JP2021180157A - 撮像装置 - Google Patents

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昭 小林
Akira Kobayashi
英之 鈴木
Hideyuki Suzuki
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Abstract

【課題】高い放射線耐性を有する撮像装置を提供する。【解決手段】撮像装置1は、カメラヘッド3と、カメラヘッド3から出力される信号が入力される駆動ユニット5と、カメラヘッド3を一の空間(第一空間SP1)に配置し、かつ、駆動ユニット5を他の空間(第二空間SP2)に配置し得るように、カメラヘッド3と駆動ユニット5とを接続する接続部7と、を備えている。カメラヘッド3は、撮像部10と、撮像部10から出力される信号を増幅し、増幅した信号を出力する第一増幅部11と、を含んでいる。駆動ユニット5は、当該駆動ユニット5を制御する制御部30と、入力される信号を増幅し、増幅した信号を出力する第二増幅部31と、を含んでいる。制御部30は、カメラヘッド3から離れて設置され、駆動ユニット5から分離して設置される。【選択図】図1

Description

本発明は、撮像装置に関する。
撮像管を備える撮像装置が知られている(たとえば、特許文献1及び特許文献2参照)。この撮像装置は、たとえば、原子力関連施設での原子炉の監視又は観察に用いられる。
特開2013−45516号公報 特開昭61−214686号公報
撮像装置を用いて原子力施設を長時間撮像するためには、撮像装置の放射線耐性が求められる。しかしながら、撮像装置の放射線耐性について、特許文献1及び特許文献2では考慮されていない。
本発明の一つの態様は、高い放射線耐性を有する撮像装置を提供することを目的とする。
一つの態様に係る撮像装置は、カメラヘッドと、カメラヘッドから出力される信号が入力される駆動ユニットと、カメラヘッドを一の空間に配置し、かつ、駆動ユニットを他の空間に配置し得るように、カメラヘッドと駆動ユニットとを接続する接続部と、を備えている。カメラヘッドは、撮像部と、撮像部から出力される信号を増幅し、増幅した信号を出力する第一増幅部と、を含んでいる。撮像部は、光導電膜と、光導電膜に電子ビームを照射し、当該電子ビームの照射量を調整可能な電子ビーム源と、を有している。駆動ユニットは、当該駆動ユニットを制御する制御部と、入力される信号を増幅し、増幅した信号を出力する第二増幅部と、を含んでいる。制御部は、カメラヘッドから離れて設置され、駆動ユニットから分離して設置される。
上記一つの態様では、カメラヘッドは、撮像部と第一増幅部とを含み、駆動ユニットは、制御部と第二増幅部とを含んでいる。カメラヘッドは一の空間に配置し、かつ、駆動ユニットは他の空間に配置し得る。したがって、高い放射線耐性を有する(耐放射線設計の)カメラヘッドは、たとえば、一時間当たりの放射線量が10kGyの環境下にある高放射線量空間に配置され、駆動ユニットは、たとえば、放射線量の人体への影響が無視できる低放射線量空間に配置され得る。制御部は、カメラヘッドから離れて設けられる。制御部は、駆動ユニットと比べても、放射線量の人体への影響がより無視できる空間に設置される。撮像部への光照射によって生じた光導電膜での生成電荷は、照射された電子ビームによって読み出され、電子ビームの照射量は、生じた電荷量に合うように調整可能である。
上記一つの態様では、駆動ユニットと制御部とは、互いに有線又は無線で接続されてもよい。この場合、制御部は、駆動ユニットとの間で、有線又は無線による信号の送受信を行う。
上記一つの態様では、制御部は、操作者が操作可能な操作部を含んでおり、駆動ユニットを操作部の物理的な操作に基づいて制御してもよい。この場合、制御部が、操作者によって操作可能な操作部を含んでいるので、操作者は、操作部を物理的に操作して駆動ユニットを制御する。
上記一つの態様では、制御部は、コンピュータを含んでおり、駆動ユニットをコンピュータの作動に基づいて制御してもよい。この場合、制御部に含まれるコンピュータが、その作動によって駆動ユニットを制御する。
上記一つの態様では、撮像装置は、カメラヘッドから出力される信号を処理する処理部を更に備え、処理部は、入力される信号を減衰し、減衰した信号を出力する減衰部と、入力される信号を減じ、減じた信号を出力する減算部と、の少なくとも一方を含み、かつ、駆動ユニットに設けられており、第二増幅部は、処理部から出力される信号を増幅してもよい。この場合、処理部は、駆動ユニットに設けられ、減衰部と減算部との少なくとも一方を含んでいる。処理部は、入力される信号の減衰及び減算の少なくとも一方を行い、第二増幅部は処理部からの信号を増幅する。
上記一つの態様では、減衰部は、入力される信号を調整可能な減衰率で減衰し、減算部は、入力される信号を所定の値減じ、処理部が減衰部を含む場合、制御部は、調整可能な減衰率を調整し、処理部が減算部を含む場合、制御部は、所定の値を調整し、処理部が減衰部及び減衰部を含む場合、制御部は、調整可能な減衰率と、所定の値と、を調整してもよい。この場合、処理部が減衰部を含むとき、制御部は、調整可能な減衰率を調整し、減衰部は、当該減衰率によって、入力される信号を減衰する。処理部が減算部を含むとき、制御部は、所定の値を調整し、減算部は、当該所定の値によって、入力される信号を減じる。処理部が減衰部及び減衰部を含むとき、制御部は、調整可能な減衰率と所定の値とを調整する。減衰部は、当該減衰率によって、入力される信号を減衰し、減算部は、当該所定の値によって、入力される信号を減じる。
