JP2022001531A - 物品収容制御装置 - Google Patents
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Abstract
Description
そして、このような装置においては、物品搬送用コンベアの終端から搬出される物品の位置と、容器搬送用コンベアで搬送されてきた容器の位置を合わせる必要がある。
このため、例えば特許文献1に示すように、物品搬送用コンベアの下側に容器搬送用コンベアを並列させて配置し、物品搬送用コンベア上の物品をカメラで撮像し、これによって取得された画像から食品の位置を取得し、この位置に基づいて、物品搬送用コンベアと容器搬送用コンベアの相対位置を左右方向に自動的に調節する技術が知られている。
また、この物品搬送用コンベアによって2列の物品を搬送する場合、この2列の搬送終端部に2つの容器を待機させる必要がある。
このとき、一方の列の物品を容器に収容するために、物品搬送用コンベアを左右方向へ移動制御すると、他方の列の物品が容器から外れる問題が生じる。
本発明は、上述のような従来技術の課題を解決し、コンベアによって搬送されてきた物品を容器へ円滑に収容でき、また、複数列の物品でも容器ごとに円滑に収容することのできる収容制御装置を実現することを目的とする。
すなわち、請求項1に記載の発明は、物品を搬送する第1コンベア(96W)と、物品収容用の容器(G1)を搬送する第2コンベア(305)を設け、前記第1コンベア(96W)の搬送終端部に、前記第2コンベア(305)を、平面視で前記第1コンベア(96W)の搬送方向と交差する方向に配置し、前記第1コンベア(96W)によって搬送される物品を撮像する撮像手段(CA)を設け、この撮像手段(CA)による撮像結果に基づいて前記第2コンベア(305)による容器(G1)の搬送停止目標位置を補正する制御手段(400)を設けた物品収容制御装置とする。
なお、このスライサーによって切断される塊状肉および肉片の集合体の搬送方向を基準として、上手側を「後側」、下手側を「前側」と定義し、下手側に向いた状態での左手側を「左側」、右手側を「右側」と定義して説明する。
図1〜図3に示すように、スライサー1は、基体となる機台2に対して供給部3と、切断部4と、搬送部5と、収容部6と、制御部7を設けて構成する。
機台2は、所定の高さを有した平面視で長方形状の枠体である。
供給部3は、作業者による塊状肉の投入を受けて前方へ搬送するものであり、切断部4は、供給部3の前端部から前方へ突出した塊状肉の前端部を所定の厚さに切断するものである。
搬送部5は、切断部4で切断された肉片を前方へ搬送するものであり、収容部6は、搬送されてきた肉片を容器に収容して搬出するものである。
制御部7は、各部を駆動する電動モーターやエアシリンダー等の作動状態を制御するものである。
なお、衛生上の観点から、各部は主にステンレス鋼を用いて構成し、ステンレス製のカバーCで覆う。
図4以降は、このカバーCを取り外して示す。
このカメラCAは、コンベア96Wの左右幅の中心位置の上方に配置し、機枠側から斜めに立ち上げた支持フレームCAFの上端部に固定した水平方向の取付ステーCASに、位置調節自在に吊持状態で支持する。
図4〜図7に示すように、供給部3は、平面視で矩形に枠組みされた枠体8と、この枠体8に対して取り付けられ、手作業で供給された塊状肉を前方へ搬送する塊状肉搬送装置9を備える。
この塊状肉搬送装置9には、枠体8の左右両側部に左右の側壁10,10を立設し、この左右の側壁10,10の後端部から、左右の支点軸11、11の夫々を外側方へ突出する姿勢で固定する。
この左右の支点軸11,11は、同一軸心上に配置し、その両端部を、左右のベアリング12,12を介して機台2側に支持する。
図5に示すように、機台2における枠体8の下方の部位に揺動用電動モーター13を取り付け、この揺動用電動モーター13の出力軸14にクランクアーム15の一端部を取り付ける。
そして、このクランクアーム15の他端部に軸支したベアリング16と、枠体8における支点軸11,11よりも前側下方の部位に支持したベアリング17を、連動ロッド18の両端に備えた円筒部(図示省略)に篏合して固定する。
これによって、供給部3は、搬送終端側となる前端部ほど低くなるように、前下がりに傾斜した姿勢で支持される。
揺動用電動モーター13を駆動すると、供給部3が支点軸11を中心として斜め上下方向に揺動し、供給部3の前端部は、支点軸11を中心とする円弧軌跡上を往復移動する。
図5、図7に示すように、枠体8には、左右両端部に有した側壁10,10の間に1つの仕切壁19を一体的に備える。
これら2つの側壁10,10と1つの仕切壁19の間に2つの搬送通路20,20が形成される。
なお、図6、図7に示すように、左右両端部に有した側壁10,10を、その前部と後部において、2つの搬送通路20,20の上方を跨いで配置された門型またはアーチ形状の補強フレーム21,21で連結し、枠体8の剛性を確保する。
図4、図5、図7に示すように、塊状肉搬送装置9は、2つの搬送通路20,20のそれぞれに、塊状肉搬送用の広幅の下部コンベア22を設けて構成する。
この下部コンベア22は、2つの搬送通路20,20の底部を形成し、塊状肉を載せて搬送するものである。
下部コンベア22は、前端ローラー23および後端ローラー24と、これら前端ローラー23と後端ローラー24に巻き掛けられる粗雑面を有した下部無端ベルト25と、この下部無端ベルト25に張力を付与する前後方向中間部のテンションローラー26から構成する。
この左右のフレームは一体的に構成され、枠体8の下部に着脱自在な構成とする。
後端ローラー24は、左右のフレームの後端部に軸受された左右方向の下部駆動軸27に固定する。
テンションローラー26は、枠体8の前後方向中間部に配置し、下部無端ベルト25の下側巻回域の上面に当接させ、下方へ弾発付勢する。これによって、下部無端ベルト25に、搬送に適した張力が付与される。
また、テンションローラー26を弾発付勢する構成に代えて、テンションローラー26の高さを調節して固定する構成としてもよい。
なお、前端ローラー23、後端ローラー24、テンションローラー26、下部無端ベルト25は、左右の側壁10,10の内側面間隔よりも幅広に形成し、その左右両端部の夫々を、左右の側壁10,10の下側に入り込ませる。
また、下部無端ベルト25の上面は、仕切壁19の直下に、当接しない程度の隙間を有した状態で配置する。
これにより、下部無端ベルト25の上面は、上述の2つの搬送通路20,20の底部を形成するものとなる。
図5〜図7に示すように、左右の支点軸11,11における側壁10,10とベアリング12,12の間の部位には、左右の押圧アーム28,28の基部を軸受支持する。
これによって、左右の押圧アーム28,28は左右の側壁10,10の外側に上下揺動自在に配置される。
この左右の押圧アーム28,28の前端には、搬送通路20,20の前端部上側に臨む押圧板29,29をそれぞれ取り付ける。
この押圧板29,29は、左右の押圧アーム28,28の前端部に取り付けた取付ステー30,30に対してノブボルト30N,30Nで締結固定する。
なお、この取付ステー30,30は、押圧アーム28,28の前端部(自由端部)から上方へ延出した後、搬送通路20,20の上方へ向けて屈折する。
また、図4〜図6に示すように、枠体8における左右の側壁10,10からステー30T,30Tを立ち上げ、このステー30T,30Tに左右のエアシリンダー30S,30Sのシリンダー部を左右方向の軸30Y,30Yで回動自在に軸支する。これによって、エアシリンダー30S,30Sは上下方向の姿勢として取り付けられる。
そして、このエアシリンダー30S,30Sのピストンの先端を、左右の押圧アーム28,28の前部に左右方向の軸心回りに回動自在に軸支する。
このエアシリンダー30S,30Sが伸長作動すると、押圧アーム28が下方回動し、押圧具29,29が下方の下部無端ベルト25の上面に向けて押圧され、この押圧具29,29の押圧面部によって搬送通路20,20の前部まで搬送された塊状肉の前端部を押圧する。
これにより、供給部3の上昇揺動によって塊状肉の前端部が切断部4で切断される直前に、エアシリンダー30S,30Sが伸長して、この塊状肉の前端部を押圧し、切断時の位置ずれを防止する。
切断後、このエアシリンダー30S,30Sが短縮して塊状肉の押圧が解除され、下部無端ベルト25の駆動によって、塊状肉の前端が後述する受板に当接するまで送り出される。
図5に示すように、供給部3における枠体8の下面側に、搬送用電動モーター31を左右方向に向けて取り付け、この搬送用電動モーター31の左右方向の出力軸に出力ギヤ32を固定する。
そして、この出力ギヤ32を、枠体8の後部に軸受された中間ギヤ33に噛み合わせ、この中間ギヤ33を、下部駆動軸27の左側端部に固定した入力ギヤ34に噛み合わせる。
図8,図9に示すように、供給部3における枠体8の前端部に、2つの開口部35,35を有する枠部材36をボルト37で締結固定する。
図9に示すように、この枠部材36は、左右両端部にボルト孔を有した取付部38,38を備え、この左右の取付部38,38の間に、2つの矩形の開口部35,35を貫通させて形成する。
これら2つの矩形の開口部35,35の間には、上下方向の桟部39が形成される。
図10(a)に示すように、この摺接縁部40,40の前面は、側面視で供給部3の支点軸11を中心とした円弧状に形成する。
また、図9(b)に示すように、この摺接縁部40,40の上部前面は後上がりした傾斜面41とし、供給部3の上昇揺動時に、後述する無端状帯刃を摺接縁部40,40上に摺接案内する。
なお、各開口部35,35の底部側縁の上縁は刃物状に形成する。
これによって、凹部42の底部の左右両側に摺接縁部40,40が残存し、この摺接縁部40,40にも後述する無端状帯刃49の刃先縁部後面が摺接する。
なお、この凹部42の底面も、側面視で供給部3の支点軸11を中心とした円弧状に形成する。
図4、図8、図10、図11に示すように、上述の枠部材36の揺動軌跡の前側に対向する位置に、2つの開口部35,35から送り出される塊状肉の前端部を受ける受板43を配置する。
この受板43の後面の全面またはその一部の面を、側面視で供給部3の支点軸11を中心とした円弧に沿う曲率に形成する。
これにより、上述の枠部材36の摺接縁部40,40の前面と、受板43の後面は、側面視において同一または近似した曲率の円弧形状となる。
図5に示すように、切断部4には、切断用電動モーター44と、この切断用電動モーター44の出力軸45に取り付けた駆動プーリー46と、従動軸47に取り付けた従動プーリー48と、駆動プーリー46と従動プーリー48にわたって巻き掛けられる鋼製の無端状帯刃49を備える。
切断刃用電動モーター44は、2つの開口部35,35から左側方へ離れた部位に固定する。
一方、従動軸47は、2つの開口部35,35から右側方へ離れた位置にベアリング50を介して回転自在に支持し、エアシリンダー(図示省略)の作動によって左右方向へ位置調節できるように機台2側に支持する。
なお、出力軸45と従動軸47は、同一の前上がり傾斜姿勢として平行に保持する。
これにより、エアシリンダーを作動させて駆動プーリー46と従動プーリー48の間隔を縮小すれば、この2つのプーリー46,48に無端状帯刃49の巻き掛け作業および取り外し作業を容易に行なうことができる。
また、無端状帯刃49を介して従動プーリー48も反時計方向に従動回転する。
これによって、無端状帯刃49の下側巻回域では、無端状帯刃49が従動プーリー48側から駆動プーリー46側へ(右から左へ)周回移動する。
また、このように周回移動する無端状帯刃49に塊状肉の切断抵抗等によって過負荷が掛かった場合には、従動軸47に出力軸45側へ向かう方向の力が掛かるが、この従動軸47を移動調節するエアシリンダー内の空気が圧縮されることによって、過負荷による破損を防止することができる。
なお、無端状帯刃49の一側縁を鋭利な刃縁に形成する。
この案内部材51は、左右方向に長尺の板体の下縁部に、下向きに開口した左右方向の溝を形成し、この溝に、無端状帯刃49の刃縁のない側縁部分を左右方向へ摺動自在に嵌入させるものである。
そして、この案内部材51の姿勢を固定することで、無端状帯刃49の巻き掛け面が後下がり傾斜した設定姿勢に保持され、この無端状帯刃49の刃縁と受板43の上端との間に間隔部Tが形成される。
なお、案内部材51によって無端状帯刃49の内面と外面が摺接支持されるため、周回移動時の傾斜姿勢が安定する。
図4に示すように、機台2の上部左右両側に、2つの平板状のレール52,52を、前後方向に向け、左右方向に間隔をおいて固設する。
平面視で矩形に枠組み形成した第3支持部材53の下部には、その前部の左右両側に、各2個のローラー54を天秤揺動式に支持する。
また、この第3支持部材53の下部における後部の左右両側には、各1個のローラー54を軸支する。
この第3支持部材53の上側に、平面視で矩形に枠組み形成した第1支持部材55を配置し、この第1支持部材55の前後左右の4箇所に、4つの上部リンクアーム56の上端部を左右方向の上部軸57回りに回動自在に軸着する。
また、これら4つの上部リンクアーム56の下端部には、下部リンクアーム59の上端部を連結固定する。これにより、下部リンクアーム59と上部リンクアーム56は、左側面視で逆く字形状を呈する。
また、前後の下部リンクアーム59,59の下端部に設けた左右方向の軸59P,59Pと第3支持部材53前部と後部に設けた軸53P,53Pの間を、前後の引張スプリング60,60で夫々連結し、この引張スプリング60,60の収縮方向への弾発力で第1支持部材55を上昇方向へ付勢する。
この電動モーター61の駆動によって螺子軸63が回転すると、これに螺合する雌螺子部材64が螺子軸63の軸心方向に移動し、中間部材64aを介して第1支持部材55のフレーム55aを押し引きし、第1支持部材55が第3支持部材53に対して移動する。
この第1支持部材55の移動軌跡は、前後の上部リンクアーム56の上端部の揺動軌跡の設定によって決定される。
そして、前側の左右の上部リンクアーム56,56の後下がり傾斜を、後側の左右の上部リンクアーム56,56の後下がり傾斜よりも緩く設定する。
これによって、第1支持部材55が第3支持部材53に対して接近するほど(下降するほど)、この第1支持部材55の前部側が後部側よりも大きく下降し、第1支持部材55が前下がりに傾斜していく。
また、この左右の側板66,66の下部間は、左右方向の丸棒状のフレーム68,68で連結して補強する。
図11に示すように、左右の側板66,66の上方延出部の間は、左右方向のフレーム69で連結する。
図4に示すように、左右の側板66,66の上部後側の部位に、前上がり傾斜した斜辺部を形成し、この斜辺部に、上述の受板43の前面における左右両端部から前方へ突設したステー70,70をナット71で締結して固定する。
なお、第3支持部材53を機台2に対して前方へ移動させると、受板43が開口部35から離間し、この受板43と開口部35の間にメンテナンス用の空間Mが形成され、この空間Mを利用して切断部4および後述する搬送部5等のメンテナンスを行なうことができる。
電動モーター61を駆動すると、第1支持部材55およびこれに一体的に支持された受板43が、上部リンクアーム56,56の揺動軌跡に拘束される方向に移動する。
すなわち、切断される肉片の厚さを厚くする場合には、第1支持部材55を前方へ移動させることになるが、このとき、第1支持部材55が前下がりに傾斜しながら前側下方へ移動する。
このとき、第1支持部材55に支持された受板43の後面は、前方へ傾倒するように姿勢変化する。
すなわち、支点軸11から受板43の後面の上端までの距離と、支点軸から受板43の後面の下端までの距離が等しい状態を維持しながら、摺接縁部40,40の前面と受板43の後面との間隔が調節される。
これによって、切断される肉片の厚さが全面にわたって略均一な厚さで調節される。
このため、厳密には、上述の厚さ調節を行なうと、支点軸11から受板43の後面の上端および下端までの各距離と、支点軸11から受板43の後面の上下方向中間部までの距離とが僅かに相違したものとなる。
しかしながら、この僅かな相違は、切断された肉片の商品価値に影響するほどのものとはならない。
また、このように受板43を前方へ傾倒させながら前側下方へ移動させる構成は、この実施例におけるスライサーのように、支点軸11を中心とする摺接縁部40,40の円弧軌跡の下側領域で塊状肉を切断する構成の場合に適用される。
図4、図5、図11に示すように、左右の側板66,66の上部間には、同一軸心上で独立して回転する左右の引継回転体72,72を設ける。
この左右の引継回転体72,72は、胴体73の外周部に、多数の鋭利な突起を形成した環状板74を、互いに間隔をおいて多数配列したものであり、この胴体72,72を、左右の側板66,66にわたって架設した支持軸75上に回転自在に軸受支持する。
なお、この環状板74の周縁部に形成される突起は、切断後の肉片に突き刺さるほどに尖った尖端を有する。
この出力軸77,77の突出端部に出力ギヤ78,78を固定し、左右の胴体73,73の外側端部に入力ギヤ79,79を固定し、この出力ギヤ78,78と入力ギヤ79,79を噛み合わせる。
この際の開口部35,35の上動速度と引継回転体72,72の環状板74,74の外周速度を同方向および同速度に設定することで、切断された肉片を円滑に引継搬送することができる。
図5、図11、図12に示すように、上述の支持軸75の前側下方に、左右の揺動用電動モーター80,80によって往復回転する左右の棒状体81,81を配置する。
この左右の棒状体81,81には、長手方向に所定の間隔をおいて多数の細杆82,82を植設する。
この多数の細杆82,82は、支持軸75の回動開始前において、上述の隣接する環状板74,74の間に侵入し、この環状板74,74の上側周面に係止されて搬送される肉片に干渉しない待機位置に格納される。
そして、図11、図12に示すように、この左右のユニット83,83を、左右の側板66,66の外側部に前上がりに傾斜させて平行に取り付けた2本の丸棒状の案内レール83L,83Lに対して、その長手方向に摺動自在に支持する。
更に、左右の側板66,66の外側部に取り付けた左右の出退用電動モーター84,84から動力が供給されるギヤケース84G,84Gの出力軸に、クランクアーム85,85の一端部を取り付け、このクランクアーム85,85の他端部とユニット83,83にターンバックル式のロッド86,86の両端部を軸着する。
また、これら多数の細杆82,82は、左右の出退用電動モーター84,84の作動によって、ユニットごと案内レール83L,83Lに案内されながら、前上がり傾斜方向へ往復摺動する。
図5、図11に示すように、左右の側板66,66の上部間を連結する左右方向のフレーム69の中央部に、エアシリンダー87のシリンダー部を斜め上下方向に向けて取り付ける。
そして、このエアシリンダー87のピストン先端部に、左右方向に延在する押圧部材88の左右方向中央部を取り付ける。
この押圧部材88には、弾性を有した線材を山型に湾曲させて形成した4つの線状押圧部材89を、その一端を支持部材88に固定し、他端を支持部材88に穿設した孔に摺動自在に挿入して取り付ける。
この状態において、各2つの線状押圧部材89どうしが交錯し、4つの線状押圧部材89の湾曲部が下端に位置する姿勢となる。
この後、エアシリンダー87の短縮作動によって押圧部材88が上方へ移動するとき、4つの線状押圧部材89の湾曲部によって、折り畳まれた2列の肉片mの夫々を、2点で同時に押圧する構成である。
上述の揺動用電動モーター80,80が作動して多数の細杆82が待機位置から前方へ揺動すると、継回転体72の環状板74の上側周面に載って搬送されてくる肉片mが、この多数の細杆82の先端部で環状板74の周面から剥ぎ取られる。
このとき、左右方向に並ぶ多数の細杆82の先端部が肉片mの下面の前後方向中央部に当接し、この肉片mの前後方向中央部を押し上げ、更に前方へ揺動する。
これによって、肉片mの前後両端部が自重で垂れ下ることにより、この肉片mは多数の細杆82の先端部が当接した位置で折り曲がり、二つ折りとなって、後述する搬送方向上手側(後側)の搬送作用部上に置かれる。
この押圧状態で、出退用電動モーター84,84が作動し、左右の棒状体81,81が、左右の揺動用電動モーター80,80ごと後側下方へ摺動し、二つ折りの肉片mに挟まれていた多数の細杆82が瞬時に抜き出される。
この後、線状押圧部材89の湾曲部で二つ折りの肉片mの上面を下方へ押し離しながら、押圧部材88が上方へ退避する。
また、無端ベルト96の搬送速度を断続的に増減速する制御、または、引継回転体72の回転速度と細杆82の揺動タイミングが同期した状態を保ちながら、この細杆82が揺動する時間間隔を断続的に変更する制御等によって、一つの集合体Mと次の集合体Mとの間に所定の間隔が形成される。
