JP2021521016A - 鋳型 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、寿命が延ばされ、かつ、鋳片との摩耗を抑えることのできる鋳型であって、凝固シェルの凝固収縮率を補償することのできる鋳型を提供する。【解決手段】本発明の鋳型は、内部空間に注入された溶鋼を凝固させる鋳型であって、内部空間を有するボディと、ボディの内面から内部空間に向かって突設され、下側に向かって進むにつれて前記内面から内部空間に向かっての突出長さが次第に減少する凸部材と、を備えることを特徴とする。【選択図】図2

Description

本発明は、鋳型に係り、さらに詳しくは、鋳片の欠陥の発生及び鋳型の損傷を抑制もしくは防止することのできる鋳型に関する。
一般に、鋳片は、モールド(鋳型)に収められた溶鋼が冷却帯を経て冷却されながら製造される。例えば、連続鋳造工程は、一定の内部形状を有する鋳型に溶鋼を注入し、鋳型内において半凝固された鋳片を連続して鋳型の下側に引き抜いてスラブ、ブルーム、ビレット、ビームブランクなどの様々な形状の製品を製造する工程である。鋳片は、長辺部と短辺部とを組み合わせた形状の長方形の鋳型を用いて製造されている。
溶鋼がノズルを介して鋳型の内部に供給されると、凝固シェルが鋳型内の溶鋼の湯面から形成され始めるが、下方に向かって進むにつれて凝固シェルが厚くなる。また、凝固シェルは、下方に向かって進むにつれて温度が下がってこれによる凝固収縮が生じるが、これを鋳型で補償することができなければ、鋳型と鋳片との間に空気層が生成されてしまう。空気層が形成されれば、鋳型と溶鋼または鋳片との間の伝熱能が減って凝固遅延現象が生じ、これに伴い、鋳片にブレークアウト(Break‐out)及びひび割れが生じてしまう。
このような問題を解消するために、鋳型の上部の幅に比べて下部の幅の方をさらに狭くして鋳型に傾斜をつけていた。すなわち、鋳片の長辺の凝固収縮率は、鋳型の短辺部に傾斜をつけて、長辺部の上部の幅に比べて長辺部の下部の幅の方をさらに狭くして補償し、鋳片の短辺の凝固収縮率を鋳型の長辺部と接する短辺部の側面に傾斜をつけて、短辺部の上部の幅に比べて短辺部の下部の幅の方をさらに狭くすることにより補償する。
一方、上記のように、鋳片の長辺の凝固収縮率を補償するために、短辺部の勾配(傾斜度、傾き)を調節して、一対の長辺部と締結する。そして、鋳片の短辺方向への凝固収縮率を補償するために、長辺部と接する短辺部の側面に傾斜をつけて、短辺部は、上部から下部に向かって進むにつれてその幅が狭くなるように製造される。このとき、長辺部と短辺部との締結に際して、短辺部の全体の勾配を調節もしくは変更することにより、鋳片の長辺の凝固収縮率を調節することができるが、短辺部の側面の勾配は変更することができない。
したがって、鋳片の長辺の凝固収縮率は、短辺部の配設勾配を調節することにより補償したり、短辺部に多段テーパ(multi−taper)をつけて上下部の位置別にテーパの量を異ならせて補償したりするが、通常、鋳片の短辺方向への凝固収縮率は長辺に比べてその補償の度合いをさらに小さくし、上下部の位置別のその度合いを調節することができず、同じ量を補償している。
このため、鋳片の短辺方向への凝固収縮率の補償の度合いを増やすために、従来には、鋳型の短辺部の配設勾配をさらに大きくしていた。ところが、この場合、鋳片の短辺と鋳型の短辺部との間に摩耗が生じ、これに伴い、鋳型の寿命が短くなり、しかも、鋳片の品質が低下してしまうという問題がある。
韓国公開特許第10−2013−0074898号公報
本発明の目的とするところは、寿命が延ばされ、かつ、鋳片との摩耗を抑えることのできる鋳型を提供することにある。
本発明のまた他の目的とするところは、凝固シェルの凝固収縮率を補償することのできる鋳型を提供することにある。
本発明の鋳型は、内部空間に注入された溶鋼を凝固させる鋳型であって、前記内部空間を有するボディと、前記ボディの内面から前記内部空間に向かって突設され、下側に向かって進むにつれて前記内面から内部空間に向かっての突出長さが次第に減少する凸部材と、を備えることを特徴とする。
上下方向の前記凸部材の幅が同じであることがよい。
前記凸部材の幅は、下側に向かって進むにつれて次第に減少することが好ましい。
前記凸部材の幅が前記ボディの幅に比べてさらに狭いことがよい。
前記凸部材の幅が前記ボディの幅と同じであることができる。
前記凸部材の幅が下側に向かって進むにつれて次第に減少するに当たって、一定の割合で減少することが好ましい。
前記ボディ内面と前記凸部材との境界線が直線であることがよい。
前記凸部材の幅が下側に向かって進むにつれて次第に減少するに当たって、不均一な割合で減少することができる。
前記ボディ内面と前記凸部材との境界線が曲線であることができる。
前記境界線は、前記凸部材の外側に向かって凸となる形状であることがよい。
前記境界線は、前記凸部材の内側に向かって凹んだ形状であることがよい。
前記凸部材の上部と前記ボディの上部とが同じ高さに位置し、前記凸部材の上下方向への延長長さは、前記ボディの上下方向への延長長さに比べてさらに短いことが好ましい。
前記凸部材の上部と前記ボディの上部とが同じ高さに位置し、前記凸部材の上下方向への延長長さは、前記ボディの上下方向への延長長さに等しいことが好ましい。
前記ボディは、それぞれが一方向に延設され、延長方向と交わる方向に向かい合うように配設された一対の長辺部材と、それぞれが前記長辺部材と交わるように延設されて、前記一対の長辺部材の間を密閉し、向かい合って配設された一対の短辺部材と、を備え、前記凸部材は、前記長辺部材及び短辺部材の少なくともどちらか一方に形成されることが好ましい。
前記一対の短辺部材間の離間距離が下側に向かって進むにつれて次第に減少するように傾いて配置されることがよい。
前記長辺部材と当接する前記短辺部材の側面が下側に向かって進むにつれて前記短辺部材の幅方向の中心に向かって傾いた形状であることができる。
前記ボディは、鋳造される鋳片の隅角部に面取り面を形成するように、前記短辺部材の延長方向の両側の端部に形成された突出部材を備えることが好ましい。
本発明によれば、本発明の実施形態に係る鋳型は、従来に比べて凝固シェルの収縮に伴う表面欠陥及びブレークアウトを抑制もしくは防止することができる。すなわち、本発明の実施形態に係る鋳型は、従来に比べて凝固シェルの収縮に対する補償率がさらに向上する。特に、本発明の実施形態に係る鋳型は、従来に比べて凝固シェルCの短辺方向への収縮に対する補償率が向上する。したがって、鋳型の内面と凝固シェルとの間に隙間(gap)が生じることを抑制もしくは防止することができて、これによる凝固遅延現象を抑制もしくは防止することができる。
また、短辺部の側面の勾配をさらに大きくしなくても、凝固シェルの短辺における収縮に対する補償率を向上させることができる。
一方、従来には、凝固シェルの短辺方向への凝固収縮率を増やすために、短辺部の配設勾配をさらに大きくしていたが、このとき、鋳片の短辺と鋳型の短辺部との間に摩耗が生じ、これに伴い、鋳型の寿命が短くなり、しかも、鋳片の品質が低下してしまうという問題があった。
しかしながら、本発明の実施形態によれば、短辺部の配設勾配をさらに大きくしなくても、凝固シェルの短辺方向への収縮に対する補償率を向上させることができて、摩耗による鋳型の損傷を抑制もしくは防止することができる。
