JP2021529189A - Gpr142アゴニストとしてのトリアゾールベンズアミド誘導体 - Google Patents

Gpr142アゴニストとしてのトリアゾールベンズアミド誘導体 Download PDF

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Abstract

本発明は、一般式Iの化合物に関し、式中、基R1、R2、R3、R4、nおよびmは、請求項1におけるように定義され、化合物は、特にGPR142受容体に結合し、その活性をモジュレートする、価値ある薬理学的な特性を有する。化合物は、この受容体によって影響され得る疾患(例えば、2型糖尿病)の処置および予防のために適切である。

Description

本発明は、GPR142アゴニストである、新規のトリアゾールベンズアミド誘導体、およびその薬学的に許容される塩に関する。加えて、本発明は、それらの調製物のための方法、前記化合物を含む医薬組成物および組合せならびにGPR142の活性化によって影響され得る疾患の処置のための方法におけるそれらの使用に関する。特に、本発明の医薬組成物は、2型糖尿病の処置のために適切である。
2型糖尿病は、末梢性のインスリン抵抗性および膵臓β細胞機能不全の組合せからの環境リスク因子および遺伝的な素因の状況下で進展することが理解されている。疾患は、インスリン抵抗性を克服するために分泌されるべきインスリンの需要が増加していく悪循環を示し、これはβ細胞機能および量の進行性の減退を推進し、究極的にはβ細胞不全およびインスリン欠乏をもたらす(Mol Aspects Med. (2014),42,19-41)。2型糖尿病におけるβ細胞機能の減退は、増強したβ細胞アポトーシスおよびβ細胞増殖の欠損によって潜在的に引き起こされるβ細胞量の減少と関連する。
2型糖尿病の処置のための治療原則には、膵臓β細胞におけるGPCRシグナル伝達をターゲッティングすることが含まれる。GLP−1類似体およびGPR40は、それらのそれぞれのG−タンパク質共役受容体(それぞれGLP−1RおよびFFAR1)のアゴニストの例である。それらの因子は、ヒトにおいて糖血症制御を達成し、2型糖尿病に対する動物モデルにおいて改善されたβ細胞量および機能を示した(Diabetologia,(2011),54(5),1098〜110,BMC Pharmacol Toxicol. (2013),14,28,Metab Res Rev,(2015),31(3),248-255)。
GPR142は、トリプトファン活性化Gq−共役受容体(Molecular Metabolism (2018),11,205-11)であり、膵島に特異的に発現される。この受容体に対する天然(PLoS One,(2016) 11(6),e0157298)および合成(ACS Med Chem Lett,(2013) 4(9),829-834,ACS Med Chem Lett. (2016),7(12),1107-11)リガンドの両方は、グルコース依存性インスリン分泌を増強し、動物におけるインビボでのグルコースホメオスタシスを改善する。したがって、小分子GPR142アゴニストは、2型糖尿病の処置のための適切な潜在的な因子である(Arch Gen Psychiatry,(2012) 38(6),642-646,ACS Med Chem Lett,(2013) 4(8),790-794,ACS Med Chem Lett,(2013) 4(9),829-834,Syst Synth Biol,(2015) 9(1-2),45-54,ACS Med Chem Lett,(2016) 7(12),1107〜1111,J Recept Signal Transduct Res,(2017) 37(3),290-296,J Biomol Struct Dyn,(2018) 36(7),1788-1805,Molecular Metabolism (2018),11,205-211)。それらのインスリン分泌作用(グルコース依存様式におけるインスリン分泌の増加と定義される)に加えて、合成GPR142アゴニストは、マウスおよびヒト分散型膵島からのβ細胞における増殖および抗アポトーシス応答を誘導する(Molecular Metabolism (2018),11,205-11)。これらの観察は、合成GPR142アゴニストが、グルコース依存性インスリン分泌を改善することによって2型糖尿病を処置するために潜在的に有用であることを示唆する。加えて、GPR142アゴニストは、2型糖尿病患者において膵臓のβ細胞機能を保存する可能性があることから、それらの因子は、疾患とその関連する併存疾患(co−morbidities)の進行を予防し、処置するのに特に有用なものとなる。
低分子量GPR142アゴニストは、当分野で知られており、例えば、WO2008/045484;WO2010/093849;WO2015/120768;Bioorg Med Chem Lett,(2012) 22(19),6218-6223; Bioorg Med Chem Lett,(2012) 22(18),5942-5947; ACS Med Chem Lett,(2012) 4(8),790〜794; ACS Med Chem Lett,(2013) 4(9),829〜834; ACS Med Chem Lett,(2016),7(12),1107〜1111; PLoS One,(2016) 11(6),e0157298; PLoS One,(2016),11(4),e0154452; Bioorg Med Chem Lett,(2016) 26(12),2947〜2951; J Recept Signal Transduct Res,(2017),37(3),290-296およびMolecular Metabolism (2018),11,205-11.に開示される化合物である。
本発明の課題は、GPR142に対して活性がある、注目すべきGPR142のアゴニストである、以下に式Iの化合物(特に新しいトリアゾールベンズアミド誘導体)として記載される新しい化合物を提供することである。
本発明のさらなる課題は、インビトロおよび/またはインビボでGPR142に活性化効果を有し、医薬としてそれらを使用するための適切な薬理学的および薬物動態特性を保持する新しい化合物(特に新しいトリアゾールベンズアミド誘導体)を提供することである。
本発明のさらなる課題は、特に、代謝性障害、例えば、2型糖尿病および2型糖尿病関連疾患および状態(糖尿病ケトアシドーシス、高血糖、糖尿病性神経障害、糖尿病性網膜症および関連状態、例えば、肥満、代謝性症候群および多嚢胞性卵巣症候群を含む)の処置のための、有効なGPR142アゴニストを提供することである。
本発明のさらなる課題は、患者におけるGPR142の活性化によって仲介される疾患または状態を処置するための方法を提供することである。
本発明のさらなる課題は、本発明による少なくとも1つの化合物を含む医薬組成物を提供することである。
本発明のさらなる課題は、1つまたは複数の追加の治療剤を有する、本発明による少なくとも1つの化合物の組合せを提供することである。
本発明のさらなる課題は、以上および以下の記載ならびに例によって当業者には明らかとなる。
