JP2021516707A - ポリマーブレンドおよびそれらから形成される製品 - Google Patents
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Abstract
フィルム、パッケージ、および繊維に使用され得るポリマーブレンドが提供される。一態様では、ポリマーブレンドは、エチレン系ポリマーと、式(I)の1つ以上の化合物であって、式中、nが、6〜24である、化合物と、を含む。【化1】【選択図】図1
Description
本発明は、フィルム、パッケージ、および繊維に使用され得るポリマーブレンドに関する。
ポリエチレンは、重量、耐久性、加工性、および費用などの様々な有益な特性を提供するため、有用なポリマーである。しかしながら、特定の材料へのポリエチレンの接着は、それらの低い極性および低い表面エネルギーのために困難であり得る。これは、典型的には38ダイン超の表面エネルギーが要求される、ラミネート、塗装、および印刷などの特定の用途では、欠点となり得る。ポリエチレンフィルムの親水特性および接着特性を改善するために、火炎処理、プラズマ処理、物理的または化学的処理、グラフト化、プライマーの適用、コロナ処理、および添加剤のブレンドなどの、フィルム表面の表面エネルギーを修飾するための様々な技術が適用されている。
コロナ処理は、ポリエチレンフィルムに広く使用されている。それは、加工中のポリエチレン表面の連続的な調整を可能にするだけでなく、迅速な実行も可能である。それにもかかわらず、コロナ処理によるポリエチレン表面の修飾は、例えば、エージングの過程における熱力学的に駆動される力を含む様々な方法で容易に破壊され得る。換言すると、ポリエチレンのコロナ処理によって提供される表面エネルギーの増加は、経時的に自然に減衰する可能性がある。
したがって、コロナ処理後に安定した表面エネルギーを有するポリエチレンフィルムおよび他の構造を有することが望ましい。
本発明は、コロナ処理後にフィルムの安定した表面エネルギーを有利に提供する、ポリエチレンフィルムに使用するためのポリマーブレンドを提供する。いくつかの実施形態では、フィルムは、長期間にわたって安定した表面エネルギーを有し得るために、第2のコロナ処理または表面エネルギーを増加させるための他の措置の必要性が回避される。いくつかの実施形態では、そのような安定した十分に高い表面エネルギーは、ポリエチレンフィルムの印刷品質および/または接着剤への結合強度の向上に役立ち得る。いくつかの実施形態では、ポリマーブレンドは、繊維などのフィルム以外の製品にも使用することができる。
一態様では、本発明は、エチレン系ポリマーと、式(I)の1つ以上の化合物であって、
式中、nが、6〜24である、化合物と、を含む、ポリマーブレンドを提供する。いくつかの実施形態では、nは、6〜16である。いくつかの実施形態では、nは、12〜24である。
本発明の実施形態はまた、本明細書に開示される実施形態のいずれかによるポリマーブレンドを含む層を含むフィルム、そのようなフィルムから形成されるパッケージ、本明細書に開示される実施形態のいずれかによるポリマーブレンドを含む繊維、ならびにそのような繊維を含む織布および不織布基材も提供する。
これらおよび他の実施形態は、詳細な説明においてより詳細に説明される。
本明細書で特に明記しない限り、百分率は、重量百分率(重量%)であり、温度は、℃である。
本明細書で使用する場合、「組成物」という用語は、組成物を含む材料(複数可)、ならびに組成物の材料から形成される反応生成物および分解生成物を含む。
「含む(comprising)」という用語およびその派生語は、それらが本明細書において開示されているかどうかにかかわらず、任意の追加の成分、ステップ、または手順の存在を排除することを意図しない。いかなる疑いも回避するために、「含む(comprising)」という用語の使用を通じて本明細書において特許請求される全ての組成物は、矛盾する記述がない限り、ポリマー性かまたは別様かにかかわらず、任意の追加の添加剤、補助剤、または化合物を含み得る。対照的に、「から本質的になる(consisting essentially of)」という用語は、操作性に必須ではないものを除いて、あらゆる後続の記載の範囲から、任意の他の成分、ステップ、または手順を排除する。「からなる」という用語は、具体的に描写または列挙されていない任意の成分、ステップ、または手順を排除する。
本明細書で使用する場合、「ポリマー」という用語は、同じ種類のものかまたは異なる種類のものかにかかわらず、モノマーを重合することによって調製されるポリマー化合物を指す。したがって、ポリマーという総称は、ホモポリマーという用語(微量の不純物がポリマー構造に組み込まれ得るという理解の下に、唯一の種類のモノマーから調製されるポリマーを指すために用いられる)、および本明細書において以下に定義されるようなインターポリマーという用語を包含する。微量の不純物が、ポリマーにおよび/またはポリマー内に組み込まれ得る。
