JP2021195461A - 熱膨張性耐火材 - Google Patents

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健一 大月
Kenichi Otsuki
美香 辻井
Mika Tsujii
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Abstract

【課題】火災時に長時間経過しても熱膨張性が高く、耐火性に優れる耐火材を提供する。【解決手段】本発明は、樹脂、熱膨張性黒鉛A、及び前記熱膨張性黒鉛Aの膨張開始を遅延させる膨張開始遅延剤を含有する熱膨張性耐火材である。【選択図】なし

Description

本発明は、熱膨張性黒鉛を含有する熱膨張性耐火材に関する。
建築分野では、防火のために、建具、柱、壁材等の建築材料に耐火材が用いられる。耐火材としては、樹脂に、難燃剤、無機充填剤などに加えて、熱膨張性黒鉛が配合された熱膨張性耐火材等が用いられている(例えば、特許文献1参照)。このような熱膨張性耐火材は、加熱により膨張して燃焼残渣が耐火断熱層を形成し、耐火断熱性能を発現する。
熱膨張性黒鉛を含有する熱膨張性耐火材は、例えば、建築物の開口部に設けられるドア、窓などの建具と、これらを包囲するドア枠、窓枠などの枠との隙間に設けられ、火災時には該シートが厚み方向に膨張して、建具と枠材の隙間を閉塞し、延焼を防止することができる。
特開2017−141463号公報
ところが、熱膨張性黒鉛を含む熱膨張性耐火材を用いた場合であっても、火災時において、長時間経過すると、熱によりドアや窓等の建具が反ってしまい、建具と枠材の隙間が広がってしまうことがあり、その際に、熱膨張性耐火材が、隙間を閉塞するほど膨張できず、延焼を防止できなくなる場合があることが分った。
そこで、本発明は、従来の耐火材よりも、火災時において長時間経過した後の熱膨張性(後期膨張性)に優れ、建具と枠材の隙間が広がった後でも、隙間を閉塞しやすく、延焼を防止できる熱膨張性耐火材を提供することを目的とする。
上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、本発明者は、樹脂、熱膨張性黒鉛A、及び前記熱膨張性黒鉛Aの膨張開始を遅延させる膨張開始遅延剤を含有する熱膨張性耐火材により、上記課題を解決できることを見出した。
すなわち、本発明は、下記[1]〜[15]に関する。
[1]樹脂、熱膨張性黒鉛A、及び前記熱膨張性黒鉛Aの膨張開始を遅延させる膨張開始遅延剤を含有する熱膨張性耐火材。
[2]前記膨張開始遅延剤が、前記熱膨張性黒鉛Aよりも膨張開始温度が低い熱膨張性黒鉛B、及び吸熱剤から選択される少なくとも1種である、上記[1]に記載の熱膨張性耐火材。
[3]前記熱膨張性黒鉛Aの熱膨張開始温度をTA、前記熱膨張性黒鉛Bの熱膨張開始温度をTBとした場合、TAとTBの差(TA−TB)が40℃以上である、上記[2]に記載の熱膨張性耐火材。
[4]前記熱膨張性黒鉛Aの含有量と熱膨張性黒鉛Bの含有量の比(熱膨張性黒鉛Aの含有量/熱膨張性黒鉛Bの含有量)が10/90〜90/10である、上記[2]又は[3]に記載の熱膨張性耐火材。
[5]前記熱膨張性黒鉛Aの熱膨張性開始温度をTA、前記吸熱剤の吸熱開始温度をTCとした場合に、TAとTCとの差(TA−TC)が30℃以上である、上記[2]〜[4]のいずれかに記載の熱膨張性耐火材。
[6]前記熱膨張性黒鉛Aの含有量と吸熱剤の含有量の比(熱膨張性黒鉛Aの含有量/吸熱剤の含有量)が90/10〜99/1である、上記[2]〜[5]のいずれかに記載の熱膨張性耐火材。
[7]全熱膨張性黒鉛の含有量が、樹脂100質量部に対して20〜500質量部である、上記[1]〜[6]のいずれかに記載の熱膨張性耐火材。
[8]さらに難燃剤を含有する、上記[1]〜[7]のいずれかに記載の熱膨張性耐火材。
[9]前記樹脂が熱可塑性樹脂である、上記[1]〜[8]のいずれかに記載の熱膨張性耐火材。
[10]前記樹脂が、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル樹脂、クロロプレンゴム、フェノール樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、及びポリカーボネート樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種である、上記[1]〜[9]のいずれかに記載の熱膨張性耐火材。
[11]前記樹脂が、酢酸ビニル含量が20質量%以上の高Vac成分を含有するエチレン−酢酸ビニル共重合体、及びポリ酢酸ビニル樹脂から選択される少なくとも1種である、上記[1]〜[10]のいずれかに記載の熱膨張性耐火材。
[12]前記エチレン−酢酸ビニル共重合体が、190℃におけるメルトフローレート(MFR)が、8.0g/10min以下である低MFR成分を含有する、上記[10]又は[11]に記載の熱膨張性耐火材。
[13]前記樹脂がフェノール樹脂である、上記[1]〜[12]のいずれかに記載の熱膨張性耐火材。
[14]前記フェノール樹脂がノボラック型である、上記[13]に記載の熱膨張性耐火材。
[15]さらに架橋剤を含有する、上記[1]〜[14]のいずれかに記載の熱膨張性耐火材。
本発明によれば、火災時に長時間経過しても熱膨張性に優れ、建具と枠材の隙間が広がった後でも、隙間を閉塞しやすく、延焼を防止できる熱膨張性耐火材を提供することができる。なお、本明細書において、火災時に長時間経過しても熱膨張性に優れることを、後期膨張性に優れるということもある。
[熱膨張性耐火材]
本発明の熱膨張性耐火材は、樹脂、熱膨張性黒鉛A、及び前記熱膨張性黒鉛Aの膨張開始を遅延させる膨張開始遅延剤を含有する熱膨張性耐火材である。以下、本発明の熱膨張性耐火材のことを、単に耐火材という場合もある。
本発明の耐火材は、熱膨張性黒鉛Aを含有する。これにより、火災時おいて建具と枠材の隙間が閉塞され、延焼を防止することができる。
本発明において、耐火材に含まれる熱膨張性黒鉛が1種類の場合、該1種類の熱膨張性黒鉛を熱膨張性黒鉛Aとし、耐火材に含まれる熱膨張性黒鉛が2種以上の場合は、最も熱膨張開始温度が高い熱膨張性黒鉛を熱膨張性黒鉛Aとし、その他を熱膨張性黒鉛Bとする。
(膨張開始遅延剤)
本発明の熱膨張性耐火材は、熱膨張性黒鉛Aの膨張開始を遅延させる膨張開始遅延剤を含有する。膨張開始遅延剤を含有することにより、耐火材の後期膨張性が向上し、そのため、建具と枠材の隙間が広がった後でも、隙間を閉塞しやすくなり、延焼を防止できる。
