JP2021195077A - 船体の挙動制御システム及び船舶 - Google Patents

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Abstract

【課題】船体の破損を抑止し、且つ乗員の快適性を向上させる。【解決手段】船舶の周辺の海面形状取得手段により波の動きを予測し、各波の波頂にタグ30aをつける。タグ30aが付けられた波へ船舶の船体が乗り上げると判定された場合、BCU(Boat Control Unit)は、船体に生じる波による挙動の影響を低減するため、船体が波頂を回避するようにステアリング機構を制御する【選択図】図7

Description

本発明は、波浪中における船体の挙動制御システム及び波浪中を航行する船舶に関する。
波浪中を船舶が航行する際、船体が波を受けて挙動が乱れる。特に、船体が横波を受けると船体が不安定となり、転覆する可能性があるため、波浪中において、船体が横波を受けないように船体の進行方向を制御する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1の技術では、船体の船首や船尾を波に正対させる。このような技術では、例えば、船体に搭載したレーザレーダによって検知された船舶の周辺領域の複数の波をグルーピングし、波のグループの速度ベクトルから波の向きを推定し、推定された波の向きに応じて船体の船首や船尾を波に正対させるように操舵装置を制御する。
特開2017−58322号公報
しかしながら、特許文献1の技術では、操舵装置の制御の結果、船舶が船首を波へ向けて航走することになるため、船体が波へ乗り上げることがある。そして、乗り上げた波の波高が高いと、波に乗り上げた後の着水時に船体へ過大な衝撃が作用するため、船体の破損を抑止する観点及び乗員の快適性を確保する観点からは船体の挙動の制御方法に依然として改善の余地があると言える。
本発明は、船体の破損を抑止することができ、且つ乗員の快適性を向上させることを目的とする。
この発明の一態様による船体の挙動制御システムは、船舶の進行方向を変化させる装置を制御する制御部と、前記船舶の周辺の海面形状を取得する海面形状取得手段と、を備え、前記制御部は、前記取得された海面形状に基づいて波の動きを予測し、前記動きが予測された波へ前記船舶の船体が乗り上げると判定された場合、前記船体に生じる波による挙動の影響を低減するように前記進行方向を変化させる装置を制御する。
この構成によれば、動きが予測された波へ前記船舶の船体が乗り上げると判定された場合、船体に生じる波による挙動の影響を低減するように進行方向を変化させる装置が制御されるため、波頂から船舶の船首が離水することがない。その結果、船舶の船底へ着水による衝撃力が作用することがなく、船体の破損を抑止することができ、且つ乗員の快適性を向上させることができる。
本発明によれば、船体の破損を抑止することができ、且つ乗員の快適性を向上させることができる。
本発明の実施の形態に係る船体の挙動制御システムが適用される船舶の平面図である。 本発明の実施の形態に係る船体の挙動制御システムの構成を概略的に示すブロック図である。 BCUが実行する船体の挙動処理を示すフローチャートである。 BCUが実行する船体の挙動処理を示すフローチャートである。 ステレオカメラが撮影した画像から海面形状の三次元データを取得する過程を説明するための工程図である。 海面形状の三次元データを出力する学習済みモデルを説明するための図である。 海面形状の三次元データから波の形状を推定する過程を説明するための工程図である。 波頂のトラッキングの様子を示す図である。 カルマンフィルタに基づいて取得された各波の進行速度、船体との距離、進行方向、横方向の起伏形状を示すマップである。 衝突可能性を出力する学習済みモデルを説明するための図である。 最適経路を生成するために用いるコストマップを説明するための図である。 最適経路を出力する学習済みモデルを説明するための図である。 最適経路に従う進路変更を説明するための図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る船体の挙動制御システムが適用される船舶の平面図である。この船舶10は、滑走艇であり、船体11と、船体11に搭載される船舶推進機としての2つの船外機12とを備える。船体11には船室13が配置され、船室13の屋根には船舶10の周辺、特に前方の海面状況を撮影するステレオカメラ14が配置される。また、船室13内の操縦席15の付近には、ステアリングホイール16やスロットルレバー17が配置される。
