JP2021193226A - シールド及びフェイスシールド - Google Patents
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Abstract
【課題】これまでにない新規なフェイスシールド及びそれに使用するシールドを提供する。【解決手段】本発明に係るフェイスシールド1は、着用者の顔の前面を覆うシート状のシールド13と、着用者が装着する、シールド13と連結する装着具50とで構成される。シールド13は、中央から上部にかけて可視部25を有し、中央から下部にかけて不可視部27を有し、不可視部27の裏面に不織布などからなる飛沫捕捉手段80を取付けるための取付手段を有する。取付手段を介して不可視部27の裏面に取付けられた飛沫捕捉手段80は、シールド13の正面からは見えない。【選択図】図5
Description
本発明は、フェイスシールドに関する。
フェイスシールドは、飛散物等が目に入りあるいは顔に付着することを防止するためのものであり、血液等の飛散などに対処するため医療現場で多く使用されている。このほか、危険な薬品、試料などを取扱う化学会社、研究所、試験場、高温の液体、溶融物を取り扱う工場、作業場などでも目、顔の保護等を目的として使用されている(例えば特許文献1参照)。フェイスシールドは、フェイスガード、保護面、防護面とも呼ばれる。
ところで今日、新型コロナウイルスが流行し、感染が世界的に問題となっている。このためマスクの着用が推奨され、国によっては外出の際にマスクの着用が義務付けられているところもある。また新型コロナウイルスの対策として、外出の際にフェイスシールドを着用し、またマスクとフェイスシールドとの着用を併用している者もいる。
一般的なマスクは、ウイルスを捕捉することはできないものの着用者が咳、くしゃみ、大声を出した際に同伴して排出される飛沫(唾液の飛沫)を捕捉する効果があるといわれており、新型コロナウイルスが流行している間は着用しておくことが好ましい。一方で、気温が高い時期には熱がこもるため着用し難いという課題もある。
フェイスシールドは、着用者が発した咳などに同伴して排出される飛沫がシールドに衝突するため、正面にいる他の者には飛沫がかからないなどの利点がある。またマスクと異なり着用時、顔に密着しないため気温が高い時期に着用しても熱がこもり難い。これらのことから日常生活において、ウイルス対策としてマスクに代えてフェイスシールドを着用することも考え得るが、マスクと異なりこれまで日常生活において使用されることが殆どなく、従来のフェイスシールドを日常生活において着用することには躊躇いが生じる。
日常生活において違和感なく着用できるフェイスシールドがあれば、ウイルス対策として有用と思われるが残念ながらこれまでそのようなフェイスシールドは開発されていない。さらにフェイスシールドが、着用者が発した咳などに同伴して排出される飛沫を捕捉する機能、飛沫に含まれるウイルスの捕捉機能、さらにはウイルスの不活化機能を備えればより好ましい。
本発明の目的は、これまでにない新規なフェイスシールド及びそれに使用するシールドを提供することである。さらに着用者が発した咳などに同伴して排出される飛沫を捕捉できる機能を備える新規なフェイスシールド及びそれに使用するシールドを提供することを目的とする。
本発明は、フェイスシールドに用いられる、着用者の顔の前面を覆うシート状のシールドであって、中央から上部にかけて可視部を有し、中央から下部にかけて不可視部を有することを特徴とするシールドである。
本発明のシールドにおいて、前記不可視部は、着用されたとき着用者の顔を正面に見て、着用者の鼻、口及び顎が隠れる位置に設けられていることを特徴とする。
本発明のシールドにおいて、前記不可視部は、シート状の部材の該当部分に不可視化処理を施すことによりなされ、前記不可視化処理として、不透明なインキ・インク・塗料の印刷・塗布・塗装、ぼかし・曇り加工、不透明なシール・フィルムの貼付が含まれることを特徴とする。
本発明のシールドは、前記シールドの不可視部の裏面に飛沫捕捉手段を取付けるための取付手段を有することを特徴とする。
本発明のシールドは、前記飛沫捕捉手段がマスクであり、前記取付手段は、前記マスクが備える耳掛け具を引掛け可能に構成され、前記マスクを着脱可能なことを特徴とする。
本発明のシールドにおいて、前記取付手段には、外部から視認可能な色が付されていることを特徴とする。
本発明のシールドにおいて、前記飛沫捕捉手段が不織布、ガーゼ、その他のマスク地、スポンジ、フィルターのうち1種以上であり、前記取付手段は、該飛沫捕捉手段を着脱可能に固定することを特徴とする。
