JP2021188559A - ポンプ - Google Patents

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祐治 兼森
Yuji Kanemori
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Torishima Pump Manufacturing Co Ltd
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Abstract

【課題】出力軸の回転速度に対して主軸の回転速度を変更する作業性を向上する。【解決手段】ポンプ10は、主軸17、駆動機26、及び駆動機26の駆動力を主軸17に伝達する伝達機構28を備える。伝達機構28は、出力軸27又回転軸32に取り付けられた駆動側回転部材42と、主軸17の外側部17bに取り付けられた従動側回転部材45と、回転部材42,45に巻き掛けられた伝達部材46と、出力軸27の回転速度に対する主軸17の回転速度を変更する変速機構48とを備える。変速機構48は、駆動側回転部材42が備えており、それぞれ伝達部材46を巻掛可能で、それぞれ直径が異なる複数の巻掛部49と、伝達部材46の巻掛位置を、複数の巻掛部49のうちのいずれか1つから他のいずれか1つに切り換える切換機構50とを備える。【選択図】図1B

Description

本発明は、ポンプに関する。
排水用のポンプには、ポンプケーシングを貫通した主軸の外側部に、主軸を回転させるための駆動機が取り付けられている。特許文献1に開示されたポンプは、駆動機として、定常時に用いられるエンジンと、非常時に用いられるモータとを備える。エンジンの出力軸は、主軸と同一軸線上に配置され、減速機を介して主軸に接続されている。モータの出力軸は、主軸に対して平行に配置され、一対のプーリとベルトを介して主軸に接続されている。
特許文献1には更に、一対のプーリのうちの一方が、低速用の大径プーリ、中速用の中径プーリ、及び高速用の小径プーリを備えることが開示されている。モータの出力に応じて、3種のプーリのうちのいずれかにベルトを巻き掛けることにより、モータへの過負荷を防ぎ、要求される速度で主軸を回転できる。
特開2013−113185号公報
特許文献1では、モータを停止しなければベルトを巻き掛けるプーリを変更できず、出力軸の回転速度に対して主軸の回転速度を変更する作業性について何も考慮されてない。
本発明は、出力軸の回転速度に対して主軸の回転速度を変更する作業性を向上できるポンプを提供することを課題とする。
本発明の一態様は、ポンプケーシングの内部に配置された内側部と、前記ポンプケーシングの外部に配置された外側部とを有する主軸と、定速で回転する出力軸を有する駆動機と、前記主軸が回転するように前記駆動機の駆動力を前記主軸に伝達する伝達機構とを備え、前記伝達機構は、前記出力軸に接続され、前記主軸に沿って配置された回転軸と、前記回転軸に取り付けられた駆動側回転部材と、前記主軸の前記外側部に取り付けられた従動側回転部材と、前記駆動側回転部材と前記従動側回転部材に巻き掛けられた無端状の伝達部材と、前記出力軸の回転速度に対する前記主軸の回転速度を変更する変速機構とを備え、前記変速機構は、前記駆動側回転部材及び前記従動側回転部材のうちの一方が備えており、それぞれ前記伝達部材を巻掛可能で、それぞれ直径が異なる複数の巻掛部と、前記伝達部材の巻掛位置を、前記複数の巻掛部のうちのいずれか1つから他のいずれか1つに切り換える切換機構とを備える、ポンプを提供する。なお、駆動機の出力軸を主軸に沿って配置し、駆動側回転部材を回転軸の代わりに出力軸に取り付けてもよい。
本態様では、伝達部材の巻掛位置を複数の巻掛部のうちのいずれかに切り換える切換機構を備えるため、この切換機構の操作によって、駆動側回転部材の回転数に対する従動側回転部材の回転数の比率を変更できる。これにより、駆動機を停止することなく、出力軸の回転速度に対する主軸の回転速度を変更できるため、主軸の回転速度を変更する作業性を向上できる。
本発明のポンプでは、出力軸の回転速度に対して主軸の回転速度を変更する作業性を向上できる。
本発明の第1実施形態に係る立軸ポンプを示す断面図。 図1Aの上部を拡大した断面図。 駆動側プーリに対して第1の巻掛位置にベルトを巻き掛けた状態を示す部分断面図。 駆動側プーリに対して第2の巻掛位置にベルトを巻き掛けた状態を示す部分断面図。 従動側プーリに対してベルトを巻き掛けた状態を示す側面図。 第1実施形態の変速機構の平面図。 第2実施形態に係る立軸ポンプの上部を示す断面図。 第2実施形態の変速機構の平面図。 立軸ポンプの変形例を示す断面図。
以下、本発明の実施の形態を図面に従って説明する。
(第1実施形態)
図1Aは、本発明の第1実施形態に係る立軸ポンプ10を示す。図1Aに示すように、立軸ポンプ10は、排水機場の吸水槽1の上方を覆うポンプ床(据付床)2に取り付けられ、吸水槽1に流入した雨水等の液体を下流側へ排出する。立軸ポンプ10は、ポンプケーシング12、主軸17、羽根車20、及び駆動機構25を備える。
ポンプケーシング12は、ポンプ床2に形成された貫通孔2aに上方から差し込み、ポンプ床2に固定されている。ポンプケーシング12は、揚水管13と、揚水管13の上端に接続された吐出管15とを備える。揚水管13は、貫通孔2aから鉛直方向下向きに突出する直管である。揚水管13の内部下側には、揚水管13と同軸で筒状の軸受ケーシング14が設けられている。吐出管15は、概ね90度屈曲された曲がり管であり、ポンプ床2から上方へ突出している。吐出管15には、下流側の吐出槽に配管された送水管(図示せず)が接続される。