通常の連続鋳造装置の要部を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る鋳型を示す立体図である。 本発明の第1の実施形態に係る鋳型において、一対の短辺部間の離間距離が下側に向かって進むにつれて次第に減少するように配設されたことを説明するための正面図である。 本発明の第1の実施形態に係る鋳型において、長辺部に触れる短辺部の側面が傾いた形状を説明するための正面図である。 本発明の第1の実施形態に係る短辺部を示す図であって、(a)は内面の方向から眺めた立体図、(b)は内面の方向から眺めた正面図、(c)は側面の方向から眺めた側面図であり、(d)の(イ)、(ロ)、(ハ)は(c)の上下方向(高さ方向またはZ軸方向)における高さ位置の(イ)、(ロ)、(ハ)における上面図である。 本発明の第1の実施形態に係る鋳型における、凝固シェルを説明する図であって、(a)は上部に形成された凝固シェル、(b)は下部に形成された凝固シェルを示す。 本発明の第1の実施形態に係る短辺部において、凸部材の形状、短辺部の幅、凸部材の幅を説明する図である。 本発明の第1の実施形態に係る短辺部において、短辺部の内面の延長長さを説明するための図であって、(a)は凸部材が形成された短辺部の内面の延長長さ、(b)は従来の短辺部の内面の延長長さを示す。 本発明の第1の実施形態の第1の変形例に係る短辺部を示す図であり、(a)は内面の方向から眺めた立体図、(b)は内面の方向から眺めた正面図、(c)は側面の方向から眺めた側面図であり、(d)の(イ)、(ロ)、(ハ)は(c)の上下方向(高さ方向またはZ軸方向)における高さ位置の(イ)、(ロ)、(ハ)における上面図である。 本発明の第1の実施形態の第2の変形例に係る短辺部を示す図であり、(a)は内面の方向から眺めた立体図、(b)は内面の方向から眺めた正面図、(c)は側面の方向から眺めた側面図であり、(d)の(イ)、(ロ)、(ハ)は(c)の上下方向(高さ方向またはZ軸方向)における高さ位置の(イ)、(ロ)、(ハ)における上面図である。 本発明の第2の実施形態に係る短辺部を示す図であり、(a)は内面の方向から眺めた立体図、(b)は内面の方向から眺めた正面図、(c)は側面の方向から眺めた側面図であり、(d)の(イ)、(ロ)、(ハ)は(c)の上下方向(高さ方向またはZ軸方向)における高さ位置の(イ)、(ロ)、(ハ)における上面図である。 本発明の第2の実施形態の第1の変形例に係る短辺部を示す図であり、(a)は内面の方向から眺めた立体図、(b)は内面の方向から眺めた正面図、(c)は側面の方向から眺めた側面図であり、(d)の(イ)、(ロ)、(ハ)は(c)の上下方向(高さ方向またはZ軸方向)における高さ位置の(イ)、(ロ)、(ハ)における上面図である。 本発明の第2の実施形態の第2の変形例に係る短辺部を示す図であり、(a)は内面の方向から眺めた立体図、(b)は内面の方向から眺めた正面図、(c)は側面の方向から眺めた側面図であり、(d)の(イ)、(ロ)、(ハ)は(c)の上下方向(高さ方向またはZ軸方向)における高さ位置の(イ)、(ロ)、(ハ)における上面図である。 本発明の第3の実施形態に係る短辺部を示す図であり、(a)は内面の方向から眺めた立体図、(b)は内面の方向から眺めた正面図、(c)は側面の方向から眺めた側面図であり、(d)の(イ)、(ロ)、(ハ)は(c)の上下方向(高さ方向またはZ軸方向)における高さ位置の(イ)、(ロ)、(ハ)における上面図である。 本発明の第3の実施形態の第1の変形例に係る短辺部を示す図であり、(a)は内面の方向から眺めた立体図、(b)は内面の方向から眺めた正面図、(c)は側面の方向から眺めた側面図であり、(d)の(イ)、(ロ)、(ハ)は(c)の上下方向(高さ方向またはZ軸方向)における高さ位置の(イ)、(ロ)、(ハ)における上面図である。 本発明の第3の実施形態の第2の変形例に係る短辺部を示す図であり、(a)は内面の方向から眺めた立体図、(b)は内面の方向から眺めた正面図、(c)は側面の方向から眺めた側面図であり、(d)の(イ)、(ロ)、(ハ)は(c)の上下方向(高さ方向またはZ軸方向)における高さ位置の(イ)、(ロ)、(ハ)における上面図である。 本発明の第4の実施形態に係る短辺部を示す図であり、(a)は内面の方向から眺めた立体図、(b)は内面の方向から眺めた正面図、(c)は側面の方向から眺めた側面図であり、(d)の(イ)、(ロ)、(ハ)は(c)の上下方向(高さ方向またはZ軸方向)における高さ位置の(イ)、(ロ)、(ハ)における上面図である。 本発明の第4の実施形態の第1の変形例に係る短辺部を示す図であり、(a)は内面の方向から眺めた立体図、(b)は内面の方向から眺めた正面図、(c)は側面の方向から眺めた側面図であり、(d)の(イ)、(ロ)、(ハ)は(c)の上下方向(高さ方向またはZ軸方向)における高さ位置の(イ)、(ロ)、(ハ)における上面図である。 本発明の第4の実施形態の第2の変形例に係る短辺部を示す図であり、(a)は内面の方向から眺めた立体図、(b)は内面の方向から眺めた正面図、(c)は側面の方向から眺めた側面図であり、(d)の(イ)、(ロ)、(ハ)は(c)の上下方向(高さ方向またはZ軸方向)における高さ位置の(イ)、(ロ)、(ハ)における上面図である。 本発明の第5の実施形態に係る短辺部を示す図である。 本発明の第6の実施形態に係る鋳型を示す立体図である。 本発明の第7の実施形態に係る鋳型を示す立体図である。 本発明の第7の実施形態に係る鋳型の短辺部を示す立体図である。 従来の鋳型を示す立体図である。 従来の鋳型における凝固シェルを説明する図であり、(a)は鋳型の上部、(b)鋳型の下部を示す。
以下、添付図面に基づいて、本発明の実施形態についてより詳しく説明する。しかしながら、本発明は以下に開示される実施形態に何ら限定されるものではなく、異なる様々な形態に具体化され、単にこれらの実施形態は本発明の開示を完全なものにし、通常の知識を有する者に発明の範囲を完全に知らせるために提供されるものである。
図1は、通常の連続鋳造装置の要部を示す図である。図2は、本発明の第1の実施形態に係る鋳型を示す立体図である。図3は、本発明の第1の実施形態に係る鋳型において、一対の短辺部間の離間距離が下側に向かって進むにつれて次第に減少するように配設されたことを説明するための正面図である。図4は、本発明の第1の実施形態に係る鋳型において、長辺部に触れる短辺部の側面が傾いた形状を説明するための正面図である。
図5は本発明の第1の実施形態に係る短辺部を示す図であって、(a)は、内面の方向から眺めた立体図、(b)は、内面の方向から眺めた正面図であり、(c)は、本発明の第1の実施形態に係る短辺部において、短辺部の側面の方向から眺めた図であり、(d)の(イ)、(ロ)、(ハ)は、(c)の上下方向(高さ方向またはZ軸方向)における高さ位置の(イ)、(ロ)、(ハ)における上面図である。
図6は, 本発明の第1の実施形態に係る鋳型における、凝固シェルを説明する図であって、(a)は上部に形成された凝固シェル、(b)は下部に形成された凝固シェルを示す。
図7は、本発明の第1の実施形態に係る短辺部において、凸部材の形状、短辺部の幅、凸部材の幅を説明する図である。図8は、本発明の第1の実施形態に係る短辺部において、短辺部の内面の長さを説明するための図であって、(a)は凸部材が形成された短辺部の内面の延長長さ、(b)は従来の短辺部の内面の延長長さを示す。
