JP2021532968A - ホスフェート界面活性剤組成物 - Google Patents

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Abstract

第二級アルコールアルコキシレートから形成されたホスフェート界面活性剤を含むホスフェート界面活性剤組成物。【選択図】なし

Description

本開示の実施形態は、ホスフェート界面活性剤組成物を対象とし、より具体的には、実施形態は、第二級アルコールアルコキシレートから形成されたホスフェート界面活性剤を含むホスフェート界面活性剤組成物を対象とする。
界面活性剤は、特に、エマルション重合、コーティング、農業用製剤、香料エマルション、脱脂、および金属加工を含む多くの用途に用いることができる。工業的には、新たな改善された界面活性剤の開発に引き続き焦点が当てられている。
本開示は、式I:
Figure 2021532968
[式中、RおよびRは、各々独立して、水素であるか、または1〜18個の炭素原子を有する線状もしくは分岐アルキル基であり、そのため、RとRとの組み合わせは、8〜18個の炭素原子を含み、Rは、水素であるか、または1〜6個の炭素原子を含むアルキル基であり、nは、1〜50の整数であり、各Mは、独立して、水素、アルカリ金属原子、アルカリ土類金属原子、アンモニウム基、または置換アンモニウム基である]により表されるホスフェート界面活性剤、
式II:
Figure 2021532968
[式中、各RおよびRは、独立して、水素であるか、または1〜18個の炭素原子を有する線状もしくは分岐アルキル基であり、そのため、同じ炭素原子に結合したRとRとの組み合わせは、8〜18個の炭素原子を含み、各Rは、独立して、水素であるか、または1〜6個の炭素原子を含むアルキル基であり、nは、1〜50の整数であり、Mは、水素、アルカリ金属原子、アルカリ土類金属原子、アンモニウム基、または置換アンモニウム基である]により表されるホスフェート界面活性剤、またはそれらの組み合わせ、を含むホスフェート界面活性剤組成物を提供する。
本開示は、ホスフェート界面活性剤組成物で形成されたエマルションを提供する。
本開示は、本明細書に開示されるエマルションで形成されたコーティングを提供する。
本開示の上記概要は、開示された各実施形態または本開示のすべての実施形態を説明することを意図するものではない。以下の説明は、例示的な実施形態をより具体的に例示するものである。本出願全体にわたるいくつかの場所では、例のリストを通じて指針が提供され、これらの例は、様々な組み合わせで使用することができる。各例において、列挙されたリストは、代表的なグループとしてのみ機能し、排他的なリストとして解釈されるべきではない。
耐塩水噴霧性の画像を示す。
ホスフェート界面活性剤組成物が本明細書に開示される。本開示の実施形態は、ホスフェート界面活性剤組成物がアルキルフェノールエトキシレートを実質的に含まないことを実現する。
アルキルフェノールエトキシレートは、これまでに界面活性剤として用いられてきた。しかしながら、特に様々な政府規制を含む、アルキルフェノールエトキシレートに関連する多くの問題を理由に、アルキルフェノールエトキシレートを実質的に含まない界面活性剤組成物に対する市場のニーズが高まっている。
前述のように、本明細書に開示されるホスフェート界面活性剤組成物は、アルキルフェノールエトキシレートを実質的に含まない。本明細書で使用される場合、「アルキルフェノールエトキシレートを実質的に含まない」とは、ホスフェート界面活性剤組成物の総重量を基準としてアルキルフェノールエトキシレートが5重量パーセント未満であることを指す。例えば、ホスフェート界面活性剤組成物は、ホスフェート界面活性剤組成物の総重量を基準として0重量パーセントのアルキルフェノールエトキシレートを含み得る。言い換えれば、ホスフェート界面活性剤組成物は、アルキルフェノールエトキシレートを含んでいなくてもよい。
本明細書に開示されるホスフェート界面活性剤組成物は、様々な用途に望ましい1つ以上の特性を有し得る。例えば、本明細書に開示されるホスフェート界面活性剤組成物は、他のホスフェート界面活性剤と比較して、改善された、すなわち低減された臨界ミセル濃度を有し得る。本明細書に開示されるホスフェート界面活性剤組成物は、多くの異なる用途に用いることができる。
臨界ミセル濃度(CMC)は、それを上回るとミセルが形成し始める界面活性剤の濃度である。CMCは、多くの用途の界面活性剤にとって重要な特性となり得る。例えば、表面張力はCMCを上回ってさらに低下することはないため、多くのプロセスで、CMCを用いて界面活性剤の限界濃度を指定することができる。さらに、洗浄用途などのいくつかの用途では、CMCを界面活性剤の効率の指標として用いることができる。
本明細書に開示されるホスフェート界面活性剤組成物は、他のホスフェート界面活性剤と比較して、改善された、すなわち低減された泡高を有し得る。特に、ラテックス塗料、自動食器洗いなどの多くの用途にとって、泡が減少していることが望ましい。