各船外機12は、取付ユニット18を介して船体11の船尾に取り付けられている。船外機12は、駆動源としてのエンジン19と、推進器としてのプロペラ20とを有し、エンジン19の駆動力によって回転されるプロペラ20によって推進力を得る。取付ユニット18は、ステアリング軸や電動モータからなるステアリング機構21(操舵装置)と、パワートリム&チルト機構とを含む。船外機12は、ステアリング軸まわりに回動可能に構成され、船外機12は、ステアリングホイール16が操作されることによって、ステアリング軸を中心に左右に回動する。これにより、船舶10が操舵される。
また、船舶10は、近傍の風の向きや風速を計測する風力計と、船体11の姿勢を計測するジャイロと、船体11の加速度及びその方向を計測する加速度計とを備える。
図2は、本発明の実施の形態に係る船体の挙動制御システムの構成を概略的に示すブロック図である。船体の挙動制御システムは、ステレオカメラ14が接続されるBCU(Boat Control Unit)22と、エンジン19を制御するECU(Engine Control Unit)23とを有する。BCU22(海面形状取得手段、制御部)はメモリやCPU(いずれも図示しない)を有し、ステレオカメラ14が撮影した画像へ画像処理を施し、船舶10の周辺の海面形状データを取得する。また、BCU22ではメモリに格納されたプログラムをCPUが実行することにより、後述する船体の挙動処理を実行し、ステアリング機構21の作動を制御する。ECU23(制御部)は、BCU22から送信される制御信号に基づいてエンジン19の回転数を制御し、プロペラ20の回転数を制御する。
図3及び図4は、BCU22が実行する船体の挙動処理を示すフローチャートである。まず、ステレオカメラ14によって船舶10の周辺の海面状況を撮影し、風力計等によって船舶10の近傍の風の向きや風速を計測し、ジャイロによって船体11の姿勢を計測し、加速度計によって船体11の加速度とその方向を計測し、これらの計測結果から船体11の周辺の波浪状況を把握する(ステップS101)。次いで、把握した周辺の波浪状況に基づいて適切な船速を設定する(ステップS102)。なお、ステップS101とステップS102の代わりに、操船者が目視や体感にて船舶10の周辺の海面状況、船舶10の近傍の風の向きや風速、船体11の姿勢を把握し、これらに基づいてスロットルレバー17を操作することにより、適切な船速を設定してもよい。
次いで、ステレオカメラ14が撮影した画像へ画像処理を施し、船舶10の前方の海面形状データを取得する(ステップS103)。具体的には、ステレオカメラ14によって撮影された船舶10の前方の海面状況の画像24(図5(A))に画像処理を施し、エッジ等を際立たせる画像25(図5(A))を得、さらに、画像25から船舶10の前方の海面形状の三次元データ26(起伏情報)を取得する(図5(B))。
海面形状の三次元データ26を取得する方法は、ステレオカメラ14を用いた方法に限られない。例えば、畳み込みニューラルネットワーク(Convolutional Neural Network)として構成される学習済みモデル27(第1の学習済みモデル)へ前方の海面状況の画像24を入力し、学習済みモデル27から海面形状の三次元データ26を出力させてもよい。学習済みモデル27は、図6に示すように、学習データ28を用いた機械学習によって生成され、海面状況の撮影画像が入力されると、海面形状の三次元データを出力するように構成される。ここで、学習データ28は、ステレオカメラ14によって撮影された多数の学習用の海面状況の画像を含み、これらの画像には各画像から取得される海面形状の三次元データが関連付けられる。
次いで、海面形状の三次元データ26における波の形状を推定する。なお、理解を容易にするために、以下のステップS105〜S107に対応する図7や図8では、海面形状の三次元データ26から切り出した船体11からの一方向に沿う、波高と船体11からの距離のデータを用いて説明する。
まず、ステップS104では、海面形状の三次元データ26における平均海面以下のデータ(図7(A))を0値化して海面形状の三次元データ26から平均海面以下のデータを削除する(図7(B))。これにより、海面形状の三次元データ26において波の山に相当する部分を強調する。例えば、図7(B)に示す事例では、海面形状の三次元データ26において2つの波の山が強調される。
