JP2021192924A - はんだ合金、はんだボールおよびはんだ継手 - Google Patents

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Abstract

【課題】ピンコンタクト性に優れ、高い接合強度を示すはんだ合金、はんだボールおよびはんだ継手を提供する。【解決手段】はんだ合金は、質量%で、Ag:0.8〜1.5%、Cu:0.1〜1.0%、Ni:0.01〜0.10%、P:0.006%〜0.009%、および残部がSnからなる合金組成を有する。好ましくは、合金組成は(1)式および(2)式を満たす。2.0≦Ag×Cu×Ni/P≦25(1)式0.500≦Sn×P≦0.778(2)式上記(1)式および(2)式中、Ag、Cu、Ni、P、およびSnは、各々合金組成の含有量(質量%)である。【選択図】なし

Description

本発明は、はんだ合金、はんだボールおよびはんだ継手に関する。
近年、電子機器は高集積化、軽薄短小などが要求されている。これにともない、電子機器に搭載される電子部品も小型化、薄型化が要求されている。これらの要求を満足する半導体パッケージとしては、エリアアレイ型の表面実装型パッケージであるBGA(Ball Grid Array)が主流である。BGAは、パッケージの実装基板にはんだボールを等間隔で格子状に配列した外部電極端子を持つ。はんだボールは、電極に載置された後に実装基板ごとリフロー炉で加熱され、溶融することによりはんだバンプを形成する。
ところで、従来のBGAではSn−3.0Ag−0.5Cuで代表されるSn−Ag−Cu系はんだ合金が用いられてきた。しかし、このはんだ合金は従前に使用されていたSn−Pb系はんだ合金より濡れ性が劣るため、落下などの衝撃により電極とはんだ合金との界面で剥離が生じることがあった。
そこで、特許文献1には、Sn−Ag−Cu系はんだ合金にNiおよびPを所定量添加することにより耐落下衝撃性が向上し、変色も抑制するはんだ合金が開示されている。Sn−Ag−Cu系はんだ合金にNiを添加すると、界面に形成されるCuSnのCu原子サイトをNiで置換することによりCuSnの応力が緩和され、耐衝撃性が向上することが記載されている。
特許文献2には、耐衝撃性や黄変抑制効果に加えて高い耐ヒートサイクル特性をも満足するはんだ合金として、Sn−Ag−Cuはんだ合金に、P、Ge、Al、Siのいずれか1種または2種以上を含有し、さらに選択肢の1種としてNiを含有するはんだ合金が開示されている。
特許文献3にも、耐ヒートサイクル特性、耐衝撃性、黄変抑制を満足するはんだ合金として、Sn−Sb−Niはんだ合金にAgまたはCu、並びにP、Ge、Ga、およびCoの少なくとも1種を所定量含有するはんだ合金が開示されている。
特許文献4には、耐落下衝撃性、ならびに未融合および変色を抑制するため、Sn−Ag−Cu−Niはんだ合金に、Bi、In、Sb、P、Geから選択される少なくとも1種を含有するはんだ合金が開示されている。同文献には、CuSnの金属間化合物層を薄くして耐落下衝撃性の向上を図り、CuとNiの金属間化合物の析出を抑制してはんだボールとソルダペーストとの未融合を抑制することが記載されている。また、P、Geなどを添加することにより変色が抑制されることも記載されている。
特許第5030442号公報 特許第4144415号公報 特開2004−141910号公報 特許第5633837号公報
上述のように、特許文献1〜4に開示されたはんだ合金は、高い耐衝撃性および耐変色性を示すとされている。特に、特許文献2および3に開示されたはんだ合金は、これらに加えて優れた耐ヒートサイクル性をも示し、特許文献4に開示されたはんだ合金は、これらに加えて未融合も抑制することができる優れた発明である。
特許文献2〜4に開示されているはんだ合金は破断し難いはんだ継手を形成することができると考えられるが、はんだ継手が通電するかどうかを確認するためには、例えばプローブ先端のピンを、はんだ継手を構成するはんだ合金に直接差し込んで導通テストを行う必要がある。この際、ピンがはんだ合金にうまく刺さらない場合、その被検査対象は導通しているにもかかわらず導通不良と判断され、歩留まりが不要に悪化するといった問題が発生することがある。