主軸17は、吐出管15を貫通し、揚水管13の軸線に沿って鉛直方向に配置されている。より具体的には、主軸17は、ポンプケーシング12の内部に配置された内側部17aと、ポンプケーシング12の外部に配置された外側部17bとを備える。内側部17aの下端は、軸受ケーシング14を貫通し、揚水管13の下端の吸込口12aと軸受ケーシング14との間に配置されている。主軸17の外側部17bは、吐出管15から外部へ突出し、駆動機構25に機械的に接続されている。
軸受ケーシング14内に位置する主軸17の内側部17aは、水中軸受18に回転可能に支持されている。水中軸受18は、セラミック又は熱伝導率が低い樹脂からなる摺接部材を備える。水中軸受18は、主軸17(内側部17a)の全長に応じて2以上配置されることもある。本実施形態では、軸受ケーシング14の上端と下端にそれぞれ水中軸受18が配置されている。吐出管15は主軸17を貫通させる貫通孔を有し、この貫通孔が軸封装置19によって液密にシールされている。
羽根車20は、軸受ケーシング14の下側に配置され、内側部17aの下端に取り付けられている。駆動機構25が備える駆動機26の駆動によって主軸17が回転されると、羽根車20は、主軸17と一体に回転し、ポンプケーシング12内を通して吸水槽1内の液体を下流側へ排出する。
引き続いて図1Aを参照すると、駆動機構25は、主軸17の外側部17bに機械的に接続され、主軸17を回転させる。駆動機構25は、オペレータの指令によって駆動する駆動機26と、駆動機26の駆動力(出力軸27の回転)を主軸17に伝達する伝達機構30とを備える。
駆動機26には、電動モータを用いることができる。駆動機26は、主軸17に対して交差する向き(水平方向)へ突出し、定速で回転(例えば3580rpm)する出力軸27を備える。言い換えれば、主軸17に対して出力軸27が交差するように、駆動機26は、主軸17の延長線上を除く、主軸17の横に位置するようにポンプ床2上に配置されている。
図1Bに示すように、伝達機構30は、回転軸32、一対のプーリ42,45、及びベルト46を備え、回転軸32を介して出力軸27の回転を主軸17に伝達し、主軸17を回転させる。また、伝達機構30は、変速機構48を備え、出力軸27の回転速度に対する主軸17の回転速度を変更する。
回転軸32は、第1歯車33及び第2歯車34と一緒に回転方向変換装置を構成する。回転軸32は、出力軸27に対して直交方向に配置され、主軸17に沿って鉛直方向に延びている。回転軸32の上端は、主軸17の上端と概ね同じ高さに位置し、回転軸32の下端は、出力軸27よりも下方に位置している。回転軸32、第1歯車33及び第2歯車34はハウジング35内に収容されている。
第1歯車33は出力軸27の内端に取り付けられ、第2歯車34は回転軸32の中間部分に取り付けられている。第1歯車33と第2歯車34は、いずれも傘歯車であり、斜面に周方向へ等間隔をあけて複数の歯をそれぞれ備え、互いに噛み合っている。なお、第1歯車33は、出力軸27に対して継手を介して機械的に接続された回転軸に取り付けられていてもよい。
図1Bに示すように、ハウジング35は、下側が閉鎖されて上端が開口された下側部材36、上側が閉鎖されて下端が開口された上側部材37、及び下側部材36と上側部材37の間に配置された中間部材38を備える。下側部材36と中間部材38の間、及び上側部材37と中間部材38の間には、それぞれ支持板39が介設されている。下側部材36の内部には潤滑油が充填されている。
ハウジング35内で回転軸32は、一対の支持板39をそれぞれ貫通し、下側部材36内から上側部材37内にかけて延在している。一対の支持板39にはそれぞれ、回転軸32を回転可能に支持する軸受40が配置されている。出力軸27は中間部材38の一側を貫通し、その先端に第1歯車33が取り付けられている。
駆動側プーリ(駆動側回転部材)42は、回転軸32の上端側に取り付けられている。従動側プーリ(従動側回転部材)45は、駆動側プーリ42と同じ高さに位置するように、主軸17の外側部17bの上端側に取り付けられている。プーリ42,45は、それぞれの回転軸線A,Bが延びる方向から見て円形状である。プーリ42,45の外周にはそれぞれ、径方向内向きに窪み、ベルト46が巻き掛けられる円環状の溝部42a,45aが形成されている。回転軸線A,Bが延びる方向における溝部42a,45aの幅はいずれも、外周面から内径側に向かうに従って狭くなっている。
図2A及び図2Bに示すように、駆動側プーリ42は、ベルト46を巻き掛けるピッチ径を変更可能な可変プーリによって構成されている。駆動側プーリ42は、回転軸32(回転軸線A)に沿って相対的に移動可能に配置された一対のディスク43を備える。一対のディスク43にはそれぞれ、互いに近づく向きに突出する円錐台形状の突出部43aが設けられ、この突出部43aに円錐状の傾斜面44が形成されている。一対の傾斜面44間の間隙が溝部42aを構成する。一対のディスク43の相対移動によるピッチ径の調整については、後で詳述する。
図3に示すように、従動側プーリ45は、ベルト46を巻き掛けるピッチ径(溝部45aの幅)を変更不可能な汎用プーリによって構成されている。この従動側プーリ45は、回転軸線Bに沿った方向の肉厚がベルト46の幅よりも厚い円盤からなり、その外周面に溝部45aが凹設されている。
