JP2021522657A - マルチビーム二次イオン質量スぺクトロメトリデバイス - Google Patents

マルチビーム二次イオン質量スぺクトロメトリデバイス Download PDF

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Abstract

本発明は、一次イオンビームデバイスと、試料が複数の一次イオンビームにより衝撃を与えられたことに起因して試料から放たれた二次イオンを収集し、質量フィルタし、続いて検出するための手段とを備える二次イオン質量スぺクトロメータを提供する。スぺクトロメータは、試料の表面をスキャンするため複数の一次イオンビームを並列に使用することで注目される。

Description

本発明は、試料の分析またはイメージングなどの用途における使用のための二次イオン質量スぺクトロメトリデバイスの分野に存する。特に、本発明は、複数の一次イオンビームを使用する二次イオン質量スぺクトロメトリデバイスに係る。
分析目的およびイメージング目的のために二次イオン質量スぺクトロメトリ、SIMS、デバイスを使用することが知られている。SIMSは、試料の化学分析およびイメージングを実行するために広く使用されそして極めて強力な技術を代表する。イメージングSIMSは、材料科学、生物学、宇宙化学、および地球科学を含むが限定されない多くの分野において欠くことができない分析手段になった。
知られているSIMSデバイスでは、単一の集束一次イオンビームが、試料の表面を照明するために使用される。これにより、材料が試料からスパッタされ、これが試料に由来する局所的な二次イオン放射を作り出す。これらの二次イオンは、様々な種類のスぺクトロメータにより分析されることがある。一般に、二次イオンは、それらの質量対電荷比に従って最初にフィルタされ、次いでそれに応じて検出され、分類されまたは撮像される。
高分解能イメージングSIMSにおける現在の最先端は、50nmまでの高い空間分解能性能を有するCameca(TM) NanoSIMS 50である。もう1つのSIMS技術は、いくつかの特定の一次イオン種に関してやはり50nmまでの横方向分解能を実現することができ、飛行時間型SIMS、TOF−SIMS、として知られている。これらの知られているシステムの両方において、主な欠点は、高分解能イメージングが、ピコアンペア以下のオーダーの非常に低い一次イオン電流を通常意味する非常に小さなサイズのイオンプローブを必要とし、そして分析のエリアが小さな視野、FOV、に一般に限定されることである。例えば、NanoSIMSの最大FOVは、80×80μmである。利用される小さな一次イオン電流は、長い取得時間につながり、そして小さなFOVは、試料の表面のモザイク画像を形成するために一緒にステッチされるべき多くの画像を必要とし、ステッチングエラーおよび画像間の強度バラツキにつながる。これらの問題は、NanoSIMS(またはTOF−SIMS)を高分解能大エリアイメージングまたは3D再構成にとって不向きにさせる。大エリアイメージングが特に関心のあるものである1つの用途は、生体システム、例えば、ラットの脳全体のマッピングである。このような脳部分について関心のある典型的なエリアは、例えば、1mmのサイズを有するだろう。高分解能イメージング技術を用いて撮像されるために、組織は、50×50μmの400個のタイルでスキャンされるはずである。各々のタイルが(最小のプローブではない)100nmプローブサイズに相当する512×512ピクセルからなり、5ms/pixelのピクセル当たりのドウェル時間を用いる場合には、各々のタイル画像は、21.8分かかり、その時には完全な組織のスキャニング時間は、1つの完全な表面画像のためだけに145時間(6日間)かかる。計測器は、このような長期間にわたって一次イオン電流、等に関して安定なままではないだろうことに留意しなければならない。最低10層で、試料の数層の取得(スキャン)の3D再構成に関して、全取得時間は、連続動作の60日間に相当する。分析時間を短縮する唯一の知られている方法は、これまでのところ、一次イオン電流を大きくするために高輝度イオン源の開発を通して、そして小さなプローブサイズを保つことによるものであった。結論として、許容可能な時間で、すなわち高いスループットをもたらすより大きいエリアまたは3Dイメージング用の高分解能イメージングSIMSを実行できるデバイスは、現在のところ見当たらない。
先行技術の欠点のうちの少なくともいくつかを克服するデバイスを提示することが本発明の目的である。特に、高い横方向分解能分析のための可能性を維持しながら、高いスループットを実現することができる二次イオン質量スぺクトロメトリデバイスを提示することが本発明の目的である。
