JP2021528224A - 鉱質化マイクロカプセルの製造方法 - Google Patents

鉱質化マイクロカプセルの製造方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、鉱質化コア・シェル型マイクロカプセルスラリーを製造するための方法に関するものであり、鉱質化マイクロカプセルは鉱物質層を有している。この方法は、プロセスにおいて必要とされるポリイソシアネートの量が少ないことによって顕著に特徴付けられる。前記の方法により得られる鉱質化コア・シェル型マイクロカプセルもまた本発明の対象である。前記マイクロカプセルを含有する付香用組成物および消費者製品、特にホームケアもしくはパーソナルケア製品の形態の付香された消費者製品もまた本発明の一部である。

Description

本発明は、鉱質化マイクロカプセルが鉱物質層を有する、鉱質化コア・シェル型マイクロカプセルのスラリーを製造するための方法に関する。この方法は、プロセスにおいて必要とされるポリイソシアネートの量が少ないという事実によって著しく特徴付けられている。
前記の方法によって得られる鉱質化コア・シェル型マイクロカプセルスラリーもまた本発明の対象である。
前記マイクロカプセルを含有する付香用組成物および消費者製品、特にホームケア製品またはパーソナルケア製品の形態の、付香された消費者製品もまた本発明の一部である。
香料産業が直面する問題の1つは、発香性化合物の揮発性、特にトップノートの揮発性に起因して、嗅覚的な利益が比較的急速に失われることである。この問題は一般に、デリバリーシステム、たとえば香料を含有するカプセルを使用して、フレグランスを制御された様式で放出することで解決が試みられている。
香料デリバリーシステムが消費者製品中で首尾よく使用されるためには、一定の基準を満たしていなくてはならない。第一の要件は、攻撃的な媒体中での安定性である。実際、デリバリーシステムは、安定性の問題を被ることがあり、特に界面活性剤ベースの製品、たとえば洗剤に組み込まれる場合が問題であり、デリバリーシステムは分解し、香料を保持する能力において効率を失う傾向がある。カプセルの良好な安定性および良好な分散を得ることもまた困難である。分散係数は重要である。なぜなら、カプセルの凝集はカプセルを含有する製品が相分離を生じる傾向を高め、これが事実上の欠点となるからである。他方、香料デリバリーシステムは、消費者により最終製品が実際に使用されている間に、特に匂いの性能に関して効果を発揮しなくてはならない。というのも、香料は必要とされる時に放出される必要があるからである。香料産業が直面するもう1つの問題は、最終製品の使用が意図されている処理のための基材、たとえばテキスタイル、肌、毛髪またはその他の表面上に良好に付着して、洗い流すステップの後であっても基材上に残存するデリバリーシステムを提供することである。従来技術では、この特殊な問題に対応するため、カチオン性カプセルを使用することが記載されている。カチオン性カプセルは、いくつかの適用においてより良好に分散することでも知られている。
たとえば国際公開第01/41915号は、カチオン性に帯電したカプセルの製造方法を開示している。このような方法は、多種多様なマイクロカプセルに適用可能であると考えられており、特にポリウレタン−ポリ尿素マイクロカプセルが言及されている。カプセルは形成後にカチオン性ポリマーによる処理にとって好ましい媒体中におかれる。カチオン性ポリマーによる処理は、基本となるカプセルスラリーの精製後に、カプセル形成の際にカプセル壁に組み込まれなかったアニオン性もしくは中性ポリマーならびにカプセル封入プロセスに関与していた、その他の遊離の帯電化合物を除去するために実施される。特に、カプセルは希釈され、単離され、次いで水中に再懸濁されるか、または洗浄されてアニオン性化合物がさらに除去される。精製ステップの後、カプセルを強力に撹拌し、カチオン性ポリマーが添加される。この目的で、他の多くの適切なポリマーの中から、部分的に四級化されたポリビニルピロリドンのコポリマーが引用されている。記載の方法は、カプセル形成に続く複数のステップを包含しているため、この方法は時間がかかり、経済的に有益ではない。
米国特許出願第2006/0216509号明細書もまた、ポリ尿素カプセルに正電荷を帯電させる方法を開示している。この方法は、カプセル壁の形成中にポリアミンを添加することに関するものであり、そのためカプセルは、媒体のpHに依存して潜在的な電荷を有している。カプセルはひとたび形成されると、引き続き酸の作用によりカチオン化されるか、またはアルキル化されて恒久的な正電荷を備える。従って、カチオン性化合物は、カプセル壁と反応し、カプセル壁は化学的に変化する。
国際公開第2009/153695号は、特定の安定剤を使用することに基づいて恒久的な正電荷を備えたポリ尿素マイクロカプセルを製造するための簡便化された方法を開示しており、カプセルは基材上に良好に付着して存在している。
従って、マイクロカプセルの性能、特に消費者製品中での付着および安定性に関する性能について妥協することなく、かつ活性成分のデリバリーに関して良好な性能をもたらす新規のデリバリーシステムを使用する必要性がなお存在する。
本発明は、これまでに知られていた、たとえばカチオン性のデリバリーシステムと比較して、付着特性に関して改善を示す新規のマイクロカプセルおよびマイクロカプセルを製造するために限定的な量のポリイソシアネートを使用する方法を提供することで、この問題を解決するものである。
発明の概要
本発明は、付着特性が高められたマイクロカプセルを製造する方法を提供する。特にマイクロカプセルのシェル上への鉱物質層の特定の成長は意外にも、基材上でのマイクロカプセルの付着割合を著しく改善する。さらに、プロセスにおいて限定的な量のポリイソシアネートを使用しても、マイクロカプセルは消費者製品ベース中で満足のいく安定性を示す。
従って本発明の第一の対象は、
(i)疎水性材料、好ましくは香料オイルを含有するオイル中に、少なくとも2個のイソシアネート基を有する少なくとも1種のポリイソシアネートを溶解させて油相を形成するステップ、
(ii)帯電した乳化剤の水溶液を製造して水相を形成するステップ、
(iii)前記油相を前記水相に添加して水中油型エマルションを形成するステップ、
(iv)界面重合を誘発するために適切な条件を適用して、スラリーの形態のコア・シェル型マイクロカプセルを形成するステップ、
(v)少なくとも1種の鉱物質前駆体を前記マイクロカプセルのシェル上に吸着させるステップ、
(vi)前記マイクロカプセルのシェル上での鉱物質層の成長を誘発するために適切な条件を適用するステップ
を含む、鉱質化されたコア・シェル型マイクロカプセルのスラリーを製造する方法であって、ステップ(iv)のスラリーの全質量を基準として1質量%未満の量でポリイソシアネートを添加することを特徴とする方法である。
本発明の第二の対象は、上記の方法により得られる硬質化コア・シェル型マイクロカプセルのスラリーである。
本発明の第三の対象は、上記のマイクロカプセルを含有する付香用組成物であって、オイルベースのコアが香料を含有するものである。
本発明の第四の対象は、上記のマイクロカプセルまたは付香用組成物を含有する消費者製品である。
本発明の第五の対象は、表面上でのマイクロカプセルの付着を改善する方法であって、前記表面を上記の付香用組成物または消費者製品によって処理することを含む方法である。
図1は、本発明による鉱質化マイクロカプセル(カプセルA)の走査型電子顕微鏡写真を示す 図2は、本発明による鉱質化マイクロカプセル(カプセルB)の走査型電子顕微鏡写真を示す 図3は、本発明による鉱質化マイクロカプセル(カプセルC)の走査型電子顕微鏡写真を示す 図4は、本発明による鉱質化マイクロカプセル(カプセルD)の走査型電子顕微鏡写真を示す 図5は、鉱質化されていない比較用マイクロカプセル(カプセルX)の走査型電子顕微鏡写真を示す は、本発明によるマイクロカプセルのエネルギー分散分光分析(EDS)を示す 図7は、界面活性剤混合物サンプルから毛髪上での本発明による鉱質化マイクロカプセル(カプセルA、B、CおよびD)のマイクロカプセル付着のパーセンテージを、スムーズな対照カプセル(カプセルX)との比較で示す 図8は、マイクロカプセルの熱重量分析を示す 図9は、繊維柔軟剤およびシャワージェルベース(37℃で1週間)における本発明によるマイクロカプセルの香料オイル漏出を示す 図10は、摩擦前と摩擦後の吸取紙からの、制汗剤ベース中のマイクロカプセルスラリーの嗅覚的インパクトを示す 図11は、界面活性剤混合物サンプル中で3ヶ月インキュベーションした、本発明による鉱質化マイクロカプセル(カプセルC)の走査型電子顕微鏡写真を示す
その他の記載がない限り、パーセンテージ(%)は、組成物の質量百分率を意味する。
定義
「コア・シェル型マイクロカプセル」または同様の記載は、本発明では、ミクロン範囲の粒径分布(たとえば約1〜3000ミクロンに含まれる平均直径(d(v,0.5))を有し、かつ外部の固体オリゴマーベースのシェルまたはポリマーシェルと、外部のシェルにより封入された内部の連続相とを有するカプセルを意味する。疑義を回避するために、本発明では、コアセルベートはコア・シェル型マイクロカプセルであるとみなされる。
「鉱質化コア・シェル型マイクロカプセル」とは、無機固体結晶質もしくは非晶質材料の成長により誘発される鉱質化された表面を有するマイクロカプセルであると理解すべきである。
「帯電した乳化剤」とは、乳化特性を有し、かつ負に帯電および/または正に帯電した化合物であると理解すべきである。帯電した乳化剤は、帯電したバイオポリマーであってもよい。
「帯電したバイオポリマー」とは、負に帯電したバイオポリマー(アニオン性バイオポリマー)および/または正に帯電したバイオポリマー(カチオン性もしくはプロトン化バイオポリマー)および/または両性イオン性バイオポリマーであると理解すべきである。非限定的な例として、アラビアゴム、ペクチン、セリシン、カゼイン酸ナトリウムおよび両親媒性タンパク質、たとえばダイズ、マメ、ミルク、ウシ血清アルブミン、ゼラチンをアニオン性バイオポリマーとして挙げることができる。
「バイオポリマー」とは、生体により産出される生体高分子を意味する。バイオポリマーは、1,000〜1,000,000,000ダルトンの範囲の分子量分布によって特徴付けられる。これらの高分子は、炭水化物(糖ベース)またはタンパク質(アミノ酸ベース)であるか、あるいはこれら両方の組み合わせ(ゴム)であり、線状であっても分岐状であってもよい。本発明によるバイオポリマーはさらに化学的に変性されていてもよい。
1実施態様によれば、バイオポリマーは両親媒性であるか、またはアニオン性、つまり9超のpHにおいて水中で負に帯電している。
本発明の文脈で、「鉱物質層」とは、通常シェルの終端帯電表面(terminating charged surface)に成長する安定した無機の結晶質もしくは非晶質相から構成されており、テクスチャ構造の鉱物質表面をもたらすものである。
「鉱物質前駆体」とは、所望の鉱物質相の成長のために必要とされる鉱物質前駆体であると理解すべきである。鉱物質前駆体は好ましくは、所望の固体鉱物質相の成長のために必要なイオンを少なくとも部分的に含有する水溶性無機塩である。
「インキュベーション」という用語は、本発明の文脈では、前駆体溶液中にマイクロカプセルを浸し、前記溶液とマイクロカプセルとが相互作用する時間をもたせる行為を記載するために使用される。
「ポリ尿素ベース」のカプセル壁またはシェルとは、ポリマーが、アミノ官能性の架橋剤により、または界面重合の間にイソシアネート基が加水分解されることでさらにイソシアネート基と反応することができるアミノ基を生みだすことによって作られた尿素結合を含むポリマーを意味する。
「ポリウレタンベース」のカプセル壁またはシェルとは、ポリマーが、界面重合の間にポリオールとイソシアネート基とが反応することによって作られたウレタン結合を有するポリマーを意味する。
明確性を考慮して、本発明における「分散液」という表現は、異なった組成の連続相中に粒子が分散した系を意味し、これは特に懸濁液またはエマルションを含む。
本発明による疎水性材料は、「不活性」材料、たとえば溶剤、または活性成分であってもよい。
1実施態様によれば、疎水性材料は、疎水性の活性成分である。
「活性成分」とは、任意の材料を意味し、単独の成分であっても、水と混合した時に2相の分散液を形成する複数成分の混合物であってもよい。
疎水性活性成分は好ましくはフレーバー、フレーバー成分、香料、香料成分、機能性食品、化粧品、殺虫剤、殺生物剤およびこれらの混合物からなる群から選択される。
疎水性の内側相中に存在しうる殺虫剤の性質および種類は、ここでより詳細な記載を保証するものではないし、そのような詳細な記載はいずれにしても網羅的なものにはなりえず、当業者であれば、自身の一般的な知識と、意図する使用もしくは適用に従って選択することができるであろう。
このような殺虫剤の例は、カバノキ、DEET(N,N−ジエチル−m−トルアミド)、レモンユーカリ(Corymbia citriodora)の精油およびその活性化合物であるp−メンタン−3,8−ジオール(PMD)、イカリジン(ヒドロキシエチルイソブチルピペリジンカルボキシレート)、ネペラクトン、シトロネラ油、ニーム油、ヤチヤナギ(Myrica Gale)、ジメチルカルベート、トリシクロデセニルアリルエーテル、IR3535(3−[N−ブチル−N−アセチル]−アミノプロピオン酸、エチルエステル、エチルヘキサンジオール、ジメチルフタレート、メトフルトリン、インダロン、SS220、アントラニレート系昆虫忌避剤およびこれらの混合物である。
特定の1実施態様によれば、疎水性活性成分は、香料と、機能性食品、化粧品、殺虫剤および殺生物剤からなる群から選択される別の成分との混合物を含有する。
特定の1実施態様によれば、疎水性活性成分は香料を含有する。
「香料オイル」(または「香料」ともいう)とは、ここでは約20℃で液状の成分または組成物を意味する。上記の任意の実施態様によれば、前記香料オイルは、付香用成分単独であってもよいし、付香用組成物の形の成分混合物であってもよい。「付香用成分」として、ここでは、主目的として匂いを付与するか、または匂いを変調するために使用される化合物を意味する。換言すれば、付香用の成分であるとみなされ、当業者によって、少なくとも組成物の匂いに肯定的な特性もしくは快適さを付与するか、または組成物の匂いを肯定的にもしくは快適に変性することができると認識される成分でなくてはならず、単に匂いを有するのみの成分ではない。本発明の目的にとって、香料オイルもまた、付香用成分と、付香用成分のデリバリーを改善、強化または修正する物質、たとえば香料前駆体、エマルションまたは分散液、ならびに匂いを修正もしくは付与する以上の付加的な利点、たとえば持続性、ブルーミング、悪臭対抗反応、抗菌効果、微生物安定性、殺虫をもたらす組み合わせを含む。
疎水性の内部相中に存在する付香用成分の性質および種類はここでより詳細な記載を保証するものではなく、そのような詳細な記載はいずれにしても網羅的なものにはなりえず、当業者であれば、自身の一般的な知識と、意図する使用もしくは適用および所望の嗅覚的効果に従って選択することができるであろう。一般的には、これらの付香用成分は、アルコール、アルデヒド、ケトン、エステル、エーテル、アセテート、ニトリル、テルペノイド、窒素もしくは硫黄を有するヘテロ環化合物および精油といった多様な化学クラスに属し、前記の付香用補助成分は、天然由来のものであっても、合成されたものであってもよい。これらの補助成分の多くは、S. Arctanderによる著書のPerfume and Flavor Chemicals, 1969, Montclair, New Jersey, USAのような参考文献、またはその最新版、あるいは同様の性質のその他の文献、ならびに香料の分野における数多くの特許文献に列挙されている。前記の成分は、様々な種類の付香用化合物を制御された方法で放出することで知られている化合物であってもよい。
