JP2021182600A - 電子部品装置を製造する方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】封止樹脂層を貫通し、幅に対する高さの比率が大きい導電性ビアを有する電子部品装置を、少ない工程で効率的且つ容易に製造できる方法を提供すること。【解決手段】基材上に設けられた硬化性の封止樹脂層に対して、基材とは反対側から、所定の温度に加熱されたモールドを所定の荷重で押し込むインプリント法によって、封止樹脂層の厚さ方向に延びるビア孔を形成する工程と、封止樹脂層を硬化する工程と、ビア孔に導電体前駆体を充填する工程と、ビア孔に充填された前記導電体前駆体を加熱することにより、導電性ビアを形成する工程とを備える、電子部品装置を製造する方法が開示される。インプリント法において、所定の荷重が10N以上15N未満で、所定の温度が、封止樹脂層の溶融粘度が1500Pa・s以下となる温度である、又は、所定の荷重が15N以上で、所定の温度が、封止樹脂層の溶融温度が20000Pa・s以下となる温度である。【選択図】図1

Description

本発明は、電子部品装置を製造する方法に関する。
複数の半導体チップを搭載する半導体パッケージにおいて、半導体チップを封止する封止樹脂層を貫通する導電性ビアが設けられることがある(例えば、特許文献1)。この方法では、導電性ビアの形成条件により、導電性ビアの高さが制御される。
封止樹脂層を貫通する導電性ビアを形成する従来の方法は、一般に、電解めっきの工程を含む。図6は、導電性ビアを形成する従来の方法の一例を示す工程図である。図6に示される方法は、基材1上にシード層11を形成する工程(a)と、シード層11上に、シード層11が露出する開口を有するレジスト膜13をフォトリソグラフィーによって形成する工程(b)と、開口内でシード層11上に電解めっきによって銅めっき層15を形成する工程(c)と、レジスト膜13を剥離する工程(d)と、シード層11のうち銅めっき層15が形成されていない部分を除去する工程(e)と、シード層11及び銅めっき層15からなる導電性ビア5の周囲を充填する封止樹脂層3を形成する工程(f)とを含む。
特許第5884477号公報
封止樹脂を貫通する導電性ビアを形成する従来の方法は、図6に例示されるように多数の工程を含むため、生産効率を向上し難い。特に、幅が狭く、且つある程度の高さを有する導電性ビアを電解めっきによって形成することは、一般に困難である。
本発明の一側面は、封止樹脂層を貫通し、幅に対する高さの比率が大きい導電性ビアを有する電子部品装置を、少ない工程で効率的且つ容易に製造できる方法を提供する。
本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、封止樹脂層に対してモールドを押し込むインプリント法によってビア孔を形成する際、モールドの温度及び荷重がそれぞれ特定範囲であると、幅に対する深さの比率が大きいビア孔を容易に形成できることを見出した。
本発明の一側面は、基材上に設けられた硬化性の封止樹脂層に対して、前記基材とは反対側から、所定の温度に加熱されたモールドを所定の荷重で押し込むインプリント法によって、前記封止樹脂層の厚さ方向に延びるビア孔を形成する工程と、前記封止樹脂層を硬化する工程と、前記ビア孔に導電体前駆体を充填する工程と、前記ビア孔に充填された前記導電体前駆体を加熱することにより、導電性ビアを形成する工程と、を備える、電子部品装置を製造する方法を提供する。前記インプリント法において、前記所定の荷重が10N以上15N未満で、前記所定の温度が、前記封止樹脂層の溶融粘度が1500Pa・s以下となる温度である、又は、前記所定の荷重が15N以上で、前記所定の温度が、前記封止樹脂層の溶融温度が20000Pa・s以下となる温度である。
本発明の一側面によれば、封止樹脂層を貫通し、幅に対する高さの比率が大きい導電性ビアを有する電子部品装置を、少ない工程で効率的且つ容易に製造することができる。
