JP2021509815A - 改変ワクシニアベクター - Google Patents
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Abstract
Description
本明細書で使用される、「約」という用語は、記載される値を、10%以内上回るか、又は下回る値を指す。例えば、「約5nM」という用語は、4.5nM〜5.5nMの範囲を指し示す。
本明細書で使用される「C2L」とは、ケルチ様タンパク質をコードする遺伝子などのワクシニアウイルス遺伝子を指す。C2L遺伝子をコードするタンパク質配列の非限定例は、下記の表31〜35に列挙される。「C2L」という用語はまた、下記の表に列挙されるタンパク質の断片若しくはバリアント、又は別のワクシニアウイルス株に由来する、相同な遺伝子も含みうる。
ワクシニアウイルスは、オルトポックスウイルス又はポックスウイルス科(Poxviridae)、コルドポックスウイルス亜科(Chordopoxvirinae)、及びオルトポックスウイルス属(Orthopoxvirus)のメンバーである。オルトポックスウイルスは、コルドポックスウイルス亜科の他のメンバーより、比較的同種であり、ワクシニアウイルス種、天然痘ウイルス種(天然痘の病原物質)、牛痘ウイルス種、バッファロー痘ウイルス種、サル痘ウイルス種、マウス痘ウイルス種、及び馬痘ウイルス種のほか、他のウイルス種を含む、11の顕著に異なるが、近縁である種(Moss、1996を参照されたい)を含む。本明細書で記載される、本発明のある特定の実施形態は、オルトポックスウイルス属の他のメンバーのほか、パラポックスウイルス属(Parapoxvirus)、アビポックスウイルス属(Avipoxvirus)、カプリポックスウイルス属(Capripoxvirus)、レポリポックスウイルス属(Leporipoxvirus)、スイポックスウイルス属(Suipoxvirus)、モラスキポックスウイルス属(Molluscipoxvirus)、及びヤタポックスウイルス属(Yatapoxvirus)に拡張されうる。オルトポックスウイルス属のファミリーは、一般に、実験動物における中和及び交差反応性を含む、血清学的手段により規定される。オルトポックスウイルス属の多様なメンバー、並びにコルドポックスウイルス亜科の他のメンバーは、宿主生物の免疫応答に対抗するように、本明細書で例が提示される、免疫調節性分子を利用する。
ワクシニアウイルスを、腫瘍溶解性ウイルスとして調べる、いくつかの進行中の臨床研究は、ウイルスのチミジンキナーゼ(TK)遺伝子に、欠失を施す。この欠失は、ウイルスを弱毒化し、ウイルスを、DNAの複製のために、したがって、ウイルスの繁殖のために、細胞のチミジンキナーゼの活性に依存的にする。細胞のチミジンキナーゼは、大半の正常組織では、低レベルで発現されるが、多くのがん細胞では、高レベルで発現される。代謝ターゲティングを介して、TK−ウイルスは、代謝速度が大きな細胞(例えば、健常細胞又は腫瘍細胞)では、増殖しうるが、チミジンキナーゼが低レベルの細胞では、十分に増殖しないであろう。休眠腫瘍細胞(例えば、がん幹細胞)が存在するので、TK−ウイルスは、化学療法が、大部分、無効であるのと全く同様に、このがん細胞集団を死滅させる、それらの能力が損なわれている可能性が高い。本開示で記載される改変ウイルスベクターは、ウイルス合成機構(TKを含む)を保持し、休眠がん細胞においても繁殖しうる。本開示のウイルス改変であれば、ウイルスが、TK又は他のDNA代謝酵素(例えば、リボヌクレオチドレダクターゼ)を欠失させずに、高度に選択的であることを可能とし、代謝速度が小さい腫瘍においても有効でありうるであろう。
本発明は、ウイルスが、がん細胞に対する使用に所望される特性を呈しながら、非がん細胞に対して、低毒性又は非毒性であるように、野生型と比較して、1つ又は複数の遺伝子欠失を伴って構築されたポックスウイルスを含むポックスウイルスを特徴とする。本節は、例を目的として、組換えDNA技術の使用を介して、変異ウイルスを発生させるための方法など、本明細書で記載される、組換えポックスウイルスを作製するための、多様なプロトコールをまとめる。
遺伝子改変の方法
標的ゲノムへの核酸の挿入又は標的ゲノムからの核酸の欠失の方法は、本明細書で記載され、当技術分野で公知の方法を含む。標的遺伝子をコードするポリヌクレオチドを、標的ゲノムに組み込むために使用されうる、1つのこのような方法は、トランスポゾンの使用を伴う。トランスポゾンとは、トランスポザーゼ酵素をコードするポリヌクレオチドであり、5’切出し部位と、3’切出し部位とに挟まれた、目的のポリヌクレオチド配列又は遺伝子を含有する。トランスポゾンが、標的核酸(例えば、宿主細胞における)に送達されると、トランスポザーゼ遺伝子の発現が始まり、目的の遺伝子を、トランスポゾンから切断する活性酵素を結果としてもたらす。この活性は、トランスポザーゼによる、トランスポゾン切出し部位の、部位特異的認識により媒介される。ある特定の場合には、これらの切出し部位は、末端反復又はITR(inverted terminal repeat)でありうる。