JP2021521550A - 再構成可能な量子ルーティング - Google Patents

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Abstract

量子オブジェクト接続のリアルタイム再構成性は、単極双投スイッチおよびクロスポイントスイッチのいずれかまたは両方として各々構成され得る1つまたは複数の量子ルータを用いて提供することができる。量子ルータは、2つの制御磁束ラインに変圧器結合されたインダクタを有するRF−SQUID内の可変インダクタンス結合要素を含み、2つの制御磁束ラインの一方は静的電流を提供し、他方は動的電流を提供し、その方向を切り替えて、動的電流の方向に基づいて、キュービットのような量子オブジェクトを結合または結合解除し、再構成可能な量子ルーティングを提供することができる。

Description

本発明は、概して量子および古典的デジタル超伝導回路に関し、特に再構成可能な量子ルーティングに関する。
量子計算およびシミュレーションの基本的な課題は、高度に接続されたコヒーレントキュービットの大規模システムを構築して、さまざまな演算を行うことである。超伝導キュービットは、巨視的な回路を利用して量子情報を処理するものであり、この目的のための有望な候補である。最近では、材料研究および回路最適化により、キュービットコヒーレンスが大幅に進歩した。超伝導キュービットは、そのコヒーレンス時間内に何百もの演算を実行できるようになり、エラー訂正などの複雑なアルゴリズムの研究が可能になった。多くのアプリケーションでは、これらの高コヒーレンスキュービットを、調整可能なキュービット間結合と組み合わせることが望ましく、これは、それがコヒーレントなローカル演算および動的に変化するキュービット相互作用の両方を可能にするためである。量子計算の場合、これは単一キュービットゲートの分離を提供すると同時に、デコヒーレンスによるエラーを最小限に抑える高速2キュービットゲートを可能にする。
一例は、再構成可能な量子ルータシステムを含む。システムは、量子ルータの第1のポート、第2のポート、および第3のポートにそれぞれ接続された第1の量子オブジェクト、第2の量子オブジェクト、および第3の量子オブジェクトを含む。量子ルータは、各々RF−SQUIDにある2つの可変インダクタンス結合要素を含み、それらのそれぞれのRF−SQUIDが共通にインダクタを共有するように、可変インダクタンス結合要素のうちの少なくとも2つが少なくとも1つの共有インダクタに接続されている。量子ルータは、第1の制御磁束ラインおよび第2の制御磁束ラインをさらに含み、磁束制御ラインのうちの一方は、可変インダクタンス結合要素のうちの少なくとも2つに静的電流を誘導的に提供するように構成され、制御磁束ラインのうちの他方は、可変インダクタンス結合要素のうちの少なくとも2つに動的電流を提供するように構成されている。量子ルータは、第1の共振器、第2の共振器、および第3の共振器をさらに含み、これにより、第1の量子オブジェクト、第2の量子オブジェクト、および第3の量子オブジェクトは、それぞれ、各々RF−SQUIDのうちの少なくとも1つに接続され、その結果、各量子オブジェクトは、チップ上のRF−SQUIDから任意に離れて配置され得る。動的電流の方向の作動は、少なくとも第1の量子オブジェクトを、動的電流の方向に基づいて、第1の量子オブジェクトまたは第2の量子オブジェクトのうちの1つのみに結合して、再構成可能な量子ルーティングを提供する。
別の例は、再構成可能な量子ルーティングの方法を含む。静的制御信号は、RF−SQUIDのそれぞれの可変インダクタンス結合要素間で分割される電流を誘導するために少なくとも1つの共通インダクタを介して2つのRF−SQUIDに誘導結合された第1の磁束ライン、またはそれらの各々の他のインダクタを介して少なくとも2つのRF−SQUIDに誘導結合された第2の磁束ラインのうちの一方に提供される。動的制御信号は、第1の磁束ラインまたは第2の磁束ラインのうちの他方に提供され、その結果、誘導された共通磁束電流と誘導された動的磁束電流との差が、可変インダクタンス結合要素のうちの少なくとも1つを、高インダクタンス状態または低インダクタンス状態のうちの一方に置き、可変インダクタンス結合要素のうちの少なくとも他方を高インダクタンス状態または低インダクタンス状態のうちの他方に置く。動的制御信号の方向は、少なくとも第1の量子オブジェクト(例えば、キュービット)を、動的制御信号の方向に基づいて、少なくとも2つの他の量子オブジェクトのうちの1つだけに結合するように作動させられる。
さらに別の例は、再構成可能な量子ルータを含む。量子ルータは、それぞれのキュービットに各々結合可能な第1のポート、第2のポート、および第3のポートと、それぞれ第1のポート、第2のポート、および第3のポートとRF−SQUIDブリッジとの間に各々接続された第1の共振器、第2の共振器、および第3の共振器とを含む。RF−SQUIDブリッジは、第1の共振器と第2の共振器との間に接続された第1のジョセフソン接合と、第1の共振器と第3の共振器との間に接続された第2のジョセフソン接合とを含む。第1の磁束ラインおよび第2の磁束ラインは、ポートに接続されたキュービットを選択的に結合または結合解除するために、ジョセフソン接合のインダクタンスを高インダクタンス状態と低インダクタンス状態との間で切り替えるように配置されている。
例示的な再構成可能な量子ルータシステムのブロック図である。 第1の例示的な再構成可能な量子ルータの2つの代替ルーティング状態の両方を示す図である。 第2の例示的な再構成可能な量子ルータの2つの代替ルーティング状態のうちの第1の状態(「バー」状態)を示す図である。 第2の例示的な再構成可能な量子ルータの2つの代替ルーティング状態のうちの第2の状態(「クロス」状態)を示す図である。 例示的な再構成可能な量子ルータの回路図である。 周波数分割された偶数および奇数モードを生成する混成共振器を示す図である。 2つの論理キュービット間のパリティチェック演算のための論理レベルの量子回路の図である。 図4の演算のための量子回路セグメントの図である。 例示的な再構成可能な量子ルータの回路図である。 Toffoli蒸留のための注釈付き論理レベル量子回路図である。 再構成可能な量子ルーティングの例示的な方法を示すフローチャートである。 再構成可能な量子ルーティングの例示的な方法を示すフローチャートである。 再構成可能な量子ルーティングの例示的な方法を示すフローチャートである。
物理的な量子プロセッサ上で量子アルゴリズムを実行すると、チップ上に離れて配置され得る異なる回路ブロックが別の回路ブロックと順次相互作用する必要がある場合に課題を提示し得る。この状況は、例えば、論理レベルでパリティチェック演算を実行する場合、または物理レベルおよび論理レベルの両方で状態蒸留ルーチンを実行する場合に発生する可能性がある。量子情報のルーティングの1つの課題は、量子オブジェクトの「信号パス」(すなわち、接続性)が、リアルタイムで再構成可能でなくてはならないことである。