電子部品装置を製造する方法の一実施形態を示す工程図である。 電子部品装置を製造する方法の一実施形態を示す工程図である。 モールドの加熱温度における封止樹脂層の溶融粘度、及びモールドに印加される荷重と、ビア孔の深さとの関係を示すグラフである。 ビア孔が形成された封止樹脂層の一例の写真である。 ビア孔に導電体前駆体が充填された状態の一例の写真である。 電子部品装置を製造する従来の方法の一例を示す工程図である。
以下、本発明のいくつかの実施形態について詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
図1及び図2は、電子部品装置を製造する方法の一実施形態を示す工程図である。図1及び図2に示される方法は、基材1上に設けられた硬化性の封止樹脂層3Aを形成する工程(a)と、封止樹脂層3Aに対して基材1とは反対側からモールド8を押し込むインプリント法によって、封止樹脂層3Aの厚さ方向に延びるビア孔7を形成する工程(b)と、封止樹脂層3Aを硬化して、硬化した封止樹脂層3を形成する工程(c)と、ビア孔7に導電体前駆体5Aを充填する工程(d)と、ビア孔7に充填された導電体前駆体5Aを加熱することにより、導電性ビア5を形成する工程(e)とをこの順に含む。
硬化後の封止樹脂層3は、半導体素子等の電子部品を封止する層であり、硬化性樹脂によって形成された硬化物である。インプリント法によってビア孔7を形成する段階の封止樹脂層3Aは、未硬化、又はビア孔を形成可能な流動性を残す程度に部分的に硬化している。言い換えると、封止樹脂層3AがBステージ状態にあってもよい。
封止樹脂層3Aは、電子部品を封止するために通常用いられている封止材を用いて形成することができる。例えば、フィルム状の封止材を封止樹脂層3Aとして基材1上に積層してもよい。気泡の巻き込みを低減するため、真空ラミネータを用いて封止材を積層してもよい。封止樹脂層の厚さの均一性及び基材との密着性の観点から、真空ラミネータの温度が、封止材の溶融粘度が900〜75000Pa・sとなる温度、例えば35〜105℃であってもよい。通常、基材1上に電子部品を予め配置し、基材1上の電子部品を覆うように封止樹脂層3Aが形成される。
インプリント法においては、ビア孔7に対応する形状を有する柱状の突起部8Pを複数有するモールド8が用いられる。モールド8の突起部8Pは、その高さ方向に対して実質的に垂直な表面である先端面Sを有する。モールド8は、特に制限されないが、例えばシリコン製、又は金属製であることができる。モールド8を封止樹脂層3Aに対して押し込むために、フリップチップボンダを用いてもよい。インプリント法のために適用可能なフリップチップボンダの市販品の例として、東レエンジニアリング(株)製のFC3000Wが挙げられる。
モールド8、封止樹脂層3A又はこれらの両方を所定の温度に加熱しながら、モールド8の突起部が封止樹脂層3Aに対して押し込まれる。その際、封止樹脂層3Aに押し込まれるモールド8に対して、封止樹脂層3Aの厚さ方向に所定の荷重が印加される。インプリント法のための温度及び荷重は、目標とする深さDのビア孔7が形成されるように、設定される。
ここで、インプリント法のためのモールドの温度、及びモールドに印加される荷重と、形成されるビア孔の深さとの関係を検証した試験の結果について説明する。直径100μm、高さ370μmの743個の円柱状の突起部を有するモールドを準備した。このモールドを、50℃、60℃、70℃、80℃、90℃又は100℃に加熱しながら、10N、20N、30N、40N、50N、60N、70N、80N、90N又は100Nの荷重を印加することによって、基材上に形成された厚さ300μmの封止樹脂層に対して押し込んだ。封止樹脂層からモールドを抜き取った後、形成されたビア孔の断面を光学顕微鏡で観察し、形成されたビア孔の深さを測定した。
封止樹脂層を構成する封止材の溶融粘度(複素粘性率)を、周波数0.5Hz、昇温速度10℃/分、せん断モードの条件で測定した。測定された各温度での溶融粘度を表1に示す。
Figure 2021182600
