JP2021535339A

JP2021535339A - 自動車用ブレーキシリンダのための改良された可撓性ダストブーツ

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Publication number: JP2021535339A
Application number: JP2021511567A
Authority: JP
Inventors: サルヴォ・アンドレーア; マジーニ・リベロ
Original assignee: コンティネンタル・テーベス・アクチエンゲゼルシヤフト・ウント・コンパニー・オッフェネ・ハンデルスゲゼルシヤフト
Priority date: 2018-09-28
Filing date: 2018-09-28
Publication date: 2021-12-16
Anticipated expiration: 2038-09-28
Also published as: CN112888872B; US20210324927A1; KR20210031978A; JP7177252B2; EP3857092A1; CN112888872A; WO2020064124A1; BR112021003817A2

Abstract

自動車用ブレーキシリンダ（３）のためのダストブーツ（１、２）シールシステムであって、シリンダ（３）、ハウジング（４）及びハウジング（４）のシリンダボア（７）内に配設される直線作動部材（５、６）の直線作動のための駆動手段を含み、及びブーツ（１、２）は、直線作動部材（５、６）とハウジング（４）との間に防塵のために配置され、ブーツ（１、２）は、２つの同心円状の境界面部分（９、１０）間に可撓性蛇腹部（８）を含み、且つ両方の境界面部分（９、１０）は、ハウジング（４）及び作動部材（５、６）上の円周方向の溝においてそれらのそれぞれの対応するシート（１２、１３）上で径方向外側から静止する、ダストブーツ（１、２）シールシステム。顧客は、飛び出し防止ダストブーツシールシステムを必要としている。その結果、ブーツ（１、２）は、圧力リリーフ弁手段を備え、且つブーツ（１、２）に対して内側から外側への方向の圧力勾配低下の下において、自動的且つ一時的に開放状態に変化する一体化された圧力リリーフ弁機能を備える。

Description

本発明は、自動車のホイールブレーキ作動シリンダのための弾性ブーツシールシステムに関する。かかるホイールブレーキシリンダは、一般に、例えば車軸、アンカープレート等に取り付けられるステータで固定され、且つブレーキシュー等のブレーキパッド間の拡開動作を開始するための相対的に可動な作動部材を含む油圧、電気又は機械式アクチュエータとして具現化され得る。より詳細には且つディスクブレーキに加えて、車両のための従来のドラムブレーキは、周知であり、多くの場合、ハウジングを有する油圧ホイールブレーキシリンダ、油圧チャンバ及びブレーキシューを拡開することを担当する作動部材として、概ね２つの油圧作動式の径方向に作動するピストンを含む。各ピストンは、ハウジングの圧力チャンバ内の油圧作動油の容積容量を制限する変位可能な壁の形態で機能する。この点に関して、ドラムブレーキシステムが適用される場合、即ちオペレータがマンマシンインターフェース（例えば、レバー、ペダル、ボタン）によりブレーキ操作を実行する場合又はブレーキシステムが自動的に作動する場合には常に、油圧ピストンは、油圧下において２つのブレーキシュー間で拡開する。パーキングブレーキ機能モードは、追加のセルフロック手段と共に同じシリンダで動作し得る。その結果、ブレーキシューは、回転するブレーキドラムの摺動面と摩擦接触するように付勢される。プレテンションリターンスプリングは、ドラムブレーキが解放されるとき、ピストンを含むブレーキシューの復帰／保持の役割を果たす。

