JP2021510721A - Krasg12c突然変異タンパク質阻害剤としてのピリドン−ピリミジン系誘導体 - Google Patents

Krasg12c突然変異タンパク質阻害剤としてのピリドン−ピリミジン系誘導体 Download PDF

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Abstract

本発明は、KRAS G12C突然変異タンパク質の阻害剤を提供し、具体的には、式(I)で表される化合物、その異性体、及び薬学的に許容される塩に関する。

Description

本願は以下の優先権を主張する:
CN201810055396.8、出願日:2018年01月19日;
CN201810712103.9、出願日:2018年06月29日。
本発明は新規な置換ピリドン-ピリミジン系誘導体に関し、具体的に、式(I)で表される化合物またはその異性体、薬学的に許容される塩、並びにがんを治療する薬物の製造における式(I)で表される化合物またはその異性体、薬学的に許容される塩及び医薬組成物の使用に関する。
最初のRASがん遺伝子はラット肉腫(rat sarcoma)で発見されたため、その名称が付けらた。RASタンパク質はRAS遺伝子によって発現される産物であり、一連の密接に関連する、分子量が21KDaである、189個のアミノ酸からなる単量体グロブリンを指す。RASタンパク質は、グアニントリヌクレオチドリン酸(GTP)またはグアニンジヌクレオチドリン酸(GDP)と結合することができ、RASタンパク質の活性状態は、細胞の成長、分化、細胞骨格、タンパク質の輸送及び分泌などのいずれにも影響を与え、その活性はGTPまたはGDPへの結合によって調節される。RASタンパク質がGDPと結合する場合、それは休止状態、つまり「非アクティブ」状態になり;特定の上流の細胞増殖因子によって刺激されると、RASタンパク質は誘導されGDPを交換し、GTPと結合し、これは「アクティブ化」状態と呼ばれる。GTPと結合したRASタンパク質は、下流のタンパク質を活性化し、シグナルを伝達する。RASタンパク質自体は弱いGTP加水分解活性を有し、GTPをGDPに加水分解できる。これにより、アクティブ化状態から非アクティブ状態への変換を実現することができる。この加水分解プロセスでは、さらにGAP(GTPase activating proteins、GTPヒドロラーゼ活性化タンパク質)の関与が必要である。それはRASタンパク質と作用して、GTPをGDPに加水分解する能力を大幅に促進できる。RASタンパク質の突然変異は、それとGAPの相互作用に影響を及ぼし、よってそれがGTPをGDPに加水分解する能力を影響し、常に活性化状態を保つようにする。活性化されたRASタンパク質は、下流のタンパク質に成長シグナルを持続的に提供し、最終的に、細胞の継続的な成長と分化を引き起こし、最終的には腫瘍につながる。RAS遺伝子ファミリーには多くのメンバーがあり、その中でさまざまながんに密接に関連するサブファミリーは、主にキルステンラット肉腫ウイルスがん遺伝子ホモログ(KRAS)、Harveyラット肉腫ウイルスがん遺伝子ホモログ(HRAS)および神経芽細胞腫RASウイルス(v−ras)がん遺伝子ホモログ(NRAS)がある。人は、ヒト腫瘍の約30%が特定の突然変異RAS遺伝子を保有しており、そのうち、KRAS突然変異が最も有意であり、すべてのRAS変異の86%を占めすことを発見した。KRAS突然変異に対して、最も一般的な突然変異はグリシン12(G12)、グリシン13(G13)、及びグルタミン(Q61)の残基にあり、そのなかで、G12変異は83%を占めす。
G12C突然変異は、KRAS遺伝子の突然変異で比較的に一般的なサブタイプで、それはグリシン12からシステインへの変異を指す。KRAS G12C突然変異は肺がんで最も一般的で、文献(NatRev Drug Discov 2014;13:828〜851)に報道されたデータによって推算すると、KRAS G12C突然変異は全肺がん患者の約10%を占めす。
KRAS G12C突然変異タンパク質はフロンティアターゲットとして、現在ではあまり研究されていない。文献(Nature.2013;503:548〜551)は、KRAS G12C突然変異を標的とする共有結合阻害剤を報道したが、これらの化合物は酵素活性が低く、細胞レベルで活性を示していなかった。文献(Science2016;351:604〜608、Cancer Discov2016;6:316〜29)で報道された一類の化合物は、細胞レベルでμM級の細胞抗増殖活性を示したが、その代謝安定性は低く、活性もさらに改善することは困難であった。近年、Araxes Pharma社はKRAS G12C阻害剤に対するいくつかの特許を出願し、例えば、WO2016164675とWO2016168540では、一類のキナゾリン誘導体が、比較的に高い酵素結合活性を有し、かつμM級の細胞抗増殖活性を示し、その構造は安定し、かつ、ある程度の選択性を持っていることを報道した。Amgen(WO2018119183A2)社とAstraZeneca(WO2018206539)社は、2018年、それぞれKRAS G12C阻害剤に関する特許を公開し、かつ、Amgen社のKRAS G12C阻害剤AMG510は、2018年7月に第1相臨床試験を開始した。今までの文献で報告されているKRAS G12C阻害剤を見ると、それらはすべて、1個のアクリルアミドフラグメントを持っていて、それらはマイケル付加受容体として、KRAS G12C突然変異タンパク質のシステイン残基と相互作用して共有結合複合体を形成する。2018年、LiuYiらはCell(Matthew R.Janes、Yi Liu et al.、Cell、2018、172、578〜589.)で、KRAS G12C突然変異を標的とする共有結合阻害剤ARS−1620を公開報道し、当該化合物は優れた代謝安定性を有し、細胞レベルでnM級の細胞増殖抑制活性を示し、かつ、膵臓がんMIA−Paca2細胞皮下異種移植腫瘍モデルにおいて腫瘍増殖を効果的に阻害することができた。
WO2018/064510A1は化合物Ex3を開示したが、特性データおよびテスト結果は提供しなかった。
Figure 2021510721
本発明は式(I)で表される化合物、その薬学的に許容される塩またはその異性体を提供する。
Figure 2021510721
ここで、
環Aは3〜8員のヘテロシクロアルキルから選択され、前記3〜8員のヘテロシクロアルキルは任意に1、2または3個のRにより置換され;
1、R2、R3、R4及びR5はそれぞれ独立してH、ハロゲン、OH、NH2、CN、C1-6アルキル及びC1-6ヘテロアルキルから選択され、前記C1-6アルキル及びC1-6ヘテロアルキルは任意に1、2または3個のRにより置換され;
或いは、R1及びR2は連結して環Bを形成し;
或いは、R2及びR3は連結して環Bを形成し;
或いは、R3及びR4は連結して環Bを形成し;
或いは、R4及びR5は連結して環Bを形成し;
環Bはフェニル、C5-6シクロアルケニル、5〜6員のヘテロシクロアルケニル及び5〜6員のヘテロアリールから選択され、前記フェニル、C5-6シクロアルケニル、5〜6員のヘテロシクロアルケニル及び5〜6員のヘテロアリールは任意に1、2または3個のRaにより置換され;
aはハロゲン、OH、NH2、CN、C1-6アルキル及びC1-6ヘテロアルキルから選択され、前記C1-6アルキル及びC1-6ヘテロアルキルは任意に1、2または3個のRにより置換され;
6はH、ハロゲン及びC1-6アルキルから選択され、前記C1-6アルキルは任意に1、2または3個のRにより置換され;
7はH、CN、NH2、C1-8アルキル、C1-8ヘテロアルキル、4〜6員のヘテロシクロアルキル、5〜6員のヘテロアリール及びC5-6シクロアルキルから選択され、前記C1-8アルキル、C1-8ヘテロアルキル、4〜6員のヘテロシクロアルキル、5〜6員のヘテロアリール及びC5-6シクロアルキルは任意に1、2または3個のRにより置換され;
Lは単結合、−NH−、−S−、−O−、−C(=O)−、−C(=S)−、−CH2−、−CH(Rb)−及び−C(Rb2−から選択され;
L’は単結合及び−NH−から選択され;
bはC1-3アルキル及びC1-3ヘテロアルキルから選択され、前記C1-3アルキル及びC1-3ヘテロアルキルは任意に1、2または3個のRにより置換され;
8はH、C1-6アルキル及びC1-6ヘテロアルキルから選択され、前記C1-6アルキル及びC1-6ヘテロアルキルは任意に1、2または3個のRにより置換され;
Rはハロゲン、OH、NH2、CN、C1-6アルキル、C1-6ヘテロアルキル及びC3-6員のシクロアルキルから選択され、前記C1-6アルキル、C1-6ヘテロアルキル及びC3-6員のシクロアルキルは任意に1、2または3個のR’により置換され;
R’は:F、Cl、Br、I、OH、NH2、CN、CH3、CH3CH2、CH3O、CF3、CHF2、CH2F、シクロプロピル、プロピル、イソプロピル、N(CH32、NH(CH3)から選択され;
「ヘテロ」はヘテロ原子またはヘテロ原子団を表し、前記3〜8員のヘテロシクロアルキル、C1-6ヘテロアルキル、5〜6員のヘテロシクロアルケニル、5〜6員のヘテロアリール、C1-8ヘテロアルキル、4〜6員のヘテロシクロアルキル、C1-3ヘテロアルキルにおける“ヘテロ”はそれぞれ独立して、−C(=O)N(R)−、−N(R)−、−NH−、N、−O−、−S−、−C(=O)O−、−C(=O)−、−C(=S)−、−S(=O)−、−S(=O)2−及び−N(R)C(=O)N(R)−から選択され;
前記のいずれの場合においても、ヘテロ原子またはヘテロ原子団の数は、それぞれ独立して、1、2、および3から選択される。
本発明の幾つかの解決策において、前記RはF、Cl、Br、I、OH、NH2、CN、CH3、CH3CH2、CH3O、CF3、CHF2、CH2F、シクロプロピル、プロピル、イソプロピル、N(CH32、NH(CH3)及びN(CH2CH32から選択される。
本発明の幾つかの解決策において、前記環Aはアジリジン、アゼチジン、ピロリジン、ピペリジニル、ピペラジニル、1,4−ジアザシクロヘプチルおよび3,6−ジアザビシクロ[3.2.0]ヘプタンから選択され、前記アジリジン、アゼチジン、ピロリジン、ピペリジニル、ピペラジニル、1,4−ジアザシクロヘプチルおよび3,6−ジアザビシクロ[3.2.0]ヘプタンは任意に1、2または3個のRにより置換される。
本発明の幾つかの解決策において、前記R1、R2、R3、R4及びR5はそれぞれ独立してH、F、Cl、Br、I、OH、NH2、CN、CH3、CH3CH2、(CH32CH、CH3O、CH3NH及びCH3NH(C=O)Oから選択され、前記CH3、CH3CH2、(CH32CH、CH3O、CH3NH及びCH3NH(C=O)Oは任意に1、2または3個のRにより置換される。
本発明の幾つかの解決策において、前記R1、R2、R3、R4及びR5はそれぞれ独立してH、F、Cl、Br、I、OH、NH2、CN、CH3、CH3CH2、(CH32CH、CH3O、CH3NH、(CH32N、(CH32N(C=O)O及びCH3NH(C=O)Oから選択される。
本発明の幾つかの解決策において、前記環Bはピラゾリル、イミダゾリル、ピロリル、チエニル、フリル、トリアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、フェニル、ピリジル、ピリミジニル、ピリダジニル、トリアジニル、モルホリニル、シクロペンテニル及びシクロヘキセニルから選択され、前記ピラゾリル、イミダゾリル、ピロリル、チエニル、フリル、トリアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、フェニル、ピリジル、ピリミジニル、ピリダジニル、トリアジニル、モルホリニル、シクロペンテニル及びシクロヘキセニルは任意に1、2または3個のRaにより置換される。
本発明の幾つかの解決策において、前記RaはF、Cl、Br、I、OH、NH2、CN、CH3、CH3CH2、(CH32CH、CH3O、CH3C(=O)から選択される。
本発明の幾つかの解決策において、前記環Bはフェニル、ピラゾリル、1−メチル−1H−ピラゾリル及び1−(1H−ピラゾール−1−イル)エタノン基から選択される。
本発明の幾つかの解決策において、前記R6はH、F、Cl、Br、I及びC1-3アルキルから選択され、前記C1-3アルキルは任意に1、2または3個のRにより置換される。
本発明の幾つかの解決策において、前記R6はH、F、Cl、Br、I、CH3、CF3、CHF2、CH2Fから選択される。
本発明の幾つかの解決策において、前記R7はH、CN、NH2、C1-6アルキル、C1-6ヘテロアルキル、モルホリニル、ピペリジニル、アゼチジニル、アザシクロペンタニル、ピラゾリル、イミダゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、シクロヘキシル、シクロペンタニル、フェニル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニルから選択され、前記C1-6アルキル、C1-6ヘテロアルキル、モルホリニル、ピペリジニル、アゼチジニル、アザシクロペンタニル、ピラゾリル、イミダゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、シクロヘキシル、シクロペンタニル、フェニル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニルは任意に1、2または3個のRにより置換される。
本発明の幾つかの解決策において、前記R7はH、CH3、CN、NH2
Figure 2021510721
から選択され、前記
Figure 2021510721
は任意に1、2または3個のRにより置換される。
本発明の幾つかの解決策において、前記R7はH、CH3、CN、NH2
Figure 2021510721
から選択される。
本発明の幾つかの解決策において、前記R8はH、C1-4アルキル及びC1-4ヘテロアルキルから選択され、前記C1-4アルキル及びC1-4ヘテロアルキルは任意に1、2または3個のRにより置換される。
本発明の幾つかの解決策において、前記R8はH、CH3、CH3CH2、(CH32CHCH2、(CH32CH、CH3O、CH3NH、(CH32N、(CH32NCH2及びCH3NHCH2から選択される。
本発明の幾つかの解決策において、前記構造単位
Figure 2021510721

Figure 2021510721
から選択され、ここで、R9はH及びC1-3アルキルから選択される。
本発明の幾つかの解決策において、前記構造単位
Figure 2021510721

Figure 2021510721
から選択される。
本発明の幾つかの解決策において、前記構造単位
Figure 2021510721
はH、CN、CH3、CH3CH2、(CH32CH、(CH32N、(CH32NCH2
Figure 2021510721
から選択される。
本発明の幾つかの解決策において、前記構造単位
Figure 2021510721

Figure 2021510721
から選択される。
本発明の幾つかの解決策において、前記RはF、Cl、Br、I、OH、NH2、CN、CH3、CH3CH2、CH3O、CF3、CHF2、CH2F、シクロプロピル、プロピル、イソプロピル、N(CH32、NH(CH3)及びN(CH2CH32から選択され、他の変数は、本発明で定義されるとおりである。
本発明の幾つかの解決策において、前記環Aはアジリジン、アゼチジン、ピロリジン、ピペリジニル、ピペラジニル、1,4−ジアザシクロヘプチルおよび3,6−ジアザビシクロ[3.2.0]ヘプタンから選択され、前記アジリジン、アゼチジン、ピロリジン、ピペリジニル、ピペラジニル、1,4−ジアザシクロヘプチルおよび3,6−ジアザビシクロ[3.2.0]ヘプタンは任意に1、2または3個のRにより置換され、他の変数は、本発明で定義されるとおりである。
本発明の幾つかの解決策において、前記R1、R2、R3、R4及びR5はそれぞれ独立してH、F、Cl、Br、I、OH、NH2、CN、CH3、CH3CH2、(CH32CH、CH3O、CH3NH及びCH3NH(C=O)Oから選択され、前記CH3、CH3CH2、(CH32CH、CH3O、CH3NH及びCH3NH(C=O)Oは任意に1、2または3個のRにより置換され、他の変数は、本発明で定義されるとおりである。
本発明の幾つかの解決策において、前記R1、R2、R3、R4及びR5はそれぞれ独立してH、F、Cl、Br、I、OH、NH2、CN、CH3、CH3CH2、(CH32CH、CH3O、CH3NH、(CH32N、(CH32N(C=O)O及びCH3NH(C=O)Oから選択され、他の変数は、本発明で定義されるとおりである。
本発明の幾つかの解決策において、前記環Bはピラゾリル、イミダゾリル、ピロリル、チエニル、フリル、トリアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、フェニル、ピリジル、ピリミジニル、ピリダジニル、トリアジニル、モルホリニル、シクロペンテニル及びシクロヘキセニルから選択され、前記ピラゾリル、イミダゾリル、ピロリル、チエニル、フリル、トリアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、フェニル、ピリジル、ピリミジニル、ピリダジニル、トリアジニル、モルホリニル、シクロペンテニル及びシクロヘキセニルは任意に1、2または3個のRaにより置換され、他の変数は、本発明で定義されるとおりである。
本発明の幾つかの解決策において、前記RaはF、Cl、Br、I、OH、NH2、CN、CH3、CH3CH2、(CH32CH、CH3O、CH3C(=O)から選択され、他の変数は、本発明で定義されるとおりである。
本発明の幾つかの解決策において、前記環Bはフェニル、ピラゾリル、1−メチル−1H−ピラゾリル及び1−(1H−ピラゾール−1−イル)エタノン基から選択され、他の変数は、本発明で定義されるとおりである。
本発明の幾つかの解決策において、前記R6はH、F、Cl、Br、I及びC1-3アルキルから選択され、前記C1-3アルキルは任意に1、2または3個のRにより置換され、他の変数は、本発明で定義されるとおりである。
本発明の幾つかの解決策において、前記R6はH、F、Cl、Br、I、CH3、CF3、CHF2、CH2Fから選択され、他の変数は、本発明で定義されるとおりである。
本発明の幾つかの解決策において、前記R7はH、CN、NH2、C1-6アルキル、C1-6ヘテロアルキル、モルホリニル、ピペリジニル、アゼチジニル、アザシクロペンタニル、ピラゾリル、イミダゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、シクロヘキシル、シクロペンタニル、フェニル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニルから選択され、前記C1-6アルキル、C1-6ヘテロアルキル、モルホリニル、ピペリジニル、アゼチジニル、アザシクロペンタニル、ピラゾリル、イミダゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、シクロヘキシル、シクロペンタニル、フェニル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニルは任意に1、2または3個のRにより置換され、他の変数は、本発明で定義されるとおりである。
本発明の幾つかの解決策において、前記R7はH、CH3、CN、NH2
Figure 2021510721
から選択され、前記
Figure 2021510721
は任意に1、2または3個のRにより置換され、他の変数は、本発明で定義されるとおりである。
本発明の幾つかの解決策において、前記R7はH、CH3、CN、NH2
Figure 2021510721
から選択され、他の変数は、本発明で定義されるとおりである。
本発明の幾つかの解決策において、前記R8はH、C1-4アルキル及びC1-4ヘテロアルキルから選択され、前記C1-4アルキル及びC1-4ヘテロアルキルは任意に1、2または3個のRにより置換され、他の変数は、本発明で定義されるとおりである。
本発明の幾つかの解決策において、前記R8はH、CH3、CH3CH2、(CH32CHCH2、(CH32CH、CH3O、CH3NH、(CH32N、(CH32NCH2及びCH3NHCH2から選択され、他の変数は、本発明で定義されるとおりである。
本発明の幾つかの解決策において、前記構造単位
Figure 2021510721

Figure 2021510721
から選択され、ここで、R9はHまたはC1-3アルキルから選択され、他の変数は、本発明で定義されるとおりである。
本発明の幾つかの解決策において、前記構造単位
Figure 2021510721

Figure 2021510721
から選択され、他の変数は、本発明で定義されるとおりである。
本発明の幾つかの解決策において、前記構造単位
Figure 2021510721
はH、CN、CH3、CH3CH2、(CH32CH、(CH32N、(CH32NCH2
Figure 2021510721
から選択され、他の変数は、本発明で定義されるとおりである。
本発明の幾つかの解決策において、前記構造単位
Figure 2021510721