膨張開始遅延剤は、断熱、又は吸熱の作用などにより熱膨張性黒鉛Aの膨張開始を遅延させうる化合物であり、その種類は限定されない。膨張開始遅延剤としては、例えば、熱膨張性黒鉛Aよりも膨張開始温度が低い熱膨張性黒鉛B、吸熱剤、及び発泡剤などが挙げられるが、後期膨張性を高める観点から、熱膨張性黒鉛B及び吸熱剤から選択される少なくとも1種であることが好ましい。
(熱膨張性黒鉛)
前記熱膨張性黒鉛Aの膨張開始遅延剤である熱膨張性黒鉛Bは、熱膨張性黒鉛Aよりも膨張開始温度が低い。これにより、火災時には熱膨張性黒鉛Aよりも熱膨張性黒鉛Bの方が先に膨張して、熱膨張性黒鉛Aの周囲に膨張断熱層を形成させ、その結果熱膨張性黒鉛Aの膨張開始が遅延するものと考えられる。これにより、耐火材の後期膨張性が高くなる。
熱膨張性黒鉛Aの膨張開始をより遅延させる観点から、熱膨張性黒鉛Aの熱膨張開始温度をTA、前記熱膨張性黒鉛Bの熱膨張開始温度をTBとした場合、TAとTBの差(TA−TB)が40℃以上であることが好ましく、60℃以上であることがより好ましく、80℃以上であることがさらに好ましい。
後期膨張性を高める観点から、TAは160℃以上が好ましく、170℃以上がより好ましく、190℃以上がさらに好ましく、そして通常は300℃以下である。また、TBは、TAとTBの差を所望の範囲に調整し易くする観点から、160℃以下が好ましく、150℃以下がより好ましく、130℃以下がさらに好ましく、そして、通常は100℃以上である。
本発明の耐火材は、熱膨張性黒鉛Bを複数含んでもよく、この場合TBは、該複数の熱膨張性黒鉛の個々の膨張開始温度と含有量から計算される加重平均値とする。
なお、熱膨張性黒鉛の膨張開始温度は、レオメーターを用いて測定することができ、一定の昇温速度で熱膨張性黒鉛を加熱し、膨張性黒鉛の膨張により荷重が大きくなった温度を膨張開始温度とする。詳しい測定方法は、実施例に記載する通りである。
前記熱膨張性黒鉛Aの含有量と熱膨張性黒鉛Bの含有量の比(熱膨張性黒鉛Aの含有量/熱膨張性黒鉛Bの含有量)は、耐火材の後期膨張性を高める観点から、10/90〜90/10であることが好ましく、20/80〜80/20であることがより好ましく、40/60〜60/40であることがさらに好ましい。
熱膨張性黒鉛A及び熱膨張性黒鉛Bを併用する場合において、耐火材の後期膨張性を高める観点から、熱膨張性黒鉛Aの含有量は、樹脂100質量部に対して、好ましくは10〜250質量部であり、より好ましくは25〜150質量部であり、さらに好ましくは50〜100質量部である。熱膨張性黒鉛Bの含有量は、樹脂100質量部に対して、好ましくは10〜250質量部であり、より好ましくは25〜150質量部であり、さらに好ましくは50〜100質量部である。
また、耐火材に含まれる全熱膨張性黒鉛の含有量は、耐火材の後期膨張性を高める観点から、樹脂100質量部に対して、好ましくは20〜500質量部であり、より好ましくは50〜300質量部であり、さらに好ましくは100〜250質量部であり、さらに好ましくは110〜200質量部である。熱膨張性黒鉛の含有量がこれら下限値以上であると、熱膨張性耐火材の膨張圧力を高めやすくなる。熱膨張性黒鉛の含有量がこれら上限値以下であると、形状保持性、加工性などが良好になる。
本発明の耐火材は、上記した熱膨張性黒鉛A、必要に応じて配合される熱膨張性黒鉛Bを含有する。これら熱膨張性黒鉛は、加熱時に膨張する従来公知の物質であり、天然鱗状グラファイト、熱分解グラファイト、キッシュグラファイト等の原料粉末を、強酸化剤で酸処理してグラファイト層間化合物を生成させたものである。強酸化剤としては、濃硫酸、硝酸、セレン酸等の無機酸、濃硝酸、過塩素酸、過塩素酸塩、過マンガン酸塩、重クロム酸塩、過酸化水素等が挙げられる。熱膨張性黒鉛は炭素の層状構造を維持したままの結晶化合物である。
熱膨張性黒鉛は中和処理されてもよい。つまり、上記のように強酸化剤などで処理して得られた熱膨張性黒鉛を、更にアンモニア、脂肪族低級アミン、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物等で中和してもよい。
本発明における熱膨張性黒鉛は、平均アスペクト比が好ましくは15以上であり、より好ましくは20以上であり、そして通常は1000以下である。熱膨張性黒鉛の平均アスペクト比がこれら下限値以上であると、耐火材の膨張圧力を高めやすくなる。
熱膨張性黒鉛のアスペクト比は、10個以上(例えば50個)の熱膨張性黒鉛を対象にして、最大寸法(長径)と最小寸法(短径)を測定し、これらの比(最大寸法/最小寸法)の平均値として求める。なお、本発明における熱膨張性黒鉛A及びBは、平均アスペクト比は同一であっても異なっていてもよい。
熱膨張性黒鉛の平均粒径は、好ましくは50〜500μmであり、より好ましくは100〜400μmである。なお、熱膨張性黒鉛の平均粒径は、10個以上(例えば50個)の熱膨張性黒鉛を対象にして、最大寸法の平均値として求める。
上記した熱膨張性黒鉛の最小寸法及び最大寸法は、例えば、電界放出形走査電子顕微鏡(FE−SEM)を用いて測定することができる。なお、本発明における熱膨張性黒鉛A及びBは、平均粒径は同一であっても異なっていてもよい。
(吸熱剤)
本発明において、膨張開始遅延剤として吸熱剤を用いることができる。吸熱剤を用いることにより、火災時に熱膨張性黒鉛Aの周辺が、吸熱剤により吸熱されるため、熱膨張性黒鉛Aの膨張が遅延され、耐火材の後期膨張性が高まると考えられる。
膨張開始遅延剤として用いられる吸熱剤は、熱膨張性黒鉛Aの膨張開始温度と同等以下の吸熱開始温度を有するものである。すなわち、吸熱剤の吸熱開始温度をTCとした場合に、熱膨張性黒鉛Aの熱膨張開始温度TAとTCとの差(TA−TC)は0℃以上である。TAとTCとの差(TA−TC)は10℃以上であることが好ましく、30℃以上であることがより好ましい。TA−TCの値がこのような範囲であると、熱膨張性黒鉛Aの膨張開始が遅延されやすくなる。
本発明の耐火材は、吸熱剤を複数含んでもよく、この場合TCは、該複数の吸熱剤の個々の吸熱開始温度と含有量から計算される加重平均値とする。
吸熱剤の吸熱開始温度は、熱重量示差熱分析装置(TG-DTA)により測定することができ、具体的には実施例に記載の方法により測定することができる。
耐火材における熱膨張性黒鉛Aの含有量と吸熱剤の含有量の比(熱膨張性黒鉛Aの含有量/吸熱剤の含有量)は、耐火材の後期膨張性を高める観点から、90/10〜99/1であることが好ましく、92/8〜98/2であることがより好ましく、94/6〜96/4であることがさらに好ましい。