本発明のトリアゾールベンズアミド誘導体は、既に公知であるものに優るいくつかの利点、例えば、増強した効力、高い代謝および/または化学的な安定性、高い選択性および許容性、増強した溶解性、および安定な塩を形成する可能性を提供し得る。
第一の態様において、本発明は、以下の式の化合物
Figure 2021529189
I,
(式中、
1は、F、Cl、Br、I、CN、NO2、C1-3−アルキル、−O−(C1-4−アルキル)、−COOH、−C(=O)−O−(C1-4−アルキル)、−NH2、−NH(C1-3−アルキル)および−N(C1-3−アルキル)2からなるR1−G1基から選択され、
式中、各アルキル基またはサブグループは、1または複数のF原子で置換されていてもよく;および
式中、nが2である場合、複数のR1は、同一であっても異なっていてもよく;
2は、HおよびC1-3−アルキルからなるR2−G1基から選択され;
3は、C1-3−アルキルからなるR3−G1基から選択され;
4は、C1-3−アルキルからなるR4−G1基から選択され;
nは、1および2から選択される整数であり;および
mは、0および1から選択される整数であり;
式中、以上言及した任意の定義において、別段の定めのない場合、任意のアルキル基またはサブグループは、直鎖状であっても、または分岐状であってもよく、1または複数のF原子で置換されていてもよい)、そのアイソフォーム、互変異性体、立体異性体、溶媒和物、水和物、および塩、特に無機または有機酸または塩基との、その薬学的に許容される塩、またはその組合せに関する。
定義内に使用される拡張部分−Gnは、それぞれの置換基の属性nを同定することを意味する。例えば、R−G1は、置換基Rの属性1を定義する。
表現「1または複数のF原子で置換されていてもよい」は、それぞれの基または下位部分(submoiety)の炭素原子に結合する1つから連続的に全てのH原子までが、F原子で置き換えてもよいまたは置き換えられなくてもよい、好ましくは1〜5のH原子または、より好ましくは1〜3のH原子が、F原子で置き換えられてもよいことを意味する。
さらなる態様において、本発明は、本発明による一般式Iの1つまたは複数の化合物または1つまたは複数のその薬学的に許容される塩を、任意に1つまたは複数の不活性な担体および/または希釈剤と一緒に含む医薬組成物に関する。
さらなる態様において、本発明は、必要とする患者におけるGPR142を活性化することによって仲介される疾患または状態を処置するための方法であって、一般式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩が、患者に投与されることにより特徴づけられる方法に関する。
本発明の別の態様によると、必要とする患者における2型糖尿病および2型糖尿病関連疾患および状態(糖尿病ケトアシドーシス、高血糖、糖尿病性神経障害、糖尿病性網膜症および関連状態、例えば、肥満、代謝性症候群および多嚢胞性卵巣症候群を含む)を処置するための方法であって、治療有効量の一般式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩が、患者に投与されることにより特徴づけられる方法が提供される。
本発明の別の態様によると、以上および以下記載される治療方法のための医薬の製造のための、一般式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩の使用が提供される。
本発明の別の態様によると、以上および以下記載される治療方法に使用するための、一般式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩が提供される。
さらなる態様において、本発明は、患者におけるGPR142の活性化によって仲介される疾患または状態を処置するための方法であって、そのような処置を必要とする患者に、治療有効量の一般式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩と治療有効量の1つまたは複数の追加の治療剤の組合せを投与するステップを含む方法に関する。
さらなる態様において、本発明は、GPR142の活性化によって仲介される疾患または状態の処置のための、一般式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩と1つまたは複数の追加の治療剤の組合せの使用に関する。
さらなる態様において、本発明は、一般式Iによる化合物またはその薬学的に許容される塩および1つまたは複数の追加の治療剤を、任意に1つまたは複数の不活性な担体および/または希釈剤と一緒に含む医薬組成物に関する。
本発明の他の態様は、明細書ならびに以上および以下に記載される実験部分から当業者には明らかとなる。
別途明記しない限り、基、残基、ならびに置換基、特にR1、R2、R3、R4、nおよびmは、以上および以下に定義される。残基、置換基、または基が化合物中(例えば、R1)に数回生じる場合、それらは同じまたは異なる意味を有し得る。本発明による化合物の個々の基および置換基のいくつかの好ましい意味は、以下記載される。これらの定義の任意および各々は、互いに組み合わせてもよい。
1
1−G1:
1基は、以上定義されるR1−G1基から好ましくは選択される。
1−G2:
別の実施形態において、R1基は、F、Cl、Br、CN、NO2、C1-2−アルキル、−O−(C1-3−アルキル)、−C(=O)−O−(C1-2−アルキル)および−N(C1-2−アルキル)2からなるR1−G2基から互いに独立に選択され、式中の各アルキル基またはサブグループは、1つまたは複数のF原子で置換されていてもよい。
1−G3:
別の実施形態において、R1基は、F、Cl、Br、CN、NO2、CH3、−O−(C1-2−アルキル)、−C(=O)−O−CH3および−N(CH32からなるR1−G3基から互いに独立に選択され、式中の各アルキル基またはサブグループは、1つから3つのF原子で置換されていてもよい。
1−G4:
別の実施形態において、R1基は、F、Cl、Br、CN、NO2、CH3、CF3、−O−CH3、−O−CF3、−O−CHF2、−O−CF2−CHF2、−C(=O)−O−CH3および−N(CH32からなるR1−G4基から互いに独立に選択される。
1−G5:
別の実施形態において、R1基は、F、Cl、Br、NO2、CH3、CF3、−O−CF3および−O−CHF2からなるR1−G5基から互いに独立に選択される。
2
2−G1:
2基は、以上定義されるR2−G1基から好ましくは選択される。
2−G2:
別の実施形態において、R2基は、HおよびCH3からなるR2−G2基から選択される。
2−G3:
別の実施形態において、R2基は、CH3からなるR2−G3基から選択される。
2−G4:
別の実施形態において、R2基は、HからなるR2−G4基から選択される。
3
3−G1:
3基は、以上定義されるR3−G1基から好ましくは選択される。
3−G2:
別の実施形態において、R3基は、CH3からなるR3−G2基から選択される。
4
4−G1:
4基は、以上定義されるR4−G1基から好ましくは選択される。
4−G2:
別の実施形態において、R4基は、CH3からなるR4−G2基から選択される。
n:
nは、1および2から選択される整数である。
好ましくは、nは、2である。
より好ましくは、nは、1である。
m:
nは、0および1から選択される整数である。