Figure 2021510721
から選択され、他の変数は、本発明で定義されるとおりである。
本発明の幾つかの解決策において、前記化合物、その薬学的に許容される塩またはその異性体は以下から選択され、
Figure 2021510721
ここで、L、R1、R2、R4、R5、R6、R7、R8及びR,9は本発明に定義された通りである。
本発明の幾つかの解決策において、前記化合物、その薬学的に許容される塩またはその異性体は以下から選択され、
Figure 2021510721
ここで、R1、R2、R4、R5、R6、R7、R8、R9、L及び環Bは本発明に定義された通りである。
本発明の幾つかの解決策において、前記化合物、その薬学的に許容される塩またはその異性体は以下から選択され、
Figure 2021510721
ここで、R1、R2、R4、R5、R6、R7、R8、R9及びRaは本発明に定義された通りである。
本発明は、さらに、以下から選択される化合物、その薬学的に許容される塩またはその異性体を提供する。
Figure 2021510721
Figure 2021510721
Figure 2021510721
Figure 2021510721
本発明の幾つかの解決策において、前記化合物、その薬学的に許容される塩またはその異性体は以下から選択される。
Figure 2021510721
Figure 2021510721
Figure 2021510721
本発明はさらに、がんを治療する薬物の製造における、前記化合物、その薬学的に許容される塩またはその異性体の使用を提供する。
本発明の幾つかの解決策において、前記がんは肺がん、リンパ腫、食道がん、卵巣がん、膵臓がん、直腸がん、神経膠腫、子宮頸がん、尿路上皮がん、胃がん、子宮内膜がん、肝がん、胆管がん、乳がん、結腸がん、白血病及び黒色腫を含む。
本発明の幾つかの解決策は前記の各変数の任意の組み合わせからなる。
本発明の化合物は、置換のピリドン-ピリミジン誘導体を含み、KRAS G12C突然変異タンパク質に対して高い細胞抗増殖活性を有し、かつ、野生型細胞に対してより弱い活性を有し、良好な選択性を示し、このタイプの化合物が潜在的な治療薬として優れた安全性を持っていることを示した。本発明の化合物の母核はピリドン-ピリミジン構造で、極性が高く、高い溶解性を有し、左側の芳香環の置換基は、この化合物の活性、選択性、及び薬物動態特性に有意な影響を与える。当該構造は化学的安定性が高く、体外でもより高い代謝安定性を示した。ラットの薬物動態評価実験において、本発明の化合物は、参照化合物ARS−1620よりも高い露出量およびより良好な経口利用能を示した。本発明の化合物は、ヒト非小細胞肺がんNCI−H358皮下異種移植腫瘍モデルおよびヒト膵臓がんx−MIA−PaCa2皮下異種移植腫瘍モデルのいずれにおいても、参照化合物ARS−1620よりも有意な抗腫瘍効果を示した。さらに、ピリドン-ピリミジン構造に関する文献の報道は少なく、化学においてその構造を置換または誘導体化するには一定的な困難がある。本発明はまた、異なる置換のアミンから出発して、先にピリドン構造を構築し、次いでピリミジン環を構築する方法により一連の誘導体を合成することができる新規のピリドン-ピリミジン構造の合成方法を提供する。当該方法は文献には報道されていない、そのような化合物の合成に有効な方法である。
別途に説明しない限り、本明細書で用いられる以下の用語および連語は以下の意味を有する。一つの特定の用語または連語は、特別に定義されていない場合、不確定または不明瞭ではなく、普通の定義として理解されるべきである。本明細書で商品名が出た場合、相応の商品またはその活性成分を指す。本明細書で用いられる用語「薬学的に許容される」は、それらの化合物、材料、組成物および/または剤形に対するもので、これらは信頼できる医学的判断の範囲内にあり、ヒトおよび動物の組織との接触に適し、過剰な毒性、刺激性、アレルギー反応または他の問題または合併症があまりなく、合理的な利益/リスク比に合う。
用語「薬学的に許容される塩」とは、本発明の化合物の塩で、本発明で発見された特定の置換基を有する化合物と比較的に無毒の酸または塩基で製造される。本発明の化合物に比較的に酸性の官能基が含まれる場合、単独の溶液または適切な不活性溶媒において十分な量の塩基でこれらの化合物の中性の形態と接触することで塩基付加塩を得ることができる。薬学的に許容される塩基付加塩は、ナトリウム、カリウム、カルシウム、アンモニウム、有機アミンまたはマグネシウムの塩あるいは類似の塩を含む。本発明の化合物に比較的に塩基性の官能基が含まれる場合、単独の溶液または適切な不活性溶媒において十分な量の酸でこれらの化合物の中性の形態と接触することで酸付加塩を得ることができる。薬学的に許容される酸付加塩の実例は、無機酸塩および有機酸塩、さらにアミノ酸(例えばアルギニンなど)の塩、およびグルクロン酸のような有機酸の塩を含み、前記無機酸は、例えば塩酸、臭化水素酸、硝酸、炭酸、炭酸水素イオン、リン酸、リン酸一水素イオン、リン酸二水素イオン、硫酸、硫酸水素イオン、ヨウ化水素酸、亜リン酸などを含み、前記有機酸は、例えば酢酸、プロピオン酸、イソ酪酸、マレイン酸、マロン酸、安息香酸、コハク酸、スベリン酸、フマル酸、乳酸、マンデル酸、フタル酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、クエン酸、酒石酸やメタンスルホン酸などの類似の酸を含む。本発明の一部の特定の化合物は、塩基性および酸性の官能基を含有するため、任意の塩基付加塩または酸付加塩に転換することができる。
本発明の薬学的に許容される塩は、酸基または塩基性基を含む母体化合物から通常の方法で合成することができる。通常の場合、このような塩の製造方法は、水または有機溶媒あるいは両者の混合物において、遊離酸または塩基の形態のこれらの化合物を化学量論量の適切な塩基または酸と反応させて製造する。
塩の形態以外、本発明によって提供される化合物は、プロドラッグの形態も存在する。本明細書で記載される化合物のプロドラッグは、生理条件で化学的変化が生じて本発明の化合物に転化しやすい。また、プロドラッグ薬物は、体内環境で化学または生物化学の方法で本発明の化合物に転換される。
本発明の一部の化合物は、非溶媒和物の形態または溶媒和物の形態で存在してもよく、水和物の形態を含む。一般的に、溶媒和物の形態は非溶媒和物の形態と同等であり、いずれも本発明の範囲に含まれる。
本発明の化合物は、特定の幾何または立体異性体の形態が存在してもよい。本発明は、すべてのこのような化合物を想定し、シスおよびトランス異性体、(−)−および(+)−鏡像異性体、(R)−および(S)−鏡像異性体、ジアステレオマー、(D)−異性体、(L)−異性体、およびそのラセミ混合物ならびに他の混合物、例えば鏡像異性体または非鏡像異性体を多く含有する混合物を含み、すべてのこれらの混合物は本発明の範囲内に含まれる。アルキル基などの置換基に他の不斉炭素原子が存在してもよい。すべてのこれらの異性体およびこれらの混合物はいずれも本発明の範囲内に含まれる。
別途に説明しない限り、用語「エナンチオマー」または「光学異性体」とは互いに鏡像の関係にある立体異性体である。
別途に説明しない限り、用語「シス−トランス異性体」または「幾何異性体」とは二重結合または環構成炭素原子の単結合が自由に回転できないことによるものである。
別途に説明しない限り、用語「ジアステレオマー」とは分子が二つまたは複数のキラル中心を有し、かつ分子同士は非鏡像の関係にある立体異性体である。
別途に説明しない限り、「(D)」または「(+)」は右旋を、「(L)」または「(−)」は左旋を、「(DL)」または「(±)」はラセミを表す。
別途に説明しない限り、楔形実線結合
Figure 2021510721
および楔形点線結合
Figure 2021510721
で一つの立体中心の絶対配置を、棒状実線結合
Figure 2021510721
および棒状点線結合
Figure 2021510721
で一つの立体中心の相対配置を、波線
Figure 2021510721
で楔形実線結合
Figure 2021510721
または楔形点線結合
Figure 2021510721
を、あるいは波線
Figure 2021510721
で棒状実線結合
Figure 2021510721
および棒状点線結合
Figure 2021510721
を表す。
本発明の化合物は、特定のものが存在してもよい。別途に説明しない限り、用語「互変異性体」または「互変異性体の形態」とは室温において、異なる官能基の異性体が動的平衡にあり、かつ快速に互いに変換する。互変異性体が可能であれば(溶液において)、互変異性体の化学的平衡に達することが可能である。例えば、プロトン互変異性体(proton tautomer)(プロトトロピー互変異性体(prototropic tautomer)とも呼ばれる)は、プロトンの移動を介する相互変換、例えばケト−エノール異性化やイミン−エナミン異性化を含む。原子価互変異性体(valence tautomer)は、一部の結合電子の再構成による相互変換を含む。中では、ケト−エノール互変異性化の具体的な実例は、ペンタン−2、4−ジオンと4−ヒドロキシ−3−ペンテン−2−オンの二つの互変異性体の間の相互変換である。
別途に説明しない限り、用語「一つの異性体を豊富に含む」、「異性体が豊富に含まれる」、「一つのエナンチオマーを豊富に含む」または「エナンチオマーが豊富に含まれる」とは、それにおける一つの異性体またはエナンチオマーの含有量が100%未満で、かつ当該異性体またはエナンチオマーの含有量が60%以上、または70%以上、または80%以上、または90%以上、または95%以上、または96%以上、または97%以上、または98%以上、または99%以上、または99.5%以上、または99.6%以上、または99.7%以上、または99.8%以上、または99.9%以上である。
別途に説明しない限り、用語「異性体の過剰量」または「エナンチオマーの過剰量」とは、二つの異性体または二つのエナンチオマーの間の相対百分率の差の値である。例えば、その一方の異性体またはエナンチオマーの含有量が90%で、もう一方の異性体またはエナンチオマーの含有量が10%である場合、異性体またはエナンチオマーの過剰量(ee値)は80%である。
光学活性な(R)−および(S)−異性体ならびにDおよびL異性体は、不斉合成またはキラル試薬または他の通常の技術を用いて調製することができる。本発明のある化合物の一つのエナンチオマーを得るには、不斉合成またはキラル補助剤を有する誘導作用によって調製することができるが、ここで、得られたジアステレオマー混合物を分離し、かつ補助基を分解させて単離された所要のエナンチオマーを提供する。あるいは、分子に塩基性官能基(例えばアミノ基)または酸性官能基(例えばカルボキシ基)が含まれる場合、適切な光学活性な酸または塩基とジアステレオマーの塩を形成させ、さらに本分野で公知の通常の方法によってジアステレオマーの分割を行った後、回収して単離されたエナンチオマーを得る。また、エナンチオマーとジアステレオマーの分離は、通常、クロマトグラフィー法によって行われ、前記クロマトグラフィー法はキラル固定相を使用し、かつ任意に化学誘導法(例えばアミンからカルバミン酸塩を生成させる。)と併用する。本発明の化合物は、当該化合物を構成する一つまたは複数の原子には、非天然の比率の原子同位元素が含まれてもよい。例えば、三重水素(3H)、ヨウ素−125(125I)またはC−14(14C)のような放射性同位元素で化合物を標識することができる。また、例えば、水素を重水素で置換して重水素化薬物を形成し、重水素と炭素からなる結合は水素と炭素からなる結合よりも強固で、未重水素化薬物と比べ、重水素化薬物は毒性・副作用の低下、薬物の安定性の増加、治療効果の増強、薬物の生物半減期の延長などの優勢がある。本発明の化合物のすべての同位元素の構成の変換は、放射性の有無を問わず、いずれも本発明の範囲内に含まれる。「任意の」または「任意に」とは後記の事項または状況によって可能であるが必ずしも現れるわけではなく、かつ当該記述はそれに記載される事項または状況が生じる場合およびその事項または状況が生じない場合を含むことを意味する。
用語「置換される」とは、特定の原子における任意の一つまたは複数の水素原子が置換基で置換されることで、特定の原子の原子価状態が正常でかつ置換後の化合物が安定していれば、重水素および水素の変形体を含んでもよい。置換基がオキシ(すなわち=O)である場合、2つの水素原子が置換されたことを意味する。オキシ置換は、芳香族基に生じない。用語「任意に置換される」とは、置換されていてもよく、置換されていなくてもよく、別途に定義しない限り、置換基の種類と数は化学的に安定して実現できれば任意である。
変量(例えばR)のいずれかが化合物の組成または構造に1回以上現れる場合、その定義はいずれの場合においても独立である。そのため、例えば、一つの基が0〜2個のRで置換された場合、前記基は任意に2個以下のRで置換され、かついずれの場合においてもRが独立の選択肢を有する。また、置換基および/またはその変形体の組み合わせは、このような組み合わせであれば安定した化合物になる場合のみ許容される。
連結基の数が0である場合、例えば−(CRR)0−は、当該連結基が単結合であることを意味する。
そのうちの一つの変量が単結合の場合、それで連結している2つの基が直接連結しており、例えばA−L−ZにおけるLが単結合を表す場合、この構造は実際にA−Zになる。
置換基がない場合、当該置換基が存在しないことを表し、例えばA−XにおけるXがない場合、当該構造が実際にAとなることを表す。挙げられた置換基に対してどの原子を通して置換された基に連結するか明示しない場合、こうのような置換基はその任意の原子を通して結合してもよく、例えば、ピリジル基は置換基としてピリジン環における炭素原子のいずれかを通して置換された基に結合してもよい。
挙げられた連結基に対してその連結方向を明示しない場合、その連結方向は任意で、例えば、
Figure 2021510721
における連結基Lは−M−W−で、この時−M−W−は左から右への読む順と同様の方向で環Aと環Bを連結して
Figure 2021510721
を構成してもよく、左から右への読む順と反対の方向で環Aと環Bを連結して
Figure 2021510721
を構成してもよい。前記連結基、置換基および/またはその変形体の組み合わせは、このような組み合わせで安定した化合物になる場合のみ許容される。
別途に定義しない限り、用語「ヘテロ」とは、ヘテロ原子またはヘテロ原子団(すなわちヘテロ原子を含有する原子団)を指し、炭素(C)および水素(H)以外の原子およびこれらのヘテロ原子を含有する原子団を含み、例えば酸素(O)、窒素(N)、硫黄(S)、ケイ素(Si)、ゲルマニウム(Ge)、アルミニウム(Al)、ホウ素(B)、−O−、−S−、−C(=O)O−、−C(=O)−、−C(=S)−、−S(=O)、−S(=O)2−、および任意に置換された−C(=O)N(H)−、−N(H)−、−C(=NH)−、−S(=O)2N(H)−または−S(=O)N(H)−を含む。
別途に定義しない限り、「環」は置換または無置換のシクロアルキル基、ヘテロシクロアルキル基、シクロアルケニル基、ヘテロシクロアルケニル基、シクロアルキニル基、ヘテロアルキニル基、アリール基あるいはヘテロアリール基を表す。前記の環は単環も、スピロ環、縮合環および架橋環などの二環または多環系も含む。環における原子の数は、通常、環の員数と定義され、例えば「5〜7員環」とは5〜7個の原子が環状に並んでいることを表す。別途に定義しない限り、当該環は任意に1〜3個のヘテロ原子を含む。そのため、「5〜7員環」は例えばフェニル、ピリジンおよびピペリジル基を含む。一方、用語「5〜7員ヘテロシクロアルキル環」はピリジル基およびピペリジル基を含むが、フェニル基を含まない。用語「環」はさらに少なくとも一つの環を含む環系を含み、その中の各「環」はいずれも独立に上記定義に準じる。
別途に定義しない限り、用語「アルキル基」は直鎖または分岐鎖の飽和の炭化水素基を表し、一部の実施形態において、前記アルキル基はC1-12アルキル基で、もう一部の実施形態において、前記アルキル基はC1-6アルキル基で、またもう一部の実施形態において、前記アルキル基はC1-3アルキル基である。それは単置換のもの(例えば−CH2F)でも多置換のもの(例えば−CF3)でもよく、1価のもの(例えばメチル基)、2価のもの(例えばメチレン基)または多価のもの(例えばメチン基)でもよい。アルキル基の実例は、メチル基(Me)、エチル基(Et)、プロピル基(n−プロピル基およびイソプロピル基を含む)、ブチル基(n−ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基およびt−ブチル基を含む)、ペンチル基(n−ペンチル基、イソペンチル基およびネオペンチル基を含む)、ヘキシル基などを含むが、これらに限定されない。
別途に定義しない限り、「アルケニル基」は直鎖または分岐鎖の1個または複数個の炭素−炭素三重結合を含む炭化水素基を表し、炭素−炭素三重結合は当該基の任意の位置にあってもよい。一部の実施形態において、前記アルケニル基はC2-8アルケニル基で、もう一部の実施形態において、前記アルケニル基はC2-6アルケニル基で、またもう一部の実施形態において、前記アルケニル基はC2-4アルケニル基である。それは単置換のものでも多置換のものでもよく、1価のもの、2価のものまたは多価のものでもよい。アルケニル基の実例は、ビニール基、プロペニル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、ブタジエニル基、ペンタジエニル基、ヘキサジエニル基などを含むが、これらに限定されない。
別途に定義しない限り、用語「ヘテロアルキル基」自身あるいはもう一つの用語と合わせたものは、所定の数の炭素原子および少なくとも一つのヘテロ原子またはヘテロ原子団からなる、安定した直鎖または分枝鎖のアルキル原子団あるいはその組み合せを表す。一部の実施形態において、ヘテロ原子はB、O、NおよびSから選ばれ、ここで、窒素および硫黄原子は任意に酸化され、窒素ヘテロ原子は任意に第四級アンモニウム化される。もう一部の実施形態において、ヘテロ原子団は−C(=O)O−、−C(=O)−、−C(=S)−、−S(=O)、−S(=O)2−、−C(=O)N(H)−、−N(H)−、−C(=NH)−、−S(=O)2N(H)−および−S(=O)N(H)−から選ばれる。一部の実施形態において、前記ヘテロアルキル基はC1-6ヘテロアルキル基で、もう一部の実施形態において、前記ヘテロアルキル基はC1-3ヘテロアルキル基である。ヘテロ原子またはヘテロ原子団はヘテロアルキル基の内部の任意の箇所に位置してもよく、当該アルキル基の分子の他の部分と連結する箇所を含むが、用語「アルコキシ基」、「アルキルアミノ基」および「アルキルチオ基」(またはチオアルコキシ基)は通常の表現で、それぞれ一つの酸素原子、アミノ基または硫黄原子を通して分子の他の部分と連結するアルキル基を指す。ヘテロアルキル基の実例は、−OCH3、−OCH2CH3、−OCH2CH2CH3、−OCH2(CH32、−CH2−CH2−O−CH3、−NHCH3、−N(CH32、−NHCH2CH3、−N(CH3)(CH2CH3)、−CH2−CH2−NH−CH3、−CH2−CH2−N(CH3)−CH3、−SCH3、−SCH2CH3、−SCH2CH2CH3、−SCH2(CH32、−CH2−S−CH2−CH3、−CH2−CH2、−S(=O)−CH3、−CH2−CH2−S(=O)2−CH3、−CH=CH−O−CH3、−CH2−CH=N−OCH3および-CH=CH−N(CH3)−CH3を含むが、これらに限定されない。多くとも2個のヘテロ原子が連続してもよく、例えば、−CH2−NH−OCH3が挙げられる。
別途に定義しない限り、用語「ヘテロアルケニル基」自身あるいはもう一つの用語と合わせたものは、所定の数の炭素原子および少なくとも一つのヘテロ原子またはヘテロ原子団からなる、安定した直鎖または分枝鎖のアルケニル原子団あるいはその組み合せを表す。一部の実施形態において、ヘテロ原子はB、O、NおよびSから選ばれ、ここで、窒素および硫黄原子は任意に酸化され、窒素ヘテロ原子は任意に第四級アンモニウム化される。もう一部の実施形態において、ヘテロ原子団は−C(=O)O−、−C(=O)−、−C(=S)−、−S(=O)、−S(=O)2−、−C(=O)N(H)−、−N(H)−、−C(=NH)−、−S(=O)2N(H)−および−S(=O)N(H)−から選ばれる。一部の実施形態において、前記ヘテロアルケニル基はC2-6ヘテロアルケニル基で、もう一部の実施形態において、前記ヘテロアルケニル基はC2-4ヘテロアルケニル基である。ヘテロ原子またはヘテロ原子団はヘテロアルケニル基の内部の任意の箇所に位置してもよく、当該アルケニル基の分子の他の部分と連結する箇所を含むが、用語「アルケニルオキシ基」、「アルケニルアミノ基」および「アルケニルチオ基」は通常の表現で、それぞれ一つの酸素原子、アミノ基または硫黄原子を通して分子の他の部分と連結するアルケニル基を指す。ヘテロアルケニル基の実例は、−O−CH=CH2、−O−CH=CHCH3、−O−CH=C(CH32、−CH=CH−O−CH3、−O−CH=CHCH2CH3、−CH2−CH=CH−OCH3、−NH−CH=CH2、−N(CH=CH2)−CH3、−CH=CH−NH−CH3、−CH=CH−N(CH32、−S−CH=CH2、−S−CH=CHCH3、−S−CH=C(CH32、−CH2−S−CH=CH2、−S(=O)−CH=CH2および−CH=CH−S(=O)2−CH3を含むが、これらに限定されない。多くとも2個のヘテロ原子が連続してもよく、例えば、−CH=CH−NH−OCH3が挙げられる。
別途に定義しない限り、用語「ヘテロアルキニル基」自身あるいはもう一つの用語と合わせたものは、所定の数の炭素原子および少なくとも一つのヘテロ原子またはヘテロ原子団からなる、安定した直鎖または分枝鎖のアルキニル原子団あるいはその組み合せを表す。一部の実施形態において、ヘテロ原子はB、O、NおよびSから選ばれ、ここで、窒素および硫黄原子は任意に酸化され、窒素ヘテロ原子は任意に第四級アンモニウム化される。もう一部の実施形態において、ヘテロ原子団は−C(=O)O−、−C(=O)−、−C(=S)−、−S(=O)、−S(=O)2−、−C(=O)N(H)−、−N(H)−、−C(=NH)−、−S(=O)2N(H)−および−S(=O)N(H)−から選ばれる。一部の実施形態において、前記ヘテロアルキニル基はC2-6ヘテロアルキニル基で、もう一部の実施形態において、前記ヘテロアルキニル基はC2-4ヘテロアルキニル基である。ヘテロ原子またはヘテロ原子団はヘテロアルキニル基の内部の任意の箇所に位置してもよく、当該アルキニル基の分子の他の部分と連結する箇所を含むが、用語「アルキニルオキシ基」、「アルキニルアミノ基」および「アルキニルチオ基」は通常の表現で、それぞれ一つの酸素原子、アミノ基または硫黄原子を通して分子の他の部分と連結するアルキニル基を指す。ヘテロアルキニル基の実例は、
Figure 2021510721
を含むが、これらに限定されない。多くとも2個のヘテロ原子が連続してもよく、例えば、
Figure 2021510721
が挙げられる。
別途に定義しない限り、「シクロアルキル基」は任意の安定した環状アルキル基を含み、それは単環、二環または三環系を含み、ここで、二環および三環系はスピロ環、縮合環および架橋環を含む。一部の実施形態において、前記シクロアルキル基はC3−8シクロアルキル基で、もう一部の実施形態において、前記シクロアルキル基はC3−6シクロアルキル基で、またもう一部の実施形態において、前記シクロアルキル基はC5−6シクロアルキル基である。それは単置換のものでも多置換のものでもよく、1価のもの、2価のものまたは多価のものでもよい。このようなシクロアルキル基の実例は、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、ノルボルナニル基、[2.2.2]ビシクロオクタン、[4.4.0]ビシクロデカンなどを含むが、これらに限定されない。
別途に定義しない限り、「シクロアルケニル基」は任意の安定した環状アルケニル基を含み、当該基の任意の位置に1個または複数個の炭素−炭素二重結合が含まれ、それは単環、二環または三環系を含み、ここで、二環および三環系はスピロ環、縮合環および架橋環を含むが、この系の環はいずれも非芳香性のものである。一部の実施形態において、前記シクロアルケニル基はC3-8シクロアルケニル基で、もう一部の実施形態において、前記シクロアルケニル基はC3-6シクロアルケニル基で、またもう一部の実施形態において、前記シクロアルケニル基はC5-6シクロアルケニル基である。それは単置換のものでも多置換のものでもよく、1価のもの、2価のものまたは多価のものでもよい。このようなシクロアルケニル基の実例は、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基などを含むが、これらに限定されない。
別途に定義しない限り、「シクロアルキニル基」は任意の安定した環状アルキニル基を含み、当該基の任意の位置に1個または複数個の炭素−炭素三重結合が含まれ、それは単環、二環または三環系を含み、ここで、二環および三環系はスピロ環、縮合環および架橋環を含む。それは単置換のものでも多置換のものでもよく、1価のもの、2価のものまたは多価のものでもよい。
別途に定義しない限り、用語「ヘテロシクロアルキル基」自身あるいは他の用語と合わせたものはそれぞれ環化した「ヘテロアルキル基」を表し、それは単環、二環および三環系を含み、ここで、二環および三環系はスピロ環、縮合環および架橋環を含む。また、当該「ヘテロシクロアルキル基」について、ヘテロ原子はヘテロシクロアルキル基の分子の他の部分との連結位置を占めてもよい。一部の実施形態において、前記ヘテロシクロアルキル基は4〜6員ヘテロシクロアルキル基で、もう一部の実施形態において、前記ヘテロシクロアルキル基は5〜6員ヘテロシクロアルキル基である。ヘテロシクロアルキル基の実例は、アゼチジル基、オキセタニル基、チエタニル基、ピロリジル基、ピラゾリジニル基、イミダゾリジニル基、テトラヒドロチエニル基(テトラヒドロチエン−2−イル基およびテトラヒドロチエン−3−イル基などを含む)、テトラヒドロフリル基(テトラヒドロフラン−2−イル基などを含む)、テトラヒドロピラニル基、ピペリジル基(1−ピペリジル基、2−ピペリジル基および3−ピペリジル基などを含む)、ピペラジル基(1−ピペラジル基および2−ピペラジル基などを含む)、モルホリニル基(3−モルホリニル基および4−モルホリニル基などを含む)、ジオキサニル基、ジチアジル基、イソオキサゾリジニル基、イソチアゾリジニル基、1、2−オキサジニル基、1、2−チアジニル基、ヘキサヒドロピリダジニル基、ホモピペラジル基、ホモピペリジニル基やオキセパニル基を含むが、これらに限定されない。
別途に定義しない限り、用語「ヘテロシクロアルケニル基」自身あるいは他の用語と合わせたものはそれぞれ環化した「ヘテロアルケニル基」を表し、それは単環、二環および三環系を含み、ここで、二環および三環系はスピロ環、縮合環および架橋環を含むが、この系の環はいずれも非芳香性のものである。また、当該「ヘテロシクロアルケニル基」について、ヘテロ原子はヘテロシクロアルケニル基の分子の他の部分との連結位置を占めてもよい。一部の実施形態において、前記ヘテロシクロアルケニル基は4〜6員ヘテロシクロアルケニル基で、もう一部の実施形態において、前記ヘテロシクロアルケニル基は5〜6員ヘテロシクロアルケニル基である。ヘテロシクロアルケニル基の実例は、
Figure 2021510721
を含むが、これらに限定されない。
別途に定義しない限り、用語「ヘテロシクロアルキニル基」自身あるいは他の用語と合わせたものはそれぞれ環化した「ヘテロアルキニル基」を表し、それは単環、二環および三環系を含み、ここで、二環および三環系はスピロ環、縮合環および架橋環を含む。また、当該「ヘテロシクロアルキニル基」について、ヘテロ原子はヘテロシクロアルキニル基の分子の他の部分との連結位置を占めてもよい。一部の実施形態において、前記ヘテロシクロアルキニル基は4〜6員ヘテロシクロアルキニル基で、もう一部の実施形態において、前記ヘテロシクロアルキニル基は5〜6員ヘテロシクロアルキニル基である。別途に定義しない限り、用語「ハロ」または「ハロゲン」そのものまたはもう一つの置換基の一部として、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素の原子を表す。また、用語「ハロアルキル基」とは、モノハロアルキル基とポリハロアルキル基を含む。例えば、用語「ハロ(C1−C4)アルキル基」とは、トリフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、4−クロロブチル基および3−ブロモプロピル基などを含むが、これらに限定されない。別途に定義しない限り、ハロアルキル基の実例は、トリフルオロメチル基、トリクロロメチル基、ペンタフルオロエチル基およびペンタクロロエチル基を含むが、これらに限定されない。
「アルコキシ基」とは酸素橋で連結された特定の数の炭素原子を有する上記アルキル基を表し、別途に定義しない限り、C1-6アルコキシ基は、C1、C2、C3、C4、C5およびC6のアルコキシ基を含む。一部の実施形態において、前記アルコキシ基はC1-3アルコキシ基である。アルコキシ基の実例は、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、s−ブトキシ基、t−ブトキシ基、n−ペントキシ基およびS−ペントキシ基を含むが、これらに限定されない。
