JP2021181261A - 乗物室内用照明装置の取り付け構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】薄型化を図りつつ天井材自体の任意の場所に簡単な構成で取り付けることができる乗物室内用照明装置の取り付け構造を提供する。【解決手段】乗物室内用照明装置(30)は、第1端部(32A)及び第2端部(32B)を有する本体部(32)と、第1端部(32A)及び第2端部(32B)に設けられ、それぞれ互いに反対方向に帯状に延出してなる一対の第1固定部材(34)とを備え、天井材(10)は、一対の第1固定部材(34)が挿通される挿通孔(14)と、その室外側面(10B)において挿通孔(14)を挟んだ位置に設けられ、一対の第1固定部材(34)に対してそれぞれ固定可能とされる一対の第2固定部材(16)と、を備えており、一対の第1固定部材(34)が、天井材(10)の室内側面(10A)から室外側面(10B)に向けて挿通孔(14)に挿通されて、一対の第2固定部材(16)にそれぞれ固定されることで、本体部(32)は天井材(10)に取り付けられている。【選択図】図4
Description
本発明は、乗物室内用照明装置の取り付け構造に関する。
従来、特許文献1に記載の自動車用ルームランプの取り付け構造が知られている。特許文献1に記載の自動車用ルームランプの取り付け構造において、ルームランプハウジングは天井材に設けられた開口にはめ込まれ、ルームランプハウジングの下側部分は車室内側に露出して配され、上側部分は天井材の裏側に露出して配されている。ルームランプハウジングにはその上側部分の上面から上方に突出してロック爪が設けられており、天井材の上方に配されているリンフォースの係止孔にロック爪を係止させることにより、ルームランプハウジングはリンフォースに固定されている。
上記文献における自動車用ルームランプの取り付け構造では、ルームランプハウジングはリンフォースに取り付けられているが、自動車においてリンフォースが設けられている位置は決められており、必然的にルームランプハウジングを取り付ける位置も限定されてしまう。そのため、自動車の天井において任意の場所にルームランプを取り付けることができなかった。
また、上記文献における自動車用ルームランプの取り付け構造では、ルームランプハウジングの上面から突出して設けられているロック爪をリンフォースの係止孔に係止させてルームランプハウジングをリンフォースに固定しているため、リンフォースと天井材の間には、ルームランプハウジングの上側部分の厚さに加えてロック爪の突出部分を収容するための空間が必要となる。これにより、リンフォースと天井材との間の隙間が大きくなってしまい、その結果、天井位置が下がってしまうことになり、車室内におけるヘッドクリアランスが小さくなってしまう。
更に、上記のルームランプの取り付け構造においては、ルームランプはリンフォースに取り付けられているので、天井材を車体及びリンフォースに取り付けた後にルームランプを取り付ける必要があり、組付け工程が増えるとともに組付け作業が複雑化してしまう。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、薄型化を図りつつ天井材自体の任意の場所に簡単な構成で取り付けることができる乗物室内用照明装置の取り付け構造を提供することを目的とする。
本発明は、乗物室内用照明装置を乗物の天井材に取り付ける乗物室内用照明装置の取り付け構造であって、前記乗物室内用照明装置は、第1端部及び前記第1端部の反対側の第2端部を有する本体部と、前記第1端部及び前記第2端部に設けられ、それぞれ互いに反対方向に帯状に延出してなる一対の第1固定部材とを備え、前記天井材は、前記一対の第1固定部材が挿通される挿通孔と、その室外側面において前記挿通孔を挟んだ位置に設けられ、前記一対の第1固定部材に対してそれぞれ固定可能とされる一対の第2固定部材と、を備え、前記一対の第1固定部材が、前記天井材の室内側面から室外側面に向けて前記挿通孔に挿通されて、前記一対の第2固定部材にそれぞれ固定されることで、前記本体部は前記天井材に取り付けられていることに特徴を有する。
このような構成によると、帯状の一対の第1固定部材が、挿通孔に対して天井材の室内側面から室外側面に向けて挿通されて、天井材の室外側面において一対の第2固定部にそれぞれ固定されることにより、乗物室内用照明装置の本体部は天井材に取り付けられるので、軽量化及び薄型化を図りつつ、天井材の任意の場所に乗物室内用照明装置を簡単な構成で取り付けることができる。また、天井材自体に乗物室内用照明装置を取り付けることができるため、予め乗物室内用照明装置を取り付けた天井材を提供することが可能となり、組付け工程数を減らすことができるとともに組付け作業も簡素化される。