本発明のシールドにおいて、前記飛沫捕捉手段は、飛沫に含まれるウイルスを捕捉する手段を備え、又は前記飛沫捕捉手段は、飛沫に含まれるウイルスを捕捉する手段及び捕捉したウイルスを不活化させる手段を備えることを特徴とする。
本発明のシールドは、前記シールドを湾曲させたときその形状を保持可能な形状保持手段を備え、前記形状保持手段が、前記シールドの不可視部の裏面の下部に設けられていることを特徴とする。
本発明のシールドは、フロントフレームとツルと鼻当てを有し、前記ツルを耳に引っ掛け装着する眼鏡タイプの装着具に固定するための係止手段を備え、前記係止手段は、前記眼鏡タイプの装着具に対するシールドの取付け角度を可変可能な機構を備えることを特徴とする。
本発明のシールドにおいて、前記係止手段には、外部から視認可能な色が付されていることを特徴とする。
本発明は、前記シールドと、着用者が装着する、前記シールドと連結する装着具と、を含むことを特徴とするフェイスシールドである。
本発明のフェイスシールドは、前記装着具が前記シールドと一体的に形成され、又は前記装着具が前記シールドと分離不能に連結され、又は前記装着具が前記シールドと着脱可能なことを特徴とする。
本発明のフェイスシールドは、前記装着具がフロントフレームとツルと鼻当てを有し、前記ツルを耳に引っ掛け装着する眼鏡タイプの装着具であり、該装着具は、前記シールドを固定する固定手段を備えることを特徴とする。
シールドのほぼ下半分を不可視化してなるフェイスシールドは、着用時に着用者の鼻、口、顎が隠れ、マスクを着用したような状態となり、日常生活において違和感なく着用することができる。さらにシールドの内側(顔側)であって、不可視化された部分に飛沫を捕捉するマスク、不織布、フィルター等の飛沫捕捉手段を取付ければ、着用者が発した咳などに同伴して排出される飛沫(唾液の飛沫)を捕捉できるためマスク着用と同様の効果が期待できる。シールドに取付けられた飛沫捕捉手段は、外からは見えないため日常生活において違和感なく使用することができる。
以上のように本発明によればこれまでにない新規なフェイスシールド及びそれに使用するシールドを提供することができる。さらに着用者が発した咳などに同伴して排出される飛沫を捕捉できる機能を備える新規なフェイスシールド及びそれに使用するシールドを提供することができる。
図1は、本発明の第1実施形態のシールド11の正面図である。シールド11は、装着具50と連結し、装着具50を介して着用者100の顔の前面112を覆うように装着し使用するフェイスシールドに用いられる(図6参照)、着用者100の顔の前面112を覆うシート状の部材である。ここに示すシールド11は、眼鏡タイプの装着具50に取付け使用するものであるが、装着具50の形状、構造は他のものであってもよい。
シールド11は、正面視において上辺18、底辺19が緩やかに湾曲した略四角形の形状を有する透明なプラスチックシート15からなり、中央部から上部にかけて可視部25が、中央部から下部にかけて不可視部27が設けられている。またシールド11の両サイドの上部には、眼鏡タイプの装着具50に取付けるための係止手段31が設けられている。
プラスチックシート15は、無色で透明性に優れるものが好ましい。プラスチックシート15の素材としては、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート(PC)が挙げられるが、透明なプラスチックシートが成形できるものであればよく特に限定されるものではない。
シールド11の大きさ及び形状は、フェイスシールド1として使用したときに着用者100の顔の前面112を覆うことができればよく、特に限定されるものでない(図6参照)。ここで顔の前面112には、額114又は額114の一部、目116、頬、鼻、口、顎が含まれ、顔110の側部の一部を含んでもよい。シールド11を不必要に大きくすると着用したときに邪魔となり、また重くなる。またシールド11の形状をデザイン性に優れるものとすることで日常生活においてもより使い易くなる。プラスチックシート15の厚さも特に限定されるものではないが、可撓性、形状保持性等の点から厚さは0.2〜0.3mm程度のものが好ましい。