上記一つの態様では、制御部は、電子ビームの照射量を制御してもよい。この場合、電子ビーム源から照射された電子ビームの照射量が制御されるので、光導電膜で生じた電荷は、電子ビームによって適切に打ち消される。
上記一つの態様では、撮像装置は、撮像対象を照らす照明部を更に備えていてもよい。この場合、この場合、撮像部は、暗い環境下にある撮像対象であっても、十分な明るさをもって撮像する。
上記一つの態様では、制御部は、照明部の照度を制御してもよい。この場合、制御部は、適切な明るさをもって撮像対象を撮像するように照明部の照度を制御する。
本発明の一つの態様によれば、高い放射線耐性を有する撮像装置を提供する。
図1は、一実施形態に係る撮像装置を示す概略図である。 図2の(a)は、本実施形態に係る撮像装置のカメラヘッドの正面図であり、図2の(b)は、図2の(a)のIIb−IIb線に沿った断面図である。 図3の(a)は、図2の(b)に示される撮像管、コイルおよび第一増幅部の断面図であり、図3の(b)は、図3の(a)に示される撮像管の一部領域の拡大図である。 図4は、本実施形態に係るカメラヘッド及び駆動ユニットの構成を示す概略ブロック図である。 図5は、本実施形態に係るカメラヘッド及び駆動ユニットの構成を示す概略ブロック図である。 図6は、放射線信号が重畳した出力信号を示す図である。 図7は、本実施形態に係る撮像部からの出力信号を処理する駆動ユニットの構成を示す概略ブロック図である。 図8は、本実施形態に係る制御部の操作部を示す図である。 図9は、テスト画像を観察した結果を示す図である。 図10は、テスト画像を観察した別の結果を示す図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には、同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
初めに、図1〜図5を参照しながら、本実施形態に係る撮像装置1の概要について説明する。図1は、本実施形態に係る撮像装置を示す概略図である。撮像装置1は、カメラヘッド3と、駆動ユニット5と、カメラヘッド3と駆動ユニット5とを接続する接続部7とを備える。カメラヘッド3は、撮像対象を撮像し、この撮像によって撮像対象の画像情報を含む信号を生成する。生成された信号は、カメラヘッド3から接続部7に出力された後、接続部7を介して、駆動ユニット5に出力される。駆動ユニット5は、カメラヘッド3から出力される信号が入力される一方で、接続部7を介して、カメラヘッド3に向けて、カメラヘッド3を駆動する信号を出力する。接続部7は、カメラヘッド3を一の空間(第一空間SP1)に配置し、駆動ユニット5を他の空間(第二空間SP2)に配置し得るように、カメラヘッド3と駆動ユニット5とを接続する。第一空間SP1は、たとえば、一時間当たりの放射線量が10kGyの環境下にある空間(高放射線量空間)である。第二空間SP2は、たとえば、放射線量の人体への影響が無視できる空間(低放射線量空間)である。
第一空間SP1は、たとえば、原子炉建屋RB1に設置された原子炉RT1を含む高線量域であり、カメラヘッド3は、原子炉RT1内を撮像する。カメラヘッド3は、たとえば、事故等によって原子炉RT1内に生じた燃料デブリDB1についても撮像するように設置される。
第二空間SP2には、たとえば、駆動ユニット5が配置される。第二空間SP2は、原子炉建屋RB1を遠隔から管理するための管理空間MS1を含み、駆動ユニット5は、たとえば、管理空間MS1に配置される。管理空間MS1は、たとえば、低放射線量の環境下にある。本実施形態では、管理空間MS1にある駆動ユニット5は、接続部7を介して、原子炉建屋RB1にあるカメラヘッド3との間で信号の送受信を行う。
接続部7は、たとえば、ケーブルである。接続部7の長さは、たとえば、100メートルである。接続部7は、第一空間SP1と第二空間SP2との間の第三空間SP3において、中継部9を有してもよい。接続部7は、たとえば、第一空間SP1、第三空間SP3、及び第二空間SP2にわたって延在する。
続いて、図2及び図3を参照して、カメラヘッド3について説明する。図2の(a)は、本実施形態に係る撮像装置のカメラヘッドの正面図であり、図2の(b)は、図2の(a)のIIb−IIb線に沿った断面図である。図3の(a)は、図2の(b)に示される撮像管、コイルおよび第一増幅部の断面図であり、図3の(b)は、図3の(a)に示される撮像管の一部領域ET1の拡大図である。図2の(b)及び図3の(a)では、断面を表すハッチングが省略されている。