本発明の第1の態様によれば、二次イオン質量スぺクトロメータが提供される。スぺクトロメータは、一次イオンビームデバイスと、試料が複数の一次イオンビームにより衝撃を与えられたことに起因して試料から放たれた二次イオンを収集し、質量フィルタリングし、続いて検出するための手段とを備える。一次イオンビームデバイスは、放射面から同時に少なくとも2つの一次イオンビームを放射するため、および各々の一次イオンビームを前記試料上の別個の場所へガイドするための手段を備える。
一次イオンビームデバイスは、第1の一次イオンビームを発生するための1つの一次イオン源と、少なくとも2つのアパーチャを備えるアパーチャプレートとを好ましく備えることができ、配置は、第1の一次イオンビームが試料上に各々のアパーチャの像を投影し、これにより各々のアパーチャに対して1つの第2の一次イオンビームを発生するようなものである。好ましくは、アパーチャプレートは、前記放射面を規定することができる。
本発明の一態様によれば、二次イオン質量スぺクトロメータが提供される。スぺクトロメータは、一次イオンビームデバイスと、試料が複数の一次イオンビームにより衝撃を与えられたことに起因して試料から放たれた二次イオンを収集し、質量フィルタリングし、続いて検出するための手段とを備える。スぺクトロメータは、一次イオンビームデバイスが、第1の一次イオンビームを発生するための1つの一次イオン源と、少なくとも2つのアパーチャを備えるアパーチャプレートとを備え、配置が、第1の一次イオンビームが試料上に各々のアパーチャの像を投影し、これにより各々のアパーチャに対して1つの第2の一次イオンビームを発生するようなものであること、およびスぺクトロメータが各々の第2の一次イオンビームを前記試料上の別個の場所へガイドするための手段を備えることが注目される。
好ましくは、アパーチャプレートは、第1の一次イオンビームの伝播方向に一般に垂直である平面内に広がることができる。前記アパーチャの直径は、好ましくは100μmよりも小さくてもよい。さらに好ましくは、前記アパーチャの直径は、50μmよりも小さいまたは20μmよりも小さくてもよい。
一次イオンビームデバイスは、前記アパーチャプレートの均一なイオンビーム照明を行うように好ましく構成されることがある。
前記アパーチャプレート内のアパーチャが、第1の近傍に関して相互に等距離であることがさらに好ましいことがある。好ましくは、アパーチャは、規則的な正方形グリッドに従って互いに対して整列されることがある。
好ましくは、一次イオンビームガイディング手段は、少なくとも1つのレンズを備えることができる。前記レンズは、静電レンズを好ましく備えることができる。
一次イオンビームガイディング手段は、各々の第2の一次イオンビームに対して1つのレンズを好ましくは備えることができる。前記レンズは、静電レンズを好ましく備えることができる。
好ましくは、ガイディング手段は、試料のエリア上で一次イオンビームをスキャンするために構成されることがある。
ガイディング手段は、前記イオンビームの軌跡に衝撃を与える少なくとも1つの電場を発生するように構成された偏向器プレートのセットを好ましく備えることができ、電場の強度および方向は前記イオンビームの偏向を決定し、ガイディング手段は、試料の前記エリア上に前記イオンビームの所定のスキャニングパターンを発生するために、前記電場の強度および方向を決定するための制御ユニットをさらに好ましく備えることができる。偏向器プレートのセットは、少なくとも2つの偏向器プレートを好ましく備えることができる。
好ましくは、スぺクトロメータは、二重集束セクタスぺクトロメータであってもよく、質量フィルタリング手段は、静電セクタと磁気セクタとを備えることができる。
あるいは、スぺクトロメータは、飛行時間型スぺクトロメータであってもよい。
好ましくは、検出手段は、ファラデーカップ、電子増倍器(electron multiplier)、チャネル電子増倍器、蛍光スクリーンおよび電荷結合デバイス、CCD、カメラに結合されたマイクロチャネルプレート、MCP、または抵抗型アノードエンコーダもしくは遅延線エンコーダなどのアノード読出しに結合されたMCPのうちのいずれかを備えることができる。
本発明のもう1つの態様によれば、本発明の実施形態による二次イオン質量スぺクトロメータを使用して試料の表面の画像を得るための方法が提供される。方法は、以下のステップ:
− 前記少なくとも2つの一次イオンビームを前記試料の表面上の少なくとも2つの対応する場所の第1のセットへ向けるステップ;
− 前記検出手段を使用して、前記試料の表面上の少なくとも2つの場所の第1のセットの表現を得、メモリ素子に前記表現を記憶するステップ;
− 前記少なくとも2つの一次イオンビームを前記試料の表面上の少なくとも2つの対応する場所の第2のセットへ向けるステップ;