半波バス共振器の中心点に埋め込まれた調整可能な結合要素として無線周波数超伝導量子干渉デバイス(radio frequency superconducting quantum interference device:RF−SQUID)を使用する2ポートの調整可能なバス媒介結合は、米国特許出願公開第2017/0212860号明細書に記載されており、その開示は参照により本明細書に組み込まれる。バスのポート1に接続されたキュービットとバスのポート2に接続されたキュービットとの間の有効な結合は、反対の符号および可変強度を有する2つの寄与(バスの偶数モードおよび奇数モード)間のバランスとして観察可能である。この結合は、量子オブジェクト間の量子情報のルーティング、または3つ以上の量子オブジェクトを接続して情報を交換することを許可しない。したがって、このような結合があっても、キュービット間の接続はチップの設計で固定され、結合の強度は現場で調整可能であり得るが、回路のトポロジを変更することはできない。本明細書で説明するように、求められている量子オブジェクト接続のリアルタイムの再構成性は、単極双投スイッチおよびクロスポイントスイッチのいずれかまたは両方を用いて提供することができる。
したがって、本開示は、概して、例えば、キュービットまたは他の量子オブジェクト間の再構成可能な接続を提供するために、超伝導回路における再構成可能な量子ルーティングに関する。本開示は、特に、量子回路の接続構成のための単極双投スイッチおよびクロスポイントスイッチの両方を提供する。さまざまな例において、1つまたは複数の可変インダクタンス結合要素は、別個の遠隔の超伝導システムに存在し得るキュービットまたは他の量子オブジェクトの間に配置される。可変インダクタンス結合要素は、各々、中間結合強度のさまざまな状態に加えて、量子オブジェクト間の強結合状態と、結合解除(または分離)状態との間で調整され得る。このようにして、結合解除状態の孤立したキュービットの状態情報に対して操作を実行することができ、一方、この状態情報は、例えば、強結合状態の間にキュービット間で交換することができる。さらに、状態情報は、キュービット間の中間結合強度状態にある元のキュービットの状態情報を破壊することなく、操作され、キュービット間で受け渡されることができる。いくつかの例では、可変インダクタンス結合要素は、ジョセフソン接合であってよい。各可変インダクタンス結合要素は、単一のジョセフソン接合または元の(単一の)ジョセフソン接合よりもN倍大きい臨界電流を各々有するN個のジョセフソン接合の直列アレイとして配置され得る。
いくつかの例示的な再構成可能な量子ルータは、分割半波共振器バスのダブテールノード(dovetail node)に埋め込まれた1つまたは複数のジョセフソン接合を含み得る。RF−SQUIDは、結合されたキュービットまたは結合のための他の量子オブジェクト間のバスを介した分散相互作用を促進する。直接誘導結合とは対照的に、バスを介した結合の利点は、量子オブジェクトを互いに物理的に離れた場所に、例えば量子プロセッサチップ上の別々の回路ブロックに配置できることである。再構成可能な量子ルータの利点は、所望の結合または相互作用の強さで、所望のように量子オブジェクト間で信号をルーティングすることを可能にすることである。したがって、例えば、相互作用の強さは、製造プロセスの変動を補償するために現場で較正およびトリミングすることができ、計算プロトコルの一部としてリアルタイムで制御することができる。
図1Aは、再構成可能な量子ルーティングを備えた例示的な超伝導システム100を示している。超伝導システム100は、3つまたは4つの量子オブジェクト(例えば、キュービット)114、116、118、120を含む。図に示すように、1対の量子オブジェクトが、ルータ102の各側に接続されているが、ルータ102の一方の側は、1つの量子オブジェクトにのみ接続されていてもよい。各量子オブジェクトは、例えば、異なるゲート演算、エラー訂正演算、メモリ演算、または他のさまざまな超伝導演算のうちの任意のものなどの異なる論理演算を実行できる論理ブロックに属するキュービットシステムの一部であってよい。量子オブジェクト114、116、118、120間の接続は、バス媒介であってよく、量子オブジェクト114、116、118、120が、例えば、それらが製造されるチップの任意に離れた部分に存在することを可能にする。したがって、ルータ102は、再構成可能なRF−SQUIDブリッジ104(例えば、2つまたは4つのRF−SQUIDからなる)を介して、および共振器(例えば、伝送線路)106、108、110、112をさらに介して、量子オブジェクトを結合または結合解除する。これにより、ルータは、図1Bに示すように、1つの量子オブジェクト(例えば、114)を2つの他の量子オブジェクト(例えば、118または120のいずれか)の1つに結合することができ、または、図1Cおよび図1Dにそれぞれ示すように、2つの量子オブジェクト(例えば、114、116)をバーまたはクロス方式で2つの他の量子オブジェクト(例えば、118、120)に結合することができる(図1Bでは、ルータ102の2つの破線は代替結合を示しているが、図1Cの破線は、図1Dの場合と同様に同時結合を示している)。
したがって、量子ルータ102は、例えば、3つの共振器(例えば、106、110、112)および2つのジョセフソン接合カプラ104からなる複合バス、または4つの共振器(106、108、110、112)および4つのジョセフソン接合カプラ104からなる複合バスを構成することができ、いずれの場合も、ルータ102のスイッチング機能をアクティブにするためのバイアス要素122(例えば、静的磁束バイアスおよび制御磁束)を有する。システム100は、量子オブジェクト間の結合および結合解除を提供するために、さまざまな超伝導回路システムのうちの任意のものに実装することができる。結合されたオブジェクト間の信号は、例えば、キュービット上でゲートまたは読み出し演算を実行するなどの量子回路の制御スキームで実装されるマイクロ波信号、または本明細書で説明されるようなさまざまなアルゴリズムのうちの1つを実行するために実装されるマイクロ波信号であり得る。別の例として、信号は、信号パルス、通信信号、または制御コマンド信号であってもよい。システム100は、極低温で動作することができ、実質的に電力を放散しないことが可能であり、単一磁束量子(single flux quantum:SFQ)互換信号で制御することができる。
システム100は、スイッチコントローラ124およびバイアス要素122を含むことができる。RF−SQUIDブリッジ104は、バイアス要素122およびスイッチコントローラ124を介して磁束によって制御される可変インダクタンス結合要素を使用して、選択されたモード(すなわち、ルータ102の構成に応じて、図1Bに示されるモードのいずれかの間で、または図1Cおよび図1Dに別々に示されるモード間で)に基づいて、接続された量子オブジェクトを結合および結合解除することができる。可変インダクタンス結合要素は、各々、例えば、1つまたは複数のジョセフソン接合を含むことができる。1つまたは複数のジョセフソン接合は、それぞれのRF−SQUIDに電流が誘導されない、または低い電流が誘導される場合に第1のインダクタンスを有し、それぞれのRF−SQUIDに、例えば、約0.1Φより大きく約0.45Φ未満である磁束を生成または誘導する所定の閾値の電流またはより高い電流が誘導される場合に第2のインダクタンスを有し、Φは磁束量子に等しい。第1のそのようなインダクタンス(例えば、
Figure 2021521550

プランク定数を2πで割ったもの、eは電子電荷、Iはジョセフソン接合の臨界電流)は、量子オブジェクト間の結合を提供でき、第2のそのようなインダクタンス(例えば、大きなインダクタンス値)は、量子オブジェクト間の結合解除を提供することができる。
