JP2021504433A - 高薬物ローディングを有するドセタキセルリポソーム注射剤の組成物 - Google Patents
高薬物ローディングを有するドセタキセルリポソーム注射剤の組成物 Download PDFInfo
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Abstract
本発明は、約0.8%w/w〜約1%w/wのドセタキセル、約30%w/w〜約38%w/wの大豆ホスファチジルコリン、約0.2%w/w〜約0.8%w/wのコレステリル硫酸ナトリウム、約61%w/w〜約68%w/wのスクロースおよびpH調整剤から構成される医薬リポソーム組成物であって、ここでリポソーム組成物のpHが、3.5未満である、前記医薬リポソーム組成物、ならびにこれらの調製のためのプロセスに関する。
Description
本発明の分野
本発明は、腫瘍部位を標的化するために用いられる注射剤のためのドセタキセルリポソームに関する。これは、血液中の薬物の滞留時間の増加に関する。本発明はまた、様々な溶媒の組み合わせを用いて、90%超の薬物ローディングを達成することを含む。
本発明は、腫瘍部位を標的化するために用いられる注射剤のためのドセタキセルリポソームに関する。これは、血液中の薬物の滞留時間の増加に関する。本発明はまた、様々な溶媒の組み合わせを用いて、90%超の薬物ローディングを達成することを含む。
本発明の背景
ドセタキセルは、商標名タキソテール(登録商標)の下でSanofi-Aventisにより市販されている、タキソイドファミリーに属する抗新生物剤である。これは、ドセタキセルは、イチイ属の植物の再生可能な針葉樹のバイオマスから抽出された前駆体から開始する半合成によって調製される。ドセタキセルの化学名は、(2R,3S)−N−カルボキシ−3−フェニルイソセリン、N−tert−ブチルエステル、5ベータ−20−エポキシ−l,2α,4,7β,10β,13α−ヘキサヒドロキシタキサ−ll−エン−9−オン4−アセタート2−ベンゾアートとの13−エステルの三水和物である。ドセタキセルは、以下:
の構造式を有する。
ドセタキセルは、商標名タキソテール(登録商標)の下でSanofi-Aventisにより市販されている、タキソイドファミリーに属する抗新生物剤である。これは、ドセタキセルは、イチイ属の植物の再生可能な針葉樹のバイオマスから抽出された前駆体から開始する半合成によって調製される。ドセタキセルの化学名は、(2R,3S)−N−カルボキシ−3−フェニルイソセリン、N−tert−ブチルエステル、5ベータ−20−エポキシ−l,2α,4,7β,10β,13α−ヘキサヒドロキシタキサ−ll−エン−9−オン4−アセタート2−ベンゾアートとの13−エステルの三水和物である。ドセタキセルは、以下:
の構造式を有する。
ドセタキセルは、遊離のチューブリンに結合し、微小管の組み立てを促進し、それは細胞分裂に対するチューブリンの利用可能性を減少させ、それにより細胞分裂を妨ぐ。同時に、ドセタキセルは、微小管の分解を阻害し、アポトーシスを引き起こす。タキソテール(登録商標)の処方情報を参照のこと。
ドセタキセルは、タキソテール(登録商標)として市販されており、乳房がん、非小細胞肺がん、ホルモン不応答性(hormone refractory)前立腺がん、胃部腺癌、および頭頚部がんの扁平上皮細胞癌についてFDAで承認されている。タキソテールは、密封されたバイアル中のドセタキセルの滅菌溶液、すなわち、20mg/mLドセタキセル;0.54g/mLポリソルベート80、および0.395g/mL脱水アルコール溶液を含有する単一バイアルバイアル注射用濃縮物、として入手可能である。患者への投与では、タキソテール注射用濃縮物の量は、0.9%塩化ナトリウム溶液または5%デキストロース溶液のいずれかの250mL輸液バッグまたはボトルにタキソテール注射濃縮液を注入され、0.3〜0.74mg/mlの最終濃度が生産される。推奨される治療法は、3週間毎に1回与えられるドセタキセル、の6サイクルである。idを参照のこと。
しかしながら、タキソテール中のポリソルベート80の存在は、しばしば、深刻な副作用をもたらす。一般化された発疹/紅斑、低血圧および/または気管支痙攣、または非常にまれに致命的なアナフィラキシーを特徴とするそのような反応が患者において報告されている。過敏症反応は、タキソテール注入の即時中止と適切な治療の施与を必要とする。
ポリソルベート80によって引き起こされる副作用を減らすために、患者は治療前に3日間、デキサメタゾンで処置される。デキサメタゾンは、患者の免疫応答を抑制するステロイドであり、化学療法下のがん患者に特に有害となり得、化学療法処置による健康な細胞の破壊によりその免疫はすでに損なわれている可能性がある。結果として、これらの患者は、細菌や真菌の感染症にかかりやすくなり得る。さらに、推奨される3日間のデキサメタゾン前投薬を受けているにもかかわらず、患者のタキソテールによる過敏性副作用はなおも報告されている。
ポリソルベート80によって引き起こされる副作用を減らすために、患者は治療前に3日間、デキサメタゾンで処置される。デキサメタゾンは、患者の免疫応答を抑制するステロイドであり、化学療法下のがん患者に特に有害となり得、化学療法処置による健康な細胞の破壊によりその免疫はすでに損なわれている可能性がある。結果として、これらの患者は、細菌や真菌の感染症にかかりやすくなり得る。さらに、推奨される3日間のデキサメタゾン前投薬を受けているにもかかわらず、患者のタキソテールによる過敏性副作用はなおも報告されている。
これらの副作用のために、ほとんどの患者は、2番目または3番目のサイクルが終わるまでにタキソテール療法を停止するか、用量をスキップするか、減らされた用量でさらなる療法を継続する。同様に、市販のパクリタキセル製品であるTAXOL(登録商標)に関連して使用されるポリエトキシル化ヒマシ油であるCREMOPHOREL(登録商標)などの他の可溶化剤も、同様のアレルギー反応を引き起こし、ステロイドによる前投薬を必要する。
近年、ビタミンEの誘導体であるD−a−トコフェリルPEG1000コハク酸(TPGS)は、マイクロエマルション、ミセル、グリセロソーム、ナノ粒子、固体分散体などの多くの薬物担体製剤に首尾よく利用されている。これは、分子量1000DのポリエチレングリコールによるビタミンEのエステル化によって調製された親水性の極性頭部と疎水性の非極性アルキル鎖を有するFDA承認済みの賦形剤である。主として、これは、脂質製剤の可溶化剤、乳化剤、ビヒクルとして使用される。TPGSの最近の適用には、P−gp排出阻害による経口吸収エンハンサーが含まれ、細胞取り込みと薬物吸収を促進する。さらに、TPGSは、分子内の親水性と親油性のバランスに優れているため、PEGと比較して脂質二重層に優れた膜安定化効果を提供する。
近年、ビタミンEの誘導体であるD−a−トコフェリルPEG1000コハク酸(TPGS)は、マイクロエマルション、ミセル、グリセロソーム、ナノ粒子、固体分散体などの多くの薬物担体製剤に首尾よく利用されている。これは、分子量1000DのポリエチレングリコールによるビタミンEのエステル化によって調製された親水性の極性頭部と疎水性の非極性アルキル鎖を有するFDA承認済みの賦形剤である。主として、これは、脂質製剤の可溶化剤、乳化剤、ビヒクルとして使用される。TPGSの最近の適用には、P−gp排出阻害による経口吸収エンハンサーが含まれ、細胞取り込みと薬物吸収を促進する。さらに、TPGSは、分子内の親水性と親油性のバランスに優れているため、PEGと比較して脂質二重層に優れた膜安定化効果を提供する。