トランスポゾンから切り出されると、目的の遺伝子は、細胞の核ゲノム内に存在する、同様の切出し部位の、トランスポザーゼ触媒性切断により、標的ゲノムに組み込まれうる。これは、目的の遺伝子が、切断された核DNAに、相補的な切出し部位において挿入されることを可能とし、その後における、目的の遺伝子を、標的ゲノムのDNAに接続する、ホスホジエステル結合の、共有結合的ライゲーションが、組込み過程を完結させる。ある特定の場合には、トランスポゾンは、標的遺伝子をコードする遺伝子が、哺乳動物細胞ゲノムへの組込みの前に、まず、RNA産物に転写され、次いで、DNAに逆転写されるように、レトロトランスポゾンでありうる。トランスポゾン系は、各々の開示が、参照により本明細書に組み込まれる、ピギーバックトランスポゾン(例えば、国際公開第2010/085699号において、詳細に記載されている)及びスリーピングビューティートランスポゾン(例えば、米国特許出願公開第2005/0112764号において、詳細に記載されている)を含む。
多様な実施形態では、ワクシニアウイルスの腫瘍溶解活性を増強するように、多様な遺伝子が欠失している。本明細書で記載される欠失の大半は、ウイルス感染に対する宿主応答の遮断に関与するか、又は他の形における未知の機能を有する。多様な実施形態では、表1に描示された遺伝子のうちの少なくとも1つが、組換えワクシニアウイルスゲノムから欠失している。多様な実施形態では、表1に描示された遺伝子のうちの、少なくとも2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ、9つ、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、又は31が、組換えワクシニアウイルスゲノムから欠失している。多様な実施形態では、表2に描示された遺伝子の全てが、組換えワクシニアウイルスゲノムから欠失している。本明細書では、本発明の3つの例示的な実施形態である、CopMD5p、CopMD3p、及びCopMD5p3pについて記載される。下記の表2では、欠失した遺伝子のクラスター、並びにCopMD5pウイルス、CopMD3pウイルス、及びCopMD5p3pウイルスにおけるそれらの機能が描示される。ITRの2つのコピーが存在する、多様な実施形態では、ゲノムの右側のITRが欠失し、左側のITRは、インタクトのままである。欠失は、全ゲノムシーケンシングにより確認された。
多様な実施形態では、ワクシニアウイルスは、B8R遺伝子における欠失を含有するように、さらに遺伝子改変される。ワクシニアウイルスB8R遺伝子は、ガンマインターフェロン受容体(IFN−γ)に対する相同性を伴う分泌型タンパク質をコードする。in vitroにおいて、B8Rタンパク質は、ヒト及びラットのガンマインターフェロンを含む、ガンマインターフェロンのいくつかの分子種に結合し、これらの抗ウイルス活性を中和するが、マウスIFN−γへの結合が著明である。B8R遺伝子を欠失させることは、ヒトにおけるIFN−γの機能不全を阻止する。B8R遺伝子の欠失は、免疫原性の、共時的な低減を伴わずに、安全性の増強を結果としてもたらす。
多様な実施形態では、さらなるトランス遺伝子が、ベクターに挿入されうる。多様な実施形態では、1つ、2つ、又は3つのトランス遺伝子が、欠失したB8R遺伝子の遺伝子座に挿入されている。一部の株では、B8Rの欠失部位に存在するトランス遺伝子(複数可)に加えて、株はまた、少なくとも1つのトランス遺伝子も、欠失したB8R遺伝子の遺伝子座ではない、ワクシニアウイルスのさらなる遺伝子座に挿入されている。多様な実施形態では、少なくとも1つのトランス遺伝子は、5p欠失の境界に挿入され、少なくとも1つのトランス遺伝子は、3p欠失の境界又はこれらの両方に挿入されている。多様な実施形態では、少なくとも3つ、4つ、5つ、又はこれを超えるトランス遺伝子が、改変ワクシニアウイルスゲノムに挿入されている。
医薬組成物、投与、及び用量
本発明の組換えワクシニアウイルスベクターを含有する治療用組成物は、当技術分野で公知の方法を使用して調製されうる。例えば、このような組成物は、例えば、生理学的に許容される担体、賦形剤、又は安定化剤(参照により本明細書に組み込まれる、「Remington’s Pharmaceutical Sciences」、16版、Osol,A.編(1980))を使用し、所望の形態、例えば、凍結乾燥製剤又は水溶液の形態において調製されうる。
本明細書で開示される、組換えワクシニアウイルスは、例えば、腫瘍溶解により、直接がん細胞を死滅させること、及び/又は標的がん細胞に対する獲得免疫応答の有効性を増強することのために、がんなどの細胞増殖障害を患う、ヒトなどの哺乳動物対象に投与されうる。一部の実施形態では、細胞増殖障害は、白血病、リンパ腫、肝臓がん、骨がん、肺がん、脳がん、膀胱がん、消化器がん、乳がん、心臓がん、子宮頸がん、子宮がん、頭頸部がん、胆嚢がん、喉頭がん、口唇口腔がん、眼がん、黒色腫、膵臓がん、前立腺がん、結腸直腸がん、精巣がん、又は咽頭がんなどのがんである。