JP2021510776A - 薄葉紙製造装置及び方法 - Google Patents

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Abstract

本発明に係る装置(10)は、円筒状側面(35S)を有し、その軸線(35A)を中心に回転するヤンキーシリンダ(35)及び、セルロースファイバ及び水を含有するセルロースパルプ層(S)を受けるのに適合された第一面(17A)と、第一面(17A)と対向する第二面(17B)とを有する連続可撓性部材(17)を備えている。また、その周りで連続可撓性部材(17)が駆動されるガイドローラ(31)が設けられている。連続可撓性部材(17)の第二面(17B)は、第一ガイドローラ(31)に接触する。さらに、本発明に係る装置は、その周りで連続可撓性部材(17)が駆動される第一加圧ローラ(33)を備え、該第一加圧ローラ(3)は、セルロースパルプ層(S)の供給方向に対してガイドローラ(31)の下流に配置されている。第一加圧ローラ(33)及びヤンキーシリンダ(35)は、第一加圧ニップ(34)を画定し、第一加圧ニップ(34)の内部で、連続可撓性部材(17)が、第一加圧ローラ(33)によって、ヤンキーシリンダ(35)の外面(35S)に対して押圧され、連続可撓性部材(17)を通してセルロースパルプ層(S)から水準を除去するようにされている。【選択図】 図1

Description

セルロースパイル又はウェブ、特に薄葉紙の湿式製造装置及び方法に関する。
紙は、しばしば、湿式製造工程を用いて製造される。例えば、それからキッチンタオル、トイレットペーパ、ナプキン又はハンカチ等を製造する薄葉紙を製造するために、セルロース繊維に加えて、必要に応じて耐湿性樹脂等のような他の成分の水懸濁液を含むパルプが形成される。低い乾燥度、例えば、約0.2重量%(0.2重量%の繊維及び99.8重量%の水分)の乾燥度を有するパルプは、ヘッドボックスを介して、成形ワイヤ上に、又は、閉軌道を形成する成形ワイヤと、例えば、フェルトから成る連続可撓性部材との間の空間に分配される。パルプ層を形成し、そこから、水分を徐々に除去して固形分の割合を上げ、例えば、約6重量%の固形分を有するセルロースファイバと他の成分から成るウェブを得る。
部分的に脱水されたセルロースパルプ層は、連続可撓性部材からヤンキーシリンダへ移される。ヤンキーシリンダは内部が加熱されており、その周りでセルロースウェブを駆動することで乾燥される。ヤンキーシリンダを囲むエアフードは、それに沿ってセルロースパルプが駆動される領域において、ヤンキーシリンダの外側に熱風を循環させ、乾燥工程、即ち、脱水工程を加速させる。乾燥されたウェブは、その後、ドクターブレードを用いてヤンキーシリンダから外され、リールに巻かれる。
生産工程には多くのエネルギが必要とされる。典型的には、必要なエネルギの約71%は、ヤンキーシリンダを加熱させるために必要な熱エネルギであり、ヤンキーシリンダは、通常、蒸気及びエアフードを用いて加熱される。通常、必要なエネルギは、燃料、例えば、ガスを燃焼させることで得られる。必要なエネルギの残りの29%は、生産プラントの様々な部材を駆動するために必要な電力である。従って、乾燥のために必要な熱エネルギの消費を減らすことは非常に重要である。
この目的のために、セルロース繊維層がヤンキーシリンダに到達する前に、それを圧搾してパルプから水分の一部を機械的に除去するシステムが使用されている。これらのシステムは、典型的には、吸引プレス又はデッドホールプレスを含み、そこでは、セルロース繊維層の脱水に適した構造を有するローラが、ヤンキーシリンダと共に加圧ニップを形成する。幾つかの場合、穴が開いていない円筒状面を有するローラを備えたプレスが使用される。セルロースパルプ層が接着される典型的にはフェルトである連続可撓性部材は、加圧ニップを通過する。加圧によって、セルロース層の脱水が生じ、セルロース層をヤンキーシリンダの表面に付着させる。プレスにより、セルロース層がヤンキーシリンダに向けて動かされる前に、セルロースパルプの乾燥度が、約6%から約40%まで上げられる。
製紙、特に、薄葉紙の製造におけるさらに重要なパラメータは、紙厚(バルク)であり、紙厚は、より良い品質、高い吸収能力及び高い柔軟性を持つ最終製品を得るために最大化する必要がある。また、紙厚を厚くすることは、生産歩留まりを最適化することにも有用であり、同じ繊維重量で、より厚い厚さの紙は、体積の歩留まりを高くする。
セルロース層の厚さは、二つのパラメータの影響を受ける。一つのパラメータは、セルロースウェブを形成する繊維凝集体の有効厚さであり、もう一つのパラメータは、ヤンキーシリンダからウェブを外すドクターブレードを介して得られるクレーピング度である。繊維凝集体が同じ有効厚さである場合、クレーピングを増加させることによって外見上のウェブ厚さを増加させることが可能になる。
セルロースパルプ層をヤンキーシリンダに移動する前に、セルロースパルプ層を脱水するプレスシステムを使用することで、ヤンキーシリンダとエアフードで生成される熱によって蒸発されるべき水分の割合を減らすことができるので、熱エネルギを節約することが可能になる。しかしながら、プレスシステムは、セルロースウェブの最終厚さに関して製造工程に悪影響を及ぼす。同じ条件の場合、加えられる圧力が大きければ大きい程、機械的に除去される水分量が多くなり、従って、乾燥に必要な熱エネルギは少なくなる。しかし、同じ条件の場合、セルロース層に加えられる圧力が大きければ大きい程、セルロース層の最終厚さは小さくなる。
