JP2021186807A - 噴霧器、エアコンディショナーシステム、及び液体薬剤噴霧方法 - Google Patents

噴霧器、エアコンディショナーシステム、及び液体薬剤噴霧方法 Download PDF

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Abstract

【課題】上面に空気取り入れ口を有するエアコンの室内機や、この室内機が設置された室内を汚すことなく、液体薬剤のミストを室内機内の隅々に到達させ、かつ充分に作用させることができる噴霧器、並びに、この噴霧器を用いたエアコンディショナーシステム及び液体薬剤噴霧方法を提供する。【解決手段】液体薬剤を収容するタンク1と、第1の端部3aがタンク1内に挿入された吸液芯3と、吸液芯3の第2の端部3bに装着された多数の孔を有する噴出部6と、噴出部6に取り付けられた超音波振動子7と、超音波振動子7を振動させる超音波発振器8とを備え、超音波振動子7を振動させた際に、水平または斜め下方に向けて前記液体薬剤が噴霧されるように、室内機に取り付けられる噴霧器。【選択図】図2

Description

本発明は、噴霧器、エアコンディショナーシステム、及び液体薬剤噴霧方法に関する。更に詳しくは、主として家庭用として使用される、室内機が壁掛け型であるルームエアコンディショナー(以下「エアコン」という場合がある。)に使用する噴霧器、この噴霧器を用いたエアコンディショナーシステム(以下「エアコンシステム」という場合がある。)、及び液体薬剤噴霧方法に関する。
エアコンの室内機は、内部にほこりが溜まりやすく、また、湿潤状態にあることが多いことから黴が発生しやすい。そのため、エアコン始動時や運転時に黴臭などの悪臭やほこりがいっしょに送風され、不快な思いをすることがある。
エアコンの室内機内部の汚れや悪臭の対策として、特許文献1では、噴射力を高めたエアコン用のスプレー製品が提案されている。特許文献1のスプレー製品によれば、高い噴射力により、スプレー成分が室内機内部まで到達するとされている。
また、特許文献2では、超音波ミスト発生装置で消臭液をミスト化し、エアコンの室内機と室内の消臭を行うことが提案されている。特許文献2の超音波ミスト発生装置の噴出口は室内機内部に配置され、噴出されたミストは、室内機内の送風用ファンの吸引力により、室内機内の全域を通過した後、室内に送られるとされている。
特開2013−60442号公報 特開平9−101045号公報
しかし、特許文献1のスプレー製品は、噴射力を高めるために、単位時間当たりの噴射量を大きくしている。そのため、噴霧した薬剤が熱交換フィン下に設置されたドレインに入らず、室内機のフラップからたれ落ちて室内を汚す場合がある。一方、噴霧した薬剤が室内を汚さないように噴射量を抑制すると、噴射力が不充分となり、スプレー成分が室内機内部全体まで到達しにくくなる。
また、特許文献2では、室内機内の送風用ファンの吸引力により、噴出されたミストを吸引排出するため、ミストが室内機内部に留まる時間が短い。そのため、室内機内部におけるカビ等の悪臭要因を除去する効果が低い。
また、噴出口の設置場所の選定が難しい。例えば、室内機内部の上方に噴出口を設置して下向きに噴出させると、噴出口より上側にはミストが到達しにくい。また、室内機内部の下方に噴出口を設置して上向きに噴出させると、噴出口より下側にも自然落下によりミストが到達できる余地があるが、噴出ノズル内で壁面に当たったミストが凝集して、目詰まりを生じる場合もある。
本発明は、上記事情に鑑みて、上面に空気取り入れ口を有するエアコンの室内機や、この室内機が設置された室内を汚すことなく、液体薬剤のミストを室内機内の隅々に到達させ、かつ充分に作用させることができる噴霧器、並びに、この噴霧器を用いたエアコンディショナーシステム及び液体薬剤噴霧方法を提供することを課題とする。
上記の課題を達成するために、本発明は以下の構成を採用した。
[1]上面に空気取り入れ口を有するルームエアコンディショナーの室内機に上側から液体薬剤を噴霧する噴霧器であって、
液体薬剤を収容するタンクと、第1の端部が前記タンク内に挿入された吸液芯と、前記吸液芯の第2の端部に装着された多数の孔を有する噴出部と、前記噴出部に取り付けられた超音波振動子と、前記超音波振動子を振動させる超音波発振器とを備え、
前記超音波振動子を振動させた際に、水平または斜め下方に向けて前記液体薬剤が噴霧されるように、前記室内機に取り付けられることを特徴とする噴霧器。
[2]前記吸液芯が屈曲しており、前記室内機に取り付けられた際に、前記吸液芯の前記第1の端部側が前記タンクの底部に向かい、前記吸液芯の前記第2の端部側が水平または斜め下方に向かうように配置される、[1]に記載の噴霧器。
[3]さらに、前記吸液芯の周面を囲む保持筒を備え、前記保持筒には、前記タンク内の前記液体薬剤が通液可能な通液孔が形成されている、[1]又は[2]に記載の噴霧器。
[4]上面に空気取り入れ口を有するルームエアコンディショナーの室内機と、前記室内機に取り付けられた[1]〜[3]のいずれか一項に記載の噴霧器とを備えることを特徴とする、エアコンディショナーシステム。
