揮発性メモリ70、不揮発性メモリ80、又はバッファメモリ90等に一時的に記録してもよい。また、ライト制御部610は、データを通常記録してもよい。
ライト制御部610は、前トラックに対応する前ライトオフセット量に基づいて、対象トラックに対応するDOLを設定(又は変更)する。言い換えると、ライト制御部610は、前トラックに対応する実ライト経路(以下、前実経路又は前実ライト経路と称する場合もある)に基づいて、対象トラックに対応するDOLを設定する。例えば、ライト制御部610は、瓦記録処理時に、対象トラックに対して順方向と反対方向に隣接する前トラックに対応する前ライトオフセット量に基づいて、対象トラックに対応する最適ライト経路に対して順方向と反対方向のDOL(以下、前方向DOLと称する場合もある)を設定する。言い換えると、ライト制御部610は、瓦記録処理時に、対象トラックに対して順方向と反対方向に隣接する前トラックに対応する前実ライト経路に基づいて、対象トラックに対応する前方向DOLを設定する。なお、ライト制御部610は、瓦記録処理時に、対象トラックに対して順方向と反対方向に隣接する前トラックに対応する前ライトオフセット量に基づいて、対象トラックに対応する前方向DOLと対象トラックに対応する最適ライト経路に対して順方向のDOL(以下、後方向DOLと称する場合もある)とを設定してもよい。言い換えると、ライト制御部610は、瓦記録処理時に、対象トラックに対して順方向と反対方向に隣接する前トラックに対応する前実ライト経路に基づいて、対象トラックに対応する前方向DOLと対象トラックに対応する後方向DOLとを設定してもよい。
ライト制御部610は、前トラックの各セクタ(以下、半径方向前セクタと称する場合もある)に対応する各前ライトオフセット量に基づいて、対象トラックの各セクタ(以下、対象セクタと称する場合もある)に対応する各DOLを設定する。言い換えると、ライト制御部610は、各半径方向前セクタに対応する各実ライト半径位置(以下、前実半径位置又は前実ライト半径位置と称する場合もある)に基づいて、各対象セクタに対応する各DOLを設定する。例えば、ライト制御部610は、瓦記録処理時に、各対象セクタに対して順方向と反対方向に隣接する各半径方向前セクタに対応する各前ライトオフセット量に基づいて、各対象セクタに対応する各前方向DOLを設定する。言い換えると、ライト制御部610は、瓦記録処理時に、各対象セクタに対して順方向と反対方向に隣接する各半径方向前セクタに対応する各前実ライト半径位置に基づいて、各対象セクタに対応する各前方向DOLを設定する。なお、ライト制御部610は、瓦記録処理時に、各対象セクタに対して順方向と反対方向に隣接する各半径方向前セクタに対応する各前ライトオフセット量に基づいて、各対象セクタに対応する各前方向DOLと各対象セクタに対応する各後方向DOLとを設定してもよい。言い換えると、ライト制御部610は、瓦記録処理時に、各対象セクタに対して順方向と反対方向に隣接する各半径方向前セクタに対応する各前実ライト半径位置に基づいて、各対象セクタに対応する各前方向DOLと各対象セクタに対応する各後方向DOLとを設定してもよい。以下、前述のように、前ライトオフセット量、前実ライト経路、又は前実ライト半径位置等に基づいてDOLを設定してライト処理を制御する機能をDDOL(Dynamic Drift-Off Level)機能、又はDDOLと称する場合もある。
図4は、DDOLの一例を示す模式図である。図4に示した例では、バンド領域TGmにおいて、トラックTRm、TRm+1、及びTRm+2は、記載の順番に順方向に重ね書きされている。トラックTRm乃至TRm+2は、説明の便宜上、円周方向に延出しているように示しているが、実際には、ディスク10の形状に沿って湾曲している。図4には、トラックTRmに対応する最適ライト経路TWTmと、トラックTRm+1に対応する最適ライト経路TWTm+1と、トラックTRm+2に対応する最適ライト経路TWTm+2とを示している。最適ライト経路TWTm乃至TWTm+2は、説明の便宜上、円周方向に直線状に延出しているように示しているが、実際には、ディスク10の形状に従って湾曲している。例えば、最適ライト経路TWTm乃至TWTm+2は、ディスク10と同心の円状である。また、図4には、トラックTRmに対応する実ライト経路SWTmと、トラックTRm+1に対応する実ライト経路SWTm+1と、トラックTRm+2に対応する実ライト経路SWTm+2とを示している。実ライト経路SWTm乃至SWTm+2は、それぞれ、半径方向に変動しながら円周方向に延出している。実ライト経路SWTm乃至SWTm+2は、説明の便宜上、円周方向に延出しているように示しているが、実際には、ディスク10の形状に沿って湾曲している。図4には、トラックTRmの外方向の端部EOmと、トラックTRm+1の端部EOm+1と、トラックTRm+2の外方向の端部EOm+1と、トラックTRm+2の端部EOm+2とを示している。端部EOmは、実ライト経路SWTmに対応し、端部EOm+1は、実ライト経路SWTm+1に対応し、端部EOm+2は、実ライト経路SWTm+2に対応している。図4には、トラックTRm+1に対応する前方向DOL DLm+1と、トラックTRm+2に対応する前方向DOL DLm+2とを示している。図4には、トラックTRm+2における円周位置P0での外方向(又は、順方向と反対方向)へのオフセット量OFxと、円周位置P0に対応する前方向DOL DLm+2の前方向DOL DLxとを示している。オフセット量OFxの絶対値は、DOL DLxの絶対値よりも大きい。
ライト制御部610は、最適ライト経路TWTmに沿って移動するようにヘッド15を制御して実ライト経路SWTmに沿ってトラックTRmを進行方向にシーケンシャルに瓦記録する。ライト制御部610は、トラックTRmに対応する実ライト経路SWTmに基づいて、トラックTRm+1に対応する前方向DOL DLm+1を設定する。ライト制御部610は、最適ライト経路TWTm+1に沿って移動するようにヘッド15を制御して実ライト経路SWTm+1に沿ってトラックTRmの一部に重ねてトラックTRm+1を進行方向にシーケンシャルに瓦記録する。
ライト制御部610は、トラックTRm+1に対応する実ライト経路SWTm+1に基づいて、トラックTRm+2に対応する前方向DOL DLm+2を設定する。ライト制御部610は、最適ライト経路TWTm+2に沿って移動するようにヘッド15を制御して実ライト経路SWTm+2に沿ってトラックTRm+1の一部に重ねてトラックTRm+2を進行方向にシーケンシャルに瓦記録する。
トラックTRm+2のライト処理時に円周位置P0で順方向の反対方向(例えば、外方向)へのオフセット量が前方向DOL DLm+2よりも大きいと判定した場合、ライト制御部610は。円周位置P0においてライト処理を停止(中断、又は禁止)し、ディスク10の回転待ちをし、円周位置P0から瓦記録を再開する。
ライト制御部610は、半径方向前セクタに対応する前ライトオフセット量に基づいて、この半径方向前セクタの順方向に隣接する対象セクタに対応する目標ライト半径位置(以下、対象目標半径位置、又は対象目標ライト半径位置と称する場合もある)を設定する。言い換えると、ライト制御部610は、半径方向前セクタに対応する前実ライト半径位置に基づいて、この半径方向前セクタの順方向に隣接する対象セクタに対応する対象目標ライト半径位置を設定する。例えば、対象セクタに対応する対象目標ライト半径位置を設定した場合、ライト制御部610は、対象目標ライト半径位置に配置するようにヘッド15を制御して対象セクタをライトする。
ライト制御部610は、ライトオフセット量に基づいて、所定の目標ライト位置(以下、調整位置、又は調整ライト位置と称する場合もある)を設定(変更又は調整)する。ライト制御部610は、ライトオフセット量に基づいて、目標ライト半径位置(以下、調整半径位置、又は調整ライト半径位置と称する場合もある)を設定する。ライト制御部610は、半径方向前セクタに対応する前ライトオフセット量に基づいて、この半径方向前セクタの順方向に隣接する対象セクタに対応する目標ライト半径位置(以下、対象調整半径位置、又は対象調整ライト半径位置と称する場合もある)を設定する。つまり、ライト制御部610は、半径方向前セクタに対応する前ライトオフセット量に基づいて、この半径方向前セクタの順方向に隣接する対象セクタに対応する最適ライト半径位置(以下、対象最適半径位置、又は対象最適ライト半径位置と称する場合もある)から対象調整ライト半径位置に対象目標ライト半径位置を調整又は変更する。言い換えると、ライト制御部610は、半径方向前セクタに対応する前実ライト半径位置に基づいて、この半径方向前セクタの順方向に隣接する対象セクタに対応する対象最適ライト半径位置から対象調整ライト半径位置に対象目標ライト半径位置を調整又は変更する。例えば、対象セクタに対応する対象調整ライト半径位置を設定した場合、ライト制御部610は、対象調整ライト半径位置に配置するようにヘッド15を制御して対象セクタをライトする。
ライト制御部610は、前トラックに対応する前ライトオフセット量に基づいて、この前トラックの順方向に隣接する対象トラックに対応する目標ライト経路(以下、対象目標経路、又は対象目標ライト経路と称する場合もある)を設定する。言い換えると、ライト制御部610は、前トラックに対応する前実ライト経路に基づいて、対象トラックに対応する対象目標ライト経路を設定する。例えば、対象トラックに対応する対象目標ライト経路を設定した場合、ライト制御部610は、対象目標ライト経路に沿って移動するようにヘッド15を制御して対象トラックをライトする。
ライト制御部610は、ライトオフセット量に基づいて、所定の目標ライト経路(以下、調整経路、又は調整ライト経路)を設定(変更又は調整)する。ライト制御部610は、前トラックに対応する前ライトオフセット量に基づいて、この前トラックの順方向に隣接する対象トラックに対応する目標ライト経路(以下、対象調整経路、又は対象調整ライト経路)を設定する。つまり、ライト制御部610は、前トラックに対応する前ライトオフセット量に基づいて、この前トラックの順方向に隣接する対象トラックに対応する最適ライト経路(以下、対象最適経路、又は対象最適ライト経路と称する場合もある)から対象調整ライト経路に対象目標ライト経路を調整又は変更する。言い換えると、ライト制御部610は、前トラックに対応する前実ライト経路に基づいて、この前トラックの順方向に隣接する対象最適ライト経路から対象調整ライト経路に対象目標ライト経路を調整又は変更する。例えば、対象トラックに対応する対象調整ライト経路を設定した場合、ライト制御部610は、対象調整ライト経路に沿って移動するようにヘッド15を制御して対象トラックをライトする。
以下、前ライトオフセット量、前実ライト半径位置、又は前実ライト経路等に基づいて調整ライト半径位置、又は調整ライト経路を設定してライト処理を制御する機能をATC(Adaptive Track Center、又はAutomatic Track width Control)機能、又はATCと称する場合もある。
図5は、ATCの一例を示す模式図である。図5に示した例では、バンド領域TGjにおいて、トラックTRj、TRj+1、及びTRj+2は、記載の順番に順方向に重ね書きされている。トラックTRj乃至TRj+2は、説明の便宜上、円周方向に延出しているように示しているが、実際には、ディスク10の形状に沿って湾曲している。図5には、トラックTRjに対応する最適ライト経路TWTjと、トラックTRj+1に対応する最適ライト経路TWTj+1と、トラックTRj+2に対応する最適ライト経路TWTj+2とを示している。最適ライト経路TWTj乃至TWTj+2は、説明の便宜上、円周方向に直線状に延出しているように示しているが、実際には、ディスク10の形状に従って湾曲している。例えば、最適ライト経路TWTj乃至TWTj+2は、ディスク10と同心の円状である。図5には、トラックTRjに対応する実ライト経路SWTjと、トラックTRj+1に対応する実ライト経路SWTj+1と、トラックTRj+2に対応する実ライト経路SWTj+2とを示している。実ライト経路SWTj乃至SWTj+2は、それぞれ、半径方向に変動しながら円周方向に延出している。実ライト経路SWTj乃至SWTj+2は、説明の便宜上、円周方向に延出しているように示しているが、実際には、ディスク10の形状に沿って湾曲している。図5には、トラックTRjの外方向の端部EOjと、トラックTRj+1の外方向の端部EOj+1と、トラックTRj+2の外方向の端部EOj+2とを示している。端部EOjは、実ライト経路SWTjに対応し、端部EOj+1は、実ライト経路SWTj+1に対応し、端部EOj+2は、実ライト経路SWTj+2に対応する。図5には、トラックTRjに対応する調整ライト経路AWTjと、トラックTRj+1に対応する調整ライト経路AWTj+1と、トラックTRj+2に対応する調整ライト経路AWTj+2とを示している。図4において、調整ライト経路AWTjは、最適ライト経路TWTjと同等である。図4では、調整ライト経路AWTj+1は、実ライト経路SWTjに対応し、調整ライト経路AWTj+2は、実ライト経路SWTj+1に対応している。
ライト制御部610は、最適ライト経路TWTj(調整ライト経路AWTj)に沿って移動するようにヘッド15を制御して、実ライト経路SWTjに沿ってトラックTRjを進行方向にシーケンシャルに瓦記録する。ライト制御部610は、トラックTRjに対応する実ライト経路SWTjに基づいて、トラックTRj+1において最適ライト経路TWTj+1から調整ライト経路AWTj+1に目標ライト経路を調整(変更又は設定)する。ライト制御部610は、調整ライト経路AWTj+1に沿って移動するようにヘッド15を制御して、実ライト経路SWTj+1に沿ってトラックTRjの一部に重ねてトラックTRj+1を進行方向にシーケンシャルに瓦記録する。
ライト制御部610は、トラックTRj+1に対応する実ライト経路SWTj+1に基づいて、トラックTRj+2において最適ライト経路TWTj+2から調整ライト経路AWTj+2に目標ライト経路を調整(変更又は変更)する。ライト制御部610は、調整ライト経路AWTj+2に沿って移動するようにヘッド15を制御して、実ライト経路SWTj+2に沿ってトラックTRj+1の一部に重ねてトラックTRj+2を進行方向にシーケンシャルに瓦記録する。
