JP2021527852A - 近赤外線で硬化された内部光取り出し層 - Google Patents

近赤外線で硬化された内部光取り出し層 Download PDF

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Abstract

光取り出し向上のための物品を形成する方法であって、前記方法が、ベース基板を準備するステップと、前記ベース基板上に前駆体を配置するステップであって、前記前駆体が、10nm〜1μmの範囲の平均直径を有しかつ無機酸化物と有機バインダーとを含む粒子を含む、配置するステップと、10nm〜1000nmの範囲の平均細孔径を有する多孔質光取り出し層を形成するために、前記前駆体を、500nm〜2000nmの範囲のピーク発光波長を有する第1の放射線に1秒〜300秒の範囲の時間にわたり露光するステップと、を含み、そうすることで、前記多孔質光取り出し層が、前記物品の光出力を1.7倍以上向上させる、方法。

Description

関連出願
本願は、米国特許法第119条のもと、2018年6月21日に出願された米国仮出願第62/687948号明細書の優先権の利益を主張し、その内容が依拠され、その内容全体を参照により本明細書に援用するものとする。
本開示は、近赤外線(NIR)で硬化された内部光取り出し層に関する。
有機発光ダイオード(OLED)は、陰極から注入された電子と陽極から注入された正孔とが再結合することで生じる励起状態から放出されるエネルギーを使用して光を発生させる発光素子である。OLEDは、低電圧駆動、自発光、広視野角、高解像度、自然な色の再現性、および短い応答時間をはじめとする、様々な利点を有している。OLED照明はまた、グレアを最小限に抑える拡散光源であるという利点もある。OLEDは、従来の発光ダイオード(LED)に比べて発熱が少ないため、電力および材料の使用量が節約される。
OLED照明の1つの課題は、光効率の損失であり、これは一般に、デバイス内での光散乱もしくは反射をもたらす層間の屈折率の差、または層内での光吸収によって引き起こされる。効率を改善するために、1つ以上の光取り出し基板がOLEDデバイス内で使用されてもよい。光取り出し基板を形成するための従来の方法では、基板の個々の層ごとに、最大500℃の温度で15分〜30分以上の持続時間にわたって熱処理を行う必要がある。このプロセスは時間がかかり、製造コストが増加し、高い熱処理温度は、基板材料によっては不適である。
本願は、処理温度および時間を低減する、近赤外線(NIR)で硬化された改善された内部光取り出し層を開示する。
複数の実施形態において、光取り出し向上のための物品を形成する方法は、ベース基板を準備するステップと、ベース基板上に前駆体を配置するステップであって、前駆体が、10nm〜1μmの範囲の平均直径を有しかつ無機酸化物と有機バインダーとを含む粒子を含む、配置するステップと、10nm〜1000nmの範囲の平均細孔径を有する多孔質光取り出し層を形成するために、前駆体を、500nm〜2000nmの範囲のピーク発光波長を有する第1の放射線に1秒〜300秒の範囲の時間にわたり露光するステップと、を含み、多孔質光取り出し層は、物品の光出力を1.7倍以上向上させる。
他の態様または実施形態のいずれかと組み合わせることができる一つの態様において、露光するステップは、10秒〜60秒の範囲の時間にわたる。
他の態様または実施形態のいずれかと組み合わせることができる一つの態様において、無機酸化物は、二酸化チタン(TiO)の第1の無機材料と、二酸化ケイ素(SiO)、酸化亜鉛(ZnO)、二酸化スズ(SnO)、またはそれらの組み合わせのうちの少なくとも1つを含む第2の無機材料とを含む。
他の態様または実施形態のいずれかと組み合わせることができる一つの態様において、無機酸化物は二酸化チタン(TiO)を含む。
他の態様または実施形態のいずれかと組み合わせることができる一つの態様において、有機バインダーは、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキシド、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸、またはそれらの組み合わせのうちの少なくとも1つを含む。
他の態様または実施形態のいずれかと組み合わせることができる一つの態様において、第1の放射線は、0.1W/cm〜1000W/cmの範囲のパワーを有する。
他の態様または実施形態のいずれかと組み合わせることができる一つの態様において、第1の放射線は、100%未満のパワー出力で運転される。
他の態様または実施形態のいずれかと組み合わせることができる一つの態様において、第1の放射線は、金属フィラメントを含むパルス状または定常状態の放射線源から発生させられ、金属フィラメントは、タングステンフィラメント、ニッケルクロム(NiCr)フィラメント、鉄クロムアルミニウム(FeCrAl)フィラメント、またはそれらの組み合わせのうちの少なくとも1つを含む。
他の態様または実施形態のいずれかと組み合わせることができる一つの態様において、方法は、多孔質光取り出し層を無機ポリマー層でコーティングするステップをさらに含む。
他の態様または実施形態のいずれかと組み合わせることができる一つの態様において、方法は、多孔質光取り出し層スタックを形成するために、無機ポリマー層を第2の放射線に露光するステップをさらに含む。
他の態様または実施形態のいずれかと組み合わせることができる一つの態様において、無機ポリマー層を露光するステップは、500nm〜2000nmの範囲のピーク発光波長を有する第2の放射線を1秒〜300秒の範囲の時間にわたり照射するステップを含む。
他の態様または実施形態のいずれかと組み合わせることができる一つの態様において、無機ポリマー層を露光するステップは、10秒〜60秒の範囲の時間にわたる。
他の態様または実施形態のいずれかと組み合わせることができる一つの態様において、方法は、多孔質光取り出し層スタックを形成するために、無機ポリマー層を熱的に焼結させるステップをさらに含む。
他の態様または実施形態のいずれかと組み合わせることができる一つの態様において、無機ポリマー層は、シロキサン系分子を含む。
他の態様または実施形態のいずれかと組み合わせることができる一つの態様において、無機ポリマー層は、多孔質光取り出し層上の平坦化層である。
他の態様または実施形態のいずれかと組み合わせることができる一つの態様において、無機ポリマー層の厚さは、0.01μm〜1μmの範囲である。
他の態様または実施形態のいずれかと組み合わせることができる一つの態様において、ベース基板は、連続した可撓性のシートを含み、かつ方法は、ロール・ツー・ロールプロセスを含む。
他の態様または実施形態のいずれかと組み合わせることができる一つの態様において、連続した可撓性のシートは、厚さ100μm以下のガラスシートを含む。
他の態様または実施形態のいずれかと組み合わせることができる一つの態様において、露光するステップ中の多孔質光取り出し層の最高温度は、250℃以下である。