[5]上面に空気取り入れ口を有するルームエアコンディショナーの室内機の前記空気取り入れ口に、[1]〜[3]のいずれか一項に記載の噴霧器で、前記液体薬剤を噴霧することを特徴とする、液体薬剤噴霧方法。
[6]前記液体薬剤が、除菌剤、抗菌剤、抗ウイルス剤、除カビ剤、防カビ剤、消臭剤、防臭剤、及び芳香剤からなる群から選択される少なくとも1種以上を含有する、[5]に記載の液体薬剤噴霧方法。
[7]前記ルームエアコンディショナーが停止状態のときに、前記液体薬剤を噴霧する、[5]又は[6]に記載の液体薬剤噴霧方法。
[8]前記液体薬剤を、10〜40g/時間の噴霧量で噴霧する、[5]〜[7]のいずれか一項に記載の液体薬剤噴霧方法。
本発明の噴霧器、並びに、この噴霧器を用いたエアコンディショナーシステム及び液体薬剤噴霧方法によれば、上面に空気取り入れ口を有するエアコンの室内機や、この室内機が設置された室内を汚すことなく、液体薬剤のミストを室内機内の隅々に到達させ、かつ充分に作用させることができる。
本発明の一実施形態に係る噴霧器を、斜め前面側から見た斜視図である。 本発明の一実施形態に係る噴霧器を、斜め後方側から見た分解斜視図である。 本発明の一実施形態に係るエアコンディショナーシステムの概略構成図である。 本発明の実施例で使用したエアコンディショナーシステムの概略構成図である。
<噴霧器>
本発明の一実施形態に係る噴霧器100について、図1、図2を参照して説明する。
噴霧器100は、タンク1と、吸液芯ユニット2と、噴出口ユニット5と、超音波発振器8と、これらの部材と電池60を所定の位置に配置乃至収容するための前面ケース10と背面ケース50とを備える。
タンク1は、液体薬剤を収容するもので、上部にタンク給水口1aが設けられており、タンク給水口1aからタンク1内に液体薬剤を供給できるようになっている。
液体薬剤は、除菌剤、抗菌剤、抗ウイルス剤、除カビ剤、防カビ剤、消臭剤、防臭剤、及び芳香剤からなる群から選択される少なくとも1種以上を含有することが好ましい。
液体薬剤を室内機200に噴霧することによって、室内機200内に液体薬剤に含まれる成分を送達させ、清潔に保つことが可能である。また、室内機200に噴霧した成分や香りを室内機200からの風と共に室内に送風することが可能である。
本発明では室内機200内部の隅々まで薬剤を拡散でき、滞留する時間を確保できるため、微生物制御を目的とした、除菌剤、徐黴剤、防カビ剤からなる群から選択される少なくとも1種以上を含有することが特に好ましい。
除菌剤、抗菌剤、抗ウイルス剤、除カビ剤、防カビ剤としては、超音波噴霧器で噴霧可能な液体製剤であれば使用することができ、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、trans−2−ブテン−1,4−ジオール、2−ブチン−1,4−ジオール、2,5−ヘキサンジオール、2−メチル−1,3−ペンタンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、2,3−ジメチル−2,3−ブタンジオール、2,4−ヘプタンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2−エチル−2−ブチル−1,3−プロパンジオール、イソプレングリコール、トリメチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,11−ウンデカンジオール、1,12−ドデカンジオール、1,13−トリデカンジオール、1,14−テトラデカンジオール、1,15−ペンタデカンジオール、1,16−ヘキサデカンジオール、1,17−ヘプタデカンジオール、1,18−オクタデカンジオール、1,19−ノナデカンジオール、1,20−イコサンジオール、1,2−オクタンジオール、1,2−デカンジオール、1,2−ドデカンジオール、1,2−テトラデカンジオール、1,2−ヘキサデカンジオール、1,2−オクタデカンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリプロピレングリコールなどのグリコール類、エタノール、フェノキシエタノール、プロピルアルコール、クロロブタノール、2−ブロム−2−ニトロ−1,3−プロパンジオール(ブロノポール)などのアルコール類やその他の溶剤類、3−メチル−4−イソプロピルメチルフェノール(IPMP)、2−イソプロピル−5−メチルフェノール(チモール)、2,3,4,6−テトラクロロフェノール、2,4,6−トリブロモフェノール、4-クロロ-3,5-ジメチルフェノール(PCMX)、オルトフェニルフェノール(OPP)などのフェノール類、4,4’−ジクロロ−2−ヒドロキシジフェニルエーテル(ダイクロサン)、2,4,4’−トリクロロ−2’−ヒドロキシジフェニルエーテル(トリクロサン)などのジフェニルエーテル類:安息香酸ナトリウム、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸メチルエステル、パラオキシ安息香酸プロピル、パラオキシ安息香酸イソプロピル、パラオキシ安息香酸ブチル、パラオキシ安息香酸イソブチル、パラオキシ安息香酸エチルエステル、パラオキシ安息香酸ブチルエステル、パラオキシ安息香酸プロピルエステル、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、プロピオン酸塩類、クエン酸、クエン酸ナトリウムなどのカルボン酸:ブロムシンナムアルデヒド、グルタルアルデヒドなどのアルデヒド類:2,3,5,6−テトラクロロ−4−(メチルスルホニル)ピリジン、ジンクピリチオンなどのピリジン類:塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化セチルピリジニウム、塩化ジデシルジメチルアンモニウム、ジデシルジメチルアンモニウムメトサルフェート、ジステアリルジメチルアンモニウムクロライド、ジオクチルジメチルアンモニウムクロライド、ジステアリルジヒドロキシエチルアンモニウムクロライド、ジ牛脂アルキルジメチルアンモニウムクロライド、ジ(ステアロイルオキシエチル)ジメチルアンモニウムクロライド、ジ(オレオイルオキシエチル)ジメチルアンモニウムクロライド、ジ(パルミトイルオキシエチル)ジメチルアンモニウムメトサルフェート、ジ(ステアロイルオキシイソプロピル)ジメチルアンモニウムクロライド、ジ(オレオイルオキシイソプロピル)ジメチルアンモニウムクロライド、ジ(オレオイルオキシブチル)ジメチルアンモニウムクロライド、ジ(ステアロイルオキシエチル)メチルヒドロキシエチルアンモニウムメトサルフェート、トリ(ステアロイルオキシエチル)メチルメトサルフェートなどの四級アンモニウム塩:ハロカルバン、トリクロロカルバニリドなどのカーバニリド類:2−(4’−チアゾリル)ベンズイミダゾール、2−(4−チオシアノメチルチオ)−ベンゾチアゾール、チアベンダゾール、3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメート(IPBC)、メトキサジアゾン、イマザリルなどのイミダゾールおよびチアゾール類:2,2′−ジチオ−ビス−(ピリジン−1−オキサイド)(ジピリチオン)などのジスルフィド:ジクオフルアニドなどのスルファミド類:グルコン酸クロルヘキシジン、塩酸クロルヘキシジン、クロロヘキシジン、ポリヘキサメチレンビグアニド、ポリヘキサメチレンビグアニド塩酸塩などのビグアナイト類:ポリビニルピロリドンヨード、パラクロロフェニル−3−ヨードプロパギルフォルマール、3−ヨード−2−プロパギルブチルカーバメートなどのヨウ素化合物:5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン(ケーソン)、2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、1,2−ベンゾチアゾロン、N−ブチル−1,2−ベンズイソチアゾロン−3(プロキセル)などのイソチアゾロン類:塩素化イソシアヌル酸などのトリアジン類:フルオロフォルペットなどのフタルイミド類、抗菌性香料、ヒノキチオール、植物由来ポリフェノール、キトサン、カテキン、孟宗竹抽出物、からし抽出物、ワサビ抽出物などの精油類、次亜塩素酸水、亜塩素酸水(エースネット社製、要時生成亜塩素酸水MA−Tなど)、銀、亜鉛、チタン、銅等の抗菌性を有する金属そのもの、該金属の錯体、該金属のイオン化水溶液、酸化物、塩化物、硝酸物、N−ステアリル−L−グルタミン酸物などが挙げられる。また、これらを組み合わせて使用することが出来る。
これらの中でも室内機200への影響や室内の汚染などから溶剤類が好ましく、エタノールやソルフィットなどのアルコール類、エチレングリコールやプロピレングリコールなどのグリコール類、またはグリコールエーテル類がより好ましい。前記除カビ剤の使用量は、液体薬剤の総質量に対して、エタノールやソルフィットであれば70〜80%が好ましく、エチレングリコールやプロピレングリコールであれば1〜85%が好ましく、20〜45%がより好ましい。3−メチル−4−イソプロピルメチルフェノール(IPMP)やヒノキチオール、植物由来ポリフェノールであれば0.01〜5%が好ましい。
吸液芯ユニット2は、棒状の吸液芯3と、吸液芯3の周面を囲み吸液芯3を支持する保持筒4とで構成されている。また、噴出口ユニット5は、多数の孔が形成された円形の噴出部6と噴出部6の周囲を囲むリング状の超音波振動子7とで構成されている。噴出部6と超音波振動子7とは一体成形されている。
吸液芯3は、第1の端部3aがタンク1内に挿入されている。また、第2の端部3bに、噴出口ユニット5の噴出部6が装着されている。吸液芯3は途中で屈曲しており、室内機200に取り付けられた際に、第1の端部3a側はタンク1の底部に向かってほぼ鉛直線上に沿って伸び、第2の端部3b側は、水平に伸びるように配置されている。この第2の端部3b側は、斜め下方向に伸びるように配置されていても構わない。
吸液芯3の直径は、5〜17mmであることが好ましく、8〜12mmであることより好ましい。
