JP2021185212A - ゴム組成物、タイヤ、及びゴム用低発熱化剤 - Google Patents

ゴム組成物、タイヤ、及びゴム用低発熱化剤 Download PDF

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Abstract

【課題】従来品と同等の耐久性を有しつつも、より一層優れた低発熱性を有するゴム組成物を提供する。
【解決手段】天然ゴム及び合成ジエン系ゴムを含むゴム成分、シリカ、カーボンブラック、下記式(1)で表される化合物又はその塩、並びに下記式(2)で表される化合物を含み、各成分の配合量が、前記天然ゴム及び前記合成ジエン系ゴムの合計100質量部に対し、前記シリカが15〜120質量部、前記カーボンブラックが5〜80質量部、前記式(1)で表される化合物又はその塩が0.05〜10質量部、前記式(2)で表される化合物又はその塩が0.05〜10質量部である、ゴム組成物。
Figure 2021185212

Figure 2021185212

【選択図】なし

Description

本発明は、ゴム組成物、タイヤ及びゴム用低発熱化剤に関する。
タイヤの製造に際しては、カーボンブラックを配合することにより、耐摩耗性に優れたタイヤを得ることが知られている。
また、タイヤに使用されるゴムには、一般的に天然ゴムが採用される。さらにタイヤの転がり抵抗性、ウェットグリップ性能及び雪上での操縦安定性を向上させるために、合成ジエン系ゴム及びシリカが配合されることがある。
タイヤの転がり抵抗性は自動車の低燃費化に影響を及ぼすとされ、転がり抵抗性の低いタイヤ材料には、発熱性の低いゴム組成物を採用することが有効であることが知られている。
これまで、タイヤ用のゴム組成物に添加される低発熱性付与剤として、特許文献1に開示されるヒドラゾン化合物が提案されている。
しかしながら、より一層の低発熱性に優れたゴム組成物に対する要望が高い。また、トラック又はバス等に使用されるタイヤには、高い荷重に対する耐性も要求されるため、上記した優れた低発熱性に加えて、一定の耐久性も必要とされる。
しかしながら、ゴム組成物における低発熱性と耐久性との間に明確な相関関係は存在しないため、両性質を高次元でバランスよく有するゴム組成物を見出すことは困難である。
特開2017−7551号公報
上記のような事情に鑑み、本発明の目的とするところは、従来品と同等の耐久性を有しつつも、より一層優れた低発熱性を有するゴム組成物を提供することにある。
本発明者は上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、所定のゴム成分、シリカ、及びカーボンブラックに加えて、所定のテトラジン系化合物及び所定のヒドラゾン系化合物を一定の割合で配合したゴム組成物を採用することにより、十分な耐久性を有しつつも、優れた低発熱性を有するタイヤを得ることができることを見出した。本発明者は、かかる知見に基づきさらに研究を重ね、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、以下のゴム組成物、タイヤ、及びゴム用低発熱化剤を提供する。
項1.
天然ゴム及び合成ジエン系ゴムを含むゴム成分、シリカ、カーボンブラック、下記式(1)で表される化合物又はその塩、並びに下記式(2)で表される化合物を含み、
各成分の配合量が、前記天然ゴム及び前記合成ジエン系ゴムの合計100質量部に対し、
前記シリカが15〜120質量部、
前記カーボンブラックが5〜80質量部、
前記式(1)で表される化合物又はその塩が0.05〜10質量部、
前記式(2)で表される化合物又はその塩が0.05〜10質量部である、ゴム組成物。
Figure 2021185212
[式中、X及びXは、同一又は異なって、置換基を有していてもよい複素環基を示す。]
Figure 2021185212
[式中、R及びRは、同一又は異なって、水素原子、C1〜18のアルキル基、シクロアルキル基又は芳香族基を示す。Rは、C2〜18の多価の非環式脂肪族基、C5〜20の多価の環式脂肪族基、C6〜18の多価の芳香族基、又はC7〜24の多価のアルキル芳香族基を示す。Aは水素原子、ヒドロキシ基、アミノ基、又はメルカプト基を示す。nは、1〜3の整数を示す。]
項2.
前記天然ゴム及び前記合成ジエン系ゴムの合計100質量%中における前記天然ゴムの含有量が10〜80質量%である、項1に記載の組成物。
項3.
前記合成系ジエン系ゴムが、イソプレンゴム、スチレンブタジエンゴム及びブタジエンゴムからなる群より選択される少なくとも一種である、項1又は2に記載の組成物。
項4.
前記式(1)における複素環基はピリジル基である、項1〜3の何れかに記載の組成物。
項5.
前記式(2)で表される化合物が、N'−(1−メチルエチリデン)サリチル酸ヒドラジド、N'−(1−メチルプロピリデン)サリチル酸ヒドラジド、N'−(1,3−ジメチルブチリデン)サリチル酸ヒドラジド、N'−(2−フリルメチレン)サリチル酸ヒドラジド、1−ヒドロキシ−N'−(1−メチルエチリデン)−2−ナフトエ酸ヒドラジド、1−ヒドロキシ−N'−(1−メチルプロピリデン)−2−ナフトエ酸ヒドラジド、1−ヒドロキシ−N'−(1,3−ジメチルブチリデン)−2−ナフトエ酸ヒドラジド、1−ヒドロキシ−N'−(2−フリルメチレン)−2−ナフトエ酸ヒドラジド、3−ヒドロキシ−N'−(1−メチルエチリデン)−2−ナフトエ酸ヒドラジド、3−ヒドロキシ−N'−(1−メチルプロピリデン)−2−ナフトエ酸ヒドラジド、3−ヒドロキシ−N'−(1,3−ジメチルブチリデン)−2−ナフトエ酸ヒドラジド及びヒドロキシ−N'−(2−フリルメチレン)−2−ナフトエ酸ヒドラジドからなる群から選ばれる少なくとも1種である、項1〜4の何れかに記載の組成物。
項6.
タイヤのトレッド部に使用される、項1〜5の何れかに記載の組成物。
項7.
項1〜6の何れかに記載の組成物を用いて製造されたタイヤ。
項8.
重荷重用である、項7に記載のタイヤ。
項9.