好ましくは、mは、1である。
より好ましくは、mは、0である。
以下の式Iの化合物の好ましい実施形態は、一般式I.1、I.2、I.3およびI.4を使用して記載され、ここで、任意の互変異性体、溶媒和物、水和物およびその塩、特にその薬学的に許容される塩が包含される。
Figure 2021529189
本発明による好ましい亜属の実施形態(E)の例は、以下の表1に記載され、ここで、各実施形態の各置換基は、以上記載される定義により定義される。例えば、R1−下の列中かつE1の行中の入力値−G1は、実施形態E1置換基R1が、R1−G1と表示される定義から選択されることを意味する。同じことは、同じように一般式に組み込まれる他の変数にも当てはまる。
Figure 2021529189

Figure 2021529189


特に好ましい化合物(それらの互変異性体および立体異性体、その塩、またはその任意の溶媒和物もしくは水和物を含む)は、以下の実験のセクションに記載される。
用語および定義
本明細書に具体的に定義されていない用語には、開示および文脈に照らして、当業者によって、それらに与えられるであろう意味が与えられるべきである。しかし、明細書に使用される場合、反する特定がない限り、以下の用語は示される意味を有し、以下の慣例が順守される。
用語「本発明による化合物」「式(I)の化合物」、「発明の化合物」等は、本発明による式(I)の化合物を意味し、それらの互変異性体、立体異性体およびその混合物およびその塩、特にその薬学的に許容される塩、およびそのような化合物の溶媒和物および水和物(そのような互変異性体、立体異性体およびその塩の溶媒和物および水和物を含む)が含まれる。
用語「処置(treatment)」および「処置する(treating)」には、予防(preventative)、すなわち予防的(prophylactic)な、または治療(therapeutic)、すなわち治療的(curative)および/または緩和的(palliative)な、処置の両方が包含される。したがって、用語「処置」および「処置する」には、前記状態(特に顕在化形態)を既に発生している患者の治療処置(therapeutic treatment)が含まれる。治療処置は、特異的な徴候の症状を解放するための対症療法(symptomatic treatment)または徴候の状態を反転または部分的に反転させるまたは疾患の進行を停止または減速させるための原因療法(causal treatment)であってもよい。したがって、本発明の組成物および方法は、一例を挙げると、ある期間にわたって治療処置ならびに長期療法として使用されてもよい。加えて、用語「処置」および「処置する」には、予防的な処置、すなわち以上言及した状態を発生するリスクがある患者の処置が含まれ、したがって、前記リスクが低下する。
本発明が処置を必要とする患者を意味するとき、哺乳動物、特にヒトの処置に主に関する。
用語「治療有効量」は、本発明の化合物の量を意味し、それにより、(i)特定の疾患または状態が処置または予防され、(ii)特定の疾患または状態の1つまたは複数の症状が減弱、軽快または解消され、または(iii)本明細書に記載される特定の疾患または状態の1つまたは複数の症状の発症が予防または遅延される。
別途示されない限り、本明細書に使用される、用語「モジュレートされ」「モジュレートする」または「モジュレート」は、Gタンパク質共役受容体GPR40の1つまたは複数の本発明の化合物での活性化を意味する。
別途示されない限り、本明細書に使用される、用語「仲介され」「仲介する」または「仲介」は、(i)特定の疾患または状態の予防を含む、処置、(ii)特定の疾患または状態の1つまたは複数の症状の減弱、軽快または解消、または(iii)本明細書に記載される特定の疾患または状態の1つまたは複数の症状の発症の予防または遅延。
本明細書に記載される、用語「置換され」は、表示される原子、ラジカルまたは部分における任意の1つまたは複数の水素が、示される基の選択で置き換えられるが、但し、原子の通常の原子価を超えないことおよび置換が許容される安定な化合物を生じることを意味する。
以下定義される基、ラジカル、または部分において、炭素原子の数は、しばしば基に先行して特定され、例えば、C1-6−アルキルは、1〜6の炭素原子を有するアルキル基またはラジカルを意味する。一般に、2以上のサブグループを含む基に関して、最後に命名されるサブグループは、ラジカル結合点であり、例えば、置換基「アリール−C1-3−アルキル−」は、アリール基を意味し、これがC1-3−アルキル−基に結合する、その後者は、コアまたはその置換基が結合する基に結合する。
本発明の化合物が化学名の形でおよび式として示される場合に、何らかの矛盾があるときは式が優先するものとする。
星印を下位の式に使用して、定義されるコア分子に連結される結合を示してもよい。
置換基の原子の数え方は、コアまたはその置換基が結合する基に最も近い原子で始まる。
例えば、用語「3−カルボキシプロピル基」は、以下の置換基を表す:
Figure 2021529189
式中、カルボキシ基は、プロピル基の第三の炭素原子に結合する。用語「1−メチルプロピル」、「2,2−ジメチルプロピル」、または「シクロプロピルメチル」基は、以下の基を表す:
Figure 2021529189
星印を下位の式に使用して、定義されるコア分子に連結される結合を示してもよい。
基の定義において、用語「式中、各X、YおよびZ基が、〜で置換されていてもよい」等は、各々別々の基または各々構成される基の部分のいずれかとして、各X基、各Y基および各Z基のいずれかが、定義されるように置換されていてもよいことを意味する。例えば、定義「Rexは、H、C1-3−アルキル、C3-6−シクロアルキル、C3-6−シクロアルキル−C1-3−アルキルまたはC1-3−アルキル−O−を表し、式中、各アルキル基は、1つまたは複数のLexで置換されていてもよい」等は、用語アルキルを含む前に言及した基の各々において(すなわち、基C1-3−アルキル、C3-6−シクロアルキル−C1-3−アルキルおよびC1-3−アルキル−O−の各々において)、アルキル部分が、定義されるようにLexで置換されていてもよいことを意味する。
具体的に示されない限り、明細書および添付されている特許請求の範囲全体を通じて、所与の化学式または名は、互変異性体および全てのステレオ、光学および幾何異性体(例えば、エナンチオマー、ジアステレオマー、E/Z異性体等)およびそのラセミ体ならびに別々のエナンチオマーの異なる比率の混合物、ジアステレオマーの混合物、またはそのような異性体およびエナンチオマーが存在する任意の前述の形態の混合物、ならびにその薬学的に許容される塩を含む塩、およびその溶媒和物、例えば、一例を挙げると、遊離化合物の溶媒和物または化合物の塩の溶媒和物を含む、水和物を包含するものとする。
語句「薬学的に許容される」は、健全な医学的判断の範囲内で、妥当な利益/危険比に相応して、過剰な毒性、刺激、アレルギー反応、または他の問題または合併症なくヒトおよび動物の組織と接触する使用に適する、化合物、材料、組成物、および/または剤形を指すために本明細書で用いられる。
本明細書に使用される、「薬学的に許容される塩」は、親化合物がその酸塩または塩基塩を作ることによって修飾される、開示された化合物の誘導体を指す。