本明細書に開示されるホスフェート界面活性剤組成物は、式I:
Figure 2021532968
[式中、RおよびRは、各々独立して、水素であるか、または1〜18個の炭素原子を有する線状もしくは分岐アルキル基であり、そのため、RとRとの組み合わせは、8〜18個の炭素原子を含み、Rは、水素であるか、または1〜6個の炭素原子を含むアルキル基であり、nは、1〜50の整数であり、各Mは、独立して、水素、アルカリ金属原子、アルカリ土類金属原子、アンモニウム基、または置換アンモニウム基である]により表されるホスフェート界面活性剤を含み得る。
炭素原子8〜18個のすべての個別の値および部分範囲が含まれ、例えば、RとRとの組み合わせは、下限8個、10個、または12個の炭素原子〜上限18個、16個、または14個の炭素原子を含み得る。例えば、RとRとの組み合わせは、8〜16個、8〜14個、10〜18個、10〜16個、10〜14個、12〜18個、12〜16個、または12〜14個の炭素原子を含み得る。
1〜50のすべての個別の値および部分範囲が含まれ、例えば、nは、下限1、2、3、または4〜上限50、35、25、または15の整数であり得る。
本明細書に開示されるホスフェート界面活性剤組成物は、式II:
Figure 2021532968
[式中、各RおよびRは、独立して、水素であるか、または1〜18個の炭素原子を有する線状もしくは分岐アルキル基であり、そのため、同じ炭素原子に結合したRとRとの組み合わせは、8〜18個の炭素原子を含み、各Rは、独立して、水素であるか、または1〜6個の炭素原子を含むアルキル基であり、nは、1〜50の整数であり、Mは、水素、アルカリ金属原子、アルカリ土類金属原子、アンモニウム基、または置換アンモニウム基である]により表されるホスフェート界面活性剤を含み得る。
炭素原子8〜18個のすべての個別の値および部分範囲が含まれ、例えば、RとRとの組み合わせは、下限8個、10個、または12個の炭素原子〜上限18個、16個、または14個の炭素原子を含み得る。例えば、RとRとの組み合わせは、8〜16個、8〜14個、10〜18個、10〜16個、10〜14個、12〜18個、12〜16個、または12〜14個の炭素原子を含み得る。
1〜50のすべての個別の値および部分範囲が含まれ、例えば、nは、下限1、2、3、または4〜上限50、35、25、または15の整数であり得る。
本明細書に開示されるホスフェート界面活性剤、すなわち式Iおよび式IIにより表されるホスフェート界面活性剤は、第二級アルコールアルコキシレート、例えば、第二級アルコールエトキシレートから形成され得る。式III:
Figure 2021532968
[式中、RおよびRは、各々独立して、水素であるか、または1〜18個の炭素原子を有する線状もしくは分岐アルキル基であり、そのため、RとRとの組み合わせは、8〜18個の炭素原子を含み、Rは、水素であるか、または1〜6個の炭素原子を含むアルキル基であり、nは、1〜50の整数である]により表される第二級アルコールアルコキシレート。
炭素原子8〜18個のすべての個別の値および部分範囲が含まれ、例えば、RとRとの組み合わせは、下限8個、10個、または12個の炭素原子〜上限18個、16個、または14個の炭素原子を含み得る。例えば、RとRとの組み合わせは、8〜16個、8〜14個、10〜18個、10〜16個、10〜14個、12〜18個、12〜16個、または12〜14個の炭素原子を含み得る。
1〜50のすべての個別の値および部分範囲が含まれ、例えば、nは、下限1、2、3、または4〜上限50、35、25、または15の整数であり得る。
式IIIにより表される第二級アルコールアルコキシレートは、既知の装置、反応成分、および反応条件を使用して調製され得る。式IIIにより表される第二級アルコールアルコキシレートは、市販で入手することができる。式IIIにより表される市販の第二級アルコールアルコキシレートの例としては、ECOSURF(商標)LF−30およびECOSURF(商標)LF−45(どちらもThe Dow Chemical Companyから入手可能)、ならびに第二級アルコールエトキシレートであるTERGITOL(商標)15−S−5およびTERGITOL(商標)15−S−7(どちらもThe Dow Chemical Companyから入手可能)が挙げられるが、これらに限定されることはない。
式Iおよび式IIにより表されるホスフェート界面活性剤は、リン酸化プロセスにより形成され得る。例えば、式Iおよび式IIにより表されるホスフェート界面活性剤の形成において、式IIIにより表される第二級アルコールアルコキシレートは、ポリリン酸(HPO)および五酸化リン(P)と反応され得る。リン酸化プロセスは、既知の装置、追加の反応成分、および反応条件を使用して実施されてもよい。