本明細書で使用する場合、「インターポリマー」という用語は、少なくとも2種類の異なるモノマーの重合によって調製されるポリマーを指す。したがって、インターポリマーという総称は、コポリマー(2種類の異なるモノマーから調製されるポリマーを指すために用いられる)、および3種類以上の異なるモノマーから調製されるポリマーを含む。本明細書で使用する場合、「ポリマー」という用語は、同じ種類のものかまたは異なる種類のものかにかかわらず、モノマーを重合することによって調製されるポリマー化合物を指す。したがって、ポリマーという総称は、典型的には唯一の種類のモノマーから調製されるポリマーを指すために用いられる「ホモポリマー」という用語、および2種類以上の異なるモノマーから調製されるポリマーを指す「コポリマー」を包含する。
「ポリエチレン」は、エチレンモノマーから誘導された、50重量%超の単位を含むポリマーを意味するものとする。これは、ポリエチレンホモポリマーまたはコポリマー(2つ以上のコモノマーから誘導される単位を意味する)を含む。当技術分野において既知の一般的なポリエチレンの形態は、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、超低密度ポリエチレン(ULDPE)、超低密度ポリエチレン(VLDPE)、直鎖状および実質的に直鎖状の低密度樹脂の両方を含む単一部位触媒直鎖状低密度ポリエチレン(m−LLDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、および高密度ポリエチレン(HDPE)を含む。これらのポリエチレン材料は、一般に、当技術分野において既知であるが、以下の説明は、これらのいくつかの異なるポリエチレン樹脂の違いを理解するのに有益になり得る。
「LDPE」という用語はまた、「高圧エチレンポリマー」または「高度分岐ポリエチレン」と称されてもよく、ペルオキシドなどのフリーラジカル開始剤を用いて、14,500psi(100MPa)超の圧力でオートクレーブまたは管型反応器中で部分的または完全に、ポリマーがホモポリマー化されるかまたはコポリマー化されることを意味するように定義される(例えば、参照として本明細書に組み込まれるUS4,599,392を参照のこと)。LDPE樹脂は、典型的には、0.916〜0.940g/cm3の範囲の密度を有する。
「LLDPE」という用語は、従来のチーグラー・ナッタ触媒系、ならびにビス−メタロセン触媒(「m−LLDPE」と称されることもある)および拘束幾何触媒を含むがこれに限定されないシングルサイト触媒を使用して作製される樹脂の両方を含み、直鎖状、実質的に直鎖状、または不均質なポリエチレンコポリマーまたはホモポリマーを含む。LLDPEは、LDPEほど長くない鎖分岐を含有し、米国特許第5,272,236号、米国特許第5,278,272号、米国特許第5,582,923号、および米国特許第5,733,155号でさらに定義される実質的に直鎖状エチレンポリマー、米国特許第3,645,992号にあるものなどの均一に分岐した直鎖状エチレンポリマー組成物、米国特許第4,076,698号に開示されているプロセスに従って調製されたものなどの不均一に分岐したエチレンポリマー、ならびに/または(US3,914,342またはUS5,854,045に開示されるものなどの)それらのブレンドを含む。LLDPEは、当技術分野において既知の任意の種類の反応器または反応器構成を使用して、気相、溶液相、もしくはスラリー重合、またはそれらの任意の組み合わせを介して作製することができ、気相およびスラリー相反応器が最も好ましい。LLDPEは、典型的には、最大0.940g/cm3の密度を有することができ、また、その範囲の下端の密度を有するLLDPEであるULDPEおよびVLDPEを含むことができる。
「MDPE」という用語は、0.926〜0.940g/cm3の密度を有するポリエチレンを指す。「MDPE」は、典型的に、クロムもしくはチーグラー・ナッタ触媒を使用して、またはメタロセン、拘束幾何形状、もしくはシングルサイト触媒を使用して作製され、典型的に、2.5超の分子量分布(「MWD」)を有する。
「HDPE」という用語は、一般に、チーグラー・ナッタ触媒、クロム触媒、またはさらにはメタロセン触媒を用いて調製される、約0.940g/cm3以上の密度を有するポリエチレンを指す。
本明細書で別途指示されない限り、本発明の態様を説明する際に、以下の分析法を使用する:
メルトインデックス:メルトインデックスI2(または、I2)およびI10(または、I10)は、190℃でASTM D−1238に従って、それぞれ、2.16kgおよび10kg荷重で測定される。それらの値は、g/10分で報告される。「メルトフローレート」は、ポリプロピレン系樹脂および他の樹脂に使用され、ASTM D1238(2.16kgで230℃)に従って決定される。
メルトインデックス:メルトインデックスI2(または、I2)およびI10(または、I10)は、190℃でASTM D−1238に従って、それぞれ、2.16kgおよび10kg荷重で測定される。それらの値は、g/10分で報告される。「メルトフローレート」は、ポリプロピレン系樹脂および他の樹脂に使用され、ASTM D1238(2.16kgで230℃)に従って決定される。
密度:密度測定のための試料は、ASTM D4703に従って調製される。試料加圧の1時間以内に、ASTM D792、方法Bに従って測定される。
追加の特性および試験方法は、本明細書でさらに説明する。
