JP2021193419A - トナーの製造方法 - Google Patents

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Masaru Sasano
雄平 照井
Yuhei Terui
洸紀 井上
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翔太 天野
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Abstract

【課題】高温高湿環境をはじめとした過酷な環境下でプリンタを長期間使用した際にも、カブリやスジが発生しにくく、転写性を維持できるトナーの製造方法。【解決手段】結着樹脂を含有するトナー粒子及び該トナー粒子に外添された外添剤を有するトナーの製造方法であって、該製造方法が、水系媒体中に該トナー粒子及び無機分散剤を分散させてトナー粒子分散体を得るトナー粒子分散工程、及び該トナー粒子分散体に該外添剤を添加し、該トナー粒子に該外添剤を外添する外添工程を有することを特徴とするトナーの製造方法。【選択図】なし

Description

本開示は、電子写真法、静電記録法、磁気記録法などに用いられるトナーの製造方法に関する。
近年、複写機やプリンタ等の電子写真装置は、世界的な普及が進み、屋内外を問わず様々な環境で使用されている。そうした様々な環境に対応しつつ、長期に渡り画像を劣化させることなく提供する長寿命化が求められている。
長寿命化を達成するためには、トナーの耐久使用による変化を抑制することが重要である。耐久使用による変化を抑制する手段としては、例えば、トナー粒子表面に外添される無機微粒子として大粒径の無機微粒子を選択すること、無機微粒子を強固に固着させること、またその固着強度を均一にすることなどが挙げられる。
大粒径の無機微粒子は小粒径の無機微粒子とは異なり、例えば、トナー搬送部材や規制ブレードからのストレス等による、トナー粒子表面への埋没が発生しにくい。しかしながら、その反面、大粒径の無機微粒子はトナー粒子への固着が不十分となりやすい。プリンタ等の装置内において長時間撹拌され続けると、その強いストレスによって、大粒径の無機微粒子がトナー粒子から脱離して他部材へ移行し、スペーサー粒子としての機能を失う場合がある。その結果、トナー表面の付着力が増加し、長期使用時に転写性が低下する懸念があった。
また、こうした大粒径の無機微粒子のトナー粒子からの脱離により、高温高湿環境下において、プリンタ等で多数枚の印字を行った後の現像ローラ上に脱離した無機微粒子が付着する。それを起点としてトナーが融着し、現像スジの発生といった課題が発生する。
その一方で、大粒径の無機微粒子の粒子の一部分をトナー粒子に埋没させて強固着させると、逆にスペーサー粒子の所謂ベアリング効果という流動性付与能を消してしまう可能性がある。結果としてトナーの流動性が落ちることで規制部材とトナー担持体間での摺擦が均一に行われにくくなる。
そのため、高温高湿環境下において効果的かつ均一な帯電付与が不十分となり、画像濃度の低下や、静電潜像担持体上の非画像領域へ低い帯電量を持つトナーが現像される現象、所謂カブリが起きる場合がある。
ここで、無機微粒子や有機微粒子、及びそれらの複合微粒子をトナー粒子表面に固着させる外添手法として、乾式外添及び湿式外添が挙げられる。前者はトナー粒子に外添する手法として広く用いられているが、主に乾粉に対して高速回転する羽根とトナー粒子との物理的な衝撃で外添剤を埋め込むため、局所的に高温を発生させる懸念がある。
トナー粒子表面が高温になると、トナー粒子表面近傍の樹脂の柔化により一般的に外添剤が強く撃ち込まれる。そのため、局所的なトナー粒子の高温化は均一な外添を妨げる恐れがある。また、トナー粒子中に含まれる離型剤成分に対しても、染み出しや結晶性の変化等による部材汚染や定着性への影響が懸念される。特に粉砕法等、トナー粒子表面に離型剤成分が露出しやすいトナー製造方法では熱の影響がより顕著であると推察される。
一方で後者は、水系場で外添を行うため、熱によるトナー粒子への影響を受けにくい。ただし、水系場で均一な外添を行うため、トナー粒子を均一に分散させる必要がある。特にトナー粒子製造過程に水系場を用いない場合や一度乾燥させたトナー粒子に対して外添を行う場合は、別途、水系場にリスラリーさせる工程が必要となりその手法が重要となる。
これまで、トナー粒子の分散手法として、有機溶媒を混合する手法(例えば特許文献1
)や界面活性剤を用いる手法(例えば特許文献2)、あるいはそれらの組み合わせが試みられている。
特開2012−203368号公報 特開2006−220674号公報
しかし、有機溶媒を用いた場合には、極性の変化によるトナー表面への影響や、除去に加熱を伴うことから低融点離型剤への影響が懸念される。また、界面活性剤は水洗による完全な除去が難しい。そのため、特に高温高湿環境下ではトナーの吸湿性が増大し、トナーの帯電量が低下することからカブリの発生が懸念される。
このとおり、従来の手法では、高温高湿環境をはじめとした過酷な環境下でプリンタを長期間使用した際に、カブリやスジが発生し、転写性を維持するには十分ではなく、改善の余地がある。
本開示は、高温高湿環境をはじめとした過酷な環境下でプリンタを長期間使用した際にも、カブリやスジが発生しにくく、転写性を維持できるトナーの製造方法を提供する。
本開示は、
結着樹脂を含有するトナー粒子及び該トナー粒子に外添された外添剤を有するトナーの製造方法であって、
該製造方法が、
水系媒体中に該トナー粒子及び無機分散剤を分散させてトナー粒子分散体を得るトナー粒子分散工程、及び
該トナー粒子分散体に該外添剤を添加し、該トナー粒子に該外添剤を外添する外添工程を有するトナーの製造方法に関する。
本開示によれば、高温高湿環境をはじめとした過酷な環境下でプリンタを長期間使用した際にも、カブリやスジが発生しにくく、転写性を維持できるトナーの製造方法を提供できる。
数値範囲を表す「XX以上YY以下」や「XX〜YY」の記載は、特に断りのない限り、端点である下限及び上限を含む数値範囲を意味する。
数値範囲が段階的に記載されている場合、各数値範囲の上限及び下限は任意に組み合わせることができる。
本発明者らは、高温高湿環境下でプリンタを長期間使用した際にも、カブリやスジが発生しにくく、転写性を維持できるトナーの製造方法について鋭意検討した。
前述の通り、高温高湿環境下等の過酷な環境における長期使用において、長期に渡り画像を劣化させないためには、トナーの耐久使用による変化を抑制することが重要である。また、耐久使用時に最も影響を受けるのが、部材によって直接ストレスを受けるトナー粒子表面に固着した外添剤であると推察される。そこで本発明者らは、外添剤を均一かつ強固に固着させるため、まず外添手法について検討した。
外添手法として、まず乾式外添を検討した。
本発明者らが検討したところ、トナー及び羽根による衝突や剪断による外添剤の固着は、外添剤を強固に固着できる反面、トナー粒子間の外添剤の埋め込み具合にバラつきがあることがわかった。このことについて本発明者らは次のように推察している。
乾式外添では主に高速回転する羽根とトナー粒子との物理的な衝撃で外添剤を埋め込むため、局所的及び瞬間的に高温を発生させると考えられる。トナー粒子表面が高温になると、トナー粒子表面近傍の柔化により一般的に外添剤が強く撃ち込まれる。そのため、局所的なトナー粒子の高温化は均一な外添を妨げていると推察する。
また、トナー粒子の高温化は、トナー粒子中に含まれる可塑剤成分への影響も懸念される。例えば可塑剤成分のトナー粒子表面への染み出しや、結着樹脂に相溶した可塑剤成分のブルーミングによる部材汚染が考えられる。
上記の結果を鑑みて、固着強度の均一化や可塑剤成分への影響低減を狙い、本発明者らは次に湿式外添について検討した。
主に水系場で湿式外添を行うことで、乾式外添で課題となった局所的な温度上昇や可塑剤成分の染み出しといった問題は起きず、乾式外添に比べ固着強度の均一性も増すことがわかった。
しかし、湿式外添時のトナー粒子の分散手法によって、トナーの性能に影響を与えることがわかった。
例えば、トナー粒子の分散に有機溶媒を用いる場合、水に比べて極性が低くなることから、疎水性成分がトナー粒子表面近傍に偏りやすく、可塑剤の染み出しが起こりやすくなる。また、界面活性剤をトナー粒子の分散に用いる場合、界面活性剤の疎水性部位がトナー粒子表面と親和するため、水洗浄で界面活性剤を完全に除去することが困難になる。界面活性剤がトナー粒子表面に残存した場合、トナー粒子表面の吸湿性が上昇し、高温高湿環境下においてトナーの帯電量が低下し、カブリを発生させる原因となる。