式IIIにより表される第二級アルコールアルコキシレートは、ポリリン酸のモルに対する第二級アルコールアルコキシレートのモルのモル比を5:1〜1:5にして、ポリリン酸と反応され得る。式IIIにより表される第二級アルコールアルコキシレートは、五酸化リンのモルに対する第二級アルコールアルコキシレートのモルのモル比を5:1〜1:5にして、五酸化リンと反応され得る。式IIIにより表される第二級アルコールアルコキシレートは、ポリリン酸および五酸化リンと順次反応されてもよく、すなわち、第二級アルコールアルコキシレートがポリリン酸と反応され、続いて五酸化リンが添加されてもよく、または第二級アルコールアルコキシレートが五酸化リンと反応され、続いてポリリン酸が添加されてもよい。式IIIにより表される第二級アルコールアルコキシレートは、ポリリン酸および五酸化リンと同時に反応されてもよく、すなわち、第二級アルコールアルコキシレート、リン酸、および五酸化リンがリン酸化プロセスのために合されてもよい。
式IIIにより表される第二級アルコールアルコキシレートが、式Iおよび式IIにより表されるホスフェート界面活性剤を形成するために用いられるため、本明細書に開示されるホスフェート界面活性剤組成物は、式IIIにより表される第二級アルコールアルコキシレート、例えば、未反応の反応物を含み得る。
本明細書に開示されるホスフェート界面活性剤組成物は、ホスフェート界面活性剤組成物の総重量を基準として、20〜99.9重量パーセントの式Iにより表されるホスフェート界面活性剤を含み得る。20〜99.9重量パーセントのすべての個別の値および部分範囲が含まれ、例えば、ホスフェート界面活性剤組成物は、ホスフェート界面活性剤組成物の総重量を基準として、下限20、21、22、23、24、25、27、28、または30重量パーセント〜上限99.9、95、90、85、80、75、70、65、または60重量パーセントの式Iにより表されるホスフェート界面活性剤を含み得る。
本明細書に開示されるホスフェート界面活性剤組成物は、ホスフェート界面活性剤組成物の総重量を基準として、0.1〜80重量パーセントの式IIにより表されるホスフェート界面活性剤を含み得る。0.1〜80重量パーセントのすべての個別の値および部分範囲が含まれ、例えば、ホスフェート界面活性剤組成物は、ホスフェート界面活性剤組成物の総重量を基準として、下限0.1、0.3、0.5、または1.0重量パーセント〜上限80、60、40、または20重量パーセントの式IIにより表されるホスフェート界面活性剤組成物を含み得る。
本明細書に開示されるホスフェート界面活性剤組成物は、ホスフェート界面活性剤組成物の総重量を基準として、0.01〜10重量パーセントの式IIIにより表される第二級アルコールアルコキシレートを含み得る。0.01〜10重量パーセントのすべての個別の値および部分範囲が含まれ、例えば、ホスフェート界面活性剤組成物は、ホスフェート界面活性剤組成物の総重量を基準として、下限0.01、0.1、または0.5重量パーセント〜上限10、7.5、または5重量パーセントの式IIIにより表される第二級アルコールアルコキシレートを含み得る。
本明細書に開示されるホスフェート界面活性剤組成物は、水性または非水性であり得る。本明細書で使用される場合、非水性ホスフェート界面活性剤組成物とは、ホスフェート界面活性剤組成物の総重量を基準として0.1重量パーセント未満の水濃度を有する組成物を指す。水が含まれる場合、本明細書に開示されるホスフェート界面活性剤組成物は、ホスフェート界面活性剤組成物の総重量を基準として、0.1〜80重量パーセントの水を含み得る。0.1〜80重量パーセントのすべての個別の値および部分範囲が含まれ、例えば、ホスフェート界面活性剤組成物は、ホスフェート界面活性剤組成物の総重量を基準として、下限0.1、1、3、5、10、15、20、35、または40重量パーセント〜上限80、77、75、72、70、65、または60重量パーセントの水を含み得る。
本明細書に開示されるホスフェート界面活性剤組成物は、1つ以上の既知の界面活性剤と一緒に用いられてもよい。異なる量の1つ以上の既知の界面活性剤が様々な用途に用いられ得る。例えば、式:RO(AO)Hを有するアルキルアルコキシレート界面活性剤であり、式中、Rは、C〜C24の線状または分岐アルキルであり、AOは、C〜Cアルキレンオキシドであり、zは、1〜50である。式:RO(AO)Hを有するアルキルアルコキシレート界面活性剤は、ホスフェート界面活性剤組成物の総重量を基準として、0.01〜70重量パーセントのホスフェート界面活性剤組成物と一緒に用いられ得る。0.01〜70重量パーセントのすべての個別の値および部分範囲が含まれ、例えば、式:RO(AO)Hを有するアルキルアルコキシレート界面活性剤は、ホスフェート界面活性剤組成物の総重量を基準として、下限0.01、3.0、または5.0重量パーセント〜上限70、50、または30重量パーセントで用いられ得る。
本明細書に開示されるホスフェート界面活性剤組成物は、ホスフェート界面活性剤組成物の総重量を基準として、20〜100重量パーセントの固形分を有し得る。20〜100重量パーセントのすべての個別の値および部分範囲が含まれ、例えば、ホスフェート界面活性剤組成物は、ホスフェート界面活性剤組成物の総重量を基準として、下限20、25、または30重量パーセント〜上限100、95、または90重量パーセントの固形分を有し得る。