また、特許文献1〜4に記載のはんだ合金は、耐衝撃性、耐変色性、耐ヒートサイクル性に関して検討されているが、はんだ継手において最も重要な特性の1つとして接合強度が挙げられる。電子部品を実装基板に搭載する際には、実装基板と電子部品のいずれもリフロー炉で加熱されることになるが、実装基板、電子部品およびはんだ合金の線膨張係数は各々異なる。このため、溶融はんだが冷却により凝固するとはんだ継手に応力が集中する。はんだ継手の接合強度が弱ければ、はんだ継手が破断してしまう。
このように、はんだ継手を形成するためのはんだ合金は、はんだ継手の電気的特性を確認するためのピンコンタクト性に加えて、機械的特性として接合強度を同時に満足する必要がある。
特許文献1〜4に記載のはんだ合金は各々の目的を達成するために最適化されていると考えられるが、はんだ継手には種々の特性を満足する必要があるため、目的に応じてはんだ合金の含有量を最適化しなければならない。このため、上述の問題を解決するためには、特許文献1〜4に記載されているはんだ合金の合金組成を詳細に検討し直さなければならない。
本発明の課題は、ピンコンタクト性に優れ、高い接合強度を示すはんだ合金、はんだボールおよびはんだ継手を提供することである。
本発明者らは、まずはピンコンタクト性を向上させるため、はんだ合金を構成する結晶相の粒径が影響することに着目した。結晶粒径が大きいと各結晶相が弾性変形しやすくなり、ピンがはんだ合金に刺さりやすくなると推察される。そして、Sn−Ag−Cu−Ni−Pはんだ合金においてSnの結晶粒径を大きくするためには、はんだ合金の凝固開始温度を高くする必要があることに着目した。詳細には、はんだ合金の凝固開始温度である
液相線温度が高いほど、凝固終了温度である固相線温度に至るまでの温度域が広くなり、初相であるSnが凝固時に成長することに着目した。
また、結晶粒径を大きくするためには凝固時における過冷却を抑制する必要があり、このためには凝固核として作用する元素を所定量含有する合金組成が検討されるべきであると考えた。ただ、液相線温度が高すぎると通常のリフロー温度ではんだ合金が溶融し難くなる。これらの観点から、本発明者らは、凝固核として作用する元素として、従来でははんだ合金表面の変色抑制元素として含有されていたPを敢えて選択した上で、液相線温度
が高くなり過ぎないように各構成元素の含有量との関係を詳細に調査した。この際、接合強度を改善するためには接合界面に形成される金属間化合物を微細にすることが必要であることも併せて検討した。本検討では、特許文献1〜4に開示されているSn−Ag−Cu−Ni−Pはんだ合金のピンコンタクト性および接合強度を改善するために、各構成元素の含有量を詳細に検討した。
特許文献1に開示されているはんだ合金では、Pの含有量が適正ではないためにピンコンタクト性または接合強度が劣る知見が得られた。特許文献2に開示されているはんだ合金は、AgまたはPの含有量が適正ではないため、ピンコンタクト性または接合強度を改善する余地がある知見が得られた。特許文献3に開示されているはんだ合金では、Sbが必須元素であるためにピンコンタクト性を改善する余地がある知見が得られた。特許文献
4に開示されているはんだ合金は、AgおよびPの含有量が適正ではないため、ピンコンタクト性および接合強度を改善する余地がある知見が得られた。
また、これらの文献においてPと等価な元素として取り扱われているGe、Al、Si、およびSbは、Pのように凝固核として作用せず、濡れ性が劣化する知見も得られた。
そこで、本発明者らは、添加元素としてAg、Cu、Ni、およびPのみを選択し、AgおよびPの含有量の最適化を図りつつ、CuおよびNiの含有量も同時に最適な範囲を調査した。その結果、各構成元素が所定の範囲内において、ピンコンタクト性および接合強度の両特性が優れる知見が得られて、本発明が完成するに至った。
これらの知見により得られた本発明は次の通りである。
(1)質量%で、Ag:0.8〜1.5%、Cu:0.1〜1.0%、Ni:0.01〜0.10%、P:0.006%〜0.009%、および残部がSnからなる合金組成を有することを特徴とするはんだ合金。
(2)合金組成は下記(1)式および(2)式を満たす、上記(1)に記載のはんだ合金。
2.0≦Ag×Cu×Ni/P≦25 (1)式
0.500≦Sn×P≦0.778 (2)式
上記(1)式および(2)式中、Ag、Cu、Ni、P、およびSnは、各々合金組成の含有量(質量%)である。
(3)上記(1)または上記(2)に記載のはんだ合金からなるはんだボール。