その後、このように波の山が強調された海面形状の三次元データ26へ曲面関数を当て嵌め(ステップS105)、各波の形状を推定する。推定された各波は、図7(C)において、一点鎖線や二点鎖線で示される。
次いで、当て嵌められた曲面関数における各波の波頂を抽出してタグ30a,30bを付け(ステップS106)、各波頂をトラッキングする(ステップS107)。
図8は、タグ30aが付けられた波頂のトラッキングの様子を示す。ここでは、カルマンフィルタを用いてタグ30aを追跡し、各波の変形や動きを予測する。具体的には、状態方程式と観測方程式を用いて、ステップS106でタグ30aが付けられた波頂の位置や高さから時間の経過とともに変化する波頂の位置や高さを繰り返し推定する(図8(A)〜図8(C))。
また、このとき、時間の経過とともに変化する、タグ30aが付けられた波を構成する各点の位置や高さをカルマンフィルタの状態方程式と観測方程式を用いて繰り返し推定することにより、波の全体の形状や動きも予測する。これにより、船体11の前方に位置する複数の波の波高、波底低さ(波の最下部の高さ)、進行速度、船体11との距離、進行方向、横方向の起伏形状を取得する。
図9(A)は、取得された各波の進行速度、船体11との距離や進行方向を示すマップであり、各波は楕円で示される。図9(B)は、取得された各波の横方向の起伏形状を示すマップである。図9(B)において、各波の横方向の起伏形状は、該当する波の進行方向に直交する方向に沿う山の形状で示される。
次いで、タグ30aが付けられた波が船体11へ接近して指定位置に到達したか否かを判定し(ステップS108)、到達していなければ、ステップS108を繰り返す。タグ30aが付けられた波が指定位置に到達していれば、トリガ信号を生成し、トリガ信号に基づいて該当する波の船体11と波頂の相対(接近)速度(以下、単に「波頂相対速度」という。)や進行方向を取得する(ステップS109)。なお、指定位置は、例えば、船体11の重心から所定の距離だけ離れた位置であり、少なくとも船体11がタグ30aが付けられた波へ乗り上げることがない位置である。
ところで、船舶10が波に乗り上げると、船体11に迎角が付き、さらに、船舶10の船体11が波の波頂に乗り上げると、船速に起因する慣性力によってそのまま波の波頂から船首が離水することがある。そして、離水後に再び着水する際、船体11の船底と海面が衝突して船体11へ過大な衝撃が作用する。本実施の形態では、これに対応して、船舶10の船体11が波、特に波の波頂に乗り上げると判定される場合、ステアリング機構21によって船舶10を自動的に操舵し、波頂を遠ざけ、船体11に生じる波による挙動の影響を低減するように船舶10の進行方向を変化させる。
ステップS110では、ステップS109で取得された、タグ30aが付けられた波の波頂相対速度及び進行方向を分析し、船体11が波頂に乗り上げるか否かを判定する。具体的には、タグ30aが付けられた波の波頂相対速度及び進行方向に基づいて、船体11が波頂と衝突するか否かを判定する。なお、船体11が波の波頂に乗り上げなくても、船体11が波の斜面に乗り上げて挙動を乱した結果、船体11が海面に打ち付けられて衝撃が生じることがあるため、ステップS110では、船体11が波頂に乗り上げるか否かを判定せずに、船体11が波に乗り上げて波による挙動の影響を受けるか否かをしてもよい。
また、例えば、畳み込みニューラルネットワークとして構成される学習済みモデル31(第2の学習済みモデル)へタグ30aが付けられた波の波頂相対速度及び進行方向を入力し、学習済みモデル31から波頂との衝突可能性を出力させてもよい。学習済みモデル31は、図10に示すように、学習データ32を用いた機械学習によって生成され、波の波頂相対速度及び進行方向が入力されると、船体との衝突可能性を出力するように構成される。ここで、学習データ32は、波の波頂相対速度及び進行方向を多数含み、これらの波の波頂相対速度及び進行方向には波頂との衝突可能性が関連付けられる。
ステップS110の判定の結果、タグ30aが付けられた波の波頂へ船体11が乗り上げると判定される場合は、ステップS111へ進み、当該波の波頂へ船体11が乗り上げないと判定される場合は、ステップS112へ進む。ステップS112では、船舶10の進路を変更することなく維持する。その後、ステップS103へ戻る。
一方、ステップS111では、波頂へ船体11が乗り上げず、船体11に生じる波による挙動の影響を低減するための最適経路を生成する。本実施の形態では、最適経路を生成するためにコストマップを用いる。