図2は、例えば、1対2マルチプレクサとして機能することができる、単極双投(single−pole double−throw:SPDT)再構成可能バスカプラとして配置された例示的な再構成可能な量子ルータ200を示す。共振器TL、TL、およびTLは、それぞれポート1〜3で接続され得る量子オブジェクト(例えば、キュービット)にそれぞれのキャパシタC、C、およびCを介して結合可能である。各共振器は、図2に示されるように容量的に、または誘導的に、または参照により本明細書に組み込まれる米国特許第9,501,748号明細書に記載されているように、両方の組み合わせで、複数のキュービットへの結合をサポートすることができる。共振器TL、TL、およびTLの各々は、例えば、共振器TLおよびTLが両方ともRF−SQUIDカプラを介して共振器TLに接続されるように構成された4分の1波長短絡伝送線路共振器であってよい。図示の例では、第1のRF−SQUIDは、第1の超伝導ループを形成するためにインダクタLおよびLに接続されたジョセフソン接合Jで構成され、第2のRF−SQUIDは、第2の超伝導ループを形成するためにインダクタLおよびLに接続されたジョセフソン接合Jで構成され、両方のループが共通のインダクタLを共有している。ジョセフソン接合JおよびJの各々のジョセフソンインダクタンスは、それぞれのループの合計線形インダクタンスよりも大きい(すなわち、LJ1>L+LおよびLJ2>L+L)。
回路200では、ジョセフソン接合JおよびJは、各それぞれのRF−SQUIDループに囲まれた磁束によって決定されるように、可変インダクタンス要素として機能する。RF−SQUIDが実質的にゼロである磁束ΦONを囲む場合、RF−SQUIDの接合のインダクタンスは、
Figure 2021521550

プランク定数を2πで割ったもの、eは電子電荷、ICは接合臨界電流である。RF−SQUIDが±Φ/2のかなりの部分、例えば、約0.1Φより大きく約0.45Φより小さい磁束±ΦOFFを囲む場合、接合のインダクタンスは発散する。したがって、J、L、およびLによって形成されるRF−SQUIDが磁束ΦOFFを囲む場合、共振器TLとTLとの間の結合は、本質的にゼロであり、それぞれの共振器に接続されたキュービットは相互作用しない(例えば、情報を交換しない)。しかしながら、同じRF−SQUIDが磁束ΦONを囲む場合、共振器TLおよびTLは、結合強度gで結合され、図3の300に示されるように、2つの振動モードをサポートするように混成する。それぞれの共振器に接続されているキュービットは、非ゼロ有効結合、図3のgeffを経験する。同様に、共振器TLとTLとの間の結合は、接合JとインダクタLおよびLとによって形成されたRF−SQUIDによって囲まれた磁束ΦONまたはΦOFFに基づいてオンまたはオフにされ、同様に、それぞれの共振器に接続しているキュービット間の有効結合が、オンまたはオフにされ得る。
2つのRF−SQUIDに印加される磁束は、図2において、(ノードDF+とDF−との間の)差動磁束ライン(differential flux line)202および(ノードCF+とCF−との間の)共通磁束ライン204によって示される2つの磁束バイアスラインを介して制御することができる。差動磁束制御ライン202を流れる電流は、それぞれの相互インダクタンスMおよびMを介してインダクタLおよびLに電流を誘導する。共通磁束制御ライン204を流れる電流は、相互インダクタンスMを介してインダクタLに電流を誘導する。インダクタLに誘導された電流は、インダクタLおよびLを流れるように分割され、一方のインダクタでは、電流は、差動磁束制御ラインによって誘導された電流に加算され、他方のインダクタでは減算される。言い換えると、2つの制御電流を組み合わせて、2つのRF−SQUIDに任意の磁束構成を生成することができる。特に、共通磁束は静的で(ΦOFF+ΦON)/2に設定でき、差動磁束は(ΦOFF−ΦON)/2と−(ΦOFF−ΦON)/2との間で切り替えることができるため、第1の構成では、第1のRF−SQUIDは全磁束ΦONを囲み、第2のRF−SQUIDは磁束ΦOFFを囲むが、第2の構成では、第1のRF−SQUIDは磁束ΦOFFを囲み、第2のRF−SQUIDは磁束ΦONを囲む。したがって、第1の構成では、TLに接続されたキュービットは、TLに接続されたキュービットへの有効な結合を有する(ただし、TLに接続されたキュービットには結合しない)が、第2の構成では、TLに接続されたキュービットは、TLに接続されたキュービットへの有効な結合を有する(ただし、TLに接続されたキュービットには結合しない)。共通磁束ライン204と差動磁束ライン202との機能を交換することができ、差動ライン202は静的に保持され、共通ライン204は切り替えられて、同様に機能する回路をもたらすことが可能である。いずれの場合も、ポート間で正味の電力が送達されないため、回路200の機能は、ポート間の電力送達なしに回路200が量子オブジェクト間の効果的な分散バス媒介結合を制御することができるという点で、マイクロ波電力の送達を制御するためのSPDTマイクロ波スイッチの作動とは異なる。
したがって、回路200の例示的な機能では、インダクタLによって共通に結合された2つのRF−SQUIDは、ライン204を介して共通磁束を提供され、磁束は、インダクタLから出る誘導電流をもたらし、誘導電流は、ジョセフソン接合JおよびJの間で反対方向に分配される。したがって、そのような電流は、インダクタLおよびLの各々を通って、同じ方向に流れる差動磁束ライン202によって誘導される電流に寄与的に加算されるか、または減算される。したがって、ジョセフソン接合J、Jのうちの一方は高インダクタンス状態にあり、他方は低インダクタンス状態にあり、それぞれのジョセフソン接合のインダクタンス状態は、この例において、差動磁束ライン202を流れる電流の方向に完全に基づいている。ライン204を通る共通磁束電流は定常状態を保ち、一方、ライン202を通る差動磁束電流は、ポート3上の(例えば)キュービットと、ポート1またはポート2の一方の上の(例えば)キュービットの1つ間の結合を変更するためのスイッチ202の意図された構成に応じて、2つの方向の各々で作動させられる。しかしながら、既に述べたように、ライン202およびライン204の役割は交換可能である。
図4および図5は、共に、回路200を使用して再構成可能な量子ルーティングを提供することができる論理レベルの量子回路の例を示している。図5の量子回路セグメント500は、論理アンシラ506を使用して、2つの論理キュービット502、504の間でパリティチェック演算を実行する。論理キュービット502、504の各々は、エラー訂正された物理キュービットの集合から構成され得、したがって、量子プロセッサチップ上の別個の物理回路ブロックに配置され得る。図5の回路部分508によって表されるデュアルRF−SQUID構造を有する回路200は、回路ブロック間の遠隔接続(すなわち、mmスケールの距離にわたって)を可能にする。図4の回路400は、接続のシーケンスを示している。第1の論理CNOTゲート402は、物理キュービットがTLに接続されているアンシラ506が、RF−SQUID508を介して、物理キュービットがTLに接続されている第2の論理データキュービット504に結合されるように構成されている制御磁束に対応する。第1のCNOTゲート402の機能が実行された後、物理キュービットがTLに接続されている第1の論理データキュービット502がアンシラ506に結合され、それによって第2の論理CNOTゲート404の機能が実行されるように、制御磁束を切り替えることができる。