カメラヘッド3は、撮像部10と第一増幅部11とを有する。カメラヘッド3は、たとえば、円筒状の筐体12を有しており、撮像部10と第一増幅部11とは、筐体12内に配置される。撮像部10は、たとえば、集光部21と、光入射窓22を含む撮像管23とを有する。撮像管23は、入射する光L1の進行方向から見て、たとえば、集光部21の後方に設けられる。集光部21は、たとえば、集光レンズを含み、撮像対象の光学像を撮像管23に結像させる。集光部21からの光L1は、撮像管23の光入射窓22に入射する。光入射窓22は、光透過性を有する。光入射窓22は、光入射面22aを有し、撮像素子の撮像管23に光を入射させる。光入射面22aに入射した光L1は、撮像管23で電気信号に変換される。この光電変換時の電気信号が、撮像部10からの出力信号である。筐体12は、円筒状でなくてもよい。筐体12は、たとえば、矩形の断面を有する筒状であってもよい。
第一増幅部11は、撮像部10から出力される信号を増幅し、増幅した信号は、たとえば駆動ユニット5に出力される。第一増幅部11は、たとえば、主増幅器の前段に置かれる増幅回路であり、撮像管23からの出力信号が、たとえば駆動ユニット5に出力できる強度を有するように、当該出力信号を増幅する前置増幅器である。撮像部10及び第一増幅部11は、高い放射線量の下でも使用可能な特性を有し得るので、カメラヘッド3は、高い放射線量の下でも使用可能であり、たとえば、高放射線量空間に設置される。
撮像管23は、真空外囲器23aを有する。真空外囲器23aは、たとえば、ガラスで構成され、端壁23bと、円筒状の側管23cと、端壁23dとを含む。端壁23bは、光入射窓22を含む。光入射窓22及び端壁23dは、側管23cの中心軸Nx1に沿った方向から見て、たとえば、略円形の形状を有する。
撮像管23は、光電変換部24と信号電極25とを有する。光電変換部24は、信号電極25と電気的に接続するように設けられる。信号電極25は、たとえば、光電変換部24への光L1の入射を遮らないように、中心軸Nx1に沿った方向から見て円環状の金属で形成される。信号電極25は、光入射窓22と側管23cとを互いに接続し、撮像管23の真空気密を保つ。光電変換部24は、光導電膜26aと透明電極26bとを有する。透明電極26bは、たとえば、光導電膜26aと、光入射窓22との間に設けられる。本実施形態では、たとえば、光入射窓22、透明電極26b、及び光導電膜26aがこの順に配列する。光導電膜26aには、集光部21からの光L1の入射によって光学像が結像される。
撮像管23は、電子ビーム源27を有する。電子ビーム源27から発せられた電子ビームEB1は、撮像管23の外部に配置されたコイル28で集束、偏向され、光導電膜26aに照射される。電子ビームEB1は、光導電膜26aに蓄積された電荷を読み出すビームであり、電子ビーム源27は、電子ビームEB1の照射量を調整可能である。電子ビーム源27は、たとえば、電子ビームEB1を放出するカソード27aと、カソード27aから放出された電子ビームEB1の加速及び電流制限を行うグリッド27bとを含む。
光導電膜26aでは、集光部21からの光L1を吸収し、電荷が生成され蓄積される。光導電膜26aでの蓄積電荷は、電子ビームEB1によって打ち消され、これと同時に透明電極26bに流れ込む電流が、撮像管23からの出力信号となる。この信号は、信号電極25を介して、第一増幅部11に出力される。第一増幅部11は、接続部材25aによって信号電極25と接続されている。接続部材25aは、たとえば、接続子またはリード線である。
第一増幅部11は、有用な信号強度の映像情報を得るために、撮像管23からの信号を増幅する。カメラヘッド3は、たとえば、当該カメラヘッド3と接続部7とを電気的に接続する信号入出力部29を有し、第一増幅部11は、信号入出力部29を介して、接続部7に増幅した信号を出力する。第一増幅部11は、たとえば、撮像管23への光L1の入射を遮らないように、光入射面22aの外周縁に設けられている。本実施形態では、光入射面22aの外周縁であって、光L1の入射方向に対してコイル28の前方に第一増幅部11が設けられている。第一増幅部11は、たとえば、光入射窓22の外径と同程度の大きさの内径を有する円環状の回路基板で構成されており、中心軸Nx1に沿った方向から見て、光入射窓22と同心円状に配置されている。第一増幅部11の形状は、たとえば、撮像管23への光L1の入射を遮らないような矩形環状であってもよい。本実施形態では、撮像管23は、たとえば、フィールドエミッタアレイ(FEA)を用いた撮像板を含む撮像素子であってもよい。FEAは、たとえば、マトリックス冷陰極電子ビーム源を含む。
撮像装置1は、カメラヘッド3に減衰部13を備えてもよい。減衰部13は、第一増幅部11から出力される信号を減衰し、減衰した信号を出力する。減衰部13は、たとえば、当該減衰部13に入力した信号をある減衰率で減衰し、減衰した信号を出力する減衰回路である。減衰率が、たとえば60%であるときには、減衰部13に入力された信号は、減衰部13によって、入力前の60%に相当する強度に減衰されて出力される。
図2の(b)は、カメラヘッド3に減衰部13が備えられた例を示している。第一増幅部11は、増幅した信号を減衰部13に出力する。減衰部13は、第一増幅部11からの信号を減衰させる。
減衰部13は、第一増幅部11からの増幅信号を減衰させるための減衰率を変更可能である。図2の(b)に示される例では、減衰部13は、カメラヘッド3に設けられており、第一増幅部11からの信号を予め設定された減衰率で減衰し、減衰させた信号を出力する。減衰させた信号は、たとえば、信号入出力部29に出力される。信号入出力部29は、接続部7を介して、カメラヘッド3からの信号として、減衰部13によって減衰した信号を駆動ユニット5に出力する。