図11は、最適経路を生成するために用いるコストマップを説明するための図である。本実施の形態では、最適経路を生成するために、理想経路からの乖離量、波による上下加速度及び船体11に生じるロール角度の3つのパラメータそれぞれのコストマップを用いる。ここで、理想経路は、例えば、目的地まで最短距離で到達するための直線航路である。
理想経路からの乖離量のコストマップ33では、図11(A)に示すように、各位置において理想経路34からの乖離量に応じてコストとしての点数が付けられる。理想経路34から乖離するほど目的地までの到達時間が掛かり、燃料消費量が大きくなる等、不利となるため、点数は理想経路34から乖離するほど高くなる。
また、コストマップ33において複数の候補経路を設定する。ここで、接近する波の波頂への乗揚げを回避するためには、波頂に向けて面舵を取る経路と、取り舵を取る経路の2つが候補経路として考えられるため、少なくともこれらの候補経路35,36をコストマップ33に設定する。そして、候補経路35が通過する各位置の点数を積算するとともに、候補経路36が通過する各位置の点数を積算する。
また、波による上下加速度のコストマップ37では、図11(B)に示すように、各位置においてタグ30aが付けられた波38の波頂からの距離に応じてコストしての点数が付けられる。なお、波による上下加速度とは、波に乗り上げた際に船体11へ作用する上下方向の加速度であり、波の波頂に近づくほど大きくなる。そして、波頂に接近するほど船首が離水し易くなる等、不利となるため、点数は波頂に近付くほど高くなる。コストマップ37には、コストマップ33に設定された候補経路35,36が同じように設定される。そして、候補経路35が通過する各位置の点数を積算するとともに、候補経路36が通過する各位置の点数を積算する。
船体11に生じるロール角度は、船舶10が波へ乗り上げた際、乗り上げた箇所の波の横方向の傾斜角によって定まり、横方向の傾斜角が大きいほど、ロール角度は大きくなる。そこで、船体11へ作用するロール角度のコストマップ39では、図11(C)に示すように、各位置において波38の左右における傾斜角の最も大きい箇所からの距離に応じてコストしての点数が付けられる。傾斜角の最も大きい箇所に接近するほどロール角度は大きくなり、船体11の挙動が乱れ易くなる等、不利となるため、点数は波38の横方向の傾斜角の最も大きい箇所に近付くほど高くなる。コストマップ39には、コストマップ33やコストマップ37に設定された候補経路35,36が同じように設定される。そして、候補経路35が通過する各位置の点数を積算するとともに、候補経路36が通過する各位置の点数を積算する。
その後、3つのコストマップ33,37,39における候補経路35の点数の積算値の合計と、3つのコストマップ33,37,39における候補経路36の点数の積算値の合計とを比較する。点数の積算値の合計が大きいほどコスト高となり、不利となるため、点数の積算値の合計が小さい方の候補経路を最適経路として生成する。図11の事例では、候補経路35が最適経路として生成される。
なお、コストマップ33,37,39において設定される候補経路の数は2つに限られず、例えば、波頂に向けて面舵を取る経路と、取り舵を取る経路のそれぞれが2つずつ設定されてもよい。
また、最適経路の生成方法は、コストマップを用いた方法に限られず、例えば、畳み込みニューラルネットワークとして構成される学習済みモデル40(第3の学習済みモデル)へ理想経路からの乖離量、波による上下加速度及び船体11に生じるロール角度を入力し、学習済みモデル40から最適経路を出力させてもよい。このとき、出力される最適経路は、例えば、多数のベクトルの組み合わせで表現される。学習済みモデル40は、図12に示すように、学習データ41を用いた機械学習によって生成され、理想経路からの乖離量、波による上下加速度及び船体に生じるロール角度が入力されると、最適経路を出力するように構成される。ここで、学習データ41は、理想経路からの乖離量、波による上下加速度及び船体に生じるロール角度を多数含み、これらの理想経路からの乖離量、波による上下加速度及び船体に生じるロール角度には最適経路が関連付けられる。
図4に戻り、次いで、ステップS113では、BCU22がステアリング機構21を制御して生成された最適経路に従うように船体11を進路変更させる(図13)。これにより、船舶10は、波38の波頂への乗り上げを回避することができる。