また、耐火材における吸熱剤の含有量は、耐火材の後期膨張性を高める観点、成形性を良好にする観点などから、樹脂100質量部に対して、好ましくは0.5〜15質量部であり、より好ましくは2〜10質量部であり、さらに好ましくは4〜8質量部である。
前記吸熱剤の吸熱量は、好ましくは500J/g以上、より好ましくは600J/g以上、さらに好ましくは900J/g以上である。吸熱剤の吸熱量が上記範囲内であると、熱の吸収性が向上するため、耐火性がより良好となる。前記吸熱剤の吸熱量は、通常、4000J/g以下、好ましくは3000J/g以下、さらに好ましくは2000J/g以下である。
なお、吸熱量は熱重量示差熱分析装置(TG-DTA)を用いて測定することができ、具体的には実施例に記載の方法により測定することができる。
吸熱剤の平均粒子径は、0.5〜60μmがより好ましく、0.8〜40μmがさらに好ましく、0.8〜10μmがよりさらに好ましい。吸熱剤の平均粒子径が上記範囲内であると、耐火材における吸熱剤の分散性が向上し、吸熱剤を樹脂中に均一に分散させることができる。
なお、吸熱剤及び後述する難燃剤の平均粒子径は、レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置により測定したメディアン径(D50)の値である。
吸熱剤の種類は特に限定されないが、例えば、金属水酸化物、ホウ素系化合物、金属塩などが挙げられる。
金属水酸化物としては、例えば、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、ハイドロタルサイト等が挙げられる。
ホウ素系化合物としては、ホウ酸亜鉛等が挙げられる。ホウ酸亜鉛は例えば2ZnO・3B・3.5HOなどの水和物であってもよい。
金属塩としては、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウムなどが挙げられ、金属塩は水和物であってもい。
これらの中でも、吸熱剤としては、硫酸カルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウムなどが好ましい。
本発明の耐火材は、膨張開始遅延剤として発泡剤を含有してもよい。発泡剤としては、有機系発泡剤でも無機系発泡剤でも特に制限なく使用することができる。
有機系発泡剤としては、例えば、N,N′−ジニトロソペンタメチレンテトラミン等のニトロソ基を有する化合物、アゾジカルボンアミド、アゾジカルボン酸バリウム等のアゾ基を有する化合物、4,4−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、ヒドラゾジカルボンアミド等を挙げることができる。無機系発泡剤としては、炭酸水素ナトリウム等を挙げることができる。
発泡剤を使用する場合の発泡剤の量は、特に制限されないが、樹脂100質量部に対して、好ましくは0.05〜10質量部であり、より好ましくは0.1〜8質量部である。
(樹脂)
本発明の耐火材は、樹脂を含有し該樹脂中に熱膨張性黒鉛A、膨張開始遅延剤などが分散している。
本発明の耐火材に含まれる樹脂は、特に限定されないが、好ましくは熱可塑性樹脂である。前記樹脂としては、特に制限されないが、例えば、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体などのポリオレフィン樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、クロロプレンゴムなどのゴム系樹脂、ポリテトラフルオロエチレンなどのフッ素樹脂、フェノール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂などが挙げられる。
これらの中でも、耐火材の後期膨張性及び膨張圧力を高め、耐火性を向上させる観点から、樹脂としては、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル樹脂、クロロプレンゴム、フェノール樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、及びポリカーボネート樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
<エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル>
上記した樹脂の中でも、耐火材の後期膨張性を高めて耐火性を向上させる観点から、酢酸ビニル含量の多い樹脂が好ましい。具体的には、樹脂としては、酢酸ビニル含量が20質量%以上の高Vac成分を含有するエチレン−酢酸ビニル共重合体、及びポリ酢酸ビニル樹脂から選択される少なくとも1種であることが好ましく、ポリ酢酸ビニル樹脂であることがより好ましい。なお、酢酸ビニル含量が20質量%以上の高Vac成分とは、酢酸ビニル含量が20質量%以上のエチレン−酢酸ビニル共重合体成分を意味する。エチレン−酢酸ビニル共重合体及びポリ酢酸ビニル樹脂は、非塩素系樹脂であるため、ダイオキシンなどが発生し難く、かつ、可塑剤を含有させることなく、比較的低温で熱膨張性黒鉛などと共に混練でき、また耐火材の成形性も良好になるため、耐火材に含まれる樹脂として使用することが好ましい。
高Vac成分の酢酸ビニル含有量は、耐火材の後期膨張性を高める観点から、好ましくは25質量%以上であり、より好ましくは30質量%以上であり、さらに好ましくは50質量%以上であり、さらに好ましくは70質量%以上である。
エチレン−酢酸ビニル共重合体は、本発明の効果を阻害しない範囲で、酢酸ビニル含有量が、20質量%未満のエチレン−酢酸ビニル共重合体成分(低Vac成分)を含んでもよい。耐火材の後期膨張性及び膨張圧力を高める観点から、エチレン−酢酸ビニル共重合体全量基準で、高Vac成分の含有量は、好ましくは50質量%以上であり、より好ましくは70質量%以上であり、さらに好ましくは100質量%である。
エチレン−酢酸ビニル共重合体は、耐火材の膨張圧力を高める観点及び成形性を良好にする観点から、190℃におけるメルトフローレート(MFR)が、8.0g/10min以下のエチレン−酢酸ビニル共重合体成分(以下、低MFR成分ともいう)を含むことが好ましい。該低MFR成分の190℃におけるメルトフローレート(MFR)は、6.0g/10min以下であることがより好ましく、1.0g/10min以下であることが更に好ましい。低MFR成分の190℃におけるメルトフローレート(MFR)は、耐火材の成形性の観点から、0.05g/10min以上であることが好ましく、0.1g/10min以上であることがより好ましく、0.3g/10min以上であることがさらに好ましい。