上述の二つの相反する要件の間で、より良い歩み寄りを達成するために、ヤンキーシリンダと協働する所謂、シュープレスが実現された。シュープレスは、防水性のある可撓性材料で製造された円筒状スリーブを有する。円筒状スリーブは、回転軸線を中心に回転し、凹面を有する静水パッドを用いてヤンキーシリンダに対して押圧される。この方法では、加圧領域は、円筒状スリーブとヤンキーシリンダとの間に設けられ、ヤンキーシリンダの円周方向におけるその長さが、吸引ローラ又はデッドホールを備えたローラを用いた従来のプレスにおける加圧領域の長さよりも長くなる。このため、セルロース繊維層は、より長い時間、圧力を受けることになる。この方法では、吸引ローラを使用した従来のプレスにおいて用いられる圧力と比較して、比較的低い圧力で効率的な脱水を行うことが可能になる。その結果、セルロース繊維層の圧縮を小さくしても、水分を効率的に除去することができる。
この方法では、相反する二つの要件の間で、より良い歩み寄りが達成され、セルロース繊維層の加圧を可能な限り小さくして、セルロースウェブを加熱し始める前に、できるだけ多くの水分を機械的に除去する。
しかしながら、シュープレスは、エネルギ消費及びセルロースウェブの最終品質に関しては効率的であるが、以下に説明する重大な欠点がある。
シュープレスの構造は非常に複雑であり、セルロースウェブを加圧するための他のシステムに比べて、はるかに高い初期投資が必要になる。実際、シュープレスは、油圧パッド(シュー)が取り付けられる中心支持シャフトに加えて、油圧シューを駆動するシステム及び油圧制御ユニットを含む油圧シューに圧油を供給するシステムを必要とする。
円筒状スリーブは、応力と周期的な変形を受けやすく、特に、シューと接触する領域にある凹形状によって繰り返し曲げられる傾向にある。このため、スリーブは頻繁に交換しなければならず、その結果、複数の中断時間が発生する。また、円筒状スリーブの交換には専門の労働力が必要になる。
従って、エネルギ消費及び最終製品の品質に関して、より良い結果を達成する紙の湿式製造装置及び方法を提供する必要性がある。
第一の特徴によれば、薄葉紙の湿式製造装置は、円筒状面を備え、その回転軸線を中心に回転するヤンキーシリンダを有する。掻き取りブレード又はドクターブレードのようなセルロースウェブを分離するための分離装置が、ヤンキーシリンダの外側円筒面と協働し得る。ヤンキーシリンダの周りにはエアフードが設けられ得る。該装置は、さらに、セルロースファイバ及び水を有するセルロースパルプ層を受けるのに適した第一面を有する連続可撓性部材を備えている。その周りで連続可撓性部材が駆動されるガイドローラには、また、第一ガイドローラと接触する台に面が設けられる。ヤンキーシリンダに対するガイドローラの位置は、連続可撓性部材の第一面がヤンキーシリンダから離間され、その結果、ガイドローラに接触する領域において、連続可撓性部材の第一面に付着するセルロースパルプ層がヤンキーシリンダから離間され、即ち、非接触状態になるようにされている。
ガイドローラは、連続可撓性部材を通してセルロースパルプ層の脱水を行うのに適している。ガイドローラは、例えば、吸引ローラとして構成され得る。
該装置は、さらに、第一加圧ローラを有し、該第一加圧ローラの周りで連続可撓性部材が駆動され、該第一加圧ローラは、セルロースパルプ層の供給方向に対してガイドローラの下流に配置される。加圧ローラは、連続可撓性部材の第二面、即ち、セルロースパルプ層が形成される面と反対の面に接触する。第一加圧ローラ及びヤンキーシリンダは、第一加圧ニップを画定し、第一加圧ニップ内で、第一加圧ローラを用いて、ヤンキーシリンダの円筒面に対して連続可撓性部材が押圧され、ここで、セルロースパルプ層は、ヤンキーシリンダの円筒面と連続可撓性部材との間に位置する。
第一加圧ローラは、連続可撓性部材を通してセルロースパルプ層を脱水するよう適合されている。例えば、第一加圧ローラは、ヤンキーシリンダの円筒面と共に、所謂、デッドホールプレスを構成し得る。
概して、ガイドローラ及び第一加圧ローラは、連続可撓性部材を通してセルロースパルプ層から水分を吸収するように適合された外側円筒面を有する。
従って、従来技術のシュープレスの円筒スリーブとは対照的に、ここで開示される装置の加圧ローラは、円筒状スカートの内側に水分を吸収する。
シュープレスで生じる事象とは逆に、加圧ローラの構造は、特に、シンプルであり、メンテナンスに手間がかからない。
実際、このように構成された装置は、ヤンキーシリンダ及びエアヘッドによって供給される熱エネルギを通してセルロースパルプ層が加熱及び乾燥される前に機械システムによって効率的に脱水することを可能にする。脱水は、従来技術のシュープレスで生じることとは対照的に、維持及び制御が容易なシンプルかつ経済的な手段によって実行される。さらにまた、セルロースパルプ層を押圧しないガイドローラによる水分の予備的除去によって、従来技術の装置によって得られる紙層よりも厚い紙層を得ることができ、乾燥エネルギを節約することが可能になる。
実際、ガイドローラは、機械的及び/又は油圧的及び/又は空気圧的方法で、加圧することなく、水分の一部を除去し、従って、その後の加圧による水分除去がより効率的になり、その結果、従来技術の装置によって得られる同じ厚さのセルロースパルプ層より乾燥度が高いセルロースパルプ層を得ることが可能になる。