撮像装置1は、撮像対象を照らす照明部14を更に備えてもよい。照明部14は、たとえば、カメラヘッド3に設けられ、より具体的には、たとえば、カメラヘッド3の筐体12内であって、集光部21の周囲に設けられる。照明部14は、たとえば、一又は複数のLED光源を含む。
続いて、駆動ユニット5について説明する。図1に示されるように、駆動ユニット5は、当該駆動ユニット5を制御する制御部30を含む。制御部30は、駆動ユニット5に設けられてもよく、駆動ユニット5から分離して設置されてもよい。駆動ユニット5と制御部30とは、たとえば、互いに有線又は無線で接続される。制御部30は、第二空間SP2内であって、駆動ユニット5が設置される管理空間MS1に設置されてもよく、駆動ユニット5から離れた制御空間CS1に設置されてもよい。図1では、制御部30が駆動ユニット5から離れて制御空間CS1に設置され、制御部30が駆動ユニット5と有線で接続された例が示されている。制御空間CS1は、たとえば、放射線量の人体への影響がより無視できる空間である。制御部30は、たとえば、電子ビームEB1の照射量を含む撮像管23の動作を制御する。制御部30は、照明部14の照度を制御する。
駆動ユニット5は、第二増幅部31を更に備える(図4の(a)及び(b)を参照)。第二増幅部31は、たとえば、第一増幅部11の後段に置かれる主増幅器であり、入力される信号を増幅し、増幅した信号を出力する増幅回路である。第二増幅部31は、たとえば、減衰部13から出力される信号を増幅し、増幅した信号を出力する。駆動ユニット5には、減衰部13が設けられてもよい。本実施形態では、減衰部13は、カメラヘッド3または駆動ユニット5に設けられる。
駆動ユニット5には、減算部32が更に設けられてもよい(図5の(a)及び(b)を参照)。減算部32は、入力される信号を減じ、減じた信号を出力する。減算部32は、たとえば、当該減算部32に入力した信号を所定の値減算し、減算した信号を出力する減算回路である。所定の値が、たとえば減算部32に入力された信号強度の20%であるときには、減算部32に入力された信号は、減算部32によって、入力前の20%に相当する値が減じられて出力される。本実施形態では、減算部32は、入力される信号を所定の値減算し、制御部30は、この所定の値を調整する。駆動ユニット5においては、減算部32が減衰部13と共に設けられてもよく、減衰部13が設けられないで減算部32が設けられてもよい。
図4の(a)は、本実施形態に係る減衰部がカメラヘッドに設けられた場合におけるカメラヘッド及び駆動ユニットの構成を示す概略ブロック図である。図4の(b)は、本実施形態に係る減衰部が駆動ユニットに設けられた場合におけるカメラヘッド及び駆動ユニットの構成を示す概略ブロック図である。
図4の(a)に示されるように、減衰部13がカメラヘッド3に設けられた場合には、撮像部10からの出力信号SG1が、初めに第一増幅部11によって増幅され、増幅された信号は、減衰部13に入力される。減衰部13は、予め設定された減衰率で入力された信号を減衰し、減衰した信号は、カメラヘッド3からの信号として駆動ユニット5に出力される。駆動ユニット5では、第二増幅部31が、カメラヘッド3からの信号を増幅し、信号AS1を生成する。
図4の(b)に示されるように、減衰部13が駆動ユニット5に設けられる場合には、駆動ユニット5は、カメラヘッド3からの信号を減衰させる減衰部13と、減衰部13からの信号を増幅する第二増幅部31を含む。撮像部10からの出力信号SG2は、第一増幅部11によって増幅され、増幅された信号は、カメラヘッド3からの信号として駆動ユニット5に入力される。駆動ユニット5では、減衰部13は、カメラヘッド3からの信号として出力された第一増幅部11からの信号を減衰する。図4の(b)に示された例では、減衰部13は、駆動ユニット5に設けられており、制御部30は、減衰部13を制御して、調整可能な減衰率を調整する。減衰部13は、第一増幅部11から出力される信号を調整可能な減衰率で減衰する。減衰した信号は、第二増幅部31に出力される。第二増幅部31は、減衰部13からの信号を増幅し、信号AS2を生成する。
図5の(a)は、本実施形態に係る減衰部がカメラヘッドに設けられ、減算部が駆動ユニットに設けられた場合におけるカメラヘッド及び駆動ユニットの構成を示す概略ブロック図である。図5の(b)は、本実施形態に係る減衰部及び減算部が共に駆動ユニットに設けられた場合におけるカメラヘッド及び駆動ユニットの構成を示す概略ブロック図である。
図5の(a)に示されるように、減衰部13がカメラヘッド3に設けられ、減算部32が駆動ユニット5に設けられている場合、撮像部10からの出力信号SG3は、初めに第一増幅部11によって増幅され、増幅された信号は、減衰部13に入力される。減衰部13は、予め設定された減衰率で入力された信号を減衰し、減衰した信号は、カメラヘッド3からの信号として駆動ユニット5に出力される。減算部32は、制御部30によって設定された所定の値でカメラヘッド3からの信号を減じた信号を生成し、減算された信号を第二増幅部31に出力する。第二増幅部31は、減算部32からの信号を増幅し、信号AS3を生成する。