米国特許第8591942号は、大豆ホスファチジルコリンおよびオレイン酸ナトリウムを水性媒体中に分散させて、分散されたリポソームを生産することからなる、ドセタキセルを含有するリポソームを調製する方法を開示する。
米国特許第9655846号は、水性媒体1ml当たり少なくとも約5mgのドセタキセルの濃度でドセタキセルを封入および可溶化する、水性媒体中のリポソームの懸濁液を開示する。
米国特許第9655846号は、水性媒体1ml当たり少なくとも約5mgのドセタキセルの濃度でドセタキセルを封入および可溶化する、水性媒体中のリポソームの懸濁液を開示する。
米国特許第8912228号は、ドセタキセルまたはその薬学的に許容し得る塩、1以上の可溶化剤、α−リポ酸、TPGS、1以上のヒドロトロープ、および任意に約3〜約6のpKaを有する1以上の剤を含む、それを必要とする患者の処置における使用の滅菌医薬製剤を開示する。
米国特許出願第US20080166403号は、リン脂質二重層および親水性コアを含む長期循環リポソーム、ここで該リン脂質二重層は、ビタミンE誘導体(D−アルファトコフェリルポリエチレングリコール1000コハク酸塩、TPGS)を含有する、を開示する。
米国特許出願第US20080166403号は、リン脂質二重層および親水性コアを含む長期循環リポソーム、ここで該リン脂質二重層は、ビタミンE誘導体(D−アルファトコフェリルポリエチレングリコール1000コハク酸塩、TPGS)を含有する、を開示する。
PCT特許公開番号WO2014167435A2は、活性成分として抗がん剤、Da−トコフェリルポリエチレングリコール1000コハク酸(TPGS)の機能化コーティングで囲まれたリポソームを含む、表面機能化リポソーム製剤、ここで該抗がん剤はリポソーム内に封入され、さらにここで、該製剤は、>70%のカプセル化効率を有する、を開示する。
中国特許第101991538号は、薬物がロードされたリポソームの調製におけるTPGS含有リポソーム組成物の使用を開示する。
中国特許第101991538号は、薬物がロードされたリポソームの調製におけるTPGS含有リポソーム組成物の使用を開示する。
Muthu et al.; Biomaterials. 2012 Apr;33(12):3494-501は、溶媒注入法によって調製されたドセタキセルの脳送達のためのTPGSコートリポソームを最近開示した。報告されている製剤は、本発明(カプセル化効率約83.63±1.16%)よりも著しく低い、約64.10±0.57%のカプセル化効率を示した。本発明におけるカプセル化効率のこの評価についての想定される理由は、様々なプロセスパラメーター、賦形剤の組成およびリポソームの調製の方法の徹底的な最適化に起因し得る。同じ群は、さらに拡張された作業において、量子ドットとの併用療法によってドセタキセルの治療有効性を改善した。しかしながら、本発明は、そのような任意の併用療法を踏襲しない。
しかしながら、これらの副作用、前投薬の要求、およびタキソテールの現在市販されている製剤に関連する患者の非コンプライアンス問題を回避するための、ドセタキセルリポソーム注射製剤を開発する必要が存在する。
しかしながら、これらの副作用、前投薬の要求、およびタキソテールの現在市販されている製剤に関連する患者の非コンプライアンス問題を回避するための、ドセタキセルリポソーム注射製剤を開発する必要が存在する。
本発明の概要
1つの目的において、本発明は、本明細書において、静脈内投与を促進する、治療的に有効な量のドセタキセルおよび賦形剤から本質的になるリポソーム注射剤組成物を提供し、これは腫瘍部位を標的化するために用いられる。これは、血液中の薬物の滞留時間の増加に関する。本発明はまた、様々な溶媒の組み合わせ、好ましくは、1:1の比のメタノールおよび第三級ブタノール(T−ブタノールまたは第三級ブチルアルコール)を用いて、90%超の薬物ローディングを達成することを含む。
別の目的において、本発明は、さらに、ドセタキセル、リン脂質、コレステロール、凍結乾燥保護剤(lyoprotectant)およびpH調整剤から本質的になる、ドセタキセルリポソーム注射剤を提供する。
1つの目的において、本発明は、本明細書において、静脈内投与を促進する、治療的に有効な量のドセタキセルおよび賦形剤から本質的になるリポソーム注射剤組成物を提供し、これは腫瘍部位を標的化するために用いられる。これは、血液中の薬物の滞留時間の増加に関する。本発明はまた、様々な溶媒の組み合わせ、好ましくは、1:1の比のメタノールおよび第三級ブタノール(T−ブタノールまたは第三級ブチルアルコール)を用いて、90%超の薬物ローディングを達成することを含む。
別の目的において、本発明は、さらに、ドセタキセル、リン脂質、コレステロール、凍結乾燥保護剤(lyoprotectant)およびpH調整剤から本質的になる、ドセタキセルリポソーム注射剤を提供する。
選択的な用語の定義
本発明の記載および特許請求の範囲において、以下の専門用語は、以下に記載される定義に従って用いられる。
用語「リポソーム」は、封入された水性の容量を含有する、1以上の同中心の脂質二重層から構成されるベシクルである。二重層は、疎水性の「尾部」領域および親水性の「頭部」領域を有する2つの脂質単層から構成され、ここで、疎水性領域は、二重層の中心に向かって方向づけられ、親水性領域は、内側または外側の水性相に向かって方向づけられている。
数値に関連して、本明細書に使用されるとき、用語「約」は、示された値を含む、示された値の±10%を意味する。
本発明の記載および特許請求の範囲において、以下の専門用語は、以下に記載される定義に従って用いられる。
用語「リポソーム」は、封入された水性の容量を含有する、1以上の同中心の脂質二重層から構成されるベシクルである。二重層は、疎水性の「尾部」領域および親水性の「頭部」領域を有する2つの脂質単層から構成され、ここで、疎水性領域は、二重層の中心に向かって方向づけられ、親水性領域は、内側または外側の水性相に向かって方向づけられている。
数値に関連して、本明細書に使用されるとき、用語「約」は、示された値を含む、示された値の±10%を意味する。
本発明の詳細な説明
本発明は、本明細書において、静脈内投与を促進する、治療的に有効な量のドセタキセルおよび賦形剤から本質的になる組成物を提供し、これは腫瘍部位を標的化するために用いられる。これは、血液中の薬物の滞留時間の増加に関する。本発明はまた、様々な溶媒の組み合わせ、好ましくは、1:1の比のメタノールおよび第三級ブタノール(T−ブタノールまたは第三級ブチルアルコール)を用いて、90%超の薬物ローディングを達成することを含む。
好ましい態様において、本発明の医薬組成物は、リポソーム注射剤である。
最も好ましい態様において、医薬リポソーム注射剤組成物は、ドセタキセルおよび薬学的に許容し得る賦形剤を含む。