付香用成分は、香料産業において目下使用されている溶剤中に溶解されていてもよい。溶剤はアルコールでないことが好ましい。そのような溶剤の例は、ジエチルフタレート、イソプロピルミリステート、Abalyn(R)(ロジン樹脂、Eastmanから入手可能)、ベンジルベンゾエート、エチルシトレート、リモネンもしくはその他のテルペン、またはイソパラフィンである。溶剤は、好ましくは極めて疎水性であり、かつ高度に立体障害を有するものであり、たとえばAbalyn(R)またはベンジルベンゾエートである。香料は好ましくは30%未満の溶剤を含有する。香料はより好ましくは20%未満、より好ましくは10%未満の溶剤を含有し、これらのパーセンテージは全て、香料の全質量に対する質量によって定義される。最も好ましくは、香料は実質的に溶剤不含である。
好ましい付香用成分は、高い立体障害を有するものであり、特に以下の群の1つからのものである:
− グループ1:少なくとも1つの直鎖もしくは分岐鎖C〜Cアルキルもしくはアルケニル置換基により置換されたシクロヘキサン、シクロヘキセン、シクロヘキサノンまたはシクロヘキセノン環を含む付香用成分、
− グループ2:少なくとも1つの直鎖もしくは分岐鎖C〜Cアルキルもしくはアルケニル置換基により置換されたシクロペンタン、シクロペンテン、シクロペンタノンまたはシクロペンテノン環を含む付香用成分、
− グループ3:フェニル環を有する付香用成分、または少なくとも1つの直鎖もしくは分岐鎖C〜Cアルキルもしくはアルケニル置換基により、または少なくとも1つのフェニル置換基および任意で1つ以上の直鎖もしくは分岐鎖C〜Cアルキルもしくはアルケニル置換基により置換されたシクロヘキサン、シクロヘキセン、シクロヘキサノンまたはシクロヘキセノン環を含む付香用成分、
− グループ4:少なくとも2つの縮合環または結合したCおよび/もしくはC環を含む付香用成分、
− グループ5:カンファー様の環構造を含む付香用成分、
− グループ6:少なくとも1つのC〜C20環構造を含む付香用成分
− グループ7:3.5超のlogPを有し、少なくとも1つのt−ブチル置換基もしくは少なくとも1つのトリクロロメチル置換基を含む付香用成分。
これらの群のそれぞれからの成分の例は以下のとおりである:
− グループ1:2,4−ジメチル−3−シクロヘキセン−1−カルボアルデヒド(入手元:スイス国ジュネーブ在、Firmenich SA社)、イソシクロシトラール、メントン、イソメントン、Romascone(R)(メチル2,2−ジメチル−6−メチレン−1−シクロヘキサンカルボキシレート(入手元:スイス国ジュネーブ在、Firmenich SA社)、ネロン、テルピネオール、ジヒドロテルピネオール、テルペニルアセテート、ジヒドロテルペニルアセテート、ジペンテン、ユーカリプトール、ヘキシレート、ローズオキサイド、Perycorolle(R)((S)−1,8−p−メンタジエン−7−オール(入手元:スイス国ジュネーブ在、Firmenich SA社)、1−p−メンテン−4−オール(1RS,3RS,4SR)−3−p−メンタニルアセテート、(1R,2S,4R)−4,6,6−トリメチル−ビシクロ[3,1,1]ヘプタン−2−オール、Doremox(R)(テトラヒドロ−4−メチル−2−フェニル−2H−ピラン(入手元:スイス国ジュネーブ在、Firmenich SA社)、シクロヘキシルアセテート、シクラノールアセテート、Fructalate(R)(1,4−シクロヘキサンジエチルジカルボキシレート(入手元:スイス国ジュネーブ在、Firmenich SA社)、Koumalactone(R)((3ARS,6SR,7ASR)−ペルヒドロ−3,6−ジメチル−ベンゾ[B]フラン−2−オン、(入手元:スイス国ジュネーブ在、Firmenich SA社)、Natactone(R)((6R)−ペルヒドロ−3,6−ジメチル−ベンゾ[B]フラン−2−オン(入手元:スイス国ジュネーブ在、Firmenich SA社)、2,4,6−トリメチル−4−フェニル−1,3−ジオキサン、2,4,6−トリメチル−3−シクロヘキセン−1−カルボアルデヒド、
− グループ2:(E)−3−メチル−5−(2,2,3−トリメチル−3−シクロペンテン−1−イル)−4−ペンテン−2−オール(入手元:スイス国ヴェルニエ在、Givaudan SA社)、(1’R,E)−2−エチル−4−(2’,2’,3’−トリメチル−3’−シクロペンテン−1’−イル)−2−ブテン−1−オール(入手元:スイス国ジュネーブ在、Firmenich SA社)、Polysantol(R)((1’R,E)−3,3−ジメチル−5−(2’,2’,3’−トリメチル−3’−シクロペンテン−1’−イル)−4−ペンテン−2−オール(入手元:スイス国ジュネーブ在、Firmenich SA社)、fleuramone、Hedione(R)HC(メチル−シス−3−オキソ−2−ペンチル−1−シクロペンタンアセテート(入手元:スイス国ジュネーブ在、Firmenich SA社)、Veloutone(R)(2,2,5−トリメチル−5−ペンチル−1−シクロペンタノン(入手元:スイス国ジュネーブ在、Firmenich SA社)、Nirvanol(R)(3,3−ジメチル−5−(2,2,3−トリメチル−3−シクロペンテン−1−イル)−4−ペンテン−2−オール(入手元:スイス国ジュネーブ在、Firmenich SA社)、3−メチル−5−(2,2,3−トリメチル−3−シクロペンテン−1−イル)−2−ペンタノール(入手元:スイス国ヴェルニエ在、Givaudan SA社)、
− グループ3:ダマスコン、Neobutenone(R)(1−(5,5−ジメチル−1−シクロヘキセン−1−イル)−4−ペンテン−1−オン(入手元:スイス国ジュネーブ在、Firmenich SA社)、ネクタラクトン((1’R)−2−[2−(4’−メチル−3’−シクロヘキセン−1’−イル)プロピル]シクロペンタノン)、アルファ−イオノン、ベータ−イオノン、ダマスコン、Dynascone(R)(1−(5,5−ジメチル−1−シクロヘキセン−1−イル)−4−ペンテン−1−オンと1−(3,3−ジメチル−1−シクロヘキセン−1−イル)−4−ペンテン−1−オンの混合物)(入手元:スイス国ジュネーブ在、Firmenich SA社)、Dorinone(R)ベータ(1−(2,6,6−トリメチル−1−シクロヘキセン−1−イル)−2−ブテン−1−オン(入手元:スイス国ジュネーブ在、Firmenich SA社)、Romandolide(R)((1S,1’R)−[1−(3’,3’−ジメチル−1’−シクロヘキシル)エトキシカルボニル]メチルプロパノエート(入手元:スイス国ジュネーブ在、Firmenich SA社)、2−tert−ブチル−1−シクロヘキシルアセテート(入手元:USA在、International Flavors and Fragrances社)、Limbanol(R)(1−(2,2,3,6−テトラメチル−シクロヘキシル)−3−ヘキサノール(入手元:スイス国ジュネーブ在、Firmenich SA社)、トランス−1−(2,2,6−トリメチル−1−シクロヘキシル)−3−ヘキサノール(入手元:スイス国ジュネーブ在、Firmenich SA社)、(E)−3−メチル−4−(2,6,6−トリメチル−2−シクロヘキセン−1−イル)−3−ブテン−2−オン、テルペニルイソブチレート、Lorysia(R)(4−(1,1−ジメチルエチル)−1−シクロヘキシルアセテート(入手元:スイス国ジュネーブ在、Firmenich SA社)、8−メトキシ−1−p−メンテン、Helvetolide(R)((1S,1’R)−2−[1−(3’,3’−ジメチル−1’−シクロヘキシル)エトキシ]−2−メチルプロピルプロパノエート(入手元:スイス国ジュネーブ在、Firmenich SA社)、パラtert−ブチルシクロヘキサノン、メンテンチオール、1−メチル−4−(4−メチル−3−ペンテニル)−3−シクロヘキセン−1−カルボアルデヒド、アリルシクロヘキシルプロピオネート、シクロヘキシルサリチレート、2−メトキシ−4−メチルフェニルメチルカーボネート、エチル2−メトキシ−4−メチルフェニルカーボネート、4−エチル−2−メトキシフェニルメチルカーボネート、
− グループ4:メチルセドリルケトン(入手元:USA在、International Flavors and Fragrances社)、ベルジレート、ベチベロール、ベチベロン、1−(オクタヒドロ−2,3,8,8−テトラメチル−2−ナフタレニル)−1−エタノン(入手元:USA在、International Flavors and Fragrances社)、(5RS,9RS,10SR)−2,6,9,10−テトラメチル−1−オキサスピロ[4.5]デカ−3,6−ジエンおよび(5RS,9SR,10RS)異性体、6−エチル−2,10,10−トリメチル−1−オキサスピロ[4.5]デカ−3,6−ジエン、1,2,3,5,6,7−ヘキサヒドロ−1,1,2,3,3−ペンタメチル−4−インデンオン(入手元:USA在、International Flavors and Fragrances社)、Hivernal(R)(3−(3,3−ジメチル−5−インダニル)プロパナールと3−(1,1−ジメチル−5−インダニル)プロパナールとの混合物)(入手元:スイス国ジュネーブ在、Firmenich SA社)、Rhubofix(R)(3’,4−ジメチル−トリシクロ[6.2.1.0(2,7)]ウンデセ−4−エン−9−スピロ−2’−オキシラン(入手元:スイス国ジュネーブ在、Firmenich SA社)、9/10−エチルジエン−3−オキサトリシクロ[6.2.1.0(2,7)]ウンデカン、Polywood(R)(ペルヒドロ−5,5,8A−トリメチル−2−ナフタレニルアセテート(入手元:スイス国ジュネーブ在、Firmenich SA社)、オクタリノール、Cetalox(R)(ドデカヒドロ−3a,6,6,9a−テトラメチル−ナフト[2,1−b]フラン(入手元:スイス国ジュネーブ在、Firmenich SA社)、トリシクロ[5.2.1.0(2,6)]デセ−3−エン−8−イルアセテートおよびトリシクロ[5.2.1.0(2,6)]デセ−4−エン−8−イルアセテートならびにトリシクロ[5.2.1.0(2,6)]デセ−3−エン−8−イルプロパノエートおよびトリシクロ[5.2.1.0(2,6)]デセ−4−エン−8−イルプロパノエート、(+)−(1S,2S,3S)−2,6,6−トリメチル−ビシクロ[3.1.1]ヘプタン−3−スピロ−2’−シクロヘキセン−4’−オン、
− グループ5:カンファー、ボルネオール、イソボルニルアセテート、8−イソプロピル−6−メチル−ビシクロ[2.2.2]オクト−5−エン−2−カルボアルデヒド、カンフォピネン、セドランバー(8−メトキシ−2,6,6,8−テトラメチル−トリシクロ[5.3.1.0(1,5)]ウンデカン(入手元:スイス国ジュネーブ在、Firmenich SA社)、セドレン、セドレノール、セドロール、Florex(R)(9−エチリデン−3−オキサトリシクロ[6.2.1.0(2,7)]ウンデカン−4−オンと10−エチリデン−3−オキサトリシクロ[6.2.1.0(2,7)]ウンデカン−4−オンとの混合物)(入手元:スイス国ジュネーブ在、Firmenich SA社)、3−メトキシ−7,7−ジメチル−10−メチレン−ビシクロ[4.3.1]デカン(入手元:スイス国ジュネーブ在、Firmenich SA社)、
− グループ6:Cedroxyde(R)(トリメチル−13−オキサビシクロ−[10.1.0]−トリデカ−4,8−ジエン(入手元:スイス国ジュネーブ在、Firmenich SA社)、Ambrettolide LG((E)−9−ヘキサデセン−16−オリド(入手元:スイス国ジュネーブ在、Firmenich SA社)、Habanolide(R)(ペンタデセノリド、入手元:スイス国ジュネーブ在、Firmenich SA社)、ムセノン(3−メチル−(4/5)−シクロペンタデセノン(入手元:スイス国ジュネーブ在、Firmenich SA社)、ムスコン(入手元:スイス国ジュネーブ在、Firmenich SA社)、Exaltolide(R)(ペンタデカノリド、入手元:スイス国ジュネーブ在、Firmenich SA社)、Exaltone(R)(シクロペンタデカノン、入手元:スイス国ジュネーブ在、Firmenich SA社)、(1−エトキシエトキシ)シクロドデカン(入手元:スイス国ジュネーブ在、Firmenich SA社)、アストロトン、4,8−シクロドデカジエン−1−オン、
− グループ7:Lilial(R)(入手元:スイス国ヴェルニエ在、Givaudan SA社)、ロジノール。
香料は、好ましくは上記で定義したグループ1〜7から選択された成分を、少なくとも30%、好ましくは少なくとも50%、より好ましくは少なくとも60%含有する。より好ましくは、前記香料は、上記で定義したグループ3〜7からの成分を少なくとも30%、好ましくは少なくとも50%含有する。最も好ましくは、香料は、上記で定義したグループ3、4、6または7からの成分を、少なくとも30%、好ましくは少なくとも50%含有する。
もう1つの好ましい実施態様によれば、香料は、3超、好ましくは3.5超、および一層好ましくは3.75超のlogPを有する成分を、少なくとも30%、好ましくは少なくとも50%、さらに好ましくは少なくとも60%含有する。
好ましくは、本発明において使用される香料は、香料自体の質量の10%未満の第一級アルコール、香料自体の質量の15%未満の第二級アルコール、および香料自体の質量の20%未満の第三級アルコールを含有する。有利には、本発明において使用される香料は、第一級アルコールを含有しておらず、かつ15%未満の第二級アルコールおよび第三級アルコールを含有している。
1実施態様によれば、油相(またはオイルベースのコア)は、
− LogT<−4を有する高インパクト香料原料を少なくとも15質量%含有する香料オイル25〜100質量%と、
− 1.07g/cm超の比重を有する比重調整用材料0〜75質量%
とを含有する。
「高インパクト香料原料」は、LogT<−4を有する香料原料であると理解すべきである。化合物の匂いの閾値濃度は、部分的に、その形状、極性、部分電荷、および分子量によって決定される。便宜上、閾値濃度は、閾値濃度の一般的な対数、つまりLog[閾値](「LogT」)として提示される。
「比重調整用材料」とは、1.07g/cm超の比重を有し、好ましくは匂いをほとんど有していないか、もしくは全く有していない材料であると理解すべきである。
