JP2021179396A - 放射線検出器 - Google Patents
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Abstract
【課題】放射線の入射を検出する際の消費電力を抑制することができる放射線検出器を提供する。【解決手段】実施形態に係る放射線検出器は、制御ラインとデータラインと薄膜トランジスタを有し、放射線を直接的またはシンチレータと協働して検出する複数の検出部と、薄膜トランジスタのオン状態とオフ状態を切り替えるゲート駆動回路と、薄膜トランジスタがオン状態の時にデータラインを介して検出部から画像データを読み出す信号検出回路と、読み出された画像データの値に基づいて放射線の入射開始を判定する放射線入射判定回路と、ゲート駆動回路および信号検出回路を制御するコントローラとを備えている。コントローラは、複数のデータラインを第1の群と第2の群とに分けて制御を行う。放射線入射判定回路は、第1の群に含まれているデータラインに電気的に接続された検出部から読み出された画像データの値に基づいて放射線の入射開始を判定する。【選択図】図10
Description
本発明の実施形態は、放射線検出器に関する。
放射線検出器の一例にX線検出器がある。X線検出器には、例えば、複数の光電変換部を有するアレイ基板と、複数の光電変換部の上に設けられX線を蛍光に変換するシンチレータとが設けられている。また、光電変換部には、シンチレータからの蛍光を電荷に変換する光電変換素子、電荷の蓄積および放出のスイッチングを行う薄膜トランジスタ、電荷を蓄積する蓄積キャパシタなどが設けられている。
一般的には、X線検出器は、以下のようにして画像データを読み出す。まず、外部から入力された信号によりX線の入射を認識する。次に、予め定められた時間の経過後に、読み出しを行う光電変換部の薄膜トランジスタをオン状態にして、蓄積された電荷を画像データとして読み出す。しかしながら、この様にすると、X線源などの外部機器とX線検出器との同期をとるための同期インターフェースが必要になる。
ここで、シンチレータと光電変換素子とによって得られた画像データの値は、X線が入射した時と、X線が入射していない時とで変化する。そのため、X線が入射していない時の画像データの値と、X線が入射した時の画像データの値との差を検出して、X線の入射開始を検出する技術が提案されている。しかしながら、この様にすると、比較のベースとなる、X線が入射していない時の画像データを撮影準備段階で予め取得、保存しておき、常に画像データを取り込んで比較演算を行う必要がある。
そのため、X線が入射していない待機時においても常に電力を消費しており、消費電力が大きくなるという問題がある。この場合、電池を電源とする携帯型のX線検出器の場合には、電池の消耗が大きくなるので、長時間の使用が困難となる。また、電力消費が大きいため回路の温度が上昇しやすくなり、高温環境でのX線検出器の使用に制限が生じる場合がある。さらに、比較画像の保存が必要となるので、大容量の画像メモリが必要となる。
そこで、放射線の入射を検出する際の消費電力を抑制することができる放射線検出器の開発が望まれていた。
そこで、放射線の入射を検出する際の消費電力を抑制することができる放射線検出器の開発が望まれていた。
本発明が解決しようとする課題は、放射線の入射を検出する際の消費電力を抑制することができる放射線検出器を提供することである。
実施形態に係る放射線検出器は、第1の方向に延び、前記第1の方向に交差する第2の方向に並べられた複数の制御ラインと、前記第2の方向に延び、前記第1の方向に並べられた複数のデータラインと、対応する前記制御ラインと対応する前記データラインとに電気的に接続された薄膜トランジスタを有し、放射線を直接的またはシンチレータと協働して検出する複数の検出部と、前記薄膜トランジスタのオン状態とオフ状態を切り替えるゲート駆動回路と、前記薄膜トランジスタがオン状態の時に、前記データラインを介して前記検出部から画像データを読み出す信号検出回路と、前記読み出された画像データの値に基づいて前記放射線の入射開始を判定する放射線入射判定回路と、前記ゲート駆動回路、および前記信号検出回路を制御するコントローラと、を備えている。前記コントローラは、前記複数のデータラインを、第1の群と、前記第1の方向において前記第1の群に隣接する第2の群とに分けて前記制御を行う。前記放射線入射判定回路は、前記第1の群に含まれている前記データラインに電気的に接続された前記検出部から読み出された前記画像データの値に基づいて前記放射線の入射開始を判定する。
以下、図面を参照しつつ、実施の形態について例示をする。なお、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
本実施の形態に係る放射線検出器は、X線のほかにもγ線などの各種放射線に適用させることができる。ここでは、一例として、放射線の中の代表的なものとしてX線に係る場合を例にとり説明をする。したがって、以下の実施形態の「X線」を「他の放射線」に置き換えることにより、他の放射線にも適用させることができる。
本実施の形態に係る放射線検出器は、X線のほかにもγ線などの各種放射線に適用させることができる。ここでは、一例として、放射線の中の代表的なものとしてX線に係る場合を例にとり説明をする。したがって、以下の実施形態の「X線」を「他の放射線」に置き換えることにより、他の放射線にも適用させることができる。
また、以下に例示をするX線検出器1は、放射線画像であるX線画像を検出するX線平面センサである。X線平面センサには、大きく分けて直接変換方式と間接変換方式がある。