図6は、クロスポイント再構成可能バスカプラとして配置された別の例示的な再構成可能な量子ルータ600を示している。図2の再構成可能な量子ルータ200と同様に、回路600も、RF−SQUIDを使用して共振器、この場合、共振器TL、TL、TL、TLを結合し、これは、例えば、短い終端4分の1波長共振器であり得る。図示の例では、第1のRF−SQUIDは、第1の超伝導ループを形成するためにインダクタLおよびLに接続されたジョセフソン接合Jで構成され、第2のRF−SQUIDは、第2の超伝導ループを形成するためにインダクタLおよびLに接続されたジョセフソン接合Jで構成され、第3のRF−SQUIDは、第3の超伝導ループを形成するためにインダクタLおよびLに接続されたジョセフソン接合Jで構成され、第4のRF−SQUIDは、第4の超伝導ループを形成するためにインダクタLおよびLに接続されたジョセフソン接合Jで構成され、第1および第3のループが共通のインダクタLを共有しており、第2および第4のループが共通のインダクタLを共有しており、第1および第4のループが共通のインダクタLを共有しており、第2および第3のループが共通のインダクタLを共有している。回路600は、2つの磁束ライン、磁束1 602および磁束2 604によっても制御され、一方は静的DC磁束オフセットとして構成することができ、他方はリアルタイムで制御されるように構成することができる。したがって、例えば、磁束1 602は共通の磁束ラインとして機能し、磁束2 604は差動磁束ラインとして機能し、またはその逆も可能である。
等しい大きさの電流が磁束制御ライン602、604に同じ方向に流れるという条件下では、ジョセフソン接合JおよびJを介して誘導された電流はキャンセルされ、ジョセフソン接合JおよびJを流れる電流は合計される。ジョセフソン接合JおよびJを介して誘導される全電流により、これらのジョセフソン接合は高インダクタンス状態になり、共振器TLとTLとの間、および共振器TLとTLとの間の有効結合は消失させられる。このような条件下では、ジョセフソン接合JおよびJの電流がキャンセルされるため、これらのジョセフソン接合は低インダクタンス状態を示し、共振器TLとTLとの間、および共振器TLとTLとの間にかなりの有効結合が存在する。ポート1とポート3とが結合され、ポート2とポート4とが結合され、ポート1とポート4とが結合解除され、ポート2とポート3とが結合解除されているこの状態を、バー状態と呼ぶことができる。
等しい大きさの電流が磁束制御ライン602、604に反対方向に流れるという条件下では、誘導電流は、対照的に、ジョセフソン接合JおよびJで加算され、ジョセフソン接合JおよびJでキャンセルされる。この構成では、共振器TLとTLとの間、および共振器TLとTLとの間の有効結合が存在し、一方、共振器TLとTLとの間、および共振器TLとTLとの間の結合は消失する。ポート1とポート4とが結合され、ポート2とポート3とが結合され、ポート1とポート3とが結合解除され、ポート2とポート4とが結合解除されているこの状態を、クロス状態と呼ぶことができる。
図6の再構成可能な量子ルータ600は、したがって、同じまたは反対の符号を有する2つの制御電流に応答して、キュービットのペア(またはキュービットのグループ)を選択的に接続することができるクロスポイント再構成可能バスとして機能する。したがって、回路600の機能の例では、磁束がライン602、604を介して同じ方向に提供される場合、RF−SQUIDのペアは、それぞれ高または低インダクタンス状態を示して(図1Cに示されるように)スイッチ600をバー構成にし、一方、磁束ラインのうちの一方の極性を他方に対して変更することで、それぞれのインダクタンス状態を変更して、(図1Dに示されるように)スイッチ600をクロス構成にする。したがって、ルータ600のRF−SQUIDにおけるジョセフソン接合は、ペアワイズ方式で切り替えられる。
図7は、クロスポイント再構成可能バス600を適用することができる例示的な量子アルゴリズムを示している。H−to−Toffoli蒸留回路700は、Margolus−Toffoliゲートの|H>−状態の実装に関して示されている。アルゴリズムは、交互のオペランドを有するペアワイズCNOTゲート708/710、712/714、716/718を使用し、回路600は、図7に示されるようにオペランドのスワッピングを容易にする。CNOTゲート708、710は、バー状態702によって達成され、CNOTゲート712、714は、クロス状態704によって達成され、CNOTゲート716、718は、バー状態706によって達成される。アルゴリズムの最後のCNOTゲート720は、メンバーキュービット間の固定結合を使用して達成することができる。回路600を使用してアルゴリズムを実行すると、キュービットの周波数の混雑、およびキュービット周波数が相互に掃引されるときに発生する可能性のあるエラーのために生じる複雑さが軽減される。同様のオペランドスワッピングを必要とする任意のアルゴリズムは、回路600の使用から同様に利益を得ることができる。
スイッチ100、200、600の複数を連結して、より高い接続性の構成を作成することができる。例えば、ルータ200の第2のインスタンスおよび第3のインスタンスの2つの「ポート3」を、ルータ200の第1のインスタンスのポート1およびポート2にそれぞれ接続して、1対4のマルチプレクサを得ることができる。別の例として、複数のスイッチ600を相互に接続するか、1つまたは複数のルータ200を1つまたは複数のルータ600に接続して、「入力」および「出力」ポートの数を拡張し、より多様なスイッチングソリューションを作成することができる。そのような連結された例では、単一のスイッチコントローラ124は、複数またはすべての連結されたルータの複数のバイアス要素122を制御するように構成され得る。
図8Aは、再構成可能な量子ルーティングの例示的な方法800を示している。静的制御信号は、それぞれのRF−SQUIDの第1の可変インダクタンス結合要素と第2の可変インダクタンス結合要素との間で分割される電流を誘導するために共通インダクタを介して2つのRF−SQUIDに誘導結合された共通磁束ライン、または第1の可変インダクタンス結合要素および第2の可変インダクタンス結合要素を介して分割されずに流れる電流を誘導するためにRF−SQUIDの各々の他のインダクタを介して2つのRF−SQUIDに誘導結合された差動磁束ラインのうちの一方に提供される(802)。動的制御信号は、共通磁束ラインまたは差動磁束ラインのうちの他方に提供され(804)、その結果、誘導共通磁束電流と誘導動的磁束電流との間の差が、第1の可変インダクタンス結合要素(例えば、第1のRF−SQUIDにおける第1のジョセフソン接合)を高または低インダクタンス状態のうちの一方に置き(806)、第2の可変インダクタンス結合要素(例えば、第2のRF−SQUIDにおける第2のジョセフソン接合)を高または低インダクタンス状態のうちの他方に置く(806)。差動および共通磁束ラインは、例えば、図2に示される回路200のライン202および204のように構成することができる。動的制御信号(共通磁束ラインまたは差動磁束ラインのうちの一方に提供される)の方向は、第1の量子オブジェクト(例えば、キュービット)を、動的制御信号の方向に基づいて、第2の量子オブジェクトまたは第3の量子オブジェクトのいずれかに結合するように作動させられる(808)。これにより、再構成可能な量子ルーティングが量子オブジェクト間で実現される。