ベルト(伝達部材)46は、無端状であり、引張強度及び靭性に優れ、可撓性を有する材料(例えば金属等)からなる。ベルト46の一部は駆動側プーリ42に巻き掛けられ、ベルト46の他の一部は従動側プーリ45に巻き掛けられている。これらの巻掛部分は、出力軸27の回転に従って移り変わる。前述のように、回転軸32は主軸17に沿って配置されているため、駆動側プーリ42の回転軸線Aは従動側プーリ45の回転軸線Bに対して平行に位置している。よって、一対のプーリ42,45に対してベルト46は、並行掛けの方式で巻き掛けられている。このようにしたベルト38は、プーリ42,45それぞれの回転軸線A,Bを結ぶ中心線(図示せず)に沿って両側に位置する一対の懸架部46aを備える。
ベルト46は、上側部材37に形成された開口37aから導出され、従動側プーリ45に巻き掛けられている。ベルト46の上側部材37から突出した部分、及び従動側プーリ45は、カバー47によって覆い隠されている。
駆動機26が駆動されると、出力軸27と一体に第1歯車33が回転する。これにより、第2歯車34が回転することで、第2歯車34と一体に回転軸32と駆動側プーリ42が回転する。また、駆動側プーリ42の回転によってベルト46が周回することで、ベルト46を介して従動側プーリ45と一体に主軸17が回転する。出力軸27の回転速度に対する主軸17の回転速度は、プーリ42,45のプーリ比によって定められる。
図4に示すように、変速機構48は、駆動側プーリ42が備える複数の巻掛部49と、複数の巻掛部49に対するベルト46の巻掛位置を切り換える調整器(切換機構)50とを備える。また、変速機構48は、ベルト46に張力を付与するためのテンションプーリ57を備える。ベルト46の巻掛位置を、複数の巻掛部49のうちのいずれか1つから他の1つに切り換えることで、プーリ42,45のプーリ比を変更し、出力軸27の回転速度に対する主軸17の回転速度を変更する。
図2A及び図2Bに示すように、巻掛部49はそれぞれ、傾斜面44の径方向の内端44aから外端44bまでの異なる位置によって構成されている。巻掛部49にはそれぞれベルト46を巻掛可能であり、回転軸線Aを中心とする複数の巻掛部49の直径Rはそれぞれ異なる。
詳しくは、対向する傾斜面44間の溝幅wは、傾斜面44の内端44aから外端44bに向けて徐々に広がっている。そのうち、傾斜面44に対するベルト46の巻掛位置は、傾斜面44間の溝幅w1とベルト46の幅Wとが一致する部位である。一方、一対のディスク43の間隔D(D1,D2)は、調整器50によって調整可能であり、この間隔Dの調整によって一対の傾斜面44間の溝幅wも変わる。しかし、傾斜面44に対するベルト46の巻掛位置は、傾斜面44間の溝幅w1とベルト46の幅Wとが一致する部位であるため、ディスク43の間隔Dの変更前と変更後とで異なる。
つまり、傾斜面44に対するベルト46の巻掛位置は、間隔Dの調整によって内端44aから外端44bまでの間で径方向に変移する。ベルト46の巻掛位置が変わると、回転軸線Aから巻掛位置までの距離、つまり直径(ピッチ径)R1,R2も変わる。よって、駆動側プーリ42に対する従動側プーリ45のプーリ比を変更できる。図4を参照すると、駆動側プーリ42が備える巻掛部49の最大直径R1は、従動側プーリ45の巻掛部(溝部45a)の直径rよりも小さい。
より具体的には、駆動側プーリ42のピッチ径Rの変移は、次の通りである。図2Aに示すように、一対のディスク43を接近させ、これらの間隔D1を狭くすると、ベルト46は、傾斜面44の外端44b側に巻き掛けられるため、ベルト46の巻掛位置のピッチ径R1は大きくなる。図2Bに示すように、一対のディスク43を離間させ、これらの間隔D2を広くすると、ベルト46は、傾斜面44の内端44a側に巻き掛けられるため、ベルト46の巻掛位置のピッチ径R2は小さくなる。つまり、ディスク43の間隔Dを狭くするに従って、ベルト46の巻掛位置の直径Rは大きくなり、ディスク43の間隔Dを広くするに従って、ベルト46の巻掛位置の直径Rは小さくなる。このように、一対のディスク43の間隔Dを必要に応じて調整することで、ベルト46の巻掛位置及び直径Rを調整できる。
調整器50は、駆動側プーリ42を構成する一対のディスク43を相対的に移動させて、対向する傾斜面44の間隔Dを調整することで、ベルト46の巻掛位置を複数の巻掛部49のうちのいずれか1つから他のいずれか1つに切り換える。本実施形態では、上側ディスク43が回転軸32に沿って移動可能に取り付けられ、下側ディスク43が回転軸32に対して移動不可能に取り付けられている。
図2A及び図2Bに示すように、調整器50は、回転軸線Aに沿って上側ディスク43を上下動させることで、一対のディスク43の間隔Dを調整する。調整器50は、上側ディスク43に取り付けられた枠体51、回転軸32に取り付けられたネジ軸52、及び枠体51に取り付けられたナット部材53を備える。また、調整器50は、上側ディスク43を下側ディスクに向けて付勢するスプリング(付勢部材)54を備える。
枠体51は、円筒状で、回転軸線Aを中心として上側ディスク43の上面に取り付けられている。枠体51の上端には、ナット部材53を回転可能に取り付ける取付片51aが、径方向内向きに突設されている。取付片51aは、径方向内向きに突出した円環状の突片で構成されてもよいし、周方向に間隔をあけて径方向内向きに突出した複数の突片で構成されてもよい。
ネジ軸52は、その軸線が回転軸32の軸線と一致するように、回転軸32の上端に取り付けられている。このネジ軸52の軸線が、駆動側プーリ42の回転軸線Aである。
ナット部材53は、枠体51の上端に回転可能に取り付けられている。ナット部材53には、ネジ軸52を挿通するネジ孔53aと、枠体51の取付片51aを挿通する円環状の取付溝53bとが設けられている。取付溝53bに取付片51aを配置することで、枠体51に対してナット部材53が回転可能に保持される。