他の態様または実施形態のいずれかと組み合わせることができる一つの態様において、方法は、多孔質光取り出し層スタック上に、少なくとも1つの透明電極層と有機発光ダイオード層とを形成するステップをさらに含む。
複数の実施形態において、光取り出し向上のための物品を形成する方法は、ベース基板を準備するステップと、ベース基板上に前駆体を配置するステップであって、前駆体が、10nm〜1μmの範囲の平均直径を有しかつ無機酸化物と有機バインダーとを含む粒子を含む、配置するステップと、スタックを形成するために、前駆体を無機ポリマー層でコーティングするステップと、多孔質光取り出し層を含む多孔質光取り出し層スタックを形成するために、スタックを、500nm〜2000nmの範囲のピーク発光波長を有する放射線に1秒〜300秒の範囲の時間にわたり露光するステップと、を含み、多孔質光取り出し層は、10nm〜1000nmの範囲の平均細孔径を有し、かつ物品の光出力を1.7倍以上向上させる。
複数の実施形態において、光取り出し向上のための物品は、ベース基板と、10nm〜1000nmの範囲の平均細孔径を有する多孔質光取り出し層と、を含み、多孔質光取り出し層は、物品の光出力を1.7倍以上向上させる。
他の態様または実施形態のいずれかと組み合わせることができる一つの態様において、多孔質光取り出し層は、無機酸化物材料と有機バインダーとを有するレーザー処理された多孔質光取り出し層を含む。
他の態様または実施形態のいずれかと組み合わせることができる一つの態様において、無機酸化物材料は、二酸化チタン(TiO)、二酸化ケイ素(SiO)、酸化亜鉛(ZnO)、二酸化スズ(SnO)、またはそれらの組み合わせのうちの少なくとも1つを含む。
他の態様または実施形態のいずれかと組み合わせることができる一つの態様において、有機バインダーは、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキシド、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸、またはそれらの組み合わせのうちの少なくとも1つを含む。
他の態様または実施形態のいずれかと組み合わせることができる一つの態様において、多孔質光取り出し層は、120〜125のCIE L*a*b*色空間座標範囲を有する。
複数の実施形態において、有機発光ダイオードデバイスは、本明細書に記載の方法により形成された多孔質光取り出し層を含む。
本開示は、添付の図面と併せて、以下の詳細な説明から、より完全に理解されるであろう。
いくつかの実施形態に従った、光取り出し基板およびOLEDを示す図である。 いくつかの実施形態に従った、NIR処理のためのプロセスを示す図である。 いくつかの実施形態に従った、NIR処理のためのプロセスを示す図である。 いくつかの実施形態に従った、使用される放射線源の二段階パルス機能の概略を示す図である。 いくつかの実施形態に従った、放射線処理のためのシステムを示す図である。 いくつかの実施形態に従った、様々な加工時間におけるNIR線で処理された二酸化チタン(TiO)の熱重量分析(TGA)を示す図である。
これから、添付の図面に示されている例示的な実施形態を詳細に参照する。可能であればいつでも、図面全体を通して同じ参照番号を使用することで、同じまたは類似の部分を参照する。図面中の構成要素は、必ずしも縮尺どおりではなく、代わりに例示的な実施形態の原理を説明することに重点が置かれている。本願は、本明細書に記載されている、または図示されている詳細または方法に限定されないことを理解されたい。また、用語は、説明のみを目的としたものであり、限定的なものと見なされるべきではないことも理解されたい。
さらに、本明細書に記載されているいずれの例も、例示はするが、限定するものではなく、特許請求された本発明の多くの可能な実施形態のいくつかを単に記載しているに過ぎない。当該技術分野で通常遭遇し、当業者には明らかである様々な条件およびパラメーターの他の好適な修正および適合は、本開示の精神および範囲内である。
本開示は、有機発光ダイオード(OLED)用の光取り出し基板を作製する方法およびそのような光取り出し基板を含む製品に関する。より具体的には、本願は、硬化段階中の熱処理温度および時間の要件を低減する内部光取り出し層を形成するための近赤外線(NIR)を使用した改善された加工条件を開示する。
図1は、一実施形態に従った光取り出し基板100の一例を示す。本明細書に記載された方法が、光取り出し基板の他の構成に適用され得ることは、当業者であれば理解するであろう。
いくつかの実施形態では、光取り出し基板100は、ベース基板110と、ベース基板110上に配置された光取り出し層120とを含み得る。いくつかの実施形態では、光取り出し基板100は、平坦化層130を含み得る。いくつかの実施形態では、平坦化層130は、光取り出し層120に直接隣接して配置され得る。ここで使用されるように、「直接隣接して」とは、2つの構成要素の少なくとも一部が互いに直接物理的に接触していることを意味する。他の層が、ベース基板110、光取り出し層120、および/または平坦化層130上に、間に、または隣接して配置されていてもよい。さらに、層が、図1に示すように、ベース基板110の単一の表面上に存在していてもよく、または基板110が、両方の表面上に存在する層を有していてもよい。これらの追加の層は、有機材料または無機材料であってよい。ベース基板110の表面に適用されるこれらの層は、表面全体にわたって連続している必要はない。これらの層はまた、パターン化されていてもよいし、選択的に位置決めされていてもよい。
ベース基板110は、第1の粗い平面、第2の粗い平面、および少なくとも1つのエッジを含む。一般に、第1および第2の粗い平面は、互いに平行である。ベース基板110は、光取り出し基板100を構築するための基礎として機能することができ、光取り出し層120、平坦化層130、およびその上に配置された他の任意の層に対する支持を提供することができる。さらに、ベース基板110は、OLEDによって生成された光が出射される経路に沿って配置されるカプセル化層として機能することができ、OLEDを外部環境から保護しつつ、生成された光を透過させる。
ベース基板110としては、ガラス、ガラスセラミックス、有機ポリマー材料、およびセラミックスをはじめとする、好適な光透過率および機械的特性を有する任意の透明基板を使用することができる。例えば、いくつかの実施形態では、ベース基板110は、ポリマー材料、例えば、熱または紫外線(UV)硬化性有機皮膜から形成されていてもよい。いくつかの実施形態では、ベース基板110として、例えば、ソーダライムガラス(SiO−CaO−NaO)またはアルミノシリケートガラス(SiO−Al−NaO)から形成された化学強化ガラス基板を使用してもよい。いくつかの実施形態では、金属酸化物または金属窒化物から形成された基板をベース基板110として使用してもよい。可撓性基板、例えば、1.5mm以下の厚さを有する薄いガラス基板をベース基板110として使用してもよい。一例として、基板は、0.5mm、0.4mm、0.3mm、0.2mm、0.1mm、もしくは0.05mm、またはその間の任意の値の厚さを有していてもよい。さらに、ベース基板110は、類似のまたは異なる材料の複数の平面層で構成されていてもよい。