直接変換方式は、入射X線により光導電膜内部に発生した光導電電荷(電荷)を高電界により電荷蓄積用の蓄積キャパシタに直接導く方式である。なお、直接変換方式のX線検出器の検出部には既知の技術を適用することができるので、詳細な説明は省略する。
間接変換方式は、X線をシンチレータにより蛍光(可視光)に変換し、蛍光をフォトダイオードなどの光電変換素子により電荷に変換し、電荷を蓄積キャパシタに導く方式である。
直接変換方式は、入射X線により光導電膜内部に発生した光導電電荷(電荷)を高電界により電荷蓄積用の蓄積キャパシタに直接導く方式である。なお、直接変換方式のX線検出器の検出部には既知の技術を適用することができるので、詳細な説明は省略する。
間接変換方式は、X線をシンチレータにより蛍光(可視光)に変換し、蛍光をフォトダイオードなどの光電変換素子により電荷に変換し、電荷を蓄積キャパシタに導く方式である。
以下においては、一例として、間接変換方式のX線検出器1を例示するが、本発明は直接変換方式のX線検出器にも適用することができる。
すなわち、X線検出器は、X線を電気的な情報に変換する検出部を有するものであれば良い。検出部は、例えば、X線を直接的またはシンチレータと協働して検出するものとすることができる。
また、X線検出器1は、例えば、一般医療などに用いることができる。ただし、X線検出器1の用途は一般医療などに限定されるわけではない。
すなわち、X線検出器は、X線を電気的な情報に変換する検出部を有するものであれば良い。検出部は、例えば、X線を直接的またはシンチレータと協働して検出するものとすることができる。
また、X線検出器1は、例えば、一般医療などに用いることができる。ただし、X線検出器1の用途は一般医療などに限定されるわけではない。
図1は、本実施の形態に係るX線検出器1を例示するための模式斜視図である。
図2は、アレイ基板2の回路図である。
図3は、X線検出器1のブロック図である。
図4は、画像データ100の読み出しを例示するためのシーケンス図である。
図5は、画像データ100の読み出しを例示するためのタイミングチャートである。
図6は、X線画像の取得動作の内部等価回路である。
図2は、アレイ基板2の回路図である。
図3は、X線検出器1のブロック図である。
図4は、画像データ100の読み出しを例示するためのシーケンス図である。
図5は、画像データ100の読み出しを例示するためのタイミングチャートである。
図6は、X線画像の取得動作の内部等価回路である。
図1〜図3に示すように、X線検出器1には、X線検出モジュール10、および回路基板20を設けることができる。また、X線検出器1には、図示しない筐体を設けることができる。筐体の内部には、X線検出モジュール10、および回路基板20を設けることができる。例えば、筐体の内部に板状の支持板を設け、支持板のX線の入射側の面にはX線検出モジュール10を設け、支持板のX線の入射側とは反対側の面には回路基板20を設けることができる。
X線検出モジュール10には、アレイ基板2、およびシンチレータ3を設けることができる。
アレイ基板2には、基板2a、光電変換部2b、制御ライン(又はゲートライン)G、データライン(又はシグナルライン)S、配線パッド2d1、配線パッド2d2および保護層2fを設けることができる。なお、光電変換部2b、制御ラインG、およびデータラインSの数などは例示をしたものに限定されるわけではない。
また、本実施の形態に係るX線検出器1の場合には、光電変換部2bが、X線をシンチレータ3と協働して検出する検出部となる。
アレイ基板2には、基板2a、光電変換部2b、制御ライン(又はゲートライン)G、データライン(又はシグナルライン)S、配線パッド2d1、配線パッド2d2および保護層2fを設けることができる。なお、光電変換部2b、制御ラインG、およびデータラインSの数などは例示をしたものに限定されるわけではない。
また、本実施の形態に係るX線検出器1の場合には、光電変換部2bが、X線をシンチレータ3と協働して検出する検出部となる。
基板2aは、板状を呈し、無アルカリガラスなどのガラスから形成することができる。基板2aの平面形状は、四角形とすることができる。
光電変換部2bは、基板2aの一方の面側に複数設けることができる。光電変換部2bは、制御ラインGとデータラインSとにより画された領域に設けることができる。複数の光電変換部2bは、マトリクス状に並べることができる。なお、1つの光電変換部2bは、例えば、X線画像の1つの画素(pixel)に対応する。
光電変換部2bは、基板2aの一方の面側に複数設けることができる。光電変換部2bは、制御ラインGとデータラインSとにより画された領域に設けることができる。複数の光電変換部2bは、マトリクス状に並べることができる。なお、1つの光電変換部2bは、例えば、X線画像の1つの画素(pixel)に対応する。
複数の光電変換部2bのそれぞれには、光電変換素子2b1と、スイッチング素子である薄膜トランジスタ(TFT;Thin Film Transistor)2b2を設けることができる。また、光電変換素子2b1において変換した信号電荷を蓄積する蓄積キャパシタ2b3を設けることができる。蓄積キャパシタ2b3は、例えば、平板状を呈し、各薄膜トランジスタ2b2の下に設けることができる。ただし、光電変換素子2b1の容量によっては、光電変換素子2b1が蓄積キャパシタ2b3を兼ねることができる。
光電変換素子2b1は、例えば、フォトダイオードなどとすることができる。
