JP2021516684A - サイズが制御された微小胞の調製 - Google Patents

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Abstract

マイクロ流体製造技術によって、「サイズが制御された」ガスが充填された微小胞の懸濁液を調製する方法であって、高い水中溶解度を有する第1の気体および低い水中溶解度を有する第2の気体を含む気体流を用いるステップを含む。【選択図】 図1

Description

本発明は、サイズが制御された微小胞、例えば、ガスが充填された微小気泡を、特にフローフォーカシング装置を用いることによって調製する方法に関する。
ガスが充填された微小胞は、超音波撮像技術における適切な造影剤として(造影超音波(CEUS)撮像として知られる)、または、治療的適用において、例えば超音波が介在する薬物送達と組み合わせて、一般に用いられる。これらの微小胞のガスは、典型的に、例えば、乳化剤、油類、増粘剤または糖類を含む安定化エンベロープ内にトラップまたはカプセル封入される。これらの安定化された気泡(適切な生理学的溶液内に分散される)は、典型的にそれらの調製に用いられる安定化材料に依拠して様々な専門用語で当該分野において一般に呼ばれて;これらの用語は、例えば、「マイクロスフェア」、「微小気泡」、「マイクロカプセル」または「マイクロバルーン」を含み、本明細書において包括的に、「ガスが充填された微小胞」(または短縮して「微小胞」)と呼ばれる。
特定の興味は、ガスが充填された微小胞の水性懸濁液であり、ここで、ガスの気泡は、気体と液体の界面に配置された安定化両親媒性材料(典型的にリン脂質)を含む非常に薄いエンベロープ(フィルム)によって、気体/液体界面において境界が作られている。これらの懸濁液は、典型的に、粉末化された両親媒性材料、例えば凍結乾燥された事前に形成されたリポソームまたは凍結乾燥もしくは噴霧乾燥された脂質溶液を、空気または任意の他のガスと、さらに水性担体と、撹拌しながら接触させて、ガスが充填された微小胞の懸濁液を生産することによって調製されて、それは、好ましくはその調製後すぐに投与することができる。安定化層は、上記のリン脂質に加えて、脂肪酸のような他の両親媒性材料も含んでよい。
調製の従来法は一般に、相対的に高い多分散性指数(PDI)でのサイズ分布を有する、ガスが充填された微小胞懸濁液を提供して、微小胞の集団の標準偏差「s」および平均サイズ「n」の間の比:PDI=s/n100%として数学的に定義される。例えば、典型的な調製方法は、約2〜3マイクロメートルの平均直径および約60%のPDIを有する微小胞を提供し得る。相対的に高いPDI(例えば60%)を有する微小胞、特にガスが充填された微小胞は、一般に、実際の撮像技術の大部分に良好に適するが、そのようなPDIは、それでもなお、前記撮像技術にさらに最適化され得る。さらに、特定の治療的超音波適用のために、PDIを最小限にすることが好ましい。
したがって、いわゆる「サイズが制御された」または「単分散」微小胞、すなわち、ガスが充填された微小胞製剤を調製するための方法が開発されていて、ここでPDIは、10%よりも低く、好ましくは5%よりも低く、さらにより好ましくは2%よりも低い。
単分散微小胞を調製するための適切な方法は、例えば、典型的にT接合またはフローフォーカシング装置を用いることによるマイクロ流体技術の使用を含む。手短には、フローフォーカシング装置において、気体成分の流れは、狭いオリフィスを通して液体成分の流れによって集められる。典型的に、液体成分は、エンベロープ形成材料(典型的に、リン脂質および/または脂肪酸を含む、脂質などの界面活性剤)を含み、それは、ガス状成分をトラップして所望のガスが充填された微小胞を形成し、それらは、前記エンベロープ形成材料によって合体および分離に対して安定化される。
参考文献2は、同一出願人の名義で、形成されたばかりの微小胞の所望の制御されたサイズを維持するために、製造装置の出口における微小胞の合体現象を制限する制御された温度条件を適用する、マイクロ流体の製造方法に関する。
しかしながら、上記方法を用いて合体現象を制限しても、製造プロセスの最後に回収される形成されたばかりのガスが充填された微小胞は、本質的に不安定になり得て、(所望の校正されたサイズに対して)より大きなサイズの微小胞の形成をもたらし、結果として、形成された微小胞の集団におけるPDIの増大、および、最終的には、微小胞の液体懸濁液の上部において非常に大きな微小胞の望ましくないフォーム層の形成の可能性をもたらすことが観察された。参考文献1によって説明されるように、上清フォーム層内に含まれるそのような大きな微小気泡は、最終的にサイズが減少してその最終的な安定したサイズ(元の校正されたサイズに実質的に相当する)に到達するまで、数時間持続し得る。このPDI増大および関係がある起泡現象は、低い水性溶解度を有する気体、例えばSF、CまたはC10(従来の造影剤微小気泡の持続性を改善するために一般に用いられる)を用いた場合に特に関連してくる。PDI増大および関係がある起泡現象の両方とも、懸濁液が十分な時間(数時間、通常は数日、または密封されたコンテナー内に維持される場合はさらに長く)そのままにされる場合は原理的に可逆であるが、そのようなフォームの存在は、微小胞の使用(例えば投与)または生産された微小胞の懸濁液のその後の後処理に関して必然的な遅延を課すので、いずれにせよ非常に望ましくない。
したがって、そのようなPDI増大および起泡現象を制限または避けるために、ガスが充填された微小胞を、マイクロ流体フローフォーカシングを用いた形成直後に迅速に安定化させる方法がなお必要である。
出願人は、低い水中溶解度を有する気体および高い水中溶解度を有する気体の混合物を製造プロセスにおいて用いることにより、前記の有り得るPDI増大および起泡現象を実質的に減少させることができることを見いだした。
参考文献2は、気体の混合物、特に、相対的に高い水中溶解度を有する59〜99.5%の気体Aおよび相対的に低い水中溶解度を有する41%〜0.5%の気体Bの混合物で満たされた微小気泡を開示する。
したがって、第1の態様によれば、本発明は、ガスが充填された微小胞の懸濁液を調製する方法に関し、以下のステップを含む:
−(i)気体流および(ii)微小胞−安定化材料を含む水性液体流を提供するステップ;
−前記気体流および前記液体流を、それぞれの流入チャネルを通して接触ゾーンに向けて方向付けるステップ;
−前記気体流および前記液体流を、接触ゾーンから、校正されたオリフィスを通して方向付けて、前記ガスが充填された微小胞を含む水性懸濁液を得るステップ;および
−前記微小胞を含む前記懸濁液を流出チャネルに向けて方向付けるステップ;
ここで前記気体流は、第1の気体および第2の気体を含み、前記第1の気体は高い水中溶解度を有し、前記第2の気体は低い水中溶解度を有し、前記気体流における前記第2の気体の体積パーセンテージは18%〜2%である。
好ましくは、前記気体流における前記第1の気体の体積パーセンテージは、15%以下、より好ましくは13%以下である。体積パーセンテージは、好ましくは少なくとも3%、より好ましくは少なくとも5%である。
水可溶性が高い気体は、好ましくは、0.01よりも高い、より好ましくは0.1よりも高い、さらにより好ましくは0.5よりも高い、水中溶解度(ブンゼン係数「α」として定義される)を有する。低い水中溶解度を有する気体は、好ましくは、0.008以下、より好ましくは0.001以下、さらにより好ましくは0.0008以下の水中溶解度を有する。特に好ましいものは、0.0005以下の水中溶解度を有する気体である。
製造プロセスの完了後、生じる安定化された、ガスが充填された微小胞は、(気体の合計体積に対して)少なくとも45%の前記第2の気体、好ましくは少なくとも60%を典型的に含む。
微小胞−安定化材料は、好ましくはおよび両親媒性化合物、より好ましくはリン脂質である。
マイクロ流体フローフォーカシング装置のコア部分の略図である。 本発明のフローフォーカシングプロセスに有用なマイクロ流体装置の例示的な略図(上面図)を示す。 本発明のプロセスに有用なデバイスの例示的な略図を示す。 気体混合器の概略的な例を示す。 本発明の製造方法のための設定の例示的な例を示す。 形成されたばかりのものから最終的な安定化されたガスが充填された微小胞までのサイズ減少の概略的な例を示す。 100%水不溶性ガスを用いて調製された形成されたばかりのガスが充填された微小胞および安定化の間のそれぞれのサイズ修正の絵を示す。 ガスが充填された微小胞の調製における、水可溶性ガスおよび水不溶性ガスの混合物の使用の効果を模式的に示す。 本発明に係る、ガスが充填された微小胞の形成中の温度制御の実験的結果を示す。 本発明に係る、他の両親媒性材料を用いた、ガスが充填された微小胞の形成中の温度制御の実験的結果を示す。 ガスが充填された微小胞の懸濁液に対する冷却効果の実験的結果を示す。