図3は、モールドの加熱温度における封止樹脂層(又は封止材)の溶融粘度、及びモールドに印加される荷重と、ビア孔の深さとの関係を示すグラフである。白丸はビア孔の深さが300μmであったことを示し、黒丸はビア孔の深さが200μm以上300μm未満であったことを示し、Xはビア孔の深さが200μm未満であったことを示す。図3及び表1から、モールドに印加される荷重が10Nである場合、封止樹脂層の溶融粘度が1500Pa・s以下となる温度にモールドを加熱すると、深さ200μm以上のビア孔が形成されること、及び、モールドに印加される荷重が20N、30N、40N、50N、60N、70N、80N、90N又は100Nである場合、封止樹脂層の溶融粘度が20000Pa・s以下となる温度にモールドを加熱すると、深さ200μm以上のビア孔が形成されることが確認された。さらに、モールドに印加される荷重が20Nである場合、封止樹脂層の溶融粘度が3000Pa・s以下となる温度にモールドを加熱すると、深さ300μmに達するビア孔が形成されること、及び、モールドに印加される荷重が30N、40N、50N、60N、70N、80N、90N又は100Nである場合、封止樹脂層の溶融粘度が20000Pa・s以下となる温度にモールドを加熱すると、深さ300μmに達するビア孔が形成されることが確認された。
以上の検証試験の結果を踏まえると、モールド8に印加される荷重が10N以上15N未満で、モールドの温度が、封止樹脂層の溶融粘度が1500Pa・s以下、1400Pa・s以下、1300Pa・s以下、又は1200Pa・s以下となる温度であるとき、幅に対する深さの比率の大きいビア孔を容易に形成できるといえる。同様に、モールド8に印加される荷重が15N以上で、モールドの温度が、封止樹脂層の溶融温度が20000Pa・s以下、15000Pa・s以下、又は12000Pa・s以下となる温度であるときも、幅に対する深さの比率の大きいビア孔を容易に形成できるといえる。さらに、モールド8に印加される荷重が15N以上又は25N未満で、モールドの温度が、封止樹脂層の溶融温度が3000Pa・s以下、2500Pa・s以下、又は2000Pa・s以下となる温度であるとき、及び、モールド8に印加される荷重が25N以上又は30N以上で、モールドの温度が、封止樹脂層の溶融温度が20000Pa・s以下、15000Pa・s以下、又は12000Pa・s以下となる温度であるとき、幅に対する深さの比率の大きいビア孔をより一層容易に形成できるといえる。
言い換えると、モールド8に印加される荷重が10N以上15N未満で、モールドの温度が85〜110℃又は90〜100℃であるとき、及び、モールド8に印加される荷重が15N以上又は20N以上で、モールドの温度が55〜110℃又は60〜100℃であるとき、幅に対する深さの比率の大きいビア孔を容易に形成できるといえる。さらに、モールド8に印加される荷重が15N以上25N未満で、モールドの温度が75〜110℃又は80〜100℃であるとき、及び、モールド8に印加される荷重が25N以上又は30N以上で、モールドの温度が55〜110℃又は60〜100℃であるとき、幅に対する深さの比率の大きいビア孔をより一層容易に形成できるといえる。モールド8の温度(封止樹脂層3Aの加熱温度)が、封止樹脂層3Aの硬化開始温度より低くてもよい。そのために、封止樹脂層3Aの加熱温度が50〜100℃、又は60〜100℃であってもよい。
モールド8に印加される荷重を、モールド8の突起部8Pの先端面Sの面積を考慮して決定してもよい。上述の検証試験の場合、モールドの突起部の先端面の面積の合計が5.836mmであることから、例えばモールドに印加される荷重が10Nであるとき、モールドの突起部の先端面の面積の合計1mm当たりの荷重は1.714Nである。同様に、モールドに印加される荷重が15N、25N又は30Nであるとき、モールドの突起部の先端面の面積の合計1mm当たりの荷重は、それぞれ、2.570N、4.284N又は5.141Nである。したがって、モールド8に印加される荷重が、突起部8Pの先端面Sの面積の合計1mm当たり1.714N以上2.570N未満で、モールドの温度が、封止樹脂層の溶融粘度が1500Pa・s以下、1400Pa・s以下、1300Pa・s以下、又は1200Pa・s以下となる温度であるとき、幅に対する深さの比率の大きいビア孔を容易に形成できるといえる。