図4、図5、図11、図14、図15に示すように、搬送部5は、後端部従動ローラー90と、後部従動ローラー群91と、駆動ローラー92及びこの前後に近接して配置した2つの従動ローラー93,93と、駆動ローラー92の上方に配置した上部従動ローラー92Uと、後述する往復移動コンベア95を形成する従動ローラー群とにわたって無端ベルト96を巻き掛けて構成する。
なお、無端ベルト96の上側巻回域における各ローラー間には、この無端ベルト96の内周面を摺接支持する摺接支持板体(図示省略)を設ける。
これによって、搬送始端部から搬送終端部にわたる一連の搬送作用域が形成される。
この一連の搬送作用域は、搬送方向上手側(後側)の搬送作用部5Fと、搬送方向下手側(前側)の搬送作用部5Rから形成される。
図4に示すように、第1支持部材55の前後方向中間部上に左右の非対称形状の板体97,97からなる中間部支持台98を搭載する。
すなわち、この左右の板体97,97の下端部に前後方向の軸受穴を有したボス部材を固定し、第1支持部材55の左右両側面部に丸棒状の摺動案内杆の前後両端部を固定し、ボス部材を摺動案内杆に対して前後方向に摺動可能に篏合させる。(ボス部材、摺動案内杆は、いずれも図示省略)
左右の板体97,97からなる中間支持台98を摺動範囲の後端まで摺動させ、この位置でロック装置をロックすると、無端ベルト96の巻き掛け周長が拡大し、この無端ベルト96が張られて搬送可能な状態となる。
一方、ロック装置をロック解除し、中間支持台98を前方へ摺動させると、無端ベルト96の巻き掛け周長が縮小して無端ベルト96が弛み、この無端ベルト96を脱着可能な状態となる。
図4、図5に示すように、この支持軸102には、左右方向に広幅に形成した上述の後端部従動ローラー90を回転自在に支持する。
これによって、後端部従動ローラー90は、上述の切断部4における間隔部Tの前側下方に位置する。
この揺動アーム103,103における左右の上辺部の間には、2つの後部上側従動ローラー91UF,91URを回転自在に軸支し、揺動アーム103,103における左右の下片部の間に、2つの後部下側従動ローラー91DF,91DRを回転自在に軸支する。
これによって、上述の後部従動ローラー群91が形成され、この後部従動ローラー91群が、後端部従動ローラー85の前側に配置される。
また、右側の揺動アーム103の頂部から作動アーム104を一体的に垂下させて設ける。
そして、作動アーム104の先端部(下端部)とクランクアーム108の他端部を、ターンバックル式の連動ロッド109で軸着連結する。
この構成により、上下動用電動モーター105が正転駆動すると、クランクアーム108と作動アーム104が連動して回動し、左右の揺動アーム103,103が支持軸102の軸心を中心として上方回動する。
これによって、2つの後部上側従動ローラー91UF,91URが上昇して無端ベルト96の上側巻回域の内面を押し上げ、一連の搬送作用域における搬送方向上手側の搬送作用部5Fの搬送始端部(後端部)に、前上がりに傾斜する急傾斜面が形成される。
これによって、無端ベルト96の前部が元の位置まで下がり、搬送作用部5Fの搬送始端部は緩傾斜面に復帰する。
このとき、下降する2つの後部下側従動ローラー91DF,91DRによって無端ベルト96の下側巻回域の内面を押し下げることによって、無端ベルト96の弛みが防止される。
右側の板体97の右側面に、搬送駆動モーター112から動力が供給されるギヤケース113を固定し、このギヤケース113の出力軸に駆動ローラー92の回転軸を連結する。
駆動ローラー92の前後に近接して配置した2つの従動ローラー93,93は、駆動ローラー92よりも高い位置に配置し、左右のベアリング114,114で左右の板体97,97間に軸受支持する。
これによって、駆動ローラー96に対する無端ベルト96の滑りが少なくなる。
しかして、上述の後端部従動ローラー90から上部従動ローラー92Uにわたる部位を主体として、搬送方向上手側の搬送作用部5Fが形成される。
図4に示すように、上述の第3支持部材53の後端部に、左右の板体115,115からなる前部支持台116を固設する。
すなわち、左右の板体115,115の下端部を第3支持部材53の候端部にボルト117,117で締結固定し、この左右の板体115,115の上端部を上述の中間部支持台98における左右の板体97,97の上端部と同等の高さまで延設する。
なお、この前部支持台116は、上述の第1支持部材55との間に前後方向の空間Sを隔てて配置されており、この第1支持部材55および中間支持台98との直接的な連結関係はない。
しかして、図4、図14、図15に示すように、前部支持台116(左右の板体115,115)の上部から、後方へ上下方向が狭幅の左右の延設板体118,118を、後方へ向けて一体的に延設する。
また、この左右の延設板体118,118の各内側面には、この内側面と間隔をおいて、前後方向の丸棒状のガイドレール119,119を配置し、この左右のガイドレール119,119の各前端部と後端部を、延設板体118,118の内側面にステー120,120を介して取り付ける。
この移動枠124における左右の移動板体121,121の前部上縁には前下がりに傾斜する傾斜縁部を形成する。
そして、この傾斜縁部に沿って傾斜する前後方向の左右の斜設板体125,125の後端部を、左右の移動板体121,121間に架設した後部支持軸126の左右両端部に上下回動自在に軸支する。
この後部支持軸126には、左右方向に広幅の屈折部従動ローラー127を回転自在に篏合する。
このボルト130,130を緩めることで、左右の斜設板体125,125の前下がり傾斜角度を調節することができる。
そして、この連結軸132に左右方向に広幅の前端部従動ローラー133を回転自在に軸受支持する。
また、左右の移動板体121,121の後部下側の部位を前下方へ延設し、この左右の延設端部間に架設した軸149に、左右方向に広幅の移動ローラー150を回転自在に軸支する。
この移動ローラー150は、移動枠124と共に移動し、前端部従動ローラー133の前後移動によって生じる無端ベルト96の巻き掛け周長の変化を吸収する。
そして、後部支持台116における右側の板体115の右側面に伸縮用電動モーター135から動力が供給されるギヤケース136を固定する。
このギヤケース136の出力軸137における右側の板体115の内側への突出端部に、上下方向姿勢の揺動アーム138の下端部を固定する。
この揺動アーム138の上端部と、前側連結棒122における移動板体121から外側への突出端部に、ターンバックル式の連動ロッド139,139の前後両端部を軸着連結する。
この無端ベルト96における屈折部従動ローラー127から前端従動ローラー133にわたる部位を、上述の往復移動コンベア95と称する。
また、この無端ベルト96によって搬送作用域が形成される一連の搬送装置を、コンベア(請求項の「第1コンベア」)96Wと称する。
これによって、後述する収容部6における収容作動時に、無端ベルト96の下側巻回域DAの垂れ下りによる収容部6との干渉を防止することができる。
また、図4、図14に示すように、前部支持台116における左右の板体115の上部後側の部位に、テンションアーム140,140の基部(後端部)を、回動軸141,141を中心として上下回動自在に軸支する。
図示省略しているが、このテンションアーム140,140を前方へ水平に延出する姿勢に固定するロック装置を設けており、このロック装置をロック解除すると、テンションアーム140,140が下方回動する構成としている。
これにより、ロック解除してテンションアーム140,140を下方回動させると、テンションローラー142,142を含めた無端ベルト96の巻き掛け周長が短縮され、無端ベルト96が弛む。
これによって、無端ベルト96の脱着作業が行なえる。
そして、上述の第1支持部材55の前端部左右両側の部位に、支持ステー145,145をボルト146,146で締結固定し、この左右の支持ステー145,145間に架設された軸147に、左右方向に広幅の下部従動ローラー148を軸受支持する。
このとき、無端ベルト96の巻き掛け周長が短縮され、無端ベルト96が弛むことになるが、この第1支持部材55の前端部に設けられた下部従動ローラー148が前下方へ移動することで、無端ベルト96の周長変化が吸収される。
しかして、上述の往復移動コンベア95を主体として、搬送部5における搬送方向下手側の搬送作用部5Rが形成される。
なお、上述の各ローラー間には、無端ベルト96における上側巻回域の下面を下から支える摺接板体(図示省略)を設けている。
図16〜図22に示す物品移動装置200に備えた受面201を、第2搬送作用部5Rの搬送終端部(往復移動コンベア95の搬送終端部)の前後移動範囲の下側に配置する。
この物品移動装置200は、右側の移動ユニット200Rと左側の移動ユニット200Lからなり、その上部に受面201,201を形成した略水平方向の左右の受板202,202を備える。
この左右の受板202,202の形状、支持構造、駆動構造は、左右の移動ユニット200R,200Lにおいて略左右対称に構成する。
このため、以下の説明は、特に指定しない限り、左右両側の移動ユニット200R,200Lの双方に、左右対称に適用される。
しかして、まず、機台203の上部に、板状に形成された左右の支持ステー204,204の下端部をボルト205,205で締結固定し、この左右の支持ステー204,204の上端部に設けた左右方向の孔部に、左右方向の支点軸206を、軸心回りに回転自在に挿通する。
また、この支点軸206の外周に、支点軸筒207を、軸心回りに回転自在および軸心方向へ摺動自在に篏合する。
また、支点軸206における左右内側の支持ステー204から内方へ突出した左右他側端部(内側端部)に、左右他側(内側)に配置された略矩形状の内側支持板体210の下端部をボルト211で締結固定する。
図16〜図22に示すように、上述の左右一側(外側)に配置された上部支持ステー208の外側方に間隔をおいて、略矩形状の外側支持板体212を配置し、この外側支持板体212と内側支持板体210の間を以下のように連結して枠組みする。
すなわち、内側支持板体210の前部における上下方向中間部の内側面と、外側支持板体212の前部における下部内側面に、丸棒状の第1連結棒213の両端部を位置決めし、ボルト214,214で締結固定する。
また、この第1連結棒213の左右方向中間部は、左右外側の上部支持ステー208の上部に形成した孔に貫通させて固定する。
なお、左右外側の上部支持ステー208上部内側面と、左右の内側支持板体210の前部における上下方向中間部内側面に、丸棒状の下部連結棒215の両端部を位置決めし、ボルト216,216で締結固定している。
また、内側支持板体210における後部の上部内側面と、外側支持板体212における後部の上部内側面に、丸棒状の第3連結棒219の両端部を位置決めし、ボルト220,220で締結固定する。
これにより、第3連結棒219は、第2連結棒217の直上方に配置される。
また、右側の移動ユニット200Rに備えた内側支持板体210における前後方向中間部の上端部左側面に、左右方向の摺動案内棒SS1の基部を位置決めし、ボルトSS2で締結固定する。
そして、摺動案内棒SS1の先端部を摺動案内筒体SS3の穴部に摺動自在に嵌入させる。
これにより、左右の移動ユニット200L,200Rが独立して支点軸206の軸心方向へ移動することを許容し、かつ、この左右の移動ユニット200L,200Rが独立して支点軸206回りに上下揺動することを規制する位置規制部PKが形成される。
また、外側支持板体212の上部後端面と内側支持板体210の上部後端面に、上下方向に幅狭に形成された左右方向の後部連結板体223の左右端部前面を当て、ボルト224,224で締結固定する。
図16〜図22に示すように、内側支持板体210の前側下部内側面に、間隔調節用の複動型の第1エアシリンダー225の基部を取り付ける。
また、支点軸筒207の左右方向中間部にステー226の基部を固着し、これによって垂直に立設されたステー226の上部内側面に、ボックス状のホルダー227を固定する。
このホルダー227の内部に、前述の開口部よりも大きく形成されたアジャストボルト228の頭部を、ホルダー227の内壁との間に隙間を有して姿勢変化自由な状態で配置し、このアジャストボルト228の雄螺子部を、前述の開口部から内側方へ突出させる。
この雄螺子部の先端を、第1エアシリンダー225のピストン229の先端部に形成した雌螺子部に螺合して連結し、ロックナット230で固定する。
なお、左右の第1エアシリンダー225,225を共に伸縮作動させることによって、右側の移動ユニット200Rと左側の移動ユニット200Lが互いに左右逆方向へ移動する。
また、後述するように、移動装置200を支点軸206の軸心を中心として上昇揺動させる場合に、摺動案内棒SS1が摺動案内筒体SS3に摺動自在に嵌入していることによって、右側の移動ユニット200Rと左側の移動ユニット200Lは一体で上昇揺動する。
図16〜図22に示すように、受板202は、矩形のステンレス鋼板から形成され、前側の縁部を垂直上方に向けて折り曲げ、後側の縁部を後下がり傾斜姿勢に折り曲げ、左右外側の縁部を外側下がり傾斜姿勢に折り曲げ、左右方向内側の縁部を下側へ巻き込むように丸めて形成する。
これに替えて、左右方向内側の端部に前後方向の丸棒を溶接固定してもよい。また、左右方向内側の端部に、前後方向の軸心回りに回転自在な広幅の小径ローラーを取り付けた構成としてもよい。
また、この受板202の後側の二隅には、後述する第1インデックスプランジャー270操作用の切り欠き部202L,202Lを形成する。
このように形成された受板202における前後方向中間部の上側に、水平方向の受面201が形成される。
しかして、図16〜図22に示すように、上述の第3連結棒219に対して、左右外側および左右内側に配置される摺動部材231,231を、左右方向に所定の間隔をおいて摺動自在に篏合する。
この摺動部材231,231には、第3連結棒219を挿通する貫通孔を有し、この貫通孔部に、第3連結棒219に対する摺動抵抗を低減するためのボール式の滑動部材を設け、この滑動部材に作用するグリスを封入する。
そして、摺動部材231,231の後側面に、受板202の前端部に形成した垂直上方への折り曲げ部を当接させ、ボルト232,232で締結固定する。
また、この外側の摺動部材231の下部に、第1タイミングプーリー233を前後方向の軸心234回りに回転自在に軸支する。
一方、内側の摺動部材231の下部には、第2タイミングプーリー235を前後方向の軸心236回りに回転自在に軸支する。
これら第1タイミングプーリー233と第2タイミングプーリー235の有効径は等しく設定している。
このタイミングベルト237の上側巻回域の一部を、固定部材238を介して第3連結棒219の長手方向中央部に固定する。
この固定部材238は、その上部を第3連結棒219に対して長手方向に位置調節可能に締結固定し、その下部にタイミングベルト237の一部を固定的に保持する。
すなわち、この固定部材238によって、タイミングベルト237の上側巻回域の一部が定点保持される。
なお、このボルト240,240の先端部に、上述の第1タイミングプーリー233と第2タイミングプーリー235を軸受支持する軸部を形成するとよい。
この第1タイミングプーリー233、第2タイミングプーリー235、タイミングベルト237、固定部材238、第1摺動子246、牽引板体250によって、移載ベルト295を受板202の移動に連動して移動させる連動手段RAが構成される。
また、摺動用の複胴型の第2エアシリンダー241の基部を、内側支持板体210における前後方向中間部の上部内側面に取り付けた前後のステー242,242に前後方向のピン243で軸支して取り付ける。
そして、この第2エアシリンダー241のピストン244の先端部を、上述の支持板体239の外側端部から下方に向けて屈折した屈折部の下端部にボルト245で連結する。
図39に示す空圧回路320は、左右の第2エアシリンダー241,241の夫々に備える。
この空圧回路320には、空圧ポンプ(図示省略)から送給される空気の給排方向を切り替えて第2エアシリンダー241のピストン244を伸縮作動させる電磁切換弁323を設ける。
また、この電磁切換弁323の他側に有した2つのポートには、第2エアシリンダー241の伸長側のポートに連通する第1流路324と、緩衝・速度調整回路325に連通する第2流路326を切換自在に連通する。
緩衝・速度調整回路325は、双方向に逆止方向が切り換わるパイロット逆止弁327と、逆止弁328および手動操作式の第1可変絞り弁329と、エアタンク330と、2位置切換弁331と、緩衝用の第1大気開放装置332と、この第1大気開放装置332へ送られる空気量を調節する手動操作式の第2可変絞り弁333と、速度調整用の第2大気開放装置334と、この第2大気開放装置334へ送られる空気量を調節する手動操作式の第3可変絞り弁335を有する。
緩衝・速度調整回路325内において第2流路326に連通された第4流路337の途中部に第5流路338の一端を連通させ、この第5流路338の他端をエアタンク330に連通する。
この第5流路338の途中部には、逆止弁328と第1可変絞り弁329を並列に連通する。
また、第4流路337の中間部にパイロット逆止弁327の一側を連通し、この第4流路337の他側を2位置切換弁331のINポートに連通する。
2位置切換弁331の切換作動は、エアタンク330の空気残量に連動して行なわれる。
また、2位置切換弁331のOUTポートと第1大気開放装置332の間に第2可変絞り弁333が連通され、2位置切換弁331のOUTポートと第2大気開放装置334の間に第3可変絞り弁335が連通される。
しかして、コントローラーから切換ソレノイド323Sへの出力によって電磁切換弁323が図41に示す一側の位置に切り換わった状態では、INポート321から流入する空気が第2流路326から第4流路337およびパイロット逆止弁327を無負荷で通過し、第3流路336を経て第2エアシリンダー241の短縮側のポートに流入し、第2エアシリンダー241のピストン244が高速で短縮作動する。
これによって、受板202は左右内側方へ摺動し、左右の受板202,202の対向端部の間隔が最小間隔P1となる。
なお、この状態では、パイロット逆止弁327によって、第4流路337から2位置切換弁331へ至る空気は遮断されている。
これによって、受板202は左右外側方への摺動が開始される。
この摺動中において、第2エアシリンダー241の短縮側の室にあった空気は、ピストン244の伸長側への作動によって第3流路336へ排出され、パイロット逆止弁327から開放側の第4流路337を通過して2位置切換弁331のINポートに至る。
この第3絞り弁335による排出流量の制限によって、第2エアシリンダー241の短出側の室からの排出量が制限され、結果として第2エアシリンダー241のピストン244の伸長速度が高速の一定速度にコントロールされ、受板202の左右外側方への摺動速度が一定に保持される。
この第2エアシリンダー241のピストン244の伸長速度、すなわち受板202の摺動速度は、第3可変絞り弁335の手動調節によって変更可能である。
そして、エアタンク330内に蓄圧されていた空気がなくなると、復帰スプリング331Sの弾発力によって2位置切換弁331が切り換わる。
これによって、パイロット逆止弁327から開放側の第4流路337を通過してきた空気が、第2可変絞り弁333で流量を制限されながら第1大気開放装置332から外部へ排出される状態となる。
これにより、ピストン244が伸長方向のストローク端に達したときの衝撃が緩衝され、受板202の急停止による衝撃や音の発生を緩和することができる。
また、第3連結棒219の直下方に位置する第2連結棒217に、第1摺動子246を摺動自在に支持し、この第1摺動子246をタイミングベルト237の下側巻回域の直下に配置する。
そして、この第1摺動子246の上面と、この第1摺動子246の上部に取り付ける板体247の下面によって、タイミングベルト237の下側巻回域の一部を上下から挟み、板体247をボルト248で第1摺動子246に締結固定する。
この左右の第2摺動子249,249の後面には、垂直面部と水平面部を有してL字型に屈折形成した牽引板体250の垂直面部をボルト251で締結固定する。
なお、牽引板体250の水平面部の前端部と後端部は、前後方向中間の部位よりも幅広に形成し、移載ベルト295の端部を安定して係止できるものとする。
図16〜図22に示すように、後部連結板体223の後面の左右方向外側部に、前後方向に長尺の円筒状フレーム252の前端部を位置決めしてボルト253で締結固定する。
また、後部連結部材223の後面の左右方向中間部に、前後方向に長尺の角筒状フレーム254の前端部を当接させ、ボルト255で締結固定する。