− 前記検出手段を使用して、前記試料の表面上の少なくとも2つの場所の第2のセットの表現を得、メモリ素子に前記表現を記憶するステップ;
− 前記試料の表面上の所定のエリアの表現が得られ、記憶されるまで先のステップを繰り返すステップ
を含む。
提案されたデバイスは、優れた横方向分解能を実現しながら、分析速度、これゆえ二次イオン質量スぺクトロメータ分析またはイメージング用途におけるスループットを大きくすることを可能にする。これは、並列に撮像されるべき、または分析されるべき試料を照射するための複数の類似の一次イオンビームを使用することにより実現される。試料の所与の表面エリアをスキャンするまたはラスタするための時間は、知られている単一の一次イオンビームSIMSデバイスと比較してN分の1であり、ここでNは使用される一次イオンビームの数である。所与の瞬間に、試料の表面上の多数(N個)の点が、試料またはイオンビームのいずれをも動かさずに分析される。脳組織の先の例を取ると、試料が100個のビームによりラスタされるとすると、分析時間は、100分の1に短くなり、2D画像に関してほぼ1.5時間になり、そして3D再構成は、半日に短縮されるだろう。結果として、現在非現実的に見える分析が、本発明の態様を使用して数時間内に実現可能である。
本発明のいくつかの実施形態が、発明の範囲を限定しない図により図示される。
本発明の好ましい実施形態によるデバイスの略図である。 本発明の好ましい実施形態による多数の一次イオンビームを生成するためのイオンビームデバイスを図示する。 本発明の好ましい実施形態による多数の一次イオンビームを生成するためのイオンビームデバイスを図示する。 本発明の好ましい実施形態による多数の一次イオンビームを生成するためのイオンビームデバイスを図示する。 本発明の好ましい実施形態による多数の一次イオンビームを生成するためのイオンビームデバイスを図示する。 単一の一次イオンビームを使用する試料表面上のスキャニング経路を図示する。 複数の等距離の一次イオンビームを使用する試料表面上のスキャニング経路を図示する。 本発明の好ましい実施形態によるデバイスの略図である。 本発明の好ましい実施形態によるデバイスの詳細の略図である。 本発明の好ましい実施形態によるデバイスを使用して得られた実験的なイメージング結果を示す図である。 本発明の好ましい実施形態によるデバイスを使用して得られた実験的なイメージング結果を示す図である。
このセクションは、好ましい実施形態および図に基づいてさらに詳細に本発明を説明する。類似の参照番号が、本発明の異なる実施形態の全体を通して類似の概念または同じ概念を説明するために使用される。例えば、参照記号100および200は、本発明による二次イオン質量スぺクトロメトリデバイスの2つの異なる実施形態をそれぞれ示している。
本明細書において説明される具体的な実施形態に関して説明する特徴は、逆が明示的に述べられない限り他の実施形態の特徴と組み合わせられてもよいことに留意されたい。本技術において一般に知られている特徴は、本発明に特有である特徴に焦点を当てるために明示的には述べられない。例えば、本発明による二次イオン質量スぺクトロメトリデバイスは、電源が図に明示的に言及されていないまたは説明に言及されていないとしても、電源により明らかに電力を供給される。図1は、本発明の第1の実施形態による二次イオン質量スぺクトロメトリ、SIMS、デバイス100の例示を提供する。SIMSデバイスは、画像表現を提供するためにまたは試料10を分析するために使用される。SIMSデバイス100は、イオンビーム放射面112を備えた一次イオン源110を備え、このイオンビーム放射面から2つの一次イオンビーム162が試料の方向へと放射される。図1の例が2つの一次イオンビームを示しているとは言え、これは例に過ぎない。説明する概念は、一次イオン源から放射されるより多くの一次イオンビームに直接に拡張する。ガイディング手段120が、静電レンズにより図示され、この例では2つの一次イオンビーム162を試料10の表面上の2つの対応する点へと集束させるために使用される。試料は、ガイディング手段120が適切な図示されていない保持手段により適所に保持されるときに、図示されていない試料ホルダにより保持される。
