JP2021527038A - (2r,6r)−ヒドロキシノルケタミンの合成および精製のためのプロセス - Google Patents

(2r,6r)−ヒドロキシノルケタミンの合成および精製のためのプロセス Download PDF

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Abstract

(2R,6R)−ヒドロキシノルケタミンの調製のためのプロセスが提供される。プロセスはクロマトグラフィー精製を必要とせず、8工程で、26%の全収率および97%超の純度で、(2R,6R)−ヒドロキシノルケタミンを与える。

Description

(関連出願の相互参照)
本出願は、2018年6月4日に出願された米国仮特許出願第62/680,183号(これによりその全体が参照により組み込まれる)に対する優先権およびその恩典を主張する。
(発明の分野)
本発明は、治療抵抗性うつ病を治癒させるための治療薬の合成、より特定的には、(2R,6R)−ヒドロキシノルケタミンの合成および精製のための改善されたプロセスに関する。
うつ病は世界中の何百万という人々に影響を与える気分障害であり、悲嘆および興味喪失の持続性感情により特徴付けられる。うつ病は、窮迫の生物学的、心理的、および社会的原因の組み合わせ(これは、脳内のある一定の神経回路の活性の変化を含む脳機能の変化という結果となる)により引き起こされる。抗うつ薬として知られている様々な治療薬が、うつ病を治療するために提案され、開発されてきた。しかしながら、この疾患を有する人々の3分の2もの人々が、彼らが試した最初の抗うつ薬により助けられていない。
近年、(2R,6R)−ヒドロキシノルケタミンが治療抵抗性うつ病を治癒させるためのリード化合物として発見された。化合物は迅速な作用発現を発揮し、マウスにおいて行動、脳波、電気生理学、および細胞の抗うつ薬関連作用を有することが示された。重要なことには、(2R,6R)−ヒドロキシノルケタミンは、他のケタミンとしばしば関連する、望ましくない中枢神経系(CNS)特性、例えば、麻酔特性および乱用の可能性を有さないことが見出された。
しかしながら、(2R,6R)−ヒドロキシノルケタミンへの既存の公表された経路では、標的生成物を提供する8工程にわたる全収率は、2.8%にすぎなかった。そのため、大量の(2R,6R)−ヒドロキシノルケタミンを高収率で生成させる効率的な、かつ、コスト効率の良い合成が依然として必要なままである。
一実施形態では、(2R,6R)−ヒドロキシノルケタミンの調製のためのプロセスが提供される。プロセスは:
熱流条件を化合物
Figure 2021527038

に適用し、化合物
Figure 2021527038

を得る工程、および
化合物
Figure 2021527038

を(2R,6R)−ヒドロキシノルケタミン塩酸塩に変換する工程
を含む。
化合物
Figure 2021527038

を(2R,6R)−ヒドロキシノルケタミン塩酸塩に変換する工程は、化合物
Figure 2021527038

をピログルタミン酸の光学活性異性体と接触させ、化合物
Figure 2021527038

およびピログルタミン酸の光学活性異性体の付加物を得る工程をさらに含んでもよい。
熱流条件を化合物
Figure 2021527038

に適用して、化合物
Figure 2021527038

を得る工程は、化合物
Figure 2021527038

を熱流反応器に、約120℃から約220℃の温度で約5分から約2時間の保持時間を用いて通過させることにより実施してもよい。
化合物
Figure 2021527038

をピログルタミン酸の光学活性異性体と接触させ、化合物
Figure 2021527038

およびピログルタミン酸の光学活性異性体の付加物を得る工程は、
(i)化合物
Figure 2021527038

をピログルタミン酸の光学活性異性体と接触させ、化合物
Figure 2021527038

およびピログルタミン酸の光学活性異性体の付加物およびその鏡像異性体を得る工程、ならびに
化合物
Figure 2021527038

およびピログルタミン酸の光学活性異性体の付加物をその鏡像異性体から分離する工程を含んでもよい。
化合物
Figure 2021527038

およびピログルタミン酸の光学活性異性体の付加物をその鏡像異性体から分離する工程は結晶化により起こり得る。
化合物
Figure 2021527038

およびピログルタミン酸の光学活性異性体の付加物を(2R,6R)−ヒドロキシノルケタミン塩酸塩に変換する工程は、
化合物
Figure 2021527038

およびピログルタミン酸の光学活性異性体の付加物を、Boc−保護基含有剤と反応させ、化合物
Figure 2021527038

を得る工程を含み得る。
Boc−保護基含有剤は二炭酸ジ−tert−ブチルであってもよい。
化合物
Figure 2021527038

およびピログルタミン酸の光学活性異性体の付加物をBoc−保護基含有剤と反応させ、化合物
Figure 2021527038

を得る工程に続いて、
化合物
Figure 2021527038

を塩基およびトリメチルシリルクロリドと接触させ、化合物
Figure 2021527038

を得る工程、ならびに
化合物
Figure 2021527038

を酸化剤、続いて塩酸と接触させて、化合物
Figure 2021527038

を得る工程が実施されてもよい。
酸化剤はメタ−クロロペルオキシ安息香酸である。
化合物
Figure 2021527038

は、メタ−クロロペルオキシ安息香酸と約−40℃で、溶媒としてのトルエン中で接触させてもよく、中間付加物が提供され、中間付加物は、塩酸と接触させてもよく、化合物
Figure 2021527038

が提供される。
化合物
Figure 2021527038

を酸化剤、続いて塩酸と接触させ、化合物
Figure 2021527038

を得る工程に続いて、
化合物
Figure 2021527038

を精製し、(2R,6R)−ヒドロキシノルケタミン塩酸塩を得る工程が実施される。
精製は、溶媒からの再結晶化により起こり得る。再結晶化溶媒としてはアセトン、水、エタノール、酢酸エチル、またはそれらの任意の組み合わせが挙げられる。
再結晶化溶媒はアセトンおよび水を含む混合物であってもよい。混合物中のアセトン対水の比は10:1から500:1、例えば、20:1であってもよい。
ピログルタミン酸の光学活性異性体は(L)−ピログルタミン酸であってもよく、化合物
Figure 2021527038

および(L)−ピログルタミン酸の付加物は98%以上の収率、および97%以上の鏡像異性体純度で分離され得る。
(2R,6R)−ヒドロキシノルケタミン塩酸塩の純度は97%以上とすることができる。
熱流条件を化合物
Figure 2021527038

に適用して、化合物
Figure 2021527038

を得る工程は、
化合物
Figure 2021527038

をアンモニア源と反応させ、化合物
Figure 2021527038

を得る工程後に実施され得る。
アンモニア源は液体アンモニアである。
化合物
Figure 2021527038

をアンモニア源と反応させ、化合物
Figure 2021527038

を得る工程は、化合物
Figure 2021527038

をブロム化源と反応させ、化合物
Figure 2021527038

を得る工程後に実施される。
ブロム化源は分子臭素である。
別の実施形態では、(2R,6R)−ヒドロキシノルケタミンの調製のためのプロセスは、
工程(a):化合物
Figure 2021527038