付香用化合物の匂い閾値濃度は、ガスクロマトグラフ(「GC])を使用することによって決定される。特にガスクロマトグラフは、シリンジによって注入される香料オイル成分の正確な体積、正確な分割比、および公知の濃度と鎖長分布の炭化水素標準を使用する炭化水素応答を決定するために校正される。空気の流量を正確に測定し、かつヒトの吸気の継続時間は12秒であると仮定して、試料として採取した体積を計算する。検出器の任意の時点における正確な濃度が公知であるから、吸入される体積あたりの質量は公知であり、従って付香用化合物の濃度も公知である。閾値濃度を決定するために、逆算した濃度におけるスニフポートに溶液を送達する。パネリストがGC溶離液の匂いを嗅いで、匂いに気付いた時の保持時間を同定する。パネリスト全員の平均値により、付香用化合物の匂い閾値濃度を決定する。匂い閾値の決定は、C. Vuilleumier et al.等のMultidimensional Visualization of Physical and Perceptual Data Leading to a Creative Approach in Fragrance Development、Perfume & Flavorist、第33巻、2008年9月、第54〜61頁に、より詳細に記載されている。
LogT<−4を有する高インパクト香料原料および1.07g/cm超の比重を有する比重調整用材料の性質は、国際公開第2018/115250号に記載されており、その内容をここで参照することにより取り入れるものとする。
1実施態様によれば、LogT<−4を有する高インパクト香料原料は、以下の表Aのリストから選択される。
Figure 2021528224
Figure 2021528224
Figure 2021528224
Figure 2021528224
1実施態様によれば、LogT<−4を有する香料原料は、アルデヒド、ケトン、アルコール、フェノール、エステル、ラクトン、エーテル、エポキシド、ニトリル、およびこれらの混合物からなる群から選択される。
1実施態様によれば、LogT<−4を有する香料原料は、アルコール、フェノール、エステル、ラクトン、エーテル、エポキシド、ニトリル、およびこれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1つの化合物を、LogT<−4を有する香料原料の全質量を基準に、好ましくは20〜70質量%に含まれる量で含有する。
1実施態様によれば、LogT<−4を有する香料原料は、アルデヒド、ケトン、およびこれらの混合物を、LogT<−4を有する香料原料の全質量を基準に、20〜70質量%含有する。
従って、オイルベースのコアに含まれている残りの香料原料は、LogT>−4を有する。
LogT>−4を有する香料原料の非限定的な例は、以下の表Bに列挙されている。
Figure 2021528224
Figure 2021528224
Figure 2021528224
1実施態様によれば、油相(もしくはオイルベースのコア)は、1.07g/cm超の比重を有する比重調整用材料を2〜75質量%と、LogT<−4を有する高インパクト香料原料を少なくとも15質量%含む香料オイルを25〜98質量%含有する。
成分の比重は、その質量と体積(g/cm)との間の比率により定義される。
成分の比重を決定するためには、複数の方法を利用することができる。
たとえば、精油のd20比重を測定するためには、ISO298:1998法を挙げることができる。
1実施態様によれば、比重調整用材料は、ベンジルサリチレート、ベンジルベンゾエート、シクロヘキシルサリチレート、ベンジルフェニルアセテート、フェニルエチルフェノキシアセテート、トリアセチン、メチルサリチレート、エチルサリチレート、ベンジルシンナメート、およびこれらの混合物からなる群から選択される。
特定の1実施態様によれば、比重調整用材料は、ベンジルサリチレート、ベンジルベンゾエート、シクロヘキシルサリチレート、およびこれらの混合物からなる群から選択される。
特定の1実施態様によれば、疎水性材料は、活性成分(たとえば香料)を含有していない。この特定の実施態様によれば、疎水性材料は、疎水性溶剤、好ましくは、イソプロピルミリステート、トリグリセリド(たとえばNeobee(R)MCTオイル、植物油)、D-リモネン、シリコーンオイル、鉱油およびこれらの混合物からなる群から選択される疎水性溶剤、任意で好ましくは1,4−ブタンジオール、ベンジルアルコール、トリエチルシトレート、トリアセチン、ベンジルアセテート、エチルアセテート、プロピレングリコール(1,2−プロパンジオール)、1,3−プロパンジオール、ジプロピレングリコール、グリセロール、グリコールエーテル、およびこれらの混合物からなる群から選択される親水性溶剤との混合物を含むか、好ましくは前記の材料からなる。
コア・シェル型マイクロカプセルスラリーを製造する方法
従って、本発明の第一の対象は、
(i)疎水性材料、好ましくは香料オイルを含有するオイル中に、少なくとも2個のイソシアネート基を有する少なくとも1種のポリイソシアネートを溶解させて油相を形成するステップ、
(ii)帯電した乳化剤の水溶液を製造して水相を形成するステップ、
(iii)前記油相を前記水相に添加して水中油型エマルションを形成するステップ、
(iv)界面重合を誘発するために適切な条件を適用して、スラリーの形態のコア・シェル型マイクロカプセルを形成するステップ、
(v)少なくとも1種の鉱物質前駆体を前記マイクロカプセルのシェル上に吸着させるステップ、
(vi)前記マイクロカプセルのシェル上での鉱物質層の成長を誘発するために適切な条件を適用するステップ
を含む、鉱質化されたコア・シェル型マイクロカプセルのスラリーを製造する方法であって、ステップ(iv)のスラリーの全質量を基準として1質量%未満の量でポリイソシアネートを添加することを特徴とする方法である。
前記方法のステップ(i)では、少なくとも2個のイソシアネート基を有するポリイソシアネートを、上記のとおりの疎水性材料を含有するオイル中に溶解する。
本発明の好ましい1実施態様によれば、本発明の方法において10〜60%、さらに好ましくは20〜50%の量のオイルを使用する。前記パーセンテージは、ステップ(iv)で得られるマイクロカプセルスラリーの全質量を基準にして定義される。
本発明により使用される、適切なポリイソシアネートは、芳香族ポリイソシアネート、脂肪族ポリイソシアネートおよびこれらの混合物を含む。前記ポリイソシアネートは、少なくとも2個、好ましくは少なくとも3個のイソシアネート官能基を有しているが、しかし6個まで、もしくは4個のみのイソシアネート官能基を有していてもよい。特定の1実施態様によれば、トリイソシアネート(イソシアネート官能基が3個)を使用する。
1実施態様によれば、前記ポリイソシアネートは、芳香族ポリイソシアネートである。
「芳香族ポリイソシアネート」という用語は、ここでは、芳香族部分を有する任意のポリイソシアネートを含むものであることを意味する。好ましくは、前記ポリイソシアネートは、フェニル、トルイル、キシリル、ナフチルもしくはジフェニル部分を有しており、より好ましくはトルイルもしくはキシリル部分を有している。好ましい芳香族ポリイソシアネートは、ビウレット、ポリイソシアヌレート、およびジイソシアネートのトリメチロールプロパン付加物であり、より好ましくは、上記の特定の芳香族部分を有するものを含む。より好ましくは、芳香族ポリイソシアネートは、トルエンジイソシアネートのポリイソシアヌレート(Bayer社から、Desmodur(R)RCの商品名で市場において入手可能)、トルエンジイソシアネートのトリメチロールプロパン付加物(Bayer社から、Desmodur(R)L75の商品名で市場において入手可能)、キシリレンジイソシアネートのトリメチロールプロパン付加物(三井化学株式会社から、Takenate(R)D-110Nの商品名で市場において入手可能)である。最も好ましい1実施態様では、芳香族ポリイソシアネートは、キシリレンジイソシアネートのトリメチロールプロパン付加物である。
もう1つの実施態様によれば、前記ポリイソシアネートは、脂肪族ポリイソシアネートである。「脂肪族ポリイソシアネート」という用語は、芳香族部分を有していないポリイソシアネートとして定義される。好ましい脂肪族ポリイソシアネートは、ヘキサメチレンジイソシアネートの三量体、イソホロンジイソシアネートの三量体、ヘキサメチレンジイソシアネートのトリメチロールプロパン付加物(三井化学株式会社から入手可能)、またはヘキサメチレンジイソシアネートのビウレット(Bayer社から、Desmodur(R)N100の商品名で入手可能)であり、これらの中でもヘキサメチレンジイソシアネートのビウレットがさらにより好ましい。
もう1つの実施態様によれば、前記少なくとも1つのポリイソシアネートは、いずれも少なくとも2個もしくは3個のイソシアネート官能基を有する、少なくとも1種の脂肪族ポリイソシアネートと、少なくとも1種の芳香族ポリイソシアネートとの混合物の形であり、たとえばヘキサメチレンジイソシアネートのビウレットと、キシリレンジイソシアネートのトリメチロールプロパン付加物との混合物、ヘキサメチレンジイソシアネートのビウレットと、トルエンジイソシアネートのポリイソシアヌレートとの混合物、およびヘキサメチレンジイソシアネートのビウレットと、トルエンジイソシアネートのトリメチロールプロパン付加物との混合物である。最も好ましいのは、ヘキサメチレンジイソシアネートのビウレットと、キシリレンジイソシアネートのトリメチロールプロパン付加物との混合物である。好ましくは、混合物として使用される場合、脂肪族ポリイソシアネートと芳香族ポリイソシアネートとの間のモル比は、80:20〜10:90の範囲である。
本発明によれば、本発明による方法で使用される少なくとも1種のポリイソシアネートは、ステップ(iv)のマイクロカプセルスラリーの全質量を基準として、1質量%未満、好ましくは0.1〜1質量%未満の間、さらに好ましくは0.1〜0.8質量%の間、より好ましくは0.3〜0.8質量%の間である。
実際に、限定された量のポリイソシアネートから製造されたマイクロカプセルが付着に関して良好な性能を示すことが判明している。
本発明によれば、ポリマーシェルは帯電した乳化剤の存在下での界面重合により形成される。
帯電した乳化剤は好ましくは、マイクロカプセルスラリーの0.1〜5.0質量%、好ましくはマイクロカプセルスラリーの0.5〜2質量%の量で含まれている。
本発明によれば、ポリマーシェルは終端の帯電した官能性表面を有しており、その上に鉱物質前駆体が吸着される。ポリマーシェル上に帯電表面を付与するための異なった方法を使用することができる。
特定の1実施態様によれば、終端の帯電官能性表面は、アニオン性表面である。
乳化剤:アニオン性乳化剤
第一の実施態様によれば、帯電した乳化剤はアニオン性乳化剤であり、ひとたび界面重合が完了するとアニオン性表面を形成する。
前記アニオン性乳化剤は、両親媒性材料、コロイド安定剤またはバイオポリマーであってもよい。1実施態様によれば、アニオン性乳化剤は、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、アラビアゴム、カゼイン、カゼイン酸ナトリウム、ダイズ(タンパク質)、ダイズタンパク質加水分解物、ピープロテイン、ミルクプロテイン、ホエイプロテイン、ペクチン、テンサイペクチン、セリシン、ウシ血清アルブミン、ゼラチン、およびこれらの混合物からなる群から選択される。
1実施態様によれば、アラビアゴムが好ましい。
特定の1実施態様によれば、(アニオン性乳化剤により形成される)アニオン性表面は、ステップ(v)で鉱物質前駆体が吸着されるアニオン性表面である。
しかし、アニオン性表面上での鉱物質前駆体の結合を改善するために、この方法はさらにステップ(v)(バイオミネラリゼーションステップ)の前に、マイクロカプセルが形成された後、反対の電荷を備えた高分子電解質層からなる高分子電解質の足場を添加することからなる付加的なステップを含んでいてもよい。
従って、特定の1実施態様によれば高分子電解質の足場は、少なくとも1つのカチオン性高分子電解質層と、少なくとも1つのアニオン性高分子電解質層とを含み、その際、終端層はシェルの終端アニオン性官能性表面を形成するためのアニオン性高分子電解質層である。
この実施態様によれば、高分子電解質層の足場の第一の層は、(アニオン性乳化剤により形成された)アニオン性表面上に堆積したカチオン性高分子層であり、高分子電解質の足場の最後の層は、ステップ(v)で鉱物質前駆体が吸着される終端アニオン性官能性表面を形成するためのアニオン性高分子電解質層である。
高分子電解質足場層の数は特に限定されていない。
特定の1実施態様によれば、高分子電解質の足場は、反対の電荷を備えた2組の高分子電解質層からなる。
これは、この実施態様によれば、ステップ(v)の前に、本発明によるマイクロカプセルがポリマーシェル上に次の連続的な層を有していることを意味している:(アニオン性乳化剤により形成された)アニオン性表面上の第一のカチオン性高分子電解質層、第一の負の高分子電解質層、第二のカチオン性高分子電解質相、第二の負の高分子電解質層(終端のアニオン性官能性表面を形成する)。
バリア特性を付与するために付加的な層を使用することもでき、これはさらに架橋していてもよい。
乳化剤:カチオン性乳化剤
第二の実施態様によれば、帯電した乳化剤は、界面重合が完了した時にカチオン性表面を形成するカチオン性乳化剤である。この実施態様によれば、この方法は、カチオン性表面上に少なくとも1つのアニオン性高分子電解質層を被覆して、アニオン性官能性表面を有するコア・シェル型マイクロカプセルを形成するさらなるステップを含んでいる。
1実施態様によれば、カチオン性乳化剤は、弱アニオン性乳化剤(たとえばPVOH)と強く帯電したカチオン性ポリマーまたはポリクアテルニウム(たとえばBASFのSalcare(R)SC−60)とを混合することにより得られる。
カチオン性乳化剤の非限定的な例として、たとえばカチオン性官能化ポリビニルアルコール(1例として、Kurarayのカチオン性C−506)または適切なpH(一般に弱酸性のpH、つまりpH約6.5)のキトサンを挙げることができる。
特定の1実施態様によれば、(アニオン性高分子電解質層により形成される)アニオン性表面は、ステップ(v)で鉱物質前駆体が吸着される終端アニオン性官能性表面である。
別の実施態様によれば、少なくとも1つのカチオン性高分子電解質層および少なくとも1つの第二のアニオン性高分子電解質層は、アニオン性高分子電解質層上に連続的に堆積される。
しかしこの実施態様は、反対の電荷を有する1組の高分子電解質層のみに限定されるわけでなく、反対の電荷を有する2組、3組、4組、またはそれ以上のものも含んでいる。最後の層の電荷が、ステップ(v)で添加される鉱物質前駆体の電荷を決定する。
1実施態様によれば、カチオン性高分子電解質層は、ポリ(アリルアミンヒドロクロリド)、ポリ−L−リシンおよびキトサンからなる群から選択される。
もう1つの実施態様によれば、アニオン性高分子電解質層は、ポリ(ナトリウム4スチレンスルホネート)(PSS)、ポリアクリル酸、ポリエチレンイミン、フミン酸、カラギーナン、アラビアゴム、およびこれらの混合物からなる群から選択される。
特定の1実施態様によれば、アニオン性高分子電解質層はPSSである。
界面重合を誘発するために特別な作用は要求されない。好ましくは、ステップ(iii)で得られるエマルションを2〜15時間、好ましくは2〜10時間、撹拌下に維持する。
反応動態を増大させるためには、7〜10に含まれるpHおよび/または50℃〜70℃に含まれる温度で撹拌を実施することができる。
1実施態様によれば、本発明のマイクロカプセルは、ポリ尿素ベースのカプセルである。この特定の実施態様によれば、分散相にポリアミン反応体を添加することにより界面重合を誘発して油相中に存在するポリイソシアネートと共にポリ尿素壁を形成する。前記アミンは好ましくは、グアニジン塩、トリス−(2−アミノエチル)アミン、N,N,N′,N′−テトラキス(3−アミノプロピル)−1,4−ブタンジアミン、グアナゾール、アミノ酸、たとえばリシン、アミノアルコール、たとえば2−アミノ−1,3−プロパンジオール、エタノールアミン、およびこれらの混合物からなる群から選択される。