図5の(b)に示されるように、減衰部13と減算部32とが共に駆動ユニット5に設けられている場合、制御部30は、調整可能な減衰率と、減算部32の所定の値と、を調整する。撮像部10からの出力信号SG4は、第一増幅部11によって増幅され、増幅された信号は、カメラヘッド3からの信号として駆動ユニット5に入力される。駆動ユニット5では、減衰部13は、カメラヘッド3からの信号として出力された第一増幅部11からの信号を減衰する。減衰部13は、制御部30によって調整された減衰率でカメラヘッド3からの信号として出力される第一増幅部11からの増幅信号を減衰させた信号を生成し、減衰された信号を減算部32に出力する。減算部32は、制御部30によって調整された所定の値で減衰部13からの信号を減じた信号を生成し、減じた信号を第二増幅部31に出力する。第二増幅部31は、減算部32から出力される信号を増幅し、信号AS4を生成する。
図6の(a)は、放射線信号の重畳による出力信号の飽和を示す図である。たとえば、原子炉の通常の監視においては、撮像装置1において、原子炉自体の映像を含む信号に放射線信号が重畳していても、重畳した放射線信号の割合は比較的少ない。出力信号を増幅する第二増幅部31においても、出力信号のレベルが第二増幅部31の飽和限界を超えることは起こり難い。その一方で、たとえば、原子炉の事故の後処理として行われる燃料デブリDB1の取り出し作業においては、炉内作業場の想定最大放射線量は、一時間あたり10kGy(キログレイ)程度と非常に高い値であり、出力信号に対して放射線信号が重畳する割合が大幅に増大する。このため、出力信号のレベルが第二増幅部31の飽和限界を超えて飽和することがあり、第二増幅部31は、出力信号が有する情報を再現し難くなる。
図6の(a)に示されるように、第二増幅部31を備えた撮像装置1において、たとえば、第二増幅部31の飽和限界を100%としたとき、放射線信号が重畳された結果、飽和限界の120%にまで達する強度の出力信号が第二増幅部31に入力されることがある。この場合、出力信号のうち100%を超える信号は、全て100%の出力信号であるものとして第二増幅部31から出力され、撮像装置1は出力強度の相違を表現し難い。
より具体的に説明すると、撮像装置1において、たとえば、原子炉自体の映像を含む信号として第二増幅部31の飽和限界の最大50%に相当する出力信号が生成され、この出力信号に第二増幅部31の飽和限界の70%に相当する放射線信号が重畳した場合、撮像部10からの出力信号の強度は最大120%となる。撮像部10からの出力信号のうち強度100%〜120%の信号は、第二増幅部31の飽和限界によって、第二増幅部31からは強度100%の信号としてのみ出力され得る。このため、たとえば撮像部10からの強度120%の信号は、強度100%の信号と相違するように表現され難い。
図6の(b)は、実施形態に係る減衰部13を備えた撮像装置1において放射線信号が重畳した出力信号を示す図である。図6の(b)に示されるように、撮像装置1において、先ず撮像部10と第二増幅部31との間に第一増幅部11が設置された上で、撮像部10からの信号出力の飽和限界は、第二増幅部31の飽和限界よりも高く設定される。この設定がなされた撮像装置1においては、第一増幅部11からの出力は、その出力レベルが第二増幅部31の飽和限界を超える場合にも、映像情報を有する。続いて、撮像装置1において、第一増幅部11と第二増幅部31との間に減衰部13が設置され、減衰部13によって、第一増幅部11から第二増幅部31に入力する信号強度が減衰される。減衰率は、図6の(b)に示される例では、80%である。この減衰によって、撮像装置1において、第二増幅部31に入力する信号の強度が、第二増幅部31における信号出力の飽和限界未満のレベルになる。
図6の(c)は、実施形態に係る減算部32を備えた撮像装置1において放射線信号が重畳した出力信号を示す図である。図6の(c)に示されるように、撮像装置1において、先ず、第一増幅部11と第二増幅部31との間に減算部32が設置され、減算部32によって、第一増幅部11から第二増幅部31に入力する信号が、第二増幅部31における信号出力の飽和限界未満のレベルとなる。図6の(c)に示される例では、減算部32の所定の値は、第二増幅部31の飽和限界の25%に相当する値であり、減算部32に入力された信号は、この所定の値減じられる。この減算によって、撮像装置1において、第二増幅部31に入力する信号の強度が、第二増幅部31における信号出力の飽和限界未満のレベルになる。
図7は、撮像部10からの出力信号の駆動ユニット5の構成を示す概略ブロック図である。駆動ユニット5は、信号を処理する処理部35を備える。処理部35は、第一処理部40と第二処理部50とを有し、第一処理部40は、たとえば、アナログ信号処理を行い、第二処理部50は、たとえば、デジタル信号処理を行う。
第一処理部40は、カメラヘッド3からの信号が入力され、たとえば、アナログ信号処理が行われる。本実施形態では、カメラヘッド3からの信号は、第一増幅部11によって増幅されており、増幅された信号が、第一処理部40に入力されている。第一処理部40は、入力される信号を減衰し、減衰した信号を出力する減衰部13と、入力される信号を減じ、減じた信号を出力する減算部32と、の少なくとも一方を含んでよい。図7に示される例では、第一処理部40に、それぞれ、減衰部13及び減算部32としての減衰器41及び減算器42が設けられている。減衰器41は、減衰部13と同様の機能を有し、入力される信号を調整可能な減衰率で減衰する。減算器42は、減算部32と同様の機能を有し、入力される信号を所定の値減じる。