可視部25は、着用者100がシールド11を通して向こう側を見ることができる部分であり、プラスチックシート15自体で構成される。不可視部27は、この部分を通して反対側を見ることができない部分であり、プラスチックシート15に不可視化処理が施され形成されている。不可視部27は、本シールド11を備えるフェイスシールド1を着用した者100を正面から見たとき、着用者100の鼻又は鼻の下部、口及び顎が見えない位置に設けられている。シールド11における不可視部27の高さ方向の割合は、顔110に対する鼻の高さから凡そ50〜60%となる。
本シールド11では、中央部から下部にかけて不透明なインキ28が印刷され、不可視部27が形成されており、不透明なインキ28の印刷が不可視化処理に該当する。インキ28の種類、印刷方法は、特に限定されるものではなく印刷した部分を不可視化できれよく、印刷方法自体は、従来から行われているプラスチックへの印刷方法を使用することができる。
印刷は、プラスチックシート15の表面(正面)16、裏面(背面)のいずれか片面又は両面でもよい。印刷したインキ28が剥離したときのことを考えれば表面16のみに行うのが好ましい。インキ28の色は、特に限定されるものでないが、フェイスシールド1として着用したときに違和感のない色が好ましい。また色は2色以上であってもよく、模様が描かれていてもよい。
不可視部27を形成する不可視化処理は、印刷の他に不透明なインク・塗料の塗布・塗装が挙げられる。不透明なインク・塗料の塗布・塗装は、印刷に類似する方法といえ、印刷と同様に考えればよい。また当該部分に不透明なシール・フィルムを貼付し不可視部27を形成してもよい。不可視化処理手段であるシール、フィルムは特に限定されるものではないが薄く、軽く、容易に剥がれないものが好ましい。プラスチックシート15への印刷とシール・フィルムの貼付とを併用してもよい。
このほか不可視化処理手段としては、ぼかし・曇り加工があり、プラスチックシート15の該当部分をぼかし又は曇らせ不可視化させてもよい。ぼかし・曇り加工は、プラスチックシート15を成形する段階で行ってよく、全体が透明なプラスチックシート15を成形後にぼかし・曇り加工してもよい。印刷とぼかし・曇り加工とを併用してもよい。
不可視部27を形成する不可視化処理は、前記以外の方法であってもよく、簡単にまた安価に実施できるものが好ましい。
本実施形態のシールド11は、可視部25と不可視部27との境界部30が一直線であるが、境界部30の形状はこれに限定されるものではなく湾曲していてもよい。また本実施形態のシールド11は境界部30が明確であるが、境界部30にグラデーションが施され、境界部30が可視域から不可視域に連続的に変化するようなものであってもよい。また本実施形態のシールド11において、不可視部27は、側辺21、22及び底辺19に接するまで設けられているが、側辺21、22及び底辺19の少し内側までとしてもよい。
係止手段31は、シールド11を眼鏡タイプの装着具50に取付けるためのものであり、シールド50の両側の上部に設けられている。係止手段31は、後述の眼鏡タイプの装着具50に設けられた固定手段60に対応し、側辺21、側辺22に臨むように設けられた矩形の切り欠き部33と、切り欠き部33より僅かに内側に設けられた係止孔37とからなる。なお、係止手段31の構造は、眼鏡タイプの装着具50に設けられた固定手段60の構造が異なれば、それに対応したものとなる。
係止手段31は、本実施形態に限定されるものではない。係止手段31は、シールド11をフェイスシールド1の装着具50に取付けるためのものであるから、装着具50の構造、形態により異なる。またシールド11と装着具50とが一体的に成形される場合、シールド11に装着具50が接着される場合などでは、係止手段31はなくてもよい。
図2は、本発明の第2実施形態のシールド12の背面図である。図1に示す本発明の第1実施形態のシールド11と同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
第2実施形態のシールド12は、シールド12を湾曲させたときその形状を保持することができる形状保持手段を備える。この点を除き第2実施形態のシールド12は、第1実施形態のシールド11と構造・構成を同じくする。
形状保持手段は、細い針金91からなり、プラスチックシート15の裏面(背面)17であって不可視部27の下部に固定されている。針金91の長さは、プラスチックシート15の幅と同程度であり、針金91の両端はプラスチックシート15の側辺21、22近傍に位置する。針金91の取付け位置は、可能な限り底辺19に近い方が好ましく、針金91の長さは、可能な限り長い方が好ましい。