幾つかの実施例では、ガイドローラは、複数の貫通孔が設けられた外側円筒状スカートを有し、前記貫通孔は、ガイドローラの外面とガイドローラの内側吸引チャンバとを接続する。吸引チャンバは、例えば、吸引ロールの円周の一部にわたって延在し得、ガイドローラの軸線に対して静止位置にあり、円筒状スカートの貫通孔を通して吸引領域が生成されるようにされている。吸引領域は、連続可撓性部材の軌道に対して固定されており、かつ、円筒状スカートと連続可撓性部材との間の接触弧に沿って設けられている。これにより、吸引チャンバは、連続可撓性部材(フェルト)を介してセルロースパルプ層から水分を引出し、円筒状スカートの貫通孔に水分を溜める。その後、遠心力によって、水分は貫通孔から排水され、円筒状スカートの連続回転により水分は吸引領域から離される。
また、第一加圧ローラは、ガイドローラと同様の吸引ローラであり得る。しかしながら、装置の全体的な構造を簡単化し、エネルギ消費を低くするために、幾つかの実施例では、第一加圧ローラは、デッドホールを有する加圧ローラであり得る。デッドホールを有する加圧ローラは、弾性材料、例えば、ゴムやポリウレタン等の層によってコーティングされた円筒状スカートを有し得る。コーティング層には、それを加圧ローラの外面に接続する、デッドホール、即ち、貫通孔ではない孔が設けられ得る。それらの間をセルロースパルプ層が付着するフェルト、又は他の連続可撓性部材が通過する加圧ロールとヤンキーシリンダとの間の圧力によって、水分が、セルロースパルプ層からフェルト又は他の連続可撓性部材を通過してデッドホールに運ばれる。その後、遠心力によって、連続可撓性部材(フェルト)が加圧ローラから離れる方向に動く地点の下流で、水分がデッドホールから排水される。
幾つかの実施例では、該装置は、また、第二加圧ローラを有し得、第二加圧ローラは、連続可撓性部材(フェルト)の軌道に沿って、第一加圧ローラの下流に設けられ得る。連続可撓性部材は、第二加圧ローラの周りで駆動され、それによって、第二加圧ニップを画定するヤンキーシリンダの円筒面に対して押圧される。
幾つかの実施例では、第二加圧ローラは、第一加圧ローラと同じ構造を有する。例えば、第一加圧ローラ及び第二加圧ローラは両方共デッドホールを有し得る。別の実施例いでは、第一加圧ローラ及び第二加圧ローラは異なる構造を有する。例えば、第一加圧ローラはガイドローラと同様に吸引ローラであり、第二加圧ローラはデッドホールを有するローラである。
幾つかの実施例では、該装置は加熱装置を備え、この加熱装置は連続可撓性部材上で作用して、セルロースパルプ層の温度を上昇させ、セルロースパルプ層に含有されている水分年度を低下さえるように適合されている。これにより、加圧ローラとヤンキーシリンダとの間をセルロースパルプが通過する工程の効率を上げることができ、従って、加圧ローラとヤンキーシリンダとの間に画定された加圧ニップより後の乾燥度を上げることが可能になる。詳細には、加熱装置は、ガイドローラと第一加圧ローラとの間に配置される。
加熱装置を特定の位置に配置することは、ガイドローラ及び第一加圧ローラとの組み合わせにおいて、セルロースパルプのより良く乾燥させるのに特に有利である。実際、ガイドローラの存在によって、セルロースパルプに含有されている水分を特定量除去することが可能になり、水分がフェルトによって吸収されなくなる。ガイドローラの下流で加熱することで、従来技術の装置に比べてセルロースパルプをより加熱することが可能になり、ガイドローラを通して、フェルトから一定割合の水分を奪うことが可能になる。さらにまた、ガイドローラと第一加圧ローラとの間にあるフェルトの部分に含まれる水分がより少なくなるので、加熱装置は、セルロースパルプ層へより多くのエネルギを伝達することが可能になる。
好都合には、加熱装置は、セルロースパルプ層を支持する連続可撓性部材の第一面に面し得る。
好都合には、加熱装置は、スチーム式加熱装置及び/又は電気式加熱装置及び/又は赤外線式加熱装置及び/又はマイクロ波式加熱装置、又は任意の他の加熱装置である。
好都合には、加熱装置は、セルロースパルプ層を支持する連続可撓性部材に直接蒸気を吹き付けるように適合されたスチームボックスを有する。代わりに、加熱装置は、セルロースパルプ層を支持する連続可撓性部材に面する熱放射プレートを有し得る。
好都合には、加熱装置は、好ましくは、連続可撓性部材の反対側に配置され、かつ、それと面し、加熱装置の近くの湿った空気を除去するのに有用である吸気モジュールを有する。
該装置は、また、上述した加熱装置と同様の構成の別の加熱装置を有し得、該別の加熱装置は、セルロースパルプ層の温度を上げるために、ガイドローラの直ぐ上流に配置され得る。
また、該装置は、成形ワイヤを有し得、成形ワイヤは、ヘッドボックスからセルロースパルプ層を受けるように適合され、かつ、セルロースパルプ層を連続可撓性部材に直接又は間接的に運ぶように適合されている。ガイドローラ及び加熱装置は、連続可撓性部材から成形ワイヤが分離する領域の下流に配置される。
別の特徴によれば、水分とセルロースファイバを含むセルロースパルプ層(S)から水分を除去する方法が開示される。
該方法は、
・連続可撓性部材の第一面上に水分とセルロースファイバを有するセルロースパルプ層を形成する工程と、
・ガイドローラの周りで連続可撓性部材を駆動し、連続可撓性部材が、ガイドローラと接触する第二面を有し、ガイドローラを用いて、連続可撓性部材を通してセルロースパルプ層から水分を除去する工程と、
・ガイドローラの下流で、ヤンキーシリンダ及び第一加圧ローラによって画定された第一加圧ニップにセルロースパルプ層を供給し、前記第一加圧ローラの周りで連続可撓性部材が、第一加圧ローラ(33)と第二面(17B)とが接触した状態で駆動するようにし、第一加圧ローラによって連続可撓性部材を通してセルロースパルプ層から水分を除去する工程と