光取り出し層がない典型的なOLEDでは、有機発光層によって生成された光の約20%のみがデバイスから出射される。残りの光は、吸収されるか、または反射される。光取り出し層、例えば光取り出し層120は、OLEDによって生成された光を散乱させることができる。この散乱は、光子の方向を変えることができるので、光取り出し層がない場合には吸収または反射されていたはずの光子を代わりに放出することができ、それによってOLEDデバイスの光取り出し効率を向上させることができる。この散乱は、例えば、粗い界面を有する光取り出し層120によってか、または光取り出し層120内の粒子、界面、または細孔によって引き起こされ得る。
本明細書に記載された態様は、光出力を1.2、1.5、1.7、2.0倍以上で向上させる。
いくつかの実施形態では、光取り出し層120は、ベース基板110上に形成され得る。一実施形態では、光取り出し基板100がOLED170と結合されている場合、光取り出し層120は、OLED170とベース基板110との間に配置される。そのような実施形態では、光の経路は、最初に光取り出し層120を通り、次いでベース基板110を通る。さらに、光取り出し層またはOLEDは、上面に既に追加の材料またはパターン化された特徴部を有する基板上に形成されていてもよい。
いくつかの実施形態では、光取り出し層120は、無機酸化物、金属酸化物、または半金属酸化物を含む。いくつかの実施形態では、光取り出し層120は、1.2〜2.0の屈折率を有する無機酸化物、金属酸化物、または半金属酸化物を含み得る。いくつかの実施形態では、光取り出し層120は、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、もしくは2.0、またはこれらの値の間の任意の範囲の屈折率を有する。いくつかの実施形態では、光取り出し層は、基板の屈折率の±0.7、±0.6、±0.5、±0.4、±0.3、±0.25、±0.2、±0.15、±0.1、または±0.05の範囲内の屈折率を有する。いくつかの実施形態では、光取り出し層は、平坦化層130の屈折率のAAA内にある屈折率を有する。いくつかの実施形態では、光取り出し層は、第1の電極140またはOLED170の屈折率の±0.7、±0.6、±0.5、±0.4、±0.3、±0.25、±0.2、±0.15、±0.1、または±0.05の範囲内にある屈折率を有する。
酸化物材料は、ナノ粒子またはマイクロ粒子などの粒子の形態であり得る。例えば、粒子は、標準的な技術(例えば、レーザー回折、動的光散乱、または画像分析)を用いて測定されるような、10nm〜1μmのその長軸に沿った平均直径を有していてもよい。例えば、光取り出し層120は、TiO(すなわち、チタニア)を含んでいてもよい。いくつかの実施形態では、TiOはルチルの形態であるか、または正方晶の結晶対称性を持つ。いくつかの実施形態では、光取り出し層120は、多孔質TiO層を含む。例えば、光取り出し層120は、10nm〜1000nmの直径を有する細孔を有していてもよい。いくつかの実施形態では、光取り出し層120は、n=約2.6の屈折率を有するルチルTiOを含む。
光取り出し層120の厚さは、0.4μm〜5μmの範囲であり得る。いくつかの実施形態では、光取り出し層120は、0.5μm〜2μmの厚さを有し得る。いくつかの実施形態では、光取り出し層120は、0.8μm〜1.7μmの厚さを有し得る。いくつかの実施形態では、光取り出し層120のために、1種以上の金属酸化物、例えばSiO、TiO、ZnO、SnO、またはそれらの組み合わせを使用してもよい。他の無機材料および/または有機材料を使用してもよい。
いくつかの実施形態では、平坦化層130は、光取り出し層120上に配置され得る。いくつかの実施形態では、平坦化層130はまた、OLED170に直接隣接して、より詳細には、OLED170の陽極(例えば、140)に直接隣接して配置され得る。平坦化層130は、OLED170の陽極に接し得るため、OLED170の電気的特性が低下しないように、平坦化層130の表面は、原子間力顕微鏡で測定されるような高い平坦度を有していることが望ましい。したがって、平坦化層130は、光取り出し層120の表面粗さを平滑化するのに十分な厚さを有していることが望ましい。いくつかの実施形態では、平坦化層130の厚さは、0.1μm〜5μmの範囲であり得る。いくつかの実施形態では、平坦化層130の厚さは、0.5μm〜1μmの範囲であり得る。いくつかの実施形態では、平坦化層130の厚さは、0.7μmであり得る。
平坦化層130は、有機材料、無機材料、または有機材料と無機材料とのハイブリッド材料から形成され得る。いくつかの実施形態では、平坦化層は、同一または異なる材料の複数の層を含む。いくつかの実施形態では、1.3〜1.5の屈折率nを有する、シロキサン、例えば、PDMS(ポリジメチルシロキサン)を使用してもよい。いくつかの実施形態では、平坦化層130は、MgO、Al、ZrO、SnO、ZnO、SiOもしくはTiOなどの金属酸化物、またはそれらの組み合わせから形成され得る。
いくつかの実施形態では、光取り出し基板100はさらに、光取り出し層120と遠位または反対側のベース基板110の表面上に外部光取り出し層または他の材料層を含む。基板の反対側のこの層は、パターン化されていてもよいし、連続的であってもよい。そのような外部光取り出し層は、皮膜、粒子、またはベース基板110に変更を加えたものを含んでいてもよい。外部光取り出し層の例としては、ベース基板110上のエッチングされた表面、任意に低屈折率マトリックスまたはベース基板110にマッチしたマトリックス屈折率における高屈折率粒子のナノ粒子コーティング、光取り出し特徴部を含むポリマー皮膜などが挙げられる。
図1にも示されているように、いくつかの実施形態では、OLED170は、光取り出し基板100上に配置され得る。いくつかの実施形態では、OLED170は、平坦化層130上に配置され得る。OLED170はまた、光取り出し層120上に配置され得る。いくつかの実施形態では、複数のOLEDが光取り出し基板100上に配置され得る。これらは、互いに関連して水平に配置されてもよいし、垂直に配置されてもよい。
OLEDは当該技術分野で周知であり、任意の適切なOLED構造を使用することができる。例えば、OLED170は、第1の電極140および第2の電極160を含み得る。第1の電極140は陽極であり得、第2の電極160は陰極であり得、またはその逆であり得る。いくつかの実施形態では、第1の電極140は、透明であり得、インジウムスズ酸化物(ITO)または他の透明電極材料で作製され得る。第2の電極160は、透明であってもよいし、金、銀、銅、またはアルミニウム層のように反射性であってもよい。
有機層150が、第1の電極140と第2の電極160との間に配置され得る。第1の電極140と第2の電極160との間に電圧が印加されると、有機層150が発光する。有機層150は、複数のサブ層を含んでいてもよく、それらのサブ層のサブセットが発光し得る。