ライト制御部610は、ライト処理時のヘッド15の位置に関する情報(以下、ライト位置情報と称する場合もある)に基づいて、リード処理時の目標とする位置(以下、目標位置、又は目標リード位置)を計算する。ライト制御部610は、ライト位置情報に基づいて、リード処理時の目標とする半径位置(以下、目標半径位置、又は目標リード半径位置)を計算する。ライト位置情報は、例えば、前ライトオフセット量、前実ライト半径位置、前実ライト経路、前トラックに対応する目標ライト半径位置(以下、前目標ライト半径位置と称する場合もある)、前トラックに対応する目標ライト経路(以下、前目標ライト経路と称する場合もある)、前トラックに対応する最適ライト半径位置(以下、前最適ライト半径位置と称する場合もある)、前トラックに対応する最適ライト経路(以下、前最適ライト経路と称する場合もある)、前トラックに対応する調整ライト半径位置(以下、前調整ライト経路と称する場合もある)、及び前トラックに対応する調整ライト経路(以下、前調整ライト経路と称する場合もある)を含む。また、例えば、ライト位置情報は、対象トラックに対応するライトオフセット量(以下、対象ライトオフセット量と称する場合もある)、対象トラックに対応する実ライト半径位置(以下、対象実ライト半径位置と称する場合もある)、対象トラックに対応する実ライト経路(以下、対象実ライト経路と称する場合もある)、対象トラックに対応する目標ライト半径位置(以下、対象目標ライト半径位置と称する場合もある)、対象トラックに対応する目標ライト経路(以下、対象目標ライト経路と称する場合もある)、対象最適ライト半径位置、対象最適ライト経路、対象調整ライト半径位置、及び対象調整ライト経路等を含む。ライト制御部610は、前目標ライト半径位置と対象目標ライト半径位置とに基づいて、所定の半径方向前セクタに対応する目標リード半径位置を計算する。つまり、ライト制御部610は、ライト位置情報に基づいて、リード処理時の目標となる経路(以下、目標経路又は目標リード経路と称する場合もある)を計算する。ライト制御部610は、前目標ライト経路と対象目標ライト経路とに基づいて、前トラックに対応する目標リード経路を計算する。
ライト制御部610は、ライト位置情報に基づいて、最適な目標リード位置(以下、最適位置又は最適リード位置と称する場合もある)を計算する。ライト制御部610は、ライト位置情報に基づいて、最適な目標リード半径位置(以下、最適半径位置、又は最適リード半径位置と称する場合もある)を計算する。ライト制御部610は、前最適ライト半径位置と対象最適ライト半径位置とに基づいて、所定の半径方向前セクタに対応する所定の円周位置における最適リード半径位置を計算する。つまり、ライト制御部610は、ライト位置情報に基づいて、最適な目標リード経路(以下、最適経路又は最適リード経路と称する場合もある)を計算する。ライト制御部610は、前最適ライト経路と対象最適ライト経路とに基づいて、前トラックに対応する最適な目標リード経路を計算する。最適位置、最適リード位置、及び最適リード半径位置は、ディスク10と同心の真円上の半径位置に相当する。また、最適リード経路は、ディスク10と同心の真円状の経路に相当する。
ライト制御部610は、ライト位置情報に基づいて、調整した最適リード位置(以下、調整位置又は調整リード位置と称する場合もある)を計算する。ライト制御部610は、ライト位置情報に基づいて、調整した最適リード半径位置(以下、調整半径位置、又は調整リード半径位置と称する場合もある)を計算する。ライト制御部610は、前実ライト半径位置と対象実ライト半径位置とに基づいて、所定の半径方向前セクタに対応する調整リード半径位置を計算する。調整リード半径位置は、例えば、最適リード半径位置であってもよいし、最適リード半径位置から半径方向にずれた位置であってもよい。ライト制御部610は、ライト位置情報に基づいて、調整した最適リード経路(以下、調整経路又は調整リード経路と称する場合もある)を計算する。ライト制御部610は、前実ライト経路と対象実ライト経路とに基づいて、前トラックに対応する調整リード経路を計算する。調整リード経路は、例えば、最適リード経路であってもよいし、一部又は全部で最適リード経路から半径方向にずれている経路であってもよい。
ライト制御部610は、ライト位置情報に基づいて、補正した調整リード位置(以下、補正位置又は補正リード位置と称する場合もある)を計算する。ライト制御部610は、ライト位置情報に基づいて、補正した調整リード半径位置(以下、補正半径位置、又は補正リード半径位置と称する場合もある)を計算する。ライト制御部610は、前実ライト半径位置と対象実ライト半径位置とに基づいて、所定の半径方向前セクタに対応する補正リード半径位置を計算する。補正リード半径位置は、例えば、調整リード半径位置であってもよいし、調整リード半径位置と異なる半径位置であってもよい。補正リード半径位置は、例えば、ビットエラーレート(以下、単に、エラーレートと称する場合もある)が所定の閾値(以下、エラーレート閾値と称する場合もある)以下になる半径方向の範囲(以下、オフセットマージンと称する場合もある)内においてリードヘッド15Rがリード処理時の位置決め誤差範囲(以下、リード位置決め誤差範囲と称する場合もある)で半径方向に揺動可能な半径位置に相当する。エラーレート閾値は、例えば、リード処理においてデータを適切にリード可能なエラーレートの閾値に相当する。言い換えると、エラーレート閾値は、例えば、リード処理においてリードエラーとならないエラーレートの閾値に相当する。つまり、ライト制御部610は、ライト位置情報に基づいて、補正した調整リード経路(以下、補正経路又は補正リード経路と称する場合もある)を計算する。ライト制御部610は、前実ライト経路と対象実ライト経路とに基づいて、前トラックに対応する補正リード経路を計算する。補正リード経路は、例えば、調整リード経路であってもよいし、一部又は全部で調整リード経路から半径方向にずれている経路であってもよい。補正リード経路は、オフセットマージン内においてリード位置決め誤差範囲で半径方向に揺動可能な経路に相当する。
ライト制御部610は、最適リード位置からの半径方向へのずれ量(以下、オフセット量、位置決め誤差、リードオフセット量、又はリード位置決め誤差と称する場合もある)を計算する。
ライト制御部610は、ライト位置情報に基づいて、最適リード半径位置から調整リード半径位置までのリードオフセット量(以下、調整オフセット量、又は調整リードオフセット量と称する場合もある)を計算する。ライト制御部610は、前ライトオフセット量と対象ライトオフセット量とに基づいて、所定の半径方向前セクタに対応する調整リードオフセット量を計算する。例えば、調整リードオフセット量は、前ライトオフセット量と対象ライトオフセット量との和を1/2にしたリードオフセット量に相当する。言い換えると、調整リードオフセット量は、半径方向に隣接するセクタ(以下、隣接セクタと称する場合もある)が重ね書きされたセクタにおいてこの隣接セクタが重ね書きされていない領域の半径方向の幅の半分の距離に相当する。
ライト制御部610は、ライト位置情報に基づいて、最適リード半径位置から補正リード半径位置までのリードオフセット量(以下、補正オフセット量、又は補正リードオフセット量と称する場合もある)を計算する。ライト制御部610は、前ライトオフセット量と対象ライトオフセット量とに基づいて、所定の半径方向前セクタに対応する補正リードオフセット量を計算する。補正リードオフセット量は、例えば、オフセットマージン内においてリードヘッド15Rがリード位置決め誤差範囲で半径方向に揺動可能な所定のリードオフセット量に相当する。
ライト制御部610は、リードオフセット量を記録(計算又は設定)するか記録(計算又は設定)しないかを判定する。ライト制御部610は、所定の半径方向前セクタに対応する調整リードオフセット量と所定の値(以下、リードオフセット閾値と称する場合もある)とに基づいて、この半径方向前セクタに対応する補正リードオフセット量を記録(計算又は設定)するか記録(計算又は設定)しないかを判定する。リードオフセット閾値は、例えば、所定のセクタの最適リード半径位置に15Rを配置した場合、オフセットマージン内においてリードヘッド15Rがリード位置決め誤差範囲で半径方向に揺動可能な最大のこのセクタの半径方向へのずれ量(オフセット量)に相当する。半径方向前セクタに対応する補正リードオフセット量を記録(計算又は設定)すると判定した場合、ライト制御部610は、この半径方向前セクタに対応する補正リードオフセット量を計算し、この補正リードオフセット量を所定の記録領域、例えば、ディスク10のシステムエリア10c、又は不揮発性メモリ80等の不揮発性の記録領域に不揮発性データとして記録する。半径方向前セクタに対応する補正リードオフセット量を記録(計算又は設定)しないと判定した場合、ライト制御部610は、この半径方向前セクタに対応する補正リードオフセット量を計算しない。
所定の半径方向前セクタに対応する調整リードオフセット量がリードオフセット閾値よりも大きいと判定した場合、ライト制御部610は、この半径方向前セクタに対応する補正リードオフセット量を計算し、計算した補正リードオフセット量を所定の記録領域、例えば、ディスク10のシステムエリア10c、又は不揮発性メモリ80等の不揮発性の記録領域にテーブルとして記録する。所定の半径方向前セクタに対応する調整リードオフセット量がリードオフセット閾値以下であると判定した場合、ライト制御部610は、この半径方向前セクタに対応する補正リードオフセット量を計算しない。
図6は、調整リードオフセット量X2の計算方法の一例を示す模式図である。バンド領域TG1において、トラックTR1及びTR2は、記載の順番に順方向に重ね書きされている。図6には、トラックTR1のセクタSc11と、トラックTR1のセクタSc12とを示している。セクタSc12は、セクタSc11の円周方向に位置している。図6では、ライト処理時のセクタSc11の半径方向の幅(以下、セクタ幅と称する場合もある)WW1と、ライト処理時のセクタSc12のセクタ幅WW1とを示している。図6には、トラックTR2のセクタSc21と、トラックTR2のセクタSc22とを示している。セクタSc22は、セクタSc21の円周方向に位置している。セクタSc21は、セクタSc11の順方向に重ね書きされている。セクタSc22は、セクタSc12の順方向に重ね書きされている。図6では、ライト処理時のセクタSc21のセクタ幅WW1と、ライト処理時のセクタSc22のセクタ幅WW1とを示している。なお、セクタSc12は、セクタSc11の円周方向に隣接していてもよい。図6には、トラックTR1に対応する最適ライト経路TWT1と、トラックTR2に対応する最適ライト経路TWT2とを示している。最適ライト経路TWT1及びTWT2は、説明の便宜上、円周方向に直線状に延出しているように示しているが、実際には、ディスク10の形状に従って湾曲している。例えば、最適ライト経路TWT1及びTWT2は、ディスク10と同心の円状である。図6に示した例では、最適ライト経路TWT1は、セクタSc11のセクタ幅WW1の半径方向の中心を通る。また、図6に示した例では、最適ライト経路TWT2は、セクタSc21のセクタ幅WW1の半径方向の中心を通る。図6には、セクタSc12に対応する実ライト半径位置SWP1と、セクタSc22に対応する実ライト半径位置SWP2とを示している。図6に示した例では、実ライト半径位置SWP1は、セクタSc12のセクタ幅WW1の半径方向の中心に位置する。また、図6に示した例では、実ライト半径位置SWP2は、セクタSc22のセクタ幅WW1の半径方向の中心に位置する。図6には、セクタSc12におけるライトオフセット量X0と、セクタSc22に対応するライトオフセット量X1とを示している。ライトオフセット量X0は、セクタSc12における最適ライト経路TWT1(例えば、セクタSc12における最適ライト半径位置)と実ライト半径位置SWP1との距離に相当する。ライトオフセット量X1は、セクタSc22における最適ライト経路TWT2(例えば、セクタSc22における実ライト半径位置)と実ライト半径位置SWP2との距離に相当する。図6では、セクタSc21が重ね書きされていないセクタSc11のセクタ幅RW1と、セクタSc22が重ね書きされていないセクタSc12のセクタ幅RW2とを示している。図6には、トラックTR1に対応する最適リード経路TRT1を示している。図6に示した例では、最適リード経路TRT1は、セクタSc11のセクタ幅RW1の半径方向の中心を通る。図6には、セクタSc12に対応する調整リード半径位置ARP1を示している。図6には、セクタSc12に対応する調整リードオフセット量X2を示している。調整リードオフセット量X2は、セクタSc12にける最適リード経路TRT1(例えば、セクタSc12における最適リード半径位置)と調整リード半径位置ARP1との距離に相当する。図6に示した例では、調整リード半径位置ARP1は、セクタSc12のセクタ幅RW2の半径方向の中心に位置する。図6には、説明の便宜上、リードヘッド15Rを示している。また、図6では、リード位置決め誤差範囲PRを示している。
ライト制御部610は、最適ライト経路TWT1に沿ってトラックTR1のセクタSc11を瓦記録する。ライト制御部610は、最適ライト経路TWT1に沿ってヘッド15を制御して、最適ライト経路TWT1から順方向にライトオフセット量X0でずれた実ライト半径位置SWP1にヘッド15を配置してトラックTR1のセクタSc12を瓦記録する。ライト制御部610は、最適ライト経路TWT2に沿ってヘッド15を制御して、トラックTR2のセクタSc21をセクタSc11に重ね書きする。ライト制御部610は、最適ライト経路TWT2に沿ってヘッド15を制御して、最適ライト経路TWT2から順方向に基づいてライトオフセット量X1でずれた実ライト半径位置SWP2にヘッド15を配置してトラックTR2のセクタSc22をセクタSc12に重ね書きする。