本実施形態においては、針金91は、針金91の上から短冊状のプラスチックシート92を被せ、このプラスチックシート92をプラスチックシート15に溶着させ固定している。針金91は、プラスチックシート15にしっかりと固定できればよく、接着剤を用いて接着する方法、プラスチックシート15に針金91の挿入口を設け、差込み固定するようにしてもよい。デザイン性を考えればシールド12の正面から針金90が見えない固定方法が好ましい。
第2実施形態のシールド12をフェイスシールド1の装着具50に取付けると(図6参照)、シールド12の上部は装着具50により形状が固定される。一方、シールド12の下部は形状保持手段により任意の形状とし、さらにその形状を保持することができる。よって着用者100は、シールド12を好みの形状で使用することができる。また形状保持手段は、シールド12の表面(正面)16側からは見えないのでデザイン性にも優れる。本実施形態では形状保持手段に細い針金91を使用するが、形状保持手段はこれに限定されるものではない。
図3は、本発明の第3実施形態のシールド13の背面図である。図3では、シールド13の構成、構造について理解を容易にするために一部については模式的に記載している。図1に示す本発明の第1実施形態のシールド11と同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
第3実施形態のシールド13は、プラスチックシート15の裏面(背面)17に不織布などの飛沫捕捉手段80を取付けるための取付手段41を備える。この点を除き第3実施形態のシールド13は、第1実施形態のシールド11と構造・構成を同じくする。取付手段41の構造の説明に先立ち、飛沫捕捉手段80について説明する(図5参照)。
飛沫捕捉手段80は、シールド13を備えるフェイスシールド1を着用した者100が、咳、くしゃみ、大声を発したときなどに排出される飛沫(唾液の飛沫)を捕捉するものである。飛沫捕捉手段80は、飛沫を捕捉できれば素材等は特に問われないが、マスクで使用される不織布、ガーゼ、その他のマスク地、スポンジ、フィルターなどを好適に使用することができる。
また飛沫捕捉手段80として、飛沫を捕捉するとともに飛沫中に含まれるウイルスを捕捉できるもの、さらに捕捉したウイルスを不活化できるものを用いることができる。このような飛沫捕捉手段80は、ウイスルに感染した者が出す飛沫にウイルスが含まれていても周囲に撒き散らすことを抑制でき好ましい。
飛沫中に含まれるウイルスを捕捉できる、あるいはウイルスを捕捉し捕捉したウイルスを不活化できる飛沫捕捉手段80としては、これらの機能を備えるマスクなどで使用される生地、フィルターなどがある。例えばリン酸カルシウム系化合物粒子を担持したフィルター、シアル酸をウイルス捕捉体としたフィルター、鶏卵抗体、タンパク質を担持した不織布、燕窩の水抽出物・燕窩の酵素処理物を吸着させたフィルター、活性炭繊維を含むフィルター、抗ウイルス剤、抗ウイルス剤と脂肪酸を付着させたマスク地、静電気を帯電した不織布と銀イオン及びゼオライトからなる無機抗菌剤を含有する不織布とを含むマスク地などがある。このほか飛沫中に含まれるウイルスを捕捉できる、あるいはウイルスを捕捉し捕捉したウイルスを不活化できる公知な又は新規な生地、フィルターなどを使用することができる。
飛沫捕捉手段80の大きさは、不可視部27内に収まる大きさが好ましい。このような大きさにすれば着用したとき、シールド13の裏面17に取付けられた飛沫捕捉手段80は、周囲の人からは見えず好ましい。
取付手段41は、不織布などの飛沫捕捉手段80を着脱自在に固定するものであり、本実施形態では、コ字状のフレーム42からなる。フレーム42は、細長いシート状の部材がコ字状に配置されてなり、上部及びフレーム42の中央部は全面開口している。フレーム42は、幅方向において外側に位置する部分43のみがプラスチックシート15に接着されている。図3においては、フレーム42のうちプラスチックシート15に接着されている部分にドットを付している。このため不織布などの飛沫捕捉手段80は、取付手段41の上から差し込めば簡単に固定することができる。
取付手段41の取付け位置は、プラスチックシート15の裏面17であって、不可視部27の位置がよい。このようにすれば取付手段41及び飛沫捕捉手段80が周囲の人からは見えず好ましい。また取付手段41は、フェイスシールド1を着用したとき取付けられた飛沫捕捉手段80の中心が、着用者100の口の正面になる位置が好ましい。このようにすれば着用者100が出す飛沫を効率的に捕捉することができる。