マイクロ流体技術に従って調製されるガス状の微小気泡は、サイズ単分散性を維持するために、形成直後にガス溶解に対して急速に安定化される必要がある。ガス溶解は、主に、気体−液体界面間の表面張力から生じるラプラス圧力によって引き起こされる。適切な微小胞安定化剤(例えば、リン脂質または脂肪酸のような両親媒性化合物)を添加することによって、前記化合物の両親媒性分子は、気体−液体界面において単一層を形成して表面圧力を生じさせて、その結果、微小気泡を安定化させる。しかしながら、特に、形成されたばかりの微小胞のガス性内容物は(とりわけ、形成されたばかりの微小胞の周りの両親媒性分子の層の相対的に緩い充填(loose packing)のせいで、図6のAを参照)、周囲の液体中に部分的に放出(または溶解)される傾向にある。気体−液体界面におけるリン脂質の単一層は、ガス溶解中に機械的に圧縮される間に、表面圧力を作り出すのに十分に高い脂質充填密度を有する状態に最終的に到達し、そして表面張力を相殺して、最終的に微小気泡をその最終寸法で安定化させる(図6のB)。一部の実施態様では、形成されたばかりの微小胞の初期半径(Ri)は、安定化された微小胞の最終半径(Rf)の約2倍である。T.Segersによる上記の論文において言及されているように、溶解されたガスは、「オストワルド熟成」として知られる現象を通して、大きな微小胞および最終的にフォーム層の形成により、微小胞懸濁液の多分散性の増大の原因となる。
図7Aは、100%C10ガスの気体流を用いることによって、マイクロ流体フローフォーカシング調製によって得られた、形成されたばかりのリン脂質安定化微小胞の代表的な画像を示し;これらの、形成されたばかりの微小胞は、形成直後に得られたものであり、したがって、画像から観察することができるように実質的に均一なサイズ分配を有する。しかしながら、図7Bに示されるように、その後、形成後の安定化の間に、一部の微小胞(白い矢印によって示される)は、形成されたばかりの微小胞の約半分の直径の、その最終的な安定化されたサイズまで急速に縮むが、他の微小胞(黒い矢印によって示される)は、縮んでいる微小胞によって液体懸濁液中に放出されたガスの内側拡散に起因するオストワルド熟成を介して成長して(完全性のために、中間の縮んでいる、または成長している段階の泡も図7Bに見られる);結果として、微小胞の多分散性の分布が、その結果として大きなサイズの微小胞の存在に起因する泡形成とともに見られる。
上述したとおり、PDI増大、および、微小胞の成長と関連する泡形成は、一般に可逆であるが(したがって、最終懸濁液は、実質的に単分散の微小胞を含む)、しかしながら、サイズ安定化および泡の消滅は多くの時間を要し得る。
したがって、出願人は、そのようなPDI増大および起泡現象は、上記に定義した適切な気体の混合物を用いることによって、劇的に減少させることができ、または実質的に避けることができることを見いだした。
特に、図8に示されるように、形成されたばかりの微小胞(図8のA)は、水中可溶性が高いガス(「HSガス」、図8の微小胞において黒いバックグラウンドとして示される)および低い水中溶解度を有するガス(「LSガス」、HSガス内に分散された灰色のドットとして図8に示される)の混合物を含む。安定化段階中に、主要量の高可溶性ガスは急速に水中に急速に溶解するが、低可溶性ガスは、両親媒性化合物の高密度に充填された層内にトラップされたままであり(図8のB)、典型的に、HS溶解性ガスの少しの残量がその中に分散されている。溶解されたLSガスとは異なり(それは、微小胞が100%のLSガスにより調製された場合に放出される)、溶解されたHSガスは、液相中に有利に溶解されたままであるので、いかなるオストワルド熟成も引き起こさない。出願人によって観察されたように、HSガスの溶解度が高ければ高いほど、起泡現象およびPDI増大は低くなる。
本明細書および特許請求の範囲において、気体の水中溶解度は、25℃で測定される気体のブンゼン係数「α」によって定義される。当技術分野で知られているように、ブンゼン係数は無次元値であり、それは、測定温度および1バールの分圧での純粋溶媒の単位体積によって吸収される気体の飽和体積に相当する(T=273.15ケルビン、p=1バールに換算される)。
適切なHSガスは、0.010以上、好ましくは0.100以上、さらにより好ましくは0.500以上のブンゼン係数を有する気体である。これらの気体はまた、好ましくは相対的に低い分子量(例えば、80ダルトンよりも低い)も有する。そのような気体の例は、窒素(α=0.0144、Mw 28.01)、空気(α=0.0167、Mw 28.96)および二酸化炭素(α=0.7614、Mw 44.01)を含み、この後者は、水中溶解度がより高いので特に好ましい。
適切なLSガスは、0.0080以下、より好ましくは0.0010以下、さらにより好ましくは0.0008以下のブンゼン係数を有するものである。特に好ましいものは、0.0005以下の水中溶解度を有する気体である。これらの気体はまた、好ましくは相対的に高い分子量(例えば120ダルトンよりも高い、好ましくは160ダルトンよりも高い)も有する。
適切なLSガスは、フッ素化ガス、好ましくはペルフルオロ化ガスを含む。フッ素化ガスは、少なくとも1つのフッ素原子を含む物質、例えば、フッ素化炭化水素(1つまたは複数の炭素原子およびフッ素を含む有機化合物);六フッ化硫黄;フッ素化、好ましくはペルフルオロ化ケトン類、例えばペルフルオロアセトン;およびフッ素化、好ましくはペルフルオロ化エーテル類、例えばペルフルオロジエチルエーテルを含む。好ましい化合物は、ペルフルオロ化ガス、例えばSF、またはペルフルオロカーボン(ペルフルオロ化炭化水素)、すなわち全ての水素原子がフッ素原子によって置換されている炭化水素であり、それらは、特に安定的な、ガスが充填された微小胞懸濁液を形成することが知られている。
用語ペルフルオロカーボンは、飽和、不飽和、および環状ペルフルオロカーボンを含む。生体適合性の、生理的に許容できるペルフルオロカーボンの例は:ペルフルオロアルカン類、例えば、ペルフルオロメタン、ペルフルオロエタン、ペルフルオロプロパン、ペルフルオロブタン(例えばペルフルオロ−n−ブタンであり、ペルフルオロ−イソブタンのような他の異性体と混合されていてもよい)、ペルフルオロペンタン、ペルフルオロヘキサンまたはペルフルオロヘプタン;ペルフルオロアルケン類、例えば、ペルフルオロプロペン、ペルフルオロブテン(例えばペルフルオロブト−2エン)またはペルフルオロブタジエン;ペルフルオロアルキン類(例えばペルフルオロブト−2−イン);およびペルフルオロシクロアルカン類(例えばペルフルオロシクロブタン、ペルフルオロメチルシクロブタン、ペルフルオロジメチルシクロブタン、ペルフルオロトリメチルシクロブタン、ペルフルオロシクロペンタン、ペルフルオロメチルシクロペンタン、ペルフルオロジメチルシクロペンタン、ペルフルオロシクロヘキサン、ペルフルオロメチルシクロヘキサンおよびペルフルオロシクロヘプタン)である。好ましい飽和ペルフルオロカーボンは、例えば、CF、C、C、C、C10、C12およびC14を含む。特に好ましい気体は、室温でガス状形態であるものであり、SF、C、C10を含む。
出願人によって観察されたように、HSガスと混合された、18体積%以下(好ましくは15%または13%またはそれよりも低い)のLSガスを含む気体の混合物を用いることによって、形成されたばかりの微小胞は、安定化の間に、HSガスを容易および好適に放出するが、LSガスは微小胞内にトラップされたままである。このことは、典型的に、最終的な安定化された微小胞内に含まれる気体の全体積の少なくとも45%、好ましくは少なくとも60%の、実質的により高い量のLSが中に含まれた、安定化されたガスが充填された微小胞をもたらす。例えば、特定の実施態様では(形成されたばかりから安定化された微小胞までの体積収縮が約8倍である場合)、調製ガス混合物中、13%のLSガスの体積含有量で調製された微小胞は、最終的に安定化された形態中、約70%のLSガスの濃度を有することが観察された。同様に、調製ガス混合物中、5%のLSガスの体積含有量で調製された微小胞は、最終的に安定化された形態中、約50%のLSガスの濃度を有していた。