図1に示したとおり、連続鋳造装置は、製鋼工程において精錬された溶鋼が入れられる取鍋(ladle)10と、取鍋10に連結される注入ノズルを介して溶鋼を供給されてこれを一時的に貯留するタンディッシュ(tundish)20と、タンディッシュ20に貯留された溶鋼を引き渡されて一定の形状に初期凝固させる鋳型(mold)300と、タンディッシュ20の溶鋼を鋳型300に供給する浸漬ノズル(以下、ノズルと称する)22と、を備える。
また、鋳型300の下部に配備されて鋳型300から引き抜かれた未凝固鋳片1を冷却させながら一連の成形作業を行うように複数のセグメント(segment)50が連続して配列された冷却帯40を備える。
鋳型300は、タンディッシュ20から溶鋼を引き渡され、溶鋼を一定の形状に初期凝固させる。実施形態に係る鋳型300は、内部空間を有するボディ及びボディの内面から内部空間に向かって突設され、下側に向かって進むにつれて前記内面から内部空間に向かっての突出長さが次第に減少する形状の凸部材322を備える。
本発明の実施形態に係るボディは、それぞれが一方向に延設され、延長方向と交差または直交する方向に互いに離れて配設された一対の長辺部310及びそれぞれが長辺部310と交差または直交する方向に延設され、その延長方向と交差または直交する方向に互いに離れて配設された一対の短辺部320を備える。そして、本発明の実施形態に係る一対の短辺部320は、内部空間に向かって突設され、下側に向かって進むにつれて突出長さが次第に減少する形状の凸部材322を備える。
本発明の実施形態に係る鋳型300の構成について再び説明すると、それぞれが一方向に延設され、延長方向と交差または直交する方向に互いに離れて配設された一対の長辺部310及びそれぞれが長辺部310と交差または直交する方向に延設され、その延長方向と交差または直交する方向に互いに離れて配設され、鋳型300の内部空間に向かって突設された凸部材322を有する一対の短辺部320を備える。
以下、長辺部310の延長方向をX軸方向と称し、短辺部320の延長方向をY軸方向と称する。このため、一対の長辺部310の離間方向はY軸方向となり、一対の短辺部320の離間方向はX軸方向となる。
一対の長辺部310のそれぞれは、上記のように、X軸方向に延設され、X軸方向と直交する方向であるY軸方向に互いに離れて配置される。このため、一対の長辺部310は、Y軸方向に向かい合うように配置される。以下、一対の長辺部310を第1及び第2の長辺部310と称する。
一対の短辺部320は、Y軸方向に延設され、Y軸方向または長辺部310の延長方向と直交する方向であるX軸方向に互いに離れて配置される。このため、一対の短辺部320は、X軸方向に向かい合うように配置される。このとき、一対の短辺部320間の離間距離は、長辺部310の延長長さに比べてさらに小さくてもよい。もちろん、本発明はこれに何ら限定されるものではなく、一対の短辺部320間の離間距離を長辺部310の延長方向に等しくしてもよい。以下、一対の短辺部320を第1及び第2の短辺部320と称する。
このような鋳型300は、短辺部320と長辺部310とが互いに連結または結合されてなる。例えば、第1の短辺部320の延長方向の一方の端が第1の長辺部310の内面と連結され、かつ、他方の端が第2の長辺部310の内面と連結され、第2の短辺部320の延長方向の一方の端が第1の長辺部310の内面と連結され、かつ、他方の端が第2の長辺部310の内面と連結される。
一方、鋳型300内に溶鋼Mが注入されると、まず、鋳型300の内面に沿って凝固が始まり、これにより、前記鋳型300の内面に沿って凝固シェルCが形成される。そして、凝固シェルCは、下部に向かって進むにつれて次第に厚くなり、鋳型300による冷却及び鋳型300の外部における冷却により縮まる。
このとき、凝固シェルCは、鋳型300の内面の延長方向に主として縮まる。すなわち、鋳型300の長辺部310の延長方向及び短辺部320の延長方向に縮まる。図25に基づいてより具体的に説明すると、鋳型300の長辺部310に沿って形成された凝固シェル(以下、長辺凝固シェルLCと称する)が長辺部310の延長方向(X軸方向)に主として縮まり、鋳型300の短辺部320に沿って形成された凝固シェル(以下、短辺凝固シェルSCと称する)が短辺部320の延長方向(Y軸方向)に主として縮まる。そして、凝固シェルCは下部に向かって進むにつれて次第に厚くなり、これにより、図25の(a)及び(b)に示すように、鋳型300の上部の厚さに比べて、鋳型300下部の長辺凝固シェルLC及び短辺凝固シェルSCの厚さの方がさらに厚い。
このような凝固シェルCの凝固収縮により、長辺凝固シェルLCは、その上部から下部に向かって進むにつれてその延長長さ(X軸方向の長さ)が次第に減少し、短辺凝固シェルSCは、その上部から下部に向かって進むにつれてその延長長さ(Y軸方向の長さ)が次第に減少する。このとき、長辺凝固シェルLC及び短辺凝固シェルSCのそれぞれは、その延長方向の中心に向かって縮まる。このため、図25の(a)及び(b)に示すように、上部の長さに比べて、下部の長辺凝固シェルLC及び短辺凝固シェルSCの長さの方がさらに短い。
凝固シェルCの収縮は、鋳型300の内面と凝固シェルCとの間に空気層または隙間(gap)を生じさせるが、主としてその延長方向の中心に向かって縮まるので、長辺部310と短辺部320とが連結される鋳型300の隅角部に主として隙間(gap)が生じる(図25の(b)参照)。これにより、鋳型300と溶鋼Mまたは鋳型300と凝固シェルCとの間の伝熱能が減少し、凝固遅延現象が生ずる。これに伴い、鋳片にブレークアウト(Break‐out)及びひび割れが生じる。
かような問題を解消すべく、一般に、内部の幅が下部に向かって進むにつれて次第に減少するように鋳型300を設ける。
より具体的に説明すると、第1及び第2の短辺部320が向かい合うように配置されるに当たって、図2及び図3に示したとおり、第1及び第2の短辺部320のそれぞれは、下側に向かって進むにつれて長辺部310の延長方向(X軸方向)の中心に次第に近づくように傾いて配設される。換言すれば、第1の短辺部320と第2の短辺部320との離間距離が下側に向かって進むにつれて次第に減少するように傾いて配設される。このため、第1の短辺部320と第2の短辺部320との上部離間距離SLに比べて、下部離間距離SLの方がさらに短い。要するに、このような第1の短辺部320と第2の短辺部320との離間距離の変化は、鋳片の長辺の長さが下側に向かって進むにつれて次第に減少することを意味する。
このとき、第1及び第2の短辺部320が下部に向かって進むにつれて次第に近づき合うように配置されるに当たって、その勾配は長辺凝固シェルLCの収縮率に応じて可変となる。すなわち、長辺凝固シェルLCが下部に向かって進むにつれてその延長長さが次第に減少する収縮率に応じて、一対の短辺部320が下部に向かって進むにつれて次第に近づき合うように配置される勾配を調節することができる。
これにより、たとえ下部に向かって進むにつれて長辺凝固シェルLCが縮まるとしても、下部に向かって進むにつれて次第に近づき合う一対の短辺部320により、凝固シェルCと鋳型の内壁、より具体的には、長辺凝固シェルLCの両端と短辺部320との間の隙間(gap)の発生が防止もしくは抑制される。
ここで、一対の短辺部320が下部に向かって進むにつれて次第に近づき合うように配置することは、換言すれば、凝固シェルCの長辺方向への収縮を補償することであるといえる。したがって、長辺凝固シェルLCの凝固収縮に伴う表面欠陥及びブレークアウト(Break‐out)の発生を防止もしくは抑制することができる。