別途に定義しない限り、本発明において用語「芳香環」と「アリール基」は入れ替えて使用してもよく、用語「芳香環」または「アリール基」は多不飽和の炭素環系を表し、それは単環、二環または多環系でもよく、ここで、そのうちの少なくとも一つの環が芳香性のもので、前記二環および多環系における各環が縮合している。それは単置換のものでも多置換のものでもよく、1価のもの、2価のものまたは多価のものでもよく、一部の実施形態において、前記アリール基はC6-12アリールで、もう一部の実施形態において、前記アリール基はC6-10アリール基である。アリール基の実例は、フェニル基、ナフチル基(1−ナフチル基および2−ナフチル基などを含む)を含むが、これらに限定されない。上記任意の一つのアリール基の環系の置換基はいずれも本発明に記載の許容される置換基から選ばれる。
別途に定義しない限り、本発明において用語「ヘテロ芳香環」と「ヘテロアリール基」は入れ替えて使用してもよく、用語「ヘテロアリール基」とは1、2、3または4個の独立にB、N、OおよびSから選ばれるヘテロ原子を含有するアリール基(または芳香環)で、それは単環、二環または三環系でもよく、ここで、窒素原子は置換されたものでも無置換のものでもよく(すなわち、NまたはNRで、ここで、RはHまたは本明細書で既に定義された他の置換基である)、かつ任意に第四級アンモニウム化され、窒素および硫黄のヘテロ原子は任意に酸化されてもよい(すなわち、NOおよびS(O)pで、pは1または2である)。ヘテロアリール基はヘテロ原子を通して分子の他の部分と連結してもよい。一部の実施形態において、前記ヘテロアリール基は5〜10員ヘテロアリール基で、もう一部の実施形態において、前記ヘテロアリール基は5〜6員ヘテロアリール基である。前記ヘテロアリール基の実例は、ピロリル基(N−ピロリル基、2−ピロリル基および3−ピロリル基などを含む)、ピラゾリル基(2−ピラゾリル基および3−ピラゾリル基などを含む)、イミダゾリル基(N−イミダゾリル基、2−イミダゾリル基、4−イミダゾリル基および5−イミダゾリル基などを含む)、オキサゾリル基(2−オキサゾリル基、4−オキサゾリル基および5−オキサゾリル基などを含む)、トリアゾリル基(1H−1、2、3−トリアゾリル基、2H−1、2、3−トリアゾリル基、1H−1、2、4−トリアゾリル基および4H−1、2、4−トリアゾリル基などを含む)、テトラゾリル基、イソオキサゾリル基(3−イソオキサゾリル基、4−イソオキサゾリル基および5−イソオキサゾリル基などを含む)、チアゾリル基(2−チアゾリル基、4−チアゾリル基および5−チアゾリル基などを含む)、フリル基(2−フリル基および3−フリル基などを含む)、チエニル基(2−チエニル基および3−チエニル基などを含む)、ピリジル基(2−ピリジル基、3−ピリジル基および4−ピリジル基などを含む)、ピラジニル基、ピリミジニル基(2−ピリミジニル基および4−ピリミジニル基などを含む)、ベンゾチアゾリル基(5−ベンゾチアゾリル基などを含む)、プリニル基、ベンゾイミダゾリル基(2−ベンゾイミダゾリル基などを含む)、インドリル基(5−インドリル基などを含む)、イソキノリル基(1−イソキノリル基および5−イソキノリル基などを含む)、キノキサリニル基(2−キノキサリニル基および5−キノキサリニル基などを含む)、キノリル基(3−キノリル基および6−キノリル基などを含む)、ピラジニル基、プリニル基、ベンゾオキサゾリル基を含むが、これらに限定されない。上記任意の一つのヘテロアリール基の環系の置換基はいずれも本発明に記載の許容される置換基から選ばれる。
別途に定義しない限り、Cn-n+mまたはCn−Cn+mはn〜n+m個の炭素の任意の一つの具体的な様態を含み、例えば、C1-12はC1、C2、C3、C4、C5、C6、C7、C8、C9、C10、C11、およびC12を含み、n〜n+mのうちの任意の一つの範囲も含み、例えば、C1-12はC1-3、C1-6、C1-9、C3-6、C3-9、C3-12、C6-9、C6-12、およびC9-12などを含む。同様に、n員〜n+m員は環における原子数がn〜n+m個であることを表し、例えば、3〜12員環は3員環、4員環、5員環、6員環、7員環、8員環、9員環、10員環、11員環、および12員環を含み、n〜n+mのうちの任意の一つの範囲も含み、例えば、3〜12員環は3〜6員環、3〜9員環、5〜6員環、5〜7員環、6〜7員環、6〜8員環、および6〜10員環などを含む。
用語「脱離基」とは別の官能基または原子で置換反応(例えば求核置換反応)で置換される官能基または原子を指す。例えば、代表的な脱離基は、トリフルオロメタンスルホン酸エステル、塩素、臭素、ヨウ素、例えばメタンスルホン酸エステル、トルエンスルホン酸エステル、p−ブロモベンゼンスルホン酸エステル、p−トルエンスルホン酸エステルなどのスルホン酸エステル基、例えばアセチルオキシ基、トリフルオロアセチルオキシ基などのアシルオキシ基を含む。
用語「保護基」は「アミノ保護基」、「ヒドロキシ保護基」または「メルカプト保護基」を含むが、これらに限定されない。用語「アミノ保護基」とはアミノ基の窒素の位置における副反応の防止に適する保護基を指す。代表的なアミノ保護基は、ホルミル基、アルカノイル基(例えば、アセチル基、トリクロロアセチル基またはトリフルオロアセチル基)ようなアシル基、t−ブトキシカルボニル(Boc)基のようなアルコキシカルボニル基、ベントキシカルボニル(Cbz)基および9−フルオレニルメトキシカルボニル(Fmoc)基のようなアリールメトキシカルボニル基、ベンジル(Bn)基、トリフェニルメチル(Tr)基、1、1−ビス(4’−メトキシフェニル)メチル基のようなアリールメチル基、トリメチルシリル(TMS)基およびt−ブチルジメチルシリル(TBS)基のようなシリル基などを含むが、これらに限定されない。用語「ヒドロキシ保護基」とはヒドロキシ基の副反応の防止に適する保護基を指す。代表的なヒドロキシ保護基は、メチル基、エチル基およびt−ブチル基のようなアルキル基、アルカノイル基(例えばアセチル基)ようなようアシル基、ベンジル(Bn)基、p−メトキシベンジル(PMB)基、9−フルオレニルメチル(Fm)基およびジフェニルメチル(DPM)基のようなアリールメチル基、トリメチルシリル(TMS)基およびt−ブチルジメチルシリル(TBS)基のようなシリル基などを含むが、これらに限定されない。
本発明の実施例の試験品において、ある化合物のギ酸塩は、当該化合物をギ酸系クロマトグラフィー(A相:H2O+0.225%ギ酸、B相:アセトニトリル)で分離精製することににより得られる。
本発明の化合物は当業者に熟知の様々な合成方法によって製造するができ、以下挙げられた具体的な実施形態、他の化学合成方法と合わせた実施形態および当業者に熟知の同等の代替方法を含み、好適な実施形態は本発明の実施例を含むが、これらに限定されない。
本発明に使用される溶媒は市販品として入手可能である。
本発明は下記略号を使用する:DCMはジクロロメタンを表し;DMFはN、N−ジメチルホルムアミドを表し;DMSOはジメチルスルホキシドを表し;NMPはN−メチルピロリドンを表し;Bocはアミン保護基のt−ブトキシカルボニルを表し;THFはテトラヒドロフランをを表し;NBSはN−ブロモスクシンイミドを表し;TEAはトリエチルアミンを表し;DIPEAはN、N−ジイソプロピルエチルアミンを表し;NaOHは水酸化ナトリウムを表し;DBUは1,8−ジアザビシクロウンデカ−7−エンを表し;TFEはトリフルオロエタノールを表し;TFAはトリフルオロ酢酸を表し;HOBtは1−ヒドロキシベンゾトリアゾールを表し;EDCI.HClは1−エチル−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩を表し、NCSは代表N−クロロスクシンイミドを表し;EDTA−K2はエチレンジアミン四酢酸二カリウムを表し;PEG400はポリエチレングリコール400を表し;POは経口投与を表し;IVは静脈内投与を表す。
化合物は人工的にまたはChemDraw(登録商標)ソフトによって名付けられ、市販化合物はメーカーのカタログの名称が使用された。
以下では本発明を実施例により詳しく説明するが、本発明の何らの不利な制限にもならない。本発明の化合物は、以下に列挙される特定の実施形態、それらを他の化学合成方法と組み合わせることによって形成される実施形態、および当業者に周知の同等の代替案を含み、好ましい実施方法は本発明の実施例を含むが、これらに限定されない。本発明の精神と範囲を逸脱することなく、本発明の具体的な実施形態に様々な変更や改良を加えることができることは、当業者にとって明らかである。
方法A
Figure 2021510721
L−R7がHで、かつR1、R2、R3、R4及びR5がいずれもOHではない場合、反応は方法Aで行われる。
化合物A1と適切な試剤(例えば、オルトギ酸トリエチル、硫酸/ギ酸)を閉環反応させ、化合物A2を得る。化合物A2を適切な塩素化試薬(例えば、オキシ塩化リン)と反応させ、化合物A3を得た。化合物A3とBoc基で保護されたアミンを、適切な塩基(例えば、TEAまたはDIPEA)の作用下で反応させ、化合物A4を得る。化合物A4を酸性条件下で脱保護反応させ、化合物A5を得る。化合物A5のR1、R2、R3、R4、およびR5にNH2がない場合、化合物A5を適切な塩基(例えば、TEA)の存在下で適切なアシル化試薬(例えば、塩化アルケニル)と反応させ、化合物(I)を得る。化合物A5のR1、R2、R3、R4、およびR5にNH2がある場合、化合物A5を適切な塩基(例えば、TEA)の存在下で適切なアシル化試薬(例えば、塩化アルケニル)と反応させ、得られた中間体化合物をさらに対応する位置のニトロ基に還元反応を発生させ、化合物(I)を得る。
方法B
Figure 2021510721
L−R7がHで、かつ、R1、R2、R3、R4及びR5にOHがある(例えば、R1がOHである)場合、反応は方法Bで行われる。
化合物A1と適切な試薬(例えば、オルトギ酸トリエチル、硫酸/ギ酸)を閉環反応させ、化合物B1を得、次に、化合物B1をピリジン塩酸塩で処理して、脱メチル化生成物B2を得る。化合物B2を適切な塩基(例えば、ピリジン)の存在下で無水酢酸と反応させ、化合物B3を得る。化合物B3を適切な塩素化試薬(例えば、オキシ塩化リン)と反応させ、化合物B4を得、次に、適切な塩基(例えば、DIPEA)の存在下でBoc基で保護されたアミンと反応させ、化合物B5を得る。化合物B5に対して脱アセチル基および脱Boc保護基を行って、それぞれ化合物B6および化合物B7を得た。化合物B7のR1、R2、R3、R4、およびR5にNH2がない場合、化合物B7を適切な塩基(例えば、TEA)の存在下で適切なアシル化試薬(例えば、塩化アルケニル)と反応させ、化合物(I)を得;化合物B7のR1、R2、R3、R4、およびR5にNH2がある場合、化合物B7を適切な塩基(例えば、TEA)の存在下で適切なアシル化試薬(例えば、塩化アルケニル)と反応させ、得られた中間体化合物をさらに対応する位置のニトロ基に還元反応を発生させ、化合物(I)を得る。
方法C
Figure 2021510721
L−R7がHではなく、かつ、R1、R2、R3、R4及びR5のいずれもOHではない場合、反応は方法Cで行われる。
化合物A1を適切な試薬(例えば、尿素またはDBUおよびTFEで調製したプラズマ液体[HDBU+][TFE-]及び二酸化ガス)と閉環反応させ、化合物C1を得る。化合物C1を適切な塩素化試薬(例えば、オキシ塩化リン)と反応させて二塩化生成物C2を得、次に、適切な塩基(例えば、DIPEA)の存在下でBocで保護されたアミンと反応させ、化合物C3を得る。化合物C3を適切な塩基(DIPEAまたはフッ化カリウム)の存在下で求核剤(例えば、置換されたアミノ、アルコール、またはシアン化カリウム)と反応させ、化合物C4を得る。化合物C4を脱保護反応させ、化合物C5を得る。化合物C5のR1、R2、R3、R4、およびR5にNH2がない場合、化合物C5を適切な塩基(例えば、TEAなど)の存在下で適切なアシル化試薬(例えば、塩化アルケニル)と反応させ、化合物(I)を得る。化合物C5のR1、R2、R3、R4、およびR5にNH2がある場合、化合物C5を適切な塩基(例えば、TEA)の存在下で適切なアシル化試薬(例えば、塩化アルケニル)と反応させ、得られた中間体化合物をさらに対応する位置のニトロ基に還元反応を発生させ、化合物(I)を得る。
方法D
Figure 2021510721
L−R7がHではなく、かつ、R1、R2、R3、R4及びR5にOHがある(例えば、R1がOHである)場合、反応は方法Dで行われる。
化合物A1を適切な試薬(例えば、尿素またはDBUおよびTFEで調製したプラズマ液体[HDBU+][TFE-]及び二酸化炭酸ガス)と閉環反応させ、化合物D1を得、次に、化合物D1をピリジン塩酸塩で処理して、脱メチルの生成物D2を得た。化合物D2を適切な塩基(例えば、ピリジン)の存在下で無水酢酸と反応しさせて、化合物D3を得る。化合物D3を適切な塩素化試薬(例えば、オキシ塩化リン)と反応させ、化合物をD4得、次に、適切な塩基(例えば、DIPEA)の存在下でBocで保護されたアミンと反応させ、化合物D5を得る。化合物D5を適切な塩基(DIPEAまたはフッ化カリウム)の存在下で求核剤(例えば、置換されたアミノ、アルコール、またはシアン化カリウム)と反応させ、化合物D6を得る。化合物D6に対して脱アセチル化および脱Boc保護基化を行って、それぞれ化合物D7および化合物D8を得る。化合物D8のR1、R2、R3、R4、およびR5にNH2がない場合、化合物D8を適切な塩基(例えば、TEA)の存在下で適切なアシル化試薬(例えば、塩化アルケニル)と反応させ、化合物(I)を得;化合物D8のR1、R2、R3、R4、およびR5にNH2がある場合、化合物D8を適切な塩基(例えば、TEA)の存在下で適切なアシル化試薬(例えば、塩化アルケニル)と反応させ、得られた中間体化合物をさらに対応する位置のニトロ基に還元反応を発生させ、化合物(I)を得る。
方法E
Figure 2021510721
前記方法Eでは、化合物E1を適切な酸塩化物(例えば、3−クロロ−3−オキソプロピオン酸メチル)と反応させ、化合物E2を得た。化合物E4の合成方法には以下の二つがある:(1)化合物E2と適切なエーテル(例えば、(E)−4−エトキシ−1,1,1−トリフルオロ−3−ブテン−2−オン)と縮合させ、化合物E3を得る。化合物E3を、p−トルエンスルホン酸などの脱水剤の作用下で加熱反応させ、脱水した後、閉環して化合物A4を得る;(2)化合物E2を強塩基(例えば、ナトリウムメトキシド)の存在下で直接閉環し、化合物E4を得る。化合物E4を加水分解して化合物E5を得、次に、クルチウス(Curtius)転位反応させ、Bocで保護されたアミノ化合物E6を得る。化合物E6を脱保護して化合物E7を得、次に、化合物E7を適切な臭素化試薬(例えば、NBS)で臭素化して化合物E8を得る。化合物E8を適切なシアン化試薬(例えば、シアン化銅)と反応させ、化合物E9を得る。化合物E9を加水分解して化合物A1を得る。
実施例1
Figure 2021510721
ステップ1:
化合物1a(4.8g、28.34mmol)を酢酸エチル(10mL)に溶解し、窒素ガスの保護下でパラジウム/炭素(500mg、10%)を添加した。反応溶液を水素ガスで数回置換した後、水素バルーン下で15℃で6時間撹拌した。反応混合物をろ過し、ろ液を濃縮して化合物1bを得た。1HNMR(400MHz、CDCl3)δ6.71−6.62(m、3H)、3.88(s、3H)、3.76(brs、2H)。
ステップ2:
化合物1b(4.00g、28.34mmol)およびTEA(5.74g、56.68mmol)をDCM(50mL)に溶解し、15℃で時間攪拌しながら3−クロロ−3−オキソプロピオン酸メチル(5.0g、36.62mmol)を滴下した。滴下完了後、反応混合物を15℃で5分間攪拌し反応させ、次にDCM(50ml)で希釈した。反応液をそれぞれ5%希塩酸(50ml)及び飽和食塩水(50ml)で洗浄し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過した。ろ液を濃縮して、化合物1cを得た。LCMS(ESI)m/z:264.0(M+23)。
ステップ3:
化合物1c(6.50g、26.95mmol)、(E)−4−エトキシ−1、1、1−トリフルオロ−3−ブテン−2−オン(4.53g、26.95mmol)およびDBU(4.31g、28.30mmol)をTHF(100ml)に溶解し、15℃で2時間撹拌した後、濃縮させた。残留物を酢酸エチル(100ml)に溶解し、それぞれ5%希塩酸(100ml)および飽和食塩水(100ml)で洗浄した。有機相を分離した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過した。ろ液を濃縮して化合物1dを得た。
ステップ4:
化合物1d(10.50g、27.54mmol)およびp−トルエンスルホン酸一水和物(314.32mg、1.65mmol)をトルエン(150mL)に溶解し、加熱して還流させた。反応により生成された水を水分離器を使用して分離させた。反応溶液を1時間還流した後、還流を停止し、15℃に冷却し、次に、それぞれ水(50ml)、飽和炭酸水素ナトリウム溶液(50ml)および水(50ml)で洗浄した。有機相を収集した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過した。ろ液を濃縮し、化合物1eを得た。LCMS(ESI)m/z:345.9(M+1)。
ステップ5:
化合物1e(8.20g、23.75mmol)をTHF(80mL)に溶解し、次に、NaOH水溶液(80mL、2M)を添加した。反応液を15℃で0.5時間攪拌し反応させた後、加圧濃縮して溶媒の一部を除去し、次に水(50ml)で希釈した。得られた混合物をメチルtert−ブチルエーテル(80ml×2)で洗浄し、水相を分離した。水相を濃塩酸でpHを2に調整し、酢酸エチル(100ml×2)で抽出した。合わせた有機相を飽和食塩水(120ml)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた後、ろ過し、ろ液を濃縮して化合物1fを得た。1HNMR(400MHz、CDCl3)δ8.61(d、J=7.2Hz、1H)、7.49−7.43(m、1H)、7.05(d、J=7.2Hz、1H)、6.86−6.81(m、2H)、3.76(s、3H);LCMS(ESI)m/z:332.1(M+1)。
ステップ6:
化合物1f(6.30g、19.02mmol)とTEA(2.89g、28.53mmol)をtert−ブタノール(100.00ml)に溶解し、ジフェニルリン酸アジド(6.28g、22.82mmol)を添加した。反応液を75℃に加熱して2時間反応させた後、減圧濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル=10:1)で精製し、化合物1gを得た。LCMS(ESI)m/z:425.0(M+23)。
ステップ7:
化合物1g(4.70g、11.68mmol)を塩酸/メタノール溶液(50mL、4M)に溶解し、12℃で13時間攪拌しながら反応させた後、減圧濃縮した。残留物を飽和炭酸ナトリウム溶液(40mL)で中和した後、酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。抽出液を合わせ、飽和食塩水(80ml)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過した。ろ液を濃縮し、化合物1hを得た。LCMS(ESI)m/z:303.0(M+1)。
ステップ8:
NBS(64.78mg、363.97μmol)を化合物1h(100mg、330.88μmol)のDMF溶液(2mL)に添加し、20℃で0.5時間攪拌しながら反応させ、次に、水(10mL)で反応をクエンチングさせた。混合物を酢酸エチル(10ml×3)で抽出し、合わせた抽出物を飽和食塩水(30ml)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた後、ろ過した。ろを減圧濃縮し、次に、分取TLC(石油エーテル:酢酸エチル=3:1)で精製して、化合物1iを得た。1HNMR(400MHz、CDCl3)δ7.38−7.34(m、1H)、6.86(s、1H)、6.79−6.73(m、2H)、4.92(brs、2H)、3.72(s、3H);LCMS(ESI)m/z:380.9(M+1)。
ステップ9:
化合物1i(2.60g、6.82mmol)およびシアン化第一銅(733.17mg、8.18mmol)をNMP(15mL)に溶解し、マイクロ波リアクターで190℃に加熱し、4.5時間反応させた。反応液を20℃に冷却し、次に、酢酸エチル(30mL)、水(30mL)、及び濃アンモニア水(10mL)を添加した。有機相を分離し、飽和食塩水(50ml)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過した後、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル=3:1)で精製し、化合物1jを得た。LCMS(ESI)m/z:328.0(M+1)。
ステップ10:
濃硫酸(36.80g、375.22mmol)を水(5mL)で希釈し、次に、化合物1j(1.20g、3.67mmol)を添加した。反応混合物を80℃に加熱し、1時間撹拌しながら反応させた後冷却し、氷水(200g)に注ぎ、次に濃アンモニア水でpHを8に調整した。この混合物を酢酸エチル(40mL×2)で抽出し、抽出液を合わせ、飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過した後、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル=1:1)で精製し、化合物1kを得た。LCMS(ESI)m/z:346.0(M+1)。
ステップ11:
化合物1k(0.9g、2.61mmol)をオルトギ酸トリエチル(30mL)に添加し、80℃に加熱して2時間反応させた後、減圧濃縮した。残留物を酢酸エチル(30ml)に溶解し、それぞれ飽和炭酸水素ナトリウム溶液(20ml)および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過した。ろ液を濃縮し、化合物11を得た。LCMS(ESI)m/z:356.0(M+1)。
ステップ12:
化合物11(0.9g、2.53mmol)をオキシ塩化リン(10mL、107.61mmol)に添加し、80℃に加熱して1時間反応させ、次に、減圧濃縮した。残留物にトルエン(15ml)を添加し、減圧濃縮して化合物1mを得た。LCMS(ESI)m/z:374.0(M+1)。
ステップ13:
化合物1m(1.00g、2.68mmol)、tert−ブチルピペラジン−1−カルボキシレート(498.41mg、2.68mmol)およびTEA(812.36mg、8.03mmol)をDCM(20ml)に溶解し、次に、15℃で2時間反応させた。次にTEA(812.36mg、8.03mmol)を追加し、続いて15℃で16時間反応させた。反応溶液をDCM(30ml)で希釈し、次に、それぞれ5%希塩酸(50ml)および水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過した後、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル=2:1)で精製し、化合物1nを得た。1HNMR(400MHz、CDCl3)δ8.81(s、1H)、7.39−7.34(m、1H)、6.89(s、1H)、6.80−6.75(m、2H)、3.70−3.68(m、7H)、3.59−3.52(m、4H)、1.43(s、9H);LCMS(ESI)m/z:524.3(M+1)。
ステップ14:
化合物1n(0.45g、859.63μmol)を塩酸/メタノール溶液(20ml、4mol/L)に添加し、15℃で2時間反応させ、濃縮して化合物1oを得た。LCMS(ESI)m/z:424.1(M+1)。
ステップ15:
1o(50mg、108.74μmol)とTEA(33.01mg、326.21μmol)をDCM(5mL)に添加し、−30℃に冷却した後、塩化アクリロイル(11.81mg、130.48μmol)を添加した。反応溶液を−30℃で0.5時間攪拌しながら反応させ、次に、希塩酸(5ml、0.5mol/L)で反応をクエンチさせた。有機相を分離した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過した後、濃縮した。残留物を分取TLC(ジクロロメタン:メタノール=20:1)で精製し、粗生成物を得た。粗生成物を分取HPLC(ギ酸)で精製し、実施例1を得た。1HNMR(400MHz、CD3OD)δ8.79(s、1H)、7.61−7.55(m、1H)、7.29(s、1H)、7.06(d、J=8.8Hz、1H)、6.96(t、J=8.8Hz、1H)、6.87−6.80(m、1H)、6.30(dd、J=16.81、1.88Hz、1H)、5.83(dd、J=10.67、1.88Hz、1H)、4.01(brs、4H)、3.91(brs、4H)、3.84(s、3H);LCMS(ESI)m/z:478.0(M+1)。
実施例2及び実施例3
Figure 2021510721
ステップ1:
化合物1j(18g、55.01mmol)を25℃でイオン液体[HDBU+][TFE-](30.44g)に溶解し、二酸化炭素ガスを満たしたバルーン下で12時間反応させ、次に、反応液を水(100ml)に注ぎ、酢酸エチル(100ml×3)で抽出した。有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮した。粗生成物を石油エーテルと酢酸エチルの混合溶媒(石油エーテル:酢酸エチル=10:1;15ml)に添加し、攪拌し、ろ過した。ケーキを乾燥させて、化合物2aを得た。1HNMR(400MHz、DMSO−d6)δ12.03−11.34(m、2H)、7.67−7.55(m、1H)、7.19(s、1H)、7.17−7.04(m、2H)、3.79(s、3H)。
ステップ2:
化合物2a(11.4g、30.71mmol)とピリジン塩酸塩(35.49g、307.08mmol)を混合して180℃に加熱し、15分間反応させた後、冷却した。反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(100ml)に注ぎ、酢酸エチル(100ml×2)で抽出した。有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ろ液を減圧濃縮し、化合物2bを得た。LCMS(ESI)m/z:358.1(M+1)。
ステップ3:
化合物2b(10g、27.99mmol)を無水酢酸(109g、100ml)に溶解し、次に、ピリジン(2.21g、27.99mmol)を滴下した。反応混合物を20℃で10分間反応させ、水(50ml)に注ぎ、酢酸エチル(50ml×2)で抽出した。抽出物を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、減圧濃縮した。残留物を石油エーテルと酢酸エチルの混合溶媒(石油エーテル:酢酸エチル=8:1;25ml)に添加して攪拌し、ろ過し、乾燥させて化合物2cを得た。
ステップ4:
化合物2c(1g、2.5mmol)をオキシ塩化リン(3.84g、2.33ml)に溶解し、120℃に加熱して0.5時間反応させた。反応液を減圧濃縮して化合物2dを得た。
ステップ5:
化合物2eの合成は、化合物1nを参照した。1HNMR(400MHz、DMSO−d6)δ7.70(dt、J=8.4、6.4Hz、1H)、7.50−7.33(m、2H)、7.23(s、1H)、3.88(d、J=3.2Hz、4H)、3.57(s、4H)、2.11(s、3H)、1.45(s、9H)。
ステップ6:
化合物2e(150mg、0.256mmol)およびTEA(26mg、0.256mmol)をメタノール(15mL)に溶解し、パラジウム炭素(2.76mg、10%)を添加した。反応を水素ガスを満たしたバルーン下で30℃で1時間反応させた。反応溶液をろ過し、減圧濃縮した。残留物を分取TLC(石油エーテル:酢酸エチル=1:2)で精製し、化合物2fを得た。LCMS(ESI)m/z:510.0(M+1)。
ステップ7:
化合物2gの合成は、化合物1oを参照した。LCMS(ESI)m/z:410.0(M+1)。
ステップ8:
化合物2g(80mg、0.195mmol)およびTEA(39.55mg、0.390mmol)をDCM(10mL)に溶解し、次に、0℃で塩化アクリロイル(17.69mg、0.195mmol)を反応液に滴下した。滴下完了後、20℃で10分間反応させ、次に、反応液を水(20ml)に注ぎ、酢酸エチル(20ml)で抽出し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過した後、減圧濃縮した。残留物を分取TLC(石油エーテル:酢酸エチル=1:2)で精製して、ラセミ混合物2hを得、さらにSFC(カラムモデル:Chiralcel OJ−3、100×4.6mmI.D.,3μm;移動相A:メタノール(0.05%のジエチルアミンを含む);移動相B:二酸化炭素;流速:3mL/min;波長:220nm)で精製して実施例2(tR=1.763min)及び実施例3(tR=1.954min)を得た。LCMS(ESI)m/z:464.1(M+1)。