を有する。
該方法は、ヤンキーシリンダと第二加圧ローラとによって画定された第二加圧ニップにセルロースパルプ層を供給し、前記第二加圧ローラの周りで、第二加圧ローラに第二面を接触させた状態で連続可撓性部材を駆動するようにし、第二加圧ローラを用いて連続可撓性部材を通してセルロースパルプ層から水分を除去する工程をさらに有し得る。
該方法は、連続可撓性部材が前記ガイドローラの周りで駆動される領域と、前記第一加圧ニップとの間に、前記セルロースパルプ層を加熱して乾燥する工程をさらに有し得る。好ましくは、加熱による乾燥工程は、前記セルロースパルプ層に放出される蒸気によって生成される熱又は熱放射を通して行われる。
また、該方法は、ガイドローラの上流でセルロースパルプ層を加熱して乾燥させる工程を有し得る。
本発明に係る装置の第一実施例の概略図である。 吸引ガイドローラの作用領域の概略拡大図である。 図1の装置の第一加圧ニップの概略拡大図である。 本発明による装置の別の実施例の概略図である。 図1及び図4に示す実施例とは異なる本発明による装置の一部の概略図であり、この実施例では、加熱装置が、ガイドローラと第一加圧ローラとの間に挿置されている。
本発明は、本発明の非限定的実施例を示す添付図面及び以下の説明によってより良く理解されることになる。添付図面を参照して、以下に例示的実施例について詳細に説明する。異なる図面における同一の符号は、同一又は類似の構成要素を示す。また、添付図面は必ずしも縮尺通りに示されていない。以下の詳細な説明は、本発明を限定するものではない。本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によって定義される。
以下の説明において、「一実施例」「その実施例」又は「幾つかの実施例」への言及は、ある実施例を参照して説明した特定の特徴、構造又は要素が、説明する対象物の少なくとも一つの実施例に含まれることを意味する。従って、「一実施例において」「その実施例において」又は「幾つかの実施例において」という説明は、必ずしも同じ一つの又は複数の実施例を参照しているとは限らない。さらにまた、特定の特徴、構造又は要素は、一つ又は複数の実施例において任意の適切な方法で組み合わせることができる。
最初に図1を参照すると、一実施例において、符号10で全体が示されている薄葉紙湿式製造用装置はヘッドボックス11を備え、ヘッドボックス11は、成形ワイヤ15と連続可撓性部材17、例えば、フェルトとの間に画定された成形領域の前方に配置されている。連続可撓性部材17は、この明細書では、単に「フェルト」と称し、該フェルト17は、成形ローラ19の周りで駆動され、成形ローラ19の周りでは、成形ワイヤ15も駆動される。
成形ワイヤ15は、成形ローラ19に加えて、ガイドローラ21,22,23及び24によって画定された閉軌道を通る。フェルト17は、以下に詳細に説明するように、ガイドローラ25,26,27,28、成形ローラ19、ガイドローラ31及び第一加圧ローラ33によって画定される閉軌道を通る。
装置10は、さらに、ヤンキーシリンダ35を備え、ヤンキーシリンダ35の周りにはエアフード37が配置されている。ヤンキーシリンダ35は、その回転軸線35Aを中心に回転し、外側円筒面35Sを有する。フェルト17の軌道は、ヤンキーシリンダ35の外側円筒面35Sと、円筒面35Sに対して押し付けられる加圧ローラ33との間に画定された加圧ニップ34を通過する。
ヤンキーシリンダ35と協働する掻き取りブレード又はドクターブレード38は、薄葉紙プライVが乾燥した後に、ヤンキーシリンダ35の出口で薄葉紙プライVを分離する。
ヒートボックス11は、パルプ又はセルロース繊維の水懸濁液をニップに供給し、フェルト17とワイヤ15との間に空間を形成する。セルロース懸濁液又はパルプは、例えば、約99.8%の水及び0.2%の固形分、特に、セルロース繊維を含む。水の一部は、成形ワイヤ15を通して除去、即ち、排出され、その結果、成形ワイヤ15とフェルト17とが相互に接触する領域の出口、即ち、ガイドローラ24の領域において、フェルト17上に約6%の固形分を有するセルロースパルプの層が形成される。このセルロース繊維の層は、フェルト17の外面17Aに付着されたまま、ヤンキーシリンダ35に向けてフェルト17によって運ばれる。
符号Sで示されたセルロースパルプ層は、フェルト17によって画定された軌道に沿って運ばれる。フェルト17は、ガイドローラ31及び加圧ローラ33の周りで駆動される。フェルト17は、セルロースパルプ層Sが付着する外面17Aの反対側の内面17Bによって、ガイドローラ31及び加圧ローラ33と接触する。後述するように、ガイドローラ31及び加圧ローラ33は、セルロースパルプ層Sが、フェルト17からヤンキーシリンダ35の外側円筒面35Sに移される前に、セルロースパルプ層Sから水を除去するように構成されている。
公知の方法で、ヤンキーシリンダ35と接触している間、円筒壁を通してヤンキーシリンダ35によって与えられる熱と、エアフード37によって供給される熱風とによって、セルロースパルプ層Sは乾燥される。その結果、50%を超える水分を含有してヤンキーシリンダ35に到達するセルロースパルプ層Sが乾燥されて、プライ、即ちウェブVを形成する。ウェブVは、掻き取りブレード、即ち、ドクターブレード38を介してヤンキーシリンダ35から外された後、リールを形成するための不図示の巻取装置に供給される。
ガイドローラ31は、ガイドローラ31の周りで駆動され、かつ、内面17Bを介して該ローラ31に接触するフェルト17に付着するセルロースパルプ層Sに含まれる水分の一部を除去するように適合された構造を有し得る。