そこで、本発明者らは、無機分散剤を用いてトナー粒子を分散させ、湿式外添を行うことで、外添剤を均一で強固に固着させつつ、トナー粒子生成時の表面の構成を維持し、かつ環境影響を受けにくいことを見出した。
すなわち、本開示は、
結着樹脂を含有するトナー粒子及び該トナー粒子に外添された外添剤を有するトナーの製造方法であって、
該製造方法が、
水系媒体中に該トナー粒子及び無機分散剤を分散させてトナー粒子分散体を得るトナー粒子分散工程、及び
該トナー粒子分散体に該外添剤を添加し、該トナー粒子に該外添剤を外添する外添工程を有するトナーの製造方法に関する。。
トナー粒子の分散に用いる無機分散剤の体積基準のメディアン径(D50)が、30nm〜200nmであることが好ましく、80nm〜120nmであることがより好ましい。
無機分散剤のD50が30nm以上であると、無機分散剤同士の凝集性が適度であり、トナー粒子表面の立体障害となりにくいため、トナー粒子表面を均一に覆いやすい。また、同様に無機分散剤のD50が200nm以下であると、立体障害の観点からトナー表面を均一に覆いやすく、トナー粒子の溶媒への分散性が向上する。
無機分散剤のD50は、無機分散剤生成時の温度、撹拌回転数、及び無機分散剤濃度などにより制御できる。温度が低い、回転数が高い、又は分散剤濃度が高いと、D50は小さくなりやすい。
無機分散剤は、水系媒体中にトナー粒子を分散させる。無機分散剤には、公知の無機塩
や無機酸化物等が使用できる。無機分散剤は、無機分散剤粒子であることが好ましい。無機分散剤は無機塩であることが好ましい。無機分散剤はリン酸多価金属塩を含むことがより好ましい。無機分散剤が、リン酸三カルシウム、リン酸マグネシウム、リン酸アルミニウム及びリン酸亜鉛からなる群から選択される少なくとも一のリン酸多価金属塩であることがさらに好ましい。
これらの無機分散剤を用いる場合、そのまま水系媒体中に添加して用いてもよいが、より細かい粒子を得るため、無機分散剤を生成し得る化合物を用いて水系媒体中で調製して用いることもできる。
例えば、リン酸三カルシウムの場合、高速撹拌下、リン酸ナトリウム水溶液と塩化カルシウム水溶液とを混合して、水不溶性のリン酸三カルシウムを生成させることができ、より均一で細かな分散が可能となる。これらの無機分散剤は、酸又はアルカリを加えて溶解することにより、ほぼ完全に取り除くことができる。
すなわち、トナー粒子分散工程は、撹拌下でリン酸ナトリウム水溶液及び塩化カルシウム水溶液を混合し、リン酸三カルシウムの微粒子が分散した水系媒体を調製する工程、及び該水系媒体にトナー粒子を分散させてトナー粒子分散体を得る工程含むことがより好ましい。
水系媒体は、水を含む。水系媒体は、水であることが好ましい。上記効果を損なわない程度に、pH調整剤などの他の成分を含んでもよい。
水系媒体は、実質的に有機溶媒を含まないことが好ましい。水系媒体中の、有機溶媒の含有量は、好ましくは10質量%以下、5質量%以下、3質量%以下、1質量%以下、0.5質量%以下、0.1質量%以下である。特に好ましくは、0質量%である。
水系媒体は、実質的に界面活性剤を含まないことが好ましい。水系媒体中の、界面活性剤の含有量は、好ましくは0.01質量%以下、0.001質量%以下、0.0001質量%以下、0.00001質量%以下、0.000001質量%以下である。特に好ましくは、0質量%である。
十分なスペーサー効果を持たせるため、外添剤は、一次粒子の個数平均粒径100nm〜300nm(より好ましくは150nm〜250nm)の外添剤を含むことが好ましい。外添剤の一次粒子の個数平均粒径が、100nm〜300nmであることがさらに好ましく、150nm〜250nmであることがさらにより好ましい。
外添剤の個数平均粒径が、100nm以上であると、トナー粒子表面へ固着させた際の埋め込みによって十分な凸高さを維持でき、スペーサーとしての効果が向上する。また、外添剤の個数平均粒径が300nm以下であると、トナー粒子表面へ固着させた際に、凸高さ及び凸の表面積が好適になる。そのため、トナーにストレスがかかった場合、トナー粒子の接線方向の力を受けにくく、トナー粒子表面から外添剤が脱離しにくくなる。
外添剤は、無機微粒子又は有機無機複合微粒子であることが好ましい。粒径が上記範囲の外添剤を用いて、湿式外添を実施することで、長期に渡り安定的かつ良好な転写性を得ることが可能となる。
また、一次粒子の個数平均粒径(D1)が、100nm以上300nm以下の外添剤とは、別により粒径の小さい別の外添剤を併用してもよい。大小粒径の異なる外添剤を用いることで、帯電性と流動性を制御しやすくなる。外添剤を併用する際には、個数平均粒径(D1)が100nm以上300nm以下の外添剤と、個数平均粒径(D1)が100nm未満の外添剤を用いることが好ましい。
外添剤は、シリカ微粒子、アルミナ微粒子、チタニア微粒子、チタン酸ストロンチウム微粒子、又はこれらの複合酸化物微粒子等である無機微粒子、並びに該無機微粒子及び有機微粒子を含有した有機無機複合微粒子からなる群から選択される少なくとも一が好まし
い。
これらの中でも、シリカ微粒子が好ましい。シリカ微粒子の製造方法としては、シラン化合物を燃焼させて得られる燃焼法(すなわちヒュームドシリカの製造方法)、金属ケイ素粉を爆発的に燃焼させて得られる爆燃法、ケイ酸ナトリウムと鉱酸との中和反応によって得られる湿式法、ヒドロカルビルオキシシランなどのアルコキシシランの加水分解によって得られるゾルゲル法(いわゆるStoeber法)が挙げられる。
有機無機複合微粒子であれば、無機材料としての良好な耐久性及び帯電性を維持しつつ、定着時においては、熱容量の低い有機材料の成分により、トナー粒子の合一を阻害しにくく、定着阻害を生じにくい。その為、耐久性と定着性の両立を図りやすい。
トナー粒子の分散に有機溶媒や界面活性剤を用いた場合の弊害を考慮すると、トナー粒子を媒体中に分散させる手法として、トナー粒子表面の極性基と異なる極性の無機分散剤を用いることが好ましい。ここで、無機分散剤が付着した部位では、外添剤粒子の固着阻害が予想されることから、より均一かつ強固に外添剤を固着させるためにはトナー粒子表面を覆う無機分散剤の被覆率を制御することが好ましい。
トナー粒子分散工程において、トナー粒子分散体中に分散したトナー粒子表面に対する無機分散剤の被覆率A[面積%]は20面積%以上70面積%以下であることが好ましく、35面積%以上55面積%以下であることがより好ましい。
被覆率Aが20面積%以上であると、溶媒中でのトナー粒子の分散が十分になり、トナー粒子が凝集しにくいため、外添剤固着の均一性が向上する。
また、被覆率Aが70面積%以下であると、トナー粒子表面の無機分散剤の割合が好適であり、大径の外添剤を固着させやすくなる。
無機分散剤のトナー粒子表面に対する被覆率Aは、添加する無機分散剤の粒径及び添加量によって制御することができる。
本発明者らが検討したところ、無機分散剤の被覆率に応じて、外添剤粒径を変更することで、大径の外添剤を用いたとしても固着強度を十分に維持できることを見出した。具体的には、トナー粒子表面に対する無機分散剤の被覆率A[%]及び湿式外添する外添剤の一次粒子の個数平均粒径B[nm]が、下記式(1)を満たすことが好ましい。より好ましくは下記式(1´)を満たす。
A×B≦7000 ・・・(1)
5000≦A×B≦6500 ・・・(1´)
これは、トナー粒子表面において無機分散剤に被覆されていない部分が多いほど、大粒径の外添剤を固着できることを示唆している。
上記の結果から本発明者らは、トナー粒子表面において無機分散剤に被覆されていない部分に外添剤を固着することが、強固に外添剤を固着させるために有効であると推察する。
そのため、複数の外添剤粒子を外添する場合、粒径の大きい外添剤粒子から外添することで、用いる外添剤粒子について満遍なく固着強度を維持しやすいため好ましい。
湿式外添した後、無機分散剤及びトナー粒子の分散したトナー粒子分散体をトナー粒子のガラス転移温度Tg付近に昇温することで、トナー粒子表面に固着させた外添剤を埋没させ、より強固に固着させることができる。離型剤などの疎水性成分をトナー粒子中に留めるためにも水系媒体中で加温することが好ましい。
すなわち、トナー粒子のガラス転移温度をTgとしたとき、外添工程中又は外添工程後に、トナー粒子を含むトナー粒子分散体の温度を下記式(2)の温度T1で15分以上保持することが好ましい。時間は、より好ましくは30分以上120分以下、さらに好まし
くは50分以上90分以下である。
トナー粒子分散体の温度がTg−10℃以上であると、トナー粒子表面の柔化が十分に進み、外添剤が固着しやすくなる。同様に、温度保持時間が15分以上であると、トナー粒子表面の十分な柔化が進み、外添剤が固着しやすくなる。さらに、トナー粒子ごとの固着の進行にバラつきが出にくく、より均一な外添剤固着が可能となる。