また、前記一対の第1固定部材が前記挿通孔に挿通されて前記本体部が前記天井材に取り付けられている状態において、前記一対の第1固定部材と、前記本体部の前記第1端部及び前記第2端部のそれぞれとの間に、前記天井材が配されているものとすることができる。
このような構成によると、一対の第1固定部材と、第1端部及び第2端部のそれぞれとの間に天井材が挟まれて配されているため、一対の第1固定部材を天井材の室外側面において互いに反対方向に引っ張りながら一対の第2固定部材に固定させることにより、挟まれている天井材を支えとして本体部を天井材と共に上方に引っ張り上げることができるので、天井材の撓みを抑制することができるとともに、本体部を天井材の室内側面に対して隙間なく配置することができる。
前記挿通孔は少なくとも2つ設けられており、前記天井材において、前記一対の第2固定部材の内側に前記少なくとも2つの挿通孔がそれぞれ設けられており、前記少なくとも2つの挿通孔に前記一対の第1固定部材がそれぞれ挿通されるものとすることができる。
このような構成によると、2つの挿通孔に対して一対の第1固定部材がそれぞれ挿通されて一対の第2固定部材に固定されるため、第1固定部材をそれぞれ対応する第2固定部材の位置に容易に且つ確実に固定させることができる。
前記天井材は、前記少なくとも2つの挿通孔の間に、前記天井材の一部からなる支持部を有し、前記支持部における前記室内側面に前記本体部を配するものとすることができる。
このような構成によると、2つの挿通孔に一対の第1固定部材をそれぞれ挿通させて本体部を支持部の室内側面に配し、支持部を支点として第1固定部材を天井材の室外側面において互いに反対向きに引っ張って本体部を上方に引っ張り上げることにより、本体部と共に天井材も簡単に安定して上方に引っ張り上げることができるため、さらに効果的に天井材の撓みを抑制することができる。また、一対の第1固定部材を2つの挿通孔にそれぞれ挿通させて反対向きに引っ張りながら対応する第2固定部材に固定させることにより、本体部を天井材の室内側面に対して隙間なく配置することができる。
前記一対の第1固定部材のうち少なくとも1つの第1固定部材は導電性を有し、その先端部において、給電部に接続される接続部を有しているものとすることができる。このような構成によると、第1固定部材を介して乗物室内用照明装置に給電することができ、給電用の配線を別途設ける必要が無いため、乗物室内用照明装置の構成の簡素化及びコスト削減を図ることができる。
前記本体部は板状部材からなり、前記一対の第1固定部材及び前記一対の第2固定部材は、薄いテープ状部材からなり、前記本体部はその全体が前記天井材の前記室内側面に配されているものとすることができる。このような構成によると、板状部材からなる本体部全体が天井材の室内側面に配されて、第1固定部材及び第2固定部材により天井材に取り付けられているので、さらなる薄型化を図ることができる。
本発明によれば、薄型化を図りつつ天井材自体の任意の場所に簡単な構成で取り付けることができる乗物室内用照明装置の取り付け構造を提供することができる。
本発明の第1実施形態を図1ないし図5を参照して説明する。図1において矢印で示す上下方向、図3から図5における左右方向を車両(乗物)の車幅方向として説明する。
本実施形態の車室内用照明装置(乗物室内用照明装置)の取り付け構造1は、図1、図2及び図4に示すように、天井材10と車室内用照明装置30(乗物室内用照明装置)とを備えている。天井材10は、車両(乗物)のルーフパネル及びルーフリンフォースの下方に配されており、車室内空間に面している。
天井材10の構成について図1及び図4を参照して説明する。天井材10は、車室内空間に面している室内側面10Aと、室内側面10Aの反対側の室外側面10Bとを有している。天井材10は室内側面10Aの任意の位置に、車室内用照明装置30を取り付けるための取付け凹部12が、室外側面10Bに向かって凹んで設けられている。
天井材10には、取付け凹部12において2つの挿通孔14が設けられている。挿通孔14は、図1に示すように、後述する第1固定部材34が挿通可能な長細いスリット形状を有しており、2つの挿通孔14は互いに平行に車幅方向に並んで設けられている。図1及び図4に示されるように、天井材10は、2つの挿通孔14の間に天井材10の一部からなる支持部18を有しており、支持部18における室内側面10Aに本体部32が配される。
