JP2021188143A - 二重織物および積層難燃生地および繊維製品 - Google Patents

二重織物および積層難燃生地および繊維製品 Download PDF

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Abstract

【課題】基布部が補強布部によって補強された二層構造を有し、熱暴露後強度、耐摩耗性、および遮熱性に優れた二重織物、およびそれを用いた積層難燃生地および繊維製品を提供する。【解決手段】織物の表面を構成する基布部と、該織物の裏面を構成し該織物全体を補強する補強布部とからなり、かつこれらが一体構造を形成している二重織物であって、前記基布部に、メタ型全芳香族ポリアミド繊維とポリベンズオキサゾール繊維を含む紡績糸が含まれることを特徴とする二重織物。【選択図】なし

Description

本発明は、基布部が補強布部によって補強された二層構造を有し、熱暴露後強度、耐摩耗性、および遮熱性に優れた二重織物、およびそれを用いた積層難燃生地および繊維製品に関する。
従来、消防士等が使用する耐熱防護服、機械的または化学的に危険な環境において使用される防護作業服、火花や電気アークに対する保護のための防護衣料や爆発性環境で使用される防護衣料などの分野で、二重織物が用いられている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、従来の二重織物では、熱暴露後強度、耐摩耗性、および遮熱性を兼備するという点でまだ十分とはいえなかった。
特許第4567738号公報
本発明は上記の背景に鑑みなされたものであり、その目的は、基布部が補強布部によって補強された二層構造を有し、熱暴露後強度、耐摩耗性、および遮熱性に優れた二重織物、およびそれを用いた積層難燃生地および繊維製品を提供することにある。
本発明者は上記の課題を達成するため鋭意検討した結果、織物を構成する繊維種類などを巧みに工夫することにより熱暴露後強度、耐摩耗性、および遮熱性を兼備する二重織物が得られることを見出し、さらに鋭意検討を重ねることにより本発明を完成するに至った。
かくして、本発明によれば「織物の表面を構成する基布部と、該織物の裏面を構成し該織物全体を補強する補強布部とからなり、かつこれらが一体構造を形成している二層織物であって、前記基布部に、メタ型全芳香族ポリアミド繊維とポリベンズオキサゾール繊維を含む紡績糸が含まれることを特徴とする二重織物。」が提供される。
その際、前記メタ型全芳香族ポリアミド繊維において、300℃における糸の熱収縮率が5%以下であることが好ましい。また、前記紡績糸に含まれる、メタ型全芳香族ポリアミド繊維とポリベンズオキサゾール繊維の混合率が重量比で95/5〜75/25であり、かつ該紡績糸が基布部の経糸および緯糸に配されていることが好ましい。また、前記基布部に、ポリベンズイミダゾール繊維、酸化ポリアクリロニトリル繊維、難燃アクリル繊維、難燃レーヨン繊維、および難燃ポリエステル繊維の群から選択されるいずれかの繊維がさらに含まれることが好ましい。また、前記補強布部において、引張強度が15cN/dtex以上の耐熱性高強力繊維が経糸および/または緯糸に配されていることが好ましい。また、前記補強布部に、ポリベンザゾール繊維、ポリベンズイミダゾール繊維、酸化ポリアクリロニトリル繊維、難燃アクリル繊維、難燃レーヨン繊維、および難燃ポリエステル繊維の群から選択されるいずれかの繊維が含まれることが好ましい。また、補強布部を構成する経糸と緯糸の太さがそれぞれ400dtex以下であり、基布部と補強布部における構成糸の本数比率が、経緯とも、基布部:補強布部=4:1〜1:1の範囲内にあり、結束間隔が5mm〜45mmであることが好ましい。また、ISO17492で規定される試験装置を用いて熱流束84kW/mの火炎で10秒間暴露した後の引張強度保持率が10%以上であることが好ましい。また、ISO12947−2(マーチンデール)に規定される摩耗試験において、生地が破れるまでの回数が20000回以上であることが好ましい。
また、本発明によれば、前記の二重織物に他の難燃生地を積層してなる積層難燃生地が提供される。その際、ASTM F 1868 PartCで規定される全熱損失(THL)が300W/m以上であり、かつ、ISO9151に規定される耐対流熱試験においてセンサー温度が24℃上昇するまでの時間HTI24が13秒以上であり、かつ、ISO6942に規定する耐輻射熱試験においてセンサー温度が24℃上昇するまでの時間RHTI24が18秒以上であることが好ましい。