回転軸線Aを中心としてナット部材53を正転させると、ネジ軸52に対してナット部材53が上向きに移動する。これにより、回転軸32に沿って枠体51と一緒に上側ディスク43が上向きに移動することで、一対のディスク43の間隔Dを広げることができる。一方、回転軸線Aを中心としてナット部材53を逆転させると、ネジ軸52に対してナット部材53が下向きに移動する。これにより、回転軸32に沿って枠体51と一緒に上側ディスク43が下向きに移動することで、一対のディスク43の間隔Dを狭めることができる。
スプリング54は、回転軸32の上側ディスク43から突出した部分を取り囲むように配置されている。回転軸32の上端には、支持板55が取り付けられている。スプリング54の下端は上側ディスク43の上面に当接し、スプリング54の上端は支持板55の下面に当接し、上側ディスク43と支持板55の間にスプリング54が圧縮状態で配置されている。スプリング54の付勢によって上側ディスク43は、下側ディスク43に向けて付勢される。これにより、ネジ軸52とネジ孔53aの遊び(許容される隙間)による上側ディスク43のガタつきを抑制できる。
図1B及び図4に示すように、テンションプーリ(張設部材)57は、円形状で、その外周には、径方向内向きに窪み、ベルト46が配置される円環状の溝部57aが形成されている。テンションプーリ57は、無端状のベルト46内に位置するように、駆動側プーリ42と従動側プーリ45の間に配置されている。より具体的には、テンションプーリ57は、揺動可能なアーム(可動部材)58に対して回転可能に取り付けられている。アーム58によってテンションプーリ57は、一対の懸架部38aのうちの一方に対して交差する方向へ移動可能である。
アーム58は、テンションプーリ57を介してベルト46を張設するために設けられている。具体的には、アーム58は、図示しない枠体に回転可能に取り付けられた第1端58aと、テンションプーリ57が回転可能に取り付けられた第2端58bとを備える。アーム58は、図4に実線で示す後退位置と図4に一点鎖線で示す進出位置とに移動可能であり、図示しない付勢部材(例えばスプリング)によって後退位置から進出位置に向けて付勢されている。後退位置から進出位置に向けたアーム58の付勢方向は、駆動側プーリ42の外周部と従動側プーリ45の外周部とに接する接線に対して交差している。
アーム58の進出位置は、テンションプーリ57の少なくとも一部が前述した接線よりも外側(図4では下側)に位置し、ベルト46の引張強度によってそれ以上外側への移動が不可能な位置として定義される。アーム58の後退位置は、テンションプーリ57の全てが前述した接線よりも内側(図4では上側)に位置し、ベルト46からテンションプーリ57が離れた位置として定義される。進出位置では、テンションプーリ57による懸架部46aの押し広げによって、ベルト46に張力が付与される。よって、駆動側プーリ42、従動側プーリ45及びテンションプーリ57それぞれとベルト46との間には滑りが生じ難いため、駆動機26から主軸17への駆動力の伝達効率は良好である。
ベルト46(懸架部46a)の内側にアーム58とテンションプーリ57を配置しているため、伝達機構30を小型化できる。但し、アーム58を介してテンションプーリ57は、ベルト46(懸架部46a)の外側に配置されてもよい。このようにすれば、プーリ42,45に対するベルト46の巻掛領域が増大するため、テンションプーリ57をベルト46の内側に配置した場合と比較して、プーリ42,45に対するベルト46の滑りをより抑制できる。
前述のように、駆動機26が駆動されると、出力軸27、第1歯車33、第2歯車34、回転軸32、駆動側プーリ42、ベルト46及び従動側プーリ45を介して主軸17が回転する。また、本実施形態の伝達機構30は、調整器50によって、ベルト46の巻掛位置を駆動側プーリ42が備える複数の巻掛部49のうちのいずれかに切換可能である。調整器50の駆動は、駆動機26の駆動中及び停止中のいずれでも可能である。よって、駆動機26の駆動状態に拘わらず、駆動側プーリ42と従動側プーリ45のプーリ比を変更でき、出力軸27の回転速度に対する主軸17の回転速度を変更(調整)できる。
図1に示すように、本実施形態では、主軸17の回転速度の変更作業性を向上するために、ナット部材53を正転及び逆転させるための駆動部59と、駆動機26及び駆動部59を制御する制御部60とが設けられている。また、ポンプ10の状況に応じて主軸17の回転速度を変更できるように、水中軸受18に温度検出部61が設けられている。
駆動部59は、正転及び逆転が可能なステッピングモータと、ステッピングモータとナット部材53を機械的に接続する歯車機構とで構成されている。駆動部59は、制御部60の指令によって駆動する。駆動部59を正転駆動させることで歯車機構を介してナット部材53が正転し、駆動部59を逆転駆動させることで歯車機構を介してナット部材53が逆転する。これにより、駆動側プーリ42を構成する一対のディスク43の間隔Dを自動調整できる。
制御部60は、駆動機26、駆動部59、及び温度検出部61に電気的に接続されている。制御部60は、単一又は複数のマイクロコンピュータ、及びその他の電子デバイスにより構成されている。制御部60にはパーソナルコンピュータを用いてもよい。制御部60は、制御プログラム、制御プログラムに用いられるデータを記憶する記憶部(図示せず)を備える。データには、水中軸受18と主軸17の焼き付きを防ぐための設定温度T(例えば200度)が含まれている。また、データには、駆動側プーリ42が備える複数の巻掛部49(複数のピッチ径R)に対応する主軸17の回転速度が含まれている。