そして、上述の円筒状フレーム252の後端部と角筒状フレーム254の後端部に、連結板256の左右両端部前面を当接させ、ボルト257,258で夫々締結固定する。
図22に示すように、この連結板256の下端部に断面形状が逆L字型のホルダー259を固定する。
この第1樹脂レール260は、その断面形状を上辺が下辺よりも長い台形状に形成し、前面に後下がり姿勢の傾斜案内面260Sを形成する。
この傾斜案内面260Sによって、受板202の後端部に形成された後下がり傾斜姿勢の後側縁部を、その上側から摺接案内できるものとする。
これによって、第3連結棒219の軸心を中心とした受板202の上方回動が規制される。
これにより、後述するように物品移動装置200が支点軸206を中心として上方回動するときに、この前下がり傾斜した前辺部の上面に受板202の後端が当接し、この受板202の下方への脱落回動が防止される。
この取付板体266の前面に当接する左右方向に長尺の第2樹脂レール268を、この第2樹脂レール268の前面に当接する板体269と取付板体266との間に挟んで締結固定する。
また、この第2樹脂レール268の後端上部を上方へ突設させ、この上端部に、受板202の後端部下面を載置支持して摺動案内する第2平面部268Bを形成する。
なお、上述の左右の支持アーム264,264部には、その上下回動を固定および固定解除する第1インデックスプランジャー270,270を設ける。
そして、上述のホルダー259の下端部前側に支持板体271の上端部を固定し、この支持板体271の下端部後面側に、前後方向の軸心回りに回転自在な複数のガイドローラー272をピンボルト273で取り付ける。
この支持板体274は、その左右両端部および上部を後方へ折り曲げ、側壁部274Sと上側壁274Uを形成する。
そして、側壁部274Sの上部に、左右の回動アーム276,276をボルトピン277,277で上下回動自在に取り付ける。
また、この左右の回動アーム276,276の後面に、側面視で逆L字型に屈折形成したロックプレート279の前面を当接させ、ボルト280,280で締結固定する。
このロックプレート279の上部には、前方へ向けて屈折した規制部279Kを形成する。
図16〜図22に示すように、左右の移動ユニット200L,200Rに備えた内側支持板体210,210の間に、扇型に形成された回動板体281を上下方向の姿勢で配置する。
また、機台203側に、支持板体282をボルト283で固定し、この支持板282の前方延出部に左側のステー284Lと右側のステー284Rを起立姿勢としてボルト285で締結固定し、この左右のステー284L,284Rの間に回動板体281の下部を配置する。
なお、右側のステー284Rは左側のステー284Lよりも高く形成し、この右側のステー284Rの上部に第3インデックスプランジャー287を取り付ける。
また、回動板体281における軸286の上側の部位に第2貫通孔289を形成し、回動板体281を前方へ揺動させた状態で、この第2貫通孔289に第3インデックスプランジャー287のノーズが挿通される。
また、この揺動支持軸290の左側の部位を、左側の移動ユニット200Lにおける内側支持板体210の前後方向中央下部に形成した穴に摺動自在に貫通させ、更に左方へ延設する。
また、回動板体281の後部には、長尺のパイプ等の操作具293を篏合可能な上方延出部294を一体形成する。
しかして、図22の(a)に示すように、第2インデックスプランジャー278のノーズを側壁部274Sに係合させた状態では、回動アーム276,276と共にロックプレート279が起立している。
この状態では、ガイドローラー272が上側壁274Uの上面に載り、このガイドローラー272の上側に規制部279Kが位置する。
これによって、ガイドローラー272は、上側壁274U上に左右方向転動自在に支持され、かつ、規制部279Kによって浮き上がりが規制される。
また、牽引板体250の後端部下面は第2樹脂レール268の第1平面部268Aの上面に支持され、受板202の下面に沿う姿勢に維持される。
この状態で、物品移動装置200による肉片の容器への収容作業が行なわれる。
これによって、左右の移動ユニット200L,200Rを、支点軸206中心に上方へ揺動可能な状態となる。
この状態で、作業者は、回動板体281の上方延出部294に操作具293を篏合させ、この操作具293を前下方へ操作して回動板体281を後方へ揺動させる。
この回動板体281の後方揺動によってカム溝292が軸286を中心として揺動し、揺動支点軸290と、このカム溝292における軸286から遠い側の内縁部との摺接によって、この揺動支持軸290が下方へ引かれる(押し下げられる)。
このとき、左右の移動ユニット200L,200Rは、位置規制部PKによって一体で前上方へ揺動する。
また、このように物品移動装置200が前上方へ揺動して開放した状態では、物品移動装置200の重心位置が支点軸206の前側から後側へ移動しており、これに加えて、第3インデックスプランジャー287のノーズを第2貫通孔289に挿通することで、物品移動装置200が開放状態で安定支持される。
このように、物品移動装置200を開放することで、後述する空間Qに配置されたトレー搬送装置(請求項の「第2コンベア」)305の上方が開放され、このトレー搬送装置305のメンテナンスを容易に行なえる状態となる。
図16に示すように、上述の牽引板体250を形成するにあたり、その前後両端部を幅広に形成し、その前後方向中間部を長尺にわたって幅狭に形成し、この幅狭の部位から幅広の部位に切り換わる隅部に、前後方向の切り欠き部を形成している。
しかして、移載ベルト295の装着は、図22(b)に示すように物品移動装置200を開放した状態で行なう。
これによって、第2樹脂レール268が下方へ退避し、この第2樹脂レール268によって支持されていた牽引板体250を下方回動させられることができる。
この牽引板体250の第2連結棒217を中心とする下方回動位置は、この牽引板体250の前端部下面が第4連結棒221に当接した状態で規制される。
なお、第2樹脂レール268によって支持されていた受板202の後端部の下方回動(脱落)は、脱落防止プレート262への当接によって阻止される。
これにより、移載ベルト295の一端側が牽引板体250に取り付けられ、この牽引板体250に引かれて移動するようになる。
そして、このフック部材296の上部に、斜め外側上方へ向けて開口する開口部が形成されると共に、この開口部の入り口を閉鎖するノーズを備えた第4インデックスプランジャー297,297を設ける。
これにより、円筒状フレーム252の周面に形成した穴に、第4インデックスプランジャー297,297のノーズの先端が嵌入した状態で、開口部の入り口が閉鎖される。
また、この第4インデックスプランジャー297,297のノブを引き上げ、ノーズが穴から抜けて更に上動退避すると、開口部の入り口が開放される。
しかして、移載ベルト295の他端側を、受板202の下面に沿わせて左右方向内側へ引いた後、この受板202の左右方向内側の縁部に巻き掛けて受板202の上面側へ折り返す。
そして、この移載ベルト295の他端側を、受板202の上面に沿わせて左右方向外側へ引き、角筒状フレーム254の下側を通し、円筒状フレーム252の下側を通してからこの円筒状フレーム252の外側周面で巻き返す。
そして、この移載ベルト295の他端に挿通した丸棒298の前後両端部を、前後のフック部材296,296の開口部から嵌入させて係止する。
これにより、移載ベルト295の他端部が円筒状フレーム252に取り付けられ、定点固定される。
なお、円筒状フレーム252の周面に前後方向の溝を形成し、この溝に、移載ベルト295の他端に挿通した丸棒298を嵌入させてから、第4インデックスプランジャー297,297で脱落を阻止する構成としてもよい。
なお、移載ベルト295を取り外す作業は、上述と逆の順序で行なわれる。
以下において、第1位置PS1、第2位置PS2、第3位置PS3は、移載ベルト295を支持した受面201ないし受板202の内側端部の位置を基準として説明する。
すなわち、受面201ないし受板202の内側端部が第1位置PS1に位置した状態で、この受面201ないし受板202は、その下方に搬送されてきたトレーG1の上側の全域を覆う。(この状態は、平面視において、受面201ないし受板202がトレーG1の全域に重合した状態を指す。)
そして、このように左右の受面201,201ないし左右の受板202,202の内側端部が第1位置PS1,PS1に位置した状態で、2列搬送されてくる肉片mまたは肉片mの集合体Mの夫々が、往復移動コンベア95の搬送終端部から左右の移載ベルト295,295上に供給される。
また、左右の受面201,201ないし受板202,202の内側端部が、第1位置PS1,PS1から僅かな距離だけ外側方へ偏倚した第2位置PS2,PS2に移動した状態でも、この受面201,201ないし受板202,202は、その下方に搬送されてきた隣接する2つのトレーG1,G1の夫々の上側を略覆っている。(この状態は、平面視において、トレーG1,G1の端部の僅かな部分が覆われずに露出している状態を含む。)
そして、このように左右の受面201,201ないし左右の受板202,202の内側端部が、第1位置PS1,PS1から第2位置PS2,PS2に移動することによって、左右の移載ベルト295,295上の肉片mまたは肉片mの集合体Mの左右方向間隔が拡大され、下方に待機する隣接した2つのトレーG1,G1の夫々に載置可能な位置に位置合わせされる。
すなわち、トレー搬送装置305によって搬送される多数のトレーG1の搬送ピッチは、このトレーG1自体の左右幅によって決まるため、この搬送ピッチを小さくするには限界がある。
そして、上述の搬送ピッチで搬送されてきた隣接する2つのトレーG1,G1(一般的に使用される規格の食品用トレー)の中心間距離は、塊状肉搬送装置9の2つの搬送通路20,20の中心間距離よりも長い(左右方向での幅が広い)。
したがって、2列の肉片mまたは集合体Mを2つの隣接するトレーG1,G1に載置するためには、上述の2つの中心間距離の差を無くするだけ、2列の狭い間隔で搬送されてきた肉片mまたは集合体Mの左右方向間隔を拡大する必要がある。
そして、受面201ないし受板202の内側端部が、第2位置PS2から外側方へ大きく移動して第3位置P3に位置した状態では、この受面201ないし受板202は、その下方に搬送されてきたトレーG1の上側から退避し、このトレーG1の上側の全域が開放される。
そして、このように左右の受面201,201ないし左右の受板202,202の内側端部が、外側方に位置する第3位置PS3,PS3へ移動するときに、左右の移載ベルト295,295の夫々が左右の受板202,202に対して内側方へ移動する。
これによって、この左右の移載ベルト295,295上にあった肉片mまたは集合体Mが、左右方向の位置変化を伴うことなく2つのトレーG1,G1の夫々に降ろされて載置される。
しかして、図24は、第1エアシリンダー225,225の短縮作動によって左右両側の移動ユニット200R,200Lが外側方向(互いに離間する方向)へ移動した状態において、この後の各移動ユニットの作動状態を説明するための正面図である。
すなわち、この図24において、(a)の状態では、左右の第1エアシリンダー225,225が短縮し、移載ベルト295,295を支持した受面201,201ないし受板202,202の内側端部が、その下方に搬送されてきた2つのトレーG1,G1の上側の全域を覆う第1位置PS1,PS1から、僅かな距離だけ外側方へ偏倚した第2位置PS2,PS2へ移動している。
この状態でも、この移載ベルト295,295を支持した受面201,201ないし受板202,202によって、その下方に搬送されてきた2つのトレーG1,G1の上側が略覆われている。
しかして、この状態から、第2エアシリンダー241が伸長作動すると、(b)に示すように、移載ベルト295を支持した受面201ないし受板202の内側端部が第2位置PS2から第3位置PS3まで移動する。
また、この受板202と共に、第2エアシリンダー241のピストン244の先端部に一体化された第1タイミングプーリー233の軸心234と第2タイミングプーリー235の軸心236が外側方へ全ストローク移動する。
このため、第1タイミングプーリー233の軸心234と第2タイミングプーリー235の軸心236が外側方へ移動するときに、この2つのタイミングプーリー233,235が同方向へ回転しながら、タイミングベルト237の下側巻回域が外側方へ移動する。
これによって、このタイミングベルト237の下側巻回域に取り付けられた第1摺動子246が牽引板体250と一体で外側方へ移動し、この牽引板体250によって移載ベルト295の一端部が外側方へ引かれる。
すなわち、図24における(a)から(b)への状態変化に示すように、移載ベルト295における受板202上の部位に仮想定点CP1を設定し(図24の(a))、この移載ベルト295を支持した受板202の内側端がこの仮想定点CP1まで移動する状態(図24の(b))を想定する。
このために、上述のタイミングベルト237および2つのタイミングプーリー233,235からなる機構を設けており、これによって、受板202の外側方への移動速度(第2エアシリンダー241のピストン244の伸長速度)に対して、牽引板体250の外側方への移動速度は2倍の速度となる。
これによって、移載ベルト295を支持した受面201ないし受板202が第2位置PS2から第3位置PS3まで移動するときに、移送体295は、この受面201の移動方向とは逆の方向へ、同じ大きさの速度で移動する。
(b)の状態において、受板202の内側端部での移載ベルト295の折り返し移動によって、移載ベルト295上の肉片mまたは集合体Mが移載ベルト295の表面から剥離され、トレーG1内に落下して収容される。
すなわち、第2搬送作用部5Rの搬送終端部から受面201上に載置されていた肉片mまたは集合体Mは、左右方向および前後方向の位置をそのままの位置とした状態で、直下方のトレーG1内に落下するように降ろされて載置され、収容される。
そして、図20、図21は、移載ベルト295を支持した受面201ないし受板202がトレーG1の上方を開放する第3位置(移送体上の物品を降ろす第3位置)PS3まで外側方へ移動した状態を示す。
なお、上述のように、この受面201ないし受板202は、第2搬送作用部5Rの搬送終端部の前後移動範囲の下側に配置される。
図25〜図27に、容器供給部300を備えたトレー搬送装置(請求項の「第2コンベア」)305を示す。
図25に示すように、容器供給部300には、レール状のトレー収容部303と、トレー剥離装置304を備える。
トレー収容部303は、重ね合わせた多数の空のトレーG1を収容し、脱落を防止しながら斜め下方へ滑動案内するレール状の枠体から構成する。
また、トレー剥離装置304は、トレー収容部303の下端部からトレーG1を一皿ずつ剥離して取り出すものである。
そして、吸盤306には、回動アーム307内に配策した吸気管(図示省略)の先端部が連通されており、回動アーム307が上昇回動したときに負圧を発生させて、トレーG1の下面を吸着する構成としている。
この吸着後に回動アーム307を下降回動させて負圧を解除し、吸着されていたトレーG1をトレー搬送装置305上に載置するように構成されている。
このトレー搬送装置305は、その搬送終端側に配置した駆動スプロケット315と搬送始端側に配置した従動スプロケット314の間に無端チェーン316を巻き掛け、駆動スプロケット315を回転駆動する電動モーター313を設けて構成する。
この無端チェーン316には、トレーG1の幅よりも所定長だけ大きく設定した間隔をおいて、多数の係止板317を備える。この係止板317によって、各トレーG1における搬送方向上手側の端部が押される。
なお、電動モーター313−を逆転駆動してトレーG1を搬送方向上手側へ戻る方向へ移動させることも可能である。
この3つに分割された搬送案内レール318A,318B,318Cのうち、最も搬送方向上手側に位置する第1搬送案内レール318Aは昇降不能に位置固定されている。
図33に示すように、中間部の第2搬送案内レール318Bと、最も搬送方向下手側に位置する第3搬送案内レール318Cは、物品移動装置200の左右の受面201,201の直下に配置され、2つのエアシリンダー319,319によって独立して昇降するように構成する。
切断する塊状肉の種類や状態等に応じて作動条件を設定し、各部の設定条件等を変更し、後述する起動スイッチ401を操作する。
これによって、切断部4の無端状帯刃49の周回移動と、搬送部5の搬送駆動が開始される。
これによって、投入された塊状肉は塊状肉搬送装置9の搬送作用を受けて前方へ搬送され、この塊状肉の前端部が受板43の後面に当接し、塊状肉の前端部の位置が規制される。
そして、この状態から供給部3が上昇揺動するにつれて、塊状肉における左右の開口部35から突出した前端部に、右側から左側へ周回移動する無端状帯刃49の刃縁が上側から切り込んでいく。
このとき、塊状肉の前端部が受板43によって位置規制されているので、無端状帯刃49によって塊状肉の前端部が均一な厚みに切断される。
そして、この所定の厚さに切断された肉片が、受板43の上端と無端状帯刃49の下端との間に形成された間隔部Tを通過して、受板43の前側に配置された左右の引継回転体72,72の環状板74,74の上側周面に引き継がれる。
また、供給部3は揺動範囲の下限位置まで下降揺動し、初期状態に復帰し、この後、供給部3は再び上昇揺動し、上述の塊状肉の切断が繰り返される。
このようにして、肉片の一部どうしが上下に重なるように搬送作動中の無端ベルト96の搬送始端部上に順次置かれ、2列の肉片mの集合体M,Mが形成される。
この2列の集合体M,Mにおいて、各列における集合体Mと次の集合体Mとの間には、所定の間隔(集合体間隔)Pが形成される。
しかし、搬送方向下手側の搬送作用部5Rを支持する第2支持部材116は、機台2側の第3支持部材53に一体的に取り付けられているため、受板43の位置調節の影響を受けて前後方向に移動することはない。
すなわち、収容部6に設けた物品移動装置200の受面201に対する肉片mないし集合体Mの搬出位置が変化しにくくなり、以後の収容作動を円滑に行なえる。
また、受板43と搬送部5における搬送方向上手側の搬送作用部5Fとの位置関係が変化しないので、切断されて折り畳まれた肉片mは、搬送作用部5Fに円滑に引き継がれて搬送される。
上述の切断作業によって形成された2列の集合体M,Mは、各列の間に所定の狭い間隔が形成された状態で収容部6へ搬送されてくる。
図30〜図37に示すように、この搬送中の集合体M,Mにおける各列の間隔を「肉列間隔P0」と呼ぶ。
しかして、図28、図29に示すように、収容作動の開始時には、まず、この肉列間隔P0を有して搬送されてくる2列の集合体M,Mを、搬送作動中にある往復移動コンベア95の搬送終端部を後方へ移動させながら、物品移動装置200の左右の受面201,201上に降ろすようにして引き継ぐ。
これにより、図16、図30、図31に示すように、左右の受面201,201上に左右の集合体M,Mが引き継がれた状態でも、左右の集合体M,Mの間隔は肉列間隔P0のままである。
このため、受面201上に引き継がれた各集合体Mの左右方向での中心位置と、トレーG1の左右方向での中心位置とが左右方向にずれた状態となり、このまま、受面201上の集合体Mを落下させた場合、この集合体MがトレーG1からはみ出す事態が生じうる。(図30、図31において実線で示す集合体Mと破線で示すトレーG1の位置ずれ。)
この集合体M,MとトレーG1,G1の左右方向の位置ずれを、以下のようにして解消する。
まず、図16、図17、図30、図31に示すように、左右の第1エアシリンダー225,225を伸長させて左右の受面201,201を最接近させ、左右の受板202,202の内側端部の間隔(厳密には左右の移載ベルト295,295の折り返し部の間隔)が最小間隔P1となっている状態で、往復移動コンベア95の終端から、この左右の受面201,201上に二列の集合体M,Mを引き継ぐ。
そして、この後、図18、図32に示すように、左右の第1エアシリンダー225,225を設定量だけ短縮作動させて、左右の移動ユニット200L,200Rを外側方(相反する方向)へ移動させ、左右の受面201,201の内側端部の間隔を中間間隔P2に拡大する。
このように、左右の受面201,201の内側端部の間隔が、中間間隔P2になった状態での左右の受面201,201の位置を、第2位置PS2と定義する。
このように、左右の受面201,201の内側端部の間隔が、最小間隔P1にある状態での左右の受面201,201の位置を、第1位置PS1と定義する。
そして、この状態では、左右の受面201,201上の肉片mの集合体M,Mが、下側に待機するトレーG1,G1の直上方に位置するようになる。
