JP2021185197A - 食後脂質燃焼促進剤 - Google Patents

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【課題】α−リノレン酸を構成脂肪酸として有する油脂を用いた脂質燃焼促進剤を提供する。【解決手段】α−リノレン酸を構成脂肪酸として有する油脂を有効成分として含有する食後脂質燃焼促進剤。【選択図】なし

Description

本発明は、食後脂質燃焼促進剤に関する。
肥満は生活習慣病の予防等における重要な要素である。肥満の予防等を実現するアプローチとして、食事として摂取した糖質や脂質の腸管吸収を抑えたり、体内に蓄積した糖質や脂質の燃焼を促進したりすることが考えられる。
特に脂質の燃焼促進は、肥満の原因物質である脂質を直接的に減少させることができ、肥満の予防等に効果的であるとされる。また、脂質燃焼促進によって、疲労軽減、滋養増強、持久力向上、体温維持、血中への中性脂肪蓄積改善(動脈硬化の抑制)等の効果も期待できる。
アマニ油やエゴマ油は、油脂を構成する脂肪酸としてα−リノレン酸(ALA)を豊富に含む油脂として知られ、これらの油脂の健康増進作用についていくつかの研究報告がある。
総エネルギー消費量は一般に、(a)基礎代謝量、(b)活動時代謝量、(c)食事誘導性体熱産生の3つに分けることができる。例えば非特許文献1には、ラットに多量のアマニ油又はエゴマ油を15日間あるいは21日間連続して摂取させることにより、肝臓におけるβ酸化が亢進したことが記載されている。肝臓は基礎代謝時に占めるエネルギー消費量が多い臓器であることから、非特許文献1は、アマニ油やエゴマ油の摂取によるラットの基礎代謝量の亢進を示唆するものである。
また非特許文献2には、ラットにアマニ油を多量に含む食事を摂取させることにより、食後の酸素消費量が亢進したことが記載されている。この酸素消費量の亢進について非特許文献2は、ラットの食事誘導性体熱産生が亢進された可能性に言及している。
他方、ヒトの脂質燃焼に対するアマニ油摂取の影響も報告されているが、いずれも否定的なものである。例えば非特許文献3には、多量のアマニ油をヒトに単回投与した結果、脂質燃焼促進作用が認められなかったことが記載されている。また非特許文献4には、多量のアマニ油を4週間連続してヒトに摂取させても、脂質燃焼促進作用が認められなかったことが記載されている。
Biochim.Biophys.Acta,1996年,vol.1304,p.105−119 J.Nutr.,1995年,vol.125,p.920−925 Metabolism,2008年,vol.57,p.1198−1203 Metabolism,2012年,vol.61,p.1598−1605
本発明は、α−リノレン酸を構成脂肪酸として有する油脂を有効成分として含有する食後脂質燃焼促進剤及び食後脂質燃焼促進用食品に関する。
上述のように非特許文献1は、アマニ油やエゴマ油によるラットの基礎代謝促進作用を示唆するものであるが、食事誘導性体熱産生に対するアマニ油やエゴマ油の影響については不明である。また、非特許文献2は、ラットにおいてアマニ油やエゴマ油を摂取させた際の酸素消費量を測定し、食事誘導性体熱産生が増加する可能性を示唆しているが、食事誘導性体熱産生のうち食後の脂質燃焼増加作用に関しては不明である。さらに、上記非特許文献3及び4には、アマニ油の摂取がヒトの脂質燃焼に対して影響しないことを記載している。
このような状況下、本発明者らが鋭意検討を重ねた結果、α−リノレン酸を構成脂肪酸として有する油脂の特定量を一定期間ヒトに摂取させることにより、摂取後数分〜数時間の間に、脂質燃焼量を増加させることができることを見い出した。本発明はこの知見に基づきさらに検討を重ね、完成されるに至ったものである。
本発明は、α−リノレン酸を構成脂肪酸として有する油脂を有効成分として含有する、食後脂質燃焼促進剤及び食後脂質燃焼促進用食品を提供するものである。