ライト制御部610は、セクタSc21が重ね書きされていないセクタSc11のセクタ幅RW1に基づいて、最適リード経路TRT1を計算する。例えば、ライト制御部610は、セクタSc21が重ね書きされていないセクタSc11のセクタ幅RW1の1/2の半径位置を通る最適リード経路TRT1を計算する。リード処理において、リードヘッド15Rを最適リード経路TRT1に配置してリード位置決め誤差範囲PRで揺動しながらセクタSc11がリードされる。
ライト制御部610は、セクタSc22が重ね書きされていないセクタSc12のセクタ幅RW2に基づいて、調整リード半径位置ARP1を計算する。例えば、ライト制御部610は、セクタSc22が重ね書きされていないセクタSc12のセクタ幅RW2の1/2の調整リード半径位置ARP1を計算する。また、例えば、ライト制御部610は、ライトオフセット量X0とライトオフセット量X1とに基づいて、調整リードオフセット量X2を計算する。ライト制御部610は、ライトオフセット量X0とライトオフセット量X1との和を1/2にして調整リードオフセット量X2を計算する。つまり、調整リードオフセット量X2は、式X2=(X0+X1)/2で求められる。ライト制御部610は、最適リード経路TRT1から順方向に調整リードオフセット量X2でずれた調整リード半径位置ARP1を計算する。リード処理において、リードヘッド15Rを調整リード半径位置ARP1に配置してリード位置決め誤差範囲PRで揺動しながらセクタSc12がリードされる。
図7は、補正リードオフセット量X4の計算方法の一例を示す模式図である。図7は、図6に対応していてもよい。図7において、横軸は、半径位置を示している。図7において、半径位置は、原点0から横軸の矢印の先端に向かって進むに従って正の値が大きくなり、原点0から横軸の矢印の先端と反対に向かって進むに従って負の値が小さくなる。図7の横軸には、半径位置RO1と、半径位置RO2とを示している。図7において、半径位置RO1及びRO2は、例えば、負の値である。半径位置RO1は、原点0から負の値の方向にオフセット量X2で離れている。半径位置RO2は、原点0から負の値の方向にオフセット量X4で離れている。半径位置RO2は、原点0と半径位置RO1との間に位置している。図7において、原点0は、例えば、最適リード経路TRT1に相当する。図7において、半径位置RO1は、例えば、調整リード半径位置ARP1に相当する。図7において、半径位置RO2は、例えば、補正リード半径位置に相当する。図7において、縦軸は、エラーレートを示している。図7において、エラーレートは、縦軸の矢印の先端に向かって進むに従って大きくなり、縦軸の矢印の先端と反対に向かって進むに従って小さくなる。図7の縦軸には、エラーレートER1を示している。エラーレートER1は、例えば、エラーレート閾値に相当する。
図7には、バンド領域TGkで瓦記録された複数のトラックの内の所定のトラックの所定のセクタにおける半径方向のエラーレートの変化(以下、エラーレートの変化と称する場合もある)ERL1及びERL2を示している。エラーレートの変化ERL1は、半径位置TWT1にライトヘッド15Wを配置してライトしたセクタSc11を半径位置TWT2にライトヘッド15Wを配置してライトしたセクタSc21で瓦書きし形成されたセクタSc11を原点0(TRT1)を中心にリードした場合の半径方向のエラーレートの変化に相当する。エラーレートの変化ERL2は、半径位置SWP1にライトヘッド15Wを配置してライトしたセクタSc12を半径位置SWP2にライトヘッド15Wを配置してライトしたセクタSc22で瓦書きし形成されたセクタSc12を半径位置RO1(ARP1)を中心にリードした場合の半径方向のエラーレートの変化に相当する。図7に示したエラーレートの変化ERL1は、原点0で最小値になる曲線(又は、バスタブ曲線と称する場合もある)である。図7に示したエラーレートの変化ERL2は、半径位置RO1で最小値になる曲線である。図7には、エラーレートの変化ERL1及びERL2に対応するオフセットマージンOFSMを示している。図7には、エラーレートの変化ERL1及びERL2に対応するリード位置決め誤差範囲PRを示している。通常、リード位置決め誤差範囲PRは、オフセットマージンOFSMよりも小さい。図7に示した例では、エラーレートの変化ERL1におけるリード位置決め誤差範囲PRは、原点0を中心としている。言い換えると、図7に示した例では、エラーレートの変化ERL1におけるリード位置決め誤差範囲PRは、原点0から半径位置の正の方向にPR/2の範囲であり、且つ原点0から半径位置の負の方向にPR/2の範囲である。ここで、PRは、正の値である。図7に示した例では、エラーレートの変化ERL2におけるリード位置決め誤差範囲PRは、半径位置RO2を中心としている。言い換えると、図7に示した例では、エラーレートの変化ERL2におけるリード位置決め誤差範囲PRは、半径位置RO2から半径位置の正の方向にPR/2の範囲であり、且つ半径位置RO2から半径位置の負の方向にPR/2の範囲である。
ライト制御部610は、ライト処理時に最適ライト半径位置から半径方向にずれたライトした場合、最適リード半径位置0から調整リードオフセット量X2ずれた調整リード半径位置RO1を計算する。言い換えると、ライト制御部610は、調整リードオフセット量X2を計算する。ライト制御部610は、調整リードオフセット量X2がリードオフセット閾値以下であるかリードオフセット閾値よりも大きいかを判定する。図7において、リードオフセット閾値は、OFSM/2−PR/2で表される。なお、リード位置決め誤差を所定の値ROSで制限する場合、リードオフセット閾値は、OFSM/2−|ROS|で表される。また、リードオフセット閾値は、OFSM/2−PR/2及びOFSM/2−|ROS|以外の値であってもよい。ライト制御部610は、調整リードオフセット量X2がリードオフセット閾値よりも大きいと判定した場合、補正リードオフセット量X4を計算する。ライト制御部610は、所定の半径位置にリードヘッド15Rを配置してデータをリードする際にリード位置決め誤差範囲PRがオフセットマージンOFSMに含まれるように補正リードオフセット量X4を計算する。図7に示した例では、ライト制御部610は、式X4=X2+PR/2−OFSM/2により補正リードオフセット量X4を計算する。つまり、図7に示した例では、ライト制御部610は、最小の補正リードオフセット量X4を計算する。ライト制御部610は、補正リードオフセット量X4を所定の記録領域、例えば、ディスク10のシステムエリア10c、又は不揮発性メモリ80等の不揮発性の記録領域にテーブルとして記録する。
図8は、補正リードオフセット量X4を記録するテーブルTBの一例を示す図である。図8に示したテーブルTBは、補正リードオフセット量に対応するヘッドの番号を示すヘッドと、補正リードオフセット量に対応するシリンダ(トラック)の番号を示すシリンダ(トラック)と、補正リードオフセット量に対応するセクタの番号を示すセクタ(以下、補正セクタと称する場合もある)と、補正リードオフセット量とを含む。補正セクタは、補正リードオフセット量が計算され、且つ補正リードオフセット量と配置された位置等の情報とが所定の記録領域に記録されたセクタに相当する。図8において、ヘッド15は、ヘッドH0、H1、…、Hnを含む。図8において、ディスク10は、シリンダ(トラック)Cyla、Cylb、…、Cylc、…、Cylnを含む。図8において、ディスク10は、補正セクタSca、Scb、…、Scc、…、Scnを含む。
ライト制御部610は、ヘッドH0でシリンダCylaの補正セクタScaに対応する補正リードオフセット量Ofaを計算した場合、ヘッドH0、シリンダCyla、補正セクタSca、及び補正リードオフセット量Ofaを所定の記録領域、例えば、システムエリア10c、又は不揮発性メモリ80等の不揮発性の記録領域に格納されたテーブルTBに記録する。
ライト制御部610は、ヘッドH0でシリンダCylbの補正セクタScbに対応する補正リードオフセット量Ofbを計算した場合、ヘッドH0、シリンダCylb、補正セクタScb、及び補正リードオフセット量Ofbを所定の記録領域、例えば、システムエリア10c、又は不揮発性メモリ80等の不揮発性の記録領域に格納されたテーブルTBに記録する。
ライト制御部610は、ヘッドH1でシリンダCylcの補正セクタSccに対応する補正リードオフセット量Ofcを計算した場合、ヘッドH1、シリンダCylc、補正セクタScc、及び補正リードオフセット量Ofcを所定の記録領域、例えば、システムエリア10c、又は不揮発性メモリ80等の不揮発性の記録領域に格納されたテーブルTBに記録する。
ライト制御部610は、ヘッドHnでシリンダCylnの補正セクタScnに対応する補正リードオフセット量Ofnを計算した場合、ヘッドHn、シリンダCyln、補正セクタScn、及び補正リードオフセット量Ofnを所定の記録領域、例えば、システムエリア10c、又は不揮発性メモリ80等の不揮発性の記録領域に格納されたテーブルTBに記録する。
リード制御部620は、ホスト100等からのコマンドに従って、データのリード処理を制御する。リード制御部620は、ドライバIC20を介してVCM14を制御し、ディスク10上の所定の位置にヘッド15を配置して、データをリードする。リード制御部620は、データをランダムリードしてもよいし、シーケンシャルリードしてもよい。
リード制御部620は、目標リード位置にヘッド15(リードヘッド15R)を配置してデータをリードする。リード制御部620は、目標リード位置にヘッド15を配置してリードする。言い換えると、リード制御部620は、所定の円周位置で目標リード半径位置に配置するようにヘッド15を制御してデータをリードする。例えば、リード制御部620は、所定の円周位置で目標リード半径位置に配置するようにヘッド15を制御して所定のセクタをリードする。なお、リード制御部620は、目標リード経路に沿ってヘッド15を制御して所定のトラックをリードしてもよい。
リード制御部620は、最適リード位置にヘッド15を配置してデータをリードする。リード制御部620は、最適リード位置にヘッド15を配置してリードする。言い換えると、リード制御部620は、所定の円周位置で最適リード半径位置に配置するようにヘッド15を制御してデータをリードする。例えば、リード制御部620は、所定の円周位置で最適リード半径位置に配置するようにヘッド15を制御して所定のセクタをリードする。なお、リード制御部620は、最適リード経路に沿ってヘッド15を制御して所定のトラックをリードしてもよい。
リード制御部620は、補正リードオフセット量を記録したテーブルTBに基づいて、補正リード半径位置にヘッド15を配置してデータをリードする。例えば、リード制御部620は、補正リードオフセット量を記録したテーブルTBに基づいて、補正セクタであるか補正リードオフセット量をテーブルTBに記録していない若しくは計算していないセクタ(以下、非補正セクタと称する場合もある)であるかを判定する。言い換えると、リード制御部620は、テーブルTBを参照して、補正セクタであるか非補正セクタであるとかを判定する。リード制御部620は、補正セクタであると判定した場合、補正リード半径位置に配置するようにヘッド15を制御してこの補正セクタをリードする。リード制御部620は、非補正セクタであると判定した場合、最適リード半径位置に配置するようにヘッド15を制御してこの非補正セクタをリードする。なお、リード制御部620は、補正セクタでは補正リード半径位置を通り、且つ非補正セクタでは最適リード半径位置を通る補正リード経路に沿ってヘッド15を制御して所定のトラックをリードしてもよい。
リード制御部620は、最適リード位置又は補正リード位置に配置するようにヘッド15を制御して、所定の位置(以下、実位置、又は実リード位置と称する場合もある)でデータをリードし得る。リード制御部620は、最適リード半径位置又は補正リード半径位置に配置するようにヘッド15を制御して所定の半径位置(以下、実半径位置又は実リード半径位置と称する場合もある)でデータをリードし得る。実リード半径位置は、最適リード半径位置であってもよいし、補正リード半径位置であってもよいし、最適リード半径位置及び補正リード半径位置から半径方向にずれた位置であってもよい。なお、リード制御部620は、最適リード経路又は補正リード経路に沿って移動するようにヘッド15を制御して各円周位置に対応する各実リード半径位置を通る経路(以下、実リード経路と称する場合もある)に沿ってデータをリードしてもよい。実リード経路は、最適リード経路であってもよいし、補正リード経路であってもよいし、少なくとも1つの円周位置で最適リード半径位置又は補正リード半径位置から半径方向にずれている経路であってもよい。
図9は、本実施形態に係るライト処理時のヘッド15の位置決め制御系WSYの一例を示すブロック図である。
磁気ディスク装置1は、ライト処理時のヘッド15の位置決め制御系(以下、ライト制御系と称する場合もある)WSYを有している。ライト制御系WSYは、変換器A0と、制御器A1と、アクチュエータA2と、メモリA3と、演算比較器A4と、演算器CL1と、演算器CL2と、演算器CL3とを有している。変換器A0、制御器A1、アクチュエータA2、メモリA3、演算比較器A4、演算器CL1、演算器CL2、及び演算器CL3は、例えば、システムコントローラ130、ディスク10、揮発性メモリ70、不揮発性メモリ80、及びバッファメモリ90に含まれている。アクチュエータA2は、例えば、アーム13及びVCM14等で構成されている。メモリA3は、例えば、ディスク10、揮発性メモリ70、不揮発性メモリ80、又はバッファメモリ90に含まれている。演算器CL1、制御器A1、及びアクチュエータA2は、フィードバックシステムを構成している。
磁気ディスク装置1は、ライト処理時のヘッド15の位置決め制御系(以下、ライト制御系と称する場合もある)WSYを有している。ライト制御系WSYは、変換器A0と、制御器A1と、アクチュエータA2と、メモリA3と、演算比較器A4と、演算器CL1と、演算器CL2と、演算器CL3とを有している。変換器A0、制御器A1、アクチュエータA2、メモリA3、演算比較器A4、演算器CL1、演算器CL2、及び演算器CL3は、例えば、システムコントローラ130、ディスク10、揮発性メモリ70、不揮発性メモリ80、及びバッファメモリ90に含まれている。アクチュエータA2は、例えば、アーム13及びVCM14等で構成されている。メモリA3は、例えば、ディスク10、揮発性メモリ70、不揮発性メモリ80、又はバッファメモリ90に含まれている。演算器CL1、制御器A1、及びアクチュエータA2は、フィードバックシステムを構成している。