特定の症例では、細胞増殖障害は、急性リンパ芽球性白血病(ALL)、急性骨髄性(myeloid)白血病(AML)、慢性リンパ性白血病(CLL)、慢性骨髄性(myelogenous)白血病(CML)、副腎皮質癌腫、AIDS関連リンパ腫、原発性CNSリンパ腫、肛門がん、虫垂がん、星状細胞腫、非定型奇形腫様/ラブドイド腫瘍、基底細胞癌、胆管がん、肝外がん、ユーイング肉腫ファミリー、骨肉腫及び悪性線維性組織球腫、中枢神経系胎児性腫瘍、中枢神経系胚細胞腫瘍、頭蓋咽頭腫、上衣腫、気管支腫瘍、バーキットリンパ腫、カルチノイド腫瘍、原発性リンパ腫、脊索種、慢性骨髄増殖性新生物、結腸がん、肝外胆管がん、非浸潤性乳管癌(DCIS)、子宮内膜がん、上衣腫、食道がん、嗅神経芽腫、頭蓋外胚細胞腫瘍、性腺外胚細胞腫瘍、卵管がん、骨の線維性組織球腫、消化管カルチノイド腫瘍、消化管間葉系腫瘍(GIST)、精巣胚細胞腫瘍、妊娠性絨毛性疾患、神経膠腫、小児性脳幹神経膠腫、有毛細胞白血病、肝細胞がん、ランゲルハンス細胞組織球増殖症、ホジキンリンパ腫、下咽頭がん、膵島細胞腫瘍、膵内分泌腫瘍、ウィルムス腫瘍及び他の小児腎臓腫瘍、ランゲルハンス細胞組織球増殖症、小細胞肺がん、皮膚T細胞リンパ腫、眼内黒色腫、メルケル細胞癌、中皮腫、転移性頸部扁平上皮がん、正中線癌、多発性内分泌腫瘍症候群、多発性骨髄腫/形質細胞細胞腫、骨髄異形成症候群、鼻腔副鼻腔がん、鼻咽頭がん、神経芽細胞腫、非ホジキンリンパ腫(NHL)、非小細胞肺がん(NSCLC)、上皮卵巣がん、胚細胞卵巣がん、低悪性度卵巣がん、膵神経内分泌腫瘍、乳頭腫症、傍神経節腫、副鼻腔鼻腔がん、副甲状腺がん、陰茎がん、咽頭がん、褐色細胞腫、下垂体腫瘍、胸膜肺芽腫、原発性腹膜がん、直腸がん、網膜芽細胞腫、横紋筋肉腫、唾液腺がん、カポジ肉腫、横紋筋肉腫、セザリー症候群、小腸がん、軟部組織肉腫、咽頭がん、胸腺腫及び胸腺癌、甲状腺がん、腎盂及び尿管の移行上皮がん、尿道がん、子宮内膜がん、子宮肉腫、膣がん、外陰がん、並びにワルデンシュトロームマクログロブリン血症からなる群から選択されるがんでありうる。
ウイルスの、腫瘍における拡散及び毒力を測定するための、当技術分野で公知のアッセイは、プラークサイズの測定、合胞体の形成の測定、及び/又はコメットアッセイ(EEV)を含むがこれらに限定されない。ウイルスの免疫刺激活性を測定するための、当技術分野で公知のアッセイは、NK活性化(CD69の発現%により測定される)、NK脱顆粒(CD107aの増大倍数により測定される)、及び/又はT細胞プライミングアッセイを含むがこれらに限定されない。ウイルスの選択性を測定するための、当技術分野で公知のアッセイは、尾におけるポックス病変、生体分布、及び/又は体格指数の測定を含むがこれらに限定されない。
下記で使用される通り、「場所」という用語は、本明細書で記載される、例示的なワクシニアウイルスベクターにおいて欠失している核酸に関して、遺伝子の場所を指す。多様な遺伝子について、アミノ酸配列情報及びタンパク質受託番号を提示する。
59のポックスウイルス株に由来するオープンリーディングフレーム(ORF)を、オーソログにクラスター化し、アミノ酸レベルでアライメントした(系統発生解析については、図1を参照されたい)。ベイズ解析を実施して、全ての株の類縁性を決定した。ポックスウイルスは、遺伝子内容及び宿主範囲において、極めて多様である。互いと異なる、いくつかの自然発生のワクシニア野生型株が存在する。
がん細胞に、CopMD5p3pを、ある範囲のMOI(1〜0.01)において、24ウェルプレートに、4連で感染させた。ウイルスを感染させた2日間後、プレートを、クリスタルバイオレット(Crystal Violet)により染色した。クリスタルバイオレット染料は、SDSに溶解させ、分光光度法により読み取った。データは、非感染細胞のパーセントとして表す(図9を参照されたい)。このデータは、がん細胞株の大部分が、CopMD5p3pウイルスに曝露された場合に、急速に死滅することを示す。
4つのがん細胞株に、CopMD5p3pを、24ウェルプレートにおいて、低MOI(0.001)、3連で感染させ、異なる時点において、ウイルスを回収し、滴定した。0時間後の時点は、インプットを表す。HeLa、786−O、HT−29、及びMCF7についての増殖曲線を、図10に示す。このデータは、改変CopMD5p3pウイルスが、in vitroにおいて増殖するその能力を損なわれていないことを示す。これは、ウイルスが、インターフェロン応答の存在下にあっても、なお、複製コンピテントであることを意味する。哺乳動物細胞株において複製される能力は、別の重要な利点をもたらす。こうして、ウイルスは、速度及び効率を増強して製造することができる。
患者腫瘍試料を、手術の直後に得、2mm×2mmのコアに切り刻んだ。3つのコアに、野生型Copenhagen又はCopMD5p3pの、少量のウイルス(1×104PFU)を感染させた。72時間後に、プラークアッセイにより、ウイルスのアウトプットを評価し、最終的なウイルス力価を、PFUとして表した(図11を参照されたい)。このデータは、改変CopMD5p3pウイルスが、新鮮な患者腫瘍試料において複製されうることを示す。患者腫瘍試料における複製は、患者3D腫瘍における複製についての良好なモデルである。