薄膜トランジスタ2b2は、蓄積キャパシタ2b3への電荷の蓄積および放出のスイッチングを行うことができる。薄膜トランジスタ2b2は、ゲート電極2b2a、ドレイン電極2b2b及びソース電極2b2cを有することができる。薄膜トランジスタ2b2のゲート電極2b2aは、対応する制御ラインGと電気的に接続することができる。薄膜トランジスタ2b2のドレイン電極2b2bは、対応するデータラインSと電気的に接続することができる。薄膜トランジスタ2b2のソース電極2b2cは、対応する光電変換素子2b1と蓄積キャパシタ2b3とに電気的に接続することができる。また、光電変換素子2b1のアノード側と蓄積キャパシタ2b3は、グランドに電気的に接続することができる。なお、光電変換素子2b1のアノード側と蓄積キャパシタ2b3は、図示しないバイアスラインに電気的に接続することもできる。
薄膜トランジスタ2b2は、蓄積キャパシタ2b3への電荷の蓄積および放出のスイッチングを行うことができる。薄膜トランジスタ2b2は、ゲート電極2b2a、ドレイン電極2b2b及びソース電極2b2cを有することができる。薄膜トランジスタ2b2のゲート電極2b2aは、対応する制御ラインGと電気的に接続することができる。薄膜トランジスタ2b2のドレイン電極2b2bは、対応するデータラインSと電気的に接続することができる。薄膜トランジスタ2b2のソース電極2b2cは、対応する光電変換素子2b1と蓄積キャパシタ2b3とに電気的に接続することができる。また、光電変換素子2b1のアノード側と蓄積キャパシタ2b3は、グランドに電気的に接続することができる。なお、光電変換素子2b1のアノード側と蓄積キャパシタ2b3は、図示しないバイアスラインに電気的に接続することもできる。
制御ラインGは、所定の間隔をあけて互いに平行に複数設けることができる。複数の制御ラインGは、例えば、行方向(第1の方向の一例に相当する)に延び、行方向に交差する列方向(第2の方向の一例に相当する)に並べられている。1つの制御ラインGは、基板2aの周縁近傍に設けられた複数の配線パッド2d1のうちの1つと電気的に接続することができる。1つの配線パッド2d1には、フレキシブルプリント基板2e1に設けられた複数の配線のうちの1つを電気的に接続することができる。フレキシブルプリント基板2e1に設けられた複数の配線の他端は、回路基板20に設けられたゲート駆動回路20aとそれぞれ電気的に接続することができる。
データラインSは、所定の間隔をあけて互いに平行に複数設けることができる。データラインSは、例えば、列方向に延び、行方向に並べられている。1つのデータラインSは、基板2aの周縁近傍に設けられた複数の配線パッド2d2のうちの1つと電気的に接続することができる。1つの配線パッド2d2には、フレキシブルプリント基板2e2に設けられた複数の配線のうちの1つを電気的に接続することができる。フレキシブルプリント基板2e2に設けられた複数の配線の他端は、回路基板20に設けられた信号検出回路20bとそれぞれ電気的に接続することができる。
制御ラインG、およびデータラインSは、例えば、アルミニウムやクロムなどの低抵抗金属を用いて形成することができる。
制御ラインG、およびデータラインSは、例えば、アルミニウムやクロムなどの低抵抗金属を用いて形成することができる。
保護層2fは、光電変換部2b、制御ラインG、およびデータラインSを覆うことができる。保護層2fは、絶縁性材料から形成することができる。
シンチレータ3は、入射したX線を蛍光に変換することができる。シンチレータ3は、複数の光電変換部2bの上に設けることができる。シンチレータ3は、複数の光電変換部2bが設けられた領域(有効画素領域)を覆うように設けることができる。シンチレータ3は、例えば、ヨウ化セシウム(CsI):タリウム(Tl)、ヨウ化ナトリウム(NaI):タリウム(Tl)、あるいは臭化セシウム(CsBr):ユーロピウム(Eu)などを用いて形成することができる。シンチレータ3は、真空蒸着法を用いて形成することができる。真空蒸着法を用いてシンチレータ3を形成すれば、複数の柱状結晶の集合体からなるシンチレータ3が形成される。
また、シンチレータ3は、例えば、テルビウム賦活硫酸化ガドリニウム(Gd2O2S/Tb、又はGOS)などを用いて形成することもできる。この場合、複数の光電変換部2bごとに四角柱状のシンチレータ3が設けられるように、マトリクス状の溝部を設けることができる。
その他、シンチレータ3のX線の入射側に、反射層を設けることができる。反射層は、シンチレータ3において生じた蛍光のうち、光電変換部2bが設けられた側とは反対側に向かう光を反射させて、光電変換部2bに向かうようにする。
また、シンチレータ3および反射層を覆う防湿部を設けることができる。
また、シンチレータ3および反射層を覆う防湿部を設けることができる。
回路基板20は、アレイ基板2の、シンチレータ3が設けられる側とは反対側に設けることができる。回路基板20は、X線検出モジュール10(アレイ基板2)と電気的に接続することができる。
図3に示すように、回路基板20には、ゲート駆動回路20a、信号検出回路20b、メモリ20c、X線入射判定回路20d、コントローラ20e、および画像構成回路20fを設けることができる。なお、これらを1つの基板に設けることもできるし、これらを複数の基板に分けて設けることもできる。
ゲート駆動回路20aは、薄膜トランジスタ2b2のオン状態とオフ状態を切り替えることができる。ゲート駆動回路20aは、複数のゲートドライバ20aaと行選択回路20abとを有することができる。