をブロム化源と反応させ、化合物
Figure 2021527038

を得る工程、
工程(b):化合物
Figure 2021527038

をアンモニア源と反応させ、化合物
Figure 2021527038

を得る工程、
工程(c):熱流条件を化合物
Figure 2021527038

に適用し、化合物
Figure 2021527038

を得る工程、
工程(d):化合物
Figure 2021527038

をピログルタミン酸の光学活性異性体と接触させ、化合物
Figure 2021527038

およびピログルタミン酸の光学活性異性体の付加物およびその鏡像異性体を得る工程、
工程(e):化合物
Figure 2021527038

およびピログルタミン酸の光学活性異性体の付加物をBoc−保護基含有剤と反応させ、化合物
Figure 2021527038

を得る工程、
工程(f):化合物
Figure 2021527038

を、塩基およびトリメチルシリルクロリドと接触させ、化合物
Figure 2021527038

を得る工程、
工程(g):化合物
Figure 2021527038

を酸化剤、続いて塩酸と接触させ、化合物
Figure 2021527038

を得る工程、ならびに
工程(h):化合物
Figure 2021527038

を再結晶化し、(2R,6R)−ヒドロキシノルケタミン塩酸塩を得る工程を含む。
以下、実施形態に詳細に言及する。実施形態は異なる形態を有することができ、本明細書で明記された記載に制限されるものと解釈されるべきではない。したがって、実施形態は、本記載の態様を説明するために以下で記載されるにすぎない。本明細書では、「および/または」という用語は、関連する列挙された項目の1つ以上のいずれかおよび全ての組み合わせを含む。
本明細書で使用される専門用語は特定の実施形態を説明する目的のためのものにすぎず、制限することを意図しない。本明細書では、単数形「1つの(a、an)」および「その(the)」は、文脈により明確に別記されない限り、同様に複数形を含むことが意図される。
「含む」および/または「含んでいる」または「包含する」および/または「包含している」という用語は、この明細書で使用される場合、明言された特徴、領域、整数、工程、操作、要素、および/または成分の存在を特定するが、1つ以上の他の特徴、領域、整数、工程、操作、要素、成分、および/またはそれらの群の存在または追加を除外するものではないことが、さらに理解されるであろう。
「約」または「およそ」は、本明細書では、明言された値を含み、問題になっている測定および特定の量の測定と関連する誤差(すなわち、測定系の限界)を考慮して、当業者により決定される特定の値についての偏差の許容される範囲内を意味する。例えば、「約」は1つ以上の標準偏差内、または明言された値の±30%、20%、10%、5%内を意味することができる。
別に規定されない限り、本明細書で使用される全ての用語(技術および科学用語を含む)は、この発明が属する分野の当業者により普通に理解されるものと同じ意味を有する。一般的に使用される辞書において規定されるものなどの用語は、関連技術および本開示との関連でのそれらの意味と一致する意味を有するものと解釈されるべきであり、本明細書で明確にそのように規定されない限り、理想的なまたは過度に型通りの意味で解釈されることはないことが、さらに理解されるであろう。
文献(Zanos et al., Nature, 2016, 533, 481−486)で公表される(2R,6R)−ヒドロキシノルケタミンの合成についての既存の連続段階(シーケンス:sequence)がスキーム1で示される。この反応連続段階は最終生成物を提供し、8工程で2.8%の全収率にすぎなかった。反応連続段階におけるいくつかの手順はプロセススケール合成では望ましくない。例えば、β−ヒドロキシイミン3のα−アミノケトン4への高温熱転位はマイクロ波反応器および高圧を利用した。加えて、4から5への既存のキラル分割は低収率であり、高体積の溶媒を使用した。さらに、Boc保護α−アミノケトン6のα−ヒドロキシケトン8への変換のためのルボトム酸化連続段階は極低温条件およびシリカゲルカラムクロマトグラフィーを利用し、生成物を精製した。
スキーム1
Figure 2021527038
本発明の発明者らは、(2R,6R)−ヒドロキシノルケタミンへの公表されたアプローチの実質的な改善となる新規反応スキームを発見した。新規スキームにおける中間体は同じままであるが、プロセス化学開発過程を通しての各工程についての条件および試薬は著しく変更された。新規プロセスでは、(2R,6R)−ヒドロキシノルケタミン収率の全体的な改善が得られ、退屈でコストのかかるシリカゲルクロマトグラフィー精製が排除され、プロセスが大規模に実施された場合、大幅な経費節約が提供される。
一実施形態では、(2R,6R)−ヒドロキシノルケタミンの調製のためのプロセスが提供される。プロセスは、
熱流条件を化合物
Figure 2021527038

に適用し、化合物を得る工程、および
化合物
Figure 2021527038

を(2R,6R)−ヒドロキシノルケタミン塩酸塩に変換する工程
を含む。
化合物
Figure 2021527038

を(2R,6R)−ヒドロキシノルケタミン塩酸塩に変換する工程は、化合物
Figure 2021527038

をピログルタミン酸の光学活性異性体と接触させ、化合物
Figure 2021527038

およびピログルタミン酸の光学活性異性体の付加物を得る工程をさらに含んでもよい。
熱流条件を化合物
Figure 2021527038

に適用して、化合物
Figure 2021527038

を得る工程は、化合物
Figure 2021527038

を、熱流反応器に、約120℃から約220℃の温度で、約5分から約2時間の保持時間を用いて通過させることにより実施してもよい。
化合物
Figure 2021527038

をピログルタミン酸の光学活性異性体と接触させ、化合物
Figure 2021527038

およびピログルタミン酸の光学活性異性体の付加物を得る工程は、
(ii)化合物
Figure 2021527038

をピログルタミン酸の光学活性異性体と接触させ、化合物
Figure 2021527038

およびピログルタミン酸の光学活性異性体の付加物およびその鏡像異性体を得る工程、ならびに
化合物
Figure 2021527038

およびピログルタミン酸の光学活性異性体の付加物をその鏡像異性体から分離する工程を含んでもよい。
化合物
Figure 2021527038

およびピログルタミン酸の光学活性異性体の付加物をその鏡像異性体から分離する工程は結晶化により起こり得る。
化合物
Figure 2021527038

およびピログルタミン酸の光学活性異性体の付加物を(2R,6R)−ヒドロキシノルケタミン塩酸塩に変換する工程は、
化合物
Figure 2021527038

およびピログルタミン酸の光学活性異性体の付加物をBoc−保護基含有剤と反応させ、化合物
Figure 2021527038

を得る工程を含んでもよい。
Boc−保護基含有剤は二炭酸ジ−tert−ブチルであってもよい。
化合物
Figure 2021527038

およびピログルタミン酸の光学活性異性体の付加物をBoc−保護基含有剤と反応させ、化合物
Figure 2021527038

を得る工程に続いて、
化合物
Figure 2021527038

を塩基およびトリメチルシリルクロリドと接触させ、化合物
Figure 2021527038

を得る工程、ならびに
化合物
Figure 2021527038

を酸化剤、続いて塩酸と接触させ、化合物
Figure 2021527038

を得る工程が実施されてもよい。
酸化剤はメタ−クロロペルオキシ安息香酸である。
化合物
Figure 2021527038

は、メタ−クロロペルオキシ安息香酸と約−40℃で、溶媒としてのトルエン中で接触させてもよく、中間付加物が提供され、中間付加物は、塩酸と接触させてもよく、化合物
Figure 2021527038