単層のU2−OS細胞に、Copenhagen野生型ウイルス又はCopMD5p3pウイルスを感染させた。2時間後、培地を、プラークアッセイのためにするのと同様に、オーバーレイ培地に交換した。感染の48時間後に、エボス(EVOS)により撮影して、プラーク表現型を評価した(図12を参照されたい)。非感染細胞は、感染細胞と融合するので、合胞体としてもまた公知の細胞融合は、ウイルス拡散の一助となると考えられる。加えて、融合した細胞は、免疫原性であり、がん細胞の場合、抗腫瘍免疫応答を誘発する一助となりうることも示されている。例えば、http://cancerres.aacrjournals.org/content/62/22/6566.longを参照されたい。
単層の786−O細胞に、Copenhagen野生型ウイルス又はCopMD5p3pウイルスを感染させた。24時間後に、エボスにより、10倍の拡大率で撮影した(図13を参照されたい)。これは、合胞体の発生についての、さらなる証拠である。図12に、プラークの表現型を示す。本実験では、単層の細胞に、オーバーレイを伴わずに感染させた。CopMD5p3pウイルスを感染させた大半の細胞は、融合した。
ヌードCD−1(Crl:CD1−Foxn1nu)マウスに、HT−29ヒト結腸がん異種移植片(細胞5×106個)を接種した。皮下腫瘍が、約5mm×5mmのサイズを確立したら、マウスを、1×107PFUの、いずれかのワクシニアウイルスにより、24時間間隔で、3回(破線)にわたり、静脈内処置した。マウスを、ほぼ隔日で、腫瘍サイズ及び体重の減少について測定した(図14を参照されたい)。この実験は、CopMD5p3pが、免疫障害ヌードマウスにおいて、体重の減少又は他の疾病の徴候を引き起こさないため、はるかに安全なウイルスであることを示す。この実験はまた、CopMD5p3pが、親Copenhagen野生型ウイルと同様に、腫瘍の増殖をコントロールすることが可能なことも示す。
群1つ当たりのヌードCD−1マウス6匹ずつを、1×107PFUの、いずれかのワクシニアウイルスにより、1回、静脈内処置した。処置の2週間後、マウスを屠殺し、尾の写真を撮影した。全てのマウス尾におけるポックス病変を、目視によりカウントした。代表的な写真を、図15に示す。この実験は、CopMD5p3pが、免疫障害ヌードマウスにおいて、ポックス病変を引き起こさないため、はるかに安全なウイルスであることを示す。かつてのOncolytic Vaccinia試験による臨床データが、処置時に、ポックス病変を発症する患者を示しているので、これは重要である。チミジンキナーゼ(TK)のノックアウトは、OV(腫瘍溶解性ウイルス)の安全性を増大させる一般的な方式であり、フェーズIIIのOncolytic Vaccinia試験及びFDAにより承認されているOncolytic T−Vec試験においてなされている。データは、マウスが、TKを欠失したウイルスにより抗原投与されると、ポックス病変を発症するが、インタクトのTKを有するCopMD5p3pにより抗原投与されると、ポックス病変を発症しない、このアッセイでは、TKの欠失が、決定的な役割を果たさないことを示す。
感染細胞への、TKを、Fluc及びYFPで置きかえる、pSEM1プラスミドのトランスフェクションを介して、ワクシニアウイルスである、野生型Wyeth、野生型Copenhagen、及びCopMD5p3pを操作して、ホタルルシフェラーゼ(Fluc)及びYFPを発現させた。ウイルスは、プラーク精製し、拡大した。全てのウイルスは、TKノックアウトであり、それらのTK遺伝子座において、機能的なFlucをコードする。
PBMCを、健常ヒトドナー(n=2)の血液から単離した。PBMCを、いずれかのワクシニアと共に、24時間にわたりインキュベートし、フローサイトメトリーを使用して、早期の活性化マーカーについて点検した(図18を参照されたい)。この実験は、CopMD5p3pの免疫原性が大きく、免疫細胞によりたやすく検出可能であることを示す。本発明者らは、腫瘍組織において複製されたOVは、抗腫瘍免疫応答を成功させるために、免疫細胞を活性化させる必要があるので、これが、所望の形質であると考える。
免疫コンピテントBalb/Cマウスに、1×107ワクシニアPFUのワクシニアウイルスを、静脈内注射した。1又は2日後、マウスを屠殺し、脾臓を摘出し、フローサイトメトリーを使用して、免疫活性化について解析した(図19を参照されたい)。この実験は、CopMD5p3pの免疫原性が大きく、マウス免疫細胞によりたやすく検出可能であることを示す。in vivoにおける実験の大半は、マウスにおいてなされるので、このデータは、前出の図18を補うのに好都合である。
ヒトがん細胞である786−Oに、0.01のMOIで、いずれかのウイルスを感染させた。翌日、細胞を採取し、核及び細胞質を、細胞分画により分離した。タンパク質を、各画分から抽出し、NF−kBサブユニットである、p65及びp50についてブロッティングした(図20を参照されたい)。NF−kB免疫転写因子は、そのサブユニットである、p65及びp50が、核に移行すると、免疫応答を誘発した。一部のウイルスは、免疫抑制性であり、この移行を遮断し、免疫応答を阻止する。NF−kBの機能を抑制することは、腫瘍溶解性ウイルスを、免疫療法と組み合わせて使用することの目標に、直感的に反する。したがって、CopMD5p3pは、MG−1と同様に振る舞うので、より有利なウイルスである。