ガイドローラ31の一実施例が、図2の拡大図に概略的に示されている。この実施例では、ガイドローラ31は、回転外側円筒状スカート39及び固定内側コア41を有する。回転軸線31Aを中心に回転する円筒状スカート39と固定コア41との間に、環状空間43が画定される。環状空間43は、二つの部分43.1及び43.2に分離され得る。二つの部分43.1及び43.2は、内側コア41に設けられた固定分離壁45によって画定され得る。部分43.2は、符号49によって概略的に示された吸引ラインに接続され得る。吸引ダクトは、ガイドローラ31の何れか一方の端部又は両方の端部に配置され得る。この方法では、吸引チャンバは、分離壁45間に画定される。
円筒状スカート39には複数の貫通孔51が設けられ得る。複数の貫通孔51は、円筒状スカート39の全周に亘って均一に分布され得る。この方法では、貫通孔51が、ガイドローラ31の外側円筒面を、分離壁45間に設けられた領域にある吸引チャンバ43.2に接続する。これにより、貫通孔51及びフェルト17を介して、この領域に吸引効果が生じる。この吸引により、セルロースパルプ層Sに含有された水分が、貫通孔51内に吸引される。ガイドローラ31の回転に伴い、貫通孔51が、分離壁45間に画定された吸引領域を通過すると、それ以上吸引がなくなるため、遠心力により貫通孔51に溜まった水分が除去される。分離壁45は、フェルト17がガイドローラ31の外側円筒面から離れる地点、又は、その地点の下流で吸引効果が終わるように、フェルト17の軌道に対して配置され、その結果、貫通孔51内の水分が遠心力によってローラ31から除去され、フェルト17に水分が戻ることはない。
この機構によって、セルロースパルプ層Sが、加圧ローラ33とヤンキーシリンダ35との間に画定された加圧ニップ34に到達する前に、セルロースパルプ層Sに含有されている水分の一部が除去される。
ヤンキーシリンダ35に対して加圧ローラ33によって加えられる圧力によって、ニップ34において、セルロースパルプ層Sが、ヤンキーシリンダ35とフェルト17との間で加圧される。加圧ローラ33の構造は、ガイドローラ31の構造と同一であり得、その結果、セルロースパルプ層Sに含有されている水分は、回転円筒状スカートの貫通孔に集められ、その後、遠心力によって除去される。
別の好ましい実施例では、加圧ローラ33は、図3の拡大図により詳細に示された構造を有し得る。この構造は、所謂、典型的なブライドドリルドプレスである。この構造は、ヘッド、円筒状スカート及び支持ピン(図示せず)から成る。円筒状スカート33.1には、例えば、ゴム又はポリウレタンのような弾性材料層33.2が設けられる。弾性材料層33.2には、複数のデッドホール57が設けられる。フェルト17の内面17Bが加圧ローラ33の外側円筒面と接触する領域において、セルロースパルプ層S及びフェルト17が加圧され、セルロースパルプ層Sに含有されている水分の一部が、フェルト17を通過し、圧力によってデッドホール57の中に浸透する。フェルト17が加圧ローラ33の円筒面から離れる地点の下流の領域において、デッドホール57に集められた水分は遠心力によって除去される。この方法により、水分の一部がセルロースパルプ層Sから除去される。
幾つかの実施例では、吸引ガイドローラ31と加圧ローラ33との複合効果により、セルロースパルプ層Sの湿潤含有量が約42〜43%に減少し、90〜100kN/mのオーダーで圧力ニップ34に線形圧力が加えられる。得ることができるセルロースウェブVの厚さは、タオル、ティッシュ、ナプキン及びフェイシャル製品の標準TAPPI−T580厚さ(キャリパ)に従って、10枚のシート当たり95〜100pmのオーダーである。これは、特に明記しない限り、概して、本明細書において言及されている全ての数値に適用される。
圧力なしに、かつ、セルロースパルプ層Sを押圧することなく水分が除去される加圧ローラ33と吸引ガイドローラ31との組み合わせによって、効果的な脱水が達成され、即ち、ヤンキーシリンダ35の周りの熱効果による乾燥が始まる前に、セルロースパルプ層Sにおける水分を大幅に減少させることができる。圧力なしで、かつ、セルロースパルプ層Sを押圧することなく水分の一部が除去されるという事実のために、セルロース繊維層の厚みを過度に減少させることなく脱水を生じさせることができる。
図4は、本発明による装置の第二実施例を示している。同じ符号は、図1の構成要素と同一又は同等の構成要素を示しており、再度説明はしない。図1の実施例と図4の実施例との間の主な違いは、図4の実施例が、加圧ローラ33の下流に第二加圧ローラ61を有することである。フェルト17は、中間ローラ64の周りで駆動される。中間ローラ64は、第一加圧ローラ33と第二加圧ローラ61との間に、フェルト17によって画定された閉軌道に沿って設けられる。第二加圧ローラ61は、加圧ローラ61とヤンキーシリンダ35の外側円筒面との間に第二加圧ニップ63を画定する。
幾つかの実施例では、第二加圧ローラには、ガイドローラ31を参照して説明した吸引構造が設けられ得る。好ましい実施例では、第二加圧ローラ61は、図3を参照して上述した第一加圧ローラ33の構造と同様のデッドホールを有する構造を備えている。
図4の実施例では、セルロースパルプ層Sの含水量は、ガイドローラ31を介した吸引、第一加圧ローラ33を介して第一加圧ニップ34における加圧、及び第二加圧ローラ61を介した第二加圧ニップ63における加圧の連続する三つの工程によって減少される。
