JP2021188095A - 電極材料及びそれを用いた電極、水電解セル - Google Patents

電極材料及びそれを用いた電極、水電解セル Download PDF

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Abstract

【課題】イリジウム種の使用量を低減しながら水電解セルのアノード用の触媒として高い活性を発揮し、耐久性にも優れた電極材料の提供。【解決手段】粉末X線回折においてTi4O7及び/又はTi3O5のピーク以外のピークが認められない亜酸化チタン担体上に、Ir及び/又はその酸化物と、Ru、Rh、Pdから選ばれる少なくとも1種の貴金属及び/又はその酸化物とが担持された構造を有することを特徴とする固体高分子形水電解セルの電極材料。【選択図】なし

Description

本発明は、電極材料及びそれを用いた電極、水電解セルに関する。
地球環境問題への関心が高まる中、化石燃料に代わるエネルギー源として有望な水素が注目されている。水素を製造するための最も現実的な方法である水の電気分解には、固体高分子形水電解とアルカリ電解と呼ばれる2種類の方式が主に使用されており、このうち固体高分子形水電解は、アルカリ電解と比較して高い電流密度で運転することが出来るため、システムを小型化出来るメリットがある。水の電気分解反応には、標準状態(25℃、1気圧)で1.23V以上の電圧が理論的に必要となり、水電解セルでは通常、2.0V程度までの高い電圧が使用される。
水電解セルにおけるアノード(酸素発生極)には、酸素発生反応活性を有する触媒が必要であり、イリジウムが高い活性を有することが知られている。イリジウムを含む水電解セルの電極用触媒や電極材料として、例えば、酸化イリジウムと所定のBET比表面積を有する無機酸化物を所定の割合で含む水電解用の触媒(特許文献1参照)、5価の金属をドープした酸化スズを含む担体と白金又はイリジウムを含む活性粒子とを備えた水電解用触媒(特許文献2参照)が提案されている。また、Irを担持したTiが固体高分子形水電解の触媒として高い活性を有することが報告されている(非特許文献1参照)。
更にその他の電極用触媒として、チタンを含む複数の元素から選ばれる少なくとも1種の元素を含み、かつ電子伝導性を有する酸化物を含む担体と、その担体に担持された4族元素及び5族元素の少なくとも1種の元素を含み、かつ酸素欠陥を有する酸化物触媒とを含む水電解用電極触媒(特許文献3参照)、結晶相がTi単相であって、所定の比表面積を有する亜酸化チタン担体に貴金属及び/又はその酸化物が担持された構造を有する電極材料(特許文献4参照)、及び電子伝導性酸化物を含む担体の表面の少なくとも一部に所定の粒径の微粒子状、及び/又は、所定の膜厚の薄膜状の貴金属触媒が担持された構造の電極材料(特許文献5参照)等が提案されている。
特表2007−514520号公報 特開2016−47524号公報 特開2015−129347号公報 国際公開第2018/096851号公報 特開2019−96624号公報
五百蔵勉、山崎眞一、「産業技術総合研究所における固体高分子形燃料電池技術に関する取り組み」、燃料電池、2018年、Vol.18、No.2、p9−13
固体高分子形水電解セルにおける電極は強酸性に晒されるため、アノードに使用する材料には高い電子伝導性を有することに加えて、耐久性にも優れることが求められる。アノードの触媒としてイリジウムを使用する場合、コスト等の点から担体にイリジウムを担持して使用できることが望ましいが、上記の特性を満たし、かつイリジウムの担体に使用出来る材料が乏しいのが現状である。このため、通常は担体を有しないイリジウムまたは酸化イリジウムのみを触媒として用いているが、アノードを形成するためには一定の触媒嵩が必要であるため、高価なイリジウムを多量に使用しており、使用量低減が課題となっている。上記非特許文献1には、Irを担持したTiが固体高分子形水電解の触媒として高い活性を有することが報告されているが、水電解セルのアノードには酸素が存在するため、Tiの酸化による電子伝導性低下が生じ、耐久性が不十分となる恐れがある。このため、イリジウムを触媒活性種として用いた電極触媒には更なる改良の余地がある。
本発明は、上記現状に鑑み、イリジウム種の使用量を低減しながら水電解セルのアノード用の触媒として高い活性を発揮し、耐久性にも優れた電極材料を提供することを目的とする。
本発明者らは、イリジウム種を含み、水電解セルのアノード用の触媒としての機能を発揮する電極材料について検討し、粉末X線回折においてTi及び/又はTiのピーク以外のピークが認められない亜酸化チタン担体上に、Ir及び/又はその酸化物と、Ru、Rh、Pdから選ばれる少なくとも1種の貴金属及び/又はその酸化物とが担持された構造を有する電極材料が、水電解セルのアノード用の触媒として高い活性を発揮し、耐久性にも優れることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、粉末X線回折においてTi及び/又はTiのピーク以外のピークが認められない亜酸化チタン担体上に、Ir及び/又はその酸化物と、Ru、Rh、Pdから選ばれる少なくとも1種の貴金属及び/又はその酸化物とが担持された構造を有することを特徴とする固体高分子形水電解セルの電極材料である。
上記電極材料は、亜酸化チタン担体上に担持されたIr及び/又はその酸化物に対するRu、Rh、Pdから選ばれる少なくとも1種の貴金属及び/又はその酸化物の重量比が0.1〜30であることが好ましい。
上記Ir及び/又はその酸化物と、Ru、Rh、Pdから選ばれる少なくとも1種の貴金属及び/又はその酸化物は、平均一次粒子径が0.1〜150nmであることが好ましい。
上記Ir及び/又はその酸化物は、担持量が1〜50wt%であることが好ましい。
上記Ru、Rh、Pdから選ばれる少なくとも1種の貴金属及び/又はその酸化物は、担持量が1〜50wt%であることが好ましい。
上記Ru、Rh、Pdから選ばれる少なくとも1種の貴金属は、Ru又はPdであることが好ましい。
本発明はまた、本発明の電極材料から構成されてなることを特徴とする電極でもある。
本発明はまた、本発明の電極を備えることを特徴とする水電解セルでもある。