もう1つの実施態様によれば、ポリ尿素ベースのカプセルは、添加されるポリアミン反応体の不存在下で形成され、少なくとも1種のポリイソシアネートの自家重合のみによって生じる。
もう1つの実施態様によれば、本発明によるマイクロカプセルは、ポリウレタンベースのカプセルである。この特定の実施態様によれば、水相中のポリオールの存在により界面重合が誘発される。
ポリオール反応体は好ましくは、反応に利用可能なヒドロキシ基を複数有するモノマーおよびポリマーのポリオールおよびこれらの混合物からなる群から選択される。
もう1つの実施態様によれば、本発明によるカプセルは、ポリ尿素/ポリウレタンベースである。その場合、界面重合は、前記の両方の実施態様で言及した反応体の混合物を添加することにより誘発される。さらに、アミノ基およびヒドロキシ基の両方を有する架橋剤を使用して、ポリ尿素/ポリウレタン材料を生成することができる。さらに、ウレア官能基およびウレタン官能基の両方を有するポリイソシアネートを使用して、ポリ尿素/ポリウレタン材料を生成することができる。
ステップ(v)の前に、鉱物質前駆体の性質に依存して、マイクロカプセルを洗浄することで、過剰の乳化剤を除去することができる。マイクロカプセルは、たとえば遠心分離を行い、上澄みを除去した後に水中に再懸濁させることで洗浄することができる。
理論によって束縛されるものではないが、シェルの帯電表面は、機能的なアンカー部位を提供し、マイクロカプセル表面の帯電基の高い局所密度および成核部位によって、鉱物質前駆体種の改善された吸着が生じ、次いで沈殿種のインサイチュー添加によって鉱物質の成長プロセスが開始されると考えられている。
1実施態様によれば鉱物質前駆体は、帯電したカプセルを、カプセルとは反対の電荷で帯電した鉱物質前駆体を含有する少なくとも1つの溶液中でインキュベーションし、カプセル表面の完全な被覆を可能にするために十分な撹拌および時間を提供することで、マイクロカプセルの表面に吸着される。溶液中で遊離の鉱物質材料が発生することを防止するために、溶液から過剰の前駆体を除去することができ、次いで沈殿種のインサイチュー添加によって鉱物質の成長プロセスが開始される。
当業者であれば、鉱物質の成長プロセスのために適切な条件を選択することができるであろう(たとえば前駆体の選択、反応条件、溶液の濃度、インキュベーション時間、撹拌速度、温度およびpH条件)。
一般に:
− 鉱質化は室温で生じることができ、
− 前駆体のインキュベーションは、鉱物質前駆体の性質に応じて、1〜72時間の間であり、
− 沈殿種の性質は前駆体の性質に依存する。
特定の1実施態様によれば、鉱物質前駆体溶液は、硫酸鉄(II)溶液(鉄イオンを前駆体として含有)、塩化鉄(III)溶液(鉄イオンを前駆体として含有)、カルシウムベースの塩溶液(カルシウムイオンを前駆体として含有)、リン酸塩ベースの塩溶液(リン酸イオンを前駆体として含有)、炭酸塩ベースの塩溶液(炭酸イオンを前駆体として含有)、チタンベースの前駆体溶液、亜鉛ベースの前駆体溶液、およびこれらの混合物からなる群から選択される。
たとえばチタンベースの前駆体として、チタンアルコキシド、または亜鉛ベースの前駆体溶液として、亜鉛アルコキシド、酢酸亜鉛、塩化亜鉛を挙げることができる。
特定の1実施態様によれば、鉱物質前駆体溶液は、硫酸鉄(II)溶液(鉄イオンを前駆体として含有)、塩化鉄(III)溶液(鉄イオンを前駆体として含有)、カルシウムベースの塩溶液(カルシウムイオンを前駆体として含有)、リン酸塩ベースの塩溶液(リン酸イオンを前駆体として含有)、およびこれらの混合物からなる群から選択される。
水溶性のカルシウムベースの塩は、塩化カルシウム(CaCl)、硝酸カルシウム(Ca(NO)、臭化カルシウム(CaBr)、ヨウ化カルシウム(CaI)、クロム酸カルシウム(CaCrO)、酢酸カルシウム(CaCHCO)、およびこれらの混合物からなる群から選択することができる。最も好ましいものは、塩化カルシウムおよび硝酸カルシウムである。
水溶性のリン酸塩ベースの塩は、リン酸ナトリウム(一塩基性)(NaHPO)、リン酸ナトリウム(二塩基性)(NaHPO)、リン酸ナトリウム(三塩基性):NaPO、リン酸カリウム(一塩基性):KHPO、リン酸カリウム(二塩基性)(KHPO)、リン酸カリウム(三塩基性)(KPO)、リン酸アンモニウム(一塩基性)((NH)HPO)、リン酸アンモニウム(二塩基性)((NHHPO)、リン酸アンモニウム(三塩基性)((NHPO)、およびこれらの混合物からなる群から選択することができる。
水溶性炭酸塩ベースの塩は、ナトリウム、カリウム、およびアンモニウムベースの炭酸塩からなる群から選択することができる。
この方法のステップ(v)で使用される鉱物質前駆体の電荷は、マイクロカプセルの終端表面の電荷により決定されることを理解すべきである。
実施態様1
1実施態様によれば、鉱物質前駆体溶液は、硫酸鉄(II)溶液または塩化鉄(III)溶液からなる群から選択される。
前記のとおり、鉱物質の成長プロセスの開始は、沈殿種をインサイチューで添加することにより行うことができる。この実施態様によれば、鉱物質前駆体が鉄溶液である場合、鉄イオンはシェルのアニオン性表面に吸着され、かつ使用される沈殿種は、酸化鉄層を形成するための加水分解のベースである(たとえば水酸化ナトリウム溶液の添加による)。
溶液中の鉱物質前駆体と、ステップ(iv)のマイクロカプセルスラリーとの間の質量比は、1:1〜2:1、好ましくは1.3:1〜1.7:1、および最も好ましくは1.5:1〜1.6:1に含まれうる。値は、溶液中の純粋な塩に関するものであり、当業者であれば、水和形が使用される場合には塩の量を調整することができるであろう。
実施態様2
もう1つの実施態様によれば、鉱物質前駆体溶液は、カルシウムベースの塩(前駆体としてカルシウムイオンを含む)である。この実施態様によれば、カルシウムイオンは、アニオン性表面上に吸着される。この場合、鉱物質の堆積を誘発する沈殿種は、別の塩の添加、好ましくはリン酸ベースの塩の添加(たとえば1時間)である。
従って、この特定の実施態様によれば、マイクロカプセルは、引き続き、または同時に、それぞれ少なくとも1つの前駆体を含有する少なくとも2つの溶液に導入する。好ましくは、第一の溶液は、カルシウム前駆体を含有する水溶性のカルシウムベースの塩を含み(ステップ(v)の第一の鉱物質前駆体)、かつ第二の溶液は、リン酸塩前駆体を含有する水溶性のリン酸塩ベースの塩を含む(鉱物質層の鉱物質成長を誘発するための第二の鉱物質前駆体)。添加の順序は、下側の終端層の選択または電荷に応じて変更することができる。
特定の1実施態様によれば、第一の溶液は、硝酸カルシウム(Ca(NO)を含み、かつ第二の溶液は、リン酸ナトリウム(二塩基性)(NaHPO)を含む。
もう1つの特定の実施態様によれば、第一の溶液は、塩化カルシウム(CaCl)を含み、かつ第二の溶液は、炭酸ナトリウム(NaCO)を含む。
シェルの耐性を改善するために、次いでマイクロカプセルを再び数回、同時に、または連続的に2種類の鉱物質前駆体溶液中でインキュベーションすることができる。
実施態様3
もう1つの実施態様によれば、マイクロカプセルの終端表面がカチオン性である場合、マイクロカプセルはまず、炭酸塩ベースの塩溶液中で、またはリン酸塩ベースの溶液中でインキュベーションして、炭酸イオンCO 2−またはリン酸イオンPO 3−をそれぞれ、カチオン性表面に吸着させ、次いで、カルシウムベースの鉱物質溶液中でインキュベーションする。
シェルの耐性を改善するために、次いでマイクロカプセルを再び数回、同時に、または連続的に2種類の鉱物質前駆体溶液中でインキュベーションすることができる。
上記の異なった実施態様によれば、溶液中の第一の鉱物質前駆体塩と、ステップ(iv)のマイクロカプセルスラリーとの間の質量比は、0.01:1〜0.5:1、より好ましくは0.03:1〜0.4:1に含まれ、かつ第二の鉱物質前駆体溶液とステップ(iv)のマイクロカプセルスラリーとの間の質量比は、0.01:1〜0.5:1、好ましくは0.03:1〜0.4:1に含まれることができる。
特定の1実施態様によれば、溶液中の第一の鉱物質前駆体塩と、ステップ(iv)のマイクロカプセルスラリーとの間の質量比は、0.1:1〜0.5:1、好ましくは0.15:1〜0.4:1に含まれ、かつ第二の鉱物質前駆体溶液とステップ(iv)のマイクロカプセルスラリーとの間の質量比は、0.05:1〜0.3:1、好ましくは0.08:1〜0.25:1に含まれることができる。値は、溶液中の純粋な塩に関するものであり、当業者であれば、水和形を使用する場合には、塩の量を調整することができるであろう。
上記の異なった実施態様によれば、ひとたび鉱物質層が形成されたら、第一の鉱物質層とは異なった、少なくとも1つの第二の鉱物質層を形成するために、その他の鉱物質前駆体を用いたバイオミネラリゼーションステップを繰り返すことができる。複数の鉱物質層の間に複数の高分子電解質層が形成されてもよい。
本発明の特定の1実施態様によれば、ステップ(vi)の終了時に、本発明によるスラリーに、多糖類、バイオポリマー、カチオン性ポリマーおよびこれらの混合物からなる群から選択されるポリマーを添加して、マイクロカプセルの外側コーティングを形成することもできる。
多糖類ポリマーは当業者に周知である。好ましい多糖類は、イナゴマメゴム、キシログルカン、グアーゴム、ヒドロキシプロピルグアー、ヒドロキシプロピルセルロース、およびヒドロキシプロピルメチルセルロースからなる群から選択される。
特定の1実施態様によれば、コーティングは、カチオン性コーティングからなる。
カチオン性ポリマーもまた、当業者には周知である。好ましいカチオン性ポリマーは、少なくとも0.5meq/g、より好ましくは少なくとも約1.5meq/g、しかしまた好ましくは約7meq/g未満、より好ましくは約6.2meq/g未満のカチオン電荷密度を有する。カチオン性ポリマーのカチオン電荷密度は、US Pharmacopoeiaの窒素決定に関する化学的試験に記載されているケルダール(Kjeldahl)法によって決定することができる。好ましいカチオン性ポリマーは、第一級、第二級、第三級および/または第四級アミノ基を有する単位を含むものから選択され、前記ポリマーは、ポリマー主鎖の一部を形成するものであっても、主鎖に直接結合している側鎖置換基の一部であってもよい。カチオン性ポリマーの質量平均分子量(Mw)は、好ましくは10,000〜3,500,000ダルトン、より好ましくは50,000〜2,000,000ダルトンである。
特定の1実施態様によれば、アクリルアミド系、メタクリルアミド系、N−ビニルピロリドン系、四級化N,N−ジメチルアミノメタクリレート系、ジアリルジメチルアンモニウムクロリド系、四級化ビニルイミダゾール(3−メチル−1−ビニル−1H−イミダゾール−3−イウムクロリド)系、ビニルピロリドン系、アクリルアミドプロピルトリモニウムクロリド系、カッシアヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド系、グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド系もしくはポリガラクトマンナン2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリドエーテル系、デンプンヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド系およびセルロースヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド系のカチオン性ポリマーを使用する。好ましいコポリマーは、ポリクアテルニウム−5、ポリクアテルニウム−6、ポリクアテルニウム−7、ポリクアテルニウム−10、ポリクアテルニウム−11、ポリクアテルニウム−16、ポリクアテルニウム−22、ポリクアテルニウム−28、ポリクアテルニウム−43、ポリクアテルニウム−44、ポリクアテルニウム−46、カッシアヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド、グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリドもしくはポリガラクトマンナン2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリドエーテル、デンプンヒドロキシプロピルトリモニウムクロリドおよびセルロースヒドロキシプロピルトリモニウムクロリドからなる群から選択すべきである。
市販の製品の具体例として、Salcare(R)SC60(アクリルアミドプロピルトリモニウムクロリドとアクリルアミドとのカチオン性コポリマー、入手元:BASF社)またはLuviquat(R)、たとえばPQ 11N、FC 550またはStyle(ポリクアテルニウム−11〜68、またはビニルピロリドンの四級化コポリマー、入手元:BASF社)あるいはまたJaguar(R)(C13SまたはC17、入手元:Rhodia社)を挙げることができる。
鉱質化されたマイクロカプセル表面の電荷および溶液の状態(pHを含む)に依存して、アニオン性高分子電解質をまず表面に吸着させ、次いでカチオン性ポリマーを吸着させることができる。あるいはカチオン性ポリマーを吸着させ、次いでアニオン性コーティングを吸着させてもよい。
鉱質化させたシェルの後官能化は、バリア機能を向上するため、さらなる酵素架橋のための基礎とするため、さらなる鉱質化のための基礎とするため、または異なった機能化表面を提供して適用ベースとの親和性もしくは適用ベースからの性能(たとえば付着性能)を促すために行うことができる。
本発明の上記の実施態様の1つによれば、上記のポリマーを、約0%〜5%w/w、または約0.1%〜2%w/wの量で添加することができ、この場合のw/wベースで記載されるパーセンテージは、ステップ(vi)の後で得られるスラリーの全質量に対するものである。当業者であれば、前記のとおりに添加されるポリマーの一部のみが、マイクロカプセルに組み込まれるおよび/または堆積することは明確に理解できるであろう。
複合的なマイクロカプセルシステム
1実施態様によれば、本発明のマイクロカプセル(第一のマイクロカプセルスラリー)は、第二のマイクロカプセルスラリーと組み合わせて使用することができる。
本発明のもう1つの対象は、
− 第一のマイクロカプセルスラリーとしての本発明によるマイクロカプセルスラリー、および
− 第二のマイクロカプセルスラリー
を含有し、第一のマイクロカプセルスラリーに含まれているマイクロカプセルと、第二のマイクロカプセルスラリーに含まれているマイクロカプセルとは、その疎水性材料および/または壁材料および/または鉱物質層および/またはコーティング材料が異なっている、マイクロカプセルデリバリーシステムである。
非限定的な例として、本発明の第二のマイクロカプセルスラリーのポリマーシェルの性質は、異なっていてもよい。非限定的な例として、第二のマイクロカプセルスラリーのシェルは、アミノプラストベース、ポリ尿素ベースまたはポリウレタンベースであってよい。第二のマイクロカプセルスラリーのシェルは、ハイブリッド、つまり有機−無機のシェル、たとえば架橋した少なくとも2種類の無機粒子から構成されるハイブリッドシェルであるか、またはポリアルコキシシランマクロモノマー組成物の加水分解および縮合反応から得られたシェルであってもよい。