(4)上記(1)または上記(2)に記載のはんだ合金を有するはんだ継手。
図1は、本発明における凝固温度を説明するためのDSC模式曲線を示す図である。
本発明を以下により詳しく説明する。本明細書において、はんだ合金組成に関する「%」は、特に指定しない限り「質量%」である。
1. 合金組成
(1) Ag:0.8〜1.5%
Agははんだ合金の融点を低下させるとともに濡れ性を向上させる元素である。Ag含有量が0.8%未満であるとSnとの化合物が十分に生成せず、接合界面で余ったSnとCuとの化合物が多量に形成されてしまい、接合強度が劣化する。また、融点が上昇し過ぎてはんだ合金が溶融し難くなる。さらには、濡れ性が低下することにより接合強度が低下する。Ag含有量の下限は0.8%以上であり、好ましくは1.0%以上であり、より
好ましくは1.1%以上であり、特に好ましくは1.2%以上である。一方、Ag含有量が多すぎると、はんだ合金の強度が高すぎピンが刺さりにくくなり、ピンコンタクト性が劣化する。Ag含有量の上限は1.5%以下であり、好ましくは1.4%以下であり、より好ましくは1.3%以下である。
(2) Cu:0.1〜1.0%
Cuは、接合界面で適量のCuSn化合物を形成することにより接合強度を向上させる元素である。Cu含有量が0.1%未満であると、CuSn化合物の析出量が少なく接合強度が向上しない。Cu含有量の下限は0.1%以上であり、好ましくは0.3%以上であり、より好ましくは0.4%以上であり、特に好ましくは0.5%以上である。一方、Cu含有量が1.0%を超えるとCuSn化合物の析出量が多くなりすぎるために却って接合強度が低下する。また、融点が上昇してはんだ合金の液相線温度が高く溶融し難い。Cu含有量の上限は1.0%以下であり、好ましくは0.8%以下であり、より好ましくは0.7%以下であり、特に好ましくは0.6%以下である。
(3) Ni:0.01〜0.10%
Niは、接合界面に形成されるCuSn化合物を微細にし、また、接合信頼性を向上させる元素である。Ni含有量が0.01%未満であるとCuSn化合物の微細化が不十分になり接合強度が劣化する。Ni含有量の下限は0.01%以上であり、好ましくは0.02%以上であり、より好ましくは0.03%以上であり、さらに好ましくは0.04%以上であり、特に好ましくは0.05%以上である。一方、Ni含有量が0.10%を超
えるとNiSn化合物が析出して却って接合強度が低下する。また、融点が上昇するとともに、濡れ性が低下することにより接合強度が低下する。また、はんだ合金の液相線温度が高く溶融し難い。Ni含有量の上限は0.10%以下であり、好ましくは0.07%以下であり、より好ましくは0.06%以下である。
(4) P:0.006%〜0.009%
Pは、溶融はんだの冷却時における初相であるSnの凝固核として作用し、高凝固点化を促進することによりSn結晶相の粗大化に寄与する元素である。過冷却は平衡状態において凝固する温度で凝固しない状態を表し、本来初相として析出し始めるSn相が析出しない状態になりうる。そこで、従来でははんだ合金の酸化抑制や変色を抑制するためにはんだ合金の表面で機能する元素として使用されているPを、敢えて凝固核として機能させることに着目した。その結果、Pは溶融はんだ中に分散することにより凝固核として機能して過冷却が抑制され、初相であるSnが凝固時に析出し、Sn結晶相の結晶粒径が大きくなると推察される。
P含有量が0.006%未満であると高凝固点化の作用が発揮されず、ピンコンタクト性が低下する。P含有量の下限は0.006%以上である。一方、P含有量が多すぎるとP酸化物がはんだ合金の表面に多量に形成されるために接合強度が低下する。また、融点が上昇するとともに、濡れ性が低下することにより接合強度が低下する。P含有量の上限は0.009%以下であり、好ましくは0.008%以下であり、より好ましくは0.007%以下である。
(5) 残部:Sn
本発明に係るはんだ合金の残部はSnである。前述の元素の他に不可避的不純物を含有してもよい。不可避的不純物を含有する場合であっても、前述の効果に影響することはない。また、本発明では後述する含有しない方がよい元素を不可避的不純物として含有したとしても、本発明の効果を損なうことはない。Sb、Ge、Al、Siは、本発明においては、Pのように凝固核として作用せず、また、濡れ性の低下を招き正常な濡れを阻害して接合強度を低下させるため、含有しない方がよい。