本発明の電極材料は、担体を有しない酸化イリジウムのみを触媒として用いる場合に比べて少量のイリジウムの使用で水電解セルのアノード用の触媒として高い活性を発揮し、耐酸性及び耐久性にも優れることから、水電解セル、中でも電極は強酸性に晒される固体高分子形水電解セルの電極材料として好適に用いることができる。
実施例1〜4、6、及び比較例1、2で使用した亜酸化チタン担体の粉末X線回折の測定結果を示した図である。 実施例5で使用した亜酸化チタン担体の粉末X線回折の測定結果を示した図である。 実施例1で得られた粉末の電子顕微鏡写真を示した図である。 実施例2で得られた粉末の電子顕微鏡写真を示した図である。 実施例3で得られた粉末の電子顕微鏡写真を示した図である。 実施例4で得られた粉末の電子顕微鏡写真を示した図である。 実施例5で得られた粉末の電子顕微鏡写真を示した図である。 実施例6で得られた粉末の電子顕微鏡写真を示した図である。 比較例1で得られた粉末の電子顕微鏡写真を示した図である。 比較例2で得られた粉末の電子顕微鏡写真を示した図である。 実施例1で得られた粉末のX線回折の測定結果を示した図である。 実施例2で得られた粉末のX線回折の測定結果を示した図である。 実施例3で得られた粉末のX線回折の測定結果を示した図である。 実施例4で得られた粉末のX線回折の測定結果を示した図である。 実施例5で得られた粉末のX線回折の測定結果を示した図である。 実施例6で得られた粉末のX線回折の測定結果を示した図である。 比較例1で得られた粉末のX線回折の測定結果を示した図である。 比較例2で得られた粉末のX線回折の測定結果を示した図である。
以下、本発明の好ましい形態について具体的に説明するが、本発明は以下の記載のみに限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲において適宜変更して適用することができる。
1.電極材料
本発明の電極材料は、粉末X線回折においてTi及び/又はTiのピーク以外のピークが認められない亜酸化チタン担体上に、Ir及び/又はその酸化物と、Ru、Rh、Pdから選ばれる少なくとも1種の貴金属及び/又はその酸化物とが担持された構造を有する。耐酸性に優れた亜酸化チタンを担体に用いることで、本発明の電極材料は耐酸性に優れたものとなる。
粉末X線回折においてTi及び/又はTiのピーク以外のピークが認められない亜酸化チタンとは、Ir及び/又はその酸化物と、Ru、Rh、Pdから選ばれる
少なくとも1種の貴金属及び/又はその酸化物とが担持された状態で測定したX線回折(XRD)測定パターン中、Ti及び/又はTiが存在し、その他のチタン酸化物が存在しないチタン酸化物を意味し、その他のチタン酸化物とは、アナタース型、ブルッカイト型又はルチル型の酸化チタン、Ti2n−1(nは、1〜2又は5〜9の整数を表す)で表される化合物をいう。一般にチタン酸化物は、その構造によってX線回折測定パターン上のピーク位置が異なるため、これを利用することで、Ti及び/又はTiが存在し、その他のチタン酸化物が存在しないことを判定できる。本発明では、以下の方法によって判定する。
なお、XRD測定データ全体にノイズが多い場合は、XRDに付属の解析ソフト(例えば、リガク社製X線回折装置(RINT−TTR3)付属の粉末X線回折パターン総合解析ソフトウェアJADE7J)等を用いて、スムージング、バックグランド除去を実施してから以下の判定を行ってもよい。
<Ti
パターン中、2θ=26.0〜26.6°と、2θ=20.4〜21.0°とにピークが存在すれば、Tiが存在すると判定する。
<Ti
パターン中、2θ=26.0〜26.6°と、2θ=18.6〜19.2°とにピークが存在すれば、Tiが存在すると判定する。
<Ti2n−1(nは5〜9の整数を表す)、及び、ルチル型酸化チタン>
パターン中、2θ=26.0〜26.6°に存在する最大ピークの強度を100に対し、2θ=27.6〜27.7°の強度の比が15以下であると、他のチタン酸化物のピーク及びノイズと区別がつかないため、Ti2n−1(nは5〜9の整数を表す)、及び、ルチル型酸化チタンが存在しないと判定する。
<アナタース型及びブルッカイト型酸化チタン>
パターン中、2θ=26.0〜26.6°に存在する最大ピークの強度100に対し、2θ=25.0〜25.6°に存在する最大ピークの強度の比が15以下であると、他のチタン酸化物のピーク及びノイズと区別がつかないため、アナタース型及びブルッカイト型酸化チタンが存在しないと判定する。
<Ti
パターン中、2θ=26.0〜26.6°に存在する最大ピークの強度100に対し、2θ=23.5〜24.1°に存在する最大ピークの強度の比が15以下であると、他のチタン酸化物のピーク及びノイズと区別がつかないため、Tiが存在しないと判定する。
<TiO>
パターン中、TiOに帰属されるピークは、TiまたはTiのピークと重なるが、2θ=62.1〜62.7°のピーク強度はTiまたはTiよりも低いため、2θ=26.0〜26.6°に存在する最大ピークの強度100に対し、2θ=62.1〜62.7°に存在する最大ピークの強度の比が30以下であればTiOが存在しないと判定する。
本発明の電極材料におけるIr及び/又はその酸化物の担持量は、1〜50wt%であることが好ましい。このような担持量であることで、電極材料がより電極性能に優れたものとなる。担持量は、より好ましくは、2〜30wt%であり、更に好ましくは、4〜20wt%である。
本発明の電極材料におけるRu、Rh、Pdから選ばれる少なくとも1種の貴金属及び/又はその酸化物の担持量は、1〜50wt%であることが好ましい。このような担持量であることで、電極材料がより電極性能に優れたものとなる。担持量は、より好ましくは、2〜30wt%である。
本発明の電極材料は、Ru、Rh、Pdから選ばれる少なくとも1種の貴金属及び/又はその酸化物と、上記Ir及び/又はその酸化物が同一の担体に担持されていることが必要であり、Ru、Rh、Pdから選ばれる少なくとも1種の貴金属及び/又はその酸化物を担持した担体と、上記Ir及び/又はその酸化物を担持した担体を物理的に混合しても十分な効果は得られない。