いくつかの実施形態では、特定の極性添加剤をエチレン系ポリマーを有するポリマーブレンドに含めることによって、そのようなポリマーをポリエチレンフィルムに使用すると、ポリエチレンフィルムの印刷品質の向上および/または接着剤への結合強度の向上をもたらすことができることが見出された。いくつかの実施形態では、そのような極性添加剤を使用すると、長期間にわたってポリエチレンフィルムの表面エネルギーを安定化することもできる。
一態様では、本発明は、エチレン系ポリマーと、式(I)の1つ以上の化合物であって、
式中、nが、6〜24である、化合物と、を含む、ポリマーブレンドを提供する。いくつかの実施形態では、nは、6〜16である。いくつかの実施形態では、nは、12〜24である。いくつかの実施形態では、ポリマーブレンドは、0.01〜5重量パーセントの式(I)の化合物を含む。いくつかの実施形態では、ポリマーブレンドは、式(I)の第1の化合物および式(I)の第2の化合物を含み、第2の化合物のnの値は、第1の化合物のnの値とは異なる。
いくつかの実施形態では、ポリマーブレンドは、少なくとも1つの極性ポリマー、極性オリゴマー、またはイオノマーをさらに含み、極性ポリマー、極性オリゴマー、またはイオノマーは、エチレンアクリレートコポリマーもしくはそのイオノマー、エチレンメチルアクリレートコポリマーもしくはそのイオノマー、エチレンエチルアクリレートコポリマーもしくはそのイオノマー、エチレンブチルアクリレートコポリマーもしくはそのイオノマー、エチレンアクリル酸コポリマーもしくはそのイオノマー、ポリエチレングリコール、ポリエチレン−ポリエチレングリコール、ポリエチレン−ポリエチレングリコール−ポリエチレン、エチレン酢酸ビニルコポリマー、ポリビニルアルコール、またはそれらの組み合わせを含む。いくつかのそのような実施形態では、ポリマーブレンドは、ポリマーブレンドの総重量に基づいて、5重量パーセント以下の極性ポリマーまたは極性オリゴマーを含む。
本発明の実施形態はまた、フィルムにも関する。いくつかの実施形態では、本発明は、本明細書に開示されるポリマーブレンドの実施形態のいずれかによるポリマーブレンドを含む層を含むフィルムを提供する。いくつかの実施形態では、フィルムは、本明細書に開示されるポリマーブレンドの実施形態のいずれかによるポリマーブレンドを含む外層を含む多層フィルムである。いくつかの実施形態では、ポリマーブレンドを含むフィルムの外層は、コロナ処理され、外層は、コロナ処理の60日後に少なくとも36ダイン/cm2の表面エネルギーを示す。いくつかの実施形態では、ポリマーブレンドを含むフィルムの外層は、コロナ処理され、外層は、コロナ処理の150日後に少なくとも36ダイン/cm2の表面エネルギーを示す。本発明の実施形態はまた、本明細書に開示されるフィルムの実施形態のいずれかから形成されるパッケージにも関する。
本発明の実施形態はまた、繊維にも関する。いくつかの実施形態では、本発明は、本明細書に開示されるポリマーブレンドの実施形態のいずれかによるポリマーブレンドを含む繊維を提供する。いくつかの実施形態では、本発明は、複数のそのような繊維を含む織布基材または不織布基材を提供する。
本発明のポリマーブレンドは、式(I)の化合物であって、
式中、nが、6〜24である、化合物を含む。いくつかの実施形態では、nは、6〜16である。いくつかの実施形態では、nは、12〜24である。いくつかの実施形態では、ポリマーブレンドは、式(I)の第1の化合物および式(I)の第2の化合物を含み、第2の化合物のnの値は、第1の化合物のnの値とは異なる。
いかなる特定の理論によっても拘束されることを望むものではないが、いくつかの実施形態では、式(I)の異なるアルキル鎖長を有する2−ヒドロキシエチルアミドを含めると、長期間にわたって安定した表面エネルギーを有するフィルムが提供されるために、第2のコロナ処理または表面エネルギーを増加させるための他の措置の必要性が回避されると考えられる。そのような安定した十分に高い表面エネルギーはまた、ポリエチレンフィルムの印刷品質および/または接着剤への結合強度の向上にも役立ち得る。
式(I)の化合物は、以下の実施例に記載の長鎖直鎖状一級カルボン酸を使用して合成することができる。そのような長鎖直鎖状一級カルボン酸の例は、Baker Hughes Incorporatedから市販されているUNICID酸である。
本発明のポリマーブレンドに使用され得る式(I)の化合物の量は、例えば、ポリマーブレンドの所望の特性、ポリマーブレンドから作製される任意のフィルムの所望の特性、そのようなフィルムもしくはポリマーブレンドから作製される物品の所望の特性、および/または他の要因を含むいくつかの要因に依存する。いくつかの実施形態では、ポリマーブレンドは、0.01〜5重量パーセントの式(I)の化合物を含む。いくつかの実施形態では、ポリマーブレンドは、0.05〜2.0重量パーセントの式(I)の化合物を含む。いくつかの実施形態では、ポリマーブレンドは、0.05〜1.0重量パーセントの式(I)の化合物を含む。いくつかの実施形態では、ポリマーブレンドは、0.01〜0.3重量パーセントの式(I)の化合物を含む。いくつかの実施形態では、ポリマーブレンドは、0.05〜0.2重量パーセントの式(I)の化合物を含む。