吸液芯3の直径が好ましい下限値以上であることにより、充分な噴霧量を確保しやすい。
吸液芯3の直径が好ましい上限値以下であることにより、噴霧量が過剰となることによって噴出部6表面に液だまりが発生することを抑制しやすい。
吸液芯3は毛細管作用により液剤を吸い上げる芯材である。吸液芯3の材質としては、通常、吸液芯として用いられる、例えばスポンジ、フェルト、綿、多孔質材などが挙げられる。
保持筒4は、棒状の吸液芯3の周面を囲む筒状体であり、吸液芯3と共に一方の端部がタンク1内に挿入されている。また、他方の端部には、噴出口ユニット5の噴出部6が装着されている。
屈曲した吸液芯3の所定の配置を保つよう、保持筒4も屈曲している。そして、室内機200に取り付けられた際に、吸液芯3と共に、一方の端部側はタンク1の底部に向かってほぼ鉛直線上に沿って伸び、他方の端部側は、水平に伸びるように配置されている。
保持筒4の液体薬剤に浸漬される部分には、液体薬剤が通液可能な複数の通液孔4aが設けられている。
保持筒4の屈曲した箇所の一方の端部側には、タンク給水口1aと嵌合する蓋部4bが形成されている。また、他方の端部には、噴出口ユニット5が嵌合する取付部4cが形成されている。取付部4cは、前面ケース10の内側に固定されるようになっている。
保持筒4は、吸液芯3を支持する強度があれば、特に材質に限定はないが、成形が容易であること、軽量であることから、樹脂製であることが好ましい。
噴出口ユニット5の噴出部6は、多数の微細孔が形成されている。吸液芯3から放出された液体薬剤は、超音波振動子7による振動によって噴出部6に形成された微細孔を通過し、微細なミストとなって放出される。
多数の微細孔の形成方法に特に限定はなく、例えば、網状としたり、平板に、レーザーを用いて多数の微細孔を設けたりする方法が挙げられる。中でも微細孔の大きさや数の調整によって噴霧量を容易に調整できるため、平板に微細孔を設ける方法が好ましい。
噴出部6全体の直径は、吸液芯3の直径と同等であることが好ましい。
噴出部6に存在する微細孔の径は、2〜20μmであることが好ましく、5〜10μmであることより好ましい。
微細孔の径が好ましい下限値以上であることにより、ミスト粒子が小さくなりすぎることにより軽くなりエアコン内部へのミストの取込み効率が低下することを抑制しやすい。
微細孔の径が好ましい上限値以下であることにより、ミストの粒子が大きくなりすぎエアコンフィルターの濡れ・詰まりが生じ、送達性が低下することを抑制しやすい。
噴出部6の細孔数は、300〜4000個であることが好ましく、500〜2500個であることがより好ましい。
細孔数が好ましい下限値以上であることにより、充分なミストの噴霧量を確保できる。
細孔数が好ましい上限値以下であることにより、振動時の過負荷による噴出部の劣化を避けることができる。
噴出部6と超音波振動子7とは一体成形され、全体がほぼ平板状の噴出口ユニット5とされている。
噴出口ユニット5は、保持筒4が、取付部4cにより前面ケース10の内側に取り付けられた際に、取付部4cと前面ケース10の間に挟まれて固定されるようになっている。
超音波振動子7には超音波発振器8(基盤)が接続されており、電池60から供給される電力を受けて超音波発振器8が駆動すると、超音波振動子7が噴出部6と共に振動するようになっている。超音波発振器8は、前面ケース10の保持筒4が固定された近傍において、前面ケース10の内側に固定されている。
超音波発振器8は、汎用的にUSBにて電源を供給される加湿器等の製品に用いられている振動数のものが容易に入手できることから好ましい。
振動数は噴霧器の機能、製造面、汎用性、価格の面から90〜120kHzであることが好ましく、100〜120kHzであることより好ましい。
超音波発振器8の振動数が好ましい下限値以上であることにより、液体薬剤のミストの粒子径が過大となりにくく、室内機200内部の隅々まで液体薬剤を噴霧しやすい。
超音波発振器8の振動数が好ましい上限値以下であることにより、適切な価格の超音波発振器8を入手しやすい。
前面ケース10は、前面ケース本体部20と前面部30と前面ケース本体部20と前面部30とをつなぐ連結部40の部分で構成されている。
前面ケース本体部20は、下面から見た際に左右の周縁が立ち上がった凹版であり、図2のように、背面から見た際に、右下部分が切り欠かれた略逆L字状とされている。この切り欠かれた右下部分に沿って、タンク嵌合部21が立設している。タンク嵌合部21は、図2に示すように略逆L字状とされており、この部分にタンク1が嵌合するようになっている。また、タンク嵌合部21には、係止凹部22が設けられ、タンク1をタンク嵌合部21に嵌合させた際に、タンク1のタンク給水口1aに嵌合した保持筒4の蓋部4bが、係止凹部22に係止されるようになっている。
前面ケース本体部20には、下面から見た際の左側の周縁とタンク嵌合部21との間が、電池収容部23とされている。電池収容部23の上方には、電池用開口部24が設けられ、電池用開口部24には、電池蓋61が開閉自在に取り付けられている。