一方で、微小胞の許容できる持続性または圧力耐性値を可能にするために(血管中の相対的に高い血圧へ投与されて曝された際に微小胞が循環し続けるために一般に望ましい)、LSガスの体積は、好ましくは調製気体流の全体積の少なくとも2%であることが観察された。より好ましくは、調製気体流中のLSガスの体積は、気体中の全体積の少なくとも3%、さらにより好ましくは少なくとも5%である。
微小胞−安定化材料
ガスが充填された微小胞の安定化層の形成に適切な材料(すなわち微小胞−安定化材料)は、当技術分野で知られているものである。これらは、好ましくは、両親媒性材料を含む。本発明の方法での使用に適切な両親媒性材料は、例えば、リン脂質;リゾリン脂質;脂肪酸類、例えば、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキドン酸またはオレイン酸;ポリマーを保有する脂質、例えば、キチン、ヒアルロン酸、ポリビニルピロリドンまたはポリエチレングリコール(PEG)、「ペグ化脂質」とも呼ばれる;スルホン化モノ− ジ−、オリゴ−または多糖類を保有する脂質;コレステロール、コレステロール硫酸またはヘミこはく酸コレステロール;ヘミこはく酸トコフェロール;エーテルを含む脂質またはエステル結合脂肪酸;重合脂質;リン酸ジアセチル;リン酸ジセチル;セラミド類;ポリオキシエチレン脂肪酸エステル類(例えば、ポリオキシエチレン脂肪酸ステアリン酸)、ポリオキシエチレン脂肪族アルコール類、ポリオキシエチレン脂肪族アルコールエーテル類、ポリオキシエチル化ソルビタン脂肪酸エステル類、グリセロールポリエチレングリコールリシノール酸、エトキシ化大豆ステロール類、エトキシ化ヒマシ油またはエチレンオキシド(EO)およびプロピレンオキシド(PO)ブロック共重合体;コレステロールグルクロニド、ラノステロールグルクロニド、7−デヒドロコレステロールグルクロニド、エルゴステロールグルクロニド、コレステロールグルコン酸、ラノステロールグルコン酸、またはエルゴステロールグルコン酸を含む、糖酸類のステロールエステル類;ラウリルグルクロニド、ステアロイルグルクロニド、ミリストイルグルクロニド、ラウリルグルコン酸、ミリストイルグルコン酸、またはステアロイルグルコン酸を含む、アルコール類および糖酸類のエステル;スクロースラウリン酸、フルクトースラウリン酸、スクロースパルミチン酸、スクロースステアリン酸、グルクロン酸、グルコン酸またはポリウロン酸を含む、脂肪酸類と糖類のエステル類;サルササポゲニン、スミラゲニン、ヘデラゲニン、オレアノール酸、またはジギトキシゲニンを含む、サポニン類;グリセロールまたは脂肪酸とのグリセロールモノエステル類(グリセロールモノパルミテート、グリセロールモノステアレート、グリセロールモノミリステートまたはグリセロールモノラウレートを含む);n−デシルアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、またはn−オクタデシルアルコールを含む、長鎖アルコール類;6−(5−コレステン−3β−イルオキシ)−1−チオ−β−D−ガラクトピラノシド;ジガラクトシル−ジグリセリド;6−(5−コレステン−3β−イルオキシ)ヘキシル−6−アミノ−6−デオキシ−1−チオ−β−D−ガラクトピラノシド;6−(5−コレステン−3β−イルオキシ)ヘキシル−6−アミノ−6−デオキシル−1−チオ−β−D−マンノピラノシド;12−(((7’−ジエチルアミノクマリン−3−イル)カルボニル)メチルアミノ)オクタデカン酸;N−[12−(((7’−ジエチルアミノクマリン−3−イル)カルボニル)メチルアミノ)−オクタデカノイル]−2−アミノパルミチン酸;N−スクシニルジオレイルホスファチジルエタノールアミン;1,2−ジオレイル−sn−グリセロール;1,2−ジパルミトイル−sn−3−スクシニルグリセロール;1,3−ジパルミトイル−2−スクシニルグリセロール;1−ヘキサデシル−2−パルミトイルグリセロホスホエタノールアミンまたはパルミトイルホモシステイン;アルキルアミン類またはアルキルアンモニウム塩類、以下を含む、少なくとも1つの(C10−C20)、好ましくは(C14−C18)、アルキル鎖、例えば、N−ステアリルアミン、N,N’−ジステアリルアミン、N−ヘキサデシルアミン、N,N’−ジヘキサデシルアミン、N−ステアリルアンモニウム塩化物、N,N’−ジステアリルアンモニウム塩化物、N−ヘキサデシルアンモニウム塩化物、N,N’−ジヘキサデシルアンモニウム塩化物、ジメチルジオクタデシルアンモニウム臭化物(DDAB)、ヘキサデシルトリメチルアンモニウム臭化物(CTAB);第3級または第4級アンモニウム塩類、以下を含む、1つまたは好ましくは2つの(C10−C20)、好ましくは(C14−C18)、アシル鎖((C−C)アルキレン橋を通してN原子に連結される)、例えば、1,2−ジステアロイル−3−トリメチルアンモニウム−プロパン(DSTAP)、1,2−ジパルミトイル−3−トリメチルアンモニウム−プロパン(DPTAP)、1,2−オレオイル−3−トリメチルアンモニウム−プロパン(DOTAP)、1,2−ジステアロイル−3−ジメチルアンモニウム−プロパン(DSDAP);およびそれらの混合物または組み合わせを含む。
好ましい実施態様によれば、微小胞のエンベロープを形成する化合物の少なくとも1つは、任意の他の上記に挙げた材料と混合されていてもよいリン脂質である。本明細書によれば、用語「リン脂質」は、任意の両親媒性リン脂質化合物を包含することが意図されて、その分子は、特に、最終的な微小胞の懸濁液における気体と水の界面において、材料の安定化フィルムを(典型的に、モノ分子層の形態で)形成することが可能である。したがって、これらの材料は、当該分野において、「フィルム形成リン脂質」とも呼ばれる。
両親媒性リン脂質化合物は、典型的に、少なくとも1つのリン酸基および少なくとも1つ、好ましくは2つの、脂溶性長鎖炭化水素基を含む。
適切なリン脂質の例は、1つまたは好ましくは2つの(等しい、または異なる)脂肪酸残基およびリン酸とグリセロールのエステルを含み、ここで、リン酸残基は、次々に、例えば、コリン(ホスファチジルコリン−PC)、セリン(ホスファチジルセリン−PS)、グリセロール(ホスファチジルグリセロール−PG)、エタノールアミン(ホスファチジルエタノールアミン−PE)、イノシトール(ホスファチジルイノシトール)などの親水性基に結合される。ただ1つの脂肪酸残基とリン脂質のエステルは、一般に、当該分野において、リン脂質の「リゾ」形態または「リゾリン脂質」と呼ばれる。リン脂質内に存在する脂肪酸残基は一般に、典型的に12〜24個の炭素原子、好ましくは14〜22個を含む長鎖脂肪酸類であり;脂肪族鎖は、1つまたは複数の不飽和を含んでよく、または、好ましくは完全に飽和である。リン脂質に含まれる適切な脂肪酸の例は、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、オレイン酸、リノール酸、およびリノレン酸である。好ましくは、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸およびアラキジン酸のような飽和脂肪酸が例示される。
リン脂質のさらなる例は、ホスファチジン酸類、すなわち、脂肪酸とグリセロール−リン酸のジエステル類;スフィンゴミエリン類のようなスフィンゴ脂質類、すなわち、脂肪酸とのグリセロールジエステルの残基がセラミド鎖によって置換されているホスファチジルコリンアナログ;カルジオリピン類、すなわち、脂肪酸と1,3−ジホスファチジルグリセロールのエステル類;糖脂質類、例えば、ガングリオシドGM1(またはGM2)またはセレブロシド類;糖脂質;スルファチド類およびグリコスフィンゴリピド類である。
本明細書において用いられる、用語「リン脂質」は、単独または混合物としてのいずれかで用いられ得る、天然起源、半合成または合成のいずれかで調製された産物を含む。
天然起源のリン脂質の例は、天然レシチン類(ホスファチジルコリン(PC)誘導体)、例えば、典型的に、大豆または卵黄レシチン類である。
半合成リン脂質の例は、天然起源レシチン類の部分的または完全に水素化された誘導体である。好ましいリン脂質は、ホスファチジルコリン、エチルホスファチジルコリン、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジン酸、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルセリン、ホスファチジルイノシトールまたはスフィンゴミエリンの脂肪酸ジエステルである。