また、本発明によれば、前記の二重織物または積層難燃生地を用いてなる、防護服、消防防火服、消防活動服、救助服、ワークウェア、警察制服、自衛隊衣服、および軍服からなる群より選択されるいずれかの繊維製品が提供される。
本発明によれば、基布部が補強布部によって補強された二層構造を有し、熱暴露後強度、耐摩耗性、および遮熱性に優れた二重織物、およびそれを用いた積層難燃生地および繊維製品が得られる。
まず、本発明の二重織物は、織物の表面を構成する基布部と、該織物の裏面を構成し該織物全体を補強する補強布部とからなり、かつこれらが一体構造を形成している。その際、上記基布部の経糸および/または緯糸によって該基布部と上記補強布部とが結束され、両者が一体構造を形成していることが好ましい。
本発明では、このように織物を二層構造化することにより、基布部と補強布部との間に空気層が形成され、この空気層が該織物に対して良好な遮熱性を付与する。このことは、遮熱性を要求される消防士用の防護衣料などを製造するために使用する織物として特に重要である。
前記基布部には、メタ型全芳香族ポリアミド繊維とポリベンズオキサゾール繊維を含む紡績糸が含まれる。その際、メタ型全芳香族ポリアミド繊維とポリベンズオキサゾール繊維の混合率が重量比で95/5〜75/25から構成されることが好ましい。ここで、ポリベンズオキサゾール繊維は5〜25重量%が好ましく、10〜20重量%がより好ましい。ポリベンズオキサゾール繊維の混合率が5重量%未満の場合は、熱暴露時の強度が維持できないおそれがある。また、25重量%を超えると、フィブリル化および耐光劣化を起こしやすく、外観が低下するおそれがある。
また、前記メタ型全芳香族ポリアミド繊維において、300℃における糸の熱収縮率が5%以下であることが好ましい。また、400℃における糸の熱収縮率差が5%以上かつ25%未満であることが好ましい。400℃における糸の熱収縮率差が25%以上の場合、熱収縮により火傷のリスクが高くなるおそれがある。例えば、前記メタ型全芳香族ポリアミド繊維が難燃剤を含まないことは好ましいことである。
また、前記基布部に、ポリベンズイミダゾール繊維、酸化ポリアクリロニトリル繊維、難燃アクリル繊維、難燃レーヨン繊維、および難燃ポリエステル繊維の群から選択されるいずれかの繊維がさらに含まれていてもよい。
前記基布部において、織物組織は特に限定されないが、平織、綾織または朱子織である
ことが好ましい。
本発明の二重織物において、補強布部を構成する経緯の糸(本発明では「補強糸」と略称することがある)は、基布部の糸を構成するメタ型全芳香族ポリアミド繊維の機械的特性よりも大きな機械的特性を有する繊維で形成することが好ましい。これにより、引裂強度および引裂伝播という点において、また、織物の寸法安定性という点において大幅な改良がもたらされる。また、破壊開放耐性(火炎に対する長時間の露出の結果、織物が破壊して穴があくことに対する耐性)を増大させ、かつ、電気アークによるフラッシュに対する耐性を増大させることが可能となる。よって、このタイプの構成の二重織物(二層構造織物)とすることにより、同じ重量であっても、従来品に比べ遥かに大きな耐性を有する織物とすることが可能である。
例えば、前記補強布部に引張強度が15cN/dtex以上の耐熱性高強力繊維が経糸および/または緯糸に配されていることが好ましい。なお、ここでいう「耐熱性」とは、通常、330℃以上の熱分解温度を有するものをいう。
耐熱性高強力繊維の中でも、特に補強効果の高いパラ型全芳香族ポリアミド繊維、すなわちポリパラフェニレンテレフタルアミド、または、これに第三成分を共重合したパラ系アラミドの繊維を使用することがより好ましい。前者のポリパラフェニレンテレフタルアミドの一例としては、「トワロン」(登録商標)の商品名で市販されている。後者のポリパラフェニレンテレフタルアミド共重合体の一例としては、コポリパラフェニレン−3,4’−オキシジフェニレンテレフタルアミドを挙げることができる。かかる好適な共重合体からなるパラ型全芳香族ポリアミド繊維は、「テクノーラ」(登録商標)の商品名で市販されている。