本発明の食後脂質燃焼促進剤及び食後脂質燃焼促進用食品は、これらを摂取することにより、当該摂取後の脂質燃焼を効果的に促進することができる。
本明細書において「予防」とは、個体における疾患若しくは症状の発症の防止若しくは遅延、又は個体の疾患若しくは症状の発症の危険性を低下させることをいう。
また、本明細書において「改善」とは、疾患、症状若しくは状態の好転若しくは緩和、疾患、症状若しくは状態の悪化の防止若しくは遅延、又は疾患、症状若しくは状態の進行の逆転、防止若しくは遅延をいう。
さらに本明細書において「非治療的」とは、医療行為を含まない概念、すなわち治療による人体への処置行為を含まない概念である。
本明細書において「脂質燃焼促進」とは、体内脂質(体脂肪等)や食事由来の脂質の燃焼が促進されていることを意味する。すなわち「脂質燃焼促進剤」とは、この脂質燃焼促進剤を摂取した場合に、摂取しない場合と比べて、脂質の燃焼量の増加を導く剤を意味し、「脂質燃焼促進用食品」とは、この脂質燃焼促進用食品を摂取した場合に、摂取しない場合と比べて、脂質の燃焼量の増加を導く食品を意味する。なかでも本発明の食後脂質燃焼促進剤及び食後脂質燃焼促進用食品は、脂肪の燃焼促進作用を有することが好ましい。
本明細書において「食事誘導性体熱産生」とは、食後に、食べた物を消化、吸収、運搬等するための熱産生の他、食後に食事由来または体内の脂質が分解され、遊離した脂肪酸がβ酸化されて燃焼する現象を含む意味である。本明細書において「食後脂質燃焼」という場合、食後に食事由来または体内の脂質が燃焼することによって生じる食事誘導性体熱産生を意味する。
本発明の食後脂質燃焼促進剤及び食後脂質燃焼促進用食品の好ましい形態について順に説明する。
[食後脂質燃焼促進剤]
本発明の食後脂質燃焼促進剤は、α−リノレン酸を構成脂肪酸として有する油脂(以下、単に「本発明に用いる油脂」ともいう。)を有効成分として含有する。
本発明に用いる油脂は、α−リノレン酸を構成脂肪酸として有していれば特に制限はない。本発明に用いる油脂は、モノアシルグリセロール、ジアシルグリセロール及びトリアシルグリセロールのいずれか1種以上を含むものである。油脂の種類に特に制限はなく、食用油脂として使用でき、α−リノレン酸を構成脂肪酸として有するものであれば何れでもよい。
本発明に用いる油脂は、好ましくはトリアシルグリセロール、ジアシルグリセロール及び/又はモノアシルグリセロールの形態が好ましい。本発明に用いる油脂はより好ましくは、トリアシルグリセロールを50質量%以上、さらに好ましくは70質量%以上、さらに好ましくは80質量%以上、特に好ましくは90質量%以上含有する。
本発明に用いる油脂は、脂質燃焼促進作用をより高める観点から、当該油脂を構成する全脂肪酸に占めるα−リノレン酸の割合(剤中に存在する、有効成分とする油脂全体の集合において、この集合を構成する全脂肪酸に占めるα−リノレン酸の割合を意味する。)が10質量%以上であることが好ましく、20質量%以上であることがより好ましく、30質量%以上であることがさらに好ましい。また、本発明に用いる油脂を構成する全脂肪酸に占めるα−リノレン酸の割合の上限に特に制限はなく、通常は80質量%以下であり、75質量%以下としてもよく、70質量%以下としてもよい。本発明に用いる油脂として、アマニ油及び/又はエゴマ油を好適に用いることができる。
本発明の食後脂質燃焼促進剤は、治療的用途(医療用途)、非治療的用途(非医療用途、例えば健康の維持若しくは増進目的の使用、美容目的の使用)のいずれにも適用することができる。具体的には、本発明の食後脂質燃焼促進剤をそのまま医薬品、医薬部外品、健康食品等として使用することができ、また各種の飲食品(一般の飲食品の他、飼料、ペットフード等を含む)に本発明の食後脂質燃焼促進剤を配合して用いることもできる。
本発明の食後脂質燃焼促進剤は、液状、スラリー状、乳液状、ペースト状、ゲル状、カプセル状等、ヒトや動物に適用されうる各種剤型をとることができる。すなわち本発明の食後脂質燃焼促進剤は、有効成分である、本発明に用いる油脂からなるものであってもよいし、本発明の効果を損なわない範囲で他の成分を含有してもよい。他の成分とは、例えば下記の添加剤が挙げられる。