第一処理部40は、アナログ信号処理後の信号を第二処理部50に出力する。第一処理部40が減衰部13(減衰器41)を含むときには、制御部30は、調整可能な減衰率を調整する。第一処理部40が減算部32(減算器42)を含むときには、制御部30は、所定の値を調整する。第一処理部40が減衰部13(減衰器41)及び減算部32(減算器42)を含むときには、制御部30は、調整可能な減衰率と、所定の値と、を調整する。
図7に示されるように、第一処理部40は、たとえば、減衰器41及び減算器42の他に、微分器43、多重器44、及びアナログデジタル変換器45を有する。第一処理部40では、入力した出力信号SG5は、減衰器41によって減衰され、続いて、減算器42によって減算される。減算器42からの信号は、配列回路に入力され、一の信号SG6aは、多重器44に直接入力され、他の信号SG6bは、微分器43による処理を受けた後、多重器44に入力される。多重器44は、一の信号と他の信号とを多重化し、アナログデジタル変換器45に出力する。アナログデジタル変換器45は、第二処理部50に向けて、デジタル化された信号を出力する。
第二処理部50では、たとえば、第一処理部40から入力されたアナログ信号がデジタル信号処理される。第二処理部50には、ゲイン調整器54が設けられており、ゲイン調整器54は、第二増幅部31と同様の機能を有する。すなわち、駆動ユニット5の第二処理部50には、第二増幅部31(ゲイン調整器54)が設けられており、処理部(第一処理部40)から出力される信号を増幅する。
第二処理部50は、ゲイン調整器54の他に、たとえば、デコーダ51、黒レベル補正器52、バックグラウンド減算器53、オフセット調整器55、及びガンマ補正器56を備え、第二処理部50に入力された出力信号は、この順に各機器による処理を施される。第二処理部50では、たとえば、ガンマ補正器56でのガンマ補正の後に、デジタル信号処理した出力信号が出力される。本実施形態では、出力信号は、NTSC方式の信号AS5a又はLAN方式の信号AS5bとして出力される。
図8は、実施形態に係る制御部の操作部を示す図である。制御部30は、操作者が操作可能な操作部60を含んでおり、駆動ユニット5を操作部60の物理的な操作に基づいて制御する。図8は、物理的な操作が可能な操作部を示している。操作部60は、たとえば、カメラヘッド3を操作するカメラヘッド操作部70と、駆動ユニット5を操作する駆動ユニット操作部80とを有している。
カメラヘッド操作部70は、たとえば、集光部21の制御として、焦点調整つまみ71とアイリス調整つまみ72とを有する。焦点調整つまみ71によって、集光部21の焦点調整を行うことができ、アイリス調整つまみ72によって、集光部21のアイリスを調整する。カメラヘッド操作部70は、たとえば、撮像部10の制御として、電子ビーム焦点つまみ73、電子ビーム量調整つまみ74、及び信号出力電圧調整つまみ75とを有する。電子ビーム焦点つまみ73によって、電子ビームEB1の焦点を調整する。電子ビーム量調整つまみ74によって、撮像管23の信号出力の飽和限界を調整する電子ビームEB1の照射量を調整する。信号出力電圧調整つまみ75によって、撮像管23の感度を調整する信号電極電圧を調整する。
駆動ユニット操作部80は、たとえば、信号を処理する処理部(第一処理部40、第二処理部50)を操作する。駆動ユニット操作部80は、たとえば、減算器調整つまみ81、ゲイン調整つまみ82、オフセット調整つまみ83、減衰器調整つまみ84、及びガンマ補正調整つまみ85を有する。これらの調整つまみ(減算器調整つまみ81〜ガンマ補正調整つまみ85)は、たとえば、それぞれ、二つのつまみから成り、一のつまみは、粗調整のために用いられ、他のつまみは、微調整のために用いられる。制御部30は、たとえば、ディスプレイ33をも有し、ディスプレイ33には、上述の各調整つまみによる調整値が表示される。撮像装置1がカラー撮影機能を有する場合には、操作部60は、表示切換つまみ34、たとえば、カラー表示とモノクロ表示とを切り替えることが可能なつまみを有する。
制御部30は、コンピュータと、コンピュータに付随するモニター、マウス及びキーボードといった入出力デバイスとを有する。コンピュータは、プロセッサのCPU(Central Processing Unit)と、記録媒体のRAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory)と、通信モジュールとを含む。制御部30は、駆動ユニット5をコンピュータ等の作動に基づいて制御する(図1を参照)。制御部30は、たとえば、コンピュータに対する手動の入力操作によって、またはコンピュータの自動制御に基づく操作によって、カメラヘッド3の制御と、駆動ユニット5の制御とを行う。