エチレン−酢酸ビニル共重合体の190℃におけるメルトフローレートは、荷重2.16kgにおける測定値であり、JIS K7210:1999に準拠して測定される。
エチレン−酢酸ビニル共重合体全量基準で、低MFR成分の含有量は、好ましくは70質量%以上であり、より好ましくは90質量%以上である。
なお、MFRと酢酸ビニル含有量は、エチレン−酢酸ビニル共重合体の構造を表す別々のパラメーターであるため、低MFR成分に該当し、かつ高Vac成分にも該当する成分も存在する。
エチレン−酢酸ビニル共重合体の中でも、酢酸ビニル含量が20質量%以上50質量%未満の高Vac成分を使用する場合は、膨張圧力を高め、耐火性を向上させる観点などから、該高Vac成分は上記した低MFR成分であることが好ましい。言い換えると、該高Vac成分のMFR(190℃)は、好ましくは8.0g/10min以下、より好ましくは6.0g/10min以下、更に好ましくは1.0g/10min以下であり、そして好ましくは0.05g/10min以上であり、より好ましくは0.1g/10min以上であり、さらに好ましくは0.3g/10min以上である。
エチレン−酢酸ビニル共重合体の中でも、酢酸ビニル含量が50質量%以上の高Vac成分を使用する場合は、膨張圧力を高め、耐火性を向上させる観点などから、該高Vac成分の100℃におけるムーニー粘度ML(1+4)は、好ましくは10〜50、より好ましくは20〜40である。
ポリ酢酸ビニル樹脂は、酢酸ビニルの単独重合体であり、これを耐火材に含まれる樹脂として用いることで、耐火材の後期膨張性がより高まり、耐火性が効果的に向上する。ポリ酢酸ビニル樹脂の重量平均分子量は、耐火材の成形性を良好にしつつ、膨張圧力を高める観点から、好ましくは10万〜100万であり、より好ましくは20万〜60万であり、さらに好ましくは30万〜50万である。本明細書において、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定して得られる標準ポリスチレン換算値である。
<樹脂:クロロプレンゴム>
クロロプレンゴムは、耐火材における含有炭素の割合を低くすることができるため、耐火性を高める観点から、耐火材に含まれる樹脂として使用することが好ましい。
クロロプレンゴムとしては、硫黄変性タイプ(Gタイプ)、非硫黄変性タイプ(Wタイプ)等も用いることができる。
クロロプレンゴムの100℃におけるムーニー粘度ML(1+4)は、60〜120が好ましく、70〜90がより好ましい。100℃におけるムーニー粘度ML(1+4)が上記の範囲にあるクロロプレンゴムは、耐火材の膨張圧力を高めやすい。
なお、本明細書においてムーニー粘度はJIS K6300に準拠して測定される。
クロロプレンゴムを用いる場合は、耐火材は、後述する可塑剤を含有することが好ましい。耐火材の成形性を高める観点から、後述する可塑剤の中でも脂肪族エステル系可塑剤が好ましく、中でもエーテル結合を有する脂肪族エステル系可塑剤がより好ましく、アジピン酸ジブトキシエトキシエチルがさらに好ましい。アジピン酸ジブトキシエトキシエチルの市販品としては、例えば、(株)ADEKA製のアデカサイザーRS−107等が該当し、アジピン酸エーテルエステル系と称される。なお、樹脂に対する可塑剤の使用量については後述する。
<樹脂:フェノール樹脂>
本発明の耐火材は、樹脂としてフェノール樹脂を使用することも好ましい。フェノール樹脂を使用することにより、耐火材の後期膨張性が高まりやすく、耐火性が向上しやすくなる。
フェノール樹脂としては特に制限されないが、耐火材の成形性を良好にする観点から、ノボラック型のフェノール樹脂が好ましい。
ノボラック型のフェノール樹脂は、酸触媒下においてフェノール類とアルデヒド類を反応させて得られる樹脂である。ここで、フェノール類とは、フェノール骨格を有する化合物であり、主にフェノールのことであるが、他にクレゾール、アルキルフェノールなどが挙げられる。前記アルキルフェノールとしては、例えば、p−t−ブチルフェノール、p−オクチルフェノール、p−ノニルフェノールなどが挙げられる。
上記アルデヒド類としては、例えば、ホルムアルデヒド、フルフラール、高級アルデヒド類等を使用できる。また、上記酸触媒としては、有機酸でも無機酸でもよく、例えば、シュウ酸、硫酸、パラトルエンスルホン酸等の強酸類、Ca、Zn、Cd、Pb、Co等の金属塩触媒などを使用することができる。
<樹脂:特定樹脂>
本発明の耐火材は、ポリカーボネート樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリイミド、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、及びフッ素樹脂からなる少なくとも1種の特定樹脂を含有させることで、耐火材の後期膨張性を高めることが可能となる。例えば、樹脂として上記した低Vac成分のみからなるエチレン−酢酸ビニル共重合体を用いた場合でも、特定樹脂と併用することで、耐火材の後期膨張性を高めて、耐火性を向上させることができる。特定樹脂としては、ポリカーボネート樹脂及びポリアクリロニトリル樹脂から選択される少なくとも1種であることが好ましい。
耐火材の成形性も良好にする観点から、エチレン−酢酸ビニル共重合体及びポリ酢酸ビニルから選択される少なくとも1種の樹脂と、特定樹脂を併用することが好ましく、エチレン−酢酸ビニル共重合体と特定樹脂とを併用することがより好ましい。
特定樹脂を用いる場合、特定樹脂の含有量は、耐火材に含まれる樹脂全量基準において、好ましくは5質量%以上、より好ましくは10質量%以上であり、そして好ましくは50質量%以下、より好ましくは30質量%以下である。特定樹脂の含有量がこれら下限値以上であると、耐火材の後期膨張性を高めて、耐火性を向上させることができる。特定樹脂の含有量がこれら上限値以下であると、耐火材の成形性を向上させることができる。
樹脂として、特定樹脂のみを単独で用いてもよいが、この場合は、耐火材の成形性を良好にする観点から、可塑剤を併用することが好ましい。可塑剤の種類及び使用量については後述する。
(可塑剤)