前面部30は、前面板31と前面板31の周縁から、水平方向に伸びる筒状部32とで構成されている。前面板31には噴出孔33が形成されており、この噴出孔33部分に噴出部6が位置するように、保持筒4の取付部4cが、前面板31の内側に取り付けられている。
連結部40は、約90度の角度でなだらかに屈曲した形状とされており、連結部40により、前面ケース本体部20と前面部30とが連結されている。
背面ケース50は、背面ケース本体部51と背面ケース屈曲部52の部分で構成されている。
背面ケース本体部51は、平面視で前面ケース本体部20と重なり合う形状とされており、前面ケース本体部20と嵌合するようになっている。
また、背面ケース屈曲部52は、約90度の角度でなだらかに屈曲した形状とされており、連結部40の背面側を覆って、背面ケース本体部51と、前面部30の筒状部32とを連結するようになっている。
噴霧器100は、噴霧を自動的にオンオフ制御するタイミング信号を生成するタイマーと、前記タイマーを開始させる開始スイッチと、前記タイマーからのタイミング信号により噴霧のオンオフ制御を行う制御部と、を備えていることが好ましい。このようなプログラムにより噴霧の間欠運転を行うことで室内機200内部の隅々まで噴霧しやすく、また室内の汚れもさらに抑えることができる。
<エアコンシステム>
本実施形態のエアコンシステムは、図3に示すように、室内機200と、室内機200に取り付けられた噴霧器100とで構成されている。
室内機200は、主として家庭用として使用されるエアコンの壁掛け型の室内機である。室内機200の上面には、空気取り入れ口210が設けられている。
空気取り入れ口210には、通常フィルターが設けられるが、フィルターは、室内機200の上面と同じ高さ、あるいは、上面からやや下がった高さに設置されている。
空気取り入れ口210のフィルターの格子サイズは、5μm〜5mmであることが好ましく、10μm〜5mmであることがより好ましい。格子サイズとはフィルター繊維が構成する格子の1辺の長さ、またはその格子と同等の面積を有するフィルター孔の大きさを意味する。
フィルターは室内に浮遊するほこりなどが、空気とともにエアコン機体内に入るのを防ぐために設置されており、一般的に粗塵用フィルター、プレフィルター、または一部の中高性能フィルターが採用される場合が多い。
空気取り入れ口210の正面から見た幅は、35〜85cmであることが好ましく、40〜75cmであることがより好ましい。
空気取り入れ口210の正面から見た幅が好ましい下限値以上であれば、噴霧器100から噴霧された液体薬剤のミストが、空気取り入れ口210の範囲を超えて室内機200の空気取り入れ口210以外の部分に拡散してしまうことを防止しやすい。
空気取り入れ口210の正面から見た幅が好ましい上限値以下であれば、噴霧器100から噴霧された液体薬剤のミストを、空気取り入れ口210全体に拡散させやすい。
空気取り入れ口210の奥行き(噴霧器100の吹き出し方向から見た際の幅)は、10〜35cmであることが好ましく、12〜32cmであることがより好ましい。
空気取り入れ口210の奥行きが好ましい下限値以上であれば、噴霧器100から噴霧された液体薬剤のミストが、空気取り入れ口210の範囲を超えて室内機200の空気取り入れ口210以外の部分に拡散してしまうことを防止しやすい。
空気取り入れ口210の奥行きが好ましい上限値以下であれば、噴霧器100から噴霧された液体薬剤のミストを、空気取り入れ口210全体に拡散させやすい。
噴霧器100は、室内機200の正面から見て左右いずれに配置してもよいが、図3には、左側に配置した例を示した。
噴霧器100は、噴出孔33及び噴出部6が、空気取り入れ口210の奥行き方向中央に位置するように配置することが好ましい。
また、噴霧器100の噴出部6の中心と、空気取り入れ口210の奥行き方向中央との水平方向における離間距離は、20〜60cmであることが好ましく、25〜50cmであることがより好ましい。
噴出部6の中心と、空気取り入れ口210との水平方向における離間距離が好ましい下限値以上であれば、空気取り入れ口210の噴霧器100に近い側にも噴霧された液体薬剤のミストを拡散させやすい。
噴出部6の中心と、空気取り入れ口210との水平方向における離間距離が好ましい上限値以下であれば、噴霧器100から噴霧された液体薬剤のミストが、空気取り入れ口210手前の室内機200や室内に拡散することを防止しやすい。
また、噴霧器100の噴出部6の中心と、空気取り入れ口210のフィルターとの鉛直方向の距離は、20〜150mmであることが好ましく、30〜150mmであることがより好ましく、30〜100mmであることがさらに好ましい。
噴出部6の中心と、空気取り入れ口210のフィルターとの鉛直方向の距離が好ましい下限値以上であれば、勢いの強すぎるミストが、フィルターの一部に集中的に通過して、フィルター上に液だまりが発生する状況を回避しやすい。