(6) (1)式、(2)式
本発明は、下記(1)式および(2)式を満たすことが好ましい。
2.0≦Ag×Cu×Ni/P≦25 (1)式
0.500≦Sn×P≦0.778 (2)式
上記(1)式および(2)式中、Ag、Cu、Ni、P、およびSnは、各々合金組成の含有量(質量%)である。
本発明に係るはんだ合金は、(1)式を満たすことが好ましい。(1)式を満たすことによって、Ag、Cu、NiおよびP含有量のバランスが最適化されているため、ピンコンタクト性および接合強度がさらに向上する。(1)式において、PがSn結晶相の凝固核として機能し、Ag、CuおよびNiがSnとの化合物形成元素であるため、Ag、CuおよびNiとPとの含有比が適正であると本発明における効果の両立がさらに促進される。
(1)式の下限は好ましくは2.0以上であり、好ましくは3.3以上であり、より好ましくは4.0以上であり、さらに好ましくは5.0以上である。(1)式の上限は好ましくは25以下であり、好ましくは20以下であり、より好ましくは15以下であり、さらに好ましくは10以下であり、特に好ましくは6.25以下である。
また、(2)式において、PはSnの結晶粒径を大きくすることに寄与することから、Sn含有量とP含有量とのバランスが適正であると、特にピンコンタクト性が向上する。また、Sn含有量に対してP含有量が適量であると、硬いSnP化合物がはんだ合金の表面に形成されることが抑制され、高いピンコンタクト性が発揮される。
(2)式の下限は好ましくは0.500以上であり、好ましくは0.520以上であり、より好ましくは0.530以上であり、さらに好ましくは0.550以上であり、特に好ましくは0.584以上であり、最も好ましくは0.589以上である。(1)式の上限は好ましくは0.778以下であり、好ましくは0.750以下であり、より好ましくは0.700以下であり、さらに好ましくは0.650以下であり、最も好ましくは0.592以下である。
(7) はんだ合金の凝固温度(液相線温度)
本発明に係るはんだ合金は、凝固開始温度を表す凝固温度である液相線温度が200℃以上であることが好ましい。本発明に係るSn−Ag−Cu−Ni−Pはんだ合金において、液相線温度が200℃以上であれば、溶融はんだの凝固時においてSn結晶相が十分に成長するために、良好なピンコンタクト性が得られる。本発明において液相線温度は、好ましくは205℃以上であり、特に好ましくは210℃以上である。
2. はんだボール
本発明に係るはんだ合金は、はんだボールとして使用することができる。本発明に係るはんだボールは、BGA(ボールグリッドアレイ)などの半導体パッケージの電極や基板のバンプ形成に用いられる。本発明に係るはんだボールの直径は1〜1000μmの範囲内が好ましい。はんだボールは、一般的なはんだボールの製造法により製造することができる。
3.はんだ継手
本発明に係るはんだ継手は、半導体パッケージにおけるICチップとその基板(インターポーザ)との接続、或いは半導体パッケージとプリント配線板とを接合して接続する。すなわち、本発明に係るはんだ継手は電極の接続部をいい、一般的なはんだ付け条件を用いて形成することができる。
4.その他
本発明に係るはんだ合金を用いた接合方法は、例えばリフロー法を用いて常法に従って行えばよい。加熱温度はチップの耐熱性やはんだ合金の液相線温度に応じて適宜調整してもよい。チップの熱的損傷を低く抑える観点から、はんだ合金の溶融温度は概ね液相線温度から20℃程度高い温度でよい。また、本発明に係るはんだ合金を用いて接合する場合には、凝固時の冷却速度を考慮した方がさらに組織を微細にすることができる。例えば2〜3℃/s以上の冷却速度ではんだ継手を冷却する。この他の接合条件は、はんだ合金の合金組成に応じて適宜調整することができる。
本発明に係るはんだ合金は、その原材料として低α線量材を使用することにより低α線量合金を製造することができる。このような低α線量合金は、メモリ周辺のはんだバンプの形成に用いられるとソフトエラーを抑制することが可能となる。
表1に示す合金組成からなるはんだ合金について、凝固温度、ピンコンタクト性、および接合強度を以下のように評価した。また、引張強度も評価した。
(1)凝固温度