本発明は、本明細書において、静脈内投与を促進する、治療的に有効な量のドセタキセルおよび賦形剤から本質的になる組成物を提供し、これは腫瘍部位を標的化するために用いられる。これは、血液中の薬物の滞留時間の増加に関する。本発明はまた、様々な溶媒の組み合わせ、好ましくは、1:1の比のメタノールおよび第三級ブタノール(T−ブタノールまたは第三級ブチルアルコール)を用いて、90%超の薬物ローディングを達成することを含む。
好ましい態様において、本発明の医薬組成物は、リポソーム注射剤である。
最も好ましい態様において、医薬リポソーム注射剤組成物は、ドセタキセルおよび薬学的に許容し得る賦形剤を含む。
本医薬リポソーム組成物に用いられるドセタキセルは、好ましくは、組成物の総重量に基づいて、約0.8%w/w〜約1%w/wである。組成物中のドセタキセルの好ましい濃度は、組成物の総重量に基づいて、約0.85%w/w〜約0.95%w/wである。最も好ましくは、組成物に用いられるドセタキセルは、組成物の総重量に基づいて、約0.9%w/wである。
さらなる態様において、医薬リポソーム組成物は、ドセタキセル、リン脂質、コレステロール、凍結乾燥保護剤およびpH調整剤を含み、ここでリポソーム組成物のpHは、3.5未満である。
さらに別の態様において、本発明は、ドセタキセル、リン脂質、コレステロール、可溶化剤、凍結乾燥保護剤、およびpH調整剤を含むドセタキセルリポソーム組成物をさらに提供する。
さらなる態様において、医薬リポソーム組成物は、ドセタキセル、リン脂質、コレステロール、凍結乾燥保護剤およびpH調整剤を含み、ここでリポソーム組成物のpHは、3.5未満である。
さらに別の態様において、本発明は、ドセタキセル、リン脂質、コレステロール、可溶化剤、凍結乾燥保護剤、およびpH調整剤を含むドセタキセルリポソーム組成物をさらに提供する。
リン脂質の例は、天然のリン脂質、合成リン脂質、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される。レシチンは、リン脂質の天然の供給源の一つである。レシチンは、卵黄および大豆において見出される混合物である。それは、ホスファチジルコリン(PC、大豆ホスファチジルコリン)、ホスファチジルエタノールアミン(PE)およびホスファチジルイノシトール(PI)を含む、数多のリン脂質を含む。天然のリン脂質はまた、例として大豆ホスファチジルコリン(SPC)、スフィンゴミエリン、およびホスファチジルグリセロール(PG)を含む。合成リン脂質はこれらに限定されないが、ホスホコリンの誘導体(例えば、DDPC、DLPC、DMPC、DPPC、DSPC、DOPC、POPC、DEPC)、ホスホグリセロールの誘導体(例えば、DMPG、DPPG、DSPG、POPG、DSPG−NA、DSPG−NH4)、ホスファチジン酸の誘導体(例えば、DMPA、DPPA、DSPA)、ホスホエタノールアミンの誘導体(例えば、DMPE、DPPE、DSPE DOPE)、ホスホセリンの誘導体(例えば、DOPS)、リン脂質のPEG誘導体(例えば、mPEG−リン脂質、mPEG 2000−DSPE、ポリグリセリン−リン脂質、リン機能化脂質、および末端活性化リン脂質およびそれらの任意の混合物を含む。好ましくは、リン脂質は、大豆ホスファチジルコリン(SPC)から選択され、混合リン脂質は、大豆ホスファチジルコリン(SPC)およびN−カルボニルメトキシポリエチレングリコール−2000)−1、2−ジステアロイル−sn−グリセロ−3−ホスホエタノールアミン(MPEG2000−DSPE)から選択される。本発明の医薬リポソーム組成物において用いられるリン脂質は、好ましくは、大豆ホスファチジルコリンである。本発明において用いられる大豆ホスファチジルコリンは、組成物の総重量に基づいて約30%w/w〜約40%w/w、好ましくは組成物の総重量に基づいて約30%w/w〜約38%w/w、さらにより好ましくは組成物の総重量に基づいて約31%w/w〜約36%w/w、最も好ましくは組成物の総重量に基づいて約32%w/wである。
コレステロールの例は、コレステロール、コレステリル硫酸およびその塩(例として、ナトリウム塩)、コレステリルヘミスクシナート、コレステリルスクシナート、コレステリルオレアート、コレステロールのポリエチレングリコール誘導体(コレステロール−PEG)、コプロスタノール、コレスタノール、コレスタン、コール酸、コルチゾール、コルチコステロン、ヒドロコルチゾンおよびカルシフェロールからなる群から選択される。好ましくは、コレステロールは、コレステリル硫酸ナトリウムから選択される。コレステリル硫酸ナトリウムは、好ましくは、組成物の総重量に基づいて、約0.2%w/w〜約0.8%w/w、より好ましくは、組成物の総重量に基づいて、約0.4%w/w〜約0.6%w/w、および最も好ましくは、組成物の総重量に基づいて、約0.5%w/wの範囲において用いられる。
可溶化剤の例は、ビタミンE TPGS、ポリエチレングリコール(PEG)400、およびプロピレングリコール(PG)tween80、tween20、グリセロールspan80およびグリコフロールからなる群から選択される。好ましくは、可溶化剤は、ビタミンE TPGSから選択される。医薬リポソーム注射剤組成物に用いられる可溶化剤は、好ましくは、組成物の総重量に基づいて、約0.1%〜約1.5%である。
凍結乾燥保護剤の例は、スクロース、トレハロース、アラビノース、エリスリトール、フルクトース、ガラクトース、グルコース、ラクトース、マルチトール、マルトース、マルトトリオース、マンニトール、マンオビオース、マンノース、リボース、ソルビトール、サッカロース、キシリトール、キシロース、デキストラン、またはそれらの混合物からなる群から選択される。好ましくは、凍結乾燥保護剤は、スクロースから選択される。医薬リポソーム組成物に用いられるスクロースは、好ましくは、組成物の総重量に基づいて約61%〜約68%、より好ましくは組成物の総重量に基づいて約62%〜約66%、最も好ましくは組成物の総重量に基づいて約66.5%w/wである。
本リポソーム組成物に用いられるpH調整剤の例は、塩酸である。pH調整剤は、リポソーム組成物のpHを、pH約3.5未満、より好ましくは約3のpHに調整するために用いられる。本発明の発明者らは、驚くべきことに、3.5未満のpHにより、リポソームへの90%超のドセタキセルの高薬物ローディングが存在した(90%超のドセタキセルが、結合した薬物としてリポソームに封入され、10%未満のドセタキセルが、遊離の薬物として存在する)ことを見出した。
本発明の態様において、本発明は、約0.8%w/w〜約1%w/wのドセタキセル、約30%w/w〜約38%w/wの大豆ホスファチジルコリン、約0.2%w/w〜約0.8%w/wのコレステリル硫酸ナトリウム、約61%w/w〜約68%w/wのスクロースおよびpH調整剤から構成される医薬リポソーム組成物、ここで該リポソーム組成物のpHは、3.5未満である、を提供する。
本発明のさらなる態様において、本発明は、約0.8%w/w〜約1%w/wのドセタキセル、約30%w/w〜約38%w/wの大豆ホスファチジルコリン、約0.2%w/w〜約0.8%w/wのコレステリル硫酸ナトリウム、約61%w/w〜約68%w/wのスクロースおよびpH調整剤から本質的になる医薬リポソーム組成物、ここで該リポソーム組成物のpHは、3.5未満である、を提供する。