言及したように、本明細書に開示されるホスフェート界面活性剤組成物は、他のホスフェート界面活性剤と比較して、改善された、すなわち低減された臨界ミセル濃度を有し得る。臨界ミセル濃度を低減することは、多くの用途にとって望ましい。ホスフェート界面活性剤組成物は、50〜1000ppmの臨界ミセル濃度を有し得る。50〜1000ppmのすべての個別の値および部分範囲が含まれ、例えば、ホスフェート界面活性剤組成物は、下限50、60、75、85、100、110、120、130、140、145、150、または160ppm〜上限1000、900、800、700、600、500、400、300、245、235、225、または215ppmの臨界ミセル濃度を有し得る。
さらに、言及したように、本明細書に開示されるホスフェート界面活性剤組成物は、他のホスフェート界面活性剤と比較して、改善された、すなわち低減された泡高を有し得る。泡高を低減することは、多くの用途にとって望ましい。ホスフェート界面活性剤組成物は、0.2重量%でGB/T−7462−94に従ったRoss−Miles泡高試験により決定かつ0分で報告して、110〜140mmの泡高を有し得る。110〜140mmのすべての個別の値および部分範囲が含まれ、例えば、ホスフェート界面活性剤組成物は、0.2重量%でGB/T−7462−94に従ったRoss−Miles泡高試験により決定かつ0分で報告して、下限110、115、または120mm〜上限140、138、または136mmの泡高を有し得る。ホスフェート界面活性剤組成物は、0.2重量%でGB/T−7462−94に従ったRoss−Miles泡高試験により測定かつ5分で報告して、20〜130mmの泡高を有し得る。20〜130mmのすべての個別の値および部分範囲が含まれ、例えば、ホスフェート界面活性剤組成物は、0.2重量%でGB/T−7462−94に従ったRoss−Miles泡高試験により決定かつ5分で報告して、下限20、30、40、50、60、70、80、90、または95mm〜上限130、128、127、125、123、122、121、または120mmの泡高を有し得る。
本明細書に開示されるホスフェート界面活性剤組成物を用いて、分散液、例えば、連続水相中に乳化されたモノマーと称されることのあるエマルションを形成することができる。エマルションは、例えば、既知のエマルション重合成分および反応条件を含む従来のエマルション重合により、モノマーを用いて調製され得る。モノマーの例としては、特に、スチレン、エチルヘキシルアクリレート、メタクリル酸、メチルメタクリレート、ブチルアクリレート、アクリルアミド、アクリル酸、エチレン、プロピレン、1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、1−ヘプテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、ヘキシルアクリレート、オクチルアクリレート、イソオクチルアクリレート、n−デシルアクリレート、イソデシルアクリレート、tert−ブチルアクリレート、ヘキシルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、およびそれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されることはない。モノマーを反応させて、ホモポリマーおよび/またはコポリマーを形成することができる。エマルション重合は、例えば、モノマーの総重量を基準として0.01パーセント〜5パーセントの量で用いられ得るフリーラジカル生成開始剤を使用して実施され得る。
任意選択的に、エマルション重合で知られる他の成分、とりわけ、キレート剤、緩衝剤、無機塩、およびpH調整剤などが用いられ得る。様々な量の成分は、異なる用途のために用いられ得る。
本明細書に開示されるエマルション、すなわち、本明細書に開示されるホスフェート界面活性剤組成物で形成されたエマルションは、エマルションの総重量を基準として、25〜65重量パーセントの固形分を有し得る。25〜65重量パーセントのすべての個別の値および部分範囲が含まれ、例えば、エマルションは、エマルションの総重量を基準として、下限25、30、35、37、または40重量パーセント〜上限65、63、60、58、または55重量パーセントの固形分を有し得る。
本開示の1つ以上の実施形態は、エマルションが10nm〜500nmの平均粒径を有することを実現する。10nm〜500nmのすべての個別の値および部分範囲が含まれ、例えば、エマルションは、下限10、25、または50nm〜上限500、300、または150nmの平均粒径を有し得る。
本明細書に開示されるホスフェート界面活性剤組成物から形成されたエマルションは、コーティングを形成するために用いられ得る。これらのコーティングは、特に、工業用コーティング用途、建築用コーティング用途、自動車用コーティング用途、屋外家具用コーティング用途などの多くの異なるコーティング用途に使用され得る。