例えば、本発明の化合物を精製するまたは単離するため有用な、上に言及したもの以外の他の酸の塩(例えば、トリフルオロ酢酸塩)も、本発明の一部を含む。
用語「ハロゲン」は、一般に、フッ素、塩素、臭素、およびヨウ素を表す。
用語「C1-n−アルキル」、式中、nは1からnの整数であり、単独または別のラジカルとの組合せのいずれかは、1からnのC原子を有する環式の、飽和の、分枝状または直鎖状炭化水素ラジカルを表す。例えば、用語C1-5−アルキルは、ラジカルH3C−、H3C−CH2−、H3C−CH2−CH2−、H3C−CH(CH3)−、H3C−CH2−CH2−CH2−、H3C−CH2−CH(CH3)−、H3C−CH(CH3)−CH2−、H3C−C(CH32−、H3C−CH2−CH2−CH2−CH2−、H3C−CH2−CH2−CH(CH3)−、H3C−CH2−CH(CH3)−CH2−、H3C−CH(CH3)−CH2−CH2−、H3C−CH2−C(CH32−、H3C−C(CH32−CH2−、H3C−CH(CH3)−CH(CH3)−およびH3C−CH2−CH(CH2CH3)−を包含する。
少なくとも2つの基のそれらの炭素原子が互いに三重結合によって結合される場合、用語「C2-n−アルキニル」は少なくとも2つの炭素原子を有する「C1-n−アルキル」に関する定義中に定義されるような前記基について使用される。例えば、用語C2-3−アルキニルには、−C≡CH、−C≡C−CH3、−CH2−C≡CHが含まれる。
上に与えられる多くの用語は、式または基の定義に繰り返し使用されてもよく、各々の場合、上に与えられる意味の1つを互いに独立して有する。
生物学的方法
薬理学的活性
本発明の化合物の活性は、ホスホリパーゼC(PLC)の活性化によって誘導されるIP3の安定な代謝産物である、イノシトール一リン酸の生成を決定する以下のアッセイを使用して実証され得る。このアッセイは、Gq−共役受容体に作用する化合物の活性のモニタリングを可能にする。アッセイの原理は、モノクローナル抗IP1 Tb2+クリプタートに対する細胞において生成されるIP1とd2−標識IP1との間の競合に基づいており、これによってHomogeneous Time Resolved Fluorescenceを使用する定量的な変化を測定することが可能になる。LiClが細胞刺激緩衝液に添加され、受容体活性化に際してIP1の蓄積を引き起こす。
ヒトGPR142受容体(一次受託番号:NM_181790;Gene ID:350383)をコードするオープンリーディングフレームを、HEK293 FLPinTREX細胞にFlp−In(商標)T−REx(商標)技術を使用する安定な誘導性発現のために、pcDNA5/FRT/TOベクターにクローン化した。安定な発現のために、HEK293 FLPinTREX細胞に、ヒトGPR142をコードするベクターと、ヒトGPR142をFlp−In(商標)T−REx(商標)宿主細胞株のゲノムに安定に組み込むためのFlpリコンビナーゼを構成的に発現するpOG44プラスミドを同時トランスフェクトした。安定に発現するクローンを、ハイグロマイシン(100μg/ml)選択によって得た。GPR142アゴニスト活性について試験するために、ヒトGPR142受容体細胞クローンを、37℃で解凍し、細胞培養培地(ハムのF12培地;10%FBS、15μg/mlブラストサイジン、100μg/mlハイグロマイシンB)で速やかに希釈した。遠心分離後、細胞ペレットを、培地に再懸濁し、アッセイウェルプレート(10000細胞/ウェル;20μl/ウェル)に分配した。受容体発現を、0.1μg/mlドキシサイクリンを培養培地に添加することによって誘導した。プレートを、1時間、室温でインキュベートし、続いて24時間、37℃/5%CO2でインキュベーションを行った。プレート中の細胞を、60μlのアッセイ緩衝液(10mM HEPES、1mM CaCl2、0.5mM MgCl2、4.2mM KCl、146mM NaCl、5.5mMグルコース、50mM LiClおよび0.1%BSA、pH7.4;洗浄後20μl緩衝液がウェルに残存)で2回洗浄後、アッセイ緩衝液に希釈した試験化合物を1ウェルあたり10μlウェルに添加した。アッセイプレートを、60分間、37℃でインキュベートした。次に1ウェルあたり5μlの抗−IP1−Cryptate Tb溶液(IP−One Kitの溶解緩衝液で貯蔵物を1:33希釈によって調製)および1ウェルあたり5μlのIP1−d2(IP−One Kitの溶解緩衝液で貯蔵物を1:33希釈によって調製)希釈物を、添加し、続いて別に60分間インキュベーションを行った(光保護、室温)。615nmおよび665nmでの発光(励起波長:320nm)を、EnVision(商標)リーダー(PerkinElmer)で測定した。665nmと615nmの間の発光の比を、リーダーによって計算した。
各アッセイマイクロタイタープレートは、8ウェルに化合物の代わりにビヒクル対照(100%CTL;低値、陰性対照)および8ウェルに参照GPR142アゴニスト(200%CTL;高値;陽性対照)を含有した。IP1標準曲線を、製造元にしたがって準備した。
665nmでの発光と615nmでの発光との間の比(Em665/Em615比)を計算し、試験品に対するシグナルを100−(100x[(比(サンプル)−比(低))/(比(高)−比(低))]の式により、陽性および陰性対照を使用して標準化した。
本発明による化合物に対するEC50値は以下の表に示される。化合物の数は、実験のセクションの例の数に対応する。
Figure 2021529189


GPR142の活性をモジュレートするそれらの能力の観点(特に作用薬の活性)から、対応するその塩を含む本発明による一般式Iの化合物は、GPR142の活性化によって影響を受け得るまたは仲介される全てのそれらの疾患または状態の処置に対して理論的に適切である。
したがって、本発明は、医薬としての一般式Iの化合物に関する。
さらに、本発明は、患者、好ましくは、ヒトにおける、GPR142の活性化によって仲介される疾患または状態の処置および/または予防のための、本発明による一般式Iの化合物または医薬組成物の使用に関する。
さらに別の態様において、本発明は、哺乳動物におけるGPR142の活性化によって仲介される疾患または状態を処置するための方法であって、そのような処置を必要とする患者、好ましくはヒトに、治療有効量の本発明の化合物または医薬組成物を投与するステップを含む方法に関する。
GPR142のアゴニストによって仲介される疾患または状態には、相対的なインスリン欠乏の状態、例えば、2型糖尿病および関連する疾患、例えば、2型糖尿病および2型糖尿病関連疾患および糖尿病ケトアシドーシス、高血糖、糖尿病性神経障害、糖尿病性網膜症および関連する状態、例えば、肥満、代謝性症候群および多嚢胞性卵巣症候群を含む状態が包含される。
特に、本発明による化合物および医薬組成物は、膵臓β細胞からのグルコース刺激性インスリン分泌を増加させることによって2型糖尿病患者における相対的なインスリン欠乏の処置のために適切である。
本発明による化合物は、β−細胞機能を改善すること、β−アポトーシスを阻害することおよびβ細胞増殖を増加させることによって潜在的に2型糖尿病の進行の処置のために最も適切である。