行選択回路20abには、コントローラ20eから制御信号101を入力することができる。行選択回路20abは、X線画像のスキャン方向に従って、対応するゲートドライバ20aaに制御信号101を入力することができる。
ゲートドライバ20aaは、対応する制御ラインGに制御信号101を入力することができる。
ゲートドライバ20aaは、対応する制御ラインGに制御信号101を入力することができる。
例えば、図4および図5に示すように、ゲート駆動回路20aは、フレキシブルプリント基板2e1を介して、制御信号101を制御ラインG1〜Gm毎に順次入力することができる。制御ラインGに入力された制御信号101により薄膜トランジスタ2b2がオン状態となり、蓄積キャパシタ2b3から電荷(画像データ100)を読み出すことができるようになる。
信号検出回路20bは、薄膜トランジスタ2b2がオン状態の時に、光電変換部2bから画像データ100を読み出すことができる。信号検出回路20bは、複数の積分アンプ20ba、複数の選択回路20bb、および複数のADコンバータ20bcを有することができる。
1つの積分アンプ20baは、1つのデータラインSと電気的に接続することができる。積分アンプ20baは、光電変換部2bからの画像データ100を順次受信することができる。そして、積分アンプ20baは、一定時間内に流れる電流を積分し、その積分値に対応した電圧を選択回路20bbへ出力することができる。この様にすれば、所定の時間内にデータラインSを流れる電流の値(電荷量)を電圧値に変換することができる。すなわち、積分アンプ20baは、シンチレータ3において発生した蛍光の強弱分布に対応した画像データ情報を、電位情報へと変換することができる。
選択回路20bbは、読み出しを行う積分アンプ20baを選択し、電位情報へと変換された画像データ100を順次読み出すことができる。
ADコンバータ20bcは、読み出された画像データ100をデジタル信号に順次変換することができる。デジタル信号に変換された画像データ100は、メモリ20cに格納することができる。
ADコンバータ20bcは、読み出された画像データ100をデジタル信号に順次変換することができる。デジタル信号に変換された画像データ100は、メモリ20cに格納することができる。
例えば、信号検出回路20bは、フレキシブルプリント基板2e2を介して、画像データ100をデータラインS1〜Sn毎に順次読み出すことができる。
この様なX線画像の取得動作を内部等価回路で表すと、図6のようになる。なお、図4および図6は、単に、画像データ100を読み出す場合であり、後述する「入射検出領域」からの画像データ100の読み出しと、「X線画像を取得する領域」からの画像データ100の読み出しとの切り替えは考慮していない。
この様なX線画像の取得動作を内部等価回路で表すと、図6のようになる。なお、図4および図6は、単に、画像データ100を読み出す場合であり、後述する「入射検出領域」からの画像データ100の読み出しと、「X線画像を取得する領域」からの画像データ100の読み出しとの切り替えは考慮していない。
メモリ20cは、例えば、回路基板20に設けられた各回路を制御する制御プログラムを格納することができる。また、メモリ20cは、例えば、制御プログラムを実行する際に必要となる閾値などのデータを格納することができる。また、メモリ20cは、デジタル信号に変換された画像データ100を一時的に格納することもできる。
また、メモリ20cは、X線入射判定回路20dによりX線の入射開始を判定する際に用いられる「比較データ」を格納する比較データ用メモリ20c1を有することができる(図7を参照)。「比較データ」は、例えば、判定の対象となる画像データ100の直前に読み出された画像データ100とすることができる。
X線入射判定回路20dは、薄膜トランジスタ2b2がオン状態の時に読み出された画像データ100の値に基づいてX線の入射開始を判定することができる。
図7は、X線入射判定回路20dを例示するためのブロック図である。
図7に示すように、X線入射判定回路20dには、セレクタ20d1、セレクタ20d2、減算回路20d3、比較回路20d4、および判定回路20d5を設けることができる。
図7は、X線入射判定回路20dを例示するためのブロック図である。
図7に示すように、X線入射判定回路20dには、セレクタ20d1、セレクタ20d2、減算回路20d3、比較回路20d4、および判定回路20d5を設けることができる。
セレクタ20d1は、メモリ20cに格納されている、判定の対象となる画像データ100を抽出することができる。
セレクタ20d2は、比較データ用メモリ20c1に格納されている、「比較データ」を抽出することができる。
減算回路20d3は、判定の対象となる画像データ100と、「比較データ」との差を求めることができる。
比較回路20d4は、減算回路20d3により求められた差分の値と、メモリ20cに格納されている閾値と、を比較することができる。例えば、X線が入射すると、読み出された画像データ100の値が変化するので差分の値が大きくなる。そのため、判定回路20d5は、差分の値が閾値よりも小さければX線の入射が開始されていないと判定し、差分の値が閾値を超えた場合にはX線の入射が開始されたと判定することができる。
X線入射判定回路20dは、X線の入射が開始されたと判定した場合には、X線の入射が開始された旨の信号をコントローラ20eに送信することができる。
セレクタ20d2は、比較データ用メモリ20c1に格納されている、「比較データ」を抽出することができる。