実施例2:1HNMR(400MHz、CD3OD)δ8.79(s、1H)、7.47−7.34(m、1H)、7.27(s、1H)、6.94−6.71(m、3H)、6.29(dd、J=16.8、1.6Hz、1H)、5.82(dd、J=10.4、1.6Hz、1H)、4.09−3.87(m、8H);LCMS(ESI)m/z:464.1(M+1)。
実施例3:1HNMR(400MHz、CD3OD)δ8.79(s、1H)、7.48−7.33(m、1H)、7.27(s、1H)、6.94−6.72(m、3H)、6.29(d、J=16.8Hz、1H)、5.83(d、J=10.4Hz、1H)、4.13−3.88(m、8H);LCMS(ESI)m/z:464.1(M+1)。
実施例4
Figure 2021510721
ステップ1:
4−アミノ−1−メチルピペリジン(38.98mg、341.34μmol)をDCM(3mL)に溶解し、TEA(51.81mg、512μmol)と化合物2e(100mg、170.67μmol)を添加し、15℃で14時間攪拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液(20mL)を添加して反応をクエンチングさせ、次に、酢酸エチル(20mL×2)で抽出した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した後、粗生成物を得た。当該生成物を分取TLC(ジクロロメタン:メタノール=10:1)で精製して、化合物4aを得た。1HNMR(400MHz、CDCl3)δ7.28−7.19(m、1H)、7.06(brs、1H)、6.92(s、1H)、6.66−6.62(m、1H)、4.22−4.11(m、1H)、3.62−3.59(m、9H)、2.70(s、3H)、2.05−2.00(m、4H)、1.48(s、9H)、1.48−1.38(m、4H);LCMS(ESI)m/z:621.9(M+1)。
ステップ2:
化合物4bの合成は、化合物1oを参照した。LCMS(ESI)m/z:522.3(M+1)。
ステップ3:
実施例1の合成を参照して実施例4のギ酸塩を合成した。1HNMR(400MHz、CD3OD)δ8.54(s、1H)、7.40−7.36(m、1H)、7.16(s、1H)、6.86−6.77(m、3H)、6.28(dd、J=2.0、2.0Hz、1H)、5.82(dd、J=2.0、1.6Hz、1H)、3.97−3.87(m、9H)、3.21−3.18(m、2H)、2.92(s、2H)、2.71(s、3H)、2.22(d、J=11.6Hz、2H)、1.84−1.81(m、2H)、2.49(s、3H);LCMS(ESI)m/z:576.1(M+1)。
実施例5
Figure 2021510721
実施例4の合成を参照して実施例5のギ酸塩を合成した。1HNMR(400MHz、CD3OD)δ8.56(s、1H)、7.40−7.34(m、1H)、7.21(s、1H)、6.83−6.75(m、3H)、6.29(dd、J=2.0、2.0Hz、1H)、5.82(dd、J=2.0、1.6Hz、1H)、3.89(s、8H)、3.71−3.69(m、2H)、3.37(s、2H)、3.29−3.28(m、2H)、1.27(t、J=5.8Hz、6H)。LCMS(ESI)m/z:578.1(M+1)。
実施例6
Figure 2021510721
実施例6の合成は、実施例4を参照した。1HNMR(400MHz、CD3OD)δ7.39−7.33(m、1H)、7.15(s、1H)、6.86−6.74(m、3H)、6.28(dd、J=2.0、2.0Hz、1H)、5.81(dd、J=2.0、1.6Hz、1H)、3.95(t、J=4.0Hz、9H)、3.90−3.86(m、4H)、3.85−3.81(m、4H)、3.77−3.75(m、4H);LCMS(ESI)m/z:549.1(M+1)。
実施例7
Figure 2021510721
実施例7の合成は、実施例4を参照した。1HNMR(400MHz、CD3OD)δ7.39−7.33(m、1H)、7.15(s、1H)、6.86−6.76(m、3H)、6.29(d、J=8.4Hz、1H)、5.82(d、J=6.0Hz、1H)、4.43−4.16(m、2H)、3.96−3.77(m、10H)、2.98−2.90(m、1H)、2.14(s、3H)、2.06(s、2H)、1.49(s、2H);LCMS(ESI)m/z:604.2(M+1)。
実施例8
Figure 2021510721
実施例4の合成を参照して実施例8のギ酸塩を合成した。1HNMR(400MHz、CD3OD)δ8.48(s、1H)、7.39−7.33(m、1H)、7.14(s、1H)、6.86−6.74(m、3H)、6.28(dd、J=2.0、1.6Hz、1H)、5.82(dd、J=2.0、2.0Hz、1H)、4.40−4.35(m、4H)、4.19−4.15(m、4H)、3.92−3.90(m、1H)、3.90−3.86(m、8H)、2.87−2.82(m、4H)、1.16(t、J=6.8Hz、6H);LCMS(ESI)m/z:590.1(M+1)。
実施例9及び実施例10
Figure 2021510721
実施例8はSFC(カラムモデル:Chiralcel OJ−3、100×4.6mmI.D.,3μm;移動相A:メタノール(0.05%のジエチルアミンを含む);移動相B:二酸化炭素;流速:3mL/min;波長:220nm)で精製し、実施例9(tR=2.90min)および実施例10(tR=3.11min)を得た。LCMS(ESI)m/z:590.1(M+1)。
実施例9:1HNMR(400MHz、CD3OD)δ7.36(dt、J=8.4、6.5Hz、1H)、7.13(s、1H)、6.89−6.71(m、3H)、6.28(dd、J=16.8、2.0Hz、1H)、5.81(dd、J=10.6、2.0Hz、1H)、4.59(brs、1H)、4.40−4.26(m、2H)、4.18−4.04(m、2H)、3.92−3.71(s、9H)、2.71(q、J=7.2Hz、4H)、1.10(t、J=7.2Hz、6H);LCMS(ESI)m/z:590.1(M+1)。
実施例10:1HNMR(400MHz、CD3OD)δ7.36(dt、J=8.4、6.5Hz、1H)、7.13(s、1H)、6.89−6.71(m、3H)、6.28(dd、J=16.8、2.0Hz、1H)、5.81(dd、J=10.6、2.0Hz、1H)、4.59(brs、1H)、4.40−4.26(m、2H)、4.18−4.04(m、2H)、3.92−3.71(s、9H)、2.71(q、J=7.2Hz、4H)、1.10(t、J=7.2Hz、6H);LCMS(ESI)m/z:590.1(M+1)。
実施例11
Figure 2021510721
ステップ1:
化合物2e(80mg、136.53μmol)及びナトリウムメトキシド(29.50mg、546.14μmol)をメタノール(3mL)に溶解し、20℃で30分間撹拌した。反応液を濃縮した後、粗生成物を得た。当該生成物を分取TLC(ジクロロメタン:メタノール=10:1)により精製し、化合物11aを得た。LCMS(ESI)m/z:558.3(M+1)。
ステップ2:
化合物11bの合成は、化合物1oを参照した。
ステップ3:
実施例11の合成は、実施例1を参照した。1HNMR(400MHz、CD3OD)δ8.45(brs、1H)、7.29−7.21(m、1H)、7.13(s、1H)、6.77−6.60(m、3H)、6.21−6.14(m、1H)、5.73−5.68(m、1H)、3.96(s、3H)、3.92−3.83(m、4H)、3.83−3.75(m、4H);LCMS(ESI)m/z:494.0(M+1)。
実施例12
Figure 2021510721
ステップ1:
化合物2e(100mg、170.67μmol)と1−メチルピペリジン−4−オール(196.56mg、1.71mmol)をDMSO(2mL)とジオキサン(2mL)に溶解し、当該溶液にフッ化カリウム(99.16mg、1.71mmol)を添加し、次に120℃に加熱して2時間撹拌しながら反応させた。反応液に水(10ml)を添加して反応をクエンチングさせ、次に、酢酸エチル(20ml×2)で抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水(10ml)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた後、ろ過した。ろ液を濃縮した後、粗生成物を得た。当該生成物を分取TLC(ジクロロメタン:メタノール=10:1)により精製し、化合物12aを得た。LCMS(ESI)m/z:623.1(M+1)。
ステップ2:
化合物12bの合成は、化合物1oを参照した。LCMS(ESI)m/z:523.1(M+1)。
ステップ3:
実施例12の合成は、実施例1を参照した。1HNMR(400MHz、CD3OD)δ7.30−7.21(m、1H)、7.14(s、1H)、6.75−6.61(m、3H)、6.18(dd、J=16.0、4.0Hz、1H)、5.74−5.68(m、1H)、5.28−5.14(m、1H)、3.91−3.75(m、8H)、2.95−2.80(m、2H)、2.70−2.55(m、2H)、2.41(s、3H)、2.15−2.00(m、2H)、1.97−1.85(m、2H);LCMS(ESI)m/z:577.2(M+1)。
実施例13
Figure 2021510721
ステップ1:
シアン化カリウム(0.2g、3.07mmol)をDMSO(4mL)に溶解し、当該溶液に18−クラウンエーテル−6(338.33mg、1.28mmol)と化合物2e(150mg、256μmol)を添加し、次に、15℃で15時間攪拌した。反応を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(20mL)でクエンチングさせ、次に、酢酸エチル(20mL×2)で抽出した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した後、粗生成物を得た。当該生成物を、分取TLC(石油エーテル:酢酸エチル=1:1)で精製して、化合物13aを得た。LCMS(ESI)m/z:535.1(M+1)。
ステップ2:
化合物13bの合成は、化合物1oを参照した。LCMS(ESI)m/z:435.0(M+1)。
ステップ3:
実施例1の合成を参照して、実施例13のギ酸塩を合成した。1HNMR(400MHz、CD3OD)δ8.54(s、1H)、7.42−7.38(m、1H)、7.30(s、1H)、6.86−6.74(m、3H)、6.31(dd、J=1.6、1.6Hz、1H)、5.87−5.80(dd、J=2.0、2.0Hz、1H)、4.08−4.01(m、4H)、3.92−3.88(m、4H);LCMS(ESI)m/z:489.0(M+1)。
実施例14
Figure 2021510721
ステップ1:
化合物13a(55mg、102.91μmol)をジオキサン溶液(2ml)に溶解し、次に、当該溶液に塩酸/ジオキサン溶液(4.13ml、4M)を添加し、15℃で1時間撹拌反応させ、ろ過した。ろ液を濃縮し、化合物14aを得た。LCMS(ESI)m/z:453.0(M+1)。
ステップ2:
実施例1の合成を参照して、実施例14のギ酸塩を合成した。1HNMR(400MHz、CD3OD)δ8.55(s、1H)、7.31−7.27(m、1H)、6.84(dd、J=10.4、10.4Hz、1H)、6.70(d、J=8.8Hz、1H)、6.57−6.22(m、1H)、6.32(dd、J=2.0、2.0Hz、1H)、5.85(d、J=12.8Hz、1H)、4.30−4.16(m、4H)、3.99−3.91(m、4H);LCMS(ESI)m/z:507.0(M+1)。
実施例15
Figure 2021510721
実施例15の合成は、実施例12を参照した。1HNMR(400MHz、CD3OD)δ7.91(s、1H)、7.59(s、1H)、7.43−7.34(m、1H)、7.28(s、1H)、6.86−6.74(m、3H)、6.33−6.25(m、1H)、5.85−5.79(m、1H)、3.99−3.94(m、4H)、3.91(s、3H)、3.90−3.85(m、4H);LCMS(ESI)m/z:560.1(M+1)。
実施例16
Figure 2021510721
ステップ1:
化合物1l(7.00g、19.70mmol)とピリジン塩酸塩(22.77g、197.05mmol)を混合し、次に、180℃で15分間攪拌した。反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウム溶液(50mL)に注ぎ、酢酸エチル(80mL×2)で抽出した。有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過した。ろ液を減圧濃縮し、化合物16aを得た。
ステップ2:
化合物16a(6.0g、17.58mmol)を無水酢酸(35.9g、351.68mmol)に溶解し、次に、ピリジン(1.39g、17.58mmol)を添加した。この反応液を20℃で10分間反応させた後、水(30ml)に注ぎ、酢酸エチル(50ml×2)で抽出した。有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過した。ろ液を減圧濃縮し、化合物16bを得た。
ステップ3:
化合物16cの合成は、化合物1mを参照した。
ステップ4:
化合物16d的合成は、化合物1nを参照した。LCMS(ESI)m/z:566.1(M+1)。
ステップ5:
化合物16d(60.0mg、106.1μmol)をTHF(3mL)および水(3mL)に溶解し、水酸化リチウム一水和物(251.8mg、6.0mmol)を当該溶液に添加し、次に、25℃で0.2時間撹拌した。反応混合物を希塩酸(10mL、1mol/L)でクエンチングさせ、酢酸エチル(15mL×3)で抽出した。有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過した。ろ液を濃縮し、化合物16eを得た。LCMS(ESI)m/z:524.1(M+1)。
ステップ6:
化合物16fの合成は、化合物1oを参照した。LCMS(ESI)m/z:424.1(M+1)。
ステップ7:
実施例16の合成は、実施例1を参照した。1HNMR(400MHz、CD3OD)δ8.75(s、1H)、7.41−7.36(m、1H)、7.20(s、1H)、6.84−6.76(m、2H)、6.25(d、J=6.0Hz、2H)、5.69(t、J=2.0Hz、1H)、4.43(d、J=10.0Hz、2H)、4.18−4.15(m、1H)、3.53−3.46(m、2H)、2.71(s、3H)、2.10(d、J=11.2Hz、2H)、1.73−1.64(m、2H);LCMS(ESI)m/z:478.2(M+1)。
実施例17
Figure 2021510721
実施例17の合成は、実施例16を参照した。1HNMR(400MHz、CD3OD)δ8.68(d、J=3.6Hz、1H)、7.41−7.29(m、2H)、6.88−6.67(m、3H)、6.21−6.08(m、1H)、5.80−5.64(m、1H)、4.61(s、4H)、4.20−4.13(m、2H)、4.12−3.94(m、4H)、3.87−3.71(m、2H)、2.15(brs、2H);LCMS(ESI)m/z:478.1(M+1)。
実施例18
Figure 2021510721
実施例18の合成は、実施例16を参照した。1HNMR(400MHz、CD3OD)δ8.68(s、1H)、7.53(s、1H)、7.44−7.34(m、1H)、6.87−6.81(m、1H)、6.81−6.71(m、1H)、6.59−6.16(m、2H)、5.86−5.70(m、1H)、5.30−5.05(m、1H)、4.77−4.54(m、3H)、4.50−4.15(m、1H)、4.00−3.59(m、3H)、3.51−3.38(m、1H);LCMS(ESI)m/z:476.0(M+1)。
実施例19
Figure 2021510721
化合物19a(22.29mg、134.59μmol)、HOBt(9.09mg、67.30μmol)およびEDCI.HCl(12.90mg、67.30μmol)をDMF(5ml)に溶解し、窒素ガスの保護下で当該溶液にTEA(6.81mg、67.30μmol)と化合物2g(30mg、67.30μmol)を添加し、25℃で2時間攪拌した。反応溶液を水(10ml)でクエンチングさせ、次にDCM(20ml×2)で抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水(10ml)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過した。ろ液を減圧濃縮し、粗生成物を得た。当該粗生成物を、順次に分取TLC(ジクロロメタン:メタノール=10:1)および分取HPLC(ギ酸)により精製し、実施例19のギ酸塩を合成した。1HNMR(400MHz、CD3OD)δ8.80(s、1H)、8.44(s、1H)、7.44−7.35(m、1H)、7.27(s、1H)、6.87−6.74(m、4H)、4.05−3.96(m、4H)、3.96−3.86(m、4H)、3.69−3.64(m、2H)、2.68(s、6H);LCMS(ESI)m/z:521.1(M+1)。
実施例20
Figure 2021510721
ステップ1:
化合物20a(93.21g、567.69mmol、93.97ml、1.5当量)および塩化亜鉛(2.58g、18.92mmol、886.29μl、0.05当量)の無水酢酸(77.27g、756.92mmol、70.89ml、2当量)の混合液にマロン酸ジメチル(50g、378.46mmol、43.48ml、1当量)を添加し、滴下は0.5時間以内に完了させた。前記反応液を140℃に加熱し、1時間攪拌した。反応液を減圧濃縮し、得られた残留物を無水酢酸(80ml)に溶解し、1時間還流させた。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=10:1)は、新しいポイントが形成したことを示した。反応液を濃縮し、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル=10:1)で精製し、化合物20bを得た。1HNMR(400MHz、CDCl3)δ7.45(d、J=12.0Hz、1H)、7.11(d、J=12.4Hz、1H)、6.25(t、J=12.4Hz、1H)、3.82(s、2H)、3.84−3.81(m、1H)、3.76(d、J=4.0Hz、6H)。
ステップ2:
化合物20b(28.37g、141.70mmol、1当量)及び2−フルオロ−6−メトキシ−アニリン(20g、141.70mmol、1当量)のメタノール(150ml)溶液にp−トルエンスルホン酸一水和物(2.70g、14.17mmol、0.1当量)を添加し、前記混合物を80℃に加熱し、12時間攪拌した。LCMSにより目標の生成物のMSを検出した。反応液を濃縮し、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル=2:1)で精製し、化合物20cを得た。1HNMR(400MHz、CDCl3)δ7.69−7.54(m、2H)、6.94−6.81(m、2H)、6.74−6.59(m、2H)、6.40(dt、J=12.4、2.4Hz、1H)、3.83(s、3H)、3.76(s、3H)、3.71(s、3H);LCMS(ESI)m/z:278.0(M+1)。
ステップ3:
化合物20dの合成は、化合物1fを参照した。
ステップ4:
化合物20eの合成は、化合物1gを参照した。1HNMR(400MHz、CDCl3)δ7.97(d、J=7.0Hz、1H)、7.59(s、1H)、7.31(dt、J=8.4、6.4Hz、1H)、6.86−6.67(m、3H)、6.21(t、J=7.2Hz、1H)、3.80−3.69(m、3H)、1.49−1.36(m、9H)。
ステップ5:
化合物20fの合成は、化合物1hを参照した。
ステップ6:
化合物20gの合成は、化合物1iを参照した。
ステップ7:
化合物20hの合成は、化合物1jを参照した。
ステップ8:
化合物20h(1.4g、5.40mmol、1当量)、ギ酸(5.19g、108.01mmol、20当量)および硫酸(1.59g、16.20mmol、863.60μl、3当量)の混合物を100℃に加熱し、0.5時間攪拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=1:1)は、新しいポイントが形成したことを示した。前記反応液を水(30ml)に注ぎ、酢酸エチル(30ml×2)で抽出した。合わせた有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ろ液を濃縮し、化合物20iを得、これは粗生成物であり、精製せずに次のステップで直接使用した。
ステップ9:
化合物20jの合成は、化合物2bを参照した。LCMS(ESI)m/z:274.0(M+1)。
ステップ10:
化合物20kの合成は、化合物2cを参照した。LCMS(ESI)m/z:316.2(M+1)。
ステップ11:
化合物20lの合成は、化合物1mを参照した。
ステップ12:
化合物20mの合成は、化合物1nを参照した。LCMS(ESI)m/z:442.2(M+1)。
ステップ13:
化合物20nの合成は、化合物1oを参照した。LCMS(ESI)m/z:342.2(M+1)。
ステップ14:
実施例20の合成は実施例1を参照した。1HNMR(400MHz、CD3OD)δ8.73(s、1H)、7.45−7.25(m、2H)、6.95−6.75(m、4H)、6.28(dd、J=16.8、2.0Hz、1H)、5.82(dd、J=10.6、2.0Hz、1H)、3.90(s、8H);LCMS(ESI)m/z:396.1(M+1)。
実施例21
Figure 2021510721
ステップ1:
化合物1c(19.5g、80.84mmol、1当量)のメタノール(100ml)溶液に、新しく調製したナトリウムメトキシド(ナトリウム(2.23g、97.01mmol、2.30ml、1.2当量)およびメタノール(100ml)で調製)をゆっくりと添加した。反応混合物を70℃に加熱し、16時間反応させた。LCMSは、原料の反応が完了したことを示し、かつ、目的生成物のMSが検出された。反応液を濃縮し、得られた残留物を水(300ml)に溶解し、30℃で30分間攪拌し、次に、酢酸エチル(200ml)で抽出した。35%濃塩酸で有機相のpHを2に調整し、酢酸エチル(200ml×3)で抽出した。合わせた有機相を飽和食塩水(100ml)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮した。25℃で、得られた残留物を石油エーテル:酢酸エチル=1:2(30ml)の混合溶液で16時間攪拌し、ろ過し、ケーキを真空乾燥させて化合物21aを得た。LCMS(ESI)m/z:278.0(M+1)。
ステップ2:
化合物21bの合成は、化合物1gを参照した。LCMS(ESI)m/z:293.2(M+1−56)。
ステップ3:
化合物21cの合成は、化合物1hを参照した。LCMS(ESI)m/z:249.2(M+1)。
ステップ4:
化合物21dの合成は、化合物1iを参照した。LCMS(ESI)m/z:327.1(M+1)。
ステップ5:
化合物21eの合成は、化合物1jを参照した。LCMS(ESI)m/z:274.3(M+1)。
ステップ6:
化合物21fの合成は、化合物20iを参照した。LCMS(ESI)m/z:302.2(M+1)。
ステップ7:
化合物21gの合成は、化合物2bを参照した。1HNMR(400MHz、DMSO−d6)δ8.10(s、1H)、7.44−7.22(m、1H)、6.96−6.78(m、2H)、6.71(s、1H)、2.01(s、3H);LCMS(ESI)m/z:288.1(M+1)。
ステップ8:
化合物21hの合成は、化合物2cを参照した。LCMS(ESI)m/z:330.2(M+1)。
ステップ9:
化合物21iの合成は、化合物1mを参照した。LCMS(ESI)m/z:344.0(M+1−35+31)。
ステップ10:
化合物21jの合成は、化合物1nを参照した。LCMS(ESI)m/z:456.4(M+1)。
ステップ11:
化合物21kの合成は、化合物1oを参照した。LCMS(ESI)m/z:356.3(M+1)。
ステップ12:
実施例21の合成は、実施例1を参照した。1HNMR(400MHz、CD3OD)δ8.74−8.63(m、1H)、8.68(s、1H)、7.39(dt、J=8.4、6.6Hz、1H)、6.93−6.79(m、3H)、6.69(s、1H)、6.29(dd、J=16.8、2.0Hz、1H)、5.89−5.78(m、1H)、3.89(s、8H)、2.17(s、3H);LCMS(ESI)m/z:410.0(M+1)。
実施例22
Figure 2021510721
0℃下で、かつ窒素ガスの保護下で、実施例2(20mg、43.16μmol、1当量)とTEA(5mg、49.41μmol、6.88μl、1.14当量)のDCM(2mL)溶液にジメチルカルバモイルクロリド(5mg、46.49μmol、4.27μl、1.08当量)を添加した。前記反応液を0℃で0.5時間攪拌した。LCMSは目的生成物が形成したことを検出した。反応液を減圧濃縮し、得られた残留物を分取HPLC(ギ酸)で精製し、実施例22を得た。1HNMR(400MHz、CD3OD)δ8.79(s、1H)、7.69−7.60(m、1H)、7.48−7.41(m、1H)、7.33(s、1H)、7.28−7.19(m、1H)、6.88−6.78(m、1H)、6.30(dd、J=16.8、2.0Hz、1H)、5.83(dd、J=10.6、1.9Hz、1H)、4.09−3.96(m、4H)、3.95−3.85(m、4H)、2.89(s、3H)、2.74(s、3H);LCMS(ESI)m/z:535.0(M+1)。
実施例23
Figure 2021510721
実施例23の合成は、実施例4を参照した。1HNMR(400MHz、DMSO−d6)δ7.40−7.28(m、1H)、7.01(s、1H)、6.90−6.76(m、3H)、6.17(dd、J=16.8、2.4Hz、1H)、5.83−5.66(m、1H)、4.95−4.79(m、2H)、4.86(brd、J=12.0Hz、1H)、3.88−3.48(m、8H)、3.04−2.91(m、4H)、2.78(brs、5H)、1.92(brd、J=11.2Hz、2H)、1.47(brd、J=8.8Hz、2H)、1.09(brt、J=7.2Hz、6H);LCMS(ESI)m/z:618.5(M+1)。
実施例24
Figure 2021510721
実施例24の合成は、実施例4を参照した。1HNMR(400MHz、CDCl3)δ7.23(brd、J=6.8Hz、1H)、6.93(s、1H)、6.80(brd、J=7.9Hz、1H)、6.67(brt、J=8.3Hz、1H)、6.57(dd、J=16.8、10.6Hz、1H)、6.41−6.28(m、1H)、5.83−5.71(m、1H)、3.81−3.65(m、9H)、3.52(brs、2H)、2.96−2.75(m、7H)、2.65−2.47(m、2H);LCMS(ESI)m/z:578.4(M+1)。
実施例25
Figure 2021510721
実施例25の合成は、実施例1および実施例20を参照した。1HNMR(400MHz、CD3OD)δ8.79(s、1H)、7.33−7.20(m、2H)、6.91−6.74(m、3H)、6.30(dd、J=16.8、2.0Hz、1H)、5.83(dd、J=10.8、2.0Hz、1H)、4.00(brs、4H)、3.91(brs、4H)、2.09(s、3H);LCMS(ESI)m/z:460.3(M+1)。
実施例26
Figure 2021510721
化合物26aの合成は実施例1を参照した。LCMS(ESI)m/z:503.2(M+1)。
化合物26a(1.1g、2.19mmol)をエタノール(10mL)と水(5mL)に溶解し、当該溶液に鉄粉(611.36g、10.95mmol)と塩化アンモニウム(1.17g、21.89mmol)を添加し、次に、70℃で1時間攪拌した。LCMSは、目的生成物を示した。混合物をセライトでろ過し、ケーキを水(20ml×2)で洗浄し、混合したろ液をDCM(40ml×3)で抽出し、合わせた有機層を飽和食塩水(100ml×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム(50g)で乾燥させ、ろ過し、濃縮した後、粗生成物を得た。当該生成物を分取HPLC(ギ酸)で精製して、実施例26を得た。1HNMR(400MHz、DMSO−d6)δ8.75(s、1H)、7.19(s、1H)、6.90(d、J=8.0Hz、1H)、6.78(dd、J=10.4、16.4Hz、1H)、6.71(d、J=8.0Hz、1H)、6.17(dd、J=16.8、2.0Hz、1H)、5.72(dd、J=10.4、2.0Hz、1H)、3.88−3.86(m、4H)、3.79(brd、J=13.6Hz、4H)、1.82(s、3H)、1.72(s、3H);LCMS(ESI)m/z:473.3(M+1)。