本発明の食後脂質燃焼促進剤そのものを医薬品、医薬部外品あるいは健康食品とする場合、本発明に用いる油脂を有効量含有させ、必要により添加剤を配合して、常法により各種剤形に調製することができる。例えば、錠剤、被覆錠剤、カプセル剤、シロップ剤、ドリンク剤等の経口剤とすることができる。
上記添加剤は、目的の剤型等に応じて通常用いられるものを使用することができる。添加剤の例としては、薬学的に許容される賦形剤、液体担体、油性担体、安定化剤、湿潤剤、乳化剤、結合剤、等張化剤、崩壊剤、滑沢剤、増量剤、界面活性剤、分散剤、懸濁剤、希釈剤、浸透圧調整剤、pH調整剤、防腐剤、抗酸化剤、着色剤、紫外線吸収剤、保湿剤、増粘剤、光沢剤、緩衝剤、保存剤、嬌味剤、香料、被膜剤、矯臭剤、細菌抑制剤等が挙げられる。
本発明の食後脂質燃焼促進剤を飲食品に配合して用いる場合、当該飲食品は、本発明の食後脂質燃焼促進剤が均質に存在する形態でもよく、また、本発明の食後脂質燃焼促進剤の一部又は全部が飲食品中に局在する形態でもよい。本発明の食後脂質燃焼促進剤が配合された飲食品の形態に特に制限はなく、例えば、カプセル等の錠剤食、濃厚流動食、自然流動食、半消化態栄養食、成分栄養食、ドリンク栄養食等の経口経腸栄養食品、機能性食品等の形態とすることができる。
本発明の食後脂質燃焼促進剤が配合された飲食品は、脂質の燃焼促進をコンセプトとし、必要に応じてその旨(例えば、脂肪の燃焼を亢進する旨、脂肪の代謝を高める旨、内臓脂肪を低減する旨)を表示した形態とすることができる。例えば、当該表示を付した美容食品、病者用食品、栄養機能食品、特定保健用食品又は機能性表示食品等の機能性飲食品の形態とすることができる。
本発明の食後脂質燃焼促進剤中、有効成分である、本発明に用いる油脂の含有量は、その使用形態、目的に応じ、また後述する好ましい量の摂取を実現できるように、適宜調整することができる。例えば、本発明の脂質燃焼促進剤中、本発明に用いる油脂の含有量を5〜100質量%とすることができ、また10〜100質量%とすることができる。
本発明の食後脂質燃焼促進剤を摂取させる個体(摂取する主体、投与対象)は、ヒトやヒト以外の哺乳動物(例えば、イヌ、ネコ、ハムスター、マウス、ラット、ウサギ、ウマ、ウシ、ブタ、ヒツジ、ヤギ、サルなど)が挙げられ、なかでもヒト(好ましくはモンゴロイド)を摂取対象とすることが好ましい。
本発明の食後脂質燃焼促進剤の摂取量は、摂取する主体の状態、体重、性別、年齢、その他の要因を考慮して適宜に調整できる。摂取する主体がヒトの場合には、脂質燃焼促進作用をより効果的に発現させる観点から、成人1人当たり、1日(24時間)当たりの摂取量を、前記有効成分とする、本発明に用いる油脂の摂取量として、1〜15gとすることが好ましく、1〜10gとすることがより好ましく、2〜6gとすることがより好ましい。また、3〜15gとすることも好ましく、5〜14gとすることも好ましく、7〜12gとしてもよい。
本発明の食後脂質燃焼促進剤は、1日1回〜数回に分け、又は任意の期間及び間隔で摂取することができる。
また、本発明の食後脂質燃焼促進剤は、単回摂取してもよく、継続摂取してもよい。脂質燃焼促進作用をより効果的に享受する観点から、一定期間、継続摂取することが好ましい。例えば、本発明の食後脂質燃焼促進剤を2日間以上継続摂取することが好ましく、4日以上継続摂取することがより好ましく、6日以上継続摂取することがさらに好ましい。
本発明の脂質燃焼促進剤は、食事と同時に摂取してもよいし、同時に摂取しなくてもよい。本明細書において「同時に摂取する」とは、本発明の脂質燃焼促進剤と食事とを時間的に同時に摂取すること、本発明の脂質燃焼促進剤を配合した飲食品を摂取することの他に、本発明の脂質燃焼促進剤と食事とを時間的に別々に摂取するが、別々に摂取した本発明の脂質燃焼促進剤と食事とが胃ないし腸管内で混在するように摂取することを含む。