図9において、ヘッド番号Hのヘッド15によりライトしているトラック番号Cの対象トラックのセクタ番号Sの対象セクタ(C,H,S)と、対象セクタ(C,H,S)における目標位置(最適位置)Xwと、対象セクタ(C,S)に対応する対象ライトオフセット量X1(C,S)と、対象セクタ(C,S)の順方向と反対方向に隣接するトラック番号C−1の前トラックのセクタ番号Sの半径方向前セクタ(C−1,S)に対応する前ライトオフセット量X0(C−1,S)とは、いずれも、ライト制御系WSY内で信号、又は情報として処理される。また、ディスク10の全トラックのトラック幅の狭窄量X0−X1の上限値D0(X0−X1<D0)と、対象セクタ(C,S)のDOL D1と、ライト処理を禁止するフラグ(以下、ライト禁止フラグと称する場合もある)F0と、対象ライトオフセット量の逆符号量ewと、対象セクタにおけるアクチュエータA2の駆動量Uと、対象セクタにおけるヘッド15の実位置Ywとも、それぞれ、ライト制御系WSY内で信号、又は情報として処理される。セクタ番号Sは、半径方向において隣接するセクタ同士で同じ番号になり得る。
変換器A0は、上位装置、例えば、ホスト100から指定されたディスク10の論理的な位置(以下、論理位置と称する)に対応する物理的な位置(以下、物理位置と称する)をディスク10の半径位置に変換する。論理位置は、例えば、論理ブロックアドレス(LBA)であってもよいし、物理位置は、例えば、ディスク10の物理位置を示すサーボ情報配列であってもよい。変換器A0は、例えば、ホスト100から指定されたLBAに対応するサーボ情報配列(C:トラック又はシリンダ、S:セクタ、H:ヘッド)からヘッド15の位置決めするディスク10の同心円状の複数のトラックの内の所定のトラックのトラック番号Cとトラック番号Cのトラックの複数のセクタの内の所定のセクタのセクタ番号Sとの組み合わせ(C,S)をセクタ番号Sのセクタにおける目標位置(最適位置)Xwに変換する。
制御器A1は、アクチュエータA2を制御する。制御器A1は、例えば、目標位置(最適位置)Xw及び実位置Ywの差分値である対象ライトオフセット量の逆符号量ewに基づいて、アクチュエータA2のヘッド15の駆動量Uを生成する。なお、制御器A1は、対象ライトオフセット量の逆符号量ew以外の値に基づいて、駆動量Uを生成してもよい。
アクチュエータA2は、制御器A1の出力に応じて駆動する。アクチュエータA2は、例えば、駆動量Uに基づいて駆動し、対象セクタ(C,S)においてヘッド15を実位置Ywに移動する。
メモリA3は、前トラックC−1の各半径方向前セクタ(C−1,S)の前ライトオフセット量X0(C−1,S)が格納されている。メモリA3は、対象トラックCの対象セクタ(C,S)の対象ライトオフセット量X1(C,S)を格納する。メモリA3は、対象トラックCの対象セクタ(C,S)の半径方向に隣接する半径方向前セクタ(C−1,S)の前ライトオフセット量X0(C−1,S)を出力する。
演算比較器A4は、対象セクタ(C,S)に対応するDOL D1と対象セクタ(C,S)に対応する対象ライトオフセット量X1(C,S)とを比較して対象ライトオフセット量X1(C,S)がDOL D1(C,S)を超えた場合にはフラグF0を生成する。
データをライトするディスク10の論理位置、例えば、LBAが上位装置、例えば、ホスト100により指定された場合、ライト制御系WSYは、LBAを物理位置(C,S)に予め変換し、対象セクタ(C,S)を変換器A0及びメモリA3に出力する。変換器A0は、位置(C,S)が入力される。変換器A0は、位置(C,S)を目標位置(最適位置)Xwに変換し、演算器CL1及びCL2に出力する。演算器CL1は、目標位置(最適位置)Xw及び実位置Ywが入力される。演算器CL1は、目標位置(最適位置)Xw及び実位置Ywの差分から対象ライトオフセット量の逆符号量ewを計算し、対象ライトオフセット量の逆符号量ewを制御器A1に出力する。制御器A1は、対象ライトオフセット量ewが入力される。制御器A1は、駆動量UをアクチュエータA2に出力する。アクチュエータA2は、駆動量Uが入力される。アクチュエータA2は、駆動量Uに応じて駆動し、駆動量Uに対応する実位置Ywにヘッド15、例えば、ライトヘッド15Wを移動する。アクチュエータA2は、実位置Ywを演算器CL1及びCL2に出力する。
演算器CL2は、目標位置(最適位置)Xw及び実位置Ywが入力される。演算器CL2は、目標位置Xw及び実位置Ywの差分から対象ライトオフセット量X1(C,S)を算出し、対象ライトオフセット量X1(C,S)をメモリA3及び演算比較器A4に出力する。メモリA3は、対象セクタ(C,S)の対象ライトオフセット量X1(C,S)が入力される。メモリA3は、対象トラックCの対象セクタ(C,S)の半径方向に隣接する半径方向前セクタ(C−1,S)の前ライトオフセット量X0(C−1,S)を演算器CL3に出力する。演算器CL3は、前ライトオフセット量X0(C−1,S)及び上限値D0が入力される。演算器CL3は、前ライトオフセット量X0(C−1,S)から上限値D0を差分した対象セクタ(C,S)に対応するDOL D1を演算比較器A4に出力する。演算比較器A4は、対象ライトオフセット量X1(C,S)及び対象セクタ(C,S)におけるDOL D1が入力される。演算比較器A4は、対象ライトオフセット量X1(C,S)と対象セクタ(C,S)におけるDOL D1とを比較して、対象ライトオフセット量X1(C,S)が対象セクタ(C,S)におけるDOL D1を超えている場合にフラグF0を出力又はアサートする。演算比較器A4は、対象ライトオフセット量X1(C,S)と対象セクタ(C,S)におけるDOL D1とを比較して、対象ライトオフセット量X1(C,S)が対象セクタ(C,S)におけるDOL D1以下である場合にフラグF0を出力しない又はネゲートする。
図10は、本実施形態における補正リードオフセット量X4の記録機能系RCSYの一例を示すブロック図である。
磁気ディスク装置1は、ライト処理時における補正リードオフセット量X4の記録機能系(以下、記録機能系と称する場合もある)RCSYを有している。例えば、ライト制御系WSYは、記録機能系RCSYを含む。記録機能系RCSYは、オフセット量計算器RCと、セレクタA11と、メモリA12とを有している。オフセット量計算器RCは、演算器CL4と、ゲインA10とを有している。ゲインA10、セレクタA11、メモリA12、及び演算器CL4は、例えば、システムコントローラ130、ディスク10、揮発性メモリ70、不揮発性メモリ80、又はバッファメモリ90に含まれている。
磁気ディスク装置1は、ライト処理時における補正リードオフセット量X4の記録機能系(以下、記録機能系と称する場合もある)RCSYを有している。例えば、ライト制御系WSYは、記録機能系RCSYを含む。記録機能系RCSYは、オフセット量計算器RCと、セレクタA11と、メモリA12とを有している。オフセット量計算器RCは、演算器CL4と、ゲインA10とを有している。ゲインA10、セレクタA11、メモリA12、及び演算器CL4は、例えば、システムコントローラ130、ディスク10、揮発性メモリ70、不揮発性メモリ80、又はバッファメモリ90に含まれている。
図10において、半径方向前セクタ(C−1,S)に対応する調整リードオフセット量X2(C−1,S)と、半径方向前セクタ(C−1,S)に対応する補正リードオフセット量[S,X4]と、半径方向前セクタ(C−1,S)に対応するヘッド番号(C−1,H)とは、いずれも、記録機能系RCSY内で信号、又は情報として処理される。
記録機能系RCSYは、前ライトオフセット量X0(C−1,S)と対象ライトオフセット量X1(C,S)とに基づいて、調整リードオフセット量X2(C−1,S)を計算する。記録機能系RCSYは、前ライトオフセット量X0(C−1,S)と対象ライトオフセット量X1(C,S)との和(X0+X1)の1/2にして調整リードオフセット量X2(C−1,S){X2=(X0+X1)/2}を計算する。ゲインA10は、前ライトオフセット量X0と対象ライトオフセット量X1との和(X0+X1)を1/2にする。
セレクタA11は、半径方向前セクタ(C−1,S)に対応する調整リードオフセット量X2に基づいて、半径方向前セクタ(C−1,S)に対応する補正リードオフセット量[S,X4]を記録(計算又は設定)するか記録(計算又は設定)しないかを判定する。言い換えると、セレクタA11は、半径方向前セクタ(C−1,S)に対応する調整リードオフセット量X2に基づいて、半径方向前セクタ(C−1,S)に対応する調整リードオフセット量X2を補正するか補正しないかを判定する。例えば、セレクタA11は、半径方向前セクタ(C−1,S)に対応する調整リードオフセット量X2がリードオフセット閾値よりも大きいかリードオフセット閾値以下であるかに基づいて、半径方向前セクタ(C−1,S)に対応する補正リードオフセット量[S,X4]を記録するか記録しないかを判定する。セレクタA11は、半径方向前セクタ(C−1,S)に対応する調整リードオフセット量X2がリードオフセット閾値よりも大きいと判定した場合、半径方向前セクタ(C−1,S)に対応する補正リードオフセット量[S,X4]を記録すると判定する。セレクタA11は、半径方向前セクタ(C−1,S)に対応する調整リードオフセット量X2がリードオフセット以下であると判定した場合、半径方向前セクタ(C−1,S)に対応する補正リードオフセット量[S,X4]を記録しないと判定する。
メモリA12は、前トラックC−1の所定の半径方向前セクタ(C−1,S)に対応する補正リードオフセット量[S,X4]とこの半径方向前セクタ(C−1,S)に対応するヘッド(C−1,H)とを記録する。
記録機能系RCSYは、前ライトオフセット量X0(C−1,S)と対象ライトオフセット量X1(C,S)とが入力される。記録機能系RCSYにおいて、オフセット量計算器RCは、前ライトオフセット量X0(C−1,S)と対象ライトオフセット量X1(C,S)とが入力される。オフセット量計算器RCにおいて、演算器CL4は、前ライトオフセット量X0(C−1,S)と対象ライトオフセット量X1(C,S)とが入力される。演算器CL4は、前ライトオフセット量X0(C−1,S)と対象ライトオフセット量X1(C,S)との和を計算し、前ライトオフセット量X0(C−1,S)と対象ライトオフセット量X1(C,S)との和をゲインA10に出力する。ゲインA10は、前ライトオフセット量X0(C−1,S)と対象ライトオフセット量X1(C,S)との和が入力される。ゲインA10は、前ライトオフセット量X0(C−1,S)と対象ライトオフセット量X1(C,S)との和を1/2にした調整リードオフセット量X2(C−1,S)をセレクタA11に出力する。
セレクタA11は、半径方向前セクタ(C−1,S)に対応する調整リードオフセット量X2(C−1,S)が入力される。セレクタA11は、半径方向前セクタ(C−1,S)に対応する調整リードオフセット量X2(C−1,S)がリードオフセット閾値よりも大きいと判定した場合、半径方向前セクタ(C−1,S)に対応する補正リードオフセット量[S,X4]をメモリA12に出力する。セレクタA11は、半径方向前セクタ(C−1,S)に対応する調整リードオフセット量X2(C−1,S)がリードオフセット閾値以下であると判定した場合、半径方向前セクタ(C−1,S)に対応する補正リードオフセット量[S,X4]を出力しない。メモリA12は、半径方向前セクタ(C−1,S)に対応する補正リードオフセット量[S,X4]と半径方向前セクタ(C−1,S)に対応するヘッド(C−1,H)とが入力される。メモリA12は、半径方向前セクタ(C−1,S)に対応する補正リードオフセット量[S,X4]と半径方向前セクタ(C−1,S)に対応するヘッド(C−1,H)とを記録する。
図11は、本実施形態に係るリード処理時のヘッド15の位置決め制御系RSYの一例を示すブロック図である。
磁気ディスク装置1は、リード処理時のヘッド15の位置決め制御系(以下、リード制御系と称する場合もある)RSYを有している。リード制御系RSYは、変換器A0と、制御器A1と、アクチュエータA2と、メモリA12と、演算器CL1と、演算器CL5とを有している。変換器A0、制御器A1、アクチュエータA2、メモリA12、演算器CL1、及び演算器CL5は、例えば、システムコントローラ130、ディスク10、揮発性メモリ70、不揮発性メモリ80、及びバッファメモリ90に含まれている。
磁気ディスク装置1は、リード処理時のヘッド15の位置決め制御系(以下、リード制御系と称する場合もある)RSYを有している。リード制御系RSYは、変換器A0と、制御器A1と、アクチュエータA2と、メモリA12と、演算器CL1と、演算器CL5とを有している。変換器A0、制御器A1、アクチュエータA2、メモリA12、演算器CL1、及び演算器CL5は、例えば、システムコントローラ130、ディスク10、揮発性メモリ70、不揮発性メモリ80、及びバッファメモリ90に含まれている。
図11において、対象セクタ(C,H,S)と、対象セクタ(C,H,S)における目標位置(最適位置)Xrと、対象セクタ(C,H,S)に対応する補正リードオフセット量X4(C,S)と、対象セクタ(C,H,S)に対応する補正リード半径位置X5と、対象リードオフセット量の逆符号量erと、対象セクタにおけるアクチュエータA2の駆動量Uと、対象セクタにおけるヘッド15の実位置Yrとは、いずれも、リード制御系RSY内で信号、又は情報として処理される。