上述したように、光取り出し基板は、典型的には、オーブンを用いた熱プロセスによって形成される。一例として、以下の表1は、光取り出し基板の層に対する典型的な熱プロセスの要件の一例を示している。
Figure 2021527852
表1に示す例では、層1はTiOマトリックス中にSiO粒子(シリカ)を含み得、層2はTiOの層であり得、層3は有機または無機の平坦化層(例えば、シロキサン)であり得る。3つの層はいずれも紫外線領域での吸収を有する。この高屈折率マトリックスと、SiOとTiOとの間の屈折率差を利用して、より多くの光を散乱させ、光取り出し基板で取り出すことができる。これらのスタック層を作製するために、3つのコーティング溶液を、最初にスロットダイコーティングプロセス、その次に乾燥および熱プロセスステップを行うことによって、ガラス基板(例えば、0.1mmのCorning(登録商標)社製Willow(登録商標)ガラスまたは0.5〜0.7mmのCorning(登録商標)社製EAGLE(登録商標)ガラス上に適用することができる。上述したように、本明細書に開示された光取り出し基板のいくつかの実施形態では、層2(光取り出し層)および層3(平坦化層)に相当する層のみが含まれる。ベース基板110に適用される層は、連続的なロール・ツー・ロール加工で形成することができるか、または別個のシートに最適化されたプロセスを用いて形成することができる。スロットダイコーティングに加えて、連続的な皮膜またはパターン化された皮膜を生成する代替的な溶液ベースのコーティングおよび印刷プロセスを使用することができる。ベース基板110に適用される複数の層は、同じプロセスを用いて形成される必要はない。
表1に示すように、層1および層2の典型的な熱処理プロセスでは、オーブンを用いて各層おおよそ30分の熱処理が必要である。層1の場合、必要な処理温度はおおよそ500℃である。これらの処理時間および温度は、製造上および消費電力上好ましくない。
本開示は、OLED光取り出し基板などを形成するための総プロセス時間、したがって製造コストを大幅に削減する近赤外線(NIR)プロセスを記載している。本明細書に開示されたNIRプロセスは、おおよそ250℃以下の温度で焼結時間を300秒以下に短縮することができる。これらのプロセスは、例えば、上述した光取り出し基板100の作製に適用することができる。
図2は、いくつかの実施形態に従ったNIR処理のためのプロセス200を示す。プロセス200の第1のステップ210では、基板が提供され、その後、第2のステップ220では、前駆体が基板の上に配置される。いくつかの例では、堆積直後の前駆体層の厚さは、5μm〜20μmの範囲(例えば、7μm、8μm、9μm、10μm、またはそれらの間に介在する値)であり得る。前駆体は、無機酸化物(すなわち、10nm〜1μmの範囲の平均直径を有する)と有機バインダーとを含む第1の材料の粒子を含み得る。無機酸化物は、無機酸化物(例えば、二酸化チタン、TiO)とベース基板(例えば、ガラスベース)との間の屈折率の差をもって、より多くの光が散乱され、操作デバイスから取り出されることにつながるような、高屈折率の多孔質マトリックスを含み得る。いくつかの実施形態では、無機酸化物はTiOを含む。いくつかの実施形態では、無機酸化物は、TiOの第1の無機材料と、二酸化ケイ素(SiO)、酸化亜鉛(ZnO)、二酸化スズ(SnO)、またはそれらの組み合わせのうちの少なくとも1つを含む第2の無機材料とを含む。いくつかの実施形態では、無機酸化物は、TiO、SiO、ZnO、SnO、またはそれらの組み合わせのうちの少なくとも1つを含む。いくつかの実施形態では、前駆体は、無機酸化物、金属酸化物、または半金属酸化物のうちの少なくとも1つを含み得る。
無機粒子は、ナノ粒子またはマイクロ粒子などの粒子の形態であり得る。例えば、粒子は、標準的な技術(例えば、レーザー回折、動的光散乱、画像分析など)を用いて測定されるような、10nm〜1μmのその長軸に沿った平均直径を有していてもよい。前駆体がTiOである例では、チタニアは、n=約2.6の屈折率を有するルチル(すなわち、正方晶の結晶対称性)として存在していてもよい。
有機バインダーは、本システムと協働する任意の既知または未知の有機、任意にポリマーのバインダー材料を含んでいてもよい。有機バインダーは、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキシド、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸、またはそれらの組み合わせのうちの少なくとも1つを含んでいてもよい。いくつかの例では、有機バインダーの接着特性は、放射線への露光(ステップ240)後に活性化され、変更され、または改善され得る。前駆体はさらに、乾燥(ステップ230)または放射線露光(ステップ240)中に少なくとも部分的に除去される少なくとも1種の溶媒(例えば、水、エタノール、メタノールなど)を含んでいてもよい。
プロセス200のステップ230では、前駆体は乾燥させられる。いくつかの例では、乾燥は、50℃〜250℃の範囲の温度、または100℃〜200℃の範囲の温度(例えば、120℃)、または125℃〜175℃の範囲の温度(例えば、150℃)で行われる。いくつかの例では、乾燥は、5秒〜10分の範囲の時間、または15秒〜5分の範囲の時間、または30秒〜1分の範囲の時間で行われる。いくつかの例では、乾燥は、15秒〜45秒(例えば、30秒)の範囲の時間で行われる。いくつかの例では、乾燥は、約30秒の時間にわたり約120℃の温度で行われる。いくつかの例では、乾燥は、約30秒の時間にわたり約150℃の温度で行われる。
プロセス200のステップ240では、乾燥させられた前駆体は、10nm〜1000nmの範囲の平均細孔径を有する多孔質光取り出し層を形成するために、500nm〜2000nmの範囲のピーク発光波長を有する放射線に露光される。細孔径を決定するために、顕微鏡技術が使用されてもよい(例えば、透過型電子顕微鏡(TEM)、走査型電子顕微鏡(SEM)など)。いくつかの例では、露光は、1秒〜300秒、または10秒〜120秒、または10秒〜60秒(例えば、45秒)の範囲の時間で行われてもよい。いくつかの例では、ステップ240の露光中の多孔質光取り出し層の最高温度は、250℃以下、または200℃以下、または150℃以下である。得られた多孔質光取り出し層は、多孔質光取り出し層を組み込んだ物品の光出力を、少なくとも1.2倍、または少なくとも1.5倍、または少なくとも1.7倍、または少なくとも2.0倍向上させることができる。
前駆体を露光する放射線は、0.1W/cm〜1000W/cm(例えば、50W/cm)の範囲のパワーを有する連続放出放射線源であってもよい。いくつかの例では、放射線は、金属フィラメント(例えば、タングステンフィラメント、ニッケル−クロム(NiCr)フィラメント、鉄−クロム−アルミニウム(FeCrAl)フィラメント、またはそれらの組み合わせのうちの少なくとも1つ)を含むパルス状または定常状態の放射線源から発生させられる。