有利には、本明細書に開示されるコーティングは、様々な用途にとって望ましい1つ以上の特性を有し得る。例えば、本明細書に開示されるコーティングは、他のコーティングと比較して、改善された発色、例えば、コーティングの触れた部分とコーティングの触れていない部分との間の低減された色差を有し得る。
また、本明細書に開示されるコーティングは、他のコーティングと比較して、改善された光沢度、例えば、大きいまたは同等の光沢度を有し得る。
本明細書に開示されるコーティング、すなわち、本明細書に開示されるエマルションで形成されたコーティングは、例えば、既知のコーティング成分および条件を含む従来のコーティング形成プロセスにより調製され得る。例えば、コーティングは、エマルションと1つ以上のコーティング成分とを合することにより調製され得る。コーティング成分の例としては、増粘剤、フィラー、pH調整剤、分散剤、濡れ剤、消泡剤、着色剤、殺生物剤、流動剤、架橋剤、酸化防止剤、可塑剤、レベリング剤、チキソトロープ剤、接着促進剤、および防腐剤が挙げられるが、これらに限定されることはない。異なる量の1つ以上のコーティング成分が様々な用途に用いられ得る。
コーティングは、任意の方法により、物品または構造体の1つ以上の表面に塗布され得る。そのような方法としては、噴霧、浸漬、ロール塗布、および当技術分野で一般に知られている任意の他の従来技術が挙げられるが、これらに限定されることはない。コーティング組成物でコーティングされるそのような構造体の表面は、特に、コンクリート、木材、金属、プラスチック、ガラス、乾式壁を含み得る。コーティングを塗布する際には、既知の装置、成分、および条件が用いられ得る。コーティングは、異なる用途のために、様々な厚さを有する1つ以上の層を形成し得る。
実施例では、例えば、以下を含む、材料の様々な用語および名称が使用される。
TERGITOL(商標)15−S−5(式III[式中、RとRとの組み合わせは、12〜14個の炭素原子を含み、nは、5であり、Rは、水素である]の第二級アルコールアルキルアルコキシレート、The Dow Chemical Companyから入手)、TERGITOL(商標)15−S−7(式III[式中、RとRとの組み合わせは、12〜14個の炭素原子を含み、nは、7であり、Rは水素である]の第二級アルコールアルキルアルコキシレート、The Dow Chemical Companyから入手)、ポリリン酸(SinoPharma Co.Ltd.から入手)、五酸化リン(SinoPharma Co.Ltd.から入手)、RHODAFAC(登録商標)RS−610S25(ホスフェート界面活性剤、イソトリデシルエトキシレートのリン酸ナトリウム、Solvayから入手)。
実施例1のホスフェート界面活性剤組成物を以下のように形成した。TERGITOL(商標)15−S−5(104.8グラム、0.25mol)を、35℃に維持および絶えず撹拌した容器内に窒素下で添加した。ポリリン酸(15.0g、0.175mol)を、30分かけて容器の内容物に徐々に添加し、温度を45℃に上昇させ、容器の内容物を絶えず撹拌した。五酸化リン(5.3g、0.075mol)を容器の内容物に添加し、温度を55℃に上昇させ、容器の内容物を絶えず撹拌した。その後、温度を80℃に上昇させ、容器の内容物を約12時間にわたり絶えず撹拌した。水(1ミリリットル)を容器の内容物に添加し、容器の内容物を80℃に維持しながら、さらに約2時間にわたり絶えず撹拌した。その後、容器の内容物を65℃に冷却し、過酸化水素(1ミリリットル)を容器の内容物に添加した。容器の内容物を絶えず撹拌し、約30分で約20℃に冷却し、実施例1を提供した。その後、容器の内容物を水(290ミリリットル)で任意選択的に希釈し、水酸化ナトリウム(1mol/L)を用いて、pHを約7にした。実施例1の固形分は、約30重量パーセントであった。実施例1の滴定分析は、式IIにより表されるホスフェート界面活性剤に対する式Iにより表されるホスフェート界面活性剤のモル比が約82:18であることを示した。
TERGITOL(商標)15−S−5ではなくTERGITOL(商標)15−S−7を用いる変更を加えて、実施例2のホスフェート界面活性剤組成物を実施例1のように形成した。
比較例Aは、RHODAFAC(登録商標)RS−610であった。
実施例1、実施例2、および比較例Aの特性は、表1に報告される。
固形分は、105℃で2時間にわたり乾燥させたときの重量損失により決定した。
外観は、目視検査により決定した。
表面張力および臨界ミセル濃度(CMC)は、以下のように決定した:表面張力は、KRUSS Force Tensiometer K100Cで測定した。母液としての10000ppmの界面活性剤の水溶液およびブランク溶液としての水をそれぞれ調製した。界面活性剤の母液を既知量で徐々に水に添加し、異なる界面活性剤濃度での表面張力を記録した。表面張力値を濃度に対してプロットし、CMCをプロットの区切り点(break point)から決定した。
泡高は、Ross−Miles泡高試験により決定した。0.2重量%の界面活性剤水溶液を調製し、その後、GB/T−7462−94に従って測定を実施した。