具体的なブレーキの種類又はシリンダの種類（電気、油圧、機械）に関わらず、ハウジングと作動部材との間の任意の相対変位は、その間に間隙を必要とし、その間隙は、異物の侵入を可撓的に回避するように、前記境界面間に配置される蛇腹部との周囲に関連する境界面を含む可撓性ブーツを含むシールシステムを必要とする。これらのシリンダに関する一般的な問題は、向上した耐食性の下でのそれらの安価な耐久性である。そのタスクは、ホイールシリンダが比較的基本的な（低レベルの）隙間産業に略位置するため、達成するのが容易ではなく、それは、シリンダが天候及び汚れに曝露される領域に配置されることを意味する。汚れ、液体、砂利又はそれらの混合物等の異物による汚染に対する良好な保護が重要である。従来のダストブーツは、油圧ドラムブレーキ、電動パーキングブレーキ及び複合ブレーキ上の従来のホイールシリンダの通常のコンポーネントに対する例である。かかるブーツは、ホイールシリンダ内側への埃の侵入を防ぐ役割を担っている。これにより、作動部材（主に油圧シールピストン）とシリンダとの間のシール又は案内に関する損傷を防ぐ。欠陥のあるブーツは、油圧ブレーキフルードの汚染又はブレーキフルードが外部に漏出し、汚損する危険性を生じる可能性がある。高圧スプレー洗浄システムは、洗浄液が侵入する可能性があるため、重大な危険を伴う可能性がある。最も知られている密閉シリンダシールシステムは、主要なシール要件を十分に満たしているが、少なくとも異物の侵入に対する保護に関する限り、幾つかの新しい試験結果は、ブーツの蛇腹部下のルームに閉じ込められている可能性のある空気又はガスに関する高温使用下における欠損を含む、特にサービスブレーキ用途での潜在的な欠点を示している。消耗させるブレーキ操作、及び／又は極端な環境条件、及び又は制限された冷却に曝露されると、ドラムブレーキホイールシリンダ内側の温度は、１２０℃を超えて上昇する可能性がある。従来の密閉ブーツと共に、かかる温度上昇は、ブーツ、作動部材（ピストン）及びハウジング間に形成されるルーム内圧の上昇につながる可能性がある。ルーム内の温度（圧力）の上昇により、従来のブーツは、熱膨張により風船のように膨張する。かかる追加応力は、ブーツ境界面がそれらのシートから裏返ることを促進するか、又は代わりにエラストマーブーツの破裂による致命的な過失を生じる可能性がある。両方の過失は、障害のあるシール機能に終わる。

シール性を向上させることにおいて、日本特許第３９３８２３６Ｂ２号公報は、それぞれ径方向外側から（径方向外側を中心として）周囲に取り付けられる２つの境界面区間を含み、境界面区間の１つが穿孔されている、ブーツ装置を含むシールシステムを有するドラムブレーキケーブル作動境界面部材を開示している。可撓性ブーツは、境界面区間の間に蛇腹部を有し、作動部材とハウジングとの間の相対変位を可能にする。ブレーキケーブルリンケージは、ハウジングの裏側から導入され得る。境界面区間は、ブーツの内側と外側との間で一定の圧力均等化を提供する小さい貫通孔オリフィスを一体化している。その結果、かかる密閉されたオープンブーツの設計は、制御されない反転動作を回避する。このため、追加の補助シールド壁は、雨水又は噴霧水、例えば洗浄液の侵入に対する追加の保護のために、ブーツの径方向外側のハウジング境界面部分に配置されて提案されている。

米国特許第３，１８７，８４８号明細書は、その中に設けられたシリンダボアを有するハウジングと共に、ドラムブレーキホイールシリンダのための耐熱性及びまた堅牢な取り付けの改善を開示していて、ピストンは、前記ボア内で動作可能であり、且つそれと共に流体圧力チャンバを形成し、前記シリンダに隣接する前記ハウジングの一端は、前記シリンダボアよりも長い長さ及び直径でその中に形成され、それによって保護ショルダー部が設けられる円筒形凹部を有し、前記凹部の環状内面は、前記シリンダボアよりも大きい粗さの所定の制御された微細仕上げを有し、リンクピンは、前記ピストンと係合し、ブレーキシューの作動のために前記シリンダを通り且つそれを越えて延在し、それにより、環状ホイールシリンダブーツがハウジングに一体化される。パッケージング、特にアセンブリの長さは、改善可能であり、試験プログラムは、汚染に対する保護に関する弱点、特に雨水、加圧噴霧洗浄水等の流体の侵入に対する保護における弱点又は塩水噴霧腐食試験に合格することにおける弱点を明らかにしている。その弱点は、ブーツの制御されていない反転に関連して出現する。