本発明の電極材料における、亜酸化チタン担体上に担持されたIr及び/又はその酸化物に対するRu、Rh、Pdから選ばれる少なくとも1種の貴金属及び/又はその酸化物の重量比は0.1〜30であることが好ましい。このような比率であることで、電極材料がより電極性能に優れたものとなる。重量比は、より好ましくは、0.15〜20であり、更に好ましくは、0.2〜10である。
上記Ir及び/又はその酸化物、並びに、Ru、Rh、Pdから選ばれる少なくとも1種の貴金属及び/又はその酸化物は、平均一次粒子径が0.1〜150nmであることが好ましい。平均一次粒子径がこのような範囲であると、電極材料がより電極性能に優れたものとなる。平均一次粒子径は、より好ましくは、1〜100nmであり、更に好ましくは、3〜50nmであり、特に好ましくは、3〜30nmである。
Ir及び/又はその酸化物、並びに、Ru、Rh、Pdから選ばれる少なくとも1種の貴金属及び/又はその酸化物の平均一次粒子径は、電子顕微鏡により観察された貴金属及び/又はその酸化物の複数粒子を測定し、平均化することにより算出することができる。
上記Ir及び/又はその酸化物、並びに、Ru、Rh、Pdから選ばれる少なくとも1種の貴金属及び/又はその酸化物の平均一次粒子径は、亜酸化チタン担体の平均一次粒子径の70%以下であることが好ましく、より好ましくは30%以下である。
上記亜酸化チタン担体上に担持するRu、Rh、Pdから選ばれる少なくとも1種の貴金属及び/又はその酸化物は、これらのいずれの貴金属及び/又はその酸化物であってもよいが、貴金属はRu又はPdであることが好ましい。Ru単体又はRuの酸化物、若しくは、Pd単体又はPdの酸化物を担持することで、得られる電極材料の触媒活性及び耐久性がより高くなり、電極材料がより電極性能に優れたものとなる。
上記Irや、Ru、Rh、Pdから選ばれる少なくとも1種の貴金属は、後述する製造条件次第で合金を生成するが、導電性、電気化学特性をより向上させる可能性があるため、上記貴金属粒子の一部又は全体が担体を構成するチタンとの合金になっていてもよい。
本発明の電極材料は、亜酸化チタン担体上に、Ir及び/又はその酸化物、およびRu、Rh、Pdから選ばれる少なくとも1種の貴金属及び/又はその酸化物が担持されたものであれば、電極性能に影響を及ぼさない範囲でその他の金属種を担持していてもよい。
2.電極材料の製造方法
本発明の電極材料は、粉末X線回折においてTi、及び/又はTiのピーク以外のピークが認められない亜酸化チタン担体を得る工程(1)と、工程(1)で得られた亜酸化チタン担体上に、Ir及び/又はその酸化物、およびRu、Rh、Pdから選ばれる少なくとも1種の貴金属及び/又はその酸化物を担持する工程(2)とを含む製造方法により製造することができる。
以下に、工程(1)、(2)について順に説明する。
1)工程(1)
工程(1)は、上記の亜酸化チタン担体を与えることのできる工程であれば特に限定されないが、酸化チタン及び/又は水酸化チタンを含む原料混合物を還元雰囲気下で焼成する工程であることが好ましい。酸化チタンや水酸化チタンを用いると、電極材料製造時に含まれる不純物が少なくなるうえ、これらは容易に入手できるため、安定供給の点で優れている。中でも、ルチル型酸化チタンを用いることが好ましい。これにより、粉末X線回折においてTi、及び/又はTiのピーク以外のピークが認められない亜酸化チタン担体にIr及び/又はその酸化物、およびRu、Rh、Pdから選ばれる少なくとも1種の貴金属及び/又はその酸化物を担持して得られる電極材料が効率的に得られる。より好ましくは、酸化チタンとして比表面積が20m/g以上であるルチル型酸化チタンを用いることであり、これにより、比表面積が大きく、かつ結晶相がTi及び/又はTiである亜酸化チタン担体がより効率的に得られる。更に好ましくは、比表面積が50m/g以上であるルチル型酸化チタンを用いることである。
上記原料混合物には還元助剤を添加してもよい。還元助剤の例としては、金属チタン、水素化チタン、水素化ホウ素ナトリウム等が挙げられ、いずれも用いることができる。
還元助剤の添加量は、酸化チタン及び/又は水酸化チタン(2種以上用いる場合はその合計量)に対し、重量比で0.05〜0.5とすることが好適である。より好ましくは0.08〜0.4である。
上記原料混合物は、上述した成分を通常の混合方法で混合することで得ることができるが、その際、乾式法を採用することが好適である。すなわち上記原料混合物は乾式混合物であることが好ましい。これにより、上記組成式で表される亜酸化チタン担体がより効率的に得られる。上記原料混合物として特に好ましくは、ルチル型酸化チタンと、金属チタンまたは水素化チタンとを含む乾式混合物である。
なお、各原料はそれぞれ1種又は2種以上使用することができる。
上記原料混合物は還元雰囲気下での焼成に供されるが、その際、原料混合物をそのまま焼成してもよいし、原料混合物が溶媒を含む場合は、脱溶媒を行った後に焼成してもよい。
還元雰囲気としては特に限定されず、水素(H)雰囲気、一酸化炭素(CO)雰囲気、窒素(N)雰囲気、水素と一酸化炭素及びまたは窒素との混合ガス雰囲気、水素と不活性ガスとの混合ガス雰囲気等が挙げられ、アンモニア(NH)雰囲気等もこれに含まれる。中でも、効率よく上記亜酸化チタン担体を製造できることから、水素雰囲気、または水素と窒素との混合ガス雰囲気であることが好ましい。従って、工程(1)として特に好ましくは、原料としてルチル型酸化チタン(好ましくは、上述のとおり比表面積が所定範囲にあるルチル型酸化チタン)と還元助剤とを含む乾式混合物を、水素雰囲気、または水素と窒素との混合ガス雰囲気下で焼成する工程である。
焼成は1回だけ行ってもよいし、2回以上行ってもよい。2回以上行う場合も、いずれの工程も還元雰囲気(好ましくは水素雰囲気、または水素と窒素との混合ガス雰囲気)下で行うことが好ましい。
焼成温度は、水素の濃度等の還元雰囲気の条件にもよるが、例えば、500℃〜1100℃とすることが好ましい。これにより、得られる電極材料において高比表面積と高導電性とをより両立することが可能になる。焼成温度の下限は、より好ましくは600℃以上、更に好ましくは650℃以上であり、また上限は、より好ましくは1050℃以下、更に好ましくは1000℃以下である。