濡れ時間は、以下のように決定した。0.5重量%の界面活性剤水溶液を調製し、綿布を同サイズ(直径=35mm)で丸形に切断した。GB/T−11983−2008に従って、界面活性剤水溶液中の綿布の濡れ時間を記録した。
Ca2+安定性は、GB/T−7381−2010に従って決定した。
耐アルカリ性は、GB/T−5556−2003に従って決定した。
Figure 2021532968
表1のデータは、実施例1および実施例2の各々が、比較例Aと比較して、改善された、すなわち低減された臨界ミセル濃度を有することを示す。
さらに、表1のデータは、実施例1および実施例2の各々が、比較例Aと比較して、改善された、すなわち低減された泡高を有することを示す。
実施例3のエマルションを以下のように形成した。
実施例1(3.2グラム[実施例1の固形分に関する])、スチレン(207.0グラム)、2−エチルヘキシルアクリレート(170.2グラム)、メチルメタクリレート(69.0グラム)、メタクリル酸(13.8グラム)、重炭酸アンモニウム(1.38グラム)、および水(300グラム)を容器に添加し、約20℃の温度で約30分にわたり撹拌し、プレエマルション混合物を形成した。
実施例1(2.3グラム[実施例1の固形分に関する])および水(300グラム)を、機械的に撹拌しながら2リットルのジャケット付き反応器に添加し、反応器の内容物を約87℃に加熱した。その後、温度を維持しながら、プレエマルション混合物(反応器の内容物を基準として2重量パーセント)および過硫酸アンモニウム水溶液(20グラムの水中に1.2グラムの過硫酸アンモニウムが入ったもの)を反応器の内容物に添加し、シード重合のために、反応器条件を約10分にわたり維持した。その後、3時間かけて、残りのプレエマルション混合物および過硫酸アンモニウム水溶液(36.8グラムの水中に1.8グラムの過硫酸アンモニウムが入ったもの)を反応器の内容物に滴加し、この添加の1時間後に、反応器条件を約87℃に維持し、エマルション重合のための反応時間を設けた。その後、反応器の内容物を約45℃に冷却し、アンモニア水を添加してpHを約7〜8に調整し、それから、エマルションを100メッシュの布フィルタを通して濾過し、実施例3を提供した。
実施例1ではなく実施例2を用いる変更を加えて、実施例4のエマルションを実施例3のように形成した。
実施例1ではなく比較例Aを用いる変更を加えて、比較例Bのエマルションを実施例3のように形成した。
実施例3、実施例4、および比較例Bの特性は、表2に報告される。
固形分は、105℃で2時間にわたり乾燥させたときの重量損失により決定した。
重合残留物の測定は以下のように実施した:エマルションを100メッシュの濾布で濾過した。布フィルタに集められた凝集物を水道水で洗浄し、周囲温度で乾燥させ、秤量した。エマルションの総重量に対する乾燥した凝集物の重量パーセントを重合安定性の指標として使用した。凝集物のパーセントが低いほど、重合安定性は良好であった。
平均粒径およびそのピーク幅は、ゼータ電位粒子分析器(Malvern Nano ZS)により決定した。
Ca2+安定性は、GB/T−20623−2006に従って決定した。
Figure 2021532968
実施例5のコーティングを以下のように形成した。
脱イオン水(42グラム)、OROTAN(商標)681(7.8グラム、分散剤、The Dow Chemical Companyから入手)、Surfynol TG(2グラム、濡れ剤、Air Productsから入手)、アンモニア水(2グラム、28重量パーセントのアンモニア溶液)、およびTego Airex 902W(0.46グラム、消泡剤、Evonikから入手)を第1の容器に添加し、分散板を用いて約400rpmで5分にわたり撹拌し、その後、Ti−Pure R−706(209グラム、着色剤、二酸化チタン)を第1の容器の内容物に添加し、内容物を約2000rpmで25分にわたり撹拌した。その後、さらなる脱イオン水(42グラム)を第1の容器の内容物に添加し、内容物を約400rpmで5分にわたり撹拌した。
実施例3(536.6グラム)を第2の容器に添加し、約400rpmで撹拌し、脱イオン水(50グラム)およびアンモニア水(4グラム、28重量パーセントのアンモニア溶液)を第2の容器の内容物に添加し、内容物を約400rpmで5分にわたり撹拌した。
第1の容器の内容物を第2の容器に添加し、約400rpmで5分にわたり撹拌した。亜硝酸ナトリウム溶液(8.97グラム、腐食防止剤、水中で15重量%パーセントの亜硝酸ナトリウム)、ACRYSOL(商標)RM−8W(2.1グラム、増粘剤、The Dow Chemical Companyから入手)、UCAR(商標)Filmer IBT(45.5グラム、凝集体、The Dow Chemical Companyから入手、TEXANOL(登録商標)エステルアルコールに相応)、および脱イオン水(46グラム)を第2の容器に添加し、約400rpmで10分にわたり撹拌し、実施例5を提供した。