表1の各はんだ合金を作製して、溶融はんだの凝固温度(液相線温度)を測定した。測定方法は、DSC(Q2000:TA Instruments社)装置を使用して、300℃に昇温後100℃まで24℃/minの冷却速度で冷却した。凝固時には発熱反応を伴うため、DSC曲線では図1に示すように発熱ピークが見られる。本実施例で測定する凝固温度である凝固開始温度(凝固時の液相線温度)は発熱開始温度であり、図1のA点とした。
凝固温度が200℃以上である場合には「〇」とし、200℃未満である場合には「×」とした。
(2)ピンコンタクト性
表1に示すはんだ合金から直径0.6mmのはんだボールを作製した。作製したはんだボールを、厚みが1.2mmであり電極の大きさが直径0.5mm(Cu−OSP)である基板にはんだ付けを行った。はんだ付けを行う個数は60個とした。はんだ付け条件は、フラックス(千住金属工業株式会社製:WF−6400)を電極上に塗布し、ピーク温度245℃、冷却速度2℃/sのリフロープロファイルとし、リフロー装置(千住金属工業株式会社製:SNR−615)を用いてはんだ付けを行った。
作成した試料がすべて導通することを確認した後、HIOKI社製、IN−CIRCUIT HITESTER(型番:1220)を用い、ピン押込み量を2mmとしてはんだバンプにピンの先端を接触させ、導通することを確認できるか否かを各バンプについて検査を行った。
通電したはんだバンプの割合が95%以上である場合を「◎」とし、95%未満90%以上である場合を「○」とし、90%未満である場合を「×」とした。
(3)接合強度
表1に示すはんだ合金から直径0.6mmのはんだボールを作製した。作製したはんだボールを、厚みが1.2mmであり電極の大きさが直径0.5mm(Cu−OSP)である基板にはんだ付けを行った。はんだ付けを行う個数は5個とした。はんだ付け条件は、フラックス(千住金属工業株式会社製:WF−6400)を電極上に塗布し、ピーク温度245℃、冷却速度2℃/sのリフロープロファイルとし、リフロー装置(千住金属工業株式会社製:SNR−615)を用いてはんだ付けを行った。
作製した試料を、せん断強度測定装置(Nordson Dage社製:SERIES 4000HS)によりシェア速度1000mm/sの条件でシェア強度試験を行った。
5個の平均接合強度が4.6N以上である場合には「◎」とし、3.2N以上4.6N未満である場合には「〇」とし、3.2N未満である場合には「×」とし、本実施例では「◎」および「〇」が実用上問題ない接合強度であると評価した。
結果を表1に示す。
Figure 2021192924
表1に示すように、実施例1〜10では、いずれの合金組成においても各構成元素の含有量が調整されているため、凝固温度が高くピンコンタクト性に優れ、接合強度にも優れ
ることがわかった。また、実施例1〜3、5、7、および8は、(1)式および(2)式を満たすため、ピンコンタクト性および接合強度の両特性が極めて優れることがわかった。
一方、比較例1および比較例9は、Agの含有量が多いためにピンコンタクト性が劣った。比較例2はAg含有量が少なく、比較例3はCu含有量が多く、比較例4はCu含有量が少なく、比較例5はNi含有量が多く、比較例6はNi含有量が少なく、比較例7はP含有量が多いため、接合強度が劣った。比較例8はP含有量が少ないためにピンコンタクト性が劣った。
比較例10はSbを含有するため、ピンコンタクト性が劣った。比較例11〜13はPを含有せず、且つ各々Ge、Al、Siを含有するため、ピンコンタクト性および接合強度の両特性が劣った。

Claims (4)

  1. 質量%で、Ag:0.8〜1.5%、Cu:0.1〜1.0%、Ni:0.01〜0.10%、P:0.006%〜0.009%、および残部がSnからなる合金組成を有することを特徴とするはんだ合金。
  2. 前記合金組成は下記(1)式および(2)式を満たす、請求項1に記載のはんだ合金。
    2.0≦Ag×Cu×Ni/P≦25 (1)式
    0.500≦Sn×P≦0.778 (2)式
    上記(1)式および(2)式中、Ag、Cu、Ni、P、およびSnは、各々前記合金組成の含有量(質量%)である。
  3. 請求項1または2に記載のはんだ合金からなるはんだボール。
  4. 請求項1または2に記載のはんだ合金を有するはんだ継手。
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