[食後脂質燃焼促進用食品]
本発明の食後脂質燃焼促進用食品は、本発明の食後脂質燃焼促進剤と同様に、上述した、本発明に用いる油脂を有効成分として含有する。本発明において「食品」とは、飲料を含む意味である。また食品は、食品組成物や加工食品等の形態であることが好ましい。
本発明の食後脂質燃焼促進用食品の好ましい形態は、上述した、本発明の食後脂質燃焼促進剤を配合した飲食品の好ましい形態と同じである。
本発明の食後脂質燃焼促進用食品中、有効成分である、本発明に用いる油脂の含有量は、使用形態、目的に応じて適宜調整することができる。例えば、本発明の食後脂質燃焼促進用食品中、本発明に用いる油脂の含有量を5〜100質量%とすることができ、また10〜100質量%とすることができる。
本発明の食後脂質燃焼促進用食品は、脂質の燃焼促進をコンセプトとし、必要に応じてその旨(例えば、脂肪の燃焼を亢進する旨、脂肪の代謝を高める旨、内臓脂肪を低減する旨)を表示した形態とすることができる。例えば、当該表示を付した美容食品、病者用食品、栄養機能食品、特定保健用食品又は機能性表示食品等の機能性飲食品の形態とすることができる。
本発明の脂質燃焼促進用食品を摂取させる個体(摂取する主体、投与対象)は、ヒトやヒト以外の哺乳動物(例えば、イヌ、ネコ、ハムスター、マウス、ラット、ウサギ、ウマ、ウシ、ブタ、ヒツジ、ヤギ、サルなど)が挙げられ、なかでもヒト(好ましくはモンゴロイド)を摂取対象とすることが好ましい。
本発明の脂質燃焼促進用食品の摂取量は、摂取する主体の状態、体重、性別、年齢、その他の要因を考慮して適宜に調整できる。摂取する主体がヒトの場合には、脂質燃焼促進作用をより効果的に発現させる観点から、成人1人当たり、1日(24時間)当たりの摂取量を、前記有効成分とする、本発明に用いる油脂の摂取量として、1〜15gとすることが好ましく、1〜10gとすることがより好ましく、2〜6gとすることがより好ましい。また、3〜15gとすることも好ましく、5〜14gとすることも好ましく、7〜12gとしてもよい。
本発明の脂質燃焼促進用食品は、1日1回〜数回に分け、又は任意の期間及び間隔で摂取することができる。
また、本発明の食後脂質燃焼促進用食品は、単回摂取してもよく、継続摂取してもよい。脂質燃焼促進作用をより効果的に享受する観点から、一定期間、継続摂取することが好ましい。例えば、本発明の食後脂質燃焼促進用食品を2日間以上継続摂取することが好ましく、4日以上継続摂取することがより好ましく、6日以上継続摂取することがさらに好ましい。
以下、本発明を実施例に基づきさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではない。
調製例1 試験油の調製
アマニ(亜麻仁)油(サミット製油社製、油脂を構成する全構成脂肪酸中に占めるα−リノレン酸の割合:55質量%)とサフラワー油(日清オイリオ社製)とを下記の質量比で混合し、試験油1及び2を調製した。
なお、対照油としてはサフラワー油(日清オイリオ社製)を用いた。
Figure 2021185197
調製例2 試験食品(マヨネーズ)の調製
上記調製例1で調製した試験油1及び2、並びに対照油に、下記原料を混合し、試験マヨネーズI、試験マヨネーズII、及び対照マヨネーズを調製した。
Figure 2021185197
試験例1 脂質燃焼の評価
脂質燃焼試験は、ヒトを被検対象とし、単盲検無作為割付3群交叉比較試験で実施した。すなわち、被験者として組み入れた10名の被験者を対照マヨネーズ群、試験マヨネーズI群、試験マヨネーズII群の3群に無作為に割付け、外観上見分けがつかないように個包装された種々のマヨネーズを一日あたり15g(試験油又は対照油として10g)、一日の好きな時間帯に6日間継続摂取させた。7日目に検査日を設け、12時間以上の絶食状態で検査会場に来場し、継続摂取時と同じ群のマヨネーズを含有した負荷食(下記の規定の朝食)を摂取させ、脂質燃焼測定試験を行った。一つの群が終了した後は、他のマヨネーズ群に関しても6日間継続摂取させ、7日目に同様の脂質燃焼測定試験を行った。