下記式(1)で表される化合物又はその塩、並びに下記式(2)で表される化合物を含む、ゴム用低発熱化剤。
Figure 2021185212
[式中、X及びXは、同一又は異なって、置換基を有していてもよい複素環基を示す。]
Figure 2021185212
[式中、R及びRは、同一又は異なって、水素原子、C1〜18のアルキル基、シクロアルキル基又は芳香族基を示す。Rは、C2〜18の多価の非環式脂肪族基、C5〜20の多価の環式脂肪族基、C6〜18の多価の芳香族基、又はC7〜24の多価のアルキル芳香族基を示す。Aは水素原子、ヒドロキシ基、アミノ基、又はメルカプト基を示す。nは、1〜3の整数を示す。]
本発明のゴム組成物は、従来品と同等の耐久性を有しつつも、より一層優れた低発熱性を有する
(1.ゴム組成物)
本発明のゴム組成物は、ゴム成分、シリカ、カーボンブラック、後述する式(1)で表される化合物又はその塩、並びに後述する式(2)で表される化合物を含む。本発明のゴム組成物は、従来品と同等レベルの耐久性を有しつつも、より一層優れた低発熱性を有し、タイヤ用のゴム組成物として好適に使用することができる。中でも、高い荷重のかかるトラック、バス、航空機又は産業用車両等のタイヤ用ゴム組成物として好適に使用可能である。
(1.1.ゴム成分)
ゴム成分には、天然ゴム及び合成ジエン系ゴムを含む。ゴム成分は、天然ゴム及び合成ジエン系ゴム以外のゴム成分を含んでもよい。ゴム成分100質量%中に、天然ゴム及び合成ジエン系ゴムを合計で70質量%以上含むことが好ましく、80質量%以上含むことがより好ましく、90質量%以上含むことがさらに好ましい。また、ゴム成分が天然ゴム及び合成ジエン系ゴムのみからなることも好ましい。
天然ゴムとしては天然ゴムラテックス、技術的格付けゴム(TSR)、スモークドシート(RSS)、ガタパーチャ、杜仲由来天然ゴム、グアユール由来天然ゴム、ロシアンタンポポ由来天然ゴムなどが挙げられ、さらにこれら天然ゴムを変性した、エポキシ化天然ゴム、メタクリル酸変性天然ゴム、スチレン変性天然ゴムなどの変性天然ゴムなども、天然ゴムに含まれるものと定義する。
合成ジエン系ゴムとしては、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、イソプレンゴム(IR)、ニトリルゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体ゴム(EPDM)、スチレン−イソプレン-スチレン三元ブロック共重合体(SIS)、スチレン−ブタジエン−スチレン三元ブロック共重合体(SBS)等、及びこれらの変性合成ジエン系ゴムが挙げられる。変性合成ジエン系ゴムには、主鎖変性、片末端変性、両末端変性などの変性手法によるジエン系ゴムが包含される。ここで、変性合成ジエン系ゴムの変性官能基としては、エポキシ基、アミノ基、アルコキシシリル基、水酸基などの各種官能基が挙げられ、これら官能
基は1種又は2種以上が変性合成ジエン系ゴムに含まれていてもよい。
上記した合成ジエン系ゴムの中でも、耐摩耗性と加工性とを両立させるために、イソプレンゴム、スチレンブタジエンゴム及びブタジエンゴムからなる群より選択される少なくとも一種を使用することが好ましい。
合成ジエン系ゴムの製造方法は、特に制限はなく、乳化重合、溶液重合、ラジカル重合、アニオン重合、カチオン重合などが挙げられる。また、合成ジエン系ゴムのガラス転移点に関しても、特に制限はない。
また、天然ゴム及び合成ジエン系ゴムの二重結合部のシス/トランス/ビニルの比率については、特に制限はなく、いずれの比率においても好適に用いることができる。また、合成ジエン系ゴムの数平均分子量および分子量分布は、特に制限はないが、数平均分子量500〜3000000、分子量分布1.5〜15が好ましい。
ゴム成分は、1種単独で、又は2種以上を混合(ブレンド)して用いることができる。中でも、好ましいゴム成分としては、天然ゴム、IR、SBR、BR又はこれらから選ばれる2種以上の混合物であり、より好ましくは天然ゴム、SBR、BR又はこれらから選ばれる2種以上の混合物である。
天然ゴム及び合成ジエン系ゴムの配合量については、天然ゴム及び合成ジエン系ゴムの合計100質量%中に天然ゴムが20〜80質量%とすることが好ましく、25〜60質量%とすることがより好ましい。かかる構成を採用することにより、耐摩耗性とウエット制動性とを両立させることができる。
天然ゴム及び合成ジエン系ゴム以外のゴム成分としては、多硫化ゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、及びウレタンゴムを例示することが可能であり、特に限定はない。
(1.2.シリカ)
シリカとしては、市販のあらゆるものが使用できる。中でも、湿式シリカ、乾式シリカ、又はコロイダルシリカを使用することが好ましく、湿式シリカを使用することがより好ましい。これらのシリカは、ゴム成分との親和性を向上させるために、シリカの表面が有機処理されていてもよい。
シリカのBET比表面積としては、特に制限はなく、例えば、40〜350m/gの範囲が挙げられる。BET比表面積がこの範囲であるシリカは、ゴム補強性及びゴム成分中への分散性を両立できるという利点がある。該BET比表面積は、ISO5794/1に準拠して測定される。
この観点から、好ましいシリカとしては、BET比表面積が80〜300m/gの範囲にあるシリカであり、より好ましくは、BET比表面積100〜270m/gであるシリカであり、特に好ましくは、BET比表面積110〜270m/gの範囲にあるシリカである。
このようなシリカの市販品としては、Quechen Silicon Chemical Co.,Ltd.製の商品名「HD165MP」(BET比表面積=165m/g)、「HD115MP」(BET比表面積=115m/g)、「HD200MP」(BET比表面積=200m/g)、「HD250MP」(BET比表面積=250m/g)、東ソー・シリカ株式会社製の商品名「ニップシールAQ」(BET比表面積=205m/g)、「ニップシールKQ」(BET比表面積=240m/g)、デグッサ社製の商品名「ウルトラジルVN3」(BET比表面積=175m/g)等が挙げられる。
シリカの配合量は、上記した天然ゴム及び合成ジエン系ゴムの合計100質量部に対し、15〜120質量部であり、20〜100質量部とすることが好ましく、30〜70質量部とすることがより好ましい。天然ゴム及び合成ジエン系ゴムの合計100質量部に対し、シリカの配合量が15質量部未満であると、転がり抵抗性能の悪化してしまう。一方、シリカの配合量が120質量部を超えると、ゴム組成物の加工性が悪化する。
(1.3.カーボンブラック)
使用するカーボンブラックとしては、特に制限はなく、例えば、市販品のカーボンブラック、Carbon−Silica Dual phase filler等が挙げられる。ゴム成分にカーボンブラックを含有させることにより、ゴムの電気抵抗を下げて、帯電を抑止する効果、さらにゴムの強度を向上させる効果を得ることができる。
具体的に、カーボンブラックとしては、例えば、高、中又は低ストラクチャーのSAF、ISAF、IISAF、N110、N134、N220、N234、N330、N339、N375、N550、HAF、FEF、GPF、SRFグレードのカーボンブラック等が挙げられる。中でも、好ましいカーボンブラックとしては、SAF、ISAF、IISAF、N134、N234、N330、N339、N375、HAF、又はFEFグレードのカーボンブラックを例示することができる。