また、トナー粒子分散体の温度がTg+25℃以下であると、トナー粒子表面の柔化が好適に進み、外添剤粒子の過剰な埋没を抑制できる。T1は下記式(2´)を満たすことがより好ましい。
Tg−10℃≦T1≦Tg+25℃ ・・・(2)
Tg≦T1≦Tg+25℃ ・・・(2´)
湿式外添は高せん断力を有する撹拌装置によって行われることが好ましい。また、撹拌装置は容器内に具備されており、容器に存在する液状物容積V(m)と該撹拌装置の使用動力P(kW)の値に一定の関係を持たせることが好ましい。これにより、装置のスケールによらず、同等の外添強度を持たせることができる。撹拌装置の容器に存在する液状物容積V(m)及び該撹拌装置の使用動力P(kW)が下記式(3)を満たすことが好ましい。さらに本発明者らが鋭意検討を行ったところ、下記式(3)を満たすことで、外添剤を埋没させすぎることなく、長期使用時にも耐えうるさらに良好な外添剤の固着強度を達成することができる。P/V(kW/m)は、より好ましくは式(3´)を満たす。
10<P/V<110 ・・・(3)
15<P/V<105 ・・・(3´)
ここで使用動力Pは、撹拌装置における撹拌羽根の羽根径(長径)をd[mm]とし、羽根回転数をf[rpm]としたとき下記式(4)であらわされるものとする。
P=1.05×(f/60)×(d/1000) ・・・(4)
<着色剤>
トナー粒子は、着色剤を含有してもよい。該着色剤としては、従来知られている種々の染料や顔料などが挙げられる。
黒色着色剤としては、カーボンブラック、磁性体、又は以下に示すイエロー、マゼンタ、及びシアン着色剤を用い黒色に調色されたものが挙げられる。
イエロー着色剤としては、モノアゾ化合物、ジスアゾ化合物、縮合アゾ化合物、イソインドリノン化合物、アントラキノン化合物、アゾ金属錯体、メチン化合物、アリルアミド化合物などが挙げられる。
具体的には、C.I.ピグメントイエロー74、93、95、109、111、128、155、174、180、185などが挙げられる。
マゼンタ着色剤としては、モノアゾ化合物、縮合アゾ化合物、ジケトピロロピロール化合物、アントラキノン化合物、キナクリドン化合物、塩基染料レーキ化合物、ナフトール化合物、ベンズイミダゾロン化合物、チオインジゴ化合物、ペリレン化合物などが挙げられる。
具体的には、C.I.ピグメントレッド2、3、5、6、7、23、48:2、48:3、48:4、57:1、81:1、122、144、146、150、166、169、177、184、185、202、206、220、221、238、254、269、C.I.ピグメントバイオレット19などが挙げられる。
シアン着色剤としては、銅フタロシアニン化合物及びその誘導体、アントラキノン化合物、塩基染料レーキ化合物などが挙げられる。
具体的には、C.I.ピグメントブルー1、7、15、15:1、15:2、15:3、15:4、60、62、66などが挙げられる。
<ワックス>
トナー粒子はワックスを含有してもよい。ワックスとしては、特段の制限なく従来公知のワックスを用いることができる。
具体的には、ベヘン酸ベヘニル、ベヘン酸ステアリル等に代表される単官能エステルワックス類;セバシン酸ジベヘニル、ヘキサンジオールジベヘネート等に代表される二官能エステルワックス類;グリセリントリベヘネート等に代表される三官能エステルワックス類;ペンタエリスリトールテトラステアレート、ペンタエリスリトールテトラパルミテート等に代表される四官能エステルワックス類;ジペンタエリスリトールヘキサステアレート、ジペンタエリスリトールヘキサパルミテート等に代表される六官能エステルワックス類;ポリグリセリンベヘネート等に代表される多官能エステルワックス類;カルナバワックス、ライスワックス等に代表される天然エステルワックス類;オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、ラウリン酸アミド等に代表されるアミドワックス類;フィッシャートロプシュ法による炭化水素ワックス及びその誘導体;パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ペトロラタム等の石油系ワックス及びその誘導体;ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス等のポリオレフィンワックス及びその誘導体;高級脂肪族アルコール;長鎖脂肪酸等が挙げられる。
<結着樹脂>
トナー粒子に用いられる結着樹脂は、特段の制限なく従来公知の樹脂を用いることができる。
具体的には、ビニル系樹脂;ポリエステル樹脂;ポリアミド樹脂;フラン樹脂;エポキシ樹脂;キシレン樹脂;シリコーン樹脂等が挙げられる。これらの樹脂は、単独で又は混合して使用できる。結着樹脂はビニル系樹脂を含むことが好ましく、ビニル系樹脂であることがより好ましい。
なお、ビニル系樹脂としてはスチレン、α−メチルスチレン、ジビニルベンゼン等に代表されるスチレン系単量体;アクリル酸メチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等に代表される不飽和カルボン酸エステル;アクリル酸、メタクリル酸等に代表される不飽和カルボン酸;マレイン酸等に代表される不飽和ジカルボン酸;マレイン酸無水物等に代表される不飽和ジカルボン酸無水物;アクリロニトリル等に代表されるニトリル系ビニル単量体;塩化ビニル等に代表される含ハロゲン系ビニル単量体;ニトロスチレン等に代表されるニトロ系ビニル単量体;等の単量体の単重合体又は共重合体を用いることができる。
<ポリエステル樹脂>
ポリエステル樹脂としては、以下に挙げる酸成分単量体及びアルコール成分単量体の縮重合体を用いることができる。
酸成分単量体としては以下のものが挙げられる。例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、フマル酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、しょうのう酸、シクロヘキサンジカルボン酸及びトリメリット酸などが挙げられる。
また、アルコール成分単量体としては以下のものが挙げられる。例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール及び1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサンのようなアルキレングリコール類、並びに、ポリアルキレングリコール類、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノール、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物、グリセリン、トリメチロールプロパン及びペンタエリスリトールなどが挙げられる。
トナー粒子には、極性樹脂としてポリエステル樹脂を含有させてもよい。極性樹脂としてのポリエステル樹脂の含有量は、結着樹脂100質量部に対し、好ましくは1質量部〜10質量部である。
<荷電制御剤>
トナー粒子は、荷電制御剤を含有してもよい。該荷電制御剤としては、以下のものが挙げられる。
有機金属化合物、キレート化合物、モノアゾ金属化合物、アセチルアセトン金属化合物、尿素誘導体、含金属サリチル酸系化合物、含金属ナフトエ酸系化合物、4級アンモニウム塩、カリックスアレーン、ケイ素化合物、ノンメタルカルボン酸系化合物及びその誘導体、スルホン酸基、スルホン酸塩基、又は、スルホン酸エステル基を有するスルホン酸樹脂。
具体的には、負帯電用荷電制御剤として以下のものが挙げられる。
サリチル酸、アルキルサリチル酸、ジアルキルサリチル酸、ナフトエ酸、ダイカルボン酸などに代表される芳香族カルボン酸の金属化合物;スルホン酸基、スルホン酸塩基又はスルホン酸エステル基を有する重合体又は共重合体;アゾ染料又はアゾ顔料の金属塩又は金属錯体;ホウ素化合物、ケイ素化合物、カリックスアレーンなど。
一方、正帯電用荷電制御剤としては以下のものが挙げられる。
四級アンモニウム塩、四級アンモニウム塩を側鎖に有する高分子型化合物;グアニジン化合物;ニグロシン系化合物;イミダゾール化合物など。
これらのうち、負帯電用荷電制御剤を用いることが多い。