天井材10の室外側面10Bにおいて、図1に示すように、一対の第2固定部材16が挿通孔14を挟んだ位置に設けられ、一対の第2固定部材16は後述する一対の第1固定部材34に対してそれぞれ固定可能である。第2固定部材16は、各挿通孔14の近傍から車幅方向において外側に向かって帯状に延びており、詳細には、挿通孔14の細長いスリット形状の長辺側の孔縁から車幅方向における車両外側に向かって互いに反対方向に延設されている。言い換えると、2つの挿通孔14は、一対の第2固定部材16の内側にそれぞれ設けられている。第2固定部材16は、例えば、挿通孔14から挿通孔14と天井材10の端との車幅方向における中間箇所まで延設されており、接着剤で天井材10の室外側面10Bに固定されている。
車室内用照明装置30の構成について図2及び図4を参照して説明する。車室内用照明装置30は、第1端部32Aと第1端部32Aの反対側の第2端部32Bを有する本体部32と、第1端部32Aと第2端部32Bから互いに反対方向に帯状に延出している一対の第1固定部材34とを備えている。本実施形態において、本体部32は薄型の板状部材であり、図2に示されるように、平面形状が長方形の板状部材からなる。本体部32は、例えば樹脂製でありその内部には光源が配設されている。
図4に示されるように、第1固定部材34は、第1端部32A及び第2端部32Bの端よりも内側部分から外側に向かって延出して設けられている。第1固定部材34は、本体部32に対して例えば接着剤、溶着、あるいは一体成形により固定されている。また、第1固定部材34は本体部32に対してインサート成形により一体成形されていてもよい。第1固定部材34及び第2固定部材16は、薄いテープ状部材である。具体的には、第1固定部材34及び第2固定部材16は、オス−メス型の面ファスナーにより構成されており、互いに連結され固定される。また、第1固定部材34と第2固定部材16の長さは同等に構成されている。
次に、図3から図5を参照して、車室内用照明装置30を天井材10に取り付ける方法について説明する。図3及び図5に示すように、車室内用照明装置30の一対の第1固定部材34を挿通孔14に天井材の室内側面10Aから室外側面10Bに向けて挿通し、一対の第2固定部材16にそれぞれ固定することで本体部32は天井材10に取り付けられる。
詳細には、車室内用照明装置30の第1固定部材34を天井材10の2つの挿通孔14にそれぞれ室内側面10Aから室外側面10Bに向けて挿通し、本体部32を取り付け凹部12に配置する。本体部32が取り付け凹部12に配置されている状態において、図5において矢印で示されているように、一対の第1固定部材34を室外側面10B側において互いに反対方向に引っ張る。すると、本体部32の上面32Cは天井材10において支持部18の室内側面10Aに当接し、第1固定部材34を互いに反対方向に引っ張ることにより、本体部32が上方に引っ張り上げられると共に支持部18を支点として天井材10も上方に引っ張り上げられる。
図1及び図5に示すように、本体部32の第1端部32A及び第2端部32Bは、それぞれ天井材10における挿通孔14の外側部分の重なり部10Cに重なって配されている。このような状態において、一対の第1固定部材34を互いに反対方向に引っ張ると、本体部32の第1端部32A及び第2端部32Bにおいて天井材10の一部である重なり部10Cを上方に引っ張り上げることができる。
第1固定部材34を室外側面10B側において互いに反対方向に引っ張ることで、本体部32を上方に引き上げつつ、第1固定部材34を第2固定部材16に固着させる。すると、上記したように、本体部32が上方に引っ張り上げられることにより、支持部18及び重なり部10Cを支点にして天井材10も同時に引っ張り上げられつつ、車室内用照明装置30は天井材10に取り付けられる。このように、一対の第1固定部材34が、天井材10の室内側面10Aから室外側面10Bに向けて挿通孔14に挿通されて、一対の第2固定部材16にそれぞれ固定され、その固定力によって天井材10を引っ張りつつ、本体部32は天井材10に取り付けられている。
第1固定部材34と第2固定部材16とは、第1固定部材34の固定面34Aを第2固定部材16の固定面16Aに押し付けることにより互いに固定される。本実施形態において、第1固定部材34の固定面34Aはオス型ファスナーから構成され、第2固定部材16の固定面16Aはメス型ファスナーから構成されている。
このようにして車室内用照明装置30が天井材10に取り付けられた状態における車室内用照明装置30の取付け構造1について、図4を参照して説明する。車室内用照明装置30の本体部32は取り付け凹部12に配され、第1固定部材34の固定面34Aは対応する第2固定部材16の固定面16Aにそれぞれ固定されている。本体部32の上面32Cは天井材10において支持部18の室内側面10Aに当接しており、本体部32の第1端部32A及び第2端部32Bは、それぞれ天井材10における挿通孔14外側の重なり部10Cに重なって配されている。