この状態で、トレー搬送装部302の昇降部319を上昇作動させ、トレーG1,G1を設定位置まで上昇させる。
そして、図20、図36に示すように、トレーG1,G1の上昇中または上昇完了後に、左右の第2エアシリンダー241,241を設定量だけ伸長作動させ、左右の受面201,201の内側端部の間隔を最大間隔P3に拡大する。
このように、左右の受面201,201の内側端部の間隔が、最大間隔P3になった状態での左右の受面201,201の位置を、第3位置PS3と定義する。
この状態では、左右の受面201,201がトレーG1,G1の上側から左右外側へ退避し、このトレーG1,G1の上方が開放される。
なお、図34、図35は、左右の受面201,201の内側端部の間隔が、中間間隔P2から最大間隔P3に拡大される途中の中間間隔PMにある状態を示すものである。
これによって、集合体M,Mは、左右および前後の位置変化を伴うことなく、トレーG1,G1内へ落下して収容される。
集合体M,Mを収容したトレーG1,G1は、初期位置へ下降し、トレー搬送装置305によって空間Qを通過し、左外側方へ搬出される。
以上の作動が、集合体M,Mが搬送されてくる間隔に同調して繰り返される。
また、往復移動コンベア95における無端ベルト96の下側巻回域は、左右の受面201,201の上側に近接する高さに設定し、集合体Mの引継性を高める必要がある。
しかしながら、上述のように、往復移動コンベア95における無端ベルト96の下側巻回域DAを前下がりに傾斜させているため、集合体Mの収容作動時に、無端ベルト96の下側巻回域DAの垂れ下りによる左右の受板202,202の内側端部(厳密には左右の移載ベルト295,295の折り返し端部)との干渉を防止することができる。
上述のように構成されたスライサー1は、塊状肉MFをその先端から所定の厚さで切断し、切断された肉片mを折り畳み、この折り畳まれた複数の肉片mを、その一部が互いに重なるように並列させて集合体Mを形成する。
上述のコントローラー400の入力側に接続された起動スイッチ401は、スライサー1全体を起動するためのものであり、コントローラー400の出力側からモータードライバ等へ指令信号を出力可能な状態に切り替えるためのものである。この起動スイッチ401の入り操作によって、コントローラー400の出力側から、まず、切断用モータードライバ424と、揺動用モータードライバ425と、搬送用モータードライバ426と、左側引継用モータードライバ427と、右側引継用モータードライバ428へ指令信号が出力され、切断部4と供給部3と搬送部5の駆動が開始される。
塊状肉高さ手動設定スイッチ403は、切断前の塊状肉の高さを目視で判断して入力(設定)するためのものである。
並列枚数手動設定スイッチ405は、切断作業を開始する前に、一つの集合体Mを形成する肉片mの枚数を手動で設定するためのものである。
なお、上述のスイッチは液晶パネル上に表示され、タッチ操作によって操作される。
右側塊状肉高さ計測用ポテンショメータ408は、右側の塊状肉の搬送通路20の前部に配置された右側の押圧具29の上下動位置を計測するためのものであり、これによって右側の搬送通路20に供給された塊状肉の先端部の高さが計測される。
下部無端ベルト移動距離計測用センサ410は、搬送用電動モーター31の回転数等から、供給部3における下部無端ベルト25の移動距離(塊状肉の搬送距離)を計測するものである。
右側引継回転体回転位相計測用ポテンショメータ412は、右側の引継回転体72の回転角度を計測するものである。
右側棒状体回動角度検出用ポテンショメータ414は、多数の細杆82を備えた右側の棒状体81の回転角度を計測するものである。
揺動アーム揺動角度検出用ポテンショメータ416は、搬送部5の始端部に設けられた揺動アーム103の上下揺動角度を計測するものである。
コンベア後端部進退位置計測用センサ418は、伸縮用電動モーター135の回転数等から、搬送部5の搬送方向下手側の搬送作用部(第2搬送作用部)5Rの搬送終端部の移動位置を計測するものである。
右側第1エアシリンダー伸縮位置計測用ポテンショメータ420は、物品移動装置200における間隔調節用の右側の第1エアシリンダー225の伸縮位置を計測するものである。
右側第2エアシリンダー伸縮位置計測用ポテンショメータ422は、物品移動装置200における摺動用の右側の第2エアシリンダー241の伸縮位置を計測するものである。
剥離アーム回動位置計測用ポテンショメータ424は、電動モーター308の回転数等から、トレーG1を積載部から剥離して取り出す回動アーム307の回動角度を計測するものである。
また、このカメラCAは、コンベア96Wの左右幅を超える領域を撮像できる画角を有し、後述するように、コンベア96の側端部(無端ベルト96の左右端部)も画角に入る。
また、撮像した画像の画素数から、このコンベア96の側端からの距離を算出可能である。
トレー停止位置制御入り切りスイッチTSSは、後述するトレーの停止位置補正を自動的に行なわせるためのものである。
また、上述のコントローラー400の入力側に接続された切断用モータードライバ424は、切断用電動モーター44に電力を供給して、無端状帯刃49を駆動制御するものである。
揺動用モータードライバ425は、揺動用電動モーター13に電力を供給して、供給部3を斜め上下方向に揺動駆動制御するものである。
搬送用モータードライバ426は、搬送駆動モーター112に電力を供給して、搬送部5を駆動制御するものである。
右側引継用モータードライバ428は、右側の引継用電動モーター76に電力を供給して、右側の引継回転体72を駆動制御するものである。
右側揺動用モータードライバ430は、右側の揺動用電動モーター80に電力を供給して、多数の細杆82を備えた右側の棒状体81を駆動制御するものである。
右側出退用モータードライバ432は、右側の出退用電動モーター84に電力を供給して、右側の棒状体81ごと細杆82を出退駆動制御するものである。
上下動用モータードライバ435は、上下動用電動モーター105に電力を供給して、揺動アーム103を上下揺動制御するものである。
伸縮用モータードライバ436は、伸縮用電動モーター135に電力を供給して、搬送部5の搬送方向下手側の搬送作用部5Rの搬送終端部を前後方向に移動制御するものである。
右側第1エアシリンダー用バルブソレノイド438は、右側の第1エアシリンダー225に給排するエアー量を制御するバルブを作動させて、右側の移動ユニット200Rの左右方向位置を変更するものである。
右側第2エアシリンダー用バルブソレノイド440は、右側の第2エアシリンダー241に給排するエアー量を制御するバルブを作動させて、右側の移動ユニット200Rの受板202(受面201)を左右方向に摺動させるものである。
トレー移動アーム用モータードライバ442は、電動モーター308に電力を供給して、トレーG1を剥離してトレー搬送装置305上に受け渡す回動アーム307を回動制御するものである。
トレー搬送モータードライバ313Dは、トレー搬送装置305を駆動する電動モーター313の駆動速度と駆動方向を制御するものである。
昇降用バルブソレノイド319S,319Sは、エアシリンダー319,319に供給するエアー量を制御するバルブを作動させて、第2搬送案内レール318Bおよび第3搬送案内レール318Cを昇降させるものである。
しかして、図43、図44に示すフローチャートに沿い、肉片mの集合体Mの形成制御について説明する。
なお、以下では、供給部3の左右の搬送通路20,20のうちの一方の搬送通路20のみに塊状肉MFを供給する状態について説明する。
ただし、供給部3の左右の搬送通路20,20にわたって設けた下部無端ベルト25と、搬送部5に設けた無端ベルト96を、左右に分割形成し、夫々独立して駆動するものとすれば、左右両方の搬送通路20,20に塊状肉MFを供給して集合体Mの形成制御を行なうことも可能である。
なお、本実施例における「肉片高さ」とは、上下方向に切断して形成された肉片mが無端ベルト96によって搬送される際の、この搬送方向における肉片mの長さを意味する。
しかして、図43、図44に示すフローチャートに基づいて説明する。
まず、切断する塊状肉MFの種類や状態等に応じて作動条件を設定し、各部の設定条件等を変更し、起動スイッチ401を操作する。
これによって、各センサ類407〜417の測定結果に基づき、コントローラー400から、各モータードライバ424〜432および434〜436とバルブソレノイド433へ制御出力がなされ、上述の切断部4の駆動と、供給部3の揺動および駆動と、搬送部5の駆動が開始される。(STEP1)
このように順次形成される集合体Mと次の集合体Mとの間には、後述する所定の間隔(集合体間隔)Pが形成される。
この塊状肉MFの高さ計測(厚さ計測)では、左側塊状肉高さ計測用ポテンショメータ407と右側塊状肉高さ計測用ポテンショメータ408のうちの塊状肉MFを供給している側のポテンショメータによって、この塊状肉MFの先端部の高さ(厚さ)が計測され、塊状肉高さ計測値Xが得られる。(STEP3)
これに基づき、肉片mの高さ(搬送方向での長さ)の算出が行なわれる。
A=X×Y
Yの値は肉片mの折り畳み位置によって変化し、肉片高さの中心位置で折り畳む場合はY=0.5となる。
並列長さ手動設定値Eは、各集合体Mの搬送方向での長さを、使用するトレーG1の大きさ(搬送方向での長さ)に合わせて並列長さ手動設定スイッチ404で変更設定したものである。また、並列枚数手動設定値Fは、各集合体Mを形成する肉片mの枚数を、並列枚数手動設定スイッチ405の操作で任意に変更設定したものである。
そして、並列枚数自動制御入り切りスイッチ406が入り側(ON)に操作されると(または操作されていると)、この自動制御入り時点T0で行なわれる並列基準値自動設定に移行する。(STEP6)
この並列枚数Iは、肉片高さ算出値Aと、肉片高さ基準値Gと、並列枚数基準値Hから、次の算定式で算出し、この算出値から小数点以下を切り捨て、整数として取得する。(STEP8)
算出値=(G/A)×H
肉片高さ算出値Aは常時算出されているが、小数点以下が切り捨てられることで取得される整数値が変化しない間、枚数変更は起こらない。
K=(E−A)/(I−1)
なお、一つの集合体を形成している途中で並列ピッチKの算出値が変化しても、並列した枚数がSTEP8で取得された整数に達するまで、並列ピッチの変更は禁止される。
この集合体間隔形成用のコンベア移動量Pは、無端ベルト96の搬送有効長(コンベア有効長)Lと、並列長さ手動設定値Eと、集合体の数Rから、次の算定式で算出される。(STEP13)
P=(L−E×R)/(R−1)
このコンベア移動量Pは、隣接する集合体M,Mの間隔となるものであり、コンベア移動距離計測用センサ417によって計測される。
図45に、このようにして形成された肉片mの集合体Mを示す。
これによって、無端ベルト96の搬送終端部は、物品移動装置200の左右一側の受面201の下方に待機するトレーG1の後端部上方まで進出する。(STEP14)
上述のようにして無端ベルト96の搬送終端部から離脱した集合体Mは、物品移動装置200の左右一側の受面201上に引き継がれ、トレーG1に収容される。
一方、STEP6において、並列枚数自動制御入り切りスイッチ406が切り側(OFF)に操作されると(または操作されていると)、上述の並列基準値自動設定には移行せず、並列ピッチの演算に移行する。(STEP6)
この並列ピッチKは、並列長さ手動設定値Eと、肉片高さ算出値Aと、並列枚数手動設定値Fから、次の算定式で算出される。(STEP17)
K=(E−A)/(F−1)
無端ベルト96上に載置し並列した枚数は、左側棒状体回動角度検出用ポテンショメータ413または右側棒状体回動角度検出用ポテンショメータ414の往復回動回数によって判定し、この並列した枚数が上述の並列枚数手動設定値Fに一致した時点で、集合体間隔形成用のコンベア移動量の演算に移行する。(STEP20)
以降は第1フローと共通であるため、説明を省略する。
また、STEP2において、肉片高さ自動設定入り切りスイッチ402が切り側(OFF)に操作されると(または操作されていると)、肉片高さの算出を経ることなく、並列形態の手動設定に移行する。
ここで、塊状肉高さ手動設定スイッチ403で設定した肉片高さ設定値Jと、並列長さ手動設定スイッチ404の操作で設定した並列長さ手動設定値Eと、並列枚数手動設定スイッチ405で設定した並列枚数手動設定値Fから、並列形態の手動設定が成立し、並列ピッチの演算に移行する。(STEP21)
この並列ピッチKは、STEP17と同様に、並列長さ手動設定値Eと、肉片高さ算出値Aと、並列枚数手動設定値Fから、次の算定式で算出される。(STEP22)
K=(E−A)/(F−1)
以降は、第2フローと共通であるため、説明を省略する。
しかして、図45に、上述のようにして形成される集合体の状態を例示する。
この例では、5枚の肉片mを、少なくともその一部が重なるように並列させて形成した集合体M1と、6枚の肉片mを同様に並列させて形成した集合体M2と、7枚の肉片mを同様に並列させて形成した集合体M3を同時に並べて示している。
ただし、これは説明の便宜上使用するものであり、本発明において、このように肉片枚数の異なる集合体Mが、同一の無端ベルト96上に存在することを限定するものではない。
また、集合体M2は、肉片m1よりも短い肉片m2を、Kよりも短いピッチで6枚並列して、全長Eの集合体を形成している。
そして、集合体M3は、肉片m2よりも短い肉片m3を、集合体M2よりも短いピッチで7枚並列して、全長Eの集合体を形成している。
このように、肉片mの高さに応じて、並列させる枚数とピッチを変更することで、肉片mの集合体Mの全長や重量を揃えることができる。
このため、上下方向に一定の厚さで切断(スライス)した場合、切断する部位によって高さの異なる肉片が形成され、この切断された肉片の重量も均一にはならない。
次に、図48〜図50のフローチャートに基き、図51を参照しながら、物品の収容制御について説明する。
なお、ここでは、コンベア96Wの搬送方向に対面する方向に向かった状態で、左手側を「左」、右手側を「右」として説明する。
なお、この中間間隔P2は、コンベア96Wの左右幅の中心位置を基準として、左右均等にP2/2の距離で割り振られている。
この状態で、集合体M,Mの面積重心(集合体の全幅の中心位置に略等しくなる)を、トレーG1,G1の左右幅の中心位置に位置合わせするものである。
これによって、供給部3に投入した塊状肉MFが切断部4で切断され、切断された所定枚数の肉片mがコンベア96W(無端ベルト96)上に順次並列されて、集合体Mが形成される。
そして、トレー停止位置制御入り切りスイッチTSSが入り操作され、トレー停止位置自動制御が入り(有効)になっているか否かが判定される。(STEP3)
この撮像された画像データから、集合体Mの面積重心位置が取得される。
この面積重心位置は、集合体Mの輪郭を形成する多数の画素位置から、この輪郭の内側の面積を算出して求める。
そして、この左右の集合体M,Mの面積重心位置CL,CRを基に、トレー停止目標位置を取得する。
DL=CW/2−CL
DR=CR−CW/2
HL=TP−(TW/2+DL+ZD+BH)
HR=DR+ZD+BH−TW/2
ML=SL+HL
MR=SR+HR
(以上、STEP6)
ここで、左側のトレーG1の停止目標位置MLと右側のトレーG1の停止目標位置MRとの大小関係が比較される。(STEP9)
そして、この左側トレー検出位置XLが左側トレー停止目標位置MLに一致したか否かの判定がなされ(STEP12)、一致した場合にはトレー搬送装置305の駆動が停止される。(STEP13)
そして、この右側トレー検出位置XRが右側のトレーG1の停止目標位置MRに一致したか否かの判定がなされ(STEP17)、一致した場合にはトレー搬送装置305の駆動が停止される。(STEP18)
以上のように、左側のトレーG1の停止目標位置MLよりも、右側のトレーG1の停止目標位置MRの方が大きいと判定された場合には、左側のトレーG1が、右側のトレーG1よりも先に(先行して)上昇する。
そして、この右側トレー検出位置XRが右側トレー停止目標位置MRに一致したか否かの判定がなされ(STEP23)、一致した場合にはトレー搬送装置305の駆動が停止される。(STEP24)
そして、この左側トレー検出位置XLが左側のトレーG1の停止目標位置MLに一致したか否かの判定がなされ(STEP28)、一致した場合にはトレー搬送装置305の駆動が停止される。(STEP29)
そして、左側のトレーG1が、第2搬送案内レール318Bに支持されたまま上昇し(STEP30)、トレー搬送装置305が逆方向へ設定距離だけ後退駆動される。(STEP20)
図50に示すように、各トレーG1,G1が上昇した後、コンベア(第1コンベア)96Wの後端部(搬送終端部)が退却を開始する。(STEP31)
この時間Tmは微小な時間に設定されており、この時間Tmの経過後、左右の受板202,202の内側端部の間隔を最大間隔P3に拡大する作動が開始される。(STEP34)
これによって、左右の受板202,202上の物品(集合体M,M)が、左右のトレーG1,G1内に落下して収容される。
この設定時間Tgが経過すると、左右の受板202,202の内側端部の間隔を最小間隔P1まで一気に縮小する作動が開始され(STEP37)、コンベア96Wの搬送終端部が進出を開始する。(STEP38)
以上の作動を繰り返して、物品の収容が行なわれる。
また、切断部4では、左右一側から他側へ移動する無端状帯刃49の下側巻回域で塊状肉MFを切断するため、切断後の肉片mが無端状帯刃49の移動方向に引かれて放出される。
このため、この実施例では、カメラ(撮像手段)CAによる撮像結果からの距離の算出基準位置として、コンベア96Wの左右端部のうち、無端状帯刃49の移動方向上手となる側の端部を基準としているが、これに限定されず、コンベア96Wにおける無端状帯刃49の移動方向下手となる側の端部を基準としてもよい。
202 受板(支持体)
225 第1エアシリンダー(第1手段)
241 第2エアシリンダー(第2手段)
295 移載ベルト(移送体)
305 トレー搬送装置(第2コンベア)
400 コントローラー(制御手段)
CA カメラ(撮像手段)
G1 (トレー)容器
m 肉片
M 集合体(物品)
PS1 第1位置
PS2 第2位置
RA 連動手段(第3手段)
そして、このような装置においては、物品搬送用コンベアの終端から搬出される物品の位置と、容器搬送用コンベアで搬送されてきた容器の位置を合わせる必要がある。
このため、例えば特許文献1に示すように、物品搬送用コンベアの下側に容器搬送用コンベアを並列させて配置し、物品搬送用コンベア上の物品をカメラで撮像し、これによって取得された画像から食品の位置を取得し、この位置に基づいて、物品搬送用コンベアと容器搬送用コンベアの相対位置を左右方向に自動的に調節する技術が知られている。
また、この物品搬送用コンベアによって2列の物品を搬送する場合、この2列の搬送終端部に2つの容器を待機させる必要がある。
このとき、一方の列の物品を容器に収容するために、物品搬送用コンベアを左右方向へ移動制御すると、他方の列の物品が容器から外れる問題が生じる。
本発明は、上述のような従来技術の課題を解決し、コンベアによって搬送されてきた物品を容器へ円滑に収容でき、また、複数列の物品でも容器ごとに円滑に収容することのできる収容制御装置を実現することを目的とする。
すなわち、請求項1に記載の発明は、物品を搬送する第1コンベア(96W)と、物品収容用の容器(G1)を搬送する第2コンベア(305)を設け、前記第1コンベア(96W)の搬送終端部に、前記第2コンベア(305)を、平面視で前記第1コンベア(96W)の搬送方向と交差する方向に配置し、前記第1コンベア(96W)によって搬送される物品を撮像する撮像手段(CA)を設け、この撮像手段(CA)による撮像結果に基づいて前記第2コンベア(305)による容器(G1)の搬送停止目標位置を補正する制御手段(400)を設けた物品収容制御装置とする。
なお、このスライサーによって切断される塊状肉および肉片の集合体の搬送方向を基準として、上手側を「後側」、下手側を「前側」と定義し、下手側に向いた状態での左手側を「左側」、右手側を「右側」と定義して説明する。
図1〜図3に示すように、スライサー1は、基体となる機台2に対して供給部3と、切断部4と、搬送部5と、収容部6と、制御部7を設けて構成する。
機台2は、所定の高さを有した平面視で長方形状の枠体である。
供給部3は、作業者による塊状肉の投入を受けて前方へ搬送するものであり、切断部4は、供給部3の前端部から前方へ突出した塊状肉の前端部を所定の厚さに切断するものである。
搬送部5は、切断部4で切断された肉片を前方へ搬送するものであり、収容部6は、搬送されてきた肉片を容器に収容して搬出するものである。