図8Bは、再構成可能な量子ルーティングの別の例示的な方法850を示している。静的制御信号は、それぞれの第1のRF−SQUIDおよび第2のRF−SQUIDの第1の可変インダクタンス結合要素と第2の可変インダクタンス結合要素との間で分割される電流、およびそれぞれの第3のRF−SQUIDおよび第4のRF−SQUIDの第3の可変インダクタンス結合要素と第4の可変インダクタンス結合要素との間で分割される電流を誘導するために、共通の第1のインダクタを介して第1のRF−SQUIDおよび第2のRF−SQUIDに誘導結合され、かつ共通の第2のインダクタを介して第3のRF−SQUIDおよび第4のRF−SQUIDに誘導結合された第1の磁束ライン、または第1の可変インダクタンス結合要素と第4の可変インダクタンス結合要素との間で分割される電流、および第2の可変インダクタンス結合要素と第3の可変インダクタンス結合要素との間で分割される電流を誘導するために、共通の第3のインダクタを介して第1のRF−SQUIDおよび第4のRF−SQUIDに誘導結合され、かつ共通の第4のインダクタを介して第2のRF−SQUIDおよび第3のRF−SQUIDに誘導結合された第2の磁束ラインのうちの一方に提供される(852)。動的制御信号は、第1の磁束ラインまたは第2の磁束ラインのうちの他方に提供され(854)、その結果、RF−SQUIDの各々において誘導された第1の磁束電流と誘導された第2の磁束電流との差が、可変インダクタンス結合要素のうちの2つを、高インダクタンス状態または低インダクタンス状態のうちの一方に置き(856)、他の2つの可変インダクタンス結合要素を、高インダクタンス状態または低インダクタンス状態のうちの他方に置く(856)。第1の磁束ラインおよび第2の磁束ラインは、例えば、図6に示される回路600のライン602および604のように構成することができる。動的制御信号の方向は、動的制御信号の方向に基づいて、第1の量子オブジェクト(例えば、キュービット)を第2の量子オブジェクトまたは第3の量子オブジェクトのうちの一方に結合し、第4の量子オブジェクトを第2の量子オブジェクトまたは第3の量子オブジェクトのうちの他方に結合するように作動させられる(858)。これにより、再構成可能な量子ルーティング(「バー」状態または「クロス」状態のいずれか)が量子オブジェクト間で実現される。
図8Cは、再構成可能な量子ルーティングの例示的な方法870を示している。静的制御信号は、RF−SQUIDのそれぞれの可変インダクタンス結合要素間で分割される少なくとも1つの電流を誘導するために少なくとも1つの共通インダクタを介して少なくとも2つのRF−SQUIDに誘導結合された第1の磁束ライン、またはRF−SQUIDの各々の他のインダクタを介して、その、または他の少なくとも2つのRF−SQUIDに誘導結合された第2の磁束ラインのうちの一方に提供される(872)。動的制御信号は、第1の磁束ラインまたは第2の磁束ラインのうちの他方に提供され(874)、その結果、誘導された共通磁束電流と誘導された動的磁束電流との差が、可変インダクタンス結合要素のうちの少なくとも1つを、高インダクタンス状態または低インダクタンス状態のうちの一方に置き(876)、可変インダクタンス結合要素のうちの少なくとも他方を高インダクタンス状態または低インダクタンス状態のうちの他方に置く(876)。第1の磁束ラインおよび第2の磁束ラインは、例えば、図2に示される回路200のライン204および202、または図6に示される回路600のライン602および604のように構成することができる。動的制御信号の方向は、少なくとも第1の量子オブジェクト(例えば、キュービット)を、動的制御信号の方向に基づいて、少なくとも2つの他の量子オブジェクトのうちの1つだけに結合するように作動させられる(878)。これにより、再構成可能な量子ルーティングが量子オブジェクト間で実現される。
上記で説明したのは、本発明の例である。もちろん、本発明を説明する目的で構成要素または方法の考えられるすべての組み合わせを説明することは不可能であるが、当業者は、本発明の多くのさらなる組み合わせおよび置換が可能であることを認識するであろう。したがって、本発明は、添付の特許請求の範囲を含む、本出願の範囲内に含まれるそのようなすべての変更、修正、および変形を包含することが意図されている。さらに、開示またはクレームが「1つの(a,an)」、「第1の(a first)」、「もう一つの(another)」要素、またはそれらの均等物を記載する場合、1つまたは複数のそのような要素を含むと解釈されるべきであり、2つ以上のそのような要素を必要とも除外もしない。本明細書で使用される場合、「含む(includes,including)」という用語は、限定することなく含むことを意味する。「基づく(based on)」という用語は、少なくとも部分的に基づくことを意味する。
本発明は、契約番号30059298に基づく政府の支援を受けて行われた。政府は本発明に一定の権利を有する。
本発明は、契約番号30059298に基づく政府の支援を受けて行われた。政府は本発明に一定の権利を有する。
以下に、本開示に含まれる技術思想を付記として記載する。
[付記1]
量子ルータの第1のポート、第2のポート、および第3のポートにそれぞれ接続された第1の量子オブジェクト、第2の量子オブジェクト、および第3の量子オブジェクトを備える再構成可能な量子ルータシステムであって、
前記量子ルータは、各々それぞれのRF−SQUIDにある少なくとも2つの可変インダクタンス結合要素を含み、前記可変インダクタンス結合要素のうちの少なくとも2つは、前記可変インダクタンス結合要素のうちの少なくとも2つの前記それぞれのRF−SQUIDが共通に共有インダクタを共有するように、少なくとも1つの共有インダクタに接続されており、
前記量子ルータは、第1の制御磁束ラインおよび第2の制御磁束ラインを含み、前記第1の制御磁束ラインは、前記可変インダクタンス結合要素のうちの少なくとも2つに静的電流を誘導的に供給するように構成され、前記第2の制御磁束ラインは、前記可変インダクタンス結合要素のうちの少なくとも2つに動的電流を供給するように構成されており、
前記量子ルータは、第1の共振器、第2の共振器、および第3の共振器を含み、前記第1の量子オブジェクト、前記第2の量子オブジェクト、および前記第3の量子オブジェクトは、それぞれ、前記第1の共振器、前記第2の共振器、および前記第3の共振器により、前記RF−SQUIDのうちの少なくともそれぞれの1つに各々接続されて、各量子オブジェクトが、チップ上の前記RF−SQUIDから任意に離れて配置され、
前記動的電流の方向の作動は、少なくとも前記第1の量子オブジェクトを、前記動的電流の方向に基づいて、前記第2の量子オブジェクトまたは前記第3の量子オブジェクトのうちの1つのみに結合して、再構成可能な量子ルーティングを提供する、システム。
[付記2]
前記第1の量子オブジェクトは、前記第1の共振器、前記可変インダクタンス結合要素のうちの第1の可変インダクタンス結合要素、および前記第2の共振器を介して前記第2の量子オブジェクトに結合されており、