1日当たり適用可能な一般式Iの化合物の用量範囲は、通常、体重1kg当たり0.001〜10mg、例えば、患者の体重1kg当たり0.01〜8mgである。各用量単位は、0.1〜1000mg、例えば、0.5〜500mgを都合よく含有してもよい。
実際の治療有効量または治療用量は、当然ながら、患者の年齢および重量、投与の経路および疾患の重症度などの当業者に知られている因子に依存する。いかなる場合でも、化合物または組成物は、患者の特有の状態に基づいて送達される治療有効量が可能になる用量および様式で投与される。
本発明による、化合物、組成物(1つまたは複数の追加の治療剤との任意の組合せを含む)は、経口、経皮、吸入、非経口または舌下経路によって投与され得る。可能な投与方法のうち、経口または静脈内投与が好ましい。
医薬組成物
1つまたは複数のさらなる治療剤と組み合わせてもよい、式Iの化合物を投与するための適切な調製物は、通常の当業者には明らかとなり、例えば、錠剤、丸剤、カプセル、坐剤、ロゼンジ、トローチ剤、溶液、シロップ、エリキシル剤、サッシェ剤、注射可能な剤、吸入剤および粉剤等を含む。経口剤、特に固形形態、例えば、錠剤またはカプセルが好ましい。薬学的に活性な化合物の含有量は、全体として、組成物の0.1〜90重量%、例えば、1〜70重量%の範囲にあることが有利である。
適切な錠剤は、例えば、式Iによる1つまたは複数の化合物と公知の賦形剤、例えば、不活性な希釈剤、担体、崩壊剤、アジュバント、界面活性剤、結合剤および/または滑沢剤を混合することによって得てもよい。錠剤はまた、いくつかの層からなってもよい。所望の調製物のために適切な特定の賦形剤、担体および/または希釈剤は、当業者は専門知識に基づいて習熟している。所望の特定の製剤および投与の方法に適切なものが好ましい。本発明による調製物または製剤は、本発明による少なくとも1つの式Iの化合物、そのような化合物の薬学的に許容される塩、および1つまたは複数の賦形剤、担体および/または希釈剤を混合することまたは組み合わせることによる等の当業者が習熟し、それ自体知られる方法を使用して調製され得る。
組合せ療法
本発明の化合物は、1つまたは複数の、好ましくは1つの追加の治療剤をさらに組み合わせてもよい。1つの実施形態によると、追加の治療剤は、それぞれ、以上記載される疾患または状態、特に2型糖尿病と関連するおよびその関連する微小および大型血管(micor−and macrovascular)合併症、例えば、糖尿病性網膜症、糖尿病性神経障害、糖尿病性腎臓疾患、および心血管疾患の処置に有用な治療剤の群から選択される。そのような組合せに適切な追加の治療剤には、特に、例えば、言及した徴候の1つに関連して1つまたは複数の活性物質の治療効果を増強するおよび/または1つまたは複数の活性物質の用量の低下を可能にするものが含まれる。
したがって、本発明の化合物は、メトホルミン、DPPIV阻害剤、SGLT−2阻害剤、GLP−1R、GIPRおよびGCGRおよびその組合せに対するアゴニスト、GPR40(FFAR1)アゴニスト、およびFGF−21類似体からなる群から選択される1つまたは複数の追加の治療剤と組み合わせてもよい。
リナグリプチン(DPPIV)、エンパグリフロジン(SGLT2i)、GLP−1Rアゴニスト(リラグルチド、デュラグルチド)は、2型糖尿病の処置に関して、承認され、市販された、それらのクラスの薬物に関する例を代表する特定の剤である。
上に言及した組合せパートナーに関する用量は、標準で推奨される最低用量の通常1/5から標準で推奨される用量の1/1までである。
したがって、別の態様において、本発明は、GPR142の活性化によって影響を受け得るまたは仲介される疾患または状態、特に以上および以下記載される疾患または状態の処置のための、本発明による化合物と以上および以下記載される1つまたは複数の追加の治療剤との組合せの使用に関する。
さらなる別の態様において、本発明は、患者におけるGPR142の活性化によって仲介される疾患または状態を処置するための方法であって、そのような処置を必要とする患者(好ましくは、ヒト)に、治療有効量の本発明による化合物と以上および以下記載される治療有効量の1つまたは複数の追加の治療剤との組合せを投与するステップを含む方法に関する。
本発明による化合物と追加の治療剤との組合せの使用は、同時または時間差で行われ得る。
本発明による化合物および1つまたは複数の追加の治療剤は、1つの製剤、例えば、錠剤もしくはカプセルに一緒に、または2つの同一もしくは異なる製剤に(例えば、いわゆるキットオブパーツとして)別々に、の両方で存在し得る。
結果的に、別の態様において、本発明は、本発明による化合物および以上および以下記載される1つまたは複数の追加の治療剤を、任意に1つまたは複数の不活性な担体および/または希釈剤と一緒に含む医薬組成物に関する。
本発明の他の特徴および利点は、本発明の原理を例により例証する、以下のより詳細な例から明らかとなろう。
合成
本発明による化合物およびそれらの中間体は、当業者に知られている、また、例えば“Comprehensive Organic Transformations”,2nd Edition,Richard C. Larock,John Wiley & Sons,2010および“March’s Advanced Organic Chemistry”,7th Edition,Michael B. Smith,John Wiley & Sons,2013に記載される方法を使用する有機合成の文献に記載される合成方法を使用して得てもよい。好ましくは、化合物は、以下により完全に説明される、特に実験のセクションに記載される、調製方法と同じように得られる。いくつかのケースでは、反応スキームの実施に採用される順序は、変動し得る。業者に知られているが、本明細書に詳細に記載されていない、これらの反応の変種も使用されてもよい。本発明による化合物を調製するための一般的な方法は、以下のスキームを研究することで当業者には明らかとなろう。出発化合物は、市販されているかまたは文献または本明細書記載される方法によって調製してもよく、または類似または同様の様式に調製されてもよい。反応を実施する前に、出発化合物中の任意の対応する官能基は、従来の保護基を使用して保護されてもよい。これらの保護基は、当業者が習熟し、文献、例えば、“Protecting Groups”,3rd Edition,Philip J. Kocienski,Thieme,2005、および“Protective Groups in Organic Synthesis”,4th Edition,Peter G. M. Wuts,Theodora W. Greene,John Wiley & Sons,2006に記載される方法を使用して反応順序内の適切な段階で再度切断され得る。
スキーム1:
Figure 2021529189