本明細書で記載される方法を使用して、当技術分野における技術を有する医師は、対象(例えば、患者)に、本明細書で記載される、組換えワクシニアウイルスベクターを含有する医薬組成物を投与して、がん細胞又は腫瘍細胞を処置することができる。がんは、例えば、とりわけ、白血病、リンパ腫、肝臓がん、骨がん、肺がん、脳がん、膀胱がん、消化器がん、乳がん、心臓がん、子宮頸がん、子宮がん、頭頸部がん、胆嚢がん、喉頭がん、口唇口腔がん、眼がん、黒色腫、膵臓がん、前立腺がん、結腸直腸がん、精巣がん、又は咽頭がんでありうる。
改変ワクシニアウイルスベクターを作製するための、以下のプロトコールは、例えば、開示が参照により本明細書に組み込まれる、Rintoulら、PLoS One.、6(9):e24643(2011)において記載されている技法を利用する。
ワクシニアウイルス(VV)B8R遺伝子は、ガンマインターフェロン受容体(IFN−γ)に対する相同性を伴う分泌型タンパク質をコードする。in vitroにおいて、B8Rタンパク質は、ヒト及びラットのガンマインターフェロンを含む、ガンマインターフェロンのいくつかの分子種に結合し、これらの抗ウイルス活性を中和するが、マウスIFN−γへの結合が著明である。本実施例では、本発明者らは、B8R遺伝子を欠く、組換えVVの構築及び特徴付けについて記載する。ターゲティング構築物と、B8R遺伝子座との間の相同組換えは、B8R遺伝子のうちの75%の、2つのloxP部位に挟まれた、GFPトランス遺伝子(SKV−GFP)による置きかえを結果としてもたらした。
初代健常細胞の生存率を、がん細胞の生存率と比較した。コンフルエントの正常細胞又はがん細胞に、ある範囲のMOI(細胞1個当たりのpfu)で、48時間にわたり感染させ、その後、生存率を定量した。図33に指し示す通り、SKV(CopMD5p3p−B8R+)ウイルスは、がん細胞に、優先的に感染する。
様々な正常細胞株及び1つのがん細胞株(786−O)において、上方調節(発現の誘導)又は下方調節(発現の抑制)されるインターフェロン経路の遺伝子の数を決定することにより、インターフェロンによるシグナル伝達について評価した(図34)。コンフルエント単層の細胞100万個に、TK遺伝子を失効させたSKV−B8R+(CopMD5p3p)ウイルス株、又は親Copenhagenウイルス株を、3のMOI(3e6 PFU)で、18時間にわたり感染させた。RNA−seqを使用して、RNAをシーケンシングし、発現正規化後のマッピングを読み取った後で、インターフェロン遺伝子の遺伝子発現を決定した。SKV−B8R+(CopMD5p3p)ウイルスは、インターフェロン経路における遺伝子の大半を誘導するが、親Copenhagenウイルスは、遺伝子を抑制する。これは、SKV−B8R+(CopMD5p3p)が、正常細胞のウイルスクリアランスにおいて極めて重要な、I型インターフェロンによるシグナル伝達を誘導することが可能であることを示唆する。
Hela細胞に、以下の操作ワクシニアウイルス株:(1)親野生型ウイルス(wt)株;(2)5プライムメジャー欠失(5p)株、(3)3プライムメジャー欠失(3p)株、及び(4)組換え5プライム/3プライム二重メジャー欠失(5p3p)株を、0.1のMOIで感染させた。細胞生存率は、感染の72時間後に、アラマーブルーアッセイにより定量した。5pメジャー欠失ワクシニア株及び5p3p二重メジャー欠失ワクシニア株のいずれも、それらの親野生型株及び3pメジャー欠失株と比較した場合、HelLa細胞において、より細胞傷害性である。図36を参照されたい。図37は、メジャー欠失ワクシニア株の概要、並びに5p欠失、3p欠失、及び5p3p欠失の、合胞体、細胞傷害作用、及び複製に対する効果について描示する。CD−1ヌードマウスを、1×107pfuを伴う尾静脈注射を介して、静脈内処置し、表示の時点において測定した。5p3pワクシニア株は、野生型株と比較して、体重の減少を誘導しなかった(図38)。マウスはまた、注射後6日間にわたり、ポックス病変についても検査した。5p3pワクシニア株は、野生型株と比較して、ポックス病変を誘導しない(図39)。
本明細書で言及される、全ての刊行物、特許、及び特許出願は、各独立の刊行物又は特許出願が、参照により、詳細及び個別に組み込まれることが指し示された場合と同じ程度に、参照により本明細書に組み込まれる。
本明細書で使用される「C2L」とは、ケルチ様タンパク質をコードする遺伝子などのワクシニアウイルス遺伝子を指す。C2L遺伝子をコードするタンパク質配列の非限定例は、下記の表2に列挙される。「C2L」という用語はまた、下記の表に列挙されるタンパク質の断片若しくはバリアント、又は別のワクシニアウイルス株に由来する、相同な遺伝子も含みうる。