本発明の目的は、最適化された熱設計と共に、シールシステムの改善である。具体的な更なる目的は、内側腐食又は汚損を抑制することを意味する、例えば流体の異物の侵入に対する保護における改善である。その結果、先行技術の欠点を回避しながら、異物の侵入に対する改善された物質保護が本発明の主要な目的である。また、反転動作が発生した場合に物質の侵入リスクが特に回避される、シールシステムに関して実現され、合理的であり、取り付けが容易であり、価値があり、コスト的に信頼できる設計変更が要求される。

本発明によれば、全ての問題は、圧力リリーフ弁手段と、通常、閉じられていて、圧力が内側と外側との間で等しくない場合に圧力を逃すために開放状態に制御され、制限され、また可逆的な方法で自動的且つ一時的に変化する、一体化された圧力リリーフ弁機能とを備えるシールシステムによって解決される。従って、本発明は、内側と外側との間の圧力平衡を提供する。平衡は、ブーツの変形及びその結果としてのブーツの反転を回避又は制限する。本発明は、排他的利益と関連していて、シリンダの外側ハウジングシートからのダストブーツの脱落が効果的に解消される。

より詳細には、圧力リリーフ弁モードは、外部エネルギーの供給なしに、特に無電流であるが、依然として所定の制御された方法において自動的に自己駆動で変更され、それにより、連続用途において驚くほど簡単に利益が得られる。

シールシステムの圧力リリーフ手段は、リリーフ弁ばね弾性を一体化し、ここで、エラストマーの可撓性ダストブーツに一体化されるリリーフ弁の弾性と、ダストブーツのその周囲境界面とは、リリーフ弁体手段を一体化し、それにより、ハウジングの径方向溝付き対応シートの一部及び／又は作動部材／ピストンは、それぞれのリリーフ弁のリリーフ弁シートを一体化する。より詳細には、ブーツの境界面区間における圧力リリーフ弁体は、ブーツの別個の凹部として構成され得、凹部は、内側に接続されるが、外側から分離される。その結果、ブーツの周辺は、変更されなくてもよく、全ての機械的設計変更は、エラストマーブーツの変更に集中し得る。ブーツがゴム又は他のエラストマー材料からできている場合、かかる設計変更は、比較的容易であり、それにより、メンテナンス中のブーツの安価な交換により、従来のシリンダ（その周辺を含む）が本発明の全ての利点を効果的に得ることを可能にする。

ブーツが、その境界面区間内において、作動部材の直線変位方向と平行に配置される長手方向スロット区間として具現化される凹部を含む場合、ブーツ工具は、単純化される。本発明の別の代替実施形態は、直線変位方向の中心軸に対して傾斜又は湾曲され得る壁部との逆平行逆平行スロット設計を含む長手方向スロット区間として具現化することができる、その境界面区間内に一体化される凹部を含み得る。後者の効果は、異物の侵入に対する向上したシール機能が達成されるように延在されたスロット長である。

バルブ機能における弾性は、直交して配置される端部壁／ダイヤフラムの厚さを変更するのみで容易に変更される。端部壁／ダイヤフラムは、特定の所定の弾力性を備え、端部壁の弾力性は、リリーフ弁手段の必要な弾力性に対応する。その結果、端部壁は、ブーツの平均壁厚と比較して減少した壁厚を有して設計され得る。

境界面部分が複数の凹部及び／又はスロット区間を一体化する場合、リリーフ弁の性能は、効果的に改善され得る。同じことは、圧力リリーフ弁手段が第１の境界面部分にのみ一体化されるか、又は第２の境界面部分にのみ一体化されるか、又は代わりに両方の境界面部分に一体化される場合にも適用される。複数のスロット区間及び／又は境界面部分が、特にブーツ上の各隣接物に対して等距離下において且つ等角度で規則的に配置されている場合、更なる適応が可能である。圧力リリーフ弁手段がブーツの全ての境界面区間内に一体化される場合、それは、更に有益である。