が提供される。
化合物
Figure 2021527038

を酸化剤、続いて塩酸と接触させ、化合物
Figure 2021527038

を得る工程に続いて、
化合物
Figure 2021527038

を精製し、(2R,6R)−ヒドロキシノルケタミン塩酸塩を得る工程が実施される。
精製は、溶媒からの再結晶化により起こり得る。再結晶化溶媒としてはアセトン、水、エタノール、酢酸エチル、またはそれらの任意の組み合わせが挙げられる。
再結晶化溶媒はアセトンおよび水を含む混合物であってもよい。混合物中のアセトン対水の比は10:1から500:1、例えば、20:1であってもよい。
ピログルタミン酸の光学活性異性体は(L)−ピログルタミン酸であってもよく、化合物
Figure 2021527038

および(L)−ピログルタミン酸の付加物は98%以上の収率、および97%以上の鏡像異性体純度で分離され得る。
(2R,6R)−ヒドロキシノルケタミン塩酸塩の純度は97%以上とすることができる。
熱流条件を化合物
Figure 2021527038

に適用して、化合物
Figure 2021527038

を得る工程は、
化合物
Figure 2021527038

をアンモニア源と反応させ、化合物
Figure 2021527038

を得る工程後に実施され得る。
アンモニア源は液体アンモニアである。
化合物
Figure 2021527038

をアンモニア源と反応させ、化合物
Figure 2021527038

を得る工程は、
化合物
Figure 2021527038

をブロム化源と反応させ、化合物
Figure 2021527038

を得る工程後に実施される。
ブロム化源は分子臭素である。
一実施形態では、(2R,6R)−ヒドロキシノルケタミンの調製のためのプロセスは、
工程(a):化合物
Figure 2021527038