1実施態様によれば、第二のマイクロカプセルスラリーのシェルは、アミノプラストコポリマー、たとえばメラミン−ホルムアルデヒドまたは尿素−ホルムアルデヒドまたは架橋したメラミンホルムアルデヒドもしくはメラミングリオキサールを含む。
もう1つの実施態様によれば、第二のマイクロカプセルスラリーのシェルは、たとえばイソシアネート系モノマーおよびアミン含有架橋剤、たとえばグアニジンカーボネートおよび/またはグアナゾールから得られるポリ尿素系であってもよいが、これらに限定されるものではない。好ましいポリ尿素マイクロカプセルは、少なくとも2個のイソシアネート官能基を有する少なくとも1種類のポリイソシアネートと、アミン(たとえば水溶性グアニジン塩およびグアニジン)からなる群から選択される少なくとも1種類の反応体との重合の反応生成物であるポリ尿素壁、コロイド安定剤または乳化剤、およびカプセル封入された香料を含む。しかし、アミンの使用は省略することができる。
特定の1実施態様によれば、コロイド安定剤は、ポリビニルアルコール0.1%〜0.4%、ビニルピロリドンの、および四級化ビニルイミダゾールのカチオン性コポリマー0.6%〜1%の水溶液を含有する(全てのパーセンテージは、コロイド安定剤の全質量に対する質量によって定義される)。もう1つの実施態様によれば、乳化剤は、好ましくはアラビアゴム、ダイズタンパク質、ゼラチン、カゼイン酸ナトリウムおよびこれらの混合物からなる群から選択されるアニオン性もしくは両親媒性バイオポリマーである。
もう1つの実施態様によれば、第二のマイクロカプセルスラリーのシェルは、たとえばポリイソシアネートおよびポリオール、ポリアミド、ポリエステル等から構成されるポリウレタン系であるが、これらに限定されるものではない。
コア・シェル型マイクロカプセルの水性分散液/スラリーの製造は当業者に周知である。1つの態様では、前記マイクロカプセル壁材料は、任意の適切な樹脂を含んでいてもよく、特にメラミン、グリオキサール、ポリ尿素、ポリウレタン、ポリアミド、ポリエステル等を含んでいる。適切な樹脂は、アルデヒドとアミンとの反応生成物を含有し、適切なアルデヒドは、ホルムアルデヒドおよびグリオキサールを含む。適切なアミンは、メラミン、尿素、ベンゾグアナミン、グリコールウリル、およびこれらの混合物を含む。適切なメラミンは、メチロールメラミン、メチル化メチロールメラミン、イミノメラミン、およびこれらの混合物を含む。適切な尿素は、ジメチロール尿素、メチル化ジメチロール尿素、尿素−レゾルシノール、およびこれらの混合物を含む。製造のために適切な材料は、以下の企業の1社以上から入手することができる:Solutia Inc. (St Louis, Missouri U.S.A.), Cytec Industries (West Paterson, New Jersey U.S.A.), Sigma-Aldrich (St. Louis, Missouri U.S.A.)。
特定の1実施態様によれば、第二のコア・シェル型マイクロカプセルは、ホルムアルデヒド不含のカプセルである。アミノプラストホルムアルデヒド不含のマイクロカプセルスラリーを製造するための一般的な方法は、以下のステップを含む:
1)オリゴマー組成物を製造するステップであって、前記オリゴマー組成物は、
a)メラミン、またはメラミンと、2個のNH官能基を有する少なくとも1つのC〜C化合物との混合物の形のポリアミン成分と、
b)グリオキサール、C〜Cの2,2−ジアルコキシ−エタナール、および任意でグリオキサレートの混合物の形のアルデヒド成分であって、前記混合物は、1/1〜10/1に含まれる、グリオキサール/C〜Cの2,2−ジアルコキシ−エタナールのモル比を有するもの、および
c)プロトン酸触媒
の反応生成物であるか、または上記成分を反応させることにより得られるものを含有し、
2)液滴サイズが、1〜600μmに含まれる水中油型分散液を製造するステップであって、前記分散液は、
i.オイル、
ii.水性媒体、
iii.ステップ1)で得られた、少なくとも1つのオリゴマー組成物、
iv.以下から選択される少なくとも1つの架橋剤:
A)C〜C12芳香族もしくは脂肪族のジイソシアネートもしくはトリイソシアネート、およびそのビウレット、トリウレット、三量体、トリメチロールプロパン付加物、およびその混合物、および/または
B)式
A−(オキシラン−2−イルメチル)
(式中、nは、2または3を表し、かつAは、任意で2〜6個の窒素原子および/または酸素原子を有するC〜C基を表す)のジオキシランまたはトリオキシラン化合物、
v.任意で2個のNH官能基を有するC〜C化合物
を含有しており、
3)前記分散液を加熱するステップ、
4)前記分散液を冷却するステップ。
この方法は、国際公開第2013/068255号に、より詳細に記載されており、その内容をここで引用することにより本願に取り入れる。
もう1つの実施態様によれば、第二のマイクロカプセルスラリーのシェルは、ポリ尿素系またはポリウレタン系である。ポリ尿素系マイクロカプセルおよびポリウレタン系マイクロカプセルを製造するための方法の例は、たとえば国際公開第2007/004166号、欧州特許出願公開第2300146号明細書、欧州特許出願公開第2579976号明細書に記載されており、これらの内容もここで引用することにより本願に取り入れる。一般に、ポリ尿素系マイクロカプセルおよびポリウレタン系マイクロカプセルの製造方法は、以下のステップを含む:
a)少なくとも2個のイソシアネート基を有する少なくとも1種類のポリイソシアネートを油中に溶解させて、油相を形成するステップ、
b)乳化剤またはコロイド安定剤の水溶液を製造して、水相を形成するステップ、
c)油相を水相に添加して、平均液滴サイズが1〜500μm、好ましくは5〜50μmに含まれる水中油型分散液を形成するステップ、
d)界面重合を誘発するために十分な条件を適用し、かつスラリーの形のマイクロカプセルを形成するステップ。
鉱質化マイクロカプセル粉末を製造する方法
本発明のもう1つの対象は、マイクロカプセルスラリーを製造するための上記のとおりのステップと、マイクロカプセルスラリーを乾燥、たとえば凍結乾燥または噴霧乾燥に供して、マイクロカプセル自体、つまり粉末の形態のマイクロカプセルを製造する追加の最終ステップを有する鉱質化マイクロカプセル粉末の製造方法である。そのような乾燥を行うためには、当業者に公知の任意の標準的な方法を適用することができると理解される。特にスラリーは、好ましくはポリマー担持材料、たとえばポリビニルアセテート、ポリビニルアルコール、デキストリン、マルトデキストリン、天然デンプンもしくは変性デンプン、糖類、アラビアゴム、植物性ゴム、たとえばアラビアゴム、ペクチン、キサンタン、アルギン酸塩、カラギーナンまたはセルロース誘導体の存在下で噴霧乾燥することで、粉末形のマイクロカプセルが得られる。好ましくは、前記担持材料は、アラビアゴムである。特定の1実施態様によれば、前記担持材料は、マイクロカプセルのコアからの香料と同じか、または異なった、封入されていない香料オイルを含んでいる。
マイクロカプセルスラリー/マイクロカプセル粉末
本発明のもう1つの対象は、
− オイルベースのコア、
− ポリ尿素シェルまたはポリウレタンシェル、および
− 鉱物質層
から構成される、少なくとも1つのマイクロカプセルを含有する鉱質化コア・シェル型マイクロカプセルのスラリーである。
1実施態様によれば、ポリ尿素シェルまたはポリウレタンシェルは、少なくとも2個のイソシアネート基を有するポリイソシアネートを、スラリーの全質量を基準として1質量%未満含有している。
1実施態様によれば、鉱物質層は、酸化鉄、オキシ水酸化鉄、酸化チタン、酸化亜鉛、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、およびこれらの混合物からなる群から選択される材料を含む。鉱物質層は、好ましくは酸化鉄、オキシ水酸化鉄、またはリン酸カルシウムもしくは炭酸カルシウムである。全ての結晶質鉱物、非晶質鉱物および鉱物多形体(たとえばリン酸カルシウムに関してヒドロキシアパタイト、および炭酸カルシウムに関して方解石、バテライト、およびアラゴナイト)が含まれる。
特定の1実施態様によれば、鉱物質層は、オキシ水酸化鉄の針鉄鉱(α−FeO(OH))である。
別の1実施態様によれば、鉱物質層は、リン酸カルシウムである。
別の1実施態様によれば、鉱物質層は、炭酸カルシウムである。
別の1実施態様によれば、リン酸カルシウムおよび炭酸カルシウムを含有する複数の鉱物質層がマイクロカプセル上に存在する。
特定の1実施態様によれば、鉱物質層は酸化ケイ素を含有していない。
もう1つの実施態様によれば、マイクロカプセルは、高分子電解質、バイオポリマー、またはカチオン性コーティングを、鉱物質層上、次いで任意で第二の鉱物質層上に含んでいてもよい。
本発明のもう1つの対象は、上記のとおりの方法により得られる、鉱質化されたコア・シェル型マイクロカプセルのスラリーである。
付香用組成物
本発明のもう1つの対象は、
(i)上記のとおりのマイクロカプセルであって、オイルベースのコアが香料を含有するマイクロカプセル、
(ii)香料担体および付香用補助成分からなる群から選択される少なくとも1種の成分、および
(iii)任意で香料助剤
を含有する付香用組成物である。
液状の香料担体として、非限定的な例として、乳化系、つまり溶剤と界面活性剤の系、または香料において一般的に使用される溶剤を挙げることができる。香料において一般的に使用される溶剤の性質および種類の詳細な記載は網羅的なものにはなり得ない。しかし非限定的な例として、たとえばジプロピレングリコール、ジエチルフタレート、イソプロピルミリステート、ベンジルベンゾエート、2−(2−エトキシエトキシ)−1−エタノールまたはエチルシトレートを挙げることができ、これらは最も一般的に使用されている。香料担体と香料補助成分との両方を含有する組成物に関して、前記のもの以外のその他の適切な香料担体は、エタノール、水/エタノール混合物、リモネンまたはその他のテルペン、イソパラフィン、たとえば商標名Isopar(R)(入手元:Exxon Chemical)またはグリコールエーテルおよびグリコールエーテルエステル、たとえば商標名Dowanol(R)(入手元:Dow Chemical Company)で知られているものであってもよい。「香料補助成分」とはここでは、付香用の調製物もしくは組成物において、心地よい効果を付与するために使用される化合物であって、上記のマイクロカプセルではないものを意味する。換言すれば、このような補助成分は、付香用のものであると考えられ、組成物に肯定的な、もしくは快い匂いを付与するか、または組成物の匂いを肯定的に、もしくは快いものに変性することができると当業者が認識することができる成分でなくてはならず、単に匂いを有するにすぎない成分ではない。
付香用組成物中に存在する付香用補助成分の性質および種類は、ここでより詳細な記載を保証するものではなく、そのような記載はいずれにしても網羅的なものにはならず、当業者であれば、自身の一般的な知識に基づいて、かつ意図する使用もしくは適用と、所望される嗅覚的効果に応じて選択することができるであろう。一般的には、これらの付香用補助成分は、アルコール、ラクトン、アルデヒド、ケトン、エステル、エーテル、アセテート、ニトリル、テルペノイド、窒素もしくは硫黄を有する複素環化合物および精油といった様々な化学クラスに属するものであり、前記の付香用補助成分は、天然由来であっても、合成に由来するものであってもよい。これらの補助成分の多くは、いずれにしても、S. Arctanderの著書であるPerfume and Flavor Chemicals, 1969, Montclair, New Jersey, USAといった参考文献もしくはその最新版に列挙されているか、または同様の性質のその他の文献、ならびに香料分野における数多くの特許文献に記載されている。前記の補助成分は、様々なタイプの付香用化合物を制御された方法で放出することで知られている化合物であってもよいと理解される。
「香料助剤」とはここでは、付加的な利益、たとえば色、特定の光に対する耐性、化学的安定性等を付与することができる成分であると理解する。付香ベースにおいて一般的に使用される助剤の性質および種類の詳細な記載は網羅的なものにはなりえないが、前記成分は、当業者に周知であることを言及しておかなくてはならない。
好ましくは、本発明による付香用組成物は、上記のとおりのマイクロカプセルを0.05〜40質量%、好ましくは0.1〜40質量%含む。
消費者製品
本発明のマイクロカプセルは、活性成分と組み合わせて使用することができる。従って本発明の対象は、
(i)上記のとおりのマイクロカプセル、
(ii)活性成分、好ましくは化粧用成分、スキンケア成分、香料成分、フレーバー成分、悪臭防止成分、殺菌成分、殺真菌成分、医薬もしくは農薬成分、消毒成分、昆虫忌避剤もしくは昆虫誘引剤、およびこれらの混合物からなる群から選択される活性成分
を含有する組成物である。
本発明によるマイクロカプセルは、多くの適用分野において有利に使用することができ、また消費者製品において使用される。マイクロカプセルは、液状の消費者製品に適用することができる液状の形でも、粉末状の消費者製品に適用することができる粉末の形でも使用することができる。
上記のとおりのマイクロカプセルを含有する消費者製品、好ましくはランドリーケア製品、ホームケア製品、ボディケア製品、スキンケア製品、ヘアケア製品、エアケア製品、または衛生製品の形態の消費者製品、あるいは上記のとおりの付香用組成物もまた、本発明の対象である。
本発明のもう1つの対象は、
a)消費者製品の全質量に対して、2〜65質量%の少なくとも1種の界面活性剤、
b)水または水と混和可能な親水性有機溶剤、および
c)上記のとおりのマイクロカプセルスラリー
d)任意でカプセル封入されていない香料
を含有する液状の消費者製品である。
また、
(a)消費者製品の全質量に対して2〜65質量%の少なくとも1種の界面活性剤、
(b)上記のとおりのマイクロカプセル粉末、
(c)任意で、上記のとおりのマイクロカプセルとは異なった香料粉末
を含有する粉末状消費者製品もまた、本発明の対象である。
香料オイルベースのコアを含むマイクロカプセルの場合、本発明の製品は、特に付香された消費者製品、たとえばファインフレグランスまたは「機能性」香料に属する製品において使用することができる。機能性香料は、特に、ヘアケア、ボディ洗浄、スキンケア、衛生ケアを含むパーソナルケア製品ならびにランドリーケアおよびエアケアを含むホームケア製品を含む。従って、本発明のもう1つの対象は、付香用成分、上記のとおりのマイクロカプセルまたは上記のとおりの付香用組成物を含有する付香された消費者製品である。前記の消費者製品の香料要素は、上記のとおりの香料マイクロカプセルと、カプセル封入されていない香料ならびにここに開示したマイクロカプセルとは異なるタイプの香料マイクロカプセルとの組合せであってもよい。
特に、
a)消費者製品の全質量に対して、2〜65質量%の少なくとも1種類の界面活性剤、
b)水または水と混和可能な親水性有機溶剤、および
c)上記のとおりの付香用組成物
を含む液状の消費者製品は、本発明の一部である。
また、
(a)消費者製品の全質量に対して、2〜65質量%の少なくとも1種の界面活性剤、および
(b)上記のとおりの付香用組成物
を含む粉末状の消費者製品は、本発明の一部である。
従って、本発明によるマイクロカプセルはそのままで、または本発明による付香用組成物の一部として、付香された消費者製品に添加することができる。