本発明の別の態様において、本発明は、約0.8%w/w〜約1%w/wのドセタキセル、約30%w/w〜約38%w/wの大豆ホスファチジルコリン、約0.2%w/w〜約0.8%w/wのコレステリル硫酸ナトリウム、約61%w/w〜約68%w/wのスクロースおよびpH調整剤からなる医薬リポソーム組成物、ここで該リポソーム組成物のpHは、3.5未満である、を提供する。
特定の態様において、本発明は、約0.9%w/wのドセタキセル、約32%w/wの大豆ホスファチジルコリン、約0.5%w/wのコレステリル硫酸ナトリウム、約66.5%w/wのスクロースおよびpH調整剤から構成される医薬リポソーム組成物、ここで該リポソーム組成物のpHは、約3である、を提供する。
別の態様において、本発明は、約0.9%w/wのドセタキセル、約32%w/wの大豆ホスファチジルコリン、約0.5%w/wのコレステリル硫酸ナトリウム、約66.5%w/wのスクロースおよびpH調整剤から本質的になる医薬リポソーム組成物、ここで該リポソーム組成物のpHは、約3である、を提供する。
さらなる態様において、本発明は、約0.9%w/wのドセタキセル、約32%w/wの大豆ホスファチジルコリン、約0.5%w/wのコレステリル硫酸ナトリウム、約66.5%w/wのスクロースおよびpH調整剤から本質的になる医薬リポソーム組成物、ここで該リポソーム組成物のpHは、約3である、を提供する。
特定の態様において、本発明は、約0.9%w/wのドセタキセル、約32%w/wの大豆ホスファチジルコリン、約0.5%w/wのコレステリル硫酸ナトリウム、約66.5%w/wのスクロースおよびpH調整剤から構成される医薬リポソーム組成物、ここで該リポソーム組成物のpHは、約2.5〜約3.2である、を提供する。
別の態様において、本発明は、約0.9%w/wのドセタキセル、約32%w/wの大豆ホスファチジルコリン、約0.5%w/wのコレステリル硫酸ナトリウム、約66.5%w/wのスクロースおよびpH調整剤から本質的になる医薬リポソーム組成物、ここで該リポソーム組成物のpHは、約2.5〜約3.2である、を提供する。
さらなる態様において、本発明は、約0.9%w/wのドセタキセル、約32%w/wの大豆ホスファチジルコリン、約0.5%w/wのコレステリル硫酸ナトリウム、約66.5%w/wのスクロースおよびpH調整剤から本質的になる医薬リポソーム組成物、ここで該リポソーム組成物のpHは、約2.5〜約3.2である、を提供する。
本発明の医薬リポソーム組成物は、d90 200nm未満、d50 150nm未満、d10 100nm未満のリポソームを含む。
本発明の医薬リポソーム組成物は、d90 200nm未満、d50 150nm未満、d10 100nm未満のリポソームを含む。
本発明のドセタキセルリポソームは、以下のステップを含むプロセスにより調製される:
a.溶媒混合物中に大豆ホスファチジルコリンを分散させて、大豆ホスファチジルコリンを可溶化すること;
b.コレステリル硫酸ナトリウムを可溶化した大豆ホスファチジルコリンに添加すること;
c.ドセタキセルをステップbの内容物に添加すること;
d.純水中にスクロースを溶解し、pH調整剤を添加することによりスクロース溶液を調製して、スクロース溶液を形成すること、ここでスクロース溶液のpHは約3である;
e.ステップcの内容物をステップdの内容物に添加し、15分間、8000RPMにおいて、高剪断で混合すること;
f.回転蒸発;
g.約3のpHまでのpH調整剤の添加
h.ドセタキセルを含有するリポソームの200nm未満の粒子サイズd90までの押し出し;
i.濾過;および
j.凍結乾燥。
a.溶媒混合物中に大豆ホスファチジルコリンを分散させて、大豆ホスファチジルコリンを可溶化すること;
b.コレステリル硫酸ナトリウムを可溶化した大豆ホスファチジルコリンに添加すること;
c.ドセタキセルをステップbの内容物に添加すること;
d.純水中にスクロースを溶解し、pH調整剤を添加することによりスクロース溶液を調製して、スクロース溶液を形成すること、ここでスクロース溶液のpHは約3である;
e.ステップcの内容物をステップdの内容物に添加し、15分間、8000RPMにおいて、高剪断で混合すること;
f.回転蒸発;
g.約3のpHまでのpH調整剤の添加
h.ドセタキセルを含有するリポソームの200nm未満の粒子サイズd90までの押し出し;
i.濾過;および
j.凍結乾燥。
溶媒の例は、メタノール、エタノール(無水アルコール)、プロパノール、ブタノール(t−ブタノール、第三級ブチルアルコール)、クロロホルム、イソアミルアルコール、イソプロパノール、2−メトキシエタノール、テトラヒドロフラン、DMSO アセトン、アセトニトリルおよびそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される。リポソーム組成物の調製に使用される溶媒は、好ましくは、1:1の比の第三級ブチルアルコールおよびメタノールである。
好ましい態様において、本発明は、以下のステップを含む、リポソーム組成物を調製する方法に関する:
a.メタノールおよび第三級ブチルアルコールの溶媒混合物中に大豆ホスファチジルコリンを分散させて、大豆ホスファチジルコリンを可溶化すること;
b.コレステリル硫酸ナトリウムを可溶化した大豆ホスファチジルコリンに添加すること;
c.ドセタキセルをステップbの内容物に添加すること;
d.純水中にスクロースを溶解し、pH調整剤を添加することによりスクロース溶液を調製し、スクロース溶液を形成すること、ここでスクロース溶液のpHは約3である;
e.ステップcの内容物をステップdの内容物に添加し、15分間、8000RPMにおいて、高剪断で混合すること;
f.回転蒸発;
g.約3のpHまでのpH調整剤の添加
h.ドセタキセルを含有するリポソームの200nm未満の粒子サイズd90までの押し出し;
i.濾過;および
j.凍結乾燥。
a.メタノールおよび第三級ブチルアルコールの溶媒混合物中に大豆ホスファチジルコリンを分散させて、大豆ホスファチジルコリンを可溶化すること;
b.コレステリル硫酸ナトリウムを可溶化した大豆ホスファチジルコリンに添加すること;
c.ドセタキセルをステップbの内容物に添加すること;
d.純水中にスクロースを溶解し、pH調整剤を添加することによりスクロース溶液を調製し、スクロース溶液を形成すること、ここでスクロース溶液のpHは約3である;
e.ステップcの内容物をステップdの内容物に添加し、15分間、8000RPMにおいて、高剪断で混合すること;
f.回転蒸発;
g.約3のpHまでのpH調整剤の添加
h.ドセタキセルを含有するリポソームの200nm未満の粒子サイズd90までの押し出し;
i.濾過;および
j.凍結乾燥。
より好ましい態様において、本発明は、以下のステップを含む、リポソーム組成物を調製する方法に関する:
a.1:1の比のメタノールおよび第三級ブチルアルコールの溶媒混合物中に大豆ホスファチジルコリンを分散させて、大豆ホスファチジルコリンを可溶化すること;
b.コレステリル硫酸ナトリウムを可溶化した大豆ホスファチジルコリンに添加すること;
c.ドセタキセルをステップbの内容物に添加すること;