また、第1及び第2の短辺部320のそれぞれは、その下側に向かって進むにつれてその延長長さSWが次第に減少するように形成される。換言すれば、図4に示すように、第1及び第2の短辺部320のそれぞれは、下部に向かって進むにつれてその延長長さY(軸方向への延長長さ)SWが次第に減少するように形成される。
以下では、短辺部320のY軸方向の長さを短辺部の幅SWと称する。短辺部320の幅について再び説明すると、下側に向かって進むにつれてその幅SWが次第に減少するように形成される。このため、第1及び第2の短辺部320のそれぞれは、その上部の幅SWに比べて下部の幅SWの方がさらに狭い。これにより、第1及び第2の長辺部310は、下部に向かって進むにつれてその離間距離が次第に減少する。
ここで、第1及び第2の短辺部320のそれぞれの幅SWが下部に向かって進むにつれて次第に減少するということは、換言すれば、長辺部310と当接する短辺部320の両側面が傾斜面であることを意味する。すなわち、図4に示すように、第1及び第2の短辺部320の両側面は、上部から下部に向かって進むにつれて前記短辺部320の幅方向の中心に次第に近づくように傾いた形状であってもよい。このため、第1及び第2の短辺部320は、下部に向かって進むにつれてY軸方向の長さ、つまり、幅SWが次第に減少する。
このように、鋳型300の短辺部320の側面を傾けて形成して、前記短辺部と当接するように配置される長辺部310が下部に向かって進むにつれて次第に近づき合うように配置することは、短辺凝固シェルSCの収縮による表面欠陥及びブレークアウトの発生を抑えるためである。
すなわち、短辺凝固シェルSCは、収縮により下部に向かって進むにつれてその延長長さが次第に減少するが、短辺部320の両側面が下部に向かって進むにつれて次第に近づき合うように傾けて形成して、第1及び第2の長辺部310間の離間距離が下部に向かって進むにつれて次第に近づき合うようにすることで、鋳型300と凝固シェルC、より具体的には、短辺凝固シェルSCの両端と長辺部310との間の隙間(gap)の発生が防止もしくは抑制される。
ここで、短辺部320の両側面を傾けて形成すること、または第1及び第2の長辺部310間の離間距離が下部に向かって進むにつれて次第に近づき合うようにすることは、換言すれば、凝固シェルCの短辺方向への収縮を補償することであるといえる。したがって、短辺凝固シェルSCの凝固収縮に伴う表面欠陥及びブレークアウトの発生を抑えることができる。
上記のように、鋳片または凝固シェルCの長辺方向への凝固収縮の補償は、第1及び第2の短辺部320が下部に向かって進むにつれて次第に近づき合うようにする勾配を調節することにより調節することができる。
ところが、短辺部320の両側面は、短辺部320の製造に際してその勾配が決定されるものであり、長辺部310との締結の際に可変にすることができない。そして、鋼種、操業条件などに応じて凝固収縮率が異なるため、短辺部320の側面の勾配を十分に大きくすることができない。これは、凝固シェルCの短辺方向への凝固収縮率を十分に補償できるほどに短辺部320の両側面の勾配を大きくすることができないことを意味する。
したがって、短辺部320の両側面が下部に向かって進むにつれて次第に近づき合うように傾けて、たとえ第1及び第2の長辺部310間の離間距離を下部に向かって次第に減少させたとしても、前記第1の長辺部310と第2の長辺部310との離間距離が下部に向かって進むにつれて次第に減少する減少率と短辺凝固シェルSCの収縮率とが一致もしくは同期化され難く、その差分が大きいことがある。
このため、たとえ短辺部320の両側面が下部に向かって進むにつれて次第に近づき合うように傾けて形成するとしても、鋳型300が凝固シェルCの短辺方向への収縮を十分に補償することができないため、図25の(b)に示すように、隙間(gap)が依然として生じる。
したがって、本発明の実施形態においては、鋳型300内において前記鋳型300の内面と凝固シェルCとの間に隙間(gap)が生じることを防止もしくより抑制することのできる鋳型300を提供する。換言すれば、鋳型300の内面と凝固シェルCとの間に離隔もしくは隙間(gap)が生じることなく、鋳型300の内面と凝固シェルCとの触れ合いが円滑に行われるようにする鋳型300を提供する。
このために、本発明の実施形態においては、鋳型300の短辺部320の内面が、図2及び図5に示すように、鋳型300の内部空間に向かって突出する形状もしくは凸となる形状であり、上部の突出の度合いを下部の突出の度合いに比べてさらに大きくする。
以下、本発明の実施形態に係る短辺部320について詳しく説明する。まず、短辺部320の幅方向、すなわち、Y軸方向の形状について説明する。
短辺部320のX軸方向の両面の一方の面は、鋳型300の外側に露出される外面であり、他方の面は、鋳型300の内部空間に露出されて、溶鋼Mまたは凝固シェルCに直接的に触れる内面である。本発明の実施形態に係る短辺部320の内面は、幅方向の両周縁から中心に向かって上向きに傾いた形状であり、その傾いた形状が曲げ率を有する形状、すなわち、凸状であってもよい。
以下、説明をしやすくするために、短辺部320が長辺部310と交差または直交するようにY軸方向に延設された短辺部材321及び短辺部材321の内面から鋳型300の内部空間に向かってまたはX軸方向に突設され、短辺部材321の延長方向であるY軸方向に延設された凸部材322を備えることを想定して説明する。
また、凸部材322のうちY軸方向の長さを凸部材322の幅PWと称する。さらに、凸部材322のうち、短辺部材321から鋳型300の内部空間に向かって突出した長さ、すなわち、X軸方向の長さを突出長さAと称する。そして、凸部材322のX軸方向の両側面において、一方の面は短辺部材321と接触または連結され、他方の面は鋳型300の内部空間に臨んでいるため、溶鋼Mまたは凝固シェルCに触れる面であって、前記他方の面は凸部材322の内面または短辺部320の内面である。
凸部材322が短辺部材321の延長方向、すなわち、幅方向(Y軸方向)に延設されるに当たって、その延長方向の両端から中心に向かって進むにつれて突出長さAが次第に増加する形状である。凸部材322の幅方向において、最大の突出長さAを有する個所または領域は、前記凸部材322の幅方向の中心となる個所であってもよい。したがって、凸部材322の内面は、幅方向の両端から中心に向かって上向きに傾いた形状であってもよい。
凸部材322の形状について別の言い方をすれば、前記凸部材322は、幅方向の中心から両端に向かって進むにつれて突出長さAが次第に減少し、凸部材322の内面は、幅方向の中心から両端に向かって下向きに傾いた形状であってもよい。
したがって、本発明の実施形態に係る凸部材322は、鋳型300の内部空間に向かって凸となる形状であってもよい。そして、短辺部320または凸部材322の内面は、幅方向に勾配を有するように形成されるに当たって、Y軸方向に勾配が可変となってもよい。すなわち、曲げ率を有していてもよい。
そして、凸部材322の幅PWは、図5及び図7に示すように、短辺部材321の幅SWに比べてさらに狭くてもよい。このとき、凸部材322の幅方向の中心と短辺部材321の幅方向の中心とが同心をなすようにすることが好ましい。このため、図7に示したとおり、凸部材322の幅方向の両端の外側の領域は、短辺部材の内面であって、平面であってもよい。