制御部7は、各部を駆動する電動モーターやエアシリンダー等の作動状態を制御するものである。
なお、衛生上の観点から、各部は主にステンレス鋼を用いて構成し、ステンレス製のカバーCで覆う。
図4以降は、このカバーCを取り外して示す。
このカメラCAは、コンベア96Wの左右幅の中心位置の上方に配置し、機枠側から斜めに立ち上げた支持フレームCAFの上端部に固定した水平方向の取付ステーCASに、位置調節自在に吊持状態で支持する。
図4〜図7に示すように、供給部3は、平面視で矩形に枠組みされた枠体8と、この枠体8に対して取り付けられ、手作業で供給された塊状肉を前方へ搬送する塊状肉搬送装置9を備える。
この塊状肉搬送装置9には、枠体8の左右両側部に左右の側壁10,10を立設し、この左右の側壁10,10の後端部から、左右の支点軸11,11の夫々を外側方へ突出する姿勢で固定する。
この左右の支点軸11,11は、同一軸心上に配置し、その両端部を、左右のベアリング12,12を介して機台2側に支持する。
図5に示すように、機台2における枠体8の下方の部位に揺動用電動モーター13を取り付け、この揺動用電動モーター13の出力軸14にクランクアーム15の一端部を取り付ける。
そして、このクランクアーム15の他端部に軸支したベアリング16と、枠体8における支点軸11,11よりも前側下方の部位に支持したベアリング17を、連動ロッド18の両端に備えた円筒部(図示省略)に篏合して固定する。
これによって、供給部3は、搬送終端側となる前端部ほど低くなるように、前下がりに傾斜した姿勢で支持される。
揺動用電動モーター13を駆動すると、供給部3が支点軸11を中心として斜め上下方向に揺動し、供給部3の前端部は、支点軸11を中心とする円弧軌跡上を往復移動する。
図5、図7に示すように、枠体8には、左右両端部に有した側壁10,10の間に1つの仕切壁19を一体的に備える。
これら2つの側壁10,10と1つの仕切壁19の間に2つの搬送通路20,20が形成される。
なお、図6、図7に示すように、左右両端部に有した側壁10,10を、その前部と後部において、2つの搬送通路20,20の上方を跨いで配置された門型またはアーチ形状の補強フレーム21,21で連結し、枠体8の剛性を確保する。
図4、図5、図7に示すように、塊状肉搬送装置9は、2つの搬送通路20,20のそれぞれに、塊状肉搬送用の広幅の下部コンベア22を設けて構成する。
この下部コンベア22は、2つの搬送通路20,20の底部を形成し、塊状肉を載せて搬送するものである。
下部コンベア22は、前端ローラー23および後端ローラー24と、これら前端ローラー23と後端ローラー24に巻き掛けられる粗雑面を有した下部無端ベルト25と、この下部無端ベルト25に張力を付与する前後方向中間部のテンションローラー26から構成する。
この左右のフレームは一体的に構成され、枠体8の下部に着脱自在な構成とする。
後端ローラー24は、左右のフレームの後端部に軸受された左右方向の下部駆動軸27に固定する。
テンションローラー26は、枠体8の前後方向中間部に配置し、下部無端ベルト25の下側巻回域の上面に当接させ、下方へ弾発付勢する。これによって、下部無端ベルト25に、搬送に適した張力が付与される。
また、テンションローラー26を弾発付勢する構成に代えて、テンションローラー26の高さを調節して固定する構成としてもよい。
なお、前端ローラー23、後端ローラー24、テンションローラー26、下部無端ベルト25は、左右の側壁10,10の内側面間隔よりも幅広に形成し、その左右両端部の夫々を、左右の側壁10,10の下側に入り込ませる。
また、下部無端ベルト25の上面は、仕切壁19の直下に、当接しない程度の隙間を有した状態で配置する。
これにより、下部無端ベルト25の上面は、上述の2つの搬送通路20,20の底部を形成するものとなる。
図5〜図7に示すように、左右の支点軸11,11における側壁10,10とベアリング12,12の間の部位には、左右の押圧アーム28,28の基部を軸受支持する。
これによって、左右の押圧アーム28,28は左右の側壁10,10の外側に上下揺動自在に配置される。
この左右の押圧アーム28,28の前端には、搬送通路20,20の前端部上側に臨む押圧板29,29をそれぞれ取り付ける。
この押圧板29,29は、左右の押圧アーム28,28の前端部に取り付けた取付ステー30,30に対してノブボルト30N,30Nで締結固定する。
なお、この取付ステー30,30は、押圧アーム28,28の前端部(自由端部)から上方へ延出した後、搬送通路20,20の上方へ向けて屈折する。
また、図4〜図6に示すように、枠体8における左右の側壁10,10からステー30T,30Tを立ち上げ、このステー30T,30Tに左右のエアシリンダー30S,30Sのシリンダー部を左右方向の軸30Y,30Yで回動自在に軸支する。これによって、エアシリンダー30S,30Sは上下方向の姿勢として取り付けられる。
そして、このエアシリンダー30S,30Sのピストンの先端を、左右の押圧アーム28,28の前部に左右方向の軸心回りに回動自在に軸支する。
このエアシリンダー30S,30Sが伸長作動すると、押圧アーム28が下方回動し、押圧板29,29が下方の下部無端ベルト25の上面に向けて押圧され、この押圧板29,29の押圧面部によって搬送通路20,20の前部まで搬送された塊状肉の前端部を押圧する。
これにより、供給部3の上昇揺動によって塊状肉の前端部が切断部4で切断される直前に、エアシリンダー30S,30Sが伸長して、この塊状肉の前端部を押圧し、切断時の位置ずれを防止する。
切断後、このエアシリンダー30S,30Sが短縮して塊状肉の押圧が解除され、下部無端ベルト25の駆動によって、塊状肉の前端が後述する受板に当接するまで送り出される。
図5に示すように、供給部3における枠体8の下面側に、搬送用電動モーター31を左右方向に向けて取り付け、この搬送用電動モーター31の左右方向の出力軸に出力ギヤ32を固定する。
そして、この出力ギヤ32を、枠体8の後部に軸受された中間ギヤ33に噛み合わせ、この中間ギヤ33を、下部駆動軸27の左側端部に固定した入力ギヤ34に噛み合わせる。
図8,図9に示すように、供給部3における枠体8の前端部に、2つの開口部35,35を有する枠部材36をボルト37で締結固定する。
図9に示すように、この枠部材36は、左右両端部にボルト孔を有した取付部38,38を備え、この左右の取付部38,38の間に、2つの矩形の開口部35,35を貫通させて形成する。
これら2つの矩形の開口部35,35の間には、上下方向の桟部39が形成される。
図10(a)に示すように、この摺接縁部40,40の前面は、側面視で供給部3の支点軸11を中心とした円弧状に形成する。
また、図9(b)に示すように、この摺接縁部40,40の上部前面は後上がりした傾斜面41とし、供給部3の上昇揺動時に、後述する無端状帯刃49を摺接縁部40,40上に摺接案内する。
なお、各開口部35,35の底部側縁の上縁は刃物状に形成する。
これによって、凹部42の底部の左右両側に摺接縁部40,40が残存し、この摺接縁部40,40にも後述する無端状帯刃49の刃先縁部後面が摺接する。
なお、この凹部42の底面も、側面視で供給部3の支点軸11を中心とした円弧状に形成する。
図4、図8、図10、図11に示すように、上述の枠部材36の揺動軌跡の前側に対向する位置に、2つの開口部35,35から送り出される塊状肉の前端部を受ける受板43を配置する。
この受板43の後面の全面またはその一部の面を、側面視で供給部3の支点軸11を中心とした円弧に沿う曲率に形成する。
これにより、上述の枠部材36の摺接縁部40,40の前面と、受板43の後面は、側面視において同一または近似した曲率の円弧形状となる。
図5に示すように、切断部4には、切断用電動モーター44と、この切断用電動モーター44の出力軸45に取り付けた駆動プーリー46と、従動軸47に取り付けた従動プーリー48と、駆動プーリー46と従動プーリー48にわたって巻き掛けられる鋼製の無端状帯刃49を備える。
切断刃用電動モーター44は、2つの開口部35,35から左側方へ離れた部位に固定する。
一方、従動軸47は、2つの開口部35,35から右側方へ離れた位置にベアリング50を介して回転自在に支持し、エアシリンダー(図示省略)の作動によって左右方向へ位置調節できるように機台2側に支持する。
なお、出力軸45と従動軸47は、同一の前上がり傾斜姿勢として平行に保持する。
これにより、エアシリンダーを作動させて駆動プーリー46と従動プーリー48の間隔を縮小すれば、この2つのプーリー46,48に無端状帯刃49の巻き掛け作業および取り外し作業を容易に行なうことができる。
また、無端状帯刃49を介して従動プーリー48も反時計方向に従動回転する。
これによって、無端状帯刃49の下側巻回域では、無端状帯刃49が従動プーリー48側から駆動プーリー46側へ(右から左へ)周回移動する。
また、このように周回移動する無端状帯刃49に塊状肉の切断抵抗等によって過負荷が掛かった場合には、従動軸47に出力軸45側へ向かう方向の力が掛かるが、この従動軸47を移動調節するエアシリンダー内の空気が圧縮されることによって、過負荷による破損を防止することができる。
なお、無端状帯刃49の一側縁を鋭利な刃縁に形成する。
この案内部材51は、左右方向に長尺の板体の下縁部に、下向きに開口した左右方向の溝を形成し、この溝に、無端状帯刃49の刃縁のない側縁部分を左右方向へ摺動自在に嵌入させるものである。
そして、この案内部材51の姿勢を固定することで、無端状帯刃49の巻き掛け面が後下がり傾斜した設定姿勢に保持され、この無端状帯刃49の刃縁と受板43の上端との間に間隔部Tが形成される。
なお、案内部材51によって無端状帯刃49の内面と外面が摺接支持されるため、周回移動時の傾斜姿勢が安定する。
図4に示すように、機台2の上部左右両側に、2つの平板状のレール52,52を、前後方向に向け、左右方向に間隔をおいて固設する。
平面視で矩形に枠組み形成した第3支持部材53の下部には、その前部の左右両側に、各2個のローラー54を天秤揺動式に支持する。
また、この第3支持部材53の下部における後部の左右両側には、各1個のローラー54を軸支する。
この第3支持部材53の上側に、平面視で矩形に枠組み形成した第1支持部材55を配置し、この第1支持部材55の前後左右の4箇所に、4つの上部リンクアーム56の上端部を左右方向の上部軸57回りに回動自在に軸着する。
また、これら4つの上部リンクアーム56の下端部には、下部リンクアーム59の上端部を連結固定する。これにより、下部リンクアーム59と上部リンクアーム56は、左側面視で逆く字形状を呈する。
また、前後の下部リンクアーム59,59の下端部に設けた左右方向の軸59P,59Pと第3支持部材53前部と後部に設けた軸53P,53Pの間を、前後の引張スプリング60,60で夫々連結し、この引張スプリング60,60の収縮方向への弾発力で第1支持部材55を上昇方向へ付勢する。
この電動モーター61の駆動によって螺子軸63が回転すると、これに螺合する雌螺子部材64が螺子軸63の軸心方向に移動し、中間部材64aを介して第1支持部材55のフレーム55aを押し引きし、第1支持部材55が第3支持部材53に対して移動する。
この第1支持部材55の移動軌跡は、前後の上部リンクアーム56の上端部の揺動軌跡の設定によって決定される。
そして、前側の左右の上部リンクアーム56,56の後下がり傾斜を、後側の左右の上部リンクアーム56,56の後下がり傾斜よりも緩く設定する。
これによって、第1支持部材55が第3支持部材53に対して接近するほど(下降するほど)、この第1支持部材55の前部側が後部側よりも大きく下降し、第1支持部材55が前下がりに傾斜していく。
また、この左右の側板66,66の下部間は、左右方向の丸棒状のフレーム68,68で連結して補強する。
図11に示すように、左右の側板66,66の上方延出部の間は、左右方向のフレーム69で連結する。
図4に示すように、左右の側板66,66の上部後側の部位に、前上がり傾斜した斜辺部を形成し、この斜辺部に、上述の受板43の前面における左右両端部から前方へ突設したステー70,70をナット71で締結して固定する。
なお、第3支持部材53を機台2に対して前方へ移動させると、受板43が開口部35から離間し、この受板43と開口部35の間にメンテナンス用の空間が形成され、この空間を利用して切断部4および後述する搬送部5等のメンテナンスを行なうことができる。
電動モーター61を駆動すると、第1支持部材55およびこれに一体的に支持された受板43が、上部リンクアーム56,56の揺動軌跡に拘束される方向に移動する。
すなわち、切断される肉片の厚さを厚くする場合には、第1支持部材55を前方へ移動させることになるが、このとき、第1支持部材55が前下がりに傾斜しながら前側下方へ移動する。
このとき、第1支持部材55に支持された受板43の後面は、前方へ傾倒するように姿勢変化する。
すなわち、支点軸11から受板43の後面の上端までの距離と、支点軸11から受板43の後面の下端までの距離が等しい状態を維持しながら、摺接縁部40,40の前面と受板43の後面との間隔が調節される。
これによって、切断される肉片の厚さが全面にわたって略均一な厚さで調節される。
このため、厳密には、上述の厚さ調節を行なうと、支点軸11から受板43の後面の上端および下端までの各距離と、支点軸11から受板43の後面の上下方向中間部までの距離とが僅かに相違したものとなる。
しかしながら、この僅かな相違は、切断された肉片の商品価値に影響するほどのものとはならない。
また、このように受板43を前方へ傾倒させながら前側下方へ移動させる構成は、この実施例におけるスライサーのように、支点軸11を中心とする摺接縁部40,40の円弧軌跡の下側領域で塊状肉を切断する構成の場合に適用される。
図4、図5、図11に示すように、左右の側板66,66の上部間には、同一軸心上で独立して回転する左右の引継回転体72,72を設ける。
この左右の引継回転体72,72は、胴体73の外周部に、多数の鋭利な突起を形成した環状板74を、互いに間隔をおいて多数配列したものであり、この胴体72,72を、左右の側板66,66にわたって架設した支持軸75上に回転自在に軸受支持する。
なお、この環状板74の周縁部に形成される突起は、切断後の肉片に突き刺さるほどに尖った尖端を有する。
この出力軸77,77の突出端部に出力ギヤ78,78を固定し、左右の胴体73,73の外側端部に入力ギヤ79,79を固定し、この出力ギヤ78,78と入力ギヤ79,79を噛み合わせる。
この際の開口部35,35の上動速度と引継回転体72,72の環状板74,74の外周速度を同方向および同速度に設定することで、切断された肉片を円滑に引継搬送することができる。
図5、図11、図12に示すように、上述の支持軸75の前側下方に、左右の揺動用電動モーター80,80によって往復回転する左右の棒状体81,81を配置する。
この左右の棒状体81,81には、長手方向に所定の間隔をおいて多数の細杆82,82を植設する。
この多数の細杆82,82は、支持軸75の回動開始前において、上述の隣接する環状板74,74の間に侵入し、この環状板74,74の上側周面に係止されて搬送される肉片に干渉しない待機位置に格納される。
そして、図11、図12に示すように、この左右のユニット83,83を、左右の側板66,66の外側部に前上がりに傾斜させて平行に取り付けた2本の丸棒状の案内レール83L,83Lに対して、その長手方向に摺動自在に支持する。
更に、左右の側板66,66の外側部に取り付けた左右の出退用電動モーター84,84から動力が供給されるギヤケース84G,84Gの出力軸に、クランクアーム85,85の一端部を取り付け、このクランクアーム85,85の他端部とユニット83,83にターンバックル式のロッド86,86の両端部を軸着する。
また、これら多数の細杆82,82は、左右の出退用電動モーター84,84の作動によって、ユニットごと案内レール83L,83Lに案内されながら、前上がり傾斜方向へ往復摺動する。
図5、図11に示すように、左右の側板66,66の上部間を連結する左右方向のフレーム69の中央部に、エアシリンダー87のシリンダー部を斜め上下方向に向けて取り付ける。
そして、このエアシリンダー87のピストン先端部に、左右方向に延在する押圧部材88の左右方向中央部を取り付ける。
この押圧部材88には、弾性を有した線材を山型に湾曲させて形成した4つの線状押圧部材89を、その一端を押圧部材88に固定し、他端を押圧部材88に穿設した孔に摺動自在に挿入して取り付ける。
この状態において、各2つの線状押圧部材89どうしが交錯し、4つの線状押圧部材89の湾曲部が下端に位置する姿勢となる。
この後、エアシリンダー87の短縮作動によって押圧部材88が上方へ移動するとき、4つの線状押圧部材89の湾曲部によって、折り畳まれた2列の肉片mの夫々を、2点で同時に押圧する構成である。
上述の揺動用電動モーター80,80が作動して多数の細杆82が待機位置から前方へ揺動すると、継回転体72の環状板74の上側周面に載って搬送されてくる肉片mが、この多数の細杆82の先端部で環状板74の周面から剥ぎ取られる。
このとき、左右方向に並ぶ多数の細杆82の先端部が肉片mの下面の前後方向中央部に当接し、この肉片mの前後方向中央部を押し上げ、更に前方へ揺動する。
これによって、肉片mの前後両端部が自重で垂れ下ることにより、この肉片mは多数の細杆82の先端部が当接した位置で折り曲がり、二つ折りとなって、後述する搬送方向上手側(後側)の搬送作用部5F上に置かれる。
この押圧状態で、出退用電動モーター84,84が作動し、左右の棒状体81,81が、左右の揺動用電動モーター80,80ごと後側下方へ摺動し、二つ折りの肉片mに挟まれていた多数の細杆82が瞬時に抜き出される。
この後、線状押圧部材89の湾曲部で二つ折りの肉片mの上面を下方へ押し離しながら、押圧部材88が上方へ退避する。
また、無端ベルト96の搬送速度を断続的に増減速する制御、または、引継回転体72の回転速度と細杆82の揺動タイミングが同期した状態を保ちながら、この細杆82が揺動する時間間隔を断続的に変更する制御等によって、一つの集合体Mと次の集合体Mとの間に所定の間隔が形成される。
図4、図5、図11、図14、図15に示すように、搬送部5は、後端部従動ローラー90と、後部従動ローラー群91と、駆動ローラー92及びこの前後に近接して配置した2つの従動ローラー93,93と、駆動ローラー92の上方に配置した上部従動ローラー92Uと、後述する往復移動コンベア95を形成する従動ローラー群とにわたって無端ベルト96を巻き掛けて構成する。
なお、無端ベルト96の上側巻回域における各ローラー間には、この無端ベルト96の内周面を摺接支持する摺接支持板体(図示省略)を設ける。
これによって、搬送始端部から搬送終端部にわたる一連の搬送作用域が形成される。
この一連の搬送作用域は、搬送方向上手側(後側)の搬送作用部5Fと、搬送方向下手側(前側)の搬送作用部5Rから形成される。
図4に示すように、第1支持部材55の前後方向中間部上に左右の非対称形状の板体97,97からなる中間部支持台98を搭載する。
すなわち、この左右の板体97,97の下端部に前後方向の軸受穴を有したボス部材を固定し、第1支持部材55の左右両側面部に丸棒状の摺動案内杆の前後両端部を固定し、ボス部材を摺動案内杆に対して前後方向に摺動可能に篏合させる。(ボス部材、摺動案内杆は、いずれも図示省略)
左右の板体97,97からなる中間部支持台98を摺動範囲の後端まで摺動させ、この位置でロック装置をロックすると、無端ベルト96の巻き掛け周長が拡大し、この無端ベルト96が張られて搬送可能な状態となる。
一方、ロック装置をロック解除し、中間部支持台98を前方へ摺動させると、無端ベルト96の巻き掛け周長が縮小して無端ベルト96が弛み、この無端ベルト96を脱着可能な状態となる。
図4、図5に示すように、この支持軸102には、左右方向に広幅に形成した上述の後端部従動ローラー90を回転自在に支持する。
これによって、後端部従動ローラー90は、上述の切断部4における間隔部Tの前側下方に位置する。
この揺動アーム103,103における左右の上辺部の間には、2つの後部上側従動ローラー91UF,91URを回転自在に軸支し、揺動アーム103,103における左右の下片部の間に、2つの後部下側従動ローラー91DF,91DRを回転自在に軸支する。
これによって、上述の後部従動ローラー群91が形成され、この後部従動ローラー群91が、後端部従動ローラー85の前側に配置される。
また、右側の揺動アーム103の頂部から作動アーム104を一体的に垂下させて設ける。
そして、作動アーム104の先端部(下端部)とクランクアーム108の他端部を、ターンバックル式の連動ロッド109で軸着連結する。