d.純水中にスクロースを溶解し、pH調整剤を添加することによりスクロース溶液を調製し、スクロース溶液を形成すること、ここでスクロース溶液のpHは約3である;
e.ステップcの内容物をステップdの内容物に添加し、15分間、8000RPMにおいて、高剪断で混合すること;
f.回転蒸発;
g.約3のpHまでのpH調整剤の添加
h.ドセタキセルを含有するリポソームの200nm未満の粒子サイズd90までの押し出し;
i.濾過;および
j.凍結乾燥。
a.1:1の比のメタノールおよび第三級ブチルアルコールの溶媒混合物中に大豆ホスファチジルコリンを分散させて、大豆ホスファチジルコリンを可溶化すること;
b.コレステリル硫酸ナトリウムを可溶化した大豆ホスファチジルコリンに添加すること;
c.ドセタキセルをステップbの内容物に添加すること;
d.純水中にスクロースを溶解し、pH調整剤を添加することによりスクロース溶液を調製し、スクロース溶液を形成すること、ここでスクロース溶液のpHは約3である;
e.ステップcの内容物をステップdの内容物に添加し、15分間、8000RPMにおいて、高剪断で混合すること;
f.回転蒸発;
g.約3のpHまでのpH調整剤の添加
h.ドセタキセルを含有するリポソームの200nm未満の粒子サイズd90までの押し出し;
i.濾過;および
j.凍結乾燥。
別の態様において、リポソームドセタキセル液体濾液は、約10時間〜約20時間にわたる時間、約−5℃〜約−50℃にわたる温度で濾液を凍結し;約40時間〜約80時間にわたる時間、約−50℃〜約40℃にわたる温度で、真空下で乾燥させるステップを含むことにより、凍結乾燥される。
さらに特定の態様において、リポソームドセタキセル液体濾液は、以下のステップを含むことにより、凍結乾燥される:
a.−5℃±2℃において、濾液充填バイアルをロードすること;
b.−5℃±2℃において、100分±20分間、濾液製剤を凍結すること;
c.別の300分±20分間、凍結温度を維持すること;
d.50分±10分間、−25℃±2℃まで、温度を低下させること;
e.別の90分±10分間、低下させた温度を維持すること;
f.60分±10分間、−50℃±2℃まで、温度を低下させること;
g.別の300分±10分間、低下させた温度を維持すること;
h.750m Torrの真空を作り出すことにより濾液を蒸発させ、凍結した製剤を得ること;
i.30分±10分間、750m Torrの真空を作り出すことにより、−50℃±2℃において、凍結した製剤を乾燥させること;
j.120分±10分間、400m Torrの真空を作り出すことにより、−35℃±2℃において、凍結した製剤を乾燥させること;
k.−35℃±2℃、かつ400m Torrの真空において、別の1255分±20分間、乾燥を維持すること;
l.150分±10分間、300m Torrの真空を作り出すことにより、−25℃±2℃において、凍結した製剤を乾燥させること;
a.−5℃±2℃において、濾液充填バイアルをロードすること;
b.−5℃±2℃において、100分±20分間、濾液製剤を凍結すること;
c.別の300分±20分間、凍結温度を維持すること;
d.50分±10分間、−25℃±2℃まで、温度を低下させること;
e.別の90分±10分間、低下させた温度を維持すること;
f.60分±10分間、−50℃±2℃まで、温度を低下させること;
g.別の300分±10分間、低下させた温度を維持すること;
h.750m Torrの真空を作り出すことにより濾液を蒸発させ、凍結した製剤を得ること;
i.30分±10分間、750m Torrの真空を作り出すことにより、−50℃±2℃において、凍結した製剤を乾燥させること;
j.120分±10分間、400m Torrの真空を作り出すことにより、−35℃±2℃において、凍結した製剤を乾燥させること;
k.−35℃±2℃、かつ400m Torrの真空において、別の1255分±20分間、乾燥を維持すること;
l.150分±10分間、300m Torrの真空を作り出すことにより、−25℃±2℃において、凍結した製剤を乾燥させること;
m.−25℃±2℃、かつ300m Torrの真空において、別の600分±20分間、乾燥を維持すること;
n.150分±10分間、200m Torrの真空を作り出すことにより、−5℃±2℃において、凍結した製剤を乾燥させること;
o.−5℃±2℃、かつ200m Torrの真空において、別の900分±20分間、乾燥を維持すること;
p.150分±10分間、100m Torrの真空を作り出すことにより、20℃±2℃において、凍結した製剤を乾燥させること;
q.20℃±2℃、かつ100m Torrの真空において、別の300分±20分間、乾燥を維持すること;
r.30分±10分間、100m Torrの真空を作り出すことにより、25℃±2℃において、凍結した製剤を乾燥させること;
s.25℃±2℃、かつ100m Torrの真空において、別の150分±20分間、乾燥を維持すること;
t.30分±10分間、100m Torrの真空を作り出すことにより、40℃±2℃において、凍結した製剤を乾燥させること;
u.40℃±2℃、かつ100m Torrの真空において、別の120分±20分間、乾燥を維持すること;
v.30分±10分間、100m Torrの真空を作り出すことにより、25℃±2℃において、凍結した製剤を乾燥させること;
w.25℃±2℃、かつ100m Torrの真空において、別の60分±20分間、乾燥を維持すること。
n.150分±10分間、200m Torrの真空を作り出すことにより、−5℃±2℃において、凍結した製剤を乾燥させること;
o.−5℃±2℃、かつ200m Torrの真空において、別の900分±20分間、乾燥を維持すること;
p.150分±10分間、100m Torrの真空を作り出すことにより、20℃±2℃において、凍結した製剤を乾燥させること;
q.20℃±2℃、かつ100m Torrの真空において、別の300分±20分間、乾燥を維持すること;
r.30分±10分間、100m Torrの真空を作り出すことにより、25℃±2℃において、凍結した製剤を乾燥させること;
s.25℃±2℃、かつ100m Torrの真空において、別の150分±20分間、乾燥を維持すること;
t.30分±10分間、100m Torrの真空を作り出すことにより、40℃±2℃において、凍結した製剤を乾燥させること;
u.40℃±2℃、かつ100m Torrの真空において、別の120分±20分間、乾燥を維持すること;
v.30分±10分間、100m Torrの真空を作り出すことにより、25℃±2℃において、凍結した製剤を乾燥させること;
w.25℃±2℃、かつ100m Torrの真空において、別の60分±20分間、乾燥を維持すること。
本発明の態様において、本発明の凍結乾燥された組成物は、乳房がん、非小細胞肺がん、去勢抵抗性前立腺がん、胃部腺癌および頭頸部がんの扁平上皮細胞癌およびの処置のために、患者に静脈内投与される。
静脈内投与のための本発明の態様において、凍結乾燥された組成物は、純水で再構成され、さらに0.9%ナトリウム塩化物溶液または5%デキストロース溶液のいずれかで希釈される。