このように、凸部材322の幅PWが短辺部材321の幅SWに比べてさらに狭く、凸部材322の幅方向の中心と短辺部材321の幅方向の中心とが同心をなすように形成される場合、短辺部320の内面は、凸部材322の内面と、前記凸部材322の内面の外側に相当する短辺部材321の内面と、を含む。
以下、第1の実施形態に係る短辺部320の上下方向、すなわち、Z軸方向について説明する。
第1の実施形態に係る短辺部320または凸部材322の内面は、Y軸方向の両端から中心に向かって進むにつれてその突出長さAが次第に増加する形状である。このとき、凸部材322の上下方向(Z軸方向)において、図5の(a)から(d)に示したとおり、上部の突出長さAは、下部の突出長さAに比べてさらに長く形成する。換言すれば、凸部材322の上部の突出長さAに比べて下部の突出長さAの方がさらに短い。このとき、上下方向の突出長さAの変化の形状は、勾配が変わらない領域なしに、上部から下部に向かって連続して次第に減少する形状であってもよい(図5の(c)参照)。もちろん、本発明はこれに何ら限定されるものではなく、上下方向(Z軸方向)の突出長さAの変化の形状は、上部から下部に向かって進むにつれて次第に減少する傾向を有するが、その上下方向の一部の領域においては突出長さAが変わり、他の一部の領域においては突出長さAが変わらない階段状であってもよい。
短辺部材321の内面に、鋳型300の内側に向かって突出するようにまたは凸となるように凸部材322が形成され、凸部材322の突出長さAが、上部が下部に比べてさらに長く、下部に向かって進むにつれて次第に短くなるように形成されれば、短辺部320内面のうちの少なくとも一部、特に、上部の長さは従来に比べてさらに長くなる。
すなわち、本発明の実施形態と従来の短辺部320において、その幅SWは同じであってもよい。しかしながら、本発明の実施形態に係る鋳型300の場合、短辺部材321から鋳型300の内部空間に向かって突出した凸部材322が形成され、上部から下方に向かって延設される。このため、少なくとも凸部材322が形成された短辺部320の内面の延長長さSILは、従来の短辺部320の内面の延長長さSILに比べてさらに長い(図8参照)。すなわち、凸部材322の突出長さAに見合う分だけ短辺部320の内面の延長長さSILが増加する。
ここで、短辺部320の内面の延長長さSILとは、短辺部320の内面のY軸方向の両端の一つである一方の端Eから他方の端Eへと向かう、または他方の端から一方の端に向かう経路の長さのことをいう。本発明の実施形態に係る短辺部320の内面は、凸部材322により、直線ではなく、少なくとも1回以上折り曲げられた曲線状であり、直線の一方の端から他方の端に向かう経路に比べて、曲線の一方の端から他方の端に向かう経路の長さの方がさらに長い。このため、短辺部320の内面の延長長さは、凸部材322の突出長さAが長ければ長いほど、内面の一方の端Eから他方の端Eへと向かう経路が増加するため、短辺部320の内面の延長長さSILが増加する。
より具体的に、本発明の実施形態に係る短辺部320の内面の延長長さSILを、凸部材322が形成されず、内面の全体が平ら(flat)な従来の短辺部320と比較すると、本発明の実施形態に係る短辺部320の内面における上部の内面の延長長さSILは、従来の短辺部320の内面における上部の内面の延長長さSILに比べてさらに長い。そして、本発明の実施形態に係る短辺部320の内面における下部の内面の延長長さSILは、従来の短辺部320の内面における下部の内面の延長長さに等しいかあるいはそれに略等しい。このため、従来に比べて本発明の実施形態に係る短辺部320の内面のうち、上部領域の内面の延長長さと下部領域の内面の延長長さとの間の差分がさらに大きい。
これは、従来の短辺部320は、下側に向かって進むにつれて次第に減少する幅SWの変化しか有さないが、本発明の実施形態の場合、下側に向かって進むにつれて次第に減少する幅SWの変化と、溶鋼または凝固シェルに直接的に触れる短辺部の内面の延長長さSILが下部に向かって進むにつれて次第に減少する変化とをさらに有するためである。したがって、従来の短辺部320の内面の延長長さSILが下部に向かって進むにつれて次第に減少する減少率に比べて、本発明の実施形態の短辺部320の内面の延長長さSILが下部に向かって進むにつれて次第に減少する減少率の方がさらに大きい。
このように、短辺部320が凸部材322を有するように形成し、短辺部320の内面の延長長さSILが下部に向かって進むにつれて次第に減少するように形成することは、凝固シェルCの短辺方向への凝固収縮率をさらに補償するためである。
凸部材322の突出長さAが下側に向かって進むにつれて次第に減少する変化率は、上下方向の凝固シェルCの収縮率の変化に応じて調節する。すなわち、凸部材322の突出長さAが下側に向かって進むにつれて次第に減少して、短辺部320の内面の延長長さSILが次第に減少するようにする減少率が、短辺凝固シェルSCが縮まって下側に向かって進むにつれてY軸方向にその長さが次第に短くなる収縮率と対応するように、同一になるように、または同期化されるように調節する。
凸部材322の突出長さAの変化は、鋳造しようとする鋼種、鋳造速度、鋳造設備などに応じて複数回に亘っての実験を通じて得られる。
一方、従来の場合には、凝固シェルCの短辺方向への収縮率は、短辺部320の幅SWの変化を通じてしか補償しなかった。すなわち、短辺部320の両側面が下側に向かって進むにつれて次第に近づき合うようにすることで、凝固シェルCの短辺方向への収縮を補償していた。しかしながら、上記のように、短辺部320の側面の勾配は前記短辺部320を製造するときに決定されるものであり、勾配を大きくする場合、操業に問題が生じる虞があるため、凝固シェルCの短辺方向への収縮を補償するのには限界があった。
しかしながら、本発明の実施形態の場合、鋳型300の内部空間に突出するように凸部材322を有する短辺部320を設けることにより、従来に比べて凝固シェルCの短辺方向への収縮に対する補償率をさらに向上させることができる。
したがって、凝固シェルCの短辺方向への収縮または短辺凝固シェルSCの収縮により、前記短辺凝固シェルSCと長辺部310との間に隙間(gap)が生じることを従来に比べて抑制もしくは防止することができる。したがって、凝固シェルCの収縮に伴う表面のひび割れ及びブレークアウトの発生を抑制もしくは防止することができる。
以下、図5及び図9から図19に基づいて、本発明の第1の実施形態及び第1の実施形態の変形例に係る凸部材の形状について説明する。
図9は、本発明の第1の実施形態の第1の変形例に係る短辺部を示す図であり、(a)内面の方向から眺めた立体図であり、(b)は、内面の方向から眺めた正面図であり、(c)は、側面の方向から眺めた側面図であり、(d)の(イ)、(ロ)、(ハ)は、(c)の上下方向(高さ方向またはZ軸方向)における高さ位置の(イ)、(ロ)、(ハ)における上面図である。
図10は、本発明の第1の実施形態の第2の変形例に係る短辺部を示す図であって、(a)は内面の方向から眺めた立体図であり、(b)は内面の方向から眺めた正面図であり、(c)は側面の方向から眺めた側面図であり、(d)の(イ)、(ロ)、(ハ)は、(c)の上下方向(高さ方向またはZ軸方向)における高さ位置の(イ)、(ロ)、(ハ)における上面図である。
図11は、本発明の第2の実施形態に係る短辺部を示す図であって、(a)は内面の方向から眺めた立体図であり、(b)は、内面の方向から眺めた正面図であり、(c)は、側面の方向から眺めた側面図であり、(d)の(イ)、(ロ)、(ハ)は、(c)の上下方向(高さ方向またはZ軸方向)における高さ位置の(イ)、(ロ)、(ハ)における上面図である。