カーボンブラックのDBP吸収量としては、特に制限はなく、60〜200cm/100gであることが好ましく、70〜180cm/100g以上であることが好ましく、80〜160cm/100gであることがさらに好ましい。
また、カーボンブラックの窒素吸着比表面積(N2SA、JISK6217−2:2001に準拠して測定する)は、30〜200m/gであることが好ましく、40〜180m/gであることがより好ましく、50〜160m/gであることがさらに好ましい。
カーボンブラックの配合量は、上記した天然ゴム及び合成ジエン系ゴムの合計100質量部に対し、5〜80質量部であり、7〜50質量部とすることが好ましく、10〜30質量部とすることがより好ましい。天然ゴム及び合成ジエン系ゴムの合計100質量部に対し、カーボンブラックの配合量が5質量部未満であると、着色不良となってしまう。一方、カーボンブラックの配合量が80質量部を超えると、加工性不良となってしまう。
(1.4.式(1)で表される化合物又はその塩)
本発明の組成物は、下記式(1)で表される化合物又はその塩(以下、単に「テトラジン化合物」ともいう。)を含む。
Figure 2021185212
[式中、X及びXは、同一又は異なって、置換基を有していてもよい複素環基を示す。]
テトラジン化合物における複素環基としては、特に限定はなく、例えば、2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル、2−ピラジニル、2−ピリミジル、4−ピリミジル、5−ピリミジル、3−ピリダジル、4−ピリダジル、4−(1,2,3−トリアジル)、5−(1,2,3−トリアジル)、2−(1,3,5−トリアジル)、3−(1,2,4−トリアジル)、5−(1,2,4−トリアジル)、6−(1,2,4−トリアジル)、2−キノリル、3−キノリル、4−キノリル、5−キノリル、6−キノリル、7−キノリル、8−キノリル、1−イソキノリル、3−イソキノリル、4−イソキノリル、5−イソキノリル、6−イソキノリル、7−イソキノリル、8−イソキノリル、2−キノキサリル、3−キノキサリル、5−キノキサリル、6−キノキサリル、7−キノキサリル、8−キノキサリル、3−シンノリル、4−シンノリル、5−シンノリル、6−シンノリル、7−シンノリル、8−シンノリル、2−キナゾリル、4−キナゾリル、5−キナゾリル、6−キナゾリル、7−キナゾリル、8−キナゾリル、1−フタラジル、4−フタラジル、5−フタラジル、6−フタラジル、7−フタラジル、8−フタラジル、1−テトラヒドロキノリル、2−テトラヒドロキノリル、3−テトラヒドロキノリル、4−テトラヒドロキノリル、5−テトラヒドロキノリル、6−テトラヒドロキノリル、7−テトラヒドロキノリル、8−テトラヒドロキノリル、1−ピロリル、2−ピロリル、3−ピロリル、2−フリル、3−フリル、2−チエニル、3−チエニル、1−イミダゾリル、2−イミダゾリル、4−イミダゾリル、5−イミダゾリル、1−ピラゾリル、3−ピラゾリル、4−ピラゾリル、5−ピラゾリル、2−オキサゾリル、4−オキサゾリル、5−オキサゾリル、2−チアゾリル、4−チアゾリル、5−チアゾリル、3−イソオキサゾリル、4−イソオキサゾリル、5−イソオキサゾリル、3−イソチアゾリル、4−イソチアゾリル、5−イソチアゾリル、4−(1,2,3−チアジアゾリル)、5−(1,2,3−チアジアゾリル)、3−(1,2,5−チアジアゾール)、2−(1,3,4−チアジアゾール)、4−(1,2,3−オキサジアゾリル)、5−(1,2,3−オキサジアゾリル)、3−(1,2,4−オキサジアゾリル)、5−(1,2,4−オキサジアゾリル)、3−(1,2,5−オキサジアゾリル)、2−(1,3,4−オキサジアゾリル)、1−(1,2,3−トリアゾリル)、4−(1,2,3−トリアゾリル)、5−(1,2,3−トリアゾリル)、1−(1,2,4−トリアゾリル)、3−(1,2,4−トリアゾリル)、5−(1,2,4−トリアゾリル)、1−テトラゾリル、5−テトラゾリル、1−インドリル、2−インドリル、3−インドリル、4−インドリル、5−インドリル、6−インドリル、7−インドリル、1−イソインドリル、2−イソインドリル、3−イソインドリル、4−イソインドリル、5−イソインドリル、6−イソインドリル、7−イソインドリル、1−ベンゾイミダゾリル、2−ベンゾイミダゾリル、4−ベンゾイミダゾリル、5−ベンゾイミダゾリル、6−ベンゾイミダゾリル、7−ベンゾイミダゾリル、2−ベンゾフラニル、3−ベンゾフラニル、4−ベンゾフラニル、5−ベンゾフラニル、6−ベンゾフラニル、7−ベンゾフラニル、1−イソベンゾフラニル、3−イソベンゾフラニル、4−イソベンゾフラニル、5−イソベンゾフラニル、6−イソベンゾフラニル、7−イソベンゾフニル、2−ベンゾチエニル、3−ベンゾチエニル、4−ベンゾチエニル、5−ベンゾチエニル、6−ベンゾチエニル、7−ベンゾチエニル、2−ベンゾオキサゾリル、4−ベンゾオキサゾリル、5−ベンゾオキサゾリル、6−ベンゾオキサゾリル、7−ベンゾオキサゾリル、2−ベンゾチアゾリル、4−ベンゾチアゾリル、5−ベンゾチアゾリル、6−ベンゾチアゾリル、7−ベンゾチアゾリル、1−インダゾリル、3−インダゾリル、4−インダゾリル、5−インダゾリル、6−インダゾリル、7−インダゾリル、2−モルホリル、3−モルホリル、4−モルホリル、1−ピペラジル、2−ピペラジル、1−ピペリジル、2−ピペリジル、3−ピペリジル、4−ピペリジル、2−テトラヒドロピラニル、3−テトラヒドロピラニル、4−テトラヒドロピラニル、2−テトラヒドロチオピラニル、3−テトラヒドロチオピラニル、4−テトラヒドロチオピラニル、1−ピロリジル、2−ピロリジル、3−ピロリジル、2−テトラヒドロフラニル、3−テトラヒドロフラニル、2−テトラヒドロチエニル、3−テトラヒドロチエニル等が挙げられる。中でも、好ましい複素環基としては、ピリジル基、フラニル基、チエニル基、ピリミジル基又はピラジル基であり、より好ましくはピリジルである。
また、テトラジン化合物のX又はXに任意に付加する置換基としても、特に限定はなく、例えば、ハロゲン原子、アミノ基、アミノアルキル基、アルコキシカルボニル基、アシル基、アシルオキシ基、アミド基、カルボキシル基、カルボキシアルキル基、ホルミル基、ニトリル基、ニトロ基、アルキル基、ヒドロキシアルキル基、水酸基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、複素環基、チオール基、アルキルチオ基、アリールチオ基等が挙げられる。該置換基は、好ましくは1〜5個、より好ましくは1〜3個有していてもよい。
式(1)で表される化合物の「塩」としては、特に限定はなく、あらゆる種類の塩が含まれる。このような塩としては、例えば、塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩等の無機酸塩;酢酸塩、メタンスルホン酸塩等の有機酸塩;ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩;マグネシウム塩、カルシウム塩等のアルカリ土類金属塩;ジメチルアンモニウム、トリエチルアンモニウム等の第4級アンモニウム塩等が挙げられる。
これらテトラジン化合物の中でも、好ましい化合物は、X及びXが、同一又は異なって、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアラルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、又は置換基を有していてもよい複素環基である化合物である。