本発明の態様において、本発明のドセタキセルリポソーム組成物は、乳房がん、非小細胞肺がん、去勢抵抗性前立腺がん、胃部腺癌および頭頸部の扁平上皮細胞癌の処置のために用いられ、ここでプレドニゾンによる前投薬は必要とされない。
本発明の態様において、本発明のリポソーム組成物の推奨される用量は、3週間毎に、1時間かけて静脈内に投与される60mg/m2〜100mg/m2である。
静脈内投与のための本発明の態様において、凍結乾燥された組成物は、純水で再構成され、さらに0.9%ナトリウム塩化物溶液または5%デキストロース溶液のいずれかで希釈される。
本発明の態様において、本発明のドセタキセルリポソーム組成物は、乳房がん、非小細胞肺がん、去勢抵抗性前立腺がん、胃部腺癌および頭頸部の扁平上皮細胞癌の処置のために用いられ、ここでプレドニゾンによる前投薬は必要とされない。
本発明の態様において、本発明のリポソーム組成物の推奨される用量は、3週間毎に、1時間かけて静脈内に投与される60mg/m2〜100mg/m2である。
以下の例は、本発明を例証するために提供される。しかしながら、本発明は、特定の条件または以下の例に記載される詳細に限定されないことは理解される。例は、本発明およびその様々な側面の理解および実施に有用な特定の方法論のみを提供するものであるので、例は、本発明を限定するものとして解釈されるべきではない。本発明のある好ましいおよび代替の態様は、本発明を開示する目的のためのみに記載される一方で、開示された態様に対する改変は、当業者において生じ得る。
例1〜3:
以下の組成を有するリポソーム注射剤が調製される。
以下の組成を有するリポソーム注射剤が調製される。
これらのリポソーム注射剤を以下のように調製する:
1. 50:50v/vのメタノールおよびT−ブタノール混合物を混合することにより、脂質および薬物の可溶化の溶媒混合物を調製する。
2. 60〜65℃において、4mLのステップ1の溶媒混合物に、秤量した分量の大豆ホスファチジルコリンを添加し、可溶化する。
3. 60〜65℃において、ステップ2の脂質溶液に、秤量した分量のコレステリル硫酸ナトリウムを添加し、可溶化する。
4. (任意に)60〜65℃において、ステップ3の脂質溶液に、秤量した分量のMPEG 2000 DSPE/ビタミンE TPGSを添加し、可溶化する。
5. 60〜65℃において、ステップ4の脂質混合物に、秤量した分量のドセタキセルを添加し、可溶化する。
6. ドセタキセルの脂質との均一な結合のために、60〜65℃において、10分間、ステップ4の内容物を混合する。
7. 75%のバッチサイズと同じ純水中に秤量した分量のスクロースを溶解することにより、スクロース溶液を調製する。
8. 必要な分量の37%濃HClを希釈することにより、0.1N塩酸を調製する。
1. 50:50v/vのメタノールおよびT−ブタノール混合物を混合することにより、脂質および薬物の可溶化の溶媒混合物を調製する。
2. 60〜65℃において、4mLのステップ1の溶媒混合物に、秤量した分量の大豆ホスファチジルコリンを添加し、可溶化する。
3. 60〜65℃において、ステップ2の脂質溶液に、秤量した分量のコレステリル硫酸ナトリウムを添加し、可溶化する。
4. (任意に)60〜65℃において、ステップ3の脂質溶液に、秤量した分量のMPEG 2000 DSPE/ビタミンE TPGSを添加し、可溶化する。
5. 60〜65℃において、ステップ4の脂質混合物に、秤量した分量のドセタキセルを添加し、可溶化する。
6. ドセタキセルの脂質との均一な結合のために、60〜65℃において、10分間、ステップ4の内容物を混合する。
7. 75%のバッチサイズと同じ純水中に秤量した分量のスクロースを溶解することにより、スクロース溶液を調製する。
8. 必要な分量の37%濃HClを希釈することにより、0.1N塩酸を調製する。
9. 0.1N HClを用いて、ステップ7において調製したスクロース溶液のpHをpH3.0〜4.0の間に調整する。
10. ステップ8のスクロース溶液を60〜65℃まで加熱する。
11. エタノール注入法により、5000〜20000RPMにおいて高剪断混合下で薬物脂質混合物をスクロース溶液に添加し、1mLの溶媒混合物で脂質薬物混合物を含有する容器をリンスし、2〜30分間、混合を行う。
12. ステップ11のリポソーム製剤の水準(mark)まで純水で容量を補い、必要な場合、pHを3.0〜4.0の間に調整した。
13. ステップ12のリポソーム製剤のサイズ減少を400nm、200nm、100nmおよび50nmポリカーボネートフィルターによる押し出しを用いて行った。
14. サイズ減少後、リポソーム製剤を、0.22ミクロンフィルターを用いて滅菌濾過する。
15. 滅菌濾過後、試料を凍結乾燥させ、注射剤のための乾燥リポソームケーキを得た。
10. ステップ8のスクロース溶液を60〜65℃まで加熱する。
11. エタノール注入法により、5000〜20000RPMにおいて高剪断混合下で薬物脂質混合物をスクロース溶液に添加し、1mLの溶媒混合物で脂質薬物混合物を含有する容器をリンスし、2〜30分間、混合を行う。
12. ステップ11のリポソーム製剤の水準(mark)まで純水で容量を補い、必要な場合、pHを3.0〜4.0の間に調整した。
13. ステップ12のリポソーム製剤のサイズ減少を400nm、200nm、100nmおよび50nmポリカーボネートフィルターによる押し出しを用いて行った。
14. サイズ減少後、リポソーム製剤を、0.22ミクロンフィルターを用いて滅菌濾過する。
15. 滅菌濾過後、試料を凍結乾燥させ、注射剤のための乾燥リポソームケーキを得た。
例4:
ドセタキセルを含むカプセル化されたリポソームの調製のためのプロセス:
1. 14.46g(32.05%w/w)の大豆ホスファチジルコリンを8mLの溶媒混合物(1:1の比の4mLの第三級ブチルアルコールおよび4mLのメタノール)中に分散させ、25分間、47℃において、水槽中でマグネチックスターラーにより混合し、大豆ホスファチジルコリンを可溶化した。
2. 可溶化したステップ1のホスファチジルコリンナトリウム溶液に、226.6mg(0.5%w/w)のコレステリル硫酸ナトリウムを添加し、45分間、49℃において、水槽中でマグネチックスターラーにより可溶化し、分散されたリポソームを形成した。
3. ステップ3の内容物に、412.1mg(0.91%w/w)の固体ドセタキセル無水物を添加し、10分間、46℃において、水槽中でマグネチックスターラーにより可溶化し、分散されたリポソームを含有するドセタキセルを形成した。
1. 14.46g(32.05%w/w)の大豆ホスファチジルコリンを8mLの溶媒混合物(1:1の比の4mLの第三級ブチルアルコールおよび4mLのメタノール)中に分散させ、25分間、47℃において、水槽中でマグネチックスターラーにより混合し、大豆ホスファチジルコリンを可溶化した。
2. 可溶化したステップ1のホスファチジルコリンナトリウム溶液に、226.6mg(0.5%w/w)のコレステリル硫酸ナトリウムを添加し、45分間、49℃において、水槽中でマグネチックスターラーにより可溶化し、分散されたリポソームを形成した。
3. ステップ3の内容物に、412.1mg(0.91%w/w)の固体ドセタキセル無水物を添加し、10分間、46℃において、水槽中でマグネチックスターラーにより可溶化し、分散されたリポソームを含有するドセタキセルを形成した。