また、該スルホン酸基、スルホン酸塩基又はスルホン酸エステル基を有する重合体又は共重合体としては、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−メタクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、ビニルスルホン酸、メタクリルスルホン酸などに代表されるスルホン酸基含有ビニル系モノマーの単重合体又は他のビニル系モノマーと該スルホン酸基含有ビニル系モノマーの共重合体などが挙げられる。
該荷電制御剤の含有量は、結着樹脂又は結着樹脂を生成する重合性単量体100.0質量部に対して、0.01質量部以上20.0質量部以下であることが好ましく、0.1質量部以上10.0質量部以下であることがより好ましい。
<外添剤>
トナーは外添剤を含む。外添剤は、シリカ微粒子、アルミナ微粒子、チタニア微粒子、チタン酸ストロンチウム微粒子、又はこれらの複合酸化物微粒子等である無機微粒子、並びに該無機微粒子及び有機微粒子を含有した有機無機複合微粒子からなる群から選択される少なくとも一が好ましい。
外添剤は、シランカップリング剤、シリコーンオイル又はそれらの混合物のような疎水化剤で疎水化処理されていてもよい。
トナー粒子の製造方法は特に制限されず、公知の方法を採用しうる。例えば、懸濁重合法、溶解懸濁法、乳化凝集法、粉砕法などが挙げられる。
以下、トナー粒子の製造方法として懸濁重合法について詳細を説明するが、これに限定されるわけではない。
(重合性単量体組成物の調製工程)
重合性単量体組成物の調製工程は、結着樹脂を生成する重合性単量体並びに必要に応じて着色剤及びワックスなどの添加剤を含有する重合性単量体組成物を作製する工程である。
なお、着色剤は予め媒体撹拌ミルなどで重合性単量体又は有機溶媒中に分散させた後に他の組成物と混合してもよいし、全ての組成物を混合した後に分散させてもよい。
(重合性単量体組成物の粒子の造粒工程)
重合性単量体組成物の粒子の造粒工程は、水系媒体中に重合性単量体組成物を添加し、
水系媒体中に重合性単量体組成物の粒子が分散された分散液を作製する工程である。
造粒工程で用いる分散安定剤としては、公知の界面活性剤や有機分散剤、無機分散剤を使用することができる。これらの中でも無機分散剤は重合温度や時間経過によっても安定性が崩れにくく、洗浄も容易でトナーに影響を与えにくいため、好適に使用することができる。また、分散安定剤として、無機分散剤を選択することで、重合工程後に得られるトナー粒子を含む水系媒体(トナー粒子分散体)をそのまま外添工程に用いることも可能である。
無機分散剤としては、以下のものが挙げられる。
リン酸三カルシウム、リン酸マグネシウム、リン酸アルミニウム、リン酸亜鉛のようなリン酸多価金属塩;炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムのような炭酸塩;メタ硅酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウムのような無機塩;水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム;シリカ、ベントナイト、アルミナのような無機酸化物。
無機分散剤は、重合終了後に酸又はアルカリを加えて溶解することにより、ほぼ完全に取り除くことができる。
(重合工程)
重合工程は、重合性単量体組成物の粒子の分散液に重合開始剤を添加して、分散液中に含まれる重合性単量体を重合し、水系媒体中にトナー粒子が分散された分散液を作製する工程である。重合工程において、反応温度を調整することにより、重合性単量体を短時間で重合することができ、結着樹脂の分子量を制御できる。
重合温度は、40℃以上であることが好ましく、50℃以上90℃以下であることがより好ましい。重合温度は終始一定でもよいが、所望の分子量分布を得る目的で重合工程後半に昇温してもよい。重合工程では温度調整可能な一般的な攪拌槽を用いることができる。撹拌に用いられる撹拌翼は樹脂粒子分散液を滞留させることなく浮遊させ、かつ槽内の温度を均一に保てるようなものならばどのようなものを用いてもよい。
(揮発成分の除去工程)
重合工程が終了したトナー粒子の分散液から未反応の重合性単量体などを除去するために、揮発成分除去工程を行ってもよい。揮発成分の除去工程は、例えば、分散液を撹拌手段が設置された撹拌槽で加熱、撹拌することによって行う。揮発成分の除去工程の加熱条件は、重合性単量体など除去したい成分の蒸気圧を考慮し適宜調節される。揮発成分の除去工程は常圧又は減圧下で行うことができる。
(湿式外添工程)
湿式外添工程では、水系媒体中に該トナー粒子及び無機分散剤を分散させてトナー粒子分散体を得るトナー粒子分散工程を有する。好ましくは、無機分散剤を水系媒体に添加した後又は同時に(より好ましくは添加した後)トナー粒子を水系媒体に添加し、トナー粒子分散体を得る。
湿式外添工程は揮発成分の除去工程を行った後の分散液に対して続けて行ってもよいし、乾燥工程を経たトナー粒子に対して行ってもよい。乾燥後のトナー粒子に対して湿式外添する場合は、水系媒体に乾燥トナー粒子をリスラリーすればよい。
トナー粒子の製造で得られた分散液に対してそのまま湿式外添を行う際は、造粒工程の分散剤として無機分散剤を選択すればよい。そうすることで、重合工程によりトナー粒子及び無機分散剤が水系媒体に分散したトナー粒子分散体を調製できる。外添剤を得られたトナー粒子の分散液に添加し、高せん断力を有する撹拌装置を用いて撹拌することが好ましい。
乾燥工程を経たトナー粒子に対して湿式外添を行う際は、トナー粒子を水系媒体に分散させるために、無機分散剤を水系媒体に添加した後又は同時に(より好ましくは添加した後)トナー粒子を添加し、分散させてトナー粒子分散体を得る。それから、外添剤を添加
する。その後、高せん断力を有する撹拌装置を用いて撹拌して外添を達成する。
この際、添加する無機分散剤の粒径及び添加量によって無機分散剤のトナー粒子に対する被覆率を制御することができる。また、用いる外添剤の粒径と無機分散剤の被覆率の関係を適切に調整することで、固着強度を制御できる。
(固液分離工程、洗浄工程及び乾燥工程)
トナー粒子表面に付着した無機分散剤粒子を除去する目的で、分散液を酸又はアルカリで処理してもよい。トナー粒子から分散剤を除去した後、一般的な固液分離法によりトナー粒子を水系媒体と分離すればよい。酸又はアルカリ、及びそれらに溶解した分散剤成分を完全に取り除くため、再度水を添加してトナー粒子を洗浄することが好ましい。この洗浄工程を何度か繰り返し、十分な洗浄が行われた後に、再び固液分離してトナー粒子を得ることができる。得られたトナー粒子は必要であれば公知の乾燥手段により乾燥してもよい。
得られたトナー粒子の重量平均粒子径は3μm以上10μm以下であることが好ましく、4μm以上8μm以下であることがより好ましい。トナー粒子の重量平均粒子径は、造粒工程に用いる分散剤の添加量により制御することができる。
以下に、各物性値の計算方法及び測定方法を記載する
<外添剤の一次粒子の個数平均粒径の測定方法>
外添剤の一次粒子の個数平均粒径の測定は、走査型電子顕微鏡「S−4800」(商品名;日立製作所製)を用いて行う。外添剤を観察して、最大5万倍に拡大した視野において、ランダムに100個の外添剤の一次粒子の長径を測定して個数平均粒径を求める。観察倍率は、外添剤の大きさによって適宜調整する。
<重量平均粒子径(D4)の測定方法>
トナー粒子の重量平均粒子径(D4)は、以下のようにして測定する。
測定装置としては、100μmのアパーチャーチューブを備えた細孔電気抵抗法による精密粒度分布測定装置「コールター・カウンター Multisizer 3」(登録商標、ベックマン・コールター社製)を用いる。測定条件の設定及び測定データの解析は、付属の専用ソフト「ベックマン・コールター Multisizer 3 Version3.51」(ベックマン・コールター社製)を用いる。なお、測定は実効測定チャンネル数2万5千チャンネルで行う。
測定に使用する電解水溶液は、特級塩化ナトリウムをイオン交換水に溶解して濃度が1質量%となるようにしたもの、例えば、「ISOTON II」(ベックマン・コールター社製)が使用できる。
なお、測定、解析を行う前に、以下のように専用ソフトの設定を行う。
専用ソフトの「標準測定方法(SOM)を変更」画面において、コントロールモードの総カウント数を50000粒子に設定し、測定回数を1回、Kd値は「標準粒子10.0μm」(ベックマン・コールター社製)を用いて得られた値を設定する。「閾値/ノイズレベルの測定ボタン」を押すことで、閾値とノイズレベルを自動設定する。また、カレントを1600μAに、ゲインを2に、電解液をISOTON IIに設定し、「測定後のアパーチャーチューブのフラッシュ」にチェックを入れる。
専用ソフトの「パルスから粒径への変換設定」画面において、ビン間隔を対数粒径に、粒径ビンを256粒径ビンに、粒径範囲を2μmから60μmまでに設定する。