変換器A0は、上位装置、例えば、ホスト100から指定されたディスク10の論理位置に対応する物理位置をディスク10の半径位置に変換する。変換器A0は、例えば、ホスト100から指定されたLBAに対応するサーボ情報配列(C:トラック又はシリンダ、S:セクタ)からヘッド15の内にヘッド番号Hのヘッドを位置決めするディスク10の同心円状の複数のトラックの内の所定のトラックのトラック番号Cと、複数のヘッドの内の所定のヘッドのヘッド番号Hと、トラック番号Cのトラックの複数のセクタの内の所定のセクタのセクタ番号Sとの組み合わせ(C,H,S)をセクタ番号Sのセクタにおける目標位置(最適位置)Xrに変換する。
制御器A1は、アクチュエータA2を制御する。制御器A1は、例えば、補正リード半径位置X5及び実位置Yrの差分値である対象セクタに対応するリードオフセット量(以下、対象リードオフセット量と称する場合もある)の逆符号量erに基づいて、アクチュエータA2のヘッド15の駆動量Uを生成する。なお、制御器A1は、対象リードオフセット量の逆符号量er以外の値に基づいて、駆動量Uを生成してもよい。
アクチュエータA2は、制御器A1の出力に応じて駆動する。アクチュエータA2は、例えば、駆動量Uに基づいて駆動し、対象セクタ(C,H、S)においてヘッド15を実位置Yrに移動する。
メモリA12は、幾つかのセクタに対応する補正リードオフセット量X4とこれらのセクタに対応するヘッドのヘッド番号とが格納されている。メモリA12は、所定のセクタに対応する補正リードオフセット量X4を出力する。
データをリードするディスク10の論理位置、例えば、LBAが上位装置、例えば、ホスト100により指定された場合、リード制御系RSYは、LBAを物理位置(C,H,S)に予め変換し、対象セクタ(C,H,S)を変換器A0及びメモリA12に出力する。変換器A0は、位置(C,H,S)が入力される。変換器A0は、位置(C,H,S)を目標位置(最適位置)Xrに変換し、演算器CL5に出力する。メモリA12は、位置(C,H,S)が入力される。メモリA12は、対象セクタ(C,H,S)に対応する補正リードオフセット量X4(C,S)を演算器CL5に出力する。演算器CL5は、目標位置(最適位置)Xr及び補正リードオフセット量X4(C,S)が入力される。演算器CL5は、目標位置(最適位置)Xr及び補正リードオフセット量X4(C,S)の和から補正リード半径位置X5を計算し、補正リード半径位置X5を演算器CL1に出力する。演算器CL1は、補正リード半径位置X5及び実位置Yrが入力される。演算器CL1は、補正リード半径位置X5及び実位置Yrの差分から対象リードオフセット量の逆符号量erを計算し、対象リードオフセット量の逆符号量erを制御器A1に出力する。制御器A1は、対象リードオフセット量の逆符号量erが入力される。制御器A1は、駆動量UをアクチュエータA2に出力する。アクチュエータA2は、駆動量Uが入力される。アクチュエータA2は、駆動量Uに応じて駆動し、駆動量Uに対応する実位置Yrにヘッド15、例えば、リードヘッド15Rを移動する。アクチュエータA2は、実位置Yrを演算器CL1に出力する。
図12は、本実施形態に係るライト処理方法の一例を示すフローチャートである。
MPU60は、対象セクタ(C,H,S)にデータをライトする(B1201)。MPU60は、対象セクタ(C,H,S)の半径方向に隣接する半径方向前セクタ(C−1,H,S)の調整リードオフセット量X2を計算する(B1202)。MPU60は、半径方向前セクタ(C−1,H,S)に対応する補正リードオフセット量X4を記録するか記録しないかを判定する(B1203)。例えば、MPU60は、調整リードオフセット量X2及びリードオフセット閾値に基づいて、半径方向前セクタ(C−1,H,S)に対応する補正リードオフセット量X4を記録するか記録しないかを判定する。言い換えると、MPU60は、調整リードオフセット量X2に基づいて、半径方向前セクタ(C−1,H,S)に対応する目標リードオフセット量を調整リードオフセット量X2から補正リードオフセット量X4に補正するか補正しないかを判定する。補正リードオフセット量X4を記録しないと判定した場合(B1203のNO)、MPU60は、補正リードオフセット量X4を記録せずに処理を終了する。言い換えると、目標リードオフセット量を調整リードオフセット量X2から補正リードオフセット量X4に補正しないと判定した場合、MPU60は、処理を終了する。例えば、調整リードオフセット量X2がリードオフセット閾値以下であると判定して補正リードオフセット量X4を記録しないと判定した場合、MPU60は、補正リードオフセット量X4を計算せずに、処理を終了する。言い換えると、調整リードオフセット量X2がリードオフセット閾値以下であると判定して目標リードオフセット量を調整リードオフセット量X2から補正リードオフセット量X4に補正しないと判定した場合、MPU60は、目標リードオフセット量を調整リードオフセット量X2から補正リードオフセット量X4に補正せずに、処理を終了する。
MPU60は、対象セクタ(C,H,S)にデータをライトする(B1201)。MPU60は、対象セクタ(C,H,S)の半径方向に隣接する半径方向前セクタ(C−1,H,S)の調整リードオフセット量X2を計算する(B1202)。MPU60は、半径方向前セクタ(C−1,H,S)に対応する補正リードオフセット量X4を記録するか記録しないかを判定する(B1203)。例えば、MPU60は、調整リードオフセット量X2及びリードオフセット閾値に基づいて、半径方向前セクタ(C−1,H,S)に対応する補正リードオフセット量X4を記録するか記録しないかを判定する。言い換えると、MPU60は、調整リードオフセット量X2に基づいて、半径方向前セクタ(C−1,H,S)に対応する目標リードオフセット量を調整リードオフセット量X2から補正リードオフセット量X4に補正するか補正しないかを判定する。補正リードオフセット量X4を記録しないと判定した場合(B1203のNO)、MPU60は、補正リードオフセット量X4を記録せずに処理を終了する。言い換えると、目標リードオフセット量を調整リードオフセット量X2から補正リードオフセット量X4に補正しないと判定した場合、MPU60は、処理を終了する。例えば、調整リードオフセット量X2がリードオフセット閾値以下であると判定して補正リードオフセット量X4を記録しないと判定した場合、MPU60は、補正リードオフセット量X4を計算せずに、処理を終了する。言い換えると、調整リードオフセット量X2がリードオフセット閾値以下であると判定して目標リードオフセット量を調整リードオフセット量X2から補正リードオフセット量X4に補正しないと判定した場合、MPU60は、目標リードオフセット量を調整リードオフセット量X2から補正リードオフセット量X4に補正せずに、処理を終了する。
補正リードオフセット量X4を記録すると判定した場合(B1203のYES)、MPU60は、補正リードオフセット量X4を計算(又は補正)する(B1204)。言い換えると、目標リードオフセット量を調整リードオフセット量X2から補正リードオフセット量X4に補正すると判定した場合、MPU60は、補正リードオフセット量X4を計算(又は補正)する。例えば、調整リードオフセット量X2がリードオフセット閾値よりも大きいと判定して補正リードオフセット量X4を記録すると判定した場合、MPU60は、ライト位置情報に基づいて、補正リードオフセット量X4を計算(又は補正)する。言い換えると、調整リードオフセット量X2がリードオフセット閾値よりも大きいと判定して目標リードオフセット量を調整リードオフセット量X2から補正リードオフセット量X4に補正すると判定した場合、MPU60は、ライト位置情報に基づいて、目標リードオフセット量を調整リードオフセット量X2から補正リードオフセット量X4に計算(又は補正)する。MPU60は、半径方向前セクタ(C−1,H,S)と半径方向前セクタ(C−1,H,S)に対応する補正リードオフセット量X4とを所定の記録領域、例えば、ディスク10のシステムエリア10c、又は不揮発性メモリ80等の不揮発性の記録領域にテーブルとして記録し(B1205)、処理を終了する。
図13は、図12における調整リードオフセット量X2の計算方法の一例を示すフローチャートである。
図12に示したB1202において、MPU60は、対象セクタ(C,H,S)に対応する対象ライトオフセット量X1を取得する(B1301)。MPU60は、所定の記録領域、例えば、ディスク10のシステムエリア10c、又は不揮発性メモリ80等の不揮発性の記録領域に格納したテーブルから半径方向前セクタ(C−1,H,S)に対応する前ライトオフセット量X0を取得する(B1302)。MPU60は、前ライトオフセット量X0と対象ライトオフセット量X1とに基づいて、調整リードオフセット量X2を計算する(B1303)。例えば、MPU60は、前ライトオフセット量X0と対象ライトオフセット量X1との和を1/2にして調整リードオフセット量X2を計算する。
図12に示したB1202において、MPU60は、対象セクタ(C,H,S)に対応する対象ライトオフセット量X1を取得する(B1301)。MPU60は、所定の記録領域、例えば、ディスク10のシステムエリア10c、又は不揮発性メモリ80等の不揮発性の記録領域に格納したテーブルから半径方向前セクタ(C−1,H,S)に対応する前ライトオフセット量X0を取得する(B1302)。MPU60は、前ライトオフセット量X0と対象ライトオフセット量X1とに基づいて、調整リードオフセット量X2を計算する(B1303)。例えば、MPU60は、前ライトオフセット量X0と対象ライトオフセット量X1との和を1/2にして調整リードオフセット量X2を計算する。
図14は、本実施形態に係るリード処理方法の一例を示すフローチャートである。
MPU60は、所定の記録領域、例えば、ディスク10のシステムエリア10c、又は不揮発性メモリ80等の不揮発性の記録領域に格納したテーブルに対象セクタ(C,H,S)に対応する補正リードオフセット量X4が記録されているか記録されていないかを判定する(B1401)。所定の記録領域、例えば、ディスク10のシステムエリア10c、又は不揮発性メモリ80等の不揮発性の記録領域に格納したテーブルに対象セクタ(C,H,S)に対応する補正リードオフセット量X4が記録されていないと判定した場合(B1401のNO)、MPU60は、最適リード半径位置を計算し(B1402)、B1404の処理に進む。所定の記録領域、例えば、ディスク10のシステムエリア10c、又は不揮発性メモリ80等の不揮発性の記録領域に格納したテーブルに対象セクタ(C,H,S)に対応する補正リードオフセット量X4が記録されていると判定した場合(B1401のYES)、MPU60は、補正リード半径位置X5を計算する(B1403)。MPU60は、補正リード半径位置X5と実位置Yrとの差分である対象リードオフセット量erに基づいて、ヘッド15を制御して対象セクタ(のデータ)をリードし(B1404)、処理を終了する。
MPU60は、所定の記録領域、例えば、ディスク10のシステムエリア10c、又は不揮発性メモリ80等の不揮発性の記録領域に格納したテーブルに対象セクタ(C,H,S)に対応する補正リードオフセット量X4が記録されているか記録されていないかを判定する(B1401)。所定の記録領域、例えば、ディスク10のシステムエリア10c、又は不揮発性メモリ80等の不揮発性の記録領域に格納したテーブルに対象セクタ(C,H,S)に対応する補正リードオフセット量X4が記録されていないと判定した場合(B1401のNO)、MPU60は、最適リード半径位置を計算し(B1402)、B1404の処理に進む。所定の記録領域、例えば、ディスク10のシステムエリア10c、又は不揮発性メモリ80等の不揮発性の記録領域に格納したテーブルに対象セクタ(C,H,S)に対応する補正リードオフセット量X4が記録されていると判定した場合(B1401のYES)、MPU60は、補正リード半径位置X5を計算する(B1403)。MPU60は、補正リード半径位置X5と実位置Yrとの差分である対象リードオフセット量erに基づいて、ヘッド15を制御して対象セクタ(のデータ)をリードし(B1404)、処理を終了する。
本実施形態によれば、磁気ディスク装置1は、対象セクタにデータをライトする場合、対象セクタの半径方向に隣接する半径方向前セクタの調整リードオフセット量X2を計算する。磁気ディスク装置1は、調整リードオフセット量X2がリードオフセット閾値よりも大きいかリードオフセット閾値以下であるかを判定する。調整リードオフセット量X2がリードオフセット閾値よりも大きいと判定した場合、磁気ディスク装置1は、半径方向前セクタの補正リードオフセット量X4を計算し、補正リードオフセット量X4を所定の記録領域、例えば、ディスク10のシステムエリア10c、又は不揮発性メモリ80の不揮発性の記録領域にテーブルとして記録する。磁気ディスク装置1は、対象セクタからデータをリードする場合、所定の記録領域、例えば、ディスク10のシステムエリア10c、又は不揮発性メモリ80の不揮発性の記録領域に格納されたテーブルに対象セクタに対応する補正リードオフセット量X4が記録されているか記録されていないかを判定する。所定の記録領域、例えば、ディスク10のシステムエリア10c、又は不揮発性メモリ80の不揮発性の記録領域に格納したテーブルに対象セクタに対応する補正リードオフセット量X4が記録されていると判定した場合、磁気ディスク装置1は、補正リード半径位置X5と実位置Yrとの差分である対象リードオフセット量の逆符号量erに基づいて、ヘッド15を制御して対象セクタ(のデータ)をリードする。磁気ディスク装置1は、補正リードオフセット量X4を選択的に所定の記録領域、例えば、ディスク10のシステムエリア10c、又は不揮発性メモリ80等の不揮発性の記録領域に記録するため、全てのセクタに対応する複数の補正リードオフセット量X4を記録する場合の記録領域の記録容量よりも選択したセクタに対応する幾つかの補正リードオフセット量X4を記録する場合の記録領域、例えば、不揮発性の記録領域の記録容量を小さくすることができる。また、磁気ディスク装置1は、所定の記録領域に記録した補正リードオフセット量X4に対応するセクタのみで目標リードオフセット量を最適リードオフセット量から補正リードオフセット量X4に補正してリードするために、リード処理におけるオーバーヘッドの発生を抑制できる。そのため、磁気ディスク装置1は、リード性能を向上することができる。