より好ましいテトラジン化合物は、X及びXが、同一又は異なって、置換基を有していてもよいアラルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、又は置換基を有していてもよい複素環基である化合物である。
さらに好ましいテトラジン化合物は、X及びXが、同一又は異なって、置換基を有していてもよいベンジル基、置換基を有していてもよいフェニル基、置換基を有していてもよい2−ピリジル基、置換基を有していてもよい3−ピリジル基、置換基を有していてもよい4−ピリジル基、置換基を有していてもよい2−フラニル基、置換基を有していてもよいチエニル基、置換基を有していてもよい1−ピラゾリル基、置換基を有していてもよい2−ピリミジル基、又は置換基を有していてもよい2−ピラジル基である化合物であり、これらの中でも、置換基を有していてもよい2−ピリジル基、置換基を有していてもよい3−ピリジル基、又は置換基を有していてもよい2−フラニル基である化合物が特に好ましい。
具体的に、テトラジン化合物としては、例えば、
1,2,4,5−テトラジン、
3,6−ビス(2−ピリジル)−1,2,4,5−テトラジン、
3,6−ビス(3−ピリジル)−1,2,4,5−テトラジン、
3,6−ビス(4−ピリジル)−1,2,4,5−テトラジン、
3,6−ジフェニル−1,2,4,5−テトラジン、
3,6−ジベンジル−1,2,4,5−テトラジン、
3,6−ビス(2−フラニル)−1,2,4,5−テトラジン、
3−メチル−6−(3−ピリジル)−1,2,4,5−テトラジン、
3,6−ビス(3,5−ジメチル−1−ピラゾリル)−1,2,4,5−テトラジン、
3,6−ビス(2−チエニル)−1,2,4,5−テトラジン、
3−メチル−6−(2−ピリジル)−1,2,4,5−テトラジン、
3,6−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,2,4,5−テトラジン、
3,6−ビス(3−ヒドロキシフェニル)−1,2,4,5−テトラジン、
3,6−ビス(2−ピリミジニル)−1,2,4,5−テトラジン、
3,6−ビス(2−ピラジル)−1,2,4,5−テトラジン等が挙げられる。
中でも、好ましいテトラジン化合物は、3,6−ビス(2−ピリジル)−1,2,4,5−テトラジン、3,6−ビス(3−ピリジル)−1,2,4,5−テトラジン、3,6−ビス(2−フラニル)−1,2,4,5−テトラジン、3−メチル−6−(3−ピリジル)−1,2,4,5−テトラジン、及び3−メチル−6−(2−ピリジル)−1,2,4,5−テトラジンであり、さらに好ましいテトラジン化合物3−ピリジル)−1,2,4,5−テトラジンである。
上記したテトラジン化合物は、一種のみを単独で使用してもよいし、二種以上を併用してもよい。
テトラジン化合物の使用量は、上記天然ゴム及び合成ジエン系ゴムの合計100質量部に対し、0.05〜10質量部であり、0.10〜7質量部とすることが好ましく、0.15〜5質量部とすることがより好ましい。テトラジン化合物の使用量が0.05質量部に満たない場合、転がり抵抗性能の悪化を招くこととなってしまう。一方、テトラジン化合物の使用量が10質量部を超えると、加工性不良となってしまう。
(1.5.式(2)で表される化合物)
本発明の組成物は、下記式(2)で表される化合物を含む。尚、本明細書において、当該化合物を、単に「ヒドラジド化合物」ともいう。
Figure 2021185212
[式中、R及びRは、同一又は異なって、水素原子、C1〜18のアルキル基、シクロアルキル基又は芳香族基を示す。Rは、C2〜18の多価の非環式脂肪族基、C5〜20の多価の環式脂肪族基、C6〜18の多価の芳香族基、又はC7〜24の多価のアルキル芳香族基を示す。Aは水素原子、ヒドロキシ基、アミノ基、又はメルカプト基を示す。nは、1〜3の整数を示す。]
式(2)中、R及びRは、同一又は異なって、水素原子、C1〜18のアルキル基、シクロアルキル基又は芳香族基である。中でもR及びRは、同一又は異なって、C1〜18のアルキル基であることが好ましく、C1〜5のアルキル基であることが好ましい。当該アルキル基は直鎖状であっても分岐鎖状であってもよい。
は、C2〜18の多価の非環式脂肪族基、C5〜20の多価の環式脂肪族基、C6〜18の多価の芳香族基、又はC7〜24の多価のアルキル芳香族基を示す。Rは、C2〜18の置換基を有していてもよい非環式脂肪族基、C5〜20の置換基を有していてもよい環式脂肪族基、C6〜18の置換基を有していてもよい芳香族基、又はC7〜24の置換基を有していてもよいアルキル芳香族基であることが好ましい。当該置換基としては、特に限定はなく、例えば、ハロゲン原子、アミノ基、アミノアルキル基、アルコキシカルボニル基、アシル基、アシルオキシ基、アミド基、カルボキシル基、カルボキシアルキル基、ホルミル基、ニトリル基、ニトロ基、アルキル基、ヒドロキシアルキル基、水酸基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、複素環基、チオール基、アルキルチオ基、アリールチオ基等が挙げられる。該置換基は、好ましくは1〜5個、より好ましくは1〜3個有していてもよい。
ヒドラジド化合物の具体例としては、例えば、3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸ヒドラジド(HNH)の誘導体の他、N’−(1,3−ジメチルブチリデン)サリチル酸ヒドラジド(BMS)、4−ヒドロキシ安息香酸ヒドラジド、アントラニル酸ヒドラジド、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸ヒドラジドの各誘導体等が挙げられる。中でも、ナフトエ酸ヒドラジドまたはその誘導体を使用することが好ましい。
その他にも、N'−(1−メチルエチリデン)サリチル酸ヒドラジド、N'−(1−メチルプロピリデン)サリチル酸ヒドラジド、N'−(1,3−ジメチルブチリデン)サリチル酸ヒドラジド、N'−(2−フリルメチレン)サリチル酸ヒドラジド、1−ヒドロキシ−N'−(1−メチルエチリデン)−2−ナフトエ酸ヒドラジド、1−ヒドロキシ−N'−(1−メチルプロピリデン)−2−ナフトエ酸ヒドラジド、1−ヒドロキシ−N'−(1,3−ジメチルブチリデン)−2−ナフトエ酸ヒドラジド、1−ヒドロキシ−N'−(2−フリルメチレン)−2−ナフトエ酸ヒドラジド、3−ヒドロキシ−N'−(1−メチルエチリデン)−2−ナフトエ酸ヒドラジド、3−ヒドロキシ−N'−(1−メチルプロピリデン)−2−ナフトエ酸ヒドラジド、3−ヒドロキシ−N'−(1,3−ジメチルブチリデン)−2−ナフトエ酸ヒドラジド及びヒドロキシ−N'−(2−フリルメチレン)−2−ナフトエ酸ヒドラジドを例示することができる。
3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸ヒドラジド(HNH)の誘導体としては、例えば、3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸(1−メチルエチリデン)ヒドラジド、3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸(1−メチルプロピリデン)ヒドラジド、3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸(1,3−ジメチルプロピリデン)ヒドラジド、3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸(1−フェニルエチリデン)ヒドラジド等の3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸ヒドラジド等が挙げられる。