減算回路20d3は、判定の対象となる画像データ100と、「比較データ」との差を求めることができる。
比較回路20d4は、減算回路20d3により求められた差分の値と、メモリ20cに格納されている閾値と、を比較することができる。例えば、X線が入射すると、読み出された画像データ100の値が変化するので差分の値が大きくなる。そのため、判定回路20d5は、差分の値が閾値よりも小さければX線の入射が開始されていないと判定し、差分の値が閾値を超えた場合にはX線の入射が開始されたと判定することができる。
X線入射判定回路20dは、X線の入射が開始されたと判定した場合には、X線の入射が開始された旨の信号をコントローラ20eに送信することができる。
コントローラ20eは、メモリ20cに格納されている制御プログラムに基づいて、回路基板20に設けられた各回路を制御することができる。例えば、コントローラ20eは、制御プログラムに基づいて、ゲート駆動回路20a、および信号検出回路20bを制御することができる。
画像構成回路20fは、メモリ20cに格納されている画像データ100に基づいて、X線画像を構成することができる。なお、画像構成回路20fは、X線検出器1の外部に設けることもできる。画像構成回路20fがX線検出器1の外部に設けられる場合には、回路基板20と画像構成回路20fとの間のデータ通信を無線により行うこともできるし、配線などを介して行うこともできる。画像構成回路20fは、構成されたX線画像のデータを、X線検出器1の外部に設けられた表示装置やその他の機器に送信することができる。
次に、X線の入射開始の判定についてさらに説明する。
前述したように、判定の対象となる画像データ100と、「比較データ」との差を求めれば、X線の入射開始を知ることができる。X線の入射時期を予想することは困難であるため、判定の対象となる画像データ100と、「比較データ」とを継続的に取得および比較する必要がある。そのため、図7に例示をしたX線入射判定回路20dを常に動かしておく必要がある。この場合、1枚分のX線画像のデータを用いて、X線の入射開始の判定を行うと、X線入射判定回路20dのほぼすべてが常時動作することになり、X線が入射していない待機時においても消費電力が大きくなる。また、発熱による温度上昇が生じるので、高温環境でのX線検出器1の使用に制限が生じる場合がある。さらに、1枚分のX線画像の「比較データ」の保存が必要となるので、大容量の比較データ用メモリ20c1が必要となる。
前述したように、判定の対象となる画像データ100と、「比較データ」との差を求めれば、X線の入射開始を知ることができる。X線の入射時期を予想することは困難であるため、判定の対象となる画像データ100と、「比較データ」とを継続的に取得および比較する必要がある。そのため、図7に例示をしたX線入射判定回路20dを常に動かしておく必要がある。この場合、1枚分のX線画像のデータを用いて、X線の入射開始の判定を行うと、X線入射判定回路20dのほぼすべてが常時動作することになり、X線が入射していない待機時においても消費電力が大きくなる。また、発熱による温度上昇が生じるので、高温環境でのX線検出器1の使用に制限が生じる場合がある。さらに、1枚分のX線画像の「比較データ」の保存が必要となるので、大容量の比較データ用メモリ20c1が必要となる。
そこで、本実施の形態に係るX線検出器1においては、複数のデータラインSを、第1の群と、行方向において第1の群に隣接する第2の群とに分けて、ゲート駆動回路20a、および信号検出回路20bの制御を行う。例えば、第1の群は、「入射検出領域」に含まれる複数のデータラインSとすることができる。例えば、第2の群は、「X線画像を取得する領域」に含まれる複数のデータラインSとすることができる。
図8は、「入射検出領域」を例示するための模式図である。
行方向において、「入射検出領域」は、「X線画像を取得する領域」の少なくとも一方の外側に設けることができる。図8に例示をしたものの場合には、「入射検出領域」は、「X線画像を取得する領域」の両方の外側のそれぞれに設けられている。
行方向において、「入射検出領域」は、「X線画像を取得する領域」の少なくとも一方の外側に設けることができる。図8に例示をしたものの場合には、「入射検出領域」は、「X線画像を取得する領域」の両方の外側のそれぞれに設けられている。
本発明者の得た知見によれば、X線の入射検出には、数本のデータラインS(図8においては、「k本」または「n−m本」)が含まれていればよい。例えば、全データラインSのうち、5%程度のデータラインSを用いるようにすればよい。既存のX線検出器において本発明を実施する場合には、既に設けられている複数のデータラインSの一部を「入射検出領域」として用いることができる。この場合、複数のデータラインSの一部を「入射検出領域」のみに用いたとしても、全体の数%程度であるため、X線画像の品質が大幅に低下することがない。また、「入射検出領域」の画像データは、X線画像の周縁部分の構成に用いられるが、X線画像の周縁部分に撮影対象があったり、重要な撮影部分があったりすることは非常に少ない。そのため、複数のデータラインSの一部を「入射検出領域」のみに用いたとしても、診断などに悪影響が生じるおそれは少ない。
また、複数のデータラインSの一部を「入射検出領域」と「X線画像を取得する領域」の両方に用いることができる。例えば、「入射検出領域」によりX線の入射が検出された場合には、「X線画像を取得する領域」から画像データ100を読み出す。「X線画像を取得する領域」から画像データ100を読み出している間にもX線は照射されているので、「入射検出領域」には再度電荷が蓄積される。そのため、「X線画像を取得する領域」から画像データ100を読み出した後、「入射検出領域」から画像データ100を読み出せば、1枚分のX線画像の画像データ100を読み出すことができる。