図１は、本発明によるシール手段を有し、作動部材（ピストン）が完全に格納される場合の油圧ホイールシリンダの第１の実施形態を示す等角断面図である。図２は、図１と同じシリンダを、両方の作動部材間で拡開された圧縮ばねと共に示す。図３は、シリンダコンポーネントの分解等角図である。図４は、図１のシリンダの両方の作動部材を形成する部品の分解等角図である。図５ｂは、第１の実施形態に関する図５ａにおいてＶと記したシリンダ及びブーツの詳細に関する拡大横断面詳細図である。図６ａは、その第２の径方向内側の境界面領域に一体化されたスロットを有するブーツ（第１の実施形態）の拡大正面図であり、及び図６ｂは、等角図である。図７は、第２のブーツ実施形態（第１の径方向外側の境界面領域に一体化されたスロット）に関する図２においてＶと記したシリンダ及びブーツの詳細に関する拡大横断面図である。図８ａは、その第１の境界面領域に一体化されたスロットを含む、図７におけるブーツ実施形態（第２のブーツ実施形態）の拡大正面図であり、及び図８ｂ）は、等角図である。図９は、等角断面図におけるシリンダ実施形態と、等角図におけるそのブーツ実施形態との比較である。図１０は、等角断面図におけるシリンダ実施形態と、等角図におけるそのブーツ実施形態との比較である。図１１ａ、ｂは、逆平行（傾斜）スロットを含む実施形態の更なる変形形態（断面図）である。図１２ａ、ｂは、不規則に位置決めされたスロットを含む実施形態の更なる変形形態（等角図）である。

他のブレーキシステム編成及び用途における多様な他の用途は、依然として可能であるが、本発明は、ドラムブレーキホイールシリンダ編成において適用可能であるようなブーツ実施形態１、２に関する１つの好ましい実施例に焦点を当ててより詳細に説明され、それを図面の以下の詳細な説明においてより詳細に説明する。

本発明によるドラムブレーキシステムは、主に、シンプレックス、デュプレックス、デュオサーボ又は他の建設的な機械的構成で設計され得る。本発明によるドラムブレーキシステムは、一般に、極めて異なる機能モードに従って異なる機能において、例えば常用ブレーキモードにおいて、及び／又はセルフロックパーキングブレーキモードにおいて、及び／又は常用ブレーキシステムに対して冗長性のある緊急ブレーキモードにおいて動作し得る。

ドラムブレーキシステムは、回転可能な車両ホイール（図示せず）と関連する状態にある回転可能なブレーキドラムの周方向摩擦面とブレーキ作動において摩擦して協働し得る、２つの対向し且つ互いに相対的に拡張可能なブレーキシューを含む。ホイールシリンダ３は、直線駆動、例えば油圧、機械的及び／又は電気機械的サブシステムを含み得るエキスパンダ、例えばドライブトレインを有する電動アクチュエータ、例えば段階的なギア及び／又は回転から並進への交換として、他の適切なブレーキ周辺部、例えばドラムブレーキリンケージ手段と共に構成される。各シリンダ３は、少なくとも単一又は対向する変位可能な作動部材５、６を含む。

シリンダ３は、一般に、典型的なアンカープレート形状に設計され得るか、又は代わりに車軸コンポーネントとして設計され得るドラムブレーキステータに回転固定される。好ましい実施形態において、シリンダ３は、取付ソケット１６と、ねじ等の雄ねじ取付手段のための一体型雌ねじ１７とを含む機械的境界面により編成される中空の固体物として設計され得る。電気及び／又は油圧駆動手段構成の場合、各シリンダは、境界面コネクタ、例えば雌ねじとして設計され得る電気及び／又は油圧ポート手段１８、油圧チャンバ２０の垂直最上部におけるブリード弁手段１９、油圧ポート１８と恒久的な油圧接続状態にある油圧チャンバ２０、長手方向シリンダボア２１及びまたシリンダボア内の封止された軸方向相対変位のために割り当てられる２つの対向する油圧作用部材ピストンと共に編成される。各作動部材ピストンは、それ自体の摺動リップシール部材２２、２３を担持している。最後に、圧縮ばね部材２４は、ブレーキシステムがブレーキ解放状態で無駆動のままである場合、両方のピストンが公称油圧チャンバ容積を保護するために概して可撓的に互いから離れて拡開するように、２つの作動部材ピストン間に軸方向に介在させて割り当てられ得る。圧縮ばね部材２４の端部は、両方の作動部材ピストンの対向するブラインドボア２５、２６に割り当てられ得る。