一次イオン源デバイスは、知られている一次イオン源デバイスにおけるように、主に(Csイオンの形態の)セシウムおよび(OまたはO イオンの形態の)酸素を使用するが、任意の他のイオンビームが同様にうまく使用されることがある。一次イオン162は、垂直入射からかすり入射までの範囲の任意の入射角で試料10に当たる。各々のイオンは、典型的に200eVから40keVまでの範囲であるエネルギーで試料に達する。一次イオンは、試料表面上で様々な現象を発生し、そして特に、一次イオンは表面原子を排出する。結果として、一次ビームは、試料表面にクレータ(crater)を徐々に掘り、試料から生じる二次イオン130が試料からスパッタされる。SIMSデバイスは、適切な収集手段135によりこれらの二次イオンを収集し、この収集手段は、好ましい方向へと、例えば、デバイスの質量フィルタリング手段または分析手段に向けて、二次イオンを加速するおよび/またはガイドする電磁場を発生するために構成された電極を使用する、例えば、システムを備える。実際に、SIMSデバイスは、さらにその上、二次イオンの質量対電荷比に従って二次イオンをフィルタするための分析手段140と、フィルタされた二次イオンを可視化し計数するためのイメージング/検出手段150とを備える。検出手段は、例えば、ファラデーカップ、電子増倍器、チャネル電子増倍器、蛍光スクリーンおよび電荷結合デバイス、CCD、カメラに結合されたマイクロチャネルプレート、MCP、または抵抗型アノードエンコーダもしくは遅延線エンコーダなどのアノード読出しに結合されたMCPを備える本技術において知られた任意のこのような手段であってもよい。
収集手段、フィルタリング手段および検出手段135、140、150は、二次イオンカラムを作り上げる。このような二次イオンカラムは、無収差(stigmatic)特性を有するような方法で設計されることがある。すなわち、二次イオンが放射される試料の表面上の各々のエリア、好ましくは点に関して、一意的にマッチングする対応するエリア、好ましくは点が、対応する検出した二次イオンの使用により撮像される。各々の対象点からの情報が、この対象点に対応する一意の画像点に表示される。いくつかのアーキテクチャが、二次イオンカラムの質量フィルタリング手段を現実化するために本技術において知られている。これらは、例えば、飛行時間型システム、または磁気セクタによる二次イオン軌跡を追う静電セクタを備える二重集束磁気セクタスぺクトロメータを含む。これらの良く知られた質量フィルタリングアーキテクチャの機能は、本発明の文脈では詳細には説明されない。
図2a−図2dは、それぞれ多数の一次イオンビーム262、262’、262 ’ ’および262’ ’ ’を発生することができる一次イオン源デバイスの様々な実施形態を示す。図2aでは、一次イオン源260が、第1の一次イオンビーム261を発生するために使用され、そして複数のアパーチャを有するアパーチャプレートが、放射面212を規定する。これにより、単一の第1の一次イオンビーム261が等しい複数の第2の一次イオンビーム262へと分割され、これらが次いで図示されていない試料に向けてガイディング手段220を使用して向けられる。この実施形態は、単一の一次イオン源および単一の一次イオンカラムを使用する。二次イオンカラムとの類推によって、一次イオンカラムは、光学系に類似し、ここではフォトンがイオンにより置き換えられるだろう。様々なデバイスがビーム伝播に影響を及ぼす:静電レンズ、ダイアフラム、スリット、スティグメータ、および偏向器。
図2bでは、一次イオン源260’が、第1の一次イオンビーム261’を発生するために使用され、そして複数のアパーチャを有するアパーチャプレートが、放射面212’を規定する。これにより、単一の第1の一次イオンビーム261’が等しい複数の第2の一次イオンビーム262’へと分割される。この実施形態は、単一の一次イオン源、および第2の一次イオンビーム262’当たり1つで複数の専用の一次イオンカラムを使用し、第2の一次イオンビーム262’が次いで図示されていない試料に向けてガイディング手段220’を使用して向けられる。
図2cでは、複数の一次イオン源260’’が複数の第1の一次イオンビーム261’’を発生するために使用される。この実施形態は、第1の一次イオンビーム261’’当たり1つで複数の専用の一次イオンカラムを使用する。複数の一次イオンカラムが、放射面212’’を規定し、そして第2の一次イオンビーム262’’が第1の一次イオンビーム261’’に対応する。ビームは次いで図示されていない試料に向けてガイディング手段220’’を使用して向けられる。
図2dでは、複数の一次イオン源260’’’が複数の第1の一次イオンビーム261’’’を発生するために使用され、これが次いで、共通放射面212’’を規定する単一の一次イオンカラムへと供給される。第2の一次イオンビーム262’’’は第1の一次イオンビーム261’’’に対応する。ビームは次いで図示されていない試料に向けてガイディング手段220’’’を使用して向けられる。この実施形態は、複数の一次イオン源および単一の一次イオンカラムを使用する。