同様に、モールド8に印加される荷重が突起部8Pの先端面Sの面積の合計1mm当たり2.570N以上で、モールドの温度が、封止樹脂層の溶融温度が20000Pa・s以下、15000Pa・s以下、又は12000Pa・s以下となる温度であるときも、幅に対する深さの比率の大きいビア孔を容易に形成できるといえる。さらに、モールド8に印加される荷重が突起部8Pの先端面Sの面積の合計1mm当たり2.570N以上又は4.284N未満で、モールドの温度が、封止樹脂層の溶融温度が3000Pa・s以下、2500Pa・s以下、又は2000Pa・s以下となる温度であるとき、及び、モールド8に印加される荷重が突起部8Pの先端面Sの面積の合計1mm当たり4.284N以上又は5.141N以上で、モールドの温度が、封止樹脂層の溶融温度が20000Pa・s以下、15000Pa・s以下、又は12000Pa・s以下となる温度であるとき、幅に対する深さの比率の大きいビア孔をより一層容易に形成できるといえる。
モールド8の先端面Sが基材1まで到達し、封止樹脂層3Aを貫通するビア孔7が形成される必要は必ずしもなく、ビア孔7の底部に封止樹脂層3Aの一部が残存してもよい。
ビア孔7の深さD(又は導電性ビア5の高さ)は、30〜500μmであってもよく、300〜500μmであってもさらによい。ビア孔7の最大幅W(又は導電性ビア5の最大幅)は、10〜200μmであってもよい。ビア孔7の最大幅Wに対するビア孔7の深さDの比(以下「アスペクト比」という。)が、1以上、又は2以上であってもよく、10以下であってもよい。大きな高さを有する、又は、アスペクト比の大きい導電性ビア5を形成するためには、深さDが大きい、又はアスペクト比が大きいビア孔7を形成する必要がある。そのような場合であっても、インプリント法によれば、効率的且つ容易にビア孔を形成することができる。
基材1は、特に制限されないが、導電性ビア5が形成された後、封止樹脂層3から剥離される仮固定材層を有する仮固定用の基材であってもよい。仮固定材層は、例えば、加熱、光照射、又は機械剥離により、封止樹脂層3から剥離される。ビア孔7の底部に封止樹脂層3が残存している場合、これをウェットエッチング、ドライエッチング、研磨等の方法により除去してもよい。これにより、導電性ビア5が露出した平坦な回路面を形成することができる。あるいは、基材1が、電子部品が搭載される回路基板(例えばプリント配線板)であってもよい。
ビア孔7が形成された後、封止樹脂層3Aが硬化される(図1の(c))。硬化は、通常、熱硬化である。図4は、ビア孔が形成された封止樹脂層の一例の写真である。図4の例では、基材1としてのシリコン基板上に設けられた封止樹脂層において複数のビア孔が形成されている。ビア孔は、直径100μmの円柱状の突起部を有するモールドを用いたインプリント法によって形成された。
硬化した封止樹脂層3のビア孔7に、導電体前駆体5Aが充填される(図2の(d))。ただし、導電体前駆体5Aがビア孔7に充填された後、封止樹脂層3Aを硬化してもよい。ビア孔7内の導電体前駆体5Aを加熱することにより、導電性ビア5が形成される(図2の(e))。導電体前駆体5Aをビア孔7に充填する方法は、スクリーン印刷等の印刷法であってもよい。複数回の印刷により、導電体前駆体5Aをビア孔7に充填してもよい。導電体前駆体5Aを減圧下でビア孔7に充填してもよい。ビア孔7内の導電体前駆体5Aを加熱することにより、導電体前駆体5Aの硬化体である導電性ビア5を形成することができる。これにより、封止樹脂層3と、封止樹脂層3内で封止樹脂層3の厚さ方向に延びる複数の導電性ビア5とを有する電子部品装置10が得られる。
図5は、ビア孔内に導電性ビアが形成された状態の一例を示す写真である。ここでは、導電体前駆体として後述の遷移的液相焼結型金属接着剤が用いられ、これが減圧下でのスクリーン印刷によってビア孔内に充填された。充填された遷移的液相焼結型金属接着剤を加熱により焼結し、それにより導電性ビアが形成された。