上述のように、本実施形態では、カメラヘッド3は、撮像部10と第一増幅部11とを含み、駆動ユニット5は、制御部30と第二増幅部31とを含んでいる。カメラヘッド3は一の空間に配置し、かつ、駆動ユニット5は他の空間に配置し得る。したがって、高い放射線耐性を有する(耐放射線設計の)カメラヘッド3は、たとえば、一時間当たりの放射線量が10kGyの環境下にある高放射線量空間に配置され、駆動ユニット5は、たとえば、放射線量の人体への影響が無視できる低放射線量空間に配置され得る。制御部30は、カメラヘッド3から離れて設けられる。制御部30は、駆動ユニット5と比べても、放射線量の人体への影響がより無視できる空間に設置されてもよい。撮像部10への光照射によって生じた光導電膜26aでの生成電荷は、照射された電子ビームEB1によって読み出され、電子ビームEB1の照射量は、生じた電荷量に合うように調整可能である。
本実施形態では、駆動ユニット5と制御部30とは、互いに有線又は無線で接続されてもよい。この場合、制御部30は、駆動ユニット5との間で、有線又は無線による信号の送受信を行う。
本実施形態では、制御部30は、操作者が操作可能な操作部60を含んでおり、駆動ユニット5を操作部60の物理的な操作に基づいて制御してもよい。この場合、制御部30が、操作者によって操作可能な操作部60を含んでいるので、操作者は、操作部60を物理的に操作して駆動ユニット5を制御する。
本実施形態では、制御部30は、コンピュータを含んでおり、駆動ユニット5をコンピュータの作動に基づいて制御してもよい。この場合、制御部30に含まれるコンピュータが、その作動によって駆動ユニット5を制御する。
本実施形態では、撮像装置1は、カメラヘッドから出力される信号を処理する処理部35を更に備え、処理部35は、入力される信号を減衰し、減衰した信号を出力する減衰部13と、入力される信号を減じ、減じた信号を出力する減算部32と、の少なくとも一方を含み、かつ、駆動ユニット5に設けられており、第二増幅部31は、処理部35から出力される信号を増幅してもよい。この場合、処理部35は、駆動ユニット5に設けられ、減衰部13と減算部32との少なくとも一方を含んでいる。処理部35は、入力される信号の減衰及び減算の少なくとも一方を行い、第二増幅部31は処理部からの信号を増幅する。
本実施形態では、減衰部13は、入力される信号を調整可能な減衰率で減衰し、減算部32は、入力される信号を所定の値減じ、処理部35が減衰部13を含む場合、制御部30は、調整可能な減衰率を調整し、処理部35が減算部32を含む場合、制御部30は、所定の値を調整し、処理部35が減衰部13及び減算部32を含む場合、制御部30は、調整可能な減衰率と、所定の値と、を調整してもよい。この場合、処理部35が減衰部を含むとき、制御部30は、調整可能な減衰率を調整し、減衰部13は、当該減衰率によって、入力される信号を減衰する。処理部35が減算部32を含むとき、制御部30は、所定の値を調整し、減算部32は、当該所定の値によって、入力される信号を減じる。処理部35が減衰部13及び減算部32を含むとき、制御部30は、調整可能な減衰率と所定の値とを調整する。減衰部13は、当該減衰率によって、入力される信号を減衰し、減算部32は、当該所定の値によって、入力される信号を減じる。
本実施形態では、制御部30は、電子ビームEB1の照射量を制御してもよい。この場合、電子ビーム源27から照射された電子ビームEB1の照射量が制御されるので、光導電膜26aで生じた電荷は、電子ビームEB1によって適切に打ち消される。
本実施形態では、撮像装置1は、撮像対象を照らす照明部14を更に備えていてもよい。この場合、撮像部10は、暗い環境下にある撮像対象であっても、十分な明るさをもって撮像する。
本実施形態では、制御部30は、照明部14の照度を制御してもよい。この場合、制御部30は、適切な明るさをもって撮像対象を撮像するように照明部14の照度を制御する。
以下、図9及び図10を参照しながら、本実施形態の効果を確認した結果について説明する。撮像装置1においては、カメラヘッド3に、撮像部10及び第一増幅部11が設置され、駆動ユニット5に、減衰部13、減算部32及び第二増幅部31が設置されている。
図9は、テスト画像を観察した結果を示す図であり、放射線による出力信号の飽和に対する減衰部13及び減算部32の効果が示されている。
初めに、カメラヘッド3及び駆動ユニット5が低放射線量空間に設置されている状態で、グレイスケールチャートを撮影したテスト画像を観察した。この状態では、放射線量の影響は無視できる。テスト画像の観察結果を、図9の(a)に示す。この図9の(a)から理解されるように、テスト画像は、コントラスト良く確認された。テスト画像は、正方形及び矩形からなる。
続いて、第一空間SP1としての高放射線量空間にカメラヘッド3が設置され、第二空間SP2としての低放射線量空間に駆動ユニット5を設置された状態で、テスト画像を観察した。低放射線量空間では、放射線量の影響が無視できる一方、高放射線量空間では、カメラヘッド3に対する放射線量の影響は無視できない。テスト画像の観察結果を、図9の(b)〜図9の(d)に示す。
図9の(b)は、駆動ユニット5の減衰部13及び減算部32を共に動作させない状態での観察結果である。テスト画像は、殆ど全く視認されなかった。図9の(c)は、駆動ユニット5の減衰部13及び減算部32のうち、減衰部13のみを動作させた状態での観察結果である。減衰部13による信号の減衰率は、12dBとした。テスト画像は、コントラスト良く視認された。図9の(d)は、駆動ユニット5の減衰部13及び減算部32を共に動作させた状態での観察結果である。減衰部13による減衰率は、12dBとし、減算部32による所定の値は、0.35Vとした。このときの減算部32の設定値は、撮像管23にコバルト60ガンマ線が一時間当たりの線量10kGyで入射した時の出力信号に相当する。これにより、テスト画像は、更にコントラスト良く視認された。