新たに製造するX線検出器の場合には、既存のX線検出器のデータラインSの数と同じ数のデータラインSを設け、前述したものと同様に、データラインSの一部を「入射検出領域」として用いることができる。また、「入射検出領域」のみに用いるデータラインSを増加させることもできる。データラインSを増加させる場合には、増加させたデータラインSに接続される光電変換部2b、データラインS、ゲート駆動回路20a、信号検出回路20bなどを増加させる必要があるが、増加する数は全体の数%程度であり、これらは半導体製造プロセスにより一括して製造されるため、ハードウェアの変更や大幅なコストの増加が生じることはない。
図3に示すように、信号検出回路20b(ADコンバータ20bc)の電源をON/OFFするための回路を追加すれば、「入射検出領域」からの画像データ100の読み出しと、「X線画像を取得する領域」からの画像データ100の読み出しとの切り替えを行うことができる。
図9は、読み出しの切り替えを考慮した場合の等価回路である。
図9に示すように、ADコンバータ20bcの電源をON/OFFするための回路を設けることができる。この様にすれば、「入射検出領域」からの画像データ100の読み出しと、「X線画像を取得する領域」からの画像データ100の読み出しとの切り替えを行うことができる。
図9に示すように、ADコンバータ20bcの電源をON/OFFするための回路を設けることができる。この様にすれば、「入射検出領域」からの画像データ100の読み出しと、「X線画像を取得する領域」からの画像データ100の読み出しとの切り替えを行うことができる。
図10は、画像データ100の読み出しの切り替えを例示するためのシーケンス図である。
図11は、「入射検出領域」からの画像データ100の読み出しを例示するためのタイミングチャートである。
図12(a)、(b)は、被写体200の位置と「入射検出領域」との関係を例示するための模式図である。
図13は、画像データ100の値の変化のパターンを例示するための模式図である。
図14は、「X線画像を取得する領域」からの画像データ100の読み出しを例示するためのタイミングチャートである。
図11は、「入射検出領域」からの画像データ100の読み出しを例示するためのタイミングチャートである。
図12(a)、(b)は、被写体200の位置と「入射検出領域」との関係を例示するための模式図である。
図13は、画像データ100の値の変化のパターンを例示するための模式図である。
図14は、「X線画像を取得する領域」からの画像データ100の読み出しを例示するためのタイミングチャートである。
図10に示すように、画像データ100の読み出しは、複数の制御ラインG1〜Gm毎に順次(例えば、図10中の制御ラインG1から順番に)行われる。例えば、データラインS1〜SkおよびデータラインSm〜Snから画像データ100を読み出すことで、「入射検出領域(1)」および「入射検出領域(2)」から画像データ100の読み出しを行うことができる。データラインSk+1〜Sm−1から画像データ100を読み出すことで、「X線画像を取得する領域」から画像データ100の読み出しを行うことができる。
X線の入射を検出する状態(待機状態)では、図11の「入射検出領域(1)」、「入射検出領域(2)」に示すように、データラインS1〜SkおよびデータラインSm〜Snについては、信号検出回路20b(ADコンバータ20bc)の電源をON状態として、光電変換部2bから画像データ100を読み出す。読み出された画像データ100を比較データ用メモリ20c1に格納し、また、読み出された画像データ100と、比較データ用メモリ20c1に格納されていた「比較データ」との比較を行うことができる。なお、一例として、データラインS1〜SkおよびデータラインSm〜Snから画像データ100を読み出す場合を例示したが、データラインS1〜SkおよびデータラインSm〜Snのいずれか一方から画像データ100を読み出すようにしてもよい。
ここで、「入射検出領域」が被写体200により覆われると、X線が被写体200により吸収されて「入射検出領域」に到達し難くなる。そのため、被写体200の位置によっては、X線の入射検出の精度が低下するおそれがある。
この場合、「入射検出領域(1)」および「入射検出領域(2)」から画像データ100の読み出しを行えば、図12(a)に例示をした様に、「入射検出領域(1)」および「入射検出領域(2)」のいずれか一方が被写体200により覆われても、「入射検出領域(1)」および「入射検出領域(2)」のいずれか他方を被写体200の外部に露出させ易くなる。そのため、X線の入射検出の精度が低下するのを抑制することができる。なお、図12(a)に例示をした場合は、「入射検出領域(1)」が被写体200により覆われ、「入射検出領域(2)」が被写体200の外部に露出する場合である。
また、図12(b)に例示をした様に、「入射検出領域(1)」および「入射検出領域(2)」の一部が被写体200により覆われても、「入射検出領域(1)」および「入射検出領域(2)」の残りの部分を被写体200の外部に露出させ易くなる。そのため、X線の入射検出の精度が低下するのを抑制することができる。