次に、前述の実施形態の変形例に係る磁気ディスク装置について説明する。変形例において、前述の実施形態と同一の部分には同一の参照符号を付してその詳細な説明を省略する。
(変形例1)
変形例1に係る磁気ディスク装置1は、リード処理方法が前述した第1実施形態の磁気ディスク装置1と異なる。
MPU60は、補正セクタをリードする際に、この補正セクタを含む円周方向の所定の区間(以下、補正区間と称する場合もある)又は期間(duration)(以下、補正期間と称する場合もある)を設定する。なお、MPU60は、ライト処理時に補正セクタに対応する補正ライトオフセット量を計算した際に、補正区間又は補正期間を設定してもよい。MPU60は、補正セクタをリードする際に、補正区間又は補正期間においてこの補正セクタの円周方向に連続して配置されている複数の非補正セクタ(以下、予備補正セクタと称する場合もある)にそれぞれ対応する複数の補正リードオフセット量を計算(設定又は生成)する。なお、MPU60は、ライト処理時に補正セクタに対応する補正ライトオフセット量を計算した際に、補正区間又は補正期間においてこの補正セクタの円周方向に連続して配置されている予備補正セクタにそれぞれ対応する複数の補正リードオフセット量を計算(設定又は生成)してもよい。補正セクタ及び予備補正セクタは、補正区間又は補正期間内に位置している。補正区間は、補正期間に対応する区間であり、補正期間は、補正区間に対応する期間である。例えば、ヘッド15の位置決め制御系の追従帯域が3kHz程度と仮定した場合、補正期間は、150μsec程度に設定される。なお、補正期間は、150μsec以外であってもよい。MPU60は、補正セクタをリードする際に、この補正セクタを滑らかにリードできるように、複数の予備補正セクタにそれぞれ対応する複数の補正リードオフセット量をそれぞれ生成する。言い換えると、MPU60は、補正セクタをリードする際に、この補正セクタに対応する補正リードオフセット量と複数の予備補正セクタにそれぞれ対応する複数の補正リードオフセット量とが連続となるように、複数の予備補正セクタにそれぞれ対応する複数の補正リードオフセット量を生成する。なお、MPU60は、補正セクタに対応する補正リードオフセット量を生成してもよい。例えば、MPU60は、補正セクタをリードする際に、補正セクタから進行方向に連続して並ぶ複数の予備補正セクタにそれぞれ対応する複数の補正リードオフセット量をこの補正セクタに対応する補正リードオフセット量から離れるように徐々に小さくなるように生成し、且つ補正セクタから進行方向と反対方向に並ぶ複数の予備補正セクタにそれぞれ対応する複数の補正リードオフセット量をこの補正セクタに対応する補正リードオフセット量に近づくように徐々に大きくなるように生成する。
(変形例1)
変形例1に係る磁気ディスク装置1は、リード処理方法が前述した第1実施形態の磁気ディスク装置1と異なる。
MPU60は、補正セクタをリードする際に、この補正セクタを含む円周方向の所定の区間(以下、補正区間と称する場合もある)又は期間(duration)(以下、補正期間と称する場合もある)を設定する。なお、MPU60は、ライト処理時に補正セクタに対応する補正ライトオフセット量を計算した際に、補正区間又は補正期間を設定してもよい。MPU60は、補正セクタをリードする際に、補正区間又は補正期間においてこの補正セクタの円周方向に連続して配置されている複数の非補正セクタ(以下、予備補正セクタと称する場合もある)にそれぞれ対応する複数の補正リードオフセット量を計算(設定又は生成)する。なお、MPU60は、ライト処理時に補正セクタに対応する補正ライトオフセット量を計算した際に、補正区間又は補正期間においてこの補正セクタの円周方向に連続して配置されている予備補正セクタにそれぞれ対応する複数の補正リードオフセット量を計算(設定又は生成)してもよい。補正セクタ及び予備補正セクタは、補正区間又は補正期間内に位置している。補正区間は、補正期間に対応する区間であり、補正期間は、補正区間に対応する期間である。例えば、ヘッド15の位置決め制御系の追従帯域が3kHz程度と仮定した場合、補正期間は、150μsec程度に設定される。なお、補正期間は、150μsec以外であってもよい。MPU60は、補正セクタをリードする際に、この補正セクタを滑らかにリードできるように、複数の予備補正セクタにそれぞれ対応する複数の補正リードオフセット量をそれぞれ生成する。言い換えると、MPU60は、補正セクタをリードする際に、この補正セクタに対応する補正リードオフセット量と複数の予備補正セクタにそれぞれ対応する複数の補正リードオフセット量とが連続となるように、複数の予備補正セクタにそれぞれ対応する複数の補正リードオフセット量を生成する。なお、MPU60は、補正セクタに対応する補正リードオフセット量を生成してもよい。例えば、MPU60は、補正セクタをリードする際に、補正セクタから進行方向に連続して並ぶ複数の予備補正セクタにそれぞれ対応する複数の補正リードオフセット量をこの補正セクタに対応する補正リードオフセット量から離れるように徐々に小さくなるように生成し、且つ補正セクタから進行方向と反対方向に並ぶ複数の予備補正セクタにそれぞれ対応する複数の補正リードオフセット量をこの補正セクタに対応する補正リードオフセット量に近づくように徐々に大きくなるように生成する。
なお、MPU60は、補正リードオフセット量が大きい場合、補正期間(又は補正区間)を大きくし、補正リードオフセット量が小さい場合、補正期間(又は補正区間)を小さくしてもよい。言い換えると、MPU60は、補正リードオフセット量が大きい場合、予備補正セクタの数を増やし、補正リードオフセット量が小さい場合、予備補正セクタの数を減らしてもよい。また、MPU60は、補正リードオフセット量が所定の値よりも小さい場合、補正期間(又は補正区間)を設定しなくともよい。言い換えると、MPU60は、補正リードオフセット量が所定の値よりも小さい場合、予備補正セクタに対応する補正リードオフセット量を計算せずに、補正セクタに対応する補正リードオフセット量のみを設定する。
MPU60は、複数の予備補正セクタにそれぞれ対応する複数の補正リードオフセット量を生成した場合、補正セクタに対応する補正リードオフセット量と複数の予備補正セクタに対応する複数の補正リードオフセット量とに基づいて、複数の予備補正セクタと補正セクタとを滑らかにリードする。
図15は、補正リードオフセット量X6の計算方法の一例を示す模式図である。バンド領域TG14において、トラックTR141及びTR142は、記載の順番に順方向に重ね書きされている。図15には、トラックTR141に対応する最適リード経路TRT141と、トラックTR142に対応する最適リード経路TRT142とを示している。図15には、補正セクタ(C,S)に対応する補正リードオフセット量X6(C,S)=X4(C,S)と、予備補正セクタ(C,S−3)に対応する補正リードオフセット量X6(C,S−3)と、予備補正セクタ(C,S−2)に対応する補正リードオフセット量X6(C,S−2)と、予備補正セクタ(C,S−1)に対応する補正リードオフセット量X6(C,S−1)と、予備補正セクタ(C,S+1)に対応する補正リードオフセット量X6(C,S+1)と、予備補正セクタ(C,S+2)に対応する補正リードオフセット量X6(C,S+2)と、予備補正セクタ(C,S+3)に対応する補正リードオフセット量X6(C,S+3)と、を示している。予備補正セクタ(C,S+1)は、補正セクタ(C,S)の進行方向に隣接している。予備補正セクタ(C,S+2)は、予備補正セクタ(C,S+1)の進行方向に隣接している。予備補正セクタ(C,S+3)は、予備補正セクタ(C,S+2)の進行方向に隣接している。予備補正セクタ(C,S−1)は、補正セクタ(C,S)の進行方向の反対方向に隣接している。予備補正セクタ(C,S−2)は、予備補正セクタ(C,S−1)の進行方向の反対方向に隣接している。予備補正セクタ(C,S−3)は、予備補正セクタ(C,S−2)の進行方向の反対方向に隣接している。補正セクタ(C,S)、予備補正セクタ(C,S−1)、予備補正セクタ(C,S−2)、予備補正セクタ(C,S−3)、予備補正セクタ(C,S+1)、予備補正セクタ(C,S+2)、及び予備補正セクタ(C,S+3)は、補正期間内に位置している。
補正リードオフセット量X6(C,S−1)は、補正リードオフセット量X6(C,S)=X4(C,S)よりも小さい。補正リードオフセット量X6(C,S−2)は、補正リードオフセット量X6(C,S−1)より小さい。補正リードオフセット量X6(C,S−3)は、0よりも大きく、補正リードオフセット量X6(C,S−2)より小さい。なお、補正リードオフセット量X6(C,S−3)は、0であってもよい。補正リードオフセット量X6(C,S+1)は、補正リードオフセット量X6(C,S)=X4(C,S)よりも小さい。補正リードオフセット量X6(C,S+2)は、補正リードオフセット量X6(C,S+1)よりも小さい。補正リードオフセット量X6(C,S+3)は、0よりも大きく、補正リードオフセット量X6(C,S+2)よりも小さい。なお、補正リードオフセット量X6(C,S+3)は、0であってもよい。
MPU60は、補正セクタ(C,S)をリードする際に、補正セクタ(C,S)を含むように補正期間(又は補正区間)を設定する。MPU60は、補正セクタ(C,S)をリードする際に、補正期間(又は補正区間)に含まれる予備補正セクタ(C,S−3)乃至(C,S−1)にそれぞれ対応する補正リードオフセット量X6(C,S−3)乃至X6(C,S−1)と、補正期間(又は補正区間)に含まれる予備補正セクタ(C,S+1)乃至(C,S+3)にそれぞれ対応する補正リードオフセット量X6(C,S+1)乃至X6(C,S+3)とをそれぞれ計算(設定又は生成)する。MPU60は、補正リードオフセット量X6(C,S−3)乃至X6(C,S+3)に基づいて、予備補正セクタ(C,S−3)乃至(C,S−1)、補正セクタ(C,S)、及び予備補正セクタ(C,S+1)乃至(C,S+3)をリードする。
図16は、変形例1に係るリード制御系RSYの一例を示すブロック図である。
リード制御系RSYは、生成器A21をさらに有している。生成器A21は、例えば、システムコントローラ130、ディスク10、揮発性メモリ70、不揮発性メモリ80、及びバッファメモリ90に含まれている。また、対象セクタ(S)が必ずしも補正セクタでなくとも補正が行われるので、ここではメモリA12に記録されている補正セクタを(S0)と表記する。図16において、補正リードオフセット量X6(C,S0−N),…,X6(C,S0),…,X6(C,S0+N)は、リード制御系RSY内で信号、又は情報として処理される。
リード制御系RSYは、生成器A21をさらに有している。生成器A21は、例えば、システムコントローラ130、ディスク10、揮発性メモリ70、不揮発性メモリ80、及びバッファメモリ90に含まれている。また、対象セクタ(S)が必ずしも補正セクタでなくとも補正が行われるので、ここではメモリA12に記録されている補正セクタを(S0)と表記する。図16において、補正リードオフセット量X6(C,S0−N),…,X6(C,S0),…,X6(C,S0+N)は、リード制御系RSY内で信号、又は情報として処理される。
生成器A21は、補正セクタ(S0)とこの補正セクタ(S0)に対応した補正リードオフセット量X4(C,S0)とに基づいて、複数の補正リードオフセット量X6(C,S0−N),…、X6(C,S0),…,X6(C,S0+N)を生成し、対象セクタ(S)がセクタ(S0−N),…,(S0),…,(S0+N)と一致したとき、それぞれ対応する補正リードオフセット量X6(C,S0−N),…,X6(C,S0),…,X6(C,S0+N)をX6(C,S)として出力する。ここで、Nは、正の整数である。セクタ(S0−N)乃至(S0+N)は、補正期間又は補正区間内の配置されたセクタに相当する。補正リードオフセット量X6(C,S0)は、補正セクタに対応する。補正リードオフセット量X6(C,S0−N)乃至(C,S0−1)と補正リードオフセット量X6(C,S0+1)乃至(C,S0+N)とは、予備補正セクタに対応する。生成器A21は、生成した補正リードオフセット量X6(C,S)を出力する。ここで補正リードオフセット量X6(C,S)は、対象セクタ(S)が(S0−N),…,(S0),…,(S0+N)に一致したとき、それぞれ補正リードオフセット量X6(S0−N),…,X6(S0),…,X6(S0+N)を出力する。
データをリードするディスク10の論理位置、例えば、LBAが上位装置、例えば、ホスト100により指定された場合、リード制御系RSYは、LBAを物理位置(C,H,S)に予め変換し、対象セクタ(C,H,S)を変換器A0及びメモリA12に出力する。また、リード制御系RSYは、対象セクタ(S)を生成器A21に出力する。変換器A0は、位置(C,H,S)が入力される。変換器A0は、位置(C,H,S)を目標位置(最適位置)Xrに変換し、演算器CL5に出力する。メモリA12は、位置(C,H,S)のうち、シリンダ(トラック)とヘッドの情報である(C,H)が入力される。メモリA12は、対象セクタ(C,H,S)のシリンダ(トラック)とヘッドの情報である(C,H)に対応する補正リードオフセット量X4(C,S0)及び補正セクタ番号(S0)を生成器A21に出力する。生成器A21は、対象セクタ(S)と補正セクタ(S0)及びこの補正セクタ(S0)に対応する補正リードオフセット量X4(C,S0)とが入力される。生成器A21は、補正セクタ(S0)とこの補正セクタ(S0)に対応する補正リードオフセット量X4とに基づいて、この補正セクタ(S0)とこの補正セクタ(S0)の円周方向に並ぶ複数の予備補正セクタとにそれぞれ対応する複数の補正リードオフセット量X6(C,S0−N)乃至(C,S0+N)を生成し、対象セクタ(S)が(S0−N),…,(S0),…,(S0+N)に一致したとき、それぞれに対応する補正リードオフセット量X6(S0−N),…,X6(S0),…,X6(S0+N)をX6(C,S)として演算器CL5に出力する。