図4の構成によって、セルロースパルプ層Sを僅かに強く加圧し、従って、その最終厚さが僅かに減少したとしても、ヤンキーシリンダ35における乾燥工程の前に、図1の実施例で得ることができる含有量より低いセルロースパルプ層S内の水分含有量を得ることが可能になる。例えば、加圧ニップ34及び63における90〜100kN/mのオーダーの線形圧力によって、第二加圧ニップ63の出口でのセルロースパルプ層Sにおいて44〜45%のオーダーの固形分を得ることが可能になり、タオル、ティッシュ、ナプキン及びフェイシャル製品の標準TAPPI−T580厚さ(キャリパ)に従って、10枚のシート当たり93〜95pmのオーダーの紙厚を得ることが可能になる。上述したように、数値は非限定的な例としてのみ与えられる。
好都合には、図5には、本発明による別の装置が示されている。これは図1及び図4の実施例の変形実施例である。この装置は、セルロースパルプ層の温度を上げ、かつ、セルロースパルプに含有される水分の粘度を下げるために、連続可撓性部材17(フェルト)と協働するように適合された加熱装置40を備えている。これにより、加圧ローラとヤンキーシリンダとの間でセルロースパルプを加圧する工程の効率を上げることができ、かつ、加圧ローラとヤンキーシリンダとの間に画定された加圧ニップの後の乾燥度を上げることが可能になる。
詳細には、加熱装置40は、ガイドローラ31と第一加圧ローラ33との間に配置され、フェルト17の第一面17Aと面し、即ち、セルロースパルプ層Sを支持する表面と面する。
動作の観点から、加熱装置40がガイドローラ31又は第一加圧ローラ33に近づきすぎず、かつ、重なることが無いようにすることが重要であり、即ち、これらのローラの周囲に配置されないことが重要である。実際、二つのローラ31及び33の回転によって、セルロースパルプのフラグメントの空気中への分散が生じる。加熱装置40が二つのローラ31又は33の一方とオーバーラップしたり、又は、加熱装置40がローラ31又は33の周囲に配置されたりすると、セルロースパルプのフラグメントが加熱装置上に堆積して、その上に加熱能力を低下させるパルプ層を形成してしまう傾向がある。
好ましい実施例によれば、加熱装置40はスチームを介して加熱を行う。この実施例では、加熱装置40は、公知のスチームボックスであり、フェルト17上にあるセルロースパルプ層Sに飽和蒸気、好ましくは、乾燥蒸気又は過熱蒸気を放出し、セルロースパルプ層Sの乾燥に寄与する。
スチームボックスに供給される蒸気は、例えば、エアフード37の蒸発気を使用して蒸気を生成する熱リカバリユニット(図示せず)からダクト40Aを介して供給され得る。実際には、このリカバリユニットは、ヤンキーシリンダへ供給するための高圧蒸気を発生させ、次いで、減圧して、ダクト40Aを介して加熱装置40のスチームボックスに供給する。さらに別の実施例では、熱リカバリユニットは、スチームボックスのためだけに低圧蒸気を生成し得る。
別の実施例によれば、加熱装置40は、例えば、電気抵抗若しくは誘導プレートのような、電気(ジュール効果)を利用するタイプ、赤外線ランプ若しくは赤外線パネルのような赤外線を生成するタイプ、又はマイクロ波を利用するタイプであり得る。
この実施例では、加熱装置40は、また、吸引モジュール40Bを有し、該吸引モジュール40Bは、フェルト17に対してスチームボックスの反対側に配置される。さらに吸引モジュール40Bは、この領域にある湿った空気を吸引するようにフェルト17の近くに配置される。吸引された空気は、不図示のダクトを通して廃棄される。
ガイドローラ31と第一加圧ローラ33との間で加圧装置40を使用することが、セルロースパルプの乾燥を高めるのに特に効果的であることは明らかである。ガイドローラ33によって、フェルトに吸収されていないセルロースパルプに含有された水分を除去することが可能になる。その結果、加熱装置40は、セルロースパルプ層により多くのエネルギを伝達することが可能になり、従って、最適な乾燥を行うことが可能になる。
吸引ローラ31と第一加圧ローラ33との複合効果及び乾燥装置40のおかげで、セルロースパルプ層Sにおける乾燥度は、上述した実施例に比べて、少なくとも2.8%〜3.5%の間に含まれるだけの値だけ増加する。
セルロースパルプ層Sの温度をさらに上昇させるために、この実施例では、上述した加熱装置40と同様の構成の別の加熱装置40'が設けられており、この加熱装置40'は、ガイドローラの直ぐ上流に配置されている。この場合も同様に、加熱装置40'は、スチームタイプ、電気抵抗若しくは誘導プレートのような電気を利用するタイプ、赤外線ランプやパネルのような赤外線を発生するタイプ、又はマイクロ波を利用するタイプであり得る。また、加熱装置40'は、別の吸引モジュール40'を有し得る。この場合も同様に、別の加熱装置40'が、ガイドローラ31に近づきすぎず、かつ、重なることが無いようにすることが重要であり、即ち、加熱装置40'がローラの周囲に配置されないことが重要である。
上述した本発明の特定の実施例が図面に示され、かつ、様々な実施例に関する特性及び特徴が上述の説明において統合的に記載されているが、添付の特許請求の範囲に記載されている対象物の利点並びに上述した原理、概念及び革新的な知識から逸脱することなく、改良、変更及び省略を行うことが可能であることは当業者には理解される。
例えば、ローラ33及び61の少なくとも一方又は両方は、孔がなく、平滑な円筒状面を有するものであってもよい。