温度検出部61は、水中軸受18の温度を検出し、その検出結果を制御部60に出力する温度センサである。温度検出部61は、軸受ケーシング14に配置された一対の水中軸受18のうち、上側に位置する方に取り付けられている。
制御部60は、温度検出部61の検出結果に基づいて変速機構48を制御し、主軸17の回転速度を変更する。より具体的には、温度検出部61の検出結果が設定温度T以下であることを示す場合、制御部60は、変速機構48によって最高効率点となる速度で主軸17を回転させる(定常運転)。また、温度検出部61の検出結果が設定温度Tよりも高いことを示す場合、制御部60は、変速機構48によって主軸17の回転速度を下げる(非常運転)。
例えば、定常運転時の主軸17の回転速度は360rpmであり、非常運転時の主軸17の回転速度は144rpmである。つまり、非常運転時には、主軸17の回転速度が40%になるように、調整器50によって駆動側プーリ42のピッチ径Rを調整する。なお、異なる設定温度Tを2以上設定し、主軸17の回転速度を段階的に変更してもよい。
この構成は、立軸ポンプ10が先行待機形である場合に有効である。一般的な先行待機形の立軸ポンプ10は、図1に示す基本構造に加え、吸気管(図示せず)を備える。例えば吸気管の上端はポンプ床2の上側に配置され、吸気管の下端は羽根車20よりも下側に位置するように揚水管13に接続される。このポンプ10は、吸水槽1内に水が溜まる前に、気象情報に基づいてオペレータによって始動され、吸水槽1内の水位によって気中運転、エアロック運転、気水混合運転及び全水運転のいずれかに切り換わる。
始動当初はポンプケーシング12内に水が無い気中運転になる。吸水槽1内の水位が定められた揚水遮断水位(吸気管の下端)よりも高くなると、吸込口12aから吸い込んだ水と空気を一緒に排出する気水混合運転に移行する。羽根車20が完全に浸かる最低水位よりも吸水槽1内の水位が高くなると、水のみを排出する全水運転に移行する。
排水により水位が最低水位よりも下がると、ポンプケーシング12の吸込口12aから水と一緒に空気が吸い込まれることで、再び気水混合運転に移行する。その後、揚水遮断水位になると、吸気管から定量の空気が吸い込まれることで、揚水管13内に水柱を保持したエアロック運転に移行する。通常ではこのエアロック運転が維持され、吸水槽1内の水が増えると、再び気水混合運転を経て全水運転に移行する。但し、エアロック運転中に何らかの要因で多量の空気が吸い込まれると、揚水管13内の水柱が脱落し、気中運転に移行することもある。
気中運転中には水中軸受18を水冷できないため、主軸17との摺接によって水中軸受18が昇温する。そして、水中軸受18の温度が設定温度Tを超えると、水中軸受18に主軸17が焼き付いて運転不可能になる虞がある。駆動機26を停止すれば、主軸17と水中軸受18の焼き付きは防げるが、この場合には吸水槽1への急な雨水の流入に対応できない。また、駆動機26としての電動モータをVVVF(Variable Voltage Variable Frequency)制御して、出力軸27(主軸17)の回転速度を下げることで、主軸17と水中軸受18との摺接を低減し、水中軸受18の昇温を抑制することも可能である。しかし、この場合、電源波形のひずみによって振動又は騒音が発生するという不都合がある。
これに対して、本実施形態のポンプ10は、温度検出部61の検出結果が設定温度Tよりも高いことを示す場合、制御部60が調整器50を駆動して主軸17の回転速度を下げる。これにより、主軸17と水中軸受18との摺接が低減され、水中軸受18の昇温を抑制できるため、水中軸受18に対する主軸17の焼き付きを防止できる。よって、駆動機26を停止したり、駆動機26自体の回転速度を下げたりすることなく、ポンプ10の先行待機運転を継続できる。
このように構成したポンプ10は、以下の特徴を有する。
複数の巻掛部49に対するベルト46の巻掛位置を切り換える調整器(切換機構)50を備えるため、この調整器50の操作によって、駆動側プーリ42の回転数に対する従動側プーリ45の回転数の比率を変更できる。これにより、駆動機26を停止することなく、出力軸27の回転速度に対する主軸17の回転速度を変更できるため、主軸17の回転速度を変更する作業性を向上できる。
VVVF制御(可変電圧可変周波数制御)によって駆動機26(主軸17)の回転速度を変更する場合、電源波形のひずみによる振動又は騒音が発生するが、変速機構48を用いた本実施形態では、駆動機26の回転速度を変更する必要がないため、このような不都合の発生を防止できる。
駆動側プーリ42、従動側プーリ45及びベルト46によって構成された伝達機構30は、多数の歯車によって構成された歯車機構と比較して、グリース等の潤滑剤の補充が不要のため、メンテナンス性を向上できる。また、ベルト46の全長を変更することで、駆動機26の配置を必要に応じて変更できる。
ベルト46に張力を付与するテンションプーリ57を備えるため、駆動側プーリ42のピッチ径R(巻掛部49)を変更し、ベルト46を巻き掛ける周長が変わっても、テンションプーリ57によってベルト46を張設できる。よって、駆動側プーリ42、従動側プーリ45及びテンションプーリ57それぞれとベルト46との間に滑りが生じ難いため、駆動機26から主軸17への駆動力の伝達効率の低下を抑制できる。
駆動側プーリ42は、回転軸線Aに沿って相対的に移動可能な一対のディスク43を有する可変プーリであり、巻掛部49はそれぞれ、ディスク43の径方向における傾斜面44の内端44aから外端44bまでの異なる位置によって構成されている。よって、駆動機26の駆動力を主軸17へ確実に伝達できるとともに、出力軸27の回転速度に対する主軸17の回転速度を確実に変更できる。