噴出部6の中心と、空気取り入れ口210のフィルターとの鉛直方向の距離が好ましい上限値以下であれば、噴霧器100から噴霧された液体薬剤のミストが、空気取り入れ口210の範囲を超えて室内機200の空気取り入れ口210以外の部分に拡散してしまうことを防止しやすい。
本発明の噴霧器は、室内機に取り付けられた際に、吸液芯の第1の端部側がタンク1の底部に向かい、吸液芯の第2の端部側が水平または斜め下方に向かうよう配置される。図3には、吸液芯3の第1の端部3aが鉛直方向に沿って伸び、かつ、吸液芯3の第2の端部3b側が水平に向かうように、すなわち、室内機200の上面と平行な方向に向かうように配置された例を示した。
本発明において、噴霧器による鉛直方向の噴霧角度は、90゜以下であり、70〜90゜が好ましく、75〜90°がより好ましく、80〜90°がさらに好ましい。
なお、本明細書において鉛直方向の噴霧角度とは、鉛直方向に対する、噴出部の中央から噴霧したミストの噴霧直後の飛散方向の角度である。
すなわち、鉛直方向の噴霧角度90°は、噴出部の中央から噴霧したミストの噴霧直後の飛散方向が水平方向であることを意味し、0°を超え、90°未満である鉛直方向の噴霧角度は、噴出部の中央から噴霧したミストの噴霧直後の飛散方向が斜め下方であることを意味する。
鉛直方向の噴霧角度が90°以下であれば、非常に軽い液体薬剤のミストが、空気取り入れ口210の範囲を超えて室内機200の空気取り入れ口210以外の部分に拡散し、室内機200内部に到達しにくくなるのを防止できる。
鉛直方向の噴霧角度が好ましい下限値以上であることにより、噴霧器100から噴霧された液体薬剤のミストを、空気取り入れ口210全体に拡散させやすい。そのため、空気取り入れ口210の狭い範囲に大量のミストが通過することを防止できるので、空気取り入れ口210のフィルターが目詰まりを生じたり、フィルターで凝集したミストが液だれしたりすることを防止しやすい。
また、噴霧器による水平方向の噴霧角度は、0〜±15°が好ましく、0〜±10゜がより好ましい。0°が最も好ましい。なお、本明細書において水平方向の噴霧角度とは、空気取り入れ口210の正面から見た幅方向に対する、噴出部の中央から噴霧したミストの噴霧直後の飛散方向の角度(中心軸の角度)である。
また、噴霧器による水平方向の噴霧角度範囲は、±0〜15°が好ましく、±0〜10°がより好ましい。なお、本明細書において水平方向の噴霧角度範囲とは、空気取り入れ口210の正面から見た幅方向に対する、噴出部全体から噴霧したミストの噴霧直後の飛散方向の角度範囲である。
水平方向の噴霧角度範囲が好ましい下限値以上であれば、噴霧器100から噴霧された液体薬剤のミストを、空気取り入れ口210全体に広げて落下させやすい。
水平方向の噴霧角度範囲が好ましい上限値以下であれば、噴霧器から噴霧された液体薬剤のミストが、空気取り入れ口210の範囲を超えて室内機200の空気取り入れ口210以外の部分に落下したり、直接室内に落下したりすることを防止しやすい。
噴出部の中央から噴霧したミストの噴霧直後の飛散方向の角度は、噴出部6近傍における吸液芯3の配置方向に依存する。
本実施形態の噴霧器100による噴霧角度は、吸液芯3の第2の端部3b側が水平に向かうように配置されているので、鉛直方向の噴霧角度は90°である。
また、吸液芯3の第2の端部3b側が空気取り入れ口210の正面から見た幅方向に沿って配置されているので、水平方向の噴霧角度は0°である。
<液体薬剤噴霧方法>
本実施形態の液体薬剤噴霧方法は、噴霧器100に収容した電池60から超音波発振器8に電力を供給し、超音波振動子7を振動させることにより、液体薬剤を噴霧する。具体的には、吸液芯3によりタンク1から吸い上げられ第2の端部3bに至った液体薬剤を、振動のエネルギーによりミスト化して、噴出部6から噴霧する。
噴霧する際、エアコンは駆動状態でも停止状態でもよいが、停止状態であることが好ましい。
本実施形態では、室内機200の空気取り入れ口210に上側から液体薬剤を噴霧するので、室内機内の送風用ファンが駆動していなくても、噴霧された液体薬剤のミストは、自重で、室内機200の内部に到達することができる。
そして、エアコンが停止状態であれば、液体薬剤のミストは、室内機200の内部に長時間留まることができるため、液体薬剤による消臭や防カビ等の効果を発揮しやすい。
噴霧は、連続的に行わず間欠的に行うことも好ましい。間欠的に行うことにより、室内機200上面や空気取り入れ口210のフィルターを定期的に乾燥させることができるので、液溜まりの発生をより防止しやすくなる。
噴霧器100から噴霧する液体薬剤の噴霧直後のミストの粒子径は、16μm以下であることが好ましい。16μm以下のミストはドライミストと称され、周りを濡らしにくく空間に噴霧可能なミストとして着目されている。
一方、16μm以上のミスト、例えばトリガースプレーなどによる噴霧液は、ミストがすぐに落下してしまい、室内機200に向けて噴霧されたとしても落下して局所にのみ集約されてしまうため、フィルターや熱交換器の表面だけが濡れ、室内機200の隅々に送達することが困難である。また、室内機200を必要以上に濡らしてしまい悪影響を与える場合が考えられる。