本発明の耐火材は、可塑剤を含有してもよい。可塑剤を用いることにより、成形性が良好になりやすい。可塑剤を使用する場合において、可塑剤の含有量は、特に限定されないが、樹脂100質量部に対して、好ましくは10〜200質量部であり、より好ましくは20〜60質量部である。可塑剤の含有量がこれら下限値以上であると耐火材の成形性が向上する。可塑剤の含有量がこれら上限値以下であると耐火材の後期膨張性を向上させやすくなり、また膨張圧力を高めやすくなるため耐火性が向上する。
可塑剤の具体例としては、ジ−2−エチルヘキシルフタレート(DOP)、ジ−n−オクチルフタレート、ジイソノニルフタレート(DINP)、ジイソデシルフタレート(DIDP)、ジウンデシルフタレート(DUP)、又は炭素原子数10〜13程度の高級アルコール又は混合アルコールのフタル酸エステル等のフタル酸エステル系可塑剤、ジ−2−エチルヘキシルアジペート(DOA)、ジイソブチルアジペート(DIBA)、ジブチルアジペート(DBA)、ジ−n−オクチルアジペート、ジ−n−デシルアジペート、ジイソデシルアジペート、ジ−2−エチルヘキシルアゼレート、ジブチルセバケート、ジ−2−エチルヘキシルセバケート、アジピン酸ジブトキシエトキシエチル等の脂肪族エステル系可塑剤、トリ−2−エチルヘキシルトリメリテート(TOTM)、トリ−n−オクチルトリメリテート、トリデシルトリメリテート、トリイソデシルトリメリテート、ジ−n−オクチル−n−デシルトリメリレート等のトリメリット酸エステル系可塑剤、鉱油等のプロセスオイル等が挙げられる。
(架橋剤)
本発明の耐火材は、架橋剤を含んでもよい。架橋剤を用いることで、火災の際の熱により、樹脂の架橋が進行して、耐火材の後期膨張性が高くなり耐火性が向上する。また、樹脂の架橋が進行すると粘度が高くなるため、膨張圧力も大きくなり耐火性が向上する。
架橋剤としては、公知のものが制限なく使用でき、例えば、有機過酸化物、アゾ化合物などを挙げることができる。
有機過酸化物としては、例えば、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、3−ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン、ジクミルパーオキサイド、α,α’ −ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキシルカーボネート等が挙げられる。
アゾ化合物としては、例えば、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)等が挙げられる。
上記した架橋剤の中でも、耐火材を製造する際に、各成分を混練する温度(例えば70℃〜150℃)で架橋反応が生じ難く、火災時の熱により、樹脂の架橋反応が生じやすいものが好ましい。このような観点から、架橋剤は、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキシルモノカーボネート、などが好ましい。
耐火材が架橋剤を含有する場合は、架橋剤の含有量は、樹脂100質量部に対して、好ましくは0.1〜10質量部であり、より好ましくは0.5〜7質量部であり、さらに好ましくは1〜5質量部である。
(難燃剤)
本発明の耐火材は、難燃剤を含有することが好ましい。難燃剤を含有することにより、耐火性が向上する。
難燃剤としては、例えば、トリフェニルホスフェート(リン酸トリフェニル)、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、及びキシレニルジフェニルホスフェート等の各種リン酸エステル、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、及びリン酸マグネシウム等のリン酸金属塩、亜リン酸ナトリウム、亜リン酸カリウム、亜リン酸マグネシウム、亜リン酸アルミニウム等の亜リン酸金属塩、ポリリン酸アンモニウム、赤リン等が挙げられる。難燃剤としては、下記一般式(1)で表される化合物等も挙げられる。
Figure 2021195461
前記一般式(1)中、R及びRは、同一又は異なって、水素、炭素数1〜16の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、又は炭素数6〜16のアリール基を示す。Rは、水酸基、炭素数1〜16の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、炭素数1〜16の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシル基、炭素数6〜16のアリール基、又は炭素数6〜16のアリールオキシ基を示す。
前記一般式(1)で表される化合物の具体例としては、メチルホスホン酸、メチルホスホン酸ジメチル、メチルホスホン酸ジエチル、エチルホスホン酸、n−プロピルホスホン酸、n−ブチルホスホン酸、2−メチルプロピルホスホン酸、t−ブチルホスホン酸、2,3−ジメチル−ブチルホスホン酸、オクチルホスホン酸、フェニルホスホン酸、ジオクチルフェニルホスホネート、ジメチルホスフィン酸、メチルエチルホスフィン酸、メチルプロピルホスフィン酸、ジエチルホスフィン酸、ジオクチルホスフィン酸、フェニルホスフィン酸、ジエチルフェニルホスフィン酸、ジフェニルホスフィン酸、ビス(4−メトキシフェニル)ホスフィン酸等が挙げられる。前記難燃剤は、単独でも、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明の難燃剤としては、ホウ素系化合物及び金属水酸化物を使用することもできる。
ホウ素系化合物としては、ホウ酸亜鉛等が挙げられる。
金属水酸化物としては、例えば、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、及びハイドロタルサイト等が挙げられる。金属水酸化物を用いた場合、発火により生じた熱によって水が生成し、速やかに消火することができる。
前記難燃剤の中でも、安全性やコスト等の観点からから、赤リン、トリフェニルホスフェート(リン酸トリフェニル)等のリン酸エステル、亜リン酸アルミニウム、ポリリン酸アンモニウム、及びホウ酸亜鉛が好ましい。中でも、亜リン酸アルミニウム、及びポリリン酸アンモニウムがより好ましく、亜リン酸アルミニウムがさらに好ましい。亜リン酸アルミニウムは、膨張性があるため、これを含む耐火材は、膨張圧力が高まりやすく、より効果的に耐火性を向上させ易い。