実施例27及び実施例28
Figure 2021510721
ステップ1:
化合物27a(500mg、8.12mmol)、無水酢酸(209.92mg、2.06mmol)、18−クラウン−6(27.17mg、102.81mmol)および酢酸カリウム(100.9mg、1.03mmol)をクロロホルム(10ml)に溶解し、25℃で15分間攪拌し、次に、亜硝酸イソアミル(361.32mg、3.08mmol)を添加し、75℃で18時間攪拌した。LCMSは目的生成物が形成されたことを示し、TLC(酢酸エチル:メタノール=20:1)は反応が完了したことを示し、混合物を減圧濃縮して粗生成物を得、酢酸エチル(30ml)に溶解し、飽和炭酸水素ナトリウム(15ml×3)で抽出し、合わせた有機層を飽和食塩水(20ml×1)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、濃縮した後、粗生成物を得た。当該生成物をカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:メタノール=1:0〜20:1)で精製し、得られた残留物を分取HPLC(ギ酸)で精製して、実施例27を得た。1HNMR(400MHz、DMSO−d6)δ8.82(s、1H)、8.45(s、1H)、8.37(d、J=8.4Hz、1H)、7.70(d、J=8.8Hz、1H)、7.26(s、1H)、6.91−6.78(m、1H)、6.19(dd、J=16.8、2.0Hz、1H)、5.80−5.70(m、1H)、3.95−3.73(m、8H)、2.73(s、3H)、2.18(s、3H);LCMS(ESI)m/z:484.2(M+1)。
ステップ2:
実施例27(150mg、250.46μmol)をメタノール(3ml)に溶解し、当該溶液に塩酸溶液(0.66ml)を添加し、水(0.66ml)の混合溶に溶解し、次に25℃で30分間攪拌した。LCMSは目的生成物が生成したことを示し、混合物を濃縮して粗生成物を得、分取HPLC(ギ酸)で精製して実施例28を得た。1HNMR(400MHz、DMSO−d6)δ8.80(s、1H)、7.88(s、1H)、7.62(d、J=8.4Hz、1H)、7.39(d、J=8.4Hz、1H)、7.23(s、1H)、6.84(dd、J=16.8、10.4Hz、1H)、6.18(dd、J=16.8、2.4Hz、1H)、5.75(dd、J=10.4、2.0Hz、1H)、3.92(brs、4H)、3.87−3.74(m、4H)、2.12(s、3H);LCMS(ESI)m/z:526.2(M+1)。
実施例29、実施例30及び実施例31
Figure 2021510721
実施例29の合成は、実施例26を参照した。1HNMR(400MHz、CD3OD)δ8.78(s、1H)、7.28−7.16(m、2H)、6.83(dd、J=16.8、10.6Hz、1H)、6.66(d、J=8.4Hz、1H)、6.49−6.42(m、1H)、6.29(dd、J=16.8、1.9Hz、1H)、5.82(dd、J=10.6、2.0Hz、1H)、4.05−3.95(m、4H)、3.94−3.86(m、4H);LCMS(ESI)m/z:463.2(M+1)。
実施例29をSFC(カラムモデル:Chiralpak AS−350×4.6mmI.D.,3μm;移動相A:メタノール(0.05%のジエチルアミンを含む);移動相B:二酸化炭素;流速:3mL/min;波長:220nm)で分離および精製した後、実施例30(tR=1.45min)および実施例31(tR=1.76min)を得た。
実施例30:1HNMR(400MHz、CD3OD)δ8.78(s、1H)、7.28−7.17(m、2H)、6.83(dd、J=16.7、10.6Hz、1H)、6.66(d、J=8.4Hz、1H)、6.45(t、J=8.8Hz、1H)、6.34−6.26(m、1H)、5.87−5.79(m、1H)、4.04−3.95(m、4H)、3.94−3.85(m、4H);LCMS(ESI)m/z:463.2(M+1)。
実施例31:1HNMR(400MHz、CD3OD)δ8.66(s、1H)、7.15−7.04(m、2H)、6.71(dd、J=16.8、10.6Hz、1H)、6.54(d、J=8.3Hz、1H)、6.33(t、J=8.9Hz、1H)、6.22−6.13(m、1H)、5.76−5.62(m、1H)、3.90−3.83(m、4H)、3.82−3.73(m、4H);LCMS(ESI)m/z:463.2(M+1)。
実施例32及び実施例33
Figure 2021510721
化合物32aの合成は、実施例1、実施例2及び実施例26を参照した。化合物32aをSFC(カラムモデル:Chiralpak AS−350×4.6mmI.D.,3μm;移動相A:メタノール(0.05%のジエチルアミンを含む);移動相B:二酸化炭素;流速:3mL/min;波長:220mm)で分離および精製し、実施例32(tR=2.03min)および実施例33(tR=2.50min)を得た。
実施例32:1HNMR(400MHz、CD3OD)δ7.13−6.98(m、2H)、6.70(dd、J=16.8、10.6Hz、1H)、6.53(d、J=8.3Hz、1H)、6.32(t、J=8.7Hz、1H)、6.16(d、J=16.6Hz、1H)、5.70(d、J=10.8Hz、1H)、4.25−4.12(m、2H)、4.03−3.88(m、2H)、3.80−3.67(m、8H)、3.64−3.56(m、1H)、2.53(q、J=6.9Hz、4H)、0.96(t、J=7.1Hz、6H);LCMS(ESI)m/z:589.4(M+1)。
実施例33:1HNMR(400MHz、CD3OD)δ7.13−6.97(m、2H)、6.70(dd、J=16.8、10.6Hz、1H)、6.53(d、J=8.2Hz、1H)、6.32(t、J=8.8Hz、1H)、6.16(d、J=16.8Hz、1H)、5.69(d、J=10.6Hz、1H)、4.25−4.12(m、2H)、4.03−3.90(m、2H)、3.80−3.67(m、8H)、3.64−3.56(m、1H)、2.53(q、J=6.9Hz、4H)、0.96(t、J=7.0Hz、6H);LCMS(ESI)m/z:589.4(M+1)。
実施例34、実施例35及び実施例36
Figure 2021510721
実施例2及び実施例26の合成を参照して、実施例34のギ酸塩を合成した。1HNMR(400MHz、CD3OD)δ8.50(brs、1H)、7.22(s、1H)、6.99(d、J=8.4Hz、1H)、6.87−6.76(m、2H)、6.29(dd、J=16.8、2.0Hz、1H)、5.85−5.77(m、1H)、4.45−4.32(m、2H)、4.17(dd、J=9.6、5.6Hz、2H)、3.97−3.83(m、9H)、2.82(q、J=7.2Hz、4H)、1.93(s、3H)、1.86(s、3H)、1.16(t、J=7.2Hz、6H);LCMS(ESI)m/z:599.2(M+1)。
実施例34はSFC(カラムモデル:Chiralpak AS−350×4.6mmI.D.,3μm;移動相A:メタノール(0.05%のジエチルアミンを含む);移動相B:二酸化炭素;流速:3mL/min;波長:220nm)で分離および精製し、実施例35(tR=2.41min)と実施例36(tR=3.04min)を得た。
実施例35:1HNMR(400MHz、CD3OD)δ7.22(s、1H)、6.99(d、J=8.4Hz、1H)、6.88−6.74(m、2H)、6.29(dd、J=16.8、2.0Hz、1H)、5.82(dd、J=10.8、2.0Hz、1H)、4.40−4.23(m、2H)、4.11(brd、J=9.6Hz、2H)、3.96−3.73(m、9H)、2.73(brd、J=7.2Hz、4H)、1.93(s、3H)、1.86(s、3H)、1.18−1.16(m、1H)、1.18−1.08(m、6H);LCMS(ESI)m/z:590.3(M+1)。
実施例36:1HNMR(400MHz、CD3OD)δ7.22(s、1H)、6.99(d、J=8.4Hz、1H)、6.88−6.74(m、2H)、6.29(dd、J=16.8、2.0Hz、1H)、5.82(dd、J=10.8、2.0Hz、1H)、4.40−4.23(m、2H)、4.11(brd、J=9.6Hz、2H)、3.96−3.73(m、9H)、2.73(brd、J=7.2Hz、4H)、1.93(s、3H)、1.86(s、3H)、1.18−1.16(m、1H)、1.18−1.08(m、6H);LCMS(ESI)m/z:590.3(M+1)。
実施例37
Figure 2021510721
実施例34(40mg、66.82μmol、1当量)のクロロホルム(1ml)溶液に酢酸(12.04mg、200.45μmol、11.46μl、3当量)を添加し、得られた混合物を0℃で1時間攪拌し、次に、前記反応液に酢酸カリウム(1.97mg、20.04μmol、0.3当量)および亜硝酸イソアミル(15.65mg、133.63μmol、17.99μL、2当量)を添加した。前記混合物を0℃で0.5時間撹拌し、次に、25℃に温度を上げ、1.4時間撹拌した。TLC(ジクロロメタン:メタノール=12:1)は原料が完全に反応したことを示し、かつ、LCMSにより目的化合物のMSを検出した。反応液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(25mL)でクエンチングさせ、酢酸エチル(10mL×3)で抽出した。合わせた有機相を飽和食塩水(10ml×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。得られた残留物を分取TLC(ジクロロメタン:メタノール=12:1)で精製し、得られた粗生成物をさらに分取HPLC(ギ酸)で精製して実施例37を得た。1HNMR(400MHz、CD3OD)δ7.77(s、1H)、7.65(d、J=8.0Hz、1H)、7.44(d、J=8.8Hz、1H)、7.26(s、1H)、6.84(dd、J=16.8、10.8Hz、1H)、6.29(dd、J=16.8、2.0Hz、1H)、5.83(dd、J=10.8、2.0Hz、1H)、4.63(brs、4H)、4.42−4.29(m、2H)、4.14(dd、J=5.2、9.6Hz、2H)、3.90−3.847(m、9H)、2.77(q、J=7.2Hz、4H)、2.20(s、3H)、1.13(t、J=7.2Hz、6H);LCMS(ESI)m/z:610.4(M+1)。
実施例38
Figure 2021510721
実施例1、実施例2及び実施例26を参照して、実施例38のギ酸塩を合成した。1HNMR(400MHz、CD3OD)δ8.28(brs、1H)、7.26−7.11(m、2H)、6.82(dd、J=16.8、10.6Hz、1H)、6.66(d、J=8.3Hz、1H)、6.45(t、J=8.9Hz、1H)、6.28(dd、J=16.7、1.8Hz、1H)、5.82(dd、J=10.6、1.7Hz、1H)、4.48−4.34(m、2H)、4.21(brdd、J=10.2、4.8Hz、2H)、3.86(brs、8H)、3.78−3.66(m、1H)、2.59(s、6H);LCMS(ESI)m/z:561.4(M+1)。
実施例39
Figure 2021510721
実施例1、実施例2及び実施例26を参照して、実施例39のギ酸塩を合成した。1HNMR(400MHz、CD3OD)δ8.43(brs、1H)、7.30−7.14(m、2H)、6.83(dd、J=16.8、10.6Hz、1H)、6.68(brd、J=8.4Hz、1H)、6.47(brt、J=8.9Hz、1H)、6.30(brd、J=16.9Hz、1H)、5.83(brd、J=10.7Hz、1H)、4.01−3.85(m、10H)、3.42(brd、J=4.9Hz、2H)、3.35(s、3H)、2.92(s、6H);LCMS(ESI)m/z:563.1(M+1)。
実施例40
Figure 2021510721
実施例2及び実施例26を参照して、実施例40のギ酸塩を合成した。1HNMR(400MHz、CD3OD)δ8.43(brs、1H)、7.20(s、1H)、7.11(t、J=7.8Hz、1H)、6.83(dd、J=16.8、10.6Hz、1H)、6.73(d、J=7.5Hz、1H)、6.63(d、J=7.3Hz、1H)、6.29(dd、J=16.8、1.8Hz、1H)、5.87−5.74(m、1H)、4.46−4.32(m、2H)、4.21(dd、J=10.0、5.6Hz、2H)、4.10−3.92(m、1H)、3.87(brs、8H)、2.93(q、J=7.2Hz、4H)、1.97(s、3H)、1.20(t、J=7.3Hz、6H);LCMS(ESI)m/z:585.2(M+1)。
実施例41及び実施例42
Figure 2021510721
実施例32(102.32mg、164.07μmol、1当量、tR=2.03mm)をアセトニトリル(15ml)に溶解し、次に、NCS(28.48mg、213.29μmol、1.3当量)を添加し、得られた反応液を70℃で13時間攪拌した。LCMSは目的生成物が生成したことをモニタリングした。水(20ml)を添加して反応をクエンチングさせ、EtOAc(30ml×2)で抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、濃縮した。得られた粗生成物を分取HPLC(ギ酸)で精製し、得られた混合物を分取TLC(ジクロロエタン:メタノール=10:1)でさらに精製し、実施例41および実施例42を得た。
実施例41:1HNMR(400MHz、CD3OD)δ7.26(dd、J=8.93、5.62Hz、1H)、7.03(s、1H)、6.71(dd、J=16.87、10.64Hz、1H)、6.38(t、J=8.99Hz、1H)、6.17(dd、J=16.81、1.90Hz、1H)、5.63−5.76(m、1H)、4.20(brt、J=8.01Hz、2H)、3.98(brd、J=5.50Hz、2H)、3.55−3.81(m、9H)、2.57(q、J=7.09Hz、4H);0.98(t、J=7.15Hz、6H);LCMS(ESI)m/z:623.4(M+1)。
実施例42:1HNMR(400MHz、CD3OD)δ7.14(t、J=8.56Hz、1H)、7.04(s、1H)、6.71(dd、J=16.75、10.64Hz、1H)、6.53(dd、J=8.99、1.53Hz、1H)、6.17(dd、J=16.75、1.83Hz、1H)、5.70(dd、J=10.64、1.83Hz、1H)、4.18−4.34(m、2H)、3.94−4.11(m、2H)、2.70(brs、4H)、1.04(brt、J=7.09Hz、6H);LCMS(ESI)m/z:563.1(M+1)。
実施例43、実施例44及び実施例45
Figure 2021510721
ステップ1:
化合物32a(5.5g、8.67mmol、1当量)のアセトニトリル(70ml)溶液に、NCS(1.39g、10.41mmol、1.2当量)を30分以内に滴下し、得られた混合物を80℃で15.5時間撹拌した。HPLCは、原料の46.86%が残り、34.22%の目的生成物が形成されたことを示した。反応系に再びNCS(694.75mg、5.201mmol、0.6当量)を添加し、得られた混合物を80℃で2時間攪拌した。HPLCは、原料の4.11%が残り、53.36%の目的生成物が形成されたことを示した。前記反応液を水(20mL)でクエンチングさせ、濃縮した残留物をジクロロエタン(200mL)に溶解し、ろ過し、ろ液を水(50mL)で洗浄、乾燥させ、得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロエタン:メタノール=50:1〜20:1)で精製して化合物43aを得た。
ステップ2:
化合物43a(200mg、241.56μmol、1当量)のアセトニトリル(10ml)溶液にNCS(64.51mg、483.11μmol、2当量)を滴下し、得られた混合物を80℃で1時間攪拌した。HPLCは原料が残っていることを示た。混合物を80℃で続いて12時間撹拌した。TLC(ジクロロエタン:メタノール=10:1)は、原料が完全に反応し、目的の生成物が形成されたことを示した。前記反応溶液を(100ml)でクエンチングさせ、ジクロロメタン(40ml×3)で抽出し、合わせた有機相を飽和食塩水(100ml)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた後、ろ過し、濃縮した。得られた粗生成物を分取HPLC(ギ酸)で精製し、実施例43を得た。LCMS(ESI)m/z:657.2(M+1)。
ステップ3:
実施例43を、SFCキラル分離(カラムモデル:Cellucoat50×4.6mmI.D.,3um;移動相A:エタノール(0.1%もアンモニア水を含む);移動相B:二酸化炭素;流速:3mL/min;波長:220nm)で分離し、実施例44(tR=2.155min)および実施例45(tR=2.361min)を得た。
実施例44:1HNMR(400MHz、CD3OD)δ7.41(brd、J=7.2Hz、1H)、7.04(s、1H)、6.70(dd、J=16.8、10.6Hz、1H)、6.16(d、J=16.4Hz、1H)、5.69(d、J=10.4Hz、1H)、4.17(d、J=7.6Hz、2H)、3.97(s、2H)、3.73(d、J=8.8Hz、8H)、3.65−3.54(m、1H)、2.53(q、J=7.2Hz、4H)、0.96(brt、J=7.2Hz、6H);LCMS(ESI)m/z:657.2(M+1)。
実施例45:1HNMR(400MHz、CD3OD)δ7.41(brd、J=7.2Hz、1H)、7.04(s、1H)、6.70(dd、J=16.8、10.6Hz、1H)、6.16(d、J=16.4Hz、1H)、5.69(d、J=10.8Hz、1H)、4.18(d、J=7.6Hz、2H)、3.97(s、2H)、3.73(d、J=8.8Hz、8H)、3.65−3.54(m、1H)、2.53(q、J=7.2Hz、4H)、0.96(brt、J=7.2Hz、6H);LCMS(ESI)m/z:657.2(M+1)。
実施例46
Figure 2021510721
実施例8(400mg、678.45μmol、1当量)の酢酸(10ml)溶液にNCS(181.19mg、1.36mmol、2当量)を滴下し、得られた混合物を15℃で3時間撹拌した。LC−MSは、原料が残り、かつ、目的生成物が形成したことを示した。TLC(ジクロロエタン:メタノール=10:1)は、原料の反応が完了し、3つの新しいポイントが形成したことを示した。前記反応溶液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(500mL)でクエンチングさせ、酢酸エチル(30mL×3)で抽出し、有機相を飽和食塩水(50mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、得られた混合物を分取TLC(ジクロロエタン:メタノール=10:1)で精製し、得られた粗生成物をさらに分取HPLC(ギ酸)で精製し、実施例46を得た。LCMS(ESI)m/z:658.0(M+1)。
実施例47及び実施例48
Figure 2021510721
実施例30(150mg、316.04μmol、1当量、tR=1.45min)のアセトニトリル(8ml)溶液に窒素ガスの保護下でNCS(33.76mg、252.83μmol、08当量)を添加し、得られた混合物を70℃で1時間撹拌した。LCD−MSは目的生成物が生成したことを示し、かつ、TLCは新しいポイントが生成したことを示した。前記反応溶液を水(30mL)に注ぎ、水相をジクロロメタン(50mL×3)で抽出し、合わせた有機層を飽和食塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム(30mL)で乾燥させ、ろ過し、濃縮した。得られた残留物を分取TLC(ジクロロメタン:メタノール=12:1)で精製し、得られた粗生成物を分取HPLC(ギ酸)で精製し、実施例47および実施例48を得た。
実施例47:1HNMR(400MHz、CD3OD)δ8.66(s、1H)、7.28(dd、J=5.6、8.9Hz、1H)、7.16(s、1H)、6.71(dd、J=16.8、10.6Hz、1H)、6.40(t、J=9.0Hz、1H)、6.17(dd、J=16.8、1.2Hz、1H)、5.76−5.64(m、1H)、3.92−3.84(m、4H)、3.82−3.73(m、4H);LCMS(ESI)m/z:497.3(M+1)。
実施例48:1HNMR(400MHz、CD3OD)δ8.78(brs、1H)、7.35−7.20(m、2H)、6.83(brdd、J=16.8、11.4Hz、1H)、6.66(brd、J=8.2Hz、1H)、6.29(brd、J=16.9Hz、1H)、5.82(brd、J=10.3Hz、1H)、4.06−3.95(m、4H)、3.94−3.82(m、4H);LCMS(ESI)m/z:497.1(M+1)。
実施例49
Figure 2021510721
窒素ガスの保護下で実施例30または31(100mg、210.69μmol、1当量、tR=1.45min)のアセトニトリル(5ml)の溶液にNCS(28.13mg、210.69μmol、1当量)を添加し、得られた混合物を15℃で2時間攪拌した。LC−MSは、原料が完全に反応していないことを示した。次に、混合物を70℃で2時間撹拌した。LC−MSは、生成物が検出されたことを示した。前記反応液を水(30ml)に注ぎ、水相をジクロロメタン(50ml×3)で抽出し、合わせて得られた有機層を飽和食塩水(20ml)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム(30g)で乾燥させた後、ろ過し、濃縮した。得られた残留物を分取HPLC(ギ酸)で精製し、実験例49を得た。1HNMR(400MHz、CD3OD)δ8.80(s、1H)、7.56(brd、J=7.2Hz、1H)、7.30(s、1H)、6.83(brdd、J=16.6、10.6Hz、1H)、6.30(brd、J=16.6Hz、1H)、5.83(brd、J=10.6Hz、1H)、4.06−3.95(m、4H)、3.95−3.83(m、4H);LCMS(ESI)m/z:531.2(M+1)。
実施例50
Figure 2021510721
化合物2h(800mg、1.73mmol、1当量)を酢酸(30mL)に溶解し、NCS(691.59mg、5.18mmol、3当量)を添加し、反応液を25℃で36時間攪拌した。LCMSは目的生成物が形成したことをモニタリングした。水(100mL)を添加して反応をクエンチングさせ、酢酸エチル(200mL)で抽出し、有機相を順次に水(100mL×3)、飽和食塩水(100mL)及び飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた後、ろ過し、濃縮した。得られた粗生成物を、分取HPLC(ギ酸)で分離し、実験例50を得た。1HNMR(400MHz、DMSO−d6)δ11.37(brs、1H)、8.90−8.73(m、1H)、7.96(brs、1H)、7.22(s、1H)、6.83(dd、J=16.7、10.5Hz、1H)、6.18(dd、J=16.8、2.3Hz、1H)、5.85−5.62(m、1H)、3.99−3.70(m、8H);LCMS(ESI)m/z:532.2(M+1)。
実施例51及び実施例52
Figure 2021510721
ステップ1:
実施例29を参照して、化合物51aを合成した。LCMS(ESI)m/z:477.1(M+1)。
ステップ2:
化合物51a(340mg、713.65μmol、1当量)のアセトニトリル(10ml)溶液にNCS(200.12mg、1.50mmol、2.1当量)を添加し、得られた混合物を90℃に加熱して2時間反応させた。LC−MS及びHPLCは、原料が完全に変換したことを示し、かつ、目的生成物が形成したことを示した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50mL)を添加して反応をクエンチングさせ、酢酸エチル(30mL×3)で抽出し、有機相を飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、濃縮した。得られた粗生成物を分取HPLC(ギ酸)で分離し、化合物51bを得た。LCMS(ESI)m/z:545.3(M+1)。
ステップ3:
化合物51bをSFCキラル分離(カラムモデル:DAICEL CHIRALPAK AS(250mm×30mm、10um;移動相A:エタノール(0.1%のアンモニアを含む);移動相B:二酸化炭素)で分離し、実験例51(tR=1.569min)および実験例52(tR=2.350min)を得た。
実施例51:1HNMR(400MHz、CD3OD)δ8.68(s、1H)、7.4(d、J=7.2Hz、1H)、7.07(s、1H)、6.81−6.58(m、1H)、6.19(brdd、J=16.8、6.4Hz、1H)、5.71(brd、J=10.6Hz、1H)、4.70−4.64(m、1H)、4.53−3.90(m、3H)、3.72−3.34(m、2H)、3.17−2.95(m、1H)、1.33(brs、3H);LCMS(ESI)m/z:545.1(M+1)。
実施例52:1HNMR(400MHz、CD3OD)δ8.8(s、1H)、7.44(d、J=7.2Hz、1H)、7.07(s、1H)、6.81−6.46(m、1H)、6.19(brd、J=16.4Hz、1H)、5.71(dd、J=10.8、1.2Hz、1H)、4.64(brs、1H)、4.51−4.24(m、1H)、4.26−3.84(m、2H)、3.68−3.36(m、2H)、3.17−2.95(m、1H)、1.34(brs、3H);LCMS(ESI)m/z:545.1(M+1)。
実施例53及び実施例54
Figure 2021510721
ステップ1:
化合物51bを参照して、化合物53aを合成した。
ステップ2:
化合物53aをSFCキラル分離(カラムモデル:DAICEL CHIRALPAK AS(250mm×30mm、10um;移動相A:エタノール(0.1%のアンモニア水を含む);移動相B:二酸化炭素)で分離し、実験例5353(tR=1.429min)及び実験例52(tR=2.028min)を得た。
実施例53:1HNMR(400MHz、CD3OD)δ8.79(s、1H)、7.56(brd、J=7.2Hz、1H)、7.19(s、1H)、6.97−6.70(m、1H)、6.31(brd、J=16.0Hz、1H)、5.83(brd、J=10.4Hz、1H)、4.75(brs、1H)、4.62−4.27(m、2H)、4.26−3.97(m、1H)、3.79−3.48(m、2H)、3.30−3.09(m、1H)、1.46(brs、3H);LCMS(ESI)m/z:545.1(M+1)。
実施例54:1HNMR(400MHz、CD3OD)δ8.80(s、1H)、7.56(d、J=7.2Hz、1H)、7.20(s、1H)、6.93−6.71(m、1H)、6.31(brdd、J=6.0、16.4Hz、1H)、5.83(dd、J=10.4、1.7Hz、1H)、4.82−4.77(m、1H)、4.61−4.24(m、2H)、4.22−4.02(m、1H)、3.83−3.48(m、2H)、3.30−3.12(m、1H)、1.45(brd、J=5.2Hz、3H);LCMS(ESI)m/z:545.1(M+1)。
実施例55
Figure 2021510721
ステップ1:
化合物55a(20g、138.73mmol、57.14ml、1当量)をTHF(200ml)に溶解し、0℃で水素化ナトリウム(11.10g、277.45mmol、純度:60%、2当量)を添加し、0℃で30分間撹拌し、ヨウ化メチル(29.54g、208.09mmol、12.95ml、1.5当量)を添加し、得られた混合物を25℃で続いて18時間反応させた。LC−MSは、少量の原料が残り、目的生成物が形成したことを示した。反応系に水(200ml)を添加し、酢酸エチル(300ml×3)で抽出した。有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮し、化合物55bの粗生成物を得た。LCMS(ESI)m/z:159.0(M+1);1HNMR(400MHz、CDCl3)δ7.92−7.85(m、3H)、7.59−7.54(m、1H)、7.50−7.44(m、1H)、7.32−7.25(m、2H)、4.05(s、3H).LCMS(ESI)m/z:159.0(m+1).
ステップ2:
化合物55b(10g、63.21mmol、1当量)を無水酢酸(100ml)に溶解し、0℃下で濃硝酸(6.37g、101.14mmol、4.55mL、1.6当量)を滴下し、添加が完了した後、反応系を0℃に冷却して1時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=5:1)は、原料が完全に反応したことを示した。反応物を飽和炭酸水素ナトリウム溶液(1L)に注ぎ、酢酸エチル(500ml×3)で抽出した。有機相を合わせ、減圧濃縮し、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカ、酢酸エチル:石油エーテル=1:10)で精製し、化合物55cを得た。1HNMR(400MHz、CDCl3)δ7.97(d、J=9.17Hz、1H)、7.85(d、J=8.31Hz、1H)、7.73−7.67(m、1H)、7.65−7.57(m、1H)、7.51−7.43(m、1H)、7.35(d、J=9.17Hz、1H)、4.04(s、3H).