図3は、知られている単一の一次イオンビーム源と比較して、図2に与えられた実装形態のうちのいずれかによる一次イオンビームデバイスを使用する利点を示す。図3aでは、正方形試料が知られている単一の一次イオンビーム源によってスキャンされる。一次イオンビームは、最初に左上に向けられ、そして試料の全ての表面をスキャンするために右下まで曲がりくねって下がる。比較で、図3bは、先の図に示したように、同じ試料表面上で、平行で同時に多数の一次イオンビーム162、262、262’、262’’または262’’’をスキャンすることの効果を示す。各々の一次ビームは、ビーム間の相対的な距離が保たれながら試料のより小さなエリアをスキャンする。明らかに、スキャン時間は、係数Nだけ短縮され、ここでNは一次ビームの数である。
図4では、本発明によるSIMSデバイス200のもう1つの実施形態が示される。一次イオンビームデバイス210は、図2aに示した一般的なアーキテクチャにしたがう。一次イオンビームデバイス210は、単一の第1の一次イオンビーム261を発生するための1つの一次イオン源260、およびこの非限定的な例では、2つのアパーチャまたはスルーホール214を備えるアパーチャプレート212を備える。配置は、第1の一次イオンビーム261がアパーチャプレート214の裏側を均一に照明するようなものである。これにより、各々のアパーチャ214の像が、試料10の方向にそのように発生した第2の一次イオンビーム262により投影される。各々のアパーチャ214は、1つの第2の一次ビーム262を生じさせる。アパーチャプレートは、デバイス200の動作中にアパーチャが受けるイオン照射を考慮して耐久性を提供する材料で好ましく作られる。アパーチャは、例えば、モリブデン、タンタル、またはタングステンで作られてもよい。ガイディング手段220が、静電レンズにより図示され、これはこの例では、2つの一次イオンビーム262を試料10の表面上の2つの対応する点へと集束させるために使用される。ガイディング手段220が適切な図示されていない保持手段により適所に保持されるときに、試料は、図示されていない試料ホルダにより保持される。SIMSデバイスは、適切な収集手段235によりこれらの二次イオンを収集する。SIMSデバイスは、二次イオンの質量対電荷比に従って二次イオンをフィルタするための分析手段240と、フィルタされた二次イオンを可視化しそして計数するためのイメージング/検出手段250とをさらに備える。検出手段は、例えば、ファラデーカップ、電子増倍器、チャネル電子増倍器、蛍光スクリーンおよび電荷結合デバイス、CCD、カメラに結合されたマイクロチャネルプレート、MCP、または抵抗型アノードエンコーダもしくは遅延線エンコーダなどのアノード読出しに結合されたMCPを含め、本技術において知られている任意のこのような手段であってもよい。
アパーチャプレートのアパーチャが小さいほど、試料上の各々の一次イオンビームの直径が小さく、これゆえ、イメージングに関する分解能が高い。この手法を採用することにより、100nm以上良好な分解能が実現された。好ましくは、高輝度イオン源、すなわち、小さな仮想イオン源サイズおよび大きな放射電流を有するイオン源、小さなアパーチャ、すなわち、100μmよりも小さな直径を有するアパーチャ、および限定された収差しか持たない高度な集束光学系が使用されることがある。
異なるイメージング分解能が、異なる直径のアパーチャを有する異なるアパーチャプレートを採用することにより実現されることがある。試料を照明するために異なる複数の密に配置された一次イオンビームを有する様々なイメージングのセットアップが、これゆえ同じ計測器を使用して実現可能であり、単一の一次イオンカラムを特徴づける。
図5は、図2aに示した一般的なアーキテクチャにしたがう一次イオンビームデバイス310のもう1つの実施形態を示す。一次イオンビームデバイス310は、単一の第1の一次イオンビーム361を発生するための1つの一次イオン源360と、この非限定的な例では、9個のアパーチャまたはスルーホール314を備えるアパーチャプレート312とを備える。配置は、第1の一次イオンビーム361がアパーチャプレート314の裏側を均一に照明するようなものである。これにより、各々のアパーチャ314の像が、試料10の方向にこのように発生された第2の一次イオンビーム362により投影される。各々のアパーチャ314が、1つの第2の一次ビーム362を生じさせる。ガイディング手段320は、この例では9個の一次イオンビーム362を試料10の表面上の9個の対応する点の上へと集束させるために使用される静電レンズを備える。試料は、図示されていない試料ホルダにより保持される。ガイディング手段320は、電場を発生するための偏向板322をさらに備える。電場は、試料10上の関心のあるエリアの上へと第2の一次イオンビーム362の位置を決めそして所定のパターンに従って関心のあるこのエリアの全体にわたり第2の一次イオンビーム362をスキャンするために制御ユニット324によって制御される。制御ユニットは、例えば、ソフトウェアプログラムにより構成されて、説明された特徴を提供し、前記偏向板322と機能的にインタフェースされる中央処理装置、CPU、を備える。これは、試料の表面上で、平行で同時にビームをスキャンすることを可能にする、多数のビーム362の方向を制御するための1つの非限定な方法を示す。