シリンダは、弾性的にスナップ留めされ、それにより、エキスパンダハウジング４の外面に配置されるシート１２の径方向溝内に径方向外側から径方向に下降された位置に封止的に割り当てられる、径方向内側に向けられるフランジ２７を含むハウジング境界面９をその第１の端部において一体化する環状可撓性リング形シールブーツ１、２を含む。リング形シールブーツ１、２の第２の端部は、弾性的にスナップ留めされ、それにより、作動部材（ピストン）５、６の外面に配置されるシート１３の溝内に径方向外側から径方向に下降された位置に封止的に割り当てられる、径方向内側に向けられるフランジ２８を含む部材境界面１０により構成される。その結果、両方のシート１２、１３及び境界面部分９、１０は、ブーツ１、２の各フランジ２７、２８に一体化される可撓性のエラストマーシール手段／機能に付加的な向上した機械的噴霧耐水性のための重なり合う、下降された蛇行形状の機械的相互作用シールシステムを形成する。その結果、説明するシールシステムは、内側（例えば、「ドライ」ルーム１１、１１’）と外側Ｅとの間に概して密封（防塵、液密、気密）シール機能を提供する。

ブーツの境界面９、１０は、通常、閉じられている圧力リリーフ弁手段及び暗黙的な圧力リリーフ弁機能を追加的に含み、これは、ブーツ１、２とハウジング４との間で分離されるルーム１１、１１’に対して、ルーム１１、１１’の内側から外側Ｅに向かう方向の圧力勾配低下の下において、弁体が所定の位置で自動的且つ一時的に開放状態に変化することを意味する。その結果、シールシステムは、所定の制御された、この方法によって制限された、方向付けられた過圧放出、例えばルーム１１、１１’から外側Ｅへのガス噴出を可能にする。より詳細には、ブーツフランジ２７、２８の極めて特別に設計された区間は、その弁体が一時的に対向するバルブシートナットグラウンド区間の上に一時的に持ち上げられることを可能にするように、追加の特徴及び機能を一体化する場合に方向付けられる噴出を管理する。プロセスは、ブーツ一体型エラストマー逆止弁機能がルーム１１、１１’の内側と外側Ｅとの間の等圧下で閉じる際に終了する場合に終了する。換言すれば、ブーツ１、２の「弁体」フランジ部分は、噴出後、ナットグラウンド区間内のシート１２、１３に対してその封止された通常の閉シール位置に自動的に戻る。その全ての機能は、圧力勾配の影響下でのみ、本発明のブーツ１、２のエラストマー弾性により自動的に実行される。その結果、本発明は、外部エネルギーの供給なしに、特に無電流で自発的に動作する。好ましい実施形態において、ブーツの圧力リリーフ弁体（フランジ部分）は、別個の凹部スロット／チャネル形状区間１４を一体化し、その凹部１４は、通常、内側ルーム１１、１１’接続され、また、通常、可撓性薄型ダイヤフラム／端部壁１５によって外側Ｅから封止的に分離される。フランジ２７、２８内の径方向内側の一体化された凹部１４は、作動部材５、６の軸方向の直線変位方向と平行に配置される長手方向スロット区間として具現化され得、各ダイヤフラムは、変位の軸方向軸に対して略直交して配置される可撓性端部壁１５として配置され得る。各端部壁１５は、特定の所定の弾力性を備え、ダイヤフラム／端部壁１５の弾力性は、圧力差制御に関して必要な弾性に対応する。端部壁／ダイヤフラム１５は、特に、ブーツ１、２の平均壁厚ｄｍと比較して減少した壁厚を有して設計され得る。ブーツ１、２の境界面区間９、１０は、複数の圧力リリーフ弁区間を含み得、これは、１つの境界面部分９、１０が複数の凹部１４及び／又はスロット区間を一体化し得ることを意味する。この場合、複数の弁体部分／スロット区間１４は、規則的に配置されることが好ましく、それらは、特に等距離下にあり、円周方向において互いに等角度／隣接スロットに配置され得る。弁機能の挙動は、スロットの総数、スロットの面積／大きさ及びそれらのダイヤフラム／端部壁１５の弾性によって影響を受ける可能性がある。