その後、ステップS114では、ステップS101と同様に、船体11の周辺の波浪状況を把握し、ステップS101で把握された船体11の周辺の波浪状況が変化したか否かを判定する。船体11の周辺の波浪状況が変化したと判定される場合、ステップS101へ戻り、船体11の周辺の波浪状況が変化していないと判定される場合、ステップS103へ戻る。
なお、上述した船体の挙動処理のステップS107〜S114は、波38だけでなく、タグ30bが付けられた波や他の波についても実行される。すなわち、上述した船体の挙動処理のステップS107〜S114は、一つ一つの波について実行される。
本実施の形態によれば、波38の波頂へ船体11が乗り上げると判定される場合、当該波の波頂を回避する最適経路が生成され、BCU22がステアリング機構21を制御して生成された最適経路に従うように船体11を進路変更させる。これにより、船舶10は、波38の波頂への乗り上げを回避することができ、船舶10が波頂から船首が離水することがない。その結果、船舶10の船底へ着水による衝撃力が作用することがなく、船体11の破損を抑止することができる。
また、本実施の形態では、コストマップ33,37,39を用いてコストが最も低くなる最適経路が生成されるため、波38の波頂への乗り上げの回避による不利益を押さえ込めることができる。
さらに、本実施の形態では、一つ一つの波について、当該波の波頂へ船体11が乗り上げるか否かが判定されて必要な場合だけに進路が変更されるため、複数の波をまとめて回避するときよりも、進路の変更を少なくすることができる。その結果、目的地まで到達する時間が不必要に長くなるのを抑制し、さらに、燃料消費量が大きくなるのを抑制することができる。
以上、本発明の好ましい実施の形態について説明したが、本発明は上述した実施の形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
例えば、上述した実施の形態では、波38の波頂へ船体11の船首が乗り上げると判定される場合に、波頂への乗揚げを回避するための最適経路が生成されたが、船体11が波38の波頂から船首が離水するか否かを判定し、波38の波頂から船体11の船首が離水すると判定される場合に、波頂への乗揚げを回避するための最適経路を生成してもよい。
また、上述した実施の形態では、カルマンフィルタを用いて、波の波頂をトラッキングし、さらには、波の形状や動きを予測したが、カルマンフィルタの代わりにパーティクルフィルタを用いて、波の波頂をトラッキングし、波の形状や動きを予測してもよい。
また、船舶10は船外機12を備えるが、船外機12の代わりに、船内外機(スターンドライブ、インボードモータ・アウトボードドライブ)や船内機(インボードモータ)を備えてもよい。船内機を備える場合は、BCU22が船内機とは別に設けられた舵を制御して生成された最適経路に従うように船体11を進路変更させる。また、船内外機を備える場合は、BCU22がドライブユニットを制御して生成された最適経路に従うように船体11を進路変更させる。また、船体にフラップやインターセプター(“Zipwake”、[online]、〔令和2年6月11日検索〕、インターネット<URL: http://www.zipwake.com/>)等、舵の役割を果たせる装置が設置されている場合は当該装置を使用して船舶10の進行方向を変更してもよい。
10 船舶
11 船体
14 ステレオカメラ
21 ステアリング機構
22 BCU
23 ECU
26 海面形状の三次元データ
27,31,40 学習済みモデル
28,32,41 学習データ
30a,30b タグ
33,37,39 コストマップ
35 候補経路

Claims (15)

  1. 船舶の進行方向を変化させる装置を制御する制御部と、
    前記船舶の周辺の海面形状を取得する海面形状取得手段と、を備え、
    前記制御部は、前記取得された海面形状に基づいて波の動きを予測し、前記動きが予測された波へ前記船舶の船体が乗り上げると判定された場合、前記船体に生じる波による挙動の影響を低減するように前記船舶の進行方向を変化させる装置を制御する船体の挙動制御システム。
  2. 前記制御部は、前記動きが予測された波の波頂へ前記船舶の船体が乗り上げると判定された場合、前記船体が前記波頂を回避するように前記船舶の進行方向を変化させる装置を制御する、請求項1に記載の船体の挙動制御システム。