以下では、実験セットアップの説明が、本発明のさらなる非限定的な例の実施形態により与えられる。知られている単一ビームSIMSデバイスは、図2aのアーキテクチャに従ってマルチホールアパーチャプレートを含むように変更された。当然のことながら、本発明は、このような変更された既存のスぺクトロメータデバイスに限定されない。Cameca(TM) IMS XF計測器は、SIMSイメージングにおいてマルチイオンビームの概念実証を行うために特に便利であり、その理由はこれらが通常独立に実装される動作の2つのモード:マルチスコープモードおよびマイクロプローブモードを有するためである。マイクロプローブモードでは、精細に集束された一次ビーム(数百nmから数μm)が、試料表面にわたりラスタされ、一方でスぺクトロメータを通して送られた二次イオンが一次ビームの位置とともに電気的に相関され、そしておよそプローブサイズの空間分解能を有する画像が得られる。マルチスコープモードでは、一次ビームは、はるかに広く(40μm以上)、すべての点が、視野、FOV、内でリアルタイムで同時に撮像され、取得時間を極めて速くする。画像分解能は、マイクロプローブモードでの分解能よりも低い二次光学系により限定される。
同時に両方のモードを組み合わせると、新たなハイブリッドモードが作り出され、これがマルチホールアパーチャプレートを用いてマルチイオンビーム系を発生することを可能にする。マルチスコープモードを使用することにより、一次光学系が、ケラー照明モードに調整され、試料の上にマルチホールアパーチャの像を作る。複数の第2の一次イオンビームが、これゆえ作り出され、そして試料にガイドされ、第2の一次イオンビームの数Nがマルチホールアパーチャプレートの穴の数Nに対応する。加えて、無収差の二次光学系は、位置感度のある検出器、例えば、蛍光スクリーン、CCDカメラ、抵抗型アノードエンコーダ、遅延線検出器、または類似物などの適切な読出し手段に結合されたMCP上に、複数の一次イオンビームによる照射に起因して試料により放射される複数の二次イオンビームを集束させ、これが試料により空間に放射される各々の質量フィルタされた二次イオンビームの寄与を再現する。マイクロプローブ能力は、ビームラスタの機能を提供し、それで一次光学系内で発生されそして試料上に集束されたマルチイオンビームが、1つのマイクロプローブと正確に同じ方法で、同時に試料の上でスキャンされることがある。
マルチスコープモードがオンであるときには、アパーチャプレートが均一に照明され(ケラー照明)、アパーチャの縮小された像が、試料上へと投影される。単純な円形の穴を有する標準的なアパーチャがいくつかの小さな穴を有するアパーチャプレートにより置き換えられる場合には、マイクロプローブモードのように、試料にわたりスキャンされ得るいくつかのマイクロビームが発生され、試料の上に集束される。
セットアップは、標準MCPおよび高速ディジタルカメラに結合された蛍光スクリーンを備える変更した検出システムを有するCameca(TM) IMS 4F/6F計測器から成る。カメラは、EO Edmund(TM)製の、モデルEO−0813C 1/322CCDカラーUSBカメラ(1/3”、1024ピクセル、4.65×4.65μmのピクセルのサイズ、8ビットピクセル深度、1−30fps、0.8メガピクセルの分解能)である。カップリングレンズは、直径25mm、1:1.3(fstop=1/3)のComputar(TM) TVレンズである。検出システムは、その時にはMCP/FSに加えてレンズ/カメラの組合せである。150μmFOVに対してMCP/PSシステムの固有の分解能は、400nmである。ダイナミックレンジは、256であり、8ビットカメラにより限定される。システムの効率は、50%よりも小さく、MCP有用エリアにより主に限定される。
このシステムで変えられることがあるパラメータは、マイクロチャネルプレートに印加される電位、およびカメラのセッティング、例えば、時間フレーム、カラーマネージメント、等である。この検出システムを用いた画像の取得は、短い時間フレーム(30f/s)からより長い露出(1f/s)まで変わり得る。二次イオンの高いフルエンスのために、第1の選択肢は、物理的な現象を極めて正確に表現するが、二次電流が10c/s未満であるときには、時間露出が各々のピクセルの情報を十分に蓄積するためにより長くされるべきであり、画像が完全に再現され得る。しかしながら、画像の各々のピクセルの時間露出を大きくするためのもう1つの方法は、ラスタ周波数を変更することである。標準IMS 4F/6Fは、20kHzまたは2kHzの間で選択する可能性がある。例えば、フレームレートを最小にすること、1秒の露出時間、およびより低いスキャニング周波数(2kHz)を使用すること、カメラの緑のコントラストを高めること、およびマイクロチャネルプレートのゲインを大きくすることにより、毎秒数千カウントで濃く明瞭な画像を撮ることが可能である。