をブロム化源と反応させ、化合物
Figure 2021527038

を得る工程、
工程(b):化合物
Figure 2021527038

をアンモニア源と反応させ、化合物
Figure 2021527038

を得る工程、
工程(c):熱流条件を化合物
Figure 2021527038

に適用し、化合物
Figure 2021527038

を得る工程、
工程(d):化合物
Figure 2021527038

をピログルタミン酸の光学活性異性体と接触させ、化合物
Figure 2021527038

およびピログルタミン酸の光学活性異性体の付加物およびその鏡像異性体を得る工程、
工程(e):化合物
Figure 2021527038

およびピログルタミン酸の光学活性異性体の付加物をBoc−保護基含有剤と反応させ、化合物
Figure 2021527038

を得る工程、
工程(f):化合物
Figure 2021527038

を塩基およびトリメチルシリルクロリドと接触させ、化合物
Figure 2021527038

を得る工程、
工程(g):化合物
Figure 2021527038

を酸化剤、続いて塩酸と接触させ、化合物
Figure 2021527038

を得る工程、ならびに
工程(h):化合物
Figure 2021527038

を再結晶化し、(2R,6R)−ヒドロキシノルケタミン塩酸塩を得る工程を含む。
工程(a)では、(2−クロロフェニル)(シクロペンチル)メタノン1がブロム化を受け、(1−ブロモシクロペンチル)(2−クロロフェニル)メタノン2を与える。工程(a)では、分子臭素(Br)が、ブロム化源として臭化銅(CuBr)に取って代わる。この修正により、溶媒体積の低減が得られ、反応を大規模で実施するのにより好都合となった。反応は溶媒としてのジクロロメタン中、臭化水素酸の存在下、−20℃と20℃の間、例えば、−15℃と15℃の間、−10℃と10℃の間、または−5℃と5℃の間の温度で、実施され得る。クロロホルム、アセトニトリル、ジエチルエーテル、ジオキサン、水、またはそれらの組み合わせなどの他の溶媒もまた好適である。しかしながら、反応条件はこれに限定されず、当業者であれば、所望の結果を達成するために、反応の規模によって、これらの条件を修正することができるであろう。
工程(b)では、(1−ブロモシクロペンチル)(2−クロロフェニル)メタノン2は、アンモニアと反応し、1−((2−クロロフェニル)(イミノ)メチル)シクロペンタノール3を提供する。アンモニア源として、液体アンモニアが水酸化アンモニウムの代わりに利用されてきた。液体アンモニアのこの選択は、反応時間を大きく低下させ、収率を増加させ、最小ワークアップを可能にする。反応はジクロロメタン中−45℃から−25℃の温度で実施され得る。
工程(c)では、1−((2−クロロフェニル)(イミノ)メチル)シクロペンタノール3は、熱転位により、2−アミノ−2−(2−クロロフェニル)シクロヘキサノン4に変換される。プロセスは、熱流化学装置(熱流反応器)において実施することができ、高温、最低反応時間、および安全操作が可能になる。一実施形態では、1−((2−クロロフェニル)(イミノ)メチル)シクロペンタノール3は、熱流反応器に、約120℃から約220℃の範囲の温度、例えば、約140℃から約180℃、または約160℃で、約5分から約2時間、例えば、約15から約1時間、約20から約30分、または約25分の保持時間を用いて、約10mL/minから約20mL/min、例えば、約10mL/minから約15mL/min、または約12mL/minの速度で通過させることができる。流速は、所望の保持時間を得るように適切に調節することができる。当業者であれば、所望の結果を達成するために、反応の規模によって、これらの条件を修正することができるであろう。別の実施形態では、1−((2−クロロフェニル)(イミノ)メチル)シクロペンタノール3は予熱エタノールに溶解させることができ、その後、流れ反応に通過させることができる。この修正により、反応器内でより高い濃度を得ることが可能になり得る。
工程(d)では、ラセミ2−アミノ−2−(2−クロロフェニル)シクロヘキサノン4は、鏡像異性的に純粋な(R)−2−アミノ−2−(2−クロロフェニル)シクロヘキサノン5に分割される。分割は、キラル分割剤として酒石酸にとって代わる(L)−ピログルタミン酸を用いることにより実施することができる。ピログルタミン酸の実行により、ずっと高い回収およびより低い溶媒体積が可能になり、この段階での収率が、酒石酸を使用することによる9%から、98.7%収率まで劇的に増加し、97.4%までの鏡像異性体純度を有する。2−アミノ−2−(2−クロロフェニル)シクロヘキサノン4の(L)−ピログルタミン酸との反応は、エタノール中、約50℃から約80℃の温度で実施することができ、ジアステレオマー塩の混合物が形成され、所望の光学活性な塩は、ジアステレオマー塩の混合物を含有する溶液を約0℃から約5℃の温度まで冷却し、所望の(R)−2−アミノ−2−(2−クロロフェニル)シクロヘキサノン(L)−ピログルタミン酸5の沈殿を引き起こすことにより、得ることができる。あるいは、(D)−ピログルタミン酸もまた、キラル分割剤として使用され得る。2−アミノ−2−(2−クロロフェニル)シクロヘキサノン4のD−ピログルタミン酸との反応もまた、エタノール中、約50℃から約80℃の温度で実施することができ、ジアステレオマー塩の混合物が形成される。しかしながら、今回は、望ましくない光学活性な塩が約0℃から約5℃の温度までの冷却で沈殿し、所望の(R)−2−アミノ−2−(2−クロロフェニル)シクロヘキサノン(R)−ピログルタミン酸は溶液中に存在したままである。
工程(e)では、(R)−2−アミノ−2−(2−クロロフェニル)シクロヘキサノン(L)−ピログルタミン酸5のアミノ基は、Boc−カルバメートとして、二炭酸ジ−tert−ブチルで保護され、(R)−tert−ブチル(1−(2−クロロフェニル)−2−オキソシクロヘキシル)カルバメート6が提供される。反応は、溶媒としての酢酸エチル中、塩基としてのアルカリ金属の炭酸塩またはリン酸塩の存在下で実施され得る。他の溶媒としては、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、または1,4−ジオキサンが挙げられる。アルカリ金属の炭酸塩またはリン酸塩は、炭酸もしくはリン酸リチウム、炭酸もしくはリン酸ナトリウム、炭酸もしくはリン酸カリウム、炭酸もしくはリン酸ルビジウム、炭酸もしくはリン酸セシウム、またはそれらの任意の組み合わせであってもよい。修正されたカルバメート保護により溶媒体積低下および条件最適化が得られた。
工程(f)では、(R)−tert−ブチル(1−(2−クロロフェニル)−2−オキソシクロヘキシル)カルバメート6が塩基およびトリメチルシリルクロリドで処理され、対応するトリメチルシリルエノラートエーテル7が形成される。塩基は、ケトン中間体6中のα−プロトンを取り出すことができる任意の非求核性塩基であってもよい。例えば、塩基はリチウムジイソプロピルアミド(「LDA」)であってもよく、これは、THF中でのジイソプロピルアミンとヘキシルリチウムの反応により調製され得る。形成されたエノラートは、トリメチルシリルクロリド(「TMS」)で反応停止させることができ、水性ワークアップ後にトリメチルシリルエノラートエーテル7が提供される。
工程(g)では、次いで、このエノラートエーテルが、メタ−クロロペルオキシ安息香酸(「MCPBA」)などの酸化剤で処理され、中間付加物が提供され、これが塩酸で加水分解され、(2R,6R)−2−アミノ−2−(2−クロロフェニル)−6−ヒドロキシシクロヘキサノン塩酸塩8が提供される。エノールエーテル形成は温度を最適化させ、−78℃からより扱いやすい−40℃にした。トルエンが溶媒として使用され得る。これにより、ルボトム反応連続段階全体が同じ溶媒中で進行可能となる。酸化溶媒もトルエンに変更された。次いで、トルエンは、トリメチルシリル基およびカルバメートの両方のHCl媒介脱保護において直接使用することができ、再結晶後、最終生成物が直接提供される。修正再結晶化条件は、粗生成物をルボトム酸化−脱保護連続段階から取り出し、合理的な収率での高純度材料の単離を可能にするために開発された。