4. 15分間、8000RPMにおいてultra-turrax T-25 digital高剪断混合機を用いて、ステップ3の内容物を、スクロース溶液に添加した(スクロース溶液を、2分間、45℃において、水槽中で、マグネチックスターラーにより、必要な分量の純水中に30.02g[66.54%w/w]のスクロースを溶解することにより調製し、さらにpHを、0.1N塩酸溶液を用いて2.7に調整する)。
5. ステップ4の内容物を、真空において、2℃の冷却温度、46℃の槽温度で回転蒸発に供した。
6. 回転蒸発後、ステップ5の内容物に必要な分量の純水を添加し、pHを0.1N塩酸溶液を用いて3に調整した。
7. ステップ6の内容物を47℃において、lipex押出機を用いて、200nm、100nm、80nmおよび50nmポリカーボネート膜により押し出した。3サイクルの通過は、200nm未満(すなわち、178nm)のd90、150nm未満(すなわち、113nm)のd50および100nm未満(すなわち、73nm)のd10の粒子サイズを有するリポソームをもたらした。
8. ステップ7の内容物を、0.2μm膜フィルターを用いて濾過した。
5. ステップ4の内容物を、真空において、2℃の冷却温度、46℃の槽温度で回転蒸発に供した。
6. 回転蒸発後、ステップ5の内容物に必要な分量の純水を添加し、pHを0.1N塩酸溶液を用いて3に調整した。
7. ステップ6の内容物を47℃において、lipex押出機を用いて、200nm、100nm、80nmおよび50nmポリカーボネート膜により押し出した。3サイクルの通過は、200nm未満(すなわち、178nm)のd90、150nm未満(すなわち、113nm)のd50および100nm未満(すなわち、73nm)のd10の粒子サイズを有するリポソームをもたらした。
8. ステップ7の内容物を、0.2μm膜フィルターを用いて濾過した。
9. ステップ8の濾液を30mL成形バイアルに充填し、以下の凍結乾燥サイクルを用いて凍結乾燥した:
a.−5℃±2℃において、濾液充填バイアルをロードすること;
b.100分±20分間、−5℃±2℃において、濾液製剤を凍結すること;
c.別の300分±20分間、凍結温度を維持すること;
d.50分±10分間、−25℃±2℃まで、温度を低下させること;
e.別の90分±10分間、低下させた温度を維持すること;
f.60分±10分間、−50℃±2℃まで、温度を低下させること;
g.別の300分±10分間、低下させた温度を維持すること;
h.750m Torrの真空を作り出すことにより濾液を蒸発させ、凍結した製剤を得ること;
i.30分±10分間、750m Torrの真空を作り出すことにより、−50℃±2℃において、凍結した製剤を乾燥させること;
j.120分±10分間、400m Torrの真空を作り出すことにより、−35℃±2℃において、凍結した製剤を乾燥させること;
k.−35℃±2℃、かつ400m Torrの真空において、別の1255分±20分間、乾燥を維持すること;
l.150分±10分間、300m Torrの真空を作り出すことにより、−25℃±2℃において、凍結した製剤を乾燥させること;
a.−5℃±2℃において、濾液充填バイアルをロードすること;
b.100分±20分間、−5℃±2℃において、濾液製剤を凍結すること;
c.別の300分±20分間、凍結温度を維持すること;
d.50分±10分間、−25℃±2℃まで、温度を低下させること;
e.別の90分±10分間、低下させた温度を維持すること;
f.60分±10分間、−50℃±2℃まで、温度を低下させること;
g.別の300分±10分間、低下させた温度を維持すること;
h.750m Torrの真空を作り出すことにより濾液を蒸発させ、凍結した製剤を得ること;
i.30分±10分間、750m Torrの真空を作り出すことにより、−50℃±2℃において、凍結した製剤を乾燥させること;
j.120分±10分間、400m Torrの真空を作り出すことにより、−35℃±2℃において、凍結した製剤を乾燥させること;
k.−35℃±2℃、かつ400m Torrの真空において、別の1255分±20分間、乾燥を維持すること;
l.150分±10分間、300m Torrの真空を作り出すことにより、−25℃±2℃において、凍結した製剤を乾燥させること;
m.−25℃±2℃、かつ300m Torrの真空において、別の600分±20分間、乾燥を維持すること;
n.150分±10分間、200m Torrの真空を作り出すことにより、−5℃±2℃において、凍結した製剤を乾燥させること;
o.−5℃±2℃、かつ200m Torrの真空において、別の900分±20分間、乾燥を維持すること;
p.150分±10分間、100m Torrの真空を作り出すことにより、20℃±2℃において、凍結した製剤を乾燥させること;
q.20℃±2℃、かつ100m Torrの真空において、別の300分±20分間、乾燥を維持すること;
r.30分±10分間、100m Torrの真空を作り出すことにより、25℃±2℃において、凍結した製剤を乾燥させること;
s.25℃±2℃、かつ100m Torrの真空において、別の150分±20分間、乾燥を維持すること;
t.30分±10分間、100m Torrの真空を作り出すことにより、40℃±2℃において、凍結した製剤を乾燥させること;
u.40℃±2℃、かつ100m Torrの真空において、別の120分±20分間、乾燥を維持すること;
v.30分±10分間、100m Torrの真空を作り出すことにより、25℃±2℃において、凍結した製剤を乾燥させること;
w.25℃±2℃、かつ100m Torrの真空において、別の60分±20分間、乾燥を維持すること。
n.150分±10分間、200m Torrの真空を作り出すことにより、−5℃±2℃において、凍結した製剤を乾燥させること;
o.−5℃±2℃、かつ200m Torrの真空において、別の900分±20分間、乾燥を維持すること;
p.150分±10分間、100m Torrの真空を作り出すことにより、20℃±2℃において、凍結した製剤を乾燥させること;
q.20℃±2℃、かつ100m Torrの真空において、別の300分±20分間、乾燥を維持すること;
r.30分±10分間、100m Torrの真空を作り出すことにより、25℃±2℃において、凍結した製剤を乾燥させること;
s.25℃±2℃、かつ100m Torrの真空において、別の150分±20分間、乾燥を維持すること;
t.30分±10分間、100m Torrの真空を作り出すことにより、40℃±2℃において、凍結した製剤を乾燥させること;
u.40℃±2℃、かつ100m Torrの真空において、別の120分±20分間、乾燥を維持すること;
v.30分±10分間、100m Torrの真空を作り出すことにより、25℃±2℃において、凍結した製剤を乾燥させること;
w.25℃±2℃、かつ100m Torrの真空において、別の60分±20分間、乾燥を維持すること。
比較例1:
調製のためのプロセスは、例4のプロセスと同じであるが、4のpH、1:1の比のメタノールおよびエタノールの溶媒混合物の変更を含み、回転蒸発プロセス(ステップ5)および凍結乾燥サイクルの変更を含まない(40℃乾燥ステップtおよびuを含まない)。