本発明のポリマーブレンドは、1つ以上のエチレン系ポリマーをさらに含む。例えば、ポリマーブレンドの所望の特性、ポリマーブレンドから作製されるフィルムの所望の特性、そのようなフィルムから作製される物品の所望の特性、および/または他の要因を含むいくつかの要因に応じて、多様なエチレン系ポリマーが使用され得る。いくつかの実施形態では、エチレン系ポリマーのブレンドが使用され得る。
いくつかの実施形態では、エチレン系ポリマーは、0.870g/cm3以上の密度を有する。0.870g/cm3以上の全ての個々の値および部分範囲が本明細書に含まれ、開示され、例えば、エチレン系ポリマーの密度は、0.870g/cm3以上、またはその代わりに0.900g/cm3以上、またはその代わりに0.910g/cm3以上、またはその代わりに0.915g/cm3以上、またはその代わりに0.920g/cm3以上であり得る。エチレン系ポリマーは、0.970g/cm3以下の密度を有する。0.970g/cm3以下の全ての個々の値および部分範囲が本明細書に含まれ、開示される。例えば、ポリエチレンの密度は、0.970g/cm3以下、またはその代わりに0.960g/cm3以下、またはその代わりに0.955g/cm3以下、またはその代わりに0.950g/cm3以下であり得る。
いくつかの実施形態では、エチレン系ポリマーは、20g/10分以下のメルトインデックス(I2)を有する。最大20g/10分の全ての個々の値および部分範囲が本明細書に含まれ、本明細書に開示される。例えば、エチレン系ポリマーは、0.2、0.25、0.5、0.75、1、2、4、5、10、または15g/10分の下限から、1、2、4、5、10、または15g/10分の上限までのメルトインデックスを有し得る。いくつかの実施形態では、エチレン系ポリマーは、最大15g/10分のメルトインデックス(I2)を有する。いくつかの実施形態では、エチレン系ポリマーは、最大10g/10分のメルトインデックス(I2)を有する。いくつかの実施形態では、エチレン系ポリマーは、5g/10分未満のメルトインデックス(I2)を有する。
本発明のいくつかの実施形態での使用に特に適切なエチレン系ポリマーには、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、強化ポリエチレン(EPE)、およびそれらの組み合わせが含まれる。いくつかの実施形態では、エチレン系ポリマーは、LLDPEおよび/またはLDPEである。
様々な市販のエチレン系ポリマーが、本発明のポリマーブレンドでの使用に企図される。本発明の実施形態で使用され得る市販のLDPEの例には、DOW LDPE(商標)およびAGILITY(商標)の名称でThe Dow Chemical Companyから入手可能なものが含まれる。本発明の実施形態で使用され得る市販のLLDPEの例には、DOWLEX(商標)2038.68Gなどの、The Dow Chemical Companyから市販されているDOWLEX(商標)直鎖状低密度ポリエチレンが含まれる。本発明の実施形態で使用され得る市販のHDPEの例には、DOW(商標)HDPE樹脂およびDOWLEX(商標)の名称でThe Dow Chemical Companyから入手可能なものが含まれる。HDPE樹脂に加えて、ポリマーブレンドに使用されるポリオレフィンは、強化ポリエチレンも含み得る。本発明の実施形態で使用され得る市販の強化ポリエチレン樹脂の例には、ELITE(商標)5400Gなどの、The Dow Chemical Companyから市販されているELITE(商標)、ELITE(商標)AT、およびAFFINITY(商標)強化ポリエチレンが含まれる。本発明のいくつかの実施形態で使用され得る他のエチレン系ポリマーの例は、The Dow Chemical Companyから入手可能なINNATE(商標)ポリエチレン樹脂である。当業者は、本明細書の教示に基づいて、ポリマーブレンドに使用するための他の好適な市販のエチレン系ポリマーを選択することができる。
いくつかの実施形態では、ポリマーブレンドは、ブレンドの重量に基づいて、最大99.99重量パーセントのエチレン系ポリマーを含む。いくつかの実施形態では、ポリマーブレンドは、いくつかの実施形態では、ブレンドの重量に基づいて、90重量パーセント以上のポリエチレンを含む。いくつかの実施形態では、ポリマーブレンドは、ブレンドの重量に基づいて、95重量パーセント以上のエチレン系ポリマーを含む。いくつかの実施形態では、ポリマーブレンドは、ブレンドの重量に基づいて、最大約95重量パーセントのエチレン系ポリマーを含む。いくつかの実施形態では、ポリマーブレンドは、ブレンドの重量に基づいて、最大約90重量パーセントのエチレン系ポリマーを含む。いくつかの実施形態では、ポリマーブレンドは、ブレンドの重量に基づいて、最大約95重量パーセントのエチレン系ポリマーを含む。いくつかの実施形態では、ポリマーブレンドは、ブレンドの重量に基づいて、最大約97重量パーセントのエチレン系ポリマーを含む。いくつかの実施形態では、ポリマーブレンドは、ブレンドの重量に基づいて、90〜99.99重量%のエチレン系ポリマーを含み得る。90〜99.99重量%の全ての個々の値および部分範囲が本明細書に含まれ、開示され、例えば、ポリマーブレンド中のエチレン系ポリマーの量は、80、83、85、87、89、または90重量%の下限から、85、87、89、90、92、94、95、96、97、98、99、99.5、または99.9重量%の上限までであり得る。例えば、ポリマーブレンド中のエチレン系ポリマーの量は、80〜99.99重量%、またはその代わりに85〜99.9重量%、またはその代わりに85〜99重量%、またはその代わりに90〜99重量%、またはその代わりに90〜95重量%であり得る。