好ましいリン脂質の例は、例えば、ジラウロイル−ホスファチジルコリン(DLPC)、ジミリストイル−ホスファチジルコリン(DMPC)、ジパルミトイル−ホスファチジルコリン(DPPC)、ジアラキドイル−ホスファチジルコリン(DAPC)、ジステアロイル−ホスファチジルコリン(DSPC)、ジオレオイル−ホスファチジルコリン(DOPC)、1,2ジステアロイル−sn−グリセロ−3−エチルホスホコリン(エチル−DSPC)、ジペンタデカノイル−ホスファチジルコリン(DPDPC)、1−ミリストイル−2−パルミトイル−ホスファチジルコリン(MPPC)、1−パルミトイル−2−ミリストイル−ホスファチジルコリン(PMPC)、1−パルミトイル−2−ステアロイル−ホスファチジルコリン(PSPC)、1−ステアロイル−2−パルミトイル−ホスファチジルコリン(SPPC)、1−パルミトイル−2−オレイルホスファチジルコリン(POPC)、1−オレイル−2−パルミトイル−ホスファチジルコリン(OPPC)、ジラウロイル−ホスファチジルグリセロール(DLPG)およびそのアルカリ金属塩類、ジアラキドイルホスファチジル−グリセロール(DAPG)およびそのアルカリ金属塩類、ジミリストイルホスファチジルグリセロール(DMPG)およびそのアルカリ金属塩類、ジパルミトイルホスファチジルグリセロール(DPPG)およびそのアルカリ金属塩類、ジステアロイルホスファチジルグリセロール(DSPG)およびそのアルカリ金属塩類、ジオレオイル−ホスファチジルグリセロール(DOPG)およびそのアルカリ金属塩類、ジミリストイルホスファチジン酸(DMPA)およびそのアルカリ金属塩類、ジパルミトイルホスファチジン酸(DPPA)およびそのアルカリ金属塩類、ジステアロイルホスファチジン酸(DSPA)、ジアラキドイルホスファチジン酸(DAPA)およびそのアルカリ金属塩類、ジミリストイル−ホスファチジルエタノールアミン(DMPE)、ジパルミトイルホスファチジルエタノールアミン(DPPE)、ジステアロイルホスファチジル−エタノールアミン(DSPE)、ジオレイルホスファチジル−エタノールアミン(DOPE)、ジアラキドイルホスファチジル−エタノールアミン(DAPE)、ジリノレイルホスファチジルエタノールアミン(DLPE)、ジミリストイルホスファチジルセリン(DMPS)、ジアラキドイルホスファチジルセリン(DAPS)、ジパルミトイルホスファチジルセリン(DPPS)、ジステアロイルホスファチジルセリン(DSPS)、ジオレオイルホスファチジルセリン(DOPS)、ジパルミトイルスフィンゴミエリン(DPSP)、およびジステアロイルスフィンゴミエリン(DSSP)、ジラウロイル−ホスファチジルイノシトール(DLPI)、ジアラキドイルホスファチジルイノシトール(DAPI)、ジミリストイルホスファチジルイノシトール(DMPI)、ジパルミトイルホスファチジルイノシトール(DPPI)、ジステアロイルホスファチジルイノシトール(DSPI)、ジオレオイル−ホスファチジルイノシトール(DOPI)である。
適切なリン脂質は、ポリエチレングリコール(PEG)またはポリプロピレングリコール(PPG)のような親水性ポリマーが、それに結合することによって改変されたリン脂質をさらに含む。好ましいポリマー改変リン脂質は、「ペグ化リン脂質」、すなわち、PEGポリマーに結合したリン脂質を含む。ペグ化リン脂質の例は、ペグ化ホスファチジルエタノールアミン類(短縮して「PE−PEG」)、すなわち、親水性エタノールアミン部分が変数分子量(例えば300〜20000ダルトン、好ましくは500〜5000ダルトン)のPEG分子に結合されたホスファチジルエタノールアミン類、例えば、DPPE−PEG(またはDSPE−PEG、DMPE−PEG、DAPE−PEGまたはDOPE−PEG)である。例えば、DPPE−PEG2000は、約2000の平均分子量を有するPEGポリマーがそれに付着したDPPEを指す。
特に好ましいリン脂質は、DAPC、DSPC、DPPC、DMPA、DPPA、DSPA、DMPG、DPPG、DSPG、DMPS、DPPS、DSPSおよびエチル−DSPCである。最も好ましいのは、DPPG、DPPSおよびDSPCである。
リン脂質の混合物、例えば、DSPS、DPPS、DSPA、DPPA、DSPG、DPPG、エチル−DSPCおよび/またはエチル−DPPCと、DPPEおよび/またはDSPE(ペグ化誘導体を含む)、DPPC、DSPCおよび/またはDAPCの混合物も用いられ得る。
例えば、リン脂質の混合物は、ホスファチジルコリン誘導体、ホスファチジン酸誘導体およびペグ化ホスファチジルエタノールアミン、例えばDSPC/DPPA/DPPE−PEG、DPPC/DPPA/DPPE−PEG、DSPC/DPPA/DSPE−PEG、DPPC/DPPA/DSPE−PEG、DAPC/DPPA/DPPE−PEG、DAPC/DPPA/DSPE−PEG、DSPC/DSPA/DPPE−PEG、DPPC/DSPA/DSPE−PEG、DSPC/DSPG/DPPE−PEG、DPPC/DSPG/DSPE−PEGを含んでよい。
本発明の一実施態様によれば、リン脂質は、微小胞の安定化エンベロープの主な構成要素であり、ガスが充填された微小胞のエンベロープを形成する構成要素の合計量の少なくとも50%(w/w)、好ましくは少なくとも75%の量である。一部の好ましい実施態様では、エンベロープの実質的に全体(すなわち少なくとも90%w/w)は、リン脂質から形成され得る。
リン脂質は、任意の上記に挙げた両親媒性化合物との混合で好適に用いられ得る。したがって、例えば、コレステロール、エルゴステロール、植物ステロール、シトステロール、ラノステロール、トコフェロール、没食子酸プロピルまたはパルミチン酸アスコルビルのような脂質類、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸およびそれらの誘導体のような脂肪酸、またはブチル化ヒドロキシトルエンおよび/または他の非リン脂質化合物は、前述のリン脂質の1つまたは複数に、例えば、好ましくは0〜50重量%の範囲、より好ましくは25%までの比率で、任意選択で添加されてもよい。例えば、DSPC/DPPG/パルミチン酸、DSPC/DPPE−PEG/パルミチン酸、DPPC/DPPE−PEG/パルミチン酸、DSPC/DSPE−PEG/パルミチン酸、DPPC/DSPE−PEG/パルミチン酸、DSPC/DPPE−PEG/ステアリン酸、DPPC/DPPE−PEG/ステアリン酸、DSPC/DSPE−PEG/ステアリン酸またはDPPC/DSPE−PEG/ステアリン酸を含む、リン脂質(phosphilpid)および脂肪酸を含む両親媒性材料の混合物が有利に用いられ得る。
本発明の方法によって調製される微小胞は、任意選択で標的化リガンドを含んでもよい。
用語「標的化リガンド」は、生体内の任意の生物学的または病理学的部位に向かう、本発明の組成物の微小胞の標的化活性(例えば選択的結合を含む)を有する、またはそれを促進することが可能な、任意の化合物、部分または残基をその意味の中に含む。標的化リガンドが関連し得る標的は、組織、例えば、心筋組織(心筋細胞(myocardial cells)および心筋細胞(cardiomyocytes)を含む)、膜質組織(内皮および上皮を含む)、薄膜、結合組織(間質組織を含む)または腫瘍;血塊;および受容体、例えば、ペプチドホルモン、神経伝達物質、抗原、補体断片、および免疫グロブリンに関する細胞表面受容体、および、ステロイドホルモンに関する細胞質受容体を含む。
標的化リガンドは、合成、半合成、または天然起源であってよい。標的化リガンドとして作用し得る材料または物質は、例えば、限定されないが、抗体、抗体フラグメント、受容体分子、受容体結合分子、糖タンパク質およびレクチンを含む、タンパク質;オリゴペプチドおよびポリペプチドを含むペプチド;ペプチド模倣薬;単糖類および多糖類を含む、糖類;ビタミン類;ステロイド類、ステロイドアナログ類、ホルモン類、補助因子、生物活性剤およびヌクレオシド、ヌクレオチド、および、ポリヌクレオチドを含む遺伝物質を含む。
標的化リガンドは、それ自体が両親媒性化合物であってよく(微小胞の他の構成要素と混合される)、または、微小胞の形成に用いられる両親媒性分子(例えばリン脂質)に結合された化合物であってよい。