演算器CL5は、目標位置(最適位置)Xr及び補正リードオフセット量X6(C,S)が入力される。演算器CL5は、目標位置(最適位置)Xrと補正リードオフセット量X6(C,S)の和から補正リード半径位置X5を計算し、補正リード半径位置X5を演算器CL1に出力する。演算器CL1は、補正リード半径位置X5及び実位置Yrが入力される。演算器CL1は、補正リード半径位置X5と実位置Yrとのそれぞれ差分から対象リードオフセット量の逆符号量erを計算し、対象リードオフセット量の逆符号量erを制御器A1に出力する。制御器A1は、対象リードオフセット量erが入力される。制御器A1は、駆動量UをアクチュエータA2に出力する。アクチュエータA2は、駆動量Uが入力される。アクチュエータA2は、駆動量Uに応じて駆動し、駆動量Uに対応する実位置Yrにヘッド15、例えば、リードヘッド15Rを移動する。アクチュエータA2は、実位置Yrを演算器CL1に出力する。
図17は、変形例1に係るリード処理方法の一例を示すフローチャートである。
MPU60は、所定の記録領域、例えば、ディスク10のシステムエリア10c、又は不揮発性メモリ80に格納されたテーブルに対象セクタ(C,H,S)を含むシリンダ(C,H)に対応する補正リードオフセット量X4が記録されているか記録されていないかを判定する(B1401)。所定の記録領域に格納されたテーブルに対象セクタ(C,H,S)を含むシリンダ(C,H)に対応する補正リードオフセット量X4が記録されていると判定した場合(B1401のYES)、MPU60は、補正期間(又は補正区間)内に配置され補正セクタ(C,H,S0)を含む複数のセクタにそれぞれ対応する補正リードオフセット量を計算する(B1701)。言い換えると、MPU60は、補正セクタとこの補正セクタの円周方向に連続して配置された複数の予備補正セクタとにそれぞれ対応する複数の補正リードオフセット量を計算する。MPU60は、補正セクタに対応する補正リードオフセット量と複数の予備補正セクタにそれぞれ対応する複数の補正リードオフセット量、および対象セクタ(C,H,S)と複数の補正セクタとの一致性とに基づいて、補正リード半径位置X5を計算する(B1403)。MPU60は、補正リード半径位置X5と実位置Yrとのそれぞれの差分である対象リードオフセット量の逆符号量erに基づいて、ヘッド15を制御して対象セクタ(のデータ)をリードし(B1404)、処理を終了する。
MPU60は、所定の記録領域、例えば、ディスク10のシステムエリア10c、又は不揮発性メモリ80に格納されたテーブルに対象セクタ(C,H,S)を含むシリンダ(C,H)に対応する補正リードオフセット量X4が記録されているか記録されていないかを判定する(B1401)。所定の記録領域に格納されたテーブルに対象セクタ(C,H,S)を含むシリンダ(C,H)に対応する補正リードオフセット量X4が記録されていると判定した場合(B1401のYES)、MPU60は、補正期間(又は補正区間)内に配置され補正セクタ(C,H,S0)を含む複数のセクタにそれぞれ対応する補正リードオフセット量を計算する(B1701)。言い換えると、MPU60は、補正セクタとこの補正セクタの円周方向に連続して配置された複数の予備補正セクタとにそれぞれ対応する複数の補正リードオフセット量を計算する。MPU60は、補正セクタに対応する補正リードオフセット量と複数の予備補正セクタにそれぞれ対応する複数の補正リードオフセット量、および対象セクタ(C,H,S)と複数の補正セクタとの一致性とに基づいて、補正リード半径位置X5を計算する(B1403)。MPU60は、補正リード半径位置X5と実位置Yrとのそれぞれの差分である対象リードオフセット量の逆符号量erに基づいて、ヘッド15を制御して対象セクタ(のデータ)をリードし(B1404)、処理を終了する。
変形例1によれば、磁気ディスク装置1は、補正セクタをリードする際に、補正セクタと補正セクタの円周方向に連続して配置された複数の予備補正セクタとにそれぞれ対応する複数の補正リードオフセット量をそれぞれ生成する。磁気ディスク装置1は、これら補正リードオフセット量が連続となるように生成する。磁気ディスク装置1は、これら補正リードオフセット量に基づいて、補正セクタと複数の予備補正セクタとをリードする。そのため、磁気ディスク装置1は、リード性能を向上することができる。なお、磁気ディスク装置1は、補正セクタに対応する補正リードオフセット量を計算する際に、補正セクタと補正セクタの円周方向に連続して配置された複数の予備補正セクタとにそれぞれ対応する複数の補正リードオフセット量をそれぞれ生成してもよい。
(変形例2)
変形例2に係る磁気ディスク装置1は、リード処理方法が前述した第1実施形態及び変形例1の磁気ディスク装置1と異なる。
MPU60は、対象セクタをリードする際にこの対象セクタの進行方向に補正セクタが配置されている場合、補正区間又は補正期間において補正セクタと複数の予備補正セクタとにそれぞれ対応する複数の補正リードオフセット量を計算(設定又は生成)する。なお、MPU60は、対象セクタをライトする際にこの対象セクタの進行方向に補正セクタが配置されている場合、補正区間又は補正期間において補正セクタと複数の予備補正セクタとにそれぞれ対応する複数の補正リードオフセット量を計算(設定又は生成)する。MPU60は、対象セクタをリードする際にこの対象セクタの進行方向が配置されている場合、この補正セクタを滑らかにリードできるように、補正セクタと複数の予備補正セクタとにそれぞれ対応する複数の補正リードオフセット量をそれぞれ生成する。言い換えると、MPU60は、対象セクタをリードする際にこの対象セクタの進行方向に補正セクタが配置されている場合、補正セクタと複数の予備補正セクタとにそれぞれ対応する複数の補正リードオフセット量が連続となるように、補正セクタと複数の予備補正セクタとにそれぞれ対応する複数の補正リードオフセット量を生成する。例えば、MPU60は、対象セクタから進行方向に補正セクタが位置している場合、対象セクタから進行方向に連続して並ぶ補正セクタと複数の予備補正セクタとにそれぞれ対応する複数の補正リードオフセット量を補正セクタに対応する補正リードオフセット量が最も大きくなるように生成する。一例では、MPU60は、対象セクタから進行方向に連続して並ぶ補正セクタと複数の予備補正セクタとにそれぞれ対応する複数の補正リードオフセット量を補正セクタに対応する補正リードオフセット量が頂点となるように三角形状又は正弦波状に生成する。なお、MPU60は、対象セクタから進行方向に連続して並ぶ補正セクタと複数の予備補正セクタとにそれぞれ対応する複数の補正リードオフセット量を補正セクタに対応する補正リードオフセット量が最も大きければ三角形状及び正弦波状に以外の形状に生成されていてもよい。
変形例2に係る磁気ディスク装置1は、リード処理方法が前述した第1実施形態及び変形例1の磁気ディスク装置1と異なる。
MPU60は、対象セクタをリードする際にこの対象セクタの進行方向に補正セクタが配置されている場合、補正区間又は補正期間において補正セクタと複数の予備補正セクタとにそれぞれ対応する複数の補正リードオフセット量を計算(設定又は生成)する。なお、MPU60は、対象セクタをライトする際にこの対象セクタの進行方向に補正セクタが配置されている場合、補正区間又は補正期間において補正セクタと複数の予備補正セクタとにそれぞれ対応する複数の補正リードオフセット量を計算(設定又は生成)する。MPU60は、対象セクタをリードする際にこの対象セクタの進行方向が配置されている場合、この補正セクタを滑らかにリードできるように、補正セクタと複数の予備補正セクタとにそれぞれ対応する複数の補正リードオフセット量をそれぞれ生成する。言い換えると、MPU60は、対象セクタをリードする際にこの対象セクタの進行方向に補正セクタが配置されている場合、補正セクタと複数の予備補正セクタとにそれぞれ対応する複数の補正リードオフセット量が連続となるように、補正セクタと複数の予備補正セクタとにそれぞれ対応する複数の補正リードオフセット量を生成する。例えば、MPU60は、対象セクタから進行方向に補正セクタが位置している場合、対象セクタから進行方向に連続して並ぶ補正セクタと複数の予備補正セクタとにそれぞれ対応する複数の補正リードオフセット量を補正セクタに対応する補正リードオフセット量が最も大きくなるように生成する。一例では、MPU60は、対象セクタから進行方向に連続して並ぶ補正セクタと複数の予備補正セクタとにそれぞれ対応する複数の補正リードオフセット量を補正セクタに対応する補正リードオフセット量が頂点となるように三角形状又は正弦波状に生成する。なお、MPU60は、対象セクタから進行方向に連続して並ぶ補正セクタと複数の予備補正セクタとにそれぞれ対応する複数の補正リードオフセット量を補正セクタに対応する補正リードオフセット量が最も大きければ三角形状及び正弦波状に以外の形状に生成されていてもよい。
図18は、補正リードオフセット量X6の計算方法の一例を示す模式図である。バンド領域TG18において、トラックTR181及びTR182は、記載の順番に順方向に重ね書きされている。図18には、トラックTR181に対応する最適リード経路TRT181と、トラックTR182に対応する最適リード経路TRT182とを示している。図18には、予備補正セクタ(C,S)に対応する補正リードオフセット量X6(C,S)と、予備補正セクタ(C,S+1)に対応する補正リードオフセット量X6(C,S+1)と、予備補正セクタ(C,S+d−1)に対応する補正リードオフセット量X6(C,S+d−1)と、補正セクタ(C,S+d)に対応する補正リードオフセット量X6(C,S+d)と、予備補正セクタ(C,S+d+1)に対応する補正リードオフセット量X6(C,S+d+1)と、予備補正セクタ(C,S+2d)に対応する補正リードオフセット量X6(C,S+2d)と、を示している。予備補正セクタ(C,S+1)は、予備補正セクタ(C,S)の進行方向に隣接している。予備補正セクタ(C,S+d−1)は、予備補正セクタ(C,S+1)の進行方向に位置している。補正セクタ(C,S+d)は、予備補正セクタ(C,S+d−1)の進行方向に隣接している。予備補正セクタ(C,S+d+1)は、補正セクタ(C,S)の進行方向に隣接している。予備補正セクタ(C,S+2d)は、予備補正セクタ(C,S+d+1)の進行方向に位置している。予備補正セクタ(C,S)乃至(C,S+d−1)と、補正セクタ(C,S+d)、予備補正セクタ(C,S+d+1)乃至(C,S+2d)は、補正期間内に位置している。
補正リードオフセット量X6(C,S+1)は、補正リードオフセット量X6(C,S)よりも大きい。補正リードオフセット量X6(C,S)は、0であってもよい。補正リードオフセット量X6(C,S+d−1)は、補正リードオフセット量X6(C,S+1)よりも大きい。補正リードオフセット量X6(C,S+d)=X4(C,S+d)は、補正リードオフセット量X6(C,S+d+1)よりも大きい。補正リードオフセット量X6(C,S+d+1)は、補正リードオフセット量X6(C,S+d)よりも小さい。補正リードオフセット量X6(C,S+2d)は、補正リードオフセット量X6(C,S+d+1)よりも小さい。補正リードオフセット量X6(C,S+2d)は、0であってもよい。
MPU60は、対象セクタ(C,S)をリードする際に対象セクタ(C,S)の進行方向に補正セクタが配置されている場合、補正セクタ(C,S)を含むように補正期間(又は補正区間)を設定する。MPU60は、対象セクタ(C,S)をリードする際に、補正期間(又は補正区間)に含まれる予備補正セクタ(対象セクタ)(C,S)乃至(C,S+d−1)にそれぞれ対応する補正リードオフセット量X6(C,S)乃至X6(C,S+d−1)と、補正期間(又は補正区間)に含まれる予備補正セクタ(C,S+d+1)乃至(C,S+2d)にそれぞれ対応する補正リードオフセット量X6(C,S+d+1)乃至X6(C,S+2d)とをそれぞれ計算(設定又は生成)する。MPU60は、補正リードオフセット量X6(C,S)乃至X6(C,S+2d)に基づいて、予備補正セクタ(C,S)乃至(C,S+d−1)、補正セクタ(C,S+d)、及び予備補正セクタ(C,S+d+1)乃至(C,S+2d)をリードする。
変形例2によれば、磁気ディスク装置1は、対象セクタをリードする際に対象セクタの進行方向に補正セクタが配置されている場合、補正セクタと複数の予備補正セクタとにそれぞれ対応する複数のリードオフセット量をそれぞれ生成する。磁気ディスク装置1は、これら補正リードオフセット量が連続となるように生成する。磁気ディスク装置1は、これら補正リードオフセット量に基づいて、補正セクタと複数の予備補正セクタとをリードする。そのため、磁気ディスク装置1は、リード性能を向上することができる。なお、磁気ディスク装置1は、対象セクタをライトする際に対象セクタの進行方向に補正セクタが配置されている場合、補正セクタと複数の予備補正セクタとにそれぞれ対応する複数のリードオフセット量をそれぞれ生成してもよい。
(変形例3)
変形例2に係る磁気ディスク装置1は、リード処理方法が前述した第1実施形態、変形例1、及び変形例2と異なる。
MPU60は、2つの補正セクタが所定の範囲(以下、近接範囲と称する場合もある)内に配置されているか配置されていないかを判定する。近接範囲は、例えば、ヘッド15が所定の半径位置に位置するセクタからこのセクタと最適ライト経路を挟んで反対側の所定の半径位置に位置するセクタへ移動(又は方向転換)ができない円周方向の範囲である。MPU60は、2つの補正セクタが近接範囲内に配置されていると判定した場合、所定の補正セクタに対応する補正リードオフセット量ともう一方の補正セクタに対応する補正リードオフセット量とが半径方向において逆向きであるか同じ向きであるかを判定する。所定の補正セクタに対応する補正リードオフセット量ともう一方の補正セクタに対応する補正リードオフセット量とが半径方向において互いに逆向きであると判定した場合、MPU60は、所定の補正セクタに対応する補正リードオフセット量の絶対値ともう一方の補正セクタに対応する補正リードオフセット量の絶対値とを比較する。MPU60は、所定の補正セクタに対応する補正リードオフセット量の絶対値ともう一方の補正セクタに対応する補正リードオフセット量の絶対値との内の大きい方の補正リードオフセット量のみを設定する。言い換えると、MPU60は、所定の補正セクタに対応する補正リードオフセット量ともう一方の補正セクタに対応する補正リードオフセット量とが半径方向において互いに逆向きである場合、所定の補正セクタに対応する補正リードオフセット量の絶対値ともう一方の補正セクタに対応する補正リードオフセット量の絶対値との内の小さい方の補正リードオフセット量を無視する。例えば、MPU60は、所定の補正セクタに対応する補正リードオフセット量が外方向のオフセット量であり、且つもう一方の補正セクタに対応する補正リードオフセット量が内方向のオフセット量である場合、所定の補正セクタに対応する補正リードオフセット量の絶対値ともう一方の補正セクタに対応する補正リードオフセット量の絶対値との内の大きい方の補正リードオフセット量のみを設定する。