16μmを超えるドライミストは粗大粒子と比較して落下速度が遅く、室内機200内部の隅々にミスト中の目的成分を送達させることができる。また、送達後のドライアップ速度も速いため、室内機200を濡らしにくい。
なお、噴霧直後のミストの粒子径は、例えば、レーザ回折式粒子径分布測定装置(Spraytec 2000 SPT5942、スペクトリス社マルバーン事業部製)により測定することができる。
噴霧器100から噴霧する液体薬剤の単位時間当たりの噴霧量は、10〜40g/時間であることが好ましく、10〜30g/時間であることがより好ましく、10〜25g/時間であることがさらに好ましい。
単位時間当たりの噴霧量が好ましい下限値以上であれば、室内機200内全体に充分な量の液体薬剤を到達させやすい。
単位時間当たりの噴霧量が好ましい上限値以下であれば、過剰なミストが凝集して液だれを生じたりすることを防止できる。
噴霧量は超音波振動子7に供給される液体薬剤量や超音波発振器8の出力によって調整することが出来る。また、液体薬剤の粘度も噴霧量に影響する。
一般的に超音波発振器8の振動数が高ければ高いほど単位時間当たりの噴霧量は多くなる。また、超音波発振器8の能力上限までは、液体薬剤の供給量を増やすほど、単位時間当たりの噴霧量は多くなる。また、液粘度が高いと噴霧しづらくなり噴霧量が抑制されることが知られている。
本実施形態の液体薬剤噴霧方法によれば、液体薬剤をミスト状にして噴霧するので、少量の液体薬剤でも、室内機200内の隅々に到達させることができる。そのため、多量の液体薬剤を使用することによる室内機200や室内の汚れを防止できる。
また、エアコンの停止状態で噴霧すれば、充分な時間、室内機200内に滞留させることができるので、液体薬剤を充分に作用させることができる。
また、水平または斜め下方に向けて前記液体薬剤を噴霧するので、噴霧した液体薬剤が、噴出部6に戻り、噴出部の目詰まりを生じさせることがない。
また、本実施形態の液体薬剤噴霧方法は、吸液芯3を用いて吸い上げた薬剤を超音波のエネルギーによりミスト化しているので、液体薬剤の組成を変化させることなく噴霧することができる。
超音波によりミストを発生させる手法としては、超音波振動子の上に液体を供給し、振動のエネルギーにより発生させて液柱からミストを発生させる手法もある。しかし、この手法の場合、液柱から飛散する量が、液体に含まれる成分によって異なるため、液体薬剤の組成が経時で変化してしまう。
吸液芯3を用いて吸い上げた薬剤を超音波のエネルギーによりミスト化する場合は、液体薬剤の組成とほぼ同等の組成のミストを発生させることができる。
また、吸液芯3を用いることにより、噴霧角度を調整しやすい。
<他の実施形態>
上記実施形態では、噴出部6と超音波振動子7とが一体化された噴出口ユニット5を用いたが、噴出部6と超音波振動子7とは一体化されていなくてよい。また、両者の位置関係も、超音波振動子7の振動を噴出部6に伝えることができれば、特に限定はない。
また、上記実施形態では、吸液芯3が1カ所で屈曲している態様としたが、複数箇所で屈曲させてもよい。また、屈曲させず、例えば、なだらかな円弧状としてもよい。
また、屈曲の有無、ないし、屈曲の程度は可変としてもよい。
また、上記実施形態では、吸液芯3の第1の端部3a側が、鉛直方向に沿ってタンク1の底部に向かう態様としたが、吸液芯3の第1の端部3a側は斜め方向に沿ってタンク1の底部に向かう態様としてもよい。
また、本実施形態の噴霧器100は、前面ケース10と背面ケース50とを用いる態様としたが、ケース等の使用は任意であり、また、これらの具体的形状にも特に限定はない。
<装置等>
液体薬剤としては、プロピレングリコール(ADEKA社製)を、水道水(東京都江戸川区ライオン研究所)で希釈して30質量%としたものを使用した。
実験に用いた噴霧器とエアコンの室内機は以下のとおりである。
[噴霧器A]
Jisu Technology社製加湿器(商品名:SWEETDONUT)の吸液芯を中央で斜めに切断し、角度を付けて繋ぎ直し、下端を液体薬剤の容器に浸漬した噴霧器110。
吸液芯:ポリエステル製、直径10mm、長さ(全長):205mm。
超音波振動子:外径16mmのリング状。
超音波発振器:振動数100kHz、駆動電源5V。
噴霧量:15g/時間。
[噴霧器B]
実施形態で説明した噴霧器100。
吸液芯3:ポリエチレンテレフタレートとポリプロピレンの混合繊維製、直径10mm、長さ(全長):308mm。
噴出部6:円形のステンレス(SUS304)製平板に、径6μmの微細孔が多数形成されたもの。細孔数600個。
超音波振動子7:外径16mmのリング状。
超音波発振器8:振動数112±3kHz、駆動電源5V。
噴霧量:20g/時間。
[室内機]
DAIKIN社製ルームエアコン(F22UTES−W7)の室内機200。
室内機200全体の幅:77cm。
室内機200全体の奥行き:23.5cm。
空気取り入れ口210の幅:43cm。
空気取り入れ口210の奥行き:14.5cm。
<評価方法>