この構成により、上下動用電動モーター105が正転駆動すると、クランクアーム108と作動アーム104が連動して回動し、左右の揺動アーム103,103が支持軸102の軸心を中心として上方回動する。
これによって、2つの後部上側従動ローラー91UF,91URが上昇して無端ベルト96の上側巻回域の内面を押し上げ、一連の搬送作用域における搬送方向上手側の搬送作用部5Fの搬送始端部(後端部)に、前上がりに傾斜する急傾斜面が形成される。
これによって、無端ベルト96の前部が元の位置まで下がり、搬送作用部5Fの搬送始端部は緩傾斜面に復帰する。
このとき、下降する2つの後部下側従動ローラー91DF,91DRによって無端ベルト96の下側巻回域の内面を押し下げることによって、無端ベルト96の弛みが防止される。
右側の板体97の右側面に、搬送駆動モーター112から動力が供給されるギヤケース113を固定し、このギヤケース113の出力軸に駆動ローラー92の回転軸を連結する。
駆動ローラー92の前後に近接して配置した2つの従動ローラー93,93は、駆動ローラー92よりも高い位置に配置し、左右のベアリング114,114で左右の板体97,97間に軸受支持する。
これによって、駆動ローラー92に対する無端ベルト96の滑りが少なくなる。
しかして、上述の後端部従動ローラー90から上部従動ローラー92Uにわたる部位を主体として、搬送方向上手側の搬送作用部5Fが形成される。
図4に示すように、上述の第3支持部材53の後端部に、左右の板体115,115からなる前部支持台116を固設する。
すなわち、左右の板体115,115の下端部を第3支持部材53の後端部にボルト117,117で締結固定し、この左右の板体115,115の上端部を上述の中間部支持台98における左右の板体97,97の上端部と同等の高さまで延設する。
なお、この前部支持台116は、上述の第1支持部材55との間に前後方向の空間を隔てて配置されており、この第1支持部材55および中間部支持台98との直接的な連結関係はない。
しかして、図4、図14、図15に示すように、前部支持台116(左右の板体115,115)の上部から、後方へ上下方向が狭幅の左右の延設板体118,118を、後方へ向けて一体的に延設する。
また、この左右の延設板体118,118の各内側面には、この内側面と間隔をおいて、前後方向の丸棒状のガイドレール119,119を配置し、この左右のガイドレール119,119の各前端部と後端部を、延設板体118,118の内側面にステー120,120を介して取り付ける。
この移動枠124における左右の移動板体121,121の前部上縁には前下がりに傾斜する傾斜縁部を形成する。
そして、この傾斜縁部に沿って傾斜する前後方向の左右の斜設板体125,125の後端部を、左右の移動板体121,121間に架設した後部支持軸126の左右両端部に上下回動自在に軸支する。
この後部支持軸126には、左右方向に広幅の屈折部従動ローラー127を回転自在に篏合する。
このボルト130,130を緩めることで、左右の斜設板体125,125の前下がり傾斜角度を調節することができる。
そして、この連結軸132に左右方向に広幅の前端部従動ローラー133を回転自在に軸受支持する。
また、左右の移動板体121,121の後部下側の部位を前下方へ延設し、この左右の延設端部間に架設した軸149に、左右方向に広幅の移動ローラー150を回転自在に軸支する。
この移動ローラー150は、移動枠124と共に移動し、前端部従動ローラー133の前後移動によって生じる無端ベルト96の巻き掛け周長の変化を吸収する。
そして、前部支持台116における右側の板体115の右側面に伸縮用電動モーター135から動力が供給されるギヤケース136を固定する。
このギヤケース136の出力軸137における右側の板体115の内側への突出端部に、上下方向姿勢の揺動アーム138の下端部を固定する。
この揺動アーム138の上端部と、前側連結棒122における移動板体121から外側への突出端部に、ターンバックル式の連動ロッド139,139の前後両端部を軸着連結する。
この無端ベルト96における屈折部従動ローラー127から前端部従動ローラー133にわたる部位を、上述の往復移動コンベア95と称する。
また、この無端ベルト96によって搬送作用域が形成される一連の搬送装置を、コンベア(請求項の「第1コンベア」)96Wと称する。
これによって、後述する収容部6における収容作動時に、無端ベルト96の下側巻回域DAの垂れ下りによる収容部6との干渉を防止することができる。
また、図4、図14に示すように、前部支持台116における左右の板体115の上部後側の部位に、テンションアーム140,140の基部(後端部)を、回動軸141,141を中心として上下回動自在に軸支する。
図示省略しているが、このテンションアーム140,140を前方へ水平に延出する姿勢に固定するロック装置を設けており、このロック装置をロック解除すると、テンションアーム140,140が下方回動する構成としている。
これにより、ロック解除してテンションアーム140,140を下方回動させると、テンションローラー142,142を含めた無端ベルト96の巻き掛け周長が短縮され、無端ベルト96が弛む。
これによって、無端ベルト96の脱着作業が行なえる。
そして、上述の第1支持部材55の前端部左右両側の部位に、支持ステー145,145をボルト146,146で締結固定し、この左右の支持ステー145,145間に架設された軸147に、左右方向に広幅の下部従動ローラー148を軸受支持する。
このとき、無端ベルト96の巻き掛け周長が短縮され、無端ベルト96が弛むことになるが、この第1支持部材55の前端部に設けられた下部従動ローラー148が前下方へ移動することで、無端ベルト96の周長変化が吸収される。
しかして、上述の往復移動コンベア95を主体として、搬送部5における搬送方向下手側の搬送作用部5Rが形成される。
なお、上述の各ローラー間には、無端ベルト96における上側巻回域の下面を下から支える摺接板体(図示省略)を設けている。
図16〜図22に示す物品移動装置200に備えた受面201を、搬送方向下手側の搬送作用部5Rの搬送終端部(往復移動コンベア95の搬送終端部)の前後移動範囲の下側に配置する。
この物品移動装置200は、右側の移動ユニット200Rと左側の移動ユニット200Lからなり、その上部に受面201,201を形成した略水平方向の左右の受板202,202を備える。
この左右の受板202,202の形状、支持構造、駆動構造は、左右の移動ユニット200R,200Lにおいて略左右対称に構成する。
このため、以下の説明は、特に指定しない限り、左右両側の移動ユニット200R,200Lの双方に、左右対称に適用される。
しかして、まず、機台203の上部に、板状に形成された左右の支持ステー204,204の下端部をボルト205,205で締結固定し、この左右の支持ステー204,204の上端部に設けた左右方向の孔部に、左右方向の支点軸206を、軸心回りに回転自在に挿通する。
また、この支点軸206の外周に、支点軸筒207を、軸心回りに回転自在および軸心方向へ摺動自在に篏合する。
また、支点軸206における左右内側の支持ステー204から内方へ突出した左右他側端部(内側端部)に、左右他側(内側)に配置された略矩形状の内側支持板体210の下端部をボルト211で締結固定する。
図16〜図22に示すように、上述の左右一側(外側)に配置された上部支持ステー208の外側方に間隔をおいて、略矩形状の外側支持板体212を配置し、この外側支持板体212と内側支持板体210の間を以下のように連結して枠組みする。
すなわち、内側支持板体210の前部における上下方向中間部の内側面と、外側支持板体212の前部における下部内側面に、丸棒状の第1連結棒213の両端部を位置決めし、ボルト214,214で締結固定する。
また、この第1連結棒213の左右方向中間部は、左右外側の上部支持ステー208の上部に形成した孔に貫通させて固定する。
なお、左右外側の上部支持ステー208上部内側面と、左右の内側支持板体210の前部における上下方向中間部内側面に、丸棒状の下部連結棒215の両端部を位置決めし、ボルト216,216で締結固定している。
また、内側支持板体210における後部の上部内側面と、外側支持板体212における後部の上部内側面に、丸棒状の第3連結棒219の両端部を位置決めし、ボルト220,220で締結固定する。
これにより、第3連結棒219は、第2連結棒217の直上方に配置される。
また、右側の移動ユニット200Rに備えた内側支持板体210における前後方向中間部の上端部左側面に、左右方向の摺動案内棒SS1の基部を位置決めし、ボルトSS2で締結固定する。
そして、摺動案内棒SS1の先端部を摺動案内筒体SS3の穴部に摺動自在に嵌入させる。
これにより、左右の移動ユニット200L,200Rが独立して支点軸206の軸心方向へ移動することを許容し、かつ、この左右の移動ユニット200L,200Rが独立して支点軸206回りに上下揺動することを規制する位置規制部PKが形成される。
また、外側支持板体212の上部後端面と内側支持板体210の上部後端面に、上下方向に幅狭に形成された左右方向の後部連結板体223の左右端部前面を当て、ボルト224,224で締結固定する。
図16〜図22に示すように、内側支持板体210の前側下部内側面に、間隔調節用の複動型の第1エアシリンダー225の基部を取り付ける。
また、支点軸筒207の左右方向中間部にステー226の基部を固着し、これによって垂直に立設されたステー226の上部内側面に、ボックス状のホルダー227を固定する。
このホルダー227の内部に、前述の開口部よりも大きく形成されたアジャストボルト228の頭部を、ホルダー227の内壁との間に隙間を有して姿勢変化自由な状態で配置し、このアジャストボルト228の雄螺子部を、前述の開口部から内側方へ突出させる。
この雄螺子部の先端を、第1エアシリンダー225のピストン229の先端部に形成した雌螺子部に螺合して連結し、ロックナット230で固定する。
なお、左右の第1エアシリンダー225,225を共に伸縮作動させることによって、右側の移動ユニット200Rと左側の移動ユニット200Lが互いに左右逆方向へ移動する。
また、後述するように、物品移動装置200を支点軸206の軸心を中心として上昇揺動させる場合に、摺動案内棒SS1が摺動案内筒体SS3に摺動自在に嵌入していることによって、右側の移動ユニット200Rと左側の移動ユニット200Lは一体で上昇揺動する。
図16〜図22に示すように、受板202は、矩形のステンレス鋼板から形成され、前側の縁部を垂直上方に向けて折り曲げ、後側の縁部を後下がり傾斜姿勢に折り曲げ、左右外側の縁部を外側下がり傾斜姿勢に折り曲げ、左右方向内側の縁部を下側へ巻き込むように丸めて形成する。
これに替えて、左右方向内側の端部に前後方向の丸棒を溶接固定してもよい。また、左右方向内側の端部に、前後方向の軸心回りに回転自在な広幅の小径ローラーを取り付けた構成としてもよい。
また、この受板202の後側の二隅には、後述する第1インデックスプランジャー270操作用の切り欠き部202L,202Lを形成する。
このように形成された受板202における前後方向中間部の上側に、水平方向の受面201が形成される。
しかして、図16〜図22に示すように、上述の第3連結棒219に対して、左右外側および左右内側に配置される摺動部材231,231を、左右方向に所定の間隔をおいて摺動自在に篏合する。
この摺動部材231,231には、第3連結棒219を挿通する貫通孔を有し、この貫通孔部に、第3連結棒219に対する摺動抵抗を低減するためのボール式の滑動部材を設け、この滑動部材に作用するグリスを封入する。
そして、摺動部材231,231の後側面に、受板202の前端部に形成した垂直上方への折り曲げ部を当接させ、ボルト232,232で締結固定する。
また、この外側の摺動部材231の下部に、第1タイミングプーリー233を前後方向の軸心234回りに回転自在に軸支する。
一方、内側の摺動部材231の下部には、第2タイミングプーリー235を前後方向の軸心236回りに回転自在に軸支する。
これら第1タイミングプーリー233と第2タイミングプーリー235の有効径は等しく設定している。
このタイミングベルト237の上側巻回域の一部を、固定部材238を介して第3連結棒219の長手方向中央部に固定する。
この固定部材238は、その上部を第3連結棒219に対して長手方向に位置調節可能に締結固定し、その下部にタイミングベルト237の一部を固定的に保持する。
すなわち、この固定部材238によって、タイミングベルト237の上側巻回域の一部が定点保持される。
なお、このボルト240,240の先端部に、上述の第1タイミングプーリー233と第2タイミングプーリー235を軸受支持する軸部を形成するとよい。
この第1タイミングプーリー233、第2タイミングプーリー235、タイミングベルト237、固定部材238、第1摺動子246、牽引板体250によって、移載ベルト295を受板202の移動に連動して移動させる連動手段RAが構成される。
また、摺動用の複胴型の第2エアシリンダー241の基部を、内側支持板体210における前後方向中間部の上部内側面に取り付けた前後のステー242,242に前後方向のピン243で軸支して取り付ける。
そして、この第2エアシリンダー241のピストン244の先端部を、上述の支持板体239の外側端部から下方に向けて屈折した屈折部の下端部にボルト245で連結する。
図39に示す空圧回路320は、左右の第2エアシリンダー241,241の夫々に備える。
この空圧回路320には、空圧ポンプ(図示省略)から送給される空気の給排方向を切り替えて第2エアシリンダー241のピストン244を伸縮作動させる電磁切換弁323を設ける。
また、この電磁切換弁323の他側に有した2つのポートには、第2エアシリンダー241の伸長側のポートに連通する第1流路324と、緩衝・速度調整回路325に連通する第2流路326を切換自在に連通する。
緩衝・速度調整回路325は、双方向に逆止方向が切り換わるパイロット逆止弁327と、逆止弁328および手動操作式の第1可変絞り弁329と、エアタンク330と、2位置切換弁331と、緩衝用の第1大気開放装置332と、この第1大気開放装置332へ送られる空気量を調節する手動操作式の第2可変絞り弁333と、速度調整用の第2大気開放装置334と、この第2大気開放装置334へ送られる空気量を調節する手動操作式の第3可変絞り弁335を有する。
緩衝・速度調整回路325内において第2流路326に連通された第4流路337の途中部に第5流路338の一端を連通させ、この第5流路338の他端をエアタンク330に連通する。
この第5流路338の途中部には、逆止弁328と第1可変絞り弁329を並列に連通する。
また、第4流路337の中間部にパイロット逆止弁327の一側を連通し、この第4流路337の他側を2位置切換弁331のINポートに連通する。
2位置切換弁331の切換作動は、エアタンク330の空気残量に連動して行なわれる。
また、2位置切換弁331のOUTポートと第1大気開放装置332の間に第2可変絞り弁333が連通され、2位置切換弁331のOUTポートと第2大気開放装置334の間に第3可変絞り弁335が連通される。
しかして、コントローラーから切換ソレノイド323Sへの出力によって電磁切換弁323が図39に示す一側の位置に切り換わった状態では、INポート321から流入する空気が第2流路326から第4流路337およびパイロット逆止弁327を無負荷で通過し、第3流路336を経て第2エアシリンダー241の短縮側のポートに流入し、第2エアシリンダー241のピストン244が高速で短縮作動する。
これによって、受板202は左右内側方へ摺動し、左右の受板202,202の対向端部の間隔が最小間隔P1となる。
なお、この状態では、パイロット逆止弁327によって、第4流路337から2位置切換弁331へ至る空気は遮断されている。
これによって、受板202は左右外側方への摺動が開始される。
この摺動中において、第2エアシリンダー241の短縮側の室にあった空気は、ピストン244の伸長側への作動によって第3流路336へ排出され、パイロット逆止弁327から開放側の第4流路337を通過して2位置切換弁331のINポートに至る。
この第3絞り弁335による排出流量の制限によって、第2エアシリンダー241の短出側の室からの排出量が制限され、結果として第2エアシリンダー241のピストン244の伸長速度が高速の一定速度にコントロールされ、受板202の左右外側方への摺動速度が一定に保持される。
この第2エアシリンダー241のピストン244の伸長速度、すなわち受板202の摺動速度は、第3可変絞り弁335の手動調節によって変更可能である。
そして、エアタンク330内に蓄圧されていた空気がなくなると、復帰スプリング331Sの弾発力によって2位置切換弁331が切り換わる。
これによって、パイロット逆止弁327から開放側の第4流路337を通過してきた空気が、第2可変絞り弁333で流量を制限されながら第1大気開放装置332から外部へ排出される状態となる。
これにより、ピストン244が伸長方向のストローク端に達したときの衝撃が緩衝され、受板202の急停止による衝撃や音の発生を緩和することができる。
また、第3連結棒219の直下方に位置する第2連結棒217に、第1摺動子246を摺動自在に支持し、この第1摺動子246をタイミングベルト237の下側巻回域の直下に配置する。
そして、この第1摺動子246の上面と、この第1摺動子246の上部に取り付ける板体247の下面によって、タイミングベルト237の下側巻回域の一部を上下から挟み、板体247をボルト248で第1摺動子246に締結固定する。
この左右の第2摺動子249,249の後面には、垂直面部と水平面部を有してL字型に屈折形成した牽引板体250の垂直面部をボルト251で締結固定する。
なお、牽引板体250の水平面部の前端部と後端部は、前後方向中間の部位よりも幅広に形成し、移載ベルト295の端部を安定して係止できるものとする。
図16〜図22に示すように、後部連結板体223の後面の左右方向外側部に、前後方向に長尺の円筒状フレーム252の前端部を位置決めしてボルト253で締結固定する。
また、後部連結板体223の後面の左右方向中間部に、前後方向に長尺の角筒状フレーム254の前端部を当接させ、ボルト255で締結固定する。
そして、上述の円筒状フレーム252の後端部と角筒状フレーム254の後端部に、連結板256の左右両端部前面を当接させ、ボルト257,258で夫々締結固定する。
図22に示すように、この連結板256の下端部に断面形状が逆L字型のホルダー259を固定する。
この第1樹脂レール260は、その断面形状を上辺が下辺よりも長い台形状に形成し、前面に後下がり姿勢の傾斜案内面260Sを形成する。
この傾斜案内面260Sによって、受板202の後端部に形成された後下がり傾斜姿勢の後側縁部を、その上側から摺接案内できるものとする。
これによって、第3連結棒219の軸心を中心とした受板202の上方回動が規制される。
これにより、後述するように物品移動装置200が支点軸206を中心として上方回動するときに、この前下がり傾斜した前辺部の上面に受板202の後端が当接し、この受板202の下方への脱落回動が防止される。
この取付板体266の前面に当接する左右方向に長尺の第2樹脂レール268を、この第2樹脂レール268の前面に当接する板体269と取付板体266との間に挟んで締結固定する。
また、この第2樹脂レール268の後端上部を上方へ突設させ、この上端部に、受板202の後端部下面を載置支持して摺動案内する第2平面部268Bを形成する。
なお、上述の左右の支持アーム264,264部には、その上下回動を固定および固定解除する第1インデックスプランジャー270,270を設ける。
そして、上述のホルダー259の下端部前側に支持板体271の上端部を固定し、この支持板体271の下端部後面側に、前後方向の軸心回りに回転自在な複数のガイドローラー272をピンボルト273で取り付ける。
この支持板体274は、その左右両端部および上部を後方へ折り曲げ、側壁部274Sと上側壁274Uを形成する。
そして、側壁部274Sの上部に、左右の回動アーム276,276をボルトピン277,277で上下回動自在に取り付ける。
また、この左右の回動アーム276,276の後面に、側面視で逆L字型に屈折形成したロックプレート279の前面を当接させ、ボルト280,280で締結固定する。
このロックプレート279の上部には、前方へ向けて屈折した規制部279Kを形成する。
図16〜図22に示すように、左右の移動ユニット200L,200Rに備えた内側支持板体210,210の間に、扇型に形成された回動板体281を上下方向の姿勢で配置する。
また、機台203側に、支持板体282をボルト283で固定し、この支持板282の前方延出部に左側のステー284Lと右側のステー284Rを起立姿勢としてボルト285で締結固定し、この左右のステー284L,284Rの間に回動板体281の下部を配置する。