難燃剤の平均粒子径は、1〜200μmが好ましく、1〜60μmがより好ましく、3〜40μmがさらに好ましく、5〜20μmがさらに好ましい。難燃剤の平均粒子径が上記範囲内であると、耐火材における難燃剤の分散性が向上し、難燃剤を樹脂中に均一に分散させたり、樹脂に対する難燃剤の配合量を多くしたりすることができる。また、平均粒子径が上記範囲外となると、樹脂中に難燃剤が分散しにくくなり、樹脂中に難燃剤を均一に分散させたり、多量に配合させたりすることが難しくなる。
なお、難燃剤の平均粒子径は、レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置により測定したメディアン径(D50)の値である。
本発明の耐火材の難燃剤の含有量は、樹脂100質量部に対して、15〜1000質量部であることが好ましく、20〜300質量部がより好ましく、30〜100質量部が更に好ましい。難燃剤の含有量がこれら下限値以上であると、耐火材の耐火性が向上する。また、難燃剤の含有量がこれら上限値以下であると、樹脂中に均一に分散しやすくなり、成形性などが優れたものとなる。
(無機充填剤)
本発明の耐火材は、難燃剤及び熱膨張性黒鉛以外の無機充填剤を更に含有してもよい。
難燃剤及び熱膨張性黒鉛以外の無機充填剤としては特に制限されず、例えば、アルミナ、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化鉄、酸化錫、酸化アンチモン、フェライト等の金属酸化物、塩基性炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛、炭酸ストロンチウム、及び炭酸バリウム等の金属炭酸塩、シリカ、珪藻土、ドーソナイト、硫酸バリウム、タルク、クレー、マイカ、モンモリロナイト、ベントナイト、活性白土、セピオライト、イモゴライト、セリサイト、ガラス繊維、ガラスビーズ、シリカ系バルーン、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化ケイ素、カーボンブラック、グラファイト、炭素繊維、炭素バルーン、木炭粉末、各種金属粉、チタン酸カリウム、硫酸マグネシウム、チタン酸ジルコン酸鉛、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、アルミニウムボレート、硫化モリブデン、炭化ケイ素、ステンレス繊維、各種磁性粉、スラグ繊維、フライアッシュ、及び脱水汚泥等が挙げられる。これらの無機充填剤は、単独でも、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
無機充填剤の平均粒子径は、0.5〜100μmが好ましく、1〜50μmがより好ましい。無機充填剤は、含有量が少ないときは分散性を向上させる観点から粒子径が小さいものが好ましく、含有量が多いときは高充填が進むにつれて、耐火材の粘度が高くなり成形性が低下するため粒子径が大きいものが好ましい。
本発明の耐火材が、難燃剤及び熱膨張性黒鉛以外の無機充填剤を含有する場合、その含有量は樹脂100質量部に対して、好ましくは10〜300質量部、より好ましくは10〜200質量部である。無機充填剤の含有量が前記範囲内であると、耐火材の機械的物性を向上させることができる。
本発明の耐火材は、本発明の目的が損なわれない範囲で、必要に応じて各種の添加成分を含有させることができる。
この添加成分の種類は特に限定されず、各種添加剤を用いることができる。このような添加剤として、例えば、滑剤、収縮防止剤、結晶核剤、着色剤(顔料、染料等)、紫外線吸収剤、酸化防止剤、老化防止剤、分散剤、ゲル化促進剤、充填剤、補強剤、難燃助剤、帯電防止剤、界面活性剤、加硫剤、及び表面処理剤等が挙げられる。添加剤の添加量は成形性等を損なわない範囲で適宜選択できる。添加剤は、単独でも、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(膨張圧力)
本発明の耐火材は、膨張圧力が3.0N/cm以上であることが好ましい。耐火材の膨張圧力が3.0N/cm以上であると、火災の際に、長期間炎に晒されても、建具の隙間を閉塞する力が維持でき、耐火材が建具から剥がれ落ち難くなり、耐火性が向上する。
耐火性をより良好にする観点から、熱膨張性耐火材の膨張圧力は、好ましくは5.0N/cm以上であり、より好ましくは7.0N/cm以上であり、さらに好ましくは10.0N/cm以上である。熱膨張性耐火材の膨張圧力は、高ければ高い方がよいが、実用的には50N/cm以下である。
耐火材の膨張圧力は、熱膨張性黒鉛の配合量、樹脂の種類、架橋剤の使用の有無などにより調節することができる。
本発明における膨張圧力とは、500℃における膨張圧力であり、以下のように測定される。
(1)厚み1.8mm、幅25mm、長さ25mmのシート状の耐火材を準備する。
(2)ホットプレートと、ホットプレートの表面から1.2cm離れた位置にフォースゲージを設置する。
(3)ホットプレート表面を500℃に加熱して、該ホットプレートの表面に上記シート状の耐火材を置き、さらに耐火材の上にセラミック製の板(材質はケイ酸カルシウム、厚さ2mm、幅30mm、長さ30mm)を配置する。
(4)上記耐火材をホットプレート上で、500℃にて、250秒間加熱したときに、フォースゲージで測定される最大の応力を、治具の面積で除した値を膨張圧力とする。
本発明の耐火材の膨張倍率は、特に限定されないが、耐火性を良好とする観点から、好ましくは10〜500倍であり、より好ましくは50〜300倍であり、更に好ましくは100〜250倍である。
膨張倍率は、厚み1.8mm、幅25mm、長さ25mmのシート状の耐火材を、600℃で30分加熱し、加熱後の耐火材の厚さを加熱前の耐火材の厚さで除することにより求めることができる。
耐火材は、シート状であることが好ましく、その厚さは特に限定されないが、耐火性及び取扱い性の観点から、0.2〜10mmが好ましく、0.5〜3.0mmがより好ましい。
(耐火材の製造方法)
本発明の耐火材は例えば下記のようにして製造することができる。
まず、所定量の熱膨張性黒鉛A、樹脂、膨張開始遅延剤、必要に応じて配合される可塑剤、難燃剤、架橋剤、無機充填材、及びその他の成分を、混練ロールなどの混練機で混練して、耐火性樹脂組成物を得る。
次に、得られた耐火性樹脂組成物を、例えば、プレス成形、カレンダー成形、押出成形等、公知の成形方法によりシート状などに成形することで耐火材を得ることができる。