好ましい一実施態様では、標的化リガンドは、共有結合を通して、微小胞の安定化エンベロープを形成している両親媒性分子(例えばリン脂質)に結合され得る。所望の標的化リガンドを共有結合するために、微小胞エンベロープを形成している両親媒性化合物の少なくとも一部は適切な反応性部分を含み、それに対して、相補官能性を含む標的化リガンドが、公知技術に従って、例えば微小胞の両親媒性構成要素を含む分散物にそれを加えることによって、結合される。好ましくは、両親媒性化合物は、親水性ポリマーを保有する脂質、例えば以前に述べられたもの、好ましくはペグ化リン脂質である。この場合では、標的化リガンドは、親水性ポリマー上の適切な反応性部分に連結される。両親媒性化合物は、微小胞を調製する前に所望の標的化リガンドと組み合わせられ得て、そのようにして得られた組み合わせは、微小胞の調製のために用いられ得る。あるいは、微小胞は、最初に製造されてよく、それは、標的化リガンドの対応する相補部分と相互作用することが可能な適切な部分を有する化合物(脂質またはポリマー改変脂質)を含み;その後に、所望の標的化リガンドが微小胞懸濁液に加えられて、微小胞上の対応する相補部分に結合する。代替の実施態様によれば、標的化リガンドは、物理的および/または静電気相互作用を介して微小胞と適切に関連されてもよい。
水性液体流
本発明の方法に従って校正されたガスが充填された微小胞を調製するための水性液体流は、例えば5.0〜20mg/mL、好ましくは7.5〜15mg/mLの濃度で、水性担体中に分散された両親媒性材料(上記に定義)を含む。
好ましくは生理的に許容できる適切な水性担体は、水(好ましくは滅菌水)、塩水などの水溶液(注入のための最終産物が低張でないように有利に平衡化され得る)、または、1つまたは複数の浸透圧調節物質の溶液を含む。浸透圧調節物質は、塩類または糖類、糖アルコール類、グリコール類または他の非イオン性ポリオール材料(例えばグルコース、スクロース、ソルビトール、マンニトール、グリセロール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコールなど)、キトサン誘導体、例えば、カルボキシメチルキトサン、トリメチルキトサンまたはゲル化化合物、例えば、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルスターチまたはデキストランを含む。
代替の実施態様では、治療的疎水性物質を微小胞内に取り込むためにさらなる油相が加えられ得る。この目的を達成するために、2つのさらなる導管が、例えば参考文献2によって説明されるように所望の油相を供給するために、装置において提供されてよい。形成された、ガスが充填された微小胞は、ガスと両親媒性材料の安定化層との間の界面に配置された油のフィルムを有し、それは、所望の治療的薬剤がローディングされていてよい。適切な油類は、室温で液体である任意の生体適合性の油を含んでよく、例えば、飽和または不飽和(C−C18)アルキル鎖とグリセロールのモノ−、ジ−またはトリ−エステル(ホモ−またはヘテロ−アルキルエステル類を含む)、例えば、グリセロールモノブチリン、グリセロールモノリノール酸、1,2−ジヘキサノイルグリセロール、1,2ジオクタノイルグリセロール、1,2−ジオレイル−sn−グリセロール、トリアセチン、トリブチリン、トリカプロイン、トリカプリリン、トリカプリン、およびそれらの混合物;または天然の油類、例えば、大豆油、オリーブ油、ベニバナ種子油、ヒマワリ種子油、ピーナッツ油およびそれらの混合物を含む。
混合された気体流
本発明の方法に従って校正された微小胞を調製するための気体流は、上記に例示されたガス状の化合物の混合物を、上記に例示されたそれぞれの体積比で含む。
図4は、本発明に係るプロセスにおいて有用な気体混合装置の概略を示す。気体混合装置は、2つの気体コンテナー401および402を備え、それぞれHSガスおよびLSガスで満たされている。各ガスの流れは、対応するマスフローコントローラー(MCF)、403および404によってそれぞれ制御される。MCFは、所望の混合比を設定および維持するために、制御ユニット405(例えば、LabView,National InstrumentsまたはMatlab,Mathworksのようなプログラム言語において実行される、パソコン上にインストールされた、カスタマイズされたソフトウェアプログラム)によって制御される。圧力センサー406は、微小胞が形成されるマイクロ流体チップ407へ導く、気体混合物を含む排出チャネル(output channel)内の実際の圧力を測定する。このようにして、マイクロ流体チップに作用する所望の気体流が所望の設定に従って制御および調節され得て、それに応じて、同一の混合比を維持するようにMCFが制御され得る。図4に示される装置は、マイクロ流体フローフォーカシングによる微小胞の形成に特に必要な条件下で、実質的に異なる水性溶解度を有する2つの気体を正確に混合するために用いることができる。このようにして、非常に安定した、校正された微小胞を、最適なPDI、最適な収量で、そして、泡を形成する大きな泡の存在なく、再現可能な方法で製造することができる。
有利に、同時係属出願PCT/EP2017/071788に例示される調製方法(合体を制限するために、形成されたばかりの微小胞の温度が制御される)を用いることができる。
図1は、本発明のプロセスに有用なフローフォーカシング装置(「マイクロ流体チップ」)のコア部分100の略図を示す。チップは、(混合された)気体流101’を供給するための第1の供給チャネル101と、両親媒性材料を含む液体流を供給するための2つの追加の供給チャネル102aおよび102bとを備える。
混合された気体流および2つの液体流は、接触ゾーン103の方へ向けられて、それから、校正されたオリフィス104(図1に点線として示される)を通るように向けられる。校正されたオリフィスは、校正されたチャネル104’(好ましくはオリフィスと同じ横断面を有する)に接続されて、それから、流出チャネル106の最初の部分105に接続される。代替の実施態様(図示せず)では、校正されたオリフィス104は、流出チャネル106の最初の部分105に直接的に接続された、すなわち、校正されたチャネルが間にない、ノズルであってもよい。微小胞103’は、校正されたオリフィス内で形成されて、校正されたチャネル104’を通って流出チャネル106の最初の部分105へ向けられる。流出チャネルの水力直径は一般に、校正されたオリフィスの水力直径よりも大きく、典型的に、校正されたオリフィスの最初の直径から流出チャネル106の最後の直径へと増大していて、それは、微小胞の懸濁液を回収するためのコンテナー(例えば密封されたバイアル)にフローフォーカシング装置を接続する回収チューブ(図示せず)の水力直径に実質的に対応する。
流出チャネルの最初の部分において場合により生じる微小胞の望ましくない合体現象は、装置の流出チャネルの最初の部分105における微小胞の温度を制御することにより、および好ましくは、接触ゾーン103および校正されたオリフィス104における微小胞の温度も制御することにより、実質的に減少され得る。
特に、流出チャネルの最初の部分は、好ましくは、液体流内に含まれて微小胞の安定化エンベロープを形成している両親媒性材料の転移温度(T)に対して20%低い温度よりも低くない温度(temperature of not less than 20% lower with respect to)で維持される。より好ましくは、前記温度は、両親媒性材料のTに対して10%低い温度よりも低くない(not less than 10% lower with respect to)。一般に、Tよりも過度に高い温度を有する必要はないが、そのような温度は、両親媒性材料の熱分解耐性と両立させて必要に応じて高くてよく;例えば、温度は、両親媒性材料のTよりも20%まで高くてよく、好ましくは10%まで高くてよい。好ましい実施態様では、前記温度は、両親媒性材料のTであるか、またはわずかにそれより上である(例えば5℃まで、より高い)。温度制御は、微小胞の水性懸濁液の流れが実質的に定常の速度にまだ到達していない流出チャネルのゾーンにおいて、例えば、絶対速度勾配が約10s−1よりも高い場合に、特に有用である。チップの形状に応じて、前記ゾーンは、校正されたオリフィスから約0.1mm〜100mm、好ましくは1.0〜50mm、より好ましくは2.0〜30mmの長さにわたってよい。
有利に、温度は、上記に規定のパラメーターを、接触ゾーンおよび校正されたオリフィス(および、存在する場合は校正されたチャネル)にも適用することによって、同様に制御され得る。
適用される制御された温度は、形成された微小胞の間の合体の実質的な減少を提供する。
実験部分において詳細に示されるように、両親媒性材料のTまたはその付近に温度を維持することにより、合体の減少が、(熱が加えられない場合に必要な、より高い濃度と比較して)実質的により低い濃度の両親媒性材料を用いることによって観察される。