本明細書中、焼成温度とは、焼成工程での最高到達温度を意味する。
焼成時間、すなわち上記焼成温度での保持時間もまた、水素の濃度等の還元雰囲気の条件にもよるが、例えば、5分〜100時間とすることが好ましい。焼成時間がこの範囲内にあると反応がより充分に進み、生産性に優れる。より好ましくは30分〜24時間、更に好ましくは60分〜20時間、特に好ましくは2〜15時間である。なお、焼成終了後に降温する場合は、水素以外のガス(例えば窒素ガス)を混合又は置換して行ってもよい。
2)工程(2)
工程(2)は、工程(1)で得られた亜酸化チタン担体上に、Ir及び/又はその酸化物、およびRu、Rh、Pdから選ばれる少なくとも1種の貴金属及び/又はその酸化物を担持する工程である。上記工程(1)の後、工程(2)の前に、必要に応じて粉砕、水洗、分級等の1又は2以上のその他の工程を含んでもよい。その他の工程は特に限定されない。
工程(2)において、Ir及び/又はその酸化物の担持と、Ru、Rh、Pdから選ばれる少なくとも1種の貴金属及び/又はその酸化物の担持とは、いずれを先に行ってもよく、また、Ir及びその酸化物と、Ru、Rh、Pdから選ばれる少なくとも1種の貴金属及び/又はその酸化物とを同時に担持してもよい。
以下においては、本発明の電極材料の製造方法の一例として、工程(1)で得られた亜酸化チタン担体上に、Ir及び/又はその酸化物とRu、Rh、Pdから選ばれる少なくとも1種の貴金属及び/又はその酸化物を同時に担持させる製造方法について説明することとする。
上記工程(2)は、工程(1)で得られた亜酸化チタン担体上に、Ir及び/又はその酸化物、及び、Ru、Rh、Pdから選ばれる少なくとも1種の貴金属及び/又はその酸化物が担持されることになる限り、担持させる方法は特に制限されないが、Ir及び/又はその酸化物の担持は、工程(1)で得た亜酸化チタン担体と、Ir及び/又はその水溶性化合物(以下、Ir化合物とも総称する)と溶媒を含むスラリーを用いて行われることが好ましい。
Ru、Rh、Pdから選ばれる少なくとも1種の貴金属及び/又はその酸化物の担持も、亜酸化チタン担体と、Ru、Rh、Pdから選ばれる少なくとも1種の貴金属及び/又はその水溶性化合物(以下、第2の貴金属化合物とも総称する)と溶媒を含むスラリーを用いて行われることが好ましい。
亜酸化チタン担体にIr及び/又はその酸化物、及び、Ru、Rh、Pdから選ばれる少なくとも1種の貴金属及び/又はその酸化物を同時に担持する場合、工程(1)で得た亜酸化チタン担体と、Ir化合物と第2の貴金属化合物と溶媒を含むスラリーを用いて行われることが好ましい。
上記亜酸化チタン担体にIr及び/又はその酸化物を担持させる際に使用するスラリーは、上記工程(1)で得た亜酸化チタン担体とIr化合物とを含むが、このスラリーは、例えば、上記工程(1)で得た亜酸化チタン担体(又は亜酸化チタン担体を含むスラリー)と、Ir化合物の溶液とを混合することで得ることが好ましい。このスラリーを用いることで、Ir及び/又はその酸化物をより高分散に担持することができる。
亜酸化チタン担体にRu、Rh、Pdから選ばれる少なくとも1種の貴金属及び/又はその酸化物を担持させる際に使用するスラリーについても、亜酸化チタン担体(又は、Ir及び/又はその酸化物を担持した亜酸化チタン担体を含むスラリー)と、第2の貴金属化合物の溶液とを混合することで得ることが好ましい。このスラリーを用いることで、Ru、Rh、Pdから選ばれる少なくとも1種の貴金属及び/又はその酸化物をより高分散に担持することができる。
亜酸化チタン担体にIr及び/又はその酸化物とRu、Rh、Pdから選ばれる少なくとも1種の貴金属及び/又はその酸化物を同時に担持させる場合には、亜酸化チタン担体(又は、Ir及び/又はその酸化物を担持した亜酸化チタン担体を含むスラリー)と、Ir化合物の溶液と第2の貴金属化合物の溶液とを混合して得たスラリーを用いることでIr及び/又はその酸化物とRu、Rh、Pdから選ばれる少なくとも1種の貴金属及び/又はその酸化物の両方をより高分散に担持することができる。
なお、スラリーの各含有成分はそれぞれ1種又は2種以上使用することができる。
上記工程(2)でスラリーを得る方法、すなわち上記成分を混合する方法は特に限定されないが、例えば、亜酸化チタン担体と溶媒を容器内で撹拌した状態で、Ir化合物や第2の貴金属化合物の溶液を添加し、撹拌混合する方法が挙げられる。添加時の温度は40℃以下とすることが好ましく、撹拌混合をしながら所定の温度(好ましくは60〜100℃、より好ましくは、70〜100℃)になるまで加熱することが好ましい。混合は撹拌子を用いてスターラーで撹拌してもよいし、プロペラ式、櫂式等の撹拌羽根を備えた撹拌機を用いてもよい。
溶媒としては特に限定されず、例えば、水、酸性溶媒、有機溶媒及びこれらの混合物が挙げられる。有機溶媒としては、例えば、アルコール、アセトン、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、ジオキサン等が挙げられ、中でもアルコールとしては、メタノール、エタノール、プロパノール等の1価の水溶性アルコール;エチレングリコール、グリセリン等の2価以上の水溶性アルコール;等が挙げられる。溶媒として好ましくは水であり、より好ましくはイオン交換水である。
上記溶媒の含有量は特に限定されないが、例えば、工程(1)で得た亜酸化チタン担体の固形分量(2種以上用いる場合はその固形分総量)に対して、重量比で1〜1000とすることが好ましい。これにより、電極材料をより簡便に得ることができる。より好ましくは5〜500、更に好ましくは10〜300である。
上記工程(2)におけるスラリーはまた、酸、アルカリ、キレート化合物、有機分散剤、高分子分散剤等の添加剤を含んでもよい。これらの添加剤を含むことにより、スラリーに含まれる亜酸化チタン担体の分散性向上が期待される。
上記Ir化合物の溶液や第2の貴金属化合物の溶液は、Ir化合物や第2の貴金属化合物を含む溶液であれば特に限定されないが、例えば、Irや第2の貴金属の硫酸塩、硝酸塩、塩化物、リン酸塩等の無機塩;Irや第2の貴金属の酢酸塩、シュウ酸塩等の有機酸塩;等の溶液、あるいは、ナノサイズのIrや第2の貴金属等の分散溶液が挙げられる。中でも、塩化物溶液、硝酸塩溶液、トリス(アセチルアセトナト)イリジウム(III)溶液等の溶液であることが好ましい。中でも反応性の観点から、塩化物水溶液が最も好ましい。