X線の入射を検出する状態(待機状態)では、「X線画像を取得する領域」からの画像データ100の読み出しを行わない。そのため、図11に示すように、データラインSk+1〜Sm−1までは信号検出回路20b(ADコンバータ20bc)の電源をOFF状態とする。これによって、光電変換部2bに蓄積されている電荷が保持されるため、X線がスキャン途中で入力されたとしても、X線画像の品質への影響はない。「X線画像を取得する領域」からの画像データ100の読み出しは行わないため、光電変換や信号処理(画像データ100の取得、比較データ用メモリ20c1への画像データ100の格納、「比較データ」との比較)も、行う必要がない。
「入射検出領域(1)」における検出、および「入射検出領域(2)」における検出のいずれにおいても、「比較データ」との差が無い場合には、X線の入射がないと判断して、「入射検出領域(1)」における検出、および「入射検出領域(2)」における検出を繰り返すことができる。この際、ほとんどの光電変換部2bが含まれる「X線画像を取得する領域」における検出では、信号検出回路20b(ADコンバータ20bc)の電源をOFF状態とし、「比較データ」との比較などの演算処理も行われない。そのため、X線の入射を検出する状態(待機状態)における消費電力を大幅に削減することができる。
ここで、X線の入射検出においては、「入射検出領域(1)」における検出、および「入射検出領域(2)」における検出が繰り返し行われるが、X線の入射タイミングはランダムであるので、どのタイミングで、X線が入射するのかは分からない。
そのため、図13に示すように、入射タイミングによって、検出パターンが4種類生じることになる。
「検出パターン(1)」は、先のスキャンの「入射検出領域(2)」における検出と、後のスキャンの「入射検出領域(1)」における検出との間で、X線が入射した場合である。この場合には、「入射検出領域(1)」および「入射検出領域(2)」において電荷が蓄積するので、後のスキャンにおいて、「入射検出領域(1)」および「入射検出領域(2)」における検出画像データ100の値に変化が生じる。
「検出パターン(2)」は、後のスキャンの「入射検出領域(1)」における検出の際にX線が入射した場合である。この場合にも、「入射検出領域(1)」および「入射検出領域(2)」において電荷が蓄積するので、後のスキャンの、「入射検出領域(1)」および「入射検出領域(2)」における検出画像データ100の値に変化が生じる。また、さらに後のスキャンにおいては、「入射検出領域(1)」に電荷が再度蓄積しているので、「入射検出領域(1)」における検出画像データ100の値に変化が生じる。一方、さらに後のスキャンにおいては、「入射検出領域(2)」には電荷が再度蓄積していないので、「入射検出領域(2)」における検出画像データ100の値に変化が生じない。
「検出パターン(3)」は、後のスキャンの、「入射検出領域(1)」における検出、および「入射検出領域(2)」における検出の際に、X線が入射した場合である。この場合にも、「入射検出領域(1)」および「入射検出領域(2)」において電荷が蓄積するので、「入射検出領域(1)」および入射検出領域(2)」における検出画像データ100の値に変化が生じる。また、さらに後のスキャンにおいては、「入射検出領域(1)」および「入射検出領域(2)」に電荷が再度蓄積しているので、「入射検出領域(1)」および「入射検出領域(2)」における検出画像データ100の値に変化が生じる。
「検出パターン(4)」は、後のスキャンにおいて、「入射検出領域(2)」における検出の際にX線が入射した場合である。この場合には、「入射検出領域(2)」において電荷が蓄積するので、「入射検出領域(2)」における検出画像データ100の値に変化が生じる。また、さらに後のスキャンにおいては、「入射検出領域(1)」および「入射検出領域(2)」において電荷が再度蓄積しているので、「入射検出領域(1)」および「入射検出領域(2)」における検出画像データ100の値に変化が生じる。
この場合、「検出パターン(1)」〜「検出パターン(4)」のいずれかに該当した場合にX線の入射が開始されたと判断することができる。また、図13に示すように2つ前のスキャンの結果を含めてX線の入射開始を判断することもできる。この様にすれば、ノイズや振動等による誤検出を抑制することができる。
X線の入射が開始されたと判断された場合には、図14に示すように、「X線画像を取得する領域」から画像データ100を読み出すことができる。X線の入射が検出されるまでは、「X線画像を取得する領域」から画像データ100を読み出さないので、X線が入射されてからの画像データ100を損失なく読み出すことができる。
以上に説明した様に、コントローラ20eは、複数のデータラインSを、第1の群と、列方向において第1の群に隣接する第2の群とに分けて制御を行う。X線入射判定回路20dは、第1の群に含まれているデータラインSに電気的に接続された光電変換部2bから読み出された画像データ100の値に基づいてX線の入射開始を判定することができる。
コントローラ20eは、X線入射判定回路20dによりX線の入射開始が検出されるまでは、第2の群に含まれているデータラインSに電気的に接続された信号検出回路20b(ADコンバータ20bc)の電源をOFF状態にすることができる。
コントローラ20eは、X線入射判定回路20dによりX線の入射開始が検出されるまでは、第2の群に含まれているデータラインSに電気的に接続された光電変換部2bからの画像データ100の読み出しを停止することができる。
コントローラ20eは、X線入射判定回路20dによりX線の入射開始が検出されるまでは、第2の群に含まれているデータラインSに電気的に接続された光電変換部2bからの画像データ100に関する減算回路20d3および比較回路20d4の演算を停止することができる。