実施例3のエマルションではなく実施例4のエマルションを用いる変更を加えて、実施例6のコーティングを実施例5のように形成した。
実施例3のエマルションではなく比較例Bのエマルションを用いる変更を加えて、比較例Cのコーティングを実施例5のように形成した。
実施例5、実施例6、および比較例Cの耐塩水噴霧性は、金属板上で200μmコーティングをそれぞれ用いて、ASTM B117に従って決定した。得られた耐塩水噴霧性の画像は、図1に示される。画像102は、24時間後の実施例5のコーティングを示し、画像104は、24時間後の実施例6のコーティングを示し、画像106は、24時間後の比較例Cのコーティングを示し、画像108は、72時間後の実施例5のコーティングを示し、画像110は、72時間後の実施例6のコーティングを示し、画像112は、72時間後の比較例Cのコーティングを示す。図1に示されるように、実施例5および実施例6の各々は、24時間および72時間の両方の後に、比較例Cと比較して、改善された、すなわち低減された腐食性を有する。
実施例5、実施例6、および比較例Cの20°、60°、および85°での光沢度は、携帯型光沢計(BYK製のmicro−TRI−Gloss)により決定した。結果は、表3に報告される。光沢度について、値が1.0以下で異なる場合、同等であると考えられ、値が1.0超で異なる場合、改善されたと考えられ、値が大きいほど、光沢度がより望ましいことを示す。
Figure 2021532968
表3のデータは、各実施例5および実施例6が、20°、60°、および85°の各々の場合に、比較例Cと比較して、改善された、すなわち増加した光沢度を有することを示す。
実施例7のエマルションを以下のように形成した。
実施例1(2.7グラム[実施例1の固形分に関する])、スチレン(238.0グラム)、ブチルアクリレート(211.0グラム)、アクリルアミド(8.0グラム)、アクリル酸(9.5)、重炭酸ナトリウム(0.9グラム)、および水(101.0グラム)を容器に添加し、約20℃の温度で約30分にわたり撹拌し、プレエマルション混合物を形成した。
実施例1(1.2グラム[実施例1の固形分に関する])および水(283グラム)を、機械的に撹拌しながら2リットルのジャケット付き反応器に添加し、反応器の内容物を約86℃に加熱した。その後、温度を維持しながら、過硫酸アンモニウム水溶液(8.0グラムの水中に1.2グラムの過硫酸アンモニウムが入ったもの)を反応器の内容物に添加し、それから、プレエマルション混合物および過硫酸アンモニウム水溶液(88.0グラムの水中に1.8グラムの過硫酸アンモニウムが入ったもの)を3時間かけて反応器の内容物に滴加し、この添加の1時間後に、反応器条件を約86℃に維持し、エマルション重合のための反応時間を設け、その後、反応器の内容物を約65℃に冷却し、ホルムアルデヒドスルホキシレートナトリウム水溶液(12.0グラムの水中に0.32グラム)およびt−ブチルヒドロペルオキシド水溶液(8.0グラムの水中に0.45グラム)を反応器の内容物に順次添加し、エマルションを提供した。反応器の内容物を65℃で30分にわたり維持し、その後、約45℃に冷却し、アンモニア水を添加してpHを約7〜8に調整し、それから、エマルションを100メッシュの布フィルタを通して濾過し、実施例7のエマルションを提供した。
実施例1ではなく実施例2を用いる変更を加えて、実施例8のエマルションを実施例7のように形成した。
実施例1ではなく比較例Aを用いる変更を加えて、比較例Dのエマルションを実施例7のように形成した。
実施例7、実施例8、および比較例Dの特性は、表4に報告される。特性は、前述のように決定した。
Figure 2021532968
実施例9のコーティングを以下のように形成した。
脱イオン水(260グラム)、CELLOSIZE(商標)QP−30000H(2グラム、増粘剤、The Dow Chemical Companyから入手)、AMP−95(2グラム、pH調整剤/分散剤/濡れ剤、Golden Gate Capitalから入手)を、約450rpmで分散板を用いて撹拌しながら容器に添加した。OROTAN(商標)1288(4.5グラム、分散剤、The Dow Chemical Companyから入手)、ECOSURF(商標)BD−109(1グラム、濡れ剤、The Dow Chemical Companyから入手)、FOAMMASTER(登録商標)NXZ(1グラム、消泡剤、BASFから入手)を、約450rpmで撹拌しながらそれぞれ容器に添加し、添加後に、容器の内容物を10分にわたり撹拌した。その後、Ti−Pure R−706(40グラム、着色剤、二酸化チタン)、焼成カオリン(125グラム、フィラー)、タルカムパウダー(100グラム、100メッシュ、フィラー)、および炭酸カルシウム(225グラム、フィラー)を、撹拌を約1800rpmに上げながら容器に添加し、30分にわたり維持した。容器の内容物の3分の1を実施例9に用い、容器の内容物の3分の1を実施例10に用い、容器の内容物の3分の1を比較例Eに用いた。