上記工程(2)におけるIrの溶液の使用量は特に限定されないが、例えば、Irの元素換算で、上記亜酸化チタン担体の固形分総量に対し、重量比で0.01〜0.5とすることが好ましい。これにより、Ir及び/又はその酸化物をより微細に分散させることができる。より好ましくは0.01〜0.4、更に好ましくは0.01〜0.3である。
上記工程(2)における第2の貴金属の溶液の使用量も同様であり、例えば、第2の貴金属の元素換算で、亜酸化チタン担体の固形分総量に対し、重量比で0.01〜0.5とすることが好ましい。これにより、第2の貴金属及び/又はその酸化物をより微細に分散させることができる。より好ましくは0.01〜0.4、更に好ましくは0.01〜0.3である。
上記工程(2)では、必要に応じ、上記混合液に対し還元処理及び/又は中和処理を行ってもよい。例えば、還元処理を行う場合は、混合液に還元剤を添加して、Ir化合物や第2の貴金属化合物を適度に還元することが好ましい。中和処理を行う場合は、混合液に塩基性溶液を添加して行うことが好ましい。なお、還元処理、表面処理及び中和処理のうち2以上の処理を行う場合、還元剤、界面活性剤、塩基性溶液は任意の順で別々に添加してよいし、まとめて添加してもよい。
上記還元剤は特に限定されるものではないが、例えば、塩化ヒドラジン、ヒドラジン、水素化ホウ素ナトリウム、アルコール、水素、チオ硫酸ナトリウム、クエン酸、クエン酸ナトリウム、L−アスコルビン酸、ホルムアルデヒド、エチレン、一酸化炭素等が挙げられ、好ましくは塩化ヒドラジンである。添加量は特に限定されるものではないが、上記混合液に含まれるIrや第2の貴金属のモル当量の0.1〜2倍量であることが好ましい。
上記塩基性溶液は特に限定されるものではないが、NaOH水溶液、NH水溶液、炭酸ナトリウム水溶液等が挙げられ、好ましくはNaOH水溶液である。中和工程での中和温度は、好ましくは60℃〜100℃、より好ましくは70℃〜100℃である。
上記工程(2)では、上記混合液(上述の通り、必要に応じて還元処理及び/又は中和処理を行ったものであってもよい)から、水分及び副生物(副生成物とも称す)を除去することが好ましい。その除去手段は特に限定されないが、例えば、濾過、水洗、乾燥、加熱下での蒸発等により水分及び副生物を除去することが好ましい。
ここで、副生成物は水洗により取り除くことが好ましい。電極材料中に副生成物が残存すると、固体高分子形水電解セルの運転中に系内に溶出するなどし、水電解特性の悪化やシステムの損傷を引き起こすおそれがある。水洗の方法としては、亜酸化チタン担体に担持されていない水溶性物質を系外に除去できる方法であれば特に限定されず、ろ過水洗やデカンテーション等が挙げられる。このとき、水洗水の電導度が30μS/cm以下になるまで水洗することで副生成物を取り除くことが好ましい。より好ましくは電導度が10μS/cm以下になるまで水洗することである。
上記工程(2)ではまた、上記混合液から水分及び副生物を除去した後に、その粉末を焼成することがより好適である。これによって、電気化学特性が発現しにくい低結晶化度のIrや第2の貴金属又はその酸化物を、電気化学特性の発現に好適な結晶化度にすることができる。結晶化度は、XRDにおいて、Irや第2の貴金属、それらの合金、又はその酸化物に由来するピークが確認できる程度であればよい。乾燥粉末を焼成する場合、還元雰囲気下で焼成することが好適である。還元雰囲気については上述したとおりであり、水素雰囲気が特に好ましい。
焼成温度は特に限定されないが、例えば、500〜1000℃とすることが好ましい。
また焼成時間も特に限定されないが、例えば、30分〜24時間とすることが好適である。より好ましくは、60分〜10時間である。
これによって、Irや第2の貴金属又はやその酸化物と亜酸化チタン担体とを、電気化学特性の発現に好適な結合状態とすることができる。好適な結合状態は、XRDにおいて、Irや第2の貴金属又はやその酸化物に由来するピークが、還元雰囲気下で焼成しない場合よりも、高角度側又は低角度側にシフトしていることで確認することができる。好ましくは、高角度側にシフトしていることである。
上記工程(2)として特に好ましくは、上記工程(1)で得た亜酸化チタン担体とIr化合物と第2の貴金属化合物とを含む混合液を還元した後、濾過、乾燥して得た粉末を焼成する工程である。
上記では、工程(1)で得られた亜酸化チタン担体上に、Ir及び/又はその酸化物とRu、Rh、Pdから選ばれる少なくとも1種の貴金属及び/又はその酸化物を同時に担持させる場合について説明したが、これらを順番に担持させてもよく、その場合、担持させる順番は特に制限されず、Ir及び/又はその酸化物を先に担持し、その後にRu、Rh、Pdから選ばれる少なくとも1種の貴金属及び/又はその酸化物を担持させてもよく、その逆であってもよい。
3.電極、又は水電解セル
本発明の電極材料は、高電位耐久性、耐酸性が高く、また導電性にも優れる電極を形成することができるため、燃料電池や、燃料電池よりも更に高い電位で使用される水電解セルの電極材料として好適に用いることができる。中でも、固体高分子形水電解セルの電極に好適に用いることができる。
このような、本発明の電極材料を用いて構成された電極や、該電極を備える水電解セルや燃料電池もまた、本発明の1つである。
本発明を詳細に説明するために以下に具体例を挙げるが、本発明はこれらの例のみに限定されるものではない。特に断りのない限り、「%」及び「wt%」とは「重量%(質量%)」を意味する。なお、各物性の測定方法は以下の通りである。
実施例1
(1)亜酸化チタン担体1の作製
ルチル型酸化チタン(堺化学工業社製、商品名「STR−100N」、比表面積100m/g)15.8gと水素化チタン(トーホーテック社製、商品名「水素化チタン粉 TCH−450」)4.2gを乾式混合した後、アルミナボートに入れ、雰囲気焼成炉にて100vol%水素を400ml/分で流通しながら、710℃まで68分かけて昇温し、710℃で8時間保持した後、5vol%水素/窒素を400ml/分で流通しながら室温まで自然冷却し、その後1000℃まで87分かけて昇温し、1000℃で3時間保持した後、室温まで自然冷却して亜酸化チタン担体1を得た。