なお、これらの耐熱性高強力繊維に対し上記メタ型全芳香族ポリアミド繊維を少量、すなわち30重量%未満のような低い混合比率で混ぜても差し支えない。例えば、補強布部の経糸および緯糸の少なくとも一方が、耐熱性高強力繊維とメタ型全芳香族ポリアミド繊維を長繊維で使用してもよく短繊維を紡績して使用してもよい。両者を混合する場合、長繊維同士を混繊又は交撚しても構わないが、風合い、混合の容易さの観点から短繊維からなる紡績糸(混紡糸)であることがより好ましい。紡績糸の場合には、繊維の種類、繊度、繊維長等が異なる繊維同士を混合して紡績したものであってもよい。例えば、耐熱性高強力繊維とメタ型全芳香族ポリアミド繊維とからなり前者の比率が70重量%を超える混紡糸が好ましい。
また、補強布部に、ポリベンザゾール繊維、ポリベンズイミダゾール繊維、酸化ポリアクリロニトリル繊維、難燃アクリル繊維、難燃レーヨン繊維、および難燃ポリエステル繊維の群から選択されるいずれかの繊維が含まれていてもよい。
補強布部を構成する耐熱性高強力繊維は、使用目的により、長繊維、短繊維のいずれを選択しても構わない。例えば、より高い補強効果を得る目的である場合には、長繊維であることが好ましい。補強効果とともに他の付加的な効果(例えば、より高い難燃性を付与すること)を目的とする場合には、様々な他繊維との混合(混紡)が容易な短繊維であることが好ましい。ただし、耐熱性高強力繊維と他の繊維と混合する場合であっても、耐熱性高強力繊維を主体とすべきであり、耐熱性高強力繊維の比率を全体の70重量%以上とするのが適当である。
補強糸の太さは、400dtex以下(より好ましくは50〜330dtex)であることが好ましい。補強糸が400dtexより太くなると二重織物全体の重量が重くなり、軽量で遮熱性の良好な防護衣料を製造することが困難になるおそれがある。この補強布部の織物組織は特に限定されないが、平織、綾織または朱子織であることが好ましい。
本発明の二重織物において、上記補強布部は、経緯に配置された補強糸からなる織物によって形成される。また、基布部と補強布部とを連結させる糸を、基布部を構成する糸にすることにより、基布部全体がすべて同一素材で構成される。これにより、該二重織物の表面すなわち外面は、全て同じ素材から形成され、かつ、該織物の裏面の補強布部は補強糸からなる強靭な織物から形成され、該補強布部は完全に外面から隠れるので好ましい。
本発明による二重織物は、このような構成により、従来のリップストップ織物などと比較して、外面に対して大きな摩耗耐性が付与されるとともに、平滑性および摩擦耐性に優れ、外観も良好となる。また、織物表面が平滑であるため、プリント等も可能となる。
本発明の二重織物における基布部を構成する糸(基布糸)と補強糸との本数割合は、補強効果と隠蔽性とを考え合わせると、基布糸:補強糸=4:1〜1:1が好ましい。補強糸の割合が低くなり過ぎると、補強効果が低くなり、また基布糸よりも補強糸の割合が高くなると、補強効果は大きいが、基布糸が補強布部を完全に覆い隠すことができず、これにより補強糸が磨耗によるフィブリル化や、紫外線による強度劣化を引き起こすおそれがある。
さらに、本発明では、結束間隔を5mm〜45mmとして織物を二層構造化することにより、基布部と補強布部との間に空気層が形成され、かつ付加的な厚さがもたらされるため、織物の遮熱性が向上し好ましい。基布部と補強布部の収縮差が大きい場合は、火炎暴露した際に、織物裏側に凹凸構造を形成する。この凹凸構造の発現によりさらに遮熱性が向上する。また、この二層構造により、紫外線照射、摩擦等に対して弱い素材でも、補強糸として組み合わせることができるため、織物強力と優れた外観を併せ持つことが可能となる。
本発明の二重織物は、前記の構成を有するので熱暴露後強度、耐摩耗性、および遮熱性に優れる。その際、ISO17492で規定される試験装置を用いて熱流束84kW/mの火炎で10秒間暴露した後の引張強度保持率が10%以上(より好ましくは10〜50%)であることが好ましい。また、ISO12947−2(マーチンデール)に規定される摩耗試験において、生地が破れるまでの回数が20000回以上であることが好ましい。
次に、本発明の積層難燃生地は、前記の二重織物に他の難燃生地を積層してなる積層難燃生地である。その際、他の難燃生地を1〜5枚(より好ましくは1〜2枚)積層することが好ましい。