変形例2に係る磁気ディスク装置1は、リード処理方法が前述した第1実施形態、変形例1、及び変形例2と異なる。
MPU60は、2つの補正セクタが所定の範囲(以下、近接範囲と称する場合もある)内に配置されているか配置されていないかを判定する。近接範囲は、例えば、ヘッド15が所定の半径位置に位置するセクタからこのセクタと最適ライト経路を挟んで反対側の所定の半径位置に位置するセクタへ移動(又は方向転換)ができない円周方向の範囲である。MPU60は、2つの補正セクタが近接範囲内に配置されていると判定した場合、所定の補正セクタに対応する補正リードオフセット量ともう一方の補正セクタに対応する補正リードオフセット量とが半径方向において逆向きであるか同じ向きであるかを判定する。所定の補正セクタに対応する補正リードオフセット量ともう一方の補正セクタに対応する補正リードオフセット量とが半径方向において互いに逆向きであると判定した場合、MPU60は、所定の補正セクタに対応する補正リードオフセット量の絶対値ともう一方の補正セクタに対応する補正リードオフセット量の絶対値とを比較する。MPU60は、所定の補正セクタに対応する補正リードオフセット量の絶対値ともう一方の補正セクタに対応する補正リードオフセット量の絶対値との内の大きい方の補正リードオフセット量のみを設定する。言い換えると、MPU60は、所定の補正セクタに対応する補正リードオフセット量ともう一方の補正セクタに対応する補正リードオフセット量とが半径方向において互いに逆向きである場合、所定の補正セクタに対応する補正リードオフセット量の絶対値ともう一方の補正セクタに対応する補正リードオフセット量の絶対値との内の小さい方の補正リードオフセット量を無視する。例えば、MPU60は、所定の補正セクタに対応する補正リードオフセット量が外方向のオフセット量であり、且つもう一方の補正セクタに対応する補正リードオフセット量が内方向のオフセット量である場合、所定の補正セクタに対応する補正リードオフセット量の絶対値ともう一方の補正セクタに対応する補正リードオフセット量の絶対値との内の大きい方の補正リードオフセット量のみを設定する。
MPU60は、2つの補正セクタが近接範囲内に配置されている場合、所定の補正セクタに対応する補正リードオフセット量の絶対値ともう一方の補正セクタに対応する補正リードオフセット量の絶対値との内の大きい方の補正リードオフセット量に基づいて、所定の補正セクタからもう一方の補正セクタまでの各セクタをリードする。
MPU60は、2つの補正セクタが近接範囲内に配置されているか配置されていないかを判定する。MPU60は、2つの補正セクタが近接範囲内に配置されていると判定した場合、所定の補正セクタに対応する補正リードオフセット量ともう一方の補正セクタに対応する補正リードオフセット量とが半径方向において逆向きであるか同じ向きであるかを判定する。所定の補正セクタに対応する補正リードオフセット量ともう一方の補正セクタに対応する補正リードオフセット量とが半径方向において互いに逆向きであると判定した場合、MPU60は、所定の補正セクタに対応する補正リードオフセット量ともう一方の補正セクタに対応する補正リードオフセット量とに基づいて、所定の補正セクタに対応する補正リードオフセット量ともう一方の補正セクタに対応する補正リードオフセット量との移動平均になるように所定の補正セクタに対応するリードオフセット量(以下、平均補正リードオフセット量と称する場合もある)ともう一方の補正セクタに対応する平均補正リードオフセット量とをそれぞれ計算(設定又は生成)する。例えば、MPU60は、所定の補正セクタに対応する補正リードオフセット量が外方向のオフセット量であり、且つもう一方の補正セクタに対応する補正リードオフセット量が内方向のオフセット量である場合、所定の補正セクタに対応する補正リードオフセット量ともう一方の補正セクタに対応する補正リードオフセット量との移動平均になるように所定の補正セクタに対応する平均補正リードオフセット量ともう一方の補正セクタに対応する平均補正リードオフセット量とを計算(設定又は生成)する。
MPU60は、2つの補正セクタが近接範囲内に配置されている場合、所定の補正セクタに対応する平均補正リードオフセット量ともう一方の補正セクタに対応する補正リードオフセット量とに基づいて、所定の補正セクタからもう一方の補正セクタまでの各セクタをリードする。
図19は、補正リードオフセット量X4の設定方法の一例を示す模式図である。バンド領域TG19において、トラックTR191及びTR192は、記載の順番に順方向に重ね書きされている。図19には、トラックTR191に対応する最適リード経路TRT191と、トラックTR192に対応する最適リード経路TRT192とを示している。図19には、補正セクタ(C,S−2)に対応する補正リードオフセット量X4(C,S―2)と、補正セクタ(C,Sに対応する補正リードオフセット量X4(C,S)と、を示している。補正セクタ(C,S)は、補正セクタ(C,S−2)の進行方向に位置している。補正セクタ(C,S−2)と補正セクタ(C,S)とは、近接範囲内に配置されている。補正リードオフセット量X4(C,S)は、補正リードオフセット量X4(C,S−2)よりも大きい。
MPU60は、補正セクタ(C,S−2)と補正セクタ(C,S)とが近接範囲内に配置されていると判定した場合、補正リードオフセット量X4(C,S−2)の絶対値と補正リードオフセット量X4(C,S)の絶対値とを比較する。MPU60は、補正リードオフセット量X4(C,S)の絶対値が補正リードオフセット量X4(C,S−2)の絶対値よりも大きいと判定した場合、補正リードオフセット量X4(C,S)のみを設定する。MPU60は、補正リードオフセット量X4(C,S)に基づいて、補正セクタ(C,S)をリードする。つまり、MPU60は、最適リード経路TRT1に従って補正セクタ(C,S−2)をリードし、半径方向に補正リードオフセット量X4(C,S)でずらして補正セクタ(C,S)をリードする。
図20は、平均補正リードオフセット量X4の計算方法の一例を示す模式図である。図20には、補正セクタ(C,S−2)に対応する平均補正リードオフセット量X4´(C,S―2)と、補正セクタ(C,S)に対応する平均補正リードオフセット量X4´(C,S)と、を示している。例えば、平均補正リードオフセット量X4´(C,S―2)は、補正リードオフセット量X4(C,S−2)よりも小さく、平均補正リードオフセット量X4´(C,S)は、補正リードオフセット量X4(C,S)よりも小さい。
MPU60は、補正セクタ(C,S−2)と補正セクタ(C,2)とが近接範囲内に配置されている場合、補正セクタ(C,S−2)に対応する補正リードオフセット量X4(C,S−2)と補正セクタ(C,S)に対応する補正リードオフセット量X4(C,S)とに基づいて、補正リードオフセット量X4(C,S−2)と補正リードオフセット量X4(C,S)との移動平均となるように補正セクタ(C,S−2)に対応する平均補正リードオフセット量X4´(C,S−2)と補正セクタ(C,S)に対応する平均補正リードオフセット量X4´(C,S)とを計算する。MPU60は、平均補正リードオフセット量X4´(C,S−2)と平均補正リードオフセット量X4´(C,S)とに基づいて、補正セクタ(C,S−2)から補正セクタ(C,S)までの各セクタをリードする。つまり、MPU60は、平均補正リードオフセット量X4´(C,S−2)に基づいて補正セクタ(C,S−2)をリードし、平均補正リードオフセット量X4´(C,S)に基づいて補正セクタ(C,S)をリードする。
変形例3によれば、磁気ディスク装置1は、2つの補正セクタが近接範囲内に配置されていると判定した場合、所定の補正セクタに対応する補正リードオフセット量の絶対値ともう一方の補正セクタに対応する補正リードオフセット量の絶対値との内の大きい方の補正リードオフセット量に基づいて、所定の補正セクタからもう一方の補正セクタまでの各セクタをリードする。また、磁気ディスク装置1は、2つの補正セクタが近接範囲内に配置されている場合、所定の補正セクタに対応する平均補正リードオフセット量ともう一方の補正セクタに対応する補正リードオフセット量とに基づいて、所定の補正セクタからもう一方の補正セクタまでの各セクタをリードする。そのため、磁気ディスク装置1は、リード性能を向上することができる。
なお、前述した実施形態及び変形例において、瓦記録でトラックをライトした例を示したが、前述した実施形態及び変形例の構成は、通常記録でトラックをライトした場合にも適用することができる。
いくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…磁気ディスク装置、10…磁気ディスク、10a…ユーザデータ領域、10b…メディアキャッシュ、10c…システムエリア、12…スピンドルモータ(SPM)、13…アーム、14…ボイスコイルモータ(VCM)、15…ヘッド、15W…ライトヘッド、15R…リードヘッド、20…ドライバIC、30…ヘッドアンプIC、40…リード/ライト(R/W)チャネル、50…ハードディスクコントローラ(HDC)、60…マイクロプロセッサ(MPU)、70…揮発性メモリ、80…不揮発性メモリ、90…バッファメモリ、100…ホストシステム(ホスト)、130…システムコントローラ。
Claims (12)
- 目標位置から第1閾値よりも大きい第1オフセット量で半径方向にずれた第1半径位置に配置された第1セクタを有するディスクと、
前記ディスクに対してデータをライトし、前記ディスクからデータをリードするヘッドと、
前記目標位置から前記第1オフセット量と異なる第2オフセット量でずれた第2半径位置に前記ヘッドを配置して前記第1セクタをリードするコントローラと、を備える磁気ディスク装置。 - 前記ディスクは、前記目標位置から第1閾値以下の第3オフセット量で半径方向にずれた第3半径位置に配置された第2セクタを有し、
前記コントローラは、前記目標位置に前記ヘッドを配置して前記第2セクタをリードする、請求項1に記載の磁気ディスク装置。 - 前記第2オフセット量は、前記第1オフセット量よりも小さい、請求項2に記載の磁気ディスク装置。
- 前記第1セクタ及び前記第2セクタは、前記第2半径位置に配置した前記ヘッドが前記第2半径位置から前記半径方向に位置決め誤差範囲内で揺動したとしても、リード可能な第1エラーレート以下のエラーレートでリード可能に配置されている、請求項3に記載の磁気ディスク装置。
- 前記第1閾値は、前記目標位置から前記第1エラーレートに対応する第3半径位置までの第1範囲と、前記目標位置から前記位置決め誤差の内の一方向への最大値に相当する第4半径位置までの第2範囲との差分値に相当する、請求項4に記載の磁気ディスク装置。
- 前記第2オフセット量は、前記第1オフセット量から前記第1閾値を引いた値に相当する、請求項4に記載の磁気ディスク装置。
- 前記コントローラは、前記第1セクタの前記ディスクの円周方向に隣接する第3セクタを前記第2オフセット量よりも小さい第4オフセット量でずれた第4半径位置に前記ヘッドを配置してリードする、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の磁気ディスク装置。
- 前記コントローラは、前記第1セクタの前記ディスクの円周方向に配置された第3セクタが前記第1閾値よりも大きく且つ前記第1オフセット量よりも小さい第4オフセット量で前記半径方向において前記第1セクタと反対方向にずれている第4半径位置に配置されている場合、前記第1半径位置に前記ヘッドを配置して前記第1セクタをリードし、前記目標位置に前記ヘッドを配置して前記第3セクタをリードする、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の磁気ディスク装置。
- 前記コントローラは、前記第1セクタの前記ディスクの円周方向に配置された第3セクタが前記第1閾値よりも大きい第4オフセット量で前記半径方向において前記第1セクタと反対方向にずれている第4半径位置に配置されている場合、前記第1オフセット量と前記第4オフセット量との移動平均となる経路に従って前記第1セクタ及び前記第3セクタをリードする、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の磁気ディスク装置。
- 前記コントローラは、前記第1オフセット量が前記第1閾値よりも大きいと判定した場合に、前記第2オフセット量を計算し、前記第2オフセット量を記録領域に記録する、請求項1乃至9のいずれか1項に記載の磁気ディスク装置。
- 前記コントローラは、前記第1セクタをリードする際に前記記録領域に前記第2オフセット量が記録されているか記録されていないかを判定し、前記第2オフセット量が前記記録領域に記録されていると判定した場合に前記第2半径位置に前記ヘッドを配置して前記第1セクタをリードする、請求項10に記載の磁気ディスク装置。
- 目標位置から第1閾値よりも大きい第1オフセット量で半径方向にずれた第1半径位置に配置された第1セクタを有するディスクと、前記ディスクに対してデータをライトし、前記ディスクからデータをリードするヘッドと、を備える磁気ディスク装置に適用されるリード処理方法であって、
前記目標位置から前記第1オフセット量と異なる第2オフセット量でずれた第2半径位置に前記ヘッドを配置して前記第1セクタをリードする、リード処理方法。
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