図2及び図4に示すように、本体部32は薄型の長方形の板状部材からなり、その全体が天井材10の室内側面10A側に配されている。また、本体部32の室内側面32Dと天井材10の室内側面10Aは面一となっている。
次に、本実施形態における車室内用照明装置30の取付け構造1による効果について説明する。帯状の一対の第1固定部材34が、挿通孔14に対して天井材10の室内側面10Aから室外側面10Bに向けて挿通されて、天井材10の室外側面10Bにおいて一対の第2固定部材16にそれぞれ固定されることにより、本体部32は天井材10に取り付けられる。本実施形態の取付け構造1においては、従来の構成とは異なり、天井材の上方に配設されているリンフォースに取り付けられている構成ではない。そのため、車室内用照明装置30の取付け位置はリンフォースの位置に限定されてしまうことはなく、天井材10の任意の場所に車室内用照明装置30を取り付けることができる。
更に、帯状の第1固定部材34を帯状の第2固定部材16に固定させるという簡単な構成により、車室内用照明装置30を天井材10に容易に取り付けることができる。本実施形態の取付け構造1においては、従来の構成とは異なり、車室内用照明装置30を固定するための係止爪等が照明装置の上面から突出して設けられている構成ではないため、天井材10の上方に配されるリンフォースやルーフパネルと天井材10との間の空間を小さく抑えることができる。このような取付け構造1により、軽量化及び薄型化を図りつつ、天井材10の任意の場所に車室内用照明装置30を簡単な構成で取り付けることができる。
また、天井材10自体に車室内用照明装置30を取り付けることができるため、予め車室内用照明装置30を取り付けた天井材10を提供することが可能となり、車両のルーフに関する組付け工程数を減らすことができるとともに組付け作業も簡素化される。
一対の第1固定部材34と、第1端部32A及び第2端部32Bのそれぞれとの間に天井材10の重なり部10Cが挟まれて配されているため、一対の第1固定部材34を天井材10の室外側面10Bにおいて互いに反対方向に引っ張りながら第2固定部材16に固定させることにより、挟まれている天井材10の重なり部10Cを支えとして本体部32を天井材10と共に上方に引っ張り上げることができるので、天井材10の撓みを抑制することができるとともに、本体部32を天井材10の室内側面10Aに対して隙間なく配置することができる。
2つの挿通孔14は第2固定部材16に対応する位置にそれぞれ配されているため、一対の第1固定部材34を2つの挿通孔14にそれぞれ挿通することにより、対応する第2固定部材16に容易に且つ確実に固定させることができる。
2つの挿通孔14に一対の第1固定部材34をそれぞれ挿通させて本体部32を支持部18の室内側面10Aに配し、支持部18を支点として第1固定部材34を天井材10の室外側面10Bにおいて互いに反対方向に引っ張って本体部32を上方に引っ張り上げることにより、本体部32と共に天井材10も簡単に安定して上方に引っ張り上げることができるため、さらに効果的に天井材10の撓みを抑制することができる。また、一対の第1固定部材34を2つの挿通孔14にそれぞれ挿通して、互いに反対方向に引っ張りながら対応する第2固定部材16に固定させることにより、本体部32を天井材10の室内側面10Aに対して隙間なく配置することができる。
また、本実施形態においては、本体部32が取り付け凹部12に配されている状態において、本体部32の第1端部32A及び第2端部32Bを含む周辺端部と重なる天井材10が重なり部10Cとなり、2つの挿通孔14の間に配されている支持部18以外の天井材10と本体部32が重畳している部分が重なり部10Cとなっている。すなわち、天井材10の本体部32との重畳部分は、支持部18とその周囲に配されている重なり部10Cとを合わせた部分であり、本体部32が配されている天井材10のうちの挿通孔14以外の部分となる。つまり、天井材10における本体部32との重畳部分は、ほぼ本体部32と同等の大きさとなる。
このような天井材10における広い重畳部分が支点となって、第1固定部材34が引っ張り上げられた際に、天井材10は本体部32と共に引き上げられる。第1固定部材34を引っ張り上げた際、天井材10が持ち上げられる支点となる本体部32との重畳部分が大きく確保できているので、安定して天井材10を持ち上げることができる。