コントローラ20eは、X線入射判定回路20dによりX線の入射開始が検出されるまでは、第2の群に含まれているデータラインSに電気的に接続された薄膜トランジスタ2b2をOFF状態にすることができる。
本実施の形態に係るX線検出器1は、X線の入射を検出するのに用いる領域を、複数の光電変換部2bが設けられた領域の一部に限定しているため、ADコンバータ20bcでのAD変換、画像データ100の保存、比較処理を行う範囲などを削減することができる。「入射検出領域」からの画像データ100の読み出しと、「X線画像を取得する領域」からの画像データ100の読み出しは、制御信号101と、ADコンバータ20bcの電源のON/OFFによって制御できる。そのため、既存のX線検出器の構成を大きく変えることなく、タイミングを制御するだけで実行可能となる。また、この構成により、X線の入射を検出する際の消費電力を抑制することができる。また、X線の入射を検出するのに用いる領域を限定するため、比較データ用メモリ20c1の容量も少なくて済む。
以上、本発明のいくつかの実施形態を例示したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更などを行うことができる。これら実施形態やその変形例は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。また、前述の各実施形態は、相互に組み合わせて実施することができる。
1 X線検出器、2 アレイ基板、2b 光電変換部、2b2 薄膜トランジスタ、3 シンチレータ、10 X線検出モジュール、20 回路基板、20a ゲート駆動回路、20b 信号検出回路、20bc ADコンバータ、20c メモリ、20d X線入射判定回路、20d3 減算回路、20d4 比較回路、20e コントローラ、100 画像データ
Claims (5)
- 第1の方向に延び、前記第1の方向に交差する第2の方向に並べられた複数の制御ラインと、
前記第2の方向に延び、前記第1の方向に並べられた複数のデータラインと、
対応する前記制御ラインと対応する前記データラインとに電気的に接続された薄膜トランジスタを有し、放射線を直接的またはシンチレータと協働して検出する複数の検出部と、
前記薄膜トランジスタのオン状態とオフ状態を切り替えるゲート駆動回路と、
前記薄膜トランジスタがオン状態の時に、前記データラインを介して前記検出部から画像データを読み出す信号検出回路と、
前記読み出された画像データの値に基づいて前記放射線の入射開始を判定する放射線入射判定回路と、
前記ゲート駆動回路、および前記信号検出回路を制御するコントローラと、
を備え、
前記コントローラは、前記複数のデータラインを、第1の群と、前記第1の方向において前記第1の群に隣接する第2の群とに分けて前記制御を行い、
前記放射線入射判定回路は、前記第1の群に含まれている前記データラインに電気的に接続された前記検出部から読み出された前記画像データの値に基づいて前記放射線の入射開始を判定する放射線検出器。 - 前記信号検出回路は、前記データラインを介して読み出された前記画像データをデジタル信号に変換するADコンバータを有し、
前記コントローラは、前記放射線入射判定回路により前記放射線の入射開始が検出されるまでは、前記第2の群に含まれている前記データラインに電気的に接続された前記ADコンバータの電源をOFF状態にする請求項1記載の放射線検出器。 - 前記コントローラは、前記放射線入射判定回路により前記放射線の入射開始が検出されるまでは、前記第2の群に含まれている前記データラインに電気的に接続された前記検出部からの前記画像データの読み出しを停止する請求項1または2に記載の放射線検出器。
- 前記放射線入射判定回路は、
判定の対象となる前記画像データと、比較データとの差を求める減算回路と、
前記減算回路により求められた差分の値と、閾値と、を比較することで前記放射線の入射開始を判定する比較回路と、
を有し、
前記コントローラは、前記放射線入射判定回路により前記放射線の入射開始が検出されるまでは、前記第2の群に含まれている前記データラインに電気的に接続された前記検出部からの前記画像データに関する前記減算回路および前記比較回路の演算を停止する請求項1〜3のいずれか1つに記載の放射線検出器。 - 前記コントローラは、前記放射線入射判定回路により前記放射線の入射開始が検出されるまでは、前記第2の群に含まれている前記データラインに電気的に接続された前記薄膜トランジスタをOFF状態にする請求項1〜4のいずれか1つに記載の放射線検出器。
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Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP (1) | JP2021179396A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2023121391A1 (ko) * | 2021-12-24 | 2023-06-29 | 주식회사 레이언스 | 엑스선 디텍터 |
-
2020
- 2020-05-15 JP JP2020085829A patent/JP2021179396A/ja active Pending
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