明確性を考慮して、「付香された消費者製品」とは、様々な利益の中でも、その製品が適用される表面(たとえば皮膚、毛髪、テキスタイル、紙または家庭における表面)または空気(エアフレッシュナー、脱臭剤等)に、付香効果をもたらすことが期待されている消費者製品を意味することに言及しておかなくてはならない。換言すれば、本発明による付香された消費者製品は、利益をもたらす剤中でも本発明によるマイクロカプセルの有効量と一緒に「ベース」とも呼ばれる機能的な配合物を含む、製造された製品である。
付香された消費者製品のその他の成分の性質および種類は、ここでより詳細な記載を保証するものではないが、そのような記載はいずれにしても網羅的なものにはならず、当業者であれば、自身の一般的な知識に基づいて、かつ前記製品の性質および所望される効果に従って選択することができるであろうであろう。本発明のマイクロカプセルを配合することができる消費者製品のベース配合物は、そのような製品に関する数多くの文献に見出すことができる。これらの配合物は、ここでは詳細な記載を保証するものではなく、そのような記載はいずれにしても網羅的なものにはならないであろう。そのような消費者製品を配合する当業者であれば、自身の一般的な知識と、入手可能な文献とに基づいて、適切な成分を好ましく選択することができるであろう。
適切な香料消費者製品の非限定的な例は、香料、たとえばファインパフューマリー、コロン、アフターシェーブローション、繊維ケア製品、たとえば液体洗剤もしくは固形洗剤、タブレットおよびポッド、繊維柔軟剤、乾燥機用シート、繊維リフレッシュ剤、アイロン水、または漂白剤、ボディケア製品、たとえばヘアケア製品(たとえばシャンプー、ヘアコンディショナー、染毛用調製物またはヘアスプレー)、化粧用調製物(たとえばバニシングクリーム、ボディローション、またはデオドラント剤もしくは制汗剤)、またはスキンケア製品(たとえば付香された石けん、シャワー用もしくはバス用のムース、ボディウォッシュ、オイルもしくはジェル、バスソルト、または衛生用品)、エアケア製品、たとえばエアフレッシュナー、または「即時使用可能な」粉末状エアフレッシュナー、またはホームケア製品、たとえば多目的クリーナー、液状もしくは粉末状もしくはタブレット形の食器洗浄用製品、トイレ洗浄剤、または様々な表面を洗浄するための製品、たとえばテキスタイルまたは硬質表面(床、タイル、石張りの床等)の処理/リフレッシュを意図したスプレーおよびワイプ、衛生用品、たとえば生理用ナプキン、おむつ、トイレットペーパーであってよい。
特定の実施態様によれば、消費者製品は、シャンプー、シャワージェル、リンスオフコンディショナー、棒状石けん、粉末状もしくは液状洗剤、繊維柔軟剤および床用洗剤からなる群から選択される。
好ましい実施態様によれば、消費者製品は、シャンプーまたはリンスオフコンディショナーである。もう1つの好ましい実施態様によれば、製品は、付香された石けんである。もう1つの好ましい実施態様によれば、製品はボディウォッシュである。もう1つの好ましい実施態様によれば、製品は、ファブリックケア製品である。
特定の1実施態様によれば、消費者製品は、繊維柔軟剤組成物の形であり、
− 85〜99.8%の繊維柔軟剤活性ベース
− 0.1〜15質量%、より好ましくは0.2〜5質量%の本発明のマイクロカプセルスラリー
を含む。
繊維柔軟剤活性ベースは、第四級アンモニウムのカチオン性界面活性剤、たとえばジエチルエステルジメチルアンモニウムクロリド(DEEDMAC)、TEAQ(トリエタノールアミンクォート)、HEQ(ハンブルクエステルクォート)を含有していてもよい。
特定の1実施態様によれば、消費者製品は、付香用組成物の全質量に対して、
− 0.1〜20%の上記のとおりのマイクロカプセル、
− 0〜40%、好ましくは3〜40%の香料、および
− 30〜90質量%、好ましくは40〜90質量%のエタノール
を含有する付香用組成物の形である。
消費者製品は好ましくは、0.05質量%〜15質量%、好ましくは0.1〜15質量%、より好ましくは0.2〜5質量%の本発明のマイクロカプセルを含有する(なお、これらのパーセンテージは、消費者製品の全質量に対する質量によって定義される)。当然のことながら、上記の濃度は、それぞれの製品において望まれている嗅覚的効果に応じて調整することができる。
表面上にマイクロカプセルを付着させる方法
マイクロカプセルシェル上の鉱物質層は、意外なことに付着効率および目標とする表面、たとえば毛髪および繊維上でのマイクロカプセルの保持を顕著に促進する。基材上にマイクロカプセルが適用されると、付着のパーセンテージは、公知のデリバリーシステムのものよりもはるかに高い。
従って、本発明のもう1つの対象は、表面上にマイクロカプセルを付着させるための方法であり、これは前記表面を上記のとおりの付香用組成物で、または上記のとおりの消費者製品で処理することを含む。
本発明のカプセルは、これまで知られていたデリバリーシステムよりもはるかにその付着率が優れていることから、リンスオフ適用において特に有用であることが判明した。
ところで、実施例を用いて本発明をさらに詳細に記載する。これらの実施例によって特許請求の範囲に記載した発明を何ら限定することを意図したものではないことを認識されたい。
例1
本発明により鉱物質で被覆されたポリ尿素ベースのマイクロカプセルの製造
第1表に記載の配合(マイクロカプセルAまたはC)または第2表に記載の配合(マイクロカプセルBまたはD)に従って、ポリ尿素マイクロカプセルを合成し、第3表に記載の香料オイルAを封入した。次いでこれらのマイクロカプセルをこの実施例に記載の鉱物質前駆体の連続的な添加に供した。
Figure 2021528224
1)第3表に記載の付香用組成物
2)オイル堆積を定量化するためのトレーサー
3)キシリレンジイソシアネートのトリメチロールプロパン付加物、入手元:三井化学、ポリイソシアネート75%/エチルアセテート25%
4)SuperStabAA(R)、入手元:Nexira Inc.、Somerville、NJ
Figure 2021528224
1)第3表に記載の付香用組成物
2)オイル堆積を定量化するためのトレーサー
3)キシリレンジイソシアネートのトリメチロールプロパン付加物、入手元:三井化学、ポリイソシアネート75%/エチルアセテート25%
4)SuperStabAA(R)、入手元:Nexira Inc.、Somerville、NJ
Figure 2021528224
1)Firmenich社の商標名、ペンタデセノリド、入手元:スイス国ジュネーブ在、Firmenich SA社、
2)Firmenich社の商標名、メチル−シス−3−オキソ−2−ペンチル−1−シクロペンタンアセテート、入手元:スイス国ジュネーブ在、Firmenich SA社、
3)IFF社の商標名、7−アセチル−1,2,3,4,5,6,7,8−オクタヒドロ−1,1,6,7−テトラメチルナフタレン、
4)Givaudan社の商標名、3−(4−tert−ブチルフェニル)−2−メチルプロパナール。
少なくとも1種のポリイソシアネート(たとえばキシリレンジイソシアネートのトリメチロールプロパン付加物、Takenate(R)D-110N)を香料オイル中に(Uvinul A Plusトレーサーと共に)溶解する。次いで乳化剤水溶液(たとえばアラビアゴム)に油相を添加し、Ultra-Turrax T25分散機を使用して20000rpmで3分間均質化してO/Wエマルションを形成した。次いでこのエマルションを機械的なオーバーヘッド撹拌機を使用して500rpmで撹拌した。次いで反応温度を1時間で徐々に70℃に高め、70℃で2時間保持してから、室温に冷却させた。コア・シェル型マイクロカプセルのスラリーが得られた。
マイクロカプセルスラリー15gをアルカリ性緩衝液(pH9)135g中で希釈し、0.3モルの硝酸カルシウム溶液4.5mLを添加する。閉鎖された反応器中で、カルシウムイオンがマイクロカプセルのアニオン性表面と相互作用するために十分な時間にわたって混合物をアンカー型撹拌機により250rpmで撹拌する。
(i)二塩基性リン酸ナトリウムの0.18モル溶液4.5mLを60分にわたってシリンジポンプを使用してゆっくり添加し(75μL/分)、カルシウムカチオンをリン酸アニオンで堆積させることによりカプセル表面における鉱物質材料の核形成を誘発し、引き続き、さらに60分間撹拌する。
(ii)次いで、体積7.5mLの0.3モルの硝酸カルシウムと0.18モルのリン酸ナトリウムを同時にシリンジポンプにより60分間にわたってゆっくり添加し(それぞれ125μL/分)、引き続き1時間撹拌してさらに鉱物質を堆積させる。
(iii)次いで、体積30mLの0.3モルの硝酸カルシウムと0.18モルのリン酸ナトリウムを同時に60分間にわたってゆっくり添加し(500μL/分)、引き続き60分間撹拌してさらに鉱物質を堆積させる。このプロセスを再度繰り返してこの例では丈夫な鉱物質シェルを生成した。この添加を体系的に繰り返して所望の鉱物質シェルの厚さと特性とを達成することができる。
Figure 2021528224
例2
発明によるポリ尿素ベースの対照カプセル(X)の製造
例1に記載したプロトコルと同様のプロトコルを使用し、第5表に記載の組成を用いて対照マイクロカプセルXを製造したが、ただし対照カプセルは変性されていない(つまり鉱質化されていない)。
Figure 2021528224
1)付香用組成物は第3表に記載されている。
2)オイルの堆積を定量化するためのトレーサー
3)キシリレンジイソシアネートのトリメチロールプロパン付加物、入手元:三井化学、
4)SuperStabAA(R)、Nexira Inc.、Somerville、NJ
例3
カプセルの特性決定および堆積結果
カプセルの顕微鏡写真:
マイクロカプセルを画像化するために、アルミニウム台紙に付着させ、次いで金/パラジウムプラズマによりスパッタコーティングしたカーボン紙上で、希釈したカプセルスラリーを乾燥させた。分析のために、台紙を走査型電子顕微鏡(JEOL 6010 PLUS LA)に設置した。カプセルAおよびカプセルBの画像は、それぞれ、図1、図2、図3、図4に示されており、平滑なポリ尿素マイクロカプセルを足場にして、突起のある鉱物質コーティングを成長させることで、安定した、耐久性のある、粗く鉱質化されたマイクロカプセルを生成できることが示されている。
他方、カプセルXは、平滑で変性されていない表面を有している(図5)。
マイクロカプセルAにおけるエネルギー分散分光分析により、カーボンテープから分析されたオイル含有カプセルに関してリン酸カルシウム鉱物質コーティングの組成物におけるカルシウム(Ca)およびリン(P)の元素の存在が確認される(図6参照)。カーボンテープの台紙上の単一のカプセルに関するEDSスペクトルによる元素の酸素(O)、リン(P)、およびカルシウム(Ca)の元素マッピングを実施し、鉱物質コーティングの存在が確認される。
Figure 2021528224
毛髪上への付着試験
付着量を定量化するために、以下の手順を使用した。ミニサイズの毛髪サンプル500mgを、その山に向けて140mLのシリンジを使用して水道水(37〜39℃)40mLで濡らした。過剰の水を優しく1回絞り出し、UVトレーサー(Uvinul A Plus)を含有するマイクロカプセルを含む界面活性剤混合物サンプル0.1mLを、100μLのポジティブディスプレイスメント式ピペットを使用して適用した。界面活性剤混合物を、水平に10回、および垂直に10回分散させた。次いで水道水(37〜39℃)100mLをサンプルの山に向けてそれぞれの側に50mL適用することでサンプルをすすいだ。過剰の水を優しく搾り出し、次いで毛髪サンプルを切断して、予め秤量しておいた20mLのシンチレーションバイアルに入れた。この方法をあと2回繰り返し、次いで切断された毛髪を含有しているバイアルを、真空炉中、50〜60℃(100トル)で少なくとも5時間乾燥させた。乾燥プロセスの後で、バイアルを再度秤量して、バイアル中の毛髪の質量を決定した。カプセルを含有する界面活性剤混合物サンプル0.1mLを、空のバイアルに添加することによってコントロールも準備した。次いで200プルーフのエタノール4mLをそれぞれのバイアルに添加し、これらを60分間、超音波処理に供した。超音波処理の後、0.45μmのPTFEフィルターでサンプルを濾過し、UV検出器を使用してHPLCで分析した。界面活性剤混合物サンプルからのマイクロカプセルの付着割合を決定するために、毛髪サンプルから抽出したUvinulの量を、コントロールサンプルから抽出したUvinulの量と比較した。
Figure 2021528224
1)アクリルアミドプロピルトリモニウムクロリド/アクリルアミドコポリマー;入手元:BASF社
毛髪サンプル上での付着は、この簡潔化された界面活性剤混合物サンプルから測定されたが、これは、パーソナル洗浄用配合物、たとえばシャンプーまたはシャワージェルの代表例を意味するものである。結果は、図7に示されている。
図7に示されているデータは、アニオン性アラビアゴムにより安定化されたカプセルへの鉱物質層の添加が、毛髪サンプルへの付着を、対照カプセルXの1.8%から、鉱質化カプセルA、カプセルB、カプセルCおよびカプセルDの6%以上へと著しく増大させることを示している。本発明によるカプセルは従来技術によるカプセルよりも付着量が4倍に改善されている。
例4
本発明のマイクロカプセルの熱重量分析プロファイル
マイクロカプセルの相対的な安定性ならびに有機および無機固体含有量の相対的な割合を決定するために、それぞれの鉱質化マイクロカプセルスラリーの少量サンプル(<50mg)で熱重量分析(TGA)を実施した。これはサンプルを炉中に置き、温度を50℃に上げ、50℃の等温で250分保持してスラリーの水性部分を除去し、次いで温度を400℃に上げ、等温で60分保持して有機含分を燃焼させ、無機含分を残留させることによって実施した。
図8は、全固体含分(有機および無機)が示されている当初の平坦部ならびに有機含分(オイルおよびポリマー)を燃焼させた後に残留する無機含分を示す第二の平坦部を示している。当初の平坦部から、マイクロカプセルAおよびBは、長期間にわたって高温下で有機コア材料を含有するために十分な安定性を有していることを示している。50℃で250分にわたる等温の間でのTGA平坦部の特性は、マイクロカプセルAおよびBの両方に関して長期貯蔵安定性の指標となる。透過性、破損、または不安定なカプセルは、250分の等温ステップにおいて封入されているオイル含分を失うことが予測される。さらに、400℃で60分の第二の等温の後で、鉱質化カプセルの有意のフラクションが無機鉱物質材料であることが決定された。
例5
繊維柔軟剤ベースおよびシャワージェルベース中でのマイクロカプセルの安定性
適用ベース中、高温に曝露した後でカプセルからのオイルの漏出量を決定するために、カプセル封入されていない対照オイルに対する漏出安定性に関してマイクロカプセルAを試験した。繊維柔軟剤ベース(第8表参照)ならびにシャワージェルベース(第9表参照)へのカプセルに0.5質量%相当のオイルを封入し、37℃の炉中において1週間後にSPME GC/MSによって分析した。
安定性評価のためのプロトコル
サンプル1gを20mlのヘッドスペースバイアルに秤量し、セプタムで封をする。サンプルを65℃で10分間、平衡化する。SPME繊維を65℃で20分間、蒸気相に曝露する。SPME繊維を標準的なGCインジェクタ(スプリットレス)中、250℃で5分間脱着させる。Agilent GCMS(5977B MSD、7890B GC)またはその等価物で成分を分析する。全てのサンプルを、漏出100%に相当するカプセル封入されていない参照コントロールと比較する。