導電性ビア用の導電体前駆体が、複数の金属粒子及び該複数の金属粒子が分散した有機バインダーを含有する導電性ペーストであってもよい。導電性前駆体としての導電性ペーストが、遷移的液相焼結が可能な複数の金属粒子を含む、遷移的液相焼結型金属接着剤であってもよい。この場合、導電性ペーストの焼結により、複数の金属粒子同士が融合し、それにより金属焼結体を含む電体である導電性ビア5が形成される。ここで、「遷移的液相焼結」(Transient Liquid Phase Sintering)とは、TLPSとも称され、一般に、低融点金属の粒子界面における加熱による液相への転移と、形成された液相への高融点金属の反応拡散により進行する焼結をいう。遷移的液相焼結によれば、形成される金属焼結体の融点が、焼結のための加熱温度を上回ることができる。
遷移的液相焼結が可能な複数の金属粒子は、高融点の金属と低融点の金属との組み合わせを含んでいてもよい。複数の金属粒子が、高融点の金属粒子を含む第1の金属粒子及び低融点の金属を含む第2の金属粒子を別々に含んでいてもよいし、高融点の金属及び低融点の金属が1個の金属粒子中に含まれていてもよい。
導電体前駆体が遷移的液相焼結が可能な複数の金属粒子を含む場合、導電体前駆体を複数の金属粒子の液相転移温度以上に加熱することによって、導電性ビア5を形成することができる。液相転移温度は、DSC(Differential scanning calorimetry、示差走査熱量測定)により、50ml/分の窒素気流下にて、10℃/分の昇温速度で25℃から300℃まで複数の金属粒子を加熱する条件で測定することができる。金属粒子が複数種の金属を含む場合、最も低い温度で観測される液相転移の温度が、金属粒子の液相転移温度とみなされる。例えば、Sn−3.0Ag−0.5Cu合金の液相転移温度は217℃である。
遷移的液相焼結が可能な複数の金属粒子が高融点の金属を含む第1の金属粒子と低融点の金属を含む第2の金属粒子との組み合わせを含む場合、第2の金属粒子に対する第1の金属粒子の質量比が、2.0〜4.0、又は2.2〜3.5であってもよい。
高融点の金属及び低融点の金属を含有する金属粒子は、例えば、一方の金属を含む金属粒子の表面に、めっき、蒸着等により他方の金属を含む層を形成することにより得ることができる。一方の金属を含む金属粒子と他方の金属を含む金属粒子とを衝突等により複合化してもよい。
高融点の金属は、Au,Cu、Ag、Co及びNiからなる群より選ばれる少なくとも1種であってもよい。低融点の金属は、In、Sn又はこれらの組み合わせであってもよい。高融点の金属と低融点の金属との組み合わせの例としては、AuとInとの組み合わせ、CuとSnとの組み合わせ、AgとSnとの組み合わせ、CoとSnとの組み合わせ及びNiとSnとの組み合わせが挙げられる。
CuとSnとの組み合わせは、焼結によって銅−錫金属化合物(CuSn)を生成する。この反応は250℃付近で進行するため、CuとSnとを組み合わせを含む導電体前駆体は、リフロー炉等の一般的な設備を用いた加熱によって焼結することができる。Snは、Sn金属単体として、又はSnを含む合金として金属粒子に含まれることができる。Snを含む合金の例としては、Sn−3.0Ag−0.5Cu合金が挙げられる。Sn−3.0Ag−0.5Cu合金は、合金の質量を基準として、3.0質量%のAg及び0.5質量%のCuを含む。
導電体前駆体における金属粒子の含有量は、導電体前駆体の質量を基準として、80質量%以上、85質量%以上、又は88質量%以上であってもよく、98質量%以下であってもよい。ここでの含有量は、導電体前駆体が後述の溶剤を含む場合、溶剤以外の成分の合計質量を基準とする割合である。
金属粒子の平均粒径は、0.5μm〜80μm、1μm〜50μm、又は1μm〜30μmであってもよい。ここでの平均粒径は、レーザー回折式粒度分布計(例えば、ベックマン・コールター株式会社、LS 13 320型レーザー散乱回折法粒度分布測定装置)によって測定される体積平均粒径をいう。
導電体前駆体中の有機バインダーは、熱可塑性樹脂を含んでいてもよい。熱可塑性樹脂が、金属粒子の液相転移温度よりも低い軟化点を有していてもよい。熱可塑性樹脂の軟化点は、熱機械分析法により測定される値をいう。熱機械的分析法によって測定される軟化点は、熱可塑性樹脂を成膜して得た厚さ100μmフィルムを、昇温速度10℃/分にて加熱しながら、49mNの応力で厚み方向に圧縮したときに、80μmの変位が観測された時点の温度である。測定装置としては、例えば熱機械的分析装置(TMA8320、株式会社リガク製、測定用プローブ:圧縮加重法標準型)が用いられる。