多様な実施形態では、ワクシニアウイルスの腫瘍溶解活性を増強するように、多様な遺伝子が欠失している。本明細書で記載される欠失の大半は、ウイルス感染に対する宿主応答の遮断に関与するか、又は他の形における未知の機能を有する。多様な実施形態では、表1に描示された遺伝子のうちの少なくとも1つが、組換えワクシニアウイルスゲノムから欠失している。多様な実施形態では、表1に描示された遺伝子のうちの、少なくとも2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ、9つ、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、又は31が、組換えワクシニアウイルスゲノムから欠失している。多様な実施形態では、表2及び3に描示された遺伝子の全てが、組換えワクシニアウイルスゲノムから欠失している。本明細書では、本発明の3つの例示的な実施形態である、CopMD5p、CopMD3p、及びCopMD5p3pについて記載される。下記の表2及び3では、欠失した遺伝子のクラスター、並びにCopMD5pウイルス、CopMD3pウイルス、及びCopMD5p3pウイルスにおけるそれらの機能が描示される。ITRの2つのコピーが存在する、多様な実施形態では、ゲノムの右側のITRが欠失し、左側のITRは、インタクトのままである。欠失は、全ゲノムシーケンシングにより確認された。
初代健常細胞の生存率を、がん細胞の生存率と比較した。コンフルエントの正常細胞又はがん細胞に、ある範囲のMOI(細胞1個当たりのpfu)で、48時間にわたり感染させ、その後、生存率を定量した。図32に指し示す通り、SKV(CopMD5p3p−B8R+)ウイルスは、がん細胞に、優先的に感染する。
様々な正常細胞株及び1つのがん細胞株(786−O)において、上方調節(発現の誘導)又は下方調節(発現の抑制)されるインターフェロン経路の遺伝子の数を決定することにより、インターフェロンによるシグナル伝達について評価した(図33)。コンフルエント単層の細胞100万個に、TK遺伝子を失効させたSKV−B8R+(CopMD5p3p)ウイルス株、又は親Copenhagenウイルス株を、3のMOI(3e6 PFU)で、18時間にわたり感染させた。RNA−seqを使用して、RNAをシーケンシングし、発現正規化後のマッピングを読み取った後で、インターフェロン遺伝子の遺伝子発現を決定した。SKV−B8R+(CopMD5p3p)ウイルスは、インターフェロン経路における遺伝子の大半を誘導するが、親Copenhagenウイルスは、遺伝子を抑制する。これは、SKV−B8R+(CopMD5p3p)が、正常細胞のウイルスクリアランスにおいて極めて重要な、I型インターフェロンによるシグナル伝達を誘導することが可能であることを示唆する。
Hela細胞に、以下の操作ワクシニアウイルス株:(1)親野生型ウイルス(wt)株;(2)5プライムメジャー欠失(5p)株、(3)3プライムメジャー欠失(3p)株、及び(4)組換え5プライム/3プライム二重メジャー欠失(5p3p)株を、0.1のMOIで感染させた。細胞生存率は、感染の72時間後に、アラマーブルーアッセイにより定量した。5pメジャー欠失ワクシニア株及び5p3p二重メジャー欠失ワクシニア株のいずれも、それらの親野生型株及び3pメジャー欠失株と比較した場合、HelLa細胞において、より細胞傷害性である。図35を参照されたい。図36は、メジャー欠失ワクシニア株の概要、並びに5p欠失、3p欠失、及び5p3p欠失の、合胞体、細胞傷害作用、及び複製に対する効果について描示する。CD−1ヌードマウスを、1×107pfuを伴う尾静脈注射を介して、静脈内処置し、表示の時点において測定した。5p3pワクシニア株は、野生型株と比較して、体重の減少を誘導しなかった(図37)。マウスはまた、注射後6日間にわたり、ポックス病変についても検査した。5p3pワクシニア株は、野生型株と比較して、ポックス病変を誘導しない(図38)。
Claims (65)
- ワクシニアCopenhagen株のゲノムに由来する組換えワクシニアウイルスゲノムを含む核酸であって、前記組換えワクシニアウイルスゲノムが、少なくとも6つのワクシニア遺伝子の欠失を含み、1つのワクシニア遺伝子が、以下の(a)〜(f):
a)F1L;
b)N1L及びB14R;
c)M2L、K1L、及びK7R;
d)C2L、N2L、M1L、K2L、K3L、F3L、B16R、及びB19R;
e)K4L、K5L、K6L、及びF2L;並びに
f)B15R、B17L、B18R、及びB20R
の各々に由来し、
前記ゲノムのTK遺伝子及びHA遺伝子が、欠失していない、核酸。 - 前記欠失が、F1Lの欠失を含む、請求項1に記載の核酸。
- 前記欠失が、N1Lの欠失を含む、請求項1に記載の核酸。
- 前記欠失が、B14Rの欠失を含む、請求項1に記載の核酸。
- 前記欠失が、M2Lの欠失を含む、請求項1に記載の核酸。
- 前記欠失が、K1Lの欠失を含む、請求項1に記載の核酸。
- 前記欠失が、K7Rの欠失を含む、請求項1に記載の核酸。
- 前記欠失が、C2Lの欠失を含む、請求項1に記載の核酸。
- 前記欠失が、N2Lの欠失を含む、請求項1に記載の核酸。
- 前記欠失が、M1Lの欠失を含む、請求項1に記載の核酸。
- 前記欠失が、K2Lの欠失を含む、請求項1に記載の核酸。
- 前記欠失が、K3Lの欠失を含む、請求項1に記載の核酸。
- 前記欠失が、F3Lの欠失を含む、請求項1に記載の核酸。
- 前記欠失が、B16Rの欠失を含む、請求項1に記載の核酸。
- 前記欠失が、B19Rの欠失を含む、請求項1に記載の核酸。