図12は、本発明の第2の実施形態の第1の変形例に係る短辺部を示す図であって、(a)は内面の方向から眺めた立体図であり、(b)は、内面の方向から眺めた正面図であり、(c)は、側面の方向から眺めた側面図であり、(d)の(イ)、(ロ)、(ハ)は、(c)の上下方向(高さ方向またはZ軸方向)における高さ位置の(イ)、(ロ)、(ハ)における上面図である。
図13は、本発明の第2の実施形態の第2の変形例に係る短辺部を示す図であって、(a)は内面の方向から眺めた立体図であり、(b)は、内面の方向から眺めた正面図であり、(c)は、側面の方向から眺めた側面図であり、(d)の(イ)、(ロ)、(ハ)は、(c)の上下方向(高さ方向またはZ軸方向)における高さ位置の(イ)、(ロ)、(ハ)における上面図である。
本発明の実施形態に係る凸部材322は、上部から下部に向かって進むにつれてその突出長さAが次第に減少するように形成される。そして、凸部材322の上下方向への延長長さHは、短辺部材321の上下方向への延長長さHよりも短いか、あるいはそれに等しくても良い。なお、凸部材322の幅PWは、上下方向に変化がなくてもよく、あるいは、下部に向かって進むにつれて次第に減少してもよい。
すなわち、本発明の第1の実施形態に係る凸部材322の上下方向への延長長さHは、図5の(a)から(c)に示したとおり、短辺部材321の上下方向への延長長さHに比べてさらに短く、凸部材322の下端の高さが短辺部材321の下端の高さに比べてさらに高くてもよい。このため、短辺部材321の内面のうち、凸部材322の下側に相当する領域は、前記凸部材が形成されていない領域であるため、溶鋼または凝固シェルに触れる短辺部320の内面が平らな形状である。
このとき、本発明の第1の実施形態に係る凸部材322の上下方向への延長長さHは、短辺部材321の上下方向への延長長さHの0.5超え、1未満であってもよい。より具体的な例を挙げると、凸部材322の上下方向への延長長さHが短辺部材321の上下方向への延長長さHの0.9であってもよい(図5の(a)、(b)参照)。そして、凸部材322の上部の高さは、短辺部材321の上部の高さに等しくなるように形成される。短辺部材321の最下端を0、最上端を1としたとき、このような短辺部320の場合、短辺部材321のうち、上下方向に0.1の個所からその上側の領域には凸部材322が形成されており、0.1の個所の下側の領域には凸部材322が形成されていない平らな形状である。
凸部材322の上下方向への延長長さHはこれに何ら限定されるものではなく、図9の(a)から(c)に示す本発明の第1の実施形態の第1の変形例のように、凸部材322の上下方向への延長長さHが短辺部材321の上下方向への延長長さHの0.5であってもよい。図9に示す第1の変形例の場合、短辺部材321のうち、上下方向に0.5の個所からその上側の領域には凸部材322が形成されており、0.5の個所の下側の領域には凸部材322が形成されていない平らな形状である。
もちろん、本発明はこれに何ら限定されるものではなく、凸部材322の上下方向への延長長さHが短辺部材321の上下方向への延長長さHに比べてさらに短いが、短辺部材321の上下方向への延長長さHの0.5未満であってもよい。
また、凸部材322の上下方向への延長長さHは、図10に示す第2の変形例のように、短辺部材321の上下方向への延長長さHに等しくてもよい。すなわち、凸部材322は、短辺部材321の上部から下部に亘って形成されてもよい。
本発明の第1の実施形態に係る凸部材322は、その幅PWが変わらない。すなわち、凸部材322の高さ別に、幅方向の両端のうちの一方の端及び他方の端の位置が同じであってもよい。
以下、凸部材322の高さ方向に連続して形成された凸部材322の一方の端を結び、凸部材322の高さ方向に連続して形成された凸部材322の他方の端を結んだ線を「境界線DL」と定義する。別の言い方をすると、前記境界線DLとは、短辺部材321の内面と凸部材322の最外郭の辺とが接続する線のことを意味してもよい。本発明の第1の実施形態に係る凸部材322は、その境界線DLが曲げ率を有さない直線であってもよい(図5から図10参照)。これは、凸部材322の幅PWが下側に向かって進むにつれて次第に減少するに当たって、幅が一定の比率で減少することを意味することもある。なお、短辺部材321の内面に形成された凸部材322の全体の形状は、幅または面積に変化がない四角い形状であってもよい(図5から図10参照)。
このように、上記の本発明の第1の実施形態及びこの変形例のように、凸部材322の上下方向への延長長さH及び上下方向における凸部材322の突出長さAの変化率は、短辺凝固シェルSCが縮まって下側に向かって進むにつれてY軸方向にその長さが次第に短くなる収縮率と対応するように、同一になるように、または同期化されるように調節する、
上記本発明の第1の実施形態及びこの変形例に係る凸部材322は、突出長さAが下側に向かって進むにつれて次第に減少するが、その幅PWは、上下方向に変わることなく、同じであった。
しかしながら、本発明はこれに何ら限定されるものではなく、図11から図13に示す第2の実施形態のように、下部に向かって進むにつれて凸部材322の幅PWが次第に減少する形状であってもよい。すなわち、本発明の第2の実施形態に係る凸部材322は、その突出長さAが下側に向かって進むにつれて次第に減少し、かつ、これと同時に、下部に向かって進むにつれてその幅PWもまた次第に減少する形状である。
このとき、凸部材322の上下方向への延長長さHは、図11及び図12に示す第2の実施形態及び前記第2の実施形態の第1の変形例のように、短辺部材321の上下方向への延長長さHに比べてさらに短くてもよい。このため、短辺部材321の内面のうち、凸部材322が形成されていない領域、すなわち、短辺部材321の下側の領域は平らな形状であってもよい。
さらに、凸部材322の上下方向への延長長さHは、図13に示す第2の実施形態の第2の変形例のように、短辺部材321の延長長さHに等しくても良い。このため、第2の実施形態の第2の変形例に係る凸部材322は、短辺部材321の上部から下部に亘って形成されてもよい。
一方、本発明の第2の実施形態に係る凸部材322は、その幅PWが下部に向かって進むにつれて次第に減少するように形成される。このため、凸部材322の幅方向における両端の位置が下側に向かって進むにつれて短辺部材321の中心に近づく。
すなわち、凸部材322の高さ別に、幅方向の両端のうちの一方の端及び他方の端の位置が異なっていてもよい。このため、凸部材322の高さ方向に連続して形成された凸部材322の一方の端を結び、凸部材322の高さ方向に連続して形成された凸部材322の他方の端を結んだ線を「境界線DL」としたとき、境界線DLがなす形状が逆三角形状であってもよく(図11から図13参照)、逆台形状であってもよい(図11の(c)参照)。そして、本発明の第2の実施形態に係る凸部材322は、その境界線が曲げ率を有さない直線であってもよい。なお、凸部材322の全体の形状は、下側に向かって進むにつれてその幅または面積が次第に狭くなる逆三角形状であってもよく、逆台形状であってもよい。
ここで、凸部材322の上下方向への延長長さ及び上下方向における凸部材322の突出長さの変化率と凸部材322の幅の変化率は、短辺凝固シェルSCが縮まって下側に向かって進むにつれてY軸方向にその長さが次第に短くなる収縮率と対応するように、同一になるように、または同期化されるように調節する。