図１１及び１２は、ブーツ１の第１の実施形態に関連して実施例において開示されるブーツ１に関する更に価値のある詳細な変形形態に焦点を当てている。より詳細には、図１１ａ、ｂは、変位の中心軸に対して傾斜したスロット配向を含む逆平行スロット１３の設計変更形態を示している。図１２ａ、ｂは、傾斜スロット１３の設計変更形態の不規則な適用を開示している。実施例、実施形態及び変更形態において開示する全ての特徴がブーツ２の実施形態にも関連して多岐に組み合わされ得ることは、明らかである。

開示する特徴の更に様々な変更形態、代替形態及び実施形態が依然として可能である。その結果、圧力リリーフ弁手段は、ブーツ１の第２の境界面部分１０内のみに一体化され得る（図１〜５に示すように）か、又はリリーフ弁手段は、ブーツ２の第１の境界面部分１０内のみに一体化され得る（図７及び８に示すように）。代替実施形態において、ブーツの全ての境界面部分９、１０は、ダストブーツの制御されていない変位（反転）が最も効果的に回避されるように圧力リリーフ弁手段を含み得る。

１、２ブーツ
３シリンダ
４ハウジング
５、６作動部材
７シリンダボア
８蛇腹部
９、１０境界面部分
１１、１１’ ルーム
１２、１３シート
１４凹部／スロット
１５端部壁
１６取付ソケット
１７雌ねじ
１８油圧ポート
１９ブリード手段
２０油圧チャンバ
２１長手方向シリンダボア
２２、２３リップシール
２４圧縮ばね
２５、２６ブラインドボア
２７、２８フランジ
Ｅ外側
Ａｘ軸方向
Ｒ径方向
ｄｍ平均厚