これらの中でも、3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸ヒドラジド(例えば、大塚化学(株)製の商品名「HNH」がこの化合物に該当する。)の誘導体や、N’−(1,3−ジメチルブチリデン)サリチル酸ヒドラジド(例えば、大塚化学(株)製の商品名「BMS」がこの化合物に該当する。)の誘導体は、低発熱性を維持しながらムーニー粘度を低く抑えることができる点で好ましい。特に、3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸ヒドラジド(「HNH」)の誘導体である3−ヒドロキシ−N’−(1,3−ジメチルブチリデン)−2−ナフトエ酸ヒドラジドが、効果が顕著な点で好ましく、市販品としては、例えば大塚化学(株)製の商品名「BMH」を好適に使用することができる。なお、本発明のゴム組成物において、上記ヒドラジド化合物は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
ヒドラジド化合物の使用量は、上記天然ゴム及び合成ジエン系ゴムの合計100質量部に対し、0.05〜10質量部であり、0.10〜7質量部とすることが好ましく、0.15〜5質量部とすることがより好ましい。ヒドラジド化合物の使用量が0.05質量部に満たない場合、転がり抵抗性能の悪化を招くこととなってしまう。一方、ヒドラジド化合物の使用量が10質量部を超えると、加工性不良となってしまう。
テトラジン化合物に対するヒドラジド化合物の使用量は、テトラジン化合物100質量部に対してヒドラジド化合物を30〜300質量部とすることが好ましく、50〜200質量部とすることがより好ましく、75〜125質量部とすることがさらに好ましい。両化合物を当該組成比で配合することにより、優れた低発熱性を相乗的に得ることができる。
(1.6.その他の配合剤)
本発明のゴム組成物には、上記各成分に加えて、カップリング剤、カーボンブラック及びシリカ以外の無機充填剤、加硫剤、加硫促進剤、加硫促進助剤、老化防止剤、軟化剤、可塑剤、スコーチ防止剤、オゾン防止剤、発泡剤、加硫遅延剤等のゴム業界で通常使用される配合剤を適宜配合することができる。
本発明のゴム組成物は、カップリング剤を含むことも好ましい。カップリング剤を添加することにより、ゴム組成物の補強性を高めたり、ゴム組成物の引裂き強度及び耐摩耗性を高めたりすることができる。より具体的には、シランカップリング剤、チタネートカップリング剤、アルミネートカップリング剤、ジルコネートカップリング剤を配合してもよい。
シランカップリング剤としては特に制限されず、市販品を好適に使用することができる。このようなシランカップリング剤として、例えばスルフィド系、ポリスルフィド系、チオエステル系、チオール系、オレフィン系、エポキシ系、アミノ系、アルキル系のシランカップリング剤が挙げられる。
スルフィド系のシランカップリング剤としては、例えば、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3−メチルジメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(3−メチルジメトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)ジスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(3−メチルジメトキシシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)トリスルフィド、ビス(3−モノエトキシジメチルシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3−モノエトキシジメチルシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(3−モノエトキシジメチルシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(3−モノメトキシジメチルシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3−モノメトキシジメチルシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(3−モノメトキシジメチルシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2−モノエトキシジメチルシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(2−モノエトキシジメチルシリルエチル)トリスルフィド、ビス(2−モノエトキシジメチルシリルエチル)ジスルフィド等が挙げられる。これらの内、ビス3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィドが特に好ましい。
チオエステル系のシランカップリング剤としては、例えば、3−ヘキサノイルチオプロピルトリエトキシシラン、3−オクタノイルチオプロピルトリエトキシシラン、3−デカノイルチオプロピルトリエトキシシラン、3−ラウロイルチオプロピルトリエトキシシラン、2−ヘキサノイルチオエチルトリエトキシシラン、2−オクタノイルチオエチルトリエトキシシラン、2−デカノイルチオエチルトリエトキシシラン、2−ラウロイルチオエチルトリエトキシシラン、3−ヘキサノイルチオプロピルトリメトキシシラン、3−オクタノイルチオプロピルトリメトキシシラン、3−デカノイルチオプロピルトリメトキシシ
ラン、3−ラウロイルチオプロピルトリメトキシシラン、2−ヘキサノイルチオエチルトリメトキシシラン、2−オクタノイルチオエチルトリメトキシシラン、2−デカノイルチオエチルトリメトキシシラン、2−ラウロイルチオエチルトリメトキシシラン等を挙げることができる。
チオール系のシランカップリング剤としては、例えば、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3−[エトキシビス(3,6,9,12,15−ペンタオキサオクタコサン−1−イルオキシ)シリル]−1−プロパンチオール等を挙げることができる。
オレフィン系のシランカップリング剤としては、例えば、ジメトキシメチルビニルシラン、ビニルトリメトキシシラン、ジメチルエトキシビニルシラン、ジエトキシメチルビニルシラン、トリエトキシビニルシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、アリルトリメトキシシラン、アリルトリエトキシシラン、p−スチリルトリメトキシシラン、3−(メトキシジメトキシジメチルシリル)プロピルアクリレート、3−(トリメトキシシリル)プロピルアクリレート、3−[ジメトキシ(メチル)シリル]プロピルメタクリレート、3−(トリメトキシシリル)プロピルメタクリレート、3−[ジメトキシ(メチル)シリル]プロピルメタクリレート、3−(トリエトキシシリル)プロピルメタクリレート、3−[トリス(トリメチルシロキシ)シリル]プロピルメタクリレート等を挙げることができる。
エポキシ系のシランカップリング剤としては、例えば、3−グリシジルオキシプロピル(ジメトキシ)メチルシラン、3−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン、ジエトキシ(3−グリシジルオキシプロピル)メチルシラン、トリエトキシ(3−グリシジルオキシプロピル)シラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等を挙げることができる。これらの内、3−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシランが好ましい。