また、かかる積層難燃生地において、ASTM F 1868 PartCで規定される全熱損失(THL)が300W/m以上であることが好ましい。また、ISO9151に規定される耐対流熱試験においてセンサー温度が24℃上昇するまでの時間HTI24が13秒以上(より好ましくは18〜50秒)であることが好ましい。また、ISO6942に規定する耐輻射熱試験においてセンサー温度が24℃上昇するまでの時間RHTI24が18秒以上(より好ましくは18〜50秒)であることが好ましい。
次に、本発明の繊維製品は、前記の二重織物または積層難燃生地を用いてなる、防護服、消防防火服、消防活動服、救助服、ワークウェア、警察制服、自衛隊衣服、および軍服からなる群より選択されるいずれかの繊維製品である。かかる繊維製品は前記の二重織物または積層難燃生地を用いているので、熱暴露後強度、耐摩耗性、および遮熱性に優れる。
次に本発明の実施例を詳述するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
(1)熱収縮率
熱機械分析(TMA)を用いて昇温速度100℃/minで測定した糸の収縮率である。
(2)熱暴露後の引張強度
ISO17492で規定される試験装置を用いて熱流束84kW/mの火炎で10秒間暴露した後、ISO13934−1:2013に規定される引張試験を行った。
(3)引張強度保持率
引張強度保持率(%)=熱暴露後の引張強度÷初期引張強度×100
(4)全熱損失
ASTM F 1868 PartCに準拠し、全熱損失を求めた。
(5)遮熱性(耐輻射熱)
ISO6942に基づき熱流束40kW/mにおいて、輻射熱暴露開始から銅製のセンサーが24℃上昇する時間、RHTI24を求めた。
(6)遮熱性(耐輻射熱)
ISO9151に基づき熱流束80kW/mにおいて、対流熱暴露開始から銅製のセンサーが24℃上昇する時間、HTI24を求めた。
[実施例1]
(二重織物の製造)
二重織物の表面をなす織物(基布部)は、経糸および緯糸として、難燃剤を含まないポリメタフェニレンイソフタルアミド繊維(帝人社製、商標名:コーネックス)とコパラフェニレン・3、4’オキシジフェニレンテレフタルアミド繊維(帝人社製、商標名:テクノーラ)とポリパラフェニレンベンズビスオキサゾール繊維(東洋紡社製、商標名:ザイロン)とをこの順に混合比率(重量比)75:10:15の割合で混紡した紡績糸(番手:40/2)を用い、平織組織とした。
裏面をなす補強織物(補強布部)は、経糸および緯糸として、コパラフェニレン−3,4’−オキシジフェニレンテレフタルアミド繊維(帝人社製、登録商標「テクノーラ」:、繊維強度=22.0cN/dtex)100%からなる紡績糸(番手:40/2)を用い、上記表面の織物(基布部)の裏面を平織組織とした。
その際、上記の基布部を構成する基布糸および補強布部を構成する補強糸の本数比率は、経糸・緯糸ともに、基布糸:補強糸=1:1とし製織した。かくして、基布糸により上記補強布部が基布部に結束され二層構造を有する二重織物(目付:230g/m)を得た。
(防護服用布帛の製造及び評価)
得られた二重織物(耐熱性布帛)を表地層として使用し、中間層には、ポリメタフェニレンイソフタルアミド繊維(帝人社製、商標名:コーネックス)とコパラフェニレン・3、4’オキシジフェニレンテレフタルアミド繊維(帝人株式会社製、商標名:テクノーラ)とをこの順に混合比率が95:5となる割合で混合した耐熱繊維からなる紡績糸(番手:40/−)を用いて平織りに織成した。織布(目付は65g/m)に市販のポリテトラフルオロエチレン製の透湿防水性フィルムをラミネートした。
最内層には、ポリメタフェニレンイソフタルアミド繊維(帝人社製、商標名:コーネックス)とコパラフェニレン・3、4’オキシジフェニレンテレフタルアミド繊維(帝人社製、商標名:テクノーラ)とを混合比率が95:5となる割合で混合した耐熱繊維からなる紡績糸(番手:40/−)1と、33dtex/12フィラメントのポリエチレンテレフタレート繊維(THY N301SSD:帝人ファイバー社製)1本と上記1とを合糸し、S方向に500回撚りを掛けた糸条2とを蜂巣織に、織り密度を経113本/2.54cm、緯80本/2.54cmとして製織した織物を、80℃1分間糊抜きを実施、また最終セットを180℃にて1分間実施して使用した。