ステップ3:
化合物55c(3g、14.76mmol、1当量)をエタノール(40ml)と水(20ml)の混合液に溶解し、塩化アンモニウム(7.9g、147.64mmol、10当量)及び鉄粉(8.25g、147.64mmol、10当量)を添加し、90℃で2時間攪拌した。LCMSは、反応が完了したことを示し、目的生成物が検出された。反応系をろ過し、減圧濃縮して化合物55dを得た。LCMS(ESI)m/z:174.0(M+1)。
ステップ4:
化合物55d(2.5g、14.43mmol、1当量)及び炭酸カリウム(5.98g、43.30mmol、3当量)をアセトニトリル(50mL)に溶解し、0℃下でモノメチルマロニルクロリド(2.96g、21.65mmol、2.31ml、1.5当量)を添加し、25℃で12時間撹拌した。LCMSは原料の一部が残っていることを示し、モノメチルマロニルクロリド(2.96g、21.65mmol、2.31ml、1.5当量)を追加し、25℃で続いて2時間攪拌した。LCMSは、完全に反応し、かつ目的生成物が検出されたことを示した。水(100ml)を添加して反応をクエンチングさせ、酢酸エチル(100ml×3)で抽出し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮した。濃縮した粗生成物を2時間スラリー化し(酢酸エチル:石油エーテル=1:1、12ml)、ろ過し、ケーキを減圧して乾燥させた。化合物55eを得た。LCMS(ESI)m/z:274.0(M+1)。
ステップ5:
化合物55e(3.8g、11.19mmol、1当量)をメタノール(50ml)に溶解し、4−エトキシ−1,1,1−トリフルオロ−3−ブテン−2−オン(2.82g、16.79mmol、2.39ml、1.5当量)及びナトリウムメトキシド(907.01mg、16.79mmol、1.5当量)を添加し、反応系を90℃で12時間攪拌した。LCMSは原料が残っていることを示し、反応系を90℃で持続的に6時間攪拌した。LCMSは原料がまだ残っていることを示し、4−エトキシ−1,1,1−トリフルオロ−3−ブテン−2−オン(940.89mg、5.60mmol、797.36μl、0.5当量)及びナトリウムメトキシド(302.36mg、5.60mmol、0.5当量)を追加し、反応系を90℃で15時間攪拌した。LCMSは、完全に反応し、生成物の生成が検出されたことを示した。反応系を減圧濃縮し、飽和塩化アンモニウム水溶液(100mg)を添加し、酢酸エチル(100ml×2)で抽出した。有機相を合わせ、減圧濃縮して、化合物55fの粗生成物を得た。LCMS(ESI)m/z:378.1(M+1)。
ステップ6:
化合物55f(4.6g、12.19mmol、1当量)を水(30ml)とTHF(30ml)の混合溶媒に溶解し、水酸化リチウム一水和物(1.02g、24、38mmol、2当量)を添加し、25℃で16時間攪拌した。LCMSは、完全に反応し、目的生成物が検出されたことを示した。水(100ml)を添加して反応をクエンチングさせ、希塩酸(1M)を添加してpHを2に調整し、酢酸エチル(200ml×3)で抽出した。有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮して、化合物55gの粗生成物を得た。LCMS(ESI)m/z:363.9(M+1)。
ステップ7:
化合物55g(4.4g、12.11mmol、1当量)をtert−ブタノール(50ml)に溶解し、トリエチルアミン(2.45g、24.22mmol、3.37ml、2当量)および4Aモレキュラーシーブ(4g)を添加し、得られた混合物を90℃で1時間撹拌した。次に、DPPA(3.50g、12.72mmol、2.76ml、1.05当量)を添加し、90℃で1時間撹拌した。LCMSは、反応が完了し、目的の生成物が検出されたことを示した。ろ過し、ろ液を減圧濃縮し、得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカ、石油エーテル:酢酸エチル=10:1)で精製し、化合物55hを得た。LCMS(ESI)m/z:379.1(M+1−56);1HNMR(400MHz、CDCl3−d)δ8.14(brd、J=7.70Hz、1H)、8.01(d、J=9.05Hz、1H)、7.79−7.88(m、2H)、7.42−7.48(m、1H)、7.34−7.40(m、2H)、7.21(d、J=8.56Hz、1H)、6.93(d、J=7.95Hz、1H)、3.91(s、3H)、1.52(s、9H)。
ステップ8:
化合物55h(300mg、690.60μmol、1当量)を1,4−ジオキサン(4ml)に溶解し、塩化水素/1,4−ジオキサン溶液(4M、4ml、23.17当量)を添加し、25℃で12時間攪拌した。LCMSは、原料の一部が残っていることを示し、温度を45℃に上げて2時間撹拌した。LCMSは、きわめて少ない原料が残って、目的生成物の形成が検出されたことを示した。反応液を直接減圧濃縮し、次に、酢酸エチル(10mL)で溶解した。有機相を飽和炭酸水素ナトリウム溶液(10ml×2)で洗浄し、得られた有機相を減圧濃縮し、化合物55iの粗生成物を得た。LCMS(ESI)m/z:335.1(M+1)。
ステップ9:
化合物55i(1.2g、3.59mmol、1当量)をDCM(20ml)に溶解し、0℃でブロモスクシンイミド(638.90mg、3.59mmol、1当量)を添加し、続いて0.5時間攪拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=3:1)は、完全に反応し、新しいポイントが形成したことを示した。飽和亜硫酸ナトリウム溶液(50ml)を添加して反応をクエンチングさせ、酢酸エチル(50ml×2)で抽出した。有機相を合わせ、減圧濃縮し、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカ、石油エーテル:酢酸エチル=5:1)で精製して、化合物55jを得た。1HNMR(400MHz、CDCl3)δ8.01(d、J=9.05Hz、1H)、7.85(d、J=8.19Hz、1H)、7.49−7.42(m、1H)、7.41−7.33(m、2H)、7.25(d、J=8.44Hz、1H)、7.03(s、1H)、5.02(brs、2H)、3.92(s、3H).
ステップ10:
窒素ガスの保護下で、化合物55j(850mg、2.06mmol、1当量)をN,N−ジメチルアセトアミド(20ml)に溶解し、亜鉛粉末(1.75g、26.74mmol)、Pd2(dba)3(376.76mg、411.43μmol、0.2当量)、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィン)フェロセン(456.18毫克、822.87μmol、0.4当量)及びシアン化亜鉛(966.25mg、8.23mmol、522.30μl、4当量)を添加し、120℃に加熱して16時間攪拌した。LCMSは、完全に反応し、目的生成物が検出されたことを示した。反応液をろ過し、酢酸エチル(50μl)を添加し、水(50μl×2)で洗浄した。有機相を減圧濃縮し、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカ、石油エーテル:酢酸エチル=4:1)で精製し、化合物55kの粗生成物を得た。LCMS(ESI)m/z:360.2(M+1);1HNMR(400MHz、CDCl3)δ8.02(d、J=9.17Hz、1H)、7.86(d、J=8.07Hz、1H)、7.51−7.44(m、1H)、7.43−7.35(m、2H)、7.23(d、J=8.44Hz、1H)、6.85(s、1H)、5.78(br、s、2H)、3.92(s、3H)。
ステップ11:
化合物55k(880mg、2.45mmol、1当量)をギ酸(10ml)に溶解し、濃硫酸(1.20g、12.25mmol、652.75μl、5当量)を添加し、100℃で1時間攪拌した。LCMSは、反応が完了したことを示し、目的生成物が検出されたことを示した。反応液を氷水(100ml)に注ぎ、ろ過し、ケーキを減圧乾燥させた。ケーキを1時間スラリー化し(石油エーテル:酢酸エチル=1:1、10ml)、ろ過し、ケーキを減圧濃縮し、化合物55lを得た。LCMS(ESI)m/z:388.1(M+1);1HNMR(400MHz、DMSO−d6)δ13.06(brs、1H)、8.36(s、1H)、8.17(d、J=9.17Hz、1H)、7.99(d、J=7.83Hz、1H)、7.65(d、J=9.17Hz、1H)、7.52−7.35(m、3H)、7.32(s、1H)、3.87(s、3H)。
ステップ12:
化合物55l(600mg、1.55mmol、1当量)を三塩化リン(16.50g、107.61mmol、10ml、69.46当量)に溶解し、N,N−ジメチルアニリン(938.62mg、7.75mmol、981.82μl、5当量)を添加し、反応溶液を加熱して2時間撹拌した。TLC(ジクロロメタン:メタノール=10:1)は、反応が完了したことを示した。反応液を減圧濃縮し、化合物55mの粗生成物を得た。
ステップ13:
化合物55m(700mg、1.73mmol、1当量)を1,4−ジオキサン(20ml)に溶解し、0℃でTEA(2.79g、27.60mmol、3.84ml、16当量)およびN−Bocピペラジン(2.57g、13.80mmol、8当量)を添加し、次に、50℃に加熱して2時間撹拌した。LCMSは、完全に反応し、目的生成物が検出されたことを示した。飽和塩化アンモニウム水溶液(100ml)を添加して反応をクエンチングさせ、酢酸エチル(50ml×3)で抽出し、有機相を減圧濃縮し、カラムクロマトグラフィー(シリカ、石油エーテル:酢酸エチル=1:1)で精製し、化合物55nを得た。LCMS(ESI)m/z:556.5(M+1);1HNMR(400MHz、CDCl3)δ8.93(s、1H)、8.03(d、J=9.05Hz、1H)、7.86(d、J=7.46Hz、1H)、7.44−7.36(m、3H)、7.35−7.30(m、1H)、7.05(s、1H)、3.90(s、3H)、3.83−3.78(m、4H)、3.69(dd、J=3.85、6.30Hz、4H)、1.52(s、9H)。
ステップ14:
化合物55n(800mg、1.44mmol、1当量)をDCM(10mL)に溶解し、TFA(4.62g、40.52mmol、3mL、28.14当量)を添加し、反応溶液を1時間攪拌した。LCMSは、完全に反応し、目的生成物が検出されたことを示した。反応液を減圧濃縮し、化合物55oのトリフルオロ酢酸塩を得た。LCMS(ESI)m/z:456.2(M+1);
ステップ15:
化合物55o(800mg、1.40mmol、1当量)のトリフルオロ酢酸塩をDCM(15ml)に溶解し、0℃でTEA(1.42g、14.05mmol、1.96ml、10当量)および塩化アクリロイル(254.30mg、2.81mmol、229.10μl、2当量)を添加し、0℃で0.5時間攪拌した。LCMSは、完全に反応し、目的生成物が検出されたことを示した。飽和塩化アンモニウム(20ml)を添加して反応をクエンチングさせ、酢酸エチル(20ml×2)で抽出した。有機相を合わせ、減圧濃縮した。得られた粗生成物をスラリー化し(酢酸エチル:石油エーテル=1:2、12ml)、ろ過し、ケーキを減圧して乾燥させ、化合物55pを得た。LCMS(ESI)m/z:510.2(M+1);
ステップ16:
化合物55p(200mg、392.56μmol、1当量)をDCM(10ml)に溶解し、0℃で三臭化ホウ素(2.95g、11.78mmol、1.13ml、30当量)を添加し、25℃で1時間反応させた。LCMSは、約22.82%の生成物が形成したことを示した。0℃で水(30ml)をゆっくりと添加して反応をクエンチングさせ、酢酸エチル(30ml×2)で抽出し、有機相を合わせ、減圧濃縮し、得られた残留物を分取TLC(ジクロロメタン:メタノール=20:1)で精製し、さらに、分取HPLC(0.075%トリフルオロ酢酸)で精製し、実施例55のトリフルオロ酢酸塩を得た。LCMS(ESI)m/z:496.2(M+1);1HNMR(400MHz、DMSO−d6)δ10.33(brs、1H)、8.82(s、1H)、8.01−7.87(m、2H)、7.44−7.2344(m、5H)、6.83(dd、J=16.69、10.45Hz、1H)、6.18(dd、J=16.69、2.14Hz、1H)、5.81−5.70(m、1H)、3.99−3.73(m、8H)。
実験例1:細胞実験
実験目的:
本実験は、KRAS G12C突然変異のNCI−H358ヒト非小細胞肺がん細胞、KRAS G12C突然変異のMIA PaCa2ヒト膵臓がん細胞および野生型のA375ヒト悪性黒色腫細胞に対する本発明の化合物の増殖阻害効果を検証することを目的とする。
主な試薬:
細胞株NCI−H358、細胞株A375、細胞株MIA Paca2、Cell Titer−Glo検出キット、RPMI1640培地、DMEM細胞培養液、ウシ胎児血清、0.25%トリプシン−EDTA消化液、DPBS、細胞培養グレードのDMSO、ペニシリン。
主な機器:
マルチラベルマイクロプレート検出器Envision、細胞培養フラスコ、384細胞培養マイクロウェルプレート、Vi−cell XR細胞生存率アナライザー、CO2恒温インキュベーター、300μL12チャネル電動ピペット、Echo超音波ナノアップグレード液体ワークステーション。
実験方法:
それぞれ3つの384マイクロウェルプレートの周辺ウェルに40μlのリン酸緩衝液を添加し、それぞれ各プレートの他のウェルに40μlのテスト用細胞懸濁液を添加した(プレート1:500個のNCI−H358細胞を含むNCI−H358細胞懸濁液;プレート2:300個のMIA PaCa2細胞を含むMIA PaCa2細胞懸濁液;プレート3:300個のA375細胞を含むA375細胞懸濁液)。次に、3枚の細胞プレートを二酸化炭素インキュベーターに入れ、一晩培養した。Echoを使用して、テスト用化合物に対して3倍勾配希釈を実行し、各化合物を10個の濃度勾配(50μMから0.003μMに希釈)で希釈し、それぞれ100nlを細胞プレートの対応するウェルに添加し、薬物を添加した後、行A、P、列1、24の各ウェルに40μLのリン酸緩衝液を添加し、細胞プレートを二酸化炭素インキュベーターに戻せ、5日間培養した。ウェルあたり20μlのPromega Celtiter−Glo試薬を細胞プレートに添加し、光を避け、室温で10分間振とうして発光シグナルを安定化させた。Perkin Elmer Envisionマルチマーカーアナライザーを使用してデータを読み取った。
データ分析:IC50結果はIDBS社のGraphPad Prism5.0ソフトウェアで分析した。
実験結果:
NCI−H358(G12C突然変異)細胞、A375(野生型)細胞およびMIA PaCa2(G12C突然変異)細胞に対する本発明の化合物の抗増殖活性IC50のデータは表1および表2に示した通りであった。
結論:本発明の化合物は、KRAS G12C突然変異細胞NCI−H358およびMIA PaCa2に対して高い細胞増殖抑制活性を示すことと同時に、野生型A375細胞に対する増殖抑制活性は弱く、高い選択性を示した。
Figure 2021510721
Figure 2021510721
実験例2:肝ミクロソームの安定性試験
実験目的:
マウス、ラットおよびヒト肝ミクロソームにおけるテスト用物質の代謝安定性を試験する。
実験材料:
テスト用物質(10mM)、Testosterone(テストステロン、対照品、10mM)、Diclofenac(ジクロフェナック、対照品、10mM)Propafenone(プロパフェノン、対照品、10mM)、ヒト肝ミクロソーム、ラット肝ミクロソーム、マウス肝ミクロソーム。
緩衝系:
1.100mMリン酸カリウム緩衝液(pH7.4)。
2.10mM塩化マグネシウム溶液。
化合物の希釈:
1.中間体溶液:45μLのDMSO(450μL1:1メタノール/水を含有)を使用して、5μLの試験物質または対照品を希釈した。
2.作業溶液:450μLの100mMリン酸カリウム緩衝液を使用して、中間体溶液を希釈した。
NADPH再生システム:
1.β−ホスホアミドアデニンジヌクレオチド、株式会社シグマから提供され、Cat.No.N0505。
2.イソクエン酸、株式会社シグマから提供され、カタログ番号I1252。
3.イソクエン酸デヒドロゲナーゼ、株式会社シグマから提供され、Cat.No.I2002。
肝ミクロソーム溶液の調製(最終濃度:0.5mgタンパク質/mL):
停止液:
100ng/mL Tolbutamide(トルブタミド)と100ng/mL Labetalol(ラベタロール)を含む冷たいアセトニトリルを内部標準物質として使用した。
実験方法:
1.全部のプレート(T0、T5、T10、T20、T30、T60、NCF60)に10μLのテスト用物質または対照品の作業溶液を添加した。
2.680μL/ウェルの肝ミクロソーム溶液を96ウェルプレートに分注し、次に、80μL/ウェルを各プレートに添加し、前記インキュベーションプレートを37℃に置き、約10分間プレインキュベーションした。
3.NCF60プレートの各ウェルに10μLの100mMリン酸カリウム緩衝液を添加した。
4.プレインキュベーション終了後、90μL/ウェルのNADPH再生系作業液を96ウェルプレートに分配し、各プレートに10μL/ウェルで1を添加して反応を開始させた。
5.適切な時間(例:5、10、20、30及び60分)をインキュベーションした。
6.各サンプルヴェールにそれぞれ300μLの停止液(4℃で冷蔵し、100ng/mL Tolbutamideと100ng/mL Labetalを含む)を添加した。
7.サンプルプレートを約10分間振とうし、4℃下で4000rpmで20分間遠心分離した。
8.遠心分離時、各ウェルに300μLのHPLC水を添加し、100μLの上澄みを取り、LC−MS/MS分析に使用した。
データ分析:
1/2及びClint(mic)を以下の公式を使用して計算した。
Figure 2021510721
肝臓はグラムあたり、45mgのミクロソームタンパク質を含み、マウス、ラット、イヌ、サル及びヒトの肝重量はそれぞれ88g/kg、40g/kg、32g/kg、30g/kgおよび20g/kgである。
tはt時間の濃度で、tはインキュベーション時間で、C0は0時の濃度で、Keは消失速度定数で、Clint(mic)は肝ミクロソーム固有のクリアランスで、Clint(liver)は肝臓固有のクリアランスである。
CLint(mic)=0.693/半減期/mgmLあたりミクロソームタンパク質(インキュベーション時のミクロソーム濃度)である。
CLint(liver)=CLint(mic)×mgミクロソームタンパク質/g肝重量×肝重量と体重の比である。
実験結果:表3に示した通りである。
実験結論:
ヒト、ラット及びマウスの肝ミクロソーム安定性実験において、本発明の化合物がより長い半減期を示したことから、本発明の化合物は、生体内での代謝安定性が優れていると推測できる。
Figure 2021510721
実験例3:ラット薬物動態評価実験
実験目的:
オスSDラットを試験動物として、LC/MS/MS法を使用して、試験化合物の静脈内および経口投与後の異なる時点での血漿中の薬物濃度を測定する。ラットにおける試験化合物の薬物動態学的挙動を研究し、その薬物動態学的特性を評価する。
実験方法:試験動物:健康な成体オスSDラット10匹を、体重が似たことにより、IV群(2群)は毎群2匹、PO群(2群)は毎群3匹で、4つの群に分けた。動物は北京WeitongLihua実験動物株式会社から購入した。
試薬の調整:
IV群:適切な量の試料を称量し、10:60:30の体積比に従って順次に適切な量のDMSO、PEG400、および水を添加し、超音波で攪拌した後、1.5mg/mLの透明な状態になった。
PO群:適切な量の試料を称量り、10:60:30の体積比に従って順次に適切な量のDMSO、PEG400、および水を添加し、超音波で攪拌した後、1.0mg/mLの透明な状態になった。
投与:
一晩断食させた後、IV群はそれぞれ2mL/kgの投与体積、3mg/kgの用量で静脈内投与し;PO群はそれぞれ10mL/kgの投与体積、10mg/kgの用量で経口投与した。
実験操作:
オスSDラットの静脈内注射群にそれぞれ試験化合物を投与した後、0.0833、0.25、0.5、1、2、4、6、8、および24時間に200ulの血液を採取し、事前にEDTA−K2を入れた市販の抗凝固チューブに置いた。経口投与群はそれぞれ試験化合物を投与した後、それぞれ0.25、0.5、1、2、4、6、8、および24時間に200ulの血液を採取し、事前にEDTA−K2を入れた市販の抗凝固チューブに置いた。チューブを15分間遠心分離して血漿を分離し、−60℃で保存した。動物は投与2時間後で食べることができた。LC/MS/MS法でラットの静脈内および経口投与後の血漿中の試験化合物の含有量を測定した。この方法の直線範囲は2.00〜6000nMで;血漿サンプルはアセトニトリルでタンパク質を沈殿させた後、分析した。
実験結果:
実験結果は表4に示した通りである。
実験結論:
ラットの薬物動態評価実験において、本発明の化合物は、参照化合物ARS−1620よりも高い曝露量およびより良好な経口有効性を示した。
Figure 2021510721
実験例4:生体内有効性試験(一)
実験目的:
ヒト膵臓がんMIA−PaCa2細胞皮下異種移植腫瘍モデルにおける試験化合物の生体内の有効性を評価する。
実験操作:
BALB/cヌードマウス、メス、6〜8週齢、体重は約18〜22gである。各マウスの右背部に、0.2mL(1×107个)のMIA−PaCa2細胞(マトリゲルを添加し、体積比は1:1である)を皮下接種した。平均腫瘍体積が約169mm3に達したときに投与を開始した。試験化合物を毎日経口投与し、投与量は表5に示す通りであった。腫瘍体積は週に2回測定し、体積はmm3で測定され、次の式で計算された:V=0.5a×b2、ここで、aとbはそれぞれ腫瘍の長径と短径である。化合物の抗腫瘍効果は、TGI(%)によって評価された。TGI(%)は腫瘍増殖阻害率を反映した。TGI(%)の計算:TGI(%)=[(1−(特定の治療群の投与終了時の平均腫瘍体積−当該治療群の投与開始時の平均腫瘍体積))/(溶媒対照群の治療終了時の平均腫瘍体積−溶媒対照群の治療開始時の平均腫瘍体積)]×100%。
実験結果:表5に示す通りであった。
Figure 2021510721
実験結論:
本発明の化合物は、ヒト膵臓がんMIA−PaCa2細胞の皮下異種移植腫瘍モデルにおいて良好な生体内有効性を示した。投与を開始してから20日後、本発明の化合物は溶媒対照群と比較して有意な抗腫瘍効果があり、かつ、明らかな用量反応関係があった。
実験例5:生体内有効性試験(二)
実験目的:
ヒト非小細胞肺がんNCI−H358皮下異種移植腫瘍モデルにおける試験化合物の生体内有効性を評価する。
実験操作:
BALB/cヌードマウス、メス、6〜8週齢、体重は18〜21gである。合計100匹が必要であった。上海LINGCHANG BIOTECHから提供された。NCI−H358腫瘍細胞をPBSに再懸濁して0.1mL(5×106个)の細胞懸濁液に調製し、各マウスの右背部に皮下接種(5×106 /匹)し、腫瘍が成長するのを待った。平均腫瘍体積が約150〜200mm3に達したときに無作為にグループを分けて、投与を開始し、投与量は表6に示す通りであった。腫瘍の直径を週2回にノギスで測定した。腫瘍体積の計算式は:V=0.5a×b2で、aおよびbはそれぞれ腫瘍の長径および短径を表した。化合物の抗腫瘍効果は、TGI(%)によって評価された。TGI(%)は腫瘍増殖阻害率を反映した。TGI(%)の計算:TGI(%)=[(1−(特定の治療群の投与終了時の平均腫瘍体積−当該治療群の投与開始時の平均腫瘍体積))/(溶媒対照群の治療終了時の平均腫瘍体積−溶媒対照群の治療開始時の平均腫瘍体積)]×100%であった。
実験結果:表6に示す通りであった。
Figure 2021510721
実験結論:本発明の化合物は、ヒト膵臓がんNCI−H358細胞の皮下異種移植腫瘍モデルにおいて良好な生体内有効性を示した。投与を開始してから20日後、本発明の化合物は参照化合物ARS−1620と比較して有意な抗腫瘍効果を有した。
実験例6:生体内有効性試験(三)
実験目的:
ヒト膵臓がんx−MIA−PaCa2細胞皮下異種移植腫瘍モデルにおける試験化合物の生体内有効性を評価する。
実験操作:
NU/NUマウス、メス、6〜8週齢、体重は17〜20gである。合計100匹の動物が必要であった(30%多い動物がワクチン接種される)。北京Beijing Vital River Laboratory Animal Technology Co., Ltd.が提供された。0.2mL(10×106個)のx−MIA−PaCa2細胞(マトリゲル添加、体積比は1:1)を各マウスの右背部に皮下接種し、平均腫瘍体積が約150mm3に達したとき、グループを分けて、投与を開始し、投与量は表7に示す通りであった。腫瘍の直径を週2回にノギスで測定した。腫瘍体積の計算式は:V=0.5a×b2で、aおよびbはそれぞれ腫瘍の長径および短径を表した。化合物の抗腫瘍効果は、TGI(%)によって評価された。TGI(%)は腫瘍増殖阻害率を反映した。TGI(%)の計算:TGI(%)=[(1−(特定の治療群の投与終了時の平均腫瘍体積−当該治療群の投与開始時の平均腫瘍体積))/(溶媒対照群の治療終了時の平均腫瘍体積−溶媒対照群の治療開始時の平均腫瘍体積)]×100%であった。
実験結果:表7に示す通りであった。
Figure 2021510721
実験結論:本発明の化合物は、ヒト膵臓がんx−MIA−PaCa2細胞の皮下異種移植腫瘍モデルにおいて良好な生体内有効性を示した。投与を開始してから14日後、本発明の化合物は参照化合物ARS−1620と比較して有意な抗腫瘍効果を有した。
実験例7:生体内有効性試験(四)
実験目的:
ヒト非小細胞肺がんNCI−H358皮下異種移植腫瘍モデルにおける試験化合物の生体内有効性を評価する。
実験操作:
BALB/ ヌードマウス、メス、6〜8週齢、体重は18〜20gである。合計40匹が必要であった。上海LINGCHANG BIOTECHから提供された。NCI−H358腫瘍細胞をPBSに再懸濁して5×107个/mLの細胞懸濁液に調製し、各マウスの右背部に皮下接種(0.1mL、5×106/匹)して腫瘍が成長するのを待った。平均腫瘍体積が約166mm3に達したときに無作為のグループを分け、投与を開始し、投与量は表8に示す通りであった。腫瘍の直径を週に2回にノギスで測定した。腫瘍体積の計算式は:V=0.5a×b2で、aおよびbはそれぞれ腫瘍の長径および短径を表した。化合物の抗腫瘍効果は、TGI(%)によって評価された。TGI(%)は腫瘍増殖阻害率を反映した。TGI(%)の計算:TGI(%)=[(1−(特定の治療群の投与終了時の平均腫瘍体積−当該治療群の投与開始時の平均腫瘍体積))/(溶媒対照群の治療終了時の平均腫瘍体積−溶媒対照群の治療開始時の平均腫瘍体積)]×100%であった。
実験結果:表8に示す通りであった。
Figure 2021510721
実験結論:投与開始から27日後、同じ投与量(15mg/kg)下で、本発明の化合物は参照化合物ARS−1620と比較して有意な抗腫瘍効果を有した。さらに、本発明の化合物は、投与量(5mg/kg)が参照化合物ARS−1620の投与量(15mg/kg)よりも低い場合でも、依然として有意な腫瘍縮小効果を示した。これは、本発明の化合物がヒト非小細胞肺がんNCI−H358皮下異種移植腫瘍モデルにおいて良好な生体内効果を示し、かつ、抗腫瘍効果が投与量依存する傾向を有することを示した。
本発明の幾つかの解決策において、前記環Aはアジリジニル、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、1,4−ジアザシクロヘプチルおよび3,6−ジアザビシクロ[3.2.0]ヘプチルから選択され、前記アジリジニル、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、1,4−ジアザシクロヘプチルおよび3,6−ジアザビシクロ[3.2.0]ヘプチルは任意に1、2または3個のRにより置換される。
少なくとも1つのメチオニン残基を含むエラスチン様ポリペプチドの下限臨界溶液温度を変化させることを目的とした、チオエーテルアルキル化法の利用。
本発明の幾つかの解決策において、前記環Aはアジリジニル、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、1,4−ジアザシクロヘプチルおよび3,6−ジアザビシクロ[3.2.0]ヘプチルから選択され、前記アジリジニル、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、1,4−ジアザシクロヘプチルおよび3,6−ジアザビシクロ[3.2.0]ヘプチルは任意に1、2または3個のRにより置換され、他の変数は、本発明で定義されるとおりである。