調製のためのプロセスは、例4のプロセスと同じであるが、4のpH、1:1の比のメタノールおよびエタノールの溶媒混合物の変更を含み、回転蒸発プロセス(ステップ5)および凍結乾燥サイクルの変更を含まない(40℃乾燥ステップtおよびuを含まない)。
比較例2:
調製のためのプロセスは、例4のプロセスと同じであるが、4.5に調整された製剤のpHの変更を含む。
調製のためのプロセスは、例4のプロセスと同じであるが、4.5に調整された製剤のpHの変更を含む。
比較例3:
調製のためのプロセスは、例4のプロセスと同じであるが、凍結乾燥サイクルの変更を含む(40℃乾燥ステップtおよびuを含まない)。
調製のためのプロセスは、例4のプロセスと同じであるが、凍結乾燥サイクルの変更を含む(40℃乾燥ステップtおよびuを含まない)。
例5:例4、比較例1、2および3の遊離の薬物、封入された薬物、アッセイ、pH、残存溶媒。
pHの測定のために、発明の例4の凍結乾燥されたバイアルを純水で再構成し、2mg/mLのドセタキセルのリポソーム製剤を生産した。
ドセタキセルリポソーム製剤の遊離の薬物、封入された薬物、アッセイを、HPLCにより行い、残存溶媒分析を当業者に入手可能な文献に従って、ガスクロマトグラフィーにより行った。
ドセタキセルリポソーム製剤の遊離の薬物、封入された薬物、アッセイを、HPLCにより行い、残存溶媒分析を当業者に入手可能な文献に従って、ガスクロマトグラフィーにより行った。
本発明の発明者らは、驚くべきことに、1:1の比のメタノールおよび第三級ブタノールの溶媒を有し、約3の製剤のpHを有し、回転蒸発された、例4の製剤が、、高薬物ローディング効率(約95%)を有し、さらに、残存溶媒(メタノールおよび第三級ブタノール)は、比較例1(4.1のpHにおいて、1:1の比のエタノールおよびメタノールの溶媒混合物を含有する)、比較例2(4.7のpHにおいて、1:1の比のメタノールおよびT−ブタノールを含有する)および比較例3(例4の凍結乾燥ステップtおよびuにおいて、40℃における乾燥ステップを含まずに、3のpHにおいて、1:1の比のメタノールおよびT−ブタノールを含有する)と比較して、(ICHの限界内で)低かったことを見出した。
Claims (8)
- 約0.8%w/w〜約1%w/wのドセタキセル、約30%w/w〜約38%w/wの大豆ホスファチジルコリン、約0.2%w/w〜約0.8%w/wのコレステリル硫酸ナトリウム、約61%w/w〜約68%w/wのスクロースおよびpH調整剤から構成される医薬リポソーム組成物であって、ここでリポソーム組成物のpHが、3.5未満である、前記医薬リポソーム組成物。
- リポソーム組成物のpHが、約3である、請求項1に記載の医薬リポソーム組成物。
- リポソームのd90が、200nm未満である、請求項1に記載の医薬リポソーム組成物。
- 約0.9%w/wのドセタキセル、約32%w/wの大豆ホスファチジルコリン、約0.5%w/wのコレステリル硫酸ナトリウムおよび約66.5%w/wのスクロースから構成される、請求項1に記載の医薬リポソーム組成物。
- 以下のステップ:
a.メタノールおよび第三級ブチルアルコールの溶媒混合物中に大豆ホスファチジルコリンを分散させて、大豆ホスファチジルコリンを可溶化すること;
b.コレステリル硫酸ナトリウムを可溶化した大豆ホスファチジルコリンに添加すること;
c.ドセタキセルをステップbの内容物に添加すること;
d.純水中にスクロースを溶解し、pH調整剤を添加することによりスクロース溶液を調製して、スクロース溶液を形成すること、ここで、スクロース溶液のpHは約3である;
e.ステップcの内容物をステップdの内容物に添加し、15分間、8000RPMにおいて、高剪断で混合すること;
f.回転蒸発;
g.約3のpHまでのpH調整剤の添加;
h.ドセタキセルを含有するリポソームの200nm未満の粒子サイズd90までの押し出し;
i.濾過;および
j.凍結乾燥
を含む、請求項1に記載のリポソーム組成物を調製する方法。 - メタノールおよび第三級ブチルアルコールの溶媒混合物が、1:1の比である、請求項5に記載の方法。
- 濾液の凍結乾燥が、約10時間〜約20時間にわたる時間、約−5℃〜約−50℃にわたる温度で濾液を凍結し;約40時間〜約80時間にわたる時間、約−50℃〜約40℃にわたる温度で、真空下で乾燥させるステップを含む、請求項5に記載の方法。
- 凍結乾燥サイクルが、以下のステップ:
a.−5℃±2℃において、濾液充填バイアルをロードすること;
b.100分±20分間、−5℃±2℃において、濾液製剤を凍結すること;
c.別の300分±20分間、凍結温度を維持すること;
d.50分±10分間、−25℃±2℃まで、温度を低下させること;
e.別の90分±10分間、低下させた温度を維持すること;
f.60分±10分間、−50℃±2℃まで、温度を低下させること;
g.別の300分±10分間、低下させた温度を維持すること;
h.750m Torrの真空を作り出すことにより濾液を蒸発させ、凍結した製剤を得ること;
i.30分±10分間、750m Torrの真空を作り出すことにより、−50℃±2℃において、凍結した製剤を乾燥させること;
j.120分±10分間、400m Torrの真空を作り出すことにより、−35℃±2℃において、凍結した製剤を乾燥させること;
k.−35℃±2℃、かつ400m Torrの真空において、別の1255分±20分間、乾燥を維持すること;
l.150分±10分間、300m Torrの真空を作り出すことにより、−25℃±2℃において、凍結した製剤を乾燥させること;
m.−25℃±2℃、かつ300m Torrの真空において、別の600分±20分間、乾燥を維持すること;
n.150分±10分間、200m Torrの真空を作り出すことにより、−5℃±2℃において、凍結した製剤を乾燥させること;
o.−5℃±2℃、かつ200m Torrの真空において、別の900分±20分間、乾燥を維持すること;
p.150分±10分間、100m Torrの真空を作り出すことにより、20℃±2℃において、凍結した製剤を乾燥させること;
q.20℃±2℃、かつ100m Torrの真空において、別の300分±20分間、乾燥を維持すること;
r.30分±10分間、100m Torrの真空を作り出すことにより、25℃±2℃において、凍結した製剤を乾燥させること;
s.25℃±2℃、かつ100m Torrの真空において、別の150分±20分間、乾燥を維持すること;
t.30分±10分間、100m Torrの真空を作り出すことにより、40℃±2℃において、凍結した製剤を乾燥させること;
u.40℃±2℃、かつ100m Torrの真空において、別の120分±20分間、乾燥を維持すること;
v.30分±10分間、100m Torrの真空を作り出すことにより、25℃±2℃において、凍結した製剤を乾燥させること;
w.25℃±2℃、かつ100m Torrの真空において、別の60分±20分間、乾燥を維持すること
を含む、請求項5に記載の方法。
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