本体部32は薄型の板状部材からなり、本体部32はその全体が天井材10の室内側面10A側に配されて、薄いテープ状部材からなる第1固定部材34及び第2固定部材16により天井材10に取り付けられているので、さらなる薄型化を図ることができる。
次に、第2実施形態の車室内用照明装置(乗物室内用照明装置)の取り付け構造20について図6及び図7を参照しながら説明する。本実施形態においては、天井材100の構成が第1実施形態と異なるが、車室内用照明装置30は同様の構成を有しているのでその説明は省略する。本実施形態において上記実施形態1と同様の構造及び作用については、説明を省略する。
第2実施形態において、図6に示すように、天井材100の取り付け凹部120において挿通孔140は1つのみ設けられている。挿通孔140は、上記第1実施形態における2つの挿通孔14の間の支持部18が取り除かれて形成されるような孔となっている。天井材100の室外側面100Bにおいて、一対の第2固定部材16が挿通孔140を挟んだ位置に設けられ、一対の第2固定部材16は一対の第1固定部材34に対してそれぞれ固定可能である。第2固定部材16は、挿通孔140の互いに対向する孔縁から車幅方向における車両外側に向かって互いに反対方向に帯状に延設されている。
車室内用照明装置30の第1固定部材34を天井材100の挿通孔140に室内側面100Aから室外側面100Bに向けて挿通し、本体部32を取り付け凹部120に配置する。図7に示すように、本体部32が取り付け凹部120に配置されている状態において、本体部32の第1端部32A及び第2端部32Bを含む周辺端部は、天井材100における挿通孔140外側の重なり部100Cに重なって配されている。このような状態において、第1固定部材34を互いに反対方向に引っ張ると、本体部32の第1端部32A及び第2端部32Bを支点にして天井材100の一部である重なり部100Cを上方に引っ張り上げることができる。
第1固定部材34を室外側面100B側において互いに反対方向に引っ張ることで、本体部32を上方に引き上げつつ、第1固定部材34を第2固定部材16に固着させる。このように、一対の第1固定部材34が、天井材100の室内側面100Aから室外側面100Bに向けて挿通孔140に挿通されて、一対の第2固定部材16にそれぞれ固定され、その固定力によって天井材100を引っ張りつつ、本体部32は天井材100に取り付けられている。
このような車室内用照明装置30の取り付け構造によると、一対の第1固定部材34と、第1端部32A及び第2端部32Bのそれぞれとの間に天井材100が挟まれて配されている。そのため、一対の第1固定部材34を天井材100の室外側面100Bにおいて互いに反対方向に引っ張りながら一対の第2固定部材16に固定させることにより、挟まれている天井材100の一部である重なり部100Cを支えとして本体部32を天井材100と共に上方に引っ張り上げることができるので、天井材100の撓みを抑制することができるとともに、本体部32を天井材100の室内側面100Aに対して隙間なく配置することができる。
また、本体部32の第1端部32A及び第2端部32B以外の周辺端部も重なり部100Cと重畳しているため、第1固定部材34を引っ張り上げた際に、天井材100を本体部32と共に安定して持ち上げることができる。
また、本実施形態においては、1つの挿通孔140が天井材100に設けられているだけであるため、挿通孔140の加工が簡単であり、小さい挿通孔を複数設ける構成と比較すると、コスト削減を図ることができる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
車室内用照明装置の取り付け構造は、一対の第1固定部のうち少なくとも1つの第1固定部材は導電性を有し、その先端部において、給電部に接続される接続部を有している構成としてもよい。このような車室内用照明装置の取り付け構造によると、第1固定部材を介して車室内用照明装置に給電することができ、給電用の配線を別途設ける必要が無いため、車室内用照明装置の構成の簡素化及びコスト削減を図ることができる。
また、第1固定部材は長く構成されている方が、一対の第1固定部材を互いに反対方向に引っ張る際に強く引っ張ることができ、効果的に天井材を引っ張り上げることができる。そのため、第1固定部材はできる限り長く構成されている方が好ましい。例えば、第2固定部材は、車幅方向において挿通孔から天井材の端まで延設されていてもよい。第1固定部材と第2固定部材の長さは同等に構成されている。
本実施形態においては、第1固定部材及び第2固定部材は、車幅方向に延設するように配されていたが、少なくとも2つの第1固定部材を互いに反対方向に引っ張りつつ第2固定部材に固定可能に配設されていればよい。