工程(h)では、(2R,6R)−ヒドロキシノルケタミンが再結晶化される。再結晶化のための好適な溶媒は、メタノール、エタノール、イソプロパノール、水、酢酸エチル、ヘプタン、アセトン、アセトニトリル、ジクロロメタン、エチルエーテル、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、トルエン、ジメチルホルムアミドを、単独か、または、互いに様々な割合で含むことができる。例えば、再結晶化溶媒としてはアセトン、水、エタノール、酢酸エチル、またはそれらの任意の組み合わせが挙げられる。一実施形態では、再結晶化溶媒はアセトンおよび水を含む混合物であってもよく、混合物中のアセトン対水の比は10:1から500:1、例えば、20:1であってもよい。別の実施形態では、1:1:20から1:1:500の比のエタノール、水および酢酸エチルの混合物が利用され得る。別の実施形態では、再結晶化溶媒は、1:20から1:500の比のエタノールおよび酢酸エチルであってもよい。さらに別の実施形態では、再結晶化溶媒は、1:1:20から1:1:500の比のアセトン、水、およびエチルの混合物であってもよい。さらに別の実施形態では、再結晶化溶媒はエタノールおよび水の混合物またはアセトンおよび水の混合物であってもよく、溶媒の比は、1:10から10:1までシフトし得る。
全体で、(2R,6R)−ヒドロキシノルケタミンの大規模生成のためのプロセスに対し著しい改善があった。収率は連続段階全体で10倍近く増加し、いくつかのコストのかかる精製は排除された。本発明は、抗うつ薬としての(2R,6R)−ヒドロキシノルケタミンの開発の成功に続いて、有効活性成分(「API」)を製造するための手段として、高い商業的可能性を有する。
本発明について、下記非限定的な例を参照して、例証し、より詳細にさらに記載する。
[中間体3の合成]
Figure 2021527038
使用した機器:温度制御−90℃から180℃が備えられた20Lガラスジャケット付き反応器ストリーム、5L撹拌ガラスヘッダー、10L撹拌ガラスレシーバーおよび温度制御−40℃から180℃が備えられた20Lガラスジャケット付き晶析装置および6L磁器フィルタ。
2−クロロフェニルシクロペンチルケトン(4.54kg、21.8mol)およびジクロロメタン(1.17kg、13.8mol)を、第1の反応容器(以後、「V1」)に撹拌しながら入れた。V1内容物を−5.0℃まで冷却した。次いで、臭化水素酸(0.011kg、65.0mmol)をV1に入れた。臭素(3.52kg、22.0mol)およびジクロロメタン(1.38kg、16.2mol)の予め調製した溶液を、保持容器(以後、「H1」)に入れた。H1の内容物を、V1内容物温度を−5℃と5℃の間で維持しながらV1に入れた。添加後、ジクロロメタン(0.27kg、3.18mol)を、H1を介してV1に入れた。混合物を31分間−10℃と5℃の間で撹拌し、その後、サンプルを分析のために取り出した。サンプルは98.8%変換(1.16%開始材料、93.1%臭化物)を示した。バッチを0℃と10℃の間まで温め、2回、脱イオン水(2.95kg)で洗浄した。有機部分をV1に、ジクロロメタン(0.30kg、3.53mol)ラインリンスと共に戻し入れた。炭酸ナトリウム(0.30kg、2.83mol)を含む脱イオン水(2.67kg、148mol)の溶液を、H1を介してV1に入れた。V1内容物を34分間撹拌し、層を分離させた。有機層をV1から排出させ、HPLCにより分析した。97%の所望の臭化物および0.67%の開始2−クロロフェニルシクロペンチルケトンを含有することが見出された。
V1を、脱イオン水およびメタノールで清浄にし、その後、80℃で完全真空下にてベークアウトした。次いで、V1を−75℃(ジャケット温度)まで冷却した。アンモニア(10.9L)をV1中で凝縮させ、−40℃と−35℃の間の温度で維持した。粗臭化物を含有する溶液をV1に、蠕動ポンプを介して、内容物温度を−45と−35℃の間で維持して、入れた。次いで、ジクロロメタン(0.27kg、3.18mol)を、蠕動ポンプを介して入れた。次いで、バッチ内容物の温度を−35℃から−25℃に増加させ、内容物を1時間18分間撹拌した。反応混合物をHPLCによる分析のためにサンプリングした。面積で0.0%の臭化物および98.5%の標的イミンを含有することが見出された。次いで、過剰アンモニアのおよそ半分を反応混合物から、硫酸スクラバーに蒸発させることにより除去し、ジクロロメタン(6.02kg、70.9mol)を、蠕動ポンプを介して入れた。次いで、残りの過剰アンモニアを硫酸スクラバーに蒸発させた。次いで、バッチを脱イオン水(4.49kg、249mol)で洗浄した。水層をジクロロメタン(2.94kg、34.6mol)で逆抽出した。V1を脱イオン水ですすぎ、その後、100℃で、完全真空下で焼いて乾燥させた。V1を冷却して30℃に戻し、雰囲気に戻し、その後、有機物を合わせ、ジクロロメタン(0.27kg、3.18mol)ラインリンスと共に入れた。V1内容物を、60.8℃の内容物温度が達成されるまで大気圧下で蒸留した。ヘプタン(9.04kg、90.2mol)を添加した。V1の内容物を、入れたヘプタンの体積のおよそ25%が蒸留するまで大気圧下で蒸留した。V1の内容物を69.5℃まで冷却し、エタノール(0.70kg、15.2mol)を入れた。いくらかの固体が沈殿し、そのため、バッチ温度を83.5℃まで増加させ、完全溶解を達成した。次いで、バッチを55.9℃まで冷却し、中間体3(0.67g)でシーディングさせた。バッチをさらに48分にわたりさらに53.0℃まで冷却し、その時、濃い沈殿物が形成した。バッチに再び、中間体3(0.3g)でシーディングさせた。次いで、バッチを、5時間15分にわたり−4.2℃まで冷却した。スラリーを濾過し、ケーキを−3.7℃のヘプタン(1.28kg、12.8mol)およびエタノール(0.11kg、2.39mol)の合わせた溶液で洗浄し、その後、再び、0.0℃のヘプタン(1.28kg、12.8mol)およびエタノール(0.12kg、2.60mol)の合わせた溶液の一部で洗浄した。ケーキをフィルタ上で完全に脱液させ、その後、トレーに排出させ、一定質量が達成されるまで40℃で真空下にて乾燥させた。次いで、生成物をCurtec容器中にアルゴン下で充填し、3.66kg、16.4mol、75.8%を、HPLCにより98.3%純度で得た。
[中間体4の合成]
Figure 2021527038
使用した機器:温度制御−20℃から165℃が備えられた、25bar圧力定格を有する0.3Lハステロイチューブ反応器。
中間体3(1.91kg、8.54mol)の溶液をエタノール(9.32kg、202mol)中で調製した。
CRD Salamander(Cambridge Reactor Design管型流通反応器)を162℃まで加熱し、中間体3溶液をユニットに12mL/minの速度で通過させた。これは25分の保持時間と同じである。アウトプットを分別し、少しずつ分析し、その後、合わせて、バルク溶液を得た(12.83kg)。溶液をHPLCにより分析し、0.61%のイミン、2.56%のイミン加水分解生成物、および47.8%のS−ノルケタミンおよび47.1%のR−ノルケタミン(集合的に−中間体4)を含有することを見出した。溶液を直接下記工程で使用した。RとSノルケタミンの間の食い違いはおそらく分析誤差であり、プロセスにおけるキラル誘導を示さない。
あるいは、中間体4の合成は、下記修正手順に従い実施することができ、この場合、中間体3は予熱エタノールに溶解され、その後、流れ反応器に通過させられる。
使用した機器:25bar圧力定格を有し、温度制御−20℃から165℃が備えられた、0.3Lハステロイチューブ反応器、5Lガラスジャケット付き溶解容器および3Lガラス保持タンク。
HNKステージ2(1.40kg、5.38mol)を含むエタノール(2.80kg、60.8mol)の溶液を、HNKステージ2を5L溶解容器に入れることにより調製した。容器内の雰囲気を窒素に置き換え、エタノールを入れた。得られたスラリーを50℃まで温め、固体が観察されなくなるまで、または最低5分撹拌した。保持タンク内の雰囲気を窒素に置き換え、溶解容器の内容物を、インラインフィルタを介して移した。保持タンクの内容物を約50℃で保持した。この連続段階は、保持タンク内でHNKステージ2の原液を維持するために必要に応じて繰り返すことができた。
0.3Lハステロイチューブ反応器を165℃まで加熱し、HNKステージ2溶液を、12mL/minの速度で、保持タンクから、ユニットに通過させた。これは25分の保持時間と同じである。アウトプットを単一画分として収集し、分析し、その後、直接下記工程で使用した。アウトプットは、反応に関連したマスバランスに等しかった。