温度検出部61の検出温度に基づいて変速機構48を制御する制御部60を備え、温度検出部61の検出結果が設定温度Tよりも高いことを示す場合、制御部60は主軸17の回転速度を下げる。よって、気象情報に基づいてオペレータによって始動され、吸水槽1内の水位に応じて運転状態が切り換わる先行待機形のポンプの場合、水中軸受18に対する主軸17の焼き付きを防止できるため、先行待機運転を確実に継続できる。
主軸17に対して交差する向きに突出するように出力軸27が配置され、出力軸27と主軸17が回転軸32を介して接続されている。このように出力軸27が配置される駆動機26は、主軸17の延長線上ではなく、主軸17の横の任意の位置に配置される。よって、本実施形態のように主軸17が垂直方向に延在する立軸ポンプ10の場合、垂直方向におけるポンプ床2上の設置スペースを削減できる。
(第2実施形態)
図5及び図6は第2実施形態のポンプ10を示す。第2実施形態のポンプ10は、伝達機構30の構成するプーリ42,45とベルト46(図1B及び図4を参照)の代わりに、歯車65,66とチェーン67を用いた点で、第1実施形態のポンプ10と相違する。第1実施形態と同一構成については同一符号を付して、詳細な説明は省略する。
図5に示すように、伝達機構30は、回転軸32を介して出力軸27と主軸17が接続されている。伝達機構30は、回転軸32に取り付けられた駆動側歯車(歯車群)65、主軸17の外側部17bに取り付けられた従動側歯車66、及び歯車65,66に巻き掛けられた無端状のチェーン67を備える。また、伝達機構30は、出力軸27の回転速度に対する主軸17の回転速度を変更する変速機構48を備える。
駆動側歯車(駆動側回転部材)65は、回転軸32の上端側に取り付けられている。従動側歯車(従動側回転部材)66は、駆動側駆動側歯車65と同じ高さに位置するように、主軸17の外側部17bの上端側に取り付けられている。歯車65,66はいずれも平歯車であり、周方向へ等間隔をあけて設けられ、径方向外向き突出した複数の歯をそれぞれ備える。駆動側歯車65は、それぞれチェーン67を巻掛可能な複数(本実施形態では4枚)の歯車(巻掛部49a〜49d)を備える多段ギアによって構成されている。従動側歯車66は、単一のギアによって構成されている。
チェーン(伝達部材)67は、動力を伝達するための周知の金属製部材である。チェーン67の一部は駆動側歯車65に巻き掛けられ、チェーン67の他の一部は従動側歯車66に巻き掛けられている。チェーン67の巻掛部分は、出力軸27の回転に従って移り変わる。チェーン67は、歯車65,66に対して並行掛けの方式で巻き掛けられており、歯車65,66それぞれの回転軸線A,Bを結ぶ中心線に対して両側に位置する一対の懸架部67aを備える。
変速機構48は、駆動側歯車65が備える複数の巻掛部49a〜49dと、チェーン67の巻掛位置を複数の巻掛部49a〜49dのうちのいずれか1つから他のいずれか1つに切り換えるディレイラ(切換機構)70とを備える。複数の巻掛部49a〜49dに対するチェーン67の巻掛位置を切り換えることで、出力軸27の回転速度に対する主軸17の回転速度を変更できる。
図5及び図6に示すように、巻掛部49a〜49dはそれぞれ、駆動側歯車65を構成する歯車によって構成されている。複数の巻掛部49a〜49dは、回転軸線Aに沿った方向おいて、チェーン67を巻掛可能な間隔をあけて配置されている。巻掛部49a〜49dを構成する歯車の直径R(R1〜R4)はそれぞれ異なっている。本実施形態では、図5において下端に配置されて出力軸27側に位置する巻掛部49aの直径R1が最も大きく、出力軸27から離れるに従って巻掛部49b〜49dの直径R2〜R4は小さくなっている。最大である巻掛部49aの直径R1は、従動側歯車66の直径よりも小さい。
ディレイラ70は、チェーン67に張力を付与する一対のテンションギア(張設部材)71A,71Bと、テンションギア71A,71Bを保持するアーム(可動部材)72と、テンションギア71A,71Bと一緒にアーム72を回転軸線Aに沿って移動させる駆動部74とを備える。ディレイラ70は、アーム72と一体にテンションギア71A,71Bを移動させることで、移動前の巻掛部(複数の巻掛部のうちのいずれか1つ)から脱線させたチェーン67を異なる巻掛部(複数の巻掛部のうちの他のいずれか1つ)に巻き掛ける。
テンションギア71A,71Bはそれぞれ、アーム72の両端に回転可能に取り付けられている。テンションギア71A,71Bは、平歯車であり、周方向へ等間隔をあけて設けられ、径方向外向き突出した複数の歯を備える。テンションギア71A,71Bは、駆動側駆動側歯車65と従動側従動側歯車66の間に配置されている。そのうち、テンションギア71Aは無端状のチェーン67の外部に配置され、テンションギア71Bは無端状のチェーン67の内部に配置されている。図6の例では、上側に位置するテンションギア71Aがチェーン67の外部に配置され、下側に位置するテンションギア71Bがチェーン67の内部に配置されている。
チェーン67は、駆動側歯車65、上側テンションギア71A、下側テンションギア71B、及び従動側歯車66の順で巻き掛けられ、反時計回りに周回される。より具体的には、チェーン67は、駆動側歯車65に対して左半分の領域に巻き掛けられ、上側テンションギア71Aに対して右半分の領域に巻き掛けられ、下側テンションギア71Bに対して左半分の領域に巻き掛けられ、従動側歯車66に対して右半分の領域に巻き掛けられている。つまり、チェーン67は、隣接した歯車に対して巻掛位置が逆側になるように巻き掛けられている。