本実施形態においては、第1固定部材及び第2固定部材はそれぞれ一対ずつ、すなわち2つずつ設けられているが、4つずつ設けられていてもよい。このような構成においては、方形状の本体部32の4辺からそれぞれ第1固定部材が延設されており、対応する位置に設けられた第2固定部材に固定されるように構成されていてもよい。挿通孔は、各第1固定部材に対応して4つ設けられるかあるいは、第2実施形態のように1つの挿通孔が設けられていてもよい。
また、本体部の平面形状が、三角形、五角形以上の多角形や、円形であってもよい。このような構成においては、本体部の形状に応じて、第1固定部材を互いに反対方向に引っ張りつつ第2固定部材に固定可能となるように、第1固定部材及び第2固定部材は2つずつ以上設けられるように構成されていてもよい。
1、20:車室内用照明装置(乗物室内用照明装置)の取付け構造、10、100:天井材、10A、100A:室内側面、10B、100B:室外側面、10C、100C:重なり部、14、140:挿通孔、16:第2固定部材、18:支持部、30:車室内用照明装置(乗物室内用照明装置)、32:本体部、32A:第1端部、32B:第2端部、34:第1固定部材
Claims (6)
- 乗物室内用照明装置を乗物の天井材に取り付ける乗物室内用照明装置の取り付け構造であって、
前記乗物室内用照明装置は、第1端部及び前記第1端部の反対側の第2端部を有する本体部と、前記第1端部及び前記第2端部に設けられ、それぞれ互いに反対方向に帯状に延出してなる一対の第1固定部材とを備え、
前記天井材は、前記一対の第1固定部材が挿通される挿通孔と、その室外側面において前記挿通孔を挟んだ位置に設けられ、前記一対の第1固定部材に対してそれぞれ固定可能とされる一対の第2固定部材と、を備え、
前記一対の第1固定部材が、前記天井材の室内側面から室外側面に向けて前記挿通孔に挿通されて、前記一対の第2固定部材にそれぞれ固定されることで、前記本体部は前記天井材に取り付けられていることを特徴とする乗物室内用照明装置の取り付け構造。 - 前記一対の第1固定部材が前記挿通孔に挿通されて前記本体部が前記天井材に取り付けられている状態において、前記一対の第1固定部材と、前記本体部の前記第1端部及び前記第2端部のそれぞれとの間に、前記天井材が配されていることを特徴とする請求項1に記載の乗物室内用照明装置の取り付け構造。
- 前記挿通孔は少なくとも2つ設けられており、前記天井材において、前記一対の第2固定部材の内側に前記少なくとも2つの挿通孔がそれぞれ設けられており、前記少なくとも2つの挿通孔に前記一対の第1固定部材がそれぞれ挿通されることを特徴とする請求項1あるいは請求項2のいずれか一項に記載の乗物室内用照明装置の取り付け構造。
- 前記天井材は、前記少なくとも2つの挿通孔の間に、前記天井材の一部からなる支持部を有し、前記支持部における前記室内側面に前記本体部を配することを特徴とする請求項3に記載の乗物室内用照明装置の取り付け構造。
- 前記一対の第1固定部材のうち少なくとも1つの第1固定部材は導電性を有し、その先端部において、給電部に接続される接続部を有していることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の乗物室内用照明装置の取り付け構造。
- 前記本体部は板状部材からなり、
前記一対の第1固定部材及び前記一対の第2固定部材は、薄いテープ状部材からなり、
前記本体部はその全体が前記天井材の前記室内側面に配されていることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の乗物室内用照明装置の取り付け構造。
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JP2020087114A JP2021181261A (ja) | 2020-05-19 | 2020-05-19 | 乗物室内用照明装置の取り付け構造 |
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JP2020087114A JP2021181261A (ja) | 2020-05-19 | 2020-05-19 | 乗物室内用照明装置の取り付け構造 |
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2020
- 2020-05-19 JP JP2020087114A patent/JP2021181261A/ja active Pending
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