実施例7(95グラム)、FOAMMASTER(登録商標)NXZ(1グラム)、UCAR(商標)Filmer IBT(9グラム、凝集体、The Dow Chemical Companyから入手、TEXANOL(登録商標)エステルアルコールに相応)、ACRYSOL(商標)TT−935(7グラム、増粘剤、The Dow Chemical Companyから入手)、ROMICA(商標)CF−1100(2グラム、殺生物剤、The Dow Chemical Companyから入手)、BIOBAN(商標)BPK114(1グラム、防腐剤、The Dow Chemical Companyから入手)、および脱イオン水(113グラム)を容器に添加し、約1800rpmで10分にわたり撹拌し、実施例9を提供した。
実施例7のエマルションではなく実施例8のエマルションを用いる変更を加えて、実施例10のコーティングを実施例9のように形成した。
実施例8のエマルションではなく比較例Dのエマルションを用いる変更を加えて、比較例Eのコーティングを実施例9のように形成した。
実施例9、実施例10、および比較例Eの発色は、以下のように擦り落とし試験(rub out testing)により決定した。赤色顔料、青色顔料、および黒色顔料をそれぞれ、実施例9〜10および比較例Eの各々と1:50(顔料:コーティング)の重量比で合した。撹拌後に、着色コーティングを白い板に塗布した(150μmの層)。その後すぐに、着色されたコーティングの一部に触れずに、コーティングを指で穏やかに均一に円を描くように拭いた(直径約3.5センチメートルの円を描くように60回円形に拭く)。円が描かれた後に、コーティングを約20℃で24時間にわたり維持した。発色は、Sheen Instrumentsの比色計により測定した。発色について、ΔEは、コーティングの拭かれた円形部分とコーティングの触れていない部分との間の色差を示し、ΔEが大きいほど、領域間の色差が大きいことを示す。これらの結果は、表5に報告される。
Figure 2021532968
表5のデータは、各実施例9および実施例10が、比較例Eと比較して、改善された発色、すなわちより低いΔEの合計を有することを示す。
実施例9、実施例10、および比較例Eの20°、60°、および85°の光沢度は、携帯型光沢計(BYK製のmicro−TRI−Gloss)により決定した。結果は、表6に報告される。光沢度について、値が1.0以下で異なる場合、同等であると考えられ、値が1.0超で異なる場合、改善されたと考えられ、値が大きいほど、光沢度がより望ましいことを示す。
Figure 2021532968
表56のデータは、各実施例9および実施例10が、20°、60°、および85°の各々の場合に、比較例Eと比較して、同等の光沢度を有することを示す。

Claims (5)

  1. 式I:
    Figure 2021532968
    [式中、RおよびRは、各々独立して、水素であるか、または1〜18個の炭素原子を有する線状もしくは分岐アルキル基であり、そのため、RとRとの組み合わせは、8〜18個の炭素原子を含み、Rは、水素であるか、または1〜6個の炭素原子を含むアルキル基であり、nは、1〜50の整数であり、各Mは、独立して、水素、アルカリ金属原子、アルカリ土類金属原子、アンモニウム基、または置換アンモニウム基である]により表されるホスフェート界面活性剤、
    式II:
    Figure 2021532968
    [式中、各RおよびRは、独立して、水素であるか、または1〜18個の炭素原子を有する線状もしくは分岐アルキル基であり、そのため、同じ炭素原子に結合したRとRとの組み合わせは、8〜18個の炭素原子を含み、各Rは、独立して、水素であるか、または1〜6個の炭素原子を含むアルキル基であり、nは、1〜50の整数であり、Mは、水素、アルカリ金属原子、アルカリ土類金属原子、アンモニウム基、または置換アンモニウム基である]により表されるホスフェート界面活性剤、
    またはそれらの組み合わせを含む、ホスフェート界面活性剤組成物。
  2. 式III:
    Figure 2021532968
    [式中、RおよびRは、各々独立して、水素であるか、または1〜18個の炭素原子を有する線状もしくは分岐アルキル基であり、そのため、RとRとの組み合わせは、8〜18個の炭素原子を含み、Rは、水素であるか、または1〜6個の炭素原子を含むアルキル基であり、nは、1〜50の整数である]により表される第二級アルコールアルコキシレート、を含む、請求項1に記載のホスフェート界面活性剤組成物。
  3. 請求項1または2に記載のホスフェート界面活性剤組成物から形成された、エマルション。
  4. 前記エマルションが、前記エマルションの総重量を基準として、25重量パーセント〜65重量パーセントの固形分を有する、請求項3に記載のエマルション。
  5. 請求項3または4に記載のエマルションから形成された、コーティング。
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