溶液をHPLCにより分析した典型的な分析結果は、0.61%のイミン(HNKステージ2)、2.56%のイミン加水分解生成物、および47.8%のS−ノルケタミンおよび47.1%のR−ノルケタミン(集合的に−racNK(HNKステージ3)を含有することを見出した。溶液を直接下記工程で使用した。RとSノルケタミンの間の食い違いは分析誤差であると考えられ、プロセスにおけるキラル誘導を示さない。
処理後、系のエタノールラインリンスを、溶解容器、インラインフィルタ、保持タンクおよび0.3Lハステロイチューブ反応器に通して移した。
[中間体5の合成]
Figure 2021527038
使用した機器:温度制御−90℃から180℃が備えられた20Lガラスジャケット付き反応器ストリーム、5L撹拌ガラスヘッダー、10L撹拌ガラスレシーバーおよび温度制御−40℃から180℃が備えられた20Lガラスジャケット付き晶析装置および6L磁器フィルタ。
中間体3(計算値2.80kg、12.5mol)を含むエタノール(8.14kg、177mol)をV1に撹拌しながら入れた。V1ジャケット温度を95℃に設定し、蒸留を開始させた。1.49kgのエタノールを除去し、中間体3を含む2.38volのエタノールの溶液を残した。
脱イオン水(0.67kg、37.2mol)および(L)−ピログルタミン酸(1.62kg、12.5mol)を、第2の反応容器(以後、「V2」)に入れた。混合物を撹拌し、エタノール(2.23kg、48.3mol)を入れた。V2内容物を48℃まで加熱した。
V2内容物を、蠕動ポンプを介してV1に移し、内容物を、75℃と80℃の間の温度で維持した。エタノール(前の蒸留物、0.11kg、2.39mol)をV2に入れ、蠕動ポンプを介してV1に移した。V1を75℃から85℃で1時間撹拌し、その後、0℃と5℃の間まで5時間にわたり冷却した。次いで、V1をさらに15分間撹拌し、その後、フィルタに排出した。ケーキを脱液し、エタノール(前の蒸留物、1.12kg、24.3mol)で洗浄し、再びエタノール(1.15kg、24.9mol)で洗浄した。濾過ケーキを完全に脱液させ、次いで、真空下、40℃で乾燥させるために、トレーに移した。乾燥させた固体をCurtecに排出させ、中間体5(2.02kg、5.72mol、45.6%絶対、HPLCによる98.7%面積、97.4%e.e.)を得た。
[中間体6の合成]
Figure 2021527038
使用した機器:温度制御−90℃から180℃が備えられた20Lガラスジャケット付き反応器ストリーム、5L撹拌ガラスヘッダー、10L撹拌ガラスレシーバーおよび温度制御−40℃から180℃が備えられた20Lガラスジャケット付き晶析装置および6L磁器フィルタ。
中間体5(2.01kg、5.70mol)および(1.98、5.61mol)をV1に入れた。酢酸エチル(3.56kg、40.4mol)をV1に入れ、得られた混合物を撹拌した。炭酸カリウム(1.89kg、13.66mol)を含む蒸留水(4.01kg、223mol)の溶液をH1に入れた。H1の内容物を、22分にわたりV1に入れた。添加が完了すると、容器内容物を69℃まで加熱した。融解二炭酸ジ−tert−ブチル(2.76kg、12.6mol)を1時間12分にわたり添加した。酢酸エチル(0.74kg、8.40mol)を入れ、混合物を、容器ジャケットを80℃まで加熱することにより、還流しながら加熱した。混合物を、6時間4分間、73℃で還流しながらさらに加熱し、撹拌し、その後、冷却して50℃に戻した。かくはんを中止し、2層が形成された。上層をHPLCによる分析のためにサンプリングした(0.1%の中間体5、99.9%の中間体6)。
水性下層を排出させて廃棄し、有機層を脱イオン水(4.06kg、225mol)で洗浄した。次いで、有機物を95.0℃の最大内容物温度までの蒸留により濃縮した。次いで、容器内容物を80.8℃まで冷却し、ヘプタン(6.38kg、63.7mol)を入れた。次いで、容器内容物を再び蒸留により、容器体積が入れた中間体5の質量の2.3倍に等しくなるまで濃縮した(9.3L)。次いで、容器内容物を−5.0℃まで冷却し、生成物の結晶化が63℃で起きた。容器内容物をフィルタに排出させ、2回、ヘプタン(2.74kg、27.4mol)で洗浄した。濾過ケーキを完全に脱液させ、真空下、60℃で乾燥させるために、トレーに移した。乾燥させた中間体6をドラムに排出させ、白色結晶固体(3.47kg、10.7mol、94.6%)を得、HPLCにより分析した(99.9%面積、99.7%e.e.)。
[(2R,6R)−ヒドロキシノルケタミン塩酸塩9の合成]
Figure 2021527038
使用した機器:温度制御−90℃から180℃が備えられた20Lガラスジャケット付き反応器ストリーム、10L撹拌ガラスレシーバー、温度制御−40℃から180℃が備えられた20Lガラスジャケット付き晶析装置、2×6L磁器フィルタ、焼結ガラスフィルタ、5L3つ口フラスコ。
ジ−イソ−プロピルアミン(0.95kg、9.39mol)および無水テトラヒドロフラン(1.57kg、21.8mol)を、V1に撹拌しながら入れた。V1内容物を−10.7℃まで冷却した。ヘキシルリチウム2.3Mのヘキサン溶液(2.04kg、4.07L、9.37mol)、続いて、ヘキシルリチウム2.5Mのヘキサン溶液(0.76kg、1.10L、2.74mol)(「活性」ヘキシルリチウム12.1molの総添加)を、V1内容物温度を−15℃と5℃の間で維持しながら、V1に入れた。添加後、混合物を17分間、−15℃と5℃の間で撹拌し、次いで、−40℃まで冷却した。中間体6(1.20kg、3.71mol)を含む無水THF(2.20kg、30.5mol)の予め調製した溶液を、V1温度を−45℃と−35℃の間で維持しながら、V1に入れた。添加後、中間体6溶液容器および投入ラインを、無水THF(0.16kg、2.22mol)を用いてすすいでV1に入れた。V1混合物を85分間、−45℃と−35℃の間で撹拌した。クロロトリメチルシラン(1.05kg、9.67mol)を秤量して中間容器(以後、「V3」)に入れ、その後、V1内容物温度を−45℃と−35℃の間で維持しながら、V1に入れた。添加後、V3および投入ラインを、無水THF(0.18kg、2.50mol)を用いてすすいでV1に入れた。V1混合物を260分間−45℃と−35℃の間で撹拌し、その後、インプロセス分析(HPLC)は、0.75%中間体6を示した。
脱イオン水(6.09kg、338mol)、続いて塩化アンモニウム(0.60kg、11.2mol)を、V2に入れ、撹拌して、固体を溶解させた。撹拌したV2内容物を0℃まで冷却した。V1内容物を−9.6℃まで温め、V2中に28分にわたり移し、V2内容物温度を0と10℃の間で維持した。移行が完了すると、ヘキサン(0.64kg、7.43mol)をV3に入れ、V3内容物を、V1に移した。V1内容物を10間撹拌し、その間、−10℃まで冷却し、次いで、V2に移した。V2内容物を10分間、温度を0℃と10℃の間で維持しながら撹拌し、次いで、撹拌を中止した。V2の内容物を層に分離させ、下(水性)層を除去した。V2温度を13.5℃まで上昇させながら、周囲温度の塩化ナトリウム(1.91kg、32.7mol)を含む脱イオン水(6.05kg、336mol)の予め調製した溶液を撹拌したV2内容物に入れた。添加後、撹拌を12分間続けた。撹拌を中止し、層を分離させた。下(水性)層をV2から除去した。上層をインプロセス分析のためにサンプリングし、反応完了を確認した:1.6%面積の中間体7および71.0%面積の中間体8aを含有することが見出された。
