JP2022001848A - センサ - Google Patents
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Abstract
Description
このセンサは、センサ素子を主体金具で保持し、センサ素子の後端側を筒状のケースで覆っている。さらに、ゴム製のグロメットごとケースの後端側を加締めて内外を封止すると共に、リード線をグロメットに挿通させて外部に引き出している。
ところが、グロメットやリード線は一般に耐熱性が低いため、センサが高温環境下で長時間使用されると、グロメットが輻射熱を受けて劣化し、センサのシールが損なわれるおそれがある。
そこで、グロメットとリード線とを遮熱チューブで包囲する技術が広く知られている。又、リード線を保護するために切割りを有する螺旋状の保護チューブを、ケースとリード線の間に配置する技術も開発されている(特許文献1)。
一方、特許文献1の保護チューブは切割りを有するので、保護チューブを回転させることでリード線の周囲に保護チューブを後付けすることができる。ここで、特許文献1の保護チューブは遮熱を目的とするものではないが、仮にこの保護チューブに遮熱性を付与したとしても、チューブがケースの内側に配置されるため、ケース自体を遮熱することができず、ケースが高温となってグロメットやリード線を熱劣化させるおそれがある。
又、遮熱カバーは片面に接着面を有し、反対面に遮熱面を有するシート状の遮熱テープからなり、この遮熱テープを包囲領域に巻き付けて固定すればよいので、センサが車両等に設置された後から遮熱カバーを後付けすることもでき、取付けの自由度が向上する。又、遮熱カバーの交換や変更が容易になる。
このセンサによれば、センサの先端側からケースの後端側(弾性部材側)に伝わった熱が、遮熱カバーへ伝わって放熱し易くなり、弾性部材の熱劣化をさらに抑制できる。
このセンサによれば、遮熱カバーからの放熱効果が向上し、内部の弾性部材や、リード線への熱の伝達をさらに抑制することができる。特に、接着面がケースのうち弾性部材を覆う外面の全周に密着している場合には、ケースの後端側、ひいては弾性部材の熱をより一層放熱させることができる。
このセンサによれば、遮熱カバーからの放熱効果が向上し、内部の弾性部材や、結束部材内のリード線への熱の伝達をさらに抑制することができる。特に、接着面がケースのうち弾性部材を覆う外面の全周に密着している場合には、ケースの後端側、ひいては弾性部材の熱をより一層放熱させることができる。
図1は本発明の実施形態に係る酸素センサ(センサ)100の斜視図、図2は図1のA−A線(つまり、後述する突出部30pの主面)に沿う断面図、図3は図1のB−B線(A−A線と径方向に直交する面)に沿う断面図、図4は酸素センサ100の後端側から見た遮熱カバー30の断面図、図5は酸素センサ100に遮熱カバー30を取り付ける態様を示す斜視図、を示す。
特に、酸素センサ100を車両のエンジンやその排気系(エキゾーストマニホールド等)により近接して設置する場合などに、センサの耐熱性を向上させることが必要となる。
センサ素子15は、軸線O方向に延びる板形状の積層部材であり、検出部を含む素子部と、素子部を加熱するためのヒータ部と、を備える。
なお、主体金具18と外筒17とが、特許請求の範囲の「ケース」に相当する。
又、複数のリード線12の後端側は一つに束ねられて保護チューブ(結束部材)13によって被覆され、保護チューブ13は、コネクタ部20に隣接するように延びている。
保護チューブ13は、ガラス繊維を用いて構成された筒状の編組であり、可撓性を備えている。
なお、本例では、遮熱カバー30は、リード線12を覆う保護チューブ13の少なくとも一部を包囲しており、リード線12を保護チューブ13を介して間接的に包囲している。又、遮熱カバー30は、弾性部材11を内部に収容する外筒17の後端側を包囲しており、弾性部材11を外筒17を介して間接的に包囲している。
又、遮熱カバー30の後端から保護チューブ13(及びその内部のリード線12)が後端側に延びている。
なお、遮熱面32は、外部からの熱線を反射可能な面であり、アルミニウムなどの金属の箔や蒸着体の他、アルミニウムなどの金属の箔や蒸着体の外面に透明なコーティング層を設けた場合も含む。