具体的な測定法は以下の通りである。
(1)Multisizer 3専用のガラス製250mL丸底ビーカーに電解水溶液200mLを入れ、サンプルスタンドにセットし、スターラーロッドの撹拌を反時計回りで24回転/秒にて行う。そして、専用ソフトの「アパーチャーチューブのフラッシュ」機能により、アパーチャーチューブ内の汚れと気泡を除去しておく。
(2)ガラス製の100mL平底ビーカーに電解水溶液30mLを入れる。この中に分散剤として「コンタミノンN」(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業社製)をイオン交換水で3質量倍に希釈した希釈液を0.3mL加える。
(3)発振周波数50kHzの発振器2個を、位相を180度ずらした状態で内蔵し、電気的出力120Wの超音波分散器「Ultrasonic Dispersion System Tetora150」(日科機バイオス社製)を準備する。超音波分散器の水槽内に3.3Lのイオン交換水を入れ、この水槽中にコンタミノンNを2mL添加する。(4)前記(2)のビーカーを超音波分散器のビーカー固定穴にセットし、超音波分散器を作動させる。そして、ビーカー内の電解水溶液の液面の共振状態が最大となるようにビーカーの高さ位置を調整する。
(5)前記(4)のビーカー内の電解水溶液に超音波を照射した状態で、トナー粒子10mgを少量ずつ電解水溶液に添加し、分散させる。そして、さらに60秒間超音波分散処理を継続する。なお、超音波分散にあたっては、水槽の水温が10℃以上40℃以下となる様に適宜調節する。
(6)サンプルスタンド内に設置した前記(1)の丸底ビーカーに、ピペットを用いてトナー粒子を分散した前記(5)の電解水溶液を滴下し、測定濃度が5%となるように調整する。そして、測定粒子数が50000個になるまで測定を行う。
(7)測定データを装置付属の専用ソフトにて解析を行い、重量平均粒子径(D4)を算出する。なお、専用ソフトでグラフ/体積%と設定したときの、「分析/体積統計値(算術平均)」画面の「平均径」が重量平均粒子径(D4)である。
<無機分散剤の体積基準のメディアン径(D50)の測定方法>
(試料サンプル調製)
無機分散剤を1.0質量%含んだ水溶液1.0gに対し、1.0質量%ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液9.0gを添加する。次にその混合液を超音波分散器「Ultrasonic Dispersion System Tetora150」(日科機バイオス社製)にて5分間分散させ試料サンプルを得る。(発振周波数50kHz、電気的出力120W)
(粒子径測定)
上記の試料サンプルを、Nanotrac Wave2 UZ152(マイクロトラック社製)を用いて下記条件にて粒度分布測定を行い、D50の値を無機分散剤の粒子径とする。
(粒度分布測定条件)
・測定時間:60秒
・測定回数:3
・透過性:透過
・粒子屈折率:1.62
・形状:非球形
・密度:3.17
・溶媒屈折率:1.333
・高温時粘度:30℃、0.797cP
・低温時粘度:20℃、1.002cP
<トナー粒子のガラス転移温度の測定方法>
トナーのガラス転移温度は、示差走査熱量分析装置「Q2000」(TA Instruments社製)を用い、ASTM D3418−82に準じて測定する。
装置検出部の温度補正はインジウムと亜鉛の融点を用い、熱量の補正についてはインジウムの融解熱を用いる。
具体的には、試料2mgを精秤し、これをアルミニウム製のパンの中に入れ、リファレンスとして空のアルミニウム製のパンを用いる。
測定温度範囲を−10℃〜200℃とし、昇温速度10℃/minで測定を行う。
なお、測定においては、一度、−10℃から200℃まで昇温速度10℃/minで昇温し、続いて200℃から−10℃まで降温速度10℃/minで降温する。
その後、−10℃から200℃まで昇温速度10℃/minで再度昇温を行う。この2度目の昇温過程で、温度30〜100℃の範囲において比熱変化が得られる。このときの比熱変化が出る前と出た後のベースラインの中間点の線と示差熱曲線との交点を、ガラス転移温度(Tg)とする。
<無機分散剤のトナー粒子表面に対する被覆率Aの測定方法>
被覆率Aの測定は、トナー粒子分散工程において、水系媒体中に分散したトナー粒子に対して行う。トナー粒子の分散液に対して、加圧式ろ過を行い、十分風乾した後、トナー粒子を得る。ろ紙としてはアドバンテック社製 定量ろ紙No.5Cを用いる。得られたトナー粒子を用いて、下記手順で測定を行う。
被覆率Aは、日立超高分解能電界放出形走査電子顕微鏡S−4800((株)日立ハイテクノロジーズ)にて撮影されたトナー粒子表面画像を、画像解析ソフトImage−Pro Plus ver.5.0((株)日本ローパー)により解析して算出する。S−4800の画像撮影条件は以下の通りである。
(1)試料作製
試料台(アルミニウム試料台15mm×6mm)に導電性ペーストを薄く塗り、その上にトナー粒子を吹きつける。さらにエアブローして、余分なトナー粒子を試料台から除去し十分乾燥させる。試料台を試料ホルダにセットし、試料高さゲージにより試料台高さを36mmに調節する。
(2)S−4800観察条件の設定
S−4800の筺体に取り付けられているアンチコンタミネーショントラップに液体窒素を溢れるまで注入し、30分間置く。S−4800の「PC−SEM」を起動し、フラッシング(電子源であるFEチップの清浄化)を行う。画面上のコントロールパネルの加速電圧表示部分をクリックし、[フラッシング]ボタンを押し、フラッシング実行ダイアログを開く。フラッシング強度が2であることを確認し、実行する。フラッシングによるエミッション電流が20〜40μAであることを確認する。試料ホルダをS−4800筺体の試料室に挿入する。コントロールパネル上の[原点]を押し試料ホルダを観察位置に移動させる。
加速電圧表示部をクリックしてHV設定ダイアログを開き、加速電圧を[0.8kV]、エミッション電流を[20μA]に設定する。オペレーションパネルの[基本]のタブ内にて、信号選択を[SE]に設置し、SE検出器を[上(U)]及び[+BSE]を選択し、[+BSE]の右の選択ボックスで[L.A.100]を選択し、反射電子像で観察するモードにする。同じくオペレーションパネルの[基本]のタブ内にて、電子光学系条件ブロックのプローブ電流を[Normal]に、焦点モードを[UHR]に、WDを[3.0mm]に設定する。コントロールパネルの加速電圧表示部の[ON]ボタンを押し、加速電圧を印加する。
(3)トナーの個数平均粒径(D1)の算出
コントロールパネルの倍率表示部内をドラッグして、倍率を5000(5k)倍に設定する。
操作パネルのフォーカスつまみ[COARSE]を回転させ、ある程度焦点が合ったところでアパーチャアライメントの調整を行う。コントロールパネルの[Align]をクリックし、アライメントダイアログを表示し、[ビーム]を選択する。操作パネルのSTIGMA/ALIGNMENTつまみ(X,Y)を回転し、表示されるビームを同心円の
中心に移動させる。次に[アパーチャ]を選択し、STIGMA/ALIGNMENTつまみ(X,Y)を一つずつ回し、像の動きを止める又は最小の動きになるように合わせる。アパーチャダイアログを閉じ、オートフォーカスで、ピントを合わせる。
この操作をさらに2度繰り返し、ピントを合わせる。
その後、トナー粒子300個について粒径を測定して個数平均粒径(D1)を求める。なお、個々の粒子の粒径は、トナー粒子を観察した際の最大径とする。
(4)焦点調整
(3)で得た、個数平均粒径(D1)の±0.1μmの粒子について、最大径の中点を測定画面の中央に合わせた状態でコントロールパネルの倍率表示部内をドラッグして、倍率を10000(10k)倍に設定する。
操作パネルのフォーカスつまみ[COARSE]を回転させ、ある程度焦点が合ったところでアパーチャアライメントの調整を行う。コントロールパネルの[Align]をクリックし、アライメントダイアログを表示し、[ビーム]を選択する。操作パネルのSTIGMA/ALIGNMENTつまみ(X,Y)を回転し、表示されるビームを同心円の中心に移動させる。次に[アパーチャ]を選択し、STIGMA/ALIGNMENTつまみ(X,Y)を一つずつ回し、像の動きを止める又は最小の動きになるように合わせる。アパーチャダイアログを閉じ、オートフォーカスで、ピントを合わせる。