Figure 2021528224
Figure 2021528224
1)四ナトリウムEDTA、入手元:BASF社
2)アクリレートコポリマー、入手元:Noveon社
3)C12〜C15パレス硫酸ナトリウム、入手元:Zschimmer&Schwarz社
4)メチルクロロイソチアゾリノンおよびメチルイソチアゾリノン、入手元:Rohm&Haas社
図9から、限定された量のポリイソシアネートを用いても本発明のマイクロカプセルは顕著なカプセル封入およびフレグランスオイルの安定化を示すことを結論付けることができる。カプセルは、長期にわたる安静性および性能の指標となる促進安定性試験として利用される、37℃で1週間の、厳しく複雑な適用配合物中でのインキュベーション後でも、著量のオイルを保持している。安定性に関する結果は、シャワージェルおよび繊維柔軟剤適用においてカプセル封入されていないオイルに相当するものとの対比でプロットされている。
例6
AP/DEO適用における性能
制汗剤/デオドラント適用ベースからの摩擦前および摩擦後のマイクロカプセルの嗅覚的インパクトを評価するためのプロトコルは以下のとおりである:3インチ×5インチの吸取紙に、第10表に記載の組成を有するロールオン型の制汗剤適用ベース150mgを使用して、フレグランスオイル0.2質量%に相当する量のマイクロカプセルスラリーを適用する。前記ベースを除去することがないように前記ベースを優しくかつ均一に吸取紙に慎重に広げ、次いで室温で24時間乾燥させる。次いで吸取紙を、パネリスト(15名)により、1〜7のスケールを使用して、その嗅覚的強度(1=認識可能な匂いなし、ないし7=著しく強力な匂いの強度あり)に関して感覚的なインパクトを評価する。次いで吸取紙の表面を3回摩擦した後にフレグランス強度を再度、同じ強度スケールを使用して評価した。図10に記載されているデータは、摩擦前および摩擦後に吸取紙から評価したそれぞれのサンプルの平均的な嗅覚的強度を示している。この吸取紙からのスクラッチ・アンド・スニフ試験の結果は、カプセルの顕著なバースト効果および感覚的性能が存在していることを示している。
Figure 2021528224
例7
界面活性剤組成物中での安定性
図11は、第7表に記載の界面活性剤混合物サンプル中で3ヶ月インキュベーションした本発明による鉱質化マイクロカプセル(カプセルC)の走査型電子顕微鏡写真を示している。
例8
噴霧乾燥したマイクロカプセル調製物
以下の成分を含有するエマルションA〜Eを製造する。
Figure 2021528224
1)CapsulTM, Ingredion社、
2)マルトデキストリン 10DE、入手元: Roquette社、
3)マルトース、Lehmann & Voss社、
4)シリカ、Evonik社、
5)第12表を参照のこと。
Figure 2021528224
1)スイス国ジュネーブ在、Firmenich SA社、
2)3−(4−tert−ブチルフェニル)−2−メチルプロパナール、スイス国ヴェルニエ在、Givaudan SA社、
3)1−(オクタヒドロ−2,3,8,8−テトラメチル−2−ナフタレニル)−1−エタノン、米国在、International Flavors & Fragrances社、
4)スイス国ジュネーブ在、Firmenich SA社、
5)メチルジヒドロジャスモネート、スイス国ジュネーブ在、Firmenich SA社、
6)スイス国ジュネーブ在、Firmenich SA社。
ポリマーマトリックス用の成分(マルトデキストリンおよびcapsul(登録商標)、またはcapsul(登録商標)、クエン酸およびクエン酸三カリウム)を完全に溶解するまで45〜50℃の水に添加する。エマルションDについては、カプセル封入されていない香料Cを水相に添加する。マイクロカプセルスラリーを添加して混合物が得られる。次いで、得られる混合物を25℃(室温)で優しく混合する。
Sodeva Spray Dryer(フランス製)を使用して、空気入口温度を215℃に設定し、1時間あたりの処理量を500mlに設定して、エマルションA〜Eを噴霧乾燥することにより、造粒された粉末A〜Eを製造する。空気出口温度は105℃である。噴霧前のエマルションは、周囲の温度である。
例9
液体の香りブースター組成物
香料0.2%に相当する量を添加するために十分な量のマイクロカプセルスラリーA、B、CまたはDを秤量し、液体香りブースター(第13表)に混合する。
Figure 2021528224
1)Deceth-8、:KLK Oleo社の商標および同社より入手、
2)Laureth-9;商標および入手元、
3)Plantacare 2000UP; BASF社の商標および同社より入手。
以下のプロトコルに従って、様々なリンギングジェル組成物を製造する(組成物1〜6)。
第1のステップで、水相(水)、存在する場合には溶剤(プロピレングリコール)および界面活性剤を室温でマグネチックスターラーにより300rpmで5分間撹拌下に一緒に混合する。
第2のステップで、リンカーを疎水性活性成分(フレグランス)中に室温でマグネチックスターラーにより300rpmで撹拌下に溶解させる。得られる混合物を5分間混合する。
次いで、水相及び油相を室温で5分間混合することで、透明な、または半透明なリンギングジェルが形成される。
例10
液体洗剤組成物
香料0.2%に相当する量を添加するために十分な量のマイクロカプセルスラリーA、B、CまたはDを秤量し、液体洗剤(第14表)に混合する。
Figure 2021528224
1)Hostapur SAS60、入手元:Clariant社
2)Edenor K12-18、入手元:Cognis社
3)Genapol LA070、入手元:Clariant社
4)入手元:Genencor International社
5)Aculyn 88、入手元:Dow Chemical社
例11
粉末洗剤組成物
香料0.2%に相当する量を添加するために十分な量の顆粒A〜Eを秤量し、粉末洗剤組成物(第15表)に混合する。
Figure 2021528224
例12
多目的クリーナー濃縮組成物
香料0.2%に相当する量を添加するために十分な量のマイクロカプセルスラリーA、B、CまたはDを秤量し、多目的クリーナー濃縮組成物(第16表)に混合する。
Figure 2021528224
1)Neodol 91-8(R);Shell Chemical社の商標および同社より入手、
2)Biosoft D-40(R);Stepan Company社の商標および同社より入手、
3)Stepanate SCS(R);Stepan Company社の商標および同社より入手、
4)Kathon CG(R);Dow Chemical Company社の商標および同社より入手。
全ての成分を一緒に混合し、次いでこの混合物を水で希釈して100%とする。
例13
固体の匂いブースター組成物
以下の組成物を準備する。
Figure 2021528224
Figure 2021528224
例14
シャンプー組成物
香料0.2%に相当する量を添加するために十分な量のマイクロカプセルスラリーA、B、CまたはDを秤量し、シャンプー組成物(第19表)に混合する。
Figure 2021528224
1)Ucare Polymer JR-400, Noveon社、
2)Schweizerhall社、
3)Glydant, Lonza社、
4)Texapon NSO IS, Cognis社、
5)Tego Betain F 50, Evonik社、
6)Amphotensid GB 2009, Zschimmer & Schwarz社、
7)Monomuls 90 L-12, Gruenau社、
8)Nipagin Monosodium, NIPA社。
ポリクアテルニウム−10を水中に分散させる。相Aの残りの成分をその都度の添加の後に十分混合しながら順次添加することで、別途混合する。次いでこのプレミックスをポリクアテルニウム−10分散液に添加し、5分間混合する。次いで、相Bおよびプレミックス相C(Texapon NSO IS中でMonomuls 90L-12を溶融させるために加熱)を添加する。混合物を十分に混合する。次いで相Dおよび相Eを撹拌下に添加する。pHはクエン酸溶液を用いてpHが5.5〜6.0になるまで調整する。
例15
シャンプー組成物
香料0.2%に相当する量を添加するために十分な量のマイクロカプセルスラリーA、B、CまたはDを秤量し、シャンプー組成物(第20表)中に混合する。
Figure 2021528224
1)EDETA B粉末、BASF社、
2)Jaguar C14 S, Rhodia社、
3)Ucare Polymer JR-400, Noveon社、
4)Sulfetal LA B-E, Zschimmer & Schwarz社、
5)Zetesol LA, Zschimmer & Schwarz社、
6)Tego Betain F 50, Evonik社、
7)Xiameter MEM-1691, Dow Corning社、
8)Lanette 16, BASF社、
9)Comperlan 100, Cognis社、
10)Cutina AGS, Cognis社、
11)Kathon CG, Rohm & Haas社、
12)D-Panthenol, Roche社。
グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリドおよびポリクアテルニウム−10を含有するプレミックスを撹拌下に水およびEDTA四ナトリウムに添加する。混合物が均質になったら、NaOHを添加する。次いで、相Cの成分を添加し、混合物を75℃に加熱した。相Dの成分を添加し、均質になるまで混合する。加熱を停止し、混合物の温度は室温まで低下する。45℃で、相Eの成分を撹拌下に、25%NaCl溶液を用いて最終粘度に調整し、10%NaOH溶液でpH5.5〜6に調整する。
例16
リンスオフ型ヘアケア組成物
香料0.2%に相当する量を添加するために十分な量のマイクロカプセルスラリーA、B、CまたはDを秤量し、リンスオフ組成物(第21表)に混合する。
Figure 2021528224
1)Genamin KDMP、Clariant社
2)Tylose H10 YG4、信越化学
3)Lanette O、BASF社
4)Arlacel 165、Croda社
5)Incroquat Behenyl TMS-50-PA-(MH)、Croda社
6)Brij S20、Croda社
7)Xiameter MEM-949、Dow Chemical社
8)Alfa Aesar
均質な混合物が得られるまで、相Aの成分を混合する。Tyloseを完全に溶解させる。次いでこの混合物を70〜75℃に加熱する。相Bの成分を合し、70〜75℃で溶融させる。次いで相Bの成分を十分に撹拌しながら相Aに添加し、60℃に冷めるまでこの混合を継続する。次いで相Cの成分を撹拌しながら添加し、混合物が40℃に冷めるまで撹拌を継続する。クエン酸溶液でpHをpH3.5〜4.0に調整する。
例17
無水の制汗スプレー組成物
香料0.2%に相当する量を添加するために十分な量のマイクロカプセルスラリーA、B、CまたはDを秤量し、無水の制汗スプレー組成物(第22表)に混合する。
Figure 2021528224
1)Dow Corning(R)345 Fluid; Dow Corning社の商標および同社より入手、
2)Aerosil(R) 200 ; Evonik社の商標および同社より入手、
3)Bentone(R) 38;Elementis Specialities社の商標および同社より入手、
4)Micro Dry Ultrafine; 入手元:Reheis社。
高速撹拌機を使用して、シリカおよびポリクアテルニウム−18−ヘクトライトをイソプロピルミリステートおよびシクロメチコン混合物に添加する。完全に膨潤したら、混合物が均質になり、塊がなくなるまで撹拌下に少量ずつ、アルミニウムクロロヒドレートを添加する。エーロゾル缶を25%の懸濁液および75%のプロパン/ブタンで充填する(2.5バール)。
例18
制汗スプレーエマルション組成物
香料0.2%に相当する量を添加するために十分な量のマイクロカプセルスラリーA、B、CまたはDを秤量し、制汗スプレーエマルション組成物(第23表)に混合する。
Figure 2021528224
1)Tween 65;CRODA社の商標および同社より入手、
2)Dehymuls PGPH;BASF社の商標および同社より入手、
3)Abil EM-90;BASF社の商標および同社より入手、
4)Dow Corning 345 fluid;Dow Corning社の商標および同社より入手、
5)Crodamol ipis;CRODA社の商標および同社より入手、
6)Phenoxyethanol;LANXESS社の商標および同社より入手、
7)Sensiva sc 50;KRAFT社の商標および同社より入手、
8)Tegosoft TN;Evonik社の商標および同社より入手、
9)Aerosil R 812;Evonik社の商標および同社より入手、
10)Nipagin mna;CLARIANT社の商標および同社より入手、
11)Locron L;CLARIANT社の商標および同社より入手。
パートAおよびパートBの成分を別々に秤量する。パートAの成分を60℃に加熱し、パートBの成分を55℃に加熱する。パートBの成分を少量、連続的に撹拌しながらパートAに添加する。混合物が室温になるまで十分に撹拌する。次いでパートCの成分を添加する。エマルションを混合し、エーロゾル缶に導入する。噴射剤を圧縮して添加する。
エーロゾル充填:エマルション30%、プロパン/ブタン70%、2.5バール。
例19
デオドラントスプレー組成物
香料0.2%に相当する量を添加するために十分な量のマイクロカプセルスラリーA、B、CまたはDを秤量し、制汗剤としてのデオドラントスプレー組成物(第24表)に混合する。
Figure 2021528224
1)Irgasan(R)DP 300、BASF社の登録商標、同社から入手
第24表の列に記載の全ての成分を混合し、かつ溶解する。次いでエーロゾル缶を充填し、圧着し、噴射剤を添加する(エーロゾル充填:活性溶液40%、プロパン/ブタン60%、2.5バール)。
例20
ロールオン型の制汗剤エマルション組成物
香料0.2%に相当する量を添加するために十分な量のマイクロカプセルスラリーA、B、CまたはDを秤量し、ロールオン型の制汗剤エマルション組成物(第25表)に混合する。
Figure 2021528224
1)BRIJ 72; 入手元: ICI社、
2)BRIJ 721;入手元: ICI社、
3)ARLAMOL E;入手元: UNIQEMA-CRODA社、
4)LOCRON L;入手元: CLARIAN社。
パートAおよびパートBを別々に75℃に加熱する。パートAを撹拌下にパートBに添加し、混合物を10分間均質化する。次いで、混合物を撹拌下に冷却させ、混合物が45℃に達したらパートCをゆっくり添加し、混合物が35℃に達したら撹拌しながらパートDを添加する。次いで、混合物をRTに冷却する。
例21
ロールオン型の制汗剤組成物
香料0.2%に相当する量を添加するために十分な量のマイクロカプセルスラリーA、B、CまたはDを秤量し、ロールオン型の制汗剤組成物(第26表)に混合する。
Figure 2021528224
1)LOCRON L; 入手元: CLARIANT社、
2)EUMULGIN B-1; 入手元: BASF社、
3)EUMULGIN B-3; 入手元: BASF社。