マルチホールアパーチャの設計に関係するケラー照明におけるビームの主パラメータは、ビームの均一性および強度である。
実験は、Cameca IMS 4Fで行われ、そこではケラー照明モードでデュオプラズマトロン(Duoplasmatron)源から来る酸素ビーム(O )を特徴づけることが可能であった。イオンは、10kVで引き出され、試料ホルダが4.5kVでバイアスされ、したがって試料上でのイオンの衝撃エネルギーは、5.5keVであった。Cameca IMS XF計測器においてケラー照明を得るための標準プロセスは、電流を最適化する一次カラムのアライメントおよび後に、カラムの中央レンズの電圧をゼロに低下させそしてアパーチャを整列することを必要とする。中央レンズがオフにされると、中間画像が発生されず、線はアパーチャプレートまで擬似平行のままであり、したがってアパーチャの像がガイディング手段を実装している集束レンズを用いて被検査物の上に生成される。わずかに動かすことにより、集束レンズの電圧は、ある範囲内でビーム直径を調節することが可能である。(ポジティブモードにおいて)イマージョンレンズにより引き出されるスパッタされた二次イオンは、チャネルプレート上にスぺクトロメータを通して集束され、試料の拡大された画像がスクリーン上で観察される。
Cameca計測器の標準アパーチャは、通常モリブデンで作られ、薄い金箔またはCuBe箔により守られたダイアフラムホルダ上に据え付けられたあるプロファイルを有する円形アパーチャから成る。
アパーチャホルダへと導入されたアパーチャは、ステンレス鋼の単一の薄い箔に設計され、1番目は200μmのアパーチャであり、2番目は50μm直径の9個の穴を有し、中心間で150μm離れた3×3の行列に配置されたマルチホールアパーチャであり、3番目のものは20μm直径の9個の穴を有し、中心間で100μm離れた3×3の行列にやはり配置されている。考慮すべきパラメータは、イオンのスキャッタリングを回避するためのアパーチャ直径と箔の厚さとの間の比率である。標準アパーチャは、1:1の比率を有する。穴のサイズは、先の測定を考慮して、スクリーン上の画像を見るために十分な電流があることを確実にするように選択された。
Cameca IMS 4Fに加えて、マルチホールアパーチャが、マルチイオンビームSIMSイメージングの概念実証を完結させるためにCameca IMS 6Fにも据え付けられた。アパーチャは、10kVで引き出されたセシウムビームを用いたケラーモードで照明され、そして試料ホルダが4.5kVで常にエネルギーを与えられ、したがって、イオンの平均エネルギーは5.5keVであった。異なるアパーチャを有するグリッドの像が、0から50×50μmまでのラスタサイズに対して133Cs二次イオンを検出するように調整されたスぺクトロメータを用いて取得され、そしてクレータが、プロファイルメータを用いて後に分析されたInP中のアパーチャの3つのセットに対して作られた。
図6aは、ラスタが15×15μmであったときの、説明された実験セットアップを使用してMCP検出器の後ろのCCDカメラで得られた画像を示す。この例では、サイズ20μmの9個のアパーチャを有するアパーチャプレートが、133Csを検出するAlCuグリッドを撮像するために使用された。一次イオン電流は20pAであり、二次イオン電流は2×10c/sであった。ラスタサイズは、18μmに等しい試料上のスポット間の距離よりも小さく、これが、輝点間の(二次イオン信号がない)暗黒空間を説明する。図6bは、9個の一次イオンビームに曝されたエリアのプロファイルメータによる測定であり、9個の正方形クレータを示している。両方の図は、9個のビームを用いたラスタが、1つのビームのようにまったく同じに働くこと、そしてクレータが平坦な底部を有する正方形であることを示している。ラスタサイズが大きくなるにつれ、試料のエリアは、完全に覆われるようになり、そしてAlCuグリッドの像がスクリーン上に得られる。
結果は、マルチイオンビームが、完全な計測器、一次光学系および二次光学系をわたって成功裏に送られることを示している。アパーチャプレート内のアパーチャの実際の数、ならびにそれらの寸法が、それらの使用を見出す用途に依存することに留意されたい。これらのパラメータは、本発明の範囲から逸脱せずに当業者により定められてもよい。