その後、倍率を5000(5k)倍に設定し、上記と同様にフォーカスつまみ、STIGMA/ALIGNMENTつまみを使用して焦点調整を行い、再度オートフォーカスでピントを合わせる。この操作を再度繰り返し、ピントを合わせる。ここで、観察面の傾斜角度が大きいと被覆率の測定精度が低くなりやすいので、ピント調整の際に観察面全体のピントが同時に合うものを選ぶことで、表面の傾斜が極力無いものを選択して解析する。
(5)画像保存
ABCモードで明るさ合わせを行い、サイズ640×480ピクセルで写真撮影して保存する。この画像ファイルを用いて下記の解析を行う。トナー粒子一つに対して写真を1枚撮影し、少なくともトナー30粒子以上について画像を得る。
(6)画像解析
下記解析ソフトを用いて、上述した手法で得た画像を2値化処理することで被覆率Aを算出する。このとき、上記一画面を正方形で12分割してそれぞれ解析する。
画像解析ソフトImage−Pro Plus ver.5.0の解析手順は以下の通りである。
SEM画像を上記画像解析ソフトで取り込み、3×3ピクセルのフィルタリング処理を行う。続いて、トナー粒子の輪郭より、トナー粒子一粒の面積Aを求める。さらに、トナー粒子の輪郭内において、2値化処理を行う。その際、2値化の閾値として、自動処理によって算出される閾値を使用する。たとえば無機分散剤は、黒に識別される。
続いて、黒に識別された面積Bを得る。被覆率Aは、以下の式を用いて算出される。
無機分散剤の被覆率A(面積%)=面積B/面積A×100
<外添剤の固着率の測定方法>
外添剤の固着率の測定について説明する。外添剤がシリカ微粒子である場合、測定元素をSiとすればよい。外添剤がシリカ以外の場合は、用いる外添剤に応じて蛍光X線分析による測定元素を選択すればよい。
50mL容量のバイアルに「コンタミノンN」(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液20gを秤量し、トナー1gと混合する。
いわき産業(株)製「KM Shaker」(model: V.SX)にセットし、speedを50に設定して30秒間振とうする。これにより、外添剤の固着状態に依っ
ては、外添剤がトナー粒子表面から、分散液側へ移行する。
その後、非磁性トナーの場合は、遠心分離機(H−9R;株式会社コクサン社製)(1000rpmにて5分間)にて、トナー粒子と上澄み液に移行した外添剤とを分離する。
なお、磁性トナーの場合は、ネオジム磁石を用いてトナー粒子を拘束した状態で、上澄み液に移行した外添剤を分離させ、沈殿しているトナー粒子を真空乾燥(40℃/1日)することで乾固させて、サンプルとする。
トナーを下記プレス成型によりペレット化してサンプルとする。上記処理を施す前後のトナーのサンプルに関して、下記に示す波長分散型蛍光X線分析(XRF)により、分析対象の外添剤固有の元素の定量を行う。そして、上記処理によって上澄み側へ移行せずにトナー粒子表面に残る外添剤の量を下記式から求め、固着率とする。サンプル100個の相加平均値を採用する。
(i)使用装置の例
蛍光X線分析装置3080(理学電気(株))
(ii)サンプル調製
サンプルの調製は、試料プレス成型機MAEKAWA Testing Machine(MFG Co,LTD製)を使用する。アルミリング(型番:3481E1)にトナー0.5gを入れて5.0トンの荷重に設定し1minプレスし、ペレット化させる。
(iii)測定条件
測定径:10φ
測定電位、電圧 50kV、50〜70mA
2θ角度 25.12°
結晶板 LiF
測定時間 60秒
(iii)外添剤の固着率の算出方法について
[式]外添剤の固着率(%)=(処理後トナーの外添剤由来元素強度/処理前トナーの外添剤由来元素強度)×100
外添剤がシリカの場合は、以下の通りである。
[式]シリカ微粒子の固着率(%)=(処理後トナーSi強度/処理前トナーSi強度)×100
以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は何らこれに制約されるものではない。なお、実施例において部及び%は、特に断りのない限り質量基準である。
<実施例1>
(トナー1の製造例)
[着色剤分散液調製工程]
スチレン 78部
n−ブチルアクリレート 22部
銅フタロシアニン顔料(「ECB308」(大日精化社製)) 6部
負荷電性制御剤(ジアルキルサリチル酸のアルミニウム化合物) 1部
上記成分を、ジルコニアビーズを用いた媒体撹拌ミルで分散することにより、着色剤分散液を調製した。
[重合性単量体組成物調製工程]
着色剤分散液 107部
ポリスチレン 25部
(Mw=3100、Mw/Mn=1.22、Tg=54℃)
飽和ポリエステル樹脂 4部
(プロピレンオキサイド変性ビスフェノールAとイソフタル酸との重縮合物;Mn=11,000、Mw/Mn=2.4、酸価=30mgKOH/g、Tg=72℃)
負荷電制御剤 1部
(ジアルキルサリチル酸のアルミニウム化合物)
ポリエチレンワックス 10部
(DSCにおける最大吸熱ピーク65℃、吸熱ピークの半値幅17℃)
上記の成分を温度調節可能な撹拌槽に投入し、撹拌しながら63℃まで昇温し、さらに45分間撹拌を継続して重合性単量体組成物とした。
[水系媒体調製工程]
水 97.8部
NaPO 1.2部
10%塩酸水溶液 0.3部
上記の成分を別の温度調節可能な撹拌槽に投入し、60℃まで昇温しながらNaPOが完全に溶解するまで撹拌した。
これにCaCl: 0.7部を水5部に溶解したものを添加し、「クレアミックス」(エム・テクニック社製)を用いて回転数50(1/s)で60℃に保ったまま30分間撹拌を行うことによってCa(POの微粒子の水懸濁液である水系媒体を得た。
[造粒工程]
得られた水系媒体を60℃で「クレアミックス」(エム・テクニック社製)で、回転数50(1/s)で撹拌しながら、そこに前述の重合性単量体組成物を投入し、3分撹拌を継続した。その後、重合性単量体100部に対して重合開始剤であるt−ブチルパーオキシピバレート7.0部を添加し、さらに7分間撹拌して重合性単量体組成物分散液を得た。
[重合工程]
上述の工程により得られた重合性単量体組成物分散液を温度調節可能な撹拌槽に導入し、液温を67℃に昇温し撹拌しながら5時間重合を行い、さらに80℃に昇温して4時間重合を継続することにより重合体微粒子分散液を得た。
[揮発成分除去工程及び冷却工程]
重合工程で得られた重合体微粒子分散液を蒸気による加温が可能な撹拌槽に導入し、蒸気吹込み口より蒸気を吹き込んで液温を100℃まで昇温し、5時間撹拌を行うことによって揮発成分除去工程を行った。
[固液分離工程、洗浄工程及び乾燥工程]
重合体微粒子分散液に塩酸を添加して撹拌し、重合体微粒子を覆ったCa(POの微粒子を溶解した。溶解液を加圧ろ過器で脱液し、水を投入して再び分散液とした後に、加圧ろ過器で再度脱液して固液分離した。この操作を、Ca(POが十分に除去されるまで繰り返し行うことにより洗浄した。洗浄後、最終的に固液分離して得た重合体微粒子を、公知の乾燥手段によって十分に乾燥してトナー粒子1を得た。
得られたトナー粒子1の粒度を測定したところ、重量平均粒径(D4)は5.8μmであり、粒度分布のシャープさ(D4/D1)は1.15であった。また、トナー粒子1のガラス転移温度Tgは58℃であった。
[湿式外添工程]
(湿式外添用水系媒体調製工程)
水 97.8部
NaPO 0.8部
10%塩酸水溶液 0.2部
上記の成分を温度調節可能な撹拌槽に投入し、60℃まで昇温しながらNaPOが完全に溶解するまで撹拌した。
これにCaCl: 0.47部を水3.3部に溶解したものを添加し、「クレアミックス」(エム・テクニック社製)を用いて回転数50(1/s)で60℃に保ったまま30分間撹拌を行うことによってCa(POの微粒子の水懸濁液である湿式外添用水系媒体を得た。
(湿式外添工程)
乾燥して得られたトナー粒子1: 150部を、温度調節可能な撹拌槽にて調製した湿式外添用水系媒体に添加し「クレアミックス」(エム・テクニック社製)を用いて回転数50(1/s)で40℃に保ったまま30分間撹拌を行い、トナー粒子を均一に分散させた。
続いて疎水性シリカ微粒子(一次粒子の個数平均粒径;200nm)を6.8部添加し、「クレアミックス」(エム・テクニック社製)を用いて回転数70(1/s)で40℃に保ったまま30分間撹拌行い、トナー粒子表面に疎水性シリカ微粒子を固着させた。
次に「クレアミックス」(エム・テクニック社製)の回転数を30(1/s)で、撹拌槽の温度を80℃に昇温させ60分間保持し、トナー分散液を得た。
[トナー分散液の固液分離工程、洗浄工程及び乾燥工程]
トナー分散液に塩酸を添加して撹拌し、トナー表面のCa(POの微粒子を溶解した。溶解液を加圧ろ過器で脱液し、水を投入して再び分散液とした後に、加圧ろ過器で再度脱液して固液分離した。この操作を、Ca(POが十分に除去されるまで繰り返し行うことにより洗浄した。洗浄後、最終的に固液分離して得たトナーを、公知の乾燥手段によって十分に乾燥してトナー1を得た。