フローフォーカシング装置は、(例えば参考文献3を参照)に記載されるような、当技術分野で知られている任意のものであってよい。好ましくは、フローフォーカシング装置は、例えば参考文献4に記載のもののようなチップを備える。
図2の概略図に関して、チップ200は、第1の流入チャネル201(それを通して気体混合物の流れが供給される)および2つの流入チャネル202’および202”(それを通して液体流が提供される)を備えてよい。前記流入チャネルのそれぞれは、それぞれのチューブ(図示せず)を通してそれぞれのリザーバーに接続される。チップは、それぞれのチューブを通して微小胞の懸濁液を回収するように適合されたコンテナー(図示せず)に接続された流出チャネル203をさらに備える。校正されたオリフィスに近い、流入チャネル201aおよび202aの最後の部分の横断面は、チャネル201bおよび202bの残部に対して実質的に減少される。この最後の部分201aおよび202aの横断面は、25〜1・10μmまで、好ましくは200〜1・10μmまで変化してよく、有利に、校正されたオリフィスの横断面に実質的に対応する。流入チャネルの最初の部分の横断面は、1・10〜1・10μmまで、好ましくは1・10〜1・10μmまで変化してよく、一方で、それらの長さは、50mm〜1mmまで、好ましくは2mm〜5mmまで変化してよい。同様に、流出チャネルの最初の部分203aの横断面(図1における校正されたチャネルに対応する)も相対的に減少して;その断面は、一般に、調製される微小胞の所望の直径に従って校正される(例えば参考文献4を参照)。例えば、5μmの平均直径を有する単分散微小胞を調製するために、校正されたオリフィスおよび校正されたチャネルは、約250〜2500μmの断面積を有する。有利に、流入チャネルの横断面および流出チャネルの横断面は実質的に同じであり、それぞれの最後の部分および最初の部分の横断面も同様である。校正されたチャネル203aの長さは、約0.05mm〜約10mmまで、好ましくは1mm〜5mmまで変化してよく、一方で、流出チャネルの全長は、100mmまで、好ましくは50mmまで、より好ましくは30mmまでであってよい。典型的に、チップは、石英ガラス、溶融シリカの両半分、または任意のプラスチック(例えばポリ(メチルメタクリレート))材料から作られる。チャネルは、所望の深さおよび幅の全体に関して、各半分の内側表面を、乾燥または湿潤のいずれかでエッチングすることによって生産され得る。例えば、表面は、14μmの一定の深さで、接触ゾーンに近いそれぞれの校正された部分に関しては15〜20μmの幅で、残りの部分に関しては0.5〜1.0mmの幅で、エッチングされ得る。本発明のプロセスでの使用に適切な市販チップは、例えば、Dolomite microfluidics(Royston,United Kingdom)またはMicronit(Enschede,the Netherlands)から入手可能である。
好ましい実施態様によれば、形成された微小胞の単分散性を維持するために、懸濁液はそれから、好ましくは回収ゾーン内の懸濁液の流れが実質的に定常の速度に到達した時点で、両親媒性材料のTよりも低い温度まで急速に冷却されてよい。
図3に関して、フローフォーカシング装置のコア部分を備えるユニット300(例えば図2に記載のチップ)は、例えば恒温浴を用いて、上述のように、両親媒性材料のTに近いまたはわずかにそれよりも上の所望の温度で維持され得る。気体流および両親媒性材料を含む流体流は、それぞれの供給チューブ(例えば100〜1000μm、好ましくは150〜250μmの内径を有する)を介してユニット300へ、それぞれの気体混合装置301(例えば図4に示されるものなど)およびリザーバー302からユニット300に供給される。流出チューブ303は、ユニット300の流出チャネル(図示せず)を、適切な回収コンテナー304、例えば密封されたバイアルに接続する。微小胞の形成から数秒以内に、好ましくは懸濁液の流れが実質的に定常の速度に到達したらすぐに、微小胞の懸濁液の冷却を始めることが一般に有利である。典型的に、前記冷却は、微小胞の形成から180秒以内、好ましくは60秒以内、より好ましくは10秒以内、さらにより好ましくは2秒以内に開始され得る。フローフォーカシング装置の形状に応じて、定常の流れは一般に、微小胞の形成後、数ミリ秒以内または実にそれ未満で到達されて;冷却はしたがって、微小胞の形成後、1ミリ秒から始めて適用され得る。典型的に微小胞の懸濁液は、形成後、数ミリ秒未満以内にユニット300の出口に到達するので、冷却は、ユニット300を出る流出チューブの最初の部分へ有利に適用され得る。したがって、流出チューブの最初の部分は、ガスが充填された微小胞の懸濁液の温度を微小胞の安定化エンベロープを形成している両親媒性材料のT未満に減少させるために、適切な冷却手段305、例えば熱交換器による冷却に有利に供される。冷却に供される流出チューブの最初の部分の長さは、例えばユニット300の加熱温度、適用される冷却の有効性、接触時間などに依存して、例えば1cm〜100cmまで、好ましくは5cm〜10cmまで変化し得る。
微小胞懸濁液が回収されるコンテナー304は、好ましくは(ガラス)バイアルであり、一般に、密封されたクロージャ−(例えばゴム栓)を有する。前記コンテナーは、周囲圧力で、好ましくは、製造プロセスで用いられる同一のLSガスが事前に充填されている。バイアルの液体充填によって生じる過剰圧力を均等にするために、通気デバイス(例えばニードル)が好ましくはコンテナー内に挿入される。
本明細書において両親媒性材料の転移温度Tに言及する場合、前記温度は、単一の両親媒性構成要素または両親媒性構成要素の混合物のいずれかを指してよい。
特に、安定化エンベロープを形成している両親媒性材料が、異なる両親媒性構成要素の混合物である場合は、前記Tは一般に、両親媒性構成要素の前記混合物のTと呼ばれる。両親媒性材料の混合物については、測定されるTは一般に、混合物の個々の構成要素のTのモル比加重平均に相当する。
水性脂質混合物のTは、示差走査熱量計(DSC)を用いることによって有利に測定され得る。リン脂質を含む両親媒性材料(純粋または混合)のTの測定は、例えば、DSC−Q2000装置(TA Instruments,New Castle,DE USA)を用いて行われ得る。パラメーター、例えば、転移が開始してそのピークに到達する温度および転移のエンタルピーが、Tを決定するために測定される。測定の詳細は実験部分に提供される。
図5は、校正された微小胞の生産に用いられるマイクロ流体フローフォーカシング装置の例を示す。LSガスおよびHSガスの混合物を含む気体流502(例えば、図4の混合装置から)、および、液体流501(両親媒性材料、例えばリン脂質(phospholilpid)、脂肪酸またはそれらの混合物を含む)が、マイクロ流体チップ503へ供給されて、オリフィス504を通して微小胞を生産する。微小胞懸濁液は、好ましくは周囲圧力でLSガスによって予め満たされたバイアル505内に回収される。通気デバイス(例えばニードル506)は、好ましくは、バイアルの液体充填によって生じた過剰圧力を均等にするために用いられる。微小胞懸濁液の回収の最後に、通気デバイスは好ましくは除去されて、コンテナーは、外部雰囲気とのさらなるガス交換を避けるために好ましくは密封される。
使用
本発明の方法に従って調製される微小胞は、特に超音波および磁気共鳴を含む、様々な診断および/または治療的技術において用いられ得る。
診断技術は、ガスが充填された微小胞の使用が動物(ヒトを含む)の体の一部または部分の可視化を高めるのを可能にする任意の方法を含み、前臨床および臨床研究目的のための撮像を含む。様々な撮像技術が、例えば、基本およびハーモニックBモード撮像、振幅変調、パルスまたは転相撮像および基本およびハーモニックドップラー撮像を含む、超音波適用において用いられ得て;必要に応じて三次元撮像技術が用いられ得る。
診断使用のための微小胞は、例えばそれらのそれぞれの組成、撮像される組織または臓器および/または選択される撮像技術に依存して、体重のkgあたり約0.01〜約1.0μLのガスの濃度で(例えば注入によって)投与され得る。この一般的な濃度範囲は、もちろん、特定の撮像適用に応じて、例えば、振幅変調およびパルス反転撮像のような、非常に低い投与量でシグナルが観察され得る場合、変化し得る。
あり得る他の診断撮像適用は、シンチグラフィー、光撮像、および、X線位相コントラスト撮像を含むX線撮像を含む。