いくつかの実施形態では、ポリマーブレンドは、少なくとも1つの極性ポリマー、極性オリゴマー、および/またはイオノマーをさらに含む。いくつかの実施形態では、そのような極性ポリマー、極性オリゴマー、および/またはイオノマーをポリマーブレンド中に含めると、表面エネルギーの安定化、ポリマーブレンドから形成されるフィルムもしくはポリマーブレンドを含む層を有するフィルムの印刷品質の向上、および/またはそのようなフィルムの接着剤への結合強度の改善にも役立つ可能性がある。
ブレンドが(式(I)の化合物に加えて)極性ポリマー、極性オリゴマー、および/またはイオノマーを含むポリマーブレンドの実施形態では、極性ポリマー、極性オリゴマー、および/またはイオノマーは、ポリマーブレンドの総重量に基づいて、最大5重量パーセントのポリマーブレンドの量で存在することができる。いくつかの実施形態では、ポリマーブレンドは、ポリマーブレンドの総重量に基づいて、5%重量パーセントの極性ポリマー(複数可)、極性オリゴマー(複数可)、および/またはイオノマー(複数可)を含む。いくつかの実施形態では、ポリマーブレンドは、ポリマーブレンドの総重量に基づいて、3%重量パーセントの極性ポリマー(複数可)、極性オリゴマー(複数可)、および/またはイオノマー(複数可)を含む。
そのような極性ポリマー、極性オリゴマー、およびイオノマーの非限定的な例には、エチレンアクリレートコポリマーもしくはそのイオノマー、エチレンメチルアクリレートコポリマーもしくはそのイオノマー、エチレンエチルアクリレートコポリマーもしくはそのイオノマー、エチレンブチルアクリレートコポリマーもしくはそのイオノマー、エチレンアクリル酸コポリマーもしくはそのイオノマー、ポリエチレングリコール、ポリエチレン−ポリエチレングリコール、ポリエチレン−ポリエチレングリコール−ポリエチレン、エチレン酢酸ビニルコポリマー、ポリビニルアルコール、またはそれらの組み合わせが含まれる。そのような極性ポリマー、極性オリゴマー、およびイオノマーは、様々な供給源から市販されており、当業者は、本明細書の教示に基づいて、適切なものを選択することができる。いくつかの実施形態で使用され得るイオノマーの例には、DuPontから市販されているSURLYN(登録商標)イオノマーが含まれる。
いくつかの実施形態では、ポリマーブレンドは、例えば、酸化防止剤、着色剤、スリップ剤、UV安定剤、UV吸収剤、ブロッキング防止剤、加工助剤、およびそれらの組み合わせを含む、当業者に既知である1つ以上の添加剤をさらに含み得る。いくつかの実施形態では、ポリマーブレンドは、最大5重量パーセントのそのような添加剤を含む。0〜5重量%の全ての個々の値および部分範囲が本明細書に含まれ、開示され、例えば、ポリマーブレンド中の添加剤の総量は、0.5、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、または4.5重量%の下限から、1、2、3、4、または5重量%の上限までであり得る。いくつかの実施形態では、ポリマーブレンドは、ポリマーブレンドの総重量に各々基づいて、0.05〜1重量パーセントの量の酸化防止剤、0.2〜2重量パーセントの量のUV安定剤、0.2〜2重量パーセントの量のUV吸収剤、0.05〜1重量パーセントの量のスリップ剤、および/または0.05〜1重量パーセントの量のブロッキング防止剤を含む。
本発明のポリマーブレンドは、押出機またはフィルム製造に使用される他の装置に供給する前に、所定の量の成分を二軸スクリュー押出機で溶融ブレンドすることによって調製され得る。そのようなポリマーブレンドはまた、押出機またはフィルム製造に使用される他の装置に供給する前に、所定の量の成分をタンブルブレンドすることによっても調製され得る。いくつかの実施形態では、本発明のポリマーブレンドは、ペレットの形態であり得る。例えば、個々の成分は、本明細書の教示に基づいて、二軸スクリュー押出機または当業者に既知の他の技術を使用して溶融ブレンドされ、その後、ペレットに形成され得る。
本発明のポリマーブレンドは、例えば、単層フィルムおよび多層フィルムを含むいくつかの製品を作製するために使用され得る。したがって、本発明のいくつかの実施形態は、本発明のポリマーブレンドのいずれかを含む単層フィルムに関する。本発明のいくつかの実施形態は、本発明のポリマーブレンドのいずれかを含む多層フィルムに関する。そのような単層フィルムおよび多層フィルムは、一般に、本明細書の教示に基づいて、当業者に既知の技術を使用して製造することができる。
多層フィルムのいくつかの実施形態では、外層(すなわち、2つの表面層のうちの1つ)は、本明細書に記載の実施形態のいずれかによるポリマーブレンドを含む。