従って、上述した改良の範囲は、全ての改良、変更及び省略を含むように、添付の特許請求の範囲の最も広い解釈に基づいてのみ決められるべきである。さらにまた、方法及びプロセスの工程の順序は、変形実施例に従って変更され得る。

Claims (25)

  1. 薄葉紙の湿式製造用装置(10)であって、
    円筒状面(35S)を備え、その軸線(35A)を中心に回転するヤンキーシリンダ(35)と、
    セルロースファイバ及び水を有するセルロースパルプ層(S)を受けるのに適した第一面(17A)と、第一面(17A)の反対側の第二面(17B)とを有する連続可撓性部材(17)と、
    その周りで連続可撓性部材(17)が駆動されるガイドローラ(31)であって、連続可撓性部材(17)の第二面(17B)が第一ガイドローラ(31)に接触し、ガイドローラ(31)の周りでガイドされる領域において、連続可撓性部材(17)の第一面(17A)がヤンキーシリンダ(35)から離間され、かつ、連続可撓性部材(17)を通してセルロースパルプ層(S)から水分を除去するのに適したガイドローラ(31)と、
    その周りで連続可撓性部材(17)が駆動され、セルロースパルプ層(S)の供給方向に対してガイドローラ(31)の下流に配置された第一加圧ローラ(33)と
    を備え、
    第一加圧ローラ(33)及びヤンキーローラ(35)が第一加圧ニップ(34)を画定し、第一加圧ニップ(34)において、連続可撓性部材(17)が、ヤンキーシリンダ(35)の円筒状面(35S)に対して第一加圧ローラ(33)を用いて加圧され、
    第一加圧ローラ(33)が、連続可撓性部材(17)を通してセルロースパルプ層(S)から水分を除去するのに適している
    ことを特徴とする薄葉紙の湿式製造装置。
  2. ガイドローラ(31)が吸引ローラである
    ことを特徴とする請求項1に記載の製造装置。
  3. ガイドローラ(31)が、複数の貫通孔(51)が設けられた外側円筒状スカート(39)を備え、
    前記貫通孔(51)が、ガイドローラ(31)の外面とガイドローラ(31)の内側吸引チャンバ(43.2)とを接続する
    ことを特徴とする請求項2に記載の製造装置。
  4. 吸引チャンバ(43.2)が、吸引ローラ(31)の円周方向の一部にわたって延在し、ガイドローラ(31)の回転軸線(31A)に対して静止位置に配置され、円筒状スカート(39)の貫通孔(51)を介して、連続可撓性部材の軌道に対して固定された吸引領域が生成されるようにした
    ことを特徴とする請求項3に記載の製造装置。
  5. 吸引チャンバ(43.2)が、ガイドローラ(31)の連続可撓性部材(17)と接触する領域に配置され、
    貫通孔において可撓性部材(17)を通してセルロースパルプ層(S)に含有された水分を吸引するようにした
    ことを特徴とする請求項4に記載の製造装置。
  6. 円筒状スカート(39)の内部に、貫通孔(51)に流体接続された環状空間(43)が配置され、
    前記環状空間(43)が、前記吸引チャンバ(43.2)と、非吸引領域(43.1)に分離され、
    貫通孔が吸引チャンバ(43.2)の前を通過する時に、貫通孔(51)において水が一時的に吸引され、貫通孔が環状空間(43)の非吸引領域(43.1)に沿って移動する時に遠心効果のために貫通孔(51)から水分が除去されるようにした
    ことを特徴とする請求項5に記載の製造装置。
  7. 第一加圧ローラ(33)が、デッドホール(57)を備えた加圧ローラである
    ことを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載の製造装置。
  8. 第一加圧ローラが、複数の貫通孔が設けられた外側円筒状スカートを備え、前記複数の貫通孔が、第一加圧ローラの内側吸引チャンバと第一加圧ローラの外面とを接続し、
    好ましくは、吸引チャンバが、第一加圧ローラの円周の一部にわたって延在し、かつ、第一加圧ローラの軸線に対して静止位置に配置され、円筒状スカートの貫通孔を介して吸引領域を生成するようにし、該吸引領域が、連続可撓性部材(17)の軌道に対して固定され、
    好ましくは、前記吸引チャンバが、第一加圧ローラの連続可撓性部材(17)と接触する領域に配置され、貫通孔における可撓性部材(17)を通してセルロースパルプ層(S)に含有されている水分の吸引を生じさせるようにし、
    好ましくは、円筒状スカートの内側に、貫通孔と流体接続する環状空間を配置し、前記環状領域が、前記吸引チャンバと、非吸引領域とに分割され、その結果、貫通孔が吸引チャンバの前方を通過する時に貫通孔に一時的に水分が吸引され、環状領域の非吸引領域に沿って貫通孔が通過する時に遠心効果によって貫通孔から水分が除去されるようにした
    ことを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載の製造装置。
  9. さらに、第二加圧ローラ(61)を備え、第二加圧ローラ(61)の周りで連続可撓性部材(17)が駆動され、第二加圧ローラ(61)が、セルロースパルプ層(S)の供給方向に対して第一加圧ローラ(33)の下流に配置され、
    第二加圧ローラ(61)及びヤンキーシリンダ(35)が、第二加圧ニップ(63)を画定し、第二加圧ニップ(63)において、第二加圧ローラ(61)を用いてヤンキーシリンダ(35)の円筒状面(35S)に対して連続可撓性部材(17)を押圧し、
    第二加圧ローラ(61)を、連続可撓性部材(17)を介してセルロースパルプ層(S)から水分を除去するように適合した