前記第1の量子オブジェクトは、前記第1の共振器、前記可変インダクタンス結合要素のうちの第2の可変インダクタンス結合要素、および前記第3の共振器を介して前記第3の量子オブジェクトに結合されている、付記1に記載のシステム。
[付記3]
前記量子ルータは、単極双投(SPDT)の再構成可能なバスカプラであり、前記システムは、反対のインダクタンス状態間で前記可変インダクタンス結合要素を変化させることにより、1対2マルチプレクサの第1のスイッチ状態および第2のスイッチ状態の間で前記量子ルータの設定を制御して、
前記第1のスイッチ状態において、前記第1のポートと前記第2のポートとの間の信号の選択的なルーティング、および
前記第2のスイッチ状態において、前記第1のポートと前記第3のポートとの間の信号の選択的なルーティング
を可能にするように構成されたスイッチコントローラをさらに備える、付記2に記載のシステム。
[付記4]
前記スイッチコントローラは、第2の電流磁束制御ラインを通る電流の極性を制御して、前記第1のスイッチ状態と前記第2のスイッチ状態との間で前記再構成可能な量子ルータシステムを交互に動作させる、付記3に記載のシステム。
[付記5]
第1の可変インダクタンス結合要素、第2の可変インダクタンス結合要素、および第3の可変インダクタンス結合要素は、各々、単一のジョセフソン接合よりもN倍大きい臨界電流を各々有するN個のジョセフソン接合の直列アレイである、付記2に記載のシステム。
[付記6]
第4の量子オブジェクトは、第4の共振器、第3の可変インダクタンス結合要素、および前記第3の共振器を介して前記第3の量子オブジェクトに結合されており、
前記第4の量子オブジェクトは、前記第4の共振器、第4の可変インダクタンス要素、および前記第2の共振器を介して前記第2の量子オブジェクトに結合されている、付記2に記載のシステム。
[付記7]
前記量子ルータは、クロスポイントの再構成可能なバスカプラであり、前記システムは、反対のインダクタンス状態間で前記可変インダクタンス結合要素を変化させることにより、クロスポイントスイッチのバー状態とクロス状態との間で前記量子ルータの設定を制御して、
前記バー状態において、前記第1のポートと前記第2のポートとの間、および前記第3のポートと第4のポートとの間の信号の選択的なルーティング、および
前記クロス状態において、前記第1のポートと前記第3のポートとの間、および前記第2のポートと前記第4のポートとの間の信号の選択的なルーティング
を可能にするように構成されたスイッチコントローラをさらに備える、付記6に記載のシステム。
[付記8]
前記スイッチコントローラは、第2の電流磁束制御ラインを通る電流の極性を制御して、前記バー状態と前記クロス状態との間で前記システムを交互に動作させる、付記7に記載のシステム。
[付記9]
前記可変インダクタンス結合要素のうちの第1の可変インダクタンス結合要素は、第1のジョセフソン接合であり、前記可変インダクタンス結合要素のうちの第2の可変インダクタンス結合要素は、第2のジョセフソン接合であり、第3の可変インダクタンス結合要素は、第3のジョセフソン接合であり、第4の可変インダクタンス結合要素は、第4のジョセフソン接合である、付記6に記載のシステム。
[付記10]
再構成可能な量子ルーティングの方法であって、
RF−SQUIDのそれぞれの可変インダクタンス結合要素間で分割される電流を誘導するために少なくとも1つの共通インダクタを介して2つのRF−SQUIDに誘導結合された第1の磁束ライン、または他のインダクタを介して前記2つのRF−SQUIDまたは別の2つのRF−SQUIDに誘導結合された第2の磁束ラインのうちの一方に静的制御信号を提供すること、
前記第1の磁束ラインまたは前記第2の磁束ラインのうちの他方に動的制御信号を提供して、誘導された共通磁束電流と誘導された動的磁束電流との差が、前記可変インダクタンス結合要素のうちの少なくとも1つを、高インダクタンス状態または低インダクタンス状態のうちの一方に置き、前記可変インダクタンス結合要素のうちの少なくとも他方を前記高インダクタンス状態または前記低インダクタンス状態のうちの他方に置くようにすること、
少なくとも第1の量子オブジェクトを、前記動的制御信号の方向に基づいて、第2の量子オブジェクトまたは第3の量子オブジェクトのうちの1つだけに結合するように前記動的制御信号の方向を作動させること
を含む方法。
[付記11]
量子オブジェクトは、単極双投(SPDT)の再構成可能なバスカプラを使用して、それぞれ結合または結合解除される、付記10に記載の方法。
[付記12]
第1のスイッチ状態において、前記可変インダクタンス結合要素のうちの第1の可変インダクタンス結合要素は、低インダクタンスに設定され、前記可変インダクタンス結合要素のうちの第2の可変インダクタンス結合要素は、高インダクタンスに設定されて、前記第1の量子オブジェクトを第2の量子オブジェクトに結合し、第2のスイッチ状態において、前記可変インダクタンス結合要素の前記第1の可変インダクタンス結合要素は、高インダクタンスに設定され、前記可変インダクタンス結合要素の前記第2の可変インダクタンス結合要素は、低インダクタンスに設定されて、前記第1の量子オブジェクトを第3の量子オブジェクトに結合する、付記11に記載の方法。
[付記13]
前記動的制御信号の方向の作動は、第4の量子オブジェクトを、前記動的制御信号の方向に基づいて、前記第2の量子オブジェクトまたは前記第3の量子オブジェクトのうちの他方にさらに結合し、量子オブジェクトは、クロスポイントの再構成可能なバスカプラを使用して、それぞれ結合または結合解除される、付記10に記載の方法。
[付記14]
バー状態において、前記可変インダクタンス結合要素のうちの第1の可変インダクタンス結合要素および前記可変インダクタンス結合要素のうちの第3の可変インダクタンス結合要素は、低インダクタンスに設定され、前記可変インダクタンス結合要素のうちの第2の可変インダクタンス結合要素および前記可変インダクタンス結合要素のうちの第4の可変インダクタンス結合要素は、高インダクタンスに設定されて、前記第1の量子オブジェクトを前記第2の量子オブジェクトに結合し、かつ前記第3の量子オブジェクトを前記第4の量子オブジェクトに結合し、
クロス状態において、前記可変インダクタンス結合要素のうちの第1の可変インダクタンス結合要素および前記可変インダクタンス結合要素のうちの第3の可変インダクタンス結合要素は、高インダクタンスに設定され、前記可変インダクタンス結合要素のうちの第2の可変インダクタンス結合要素および前記可変インダクタンス結合要素のうちの第4の可変インダクタンス結合要素は、低インダクタンスに設定されて、前記第1の量子オブジェクトを前記第3の量子オブジェクトに結合し、かつ前記第2の量子オブジェクトを前記第4の量子オブジェクトに結合する、付記13に記載の方法。
[付記15]
結合された量子オブジェクトは、4分の1波長短絡伝送線路共振器によって前記RF−SQUIDのそれぞれの1つに各々接続され、前記量子オブジェクトは、チップ上で互いに任意に離れている、付記10に記載の方法。
[付記16]
再構成可能な量子ルータであって、
それぞれの第1のキュービット、第2のキュービット、および第3のキュービットに各々結合可能な第1のポート、第2のポート、および第3のポートと、
それぞれ前記第1のポート、第2のポート、および第3のポートとRF−SQUIDブリッジとの間に各々接続された第1の共振器、第2の共振器、および第3の共振器と