いくつかの実施形態では、放射線源は、1マイクロ秒〜100ミリ秒の範囲のパルス幅(1/3ピーク値で測定した場合)を有するパルス状の放射線源を含む。いくつかの例における放射線の他の特徴は、1J〜5000Jの範囲のパルスあたりのエネルギー、0.01J/cm/パルス〜1J/cm/パルスの範囲の材料へのパルスあたりのエネルギー送達(すなわち、エネルギーフラックス)および0.1J/cm〜100J/cmの範囲の材料への総エネルギー送達を含み得る。
いくつかの例では、パルス放射線源からのパルスは、パルスの初期部分を有する少なくとも第1の段階と、パルスの後続部分を有する第2の段階とを含み、各段階は、パルスエネルギーとパルス持続時間とを含む。図4は、いくつかの実施形態に従って使用される放射線源の二段パルス機能の概略図を示す。多段パルスは、特に、基板または前駆体を許容できないレベルまで損傷または加熱することなく、前駆体の最適な放射線処理を提供するように設計され得る。いくつかの例では、多段パルスは、第2の段階よりもエネルギー的に高い第1の段階を含む。代替的に、いくつかの例では、第2の段階は、第1の段階よりもエネルギー的に高くてもよい。第1および第2の段階は、ガウス関数、ステップ関数、減衰関数などの任意の数のパルス形状を含んでいてもよい。2つの段階よりも多い場合には、具現化されたプロセスを使用して所望の生成物を得るために、エネルギー変化を任意に並び替えたものが許容され得る。
いくつかの実施形態によれば、第1の段階は、100J/パルス〜5000J/パルスの範囲のエネルギー/パルスと、0.1ミリ秒〜10ミリ秒の範囲の持続時間(例えば、100マイクロ秒〜300マイクロ秒)とを有し得る。いくつかの実施形態では、第2の段階は、独立して、100J/パルス〜5000J/パルスの範囲のエネルギー/パルスと、0.1ミリ秒〜10ミリ秒の範囲の持続時間(例えば、1000マイクロ秒〜3000マイクロ秒)とを有し得る。いくつかの例では、最高エネルギー段階は、0.1ミリ秒〜10ミリ秒の範囲、または50マイクロ秒〜500マイクロ秒の範囲、または50マイクロ秒〜100マイクロ秒の範囲の持続時間と、10J/パルス〜5000J/パルスの範囲、または100J/パルス〜2500J/パルスの範囲のパルスあたりのエネルギー、またはその中の任意の値とを有し得る。いくつかの例では、低エネルギー段階は、0.1ミリ秒〜10ミリ秒の範囲、または1ミリ秒〜10ミリ秒の範囲、または1ミリ秒〜5ミリ秒の範囲、または0.1ミリ秒〜5ミリ秒の範囲の持続時間を有し得る。
さらに、第1の段階は、0.1J/cm〜100J/cmの範囲で材料に供給される総エネルギーを有し得ることから、第1の段階の材料に供給される総エネルギーと第2段階の材料に供給される総エネルギーとの比は、1〜4の範囲である。段階が異なるエネルギー値を有するいくつかの例では、最高エネルギー段階の最高エネルギーと最低エネルギー段階の最高エネルギーとの比は、1.2〜12の範囲、または1.5〜10の範囲、または5〜10の範囲、または2〜8の範囲であり得る。いくつかの例では、第1の段階は、第2の段階のピークエネルギーの1.5〜10倍の範囲のピークエネルギーを有する。
いくつかの実施形態では、多段パルスは、多段パルスに先立って、持続時間の短い高エネルギーの光パルスを含むスターターパルスをさらに含む。スターターパルスを含む実施形態では、スターターパルスのエネルギー/パルスは、多段パルスの最高パルスエネルギーのエネルギー/パルスの2倍〜10倍の範囲である。例えば、スターターパルスは、第1の段階のパルスのエネルギー/パルス値の2倍〜10倍の範囲のエネルギー/パルスを有する。さらに、スターターパルスのパルスエネルギーは、20J/パルス〜10,000J/パルスの範囲、または100J/パルス〜5000J/パルスの範囲、または200J/パルス〜2000J/パルスの範囲、またはその中の任意の値である。スターターパルスの持続時間は、1マイクロ秒〜1ミリ秒の範囲、または10マイクロ秒〜1ミリ秒の範囲、または50マイクロ秒〜500マイクロ秒の範囲、または10マイクロ秒〜100マイクロ秒の範囲、またはその中の任意の値であり得る。さらに、スターターパルスと多段パルスとの間には、0.01ミリ秒〜100ミリ秒の範囲で、または0.1ミリ秒〜50ミリ秒の範囲で、または1ミリ秒〜10ミリ秒の範囲で、または1ミリ秒〜5ミリ秒の範囲で、または0.1ミリ秒〜5ミリ秒の範囲で遅延があってもよい。
多孔質光取り出し層は、120〜125の間のL色空間座標範囲を有していてもよい。国際照明委員会(CIE)による定義によれば、L色空間は、色を数学的に3つの数値座標で表したものであり、Lは明度の座標、aは赤−緑の座標、bは黄−青の座標である。
明度の値Lは、0(最も暗い黒を表す)〜100(最も明るい白を表す)の範囲である。理論的には、aとbの最大値はないが、実際には、それぞれ−128〜+127で変化する(aの場合、−128は絶対的な緑、+127は絶対的な赤を表し、bの場合、−128は絶対的な青、+127は絶対的な黄を表す)。
プロセス200のステップ250では、多孔質光取り出し層は、平坦化第2層を形成するために、無機ポリマー層でコーティングされる。いくつかの例では、コーティングは、基板−多孔質光取り出し層−無機ポリマー層のスタックの比較的均一な平坦化プロファイルを達成するために、スロットダイコーティングプロセスを使用して行われてもよい。スロットダイプロセスでは、コーティングは、最終的に所望の厚さに達するまで、層ごとに適用され、その後、乾燥(ステップ260)および各層の硬化ステップ(ステップ270および280)が行われる。あるいは、コーティングは、単層として適用され、その次に、その単層の乾燥および硬化が行われる。
いくつかの例では、堆積直後の無機ポリマー層の厚さは、5μm〜20μmの範囲(例えば、10μm、11μm、12μm、13μm、14μm、またはそれらの間に介在する値)であり得る。いくつかの例では、無機ポリマーは、直鎖状シロキサンポリマー(−SiRR’O−)(様々なアルキルおよびアリールRおよびR’側基を有する)、セスキシシロキサンポリマー(例えば、はしご状構造を有する)、シロキサン−シルアリーレンポリマー(−Si(CHOSi(CH(C−)(この場合、フェニレンはメタまたはパラのいずれかであり、mは整数である)、シルアルキレンポリマー(−Si(CH(CH−)、化学的および立体化学的構造の改変により結晶性が向上したポリシロキサン、水性エマルションからのエラストマー、ランダムおよびブロックコポリマー、ならびにそれらの混合物のうちの少なくとも1つを含むシロキサン系ポリマーであってもよい。無機ポリマーコーティングはまた、化学蒸着(例えば、ALDなど)、物理蒸着(例えば、プラズマ、イオンプレーティング、カソードアーク、スパッタリング、真空など)、化学的および電気化学的プロセス(例えば、電気めっき)、スプレー、スピンコーティング、ディップコーティング、リソグラフィーコーティング、またはそれらの組み合わせを介して行われてもよい。
プロセス200のステップ260では、堆積された無機ポリマー層が乾燥させられる。乾燥は、ステップ230について上で定義したように、温度および時間を独立して選択することによって行われてもよい。ステップ260の乾燥ステップは、乾燥ステップ230と同じであっても異なっていてもよい。いくつかの例では、乾燥は、約30秒の持続時間にわたり約120℃の温度で行われる。いくつかの例では、乾燥は、約30秒の持続時間にわたり約150℃の温度で行われる。