V2を蒸留のために構成し、16℃(ジャケット温度)から開始し、V2内容物を、100−250mbarの真空を適用しながら43.2℃まで加熱し、溶媒を蒸留により除去させた。蒸留が中止した時、V2中の残留物(およそ2L)の温度は38.1℃であり、真空は168mbarであった。V2内容物を22℃まで冷却し、トルエン(5.15kg、55.9mol)を入れた。30−250mbarの真空をV2に適用し、ジャケットを加熱し、溶媒の蒸留を達成した。蒸留を、およそ2Lの残留物がV2中に残るまで続け、その時、V2内容物温度は51.1℃、および、真空は37.6mbarとなった。V2内容物を25℃まで冷却し、トルエン(5.19kg、56.33mol)をそれに入れた。30−250mbarの真空をV2に適用し、ジャケットを加熱し、溶媒の蒸留を達成した。蒸留を、およそ2Lの残留物がV2中に残るまで続け、その時、V2内容物温度は56.0℃、および、真空は53.0mbarとなった。V2内容物を0.0℃まで冷却し、次いで、トルエン(4.38kg、47.54mol)を入れた。V2内容物を−2.5℃まで冷却し、3−クロロペルオキシ安息香酸70%(1.37kg(0.97kg「活性」)、5.63mol)を少しずつ91分にわたり入れ、温度を−10℃と0℃の間で維持した。V2内容物を38分間撹拌し、18分にわたり17℃まで温め、さらに166分間撹拌し、温度を5℃と25℃の間で維持した。インプロセス分析により反応完了を確認した(HPLCは0.22%面積の中間体6Aを示した)後、V2内容物を濾過し、トルエン(1.09kg、11.83mol)をV2に入れた。V2内容物を10分間撹拌し、次いで、フィルタ内の固体残留物に添加した。V2を、固体汚染が見えなくなるまで水で清浄にした。濾過ケーキを完全に脱液した後、濾液を合わせ、V2に入れた。フィルタレシーバーおよび投入ライン中の残留物をトルエン(0.54kg、5.86mol)で洗浄して、V2に入れた。20.7℃の撹拌したV2内容物に、4.41kgの、炭酸カリウム(1.02kg、7.34mol)を含む脱イオン水(3.41kg、189mol)の調製溶液を入れた。V2内容物を15分間撹拌し、次いで沈降させ、2層にした。V2の水性下層を排出させ、有機層を、3−クロロ安息香酸の除去について検査した(HPLCは0.42%の3−クロロ安息香酸を示した)。
V2を減圧蒸留のために構成した。V2のジャケットを45℃〜55℃まで、60−100mbarの真空を適用しながら加熱し、水およびトルエンを共沸除去させた。分離したトルエンを、V2内容物が、視覚的に水を含まなくなるまでV2に戻し、トルエンを、残った残留物がおよそ3.5Lになるまでさらに除去した(蒸留が中止した時、V2中の残留物の温度は38.8℃であり、真空は68.4mbarであった)。蒸留トルエンを、プロセスにおいて後に使用するために取っておいた。V2内容物を3.0℃まで冷却し、固体を濾過により除去した。トルエン(0.886kg、9.62mol)をV2に入れ、18分間撹拌し、その間、1.9℃まで冷却し、次いで、フィルタ中の残留物を洗浄するために使用し、液を前に単離したものと合わせた。V2を、視認可能な固体が残らなくなるまで水で清浄にし、次いで、濾液(4.00kg)をそれに入れた。トルエン(0.18kg、1.98mol)をフィルタレシーバーに入れ、これを使用して、残留物をそれ、および投入ラインからすすいでV2に入れた。V2を<100mbarまで真空にし、窒素の適用により大気圧に戻し、次いで、プロセスを繰り返した。塩酸SG1.18約37%(1.75kg、(0.65kgのHCl)、17.9mol)を脱イオン水(1.47kg、81.8mol)で希釈し、周囲温度で20.3%w/w水溶液(3.22kg)を作製し、次いで、これをV2内容物に入れ、それらの温度を17.6から19.3℃まで上昇させた。撹拌をV2について開始し、温度を、反応がインプロセス分析により完了したと考えられるまで(中間体がHPLCにより検出されなかった)、15から25℃の間で維持し続けた。HCl添加後15.75時間に、追加の脱イオン水(1.00kg、55.5mol)をV2に入れ、15分間撹拌し、次いで、V2内容物を沈降させた。生成物を含有する水性下層をレシーバーに排出させ、固体および有機相をV2中に残した。脱イオン水(3.61kg、200mol)をV2に入れ、26分間撹拌し、次いで、V2内容物を沈降させた。水性下層を排出させ、それを前の生成物含有水層と合わせた。V2中に残った固体および有機相を除去し、V2を水ですすいだ。生成物を含有する水相を再び、V2に入れ、レシーバーからの残留物および投入ラインを脱イオン水(0.88kg、48.9mol)を用いてすすいで、V2に入れた。V2を25−65mbarでの蒸留のために構成し、溶媒を50℃から60℃のジャケット温度を使用して、ペーストが形成されるまで除去した。V2内容物を1.2℃まで冷却し、壁を脱イオン水(0.89kg、49.4mol)で洗浄した。前の蒸留から回収したトルエン(5.70kg、61.86mol)をV2に入れた。V2のジャケットを、48−110mbarの真空を適用しながら、51.1℃まで加熱し、水の共沸除去を引き起こした。分離したトルエンを、V2内容物が、視覚的に水を含まなくなるまでV2に戻した。蒸留が完了したと判断された時、V2中に残った残留物はおよそ6.5Lであり、その温度は32.0℃であり、真空は60.2mbarであった。V2内容物を2℃まで冷却し、90分間撹拌し、フィルタに排出させた。濾過した液を2回、V2に戻し入れ、完全に固体を容器からフィルタ上にすすいだ。トルエン(0.86kg、9.33mol)をV2に入れた。V2内容物を15分間撹拌し、その間、それらの温度は1.0℃に到達し、次いで、濾過ケーキ上に排出させた。ケーキをフィルタ上で完全に脱液させ、その後、トレーに排出させ、40℃で真空下、一定質量に達するまで(61.5時間)乾燥させた。次いで、(2R,6R)−ヒドロキシノルケタミン9の合成をCurtec容器に詰め、0.671kg、2.43mol、65.6%を、HPLCにより91.2%純度で得た。
[(2R,6R)−ヒドロキシノルケタミン塩酸塩9の再結晶化]
再結晶化のために、下記機器/条件を使用した:温度制御−90℃から180℃が備えられた20Lガラスジャケット付き反応器ストリーム、10L撹拌ガラスレシーバー、温度制御−40から180℃が備えられた20Lガラスジャケット付き晶析装置、2×6L磁器フィルタ、焼結ガラスフィルタ、5L3つ口フラスコ。
粗(2R,6R)−ヒドロキシノルケタミン塩酸塩9(0.92kg、3.33mol)を蒸留水(0.74kg、41.1mol)およびアセトン(0.87kg、15.0mol)に溶解した。混合物をさらなる固体が溶解しなくなるまで撹拌し、次いで反応容器にインラインフィルタを介して入れた。蒸留水(0.18kg、9.99mol)およびアセトン(0.22kg、3.79mmol)をラインリンスとして入れた。容器内容物を20℃で7分間撹拌し、その後、アセトン(13.07kg、225mol)を44分にわたり添加した。次いで、容器内容物を、17時間撹拌した。容器内容物をフィルタに排出させ、完全に脱液させた。アセトン(1.32kg、22.7mol)を反応容器に入れた。混合物を2分間撹拌し、容器の良好なすすぎを確実にし、次いで、容器内容物をフィルタに排出させた。母液を合わせ、排出させて廃棄した。固体をフィルタ上で94分にわたり脱液し、次いで容器に排出させた。材料を40℃の真空オーブンを使用して、4時間後一定質量となるまで乾燥させた。生成物をドラムに排出させ、純粋(2R,6R)−ヒドロキシノルケタミン塩酸塩9(0.55kg、2.00mol、60%、HPLCによる99.3%面積)をオフホワイト固体として得た。
あるいは、半純粋(2R,6R)−ヒドロキシノルケタミン塩酸塩9(0.975kg、3.53mol)を注入用水(0.793kg、44.0mol)に溶解した。混合物を、インライン0.2μmフィルタを介して反応器に入れた。次いで、注入用水(0.187kg、10.4mol)をラインリンスとしてインライン0.2μmフィルタを介して入れた。温度を20℃に調整し、混合物を反応容器内で撹拌させた。アセトン(15.7kg、270mol)を1時間39分にわたり入れた。次いで、容器内容物を1時間撹拌した。容器内容物をフィルタに排出させ、完全に脱液させた。アセトン(1.66kg、28.6mol)を反応容器に入れた。混合物を15分間撹拌し、容器の良好なすすぎを確実にし、次いで、容器内容物をフィルタに排出させた。アセトン(1.57kg、27.0mol)を反応容器に入れた。混合物を21分間撹拌し、容器の良好なすすぎを確実にし、次いで、容器内容物をフィルタに排出させた。母液を合わせ、排出させて廃棄した。固体をフィルタ上で40時間にわたり脱液し、その時、サンプルは<0.05%のLODを示し、次いで、生成物を低密度ポリエチレン(LDPE)バッグに排出させ、Curtecにオーバーパックさせ、白色固体の(0.82kg、2.97mol、84%、HPLCにより99.9%)を得た。
実施例で記載される実施形態は説明的な意味においてのみ考えられるべきであり、制限を目的とするものではないことが理解されるべきである。各実施形態内の特徴または態様の記述は、典型的には、他の実施形態における他の同様の特徴または態様について使用可能と考えられるべきである。
本開示の1つ以上の実施形態について記載してきたが、下記特許請求の範囲により規定される本開示の精神および範囲から逸脱せずに、その中で形態および細部における様々な変更が可能であることが、当業者により、理解されるであろう。