を備え、前記RF−SQUIDブリッジは、
前記第1の共振器と前記第2の共振器との間に接続された第1のジョセフソン接合と、
前記第1の共振器と前記第3の共振器との間に接続された第2のジョセフソン接合と
を含み、
前記再構成可能な量子ルータは、ポートに接続されたキュービットを選択的に結合または結合解除するために、前記第1のジョセフソン接合および前記第2のジョセフソン接合のそれぞれのインダクタンスを、高インダクタンス状態と低インダクタンス状態との間で切り替えるように配置された第1の磁束ラインおよび第2の磁束ラインを備える、再構成可能な量子ルータ。
[付記17]
共振器は、4分の1波長短絡伝送線路共振器である、付記16に記載のシステム。
[付記18]
それぞれの第4のキュービットに結合可能な第4のポートと、
前記第4のポートと前記RF−SQUIDブリッジとの間に接続された第4の共振器と
をさらに備え、前記RF−SQUIDブリッジは、
前記第4の共振器と前記第3の共振器との間に接続された第3のジョセフソン接合と、
前記第2の共振器と前記第4の共振器との間に接続された第4のジョセフソン接合と
をさらに含み、
前記第1の磁束ラインおよび第2の磁束ラインは、前記第1のジョセフソン接合、前記第2のジョセフソン接合、前記第3のジョセフソン接合、および前記第4のジョセフソン接合のそれぞれのインダクタンスを、高インダクタンス状態と低インダクタンス状態との間で、ペアワイズ方式で切り替えるように配置されており、前記第1のジョセフソン接合および前記第3のジョセフソン接合は互いに同じ状態であり、前記第2のジョセフソン接合および前記第4のジョセフソン接合は互いに同じ状態であり、かつ前記第1のジョセフソン接合および前記第3のジョセフソン接合とは反対の状態であり、前記ポートに接続されたキュービットを選択的に結合または結合解除する、付記17に記載のシステム。
[付記19]
磁束ラインのうちの1つを通る電流の方向を制御して、ジョセフソン接合のインダクタンス状態を調整し、それによってキュービット結合状態を切り替えるように構成されたスイッチコントローラをさらに備える、付記16に記載のシステム。
[付記20]
前記第1の共振器、第2の共振器、および第3の共振器のそれぞれと、前記第1のポート、前記第2のポート、および前記第3のポートのそれぞれとの間にそれぞれ配置された少なくとも第1のカップリングキャパシタ、第2のカップリングキャパシタ、および第3のカップリングキャパシタをさらに備える、付記16に記載のシステム。

Claims (20)

  1. 量子ルータの第1のポート、第2のポート、および第3のポートにそれぞれ接続された第1の量子オブジェクト、第2の量子オブジェクト、および第3の量子オブジェクトを備える再構成可能な量子ルータシステムであって、
    前記量子ルータは、各々それぞれのRF−SQUIDにある少なくとも2つの可変インダクタンス結合要素を含み、前記可変インダクタンス結合要素のうちの少なくとも2つは、前記可変インダクタンス結合要素のうちの少なくとも2つの前記それぞれのRF−SQUIDが共通に共有インダクタを共有するように、少なくとも1つの共有インダクタに接続されており、
    前記量子ルータは、第1の制御磁束ラインおよび第2の制御磁束ラインを含み、前記第1の制御磁束ラインは、前記可変インダクタンス結合要素のうちの少なくとも2つに静的電流を誘導的に供給するように構成され、前記第2の制御磁束ラインは、前記可変インダクタンス結合要素のうちの少なくとも2つに動的電流を供給するように構成されており、
    前記量子ルータは、第1の共振器、第2の共振器、および第3の共振器を含み、前記第1の量子オブジェクト、前記第2の量子オブジェクト、および前記第3の量子オブジェクトは、それぞれ、前記第1の共振器、前記第2の共振器、および前記第3の共振器により、前記RF−SQUIDのうちの少なくともそれぞれの1つに各々接続されて、各量子オブジェクトが、チップ上の前記RF−SQUIDから任意に離れて配置され、
    前記動的電流の方向の作動は、少なくとも前記第1の量子オブジェクトを、前記動的電流の方向に基づいて、前記第2の量子オブジェクトまたは前記第3の量子オブジェクトのうちの1つのみに結合して、再構成可能な量子ルーティングを提供する、システム。
  2. 前記第1の量子オブジェクトは、前記第1の共振器、前記可変インダクタンス結合要素のうちの第1の可変インダクタンス結合要素、および前記第2の共振器を介して前記第2の量子オブジェクトに結合されており、
    前記第1の量子オブジェクトは、前記第1の共振器、前記可変インダクタンス結合要素のうちの第2の可変インダクタンス結合要素、および前記第3の共振器を介して前記第3の量子オブジェクトに結合されている、請求項1に記載のシステム。
  3. 前記量子ルータは、単極双投(SPDT)の再構成可能なバスカプラであり、前記システムは、反対のインダクタンス状態間で前記可変インダクタンス結合要素を変化させることにより、1対2マルチプレクサの第1のスイッチ状態および第2のスイッチ状態の間で前記量子ルータの設定を制御して、
    前記第1のスイッチ状態において、前記第1のポートと前記第2のポートとの間の信号の選択的なルーティング、および
    前記第2のスイッチ状態において、前記第1のポートと前記第3のポートとの間の信号の選択的なルーティング
    を可能にするように構成されたスイッチコントローラをさらに備える、請求項2に記載のシステム。
  4. 前記スイッチコントローラは、第2の電流磁束制御ラインを通る電流の極性を制御して、前記第1のスイッチ状態と前記第2のスイッチ状態との間で前記再構成可能な量子ルータシステムを交互に動作させる、請求項3に記載のシステム。
  5. 第1の可変インダクタンス結合要素、第2の可変インダクタンス結合要素、および第3の可変インダクタンス結合要素は、各々、単一のジョセフソン接合よりもN倍大きい臨界電流を各々有するN個のジョセフソン接合の直列アレイである、請求項2に記載のシステム。
  6. 第4の量子オブジェクトは、第4の共振器、第3の可変インダクタンス結合要素、および前記第3の共振器を介して前記第3の量子オブジェクトに結合されており、
    前記第4の量子オブジェクトは、前記第4の共振器、第4の可変インダクタンス要素、および前記第2の共振器を介して前記第2の量子オブジェクトに結合されている、請求項2に記載のシステム。
  7. 前記量子ルータは、クロスポイントの再構成可能なバスカプラであり、前記システムは、反対のインダクタンス状態間で前記可変インダクタンス結合要素を変化させることにより、クロスポイントスイッチのバー状態とクロス状態との間で前記量子ルータの設定を制御して、
    前記バー状態において、前記第1のポートと前記第2のポートとの間、および前記第3のポートと第4のポートとの間の信号の選択的なルーティング、および
    前記クロス状態において、前記第1のポートと前記第3のポートとの間、および前記第2のポートと前記第4のポートとの間の信号の選択的なルーティング
    を可能にするように構成されたスイッチコントローラをさらに備える、請求項6に記載のシステム。
  8. 前記スイッチコントローラは、第2の電流磁束制御ラインを通る電流の極性を制御して、前記バー状態と前記クロス状態との間で前記システムを交互に動作させる、請求項7に記載のシステム。