熱可塑性樹脂の軟化点は、金属粒子の液相転移温度よりも5℃以上低い温度、10℃以上低い温度、又は15℃以上低い温度であってもよい。熱可塑性樹脂の軟化点は、40℃以上、50℃以上、又は60℃以上であってもよい。
熱可塑性樹脂は、例えば、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリイミド樹脂及びポリウレタン樹脂からなる群より選択される少なくとも1種を含んでもよい。熱可塑性樹脂が、ポリオキシアルキレン基又はポリシロキサン基を含んでいてもよい。ポリオキシアルキレン基は、ポリオキシエチレン基、ポリオキシプロピレン基又はこれらの組み合わせであってもよい。
熱可塑性樹脂が、ポリオキシアルキレン鎖又はポリシロキサン鎖を含む、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリイミド樹脂及びポリウレタン樹脂からなる群より選択される少なくとも1種の樹脂であってもよい。例えば、ポリオキシアルキレン基若しくはポリシロキサン基を有するジアミン化合物、又はポリオキシアルキレン基若しくはポリシロキサン基を有するジオール化合物を単量体として用いることにより、これら樹脂中にポリオキシアルキレン基又はポリシロキサン基を導入することができる。
導電体前駆体における熱可塑性樹脂の含有量は、導電体前駆体の質量を基準として、5〜30質量%、6〜28質量%、又は8〜25質量%であってもよい。ここでの含有量は、導電体前駆体が後述の溶剤を含む場合、溶剤以外の成分の合計質量を基準とする割合である。
有機バインダーは、溶剤を含んでいてもよく、溶剤及び熱可塑性樹脂を含んでいてもよい。溶剤は極性溶媒であってもよい。溶剤の沸点は200℃以上であってもよく、300℃以下であってもよい。
溶剤の例としては、テルピネオール、ステアリルアルコール、トリプロピレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノエチルエーテル(エトキシエトキシエタノール)、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコール−n−プロピルエーテル、ジプロピレングリコール−n−ブチルエーテル、トリプロピレングリコール−n−ブチルエーテル、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、プロピレングリコールフェニルエーテル、及び2−(2−ブトキシエトキシ)エタノール等のアルコール;クエン酸トリブチル、γ−ブチロラクトン、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、及びグリセリントリアセテート等のエステル;イソホロン等のケトン;N−メチル−2−ピロリドン等のラクタム;フェニルアセトニトリル等のニトリル;4−メチル−1,3−ジオキソラン−2−オン;並びにスルホランを挙げることができる。溶剤は、1種類を単独で又は2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
溶剤の含有量は、導電体前駆体の質量を基準として、0.1〜10質量%、2〜7質量%、又は3〜5質量%であってもよい。
導電体前駆体中の有機バインダーは、熱硬化性樹脂、ロジン、活性剤、チキソ剤等のその他の成分を更に含んでいてもよい。
熱硬化性樹脂の例としては、例えば、エポキシ樹脂、オキサジン樹脂、ビスマレイミド樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂及びシリコーン樹脂が挙げられる。エポキシ樹脂の例としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ビフェノール型エポキシ樹脂、ビフェニルノボラック型エポキシ樹脂及び環式脂肪族エポキシ樹脂が挙げられる。