Claims (26)

  1. 式(I)で表される化合物、その薬学的に許容される塩またはその異性体。
    Figure 2021510721
    (ここで、
    環Aは3〜8員のヘテロシクロアルキルから選択され、前記3〜8員のヘテロシクロアルキルは任意に1、2または3個のRにより置換され;
    1、R2、R3、R4及びR5はそれぞれ独立して、H、ハロゲン、OH、NH2、CN、C1-6アルキル及びC1-6ヘテロアルキルから選択され、前記C1-6アルキル及びC1-6ヘテロアルキルは任意に1、2または3個のRにより置換され;
    或いは、R1及びR2は連結して環Bを形成し;
    或いは、R2及びR3は連結して環Bを形成し;
    或いは、R3及びR4は連結して環Bを形成し;
    或いは、R4及びR5は連結して環Bを形成し;
    環Bはフェニル、C5-6シクロアルケニル、5〜6員のヘテロシクロアルケニル及び5〜6員のヘテロアリールから選択され、前記フェニル、C5-6シクロアルケニル、5〜6員のヘテロシクロアルケニル及び5〜6員のヘテロアリールは任意に1、2または3個のRaにより置換され;
    aはハロゲン、OH、NH2、CN、C1-6アルキル及びC1-6ヘテロアルキルから選択され、前記C1-6アルキル及びC1-6ヘテロアルキルは任意に1、2または3個のRにより置換され;
    6はH、ハロゲン及びC1-6アルキルから選択され、前記C1-6アルキルは任意に1、2または3個のRにより置換され;
    7はH、CN、NH2、C1-8アルキル、C1-8ヘテロアルキル、4〜6員のヘテロシクロアルキル、5〜6員のヘテロアリール及びC5-6シクロアルキルから選択され、前記C1-8アルキル、C1-8ヘテロアルキル、4〜6員のヘテロシクロアルキル、5〜6員のヘテロアリール及びC5-6シクロアルキルは任意に1、2または3個のRにより置換され;
    Lは単結合、−NH−、−S−、−O−、−C(=O)−、−C(=S)−、−CH2−、−CH(Rb)−及び−C(Rb2−から選択され;
    L’は単結合及び−NH−から選択され;
    bはC1-3アルキル及びC1-3ヘテロアルキルから選択され、前記C1-3アルキル及びC1-3ヘテロアルキルは任意に1、2または3個のRにより置換され;
    8はH、C1-6アルキル及びC1-6ヘテロアルキルから選択され、前記C1-6アルキル及びC1-6ヘテロアルキルは任意に1、2または3個のRにより置換され;
    Rはハロゲン、OH、NH2、CN、C1-6アルキル、C1-6ヘテロアルキル及びC3-6員のシクロアルキルから選択され、前記C1-6アルキル、C1-6ヘテロアルキル及びC3-6員のシクロアルキルは任意に1、2または3個のR’により置換され;
    R’は:F、Cl、Br、I、OH、NH2、CN、CH3、CH3CH2、CH3O、CF3、CHF2、CH2F、シクロプロピル、プロピル、イソプロピル、N(CH32、NH(CH3)から選択され;
    「ヘテロ」はヘテロ原子またはヘテロ原子団を表し、前記3〜8員のヘテロシクロアルキル、C1-6ヘテロアルキル、5〜6員のヘテロシクロアルケニル、5〜6員のヘテロアリール、C1-8ヘテロアルキル、4〜6員のヘテロシクロアルキル、C1-3ヘテロアルキルの“ヘテロ”はそれぞれ独立して、−C(=O)N(R)−、−N(R)−、−NH−、N、−O−、−S−、−C(=O)O−、−C(=O)−、−C(=S)−、−S(=O)−、−S(=O)2−及び−N(R)C(=O)N(R)−から選択され;
    前記のいずれの場合においても、ヘテロ原子またはヘテロ原子団の数は、それぞれ独立して、1、2、および3から選択される。)
  2. RはF、Cl、Br、I、OH、NH2、CN、CH3、CH3CH2、CH3O、CF3、CHF2、CH2F、シクロプロピル、プロピル、イソプロピル、N(CH32、NH(CH3)及びN(CH2CH32から選択される、請求項1に記載の化合物、その薬学的に許容される塩またはその異性体。
  3. 環Aはアジリジン、アゼチジン、ピロリジン、ピペリジニル、ピペラジニル、1,4−ジアザシクロヘプチルおよび3,6−ジアザビシクロ[3.2.0]ヘプタンから選択され、前記アジリジン、アゼチジン、ピロリジン、ピペリジニル、ピペラジニル、1,4−ジアザシクロヘプチルおよび3,6−ジアザビシクロ[3.2.0]ヘプタンは任意に1、2または3個のRにより置換される、請求項1または2に記載の化合物、その薬学的に許容される塩またはその異性体。
  4. 1、R2、R3、R4及びR5はそれぞれ独立してH、F、Cl、Br、I、OH、NH2、CN、CH3、CH3CH2、(CH32CH、CH3O、CH3NH及びCH3NH(C=O)Oから選択され、前記CH3、CH3CH2、(CH32CH、CH3O、CH3NH及びCH3NH(C=O)Oは任意に1、2または3個のRにより置換される、請求項1または2に記載の化合物、その薬学的に許容される塩またはその異性体。
  5. 1、R2、R3、R4及びR5はそれぞれ独立してH、F、Cl、Br、I、OH、NH2、CN、CH3、CH3CH2、(CH32CH、CH3O、CH3NH、(CH32N、(CH32N(C=O)O及びCH3NH(C=O)Oから選択される、請求項4に記載の化合物、その薬学的に許容される塩またはその異性体。
  6. 環Bはピラゾリル、イミダゾリル、ピロリル、チエニル、フリル、トリアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、フェニル、ピリジル、ピリミジニル、ピリダジニル、トリアジニル、モルホリニル、シクロペンテニル及びシクロヘキセニルから選択され、前記ピラゾリル、イミダゾリル、ピロリル、チエニル、フリル、トリアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、フェニル、ピリジル、ピリミジニル、ピリダジニル、トリアジニル、モルホリニル、シクロペンテニル及びシクロヘキセニルは任意に1、2または3個のRaにより置換される、請求項1または2に記載の化合物、その薬学的に許容される塩またはその異性体。
  7. aはF、Cl、Br、I、OH、NH2、CN、CH3、CH3CH2、(CH32CH、CH3O、CH3C(=O)から選択される、請求項1または2に記載の化合物、その薬学的に許容される塩またはその異性体。
  8. 環Bはフェニル、ピラゾリル、1−メチル−1H−ピラゾリル及び1−(1H−ピラゾール−1−イル)エタノン基から選択される、請求項6または7に記載の化合物、その薬学的に許容される塩またはその異性体。
  9. 6はH、F、Cl、Br、I及びC1-3アルキルから選択され、前記C1-3アルキルは任意に1、2または3個のRにより置換される、請求項1または2に記載の化合物、その薬学的に許容される塩またはその異性体。
  10. 6はH、F、Cl、Br、I、CH3、CF3、CHF2、CH2Fから選択される、請求項9に記載の化合物、その薬学的に許容される塩またはその異性体。
  11. 7はH、CN、NH2、C1-6アルキル、C1-6ヘテロアルキル、モルホリニル、ピペリジニル、アゼチジニル、アザシクロペンタニル、ピラゾリル、イミダゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、シクロヘキシル、シクロペンタニル、フェニル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニルから選択され、前記C1-6アルキル、C1-6ヘテロアルキル、モルホリニル、ピペリジニル、アゼチジニル、アザシクロペンタニル、ピラゾリル、イミダゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、シクロヘキシル、シクロペンタニル、フェニル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニルは任意に1、2または3個のRにより置換される、請求項1または2に記載の化合物、その薬学的に許容される塩またはその異性体。
  12. 7はH、CH3、CN、NH2
    Figure 2021510721
    から選択され、前記
    Figure 2021510721
    は任意に1、2または3個のRにより置換される、請求項11に記載の化合物、その薬学的に許容される塩またはその異性体。
  13. 7はH、CH3、CN、NH2
    Figure 2021510721
    から選択される、請求項12に記載の化合物、その薬学的に許容される塩またはその異性体。
  14. 8はH、C1-4アルキル及びC1-4ヘテロアルキルから選択され、前記C1-4アルキル及びC1-4ヘテロアルキルは任意に1、2または3個のRにより置換される、請求項1または2に記載の化合物、その薬学的に許容される塩またはその異性体。
  15. 8はH、CH3、CH3CH2、(CH32CHCH2、(CH32CH、CH3O、CH3NH、(CH32N、(CH32NCH2及びCH3NHCH2から選択される、請求項14に記載の化合物、その薬学的に許容される塩またはその異性体。
  16. 構造単位
    Figure 2021510721