なお、右側のステー284Rは左側のステー284Lよりも高く形成し、この右側のステー284Rの上部に第3インデックスプランジャー287を取り付ける。
また、回動板体281における軸286の上側の部位に第2貫通孔289を形成し、回動板体281を前方へ揺動させた状態で、この第2貫通孔289に第3インデックスプランジャー287のノーズが挿通される。
また、この揺動支持軸290の左側の部位を、左側の移動ユニット200Lにおける内側支持板体210の前後方向中央下部に形成した穴に摺動自在に貫通させ、更に左方へ延設する。
また、回動板体281の後部には、長尺のパイプ等の操作具293を篏合可能な上方延出部294を一体形成する。
しかして、図22の(a)に示すように、第2インデックスプランジャー278のノーズを側壁部274Sに係合させた状態では、回動アーム276,276と共にロックプレート279が起立している。
この状態では、ガイドローラー272が上側壁274Uの上面に載り、このガイドローラー272の上側に規制部279Kが位置する。
これによって、ガイドローラー272は、上側壁274U上に左右方向転動自在に支持され、かつ、規制部279Kによって浮き上がりが規制される。
また、牽引板体250の後端部下面は第2樹脂レール268の第1平面部268Aの上面に支持され、受板202の下面に沿う姿勢に維持される。
この状態で、物品移動装置200による肉片の容器への収容作業が行なわれる。
これによって、左右の移動ユニット200L,200Rを、支点軸206中心に上方へ揺動可能な状態となる。
この状態で、作業者は、回動板体281の上方延出部294に操作具293を篏合させ、この操作具293を前下方へ操作して回動板体281を後方へ揺動させる。
この回動板体281の後方揺動によってカム溝292が軸286を中心として揺動し、揺動支点軸290と、このカム溝292における軸286から遠い側の内縁部との摺接によって、この揺動支持軸290が下方へ引かれる(押し下げられる)。
このとき、左右の移動ユニット200L,200Rは、位置規制部PKによって一体で前上方へ揺動する。
また、このように物品移動装置200が前上方へ揺動して開放した状態では、物品移動装置200の重心位置が支点軸206の前側から後側へ移動しており、これに加えて、第3インデックスプランジャー287のノーズを第2貫通孔289に挿通することで、物品移動装置200が開放状態で安定支持される。
このように、物品移動装置200を開放することで、後述する空間Qに配置されたトレー搬送装置(請求項の「第2コンベア」)305の上方が開放され、このトレー搬送装置305のメンテナンスを容易に行なえる状態となる。
図16に示すように、上述の牽引板体250を形成するにあたり、その前後両端部を幅広に形成し、その前後方向中間部を長尺にわたって幅狭に形成し、この幅狭の部位から幅広の部位に切り換わる隅部に、前後方向の切り欠き部を形成している。
しかして、移載ベルト295の装着は、図22(b)に示すように物品移動装置200を開放した状態で行なう。
これによって、第2樹脂レール268が下方へ退避し、この第2樹脂レール268によって支持されていた牽引板体250を下方回動させられることができる。
この牽引板体250の第2連結棒217を中心とする下方回動位置は、この牽引板体250の前端部下面が第4連結棒221に当接した状態で規制される。
なお、第2樹脂レール268によって支持されていた受板202の後端部の下方回動(脱落)は、脱落防止プレート262への当接によって阻止される。
これにより、移載ベルト295の一端側が牽引板体250に取り付けられ、この牽引板体250に引かれて移動するようになる。
そして、このフック部材296の上部に、斜め外側上方へ向けて開口する開口部が形成されると共に、この開口部の入り口を閉鎖するノーズを備えた第4インデックスプランジャー297,297を設ける。
これにより、円筒状フレーム252の周面に形成した穴に、第4インデックスプランジャー297,297のノーズの先端が嵌入した状態で、開口部の入り口が閉鎖される。
また、この第4インデックスプランジャー297,297のノブを引き上げ、ノーズが穴から抜けて更に上動退避すると、開口部の入り口が開放される。
しかして、移載ベルト295の他端側を、受板202の下面に沿わせて左右方向内側へ引いた後、この受板202の左右方向内側の縁部に巻き掛けて受板202の上面側へ折り返す。
そして、この移載ベルト295の他端側を、受板202の上面に沿わせて左右方向外側へ引き、角筒状フレーム254の下側を通し、円筒状フレーム252の下側を通してからこの円筒状フレーム252の外側周面で巻き返す。
そして、この移載ベルト295の他端に挿通した丸棒298の前後両端部を、前後のフック部材296,296の開口部から嵌入させて係止する。
これにより、移載ベルト295の他端部が円筒状フレーム252に取り付けられ、定点固定される。
なお、円筒状フレーム252の周面に前後方向の溝を形成し、この溝に、移載ベルト295の他端に挿通した丸棒298を嵌入させてから、第4インデックスプランジャー297,297で脱落を阻止する構成としてもよい。
なお、移載ベルト295を取り外す作業は、上述と逆の順序で行なわれる。
以下において、第1位置PS1、第2位置PS2、第3位置PS3は、移載ベルト295を支持した受面201ないし受板202の内側端部の位置を基準として説明する。
すなわち、受面201ないし受板202の内側端部が第1位置PS1に位置した状態で、この受面201ないし受板202は、その下方に搬送されてきたトレーG1の上側の全域を覆う。(この状態は、平面視において、受面201ないし受板202がトレーG1の全域に重合した状態を指す。)
そして、このように左右の受面201,201ないし左右の受板202,202の内側端部が第1位置PS1,PS1に位置した状態で、2列搬送されてくる肉片mまたは肉片mの集合体Mの夫々が、往復移動コンベア95の搬送終端部から左右の移載ベルト295,295上に供給される。
また、左右の受面201,201ないし受板202,202の内側端部が、第1位置PS1,PS1から僅かな距離だけ外側方へ偏倚した第2位置PS2,PS2に移動した状態でも、この受面201,201ないし受板202,202は、その下方に搬送されてきた隣接する2つのトレーG1,G1の夫々の上側を略覆っている。(この状態は、平面視において、トレーG1,G1の端部の僅かな部分が覆われずに露出している状態を含む。)
そして、このように左右の受面201,201ないし左右の受板202,202の内側端部が、第1位置PS1,PS1から第2位置PS2,PS2に移動することによって、左右の移載ベルト295,295上の肉片mまたは肉片mの集合体Mの左右方向間隔が拡大され、下方に待機する隣接した2つのトレーG1,G1の夫々に載置可能な位置に位置合わせされる。
すなわち、トレー搬送装置305によって搬送される多数のトレーG1の搬送ピッチは、このトレーG1自体の左右幅によって決まるため、この搬送ピッチを小さくするには限界がある。
そして、上述の搬送ピッチで搬送されてきた隣接する2つのトレーG1,G1(一般的に使用される規格の食品用トレー)の中心間距離は、塊状肉搬送装置9の2つの搬送通路20,20の中心間距離よりも長い(左右方向での幅が広い)。
したがって、2列の肉片mまたは集合体Mを2つの隣接するトレーG1,G1に載置するためには、上述の2つの中心間距離の差を無くするだけ、2列の狭い間隔で搬送されてきた肉片mまたは集合体Mの左右方向間隔を拡大する必要がある。
そして、受面201ないし受板202の内側端部が、第2位置PS2から外側方へ大きく移動して第3位置P3に位置した状態では、この受面201ないし受板202は、その下方に搬送されてきたトレーG1の上側から退避し、このトレーG1の上側の全域が開放される。
そして、このように左右の受面201,201ないし左右の受板202,202の内側端部が、外側方に位置する第3位置PS3,PS3へ移動するときに、左右の移載ベルト295,295の夫々が左右の受板202,202に対して内側方へ移動する。
これによって、この左右の移載ベルト295,295上にあった肉片mまたは集合体Mが、左右方向の位置変化を伴うことなく2つのトレーG1,G1の夫々に降ろされて載置される。
しかして、図24は、第1エアシリンダー225,225の短縮作動によって左右両側の移動ユニット200R,200Lが外側方向(互いに離間する方向)へ移動した状態において、この後の各移動ユニットの作動状態を説明するための正面図である。
すなわち、この図24において、(a)の状態では、左右の第1エアシリンダー225,225が短縮し、移載ベルト295,295を支持した受面201,201ないし受板202,202の内側端部が、その下方に搬送されてきた2つのトレーG1,G1の上側の全域を覆う第1位置PS1,PS1から、僅かな距離だけ外側方へ偏倚した第2位置PS2,PS2へ移動している。
この状態でも、この移載ベルト295,295を支持した受面201,201ないし受板202,202によって、その下方に搬送されてきた2つのトレーG1,G1の上側が略覆われている。
しかして、この状態から、第2エアシリンダー241が伸長作動すると、(b)に示すように、移載ベルト295を支持した受面201ないし受板202の内側端部が第2位置PS2から第3位置PS3まで移動する。
また、この受板202と共に、第2エアシリンダー241のピストン244の先端部に一体化された第1タイミングプーリー233の軸心234と第2タイミングプーリー235の軸心236が外側方へ全ストローク移動する。
このため、第1タイミングプーリー233の軸心234と第2タイミングプーリー235の軸心236が外側方へ移動するときに、この2つのタイミングプーリー233,235が同方向へ回転しながら、タイミングベルト237の下側巻回域が外側方へ移動する。
これによって、このタイミングベルト237の下側巻回域に取り付けられた第1摺動子246が牽引板体250と一体で外側方へ移動し、この牽引板体250によって移載ベルト295の一端部が外側方へ引かれる。
すなわち、図24における(a)から(b)への状態変化に示すように、移載ベルト295における受板202上の部位に仮想定点CP1を設定し(図24の(a))、この移載ベルト295を支持した受板202の内側端がこの仮想定点CP1まで移動する状態(図24の(b))を想定する。
このために、上述のタイミングベルト237および2つのタイミングプーリー233,235からなる機構を設けており、これによって、受板202の外側方への移動速度(第2エアシリンダー241のピストン244の伸長速度)に対して、牽引板体250の外側方への移動速度は2倍の速度となる。
これによって、移載ベルト295を支持した受面201ないし受板202が第2位置PS2から第3位置PS3まで移動するときに、移載ベルト295は、この受面201の移動方向とは逆の方向へ、同じ大きさの速度で移動する。
(b)の状態において、受板202の内側端部での移載ベルト295の折り返し移動によって、移載ベルト295上の肉片mまたは集合体Mが移載ベルト295の表面から剥離され、トレーG1内に落下して収容される。
すなわち、搬送方向下手側の搬送作用部5Rの搬送終端部から受面201上に載置されていた肉片mまたは集合体Mは、左右方向および前後方向の位置をそのままの位置とした状態で、直下方のトレーG1内に落下するように降ろされて載置され、収容される。
そして、図20、図21は、移載ベルト295を支持した受面201ないし受板202がトレーG1の上方を開放する第3位置(移載ベルト295上の物品を降ろす第3位置)PS3まで外側方へ移動した状態を示す。
なお、上述のように、この受面201ないし受板202は、搬送方向下手側の搬送作用部5Rの搬送終端部の前後移動範囲の下側に配置される。
図25〜図27に、容器供給部300を備えたトレー搬送装置(請求項の「第2コンベア」)305を示す。
図25に示すように、容器供給部300には、レール状のトレー収容部303と、トレー剥離装置304を備える。
トレー収容部303は、重ね合わせた多数の空のトレーG1を収容し、脱落を防止しながら斜め下方へ滑動案内するレール状の枠体から構成する。
また、トレー剥離装置304は、トレー収容部303の下端部からトレーG1を一皿ずつ剥離して取り出すものである。
そして、吸盤306には、回動アーム307内に配策した吸気管(図示省略)の先端部が連通されており、回動アーム307が上昇回動したときに負圧を発生させて、トレーG1の下面を吸着する構成としている。
この吸着後に回動アーム307を下降回動させて負圧を解除し、吸着されていたトレーG1をトレー搬送装置305上に載置するように構成されている。
このトレー搬送装置305は、その搬送終端側に配置した駆動スプロケット315と搬送始端側に配置した従動スプロケット314の間に無端チェーン316を巻き掛け、駆動スプロケット315を回転駆動する電動モーター313を設けて構成する。
この無端チェーン316には、トレーG1の幅よりも所定長だけ大きく設定した間隔をおいて、多数の係止板317を備える。この係止板317によって、各トレーG1における搬送方向上手側の端部が押される。
なお、電動モーター313−を逆転駆動してトレーG1を搬送方向上手側へ戻る方向へ移動させることも可能である。
この3つに分割された搬送案内レール318A,318B,318Cのうち、最も搬送方向上手側に位置する第1搬送案内レール318Aは昇降不能に位置固定されている。
図33に示すように、中間部の第2搬送案内レール318Bと、最も搬送方向下手側に位置する第3搬送案内レール318Cは、物品移動装置200の左右の受面201,201の直下に配置され、2つのエアシリンダー319,319によって独立して昇降するように構成する。
切断する塊状肉の種類や状態等に応じて作動条件を設定し、各部の設定条件等を変更し、後述する起動スイッチ401を操作する。
これによって、切断部4の無端状帯刃49の周回移動と、搬送部5の搬送駆動が開始される。
これによって、投入された塊状肉は塊状肉搬送装置9の搬送作用を受けて前方へ搬送され、この塊状肉の前端部が受板43の後面に当接し、塊状肉の前端部の位置が規制される。
そして、この状態から供給部3が上昇揺動するにつれて、塊状肉における左右の開口部35から突出した前端部に、右側から左側へ周回移動する無端状帯刃49の刃縁が上側から切り込んでいく。
このとき、塊状肉の前端部が受板43によって位置規制されているので、無端状帯刃49によって塊状肉の前端部が均一な厚みに切断される。
そして、この所定の厚さに切断された肉片が、受板43の上端と無端状帯刃49の下端との間に形成された間隔部Tを通過して、受板43の前側に配置された左右の引継回転体72,72の環状板74,74の上側周面に引き継がれる。
また、供給部3は揺動範囲の下限位置まで下降揺動し、初期状態に復帰し、この後、供給部3は再び上昇揺動し、上述の塊状肉の切断が繰り返される。
このようにして、肉片の一部どうしが上下に重なるように搬送作動中の無端ベルト96の搬送始端部上に順次置かれ、2列の肉片mの集合体M,Mが形成される。
この2列の集合体M,Mにおいて、各列における集合体Mと次の集合体Mとの間には、所定の間隔(集合体間隔)Pが形成される。
しかし、搬送方向下手側の搬送作用部5Rを支持する第2支持部材116は、機台2側の第3支持部材53に一体的に取り付けられているため、受板43の位置調節の影響を受けて前後方向に移動することはない。
すなわち、収容部6に設けた物品移動装置200の受面201に対する肉片mないし集合体Mの搬出位置が変化しにくくなり、以後の収容作動を円滑に行なえる。
また、受板43と搬送部5における搬送方向上手側の搬送作用部5Fとの位置関係が変化しないので、切断されて折り畳まれた肉片mは、搬送作用部5Fに円滑に引き継がれて搬送される。
上述の切断作業によって形成された2列の集合体M,Mは、各列の間に所定の狭い間隔が形成された状態で収容部6へ搬送されてくる。
図30〜図37に示すように、この搬送中の集合体M,Mにおける各列の間隔を「肉列間隔P0」と呼ぶ。
しかして、図28、図29に示すように、収容作動の開始時には、まず、この肉列間隔P0を有して搬送されてくる2列の集合体M,Mを、搬送作動中にある往復移動コンベア95の搬送終端部を後方へ移動させながら、物品移動装置200の左右の受面201,201上に降ろすようにして引き継ぐ。
これにより、図16、図30、図31に示すように、左右の受面201,201上に左右の集合体M,Mが引き継がれた状態でも、左右の集合体M,Mの間隔は肉列間隔P0のままである。
このため、受面201上に引き継がれた各集合体Mの左右方向での中心位置と、トレーG1の左右方向での中心位置とが左右方向にずれた状態となり、このまま、受面201上の集合体Mを落下させた場合、この集合体MがトレーG1からはみ出す事態が生じうる。(図30、図31において実線で示す集合体Mと破線で示すトレーG1の位置ずれ。)
この集合体M,MとトレーG1,G1の左右方向の位置ずれを、以下のようにして解消する。
まず、図16、図17、図30、図31に示すように、左右の第1エアシリンダー225,225を伸長させて左右の受面201,201を最接近させ、左右の受板202,202の内側端部の間隔(厳密には左右の移載ベルト295,295の折り返し部の間隔)が最小間隔P1となっている状態で、往復移動コンベア95の終端から、この左右の受面201,201上に二列の集合体M,Mを引き継ぐ。
そして、この後、図18、図32に示すように、左右の第1エアシリンダー225,225を設定量だけ短縮作動させて、左右の移動ユニット200L,200Rを外側方向(相反する方向)へ移動させ、左右の受面201,201の内側端部の間隔を中間間隔P2に拡大する。
このように、左右の受面201,201の内側端部の間隔が、中間間隔P2になった状態での左右の受面201,201の位置を、第2位置PS2と定義する。
このように、左右の受面201,201の内側端部の間隔が、最小間隔P1にある状態での左右の受面201,201の位置を、第1位置PS1と定義する。
そして、この状態では、左右の受面201,201上の肉片mの集合体M,Mが、下側に待機するトレーG1,G1の直上方に位置するようになる。
この状態で、トレー搬送装部302のエアシリンダー319を上昇作動させ、トレーG1,G1を設定位置まで上昇させる。
そして、図20、図36に示すように、トレーG1,G1の上昇中または上昇完了後に、左右の第2エアシリンダー241,241を設定量だけ伸長作動させ、左右の受面201,201の内側端部の間隔を最大間隔P3に拡大する。
このように、左右の受面201,201の内側端部の間隔が、最大間隔P3になった状態での左右の受面201,201の位置を、第3位置PS3と定義する。
この状態では、左右の受面201,201がトレーG1,G1の上側から左右外側へ退避し、このトレーG1,G1の上方が開放される。
なお、図34、図35は、左右の受面201,201の内側端部の間隔が、中間間隔P2から最大間隔P3に拡大される途中の中間間隔PMにある状態を示すものである。
これによって、集合体M,Mは、左右および前後の位置変化を伴うことなく、トレーG1,G1内へ落下して収容される。
集合体M,Mを収容したトレーG1,G1は、初期位置へ下降し、トレー搬送装置305によって空間Qを通過し、左外側方へ搬出される。
以上の作動が、集合体M,Mが搬送されてくる間隔に同調して繰り返される。
また、往復移動コンベア95における無端ベルト96の下側巻回域は、左右の受面201,201の上側に近接する高さに設定し、集合体Mの引継性を高める必要がある。
しかしながら、上述のように、往復移動コンベア95における無端ベルト96の下側巻回域DAを前下がりに傾斜させているため、集合体Mの収容作動時に、無端ベルト96の下側巻回域DAの垂れ下りによる左右の受板202,202の内側端部(厳密には左右の移載ベルト295,295の折り返し端部)との干渉を防止することができる。
上述のように構成されたスライサー1は、塊状肉MFをその先端から所定の厚さで切断し、切断された肉片mを折り畳み、この折り畳まれた複数の肉片mを、その一部が互いに重なるように並列させて集合体Mを形成する。
上述のコントローラー400の入力側に接続された起動スイッチ401は、スライサー1全体を起動するためのものであり、コントローラー400の出力側からモータードライバ等へ指令信号を出力可能な状態に切り替えるためのものである。この起動スイッチ401の入り操作によって、コントローラー400の出力側から、まず、切断用モータードライバ424と、揺動用モータードライバ425と、搬送用モータードライバ426と、左側引継用モータードライバ427と、右側引継用モータードライバ428へ指令信号が出力され、切断部4と供給部3と搬送部5の駆動が開始される。