(トナー2〜9及び11〜20の製造例)
トナー1の製造において、用いる無機分散剤の種類及び粒径、外添剤の種類及び粒径、無機分散剤の被覆率、湿式外添後の温度保持工程、並びに湿式外添時の撹拌装置が与えるP/Vを表1に示す内容に変更したこと以外は同様に操作し、トナー粒子2〜9及び11〜20を得た。
(トナー10の製造例)
[重合性単量体組成物調製工程]
・アクリル酸ベヘニル 66.8部
・メタクリロニトリル 21.9部
・スチレン 11.0部
・末端にメタクリロイル基を有するポリメチルメタクリレート 0.3部
(マクロモノマー、東亜合成株式会社製、AA−6、Mn:6,000)
・ピグメントブルー15:3 6.5部
・荷電制御樹脂 0.7部
(第4級アンモニウム塩含有スチレン−アクリル酸系樹脂、「FCA−201−PS」藤倉化成株式会社製)
・ワックス 20.0部
(商品名:HNP−51、融点78℃、日本精蝋製)
・トルエン 100.0部
上記材料からなる混合物を調製した。得られた混合物をアトライター(日本コークス社製)に投入し、直径5mmのジルコニアビーズを用いて、200rpmで2時間分散することで重合性単量体組成物を得た。
[水系媒体調製工程]
室温下で、イオン交換水250部に塩化マグネシウム(水溶性多価金属塩)10.2部を溶解した水溶液に、イオン交換水50部に水酸化ナトリウム(水酸化アルカリ金属)6.2部を溶解した水溶液を、攪拌下で徐々に添加して、水酸化マグネシウムコロイド(難水溶性の金属水酸化物コロイド)分散液を調製した。
[造粒工程]
該水酸化マグネシウムコロイド分散液に、室温下で、上記重合性単量体組成物を投入し、攪拌した。そこへ重合開始剤としてt−ブチルパーオキシピバレート(日油社製:パーブチルPV)8.0部を投入した後、「クレアミックス」(エム・テクニック社製)を用いて回転数50(1/s)で撹拌しながら分散を行い、重合性単量体組成物の液滴形成を行った。
[重合工程]
上述の工程により得られた重合性単量体組成物の分散液を温度調節可能な撹拌槽に導入し、液温を67℃に昇温し撹拌しながら5時間重合を行い、さらに80℃に昇温して4時間重合を継続することにより重合体微粒子分散液を得た。
[揮発成分除去工程及び冷却工程]
重合工程で得られた重合体微粒子分散液を蒸気による加温が可能な撹拌槽に導入し、蒸気吹込み口より蒸気を吹き込んで液温を100℃まで昇温し、5時間撹拌を行うことによってトルエンを含む揮発成分除去工程を行い、重合体微粒子分散液を得た。
[固液分離工程、洗浄工程及び乾燥工程]
上述で得られた重合体微粒子分散液を攪拌しながら、室温下で硫酸を滴下し、pHが6.5以下となるまで酸洗浄を行った。次いで、濾過分離を行い、得られた固形分にイオン交換水500部を加えて再スラリー化させて、水洗浄処理(洗浄、濾過、及び脱水)を数回繰り返し行った。洗浄後、最終的に固液分離して得たトナーを、公知の乾燥手段によって十分に乾燥してトナー粒子10を得た。
得られたトナー粒子10の粒度を測定したところ、重量平均粒径(D4)は5.6μmであり、粒度分布のシャープさ(D4/D1)は1.14であった。また、トナー粒子10のガラス転移温度Tgは58℃であった。
[湿式外添工程]
(湿式外添用水系媒体調製工程)
温度調節可能な撹拌槽において、イオン交換水250部に塩化マグネシウム(水溶性多価金属塩)9.8部を溶解した水溶液を調整した。そこへ、イオン交換水50部に水酸化ナトリウム(水酸化アルカリ金属)6.9部を溶解した水溶液を撹拌下で徐々に添加して、水酸化マグネシウムのコロイド(難水溶性金属水酸化物のコロイド)分散液(湿式外添用水系媒体2)を調製した。
乾燥して得られたトナー粒子10: 50部を、温度調節可能な撹拌槽にて調製した湿式外添用水系媒体2に添加し「クレアミックス」(エム・テクニック社製)を用いて回転数50(1/s)で40℃に保ったまま30分間撹拌を行い、トナー粒子を均一に分散させた。
続いて疎水性シリカ微粒子(一次粒子の個数平均粒径;200nm)を6.8部添加し、「クレアミックス」(エム・テクニック社製)を用いて回転数90(1/s)で40℃に保ったまま30分間撹拌行い疎水性シリカ微粒子を固着させた。
次に「クレアミックス」(エム・テクニック社製)の回転数を30(1/s)で、撹拌
層の温度を80℃に昇温させ30分間保持しトナー分散液を得た。
[トナー分散液の固液分離工程、洗浄工程及び乾燥工程]
トナー分散液に室温下で硫酸を滴下し、pHが6.5以下となるまで酸洗浄を行った。次いで、濾過分離を行い、得られた固形分にイオン交換水500部を加えて再スラリー化させて、水洗浄処理(洗浄、濾過、及び脱水)を数回繰り返し行った。洗浄後、最終的に固液分離して得たトナーを、公知の乾燥手段によって十分に乾燥してトナー10を得た。
(トナー21の製造例)
トナー1の製造において、用いる無機分散剤の種類及び粒径、外添剤の種類及び粒径、無機分散剤の被覆率、湿式外添後の温度保持工程、並びに湿式外添時の撹拌装置が与えるP/Vを表1に示す内容に変更したこと以外は同様に操作し、トナー粒子21を得た。
なお、分散剤粒径を制御するため、湿式外添用水系媒体調整工程ではトナー1に対して以下の変更を加えた。
(湿式外添用水系媒体調製工程)
水 97.8部
NaPO 0.8部
10%塩酸水溶液 0.2部
上記の成分を温度調節可能な撹拌槽に投入し、60℃まで昇温しながらNaPOが完全に溶解するまで撹拌した。
これにCaCl: 0.47部を水3.3部に溶解したものを添加し、「クレアミックス」(エム・テクニック社製)を用いて回転数80(1/s)で60℃に保ったまま30分間撹拌を行うことによってCa(POの微粒子の水懸濁液である湿式外添用水系媒体を得た。
(トナー22の製造例)
トナー1の製造において、用いる無機分散剤の種類及び粒径、外添剤の種類及び粒径、無機分散剤の被覆率、湿式外添後の温度保持工程、並びに湿式外添時の撹拌装置が与えるP/Vを表1に示す内容に変更したこと以外は同様に操作し、トナー粒子22を得た。
なお、分散剤粒径を制御するため、湿式外添用水系媒体調整工程ではトナー1に対して以下の変更を加えた。
(湿式外添用水系媒体調製工程)
水 97.8部
NaPO 0.8部
10%塩酸水溶液 0.2部
上記の成分を温度調節可能な撹拌槽に投入し、60℃まで昇温しながらNaPOが完全に溶解するまで撹拌した。
これにCaCl: 0.47部を水3.3部に溶解したものを添加し、「クレアミックス」(エム・テクニック社製)を用いて回転数10(1/s)で60℃に保ったまま30分間撹拌を行うことによってCa(POの微粒子の水懸濁液である湿式外添用水系媒体を得た。
(トナー23の製造例)
トナー1の製造において、用いる無機分散剤の種類及び粒径、外添剤の種類及び粒径、無機分散剤の被覆率、湿式外添後の温度保持工程、並びに湿式外添時の撹拌装置が与えるP/Vを表1に示す内容に変更したこと以外は同様に操作し、トナー粒子23を得た。
なお、分散剤粒径を制御するため、湿式外添用水系媒体調整工程ではトナー1に対して以下の変更を加えた。
(湿式外添用水系媒体調製工程)
水 97.8部
NaPO 0.8部
10%塩酸水溶液 0.2部
上記の成分を温度調節可能な撹拌槽に投入し、50℃まで昇温しながらNaPOが完全に溶解するまで撹拌した。
これにCaCl: 0.47部を水3.3部に溶解したものを添加し、「クレアミックス」(エム・テクニック社製)を用いて回転数80(1/s)で50℃に保ったまま30分間撹拌を行うことによってCa(POの微粒子の水懸濁液である湿式外添用水系媒体を得た。
(トナー24の製造例)
トナー1の製造において、用いる無機分散剤の種類及び粒径、外添剤の種類及び粒径、無機分散剤の被覆率、湿式外添後の温度保持工程、並びに湿式外添時の撹拌装置が与えるP/Vを表1に示す内容に変更したこと以外は同様に操作し、トナー粒子24を得た。
なお、分散剤粒径を制御するため、湿式外添用水系媒体調整工程ではトナー1に対して以下の変更を加えた。
(湿式外添用水系媒体調製工程)
水 97.8部
NaPO 0.8部
10%塩酸水溶液 0.2部
上記の成分を温度調節可能な撹拌槽に投入し、80℃まで昇温しながらNaPOが完全に溶解するまで撹拌した。
これにCaCl: 0.47部を水3.3部に溶解したものを添加し、「クレアミックス」(エム・テクニック社製)を用いて回転数10(1/s)で80℃に保ったまま30分間撹拌を行うことによってCa(POの微粒子の水懸濁液である湿式外添用水系媒体を得た。
(トナー25の製造例)