実験例1〜8、実験例11〜16では、図4に示すように、室内機200に噴霧器Aを取り付け、噴出部の中心と、フィルターとの鉛直方向の距離(以下「噴霧高さH」という。)と、鉛直方向の噴霧角度(以下に「噴霧角度θ」という。)を、表1、2示すように種々変更して、停止状態の室内機200に対して、175分間噴霧した。
実験例9では、噴霧器Aに代えて、噴霧器Bを用い、150分間噴霧した。
噴霧後、以下に記載する送達性と汚れにくさの評価を行った。結果を表1、2に示す。
[送達性]
噴霧前に、室内機200内の下記9箇所に、2.5cm×2cmの感水試験紙(スプレーイングシステムスジャパン合同会社製、水分を検知すると黄色から青色に呈色する。)を貼り付け、噴霧後に各試験紙の呈色に基づき下記基準で評価し、3点以上を合格とした。
・室内機の熱交換器上面の正面向かって左端の位置。
・室内機の熱交換器上面の正面中央部の位置。
・室内機の熱交換器上面の正面向かって右端の位置。
・室内機の熱交換器の前面の正面向かって左端の位置。
・室内機の熱交換器の前面の正面中央部の位置。
・室内機の熱交換器の前面の正面向かって右端の位置。
・室内機のクロスフローファン下の正面向かって左端の位置。
・室内機のクロスフローファン下の正面中央部の位置。
・室内機のクロスフローファン下の正面向かって右端の位置。
(評価基準)
0点:試験紙9枚中呈色は5枚以下である。
1点:試験紙9枚中6枚が呈色している。
2点:試験紙9枚中7枚が呈色している。
3点:試験紙9枚中8枚が呈色している。
4点:全ての試験紙が呈色している。
[汚れにくさ]
噴霧後の室内機200の空気取り入れ口210以外の上面、及び空気取り入れ口210フィルターの状態を観察し、室内機の汚れのにくさを下記基準で評価し、3点以上を合格とした。
(評価基準)
0点:フィルターが詰まり、室内機200から床に液が落下している。
1点:床への液落下なし。室内機200上面に液溜まりが発生し、室内機200内部に水滴が落下している。
2点:床、室内機200内部への液落下なし。フィルターに液滴がはっきり付着し目詰まりが生じている。
3点:床、室内機200内部への液落下なし。フィルターに液滴が極わずか付着しているが目詰まりは生じていない。
4点:床、室内機200内部への液落下なし。フィルターに液滴の詰まりが生じていない。
Figure 2021186807
Figure 2021186807
表1、2に示すように、噴霧高さHと噴霧角度θは、適切に調整すべきことが確認できた。
本発明のエアコンシステムのように、吸液芯の配置により、噴霧高さHと噴霧角度θを適宜調整できることの有用性が確認できた。
1 タンク
2 吸液芯ユニット
3 吸液芯
3a 第1の端部
3b 第2の端部
4 保持筒
5 噴出口ユニット
6 噴出部
7 超音波振動子
8 超音波発振器
10 前面ケース
50 背面ケース
60 電池
100 噴霧器
110 噴霧器
200 室内機
210 空気取り入れ口

Claims (8)

  1. 上面に空気取り入れ口を有するルームエアコンディショナーの室内機に上側から液体薬剤を噴霧する噴霧器であって、
    液体薬剤を収容するタンクと、第1の端部が前記タンク内に挿入された吸液芯と、前記吸液芯の第2の端部に装着された多数の孔を有する噴出部と、前記噴出部に取り付けられた超音波振動子と、前記超音波振動子を振動させる超音波発振器とを備え、
    前記超音波振動子を振動させた際に、水平または斜め下方に向けて前記液体薬剤が噴霧されるように、前記室内機に取り付けられることを特徴とする噴霧器。
  2. 前記吸液芯が屈曲しており、前記室内機に取り付けられた際に、前記吸液芯の前記第1の端部側が前記タンクの底部に向かい、前記吸液芯の前記第2の端部側が水平または斜め下方に向かうように配置される、請求項1に記載の噴霧器。
  3. さらに、前記吸液芯の周面を囲む保持筒を備え、前記保持筒には、前記タンク内の前記液体薬剤が通液可能な通液孔が形成されている、請求項1又は2に記載の噴霧器。
  4. 上面に空気取り入れ口を有するルームエアコンディショナーの室内機と、前記室内機に取り付けられた請求項1〜3のいずれか一項に記載の噴霧器とを備えることを特徴とする、エアコンディショナーシステム。
  5. 上面に空気取り入れ口を有するルームエアコンディショナーの室内機の前記空気取り入れ口に、請求項1〜3のいずれか一項に記載の噴霧器で、前記液体薬剤を噴霧することを特徴とする、液体薬剤噴霧方法。
  6. 前記液体薬剤が、除菌剤、抗菌剤、抗ウイルス剤、除カビ剤、防カビ剤、消臭剤、防臭剤、及び芳香剤からなる群から選択される少なくとも1種以上を含有する、請求項5に記載の液体薬剤噴霧方法。
  7. 前記ルームエアコンディショナーが停止状態のときに、前記液体薬剤を噴霧する、請求項5又は6に記載の液体薬剤噴霧方法。
  8. 前記液体薬剤を、10〜40g/時間の噴霧量で噴霧する、請求項5〜7のいずれか一項に記載の液体薬剤噴霧方法。
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