図10は、テスト画像を観察した別の結果を示す図であり、放射線による出力信号の飽和に対する減衰部13及び減算部32の効果が示されている。
初めに、カメラヘッド3及び駆動ユニット5が低放射線量空間に設置され放射線量の影響は無視できる状態で、テスト画像を観察した。テスト画像の観察結果を、図10の(a)に示す。この図10の(a)から理解されるように、テスト画像は、コントラスト良く確認された。
続いて、第一空間SP1としての高放射線量空間にカメラヘッド3が設置され、第二空間SP2としての低放射線量空間に駆動ユニット5を設置された状態で、テスト画像を観察した。
図10の(b)は、駆動ユニット5の減衰部13及び減算部32を共に動作させない状態での観察結果である。テスト画像は、殆ど全く視認されなかった。図10の(c)は、駆動ユニット5の減衰部13及び減算部32のうち、減衰部13のみを動作させた状態での観察結果である。減衰部13による信号の減衰率は、6dBとした。テスト画像は、コントラスト良く視認された。図10の(d)は、駆動ユニット5の減衰部13及び減算部32を共に動作させた状態での観察結果である。減衰部13による減衰率は、6dBとし、減算部32による所定の値は、0.35Vとした。このときの減算部32の設定値は、撮像管23にコバルト60ガンマ線が一時間当たりの線量5kGyで入射した時の出力信号に相当する。これにより、テスト画像は、更にコントラスト良く視認された。
1…撮像装置、3…カメラヘッド、5…駆動ユニット、7…接続部、10…撮像部、11…第一増幅部、12…筐体、13…減衰部、14…照明部、22…光入射窓、22a…光入射面、23…撮像管、26a…光導電膜、27…電子ビーム源、30…制御部、31…第二増幅部、32…減算部、35…処理部、60…操作部、EB1…電子ビーム、SP1…第一空間(一の空間)、SP2…第二空間(他の空間)。

Claims (9)

  1. カメラヘッドと、
    前記カメラヘッドから出力される信号が入力される駆動ユニットと、
    前記カメラヘッドを一の空間に配置し、かつ、前記駆動ユニットを他の空間に配置し得るように、前記カメラヘッドと前記駆動ユニットとを接続する接続部と、を備え、
    前記カメラヘッドは、
    撮像部と、
    前記撮像部から出力される信号を増幅し、増幅した信号を出力する第一増幅部と、を含み、
    前記撮像部は、
    光導電膜と、
    前記光導電膜に電子ビームを照射し、当該電子ビームの照射量を調整可能な電子ビーム源と、を有し、
    前記駆動ユニットは、
    当該駆動ユニットを制御する制御部と、
    入力される信号を増幅し、増幅した信号を出力する第二増幅部と、を含み、
    前記制御部は、前記カメラヘッドから離れて設置され、前記駆動ユニットから分離して設置される、撮像装置。
  2. 前記駆動ユニットと前記制御部とは、互いに有線又は無線で接続される、請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記制御部は、操作者が操作可能な操作部を含んでおり、前記駆動ユニットを前記操作部の物理的な操作に基づいて制御する、請求項1又は2に記載の撮像装置。
  4. 前記制御部は、コンピュータを含んでおり、前記駆動ユニットを前記コンピュータの作動に基づいて制御する、請求項1又は2に記載の撮像装置。
  5. 前記カメラヘッドから出力される前記信号を処理する処理部を更に備え、
    前記処理部は、入力される信号を減衰し、減衰した信号を出力する減衰部と、入力される信号を減じ、減じた信号を出力する減算部と、の少なくとも一方を含み、かつ、前記駆動ユニットに設けられており、
    前記第二増幅部は、前記処理部から出力される信号を増幅する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の撮像装置。
  6. 前記減衰部は、入力される前記信号を調整可能な減衰率で減衰し、
    前記減算部は、入力される前記信号を所定の値減じ、
    前記処理部が前記減衰部を含む場合、前記制御部は、前記調整可能な減衰率を調整し、
    前記処理部が前記減算部を含む場合、前記制御部は、前記所定の値を調整し、
    前記処理部が前記減衰部及び前記減衰部を含む場合、前記制御部は、前記調整可能な減衰率と、前記所定の値と、を調整する、請求項5に記載の撮像装置。
  7. 前記制御部は、前記電子ビームの照射量を制御する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の撮像装置。
  8. 撮像対象を照らす照明部を更に備える、請求項1〜7のいずれか一項に記載の撮像装置。
  9. 前記制御部は、前記照明部の照度を制御する、請求項8に記載の撮像装置。
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