スキーム1:式(I)の化合物は、式(II)の適切な酸(遊離酸または適切な金属陽イオン、例えば、Li+、Na+、K+等との塩のいずれかとして)と式(III)の適切なアミン(遊離アミンまたは塩、例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩等のいずれかとして)とを、適切な溶媒(例えば、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1−メチル−2−ピロリジノン等)中、適切なカップリング剤(例えば、O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム−ヘキサフルオロホスフェート(HATU)、O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボラート(TBTU)、(ベンゾトリアゾール−1−イルオキシ)トリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(PyBOP)、3−ジメチルアミノ−プロピル)−エチル−カルボジイミド(EDC)等)および塩基(例えば、トリエチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン等)の存在下で、反応させてアミド結合を形成させることによって調製することができ;スキーム1中のR1、R2、R3、R4、mおよびnは、以上定義される意味を有する。あるいは、カルボン酸は、カルボン酸塩化物(carboxylic chloride)に変換(例えば、ジクロロメタン中の塩化オキサリル(oxalyl choride)または塩化チオニルを使用)し、それ自体がアミン(III)と、適切な塩基(例えば、トリエチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン等)の存在下でカップリングされる。
アミン(III)がベンゼン環に保護またはマスクしたアミノ基とともに用いられる場合では、その後、この基を、有機化学の文献に報告されている標準手順を適用して保護基を切断することによってNH2基に変換することができる。tert−ブチルエステルは、例えば、トリフルオロ酢酸または塩酸での酸性条件下、溶媒、例えば、ジクロロメタン、1,4−ジオキサン、イソプロパノール、または酢酸エチル中で好ましくは切断される。ベンジル基は、パラジウム炭素(palladium on carbon)などの遷移金属を存在させ、水素を使用して除去され得る。電子供与基、例えば、メトキシを芳香環に保有するベンジル基はまた、酸化条件(例えば、セリウム性硝酸アンモニウム(CAN)または2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノキノン(DDQ))または酸性条件(例えば、トリフルオロ酢酸または塩酸)下で除去され得る。
アミン(III)がベンゼン環上のカルボン酸エステル基とともに用いられる場合では、その後、これを、有機化学の文献に報告されている標準手順を適用してエステル基を切断することによってCOOH基に変換することができる(以下を参照されたい)。
スキーム2:
Figure 2021529189
スキーム2:式(II)の酸(式中、R2、R3、R4およびmは、以上定義される意味を有する)は、R5の性質に依存して、加水分解または水素化分解により対応するエステル(IV)から好ましくは調製される。低級アルキル基エステル、例えば、エチルまたはメチルエステルは、水および適切な混和溶媒(例えば、テトラヒドロフラン、メタノール、エタノール、1,4−ジオキサン等またはこれらの混合物)の混合物中で、水酸化物塩基、例えば、NaOH、LiOHまたはKOHでの加水分解によって、必要な場合には加熱して、好ましくは切断される。酸は、金属陽イオンとの塩としてまたは遊離酸としてのいずれで単離され得る。tert−ブチルエステルは、酸(例えば、塩酸またはトリフルオロ酢酸)と、適切な溶媒(例えば、ジクロロメタン、1,4−ジオキサン、メタノール、エタノール、テトラヒドロフラン、水またはこれらの混合物)中で処理することによって好ましくは切断される。ベンジルエステルは、適切な触媒(例えば、パラジウム炭素等)と、適切な溶媒(例えば、エタノール、メタノール、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、酢酸エチル等)中で、水素の雰囲気下(好ましくは、1〜5バール)での、水素化分解によって好ましくは切断される。
スキーム3
Figure 2021529189
スキーム3:式(IV)のトリアゾール(式中、R2、R3、R4、R5およびmは、以上定義される意味を有する)は、適切なアルキン誘導体(VI)と、銅媒介性の触媒条件(例えば、水およびメタノールまたはtert−ブタノールの混合物中の触媒性硫酸銅(II)およびアスコルビン酸ナトリウム)下での反応によってアジド(V)から好ましくは調製され得る。
スキーム4
Figure 2021529189
スキーム4:式(V)のアジド(式中、R2およびR5は、以上定義される意味を有する)は、適切な酸、例えば、塩酸の存在下で、水中で亜硝酸ナトリウムと反応させ、続いてアジ化ナトリウムで処理することで式(VII)のアニリンから得ることができる。
スキーム5
Figure 2021529189
スキーム5:式(IV)のアルキン誘導体(式中、R3、R4およびmは、以上定義される意味を有する)は、ジメチル(1−ジアゾ−2−オキソプロピル)ホスホネート(Bestmann−Ohira試薬)と、メタノールまたは適切な溶媒混合物、例えば、メタノール/テトラヒドロフラン中の塩基(例えば、Cs2CO3またはK2CO3)の存在下で反応させることによってアルデヒド(VIII)から調製され得る。
式(I)の化合物は、下に言及される、それらのエナンチオマーおよび/またはジアステレオマーに分割してもよい。したがって、例えば、シス/トランス混合物は、それらのシスおよびトランス異性体に分割してもよく、ラセミ化合物は、それらのエナンチオマーに分離してもよい。
シス/トランス混合物は、例えば、クロマトグラフィーによって、そのシスおよびトランス異性体に分割してもよい。ラセミ体として生じる式(I)の化合物は、それ自体知られる方法によって、それらの光学的な対掌体に分離してもよい、また一般式(I)の化合物のジアステレオ異性混合物は、それらの異なる物理化学的な特性の利点を利用し、クロマトグラフィーおよび/または分別再結晶などの、それ自体知られる方法を使用して、それらのジアステレオマーに分割してもよい;その後、得られた化合物がラセミ体である場合、それらを下に言及するエナンチオマーに分割してもよい。
ラセミ体は、キラル相でのカラムクロマトグラフィーによってまたは光学活性な溶媒からの結晶化によってまたはラセミ化合物と塩または誘導体、例えば、エステルまたはアミドを形成する光学活性体と反応させることによって好ましくは分割される。塩は、塩基性化合物に対して鏡像異性的に純粋な酸および酸性化合物に対して鏡像異性的に純粋な塩基で形成され得る。ジアステレオ異性誘導体は、鏡像異性的に純粋な補助的な化合物、例えば、酸、それらの活性誘導体、またはアルコールで形成される。このようにして得られた塩または誘導体のジアステレオ異性混合物の分離は、それらの異なる物理化学的な特性(例えば、溶解性の差)の利点を利用して達成され得る;遊離対掌体は、適切な剤の作用によって純粋なジアステレオ異性塩または誘導体から放出され得る。光学活性な酸は、そのような目的のために通常使用されならびに補助的な残基として適用可能な光学活性なアルコールは当業者に知られている。
上に言及される、式(I)の化合物は、特に薬学的使用のために、塩、薬学的に許容される塩に転換され得る。本明細書に使用される、「薬学的に許容される塩」は、親化合物がその酸塩または塩基塩を作ることによって修飾される、開示された化合物の誘導体を指す。