  3. 前記制御部は、前記動きが予測された波の波頂へ前記船舶の船体が乗り上げると判定された場合、前記船体が前記波頂から遠ざかるように前記船舶の進行方向を変化させる装置を制御する、請求項2に記載の船体の挙動制御システム。
  4. 前記制御部は、前記取得された三次元の海面形状における起伏情報から波を抽出し、前記抽出された波の動きを予測する、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の船体の挙動制御システム。
  5. 前記制御部は、前記起伏情報から平均海面以下の情報を削除し、前記平均海面以下の情報が削除された起伏情報へ曲面関数を当て嵌めることによって前記波を抽出する、請求項4記載の船体の挙動制御システム。
  6. 前記制御部は、前記抽出された波の波頂を追跡することにより、前記波の動きを予測する、請求項4又は5に記載の船体の挙動制御システム。
  7. 前記制御部は、前記波の動きをカルマンフィルタによって予測する、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の船体の挙動制御システム。
  8. 前記制御部は、前記海面形状取得手段によって取得された海面の画像を第1の学習済みモデルに入力し、前記第1の学習済みモデルから出力される前記海面形状に基づいて前記波の動きを予測し、
    前記第1の学習済みモデルは、前記海面の画像に関連付けられた海面形状を学習データとする機械学習によって生成される、請求項1乃至7のいずれか1項に記載の船体の挙動制御システム。
  9. 前記制御部は、少なくとも前記動きが予測された波と前記船舶の相対速度、及び前記動きが予測された波の進行方向に基づいて、前記動きが予測された波へ前記船体が乗り上げるか否かを判定する、請求項1乃至8のいずれか1項に記載の船体の挙動制御システム。
  10. 前記制御部は、少なくとも前記動きが予測された波と前記船舶の相対速度及び前記動きが予測された波の進行方向を第2の学習済みモデルに入力し、前記第2の学習済みモデルの出力を用いて前記動きが予測された波へ前記船体が乗り上げるか否かを判定し、
    前記第2の学習済みモデルは、少なくとも波と前記船舶の相対速度及び前記波の進行方向に関連付けられた前記船舶と前記波の衝突可能性を学習データとする機械学習によって生成される、請求項1乃至8のいずれか1項に記載の船体の挙動制御システム。
  11. 前記制御部は、前記動きが予測された波へ前記船体が乗り上げると判定された場合、前記船体に生じる波による挙動の影響を低減する最適経路を、コストマップを用いて設定する、請求項1乃至10のいずれか1項に記載の船体の挙動制御システム。
  12. 前記コストマップは、目的地までの直線航路からの乖離量、前記動きが予測された波による上下加速度、及び前記船体に生じるロール角度をコストとする、請求項11に記載の船体の挙動制御システム。
  13. 前記制御部は、目的地までの直線航路からの乖離量、前記動きが予測された波による上下加速度、及び前記船体に生じるロール角度を第3の学習済みモデルに入力し、前記第3の学習済みモデルの出力を用いて前記船体に生じる波による挙動の影響を低減する最適経路を設定し、
    前記第3の学習済みモデルは、前記目的地までの直線航路からの乖離量、前記波による上下加速度、及び前記船体に生じるロール角度に関連付けられた最適経路を学習データとする機械学習によって生成される、請求項1乃至10のいずれか1項に記載の船体の挙動制御システム。
  14. 船体の挙動制御システムを備える船舶であって、
    前記挙動制御システムは、
    船舶の進行方向を変化させる装置を制御する制御部と、
    前記船舶の周辺の海面形状を取得する海面形状取得手段と、を備え、
    前記制御部は、前記取得された海面形状に基づいて波の動きを予測し、前記動きが予測された波へ前記船舶の船体が乗り上げると判定された場合、前記船体に生じる波による挙動の影響を低減するように前記船舶の進行方向を変化させる装置を制御する船舶。
  15. 船舶の進行方向を変化させる装置を制御する制御部と、
    前記船舶の周辺の海面形状を取得する海面形状取得手段と、を備え、
    前記制御部は、前記取得された海面形状に基づいて、前記船舶の周辺の波へ前記船舶の船体が乗り上げると判定された場合、前記船体に生じる波による挙動の影響を低減するように前記船舶の進行方向を変化させる装置を制御する船体の挙動制御システム。
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