    ことを特徴とする請求項1〜8の何れか一項に記載の製造装置。
  10. 第二加圧ローラ(61)が、第一加圧ローラと同じ構造を有する
    ことを特徴とする請求項9に記載の製造装置。
  11. 第二加圧ローラが、第一加圧ローラと異なる構造を有し、
    二つの加圧ローラの一方がデッドホール構造を有し、二つの加圧ローラの他方が貫通孔構造を有する
    ことを特徴とする請求項9に記載の製造装置。
  12. 前記可撓性部材(17)と協働するように適合され、前記ガイドローラ(31)と前記第一加圧ローラ(33)との間に配置された加熱装置を有する
    ことを特徴とする請求項1〜11の何れか一項に記載の製造装置。
  13. 前記加熱装置が、セルロースパルプ層(S)を支持する前記第一面(17A)に面している
    ことを特徴とする請求項12に記載の製造装置。
  14. 前記加熱装置が、
    スチーム式加熱装置及び/又は
    赤外線式加熱装置及び/又は
    マイクロ波式加熱装置及び/又は
    例えば、抵抗及び/又は電気誘導を通して加熱するための装置である電気式加熱装置
    である
    ことを特徴とする請求項12又は13に記載の製造装置。
  15. 前記加熱装置が、セルロースパルプ層(S)を支持する前記連続可撓性部材(17)上に直接蒸気を吹き付けるように適合されたスチームボックスを有する
    ことを特徴とする請求項12〜14の何れか一項に記載の製造装置。
  16. 前記加熱装置が、セルロースパルプ層(S)を支持する前記連続可撓性部材(17)に面する熱放射プレートを有する
    ことを特徴とする請求項12〜15の何れか一項に記載の製造装置。
  17. さらに、成形ワイヤ(15)を備え、該成形ワイヤ(15)が、ヘッドボックス(11)からセルロースパルプ層(S)を受けるように適合され、かつ、直接又は間接的にセルロースパルプ層(S)を連続可撓性部材(17)へ運ぶように構成されている
    ことを特徴とする請求項1〜16の何れか一項に記載の製造装置。
  18. 成形ドラム(19)の周りで駆動される成形ワイヤ(15)を備え、前記成形ドラム(19)の周りで、前記連続可撓性部材(17)も駆動され、連続可撓性部材(17)と成形ワイヤ(15)との間に、ヘッドボックスからのセルロースパルプを受け入れるための空間を形成するようにした
    ことを特徴とする請求項1〜11の何れか一項に記載の製造装置。
  19. 前記ガイドローラ(31)及び前記加熱装置が、前記成形ワイヤ(15)が前記連続可撓性部材(17)から分離する領域の下流に配置されている
    ことを特徴とする請求項12〜15の何れか一項及び請求項16又は17に記載の製造装置。
  20. 前記加熱装置が吸気モジュールを備え、吸気モジュールが、好ましくは、連続可撓性部材に対して加熱装置の反対側に配置され、それと面するようにされている
    ことを特徴とする請求項1〜19の何れか一項に記載の製造装置。
  21. ガイドローラの直ぐ上流に配置された別の加熱装置を有する
    ことを特徴とする請求項1〜20の何れか一項に記載の製造装置。
  22. 水分とセルロースファイバを含むセルロースパルプ層(S)から水分を除去する方法であって、
    該方法が、
    ・連続可撓性部材(17)の第一面(17A)上に水分とセルロースファイバを有するセルロースパルプ層(S)を形成する工程、
    ・セルロースパルプ層(S)をヤンキーシリンダ(35)に向けて供給する工程、
    ・ガイドローラ(31)の周りで連続可撓性部材(17)を駆動し、連続可撓性部材(17)が、ガイドローラ(31)と接触する第二面(17B)を有し、ガイドローラ(31)を用いて、セルロースパルプ層(S)とヤンキーシリンダ(35)との間の接触なしに、連続可撓性部材(17)を通してセルロースパルプ層(S)から水分を除去する工程、及び
    ・ガイドローラ(31)の下流で、ヤンキーシリンダ(35)及び第一加圧ローラ(33)によって画定された第一加圧ニップ(34)にセルロースパルプ層(S)を供給し、前記第一加圧ローラ(33)の周りで連続可撓性部材(17)が、第一加圧ローラ(33)と第二面(17B)とが接触した状態で駆動するようにし、第一加圧ローラ(33)によって連続可撓性部材(17)を通してセルロースパルプ層(S)から水分を除去する工程
    を有することを特徴とする方法。
  23. ・第一加圧ローラ(33)の下流で、ヤンキーシリンダ(35)と第二加圧ローラ(61)とによって画定された第二加圧ニップ(63)にセルロースパルプ層(S)を供給し、前記第二加圧ローラ(61)の周りで、第二加圧ローラ(61)に第二面(17B)を接触させた状態で連続可撓性部材(17)を駆動するようにし、第二加圧ローラ(61)を用いて連続可撓性部材(17)を通してセルロースパルプ層(S)から水分を除去する工程をさらに有する
    ことを特徴とする請求項22に記載の方法。
  24. 連続可撓性部材(17)が前記ガイドローラ(31)の周りで駆動される領域と、前記第一加圧ニップ(34)との間に、前記セルロースパルプ層(S)を加熱して乾燥する工程をさらに有する
    ことを特徴とする請求項22又は23に記載の方法。
  25. 前記乾燥工程が、前記セルロースパルプ層(S)に放出されるスチームによって生成される熱を介して、又は熱放射を介して行われる
    ことを特徴とする請求項24に記載の方法。
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