パートBの成分を容器中で混合し、次いでパートAの成分を添加する。次いで、パートCをパートAおよびパートB中で溶解する。香料と共に、十分に混合しながら、香料1部につき、Cremophor RH40 1部を添加する。
例22
ロールオン型の制汗剤組成物
香料0.2%に相当する量を添加するために十分な量のマイクロカプセルスラリーA、B、CまたはDを秤量し、ロールオン型の制汗剤エマルション組成物(第27表)に混合する。
Figure 2021528224
1)Natrosol(R) 250 H;Ashland社の商標および同社より入手、
2)Irgasan(R) DP 300;BASF社の商標および同社より入手、
3)Cremophor(R) RH 40;BASF社の商標および同社より入手。
タービンで迅速に撹拌しながら、ヒドロキシエチルセルロースを少量ずつ水中に散布することによりパートAを製造する。ヒドロキシエチルセルロースが完全に膨潤して凝集したゲルが生じるまで撹拌を継続する。次いで撹拌を継続しながら、全体が均質になるまで、パートBを少量ずつパートAに添加する。パートCを添加する。
例23
アルコール不含のデオドラントポンプの配合物
香料0.2%に相当する量を添加するために十分な量のマイクロカプセルスラリーA、B、CまたはDを秤量し、以下の組成物(第28表)に混合する。
Figure 2021528224
1)Ceraphyl 41; ASHLAND社の商標および同社より入手、
2)DOW CORNING 200 FLUID 0.65cs; DOW CORNING CORPORATION社の商標および同社より入手、
3)Ceraphyl 28; ASHLAND社の商標および同社より入手、
4)Eutanol G; BASF社の商標および同社より入手、
5)Irgasan(R) DP 300; BASF社の商標および同社より入手。
第27表の全ての成分を表の列に記載のとおりに混合し、混合物をわずかに加熱して、セチルラクテートを溶解させる。
例24
アルコール不含のデオドラントポンプの配合物
香料0.2%に相当する量を添加するために十分な量のマイクロカプセルスラリーA、B、CまたはDを秤量し、以下の組成物(第29表)に混合する。
Figure 2021528224
1)Softigen 767; CRODA社の商標および同社より入手、
2)Cremophor(R) RH 40; BASF社の商標および同社より入手。
パートBの成分を一緒に混合する。パートAの成分を表の列に記載のとおりに溶解させ、パートBに添加する。
例25
アルコール不含のデオドラントスティック配合物
香料0.2%に相当する量を添加するために十分な量のマイクロカプセルスラリーA、B、CまたはDを秤量し、以下の組成物(第30表)に混合する。
Figure 2021528224
1)Edeta(R) B Power; BASF社の商標および同社より入手、
2)Cremophor(R) A25; BASF社の商標および同社より入手、
3)Tegosoft(R) APM; Evonik社の商標および同社より入手、
4)Irgasan(R) DP 300; BASF社の商標および同社より入手。
パートAの全ての成分を秤量し、70〜75℃に加熱する。他方のパートAの成分を混合し、加熱したらCeteareth-25を添加する。Ceteareth-25が溶解したら、ステアリン酸を添加する。1,2−プロピレングリコール中にトリクロサンを溶解してパートBを準備する。蒸発した分の水を添加する。混合下でパートBをゆっくりパートAに添加する。貯蔵のために、冷却後に密閉できるようにバケツの中にプラスチック袋を入れる。約70℃で成形品を充填する。
例26
制汗スティック
香料0.2%に相当する量を添加するために十分な量のマイクロカプセルスラリーA、B、CまたはDを秤量し、以下の組成物(第31表)に混合する。
Figure 2021528224
1)Dow Corning(R) 345 Fluid; Dow Corning社の商標および同社より入手、
2)Lanette(R) 18; BASF社の商標および同社より入手、
3)Tegosoft(R) PBE; Evonik社の商標および同社より入手、
4)Cutina(R) HR; BASF社の商標および同社より入手、
5)Summit AZP-908; Reheis社の商標および同社より入手。
パートAの全ての成分を秤量し、70〜75℃に加熱し、十分に混合する。パートBの成分をパートA中に分散させる。混合物を混合し、65℃でケースに入れる。
例27
デイクリーム
香料0.2%に相当する量を添加するために十分な量のマイクロカプセルスラリーA、B、CまたはDを秤量し、以下の組成物(第32表)に混合する。
Figure 2021528224
例28
タルク配合物
香料0.2%に相当する量を添加するために十分な量の顆粒A〜Eを秤量し、標準的なタルクベース、つまりタルク100%で、特徴的な匂いがごく僅かであり、白色の粉末(入手元:LUZENAC)に混合する。
例29
シャワージェル組成物
香料0.2%に相当する量を添加するために十分な量のマイクロカプセルスラリーA、B、CまたはDを秤量し、以下の組成物(第33表)に混合する。
Figure 2021528224
1)EDETA B POWDER; BASF社の商標および同社より入手、
2)CARBOPOL AQUA SF-1 POLYMER; NOVEON社の商標および同社より入手、
3)ZETESOL AO 328 U; trademark and origin: ZSCHIMMER & SCHWARZ社の商標および同社より入手、
4)TEGO-BETAIN F 50; GOLDSCHMIDT社の商標および同社より入手、
5)KATHON CG; ROHM & HASS社の商標および同社より入手。
成分を混合し、pHを6〜6.3に調整する(粘度:4500cPo±1500cPo)ブルックフィールドRV/スピンドル#4/20rpm)。
例30
シャワージェル組成物
香料0.2%に相当する量を添加するために十分な量のマイクロカプセルスラリーA、B、CまたはDを秤量し、以下の組成物(第34表)に混合する。
Figure 2021528224
1)EDETA B POWDER; BASF社の商標および同社より入手、
2)ZETESOL AO 328 U; ZSCHIMMER & SCHWARZ社の商標および同社より入手、
3)TEGO-BETAIN F 50; GOLDSCHMIDT社の商標および同社より入手、
4)MERQUAT 550; LUBRIZOL社の商標および同社より入手。
成分を混合し、pHを4.5に調整する(粘度:3000cPo±1500cPo)ブルックフィールドRV/スピンドル#4/20rpm)。
例31
シャワージェル組成物
香料0.2%に相当する量を添加するために十分な量のマイクロカプセルスラリーA、B、CまたはDを秤量し、以下の組成物(第35表)に混合する。
Figure 2021528224
1)EDETA B POWDER; BASF社の商標および同社より入手、
2)Texapon NSO IS; COGNIS社の商標および同社より入手、
3)MERQUAT 550; LUBRIZOL社の商標および同社より入手、
4)DEHYTON AB-30; COGNIS社の商標および同社より入手、
5)GLUCAMATE LT; LUBRIZOL社の商標および同社より入手、
6)EUPERLAN PK 3000 AM; COGNIS社の商標および同社より入手、
7)CREMOPHOR RH 40; BASF社の商標および同社より入手。
成分を混合し、pHを4.5に調整する(粘度:4000cPo±1500cPo)ブルックフィールドRV/スピンドル#4/20rpm)。
例32
手洗い用の食器用洗剤
香料0.2%に相当する量を添加するために十分な量のマイクロカプセルスラリーA、B、CまたはDを秤量し、以下の組成物(第36表)に混合する。
Figure 2021528224
1)Biosoft S-118(R); Stepan Company社の商標および同社より入手、
2)Ninol 40-CO(R); Stepan Company社の商標および同社より入手、
3)Stepanate SXS(R); Stepan Company社の商標および同社より入手、
4)Tergitol 15-S-9(R); Dow Chemical Company社の商標および同社より入手。
水と、水酸化ナトリウムおよびジエタノールアミドとを混合する。LASを添加する。LASが中和された後に、残りの成分を添加する。pHを確認し(=7〜8)、必要であれば調整する。
例33
歯磨き用ペースト配合物
フレーバー0.2%に相当する量を添加するために十分な量のマイクロカプセルスラリーE(マイクロカプセルAに相当、ただしメンソールフレーバーがカプセル封入されている)を秤量し、以下の組成物(第37表)に混合する。
Figure 2021528224
1)Tixosil 73; 商標および入手元:
2)Tixosil 43; 商標および入手元。
例34
リン酸二カルシウムベースの歯磨き用ペースト配合物
フレーバー0.2%に相当する量を添加するために十分な量のマイクロカプセルスラリーE(マイクロカプセルAに相当、ただしメンソールフレーバーがカプセル封入されている)を秤量し、以下の組成物(第38表)に混合する。
Figure 2021528224
1)Aerosil(R)200; 商標および入手元。
例35
アルコール不含のマウスウォッシュ配合物
フレーバー0.2%に相当する量を添加するために十分な量のマイクロカプセルスラリーE(マイクロカプセルAに相当、ただしメンソールフレーバーがカプセル封入されている)を秤量し、以下の組成物(第39表)に混合する。
Figure 2021528224
例36
マウスウォッシュ配合物
フレーバー0.2%に相当する量を添加するために十分な量のマイクロカプセルスラリーE(マイクロカプセルAに相当、ただしメンソールフレーバーがカプセル封入されている)を秤量し、以下の組成物(第40表)に混合する。
Figure 2021528224

Claims (13)

  1. 鉱質化コア・シェル型マイクロカプセルのスラリーを製造する方法であって、以下のステップ:
    (i)疎水性材料、好ましくは香料オイルを含有するオイルに、少なくとも2個のイソシアネート基を有する少なくとも1種のポリイソシアネートを溶解させて、油相を形成するステップ、
    (ii)帯電した乳化剤の水溶液を製造して、水相を形成するステップ、
    (iii)前記水相に前記油相を添加して、水中油型エマルションを形成するステップ、
    (iv)界面重合を誘発するために適切な条件を適用して、スラリーの形態のコア・シェル型マイクロカプセルを形成するステップ
    (v)前記マイクロカプセルのシェル上に、少なくとも1種の鉱物質前駆体を吸着させるステップ
    (vi)前記マイクロカプセルのシェル上での鉱物質層の成長を誘発するために適切な条件を適用するステップ
    を含む方法において、ステップ(iv)のスラリーの全質量を基準として、1質量%未満の量で、前記ポリイソシアネートを添加することを特徴とする、鉱質化コア・シェル型マイクロカプセルのスラリーを製造する方法。
  2. 前記乳化剤がアニオン性乳化剤であり、ステップ(iv)で界面重合が完了した時にアニオン性表面が形成される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記乳化剤が、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、アラビアゴム、カゼイン、カゼイン酸ナトリウム、ダイズタンパク質、ダイズタンパク質加水分解物、ピープロテイン、ミルクプロテイン、ホエイプロテイン、ペクチン、テンサイペクチン、セリシン、ウシ血清アルブミン、ゼラチンおよびこれらの混合物からなる群から選択される、請求項2に記載の方法。
  4. 少なくとも1種の鉱物質前駆体溶液中でコア・シェル型マイクロカプセルをインキュベーションすることにより前記マイクロカプセルのシェル上に前記鉱物質前駆体を吸着させ、前記鉱物質前駆体溶液は、硫酸鉄(II)溶液、塩化鉄(III)溶液、カルシウムベースの塩溶液、リン酸塩ベースの塩溶液、炭酸塩ベースの塩溶液、チタンベースの前駆体溶液、亜鉛ベースの前駆体溶液およびこれらの混合物の群から選択される、請求項1から3までのいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記鉱物質前駆体が、酸化ケイ素を含有していない、請求項1から4までのいずれか1項に記載の方法。
  6. ステップ(v)で得られたマイクロカプセルを、前記鉱物質前駆体とは反対の電荷を有する第二の鉱物質前駆体の溶液中で、またはステップ(v)の前記鉱物質前駆体の鉱質化を誘発するための溶液中でインキュベーションすることにより、ステップ(vi)における鉱物質の成長を誘発する、請求項1から5までのいずれか1項に記載の方法。
  7. 第一の鉱物質前駆体溶液がカルシウムベースの溶液であり、第二の鉱物質前駆体溶液がリン酸塩ベースの溶液であるか、あるいは第一の鉱物質前駆体溶液がカルシウムベースの溶液であり、第二の鉱物質前駆体溶液が炭酸塩ベースの溶液である、請求項6に記載の方法。
  8. ステップ(iv)のスラリーの全質量を基準として、0.1〜1質量%未満の間に含まれる量で、好ましくは0.3〜0.8質量%の間の量でポリイソシアネートを添加する、請求項1から7までのいずれか1項に記載の方法。
  9. − オイルベースのコア、
    − ポリ尿素シェルまたはポリウレタンシェルおよび
    − 鉱物質層
    から構成されており、前記ポリ尿素シェルまたはポリウレタンシェルは、スラリーの全質量を基準として、少なくとも2個のイソシアネート基を有するポリイソシアネートを1質量%未満含有している、少なくとも1つのマイクロカプセルを含有する鉱質化コア・シェル型マイクロカプセルのスラリー。
  10. 前記鉱物質層が、酸化鉄、オキシ水酸化鉄、酸化チタン、酸化亜鉛、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、およびそれらの混合物からなる群から選択される材料を含有している、請求項9に記載の鉱質化コア・シェル型マイクロカプセルのスラリー。
  11. (i)請求項9または10に記載のマイクロカプセルのスラリーであって、疎水性材料が香料を含有するマイクロカプセルスラリー香料、
    (ii)香料担体および香料ベースからなる群から選択される少なくとも1種の成分
    (iii)任意で少なくとも1種の香料助剤
    を含有する、付香用組成物。
  12. − パーソナルケア用活性ベースおよび
    − 請求項9もしくは10に記載のマイクロカプセルまたは請求項11に記載の付香用組成物
    を含有する消費者製品であって、パーソナルケア組成物の形態、好ましくはシャンプー、ヘアコンディショナーまたはシャワージェルの形態の消費者製品。
  13. − ホームケアまたは繊維ケア用活性ベースおよび
    − 請求項9もしくは10に記載のマイクロカプセルまたは請求項11に記載の付香用組成物
    を含有する消費者製品であって、ホームケアもしくは繊維ケア組成物の形態、好ましくは洗剤または繊維柔軟剤の形態の消費者製品。
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