  9. 前記可変インダクタンス結合要素のうちの第1の可変インダクタンス結合要素は、第1のジョセフソン接合であり、前記可変インダクタンス結合要素のうちの第2の可変インダクタンス結合要素は、第2のジョセフソン接合であり、第3の可変インダクタンス結合要素は、第3のジョセフソン接合であり、第4の可変インダクタンス結合要素は、第4のジョセフソン接合である、請求項6に記載のシステム。
  10. 再構成可能な量子ルーティングの方法であって、
    RF−SQUIDのそれぞれの可変インダクタンス結合要素間で分割される電流を誘導するために少なくとも1つの共通インダクタを介して2つのRF−SQUIDに誘導結合された第1の磁束ライン、または他のインダクタを介して前記2つのRF−SQUIDまたは別の2つのRF−SQUIDに誘導結合された第2の磁束ラインのうちの一方に静的制御信号を提供すること、
    前記第1の磁束ラインまたは前記第2の磁束ラインのうちの他方に動的制御信号を提供して、誘導された共通磁束電流と誘導された動的磁束電流との差が、前記可変インダクタンス結合要素のうちの少なくとも1つを、高インダクタンス状態または低インダクタンス状態のうちの一方に置き、前記可変インダクタンス結合要素のうちの少なくとも他方を前記高インダクタンス状態または前記低インダクタンス状態のうちの他方に置くようにすること、
    少なくとも第1の量子オブジェクトを、前記動的制御信号の方向に基づいて、第2の量子オブジェクトまたは第3の量子オブジェクトのうちの1つだけに結合するように前記動的制御信号の方向を作動させること
    を含む方法。
  11. 量子オブジェクトは、単極双投(SPDT)の再構成可能なバスカプラを使用して、それぞれ結合または結合解除される、請求項10に記載の方法。
  12. 第1のスイッチ状態において、前記可変インダクタンス結合要素のうちの第1の可変インダクタンス結合要素は、低インダクタンスに設定され、前記可変インダクタンス結合要素のうちの第2の可変インダクタンス結合要素は、高インダクタンスに設定されて、前記第1の量子オブジェクトを第2の量子オブジェクトに結合し、第2のスイッチ状態において、前記可変インダクタンス結合要素の前記第1の可変インダクタンス結合要素は、高インダクタンスに設定され、前記可変インダクタンス結合要素の前記第2の可変インダクタンス結合要素は、低インダクタンスに設定されて、前記第1の量子オブジェクトを第3の量子オブジェクトに結合する、請求項11に記載の方法。
  13. 前記動的制御信号の方向の作動は、第4の量子オブジェクトを、前記動的制御信号の方向に基づいて、前記第2の量子オブジェクトまたは前記第3の量子オブジェクトのうちの他方にさらに結合し、量子オブジェクトは、クロスポイントの再構成可能なバスカプラを使用して、それぞれ結合または結合解除される、請求項10に記載の方法。
  14. バー状態において、前記可変インダクタンス結合要素のうちの第1の可変インダクタンス結合要素および前記可変インダクタンス結合要素のうちの第3の可変インダクタンス結合要素は、低インダクタンスに設定され、前記可変インダクタンス結合要素のうちの第2の可変インダクタンス結合要素および前記可変インダクタンス結合要素のうちの第4の可変インダクタンス結合要素は、高インダクタンスに設定されて、前記第1の量子オブジェクトを前記第2の量子オブジェクトに結合し、かつ前記第3の量子オブジェクトを前記第4の量子オブジェクトに結合し、
    クロス状態において、前記可変インダクタンス結合要素のうちの第1の可変インダクタンス結合要素および前記可変インダクタンス結合要素のうちの第3の可変インダクタンス結合要素は、高インダクタンスに設定され、前記可変インダクタンス結合要素のうちの第2の可変インダクタンス結合要素および前記可変インダクタンス結合要素のうちの第4の可変インダクタンス結合要素は、低インダクタンスに設定されて、前記第1の量子オブジェクトを前記第3の量子オブジェクトに結合し、かつ前記第2の量子オブジェクトを前記第4の量子オブジェクトに結合する、請求項13に記載の方法。
  15. 結合された量子オブジェクトは、4分の1波長短絡伝送線路共振器によって前記RF−SQUIDのそれぞれの1つに各々接続され、前記量子オブジェクトは、チップ上で互いに任意に離れている、請求項10に記載の方法。
  16. 再構成可能な量子ルータであって、
    それぞれの第1のキュービット、第2のキュービット、および第3のキュービットに各々結合可能な第1のポート、第2のポート、および第3のポートと、
    それぞれ前記第1のポート、第2のポート、および第3のポートとRF−SQUIDブリッジとの間に各々接続された第1の共振器、第2の共振器、および第3の共振器と
    を備え、前記RF−SQUIDブリッジは、
    前記第1の共振器と前記第2の共振器との間に接続された第1のジョセフソン接合と、
    前記第1の共振器と前記第3の共振器との間に接続された第2のジョセフソン接合と
    を含み、
    前記再構成可能な量子ルータは、ポートに接続されたキュービットを選択的に結合または結合解除するために、前記第1のジョセフソン接合および前記第2のジョセフソン接合のそれぞれのインダクタンスを、高インダクタンス状態と低インダクタンス状態との間で切り替えるように配置された第1の磁束ラインおよび第2の磁束ラインを備える、再構成可能な量子ルータ。
  17. 共振器は、4分の1波長短絡伝送線路共振器である、請求項16に記載のシステム。
  18. それぞれの第4のキュービットに結合可能な第4のポートと、
    前記第4のポートと前記RF−SQUIDブリッジとの間に接続された第4の共振器と
    をさらに備え、前記RF−SQUIDブリッジは、
    前記第4の共振器と前記第3の共振器との間に接続された第3のジョセフソン接合と、
    前記第2の共振器と前記第4の共振器との間に接続された第4のジョセフソン接合と
    をさらに含み、
    前記第1の磁束ラインおよび第2の磁束ラインは、前記第1のジョセフソン接合、前記第2のジョセフソン接合、前記第3のジョセフソン接合、および前記第4のジョセフソン接合のそれぞれのインダクタンスを、高インダクタンス状態と低インダクタンス状態との間で、ペアワイズ方式で切り替えるように配置されており、前記第1のジョセフソン接合および前記第3のジョセフソン接合は互いに同じ状態であり、前記第2のジョセフソン接合および前記第4のジョセフソン接合は互いに同じ状態であり、かつ前記第1のジョセフソン接合および前記第3のジョセフソン接合とは反対の状態であり、前記ポートに接続されたキュービットを選択的に結合または結合解除する、請求項17に記載のシステム。
  19. 磁束ラインのうちの1つを通る電流の方向を制御して、ジョセフソン接合のインダクタンス状態を調整し、それによってキュービット結合状態を切り替えるように構成されたスイッチコントローラをさらに備える、請求項16に記載のシステム。
  20. 前記第1の共振器、第2の共振器、および第3の共振器のそれぞれと、前記第1のポート、前記第2のポート、および前記第3のポートのそれぞれとの間にそれぞれ配置された少なくとも第1のカップリングキャパシタ、第2のカップリングキャパシタ、および第3のカップリングキャパシタをさらに備える、請求項16に記載のシステム。
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