取付手段41は、このほか両面テープ,面ファスナなどが挙げられ、飛沫捕捉手段80に適したものを使用すればよい。取付手段41は、飛沫捕捉手段80をプラスチックシート15に固定できるものであれば他の手段でもよく、飛沫捕捉手段80を着脱可能に取付け、また飛沫捕捉手段80がワンタッチで着脱できるものがより好ましい。また飛沫捕捉手段80の複数回の取り換えに耐え得るもの、また軽いものが好ましい。
図4は、本発明の第4実施形態のシールド14の正面図である。図1に示す本発明の第1実施形態のシールド11と同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
第4実施形態のシールド14の基本構成は、第1実施形態のシールド11と同じであるが、第4実施形態のシールド14は、プラスチックシート15の両側に飛沫捕捉手段80を取付けるための取付手段45を備える。また眼鏡タイプの装着具50が係止する係止手段32が、第1実施形態の係止手段31と異なる。
本実施形態のシールド14では、飛沫捕捉手段80としてマスク82を使用する。マスク82は、本体83に紐状の耳掛け具85が取付けられた公知のマスクである(図7参照)。取付手段45は、プラスチックシート15の左右の側辺21、22の不可視部27に複数の切り込み46を設け形成されている。切り込み46は、上段と下段とに分けられ、上段、下段それぞれに一定の間隔で設けられている。切込み46の基端部は、側辺21、22につながり、切込み46の先端部には孔47が設けられている。
マスク82は、取付手段45を介してシールド14の裏面17であって不可視部27の位置に取付ける。取付け要領は、以下の通りである。マスク82の耳掛け具85のうちマスク本体83の上部につながる部分の一部を上段の適当な位置の切込み46に差し込む。同様に、マスク82の耳掛け具85のうちマスク本体83の下部につながる部分の一部を下段の適当な位置の切込み46に差し込む。左右それぞれ同じ要領で行い、マスク82を固定する(図7参照)。
図7に示すように耳掛け具85うち、上段の切込み46に嵌め込む耳掛け具85の長さをA、下段の切込み46に嵌め込む耳掛け具85の長さをB、耳掛け具85の残りの長さをCとすると、A及びBの長さを短くし、Cの長さを長くするとマスク本体83がシールド14の裏面17から離れ、着用者100の顔110の方に近づく。逆にA及びBの長さを長くし、Cの長さを短くするとマスク本体83をシールド14の裏面17に近付けることができる。
このように第4実施形態のシールド14は、通常のマスク82を飛沫捕捉手段として使用することができる。本シールド14は、マスク本体83の位置を着用者100の鼻及び口を覆う位置とすることも、逆にマスク本体83の位置を着用者100の鼻及び口から離した位置にすることも可能なため着用者100の好みに応じた使い方ができる。またマスク82の耳掛け具85を耳126に掛ける必要がないので着用時の負担が少ない。
またシールド14の表面(正面)16には、取付手段45の周囲に一定の範囲で不可視部27とは異なる外部から視認可能な色48が付されている。これは取付手段45の位置を見つけ易くするものである。取付手段45の周囲に色48を付す代わりに、切り込み46に不可視部27とは異なる色で縁取りを施し、取付手段45の位置を見つけ易くしてもよい。
第4実施形態のシールド14に設けられた係止手段32は、第1実施形態のシールド11に設けられた係止手段31と同様に、切り欠き部35と係止孔37とで構成される。切り欠き部35が、第1実施形態の切り欠き部33と若干異なる。切り欠き部35は、眼鏡タイプの装着具50に設けられた係止片64と比較して幅広く設定されている(図4A部拡大図参照)。このため眼鏡タイプの装着具50に本シールド14を取付けると、係止孔37に嵌まり込む装着具50の突起62を起点に、眼鏡タイプの装着具50に対するシールド14の角度をθの範囲内で可変させることができる。
このようなシールド14を眼鏡タイプの装着具50に取付けてなるフェイスシールドは、シールド14を着用者100の顔110に近付け、または遠ざけて使用することができるので使い勝手がよい。
係止手段32には、外部から視認可能な色で縁取り38が施されている。この縁取り38は、係止手段32の位置を見つけ易くするものである。縁取り38の代わりに、取付手段45と同様に、係止手段32を囲むように一定の範囲内に色を付して、係止手段32の位置を見つけ易くしてもよい。
図5は、本発明の第5実施形態のフェイスシールド1に飛沫捕捉手段80を取付け背面から見た斜視図である。図6は、本発明の第5実施形態のフェイスシールド1を装着した状態の斜視図である。