ロジンの例としては、デヒドロアビエチン酸、ジヒドロアビエチン酸、ネオアビエチン酸、ジヒドロピマル酸、ピマル酸、イソピマル酸、テトラヒドロアビエチン酸、及びパラストリン酸が挙げられる。
活性剤の例としては、アミノデカン酸、ペンタン−1,5−ジカルボン酸、トリエタノールアミン、ジフェニル酢酸、セバシン酸、フタル酸、安息香酸、ジブロモサリチル酸、アニス酸、ヨードサリチル酸、及びピコリン酸が挙げられる。
チキソ剤の例としては、12−ヒドロキシステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸トリグリセリド、エチレンビスステアリン酸アマイド、ヘキサメチレンビスオレイン酸アマイド、及びN,N’−ジステアリルアジピン酸アマイドが挙げられる。
導電体前駆体は、金属粒子と、有機バインダーを構成する成分とを混合することにより得ることができる。混合のための装置は、例えば、3本ロールミル、プラネタリーミキサ、遊星式ミキサ、自転公転型撹拌装置、らいかい機、二軸混練機、又は薄層せん断分散機であってもよい。
封止樹脂層3によって封止される電子部品は、半導体素子、又は、半導体素子と受動部品との組み合わせであることができる。半導体素子は、ICチップであってもよい。受動部品は、例えばコンデンサであってもよい。
1…基材、3…封止樹脂層(硬化後)、3A…封止樹脂層(硬化前)、5…導電性ビア、5A…導電体前駆体、7…ビア孔、8…モールド、10…電子部品装置。

Claims (8)

  1. 基材上に設けられた硬化性の封止樹脂層に対して、前記基材とは反対側から、所定の温度に加熱されたモールドを所定の荷重で押し込むインプリント法によって、前記封止樹脂層の厚さ方向に延びるビア孔を形成する工程と、
    前記封止樹脂層を硬化する工程と、
    前記ビア孔に導電体前駆体を充填する工程と、
    前記ビア孔に充填された前記導電体前駆体を加熱することにより、導電性ビアを形成する工程と、
    を備える、電子部品装置を製造する方法であって、
    前記インプリント法において、
    前記所定の荷重が10N以上15N未満で、前記所定の温度が、前記封止樹脂層の溶融粘度が1500Pa・s以下となる温度である、又は、
    前記所定の荷重が15N以上で、前記所定の温度が、前記封止樹脂層の溶融温度が20000Pa・s以下となる温度である、方法。
  2. 前記所定の温度が55〜110℃である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記ビア孔の深さが30〜500μmである、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記ビア孔の最大幅に対する前記ビア孔の深さの比が1以上である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. フィルム状の封止材を真空ラミネータによって前記基材上に積層し、それにより前記基材上に前記封止樹脂層を設ける工程を更に備える、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記基材上に半導体素子が設けられ、該半導体素子が前記封止樹脂層によって封止される、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記導電体前駆体が、複数の金属粒子及び該複数の金属粒子が分散した有機バインダーを含有し、
    前記導電体前駆体が加熱されたときに、前記複数の金属粒子が、遷移的液相焼結により金属焼結体を形成し、それにより前記金属焼結体を含む前記導電性ビアが形成される、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記ビア孔の底部に前記封止樹脂層の一部が残存したときに、残存した前記封止樹脂層を除去する工程を更に備える、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
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