ポリマーブレンドを含む単層フィルムの外面、またはフィルムの外層がポリマーブレンドを含む多層フィルムの外面は、フィルムの表面エネルギーを増加させるために、当業者に既知の技術を使用して、コロナ処理またはプラズマ処理される。そのようなコロナ処理またはプラズマ処理の後に、外面は、ASTM D2578−04によって測定して、少なくとも35、少なくとも36、または少なくとも37、または少なくとも38、または少なくとも39、または少なくとも40、または少なくとも41、または少なくとも42ダイン/cm以上の表面エネルギーを示す。
いくつかの実施形態では、ポリマーブレンドを含む外層は、コロナ処理の60日後に少なくとも36ダイン/cm2の表面エネルギーを示す。いくつかの実施形態では、ポリマーブレンドを含むフィルムの外層は、コロナ処理され、外層は、コロナ処理の150日後に少なくとも36ダイン/cm2の表面エネルギーを示す。表面エネルギーは、ASTM D2578−04aに従ってUS ACCダインペンを使用して測定される。本明細書の他の箇所に記載のように、本発明のポリマーブレンドをフィルムの表面層に使用すると、長期間にわたって安定した表面エネルギーが提供されるために、第2のコロナ処理または表面エネルギーを増加させるための他の措置の必要性が回避されると考えられる。
多層フィルムでは、本発明の実施形態によるポリマーブレンドを含む外層に加えて、多層フィルムは、典型的に多層フィルムに含まれる他の層をさらに含み得る。いくつかの実施形態では、多層フィルムは、3つ以上の層を含み得る。いくつかの実施形態では、多層フィルムは、いくつかの実施形態では、最大7つの層を含み得る。フィルムの層の数は、例えば、多層フィルムの所望の厚さ、多層フィルムの所望の特性、多層フィルムの意図する用途、および他の要因を含む、いくつかの要因に依存し得る。意図する用途に応じて様々な実施形態で使用され得る他の種類の層の例には、例えば、シーラント層、ポリエチレンテレフタレート層、酸素バリア層、タイ層、ポリエチレン層、ポリプロピレン層などが含まれる。例えば、一実施形態では、多層フィルムは、本発明の実施形態によるポリマーブレンドを含む第1の外層、シーラント層である第2の外層、ならびにエチレン系ポリマーのブレンド(例えば、LDPE、LLDPE、および/またはHDPEのブレンド)を含む第1の外層と第2の外層の間の芯層を含む、3層フィルムである。
いくつかの実施形態では、単層フィルムまたは多層フィルムは、フィルムの意図する用途に応じて、一軸または二軸のいずれかで配向することができる。
本発明のいくつかの実施形態によれば、多層フィルムを使用して、ラミネートを形成することもできる。例えば、本発明の多層フィルムは、本明細書の教示に基づいて、当業者に既知の技術に従って接着剤を使用して、ポリエチレンテレフタレートにラミネートすることができる。
本発明の実施形態はまた、本明細書に記載のフィルムのいずれかから形成されるパッケージも提供する。そのようなパッケージの例には、フレキシブルパッケージ、パウチ、自立型パウチ、既製のパッケージまたはパウチ、保護フィルム、農業用フィルム、包装/ストレッチフィルム、マルチングフィルム、サイレージフィルム、および接着フィルムが含まれ得る。そのようなパッケージは、本明細書の教示を考慮して、当業者に既知の技術を使用して、形成され得る。
本発明のポリマーブレンドのいくつかの実施形態は、他の用途のための繊維の製造に使用され得る。調製され得る繊維には、ステープルファイバー、粗麻、多成分繊維、鞘/芯、撚合、およびモノフィラメントが含まれる。好適な繊維形成プロセスには、米国特許第4,340,563号、第4,663,220号、第4,668,566号、および第4,322,027号に開示されるスピンボンドメ、ルトブロー技術、米国特許第4,413,110号に開示されるゲルスパン繊維、米国特許第3,485,706号に開示される織布および不織布、またはポリエステル、ナイロン、もしくは綿などの他の繊維とのブレンド、熱成形物品、異形押し出しもしくは共押し出しを含む押し出し形材、カレンダー物品、ならびに延伸、撚合、もしくは捲縮糸もしくは繊維を含むそのような繊維から作製される構造が含まれる。
本発明のいくつかの実施形態を、以下の実施例で詳細に説明する。
式(I)の化合物を形成するための出発材料は、長鎖直鎖状一級カルボン酸である。使用される材料は、Baker Hughes Incorporatedから各々市販されているUNICID350、UNICID550、およびUNICID700である。表1に示すように、これらの酸は、酸価および融点の範囲を有する。
UNICID酸は、使用前に粉末に粉砕する。
混合脂肪酸N−(2−ヒドロキシエチル)アミドを、以下のように調製する。15mmolの2−アミノエタノール(Sigma−Aldrichから純度99%で入手可能)および20mmolのトリメチルアミンを含有する溶液を、乾燥THF(50mL)中で調製する。10mmolの塩化アシルの乾燥THF(50mL)溶液を、窒素下で2−アミノエタノール溶液に滴加する。反応混合物を、室温で30分間撹拌し、その後混合物を濾過する。反応機構は、以下のとおりである。
固体をヘキサンおよびジエチルエーテルで洗浄し、真空下で乾燥させる。得られた生成物を、CHCl3/メタノールから再結晶化して、純粋なN−(2−ヒドロキシルエチル)アミドを、白色固体として約87%以上の収率で得る。反応生成物(その各々が「式(I)添加剤」と称される)に関する情報は、以下のとおりである。