アーム72は、回転軸線Aに対して平行に配置されたガイド軸73を貫通させる貫通孔を備え、ガイド軸73に沿って進退可能である。ガイド軸73は一対のテンションギア71A,71Bの間でアーム72を貫通しており、このガイド軸73を中心としてアーム72は揺動可能である。
アーム72は、図示しない付勢部材(例えばスプリング)によって、図6において時計回りに付勢されている。これにより、テンションギア71A,71Bは、一対の懸架部67aのうちの一方(図6において下側の懸架部67a)に対して交差する方向へ移動可能である。下側の懸架部67aのうち、駆動側歯車65と上側テンションギア71Aとの間に位置する第1部分67bには、上側テンションギア71Aによって張力が付与される。駆動側歯車65と下側テンションギア71Bとの間に位置する第2部分67cには、下側テンションギア71Bによって張力が付与される。
ガイド軸73は、積層配置された複数の巻掛部49a〜49dのうち、出力軸27側に位置する巻掛部49aから、出力軸27から最も離れた巻掛部49dにかけて延在している。これにより、巻掛部49aの径方向外側に対応する位置から、巻掛部49dの径方向外側に対応する位置まで、テンションギア71A,71Bを含むアーム72をガイド軸73に沿って案内できる。
駆動部74は、正転及び逆転が可能なステッピングモータと、ステッピングモータとアーム72を機械的に接続するリンク機構とで構成されている。リンク機構には、ステッピングモータの出力軸に取り付けたピニオンと、一端をアーム72に取り付けたラックとを備え、これらの噛合によってアーム72を進退可能とした構成を適用できる。但し、リンク機構には、ステッピングモータとアーム72を機械的に接続し、ステッピングモータの正転によってアーム72を巻掛部49a側へ移動でき、ステッピングモータの逆転によってアーム72を巻掛部49d側へ移動できる構成であれば、いずれでも適用できる。
駆動部74は、制御部60の指令によって駆動する。駆動部74を正転駆動させることでアーム72と一体にテンションギア71A,71Bが大径の巻掛部49a側に移動する。駆動部74を逆転駆動させることでアーム72と一体にテンションギア71A,71Bが小径の巻掛部49d側に移動する。これにより、テンションギア71A,71Bに巻き掛けられたチェーン67の一部が一体に移動することで、チェーン67の巻掛位置が複数の巻掛部(歯車)49a〜49dのうちのいずれか1つから他のいずれか1つに切り換えられる。その結果、駆動機26を停止することなく、駆動側歯車65の回転数に対する従動側歯車66の回転数の比率を変更でき、出力軸27の回転速度に対する主軸17の回転速度を変更できる。
このように構成したポンプ10は、第1実施形態と同様の作用及び効果を得ることができる。また、伝達機構30は歯車65,66とチェーン67を備え、巻掛部49a〜49dはそれぞれ駆動側歯車65が備える複数の歯車によって構成されている。よって、駆動機26の駆動力を主軸17へ確実に伝達できるとともに、出力軸27の回転速度に対する主軸17の回転速度を確実に変更できる。しかも、歯車65,66とチェーン67を用いた伝達機構30は、プーリ42,45とベルト46を用いる場合と比較して、より伝達効率を向上できる。
なお、本発明のポンプ10は、前記実施形態の構成に限定されず、種々の変更が可能である。
例えば、第1実施形態のポンプ10のように、回転部材としてプーリを用い、張設部材としてベルトを用いる場合、歯車と同様の機能を備えるタイミングプーリとタイミングベルト(歯付ベルト)を採用してもよい。
駆動側回転部材42,65が複数の巻掛部49を備える構成としたが、従動側回転部材45,66が複数の巻掛部49を備えていてもよい。また、駆動側回転部材42,65と従動側回転部材45,66がそれぞれ、複数の巻掛部49を備えていてもよい。第1実施形態に示す駆動側プーリ42と従動側プーリ45の両方を可変プーリによって構成する場合、張設部材(テンションプーリ57)は設けなくてもよい。
回転軸32を介して出力軸27と主軸17を接続する構造は、歯車33,34の代わりに一対のプーリとベルトを用いてもよく、必要に応じて変更が可能である。
変速機構48は、可変式のプーリ42及び多段式の歯車65を用いた形式に限られず、トランスミッション式又は遊星歯車式であってもよい。
図7に示すように、出力軸27と主軸17は、回転軸32を介して接続する構成に限られず、主軸17に沿って出力軸27を配置して一対のプーリ42,45とベルト46によって接続してもよい。この場合、駆動側プーリ42は出力軸27に取り付けられる。勿論、伝達機構30として歯車65,66とチェーン67を用いた第2実施形態のポンプ10においても、主軸17に沿って出力軸27を配置して駆動側歯車65を出力軸27に取り付けてもよい。
本発明の駆動機構25を用いるポンプは、垂直方向に延在する主軸17を備える立軸ポンプ10に限られず、水平方向に延在する主軸を備える横軸ポンプであってもよい。この場合、主軸に対して交差する方向に出力軸を配置することで、駆動機は、主軸の延長線上ではなく、主軸の横の任意の位置に配置される。よって、水平方向におけるポンプ床上の設置スペースを削減できる。
1 吸水槽
2 ポンプ床(据付床)
2a 貫通孔
10 ポンプ
12 ポンプケーシング
12a 吸込口
13 揚水管
14 軸受ケーシング
15 吐出管
17 主軸
17a 内側部
17b 外側部
18 水中軸受
19 軸封装置
20 羽根車
25 駆動機構
26 駆動機
27 出力軸
30 伝達機構
32 回転軸
33 第1歯車
34 第2歯車
35 ハウジング