塊状肉高さ手動設定スイッチ403は、切断前の塊状肉の高さを目視で判断して入力(設定)するためのものである。
並列枚数手動設定スイッチ405は、切断作業を開始する前に、一つの集合体Mを形成する肉片mの枚数を手動で設定するためのものである。
なお、上述のスイッチは液晶パネル上に表示され、タッチ操作によって操作される。
右側塊状肉高さ計測用ポテンショメータ408は、右側の塊状肉の搬送通路20の前部に配置された右側の押圧板29の上下動位置を計測するためのものであり、これによって右側の搬送通路20に供給された塊状肉の先端部の高さが計測される。
下部無端ベルト移動距離計測用センサ410は、搬送用電動モーター31の回転数等から、供給部3における下部無端ベルト25の移動距離(塊状肉の搬送距離)を計測するものである。
右側引継回転体回転位相計測用ポテンショメータ412は、右側の引継回転体72の回転角度を計測するものである。
右側棒状体回動角度検出用ポテンショメータ414は、多数の細杆82を備えた右側の棒状体81の回転角度を計測するものである。
揺動アーム揺動角度検出用ポテンショメータ416は、搬送部5の始端部に設けられた揺動アーム103の上下揺動角度を計測するものである。
コンベア後端部進退位置計測用センサ418は、伸縮用電動モーター135の回転数等から、搬送部5の搬送方向下手側の搬送作用部5Rの搬送終端部の移動位置を計測するものである。
右側第1エアシリンダー伸縮位置計測用ポテンショメータ420は、物品移動装置200における間隔調節用の右側の第1エアシリンダー225の伸縮位置を計測するものである。
右側第2エアシリンダー伸縮位置計測用ポテンショメータ422は、物品移動装置200における摺動用の右側の第2エアシリンダー241の伸縮位置を計測するものである。
剥離アーム回動位置計測用ポテンショメータ424は、電動モーター308の回転数等から、トレーG1を積載部から剥離して取り出す回動アーム307の回動角度を計測するものである。
また、このカメラCAは、コンベア96Wの左右幅を超える領域を撮像できる画角を有し、後述するように、コンベア96の側端部(無端ベルト96の左右端部)も画角に入る。
また、撮像した画像の画素数から、このコンベア96の側端からの距離を算出可能である。
トレー停止位置制御入り切りスイッチTSSは、後述するトレーの停止位置補正を自動的に行なわせるためのものである。
また、上述のコントローラー400の入力側に接続された切断用モータードライバ424Dは、切断用電動モーター44に電力を供給して、無端状帯刃49を駆動制御するものである。
揺動用モータードライバ425は、揺動用電動モーター13に電力を供給して、供給部3を斜め上下方向に揺動駆動制御するものである。
搬送用モータードライバ426は、搬送駆動モーター112に電力を供給して、搬送部5を駆動制御するものである。
右側引継用モータードライバ428は、右側の引継用電動モーター76に電力を供給して、右側の引継回転体72を駆動制御するものである。
右側揺動用モータードライバ430は、右側の揺動用電動モーター80に電力を供給して、多数の細杆82を備えた右側の棒状体81を駆動制御するものである。
右側出退用モータードライバ432は、右側の出退用電動モーター84に電力を供給して、右側の棒状体81ごと細杆82を出退駆動制御するものである。
上下動用モータードライバ435は、上下動用電動モーター105に電力を供給して、揺動アーム103を上下揺動制御するものである。
伸縮用モータードライバ436は、伸縮用電動モーター135に電力を供給して、搬送部5の搬送方向下手側の搬送作用部5Rの搬送終端部を前後方向に移動制御するものである。
右側第1エアシリンダー用バルブソレノイド438は、右側の第1エアシリンダー225に給排するエアー量を制御するバルブを作動させて、右側の移動ユニット200Rの左右方向位置を変更するものである。
右側第2エアシリンダー用バルブソレノイド440は、右側の第2エアシリンダー241に給排するエアー量を制御するバルブを作動させて、右側の移動ユニット200Rの受板202(受面201)を左右方向に摺動させるものである。
トレー移動アーム用モータードライバ442は、電動モーター308に電力を供給して、トレーG1を剥離してトレー搬送装置305上に受け渡す回動アーム307を回動制御するものである。
トレー搬送モータードライバ313Dは、トレー搬送装置305を駆動する電動モーター313の駆動速度と駆動方向を制御するものである。
昇降用バルブソレノイド319S,319Sは、エアシリンダー319,319に供給するエアー量を制御するバルブを作動させて、第2搬送案内レール318Bおよび第3搬送案内レール318Cを昇降させるものである。
しかして、図41、図42に示すフローチャートに沿い、肉片mの集合体Mの形成制御について説明する。
なお、以下では、供給部3の左右の搬送通路20,20のうちの一方の搬送通路20のみに塊状肉MFを供給する状態について説明する。
ただし、供給部3の左右の搬送通路20,20にわたって設けた下部無端ベルト25と、搬送部5に設けた無端ベルト96を、左右に分割形成し、夫々独立して駆動するものとすれば、左右両方の搬送通路20,20に塊状肉MFを供給して集合体Mの形成制御を行なうことも可能である。
なお、本実施例における「肉片高さ」とは、上下方向に切断して形成された肉片mが無端ベルト96によって搬送される際の、この搬送方向における肉片mの長さを意味する。
しかして、図41、図42に示すフローチャートに基づいて説明する。
まず、切断する塊状肉MFの種類や状態等に応じて作動条件を設定し、各部の設定条件等を変更し、起動スイッチ401を操作する。
これによって、各センサ類407〜417の測定結果に基づき、コントローラー400から、各モータードライバ424D〜432および434〜436とバルブソレノイド433へ制御出力がなされ、上述の切断部4の駆動と、供給部3の揺動および駆動と、搬送部5の駆動が開始される。(STEP1)
このように順次形成される集合体Mと次の集合体Mとの間には、後述する所定の間隔(集合体間隔)Pが形成される。
この塊状肉MFの高さ計測(厚さ計測)では、左側塊状肉高さ計測用ポテンショメータ407と右側塊状肉高さ計測用ポテンショメータ408のうちの塊状肉MFを供給している側のポテンショメータによって、この塊状肉MFの先端部の高さ(厚さ)が計測され、塊状肉高さ計測値Xが得られる。(STEP3)
これに基づき、肉片mの高さ(搬送方向での長さ)の算出が行なわれる。
A=X×Y
Yの値は肉片mの折り畳み位置によって変化し、肉片高さの中心位置で折り畳む場合はY=0.5となる。
並列長さ手動設定値Eは、各集合体Mの搬送方向での長さを、使用するトレーG1の大きさ(搬送方向での長さ)に合わせて並列長さ手動設定スイッチ404で変更設定したものである。また、並列枚数手動設定値Fは、各集合体Mを形成する肉片mの枚数を、並列枚数手動設定スイッチ405の操作で任意に変更設定したものである。
そして、並列枚数自動制御入り切りスイッチ406が入り側(ON)に操作されると(または操作されていると)、この自動制御入り時点T0で行なわれる並列基準値自動設定に移行する。(STEP6)
この並列枚数Iは、肉片高さ算出値Aと、肉片高さ基準値Gと、並列枚数基準値Hから、次の算定式で算出し、この算出値から小数点以下を切り捨て、整数として取得する。(STEP8)
算出値=(G/A)×H
肉片高さ算出値Aは常時算出されているが、小数点以下が切り捨てられることで取得される整数値が変化しない間、枚数変更は起こらない。
K=(E−A)/(I−1)
なお、一つの集合体を形成している途中で並列ピッチKの算出値が変化しても、並列した枚数がSTEP8で取得された整数に達するまで、並列ピッチの変更は禁止される。
この集合体間隔形成用のコンベア移動量Pは、無端ベルト96の搬送有効長(コンベア有効長)Lと、並列長さ手動設定値Eと、集合体の数Rから、次の算定式で算出される。(STEP13)
P=(L−E×R)/(R−1)
このコンベア移動量Pは、隣接する集合体M,Mの間隔となるものであり、コンベア移動距離計測用センサ417によって計測される。
図43に、このようにして形成された肉片mの集合体Mを示す。
これによって、無端ベルト96の搬送終端部は、物品移動装置200の左右一側の受面201の下方に待機するトレーG1の後端部上方まで進出する。(STEP14)
上述のようにして無端ベルト96の搬送終端部から離脱した集合体Mは、物品移動装置200の左右一側の受面201上に引き継がれ、トレーG1に収容される。
一方、STEP6において、並列枚数自動制御入り切りスイッチ406が切り側(OFF)に操作されると(または操作されていると)、上述の並列基準値自動設定には移行せず、並列ピッチの演算に移行する。(STEP6)
この並列ピッチKは、並列長さ手動設定値Eと、肉片高さ算出値Aと、並列枚数手動設定値Fから、次の算定式で算出される。(STEP17)
K=(E−A)/(F−1)
無端ベルト96上に載置し並列した枚数は、左側棒状体回動角度検出用ポテンショメータ413または右側棒状体回動角度検出用ポテンショメータ414の往復回動回数によって判定し、この並列した枚数が上述の並列枚数手動設定値Fに一致した時点で、集合体間隔形成用のコンベア移動量の演算に移行する。(STEP20)
以降は第1フローと共通であるため、説明を省略する。
また、STEP2において、肉片高さ自動設定入り切りスイッチ402が切り側(OFF)に操作されると(または操作されていると)、肉片高さの算出を経ることなく、並列形態の手動設定に移行する。
ここで、塊状肉高さ手動設定スイッチ403で設定した肉片高さ設定値Jと、並列長さ手動設定スイッチ404の操作で設定した並列長さ手動設定値Eと、並列枚数手動設定スイッチ405で設定した並列枚数手動設定値Fから、並列形態の手動設定が成立し、並列ピッチの演算に移行する。(STEP21)
この並列ピッチKは、STEP17と同様に、並列長さ手動設定値Eと、肉片高さ算出値Aと、並列枚数手動設定値Fから、次の算定式で算出される。(STEP22)
K=(E−A)/(F−1)
以降は、第2フローと共通であるため、説明を省略する。
しかして、図43に、上述のようにして形成される集合体の状態を例示する。
この例では、5枚の肉片mを、少なくともその一部が重なるように並列させて形成した集合体M1と、6枚の肉片mを同様に並列させて形成した集合体M2と、7枚の肉片mを同様に並列させて形成した集合体M3を同時に並べて示している。
ただし、これは説明の便宜上使用するものであり、本発明において、このように肉片枚数の異なる集合体Mが、同一の無端ベルト96上に存在することを限定するものではない。
また、集合体M2は、肉片m1よりも短い肉片m2を、Kよりも短いピッチで6枚並列して、全長Eの集合体を形成している。
そして、集合体M3は、肉片m2よりも短い肉片m3を、集合体M2よりも短いピッチで7枚並列して、全長Eの集合体を形成している。
このように、肉片mの高さに応じて、並列させる枚数とピッチを変更することで、肉片mの集合体Mの全長や重量を揃えることができる。
このため、上下方向に一定の厚さで切断(スライス)した場合、切断する部位によって高さの異なる肉片が形成され、この切断された肉片の重量も均一にはならない。
次に、図46〜図48のフローチャートに基き、図49を参照しながら、物品の収容制御について説明する。
なお、ここでは、コンベア96Wの搬送方向に対面する方向に向かった状態で、左手側を「左」、右手側を「右」として説明する。
なお、この中間間隔P2は、コンベア96Wの左右幅の中心位置を基準として、左右均等にP2/2の距離で割り振られている。
この状態で、集合体M,Mの面積重心(集合体の全幅の中心位置に略等しくなる)を、トレーG1,G1の左右幅の中心位置に位置合わせするものである。
これによって、供給部3に投入した塊状肉MFが切断部4で切断され、切断された所定枚数の肉片mがコンベア96W(無端ベルト96)上に順次並列されて、集合体Mが形成される。
そして、トレー停止位置制御入り切りスイッチTSSが入り操作され、トレー停止位置自動制御が入り(有効)になっているか否かが判定される。(STEP3)
この撮像された画像データから、集合体Mの面積重心位置が取得される。
この面積重心位置は、集合体Mの輪郭を形成する多数の画素位置から、この輪郭の内側の面積を算出して求める。
そして、この左右の集合体M,Mの面積重心位置CL,CRを基に、トレー停止目標位置を取得する。
DL=CW/2−CL
DR=CR−CW/2
HL=TP−(TW/2+DL+ZD+BH)
HR=DR+ZD+BH−TW/2
ML=SL+HL
MR=SR+HR
(以上、STEP6)
ここで、左側のトレーG1の停止目標位置MLと右側のトレーG1の停止目標位置MRとの大小関係が比較される。(STEP9)
そして、この左側トレー検出位置XLが左側トレー停止目標位置MLに一致したか否かの判定がなされ(STEP12)、一致した場合にはトレー搬送装置305の駆動が停止される。(STEP13)
そして、この右側トレー検出位置XRが右側のトレーG1の停止目標位置MRに一致したか否かの判定がなされ(STEP17)、一致した場合にはトレー搬送装置305の駆動が停止される。(STEP18)
以上のように、左側のトレーG1の停止目標位置MLよりも、右側のトレーG1の停止目標位置MRの方が大きいと判定された場合には、左側のトレーG1が、右側のトレーG1よりも先に(先行して)上昇する。
そして、この右側トレー検出位置XRが右側トレー停止目標位置MRに一致したか否かの判定がなされ(STEP23)、一致した場合にはトレー搬送装置305の駆動が停止される。(STEP24)
そして、この左側トレー検出位置XLが左側のトレーG1の停止目標位置MLに一致したか否かの判定がなされ(STEP28)、一致した場合にはトレー搬送装置305の駆動が停止される。(STEP29)
そして、左側のトレーG1が、第2搬送案内レール318Bに支持されたまま上昇し(STEP30)、トレー搬送装置305が逆方向へ設定距離だけ後退駆動される。(STEP20)
図48に示すように、各トレーG1,G1が上昇した後、コンベア(第1コンベア)96Wの後端部(搬送終端部)が退却を開始する。(STEP31)
この時間Tmは微小な時間に設定されており、この時間Tmの経過後、左右の受板202,202の内側端部の間隔を最大間隔P3に拡大する作動が開始される。(STEP34)
これによって、左右の受板202,202上の物品(集合体M,M)が、左右のトレーG1,G1内に落下して収容される。
この設定時間Tgが経過すると、左右の受板202,202の内側端部の間隔を最小間隔P1まで一気に縮小する作動が開始され(STEP37)、コンベア96Wの搬送終端部が進出を開始する。(STEP38)
以上の作動を繰り返して、物品の収容が行なわれる。
また、切断部4では、左右一側から他側へ移動する無端状帯刃49の下側巻回域で塊状肉MFを切断するため、切断後の肉片mが無端状帯刃49の移動方向に引かれて放出される。
このため、この実施例では、カメラ(撮像手段)CAによる撮像結果からの距離の算出基準位置として、コンベア96Wの左右端部のうち、無端状帯刃49の移動方向上手となる側の端部を基準としているが、これに限定されず、コンベア96Wにおける無端状帯刃49の移動方向下手となる側の端部を基準としてもよい。
202 受板(支持体)
225 第1エアシリンダー(第1手段)
241 第2エアシリンダー(第2手段)
295 移載ベルト(移送体)
305 トレー搬送装置(第2コンベア)
400 コントローラー(制御手段)
CA カメラ(撮像手段)
G1 (トレー)容器
m 肉片
M 集合体(物品)
PS1 第1位置
PS2 第2位置
RA 連動手段(第3手段)
Claims (8)
- 物品を搬送する第1コンベア(96W)と、物品収容用の容器(G1)を搬送する第2コンベア(305)を設け、前記第1コンベア(96W)の搬送終端部に、前記第2コンベア(305)を、平面視で前記第1コンベア(96W)の搬送方向と交差する方向に配置し、前記第1コンベア(96W)によって搬送される物品を撮像する撮像手段(CA)を設け、この撮像手段(CA)による撮像結果に基づいて前記第2コンベア(305)による容器(G1)の搬送停止目標位置を補正する制御手段(400)を設けた物品収容制御装置。
- 前記撮像手段(CA)によって第1コンベア(96W)上の物品とこの第1コンベア(96W)の側端部を撮像し、この撮像結果に基づいて前記第1コンベア(96W)の側端部を基準とする物品の偏倚量を求め、この偏倚量に基づいて前記第2コンベア(305)による容器(G1)の搬送停止目標位置を補正する構成とした請求項1に記載の物品収容制御装置。
- 前記撮像手段(CA)によって第1コンベア(96W)上の物品とこの第1コンベア(96W)の側端部を撮像し、この撮像結果に基づいて前記第1コンベア(96W)の側端部を基準とする物品の面積重心の偏倚量を求め、この面積重心の偏倚量に基づいて前記第2コンベア(305)による容器(G1)の搬送停止目標位置を補正する構成とした請求項1に記載の物品収容制御装置。
- 複数列の物品を搬送する第1コンベア(96W)と、物品収容用の複数の容器(G1)を連続的に搬送する第2コンベア(305)を設け、前記第1コンベア(96W)の搬送終端部に、前記第2コンベア(305)を、平面視で前記第1コンベア(96W)の搬送方向と交差する方向に配置し、前記第1コンベア(96W)によって搬送される複数列の物品を撮像する撮像手段(CA)を設け、この撮像手段(CA)による撮像結果に基づいて前記第2コンベア(305)による隣接した複数の容器(G1,G1)の夫々の搬送停止目標位置を補正する制御手段(400)を設けた物品収容制御装置。
- 前記撮像手段(CA)によって第1コンベア(96W)上の複数列の物品とこの第1コンベア(96W)の側端部を撮像し、この撮像結果に基づいて前記第1コンベア(96W)の側端部を基準とする複数列の物品の夫々の偏倚量を求め、この偏倚量に基づいて前記第2コンベア(305)による隣接した複数の容器(G1,G1)の夫々の搬送停止目標位置を補正する構成とした請求項4に記載の物品収容制御装置。
- 前記撮像手段(CA)によって第1コンベア(96W)上の複数列の物品とこの第1コンベア(96W)の側端部を撮像し、この撮像結果に基づいて前記第1コンベア(96W)の側端部を基準とする複数列の物品の夫々の面積重心の偏倚量を求め、この面積重心の偏倚量に基づいて前記第2コンベア(305)による隣接した複数の容器(G1,G1)の夫々の搬送停止目標位置を補正する構成とした請求項4に記載の物品収容制御装置。
- 前記複数の容器(G1,G1)を、その搬送停止位置において独立して昇降させる機構を備え、この複数の容器(G1,G1)の夫々を所定量上昇させ、搬送後の物品の夫々を容器(G1,G1)内に落下させて収容する構成とし、前記補正後の搬送停止目標位置に基づいて複数の容器(G1,G1)の上昇順位が決定される構成とした請求項5または請求項6に記載の物品収容制御装置。
- 支持体(202)の上部側に、この支持体(202)に対して移動自在な移送体(295)を設け、前記支持体(202)を、物品を前記第1コンベア(96W)の搬送終端部から移送体(295)上に受ける第1位置(PS1)と、この第1位置(PS1)から所定距離偏倚した第2位置(PS2)とにわたって横移動させる第1手段(225)を設け、前記支持体(202)を、前記第2位置(PS2)と、前記移送体(295)上の物品を降ろす第3位置(PS3)とにわたって横移動させる第2手段(241)を設け、前記移送体(295)を支持体(202)の移動方向に対して逆の方向へ移動させる第3手段(RA)を設け、前記第1手段(225)によって支持体(202)が第1位置(PS1)から第2位置(PS2)へ移動する間は、前記第3手段(RA)による支持体(202)に対する移送体(295)の移動を停止して移送体(295)上の物品を前記支持体(202)と共に移動させ、前記第2手段(241)によって支持体(202)が第2位置(PS2)から第3位置(PS3)へ移動する間に、前記第3手段(RA)によって移送体(295)を支持体(202)の移動方向とは逆の方向へ移動させて、この移送体(295)上の物品を容器(G1,G1)内へ降ろす構成とし、前記第2位置(PS2)に移動した支持体(202)上の物品の面積重心と、前記補正後の搬送停止目標位置に停止した容器(G1)の幅の中心位置が、前記第2コンベア(305)の搬送方向において略一致する構成とした請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の物品収容制御装置。
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