本発明による化合物はまた、この目的のために文献から当業者に知られている方法とも組み合わせてもよい、以下の実施例に記載される方法を使用して有利に得ることができる。
実施例/予備的な事項:
用語「周囲温度」および「室温」は、互換的に使用され、約20℃、例えば、15〜25℃の温度を指定する。
原則として、1H−NMRおよび/または質量スペクトルは、調製された化合物に関して得られている。
別途の定めのない限り、キラル中心を含有する化合物は、示される立体化学を有する。立体化学の割当は、公知の立体化学のキラルな出発原料の使用、公知の立体化学の立体選択的合成、または生物活性のいずれかで作製された。
分析方法
HPLC−MS法:
Figure 2021529189
Figure 2021529189
Figure 2021529189
Figure 2021529189
Figure 2021529189
Figure 2021529189

中間体の合成:
中間体1
4−メチル−3−[4−(1−メチル−1H−イミダゾール−5−イル)−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル]安息香酸
Figure 2021529189
ステップ1:メチル4−メチル−3−[4−(1−メチル−1H−イミダゾール−5−イル)−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル]ベンゾエート
メタノール(10mL)中の5−エチニル−1−メチル−1H−イミダゾール(425mg)の溶液を、メタノール(20mL)中のメチル3−アジド−4−メチルベンゾエート(765mg)の溶液に添加する。水(10mL)、硫酸銅(II)五水和物(45mg)およびアスコルビン酸ナトリウム(178mg)を、添加し、生じる混合物を室温で撹拌する。反応が完了した後、混合物を真空中で濃縮し、残留物をシリカゲルでクロマトグラフ(メタノール中にジクロロメタン/(1M NH3)100:0→96:4)にかけて、表題化合物を得る。
質量スペクトル(ESI+):m/z=298[M+H]+
ステップ2:4−メチル−3−[4−(1−メチル−1H−イミダゾール−5−イル)−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル]安息香酸
ステップ1からの産物をメタノール(20mL)に溶解し、1M水性NaOH(30mL)を添加し、混合物を室温で4h撹拌する。1M水性HCl(10mL)を添加し、生じる沈殿物を濾別し、真空中で乾燥して、表題化合物を得る。
質量スペクトル(ESI-):m/z=282[M−H]-
以下の中間体を、対応する出発原料からの中間体1と同じように調製する:
Figure 2021529189
中間体3
メチル3−[4−(1,4−ジメチル−1H−イミダゾール−5−イル)−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル]ベンゾエート
Figure 2021529189
ステップ1:5−エチニル−1,4−ジメチル−1H−イミダゾール
メタノール(150mL)中の4−メチル−1H−イミダゾール−5−カルバルデヒド(5.0g)およびトリフェニルホスフィン(13.0g)の混合物を氷/ウォーターバス中で冷却し、ジクロロメタン(100mL)中のジ−tert−ブチルアゾジカルボキシレート(13.0g)の溶液を滴加し、反応混合物を室温で2h撹拌する。さらにトリフェニルホスフィン(2.6g)およびジ−tert−ブチルアゾジカルボキシレート(2.4g)を添加し、混合物を1h撹拌する。ジクロロメタンを混合物から蒸発させ、Cs2CO3(23.0g)およびジメチル(1−ジアゾ−2−オキソプロピル)ホスホネート(80%;13mL)を添加(発熱反応、冷却が推奨される!)し、混合物を室温で3h撹拌する。出発原料の転換がなお不完全であるので、メタノール(100mL)中のCs2CO3(51.0g)およびジメチル(1−ジアゾ−2−オキソプロピル)ホスホネート(80%;15mL)を、転換が完了するまで続く24hの間に冷却下で、分けて添加する。混合物を濾過し、濾過物をメタノールおよび水で希釈し、4N水性HClで酸性にする。相を分離し、水相をジクロロメタンで抽出する。合わせた有機相を水で抽出し、合わせた水相を10N水性NaOHで塩基性化し、ジクロロメタンで抽出する。合わせた有機相をNa2SO4で脱水し、真空中で濃縮し、残留物をシリカゲル酢酸エチル/シクロヘキサン(4:1)でクロマトグラフにかけて、表題化合物を得る。
LC(方法2):tR=0.72分;質量スペクトル(ESI+):m/z=121[M+H]+
ステップ2:メチル3−[4−(1,4−ジメチル−1H−イミダゾール−5−イル)−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル]ベンゾエート
硫酸銅(II)五水和物(210mg)およびアスコルビン酸ナトリウム(990mg)を、メタノール(27mL)および水(13mL)中のメチル3−アジドベンゾエート(tert−ブチルメチルエーテル中の0.5M溶液;10mL)および5−エチニル−1,4−ジメチル−1H−イミダゾール(500mg)の溶液に添加する。生じる混合物を室温で2日間撹拌する。混合物を酢酸エチルおよび1M水性NaOHで希釈し、セライトを添加し、混合物を濾過し、相を分離する。水相を酢酸エチル/メタノール(19:1)で洗浄し、合わせた有機相をNa2SO4で脱水し、真空中で濃縮し、残留物をシリカゲルでクロマトグラフ(ジクロロメタン/(メタノール/アンモニア水25%/水=90:2:8)19:1)にかけて、表題化合物を得る。
質量スペクトル(ESI+):m/z=298[M+H]+
ステップ3:3−[4−(1,4−ジメチル−1H−イミダゾール−5−イル)−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル]安息香酸
ステップ2からの産物(420mg)を濃塩酸(30mL)に溶解し、混合物を90℃で1.5h撹拌する。混合物を真空中で濃縮し、ジエチルエーテルで摩砕し、乾燥して、表題化合物を塩酸塩として得る。
質量スペクトル(ESI-):m/z=28[M−H]-
実施例の合成:
(実施例1)
4−メチル−3−[4−(1−メチル−1H−イミダゾール−5−イル)−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル]−N−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]ベンズアミド
Figure 2021529189
(3−ジメチルアミノ−プロピル)−エチル−カルボジイミド(108mg)を、ジクロロメタン(2mL)中の4−メチル−3−[4−(1−メチル−1H−イミダゾール−5−イル)−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル]安息香酸(80mg)、3−トリフルオロメチル−フェニルアミン(35μL)および4−ジメチルアミノピリジン(69mg)の混合物に添加する。反応混合物を室温で一晩撹拌する。溶媒を真空中で蒸発させ、残留物をHPLC(水/アセトニトリル/トリフルオロ酢酸、水)によって精製して、表題化合物を得る。