アミノ系のシランカップリング剤としては、例えば、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−エトキシシリル−N−(1,3−ジメチルブチリデン)プロピルアミン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(ビニルベンジル)−2−アミノエチル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン等を挙げることができる。これらの内、3−アミノプロピルトリエトキシシランが好ましい。
アルキル系のシランカップリング剤としては、例えば、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、イソブチルトリエトキシシラン、n−ヘキシルトリメトキシシラン、n−ヘキシルトリエトキシシラン、シクロヘキシルメチルジメトキシシラン、n−オクチルトリエトキシシラン、n−デシルトリメトキシシラン等を挙げることができる。これらの内、メチルトリエトキシシランが好ましい。
これらシランカップリング剤の中でも、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィドを特に好ましく使用することができる。
チタネートカップリング剤としては特に制限されず、市販品を好適に使用することができる。このようなチタネートカップリング剤として、例えばアルコキシド系、キレート系、アシレート系のチタネートカップリング剤が挙げられる。
アルコキシド系のチタネートカップリング剤としては、例えば、テトライソプロピルチタネート、テトラノルマルブチルチタネート、ブチルチタネートダイマー、テトラオクチルチタネート、テトラターシャリーブチルチタネート、テトラステアリルチタネート等を挙げることができる。これらの内、テトライソプロピルチタネートが好ましい。
キレート系のチタネートカップリング剤としては、例えば、チタンアセチルアセトネート、チタンテトラアセチルアセトネート、チタンエチルアセトアセテート、ドデシルベンゼンスルホン酸チタン化合物、リン酸チタン化合物、チタンオクチレングリコレート、チタンエチルアセトアセテート、チタンラクテートアンモニウム塩、チタンラクテート、チタンエタノールアミネート、チタンオクチレングリコレート、チタンアミノエチルアミノエタノレート等を挙げることができる。これらの内、チタンアセチルアセトネートが好ましい。
アシレート系のチタネートカップリング剤としては、例えば、チタンイソステアレート等を挙げることができる。
アルミネートカップリング剤としては特に制限されず、市販品を好適に使用することができる。このようなアルミネートカップリング剤として、9−オクタデセニルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウムセカンダリーブトキシド、アルミニウムトリスアセチルアセトネート、アルミニウムビスエチルアセトアセテートモノアセチルアセトネート、アルミニウムトリスエチルアセトアセテート等が挙げることができる。これらの内、9−オクタデセニルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレートが好ましい。
ジルコネートカップリング剤としては特に制限されず、市販品を好適に使用することができる。このようなジルコネートカップリング剤として、例えばアルコキシド系、キレート系、アシレート系のジルコネートカップリング剤が挙げられる。
アルコキシド系のジルコニウム系カップリング剤としては、例えば、ノルマルプロピルジルコネート、ノルマルブチルジルコネート等を挙げることができる。この内、ノルマルブチルジルコネートが好ましい。
キレート系のジルコネートカップリング剤としては、例えば、ジルコニウムテトラアセチルアセトネート、ジルコニウムモノアセチルアセトネート、ジルコニウムエチルアセトアセテート、ジルコニウムラクテートアンモニウム塩等を挙げることができる。この内、ジルコニウムテトラアセチルアセトネートが好ましい。
アシレート系のジルコネートカップリング剤としては、例えば、ステアリン酸ジルコニウム、オクチル酸ジルコニウム等を挙げることができる。この内、ステアリン酸ジルコニウムが好ましい。
本発明においては、シランカップリング剤、チタネートカップリング剤、アルミネートカップリング剤、ジルコネートカップリング剤は一種を単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明のゴム組成物のシランカップリング剤の配合量は、シリカ100質量部に対して、0.1〜20質量部とすることが好ましく、3〜15質量部とすることがより好ましい。0.1質量部以上であれば、ゴム組成物の引裂き強度向上の効果をより好適に発現することができ、20質量部以下であれば、ゴム組成物のコストが低減し、経済性が向上するからである。
無機充填剤としては、炭酸カルシウム(CaCO)、アルミナ(Al)、アルミナ水和物(Al・HO)、水酸化アルミニウム[Al(OH)]、炭酸アルミニウム[Al(CO]、水酸化マグネシウム[Mg(OH)]、酸化マグネシウム(MgO)、炭酸マグネシウム(MgCO)、タルク(3MgO・4SiO・HO)、アタパルジャイト(5MgO・8SiO・9HO)、チタン白(TiO)、チタン黒(TiO2n−1)、酸化カルシウム(CaO)、水酸化カルシウム[Ca(OH)]、酸化アルミニウムマグネシウム(MgO・Al)、クレー(Al・2SiO)、カオリン(Al・2SiO・2HO)、パイロフィライト(Al・4SiO・HO)、ベントナイト(Al・4SiO・2HO)、ケイ酸アルミニウム(AlSiO、Al・3SiO・5HO等)、ケイ酸マグネシウム(MgSiO4、MgSiO等)、ケイ酸カルシウム(Ca・SiO等)ケイ酸アルミニウムカルシウム(Al・CaO・2SiO等)、ケイ酸マグネシウムカルシウム(CaMgSiO)、酸化ジルコニウム(ZrO)、水酸化ジルコニウム[ZrO(OH)・nHO]、炭酸ジルコニウム[Zr(CO]、アクリル酸亜鉛、メタクリル酸亜鉛、各種ゼオライトのように電荷を補正する水素、アルカリ金属又はアルカリ土類金属を含む結晶性アルミノケイ酸塩等を配合することができる。これら無機充填材は、いずれか1種又は2種以上を混合して使用することができる。
加硫剤としては、有機過酸化物又は硫黄系加硫剤を配合することができる。有機過酸化物としては、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、1,3−ビス(t−ブチルパーオキシプロピル)ベンゼン、ジ−t−ブチルパーオキシ−ジイソプロピルベンゼン、t−ブチルパーオキシベンゼン、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、1,1−ジ−t−ブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチルシロキサン、n−ブチル−4,4−ジ−t−ブチルパーオキシバレレート等を配合することができる。これらの有機過酸化物の中では、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゼン、ジ−t−ブチルパーオキシ−ジイソプロピルベンゼンが好ましい。また、硫黄系加硫剤としては、例えば、硫黄、モルホリンジスルフィド等を配合することができる。これらの硫黄系加硫剤の中では、硫黄が好ましい。