36 下側部材
37 上側部材
37a 開口
38 中間部材
39 支持板
40 軸受
42 駆動側プーリ(駆動側回転部材)
42a 溝部
43 ディスク
43a 突出部
44 傾斜面
44a 内端
44b 外端
45 従動側プーリ(従動側回転部材)
45a 溝部
46 ベルト(伝達部材)
46a 懸架部
47 カバー
48 変速機構
49,49a〜49d 巻掛部
50 調整器(切換機構)
51 枠体
51a 取付片
52 ネジ軸
53 ナット部材
53a ネジ孔
53b 取付溝
54 スプリング
55 支持板
57 テンションプーリ(張設部材)
57a 溝部
58 アーム(可動部材)
58a 第1端
58b 第2端
59 駆動部
60 制御部
61 温度検出部
65 駆動側歯車(駆動側回転部材)
66 従動側歯車(従動側回転部材)
67 チェーン(伝達部材)
67a 懸架部
67b 第1部分
67c 第2部分
70 ディレイラ(切換機構)
71A,71B テンションギア(張設部材)
72 アーム(可動部材)
73 ガイド軸
74 駆動部
A 駆動側回転部材の回転軸線
B 従動側回転部材の回転軸線

Claims (7)

  1. ポンプケーシングの内部に配置された内側部と、前記ポンプケーシングの外部に配置された外側部とを有する主軸と、
    定速で回転する出力軸を有する駆動機と、
    前記主軸が回転するように前記駆動機の駆動力を前記主軸に伝達する伝達機構と
    を備え、
    前記伝達機構は、
    前記出力軸に接続され、前記主軸に沿って配置された回転軸と、
    前記回転軸に取り付けられた駆動側回転部材と、
    前記主軸の前記外側部に取り付けられた従動側回転部材と、
    前記駆動側回転部材と前記従動側回転部材に巻き掛けられた無端状の伝達部材と、
    前記出力軸の回転速度に対する前記主軸の回転速度を変更する変速機構と
    を備え、
    前記変速機構は、
    前記駆動側回転部材及び前記従動側回転部材のうちの一方が備えており、それぞれ前記伝達部材を巻掛可能で、それぞれ直径が異なる複数の巻掛部と、
    前記伝達部材の巻掛位置を、前記複数の巻掛部のうちのいずれか1つから他のいずれか1つに切り換える切換機構と
    を備える、ポンプ。
  2. ポンプケーシングの内部に配置された内側部と、前記ポンプケーシングの外部に配置された外側部とを有する主軸と、
    前記主軸に沿って配置され、定速で回転する出力軸を有する駆動機と、
    前記主軸が回転するように前記駆動機の駆動力を前記主軸に伝達する伝達機構と
    を備え、
    前記伝達機構は、
    前記出力軸に取り付けられた駆動側回転部材と、
    前記主軸の前記外側部に取り付けられた従動側回転部材と、
    前記駆動側回転部材と前記従動側回転部材に巻き掛けられた無端状の伝達部材と、
    前記出力軸の回転速度に対する前記主軸の回転速度を変更する変速機構と
    を備え、
    前記変速機構は、
    前記駆動側回転部材及び前記従動側回転部材のうちの一方が備えており、それぞれ前記伝達部材を巻掛可能で、それぞれ直径が異なる複数の巻掛部と、
    前記伝達部材の巻掛位置を、前記複数の巻掛部のうちのいずれか1つから他のいずれか1つに切り換える切換機構と
    を備える、ポンプ。
  3. 前記変速機構は、
    前記駆動側回転部材と前記従動側回転部材の間に配置され、前記伝達部材に張力を付与する張設部材と、
    前記張設部材を回転可能に保持し、前記伝達部材に対して交差する方向へ前記張設部材の一部を移動させる可動部材と
    を備える、請求項1又は2に記載のポンプ。
  4. 前記駆動側回転部材と前記従動側回転部材はいずれもプーリで、
    前記伝達部材はベルトであり、
    前記駆動側回転部材及び前記従動側回転部材のうちの前記一方は、その回転軸線に沿って相対的に移動可能な一対のディスクを有し、前記一対のディスクはそれぞれ互いに近づく向きに突出する円錐状の傾斜面を含む可変プーリによって構成され、
    前記巻掛部はそれぞれ、前記傾斜面の径方向の内端から外端までの異なる位置によって構成されており、
    前記切換機構は、前記傾斜面に対する前記ベルトの巻掛位置が変わるように、前記一対のディスクを相対的に移動させて、対向する前記傾斜面の間隔を調整する調整器である、
    請求項1から3のいずれか1項に記載のポンプ。
  5. 前記駆動側回転部材と前記従動側回転部材はいずれも歯車で、
    前記伝達部材はチェーンであり、
    前記駆動側回転部材及び前記従動側回転部材のうちの前記一方は、その回転軸線に沿って直径が異なる複数の歯車を配置した多段ギアによって構成され、
    前記巻掛部はそれぞれ、前記複数の歯車によって構成されており、
    前記切換機構は、前記複数の歯車に対する前記チェーンの巻掛位置が変わるように、前記回転軸線に沿って前記チェーンの一部を移動させるディレイラである、
    請求項1から3のいずれか1項に記載のポンプ。
  6. 前記主軸の前記内側部を軸支する水中軸受と、
    前記水中軸受の温度を検出する温度検出部と、
    前記温度検出部の検出結果に基づいて前記変速機構を制御する制御部と
    を備える、請求項1から5のいずれか1項に記載のポンプ。
  7. 前記温度検出部の検出結果が設定温度よりも高いことを示す場合、前記制御部は、前記変速機構によって前記主軸の回転速度を下げる、請求項6に記載のポンプ。
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