- 前記欠失が、K4Lの欠失を含む、請求項1に記載の核酸。
- 前記欠失が、K5Lの欠失を含む、請求項1に記載の核酸。
- 前記欠失が、K6Lの欠失を含む、請求項1に記載の核酸。
- 前記欠失が、F2Lの欠失を含む、請求項1に記載の核酸。
- 前記欠失が、B15Rの欠失を含む、請求項1に記載の核酸。
- 前記欠失が、B17Lの欠失を含む、請求項1に記載の核酸。
- 前記欠失が、B18Rの欠失を含む、請求項1に記載の核酸。
- 前記欠失が、B20Rの欠失を含む、請求項1に記載の核酸。
- 前記欠失が、前記C2L、C1L、N1L、N2L、M1L、M2L、K1L、K2L、K3L、K4L、K5L、K6L、K7R、F1L、F2L、F3L、B14R、B15R、B16R、B17L、B18R、B19R、及びB20R遺伝子の各々の欠失を含む、請求項1に記載の核酸。
- 前記組換えワクシニアウイルスゲノムが、B14R、B16R、B17L、B18R、B19R、及びB20Rからなる群から独立的に選択される、少なくとも1つの遺伝子の欠失を含む、請求項1〜24のいずれか一項に記載の核酸。
- 前記組換えワクシニアウイルスゲノムが、C2L、C1L、N1L、N2L、M1L、M2L、K1L、K2L、K3L、K4L、K5L、K6L、K7R、F1L、F2L、及びF3Lからなる群から独立的に選択される、少なくとも1つの遺伝子の欠失を含む、請求項1〜25のいずれか一項に記載の核酸。
- 前記欠失の各々が、対応するポリヌクレオチドをコードする全遺伝子の欠失である、請求項1〜26のいずれか一項に記載の核酸。
- 前記欠失の各々が、遺伝子の一部の欠失であり、前記欠失が、宿主細胞に導入されると前記遺伝子によりコードされる前記ポリヌクレオチドを非機能性とするのに十分である、請求項1〜27のいずれか一項に記載の核酸。
- トランス遺伝子をさらに含む、請求項1〜28のいずれか一項に記載の核酸。
- 前記トランス遺伝子が、腫瘍溶解活性の改善をもたらすタンパク質、ワクチンとしての使用のための、免疫応答を誘発することが可能なタンパク質、治療用ポリペプチド、又は治療用核酸をコードする、請求項29に記載の核酸。
- 前記トランス遺伝子が、腫瘍溶解活性の改善をもたらすタンパク質をコードする、請求項30に記載の核酸。
- 前記トランス遺伝子が、ワクチンとしての使用のための、免疫応答を誘発することが可能なタンパク質をコードする、請求項30に記載の核酸。
- 前記トランス遺伝子が、治療用ポリペプチドをコードする、請求項30に記載の核酸。
- 前記トランス遺伝子が、治療用核酸をコードする、請求項30に記載の核酸。
- 請求項1〜34のいずれか一項に記載のワクシニアウイルスゲノムによりコードされる、組換えワクシニアウイルス。
- 少なくとも1つのトランス遺伝子をコードするウイルスベクターである、請求項33に記載の組換えワクシニアウイルス。
- 前記欠失が、対応するポリヌクレオチドをコードする全遺伝子の欠失である、請求項37に記載の組換えワクシニアウイルスベクター。
- 前記欠失の各々が、遺伝子の一部の欠失であり、前記欠失が、宿主細胞に導入されると前記遺伝子によりコードされる前記ポリヌクレオチドを非機能性とするのに十分である、請求項37又は38に記載の組換えワクシニアウイルスベクター。
- 前記ベクターが、腫瘍溶解活性の改善をもたらすタンパク質、ワクチンとしての使用のための、免疫応答を誘発することが可能なタンパク質、治療用ポリペプチド、若しくは治療用核酸、又は腫瘍溶解免疫活性の改善をもたらすタンパク質をコードするトランス遺伝子をさらに含む、請求項38〜40のいずれか一項に記載の組換えワクシニアウイルスベクター。
- 前記トランス遺伝子が、腫瘍溶解活性の改善をもたらすタンパク質をコードする、請求項39に記載の組換えワクシニアウイルスベクター。
- 前記トランス遺伝子が、ワクチンとしての使用のための、免疫応答を誘発することが可能なタンパク質をコードする、請求項39に記載の組換えワクシニアウイルスベクター。
- 前記トランス遺伝子が、治療用ポリペプチドをコードする、請求項39に記載の組換えワクシニアウイルスベクター。
- 前記トランス遺伝子が、治療用核酸をコードする、請求項39に記載の組換えワクシニアウイルスベクター。
- 前記トランス遺伝子が、腫瘍溶解免疫活性の改善をもたらすタンパク質をコードする、請求項39に記載の組換えワクシニアウイルスベクター。
- 前記ベクターが、CopMD5p3pである、請求項37〜44のいずれか一項に記載の組換えワクシニアウイルス。
- 哺乳動物細胞の集団を前記核酸又は前記組換えワクシニアウイルスベクターと接触させると、前記細胞が、前記欠失を含まない形態のワクシニアウイルスベクターと接触した、同じ種類の哺乳動物細胞の集団と比べて、合胞体の形成の増大を呈する、請求項1に記載の核酸、又は請求項37に記載の組換えワクシニアウイルスベクター。
- 哺乳動物細胞の集団を、前記核酸又は前記組換えワクシニアウイルスベクターと接触させると、前記細胞が、前記欠失を含まない形態のワクシニアウイルスベクターと接触した、同じ種類の哺乳動物細胞の集団と比べて、ワクシニアウイルスベクターの拡散の増大を呈する、請求項1に記載の核酸、又は請求項37に記載の組換えワクシニアウイルスベクター。