(2)RuIr担持亜酸化チタン粉末1の作製
得られた亜酸化チタン担体1を5.2gと、イオン交換水を1381gビーカーに計量して撹拌混合し、亜酸化チタン担体スラリー1を得た。
別のビーカーにて塩化イリジウム塩酸塩水溶液(Irとして8.604%、田中貴金属工業社製)31.2gに塩化ヒドラジン(東京化成工業社製、商品名「Hydrazine Dihydrochloride」)1.2gを添加し、撹拌混合したものを準備した(これを「混合Ir水溶液1」と称す)。
別のビーカーにて塩化ルテニウム水溶液(Ruとして8.455%、田中貴金属工業社製)73.36gに塩化ヒドラジン(東京化成工業社製、商品名「Hydrazine Dihydrochloride」)6.2gを添加し、撹拌混合したものを準備した(これを「混合Ru水溶液1」と称す)。
亜酸化チタンスラリー1を攪拌しながら、別のビーカーにて準備した上記の混合Ir水溶液1を全量添加し、更に混合Ru水溶液1を全量添加し、液温70℃に加熱保持しながら撹拌混合した。更に、1.0Nの水酸化ナトリウム水溶液486gを添加し撹拌混合して、液温70℃に1時間加熱保持した後、常法に従い、濾過、水洗、乾燥して水分を全て蒸発させて、粉末14gを得た。得られた粉末をアルミナボートに入れ、雰囲気焼成炉にて100vol%水素を400ml/分で流通しながら、900℃まで87分かけて昇温し、900℃で3時間保持した後、室温まで自然冷却してRuIr担持亜酸化チタン粉末1を得た。
(3)膜電極接合体1の作製
得られたRuIr担持亜酸化チタン粉末1を0.2gと、20%Nafion溶液(シグマアルドリッチ社製)168μl、t−ブチルアルコール(富士フイルム和光純薬社製)120μl、イオン交換水24μl、2mmφZrOビーズ1.4gをスクリュー管に入れ、超音波洗浄機を用いて、150分間分散し、RuIr担持亜酸化チタンインク1を得た。
得られたRuIr担持亜酸化チタンインク1をテフロン(登録商標)シートに40μl滴下し、バーコーターを用いて塗工後、自然乾燥させ、表1記載のIr使用量、Ru使用量のRuIr担持亜酸化チタンシート1を得た。
市販の50wt%Pt担持カーボン(エヌイーケムキャット社製)を0.02gと、20wt%Nafion溶液(シグマアルドリッチ社製)61μl、t−ブチルアルコール(富士フイルム和光純薬社製)179μl、イオン交換水89μl、2mmφZrOビーズ1.6gをスクリュー管に入れ、超音波洗浄機を用いて、150分間分散し、Pt担持カーボンインク1を得た。
得られたPt担持カーボンインク1をテフロン(登録商標)シートに40μl滴下し、バーコーターを用いて塗工後、自然乾燥させ、Pt担持カーボンシート1(Pt使用量0.2mgPt/cm)を得た。
電解質膜(デュポン社製、製品名NR−212)を3cm×3cmに切り抜いた後、RuIr担持亜酸化チタンシート1と、Pt担持カーボンシート1をそれぞれ1cm×1cmに切り抜き、RuIr担持亜酸化チタンシート1、電解質膜、Pt担持カーボンシート1の順に重ね合わせ、加熱式油圧プレス機(東洋精機製作所製、製品名 ミニテストプレスMP−WNH)を用いて1MPaの設定圧力で140℃で6分間ホットプレスした。
その後、RuIr担持亜酸化チタンシート1、Pt担持カーボンシート1からテフロン(登録商標)シートを剥がし、膜電極接合体(MEA)1を得た。
実施例2
工程(2)を以下のようにしたこと以外、実施例1と同様にして膜電極接合体2を得た。
(2)RuIr担持亜酸化チタン粉末2の作製
工程(1)で得られた亜酸化チタン担体1を5.2gと、イオン交換水を1381gビーカーに計量して撹拌混合し、亜酸化チタン担体スラリー1を得た。
別のビーカーにて塩化イリジウム塩酸塩水溶液(Irとして8.604%、田中貴金属工業社製)10.4gに塩化ヒドラジン(東京化成工業社製、商品名「Hydrazine Dihydrochloride」)0.4gを添加し、撹拌混合したものを準備した(これを「混合Ir水溶液2」と称す)。
別のビーカーにて塩化ルテニウム水溶液(Ruとして8.455%、田中貴金属工業社製)3.8gに塩化ヒドラジン(東京化成工業社製、商品名「Hydrazine Dihydrochloride」)0.3gを添加し、撹拌混合したものを準備した(これを「混合Ru水溶液2」と称す)。
亜酸化チタンスラリー1を攪拌しながら、別のビーカーにて準備した上記の混合Ir水溶液2を全量添加し、更に混合Ru水溶液2を全量添加し、液温70℃に加熱保持しながら撹拌混合した。更に、1.0Nの水酸化ナトリウム水溶液56gを添加し撹拌混合して、液温70℃に1時間加熱保持した後、常法に従い、濾過、水洗、乾燥して水分を全て蒸発させて、粉末6gを得た。得られた粉末をアルミナボートに入れ、雰囲気焼成炉にて100vol%水素を400ml/分で流通しながら、900℃まで87分かけて昇温し、900℃で3時間保持した後、室温まで自然冷却してRuIr担持亜酸化チタン粉末2を得た。
実施例3
工程(2)を以下のようにしたこと以外、実施例1と同様にして膜電極接合体3を得た。
(2)RuIr担持亜酸化チタン粉末3の作製
得られた亜酸化チタン担体1を5.2gと、イオン交換水を1381gビーカーに計量して撹拌混合し、亜酸化チタン担体スラリー1を得た。
別のビーカーにて塩化イリジウム塩酸塩水溶液(Irとして8.604%、田中貴金属工業社製)25.0gに塩化ヒドラジン(東京化成工業社製、商品名「Hydrazine Dihydrochloride」)0.1gを添加し、撹拌混合したものを準備した(これを「混合Ir水溶液3」と称す)。
別のビーカーにて塩化ルテニウム水溶液(Ruとして8.455%、田中貴金属工業社製)14.1gに塩化ヒドラジン(東京化成工業社製、商品名「Hydrazine Dihydrochloride」)1.1gを添加し、撹拌混合したものを準備した(これを「混合Ru水溶液3」と称す)。