LC(方法1):tR=0.91分;質量スペクトル(ESI+):m/z=427[M+H]+
以下の実施例を、対応する中間体から出発する実施例1と同じように調製する:
Figure 2021529189

(実施例2)
3−[4−(1−メチル−1H−イミダゾール−5−イル)−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル]−N−[3−(トリフルオロメチル)−フェニル]ベンズアミド
Figure 2021529189
(3−ジメチルアミノ−プロピル)−エチル−カルボジイミド(85mg)を、N,N−ジメチルホルムアミド(2mL)中の3−[4−(1−メチル−1H−イミダゾール−5−イル)−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル]安息香酸(60mg)、3−トリフルオロメチル−フェニルアミン(28μL)および4−ジメチルアミノピリジン(82mg)の混合物に添加する。反応混合物を室温で一晩撹拌する。溶媒を真空中で蒸発させ、残留物をHPLC(水/アセトニトリル/トリフルオロ酢酸)によって精製して、表題化合物を得る。LC(方法1):tR=0.89分;質量スペクトル(ESI+):m/z=413[M+H]+
以下の実施例を、対応する中間体から出発する実施例2と同じように調製する:
Figure 2021529189

Figure 2021529189

(実施例8)
3−[4−(1,4−ジメチル−1H−イミダゾール−5−イル)−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル]−N−[3−(トリフルオロメチル)−フェニル]ベンズアミド
Figure 2021529189
N,N−ジイソプロピルエチルアミン(220μL)を3−[4−(1,4−ジメチル−1H−イミダゾール−5−イル)−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル]安息香酸塩酸塩(150mg)、(O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム−ヘキサフルオロホスフェート(200mg)およびN,N−ジメチルホルムアミド(3mL)の混合物に添加し、混合物を室温で30分撹拌する。3−トリフルオロメチル−フェニルアミン(90μL)を添加し、反応混合物を50℃で2h撹拌する。溶媒を真空中で蒸発させ、混合物をHPLCによって精製して、表題化合物を得る。
LC(方法2):tR=1.03分;質量スペクトル(ESI+):m/z=427[M+H]+
以下の実施例を、対応する中間体から出発する実施例8と同じように調製する:
Figure 2021529189

Claims (15)

  1. 式(I)の化合物またはその塩。
    Figure 2021529189
    I,
    (式中、
    1は、F、Cl、Br、I、CN、NO2、C1-3−アルキル、−O−(C1-4−アルキル)、−COOH、−C(=O)−O−(C1-4−アルキル)、−NH2、−NH(C1-3−アルキル)および−N(C1-3−アルキル)2からなる群から選択され、
    各アルキル基またはサブグループは、1または複数のF原子で置換されていてもよく;および
    nが2である場合、複数のR1は、同一であっても異なっていてもよく;
    2は、HおよびC1-3−アルキルからなる群から選択され;
    3は、C1-3−アルキルであり;
    4は、C1-3−アルキルであり;
    nは、1および2から選択される整数であり;
    mは、0および1から選択される整数であり;
    以上言及した任意の定義において、別段の定めのない場合、任意のアルキル基またはサブグループは、直鎖状であっても、または分岐状であってもよく、1または複数のF原子で置換されていてもよい)
  2. 2は、HまたはCH3であり;
    3は、CH3であり;
    4は、CH3である;
    請求項1に記載の式(I)の化合物またはその塩。
  3. 1は、F、Cl、Br、CN、NO2、C1-2−アルキル、−O−(C1-3−アルキル)、−C(=O)−O−(C1-2−アルキル)および−N(C1-2−アルキル)2からなる群から互いに独立に選択され、
    各アルキル基またはサブグループは、1または複数のF原子で置換されていてもよい;
    請求項1または2に記載の式(I)の化合物またはその塩。
  4. 1は、F、Cl、Br、CN、NO2、CH3、−O−(C1-2−アルキル)、−C(=O)−O−CH3および−N(CH32からなる群から互いに独立に選択され、
    各アルキル基またはサブグループは、1から3つのF原子で置換されていてもよい;
    請求項1または2に記載の式(I)の化合物またはその塩。
  5. 1は、F、Cl、Br、CN、NO2、CH3、CF3、−O−CH3、−O−CF3、−O−CHF2、−O−CF2−CHF2、−C(=O)−O−CH3および−N(CH32からなる群から互いに独立に選択される;
    請求項1または2に記載の式(I)の化合物またはその塩。
  6. 1は、F、Cl、Br、NO2、CH3、CF3、−O−CF3および−O−CHF2からなる群から互いに独立に選択される;
    請求項1または2に記載の式(I)の化合物またはその塩。
  7. 2はHである;請求項1〜6のいずれかに記載の式(I)の化合物またはその塩。
  8. mは1である;請求項1〜7のいずれかに記載の式(I)の化合物またはその塩。
  9. Figure 2021529189
    Figure 2021529189
    からなる群から選択される、請求項1に記載の式(I)の化合物またはその塩。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の化合物の薬学的に許容される塩。
  11. 医薬として使用するための、請求項1〜9のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
  12. 2型糖尿病の処置に使用するための、請求項1〜9のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
  13. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩を含み、任意に1つまたは複数の不活性な担体および/または希釈剤を一緒に含んでいてもよい、医薬組成物。
  14. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の1つまたは複数の化合物またはその薬学的に許容される塩、および1つまたは複数の追加の治療剤を含み、任意に1つまたは複数の不活性な担体および/または希釈剤と一緒に含んでいてもよい、医薬組成物。
  15. GPR142の活性化によって仲介される疾患または状態を処置するための方法であって、薬学的な有効量の、請求項1〜9のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩を、それを必要とする患者に投与することを含む方法。
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