上記最外層、中間層、最内層の3層を重ねた耐熱性防護服の評価結果を表1に示す。
[実施例2]
裏面をなす補強織物(補強布部)に、経糸および緯糸として、コパラフェニレン−3,4’−オキシジフェニレンテレフタルアミド繊維(帝人社製、商標:テクノーラ)と酸化ポリアクリロニトリル繊維(帝人社製、商標:パイロメックス)とを混合比率(重量比)80:20の割合で混紡した紡績糸(番手:40/2)を用いる以外は実施例1と同様に実施した。
[実施例3]
二重織物の表面をなす織物(基布部)は、経糸および緯糸として、難燃剤を含むポリメタフェニレンイソフタルアミド繊維(帝人社製、商標名:コーネックス)とコパラフェニレン・3、4’オキシジフェニレンテレフタルアミド繊維(帝人社製、商標名:テクノーラ)とポリパラフェニレンベンズビスオキサゾール繊維(東洋紡社製、商標名:ザイロン)とを混合比率(重量比)75:10:15の割合で混紡した紡績糸(番手:40/2)を用いる以外は実施例1と同様に実施した。
Figure 2021188143
本発明によれば、熱暴露後強度、耐摩耗性、および遮熱性に優れた二重織物および耐熱防護衣料が得られその工業的価値は極めて大である。

Claims (12)

  1. 織物の表面を構成する基布部と、該織物の裏面を構成し該織物全体を補強する補強布部とからなり、かつこれらが一体構造を形成している二重織物であって、前記基布部に、メタ型全芳香族ポリアミド繊維とポリベンズオキサゾール繊維を含む紡績糸が含まれることを特徴とする二重織物。
  2. 前記メタ型全芳香族ポリアミド繊維において、300℃における糸の熱収縮率が5%以下である、請求項1に記載の二重織物。
  3. 前記紡績糸に含まれる、メタ型全芳香族ポリアミド繊維とポリベンズオキサゾール繊維の混合率が重量比で95/5〜75/25であり、かつ該紡績糸が基布部の経糸および緯糸に配されてなる、請求項1または請求項2に記載の二重織物。
  4. 前記基布部に、ポリベンズイミダゾール繊維、酸化ポリアクリロニトリル繊維、難燃アクリル繊維、難燃レーヨン繊維、および難燃ポリエステル繊維の群から選択されるいずれかの繊維がさらに含まれる、請求項1〜3のいずれかに記載の二重織物。
  5. 前記補強布部において、引張強度が15cN/dtex以上の耐熱性高強力繊維が経糸および/または緯糸に配されてなる、請求項1〜4のいずれかに記載の二重織物。
  6. 前記補強布部に、ポリベンザゾール繊維、ポリベンズイミダゾール繊維、酸化ポリアクリロニトリル繊維、難燃アクリル繊維、難燃レーヨン繊維、および難燃ポリエステル繊維の群から選択されるいずれかの繊維が含まれる、請求項1〜5のいずれかに記載の二重織物。
  7. 補強布部を構成する経糸と緯糸の太さがそれぞれ400dtex以下であり、基布部と補強布部における構成糸の本数比率が、経緯とも、基布部:補強布部=4:1〜1:1の範囲内にあり、結束間隔が5mm〜45mmである、請求項1〜6のいずれかに記載の二重織物。
  8. ISO17492で規定される試験装置を用いて熱流束84kW/mの火炎で10秒間暴露した後の引張強度保持率が10%以上である、請求項1〜7のいずれかに記載の二重織物。
  9. ISO12947−2(マーチンデール)に規定される摩耗試験において、生地が破れるまでの回数が20000回以上である、請求項1〜8のいずれかに記載の二重織物。
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載の二重織物に他の難燃生地を積層してなる積層難燃生地。
  11. ASTM F 1868 PartCで規定される全熱損失(THL)が300W/m以上であり、かつ、ISO9151に規定される耐対流熱試験においてセンサー温度が24℃上昇するまでの時間HTI24が13秒以上であり、かつ、ISO6942に規定する耐輻射熱試験においてセンサー温度が24℃上昇するまでの時間RHTI24が18秒以上である、請求項10に記載の積層難燃生地。
  12. 請求項1〜11のいずれかに記載された二重織物または積層難燃生地を用いてなる、防護服、消防防火服、消防活動服、救助服、ワークウェア、警察制服、自衛隊衣服、および軍服からなる群より選択されるいずれかの繊維製品。
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