N−(2−ヒドロキシエチル)ノナデカンアミド(酸350、「A350−OH」から形成)
収率=93%。M.p.103℃。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ5.87(1H,s),3.73(2H,t,J=5.2Hz),3.44(2H,dd,J=10.0Hz,5.0Hz),2.21(2H,t,J=7.5Hz),1.66−1.60(2H,m),1.25(s,30H),0.88(3H,t,J=6.5Hz)。
N−(2−ヒドロキシエチル)ペンタコサンアミド(酸550、「A550−OH」から形成)
収率=90%。M.p.104℃。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ5.85(1H,s),3.73(2H,t,J=4.5Hz),3.44(2H,dd,J=10.0Hz,5.4Hz),2.21(2H,t,J=7.5Hz),1.67−1.61(2H,m),1.25(42H,s),0.88(3H,t,J=6.7Hz)。
N−(2−ヒドロキシエチル)ノナコサンアミド(酸700、「A700−OH」から形成)
収率=87%。M.p.110℃。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ5.71(1H,s),3.72(2H,t,J=5.2Hz),3.44(2H,dd,J=10.0Hz,5.2Hz),2.20(2H,t,J=7.5Hz),1.65−1.60(2H,m),1.25(50H,s),0.88(3H,t,J=6.7Hz)。
N−(2−ヒドロキシエチル)ノナデカンアミド(酸350、「A350−OH」から形成)
収率=93%。M.p.103℃。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ5.87(1H,s),3.73(2H,t,J=5.2Hz),3.44(2H,dd,J=10.0Hz,5.0Hz),2.21(2H,t,J=7.5Hz),1.66−1.60(2H,m),1.25(s,30H),0.88(3H,t,J=6.5Hz)。
N−(2−ヒドロキシエチル)ペンタコサンアミド(酸550、「A550−OH」から形成)
収率=90%。M.p.104℃。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ5.85(1H,s),3.73(2H,t,J=4.5Hz),3.44(2H,dd,J=10.0Hz,5.4Hz),2.21(2H,t,J=7.5Hz),1.67−1.61(2H,m),1.25(42H,s),0.88(3H,t,J=6.7Hz)。
N−(2−ヒドロキシエチル)ノナコサンアミド(酸700、「A700−OH」から形成)
収率=87%。M.p.110℃。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ5.71(1H,s),3.72(2H,t,J=5.2Hz),3.44(2H,dd,J=10.0Hz,5.2Hz),2.20(2H,t,J=7.5Hz),1.65−1.60(2H,m),1.25(50H,s),0.88(3H,t,J=6.7Hz)。
ポリエチレンフィルム(「PEフィルム」)の調製
直鎖状低密度ポリエチレン(「LLDPE」)(1.0g/10分のメルトインデックス(I2)で0.920g/cm3の密度を有するDOWLEX(商標)2045)を、190℃で5分間、5%の式(I)の添加剤と溶融ブレンドして、本発明の実施形態によるポリマーブレンドを形成する。ブレンドを、小片に切断する。追加のLLDPEを、1000ppmのブレンド後に、ポリマーブレンド小片と特定の比率で混合し、180℃に加熱する。その後、ブローしたフィルムを、1mmのダイギャップを利用して、HAAKEブローフィルムラインにブローする。押出機の温度プロファイルは、25のL/D比で、180〜210℃である。出力は、5kg/時である。式(I)添加剤の各々を使用して、別個のフィルムを形成する。各PEフィルムは、50ミクロンの公称厚さを有する。比較フィルム(比較フィルム1または「比較1」)を、いかなる式(I)の添加剤も用いないことを除いて、同じ方法で形成する。
直鎖状低密度ポリエチレン(「LLDPE」)(1.0g/10分のメルトインデックス(I2)で0.920g/cm3の密度を有するDOWLEX(商標)2045)を、190℃で5分間、5%の式(I)の添加剤と溶融ブレンドして、本発明の実施形態によるポリマーブレンドを形成する。ブレンドを、小片に切断する。追加のLLDPEを、1000ppmのブレンド後に、ポリマーブレンド小片と特定の比率で混合し、180℃に加熱する。その後、ブローしたフィルムを、1mmのダイギャップを利用して、HAAKEブローフィルムラインにブローする。押出機の温度プロファイルは、25のL/D比で、180〜210℃である。出力は、5kg/時である。式(I)添加剤の各々を使用して、別個のフィルムを形成する。各PEフィルムは、50ミクロンの公称厚さを有する。比較フィルム(比較フィルム1または「比較1」)を、いかなる式(I)の添加剤も用いないことを除いて、同じ方法で形成する。