ステップ270および280は、無機ポリマー層の硬化ステップを例示する。いくつかの例では、硬化は、多孔質光取り出し層スタックを形成するために、無機ポリマー層を放射線に露光することのみを含んでいてもよい(すなわち、ステップ270のみ)。いくつかの例では、硬化は、多孔質光取り出し層スタックを形成するために、無機ポリマー層を熱的に焼結させることのみを含んでいてもよい(すなわち、ステップ280のみ)。いくつかの例では、硬化は、ステップ270および280を直列に行う(すなわち、ステップ270に続けてステップ280を行う、またはその逆を行う)ことを含んでいてもよい。いくつかの例では、硬化は、ステップ270および280を並列に(すなわち、ステップ270および280を一緒に)行うことを含んでいてもよい。
いくつかの例では、ステップ270は、ステップ240について上で提供したように行われる。いくつかの例では、硬化ステップ270は、ステップ240と同じであっても異なっていてもよい。例えば、無機ポリマーは、500nm〜2000nmの範囲、または750nm〜1400nmの範囲のピーク発光波長を有する放射線に、1秒〜300秒、または10秒〜120秒、または10秒〜60秒の範囲(例えば、45秒)の持続時間にわたり露光されてもよい。
いくつかの例では、ステップ280は、100℃〜350℃(例えば、300℃)の範囲、または150℃〜300℃の範囲、または200℃〜250℃の範囲(例えば、230℃)の温度で行われる。いくつかの例では、ステップ280は、1分〜10分の範囲、または3分〜7分の範囲、または4分〜6分の範囲(例えば、5分)の持続時間にわたり行われる。いくつかの例では、ステップ280は、約5分の持続時間にわたり約230℃の温度で行われる。いくつかの例では、ステップ280は、約5分の持続時間にわたり約300℃の温度で行われる。
プロセス200のステップ290では、OLED層は、多孔質光取り出し層スタック上に堆積されてもよい。例えば、OLED層は、第1の電極と第2の電極とを含み得る。第1の電極は陽極であり得、第2の電極は陰極であり得、またはその逆であり得る。いくつかの例では、第1の電極は透明(例えば、ITOなど)であり得、第2の電極は透明または反射性(例えば、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、もしくはアルミニウム(Al))であり得る。第1の電極と第2の電極との間には、有機層が配置されていてもよい。第1の電極と第2の電極との間に電圧が印加されると、有機層が発光する。有機層は、複数のサブ層を含み、それらのサブ層のサブセットが発光し得る。
図3は、いくつかの実施形態に従った、NIR処理のためのプロセス300を示し、それによって、基板が提供され(ステップ310)、前駆体が基板の上に配置され(ステップ320)、その次に、上で定義したステップ230と同様の任意の乾燥(ステップ330)が行われる。いくつかの例では、ステップ330は、無機ポリマー層を適用する前に行われる。いくつかの例では、ステップ330は、無機ポリマー層を適用する前には行われない。その後、前駆体はステップ340(ステップ250と同様)において無機ポリマーでコーティングされ、ステップ350(ステップ260と同様)において基板−前駆体−無機ポリマースタックは乾燥させられる。
プロセス300のステップ360では、多孔質光取り出し層スタックを形成するために、無機ポリマー層−前駆体スタックを放射線に露光してもよく、それによって、無機ポリマー層および前駆体層の両方が単一の加工ステップで硬化される。例えば、ステップ340〜360をひとまとめに考えてみると、前駆体は、放射線で組み合わせ物を処理する前に無機ポリマーでコーティングされる。ステップ360は、ステップ270について上で定義したのと同様の方法で行われる。最後に、プロセス300のステップ370では、OLED層は、ステップ290で説明したのと類似して、多孔質光取り出し層スタック上に堆積されてもよい。
実施例1
プロセス200および300ならびに本明細書に開示される任意の例は、多層前駆体が基板上に配置され、それによって、多層前駆体が、基板に隣接する少なくとも第1の層であって、第1の酸化物および第1の有機バインダーを含む第1の層と、第2の酸化物および第2の有機バインダーを含む第1の層に隣接する少なくとも第2の層とを含むように変更されてもよい。第1および第2の酸化物は、同じであっても異なっていてもよく、無機酸化物、金属酸化物、または半金属酸化物のうちの少なくとも1つである。第1および第2の有機バインダーは、同じであっても異なっていてもよい。
実施例2
プロセス200および300ならびに本明細書に開示される任意の例は、多層無機ポリマーが多孔質光取り出し層上に配置されるように変更されてもよい。いくつかの実施形態では、多層無機ポリマーは、多孔質光取り出し層に隣接する少なくとも第1の層であって、第1のシロキサン系ポリマーを含む第1の層と、第2のシロキサン系ポリマーを含む第1の層に隣接する少なくとも第2の層とを含む。第1のシロキサン系ポリマーと第2のシロキサン系ポリマーとは、同じであっても異なっていてもよい。いくつかの実施形態では、第1の層は、基板と(前駆体から形成された)多孔質光取り出し層との間に配置されてもよく、第2の層は、多孔質光取り出し層が第1の層と第2の層との間に配置されるように配置されてもよい。
実施例3
プロセス200および300ならびに本明細書に開示される任意の例は、基板上に組み立てる前に、前駆体および/または無機ポリマー層が乾燥および硬化で前処理され得るように変更されてもよい。例えば、本明細書に記載されるような前駆体は、最初にダミー表面上に配置され、乾燥させられ、次いで放射線に露光されて多孔質光取り出し層を形成し、形成された多孔質光取り出し層は、次いで基板上に移されてもよい。同様に、無機ポリマーは、最初にダミー表面上に配置され、乾燥させられ、次いで放射線に露光され、かつ/または熱的に焼結されてもよい。処理された無機ポリマーは、次いで、多孔質光取り出し層(プロセス200のように)または前駆体(プロセス300のように)の上にコーティングされる。
実施例4
サンプルの調製
無機ポリマー(例えば、シロキサン系ポリマー)のコーティングは、シートタイプまたはR2R方式スロットダイのコーターのいずれかによって調製することができる。
実施例5
近赤外実験設定
図5は、いくつかの実施形態に従った、放射線処理のためのシステムを示す。図5に示すように、サンプル500を、処理のために試験台520上に放射線源510から約50mm離して配置した。フラッシュランプ510とサンプル500との間の他の距離、例えば20〜100mmの距離を使用することができる。いくつかの例では、放射線は、金属フィラメント(例えば、タングステンフィラメント、ニッケル−クロム(NiCr)フィラメント、鉄−クロムアルミニウム(FeCrAl)フィラメント、またはそれらの組み合わせのうちの少なくとも1つ)を含むパルス状または定常状態の放射線源から発生させられる。