図14は、本発明の第3の実施形態に係る短辺部を示す図であって、(a)は内面の方向から眺めた立体図であり、(b)は内面の方向から眺めた正面図であり、(c)は側面の方向から眺めた側面図であり、(d)の(イ)、(ロ)、(ハ)は、(c)の上下方向(高さ方向またはZ軸方向)における高さ位置の(イ)、(ロ)、(ハ)における上面図である。
図15は、本発明の第3の実施形態の第1の変形例に係る短辺部を示す図であって、(a)は内面の方向から眺めた立体図であり、(b)は内面の方向から眺めた正面図であり、(c)は側面の方向から眺めた側面図であり、(d)の(イ)、(ロ)、(ハ)は、(c)の上下方向(高さ方向またはZ軸方向)における高さ位置の(イ)、(ロ)、(ハ)における上面図である。
図16は、本発明の第3の実施形態の第2の変形例に係る短辺部を示す図であって、(a)は内面の方向から眺めた立体図であり、(b)は内面の方向から眺めた正面図であり、(c)は側面の方向から眺めた側面図であり、(d)の(イ)、(ロ)、(ハ)は、(c)の上下方向(高さ方向またはZ軸方向)における高さ位置の(イ)、(ロ)、(ハ)における上面図である。
上記の本発明の第2の実施形態に係る凸部材322は、凸部材322の高さ方向に連続して形成された凸部材322の一方の端を結び、凸部材322の高さ方向に連続して形成された凸部材322の他方の端を結んだ境界線DLが曲げ率を有さない直線である場合を想定して説明した。
しかしながら、本発明はこれに何ら限定されるものではなく、図14から図16に示す第3の実施形態のように、その境界線DLが曲げ率を有していてもよい。このとき、本発明の第3の実施形態に係る凸部材322は、その境界線DLが凸部材322の外側に凸となる形状、または正の曲げ率を有する形状であってもよい。換言すれば、凸部材322の幅PWが下側に向かって進むにつれて次第に減少するが、減少率が一定ではないことを意味することもある。
ここで、図14及び図15に示す第3の実施形態及び第3の実施形態の第1の変形例の場合、凸部材322の上下方向への延長長さHが短辺部材321の上下方向への延長長さHに比べてさらに短い。そして、図16に示す第3の実施形態の第2の変形例の場合、凸部材322の上下方向への延長長さHが短辺部材321の上下方向への延長長さHに等しい。
そして、上記の第3の実施形態においては、凸部材322は、その境界線DLがなす形状が略逆三角形状であり、かつ、前記境界線DLが凸部材322の外側に凸となる形状、または正の曲げ率を有する形状であってもよい。
図17は、本発明の第4の実施形態に係る短辺部を示す図であって、(a)は内面の方向から眺めた立体図であり、(b)は内面の方向から眺めた正面図であり、(c)は側面の方向から眺めた側面図であり、(d)の(イ)、(ロ)、(ハ)は、(c)の上下方向(高さ方向またはZ軸方向)における高さ位置の(イ)、(ロ)、(ハ)における上面図である。
図18は、本発明の第4の実施形態の第1の変形例に係る短辺部を示す図であって、(a)は内面の方向から眺めた立体図であり、(b)は内面の方向から眺めた正面図であり、(c)は側面の方向から眺めた側面図であり、(d)の(イ)、(ロ)、(ハ)は、(c)の上下方向(高さ方向またはZ軸方向)における高さ位置の(イ)、(ロ)、(ハ)における上面図である。
図19は、本発明の第4の実施形態の第2の変形例に係る短辺部を示す図であって、(a)は内面の方向から眺めた立体図であり、(b)は内面の方向から眺めた正面図であり、(c)は側面の方向から眺めた側面図であり、(d)の(イ)、(ロ)、(ハ)は、(c)の上下方向(高さ方向またはZ軸方向)における高さ位置の(イ)、(ロ)、(ハ)における上面図である。
上記本発明の第3の実施形態においては、凸部材322の高さ方向に連続して形成された凸部材322の一方の端を結び、凸部材322の高さ方向に連続して形成された凸部材322の他方の端を結んだ境界線が凸部材322の外側に凸となる形状、または正の曲げ率を有する形状であることを想定して説明した。しかしながら、本発明はこれに何ら限定されるものではなく、図17から図19に示す第4の実施形態のように、凸部材は、その境界線DLが凸部材322の内側に凹んだ形状、または負の曲げ率を有する形状であってもよい。
ここで、図17及び図18に示す第4の実施形態及び第4の実施形態の第1の変形例の場合、凸部材322の上下方向への延長長さHが短辺部材321の上下方向への延長長さHに比べてさらに短い。そして、図19に示す第3の実施形態の第2の変形例の場合、凸部材322の上下方向への延長長さHが短辺部材321の上下方向への延長長さHに等しい。
前記第1から第4の実施形態に係る凸部材322は、その幅PWが短辺部材321の幅SWに比べてさらに短い。
しかしながら、本発明はこれに何ら限定されるものではなく、図20に示す第5の実施形態のように、凸部材322の幅PWは短辺部材321の幅SWと同じであってもよく、それと対応していてもよい。
この場合、上下方向における凸部材322の幅PWは、上記の第1の実施形態、第1の実施形態のように同じではなく、短辺部材321の幅SWの変化に応じて可変となる。すなわち、凸部材322の幅PWは、短辺部材321の幅SWが下部に向かって進むにつれて次第に狭くなる変化率と同じくなるように、または同期化されるように次第に減少する。
しかし、凸部材322の突出長さAは、下部に向かって進むにつれて次第に減少するため、短辺部320の内面の延長長さSILは、下部に向かって進むにつれて次第に減少する。
図21は、長辺部及び短辺部のそれぞれに凸部材が設けられた第6の実施形態に係る鋳型を示す立体図である。図22は、隅角部が面取りされた第7の実施形態に係る鋳型を示す立体図である。図23は、第7の実施形態に係る鋳型の短辺部を示す立体図である。
以上においては、鋳型の短辺部320が凸部材322を備えることを想定して説明した。すなわち、短辺部320の内面が鋳型300の内側に向かって突出した、または凸となる形状であることを想定して説明した。
しかしながら、本発明はこれに何ら限定されるものではなく、鋳型300の長辺部310が凸部材312を備えていてもよい。すなわち、図21に示す第6の実施形態のように、長辺部310は、短辺部320と交差または直交するようにX軸方向に延設された長辺部材311及び長辺部材311の内面から鋳型300の内部空間に向かってまたはY軸方向に突設され、長辺部材311の延長方向であるX軸方向に延設された凸部材312を備える。
そして、長辺部310の凸部材312は、図5、図9から図20において説明した第1から第5の実施形態に適用可能である。
第6の実施形態においては、長辺部310及び短辺部320のそれぞれが凸部材312、322を備えるが、本発明はこれに何ら限定されるものではなく、長辺部310にのみ凸部材312が設けられても良い(図示せず)。
上記のとおり、短辺部320の内面が鋳型300の内部空間に向かって突出するように、または凸となるように形成することは、図22に示す第7の実施形態のような面取りされた鋳型(CHAMFERED MOLD)に適用可能である。
以下、第7の実施形態に係る鋳型300について説明するが、上記の実施形態と重複する内容は省略するか、または簡略に説明する。