トナー1の製造において、湿式外添用水系媒体として水のみを使用し、湿式外添後の洗浄工程において塩酸洗浄を行わないこと以外は同様に操作し、トナー25を得た。
(トナー26の製造例)
トナー1の製造において、湿式外添用水系媒体としてメタノール:水=1:3(質量比)の混合液を使用し、湿式外添後の洗浄工程において塩酸洗浄行わないこと以外は同様に操作し、トナー26を得た。
(トナー27の製造例)
トナー1の製造において、湿式外添用水系媒体としてイオン交換水300部に対して、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを0.15部添加した水系媒体を使用し、湿式外添後の洗浄工程において塩酸洗浄を行わないこと以外は同様に操作し、トナー27を得た。
(トナー28の製造例)
トナー1の製造において、湿式外添工程で乾燥したトナーを湿式外添用水系媒体に添加する前に外添剤微粒子を湿式外添用水系媒体に添加したこと以外は同様に操作し、トナー28を得た。
(トナー29の製造例)
トナー1の製造において、湿式外添工程で乾燥したトナーを湿式外添用水系媒体に添加すると同時に外添剤微粒子も添加したこと以外は同様に操作し、トナー29を得た。
(トナー30の製造例)
トナー1の製造において、湿式外添工程を実施せず、トナー分散液の固液分離工程、洗浄工程及び乾燥工程を経てて得られたトナー粒子(100部)に対して疎水性シリカ1.0部を、ヘンシェルミキサー(日本コークス工業株式会社(旧三井三池化工機(株))にて外添を行うことで、トナー30を得た。
Figure 2021193419

表中、無機分散剤の粒径は、体積基準のメディアン径(D50)(nm)である。外添剤粒径Bは、一次粒子の個数平均粒径(nm)である。被覆率Aの単位は、面積%であり、P/Vの単位はkW/mである。
トナー1〜30のシリカ微粒子固着率を表2に示す。
Figure 2021193419
<実施例1>
トナー1を以下のようにして評価した。評価結果を表7に示す。
HP製プリンタ(LaserJet Pro M203dw)用カートリッジ(CF230X)にトナー1を150g充填し、下記評価を実施した。
なお、試験に用いる評価紙は、坪量が75g/mのbusiness4200(Xerox社製)を用いた。
<ドラムDr上カブリ>
まず、上記本体とカートリッジを高温高湿環境(HH)下(32.5℃ 80%RH)
に5日間放置する。放置後、下記評価を実施する。
カブリの測定は、東京電色社製のREFLECTMETER MODEL TC−6DSを使用して測定する。フィルターは、グリーンフィルターを用いる。ドラム上カブリは、まず、ベタ黒画像を出力した直後の白画像について、ドラム(静電潜像担持体)上をマイラーテープでテーピングし、紙上にそのマイラーテープを貼ったものの反射率を測定する。当該反射率から、直接紙上に貼ったマイラーテープのマクベス濃度を差し引いて、カブリ(%)を算出し、以下の基準で評価する。
カブリ(反射率)(%)=ドラム上をテーピングしたテープの反射率(%)−直接紙に貼ったテープの反射率(%)
[評価基準]
A:5.0%未満
B:5.0%以上10.0%未満
C:10.0%以上15.0%未満
D:15.0%以上
<耐久後の転写性の評価>
低温低湿環境(15.0℃、10.0%RH)において、トナーをカートリッジに投入し、印字率が1%の横線画像を、2枚間欠通紙にて1日1000枚、計5000枚(5日
)印字した。印字後、転写電流を8.0μAに調整したときのベタ画像形成時の静電潜像担持体上の転写残トナーを、透明なポリエステル製の粘着テープ(商品名:ポリエステルテープ No.5511、供給先:ニチバン社)によりテーピングしてはぎ取った。
はぎ取った粘着テープを紙上に貼ったものの濃度を、粘着テープのみを紙上に貼ったものの濃度から差し引いた濃度差をそれぞれ算出した。
濃度の測定には、東京電色社製のREFLECTMETER MODEL TC−6DSを使用して測定した。フィルターは、グリーンフィルターを用いた。
[評価基準]
A:濃度差が5.0未満
B:濃度差が5.0以上10.0未満
C:濃度差が10.0以上15.0未満
D:濃度差が15.0以上
<極低温環境における現像スジの評価>
規制部材へのトナー融着に起因する縦スジ、いわゆる、現像スジ発生の有無は上記繰り返し使用試験5000枚印字後にベタ黒画像を出力し、100枚ごとに目視で確認した。
トナー融着は印字時と外気の温度差が大きいほど急激にトナーが冷却され、融着が発生ししやすいと考えたため極低温(5℃、30%RH)での評価を行った。
[評価基準]
A:2000枚でも発生なし
B:1100枚〜2000枚で発生
C:500枚〜1000枚で発生
D:400枚以下で発生
<実施例2〜9及び11〜24、比較例1〜6>
トナー1を表3に記載したトナーに変更する以外、実施例1と同様に評価を行った。評価結果を表3に示す。
<実施例10>
評価機として市販の非磁性一成分現像方式のプリンター(ブラザー工業社製、商品名:MFC−9840−CDW)を用いたこと以外、実施例1と同様に評価を行った。評価結果を表3に示す。
Figure 2021193419

Claims (13)

  1. 結着樹脂を含有するトナー粒子及び該トナー粒子に外添された外添剤を有するトナーの製造方法であって、
    該製造方法が、
    水系媒体中に該トナー粒子及び無機分散剤を分散させてトナー粒子分散体を得るトナー粒子分散工程、及び
    該トナー粒子分散体に該外添剤を添加し、該トナー粒子に該外添剤を外添する外添工程を有することを特徴とするトナーの製造方法。
  2. 前記無機分散剤の体積基準のメディアン径(D50)が、30nm〜200nmである請求項1に記載のトナーの製造方法。
  3. 前記外添剤は、一次粒子の個数平均粒径100nm〜300nmの外添剤を含む請求項1又は2に記載のトナーの製造方法。
  4. 前記トナー粒子分散工程において、前記トナー粒子分散体中に分散した前記トナー粒子表面に対する前記無機分散剤の被覆率Aが、20面積%以上70面積%以下である請求項1〜3のいずれか一項に記載のトナーの製造方法。
  5. 前記トナー粒子分散工程において、前記トナー粒子分散体中に分散した前記トナー粒子表面に対する前記無機分散剤の被覆率A(面積%)、及び前記外添剤の一次粒子の個数平均粒径B(nm)が、下記式(1)を満たす請求項1〜4のいずれか一項に記載のトナーの製造方法。
    A×B≦7000 ・・・(1)
  6. 前記無機分散剤が、無機塩である請求項1〜5のいずれか一項に記載のトナーの製造方法。
  7. 前記無機分散剤が、リン酸多価金属塩を含む請求項1〜6のいずれか一項に記載のトナーの製造方法。
  8. 前記外添剤が、シリカ微粒子、アルミナ微粒子、チタニア微粒子、チタン酸ストロンチウム微粒子、又はこれらの複合酸化物微粒子である無機微粒子、並びに該無機微粒子及び有機微粒子を含有した有機無機複合微粒子からなる群から選択される少なくとも一である請求項1〜7のいずれか一項に記載のトナーの製造方法。
  9. 前記トナー粒子のガラス転移温度をTg(℃)としたとき、
    前記外添工程中又は外添工程後、前記トナー粒子分散体の温度を下記式(2)の温度T1(℃)で15分以上保持する請求項1〜8のいずれか一項に記載のトナーの製造方法。
    Tg−10℃≦T1≦Tg+25℃ ・・・(2)
  10. 前記外添工程が、高せん断力を有する撹拌装置によって行われ、
    該撹拌装置は容器内に具備されており、該容器に存在する液状物容積V(m)及び該撹拌装置の使用動力P(kW)が、下記式(3)の関係を満たす請求項1〜9のいずれか一項に記載のトナーの製造方法。
    10<P/V<110 ・・・(3)
    ここで、該使用動力Pは、該撹拌装置における撹拌羽根の羽根径をd[mm]とし、羽根回転数をf[rpm]としたとき下記式(4)であらわされるものとする。
    P=1.05×(f/60)×(d/1000) ・・・(4)
  11. 前記外添剤が、シリカ微粒子である請求項1〜10のいずれか一項に記載のトナーの製造方法。
  12. 前記水系媒体中の有機溶媒の含有量が、10質量%以下であり、
    前記水系媒体中の界面活性剤の含有量が、0.01質量%以下である請求項1〜11のいずれか一項に記載のトナーの製造方法。
  13. 前記水系媒体中の有機溶媒の含有量が、1質量%以下であり、
    前記水系媒体中の界面活性剤の含有量が、0.0001質量%以下である請求項1〜12のいずれか一項に記載のトナーの製造方法。
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