実施例6
近赤外線への前駆体露光
いくつかの例では、基板上に配置された前駆体の一部として、TiOを含む層を使用した。このような例では、前駆体を、15秒、30秒、45秒、60秒、および90秒の加工時間にわたり近赤外線(100%のパワー出力)に露光した。30秒の放射時間に露光された前駆体サンプルは、黄色がかった色で始まり、プロセス時間が45秒より長くなると徐々に白くなる。図6の熱重量分析(TGA)データから、45秒の近赤外線露光時間を有するサンプルが、従来の熱焼結(すなわち、表1の層2焼結条件:200℃で30分間)で達成されたのに匹敵する物理的特性および特性を実証したことが確認される。
実施例7
スタック層プロセスの開発と特性評価
平坦化層のためのNIRプロセス(例えば、プロセス300のように)を開発するために、標準的な熱プロセス(例えば、表1のように)で処理されたTiOを含むスタックを調製し、その次に平坦化層の堆積および乾燥を行った。平坦化層がポリシロキサン系材料であった例では、照射後に硬度が上昇し、加熱炉内で230℃および5分の焼結に匹敵する結果が得られた(表1の層3の焼結条件を参照)。これらの結果を表2に示す。対照サンプルは、近赤外線および従来の熱焼結のいずれによっても処理していないサンプルである。
Figure 2021527852
表2は、対照サンプルと少なくとも加熱炉熱焼結に曝露されたサンプルとの間で約20%の硬度の増加を示している。加熱炉処理に匹敵する結果を得るために、3つの異なるレーザーパワーを異なる時間で使用して硬度データを最適化した。例えば、レーザー出力100%の場合、露光時間は15秒〜45秒で変化した。30秒の露光時間後では、放射線処理したサンプルと加熱炉処理したサンプルの表面および皮膜の両方でほぼ同等の硬度が観察された。しかしながら、目視では、レーザーパワーにより、30秒または45秒の露光時間を経た放射線サンプルは茶色に変色し、これは全体的な照明性能に影響を与える可能性がある。15秒の加工時間では、サンプルの色に大きな変化はないが、表面および皮膜の硬度は加熱炉処理と同等の値を反映していない。
その後、プロセス最適化のために、レーザーパワーを80%、さらに60%に低下させた(すなわち、大きな変色をなくしつつ、加熱炉処理したサンプルとほぼ同等の硬度を達成した)。低いパワー出力では、加工時間の増加に伴い、サンプルが黄色または茶色の色合いに変色するという同様の現象が観察される。例えば、60%のパワー出力で60秒の処理を行った場合、黄変の程度を最小限に抑えながら、熱焼結サンプルと同等の硬度を有する試験サンプルが得られる。
したがって、本開示は、有機発光ダイオード(OLED)用の光取り出し基板を作製する方法およびそのような光取り出し基板を含む製品に関する。より具体的には、本願は、硬化段階中の熱処理温度および時間要件を低減する内部光取り出し層を形成するための近赤外線(NIR)を使用した改善された加工条件を開示する。例えば、近赤外加工を使用して、前駆体の硬化時間が1分以下に短縮される。このようにして得られた光取り出し物品は、加工時間を大幅に短縮し、製造コストを下げ(例えば、低消費電力)、均一で信頼性の高い物品をもたらす。さらに、この照射方法はまた、エネルギー設定およびパワー出力に関する自由度が高い。
本明細書で使用される場合、「おおよそ」、「約」、「実質的に」、および類似の用語は、本開示の主題に属する当業者によって一般的にかつ受け入れられている使用法と調和した広い意味を有することを意図している。これらの用語は、明細書および特許請求の範囲に記載される特定の特徴の説明を可能にするものの、これらの特徴の範囲を、提供される正確な数値範囲に制限しないことを意図しているものと、本開示を検討する当業者によって理解されるべきである。したがって、これらの用語は、明細書および特許請求の範囲に記載される主題の実質的でないまたは重要でない修正または変更が、添付の特許請求の範囲に引用されているように、本発明の範囲内にあると見なされることを示すものとして解釈されるべきである。
本明細書で使用される場合、「任意の」、「任意に」などは、その後に記述された事象または状況が起こり得るか、または起こり得ないかを意味することと、この記述には事象または状況が起こる例と起こらない例とが含まれていることを意図している。本明細書で使用される不定冠詞「a」または「an」、およびそれに対応する定冠詞「the」は、特に指定されない限り、少なくとも1つ、または1つ以上を意味する。
本明細書において、要素の位置(例えば、「上部」、「下部」、「上」、「下」など)との言及は、単に図面の様々な要素の向きを説明するために使用される。様々な要素の向きは、他の例示的な実施形態に従って異なる場合があり、そのような変更例は、本開示によって包含されることが意図されていることに留意すべきである。
本明細書での実質的に任意の複数形および/または単数形の用語の使用に関して、当業者であれば、文脈および/または用途に応じて適切であるように、複数形から単数形へ、および/または単数形から複数形へと解釈することができる。様々な単数形/複数形の並び替えたものが、明確にするために本明細書に明示的に記載され得る。
当業者であれば、請求された主題の精神または範囲から逸脱することなく、様々な修正および変形が可能であることが明らかであろう。したがって、請求された主題は、添付の特許請求の範囲およびその等価物に照らしてみない限り、制限されるべきものではない。
以下、本発明の好ましい実施形態を項分け記載する。
実施形態1
光取り出し向上のための物品を形成する方法であって、前記方法が、
ベース基板を準備するステップと、
前記ベース基板上に前駆体を配置するステップであって、前記前駆体が、
10nm〜1μmの範囲の平均直径を有しかつ無機酸化物と有機バインダーとを含む粒子を含む、配置するステップと、
10nm〜1000nmの範囲の平均細孔径を有する多孔質光取り出し層を形成するために、前記前駆体を、500nm〜2000nmの範囲のピーク発光波長を有する第1の放射線に1秒〜300秒の範囲の時間にわたり露光するステップと、
を含み、
前記多孔質光取り出し層は、前記物品の光出力を1.7倍以上向上させる、方法。
実施形態2
前記露光するステップが、10秒〜60秒の範囲の時間にわたる、実施形態1記載の方法。
実施形態3
前記無機酸化物が、二酸化チタン(TiO)の第1の無機材料と、二酸化ケイ素(SiO)、酸化亜鉛(ZnO)、二酸化スズ(SnO)、またはそれらの組み合わせのうちの少なくとも1つを含む第2の無機材料とを含む、実施形態1記載の方法。
実施形態4
前記無機酸化物が二酸化チタン(TiO)を含む、実施形態1記載の方法。
実施形態5
前記有機バインダーが、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキシド、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸、またはそれらの組み合わせのうちの少なくとも1つを含む、実施形態1記載の方法。
実施形態6
前記第1の放射線が、0.1W/cm〜1000W/cmの範囲のパワーを有する、実施形態1記載の方法。