Claims

自動車用ブレーキシリンダ（３）のための可撓性ダストブーツ（１、２）であって、前記シリンダ（３）は、ハウジング（４）と、前記ハウジング（４）のシリンダボア（７）内に配設される直線作動部材（５、６）の直線作動のための駆動手段とを有し、及び前記直線作動部材（５、６）は、前記ハウジング（４）に対して相対的に可動に案内され、前記ブーツ（１、２）は、前記ブーツ（１、２）によって囲む外側から分離される内側ルーム（１１）の可撓性シール保護のために、異なる直径を有する２つの同心円状の境界面部分（９、１０）間に可撓性蛇腹部（８）を含み、それにより、前記ブーツ（１、２）は、作動部材（５、６）とハウジング（４）との間に封止された相対変位を提供し、且つ前記ハウジング（４）の外側から内側への異物の侵入に対して保護し、前記両方の境界面部分（９、１０）は、ハウジング（４）及び作動部材（５、６）上の溝においてそれらのそれぞれの対応するシート（１２、１３）上で径方向外側から静止する、可撓性ダストブーツ（１、２）において、圧力リリーフ弁手段を備え、且つ前記ブーツ（１、２）に対して内側から外側への方向の圧力勾配低下の下において、自動的且つ一時的に開放状態に変化する一体化された圧力リリーフ弁機能を備えることを特徴とする可撓性ダストブーツ（１、２）。
前記圧力リリーフ弁手段は、内側と外側との間の圧力が特に等圧である場合及び特に平衡である場合、通常、閉じられていることを特徴とする、請求項１に記載の自動車用ブレーキシリンダ（３）のための可撓性ダストブーツ（１、２）。
圧力リリーフ弁は、圧力差の下において、外部エネルギーの供給なしに、特に無電流で、自動的に自己駆動で制御されることを特徴とする、請求項１又は２に記載の自動車用ブレーキシリンダ（３）のための可撓性ダストブーツ（１、２）。
シールシステムは、特に内側と外側との間のいかなる直接接続、例えば貫通孔又は穿孔もなしに、概して液密に密閉されて設計されることを特徴とする、請求項１〜３のいずれか一項に記載の自動車用ブレーキシリンダ（３）のための可撓性ダストブーツ（１、２）。
前記シールシステムの前記圧力リリーフ手段は、リリーフ弁弾性が前記可撓性ブーツ（１、２）に一体化されるリリーフ弁ばね弾性を一体化することと、前記ブーツ（１、２）の境界面（９、１０）は、リリーフ弁体を一体化することと、前記径方向に溝を有する対応するシート（１２、１３）の一部は、前記リリーフ弁のリリーフ弁シートを一体化することとを特徴とする、請求項１〜４のいずれか一項に記載の自動車用ブレーキシリンダ（３）のための可撓性ダストブーツ（１、２）。
前記ブーツ（１、２）の前記境界面区間（９、１０）内の前記圧力リリーフ弁体は、別個の凹部（１４）を一体化し、前記凹部（１４）は、内側に接続されるが、外側から分離されることを特徴とする、請求項１〜５のいずれか一項に記載の自動車用ブレーキシリンダ（３）のための可撓性ダストブーツ（１、２）。
前記境界面部分（９、１０）内の前記凹部（１４）は、前記作動部材（５、６）の直線変位方向に対して逆平行に配置される長手方向スロット区間として具現化されることを特徴とする、請求項１〜６のいずれか一項に記載の自動車用ブレーキシリンダ（３）のための可撓性ダストブーツ（１、２）。
前記境界面部分（９、１０）内の前記凹部（１４）は、前記作動部材（５、６）の直線変位方向と平行に配置される長手方向スロット区間として具現化されることを特徴とする、請求項１〜６のいずれか一項に記載の自動車用ブレーキシリンダ（３）のための可撓性ダストブーツ（１、２）。
前記凹部（１４）又は前記スロット区間は、端部壁（１５）を介して外側から分離され、前記端部壁（１５）は、前記作動部材（５、６）の前記直線変位方向に対して直交して配置されることを特徴とする、請求項１〜８のいずれか一項に記載の自動車用ブレーキシリンダ（３）のための可撓性ダストブーツ（１、２）。
前記端部壁（１５）は、特定の所定の弾力性を備えることと、前記端部壁（１５）の前記弾力性は、前記リリーフ弁手段を作動させるための圧力勾配に関して必要な弾性に対応することとを特徴とする、請求項９に記載の自動車用ブレーキシリンダ（３）のための可撓性ダストブーツ（１、２）。
前記端部壁（１５）は、前記ブーツ（１、２）の平均壁厚と比較して減少した壁厚で設計されることを特徴とする、請求項９又は１０に記載の自動車用ブレーキシリンダ（３）のための可撓性ダストブーツ（１、２）。
境界面部分（９、１０）は、複数の凹部（１４）及び／又はスロット区間を一体化することを特徴とする、請求項６〜１１のいずれか一項に記載の自動車用ブレーキシリンダ（３）のための可撓性ダストブーツ（１、２）。
複数のスロット区間及び／又は凹部（１４）は、特に等距離下において且つ互いに隣接する凹部（１４）に対して等角度で円周方向に規則的に配置されることを特徴とする、請求項１２に記載の自動車用ブレーキシリンダ（３）のための可撓性ダストブーツ（１、２）。
圧力リリーフ弁手段は、前記第１の境界面部分（９）にのみ一体化されるか、又は前記第２の境界面部分（１０）にのみ一体化されるか、又は代わりに各ブーツ（１、２）の前記両方の境界面部分（９、１０）に一体化されることを特徴とする、請求項１〜１３のいずれか一項に記載の自動車用ブレーキシリンダ（３）のための可撓性ダストブーツ（１、２）。
前記圧力リリーフ弁手段は、両方の境界面部分（９、１０）の全てにおいて少なくとも部分的に一体化されることを特徴とする、請求項１〜１４のいずれか一項に記載の自動車用ブレーキシリンダ（３）のための可撓性ダストブーツ（１、２）。
前記ブーツ（１、２）の第１の境界面部分（９）は、前記ハウジング（４）の外面の外向きに開いた径方向に溝を有する対応するシート（１２）において、径方向に下降された位置に弾性的にスナップ留めされることと、前記ブーツ（１、２）の第２の境界面部分（１０）は、前記作動部材（５、６）の外面上に配置される外向きに開いた径方向に溝を有する対応するシート（１３）において、径方向に下降された位置に弾性的にスナップ留めされることとを特徴とする、請求項１〜１５のいずれか一項に記載の自動車用ブレーキシリンダ（３）のための可撓性ダストブーツ（１、２）。
前記圧力リリーフ弁は、通常、密閉されていることを特徴とする、請求項１〜１６のいずれか一項に記載の自動車用ブレーキシリンダ（３）のための可撓性ダストブーツ（１、２）。