Claims (20)

  1. (2R,6R)−ヒドロキシノルケタミンの調製のためのプロセスであって、
    熱流条件を化合物
    Figure 2021527038

    に適用し、化合物
    Figure 2021527038

    を得る工程、および
    前記化合物
    Figure 2021527038

    を(2R,6R)−ヒドロキシノルケタミン塩酸塩に変換する工程
    を含む、プロセス。
  2. 前記化合物
    Figure 2021527038

    を(2R,6R)−ヒドロキシノルケタミン塩酸塩に変換する工程は、
    前記化合物
    Figure 2021527038

    をピログルタミン酸の光学活性異性体と接触させ、化合物
    Figure 2021527038

    およびピログルタミン酸の前記光学活性異性体の付加物を得る工程を含む、請求項1に記載のプロセス。
  3. 熱流条件を前記化合物
    Figure 2021527038

    に適用して、化合物
    Figure 2021527038

    を得る前記工程は、
    前記化合物
    Figure 2021527038

    を熱流反応器に、約120℃から約220℃の温度で、約5分から約2時間の保持時間を用いて通過させる工程を含む、請求項1に記載のプロセス。
  4. 前記化合物
    Figure 2021527038

    をピログルタミン酸の前記光学活性異性体と接触させ、前記化合物
    Figure 2021527038

    およびピログルタミン酸の前記光学活性異性体の前記付加物を得る前記工程は、
    前記化合物
    Figure 2021527038

    をピログルタミン酸の光学活性異性体と接触させ、前記化合物
    Figure 2021527038

    およびピログルタミン酸の前記光学活性異性体の前記付加物およびその鏡像異性体を得る工程、ならびに
    前記化合物
    Figure 2021527038

    およびピログルタミン酸の前記光学活性異性体の前記付加物をその鏡像異性体から分離する工程
    を含む、請求項2に記載のプロセス。
  5. 前記化合物
    Figure 2021527038

    およびピログルタミン酸の前記光学活性異性体の前記付加物をその鏡像異性体から分離する前記工程は結晶化により起こる、請求項4に記載のプロセス。
  6. 前記化合物
    Figure 2021527038

    およびピログルタミン酸の前記光学活性異性体の前記付加物を(2R,6R)−ヒドロキシノルケタミン塩酸塩に変換する前記工程は、
    前記化合物
    Figure 2021527038

    およびピログルタミン酸の前記光学活性異性体の前記付加物をBoc−保護基含有剤と反応させ、化合物
    Figure 2021527038

    を得る工程を含む、請求項2に記載のプロセス。
  7. 前記化合物
    Figure 2021527038

    およびピログルタミン酸の前記光学活性異性体の前記付加物をBoc−保護基含有剤と反応させ、化合物
    Figure 2021527038

    を得る前記工程に続いて、
    前記化合物
    Figure 2021527038

    を塩基およびトリメチルシリルクロリドと接触させ、化合物
    Figure 2021527038

    を得る工程、ならびに
    前記化合物
    Figure 2021527038

    を酸化剤、続いて塩酸と接触させ、化合物
    Figure 2021527038

    を得る工程が実施される、請求項6に記載のプロセス。
  8. 前記酸化剤はメタ−クロロペルオキシ安息香酸である、請求項7に記載のプロセス。
  9. 前記化合物
    Figure 2021527038

    は、メタ−クロロペルオキシ安息香酸と、約−40℃で、溶媒としてのトルエン中で接触させられ、中間付加物が提供され、前記中間付加物は塩酸と接触させられ、前記化合物
    Figure 2021527038

    が提供される、請求項8に記載のプロセス。
  10. 前記化合物
    Figure 2021527038

    を酸化剤、続いて塩酸と接触させ、化合物
    Figure 2021527038

    を得る前記工程に続いて、
    前記化合物
    Figure 2021527038

    を精製し、(2R,6R)−ヒドロキシノルケタミン塩酸塩を得る工程が実施される、請求項7に記載のプロセス。
  11. ピログルタミン酸の前記光学活性異性体は(L)−ピログルタミン酸であり、前記化合物
    Figure 2021527038

    および前記(L)−ピログルタミン酸の前記付加物は98%以上の収率、および97%以上の鏡像異性体純度で分離される、請求項4に記載のプロセス。
  12. 前記(2R,6R)−ヒドロキシノルケタミン塩酸塩の純度は97%以上である、請求項1に記載のプロセス。
  13. 熱流条件を前記化合物
    Figure 2021527038

    に適用して、化合物
    Figure 2021527038

    を得る前記工程は、
    前記化合物
    Figure 2021527038

    をアンモニア源と反応させ、化合物
    Figure 2021527038

    を得る工程後に実施される、請求項1に記載のプロセス。
  14. 前記アンモニア源は液体アンモニアである、請求項13に記載のプロセス。
  15. 前記化合物
    Figure 2021527038

    をアンモニア源と反応させ、化合物
    Figure 2021527038

    を得る前記工程は、
    化合物
    Figure 2021527038

    をブロム化源と反応させ、化合物
    Figure 2021527038

    を得る工程後に実施される、請求項13に記載のプロセス。
  16. 前記ブロム化源は分子臭素である、請求項15に記載のプロセス。
  17. (2R,6R)−ヒドロキシノルケタミンの調製のためのプロセスであって、
    工程(a):化合物
    Figure 2021527038

    をブロム化源と反応させ、化合物
    Figure 2021527038

    を得る工程、
    工程(b):前記化合物
    Figure 2021527038

    をアンモニア源と反応させ、化合物
    Figure 2021527038

    を得る工程、
    工程(c):熱流条件を前記化合物
    Figure 2021527038

    に適用し、化合物
    Figure 2021527038

    を得る工程、
    工程(d):前記化合物
    Figure 2021527038

    をピログルタミン酸の光学活性異性体と接触させ、化合物
    Figure 2021527038

    およびピログルタミン酸の光学活性異性体の付加物およびその鏡像異性体を得る工程、
    工程(e):前記化合物
    Figure 2021527038

    およびピログルタミン酸の前記光学活性異性体の前記付加物をBoc−保護基含有剤と反応させ、化合物
    Figure 2021527038

    を得る工程、
    工程(f):前記化合物
    Figure 2021527038

    を塩基およびトリメチルシリルクロリドと接触させ、化合物
    Figure 2021527038

    を得る工程、
    工程(g):前記化合物
    Figure 2021527038

    を酸化剤、続いて塩酸と接触させ、化合物
    Figure 2021527038

    を得る工程、ならびに
    工程(h):前記化合物
    Figure 2021527038

    を再結晶化し、(2R,6R)−ヒドロキシノルケタミン塩酸塩を得る工程
    を含む、プロセス。
  18. 前記再結晶化後の前記(2R,6R)−ヒドロキシノルケタミン塩酸塩の全収率は、前記化合物
    Figure 2021527038

    に基づき約26%である、請求項17に記載のプロセス。
  19. 工程(h)後の前記(2R,6R)−ヒドロキシノルケタミン塩酸塩の純度は97%以上である、請求項17に記載のプロセス。
  20. 工程(a)から工程(h)のいずれもクロマトグラフィー精製を必要としない、請求項17に記載のプロセス。
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