    Figure 2021510721
    から選択され、ここで、R9はH及びC1-3アルキルから選択される、請求項1または2に記載の化合物、その薬学的に許容される塩またはその異性体。
  17. 構造単位
    Figure 2021510721

    Figure 2021510721
    から選択される、請求項16に記載の化合物、その薬学的に許容される塩またはその異性体。
  18. 構造単位
    Figure 2021510721
    はH、CN、CH3、CH3CH2、(CH32CH、(CH32N、(CH32NCH2
    Figure 2021510721
    から選択される、請求項1または2に記載の化合物、その薬学的に許容される塩またはその異性体。
  19. 構造単位
    Figure 2021510721

    Figure 2021510721
    から選択される、請求項1または2に記載の化合物、その薬学的に許容される塩またはその異性体。
  20. 以下から選択される請求項1〜19のいずれか1項に記載の化合物、その薬学的に許容される塩またはその異性体。
    Figure 2021510721
    (ここで、
    Lは請求項1に定義された通りであり、
    1、R2、R4及びR5は請求項1または4に定義された通りであり、
    6は請求項1または9に定義された通りであり、
    ,7は請求項1、11、12または13に定義された通りであり、
    ,8は請求項1、14または15に定義された通りであり、
    ,9は請求項16に定義された通りである。)
  21. 以下から選択される請求項20に記載の化合物、その薬学的に許容される塩またはその異性体。
    Figure 2021510721
    (ここで、R1、R2、R4、R5、R6、R7、R8、R9及びLは請求項20に定義された通りであり、環Bは請求項1または6に定義された通りである。)
  22. 以下から選択される請求項21に記載の化合物、その薬学的に許容される塩またはその異性体。
    Figure 2021510721
    (ここで、R1、R2、R4、R5、R6、R7、R8、L、R9及びRaは請求項21に定義された通りである。)
  23. 下記の式から選ばれる化合物、その薬学的に許容される塩またはその異性体。
    Figure 2021510721
    Figure 2021510721
    Figure 2021510721
    Figure 2021510721
  24. 以下から選択される請求項23に記載の化合物、その薬学的に許容される塩またはその異性体。
    Figure 2021510721
    Figure 2021510721
  25. がんを治療する薬物の製造における、請求項1〜24のいずれか1項に記載の化合物、その薬学的に許容される塩またはその異性体の使用。
  26. 前記がんは肺がん、リンパ腫、食道がん、卵巣がん、膵臓がん、直腸がん、神経膠腫、子宮頸がん、尿路上皮がん、胃がん、子宮内膜がん、肝がん、胆管がん、乳がん、結腸がん、白血病及び黒色腫を含む、請求項25に記載の使用。
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