その後、フィルムを、表2に示されるように、Sumanコロナ処理機を使用して、40ダイン/cm2の表面エネルギーまでコロナ処理する。表面エネルギー(ダイン)を、US ACCダインペンを使用して検出する。
その後、各PEフィルムの表面エネルギーを、150日間にわたって定期的に測定して、フィルム表面がどれだけ良好に表面エネルギーを保持しているかを決定する。結果を図1に示す。
本発明のフィルム1〜3では、異なるアルキル鎖長を有する1000ppmのN−(2−ヒドロキシエチル)アミド(n=11(A350−OH)、n=19(A550−OH)、および24(A700−OH)を有する式(I)の化合物)は、いかなる式(I)の添加剤も有しない比較フィルム1と比較して、コロナ処理後に60日間、PEフィルムの表面エネルギーを安定化する(36ダイン/cm2超)。本発明のフィルム2では、式(I)の添加剤(n=11)は、コロナ処理後に90日間、PEフィルムの表面エネルギーを安定化した(38ダイン/cm2超)。本発明のフィルム2および3では、式(I)の添加剤(本発明のフィルム2はn=11、本発明のフィルム3はn=13)は、コロナ処理後に150日、PEフィルムの表面エネルギーを安定化した(36ダイン/cm2超)。
PE−PETラミネートの調製
ラミネートを、比較フィルム1および本発明のフィルム1から形成する。PEフィルムを、80℃のJintu HR380ホットローラーを使用して、12ミクロンのポリエチレンテレフタレートフィルム(「PETフィルム」)でラミネートする。ラミネート前に、PETフィルムにラミネートされるPEフィルムの外面を、150Vでコロナ処理する。2g/m2の乾燥重量のポリアクリレート接着剤(Robond(商標)168/CR−3A)を、PEフィルムへのラミネートのためにPETフィルムの表面にコーティングする。ラミネート後に、フィルムを、50または60℃のオーブンに60時間入れて、エージングさせる。
ラミネートを、比較フィルム1および本発明のフィルム1から形成する。PEフィルムを、80℃のJintu HR380ホットローラーを使用して、12ミクロンのポリエチレンテレフタレートフィルム(「PETフィルム」)でラミネートする。ラミネート前に、PETフィルムにラミネートされるPEフィルムの外面を、150Vでコロナ処理する。2g/m2の乾燥重量のポリアクリレート接着剤(Robond(商標)168/CR−3A)を、PEフィルムへのラミネートのためにPETフィルムの表面にコーティングする。ラミネート後に、フィルムを、50または60℃のオーブンに60時間入れて、エージングさせる。
本発明のラミネートで示すように、1000ppmの式(I)の添加剤(n=11を有するA550−OH)は、比較フィルム1と比較して、PETフィルムへのPEフィルムの接着ラミネートに好影響を有する。
これらの実施例に示すように、式(I)の添加剤を有しないPEフィルムと比較して、式(I)の添加剤をポリエチレンフィルムに含めると、コロナ処理後長期間にわたってポリエチレンフィルムの表面エネルギーを効果的に安定化することができる。式(I)の添加剤はまた、ポリエチレンフィルムに対して良好な固定相互作用も有することができ、これは、接着剤へのポリエチレンフィルムの結合強度の向上に役立ち得る。
Claims (10)
- 前記ブレンドが、0.01〜5重量パーセントの式(I)の化合物を含む、請求項1に記載のポリマーブレンド。
- 少なくとも1つの極性ポリマー、極性オリゴマー、またはイオノマーをさらに含み、前記極性ポリマー、極性オリゴマー、またはイオノマーが、エチレンアクリレートコポリマーもしくはそのイオノマー、エチレンメチルアクリレートコポリマーもしくはそのイオノマー、エチレンエチルアクリレートコポリマーもしくはそのイオノマー、エチレンブチルアクリレートコポリマーもしくはそのイオノマー、エチレンアクリル酸コポリマーもしくはそのイオノマー、ポリエチレングリコール、ポリエチレン−ポリエチレングリコール、ポリエチレン−ポリエチレングリコール−ポリエチレン、エチレン酢酸ビニルコポリマー、ポリビニルアルコール、またはそれらの組み合わせを含む、請求項1または請求項2に記載のポリマーブレンド。
- 前記ポリマーブレンドが、前記ポリマーブレンドの総重量に基づいて、5重量パーセント以下の極性ポリマーまたは極性オリゴマーを含む、請求項3に記載のポリマーブレンド。
- 前記ブレンドが、式(I)の第1の化合物および式(I)の第2の化合物を含み、前記第2の化合物のnの値が、前記第1の化合物のnの値とは異なる、請求項1〜4のいずれかに記載のポリマーブレンド。
- 請求項1〜4のいずれかに記載のポリマーブレンドを含む層を含む、フィルム。
- 前記フィルムが、請求項1〜4のいずれかに記載のポリマーブレンドを含む外層を含む多層フィルムである、請求項6に記載のフィルム。
- 前記ポリマーブレンドを含む前記フィルムの前記外層が、コロナ処理され、前記外面が、前記コロナ処理の60日後に少なくとも36ダイン/cm2の表面エネルギーを示す、請求項6または請求項7に記載のフィルム。
- 請求項6〜8のいずれかに記載のフィルムから形成される、パッケージ。
- 請求項1〜4のいずれかに記載のポリマーブレンドを含む、繊維。
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