加硫促進剤としては、スルフェンアミド系、チアゾール系、チウラム系、チオウレア系、グアニジン系、ジチオカルバミン酸系、アルデヒド−アミン系またはアルデヒド−アンモニア系等を配合することができる。
スルフェンアミド系としては、例えば、CBS(N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド)、TBBS(N−t−ブチル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド)、N,N−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、N−オキシジエチレン−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、N,N−ジイソプロピル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド等のスルフェンアミド系化合物等が挙げられる。
チアゾール系としては、例えば、MBT(2−メルカプトベンゾチアゾール)、MBTS(ジベンゾチアジルジスルフィド)、2−メルカプトベンゾチアゾールのナトリウム塩、亜鉛塩、銅塩、シクロヘキシルアミン塩、2−(2,4−ジニトロフェニル)メルカプトベンゾチアゾール、2−(2,6−ジエチル−4−モルホリノチオ)ベンゾチアゾール等が挙げられる。
チウラム系としては、例えば、TMTD(テトラメチルチウラムジスルフィド)、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラメチルチウラムモノスルフィド、ジペンタメチレンチウラムジスルフィド、ジペンタメチレンチウラムモノスルフィド、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド、ジペンタメチレンチウラムヘキサスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィド、ペンタメチレンチウラムテトラスルフィド等が挙げられる。
チオウレア系としては、例えば、チアカルバミド、ジエチルチオ尿素、ジブチルチオ尿素、トリメチルチオ尿素、ジオルトトリルチオ尿素などのチオ尿素化合物等が挙げられる。
グアニジン系としては、例えば、ジフェニルグアニジン、ジオルトトリルグアニジン、トリフェニルグアニジン、オルトトリルビグアニド、ジフェニルグアニジンフタレート等のグアニジン系化合物が挙げられる。
ジチオカルバミン酸系としては、例えば、エチルフェニルジチオカルバミン酸亜鉛、ブチルフェニルジチオカルバミン酸亜鉛、ジメチルジチオカルバミン酸ナトリウム、ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジブチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジアミルジチオカルバミン酸亜鉛、ジプロピルジチオカルバミン酸亜鉛、ペンタメチレンジチオカルバミン酸亜鉛とピペリジンの錯塩、ヘキサデシルイソプロピルジチオカルバミン酸亜鉛、オクタデシルイソプロピルジチオカルバミン酸亜鉛、ジベンジルジチオカルバミン酸亜鉛、ジエチルジチオカルバミン酸ナトリウム、ペンタメチレンジチオカルバミン酸ピペリジン、ジメチルジチオカルバミン酸セレン、ジエチルジチオカルバミン酸テルル、ジアミルジチオカルバミン酸カドミウム等のジチオカルバミン酸系化合物等が挙げられる。
アルデヒド−アミン系またはアルデヒド−アンモニア系としては、例えば、アセトアルデヒド−アニリン反応物、ブチルアルデヒド−アニリン縮合物、ヘキサメチレンテトラミン、アセトアルデヒド−アンモニア反応物等が挙げられる。
加硫促進助剤としては、ステアリン酸、亜鉛華(酸化亜鉛)等を配合することができる。
老化防止剤としては、アミン系、フェノール系、イミダゾール系の各化合物、カルバミン酸金属塩、ワックス等を配合することができる。
軟化剤としては、プロセスオイル、潤滑油、パラフィン、流動パラフィン、石油アスファルト、ワセリン等の石油系軟化剤、ヒマシ油、アマニ油、ナタネ油、ヤシ油等の脂肪油系軟化剤;トール油、サブ、蜜ロウ、カルナバロウ、ラノリン等のワックス類;リノール酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ラウリン酸等の脂肪酸;等を配合することができる。軟化剤を配合することで、練加工性をより一層向上することができる。
可塑剤としては、DMP(フタル酸ジメチル)、DEP(フタル酸ジエチル)、DBP(フタル酸ジブチル)、DHP(フタル酸ジヘプチル)、DOP(フタル酸ジオクチル)、DINP(フタル酸ジイソノニル)、DIDP(フタル酸ジイソデシル)、BBP(フタル酸ブチルベンジル)、DLP(フタル酸ジラウリル)、DCHP(フタル酸ジシクロヘキシル)、無水ヒドロフタル酸エステル、DOZ(アゼライン酸ジ−2−エチルヘキシル)、DBS(セバシン酸ジブチル)、DOS(セバシン酸ジオクチル)、クエン酸アセチルトリエチル、クエン酸アセチルトリブチル、DBM(マレイン酸ジブチル)、DOM(マレイン酸−2−エチルヘキシル)、DBF(フマル酸ジブチル)等を配合することができる。
スコーチ防止剤としては、無水フタル酸、サリチル酸、安息香酸等の有機酸;N−ニトロソジフェニルアミン等のニトロソ化合物、N−シクロヘキシルチオフタルイミド;等を配合することができる。
本発明のゴム組成物は、以下に説明する方法等を用いて製造することができ、ロール等の開放式混練機や、バンバリーミキサー等の密閉式混練機等の混練機を用いて上記の配合剤を混練することによって得られ、成形加工後に例えば140〜190℃で5〜120分間加硫を行うことで、各種ゴム製品に適用することが可能である。
(2.タイヤ)
本発明のゴム組成物は、特に、タイヤ用途として、タイヤトレッド、アンダートレッド、カーカス、サイドウォール、ビード部等の各部材に用いることができる。
本発明のタイヤは、低発熱性を有することによりタイヤの転がり抵抗が小さくなり、優れた低燃費性を有する。これに加えて、高い荷重に対する耐性にも優れることから、トラック、バス、航空機又は産業用車両といった重荷重車両用のタイヤ(重荷重用タイヤ)として好適に使用することが可能である。
(3.低発熱化剤)
本発明は、上記テトラジン化合物及びヒドラジド化合物を含むゴム用低発熱化剤に関する発明を包含する。
テトラジン化合物に対するヒドラジド化合物の配合量は、テトラジン化合物100質量部に対してヒドラジド化合物を30〜300質量部とすることが好ましく、50〜200質量部とすることがより好ましく、75〜125質量部とすることがさらに好ましい。
本発明の低発熱化剤は、例えば、テトラジン化合物及びヒドラジド化合物のみからなる実施態様とすることが好ましい(第一の実施態様)。
第二の実施態様としては、テトラジン化合物及びヒドラジド化合物に加えて、シリカ及びカーボンブラックを含むことも好ましい。この際、テトラジン化合物及びヒドラジド化合物の配合量は、シリカ及びカーボンブラックの合計100質量部に対して、テトラジン化合物及びヒドラジド化合物を、それぞれ0.2〜7質量部とすることが好ましく、1〜7質量部とすることがより好ましい。この際、シリカ及びカーボンブラックの配合比は、シリカ100質量部に対してカーボンブラックを20〜60質両部とすることが好ましく、30〜50質量部とすることがより好ましい。