混練する際の温度及びシート状に成形する温度は、熱膨張性黒鉛の膨張開始温度未満であることが好ましく、架橋剤を配合する場合は、架橋剤が架橋し難い温度であることが好ましい。そのため、混練する温度は、70〜150℃が好ましく、90〜140℃がより好ましい。シート状に成形する温度は、80〜130℃が好ましく、90〜120℃がより好ましい。
(積層シート)
本発明の耐火材は、他のシート部材や粘着剤層が積層され積層シートを構成してもよい。積層シートは、例えば、基材と、基材の片面又は両面に積層される耐火材とを備える。基材は通常、織布又は不織布である。織布又は不織布に使用される繊維としては、特に限定はされないが、不燃性材料又は準不燃材料が好ましく、例えば、ガラス繊維、セラミック繊維、セルロース繊維、ポリエステル繊維、炭素繊維、グラファイト繊維、熱硬化性樹脂繊維等が好ましい。
上記積層シートは、例えば、耐火性樹脂組成物を基材の上にシート状に成形して得ることができる。
また、積層シートは、耐火材と粘着剤層を備えるものであってもよい。粘着剤層は、例えば、耐火材の片面又は両面に積層されてもよい。
さらに、積層シートは、耐火材と、基材と、粘着剤層とを備えてもよい。そのような積層シートは、基材の一方の面に耐火材、他方の面に粘着剤層が設けられてもよいし、基材の一方の面の上に、耐火材及び粘着剤層がこの順に設けられてもよい。粘着剤層は、例えば、離型紙に塗工した粘着剤を積層シートに転写することで形成できる。
本発明の耐火材は、及びこれを用いた積層シートは、具体的には、一戸建住宅、集合住宅、高層住宅、高層ビル、商業施設、公共施設等の各種の建具、自動車、電車などの各種車両、船舶、航空機などに使用できるが、これらの中では建具に使用されることが好ましい。建具としては、具体的には、壁、梁、柱、床、レンガ、屋根、板材、窓、障子、扉、ドア、戸、ふすま、欄間、配線、配管などに使用することができるが、これらに限定されない。本発明の耐火材は、及びこれを用いた積層シートは、特に、窓、扉、ドアなどの建具の隙間に適用することで、火災等の際に炎が隙間を通過して侵入するのを防止することができる。
以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
[評価方法]
(I)後期膨張性
各実施例、及び比較例の耐火材を所定のサイズにした(厚み1.8mm、幅25mm、長さ25mm)。該所定のサイズの耐火材をステンレス製の板(98mm角・厚み0.3mm)の底面に設置し、160℃に設定した電気炉に供給した。昇温速度5℃/minで400℃まで加熱を行い、300℃、400℃で、耐火材を取り出し、300℃及び400℃での膨張倍率を測定した。
300℃での膨張倍率は、「300℃における耐火材の厚さ/加熱前の耐火材の厚さ」であり、400℃での膨張倍率は、「400℃における耐火材の厚さ/加熱前の耐火材の厚さ」である。
そして、以下の式(I)により後期膨張性を評価した。式(I)の値が高いほど、後期膨張性に優れると判断される。
式(I) (400℃での膨張倍率)/(300℃での膨張倍率)
以下の基準で評価した。
A:式(I)の値が1.7以上
B:式(I)の値が1.5以上1.7未満
C:式(I)の値が1.2以上1.5未満
D:式(I)の値が1.2未満
(II)膨張圧力
以下の手順で、膨張圧力を測定した。
(1)各実施例、及び比較例の耐火材を所定のサイズとした(厚み1.8mm、幅25mm、長さ25mm)
(2)ホットプレートと、ホットプレートの表面から1.2cm離れた位置にフォースゲージ(マキタ社製、「ZTA−500N」)を設置した。治具として直径1.6cm(面積2cm)のプレート状治具を用いた。
(3)ホットプレート表面を500℃に加熱して、該ホットプレートの表面に上記シート状の耐火材を置き、さらに耐火材の上にセラミック製の板(材質はケイ酸カルシウム、厚さ2mm、幅30mm、長さ30mm)を配置した。
(4)上記耐火材をホットプレート上で、500℃にて、250秒間加熱したときに、フォースゲージで測定される最大の応力を、治具の面積で除した値を膨張圧力とした。
(III)膨張倍率
膨張倍率は、各実施例、及び比較例の耐火材を所定のサイズにした(厚み1.8mm、幅25mm、長さ25mm)。該所定のサイズの耐火材をステンレス製の板(98mm角・厚み0.3mm)の底面に設置し、電気炉に供給し600℃で30分間加熱させた。加熱後の耐火材の厚さを加熱前の耐火材の厚さで除することにより、膨張倍率を求めた。
(IV)耐火時間
ケイ酸カルシウム板(日本インシュレーション社製)で作製したドアと、ドア枠とからなる耐火時間評価用ドア部材を作製した。該耐火時間評価用ドア部材のドアの側面と、ドア枠とは1cmの隙間が空いている。ドアの側面に、所定のサイズにした各実施例及び比較例の耐火材(厚み1.8mm、幅25mm、長さ1000mm)を取り付けた。次いで耐火炉にて、ISO834の標準加熱曲線に従って加熱して、耐火材が剥がれ落ちるまでの時間を測定した。剥がれ落ちるまでの時間が長いほど、耐火性に優れた耐火材である。以下の基準で評価した
S:剥がれ落ちるまでの時間が110分以上
A:剥がれ落ちるまでの時間が105分以上110分未満
B:剥がれ落ちるまでの時間が100分以上105分未満
C:剥がれ落ちるまでの時間が95分以上100分未満
D:剥がれ落ちるまでの時間が95分未満
(VI)成形性
ロールで混錬する際、硬すぎて流動しなかったり、柔らかすぎて流れやすくなり、形を保つことが出来なかったりすると収率が悪化する。成形性は、投入した材料のうち、混錬後シート状態で取り出せた収率で下記の通りで判定した。
A:90%以上
B:70%以上90%未満
C:50%以上70%未満
D:50%未満
(VII)熱膨張性黒鉛の膨張開始温度
レオメーター(「Discovery HR―2」、TAインスツルメント社製)において、試料台に熱膨張性黒鉛のサンプルを0.5g置き、粉末が落ちないようにアルミホイルで巻く。25mmφコーンプレートで荷重0[N]になるところまで接地させた。その状態からペルチェヒーターにより設定温度50℃から一定昇温速度(10℃/分)でサンプルを加熱し、荷重0.1Nとなったときを膨張開始温度とした。
(VIII)吸熱剤の吸熱開始温度
熱重量示差熱分析装置(TG-DTA)を用いて測定した。測定条件は、室温から1000℃まで、昇温速度4℃/min、吸熱剤重量10mgであった。得られたTG曲線から重量が減少し始める温度を吸熱開始温度とした。
各実施例、比較例で使用した各種成分は以下のとおりである。
(熱可塑性樹脂)