第5実施形態のフェイスシールド1は、本発明の第3実施形態のシールド13と眼鏡タイプの装着具50とで構成される。第5実施形態のフェイスシールド1において、本発明の第3実施形態のシールド13に代えて第1実施形態のシールド11又は第2実施形態のシールド12を使用してもよい。
装着具50は、プラスチック製の眼鏡タイプの装着具であり、フロントフレーム51、鼻当て53、ツル55で構成される。フロントフレーム51は、平面視において全体が僅かに湾曲しており、両端部52は、ほぼ直角に湾曲している。両端部52には、それぞれツル55が回動自在に連結する。鼻当て53は、フロントフレーム51の中央部にフロントフレーム51と一体的に設けられている。
ツル55は、フロントフレーム51と回動自在に連結し、装着時に後部が着用者100の耳126に載せられフェイスシールド1を支持する。ツル55とフロントフレーム51とは支持ピン(図示を省略)で回動自在に連結され、ツル55は、内側に折り畳むことができる。またツル55には、シールド13を固定するための固定手段60が設けられている。
固定手段60は、シールド13に設けられた係止手段31が係止する部分であり、ツル55の先端部側に設けられた突起62と突起62の横に設けられた係止片64とを備える。係止片64は、平面視においてL字形状を有し、ツル55との間にシールド13が嵌まり込むことができる隙間が形成されるように短片65の先端部がツル55に連結している(図4参照)。突起62には係止手段31を構成する係止孔37が、係止片64には係止手段31を構成する切り欠き部33が嵌り込む。
シールド13の係止手段31をツル55の固定手段60に嵌め込むと、切り欠き部33の先端部が係止片64の短片65に接し、また係止孔37が突起62に嵌まり込む。これによりシールド13は、ツル55の長手方向への移動が規制される。またシールド13の係止手段31をツル55の固定手段60に嵌め込むと、係止片64の長片がシールド13が外側に外れることを防止し、ツル55がシールド13が内側に外れることを防止する。これによりシールド13の係止手段31をツル55の固定手段60に嵌め込むだけでシールド13と装着具50とは連結され、さらに簡単には外れない。
左右のツル55に設けられた固定手段60の間隔は、シールド13の左右の係止手段31の間隔よりも狭く設定されている。このためシールド13を装着具50に取付けるとシールド13とフロントフレーム51との間に隙間ができる。これによりフェイスシールド1を着用してもシールド13が顔110に当たらず、また圧迫感もない。
以上からなるフェイスシールド1は、着用すると可視部25により視野が確保される一方で、不可視部27により着用者100の鼻、口、顎が隠される。これはマスクを着用している状況とほぼ同じであり、フェイスシールド1を日常的に着用しても違和感がない。
また第5実施形態のフェイスシールド1は、シールド13の裏面17であって不可視部27の位置に飛沫捕捉手段80を取付け使用することができるので、着用者100が出す飛沫を捕捉することができる。フェイスシールド1に取付けられた飛沫捕捉手段80は、着用者100の口の正面に位置するため効率的に飛沫を捕捉することができる。さらに飛沫捕捉手段80の種類によっては飛沫に含まれるウイルスの捕捉、ウイルスの不活化も可能となる。
図7は、本発明の第6実施形態のフェイスシールド2にマスク82を取付け背面から見た斜視図である。図4に示す本発明のシールド14、図5及び図6に示す本発明の第5実施形態のフェイスシールド1と同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
第6実施形態のフェイスシールド2は、本発明の第4実施形態のシールド14と眼鏡タイプの装着具50とで構成される。眼鏡タイプの装着具50に取付けられたシールド14は、係止手段32の構造上、装着具50に対するシールド14の取付け角度を変更できる点で第5実施形態のフェイスシールド1と異なるものの他の構成は、第5実施形態のフェイスシールド1と同じである。
第6実施形態のフェイスシールド2は、シールド14の裏面17であって不可視部27の位置にマスク82を取付け使用するので、図6と同様に正面側からはマスク82は見えない。このようなフェイスシールド2は、フェイスシールド1と同様の作用効果、使い易さがある。