第7の実施形態に係る鋳型300は、それぞれが一方向に延設され、延長方向と交差または直交する方向に互いに離れて配設された一対の長辺部310及びそれぞれが長辺部310と交差または直交する方向に延設され、その延長方向と交差または直交する方向に互いに離れて配設された一対の短辺部320を備える。
短辺部320は、鋳型300の内部に向かって突出した突出部材323を備える。すなわち、第7の実施形態に係る短辺部320は、Y軸方向に延設された短辺部材321、短辺部材321のY軸方向の両周縁の内側面から鋳型300の内部空間に向かって延設された一対の突出部材323及び一対の突出部材323の間において短辺部材321の内面から鋳型300の内部空間に向かってまたはX軸方向に突設された凸部材322を備える。
突出部材323は、鋳型300に面取り形状を作る構成要素であって、面取り突出部材323と称してもよい。
ここで、短辺部320の凸部材322は、図5、図9から図20において説明した第1から第5の実施形態に適用可能である。
また、面取りされた鋳型(CHAMFERED MOLD)において、凸部材322が長辺部310にもさらに設けられてもよく、長辺部310にのみ設けられてもよい。
上記の実施形態においては、鋳型300が長さの互いに異なる長辺部310と短辺部320とから構成されて、約直方形状であることについて説明した。しかしながら、本発明はこれに何ら限定されるものではなく、鋳型300の形状が正方形状であってもよい。
上記の実施形態においては、短辺部320が短辺部材321と凸部材322とに分離されてなるか、あるいは、長辺部310が長辺部材311及び凸部材312に分離されてなることを想定して説明した。しかしながら、短辺部材321と凸部材322は一体形に構成され、長辺部材311と凸部材312は一体形に構成されてもよい。
このように、本発明の実施形態に係る鋳型300によれば、従来に比べて凝固シェルCの収縮に伴う表面欠陥及びブレークアウトを抑制もしくは防止することができる。すなわち、本発明の実施形態に係る鋳型300は、従来に比べて凝固シェルCの収縮に対する補償率がさらに向上する。特に、本発明の実施形態に係る鋳型300は、従来に比べて凝固シェルCの短辺方向への収縮に対する補償率がさらに向上する。したがって、鋳型300の内面と凝固シェルCとの間に隙間(gap)が生じることを抑制もしくは防止することができて、これによる凝固遅延現象を抑制もしくは防止することができる。
さらに、短辺部320の側面の勾配をさらに大きくしなくても、凝固シェルCの短辺方向への収縮に対する補償率を向上させることができる。
一方、従来には、凝固シェルCの短辺方向への収縮に対する補償率を増やすために、短辺部320の配設勾配をさらに大きくするが、このとき、鋳片の短辺と鋳型の短辺部320との間に摩耗が生じ、これに伴い、鋳型300の寿命が短くなり、しかも、鋳片の品質が低下してしまうという問題があった。
しかしながら、本発明の実施形態によれば、短辺部320の配設勾配をさらに大きくしなくても、凝固シェルCの短辺方向への収縮に対する補償率を向上させることができて、摩耗による鋳型300の損傷を抑制もしくは防止することができる。
本発明の実施形態に係る鋳型によれば、従来に比べて凝固シェルの収縮に伴う表面欠陥及びブレークアウトを抑制もしくは防止することができる。すなわち、本発明の実施形態に係る鋳型は、従来に比べて凝固シェルの収縮に対する補償率がさらに向上する。特に、本発明の実施形態に係る鋳型は、従来に比べて凝固シェルCの短辺方向への収縮に対する補償率がさらに向上する。したがって、鋳型の内面と凝固シェルとの間に隙間(gap)が生じることを抑制もしくは防止することができて、これによる凝固遅延現象を抑制もしくは防止することができる。
1:未凝固鋳片
10:取鍋
20:タンディッシュ(tundish)
22:浸漬ノズル、ノズル
40:冷却帯
50:セグメント(segment)
300:鋳型(mold)300
310:長辺部
311:長辺部材
312:凸部材
320:短辺部
321:短辺部材
322:凸部材
323:突出部材
A:突出長さ
C:凝固シェル
DL:境界線
:内面の一方の端
:他方の端
、H:上下方向への延長長さ
LC:長辺凝固シェル
M:溶鋼
PW:(凸部材の)幅
SC:短辺凝固シェル
SIL:内面の延長長さ
SL:離間距離
SW:(短辺部材の)幅

Claims (17)

  1. 内部空間に注入された溶鋼を凝固させる鋳型であって、
    前記内部空間を有するボディと、
    前記ボディの内面から前記内部空間に向かって突設され、下側に向かって進むにつれて前記内面から内部空間に向かっての突出長さが次第に減少する凸部材と、を備えることを特徴とする鋳型。
  2. 上下方向の前記凸部材の幅が同じであることを特徴とする請求項1に記載の鋳型。
  3. 前記凸部材の幅は、下側に向かって進むにつれて次第に減少することを特徴とする請求項1に記載の鋳型。
  4. 前記凸部材の幅が前記ボディの幅に比べてさらに狭いことを特徴とする請求項1に記載の鋳型。
  5. 前記凸部材の幅が前記ボディの幅と同じであることを特徴とする請求項1に記載の鋳型。
  6. 前記凸部材の幅が下側に向かって進むにつれて次第に減少するに当たって、一定の割合で減少することを特徴とする請求項3に記載の鋳型。
  7. 前記ボディ内面と前記凸部材との境界線が直線であることを特徴とする請求項6に記載の鋳型。
  8. 前記凸部材の幅が下側に向かって進むにつれて次第に減少するに当たって、不均一な割合で減少することを特徴とする請求項3に記載の鋳型。
  9. 前記ボディ内面と前記凸部材との境界線が曲線であることを特徴とする請求項8に記載の鋳型。
  10. 前記境界線は、前記凸部材の外側に向かって凸となる形状であることを特徴とする請求項9に記載の鋳型。
  11. 前記境界線は、前記凸部材の内側に向かって凹んだ形状であることを特徴とする請求項9に記載の鋳型。
  12. 前記凸部材の上部と前記ボディの上部とが同じ高さに位置し、
    前記凸部材の上下方向への延長長さは、前記ボディの上下方向への延長長さに比べてさらに短いことを特徴とする請求項1に記載の鋳型。
  13. 前記凸部材の上部と前記ボディの上部とが同じ高さに位置し、
    前記凸部材の上下方向への延長長さは、前記ボディの上下方向への延長長さに等しいことを特徴とする請求項1に記載の鋳型。
  14. 前記ボディは、
    それぞれが一方向に延設され、延長方向と交わる方向に向かい合うように配設された一対の長辺部材と、
    それぞれが前記長辺部材と交わるように延設されて、前記一対の長辺部材の間を密閉し、向かい合って配設された一対の短辺部材と、
    を備え、
    前記凸部材は、前記長辺部材及び短辺部材の少なくともどちらか一方に形成されたことを特徴とする請求項1乃至請求項13のいずれか一項に記載の鋳型。
  15. 前記一対の短辺部材間の離間距離が下側に向かって進むにつれて次第に減少するように傾いて配置されたことを特徴とする請求項14に記載の鋳型。
  16. 前記長辺部材と当接する前記短辺部材の側面が下側に向かって進むにつれて前記短辺部材の幅方向の中心に向かって傾いた形状であることを特徴とする請求項14に記載の鋳型。
  17. 前記ボディは、鋳造される鋳片の隅角部に面取り面を形成するように、前記短辺部材の延長方向の両側の端部に形成された突出部材を備えることを特徴とする請求項14に記載の鋳型。
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