1.エチレン−酢酸ビニル共重合体
・EVA(1) 三井・ダウポリケミカル株式会社製「EV180」
190℃におけるMFR:0.2g/10min
酢酸ビニル含量:33質量%
・EVA(2) 三井・ダウポリケミカル株式会社製「EV260」
190℃におけるMFR:6.0g/10min
酢酸ビニル含量:28質量%
・EVA(3) 三井・ダウポリケミカル株式会社製「V422」
190℃におけるMFR:0.9g/10min
酢酸ビニル含量:20質量%
・EVM(1) ランクサス社製「レバプレン800」
100℃におけるムーニー粘度ML(1+4):27
酢酸ビニル含量:80質量%
2.ポリ酢酸ビニル樹脂
・ポリ酢酸ビニル(1) 巴化学工業株式会社製「VINNAPAS 4FS」
重量平均分子量:30万 g/mol
・ポリ酢酸ビニル(2) 巴化学工業株式会社製「VINNAPAS 25FS」
重量平均分子量:50万 g/mol
3.クロロプレンゴム
・クロロプレン1 東ソー株式会社製「スカイプレンTSR−56」
100℃におけるムーニー粘度ML(1+4):70
・クロロプレン2 東ソー株式会社製「スカイプレン640」
100℃におけるムーニー粘度ML(1+4):85
4.ポリアクリロニトリル樹脂
・Shaoxing Gimel Advanced Materials Technology社製「P−90H」
5.ポリカーボネート樹脂
・出光興産株式会社製「タフロン」
6.フェノール樹脂
・ノボラック型のフェノール樹脂 住友ベークライト社製「PR−50235」
(熱膨張性黒鉛)
・熱膨張性黒鉛 富士黒鉛株式会社製「EXP−50S120K」、膨張開始温度120℃
・熱膨張性黒鉛 富士黒鉛株式会社製「EXP50S160」、膨張開始温度160℃
・熱膨張性黒鉛 ADT社製「ADT351」、熱膨張開始温度170℃
・熱膨張性黒鉛 富士黒鉛株式会社製「EXP50HO」、膨張開始温度200℃
(吸熱剤)
・硫酸カルシウム、太平化学株式会社製、吸熱開始温度160℃、吸熱量700J/g
・水酸化アルミニウム、日本軽金属株式会社製「BF013」、吸熱開始温度200℃、吸熱量900J/g
・水酸化カルシウム、鈴木工業株式会社製「CAOH−2」、吸熱開始温度421℃、吸熱量980J/g
(難燃剤)
・亜リン酸アルミニウム 太平化学産業株式会社製「APA100」
(液状可塑剤)
・アジピン酸エーテルエステル系 (株)ADEKA製「アデカサイザーRS−107」
(実施例1〜33、比較例1〜6)
表1〜4に示す配合にて、樹脂、熱膨張性黒鉛、吸熱剤、難燃剤、及び可塑剤をロールに投入して、120℃で5分間混練して、耐火性樹脂組成物を得た。得られた耐火性樹脂組成物を、100℃で3分間プレス成形して、厚さ1.8mmのシート状の耐火材を得た。評価結果を表1に示した。
Figure 2021195461
Figure 2021195461
Figure 2021195461
Figure 2021195461
以上の実施例に示すように、膨張開始遅延剤である熱膨張性黒鉛又は吸熱剤を含有する本発明の耐火材は、後期膨張性に優れ、耐火時間が長く、耐火性に優れることが分かった。これに対して、膨張開始遅延剤を含有しない各比較例の耐火材は、後期膨張性に劣り、耐火時間が短く、耐火性に劣ることが分かった。

Claims (15)

  1. 樹脂、熱膨張性黒鉛A、及び前記熱膨張性黒鉛Aの膨張開始を遅延させる膨張開始遅延剤を含有する熱膨張性耐火材。
  2. 前記膨張開始遅延剤が、前記熱膨張性黒鉛Aよりも膨張開始温度が低い熱膨張性黒鉛B、及び吸熱剤から選択される少なくとも1種である、請求項1に記載の熱膨張性耐火材。
  3. 前記熱膨張性黒鉛Aの熱膨張開始温度をTA、前記熱膨張性黒鉛Bの熱膨張開始温度をTBとした場合、TAとTBの差(TA−TB)が40℃以上である、請求項2に記載の熱膨張性耐火材。
  4. 前記熱膨張性黒鉛Aの含有量と熱膨張性黒鉛Bの含有量の比(熱膨張性黒鉛Aの含有量/熱膨張性黒鉛Bの含有量)が10/90〜90/10である、請求項2又は3に記載の熱膨張性耐火材。
  5. 前記熱膨張性黒鉛Aの熱膨張性開始温度をTA、前記吸熱剤の吸熱開始温度をTCとした場合に、TAとTCとの差(TA−TC)が30℃以上である、請求項2〜4のいずれかに記載の熱膨張性耐火材。
  6. 前記熱膨張性黒鉛Aの含有量と吸熱剤の含有量の比(熱膨張性黒鉛Aの含有量/吸熱剤の含有量)が90/10〜99/1である、請求項2〜5のいずれかに記載の熱膨張性耐火材。
  7. 全熱膨張性黒鉛の含有量が、樹脂100質量部に対して20〜500質量部である、請求項1〜6のいずれかに記載の熱膨張性耐火材。
  8. さらに難燃剤を含有する、請求項1〜7のいずれかに記載の熱膨張性耐火材。
  9. 前記樹脂が熱可塑性樹脂である、請求項1〜8のいずれかに記載の熱膨張性耐火材。
  10. 前記樹脂が、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル樹脂、クロロプレンゴム、フェノール樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、及びポリカーボネート樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項1〜9のいずれかに記載の熱膨張性耐火材。
  11. 前記樹脂が、酢酸ビニル含量が20質量%以上の高Vac成分を含有するエチレン−酢酸ビニル共重合体、及びポリ酢酸ビニル樹脂から選択される少なくとも1種である、請求項1〜10のいずれかに記載の熱膨張性耐火材。
  12. 前記エチレン−酢酸ビニル共重合体が、190℃におけるメルトフローレート(MFR)が、8.0g/10min以下である低MFR成分を含有する、請求項10又は11に記載の熱膨張性耐火材。
  13. 前記樹脂がフェノール樹脂である、請求項1〜12のいずれかに記載の熱膨張性耐火材。
  14. 前記フェノール樹脂がノボラック型である、請求項13に記載の熱膨張性耐火材。
  15. さらに架橋剤を含有する、請求項1〜14のいずれかに記載の熱膨張性耐火材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2023176391A1 (ja) * 2022-03-17 2023-09-21 東レ株式会社 耐火シートおよび被覆物品

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