亜酸化チタンスラリー1を攪拌しながら、別のビーカーにて準備した上記の混合Ir水溶液3を全量添加し、更に混合Ru水溶液3を全量添加し、液温70℃に加熱保持しながら撹拌混合した。更に、1.0Nの水酸化ナトリウム水溶液157gを添加し撹拌混合して、液温70℃に1時間加熱保持した後、常法に従い、濾過、水洗、乾燥して水分を全て蒸発させて、粉末8gを得た。得られた粉末をアルミナボートに入れ、雰囲気焼成炉にて100vol%水素を400ml/分で流通しながら、900℃まで87分かけて昇温し、900℃で3時間保持した後、室温まで自然冷却してRuIr担持亜酸化チタン粉末3を得た。
実施例4
工程(2)を以下のようにしたこと以外、実施例1と同様にして膜電極接合体4を得た。
(2)RuIr担持亜酸化チタン粉末4の作製
得られた亜酸化チタン担体1を5.2gと、イオン交換水を1381gビーカーに計量して撹拌混合し、亜酸化チタン担体スラリー1を得た。
別のビーカーにて塩化イリジウム塩酸塩水溶液(Irとして8.604%、田中貴金属工業社製)10.4gに塩化ヒドラジン(東京化成工業社製、商品名「Hydrazine Dihydrochloride」)0.4gを添加し、撹拌混合したものを準備した(これを「混合Ir水溶液4」と称す)。
別のビーカーにて塩化ルテニウム水溶液(Ruとして8.455%、田中貴金属工業社製)61.4gに塩化ヒドラジン(東京化成工業社製、商品名「Hydrazine Dihydrochloride」)4.8gを添加し、撹拌混合したものを準備した(これを「混合Ru水溶液4」と称す)。
亜酸化チタンスラリー1を攪拌しながら、別のビーカーにて準備した上記の混合Ir水溶液4を全量添加し、更に混合Ru水溶液4を全量添加し、液温70℃に加熱保持しながら撹拌混合した。更に、1.0Nの水酸化ナトリウム水溶液326gを添加し撹拌混合して、液温70℃に1時間加熱保持した後、常法に従い、濾過、水洗、乾燥して水分を全て蒸発させて、粉末11gを得た。得られた粉末をアルミナボートに入れ、雰囲気焼成炉にて100vol%水素を400ml/分で流通しながら、900℃まで87分かけて昇温し、900℃で3時間保持した後、室温まで自然冷却してRuIr担持亜酸化チタン粉末4を得た。
実施例5
工程(1)及び(2)を以下のようにしたこと以外、実施例1と同様にして膜電極接合体5を得た。
(1)亜酸化チタン担体2の作製
ルチル型酸化チタン(堺化学工業社製、商品名「STR−100N」、比表面積100m/g)15.8gと水素化チタン(トーホーテック社製、商品名「水素化チタン粉 TCH−450」)4.2gを乾式混合した後、アルミナボートに入れ、雰囲気焼成炉にて100vol%水素を400ml/分で流通しながら、710℃まで68分かけて昇温し、710℃で8時間保持した後、5vol%水素/窒素を400ml/分で流通しながら室温まで自然冷却し、その後1000℃まで87分かけて昇温し、1000℃で6時間保持した後、室温まで自然冷却して亜酸化チタン担体2を得た。
(2)RuIr担持亜酸化チタン粉末5の作製
得られた亜酸化チタン担体2を5.2gと、イオン交換水を1381gビーカーに計量して撹拌混合し、亜酸化チタン担体スラリー2を得た。
別のビーカーにて塩化イリジウム塩酸塩水溶液(Irとして8.604%、田中貴金属工業社製)10.4gに塩化ヒドラジン(東京化成工業社製、商品名「Hydrazine Dihydrochloride」)0.4gを添加し、撹拌混合したものを準備した(これを「混合Ir水溶液5」と称す)。
別のビーカーにて塩化ルテニウム水溶液(Ruとして8.455%、田中貴金属工業社製)5.12gに塩化ヒドラジン(東京化成工業社製、商品名「Hydrazine Dihydrochloride」)0.4gを添加し、撹拌混合したものを準備した(これを「混合Ru水溶液5」と称す)。
亜酸化チタンスラリー2を攪拌しながら、別のビーカーにて準備した上記の混合Ir水溶液5を全量添加し、更に混合Ru水溶液5を全量添加し、液温70℃に加熱保持しながら撹拌混合した。更に、1.0Nの水酸化ナトリウム水溶液62gを添加し撹拌混合して、液温70℃に1時間加熱保持した後、常法に従い、濾過、水洗、乾燥して水分を全て蒸発させて、粉末6gを得た。得られた粉末をアルミナボートに入れ、雰囲気焼成炉にて100vol%水素を400ml/分で流通しながら、900℃まで87分かけて昇温し、900℃で3時間保持した後、室温まで自然冷却してRuIr担持亜酸化チタン粉末5を得た。
実施例6
工程(2)を以下のようにしたこと以外、実施例1と同様にして膜電極接合体6を得た。
(2)PdIr担持亜酸化チタン粉末1の作製
得られた亜酸化チタン担体1を5.2gと、イオン交換水を1381gビーカーに計量して撹拌混合し、亜酸化チタン担体スラリー1を得た。
別のビーカーにて塩化イリジウム塩酸塩水溶液(Irとして8.604%、田中貴金属工業社製)15.6gに塩化ヒドラジン(東京化成工業社製、商品名「Hydrazine Dihydrochloride」)0.6gを添加し、撹拌混合したものを準備した(これを「混合Ir水溶液6」と称す)。
亜酸化チタンスラリー1を攪拌しながら、別のビーカーにて準備した上記の混合Ir水溶液6を全量添加し、液温70℃に加熱保持しながら撹拌混合した。更に、1.0Nの水酸化ナトリウム水溶液57gを添加し撹拌混合して、液温70℃に1時間加熱保持した後、常法に従い、濾過、水洗し、亜酸化チタンスラリー3を得た。亜酸化チタンスラリー3を攪拌しながら硝酸パラジウム水溶液(Pdとして4.350%、田中貴金属工業社製)1.4gを添加し、乾燥して水分を全て蒸発させて、粉末6gを得た。得られた粉末をアルミナボートに入れ、雰囲気焼成炉にて100vol%水素を400ml/分で流通しながら、900℃まで87分かけて昇温し、900℃で3時間保持した後、室温まで自然冷却してPdIr担持亜酸化チタン粉末1を得た。
比較例1
工程(2)を以下のようにしたこと以外、実施例1と同様にして膜電極接合体7を得た。
(2)Ir担持亜酸化チタン粉末1の作製
得られた亜酸化チタン担体1を5.2gと、イオン交換水を1381gビーカーに計量して撹拌混合し、亜酸化チタン担体スラリー1を得た。
別のビーカーにて塩化イリジウム塩酸塩水溶液(Irとして8.604%、田中貴金属工業社製)10.4gに塩化ヒドラジン(東京化成工業社製、商品名「Hydrazine Dihydrochloride」)0.4gを添加し、撹拌混合したものを準備した(これを「混合Ir水溶液7」と称す)。