- 前記核酸又は前記組換えワクシニアウイルスベクターが、哺乳動物細胞の集団に対する細胞傷害効果を、前記欠失を含まない形態のワクシニアウイルスベクターの細胞傷害効果と比べて増大させる、請求項1に記載の核酸、又は請求項36に記載の組換えワクシニアウイルス。
- 前記哺乳動物細胞が、ヒト細胞である、請求項46〜48のいずれか一項に記載の核酸又は組換えワクシニアウイルスベクター。
- 前記ヒト細胞が、がん細胞である、請求項49に記載の核酸又は組換えワクシニアウイルスベクター。
- 請求項1〜34のいずれか一項に記載の核酸、又は請求項37に記載の組換えワクシニアウイルスベクターを含むパッケージング細胞株。
- 哺乳動物患者におけるがんを処置する方法であって、治療有効量の請求項1に記載の核酸、又は請求項36に記載の組換えワクシニアウイルスを、前記患者に投与するステップを含む方法。
- 前記哺乳動物患者が、ヒト患者である、請求項52に記載の方法。
- 前記がんが、白血病、リンパ腫、肝臓がん、骨がん、肺がん、脳がん、膀胱がん、消化器がん、乳がん、心臓がん、子宮頸がん、子宮がん、頭頸部がん、胆嚢がん、喉頭がん、口唇口腔がん、眼がん、黒色腫、膵臓がん、前立腺がん、結腸直腸がん、精巣がん、及び咽頭がんからなる群から選択される、請求項52又は53に記載の方法。
- 前記がんが、急性リンパ芽球性白血病(ALL)、急性骨髄性(myeloid)白血病(AML)、慢性リンパ性白血病(CLL)、慢性骨髄性(myelogenous)白血病(CML)、副腎皮質癌腫、AIDS関連リンパ腫、原発性CNSリンパ腫、肛門がん、虫垂がん、星状細胞腫、非定型奇形腫様/ラブドイド腫瘍、基底細胞癌、胆管がん、肝外がん、ユーイング肉腫ファミリー、骨肉腫及び悪性線維性組織球腫、中枢神経系胎児性腫瘍、中枢神経系胚細胞腫瘍、頭蓋咽頭腫、上衣腫、気管支腫瘍、バーキットリンパ腫、カルチノイド腫瘍、原発性リンパ腫、脊索種、慢性骨髄増殖性新生物、結腸がん、肝外胆管がん、非浸潤性乳管癌(DCIS)、子宮内膜がん、上衣腫、食道がん、嗅神経芽腫、頭蓋外胚細胞腫瘍、性腺外胚細胞腫瘍、卵管がん、骨の線維性組織球腫、消化管カルチノイド腫瘍、消化管間葉系腫瘍(GIST)、精巣胚細胞腫瘍、妊娠性絨毛性疾患、神経膠腫、小児性脳幹神経膠腫、有毛細胞白血病、肝細胞がん、ランゲルハンス細胞組織球増殖症、ホジキンリンパ腫、下咽頭がん、膵島細胞腫瘍、膵内分泌腫瘍、ウィルムス腫瘍及び他の小児腎臓腫瘍、ランゲルハンス細胞組織球増殖症、小細胞肺がん、皮膚T細胞リンパ腫、眼内黒色腫、メルケル細胞癌、中皮腫、転移性頸部扁平上皮がん、正中線癌、多発性内分泌腫瘍症候群、多発性骨髄腫/形質細胞細胞腫、骨髄異形成症候群、鼻腔副鼻腔がん、鼻咽頭がん、神経芽細胞腫、非ホジキンリンパ腫(NHL)、非小細胞肺がん(NSCLC)、上皮卵巣がん、胚細胞卵巣がん、低悪性度卵巣がん、膵神経内分泌腫瘍、乳頭腫症、傍神経節腫、副鼻腔鼻腔がん、副甲状腺がん、陰茎がん、咽頭がん、褐色細胞腫、下垂体腫瘍、胸膜肺芽腫、原発性腹膜がん、直腸がん、網膜芽細胞腫、横紋筋肉腫、唾液腺がん、カポジ肉腫、横紋筋肉腫、セザリー症候群、小腸がん、軟部組織肉腫、咽頭がん、胸腺腫及び胸腺癌、甲状腺がん、腎盂及び尿管の移行上皮がん、尿道がん、子宮内膜がん、子宮肉腫、膣がん、外陰がん、並びにワルデンシュトロームマクログロブリン血症からなる群から選択される、請求項52又は53に記載の方法。
- 請求項1に記載の核酸、又は請求項36に記載の組換えワクシニアウイルスと、前記キットの使用者に、前記核酸又は前記ベクターを宿主細胞において発現させるように指示するパッケージ添付文書とを含むキット。
- 請求項1に記載の核酸、又は請求項36に記載の組換えワクシニアウイルスと、使用者に、治療有効量の前記核酸又は組換えワクシニアウイルスベクターを、がんを有する哺乳動物患者に投与し、これにより、前記がんを処置するように指示するパッケージ添付文書とを含むキット。
- 前記哺乳動物患者が、ヒト患者である、請求項57に記載のキット。
- B8R遺伝子が欠失している、請求項1〜58のいずれか一項に記載の核酸又は組換えワクシニアウイルス。
- 少なくとも1つのトランス遺伝子が、前記欠失したB8R遺伝子の遺伝子座に挿入されている、請求項59に記載の核酸又は組換えワクシニアウイルス。
- 少なくとも2つのトランス遺伝子が、前記欠失したB8R遺伝子の遺伝子座に挿入されている、請求項60に記載の核酸又は組換えワクシニアウイルス。
- 少なくとも3つのトランス遺伝子が、前記欠失したB8R遺伝子の遺伝子座に挿入されている、請求項61に記載の核酸又は組換えワクシニアウイルス。
- 少なくとも1つのさらなるトランス遺伝子が、B8R遺伝子の遺伝子座ではない遺伝子座に挿入されている、請求項59〜62のいずれか一項に記載の核酸又は組換えワクシニアウイルス。
- 前記遺伝子座が、5p欠失の境界である、請求項63に記載の核酸又は組換えワクシニアウイルス。
- 前記遺伝子座が、3p欠失の境界である、請求項64に記載の核酸又は組換えワクシニアウイルス。
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