実施形態7
前記第1の放射線が、100%未満のパワー出力で運転される、実施形態1記載の方法。
実施形態8
前記第1の放射線が、金属フィラメントを含むパルス状または定常状態の放射線源から発生させられ、前記金属フィラメントは、タングステンフィラメント、ニッケルクロム(NiCr)フィラメント、鉄クロムアルミニウム(FeCrAl)フィラメント、またはそれらの組み合わせのうちの少なくとも1つを含む、実施形態1記載の方法。
実施形態9
前記多孔質光取り出し層を無機ポリマー層でコーティングするステップをさらに含む、実施形態1記載の方法。
実施形態10
多孔質光取り出し層スタックを形成するために、前記無機ポリマー層を第2の放射線に露光するステップをさらに含む、実施形態9記載の方法。
実施形態11
前記無機ポリマー層を露光するステップが、500nm〜2000nmの範囲のピーク発光波長を有する前記第2の放射線を1秒〜300秒の範囲の時間にわたり照射するステップを含む、実施形態10記載の方法。
実施形態12
前記無機ポリマー層を露光するステップが、10秒〜60秒の範囲の時間にわたる、実施形態11記載の方法。
実施形態13
多孔質光取り出し層スタックを形成するために、前記無機ポリマー層を熱的に焼結させるステップをさらに含む、実施形態9記載の方法。
実施形態14
前記無機ポリマー層がシロキサン系分子を含む、実施形態9記載の方法。
実施形態15
前記無機ポリマー層が、前記多孔質光取り出し層上の平坦化層である、実施形態9記載の方法。
実施形態16
前記無機ポリマー層の厚さが0.01μm〜1μmの範囲である、実施形態9記載の方法。
実施形態17
前記ベース基板が、連続した可撓性のシートを含み、かつ前記方法がロール・ツー・ロールプロセスを含む、実施形態1記載の方法。
実施形態18
前記連続した可撓性のシートが、厚さ100μm以下のガラスシートを含む、実施形態17記載の方法。
実施形態19
前記露光するステップ中の前記多孔質光取り出し層の最高温度が250℃以下である、実施形態1記載の方法。
実施形態20
前記多孔質光取り出し層スタック上に、少なくとも1つの透明電極層と有機発光ダイオード層とを形成するステップをさらに含む、実施形態1記載の方法。
実施形態21
光取り出し向上のための物品を形成する方法であって、前記方法が、
ベース基板を準備するステップと、
前記ベース基板上に前駆体を配置するステップであって、前記前駆体が、
10nm〜1μmの範囲の平均直径を有しかつ無機酸化物と有機バインダーとを含む粒子を含む、配置するステップと、
スタックを形成するために、前記前駆体を無機ポリマー層でコーティングするステップと、
多孔質光取り出し層を含む多孔質光取り出し層スタックを形成するために、前記スタックを、500nm〜2000nmの範囲のピーク発光波長を有する放射線に1秒〜300秒の範囲の時間にわたり露光するステップと、
を含み、
前記多孔質光取り出し層は、10nm〜1000nmの範囲の平均細孔径を有し、かつ前記物品の光出力を1.7倍以上向上させる、方法。
実施形態22
光取り出し向上のための物品であって、
ベース基板と、
10nm〜1000nmの範囲の平均細孔径を有する多孔質光取り出し層と、
を含み、
前記多孔質光取り出し層は、前記物品の光出力を1.7倍以上向上させる、物品。
実施形態23
前記多孔質光取り出し層が、無機酸化物材料と有機バインダーとを有するレーザー処理された多孔質光取り出し層を含む、実施形態22記載の物品。
実施形態24
前記無機酸化物材料が、二酸化チタン(TiO)、二酸化ケイ素(SiO)、酸化亜鉛(ZnO)、二酸化スズ(SnO)、またはそれらの組み合わせのうちの少なくとも1つを含む、実施形態23記載の物品。
実施形態25
前記有機バインダーが、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキシド、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸、またはそれらの組み合わせのうちの少なくとも1つを含む、実施形態23記載の物品。
実施形態26
前記多孔質光取り出し層が、120〜125のCIE L色空間座標範囲を有する、実施形態22記載の物品。
実施形態27
実施形態1記載の方法により形成された前記多孔質光取り出し層を含む、有機発光ダイオードデバイス。

Claims (10)

  1. 光取り出し向上のための物品を形成する方法であって、前記方法が、
    ベース基板を準備するステップと、
    前記ベース基板上に前駆体を配置するステップであって、前記前駆体が、
    10nm〜1μmの範囲の平均直径を有しかつ無機酸化物と有機バインダーとを含む粒子を含む、配置するステップと、
    10nm〜1000nmの範囲の平均細孔径を有する多孔質光取り出し層を形成するために、前記前駆体を、500nm〜2000nmの範囲のピーク発光波長を有する第1の放射線に1秒〜300秒の範囲の時間にわたり露光するステップと、
    を含み、
    前記多孔質光取り出し層は、前記物品の光出力を1.7倍以上向上させる、方法。
  2. 前記露光するステップが、10秒〜60秒の範囲の時間にわたる、請求項1記載の方法。
  3. 前記無機酸化物が、二酸化チタン(TiO)の第1の無機材料と、二酸化ケイ素(SiO)、酸化亜鉛(ZnO)、二酸化スズ(SnO)、またはそれらの組み合わせのうちの少なくとも1つを含む第2の無機材料とを含む、請求項1または2記載の方法。
  4. 前記無機酸化物が二酸化チタン(TiO)を含む、請求項1または2記載の方法。
  5. 前記有機バインダーが、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキシド、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸、またはそれらの組み合わせのうちの少なくとも1つを含む、請求項1から4までのいずれか1項記載の方法。
  6. 前記第1の放射線が、0.1W/cm〜1000W/cmの範囲のパワーを有する、請求項1から5までのいずれか1項記載の方法。
  7. 前記第1の放射線が、100%未満のパワー出力で運転される、請求項1から6までのいずれか1項記載の方法。
  8. 前記第1の放射線が、金属フィラメントを含むパルス状または定常状態の放射線源から発生させられ、前記金属フィラメントは、タングステンフィラメント、ニッケルクロム(NiCr)フィラメント、鉄クロムアルミニウム(FeCrAl)フィラメント、またはそれらの組み合わせのうちの少なくとも1つを含む、請求項1から7までのいずれか1項記載の方法。
  9. 前記多孔質光取り出し層を無機ポリマー層でコーティングするステップをさらに含む、請求項1から8までのいずれか1項記載の方法。
  10. 多孔質光取り出し層スタックを形成するために、前記無機ポリマー層を第2の放射線に露光するステップをさらに含む、請求項9記載の方法。
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