−脂質燃焼測定試験−
検査日当日、まず、被験者の空腹時の脂質燃焼を測定した。その後、規定の朝食(上記試験マヨネーズ又は対照マヨネーズを含むツナコーンサンドウィッチ[エネルギー;419kcal、蛋白質エネルギー:脂質エネルギー:糖質エネルギー=14:35:51(摂取カロリー比)]、油脂の含有量;10g)を摂取し、経時的に食後4時間までの脂質燃焼を測定した。
脂質燃焼測定は、呼気ガス分析装置(ARCO−2000システム、アルコシステム社製)を用いて実施した。被験者に専用フードを装着した状態で呼気を採取し、1回につき15分間測定を行った(注1)。測定ポイントは、食前、食後1、2、3、4時間後とした。
脂質燃焼速度(Fat oxidation:FOX)は、J Parenter Enteral Nutr,11,86−89(1987)に記載のJequierの式を参照して算出した。すなわち、呼気ガス分析装置を用いて測定した酸素消費量(VO)及び二酸化炭素排出量(VCO)を下記式に当てはめて求めた。

FOX(g/時間)=1.689×VO(L/時間) − 1.689×VCO(L/時間)−0.324×P(g/時間)

VO:酸素消費速度
VCO:二酸化炭素排出速度
P:タンパク質燃焼速度(本試験ではタンパク質燃焼速度をエネルギー消費速度(EE)の12.5%と仮定して求めた。なお、EE=3.9×VO(L/時間)+1.1×VCO(L/時間)とした。)
注1:専用フード着用後、約2分間は馴化時間とし、その後、15分間測定を行い15分間の平均値を算出した。
被験者10人の試験結果の平均(各群につき10名の平均)を下記表3に示す。下記表3において、各負荷食摂取後経過時間における脂質燃焼速度の変化量(ΔFOX)は、「各負荷食摂取後経過時間におけるFOX(g/時間)の値から、食前のFOX(g/時間)の値(初期値)を差し引いた値」である。なお、食前のFOXの測定は、負荷食摂取の30分前に着席して測定を開始し、約2分間は馴化時間とし、その後、15分間のデータから算出した。また、各負荷食摂取後経過時間におけるFOXの測定は、負荷食摂取後経過時間の開始時点(例えば負荷食摂取後経過時間が1時間であれば、摂取後1時間経過した時点)に着席して測定を開始し、約2分間は馴化時間とし、その後、15分間のデータから算出した。
Figure 2021185197
上記表3に示された「合計」値から明らかなように、対照マヨネーズ摂取群と比較して試験マヨネーズ摂取群において、脂質燃焼量が高められていた。

Claims (9)

  1. α−リノレン酸を構成脂肪酸として有する油脂を有効成分として含有する食後脂質燃焼促進剤。
  2. 前記油脂を構成する全脂肪酸中に占めるα−リノレン酸の割合が10〜75質量%である、請求項1記載の食後脂質燃焼促進剤。
  3. 前記油脂が、アマニ油及び/又はエゴマ油である、請求項1又は2記載の食後脂質燃焼促進剤。
  4. 成人1人当たり、1日当たり、前記油脂を1〜15g摂取するように用いられる、請求項1〜3のいずれか1項記載の食後脂質燃焼促進剤。
  5. α−リノレン酸を構成脂肪酸として有する油脂を有効成分として含有する食後脂質燃焼促進用食品。
  6. 前記油脂を構成する全脂肪酸中に占めるα−リノレン酸の割合が10〜75質量%である、請求項5記載の食後脂質燃焼促進用食品。
  7. 前記油脂が、アマニ油及び/又はエゴマ油である、請求項5又は6記載の食後脂質燃焼促進用食品。
  8. 成人1人当たり、1日当たり、前記油脂を1〜15g摂取するように用いられる、請求項5〜7のいずれか1項記載の食後脂質燃焼促進用食品。
  9. 食後の脂肪の燃焼を亢進する旨の表示が付された、請求項5〜8のいずれか1項記載の食後脂質燃焼促進用食品。
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