本発明の範囲内の様々な変更および修正が当業者には明らかであるので、具体的な好ましい実施形態の詳細な説明が、単に例示として与えられることが理解されるはずである。保護の範囲は、以下の特許請求の範囲のセットにより規定される。

Claims (13)

  1. 一次イオンビームデバイス(110、210、310)と、試料(10)が複数の一次イオンビーム(162、262、362)により衝撃を与えられたことに起因して試料から放たれた二次イオン(130、230)を収集し(135、235)、質量フィルタリングし(140、240)、続いて検出する(150、250)ための手段とを備える二次イオン質量スぺクトロメータ(100、200)であって、
    一次イオンビームデバイス(110、210、310)が、第1の一次イオンビーム(261、361)を発生するための1つの一次イオン源(260、360)と、少なくとも2つのアパーチャ(214、314)を備えるアパーチャプレート(212、312)とを備え、配置が、第1の一次イオンビームが試料上に各々のアパーチャの像を投影し、これにより各々のアパーチャ(214、314)に対して1つの第2の一次イオンビーム(262、362)を発生するようなものであること、およびスぺクトロメータが各々の第2の一次イオンビーム(262、362)を前記試料上の別個の場所へガイドするための手段を備えることを特徴とする、二次イオン質量スぺクトロメータ。
  2. 前記アパーチャプレートが、第1の一次イオンビームの伝播方向に垂直である平面内に広がる、請求項1に記載のスぺクトロメータ。
  3. 前記一次イオンビームデバイスが、前記アパーチャプレートの均一なイオンビーム照明を行うように構成される、請求項1または2に記載のスぺクトロメータ。
  4. 前記アパーチャプレート内のアパーチャが、相互に等距離である、請求項1から3のいずれか一項に記載のスぺクトロメータ。
  5. 前記アパーチャの直径が、100μmよりも小さい、請求項1から4のいずれか一項に記載のスぺクトロメータ。
  6. 前記一次イオンビームガイディング手段が、少なくとも1つのレンズを備える、請求項1から5のいずれか一項に記載のスぺクトロメータ。
  7. 前記一次イオンビームガイディング手段が、各々の第2の一次イオンビームに対して1つのレンズを備える、請求項1から6のいずれか一項に記載のスぺクトロメータ。
  8. 前記ガイディング手段が、試料のエリア上で一次イオンビームをスキャンするために構成される、請求項1から7のいずれか一項に記載のスぺクトロメータ。
  9. ガイディング手段(230)が、前記イオンビームの軌跡に衝撃を与える少なくとも1つの電場を発生するように構成された偏向器プレート(322)のセットを備え、電場の強度および方向は前記イオンビームの偏向を決定し、ガイディング手段が、試料の前記エリア上に前記イオンビームの所定のスキャニングパターンを発生するために、前記電場の強度および方向を決定するための制御ユニット(324)をさらに備える、請求項8に記載のスぺクトロメータ。
  10. スぺクトロメータが、二重集束磁気セクタスぺクトロメータであり、質量フィルタリング手段が静電セクタと磁気セクタとを備える、請求項1から9のいずれか一項に記載のスぺクトロメータ。
  11. スぺクトロメータが、飛行時間型スぺクトロメータである、請求項1から9のいずれか一項に記載のスぺクトロメータ。
  12. 検出手段が、ファラデーカップ、電子増倍器、チャネル電子増倍器、蛍光スクリーンおよび電荷結合デバイス、CCD、カメラに結合されたマイクロチャネルプレート、MCP、または抵抗型アノードエンコーダもしくは遅延線エンコーダなどのアノード読出しに結合されたMCPのうちのいずれかを備える、請求項1から11のいずれか一項に記載のスぺクトロメータ。
  13. 請求項1から12のいずれか一項に記載の二次イオン質量スぺクトロメータを使用して試料の表面の画像を得るための方法であって、以下のステップ、
    − 前記少なくとも2つの一次イオンビームを前記試料の表面上の少なくとも2つの対応する場所の第1のセットへ向けるステップ、
    − 前記検出手段を使用して、前記試料の表面上の少なくとも2つの場所の第1のセットの表現を得、メモリ素子に前記表現を記憶するステップ、
    − 前記少なくとも2つの一次イオンビームを前記試料の表面上の少なくとも2つの対応する場所の第2のセットへ向けるステップ、
    − 前記検出手段を使用して、前記試料の表面上の少なくとも2つの場所の第2のセットの表現を得、メモリ素子に前記表現を記憶するステップ、
    − 前記試料の表面上の所定のエリアの表現が得られ、記憶されるまで先のステップを繰り返すステップ
    を含む、方法。
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