治療的技術は、患者の治療(上記に定義)の任意の方法を含み、それ自体として(例えば、虚血性脳卒中、凝血溶解などの、超音波が介在する治療)、または治療的薬剤と組み合わせて(例えば、薬物送達、遺伝子治療において、またはワクチンとしての使用において、例えば、選択部位または組織への生体活性化合物の送達のために)、微小胞の使用を含み、それ自体によって、または、様々な物理的方法(例えば超音波が介在する送達を含む)による特定の活性化の際に、生物学的効果をインビトロおよび/またはインビボで与える要因となり、または与えることが可能である。
治療的処置のための微小胞は、例えばそれらのそれぞれの組成、治療される対象のタイプ、治療される組織または臓器および/または適用される治療的方法に依存して、典型的に、体重のkgあたり約0.01〜約5.0μLのガスの濃度で投与されてよい。
以下の実施例は、本発明をさらに説明するのを助ける。

[実施例1]
ガスが充填された微小胞の調製
市販のチップホルダー(Dolomite microfluidics、パートナンバー:3000024、3000109、3000021)内に取り付けられて、チップから気体および液体供給チューブ(Peek Upchurch,1/16インチ O.D,150μm I.D.)への漏れを防いだ接続を可能にする、市販のマイクロ流体フローフォーカシング装置(Dolomite microfluidics,小液滴チップ、14μmエッチング深さ、パートナンバー3200136)を用いて微小胞を合成した。微小胞形成チャネルは、17μmの幅および135μmの長さを有した。全体的なチャネル深さは14μmであった。チップおよびそのホルダーを、20倍拡大対物(Olympus,LMPLAN 20x)およびCCDカメラ(Lumenera,LM156M)を備える倒立顕微鏡上に取り付けられた、光学的に透明な温度制御された水浴内に置いた。恒温浴の温度は50℃に設定された(液体流中の両親媒性材料の混合物の転移温度よりもわずかに低い温度に対応する)。
液体流中の両親媒性材料は以下であった:
DSPC:DPPE−PEG5000(9:1の各モル比)。混合物に関するTmは、55℃であると実験によって決定された。
材料を、上記モル比で20mg/mLの濃度で、攪拌下で60℃にて、両親媒性材料が完全に溶解するまで、2:1(容量比)クロロホルム/メタノール混合物に添加した。それから、溶媒を減圧下で蒸発させて、得られたフィルムを減圧下で一晩乾燥させた。それから、乾燥された材料を、60℃にて撹拌下で30分間、塩水(0.9%NaCl)中に(15mg/mLの濃度で)再分散させた。それから、tip sonicator(Branson Sonifier 250)を用いて分散物を超音波処理して、材料を均一に分散させた。それから、ポリカーボネートフィルター(0.45μmポアサイズ)を用いて調製物を濾過して、室温まで冷却して脱気した。
変数体積比のHSガスおよびLSガスを含む、ガスが充填された微小胞を、図4に模式的に示されるのと同様に気体混合装置を用いて調製した。手短には、2つの気体コンテナーを、それぞれHSガスとしてCOおよびLSガスとしてCで満たした。各ガスの気体流をそれぞれのマスフローコントローラーによって制御した:(i)EL−Flow:HSガスに関してF200CV−002−RAD−11−K、および(ii)Low−ΔP−Flow:LSガスに関してF−200DV−RAD−11−Z(ガスコントローラーは両方とも、Bronkhorst,Ruurlo,The Netherlands)。マスフローコントローラーは、所望の混合比を設定および維持するために、パソコン上にインストールされたMatlab(Mathworks)において実行されるカスタマイズされたソフトウェアプログラムによって制御された。圧力センサー(PSE530−M5−L;SMC Corp.,Tokyo,Japan)は、マイクロ流体チップへ導く流出チャネル内の気体混合物における実際の圧力を測定して;1.8バールの気体圧力を微小胞の形成に用いた。液体並流速度を、別個のマスフローコントローラー(Mini Cori Flow:M13V14I−MAD−11−K−S;Bronkhorst,Ruurlo,The Netherlands)を用いて制御した。約140μL/分の液体並流速度を用いて、フローフォーカシング装置をジェット噴射レジームで運転して、約4μmの直径(モード)を有する微小胞を生産した。
それから、微小胞懸濁液を、Cで飽和された密封されたベント式バイアル内に回収した。
様々な調製のために、バイアル内に回収された液体懸濁液の上に形成されるフォーム層の相対的な高さを、液体懸濁液の高さの相対的なパーセンテージとして測定した。結果を以下の表Iに示す。

上記の表から推察されるように、20%よりも高いLSガスの体積は、ガスが充填された微小胞の水性懸濁液の上の望ましくないフォーム形成を実質的に増大させる。一方、13%以下、好ましくは10%以下のLSガスの量は、フォーム形成を実質的に減少させる。
[実施例2]
圧力耐性およびLSガス濃度の決定
実施例1の調製を、LSガスとしてC10でCを置き換えることによって繰り返した。5%C10ガスを用いた3回の調製および13%C10ガスを用いた2回の調製を、以下の手順に従って、ガスが充填された微小胞の圧力耐性に関して試験した。圧力耐性は、静水過圧の関数として光学的な吸光度の測定から決定される。0mmHg過圧で測定された吸光度の50%に相当する静水過圧(mmHgで表される;1mmHg=133.3パスカル)は、圧力耐性値、すなわちPc50と考えられる。
吸光度は、改変された分光光度計(Jenway 6300,Barloworld Jenway,Stone,UK)を用いて、700nmの波長で測定された。Quasi−静的圧縮を微小気泡の懸濁液に加えて、LabView(National Instruments,Austin,TX)で書き込まれた社内開発ソフトウェアプログラムによって制御される比例弁(T2000,Marsh Bellofram,Newell,WV)によって制御された圧縮空気を用いて、4.2mmHg/sの割合で増大する過圧を介して、気密のキュベット内に閉じ込めた。
5%のC10を用いた3回の調製に関して測定されたPc50は600〜780mmHgの範囲であり、13%のC10を用いた2回の調製に関して測定されたPc50は、705〜727mmHgの範囲であり、異なる調製に関して、同程度の圧力耐性を示した。
最終的な安定化された微小気泡内のLSガスの濃度も、以下の手順に従って測定した。1mLの容量の微小胞懸濁液を別個の密封されたバイアル内に注入して、60分間超音波処理して全ての微小胞を破壊して、1時間休ませた。それから、ヘッドスペース内のLSガスの量をガスクロマトグラフィーによって測定した。
5%のC10および95%のCOの濃度で調製された安定化された微小気泡内のC10の最終濃度は50%であり、13%のC10および87%のCOの濃度で調製された微小気泡内のC10の最終濃度は70%であった。
[実施例3]
両親媒性材料の水性分散物の調製
異なる相転移温度(T)を有する両親媒性材料の2つの混合物を用いた:
M1:DSPC:DPPA:DPPE−PEG5000(T=55℃)
M2:DPPC:DPPA:DPPE−PEG5000(T=44℃)
両方とも、8:1:1のモル比。
材料を、上記モル比で、20mg/mLの濃度で、撹拌下で60℃にて、両親媒性材料が完全に溶解するまで、2:1(容量比)クロロホルム/メタノール混合物に添加した。それから、減圧下で溶媒を蒸発させて、得られたフィルムを減圧下で一晩乾燥させた。それから、乾燥された材料を、60℃にて撹拌下で30分間、グリセロール、プロピレングリコール、および水の混合物(GPW、5:5:90の容量比)中に、(「微小胞の調製」の部分に詳述されるように5〜15mg/mLの濃度で)再分散させた。TRISバッファー(20mM)を添加してpH値を7に調節した。それから、tip sonicator(Branson Sonifier 250)を用いて分散物を超音波処理して、材料を均一に分散させた。それから、ポリカーボネートフィルター(0.45μmポアサイズ)を用いて調製物を濾過して、室温まで冷却して脱気した。
転移温度の測定
両親媒性材料(純粋なDPPCまたはDSPC、および、DPPC:DPPA:DPPE−PEG5000またはDSPC:DPPA:DPPE−PEG5000の混合物)の転移温度を、Tzeroアルミニウム坩堝(TA Instruments,New Castle,DE USA)を備える市販の示差走査熱量計DSC−Q2000を用いて決定した。温度および熱の流れを含むシステム校正を、インジウム金属を用いて行なった(融合エンタルピー28.71 J/g±0.5 J/g;融解開始温度156.6℃±0.25℃)。