以上、第1から第4実施形態のシールドにより本発明に係るシールドを、第5及び第6実施形態のフェイスシールドにより本発明に係るフェシスシールドを説明したが、本発明に係るシールド及びそれを備えるフェイスシールドは、上記実施形態に限定されるものではなく要旨を変更しない範囲で変更することができる。
上記実施形態では、シールドの中央部から上部までを可視部としたが、着用したときに額、あるいは額よりも上方に位置するシールド部分は、視認性には特に寄与しない。よってこれらの部分に可視性がなくても、また視認性が悪くてもよい。
第1から第4実施形態のシールド11、12、13、14は、相互に構成を置換し、又は構成を付加して使用してもよい。例えば第1から第3実施形態のシールド11、12、13において、第4実施形態のシールド14と同様に係止手段31に視認容易に縁取り38を設けてもよく、色を付してもよい。また第1から第3実施形態のシールド11、12、13において、係止手段31に代えて、第4実施形態のシールド14の係止手段32を用いてもよい。
また第3及び第4実施形態のシールド13、14に、第2実施形態のシールド12が有する形状保持手段を取付けてもよい。
また本発明に係るシールドにおいて、適宜、複数の微細な孔からなる通気孔を設けてもよい。
また上記実施形態では装着具50に眼鏡タイプのものを使用する例を示したが、本発明に係るフェイスシールドの装着具は、眼鏡タイプのものに限定されるものではない。シールドと装着具とが一体成形されたものであってもよい。またゴムバンド、ベルトなど着用者100の頭部105に固定するバンドタイプ・ベルトタイプ装着具、帽子状で頭に被るタイプの装着具であってもよい。これら装着具は、フック、ボタン等の着脱手段を介してシールドと着脱可能としてもよい。また眼鏡タイプの装着具50を含め、装着具はシールドに離脱不能に固定されたものであってもよいが、装着具はシールドと着脱可能なものが好ましい。
以上のとおり、図面を参照しながら好適な実施形態を説明したが、当業者であれば、本明細書を見て、自明な範囲内で種々の変更及び修正を容易に想定するであろう。従って、そのような変更及び修正は、請求の範囲から定まる発明の範囲内のものと解釈される。
1、2 フェイスシールド
11、12、13、14 シールド
15 プラスチックシート
25 可視部
27 不可視部
28 インキ
31、32 係止手段
38 縁取り
41、45 取付手段
48 色
50 装着具
51 フロントフレーム
52 両端部
53 鼻当て
55 ツル
60 固定手段
80 飛沫捕捉手段
82 マスク
91 針金
100 着用者
105 頭部
110 顔
112 顔の前面
114 額
116 目
126 耳
11、12、13、14 シールド
15 プラスチックシート
25 可視部
27 不可視部
28 インキ
31、32 係止手段
38 縁取り
41、45 取付手段
48 色
50 装着具
51 フロントフレーム
52 両端部
53 鼻当て
55 ツル
60 固定手段
80 飛沫捕捉手段
82 マスク
91 針金
100 着用者
105 頭部
110 顔
112 顔の前面
114 額
116 目
126 耳
Claims (14)
- フェイスシールドに用いられる、着用者の顔の前面を覆うシート状のシールドであって、
中央から上部にかけて可視部を有し、中央から下部にかけて不可視部を有することを特徴とするシールド。 - 前記不可視部は、着用されたとき着用者の顔を正面に見て、着用者の鼻、口及び顎が隠れる位置に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のシールド。
- 前記不可視部は、シート状の部材の該当部分に不可視化処理を施すことによりなされ、
前記不可視化処理として、不透明なインキ・インク・塗料の印刷・塗布・塗装、ぼかし・曇り加工、不透明なシール・フィルムの貼付が含まれることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のシールド。 - 前記シールドの不可視部の裏面に飛沫捕捉手段を取付けるための取付手段を有することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のシールド。
- 前記飛沫捕捉手段がマスクであり、
前記取付手段は、前記マスクが備える耳掛け具を引掛け可能に構成され、前記マスクを着脱可能なことを特徴とする請求項4に記載のシールド。 - 前記取付手段には、外部から視認可能な色が付されていることを特徴とする請求項5に記載のシールド。
- 前記飛沫捕捉手段が不織布、ガーゼ、その他のマスク地、スポンジ、フィルターのうち1種以上であり、