ここで、「包囲領域Rの少なくとも一部に接着面31が接着」とは、例えば、リード線12を覆う保護チューブ13の一部の部分のみに接着し、外筒17の外面とは接着せずに離間して外筒17を覆うような場合も含める。又、例えば保護チューブ13を用いない場合に、4本のリード線12のうち、一部のリード線12のみに接着するような場合も含める。つまり、包囲領域Rに存在する部材のうち少なくとも一部に接着面31が接着していれば、遮熱カバー30が包囲領域Rに固定されることになる。
又、「包囲領域の全周に亘って配置」とは、包囲領域Rに存在する部材が周方向に露出することなく、遮熱カバー30で周方向に完全に覆われていることをいう。包囲領域Rに存在する部材の一部が露出していると、その部位が遮熱されずに内部の弾性部材11やリード線12に輻射熱が伝わるからである。又、径方向に包囲領域Rと遮熱カバー30の間に隙間がある状態、つまり、遮熱カバー30が包囲領域Rと離間して包囲領域Rを覆う場合も「全周に亘って」に含む。
又、遮熱カバー30は片面に接着面31を有し、反対面に遮熱面32を有するシート状の遮熱テープからなり、この遮熱テープを包囲領域Rに巻き付けて固定すればよいので、酸素センサ100が車両等に設置された後から遮熱カバー30を後付けすることもでき、取付けの自由度が向上する。又、遮熱カバー30の交換や変更が容易になる。
なお、外筒17のうち弾性部材11を覆う部位としては加締め部17eも存在するが、加締め部17eは外面C1、C2より縮径するために接着面31とは離間している。しかしながら、外筒17のうち弾性部材11を覆う部位の外面の少なくとも一部(C1、C2)の全周に遮熱カバー30の接着面31が密着していれば、その密着部を介して外筒17の熱を遮熱カバー30側に有効に伝えることができる。
特に、上述のように接着面31が外面C1、C2の全周に密着している場合には、外筒17の後端側、ひいては弾性部材11の熱をより一層放熱させることができる。
なお、本例では、密着部30aの両外側にそれぞれ突出部30pが設けられている。
図1、図4に示す保護チューブ13を省略し、リード線12の外面に直接遮熱カバー30の接着面31を密着させてもよい。
遮熱カバーの材質は上記実施形態に限定されないし、巻き付けた形状も限定されない。
センサ素子は板型素子に限らず、筒型素子でもよい。
又、センサの種類も限定されず、酸素センサの他、NOxセンサ、全領域センサ、温度センサ、PMセンサ等が挙げられる。
11 弾性部材
12 リード線
13 結束部材(保護チューブ)
15 センサ素子
17 ケース(外筒)
18 ケース(主体金具)
30 遮熱カバー
30a 密着部
30p 突出部
31 接着面
32 遮熱面
O 軸線
R 包囲領域
C1,C2 ケースのうち弾性部材を覆う部位の外面
Claims (4)
- センサ素子と、
前記センサ素子を収容するケースと、
前記ケースの後端側を閉塞するゴム製の弾性部材と、
前記ケースの内部から前記弾性部材の挿通孔を通って外部へ延びる1本以上のリード線と、
前記ケースの後端側の外面を覆うと共に、前記ケースの後方に延びて、少なくとも前記弾性部材の全体、及び前記リード線の少なくとも一部で規定される包囲領域を全周に亘って包囲する遮熱カバーと、
を備えるセンサであって、
前記遮熱カバーは、片面に接着面を有し、反対面に遮熱面を有するシート状の遮熱テープからなり、
該遮熱テープは、前記包囲領域の少なくとも一部に前記接着面が接着して該包囲領域に巻き付いた状態で固定されてなることを特徴とするセンサ。 - 前記遮熱カバーの前記接着面は、前記ケースのうち少なくとも前記弾性部材を覆う部位の外面の全周に密着していることを特徴とする請求項1に記載のセンサ。
- 前記遮熱カバーは、前記接着面が前記リード線の外面と密着する密着部と、前記密着部の外側にて向かい合う2つの前記接着面同士が接着された板状の突出部とを一体に有することを特徴とする請求項1又は2に記載のセンサ。
- 前記センサは、複数の前記リード線を結束部材によって束ねられた状態で有し、
前記遮熱カバーは、前記接着面が前記結束部材の外面と密着する密着部と、前記密着部の外側にて向かい合う2つの前記接着面同士が接着された板状の突出部とを一体に有することを特徴とする請求項1又は2に記載のセンサ。
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