また、第二の実施態様においては、本発明の目的及び効果を損なわない範囲内で、その他の配合剤を加えることも好ましい。カップリング剤、カーボンブラック及びシリカ以外の無機充填剤、加硫剤、加硫促進剤、加硫促進助剤、老化防止剤、軟化剤、可塑剤、スコーチ防止剤、オゾン防止剤、発泡剤、加硫遅延剤等のゴム業界で通常使用される配合剤を例示することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこうした例に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
以下、実施例に基づき、本発明の実施形態をより具体的に説明するが、本発明がこれらに限定されるものではない。
実施例1及び2、並びに比較例1〜3
下記表1の工程Aに記載の各成分をその割合(質量部)で混合し、バンバリーミキサーで混合物の最高温度が160℃になるように回転数を調整しながら5分間混練した。
混合物の温度が80℃以下になるまで養生させた後、表1の工程Bに記載の各成分をその割合(質量部)で投入し、混合物の最高温度が110℃以下になるよう調整しながら混練して、各ゴム組成物を製造した。
低発熱性(tanδ指数)試験
各実施例及び比較例で作製したゴム組成物(試験組成物)について、粘弾性測定装置(Metravib社製)を使用し、温度40℃、動歪5%、周波数15Hzでtanδを測定し、下記式に基づいて、低発熱性指数を算出した。なお、低発熱性指数の値が大きい程、低発熱性であり、ヒステリシスロスが小さいことを示す。
結果を、表1に示した。
式:
低発熱性指数={(比較例1の試験組成物のtanδ)/(各試験組成物のtanδ)}×100
耐久性試験
試験組成物について、JIS K6260に準拠して、デマチャ試験機を用いて、伸長率100%にて繰返し歪を与え、破断に至るまでの回数(破断回数)を測定し、下記式に基づいて、耐久性指数を算出した。指数が大きいほど耐久性に優れることを示す。
結果を、表1に示した。
式:
耐久性指数={(各試験組成物の破断回数)/(比較例1の試験組成物の破断回数)}×100
Figure 2021185212
※1:宇部興産株式会社製、商品名「BR150B」
※2:旭化成株式会社製、商品名「タフデン2000R」
※3:GUANGKEN RUBBER社製、TSR−20
※4:東ソー・シリカ株式会社製、商品名「Nipsil(銘柄AQ)」
※5:Evonik Industries AG製、商品名「Si69」
※6:東海カーボン株式会社製、商品名「#80」
※7:川口化学工業株式会社製、商品名「Antage 6C」
※8:Schill + Seilacher "Struktol" GmbH社製、商品名「ストラクトールHT254」
※9:堺化学工業株式会社製、酸化亜鉛 銘柄「1種」
※10:Sichuan Tianyu Grease Chemical Co., Ltd. 製
※11:3,6−ビス(2−ピリジル)−1,2,4,5−テトラジン、大塚化学株式会社製
※12:3−ヒドロキシ−N'−(1,3−ジメチルブチリデン)−2−ナフトエ酸ヒドラジド、大塚化学株式会社製
※13:大内新興化学工業株式会社製、商品名「ノクセラーD」
※14:大内新興化学工業株式会社製、商品名「ノクセラーCZ−G」
※15:細井化学工業株式会社製、商品名「HK200−5」
本発明のゴム組成物は、所定のテトラジン化合物及びヒドラジド化合物を、所定の割合で含むことにより、同等レベルの耐久性を有しつつも、より一層優れた低発熱性を有し、重荷重用タイヤの材料として好適に活用することができる。

Claims (9)

  1. 天然ゴム及び合成ジエン系ゴムを含むゴム成分、シリカ、カーボンブラック、下記式(1)で表される化合物又はその塩、並びに下記式(2)で表される化合物を含み、
    各成分の配合量が、前記天然ゴム及び前記合成ジエン系ゴムの合計100質量部に対し、
    前記シリカが15〜120質量部、
    前記カーボンブラックが5〜80質量部、
    前記式(1)で表される化合物又はその塩が0.05〜10質量部、
    前記式(2)で表される化合物又はその塩が0.05〜10質量部である、ゴム組成物。
    Figure 2021185212
    [式中、X及びXは、同一又は異なって、置換基を有していてもよい複素環基を示す。]
    Figure 2021185212
    [式中、R及びRは、同一又は異なって、水素原子、C1〜18のアルキル基、シクロアルキル基又は芳香族基を示す。Rは、C2〜18の多価の非環式脂肪族基、C5〜20の多価の環式脂肪族基、C6〜18の多価の芳香族基、又はC7〜24の多価のアルキル芳香族基を示す。Aは水素原子、ヒドロキシ基、アミノ基、又はメルカプト基を示す。nは、1〜3の整数を示す。]
  2. 前記天然ゴム及び前記合成ジエン系ゴムの合計100質量%中における前記天然ゴムの含有量が10〜80質量%である、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記合成系ジエン系ゴムが、イソプレンゴム、スチレンブタジエンゴム及びブタジエンゴムからなる群より選択される少なくとも一種である、請求項1又は2に記載の組成物。
  4. 前記式(1)における複素環基はピリジル基である、請求項1〜3の何れか1項に記載の組成物。
  5. 前記式(2)で表される化合物が、N'−(1−メチルエチリデン)サリチル酸ヒドラジド、N'−(1−メチルプロピリデン)サリチル酸ヒドラジド、N'−(1,3−ジメチルブチリデン)サリチル酸ヒドラジド、N'−(2−フリルメチレン)サリチル酸ヒドラジド、1−ヒドロキシ−N'−(1−メチルエチリデン)−2−ナフトエ酸ヒドラジド、1−ヒドロキシ−N'−(1−メチルプロピリデン)−2−ナフトエ酸ヒドラジド、1−ヒドロキシ−N'−(1,3−ジメチルブチリデン)−2−ナフトエ酸ヒドラジド、1−ヒドロキシ−N'−(2−フリルメチレン)−2−ナフトエ酸ヒドラジド、3−ヒドロキシ−N'−(1−メチルエチリデン)−2−ナフトエ酸ヒドラジド、3−ヒドロキシ−N'−(1−メチルプロピリデン)−2−ナフトエ酸ヒドラジド、3−ヒドロキシ−N'−(1,3−ジメチルブチリデン)−2−ナフトエ酸ヒドラジド及びヒドロキシ−N'−(2−フリルメチレン)−2−ナフトエ酸ヒドラジドからなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項1〜4の何れか1項に記載の組成物。
  6. タイヤのトレッド部に使用される、請求項1〜5の何れか1項に記載の組成物。
  7. 請求項1〜6の何れか1項に記載の組成物を用いて製造されたタイヤ。
  8. 重荷重用である、請求項7に記載のタイヤ。
  9. 下記式(1)で表される化合物又はその塩、並びに下記式(2)で表される化合物を含む、ゴム用低発熱化剤。
    Figure 2021185212
    [式中、X及びXは、同一又は異なって、置換基を有していてもよい複素環基を示す。]
    Figure 2021185212
    [式中、R及びRは、同一又は異なって、水素原子、C1〜18のアルキル基、シクロアルキル基又は芳香族基を示す。Rは、C2〜18の多価の非環式脂肪族基、C5〜20の多価の環式脂肪族基、C6〜18の多価の芳香族基、又はC7〜24の多価のアルキル芳香族基を示す。Aは水素原子、ヒドロキシ基、アミノ基、又はメルカプト基を示す。nは、1〜3の整数を示す。]
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