GPW/TRISにおける両親媒性材料(純粋または混合)の分散物を、DSC測定のために上述の手順に従って調製した(それぞれ約30μL、濃度10mg/mL)。
DSC測定は、20℃〜80℃の温度範囲にわたって2℃/分の一定温度速度で加熱することによって行われた。窒素を50mL/分の流速でパージガスとして用いた。
結果を以下の表IIに示す。

[実施例4]
ガスが充填された微小胞の調製
実施例1に記載したのと同一のマイクロ流体チップを用いて微小胞を合成した。シリンジポンプ(Harvard PHD 4400)を用いて液体並流速度を制御した。ガス(SF)を、圧力センサー(Omega,DPG1000B−30G)に接続された圧力調整器(Omega,PRG101−25)を用いて圧力制御した。個々の微小胞は、記録された光学画像から自動的に検出されて、Matlabソフトウェア(The Mathworks Inc.,Natick,MA)を用いて、PC上で、オフラインでそれらのサイズを測定した。実施例1とは異なり、2つの異なる液体並流速度を試験して(45μL/分または55μL/分)、フローフォーカシング装置を、滴下レジーム下またはより好ましい噴射レジーム下で、それぞれ運転した。
微小胞懸濁液を密封されたバイアル内に回収して、室温で保管した。
形成された微小胞を加熱する効果
図9a〜9eは、5〜15mg/mLの範囲の両親媒性材料の濃度で(それぞれ、図9a〜9e)、マイクロ流体チップ(図2に示されるものと同様)を含む異なる温度の恒温浴で、上記のように調製されたDSPC/DPPA/DPPE−PEG5000懸濁液(Tm55℃)の液体並流を用いて得られた結果を示す。四角(■)は、滴下レジーム下で行われた実験を示し、三角(▲)は、より好ましい噴射レジーム下で行われた実験を示す。
これらの図において観察され得るように、微小胞の合体のパーセンテージ(C[%])は、噴射レジームと比較して滴下レジームにおいて一般により低い。さらに、滴下レジーム下および噴射レジーム下の両方とも、温度を上げることにより合体を減少させる有利な効果が明らかである。特に噴射レジームを考慮すると、7.5mg/mLの濃度に関して(図9b)、両親媒性混合物のT(55℃)まで、またはそれよりも高く温度を上げることは、約10%またはそれよりも少ない微小胞の合体をもたらす。さらに噴射レジームに注目すると、両親媒性材料のTまたはそれよりも高い同様の加熱は、10mg/mLの両親媒性材料の濃度に関して1%未満の合体を提供する(図9c)。両親媒性材料の濃度を15mg/mLに増大させることによって(図9e)、同様の結果を室温で得ることができる。この場合、両親媒性材料の濃度は、50%増大される必要があることに注意する。
したがって、これらの結果は、温度を両親媒性材料のT付近に維持することによって、(より低い温度での同一の調製に関して測定される、より高い合体と比較して)合体作用の減少を得ることができることを示す。結果は、温度を両親媒性材料のT付近に維持することによって、(熱が加えられない場合に必要とされる、より高い濃度と比較して)実質的により低い濃度の両親媒性材料を用いて同様のパーセンテージの合体が得られ得ることをさらに示す。
図10は、10mg/mLの両親媒性材料の濃度で、異なる温度の恒温浴で、上記のように調製された、DPPC/DPPA/DPPE−PEG5000懸濁液(T44℃)の液体並流を用いて得られた結果を示す。上述の結果と同様に、この場合においても、1%以下の合体が、両親媒性材料のTに近いまたはそれよりも高い温度に加熱した場合に得られる。
懸濁液を下流冷却する効果
微小胞の分散度に対する下流冷却の効果を評価するために、異なる冷却条件を試験した。
設定Aによれば(早期冷却の懸濁液)、懸濁液は、微小胞形成の3ms後に熱交換器(20℃)を通過して、懸濁液の温度をTよりも低い温度に(特に室温)、急に下げた。それに応じて、恒温浴内のチップから出ているチューブは、チップの出口からおよそ0.5mm後に熱交換器を通過した。
設定Bによれば(後期冷却の懸濁液)、懸濁液は、微小胞形成の3分後にようやく同じ熱交換器を通過した。それに応じて、この2つめの構成では、チップから出ているチューブは、1mmの内径を有するチューブによって置き換えられて、このチューブは、およそ20cmの長さを恒温浴内に維持されて、それから熱交換器を通過した。
両方の設定は、55、65および75μL/分の流速で試験されて、結果をそれぞれ図11a、11bおよび11cに示す(X軸=直径(mm)、Y軸=数による微小胞の相対カウント)。図11a〜11cでは、破線は後期冷却の調製のサイズ分布を示し、実線は早期冷却の調製のサイズ分布を示す。これらの図から、早期冷却の懸濁液のPDIは、対応する後期冷却の懸濁液のPDIと比較してより低いことが明らかである。さらに、これらの図から、微小胞の平均サイズは、流速の増大に伴い低減することが理解され得る。
両親媒性材料の他の混合物、特に、以前に例示された両親媒性材料の組み合わせを用いて、同様の結果が得られ得る。

Claims (16)

  1. ガスが充填された微小胞の懸濁液を調製する方法であって、
    −(i)気体流および(ii)両親媒性微小胞安定化材料を含む水性液体流を提供するステップ;
    −前記気体流および前記液体流を、それぞれの流入チャネルを通して接触ゾーンに向けて方向付けるステップ;
    −前記気体流および前記液体流を、接触ゾーンから、校正されたオリフィスを通して方向付けて、前記ガスが充填された微小胞を含む水性懸濁液を得るステップ;および
    −前記微小胞を含む前記懸濁液を流出チャネルに向けて方向付けるステップ;
    を含み、
    ここで前記気体流は、第1の気体および第2の気体を含み、前記第1の気体は高い水中溶解度を有し、前記第2の気体は低い水中溶解度を有する生体適合性フッ素化ガスであり、前記気体流における前記第2の気体の体積パーセンテージは、18%〜2%である、
    方法。
  2. 請求項1に記載の方法であって、
    前記気体流における前記第1の気体の体積パーセンテージは、15%以下である、
    方法。
  3. 請求項1に記載の方法であって、
    前記気体流における前記第1の気体の体積パーセンテージは、13%以下である、
    方法。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の方法であって、
    前記第2の気体の体積パーセンテージは、少なくとも5%である、
    方法。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載の方法であって、
    前記第1の気体は、0.01よりも高い、水中溶解度(ブンゼン係数「α」として定義される)を有する、
    方法。
  6. 請求項5に記載の方法であって、
    前記第1の気体は、0.5よりも高い水中溶解度を有する、
    方法。
  7. 請求項1から6のいずれかに記載の方法であって、
    前記第2の気体は、0.008以下の水中溶解度を有する、
    方法。
  8. 請求項7に記載の方法であって、
    前記第2の気体は、0.001以下の水中溶解度を有する、
    方法。
  9. 請求項1から8のいずれかに記載の方法であって、
    前記第2の気体は、ペルフルオロ化ガスである、
    方法。
  10. 請求項9に記載の方法であって、
    前記ペルフルオロ化ガスは、SF、CF、C、C、C、C10およびそれらの混合物からなる群から選択される、
    方法。
  11. 請求項1から10のいずれかに記載の方法であって、
    前記第1の気体は、空気、窒素、二酸化炭素およびそれらの混合物からなる群から選択される、
    方法。
  12. 請求項11に記載の方法であって、
    前記気体は、二酸化炭素である、
    方法。
  13. 請求項1から12のいずれかに記載の方法であって、
    得られる、ガスが充填された微小胞は、体積で少なくとも45%の、低い水中溶解度を有する気体の最終量を含む、
    方法。
  14. 請求項13に記載の方法であって、
    低い水中溶解度を有する気体の前記最終量は、少なくとも60%である、
    方法。
  15. 請求項1から14のいずれかに記載の方法であって、
    前記両親媒性微小胞安定化材料は、リン脂質である、
    方法。
  16. 請求項15の方法であって、
    前記両親媒性材料は、5.0〜20mg/mLの濃度で水性担体中に分散される、
    方法。
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