亜酸化チタンスラリー1を攪拌しながら、別のビーカーにて準備した上記の混合Ir水溶液7を全量添加し、液温70℃に加熱保持しながら撹拌混合した。更に、1.0Nの水酸化ナトリウム水溶液38gを添加し撹拌混合して、液温70℃に1時間加熱保持した後、常法に従い、濾過、水洗、乾燥して水分を全て蒸発させて、粉末6gを得た。得られた粉末をアルミナボートに入れ、雰囲気焼成炉にて100vol%水素を400ml/分で流通しながら、900℃まで87分かけて昇温し、900℃で3時間保持した後、室温まで自然冷却してIr担持亜酸化チタン粉末1を得た。
比較例2
工程(2)を以下のようにしたこと以外、実施例1と同様にして膜電極接合体8を得た。
(2)Ir担持亜酸化チタン粉末2の作製
得られた亜酸化チタン担体1を5.2gと、イオン交換水を1381gビーカーに計量して撹拌混合し、亜酸化チタン担体スラリー1を得た。
別のビーカーにて塩化イリジウム塩酸塩水溶液(Irとして8.604%、田中貴金属工業社製)15.6gに塩化ヒドラジン(東京化成工業社製、商品名「Hydrazine Dihydrochloride」)0.6gを添加し、撹拌混合したものを準備した(これを「混合Ir水溶液8」と称す)。
亜酸化チタンスラリー1を攪拌しながら、別のビーカーにて準備した上記の混合Ir水溶液8を全量添加し、液温70℃に加熱保持しながら撹拌混合した。更に、1.0Nの水酸化ナトリウム水溶液57gを添加し撹拌混合して、液温70℃に1時間加熱保持した後、常法に従い、濾過、水洗、乾燥して水分を全て蒸発させて、粉末6gを得た。得られた粉末をアルミナボートに入れ、雰囲気焼成炉にて100vol%水素を400ml/分で流通しながら、900℃まで87分かけて昇温し、900℃で3時間保持した後、室温まで自然冷却してIr担持亜酸化チタン粉末2を得た。
実施例1〜6、比較例1、2で得られた粉末について、以下の各種測定を行った。結果を表1、図1〜18に示す。
<Ir担持量、Ru担持量、Pd担持量>
走査型蛍光X線分析装置ZSX PrimusII(リガク社製)を用いて、試料中のIr含有量を測定し、Ir担持量、Ru担持量、Pd担持量を算出した。
<膜電極接合体(MEA) 水電解電流密度測定>
実施例・比較例で作製した膜電極接合体を用いた電極をアノード側、Pt目付け0.2mgPt/cmPt担持カーボン電極をカソード側にして、ガス拡散層(SGLカーボン製SIGRACET 28BA)と共に単セル(ミックラボ社製、電極面積1cm×1cm、Au10μmめっきCuセパレータ ストレート流路仕様)に組み込み、PEFC単セル評価装置(東陽テクニカ製)を用いて、セル温70℃、アノード側80℃加湿4%H2/N 1L/min、カソード側80℃加湿100%N 1L/min に設定し、1.0Vから2.0Vまで掃引し、初期の1.5V時点の電流密度を測定した。
その後、電圧を1.7Vに設定し、1時間保持させた。
その後、1.0Vから2.0Vまで掃引し、1.7V保持1hr後の1.5V時点の電流密度を測定した。
<X線回折パターン(XRD測定)>
下記条件の下、X線回折装置(リガク社製、商品名「RINT−TTR3」)を用いて、粉末X線回折パターンを測定した。
X線源:Cu−Kα線
測定範囲:2θ=10〜70°
スキャンスピード:5°/min
電圧:50kV
電流:300mA
Figure 2021188095
図1、2に示した粉末X線回折の結果から、実施例1〜6で用いた亜酸化チタン担体は、Ti、Tiのピーク以外のピークが認められないものであることが確認された。また、МEA当たりの総貴金属量が同程度である実施例1、2、4、5と比較例1を比較した場合、また同様に実施例3、6と比較例2を比較した場合、表1に示すとおり、亜酸化チタン担体上にIrとRuとを担持した実施例1〜5の粉末、および亜酸化チタン担体上にIrとPdとを担持した実施例6の粉末は、Irのみを担持した比較例1、2の粉末と比較して、水電解セルを構成した場合の初期の電流密度及び耐久性の確認のための1.7Vを1時間保持した後の電流密度の両方に優れることから、水電解セルのアノード用の触媒として高い活性を有し、また、耐久性が高いことが確認された。

Claims (8)

  1. 粉末X線回折においてTi及び/又はTiのピーク以外のピークが認められない亜酸化チタン担体上に、Ir及び/又はその酸化物と、Ru、Rh、Pdから選ばれる少なくとも1種の貴金属及び/又はその酸化物とが担持された構造を有することを特徴とする固体高分子形水電解セルの電極材料。
  2. 前記電極材料は、亜酸化チタン担体上に担持されたIr及び/又はその酸化物に対するRu、Rh、Pdから選ばれる少なくとも1種の貴金属及び/又はその酸化物の重量比が0.1〜30であることを特徴とする請求項1に記載の電極材料。
  3. 前記Ir及び/又はその酸化物と、Ru、Rh、Pdから選ばれる少なくとも1種の貴金属及び/又はその酸化物は、平均一次粒子径が0.1〜150nmであることを特徴とする請求項1又は2に記載の電極材料。
  4. 前記Ir及び/又はその酸化物は、担持量が1〜50wt%であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の電極材料。
  5. 前記Ru、Rh、Pdから選ばれる少なくとも1種の貴金属及び/又はその酸化物は、担持量が1〜50wt%であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の電極材料。
  6. 前記Ru、Rh、Pdから選ばれる少なくとも1種の貴金属は、Ru又はPdであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の電極材料。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の電極材料から構成されてなることを特徴とする電極。
  8. 請求項7に記載の電極を備えることを特徴とする水電解セル。
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