前記取付手段は、該飛沫捕捉手段を着脱可能に固定することを特徴とする請求項4に記載のシールド。 - 前記飛沫捕捉手段は、飛沫に含まれるウイルスを捕捉する手段を備え、
又は前記飛沫捕捉手段は、飛沫に含まれるウイルスを捕捉する手段及び捕捉したウイルスを不活化させる手段を備えることを特徴とする請求項4から7のいずれか1項に記載のシールド。 - 前記シールドを湾曲させたときその形状を保持可能な形状保持手段を備え、
前記形状保持手段が、前記シールドの不可視部の裏面の下部に設けられていることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載のシールド。 - フロントフレームとツルと鼻当てを有し、前記ツルを耳に引っ掛け装着する眼鏡タイプの装着具に固定するための係止手段を備え、
前記係止手段は、前記眼鏡タイプの装着具に対するシールドの取付け角度を可変可能な機構を備えることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載のシールド。 - 前記係止手段には、外部から視認可能な色が付されていることを特徴とする請求項10に記載のシールド。
- 請求項1から11のいずれか1項に記載のシールドと、
着用者が装着する、前記シールドと連結する装着具と、
を含むことを特徴とするフェイスシールド。 - 前記装着具が前記シールドと一体的に形成され、
又は前記装着具が前記シールドと分離不能に連結され、
又は前記装着具が前記シールドと着脱可能なことを特徴とする請求項12に記載のフェイスシールド。 - 前記装着具がフロントフレームとツルと鼻当てを有し、前記ツルを耳に引っ掛け装着する眼鏡タイプの装着具であり、
該装着具は、前記シールドを固定する固定手段を備えることを特徴とする請求項12に記載のフェイスシールド。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020099852A JP2021193226A (ja) | 2020-06-09 | 2020-06-09 | シールド及びフェイスシールド |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020099852A JP2021193226A (ja) | 2020-06-09 | 2020-06-09 | シールド及びフェイスシールド |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2021193226A true JP2021193226A (ja) | 2021-12-23 |
Family
ID=79168732
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2020099852A Pending JP2021193226A (ja) | 2020-06-09 | 2020-06-09 | シールド及びフェイスシールド |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2021193226A (ja) |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5471679A (en) * | 1992-07-27 | 1995-12-05 | Paoluccio; John A. | Face protector |
JP2003527133A (ja) * | 1998-04-30 | 2003-09-16 | キンバリー クラーク ワールドワイド インコーポレイテッド | 着用者の顔面を保護する装置 |
JP2006057202A (ja) * | 2004-08-19 | 2006-03-02 | Nitto Medeikku Kk | フェイスガード |
JP3162641U (ja) * | 2010-06-30 | 2010-09-09 | 京子 渡邉 | アイガードおよびアイガード付きマスク |
-
2020
- 2020-06-09 JP JP2020099852A patent/JP2021193226A/ja active Pending
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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